JPH10217937A - 駐車ブレーキ操作力伝達装置 - Google Patents

駐車ブレーキ操作力伝達装置

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JPH10217937A
JPH10217937A JP2164697A JP2164697A JPH10217937A JP H10217937 A JPH10217937 A JP H10217937A JP 2164697 A JP2164697 A JP 2164697A JP 2164697 A JP2164697 A JP 2164697A JP H10217937 A JPH10217937 A JP H10217937A
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JP
Japan
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parking brake
piston
liquid chamber
hydraulic cylinder
hydraulic
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JP2164697A
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English (en)
Inventor
Satoyuki Nogami
智行 野上
Yukinori Kato
幸則 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chuo Hatsujo KK
Toyota Motor Corp
Chuo Spring Co Ltd
Original Assignee
Chuo Hatsujo KK
Toyota Motor Corp
Chuo Spring Co Ltd
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Publication date
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】駐車ブレーキ操作装置の操作力を駐車ブレーキ
に伝達する装置において、操作力の倍力を液圧を利用し
て行うことにより、装置の形状に関する設計の自由度を
向上させる。 【解決手段】液圧シリンダ装置10をケーブル40を介
して操作装置に連結し、一対の液圧シリンダ装置12を
一対のケーブル70を介して車両の左右輪のそれぞれの
駐車ブレーキに連結する。液圧シリンダ装置10の液室
28と各液圧シリンダ装置12の液室58とを各パイプ
72により互いに接続し、操作装置に発生させられた操
作力を第1ピストン24と第2ピストン54との受圧面
積比に応じて倍力して駐車ブレーキに伝達する。液圧シ
リンダ装置10と12相互の位置関係は自由に変更可能
であるから、操作力をレバーで倍力する場合に比較し、
装置全体の形状に関する設計の自由度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪の回転を防止
するために作動させられる駐車ブレーキと、その駐車ブ
レーキを作動させるために運転者により操作される駐車
ブレーキ操作部材を有する操作装置との間に設けられ、
駐車ブレーキ操作部材の操作に基づいて操作装置に発生
させられた駐車ブレーキ操作力を駐車ブレーキに伝達す
る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開昭59−109568号公報には、
上記駐車ブレーキ操作力伝達装置の一従来例が記載され
ている。これは、図9に示すように、駐車ブレーキ操作
部材200を有する操作装置201にケーブル202を
介してインタメディエイトレバー204が連結され、そ
のインタメディエイトレバー204にケーブル等を介し
てイコライザ206が連結され、そのイコライザ206
に一対のケーブル208を介して、車両の左右輪にそれ
ぞれ設けられた駐車ブレーキ210が連結された構成と
されている。そして、この従来装置においては、インタ
メディエイトレバー204によって駐車ブレーキ操作力
が倍力され、その倍力された駐車ブレーキ操作力がイコ
ライザ206によって車両の左右輪に均等に振り分けら
れる。この従来装置においては、駐車ブレーキ操作力に
ついて想定された標準値と、駐車ブレーキ210を作動
させるためにそれに入力することが必要な所要入力荷重
とに応じてインタメディエイトレバー204のレバー比
(倍力率)が設定される。一方、駐車ブレーキ210の
所要入力荷重に応じて駐車ブレーキ210の作動ストロ
ーク(イコライザ206の作動ストロークでもある)、
すなわち、インタメディエイトレバー204の出力側の
回転半径(支点PAと作用点PBとの距離)が決まり、
この出力側の回転半径と上記レバー比とに応じてインタ
メディエイトレバー204の入力側の回転半径(支点P
Aと力点PCとの距離)が決まり、この入力側の回転半
径に応じてインタメディエイトレバー204の形状(大
きさ,長さ等を含む。)が決まる。そのため、この従来
装置においては、駐車ブレーキ操作力の標準値と、駐車
ブレーキ210の所要入力荷重および作動ストロークと
が決まれば、インタメディエイトレバー204の形状が
ほぼ一義的に決まってしまい、自由に形状を変更するこ
とができず、設計自由度が低いという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段,作用お
よび効果】本発明は、以上の事情を背景として、駐車ブ
レーキ操作力の倍力を液圧を利用して行うことにより、
設計自由度が高い駐車ブレーキ操作力伝達装置を得るこ
とを課題としてなされたものである。その課題は、本発
明に従い、駐車ブレーキ操作力伝達装置を、(a) 第1ハ
ウジングに形成された有底の第1シリンダに第1ピスト
ンが摺動可能に嵌合され、その嵌合によって第1ピスト
ンと第1ハウジングの底壁との間に第1液室が形成され
た第1液圧シリンダ装置と、(b) 第2ハウジングに形成
された有底の第2シリンダに前記第1ピストンより大径
の第2ピストンが摺動可能に嵌合され、その嵌合によっ
て第2ピストンと第2ハウジングの底壁との間に第2液
室が形成された第2液圧シリンダ装置と、(c) 前記第1
液室と第2液室とを互いに接続する液室接続手段と、
(d) 前記第1ピストンを前記操作装置に連結する第1連
結手段であって、操作装置に発生させられた駐車ブレー
キ操作力を第1ピストンに前記第1液室を加圧する向き
に伝達するものと、(e) 前記第2ピストンを前記駐車ブ
レーキに連結する第2連結手段であって、前記第1ピス
トンにより加圧された前記第1液室の液圧が前記液室接
続手段を経て前記第2液室に伝達されることによって第
2ピストンに発生する作動力を駐車ブレーキに伝達する
ものとを含むものとすることにより解決される。この駐
車ブレーキ操作力伝達装置においては、駐車ブレーキ操
作力が小径の第1ピストンと大径の第2ピストンとの受
圧面積比に応じて倍力される。駐車ブレーキ操作力をレ
バーで倍力する場合、その倍力率の増加に比例してレバ
ーが長くなるが、受圧面積が異なる2つのピストンで倍
力する場合には、それらピストンの軸間距離が倍力率に
直接関係するわけではないから、それらピストンは、並
列に配置したり、直列に配置したり、また、近づけて配
置したり、遠ざけて配置することができる。このよう
に、駐車ブレーキ操作力を第1ピストンと第2ピストン
との受圧面積比に応じて倍力する場合には、一つの設計
要求に対して装置の形状が取り得る範囲が広くなり、設
計自由度が向上する。したがって、本発明によれば、設
計自由度が高い駐車ブレーキ操作力伝達装置が得られ
る。
【0004】本発明の一実施態様は、前記駐車ブレーキ
が、2つの前記車輪についてそれぞれ設けられ、前記第
2液圧シリンダ装置と液室接続手段と第2連結手段と
が、2つの前記駐車ブレーキについてそれぞれ設けられ
ている態様である。そして、本態様によれば、一対の第
2ピストンを互いに同径とすれば、それら一対の第2ピ
ストンに前記従来装置におけるイコライザとしての機能
を果たさせることも可能となり、また、互いに異径とす
れば、駐車ブレーキに伝達される作動力を2つの車輪間
で互いに異ならせることが可能となる。
【0005】ところで、駐車ブレーキ操作力伝達装置に
おいては、第1および第2連結手段の一部または全部が
フレキシブルな部材、例えば、ワイヤで構成されている
などの理由により、第1および第2連結手段にたるみが
生じる場合があり、そのたるみを簡単に除去したいとい
う要望がある。また、駐車ブレーキを自動的に作動させ
たいという要望や、駐車ブレーキの作動力を自動的に制
御したいという要望もある。それらの事情を背景とし
て、本発明の別の課題は、操作装置と駐車ブレーキとの
間における力伝達媒体としての作動液を積極的に利用す
ることにより、第1および第2連結手段に生じたたるみ
を簡単に除去したり、駐車ブレーキを自動的に作動させ
たり、駐車ブレーキの作動力を自動的に制御することが
可能な駐車ブレーキ操作力伝達装置を得ることにある。
この課題は、本発明に従い、駐車ブレーキ操作力伝達装
置を、さらに、前記第1液圧シリンダ装置と第2液圧シ
リンダ装置と液室接続手段との少なくとも一つに設けら
れ、選択的に作動して作動液を前記第1液室と第2液室
との少なくとも一つに供給する作動液供給装置を含むも
のとすることによって解決される。ここに「作動液供給
装置」は例えば、作動液供給を、第1および第2連結手
段のたるみ除去を目的として行う態様としたり、駐車ブ
レーキを自動的に作動させることを目的として行う態様
としたり、駐車ブレーキ操作力の不足分を自動的に補う
ことを目的として行う態様とすることができる。また、
「作動液供給装置」は例えば、作動液供給を、人為的な
指令に応じて行う態様としたり、作動液供給が必要な状
況を自動的に検出してその検出結果に応じて行う態様と
することもできる。
【0006】ところで、車両においては、運転者が駐車
ブレーキの作動を解除するための操作を行うのに伴って
音が発生する。駐車ブレーキ操作部材はリターンスプリ
ングの弾性力によって原位置に復帰させられるが、この
際、駐車ブレーキ操作部材がそれの原位置を規定するス
トッパに当接し、それによって音が発生するのである。
この音は車両の静粛性を阻害する一要因であるため、で
きる限り小さくしたいという要望がある。駐車ブレーキ
操作部材がペダルである場合には、一般に、それの解除
操作に応じてペダルが作用位置から開放されると、ペダ
ルは運転者による支持なしでリターンスプリングの弾性
力のみによって非作用位置に素早く戻される。そのた
め、特に、駐車ブレーキ操作部材がペダルである場合に
おいて、駐車ブレーキの作動解除に伴う音を低減させた
いという要望が強い。かかる事情を背景として、本発明
のさらに別の課題は、操作装置と駐車ブレーキとの間に
おける力伝達媒体としての作動液を積極的に利用するこ
とにより、駐車ブレーキの作動解除に伴う音を低減可能
な駐車ブレーキ操作力伝達装置を得ることにある。この
課題は、本発明に従い、駐車ブレーキ操作力伝達装置
を、さらに、前記第1液圧シリンダ装置と第2液圧シリ
ンダ装置と液室接続手段との少なくとも一つに設けら
れ、少なくとも前記第1ピストンが第1液室の容積を増
加させる向きに移動する際に、その移動に伴って前記第
1液圧シリンダ装置と第2液圧シリンダ装置と液室接続
手段との少なくとも一つに生じる作動液の流れの抵抗を
増加させる流通抵抗増加装置を含むものとすることによ
って解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な実
施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の第1実施形態である駐車ブレーキ操
作力伝達装置(以下、単に操作力伝達装置という。)が
示されている。本操作力伝達装置は、駐車ブレーキ操作
部材として駐車ブレーキペダルを有する操作装置と、車
両の左右後輪に設けられた一対の駐車ブレーキとの間に
設けられている。本実施形態においては、駐車ブレーキ
が、各後輪と共に回転するブレーキ回転体としてのドラ
ムにブレーキ摩擦材としてのシューを押し付けるドラム
ブレーキ方式とされている。なお、駐車ブレーキは、駐
車に専用のものとすることも、サービスブレーキと兼用
するものとすることもできる。本操作力伝達装置は、操
作装置用に1つの第1液圧シリンダ装置10、一対の作
動装置用に一対の第2液圧シリンダ装置12を備えてい
る。第1液圧シリンダ装置10は、第1ハウジング20
に形成された有底の第1シリンダ22に第1ピストン2
4が摺動可能に嵌合されて構成されている。第1ハウジ
ング20は車体にボルト26等により固定されている。
第1シリンダ20に第1ピストン24が嵌合されること
によって第1ピストン24と第1ハウジング20の底壁
との間に第1液室28が形成されている。第1ピストン
24の第1液室28側の端面から第1ロッド30が同軸
に延び出させられ、第1ハウジング20の底壁を貫通し
て大気に臨まされている。第1液室28内には第1リタ
ーンスプリング32が配設されている。第1リターンス
プリング32は、第1ピストン24を第1液室28の容
積が増加する向き、すなわち、駐車ブレーキペダルが作
用位置から非作用位置に向かう向きに付勢している。符
号34,36は、第1液室28を外部から液密に遮断す
るためのシール部材を示している。なお、第1リターン
スプリング32は、前記操作装置において駐車ブレーキ
ペダルに取り付けられているリターンスプリングとして
の機能をも果たすように設計することができ、このよう
にすれば、その駐車ブレーキペダル側のリターンスプリ
ングを省略可能となる。上記第1ロッド30の先端には
フレキシブルな第1ケーブル40の一端部が接続されて
いる。その第1ケーブル40の他端部は前記操作装置に
接続されている。すなわち、本実施形態においては、第
1ロッド30および第1ケーブル40が本発明における
「第1連結手段」の一例なのである。第2液圧シリンダ
装置12は第1液圧シリンダ装置10と構成が基本的に
共通しており、同様な第2ハウジング50,第2シリン
ダ52および第2ピストン54を備えている。第2ハウ
ジング50も車体にボルト56等により固定されてい
る。ただし、第2ピストン54は第1ピストン24より
大径とされている。第2ピストン54と第2ハウジング
50の底壁との間に第2液室58が形成されている。第
2ピストン54の第2液室58側の端面から第2ロッド
60が同軸に延び出させられ、第2ハウジング50の底
壁を貫通して大気に臨まされている。第2液室58内に
第2リターンスプリング62が配設されている。第2リ
ターンスプリング62は、第2ピストン54を第2液室
58の容積が増加する向き、すなわち、駐車ブレーキに
おける作動部材(駐車ブレーキシューレバー等)が作用
位置から非作用位置に向かう向きに付勢している。符号
64,66は、第2液室58を外部から液密に遮断する
ためのシール部材を示している。上記第2ロッド60の
先端にはフレキシブルな第2ケーブル70の一端部が接
続されている。その第2ケーブル70の他端部は駐車ブ
レーキの作動部材に接続されている。すなわち、本実施
形態においては、第2ロッド60および第2ケーブル7
0が本発明における「第2連結手段」の一例なのであ
る。第1液室28と2つの第2液室58とは2つのパイ
プ72により互いに接続されている。すなわち、本実施
形態においては、パイプ72が「液室接続手段」の一例
なのである。なお、「液室接続手段」は例えば、フレキ
シブルなホースとして構成したり、ハウジングに形成さ
れた内部通路として構成することもできる。図2には、
本操作力伝達装置の正面図が示されている。図から明ら
かなように、本実施形態においては、第1液圧シリンダ
装置10と2つの第2液圧シリンダ装置12とが一平面
内において並列に配置されている。なお、第1液圧シリ
ンダ装置10と2つの第2液圧シリンダ装置12は例え
ば、図3に示すように、直径方向において互いに詰めて
並列に配置することも可能であり、このことからも明ら
かなように、第1液圧シリンダ装置10と2つの第2液
圧シリンダ装置12とは様々な配置を取り得るのであ
る。
【0008】次に作動を説明する。図1には、本操作力
伝達装置が非作動状態で示されている。この状態で、駐
車ブレーキペダルが非作用位置から作用位置に向かって
操作されれば、その操作に基づいて操作装置に駐車ブレ
ーキ操作力F1 が発生させられ、その駐車ブレーキ操作
力F1 が第1ケーブル40および第1ロッド30を経て
(引張力として)第1ピストン24に伝達される。その
結果、第1ピストン24が第1リターンスプリング32
の弾性力に抗して前進し(図において左方に移動し)、
この前進によって第1液室28が加圧されてそこに液圧
が発生する。その液圧は各パイプ72を経て各第2液室
58に伝達される。第2液室58の液圧によって第2ピ
ストン54に作動力F2 が発生する。この作動力F
2 は、第1液室28と第2液室58とが等圧であること
から、第1ピストン24の受圧面積をS1 、第2ピスト
ン54の受圧面積をS2 とすれば、 F2 =(S2 /S1 )×F1 なる式で表される。ここに「S2 /S1 」は、第2ピス
トン54が第1ピストン24より大径であることから、
1より大きい値となり、結局、駐車ブレーキ操作力F1
が倍力率(S2 /S1 )で倍力されて作動力F2 が発生
させられることになる。その作動力F2 は第2ロッド6
0および第2ケーブル70を経て(引張力として)駐車
ブレーキに伝達される。一対の第2ピストン54は互い
に同径であるため、同じ大きさの作動力F2 が左右後輪
の駐車ブレーキにそれぞれ伝達され、それにより、左右
後輪の駐車ブレーキが等しい力で作動させられ、車両が
停止状態に維持される。この状態で、駐車ブレーキペダ
ルの操作が解除されれば、第1ピストン24は第1リタ
ーンスプリング32の弾性力によって原位置まで後退さ
せられ、それに伴って第2ピストン54が第2リターン
スプリング62の弾性力によって原位置まで後退させら
れ、その結果、左右後輪の駐車ブレーキの作動が解除さ
れる。
【0009】図4には、本発明の第2実施形態が示され
ている。本実施形態においては、先の第1実施形態に対
して作動液供給装置80が付属装置として追加されてい
る。作動液供給装置80は、ハウジング82にピストン
84が摺動可能に嵌合されて構成されている。ピストン
84とハウジング82の底壁との間に液室86が形成さ
れ、そこに、操作力伝達装置に供給されるべき作動液が
蓄積される。液室86は、接続手段としてのフレキシブ
ルなホース88により第2液室58(第1液室54でも
パイプ72でも可。)に接続されている。ハウジング8
2には、調整手段としての調整ボルト90がピストン8
4の後側においてそれと同軸に螺合されている。調整ボ
ルト90はそれの先端部においてピストン84の後面に
係合させられている。調整ボルト90の軸方向位置、す
なわち、ピストン84の軸方向位置は固定手段としての
ロックナット92により固定可能とされている。本実施
形態においては、作業者がロックナット92を緩めて調
整ボルト90をねじ込めば、ピストン84が前進させら
れて液室86内の作動液がホース88を経て前記第2液
室58または第1液室54に供給される。例えば、前記
第1ケーブル40にたるみが発生していれば、作動液が
液室86から第2液室58を経て第1液室28に供給さ
れ、そのたるみが消滅する向きに第1ピストン24が移
動させられ、その位置が第1ピストン24の新たな原位
置とされる。これに対して、第2ケーブル70にたるみ
が発生していれば、作動液が液室86から第2液室58
に供給され、そのたるみが消滅する向きに第2ピストン
54が移動させられ、その位置が第2ピストン54の新
たな原位置とされる。このように、本実施形態において
は、ケーブル張りが調整可能とされているのであり、例
えば、この作動液供給装置80を操作力伝達装置から離
れた位置であって作業者によるアクセスが容易な位置に
配置すれば、ケーブル張りがリモート調整可能となる。
【0010】図5には、本発明の第3実施形態が示され
ている。先の第2実施形態においては、ケーブル張り調
整のために作業者の介入が必要であるが、本実施形態に
おいては、ケーブル張り調整が自動化されている。本実
施形態においては、付属装置として作動液供給装置10
0が設けられている。この作動液供給装置100は、接
続手段としてのホース102により前記第1液室28
(第2液室58でもパイプ72でも可。)に接続されて
いる。作動液供給装置100は、作動液収容装置104
と、それとホース102とを互いに接続する接続通路1
06と、その接続通路106の途中に設けられた逆流阻
止手段としてのチェックバルブ108とを備えている。
作動液収容装置104は例えば、作動液を大気圧下に収
容するリザーバ,タンク等である。チェックバルブ10
8は、作動液収容装置104から操作力伝達装置への作
動液の流れは許容し、その逆向きの流れは阻止するもの
である。チェックバルブ108の開弁圧は実質的に0で
ある。本実施形態においては、前記第1ケーブル40に
たるみが発生すれば、第1液室28および第2液室58
が共に負圧となり、作動液が作動液収容装置104から
チェックバルブ108を経て第1液室28および第2液
室58に自動的に供給され、第1ピストン24が必要量
後退させられて第1ケーブル40のたるみが除去され
る。これに対して、第2ケーブル70にたるみが発生す
れば、第1液室28および第2液室58が共に負圧とな
り、作動液が作動液収容装置104からチェックバルブ
108を経て第1液室28および第2液室58に自動的
に供給され、第2ピストン54が必要量後退させられて
第2ケーブル70のたるみが除去される。
【0011】なお付言すれば、本発明における「作動液
供給装置」はその他の構成とすることも可能であり、例
えば、作動液を加圧する高圧源とその高圧源から流出す
る作動液の圧力を制御する電磁制御弁とを備えた構成と
することが可能である。そして、この構成を採用すれ
ば、駐車ブレーキを自動的に作動させたり、駐車ブレー
キ操作力の不足を自動的に補うことが可能となる。な
お、ここに「高圧源」は例えば、常時高圧の作動液を蓄
えるアキュムレータとしたり、必要に応じて高圧の作動
液を吐出するポンプとすることができる。
【0012】図6には、本発明の第4実施形態が示され
ている。本実施形態においては、先の第1実施形態に対
して、前記各パイプ72内に絞りとしてのオリフィス1
20が追加されている。したがって、本実施形態におい
ては、作動液が第1液室28から各第2液室58に流れ
る際にも、逆に各第2液室58から第1液室28に流れ
る際にも、各パイプ72内にオリフィス120が設けら
れていない場合に比較して作動液の流通抵抗が増加させ
られる。よって、本実施形態においては、例えば、駐車
ブレーキペダルの操作が解除されるのに伴って第1ピス
トン24が第1リターンスプリング32の弾性力(また
は、駐車ブレーキペダル側のリターンスプリングの弾性
力と共に)によって前進位置から原位置に戻ろうとする
際、各第2液室58からの作動液の戻り速度が抑制さ
れ、それに伴って、第1ピストン24の戻り速度も抑制
される。その結果、駐車ブレーキペダルの戻り速度も抑
制され、その駐車ブレーキペダルがそれの原位置を規定
するストッパに当接する際の速度が低下させられて、そ
の当接に伴って発生する音が低減させられる。すなわ
ち、本実施形態においては、オリフィス120が本発明
における「流通抵抗増加装置」の一例なのである。
【0013】なお付言すれば、作動液の流通抵抗を増加
させる機構は、その他の形態とすることも可能である。
例えば、第1ピストン24や第2ピストン58と一体的
に移動する移動部材を第1液室28や第2液室58内に
おいて設けるとともに、その移動部材を第1シリンダ2
0や第2シリンダ50の内周面と小さい隙間を隔てて対
向させることにより移動部材の外周面と第1シリンダ2
0または第2シリンダ50の内周面とにより形成された
絞りとすることも可能である。
【0014】図7には、本発明の第5実施形態が示され
ている。先のすべての実施形態においては、駐車ブレー
キ操作力F1 が駐車ブレーキ操作中常に一定の倍力率で
倍力される。一方、駐車ブレーキにおいては普通、非作
用状態で、原位置にあるブレーキ摩擦材とブレーキ回転
体との間にブレーキクリアランスが存在する。本実施形
態においては、駐車ブレーキがドラムブレーキであるか
ら、ブレーキ摩擦材としてのシューとブレーキ回転体と
してのドラムとの間にいわゆるシュークリアランスが存
在する。そのため、駐車ブレーキの実質的な作動は、そ
れらブレーキクリアランスが消滅した後に開始されるこ
ととなる。また、ブレーキクリアランスを消滅させるた
めに消費される駐車ブレーキペダルのストローク(以
下、ペダルストロークという。)はできる限り短い方が
望ましい。かかる事情を背景として、本実施形態におい
ては、図8にグラフで表すように、駐車ブレーキ操作力
1 の倍力率がペダルストロークに応じて可変とされ、
駐車ブレーキ操作の開始時からブレーキクリアランスの
消滅時までは、倍力率が1となり、ペダルストロークが
効果的にブレーキクリアランスの消滅に利用され、ま
た、ブレーキクリアランスの消滅後は、倍力率が1より
大きくされ、駐車ブレーキ操作力F1 が倍力されて駐車
ブレーキに伝達される。このような機能を果たすため
に、本実施形態の構成は図7に示すものとされている。
なお、先の第1実施形態と共通する要素については同一
の符号を使用することによって詳細な説明を省略する。
本操作力伝達装置は、車体に固定された第3ハウジング
140を備えている。この第3ハウジング140には、
前記第1および第2シリンダ20,50がそれぞれの軸
線方向に摺動可能に嵌合されている。すなわち、本実施
形態においては、第1および第2ハウジング20,50
が第3ハウジング140に浮動的に支持されているので
ある。また、本操作力伝達装置においては、前記第1液
室28と第2液室58とがフレキシブルなホース142
により互いに接続されている。前記第1および第2液圧
シリンダ装置10,12には、それらの作動状態を制御
する作動状態制御装置150が設けられている。この作
動状態制御装置150は、ブレーキクリアランスが存在
し、第1ピストン24が第1液室28、第2ピストン5
4が第2液室58を加圧しない状態では、第1および第
2液圧シリンダ装置10,12がそれぞれの軸線方向に
一体的に移動可能な状態を生起する。この生起された状
態では、駐車ブレーキペダルが踏み込まれるのに伴って
第1液圧シリンダ装置10全体が図において左方に移動
すれば、それに伴って第2液圧シリンダ装置12全体も
図において左方に移動し、それによってブレーキクリア
ランスが消滅する。また、作動状態制御装置150は、
ブレーキクリアランスが消滅し、第1ピストン24が第
1液圧28、第2ピストン54が第2液室58を加圧し
ようとする状態では、第1および第2液室28,58に
発生する液圧に基づく反力を第1および第2シリンダ2
0,50が受け得る状態を生起する。第1ピストン24
が第1液室28を加圧するためには、その加圧によって
第1液室28に発生する液圧に基づく液圧反力を第1ハ
ウジング20が受けることが必要であり、このことは第
2液圧シリンダ装置12についても同様である。ここ
に、液圧反力の大きさは、第1液圧シリンダ装置10と
第2液圧シリンダ装置12とで同じではなく、それら間
の受圧面積比、すなわち、駐車ブレーキ操作力F1 の倍
力率と同じ比率を有して異なっている。そして、第1お
よび第2シリンダ20,50が液圧反力を受け得る状態
では、駐車ブレーキ操作力F1 が小径の第1ピストン2
4と大径の第2ピストン54との受圧面積比に応じて倍
力されて駐車ブレーキに伝達される。ここに、作動状態
制御装置150は種々の方式を採用し得る。例えば、第
1および第2液圧シリンダ装置10,12が一体的に移
動可能な状態を生起するために、第1および第2シリン
ダ20,50同士を機械的に結合する方式を採用し得
る。また、第1および第2シリンダ20,50が液圧反
力を受け得る状態を生起するために、第1および第2ハ
ウジング20,50を第3ハウジング140に押し付け
てそれらの間に発生する摩擦力を利用する方式を採用し
得る。したがって、本実施形態によれば、短いペダルス
トロークでブレーキクリアランスが消滅可能となり、ペ
ダルストロークの短縮が可能となるという効果が得られ
る。
【0015】以上、本発明のいくつかの実施形態を図面
に基づいて詳細に説明したが、それらの他にも、特許請
求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて
種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す側面断面図である。
【図2】上記実施形態を示す正面図である。
【図3】本発明の別の実施形態を示す正面図である。
【図4】本発明のさらに別の実施形態を示す部分側面断
面図である。
【図5】本発明のさらに別の実施形態を示す側面図であ
る。
【図6】本発明のさらに別の実施形態を示す部分側面断
面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施形態を示す部分側面断
面図である。
【図8】図7に示す実施形態におけるペダルストローク
と倍力率との関係を示すグラフである。
【図9】従来の駐車ブレーキ操作力伝達装置を示す側面
図である。
【符号の説明】
10 第1液圧シリンダ装置 12 第2液圧シリンダ装置 20 第1ハウジング 22 第1シリンダ 24 第1ピストン 28 第1液室 30 第1ロッド 40 第1ケーブル 50 第2ハウジング 52 第2シリンダ 54 第2ピストン 58 第2液室 60 第2ロッド 70 第2ケーブル 72 パイプ 80,100 作動液供給装置 120 オリフィス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪の回転を防止するために作動させられ
    る駐車ブレーキと、その駐車ブレーキを作動させるため
    に運転者により操作される駐車ブレーキ操作部材を有す
    る操作装置との間に設けられ、駐車ブレーキ操作部材の
    操作に基づいて操作装置に発生させられた駐車ブレーキ
    操作力を駐車ブレーキに伝達する装置であって、 第1ハウジングに形成された有底の第1シリンダに第1
    ピストンが摺動可能に嵌合され、その嵌合によって第1
    ピストンと第1ハウジングの底壁との間に第1液室が形
    成された第1液圧シリンダ装置と、 第2ハウジングに形成された有底の第2シリンダに前記
    第1ピストンより大径の第2ピストンが摺動可能に嵌合
    され、その嵌合によって第2ピストンと第2ハウジング
    の底壁との間に第2液室が形成された第2液圧シリンダ
    装置と、 前記第1液室と第2液室とを互いに接続する液室接続手
    段と、 前記第1ピストンを前記操作装置に連結する第1連結手
    段であって、操作装置に発生させられた駐車ブレーキ操
    作力を第1ピストンに前記第1液室を加圧する向きに伝
    達するものと、 前記第2ピストンを前記駐車ブレーキに連結する第2連
    結手段であって、前記第1ピストンにより加圧された前
    記第1液室の液圧が前記液室接続手段を経て前記第2液
    室に伝達されることによって第2ピストンに発生する作
    動力を駐車ブレーキに伝達するものとを含むことを特徴
    とする駐車ブレーキ操作力伝達装置。
  2. 【請求項2】前記駐車ブレーキが、2つの前記車輪につ
    いてそれぞれ設けられ、前記第2液圧シリンダ装置と液
    室接続手段と第2連結手段とが、2つの前記駐車ブレー
    キについてそれぞれ設けられている請求項1に記載の駐
    車ブレーキ操作力伝達装置。
  3. 【請求項3】さらに、前記第1液圧シリンダ装置と第2
    液圧シリンダ装置と液室接続手段との少なくとも一つに
    設けられ、選択的に作動して作動液を前記第1液室と第
    2液室との少なくとも一つに供給する作動液供給装置を
    含む請求項1または2に記載の駐車ブレーキ操作力伝達
    装置。
  4. 【請求項4】さらに、前記第1液圧シリンダ装置と第2
    液圧シリンダ装置と液室接続手段との少なくとも一つに
    設けられ、少なくとも前記第1ピストンが第1液室の容
    積を増加させる向きに移動する際に、その移動に伴って
    前記第1液圧シリンダ装置と第2液圧シリンダ装置と液
    室接続手段との少なくとも一つに生じる作動液の流れの
    抵抗を増加させる流通抵抗増加装置を含む請求項1ない
    し3のいずれかに記載の駐車ブレーキ操作力伝達装置。
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