JPH10219482A - 油面塗布型防錆剤組成物および硬化方法 - Google Patents

油面塗布型防錆剤組成物および硬化方法

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JPH10219482A
JPH10219482A JP9025489A JP2548997A JPH10219482A JP H10219482 A JPH10219482 A JP H10219482A JP 9025489 A JP9025489 A JP 9025489A JP 2548997 A JP2548997 A JP 2548997A JP H10219482 A JPH10219482 A JP H10219482A
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JP
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epoxy resin
oil
rust preventive
rust
preventive composition
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JP9025489A
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Shinkichi Torii
信吉 鳥居
Hiroaki Harada
宏昭 原田
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス油や防錆油の付着した未防錆処理の鋼
鈑、油面アルミニウム合金鈑または油面メッキ鋼鈑に塗
布することにより、優れた防錆性、塗布後のスポット溶
接性および曲げ加工性を有するので、特に自動車用普通
鋼鈑の防錆剤として使用することのできる油面塗布型防
錆剤組成物およびその硬化方法を提供すること。 【解決手段】 ビスフェノールAおよび/またはビスフ
ェノールFから誘導された液状エポキシ樹脂、ブロック
イソシアネート、およびエポキシ樹脂の潜在性硬化剤を
主成分とし、1次加熱で前記ブロックイソシアネートが
反応し、2次加熱で前記エポキシ樹脂の潜在性硬化剤が
反応する2段階の硬化反応を有することを特徴とする油
面塗布型防錆剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1液型熱硬化性エ
ポキシ樹脂組成物およびその硬化方法に関し、更に詳細
にはプレス油や防錆油の付着した未防錆処理の鋼鈑、油
面アルミニウム合金鈑または油面メッキ鋼鈑に塗布する
ことにより、優れた防錆性、塗布後のスポット溶接性お
よび曲げ加工性を有するので、特に自動車用普通鋼鈑の
防錆剤として使用することのできる油面塗布型防錆剤組
成物および硬化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車車体の防錆性の向上が要求
され、これに伴い高い防錆性を要求される部位、例え
ば、フェンダー、ドアー、フード、ボディサイドなどに
使用する鋼鈑としては、亜鉛メッキ鋼鈑、亜鉛−ニッケ
ルメッキ鋼鈑、更にはメッキ鋼鈑上に有機皮膜をコート
した鋼鈑など高い防錆性を有する各種の防錆処理鋼鈑が
使用されている。
【0003】しかしながら、近年、車体構造の改良、電
着塗料および塗装方法の改良により塗料のつきまわり性
が改善され、防錆処理鋼鈑を必要とされる部位は、例え
ばボディサイドパネルの場合には、車体構造上塗装がつ
きづらいいわゆる袋構造と呼ばれるシルだけとなってい
る。従ってこのような場合には、必要部位のみに防錆処
理鋼鈑を使う方法があるが、デザイン上の理由から鈑を
分割して継ぐ方法がとられる場合が多く、実際には多く
の車が過剰に防錆処理鋼板を使用しており、多大な無駄
が発生している。無駄を少なくするために、普通鋼板に
必要部分のみに防錆剤を塗布して防錆処理を施す方法が
考えられる。
【0004】本用途に使用可能と考えられているいくつ
かの材料について発明がなされている。例えば、ウレタ
ン変性エポキシ樹脂および潜在性硬化剤に防錆顔料や金
属粉を配合したもの(特開昭60−206882号公
報)、特定のゴム変性エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹
脂および潜在性硬化剤に導電性カーボンブラックを配合
したもの(特開昭62−53387号公報)、ウレタン
変性エポキシ樹脂およびゴム変性エポキシ樹脂の混合物
と潜在性硬化剤とに特定の防錆顔料を配合したもの(特
開平1−141971号公報)、またフェノール変性ウ
レタンポリマーおよびエポキシ樹脂潜在性硬化剤を配合
したもの(特開平7−145225号公報)などが挙げ
られる。
【0005】しかしながら、これらの材料は接着剤とし
ての用途で発明されたものであり、塗布できる防錆剤と
しての要件を必ずしも満たしていない。
【0006】塗布型防錆剤として要求されることは、基
材の防錆性を確保し、かつ塗布後の溶接や曲げ加工等に
支障を与えず、また硬化膜形成まで脱落や流出がないこ
とである。前述材料を例えば300μm以下の膜厚にム
ラ無く塗布しようとしても、接着剤として油面鋼鈑に2
〜3mmのビード状に塗布できるような高粘度品で開発
されているため、油面鋼板に薄く塗布した場合には、油
はじきが発生してその部分から発錆し防錆性が著しく低
下するという問題があった。
【0007】また、防錆剤には塗布後から硬化膜形成ま
でに次のことが要求される。防錆性の確保および良好な
作業性のためには、 (1)塗布後にたれの発生が無いこと (2)振動で脱落しないこと (3)塗装工程でのシャワー、浸漬、加熱で脱落や流出
が無いこと (4)塗膜硬化時にたれ、剥落が無いこと が要求される。加工性の確保には (1)スポット溶接ができる塗膜の柔軟性 (2)曲げ加工に追従でき、かつ脱落や流出しない塗膜
の柔軟性 が要求される。
【0008】上記要求を満たすためには、塗布後に疑似
硬化性(塗膜が熱硬化する温度より低い加熱温度で非粘
着または粘着状態に固化する性質)を持たせることが必
要である。疑似硬化性を付与する材料として、(メタ)
アクリレート系重合体からなるコアシェル型改質剤が知
られている(特開平2−80483号公報)。しかしな
がら、アクリレート系樹脂を利用した粒子は、主成分の
エポキシ樹脂との相溶性が高いために、配合量により増
粘を招き塗布性が劣り、また加貯蔵中に粘度上昇を起こ
し使用できなくなる等の問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、プレス油や防錆油の付着した各種鋼鈑や各種アルミ
ニウム合金鈑に優れた防錆性および加工性を付与するこ
とのできる油面塗布型防錆剤組成物および硬化方法を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂、
ブロックイソシアネートおよびエポキシ樹脂の潜在性硬
化剤を主成分とするエポキシ樹脂組成物を塗布し、1次
加熱でブロックイソシアネートを反応させ、2次加熱で
エポキシ樹脂の潜在性硬化剤を反応させる2段階の加熱
方法を採ることで、油面付着性、塗布性、作業性および
塗布後の加工性に優れ、硬化後に優れた防錆被膜を形成
することのできる油面塗布型防錆剤組成物および硬化方
法を見い出し、本発明に到達した。
【0011】本発明の上記の目的は、ビスフェノールA
および/またはビスフェノールFから誘導された液状エ
ポキシ樹脂、ブロックイソシアネート、およびエポキシ
樹脂の潜在性硬化剤を主成分とし、1次加熱で前記ブロ
ックイソシアネートが反応し、2次加熱で前記エポキシ
樹脂の潜在性硬化剤が反応する2段階の硬化反応を有す
ることを特徴とする油面塗布型防錆剤組成物により達成
された。
【0012】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。本発明に用いられるエポキシ樹脂は、ビスフェノー
ルAおよび/またはビスフェノールFとエピクロルヒド
リンから誘導されたエポキシ樹脂またはその混合物が用
いられる。このエポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂分
子内に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する液状エ
ポキシ樹脂が挙げられる。また、エポキシ樹脂中の水酸
基は、ブロックイソシアネートから解離した活性イソシ
アネート基と反応し、エポキシ樹脂を架橋させ、粗い網
目状構造を構築し疑似硬化性を発現させる作用を示す。
【0013】通常のイソシアネート化合物は、空気中の
水分と反応し分解する欠点を持っているが、本発明に用
いられるブロックイソシアネートは、常温で活性なイソ
シアネート基(−NC0)を有するイソシアネート化合
物をフェノール、アルコール、オキシム等のブロック剤
でブロックしているため室温で安定である。1次加熱で
イソシアネートのブロック剤が解離して、活性のイソシ
アネート基を得ることができる。
【0014】配合されたブロックイソシアネートは、1
次加熱で活性イソシアネート基を解離してエポキシ樹脂
を架橋させ粗い網目構造を構築して疑似硬化性を発現
し、たれを防止しかつスポット溶接や曲げ加工が可能な
柔軟性と塗装工程でのシャワーおよび浸漬に耐える塗膜
を形成する作用を示す。
【0015】また、エポキシ樹脂を吸収して膨潤し疑似
硬化性を発現するコアシェル型改質剤では、発現させる
ための配合量と温度に高い精度が求められかつ処理後も
吸収や膨潤が進展する問題があるが、本組成では1次加
熱温度を解離温度以上に維持すれば、配合量で容易に疑
似硬化の硬さを制御することができ、また処理後の進展
も無い利点を有している。
【0016】ブロックイソシアネートのイソシアネート
化合物としては、2,4−または2,6−トリレンジイ
ソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、1,4−ビス(イ
ソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α
ジメチルベンジルイソシアネート、1,5−ナフタレン
ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、P−フェニレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンイソシアネート、ビシク
ロヘプタントリイソシアネート等のポリイソシアネート
プレポリマーが挙げられる。
【0017】ブロック剤としては、アルコール類、フェ
ノール類、オキシム類、ε−カプロラクタム、活性メチ
レン化合物等が挙げられる。
【0018】これらの中でも、イソシアネート基を有す
る化合物としては、2,4−または2,6−トリレンジ
イソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート、または4,4−ジフェニルメタンジイソシアネー
トをメチルエチルケトオキシムでブロックしたものが好
ましい。
【0019】これらは、使用するエポキシ樹脂の当量や
要求柔軟度合により選択され配合されるが、通常、エポ
キシ樹脂100重量部に対し、イソシアネート基1〜3
0重量%含むブロックイソシアネートを0.01〜10
重量部の範囲で配合することが好ましい。また、ジ−2
−エチルヘキシルフタレート等の溶媒に溶解した後に配
合することもできる。
【0020】ブロックイソシアネートが0.01重量部
未満になると、疑似硬化性が低く垂れが発生して所定塗
膜厚を確保できず防錆性が劣る。逆に、10重量部を超
えると、架橋が進んで塗膜が硬くなりスポット熔接や曲
げ加工が可能な柔軟性を確保することができない。
【0021】また、解離促進触媒としては、1,3−ジ
アセトキシテトラブチルスタノキサン、ジブチル錫ジラ
ウレート等の錫系化合物およびN−メチルモルホリンな
どの3級アミンを使用することができる。さらに、複数
のブロックイソシアネートを併用し疑似硬化の硬さを制
御することもできる。
【0022】エポキシ樹脂の潜在性硬化剤は、150℃
以上の2次加熱により硬化作用を示すもの、例えば、ジ
シアンジアミド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、2−n−ペンタデシルイミダゾールなどのイミダゾ
ール誘導体、アジピン酸ジヒドラジドなどの2塩基酸ジ
ヒドラジド、N,N′−ジアルキル尿素誘導体、アルキ
ルアミノフェノール誘導体、メラミン、グアナミンなど
が挙げられるが、特にジシアンジアミドが好ましい。
【0023】これらは使用するエポキシ樹脂の当量や硬
化条件により、適宜選択して配合されるが、通常、エポ
キシ樹脂100重量部に対し、1〜40重量部の範囲で
配合することが好ましい。潜在性硬化剤が40重量部を
超えると、塗膜が硬くなり脆くなり衝撃や歪みで亀裂が
発生し発錆を招く。逆に、1重量部未満になると、塗膜
と基材の密着力が弱く防錆性が著しく低下する。
【0024】イミダゾール誘導体、N,N′−ジアルキ
ル尿素誘導体、アルキルアミノフェノール誘導体など
は、硬化促進剤としても使用することができる。必要に
応じて、塗布面の油はじきを防止し連続塗布膜を形成し
て防錆性を高める作用がある可塑剤や、粘度を下げて防
錆剤の塗布作業性を高めかつフロー性により塗布後に塗
膜間の間隙や凹凸部の平坦化を促し防錆性をより高め、
またエポキシ樹脂と反応し塗膜と基材との密着力を高め
る作用がある反応性希釈剤を添加することができる。さ
らに、必要に応じて可塑剤や反応性希釈剤を単独もしく
は混合して使用することができる。
【0025】可塑剤としては、公知の可塑剤の中から適
宜選択して使用することができ、例えば、リン酸トリブ
チル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリク
レシルなどが挙げられるが、特にリン酸トリクレシルが
好ましい。
【0026】反応性希釈剤としては、例えば、n−ブチ
ルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2
−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシ
ジルエーテル、グリシジルメタクリレート、3級カルボ
ン酸グリシジルエステル、ジグリシジルエーテル、(ポ
リ)エチレングリコールグリシジルエーテル、(ポリ)
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジ
ルアニリン、フェノキシアルキルモノグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリ
オキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルが挙
げられるが、特にn−ブチルグリシジルエーテルやジグ
リシジルエーテルが好ましい。
【0027】また、防錆性をより高めるため、リン酸亜
鉛、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、モリブデ
ン酸亜鉛、リン酸マグネシウム、リン酸モリブデン酸ア
ルミニウム、トリポリリン酸二水素アルミニウムなどの
防錆顔料、または有機酸アミン塩の防錆剤を配合するこ
とができる。
【0028】充填剤も必要に応じて配合することができ
る。例えば、溶融シリカ、結晶性シリカ、マイカ、アル
ミナ、炭酸カルシウム、硅酸カルシウム、タルク、硫酸
バリウム、酸化マグネシウム、酸化チタンおよび水酸化
アルミニウムなどから成る群から選ばれる少なくとも1
種が挙げられる。また、充填剤の表面をシラン系カップ
リング剤、チタン系カップリング剤、脂肪酸、界面活性
剤などで処理しても良い。
【0029】本組成物を硬化させるに際しては、150
℃未満の1次加熱と150℃以上の2次加熱の2段階を
経て硬化膜が形成される。1次加熱は、ブロックイソシ
アネートのブロック剤を解離させて活性化したイソシア
ネート基でエポキシ樹脂を架橋させ、塗布膜の垂れの防
止、シャワーや浸漬に耐えかつ曲げ加工やスポット溶接
が可能な柔軟性を有する粗い網目構造を構築する作用を
持つ。2次加熱は、本組成物を硬化させ防錆性を確保す
る作用を持つ。
【0030】150℃以上の1次加熱では、エポキシ樹
脂の潜在性硬化剤が反応し、曲げ加工やスポット溶接が
可能な柔軟性を保持することが困難になる。また150
℃未満の2次加熱では、硬化膜が形成されず接着性が低
く防錆性が著しく劣る。垂れを防止し、シャワーや浸漬
に耐え、かつ曲げ加工やスポット熔接が可能な塗膜の柔
軟性を確保し、かつ防錆性を保持するには2段階の加熱
は欠かせない。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0032】組成物および塗布品の評価は下記の方法で
行った。 1)防錆性 防錆油(日本石油株式会社製,P1600)を2g/m
2 となるように塗布したJIS G3141規定の普通鋼鈑
またはJIS G3302規定の亜鉛メッキ鋼鈑を使用した
70(W)* 150(L)* 0.8(t)試験片を使用
し、アルミニウム合金はJIS H4000規定のアルミニ
ウム合金5154で厚さ2mmの試験片を使用し、実施
例1〜11、および比較例1〜8で得られた組成物をバ
ーコーダーで100μmとなるように塗布した。表1お
よび表2記載の1次加熱後、脱脂、リン酸被膜処理、電
着塗装し表1および表2記載の2次加熱を行った。
【0033】上記試験片をJIS K5400に準じた塩水
噴霧試験で600H耐久を行い、塗布境界部および塗布
面の錆の発生状況を目視評価した。
【0034】2)塗布作業性 グラコ株式会社製の30:1のエアーレスポンプを使い
試料温度を40℃に維持し、エアー圧5.0kg/cm
2 をかけてエアーレススプレーで霧化可能かを評価し
た。
【0035】3)垂れ性 防錆油2g/m2 となるように塗布した試験片に逆L字
形に塗布し1字加熱後、70度の角度で1時間保持し
て、ずれや垂れの有無を評価した。
【0036】4)溶接性 約200μm厚に塗布した試験片を1次加熱し、結合部
位を熔接電流7KA、加圧力200kgf/cm2 でス
ポット熔接性が可能かを評価した。
【0037】5)耐衝撃性 防錆性評価と同仕様で調製した塗布品をJIS K5400に準
じてデュポン式で高さ30cmから重りを落下させて耐
衝撃性を評価した。
【0038】6)油面接着性 防錆油2g/m2 となるように塗布した試験片を用いバ
ーコーダーで0.5mm厚に塗布し、防錆性評価と同様
な工程で処理し剪断強さをJIS K6850に準じて評価
した。
【0039】実施例1〜11 液状エポキシ樹脂としてエピコート828(油化シェル
エポキシ株式会社製の商品名)を、ブロックイソシアネ
ートとして、トリレンジイソシアネートをメチルエチル
ケトオキシムでブロックした解離温度が120℃のブロ
ックイソシアネートA(大日本インキ化学工業株式会社
製の商品番号:D−500 イソシアネート基を8重量
%含有)、ヘキサメチレンジイソシアネートをメチルエ
チルケトオキシムでブロックし解離温度が130℃のブ
ロックイソシアネートB(大日本インキ化学工業株式会
社製の商品番号:DB−555、イソシアネート基を8
重量%含有)、テトラメチルキシリレンジイソシアネー
トをメチルエチルケトオキシムでブロックした解離温度
が140℃のブロックイソシアネートC(武田薬品工業
株式会社製の商品番号:B−883N,イソシアネート
基を8重量%含有)を単独または混合して配合した。
【0040】また、エポキシ樹脂の潜在性硬化剤として
ジシアンジアミドを、希釈剤として可塑剤と反応性希釈
剤を2:8に混合したものを用い、可塑剤に大八化学工
業株式会社製のリン酸トリクレシルを反応性希釈剤にn
−ブチルグリシジルエーテルを、防錆顔料としてリン酸
亜鉛(キクチカラー株式会社製の商品番号:ZP−S
B)を、充填剤は表面処理を施した炭酸カルシウムを用
い、表1の配合で実施例1〜11の組成物を調製した。
【0041】上記実施例1〜11の組成物を表1の加熱
条件で処理し防錆性、塗布作業性、垂れ性、熔接性、耐
衝撃性および油面接着性を評価した。その評価結果を表
1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】比較例1〜8 表2の配合で比較例1〜8の組成物を調製し、得られた
組成物を実施例と全く同様な方法で塗布し表2の加熱条
件で処理後に評価を行った。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の油面塗布型防錆剤組成物および
硬化方法によれば、プレス油や防錆油の付着した各種鋼
鈑や各種アルミニウム合金鈑に優れた防錆性および加工
性を付与することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスフェノールAおよび/またはビスフ
    ェノールFから誘導された液状エポキシ樹脂、ブロック
    イソシアネート、およびエポキシ樹脂の潜在性硬化剤を
    主成分とし、1次加熱で前記ブロックイソシアネートが
    反応し、2次加熱で前記エポキシ樹脂の潜在性硬化剤が
    反応する2段階の硬化反応を有することを特徴とする油
    面塗布型防錆剤組成物。
  2. 【請求項2】 ビスフェノールAおよび/またはビスフ
    ェノールFから誘導された液状エポキシ樹脂100重量
    部に対し、イソシアネート基1〜30重量%を含むブロ
    ックイソシアネート0.01〜10重量部、エポキシ樹
    脂の潜在性硬化剤1〜40重量部を主成分とすることを
    特徴とする請求項1記載の油面塗布型防錆剤組成物。
  3. 【請求項3】 ブロックイソシアネートが150℃未満
    の解離温度を有することを特徴とする請求項1又は2記
    載の油面塗布型防錆剤組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂の潜在性硬化剤が150℃
    以上の溶融温度および/または150℃以上の解離温度
    を有することを特徴とする請求項1乃至3記載の油面塗
    布型防錆剤組成物。
  5. 【請求項5】 リン酸エステル系可塑剤および反応性希
    釈剤からなる成分を添加することを特徴とする請求項1
    乃至4記載の油面塗布型防錆剤組成物。
  6. 【請求項6】 未防錆処理の油面鋼鈑、未防錆処理の油
    面アルミニウム合金鈑および油面メッキ鋼鈑から成る群
    から選ばれた少なくとも1種に塗布することを特徴とす
    る請求項1乃至5記載の油面塗布型防錆剤組成物。
  7. 【請求項7】 自動車用車体および/または自動車用部
    品に適用することを特徴とする請求項1乃至6記載の油
    面塗布型防錆剤組成物。
  8. 【請求項8】 150℃未満の1次加熱および150℃
    以上の2次加熱の2段階で硬化膜を形成することを特徴
    とする油面塗布型防錆剤組成物の硬化方法。
  9. 【請求項9】 自動車用車体および/または自動車用部
    品に適用することを特徴とする請求項8記載の油面塗布
    型防錆剤組成物の硬化方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007224202A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Yokohama Rubber Co Ltd:The 硬化性樹脂組成物
JP2013510225A (ja) * 2009-11-05 2013-03-21 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー ケトオキシムでキャップされたエラストマー強化剤を含む構造用エポキシ樹脂系接着剤

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