JPH10217445A - 画像形成方法、これを用いたインクジェット記録方法及び機器類 - Google Patents
画像形成方法、これを用いたインクジェット記録方法及び機器類Info
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- JPH10217445A JPH10217445A JP4152097A JP4152097A JPH10217445A JP H10217445 A JPH10217445 A JP H10217445A JP 4152097 A JP4152097 A JP 4152097A JP 4152097 A JP4152097 A JP 4152097A JP H10217445 A JPH10217445 A JP H10217445A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 普通紙に対する耐水性及び印字品位が良好
で、更に、カラーインク間のブリードの発生が防止され
た良好な画像が得られる画像形成方法の提供。 【解決手段】 少なくともカチオン性物質を有する液体
組成物を記録信号に従って記録ヘッドの吐出オリフィス
から液滴として吐出させて被記録媒体上に付与する過程
(A)と、少なくともアニオン性物質を有する各色インク
を記録ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させ
て被記録媒体上に付与する過程(B)とを有する画像形成
方法において、記録ヘッドが少なくとも液体組成物用ヘ
ッドとブラックを含んでもよいカラーインク用ヘッドと
が並列に設けられ、且つ該カラーインク用ヘッドが、複
数の色のインク用ヘッドが縦列して一体的に配置されて
構成されている画像形成方法、該方法を用いたインクジ
ェット記録方法及び機器類。
で、更に、カラーインク間のブリードの発生が防止され
た良好な画像が得られる画像形成方法の提供。 【解決手段】 少なくともカチオン性物質を有する液体
組成物を記録信号に従って記録ヘッドの吐出オリフィス
から液滴として吐出させて被記録媒体上に付与する過程
(A)と、少なくともアニオン性物質を有する各色インク
を記録ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させ
て被記録媒体上に付与する過程(B)とを有する画像形成
方法において、記録ヘッドが少なくとも液体組成物用ヘ
ッドとブラックを含んでもよいカラーインク用ヘッドと
が並列に設けられ、且つ該カラーインク用ヘッドが、複
数の色のインク用ヘッドが縦列して一体的に配置されて
構成されている画像形成方法、該方法を用いたインクジ
ェット記録方法及び機器類。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像の形
成、とりわけインクジェット記録方式を利用した画像形
成方式において、あらゆる環境下においても、普通紙に
対する耐水性のみならず、高印字品位でブリードが生じ
ない良好な画像が得られる画像形成方法、これを用いた
インクジェット記録方法及び装置等に関する。
成、とりわけインクジェット記録方式を利用した画像形
成方式において、あらゆる環境下においても、普通紙に
対する耐水性のみならず、高印字品位でブリードが生じ
ない良好な画像が得られる画像形成方法、これを用いた
インクジェット記録方法及び装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクを飛
翔させ、紙等の被記録媒体にインクを付着させて記録を
行うものである。特に、特公昭61−59911号公
報、特公昭61−59912号公報、特公昭61−59
914号公報において開示された、吐出エネルギー供給
手段として電気変換体を用い、熱エネルギーをインクに
与えて気泡を発生させることにより液滴を吐出させる方
式のインクジェット記録方法によれば、記録ヘッドの高
密度マルチオリフィス化を容易に実現することができ、
高解像度及び高品位の画像を高速で記録することができ
る。
翔させ、紙等の被記録媒体にインクを付着させて記録を
行うものである。特に、特公昭61−59911号公
報、特公昭61−59912号公報、特公昭61−59
914号公報において開示された、吐出エネルギー供給
手段として電気変換体を用い、熱エネルギーをインクに
与えて気泡を発生させることにより液滴を吐出させる方
式のインクジェット記録方法によれば、記録ヘッドの高
密度マルチオリフィス化を容易に実現することができ、
高解像度及び高品位の画像を高速で記録することができ
る。
【0003】しかしながら、従来のインクジェット記録
方法に用いられるインクは、水を主成分とし、これに乾
燥防止、ノズルの目詰まり防止等の目的でグリコール等
の水溶性高沸点溶剤が含有されたものが一般的であり、
このようなインクを用いて被記録媒体に記録を行った場
合に、十分な定着性が得られなかったり、被記録媒体と
しての記録紙表面における填料やサイズ剤の不均一な分
布によると推定される不均一画像が発生する等の問題を
生じる場合があった。又、特にカラー画像を得ようとし
た場合には、色の異なるインクが次々と重ねられること
から、異色の画像の境界部分で色が滲んだり、不均一に
混ざりあって(以下この現象を「ブリーディング」と呼
ぶ)満足すべき画像が得られないという問題があった。
方法に用いられるインクは、水を主成分とし、これに乾
燥防止、ノズルの目詰まり防止等の目的でグリコール等
の水溶性高沸点溶剤が含有されたものが一般的であり、
このようなインクを用いて被記録媒体に記録を行った場
合に、十分な定着性が得られなかったり、被記録媒体と
しての記録紙表面における填料やサイズ剤の不均一な分
布によると推定される不均一画像が発生する等の問題を
生じる場合があった。又、特にカラー画像を得ようとし
た場合には、色の異なるインクが次々と重ねられること
から、異色の画像の境界部分で色が滲んだり、不均一に
混ざりあって(以下この現象を「ブリーディング」と呼
ぶ)満足すべき画像が得られないという問題があった。
【0004】これに対し、定着性を高める手段として特
開昭55−65269号公報に、インク中に界面活性剤
等の浸透性を高める化合物を添加する方法が開示されて
いる。又、特開昭55−66976号公報には、揮発性
溶剤を主体としたインクを用いることが開示されてい
る。しかし、インク中に界面活性剤等を添加する前者の
方法では、記録紙へのインクの浸透性が高まり、インク
の定着性やブリーディングについてはある程度向上する
ものの、インク中の色材も記録紙の奥深くまで浸透して
しまう為、画像濃度及び彩度が低下する等の不都合が生
じる。その他、インクの横方向に対する広がりも発生
し、その結果、エッジのシャープさが低下したり、解像
度が低下したりする等の問題も発生する。一方、揮発性
溶剤を主体としたインクを用いる後者の方法の場合に
は、上記した前者の場合と同様の不都合が生じるのに加
え、記録ヘッドのノズル部での溶剤の蒸発による目詰ま
りが発生し易くなる。
開昭55−65269号公報に、インク中に界面活性剤
等の浸透性を高める化合物を添加する方法が開示されて
いる。又、特開昭55−66976号公報には、揮発性
溶剤を主体としたインクを用いることが開示されてい
る。しかし、インク中に界面活性剤等を添加する前者の
方法では、記録紙へのインクの浸透性が高まり、インク
の定着性やブリーディングについてはある程度向上する
ものの、インク中の色材も記録紙の奥深くまで浸透して
しまう為、画像濃度及び彩度が低下する等の不都合が生
じる。その他、インクの横方向に対する広がりも発生
し、その結果、エッジのシャープさが低下したり、解像
度が低下したりする等の問題も発生する。一方、揮発性
溶剤を主体としたインクを用いる後者の方法の場合に
は、上記した前者の場合と同様の不都合が生じるのに加
え、記録ヘッドのノズル部での溶剤の蒸発による目詰ま
りが発生し易くなる。
【0005】更に、上述した問題を改善するために、記
録画像を記録する為のインクの噴射に先立ち、被記録媒
体上に予め画像を良好にせしめる無色又は淡色の液体組
成物を付与させておく方法が提案されている。例えば、
特開昭63−60783号公報には、塩基性ポリマーを
含有する液体組成物を付着させた後、アニオン染料が含
有されたインクによって記録する方法が開示されてお
り、特開昭63−22681号公報には、反応性化学種
を含む第1の液体組成物と該反応性化学種と反応を起こ
す化合物を含む液体組成物とを被記録媒体上で混合する
記録方法が開示されており、更に、特開昭63−299
971号公報には、1分子あたり2個以上のカチオン性
基を有する有機化合物を含有する液体組成物を被記録媒
体上に付着した後、アニオン染料を含有するインクで記
録する方法が開示されている。又、特開昭64−927
9号公報には、コハク酸等を含有した酸性液体組成物を
被記録媒体上に付着した後、アニオン染料を含有したイ
ンクで記録する方法が開示されている。又、更に特開昭
64−63185号公報には、染料を不溶化させる液体
組成物をインクの記録に先立って付与するという方法が
開示されている。
録画像を記録する為のインクの噴射に先立ち、被記録媒
体上に予め画像を良好にせしめる無色又は淡色の液体組
成物を付与させておく方法が提案されている。例えば、
特開昭63−60783号公報には、塩基性ポリマーを
含有する液体組成物を付着させた後、アニオン染料が含
有されたインクによって記録する方法が開示されてお
り、特開昭63−22681号公報には、反応性化学種
を含む第1の液体組成物と該反応性化学種と反応を起こ
す化合物を含む液体組成物とを被記録媒体上で混合する
記録方法が開示されており、更に、特開昭63−299
971号公報には、1分子あたり2個以上のカチオン性
基を有する有機化合物を含有する液体組成物を被記録媒
体上に付着した後、アニオン染料を含有するインクで記
録する方法が開示されている。又、特開昭64−927
9号公報には、コハク酸等を含有した酸性液体組成物を
被記録媒体上に付着した後、アニオン染料を含有したイ
ンクで記録する方法が開示されている。又、更に特開昭
64−63185号公報には、染料を不溶化させる液体
組成物をインクの記録に先立って付与するという方法が
開示されている。
【0006】しかしながら、上記の何れの方法も、染料
自体の析出により画像の滲みの抑制や耐水性を向上させ
ようとするものであり、前述したカラーインク間のブリ
ーディング抑制効果も不十分であり、又、析出した染料
が記録紙上で不均一に分布し易いために記録紙のパルプ
繊維に対する被覆性が悪く、画像の均一感が低下し、文
字品位に劣るという問題があった。
自体の析出により画像の滲みの抑制や耐水性を向上させ
ようとするものであり、前述したカラーインク間のブリ
ーディング抑制効果も不十分であり、又、析出した染料
が記録紙上で不均一に分布し易いために記録紙のパルプ
繊維に対する被覆性が悪く、画像の均一感が低下し、文
字品位に劣るという問題があった。
【0007】そこで、本発明者らは、カチオン性物質を
含む液体組成物と、アニオン性化合物を含むインクとを
用い、被記録媒体上の画像形成領域においてこれらを共
存させることによって、画像濃度が高く、印字品位、耐
水性が良好で、色再現性、ブリーディングにおいても良
好な画像が得られることを提案した(特開平8−193
175号公報、特開平8−224955号公報参照)。
そして、上記の画像形成方法を実施する場合には、各色
インクのみならず、液体組成物についてもインクジェッ
ト記録装置を用いて被記録媒体上に付与することが好ま
しいため、複数の記録ヘッドを有する所謂マルチヘッド
によって、液体組成物と各色インクとを被記録媒体上に
付与していた。即ち、図2に示したような複数のヘッド
のうちの1つを液体組成物用に使用し、記録ヘッドのイ
ンク収納部に液体組成物を充填し、他の各色インク用の
ヘッドと同様に、記録信号に応じて液体組成物を吐出オ
リフィスから液滴として吐出させて被記録媒体の画像領
域に液体組成物を付与していた。
含む液体組成物と、アニオン性化合物を含むインクとを
用い、被記録媒体上の画像形成領域においてこれらを共
存させることによって、画像濃度が高く、印字品位、耐
水性が良好で、色再現性、ブリーディングにおいても良
好な画像が得られることを提案した(特開平8−193
175号公報、特開平8−224955号公報参照)。
そして、上記の画像形成方法を実施する場合には、各色
インクのみならず、液体組成物についてもインクジェッ
ト記録装置を用いて被記録媒体上に付与することが好ま
しいため、複数の記録ヘッドを有する所謂マルチヘッド
によって、液体組成物と各色インクとを被記録媒体上に
付与していた。即ち、図2に示したような複数のヘッド
のうちの1つを液体組成物用に使用し、記録ヘッドのイ
ンク収納部に液体組成物を充填し、他の各色インク用の
ヘッドと同様に、記録信号に応じて液体組成物を吐出オ
リフィスから液滴として吐出させて被記録媒体の画像領
域に液体組成物を付与していた。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記の方法においても、高温高湿等のある特殊な条件下で
は、例えば、印字dutyの高いカラーの2次色を印字
する場合等においては、図2に示したような従来の複数
の記録ヘッドが並列の記録ヘッド構成では、極短時間の
間に、液体組成物と2色分のインクが打ち込まれるた
め、若干ではあるが、瞬間的に紙面上にインクが溢れ易
くなり、ブリーディング等が生じ、印字品位が劣る場合
があった。従って、本発明の目的は、上記従来技術の問
題点を解決して改善し、あらゆる環境下においても、所
謂、普通紙に対する耐水性のみならず、高印字品位でブ
リード等が生じない良好な画像が得られる画像形成方
法、これを用いたインクジェット記録方法及び装置等を
提供することにある。
記の方法においても、高温高湿等のある特殊な条件下で
は、例えば、印字dutyの高いカラーの2次色を印字
する場合等においては、図2に示したような従来の複数
の記録ヘッドが並列の記録ヘッド構成では、極短時間の
間に、液体組成物と2色分のインクが打ち込まれるた
め、若干ではあるが、瞬間的に紙面上にインクが溢れ易
くなり、ブリーディング等が生じ、印字品位が劣る場合
があった。従って、本発明の目的は、上記従来技術の問
題点を解決して改善し、あらゆる環境下においても、所
謂、普通紙に対する耐水性のみならず、高印字品位でブ
リード等が生じない良好な画像が得られる画像形成方
法、これを用いたインクジェット記録方法及び装置等を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、少なくともカ
チオン性物質を含有する液体組成物を記録信号に従って
記録ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させて
被記録媒体上に付与する過程(A)と、少なくともアニ
オン性物質を含有する各色インクを記録信号に従って記
録ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させて被
記録媒体上に付与する過程(B)とを有する画像形成方
法において、上記記録ヘッドが、少なくとも液体組成物
用ヘッドとブラックを含んでもよいカラーインク用ヘッ
ドとが並列に設けられ、且つ該カラーインク用ヘッド
が、複数の色のインク用ヘッドが縦列して一体的に配置
されて構成されていることを特徴とする画像形成方法、
該方法を用いたインクジェット記録方法及び機器類であ
る。
明によって達成される。即ち、本発明は、少なくともカ
チオン性物質を含有する液体組成物を記録信号に従って
記録ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させて
被記録媒体上に付与する過程(A)と、少なくともアニ
オン性物質を含有する各色インクを記録信号に従って記
録ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させて被
記録媒体上に付与する過程(B)とを有する画像形成方
法において、上記記録ヘッドが、少なくとも液体組成物
用ヘッドとブラックを含んでもよいカラーインク用ヘッ
ドとが並列に設けられ、且つ該カラーインク用ヘッド
が、複数の色のインク用ヘッドが縦列して一体的に配置
されて構成されていることを特徴とする画像形成方法、
該方法を用いたインクジェット記録方法及び機器類であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に好ましい実施の態様を挙げ
て、本発明を更に詳しく説明する。本発明の画像形成方
法では、カチオン性物質を含有する液体組成物と、少な
くともアニオン性物質を含有する各色インクとを被記録
媒体上に付与して画像を形成するが、その際に図1に示
すような、少なくとも液体組成物用ヘッドとブラックを
含んでもよいカラーインク用ヘッドとが並列に設けら
れ、且つ該カラーインク用ヘッドが、複数の色のインク
用ヘッドが縦列して一体的に配置された記録ヘッドを使
用することを特徴とする。以下に本発明で使用する記録
ヘッドの作用について説明する。
て、本発明を更に詳しく説明する。本発明の画像形成方
法では、カチオン性物質を含有する液体組成物と、少な
くともアニオン性物質を含有する各色インクとを被記録
媒体上に付与して画像を形成するが、その際に図1に示
すような、少なくとも液体組成物用ヘッドとブラックを
含んでもよいカラーインク用ヘッドとが並列に設けら
れ、且つ該カラーインク用ヘッドが、複数の色のインク
用ヘッドが縦列して一体的に配置された記録ヘッドを使
用することを特徴とする。以下に本発明で使用する記録
ヘッドの作用について説明する。
【0011】本発明の画像形成方法で使用する記録ヘッ
ドは、先ず、液体組成物用ヘッドとカラーインク用ヘッ
ドとが並列に設けられ、且つ該カラーインク用ヘッドに
おいて、複数の各色インク用ヘッドが縦列されて一体的
に形成されている(図1参照)。各色カラーインク用ヘ
ッドを、図2に示した従来のヘッドのように液体組成物
用ヘッドと横並びの位置に設けるのではなく、上記のよ
うに、各色カラーインク用の複数のヘッドを縦に並べる
ことによって、例えば、2次色等の印字dutyの高い
パターンを印字する場合においても、紙面上にインクが
溢れることがなく、ブリーディングを生じることがなく
なる。
ドは、先ず、液体組成物用ヘッドとカラーインク用ヘッ
ドとが並列に設けられ、且つ該カラーインク用ヘッドに
おいて、複数の各色インク用ヘッドが縦列されて一体的
に形成されている(図1参照)。各色カラーインク用ヘ
ッドを、図2に示した従来のヘッドのように液体組成物
用ヘッドと横並びの位置に設けるのではなく、上記のよ
うに、各色カラーインク用の複数のヘッドを縦に並べる
ことによって、例えば、2次色等の印字dutyの高い
パターンを印字する場合においても、紙面上にインクが
溢れることがなく、ブリーディングを生じることがなく
なる。
【0012】即ち、図2に示したような従来の横並びの
ヘッド構成の記録装置を用いて、例えば、ブルーを印字
する場合には、先ず、液体組成物を打った後に、シアン
インク、更にマゼンタインク(順番は不問)と連続して
2色のインクが打たれるので、被記録媒体上にインクが
溢れ易くなる。これに対し、図1に示したような、各色
インクヘッドを縦並びにして一体的に設けたカラーイン
ク用ヘッドを使用した場合には、先ず、液体組成物が打
たれた後にシアンインク(或いはマゼンタインク)が印
字され、1スキャンおいてから再び液体組成物、マゼン
タインク(或いはシアインクン)を印字することとな
る。このため、2色目のインクが打たれるときには、1
色目のインクは既に被記録媒体中に浸透されており、被
記録媒体上にインクが溢れることがなくなるのでブリー
ディングの発生が防止され、常に画像の印字品位が良好
なものとなる。
ヘッド構成の記録装置を用いて、例えば、ブルーを印字
する場合には、先ず、液体組成物を打った後に、シアン
インク、更にマゼンタインク(順番は不問)と連続して
2色のインクが打たれるので、被記録媒体上にインクが
溢れ易くなる。これに対し、図1に示したような、各色
インクヘッドを縦並びにして一体的に設けたカラーイン
ク用ヘッドを使用した場合には、先ず、液体組成物が打
たれた後にシアンインク(或いはマゼンタインク)が印
字され、1スキャンおいてから再び液体組成物、マゼン
タインク(或いはシアインクン)を印字することとな
る。このため、2色目のインクが打たれるときには、1
色目のインクは既に被記録媒体中に浸透されており、被
記録媒体上にインクが溢れることがなくなるのでブリー
ディングの発生が防止され、常に画像の印字品位が良好
なものとなる。
【0013】更に、図2に示した各色カラーインク用ヘ
ッドが横並びに構成されている従来のヘッドの場合にお
いては、液体組成物と各色カラーインク(例えば、シア
ン、マゼンタ、イエロー各色)との距離は夫々異なる
が、図1に示した本発明で使用する記録ヘッドの場合に
は、各色カラーインクヘッドは縦列して一体的に設けら
れているため、液体組成物と各カラーインクとの距離は
一定である。このため、例えば、液体組成物を先に付与
する場合に、液体組成物が打たれてからほぼ一定時間後
に各色カラーインクが打たれることとなる。従って、各
色カラーインクが打たれる場合における液体組成物の被
記録媒体中への浸透の程度が一様となるので、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各インクが共に同じように被記
録媒体中に浸透し得、得られる画像の印字品位や発色
性、インクの定着性が色によって異なるということがな
くなり常に良好な画像が得られる。
ッドが横並びに構成されている従来のヘッドの場合にお
いては、液体組成物と各色カラーインク(例えば、シア
ン、マゼンタ、イエロー各色)との距離は夫々異なる
が、図1に示した本発明で使用する記録ヘッドの場合に
は、各色カラーインクヘッドは縦列して一体的に設けら
れているため、液体組成物と各カラーインクとの距離は
一定である。このため、例えば、液体組成物を先に付与
する場合に、液体組成物が打たれてからほぼ一定時間後
に各色カラーインクが打たれることとなる。従って、各
色カラーインクが打たれる場合における液体組成物の被
記録媒体中への浸透の程度が一様となるので、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各インクが共に同じように被記
録媒体中に浸透し得、得られる画像の印字品位や発色
性、インクの定着性が色によって異なるということがな
くなり常に良好な画像が得られる。
【0014】以下、本発明の画像形成方法において良好
に使用し得る記録ヘッドの構成について、図1にその例
示を挙げながら説明する。勿論、本発明は、これらに限
定されるものではない。図1に示した各記録ヘッドは、
後記する図3〜図5に示す構造をするものであるが、図
中、Aは、液体組成物を吐出させる液体組成物用ヘッド
であり、Bはブラックインク用記録ヘッド、Cはシアン
インク用記録ヘッド、Dはマゼンタインク用記録ヘッ
ド、Eはイエローインク用記録ヘッドを示す。これらの
ヘッドは、後述する記録装置のキャリアリッジ上に配置
され、記録信号に応じて、液体組成物及び各色のインク
が吐出される。図1では、上記したブラック、シアン、
マゼンタ、イエローの各色インク用記録ヘッドを使用し
た例を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。勿論、液体組成物、及び各色インクの記録順序が上
記と逆になるようなヘッド構成をとってもよい。
に使用し得る記録ヘッドの構成について、図1にその例
示を挙げながら説明する。勿論、本発明は、これらに限
定されるものではない。図1に示した各記録ヘッドは、
後記する図3〜図5に示す構造をするものであるが、図
中、Aは、液体組成物を吐出させる液体組成物用ヘッド
であり、Bはブラックインク用記録ヘッド、Cはシアン
インク用記録ヘッド、Dはマゼンタインク用記録ヘッ
ド、Eはイエローインク用記録ヘッドを示す。これらの
ヘッドは、後述する記録装置のキャリアリッジ上に配置
され、記録信号に応じて、液体組成物及び各色のインク
が吐出される。図1では、上記したブラック、シアン、
マゼンタ、イエローの各色インク用記録ヘッドを使用し
た例を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。勿論、液体組成物、及び各色インクの記録順序が上
記と逆になるようなヘッド構成をとってもよい。
【0015】本発明で使用する記録ヘッドの構成は、先
ず、少なくとも液体組成物用ヘッドとブラックを含んで
もよいカラーインク用ヘッドとが並列に設けられること
を要し、更に、カラーインク用ヘッドの構成が、複数の
色のインク用ヘッドが縦列して一体的に配置されている
ものであればいずれのものであってもよい。従って、図
1(1)に示したように、液体組成物用ヘッドAに横並
びに設けられるカラーインク用ヘッドの構成が、B、
C、D及びEのヘッドが縦列して一体的に設けられたも
のであってもよいし、図1(2)〜(7)に示したよう
に、ブラックインク用ヘッドBを液体組成物用ヘッドA
に横並びに設け、ブラック用ヘッドBを除いたC、D及
びEの各色インク用ヘッドを縦列して一体的に設けらた
ものであってもよい。又、図1(7)に示したように、
ブラックインク用ヘッドBと、C、D及びEの各色イン
ク用ヘッドとの夫々に、横並びに液体組成物用ヘッドA
を設けてもよい。尚、縦列に配置される各色インクの並
べ方は、図1に示すように、いずれでもよい。
ず、少なくとも液体組成物用ヘッドとブラックを含んで
もよいカラーインク用ヘッドとが並列に設けられること
を要し、更に、カラーインク用ヘッドの構成が、複数の
色のインク用ヘッドが縦列して一体的に配置されている
ものであればいずれのものであってもよい。従って、図
1(1)に示したように、液体組成物用ヘッドAに横並
びに設けられるカラーインク用ヘッドの構成が、B、
C、D及びEのヘッドが縦列して一体的に設けられたも
のであってもよいし、図1(2)〜(7)に示したよう
に、ブラックインク用ヘッドBを液体組成物用ヘッドA
に横並びに設け、ブラック用ヘッドBを除いたC、D及
びEの各色インク用ヘッドを縦列して一体的に設けらた
ものであってもよい。又、図1(7)に示したように、
ブラックインク用ヘッドBと、C、D及びEの各色イン
ク用ヘッドとの夫々に、横並びに液体組成物用ヘッドA
を設けてもよい。尚、縦列に配置される各色インクの並
べ方は、図1に示すように、いずれでもよい。
【0016】更に、図1(1)及び(2)に示すよう
に、液体組成物用ヘッドA、ブラックインク用ヘッド
B、及びC、D及びEの各色インク用ヘッドが夫々独立
した構成であってもよいし、図1(3)〜(7)に示し
たように、液体組成物用ヘッドA、ブラックインク用ヘ
ッドB及びC、D及びEの各色インク用ヘッドの3種類
のヘッドの全てが、或いはいずれか2種類のヘッドが一
体的に設けられた構成のものであってもよい。例えば、
インク交換の利便性を考慮すれば、全てのヘッドを独立
に構成することが好ましいし、製造コストを考慮すれ
ば、全てのヘッドを一体に構成することが好ましい。
又、液体組成物の使用量を考慮すると、図1(7)に示
したような構成の記録ヘッドも好ましい。
に、液体組成物用ヘッドA、ブラックインク用ヘッド
B、及びC、D及びEの各色インク用ヘッドが夫々独立
した構成であってもよいし、図1(3)〜(7)に示し
たように、液体組成物用ヘッドA、ブラックインク用ヘ
ッドB及びC、D及びEの各色インク用ヘッドの3種類
のヘッドの全てが、或いはいずれか2種類のヘッドが一
体的に設けられた構成のものであってもよい。例えば、
インク交換の利便性を考慮すれば、全てのヘッドを独立
に構成することが好ましいし、製造コストを考慮すれ
ば、全てのヘッドを一体に構成することが好ましい。
又、液体組成物の使用量を考慮すると、図1(7)に示
したような構成の記録ヘッドも好ましい。
【0017】図1(2)〜(6)に示す構成の場合に
は、液体組成物が被記録媒体上に付与されてからブラッ
クが付与される迄の時間と、各色カラーインクが付与さ
れる迄の時間との時間差の兼合いで生じる印字品位の低
下、ブリーディングの発生等を考慮した場合、液体組成
物用ヘッドAとブラックインク用ヘッドBとの距離を
0.4〜0.8インチ、液体組成物用ヘッドAとC、D
及びEの各色インク用ヘッドとの距離を1.8〜2.4
インチとすることが好ましい。本発明において最も好ま
しくは、液体組成物のヘッドAとブラックインク用ヘッ
ドBとの距離を0.6インチとし、液体組成物のヘッド
Aとカラーインク用ヘッドBとの距離を2.0〜2.2
インチとすることである。
は、液体組成物が被記録媒体上に付与されてからブラッ
クが付与される迄の時間と、各色カラーインクが付与さ
れる迄の時間との時間差の兼合いで生じる印字品位の低
下、ブリーディングの発生等を考慮した場合、液体組成
物用ヘッドAとブラックインク用ヘッドBとの距離を
0.4〜0.8インチ、液体組成物用ヘッドAとC、D
及びEの各色インク用ヘッドとの距離を1.8〜2.4
インチとすることが好ましい。本発明において最も好ま
しくは、液体組成物のヘッドAとブラックインク用ヘッ
ドBとの距離を0.6インチとし、液体組成物のヘッド
Aとカラーインク用ヘッドBとの距離を2.0〜2.2
インチとすることである。
【0018】更に、本発明の画像形成方法においては、
被記録媒体上の画像形成領域における液体組成物とイン
クの単位面積あたりの付与量が、液体組成物:インク=
1:10〜1:1となるように構成することが好まし
い。又、液体組成物と、ブラックインクを除く各色カラ
ーインクの吐出量が10〜25ng、ブラックインクの
吐出量が25〜40ngとすると、最も画像品位、耐ブ
リーディング性に優れる画像が得られるので好ましい。
本発明の画像形成方法において使用する記録ヘッドのタ
イプとしては、ヘッドとインクタンクが一体型なもので
あっても、タンクがとり外しできる分離型タイプのもの
であってもどちらでもよい。又、ヒーターの位置は、吐
出方向に対して垂直であっても、水平方向であってもよ
い。
被記録媒体上の画像形成領域における液体組成物とイン
クの単位面積あたりの付与量が、液体組成物:インク=
1:10〜1:1となるように構成することが好まし
い。又、液体組成物と、ブラックインクを除く各色カラ
ーインクの吐出量が10〜25ng、ブラックインクの
吐出量が25〜40ngとすると、最も画像品位、耐ブ
リーディング性に優れる画像が得られるので好ましい。
本発明の画像形成方法において使用する記録ヘッドのタ
イプとしては、ヘッドとインクタンクが一体型なもので
あっても、タンクがとり外しできる分離型タイプのもの
であってもどちらでもよい。又、ヒーターの位置は、吐
出方向に対して垂直であっても、水平方向であってもよ
い。
【0019】次に、本発明の画像形成方法において、上
記のような記録ヘッドに搭載する液体組成物及び各色イ
ンクについて説明する。先ず、本発明で使用する液体組
成物中には、少なくともカチオン性物質が含有されてい
るが、この際に使用される好ましいカチオン性物質とし
ては、カチオン性物質の重量分子量が、400〜1,4
00の範囲にあるような高分子量のカチオン性化合物
(カチオン性ポリマー)を使用することが好ましい。
記のような記録ヘッドに搭載する液体組成物及び各色イ
ンクについて説明する。先ず、本発明で使用する液体組
成物中には、少なくともカチオン性物質が含有されてい
るが、この際に使用される好ましいカチオン性物質とし
ては、カチオン性物質の重量分子量が、400〜1,4
00の範囲にあるような高分子量のカチオン性化合物
(カチオン性ポリマー)を使用することが好ましい。
【0020】このようなカチオン性ポリマーとしては、
例えば、ポリアリルアミン、ポリアミンスルホン、ポリ
ビニルアミン、キトサン、及びこれらの塩酸或は酢酸等
の酸による中和物又は部分中和物を挙げることができる
が、これらの中で最も好ましいのは、ポリアリルアミン
である。又、このようなカチオン性ポリマーの液体組成
物中における好適な含有量は、0.05〜20重量%、
更に好ましくは、1〜10重量%である。
例えば、ポリアリルアミン、ポリアミンスルホン、ポリ
ビニルアミン、キトサン、及びこれらの塩酸或は酢酸等
の酸による中和物又は部分中和物を挙げることができる
が、これらの中で最も好ましいのは、ポリアリルアミン
である。又、このようなカチオン性ポリマーの液体組成
物中における好適な含有量は、0.05〜20重量%、
更に好ましくは、1〜10重量%である。
【0021】更に、本発明の画像形成方法で使用する液
体組成物中には、カチオン性物質として、上記のカチオ
ン性ポリマーに加えて、炭素数8以上のアルキル基を有
するアミンを含有させることが好ましい。本発明におい
ては、これらのアミンの中でも特に、ブリーディングに
対する信頼性の点で第4級アミン化合物を含有させるこ
とが好ましい。このようなものとして、第4級アンモニ
ウム塩型の化合物としては、例えば、ドデシルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ドデシルベンジルトリメチ
ルクロライド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウム
クロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩
化ベンザルコニウム、セチルトリメチルアンモニウムク
ロライド等が挙げられ、ピリジウム塩型化合物として
は、例えば、セチルピリジウムクロライド、セチルピリ
ジウムブロマイド等が挙げられ、イミダゾリン型カチオ
ン性化合物としては、例えば、2−ヘプタデニセル−ヒ
ドロキシエチルイミダゾリン等が挙げられ、高級アルキ
ルアミンのエチレンオキシド付加物としては、例えば、
ジヒドロキシエチルステアリルアミン等が挙げられる。
本発明においては、これらの中で、特に塩化ベンザルコ
ニウムが好適である。又、第4級アミンの液体組成物に
対する含有量が、0.1%〜5.0%であることが好ま
しい。
体組成物中には、カチオン性物質として、上記のカチオ
ン性ポリマーに加えて、炭素数8以上のアルキル基を有
するアミンを含有させることが好ましい。本発明におい
ては、これらのアミンの中でも特に、ブリーディングに
対する信頼性の点で第4級アミン化合物を含有させるこ
とが好ましい。このようなものとして、第4級アンモニ
ウム塩型の化合物としては、例えば、ドデシルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ドデシルベンジルトリメチ
ルクロライド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウム
クロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩
化ベンザルコニウム、セチルトリメチルアンモニウムク
ロライド等が挙げられ、ピリジウム塩型化合物として
は、例えば、セチルピリジウムクロライド、セチルピリ
ジウムブロマイド等が挙げられ、イミダゾリン型カチオ
ン性化合物としては、例えば、2−ヘプタデニセル−ヒ
ドロキシエチルイミダゾリン等が挙げられ、高級アルキ
ルアミンのエチレンオキシド付加物としては、例えば、
ジヒドロキシエチルステアリルアミン等が挙げられる。
本発明においては、これらの中で、特に塩化ベンザルコ
ニウムが好適である。又、第4級アミンの液体組成物に
対する含有量が、0.1%〜5.0%であることが好ま
しい。
【0022】液体組成物中のポリアリルアミン等のカチ
オン性ポリマー、及び第4級アミン化合物の本発明にお
ける作用及び効果については既述の通りである。即ち、
液体組成物とインクとの反応の第2段階として、高分子
量のカチオン性ポリマーは、第1段階で生じた染料また
は顔料中のアニオン性化合物と低分子量のカチオン性化
合物(第4級アミン)との会合体又は顔料の凝集体を分
子中に吸着せしめ、これらのサイズを更に大きくするこ
とにより被記録媒体である記録紙の繊維の隙間にそれら
を入り込みにくくし、固液分離した液体部分のみを記録
紙中に浸み込ませることで、印字品位と定着性の両立を
達成させる。
オン性ポリマー、及び第4級アミン化合物の本発明にお
ける作用及び効果については既述の通りである。即ち、
液体組成物とインクとの反応の第2段階として、高分子
量のカチオン性ポリマーは、第1段階で生じた染料また
は顔料中のアニオン性化合物と低分子量のカチオン性化
合物(第4級アミン)との会合体又は顔料の凝集体を分
子中に吸着せしめ、これらのサイズを更に大きくするこ
とにより被記録媒体である記録紙の繊維の隙間にそれら
を入り込みにくくし、固液分離した液体部分のみを記録
紙中に浸み込ませることで、印字品位と定着性の両立を
達成させる。
【0023】本発明における分子量は、特に断らない限
り、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)
を使用して求めた重量平均分子量のことをいい、ポリエ
チレンオキサイド換算の重量平均分子量のことをいう。
本発明においては、使用する物質の組み合わせにより、
液体組成物中に含有させる各々のカチオン性物質の最適
な量の範囲を決定する必要がある。例えば、上記の液体
組成物中の第4級アミン化合物と、重量平均分子量が4
00〜1,400であるカチオン性ポリマーとの混合割
合を、重量基準で10:1〜1:10、より好ましくは
5:1〜1:5の範囲とすることが好ましい。第4級ア
ミン化合物等の低分子量のカチオン性化合物の割合が1
0:1よりも大きいと、印字物の耐水性が低下し易く、
逆に、カチオン性ポリマー等の高分子量のカチオン性化
合物の量の割合が1:10よりも大きいとブリーディン
グの抑制が不十分であり、画像のエッジシャープネスが
低下し易い為、好ましくない。
り、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)
を使用して求めた重量平均分子量のことをいい、ポリエ
チレンオキサイド換算の重量平均分子量のことをいう。
本発明においては、使用する物質の組み合わせにより、
液体組成物中に含有させる各々のカチオン性物質の最適
な量の範囲を決定する必要がある。例えば、上記の液体
組成物中の第4級アミン化合物と、重量平均分子量が4
00〜1,400であるカチオン性ポリマーとの混合割
合を、重量基準で10:1〜1:10、より好ましくは
5:1〜1:5の範囲とすることが好ましい。第4級ア
ミン化合物等の低分子量のカチオン性化合物の割合が1
0:1よりも大きいと、印字物の耐水性が低下し易く、
逆に、カチオン性ポリマー等の高分子量のカチオン性化
合物の量の割合が1:10よりも大きいとブリーディン
グの抑制が不十分であり、画像のエッジシャープネスが
低下し易い為、好ましくない。
【0024】次に、本発明で使用する液体組成物を構成
するその他の成分について具体的に説明する。本発明で
使用する液体組成物は、上記したカチオン性物質の他、
通常、水、水溶性有機溶剤及びその他の添加剤とからな
る。水溶性有機溶剤としては、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン等のケト
ン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール等のアルキレングリコール類;エチレン
グリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;
エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール等の1価のアルコール
類;その他、グリセリン、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、トリエタノー
ルアミン、スルホラン、ジメチルサルホオキサイド等が
用いられる。上記水溶性有機溶剤の含有量について特に
制限はないが、好ましくは、液体組成物に対して5〜6
0重量%、更に好ましくは5〜40重量%程度である。
するその他の成分について具体的に説明する。本発明で
使用する液体組成物は、上記したカチオン性物質の他、
通常、水、水溶性有機溶剤及びその他の添加剤とからな
る。水溶性有機溶剤としては、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン等のケト
ン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール等のアルキレングリコール類;エチレン
グリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;
エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール等の1価のアルコール
類;その他、グリセリン、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、トリエタノー
ルアミン、スルホラン、ジメチルサルホオキサイド等が
用いられる。上記水溶性有機溶剤の含有量について特に
制限はないが、好ましくは、液体組成物に対して5〜6
0重量%、更に好ましくは5〜40重量%程度である。
【0025】又、本発明で使用する液体組成物に必要に
応じて添加される添加剤としては、粘度調整剤、pH調
整剤、防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤及び蒸発促進剤
等の添加剤を適宜配合してもよい。この際、界面活性剤
の選択は、液体組成物の被記録剤への浸透性を調整する
上で特に重要である。本発明で使用する液体組成物は、
無色であるのがより好ましいが、被記録媒体上等でイン
クと混合された際に、各色インクの色調を変えない範囲
の淡色のものでもよい。更に、以上のような液体組成物
の各種物性の好適な範囲としては、25℃付近でのpH
が3〜12、好ましくはpH3〜10、より好ましくは
pH5〜9であり、表面張力が10〜60dyne/c
m、好ましくは10〜40dyne/cmであり、粘度
が1〜30cpsのものである。
応じて添加される添加剤としては、粘度調整剤、pH調
整剤、防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤及び蒸発促進剤
等の添加剤を適宜配合してもよい。この際、界面活性剤
の選択は、液体組成物の被記録剤への浸透性を調整する
上で特に重要である。本発明で使用する液体組成物は、
無色であるのがより好ましいが、被記録媒体上等でイン
クと混合された際に、各色インクの色調を変えない範囲
の淡色のものでもよい。更に、以上のような液体組成物
の各種物性の好適な範囲としては、25℃付近でのpH
が3〜12、好ましくはpH3〜10、より好ましくは
pH5〜9であり、表面張力が10〜60dyne/c
m、好ましくは10〜40dyne/cmであり、粘度
が1〜30cpsのものである。
【0026】次に本発明の画像形成方法において使用す
るインクについて説明する。本発明で使用するインク
は、少なくともアニオン性物質が含有されているインク
が使用されるが、このようなインクとして好ましいのは
カルボン酸型染料である。即ち、カルボン酸型染料は、
液体組成物中のカチオン化合物成分との間でインターラ
クションが激しく起こるために、印字品位及びブリーデ
ィングが良好な画像が得られる。更に具体的に言うと、
ブラックインクが、顔料もしくはカルボン酸型染料であ
ることが好ましい。そして、カルボン酸型染料として、
遊離酸の状態で下記一般式(a)で示されるような染料
構造をもつ染料が好ましい。 上記一般式(a)中、R1、R2及びR2’は夫々、カル
ボキシル基、スルホン基、水酸基、アミノ基、炭素数1
〜2のアルキル基及び水素原子から選ばれ、R3、R4、
R5及びR6はカルボキシル基、スルホン基、アミノ基、
水酸基、アルキルアミド基及び水素原子から選ばれる。
るインクについて説明する。本発明で使用するインク
は、少なくともアニオン性物質が含有されているインク
が使用されるが、このようなインクとして好ましいのは
カルボン酸型染料である。即ち、カルボン酸型染料は、
液体組成物中のカチオン化合物成分との間でインターラ
クションが激しく起こるために、印字品位及びブリーデ
ィングが良好な画像が得られる。更に具体的に言うと、
ブラックインクが、顔料もしくはカルボン酸型染料であ
ることが好ましい。そして、カルボン酸型染料として、
遊離酸の状態で下記一般式(a)で示されるような染料
構造をもつ染料が好ましい。 上記一般式(a)中、R1、R2及びR2’は夫々、カル
ボキシル基、スルホン基、水酸基、アミノ基、炭素数1
〜2のアルキル基及び水素原子から選ばれ、R3、R4、
R5及びR6はカルボキシル基、スルホン基、アミノ基、
水酸基、アルキルアミド基及び水素原子から選ばれる。
【0027】又、Xは下記一般式(b)、又は(c)の
構造からなる。 上記(b)式中、R7は、カルボキシル基、スルホン基
及び水酸基から選ばれる。又、(c)式中、R8、R
9は、カルボキシル基、スルホン基、アルキルアミド
基、下記式で表わされる構造及び水素からなる群から選
ばれる。 上記式中、nは1〜5の整数、mは0又は1である。
構造からなる。 上記(b)式中、R7は、カルボキシル基、スルホン基
及び水酸基から選ばれる。又、(c)式中、R8、R
9は、カルボキシル基、スルホン基、アルキルアミド
基、下記式で表わされる構造及び水素からなる群から選
ばれる。 上記式中、nは1〜5の整数、mは0又は1である。
【0028】本発明においては、上記一般式(a)で示
される染料が、水溶性基として少なくとも1つのカルボ
キシル基を有しているものが、耐水性、ブリードの面か
ら好ましく、更には、一般式(a)で示される染料にお
いて、水溶性基としてカルボキシル基とスルホン基とを
有し、且つ染料のカルボキシル基の数がスルホン基の数
と同数以上であるものがより好ましい。
される染料が、水溶性基として少なくとも1つのカルボ
キシル基を有しているものが、耐水性、ブリードの面か
ら好ましく、更には、一般式(a)で示される染料にお
いて、水溶性基としてカルボキシル基とスルホン基とを
有し、且つ染料のカルボキシル基の数がスルホン基の数
と同数以上であるものがより好ましい。
【0029】以下に考えられる一般式(a)で示される
染料を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。又、これらの染料を同時に2種類以上用いてもよ
い。
染料を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。又、これらの染料を同時に2種類以上用いてもよ
い。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】これらの中で、本発明の画像形成方法に特
に好ましく用いられる染料は、染料1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10及び14であり、より好まし
いものとしては、染料1、2、3、4、5、6及び7で
あり、更に好ましましいものとしては、染料1、3、4
及び7である。
に好ましく用いられる染料は、染料1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10及び14であり、より好まし
いものとしては、染料1、2、3、4、5、6及び7で
あり、更に好ましましいものとしては、染料1、3、4
及び7である。
【0047】本発明で使用されるブラックインクの色材
として顔料を用いる場合には、顔料の量は、インク全重
量に対して、重量比で1〜20重量%、好ましくは2〜
12重量%の範囲で用いる。本発明においてブラックイ
ンクの色材として使用される顔料としては、具体的に
は、カーボンブラックが挙げられるが、例えば、ファー
ネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックであ
って、一次粒子径が15〜40μm、BET法による比
表面積が50〜300m2/g、DBP吸油量が40〜
150ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH
値が2〜9等の特性を有するものが好ましく用いられ
る。
として顔料を用いる場合には、顔料の量は、インク全重
量に対して、重量比で1〜20重量%、好ましくは2〜
12重量%の範囲で用いる。本発明においてブラックイ
ンクの色材として使用される顔料としては、具体的に
は、カーボンブラックが挙げられるが、例えば、ファー
ネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックであ
って、一次粒子径が15〜40μm、BET法による比
表面積が50〜300m2/g、DBP吸油量が40〜
150ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH
値が2〜9等の特性を有するものが好ましく用いられ
る。
【0048】この様な特性を有する市販品としては、例
えば、No.2300、No.900、MCF88、N
o.33、No.40、No.45、No.52、MA7、
MA8、No.2200B(以上、三菱化成製)、RA
VEN1255(コロンビア製)、REGAL400
R、REGAL330R、REGAL660R、MOG
UL L(以上、キャボット製)、Color Blac
k FW1、ColorBlack FW18、Colo
r Black S170、Color Black S1
50、Printex 35、Printex U(以
上、デグッサ製)等があるが、いずれも本発明において
好ましく使用することが出来る。
えば、No.2300、No.900、MCF88、N
o.33、No.40、No.45、No.52、MA7、
MA8、No.2200B(以上、三菱化成製)、RA
VEN1255(コロンビア製)、REGAL400
R、REGAL330R、REGAL660R、MOG
UL L(以上、キャボット製)、Color Blac
k FW1、ColorBlack FW18、Colo
r Black S170、Color Black S1
50、Printex 35、Printex U(以
上、デグッサ製)等があるが、いずれも本発明において
好ましく使用することが出来る。
【0049】又、イエローインク及びマゼンタインクが
ジスアゾ構造、シアンインクがフタロシアニン構造であ
る染料から選ばれると、印字品位が良好で画像も満足し
うるものが得られる。先ず、イエローインクに使用され
る染料は、ジスアゾ構造のものであれば、特に限定され
るものではないが、ジスアゾ構造の中で特に好ましい染
料は下記一般式(i)で示される染料である。
ジスアゾ構造、シアンインクがフタロシアニン構造であ
る染料から選ばれると、印字品位が良好で画像も満足し
うるものが得られる。先ず、イエローインクに使用され
る染料は、ジスアゾ構造のものであれば、特に限定され
るものではないが、ジスアゾ構造の中で特に好ましい染
料は下記一般式(i)で示される染料である。
【0050】{式(i)中、Ar、Ar1は夫々アリー
ル基又は置換アリール基であり、Ar、Ar1の少なく
とも一つはCOOH基及びCOSH基から選ばれた置換
基を少なくとも一つ有し、nは0又は1であり、J、J
1は、独立的に夫々、下記一般式(j)、(k)及び
(l)から選ばれる連結基である。 [式(j)中、R5は独立的に、水素原子、アルキル
基、置換アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、CN
基、ウレイド基及びNHCOR6基から選択され、ここ
で、R6は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基、置換アリール基、アルアルキル基又は置換
アルアルキル基である。又、式(k)中、Tは独立的に
アルキル基であり、Wは独立的に、水素原子、CN基、
CONR1OR11基、ピリジニウム基及びCOOH基から
選択され、mはC2〜C8のアルキレン鎖であり、又、式
(l)中、Bは、水素原子、アルキル基又はCOOH基
である。又、上記のR10及びR11は夫々独立的に、水素
原子、アルキル基又は置換アルキル基である。]
ル基又は置換アリール基であり、Ar、Ar1の少なく
とも一つはCOOH基及びCOSH基から選ばれた置換
基を少なくとも一つ有し、nは0又は1であり、J、J
1は、独立的に夫々、下記一般式(j)、(k)及び
(l)から選ばれる連結基である。 [式(j)中、R5は独立的に、水素原子、アルキル
基、置換アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、CN
基、ウレイド基及びNHCOR6基から選択され、ここ
で、R6は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基、置換アリール基、アルアルキル基又は置換
アルアルキル基である。又、式(k)中、Tは独立的に
アルキル基であり、Wは独立的に、水素原子、CN基、
CONR1OR11基、ピリジニウム基及びCOOH基から
選択され、mはC2〜C8のアルキレン鎖であり、又、式
(l)中、Bは、水素原子、アルキル基又はCOOH基
である。又、上記のR10及びR11は夫々独立的に、水素
原子、アルキル基又は置換アルキル基である。]
【0051】又、式(i)中、R1、R2、R3、R4は夫
々独立的に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基で
あり、Lは2価の連結基であり、Xは独立的に、カルボ
ニル基又は下記一般式(n)、(o)及び(p)から選
ばれる連結基である。 [式(n)、(o)及び(p)中、各Zは、OR7、S
R7又はNR8R9であり、式(o)中のYは、水素原
子、塩素原子、CN基又はZであり、式(p)中のE
は、塩素原子又はCN基であり、上記のR7、R8、R9
は独立的に、水素原子、アルケニル基、置換アルケニル
基、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、アルアルキル基又は置換アルアルキル基であ
り、又、R8及びR9はこれらが結合された窒素原子と一
緒に5員環又は6員環を形成する場合がある。] 又、上記式(i)の化合物が、SO3H基(本明細書に
おいて、この用語は文章中及び構造式中において遊離の
スルホン酸又は任意の塩基との塩を意味する)を持たな
い場合には、少なくとも2つのCOOH基及びCOSH
基から選ばれた基を有し、上記式(i)の化合物が、S
O3H基を有する場合は、COOH基及びCOSH基か
ら選ばれた基を少なくともSO3H基の数と同数有す
る。}
々独立的に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基で
あり、Lは2価の連結基であり、Xは独立的に、カルボ
ニル基又は下記一般式(n)、(o)及び(p)から選
ばれる連結基である。 [式(n)、(o)及び(p)中、各Zは、OR7、S
R7又はNR8R9であり、式(o)中のYは、水素原
子、塩素原子、CN基又はZであり、式(p)中のE
は、塩素原子又はCN基であり、上記のR7、R8、R9
は独立的に、水素原子、アルケニル基、置換アルケニル
基、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、アルアルキル基又は置換アルアルキル基であ
り、又、R8及びR9はこれらが結合された窒素原子と一
緒に5員環又は6員環を形成する場合がある。] 又、上記式(i)の化合物が、SO3H基(本明細書に
おいて、この用語は文章中及び構造式中において遊離の
スルホン酸又は任意の塩基との塩を意味する)を持たな
い場合には、少なくとも2つのCOOH基及びCOSH
基から選ばれた基を有し、上記式(i)の化合物が、S
O3H基を有する場合は、COOH基及びCOSH基か
ら選ばれた基を少なくともSO3H基の数と同数有す
る。}
【0052】このような一般式で表わされるイエロー染
料の中で、特に好ましい具体例を下記に示すが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
料の中で、特に好ましい具体例を下記に示すが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】尚、上記に挙げた染料は、下記一般式で示
される染料と組み合わせ、インク中に両者を併存させる
ことが、信頼性及び色調の点で好ましい。
される染料と組み合わせ、インク中に両者を併存させる
ことが、信頼性及び色調の点で好ましい。
【0065】又、この他にも、C.I.ダイレクトイエ
ロー86、同1、同24、同26、同44、同50、同
88、同89、同110、同132、同142、C.
I.アシッドイエロー141、同142、プロジェット
ファーストイエロー2等が挙げられる。これらは、単独
もしくは混合して用いることができる。
ロー86、同1、同24、同26、同44、同50、同
88、同89、同110、同132、同142、C.
I.アシッドイエロー141、同142、プロジェット
ファーストイエロー2等が挙げられる。これらは、単独
もしくは混合して用いることができる。
【0066】又、本発明の画像形成方法で使用するマゼ
ンタ染料としては、イエロー染料と同様ジスアゾ構造の
ものが好ましいが、更に好ましいものとしては、下記一
般式(d)で表わされる染料が挙げられる。 {但し、式(d)中、Jは、下記の式(e)を示す。 又、式(d)中のAr1、Ar2は夫々アリール基又は置
換アリール基であり、Ar1、Ar2の少なくとも一つ
は、COOH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少
なくとも一つ有し、R1、R2は独立的に、水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基又は置換アル
ケニル基であり、Lは2価の連結基であり、nは0又は
1であり、Xは、独立的にカルボニル基又は下記式
(f)、(g)、(h)のいずれかを表わす。
ンタ染料としては、イエロー染料と同様ジスアゾ構造の
ものが好ましいが、更に好ましいものとしては、下記一
般式(d)で表わされる染料が挙げられる。 {但し、式(d)中、Jは、下記の式(e)を示す。 又、式(d)中のAr1、Ar2は夫々アリール基又は置
換アリール基であり、Ar1、Ar2の少なくとも一つ
は、COOH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少
なくとも一つ有し、R1、R2は独立的に、水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基又は置換アル
ケニル基であり、Lは2価の連結基であり、nは0又は
1であり、Xは、独立的にカルボニル基又は下記式
(f)、(g)、(h)のいずれかを表わす。
【0067】[式(f)、(g)、(h)中、Zは、独
立的にNR3R4、SR5又はOR5であり、Yは独立的
に、水素原子、塩素原子、Z、SR6又はOR6であり、
Eは独立的に、塩素原子又はCN基である。又、上記の
R3、R4、R5及びR6は夫々独立的に、水素原子、アル
キル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニ
ル基、アリール基、置換アリール基、アルアルキル基又
は置換アルアルキル基であり、又、R3及びR4はこれら
が結合された窒素原子と一緒に5員環又は6員環を形成
する場合がある。] 又、式(d)で表わされる化合物は、COOH基及びC
OSH基から選ばれた基を少なくともSO3H基の数と
同数有する。}
立的にNR3R4、SR5又はOR5であり、Yは独立的
に、水素原子、塩素原子、Z、SR6又はOR6であり、
Eは独立的に、塩素原子又はCN基である。又、上記の
R3、R4、R5及びR6は夫々独立的に、水素原子、アル
キル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニ
ル基、アリール基、置換アリール基、アルアルキル基又
は置換アルアルキル基であり、又、R3及びR4はこれら
が結合された窒素原子と一緒に5員環又は6員環を形成
する場合がある。] 又、式(d)で表わされる化合物は、COOH基及びC
OSH基から選ばれた基を少なくともSO3H基の数と
同数有する。}
【0068】上記の構造を有するマゼンタ染料の中で、
本発明において使用するのに特に好ましい染料を以下に
挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
又、これらの染料を同時に2種類以上用いてもよい。
本発明において使用するのに特に好ましい染料を以下に
挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
又、これらの染料を同時に2種類以上用いてもよい。
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】その他のマゼンタインクに使用し得る染料
としては、C.I.アシッドレッド47、同56、同6
5、同66、同70、同71、同73、同85、同8
6、同89、同97、同99、同104、同111、同
114、同116、同123、同125、同128、同
132、同134、同142、同144、同148、同
150、同151、同152、同154、同158、同
163、同164、同167、同170、同171、同
173、同299、同323、同333、同350、
C.I.ダイレクトレッド1、同2、同4、同6、同7、
同8、同10、同13、同14、同17、同21、同2
2、同23、同67、同68、同72、同73、同7
4、同75、同77、同81、同83、同85、同9
0、同98、同101、同108、同110、同11
7、同120、同121、同122、同127、同13
0、同141、同150、同153、同156、同16
9、同174、同180、同189、同191、プロジ
ェットファーストマゼンタ2等が挙げられる。
としては、C.I.アシッドレッド47、同56、同6
5、同66、同70、同71、同73、同85、同8
6、同89、同97、同99、同104、同111、同
114、同116、同123、同125、同128、同
132、同134、同142、同144、同148、同
150、同151、同152、同154、同158、同
163、同164、同167、同170、同171、同
173、同299、同323、同333、同350、
C.I.ダイレクトレッド1、同2、同4、同6、同7、
同8、同10、同13、同14、同17、同21、同2
2、同23、同67、同68、同72、同73、同7
4、同75、同77、同81、同83、同85、同9
0、同98、同101、同108、同110、同11
7、同120、同121、同122、同127、同13
0、同141、同150、同153、同156、同16
9、同174、同180、同189、同191、プロジ
ェットファーストマゼンタ2等が挙げられる。
【0075】又、本発明の画像形成方法において好適に
使用されるシアン染料としては、C.I.ダイレクトブル
ー86、同199、同87、同189、同262、C.
I.アシッドブルー185、同197、同228、同2
42、同243、同249、同254、同255、同2
75、同279等が挙げられるが、本発明はこれらに限
定されるものではない。又、これらの染料を同時に2種
類以上用いてもよい。
使用されるシアン染料としては、C.I.ダイレクトブル
ー86、同199、同87、同189、同262、C.
I.アシッドブルー185、同197、同228、同2
42、同243、同249、同254、同255、同2
75、同279等が挙げられるが、本発明はこれらに限
定されるものではない。又、これらの染料を同時に2種
類以上用いてもよい。
【0076】本発明の画像形成方法において使用するこ
とのできるインクとしては、上記成分の他、必要に応じ
て、水溶性有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、防錆
剤、防カビ剤、酸化防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤
及び水溶性ポリマー等の添加剤が添加されていてもよ
い。
とのできるインクとしては、上記成分の他、必要に応じ
て、水溶性有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、防錆
剤、防カビ剤、酸化防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤
及び水溶性ポリマー等の添加剤が添加されていてもよ
い。
【0077】本発明で使用するインクを構成し得る上記
した色材を溶解または分散するための液媒体としては、
水と水溶性有機溶剤との混合物であることが好ましい。
具体的な水溶性有機溶剤の例としては、例えば、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;
アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジアキサ
ン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6
個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリ
ン、エチレングリコールモノメチル(またはエチル)エ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチル(またはエチ
ル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテ
ル類;N−メチル−2ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルサルフォ
オキサイド、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等の
環状アミド化合物及びスクシンイミド等のイミド化合物
等が挙げられる。
した色材を溶解または分散するための液媒体としては、
水と水溶性有機溶剤との混合物であることが好ましい。
具体的な水溶性有機溶剤の例としては、例えば、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;
アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジアキサ
ン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6
個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリ
ン、エチレングリコールモノメチル(またはエチル)エ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチル(またはエチ
ル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテ
ル類;N−メチル−2ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルサルフォ
オキサイド、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等の
環状アミド化合物及びスクシンイミド等のイミド化合物
等が挙げられる。
【0078】上記水溶性有機溶剤の含有量は、一般に
は、インクの全重量に対して重量%で1%〜40%が好
ましく、より好ましくは3%〜30%の範囲である。
又、インク中の水の含有量は、30〜95重量%の範囲
で使用される。30重量%より少ないと色剤の溶解性等
が悪くなり、インクの粘度も高くなるため好ましくな
い。一方、95%より多いと蒸発成分が多過ぎて、十分
な固着特性を満足できない。
は、インクの全重量に対して重量%で1%〜40%が好
ましく、より好ましくは3%〜30%の範囲である。
又、インク中の水の含有量は、30〜95重量%の範囲
で使用される。30重量%より少ないと色剤の溶解性等
が悪くなり、インクの粘度も高くなるため好ましくな
い。一方、95%より多いと蒸発成分が多過ぎて、十分
な固着特性を満足できない。
【0079】本発明で好適に使用される上記した構成の
インクは、一般の水溶性筆記用具としても使用できる
が、熱エネルギーによるインクの発泡現象によりインク
を吐出させるタイプのインクジェット記録方法に適用す
る場合に特に好適であり、吐出が極めて安定となり、サ
テライトドットの発生等が生じないという特徴がある。
但し、この場合には、熱的な物性値(例えば、比熱、熱
膨張係数、熱伝導率)を調整する場合もある。
インクは、一般の水溶性筆記用具としても使用できる
が、熱エネルギーによるインクの発泡現象によりインク
を吐出させるタイプのインクジェット記録方法に適用す
る場合に特に好適であり、吐出が極めて安定となり、サ
テライトドットの発生等が生じないという特徴がある。
但し、この場合には、熱的な物性値(例えば、比熱、熱
膨張係数、熱伝導率)を調整する場合もある。
【0080】更に、本発明で好適に使用される上記した
構成のインクは、普通紙等に記録した場合の印字記録物
のインクの耐水性の問題を解決すると同時に、インクジ
ェット用ヘッドに対するマッチングを良好にする面か
ら、インク自体の物性として25℃における表面張力が
30〜68dyne/cm、粘度15cP以下、好まし
くは10cP以下、より好ましくは5cP以下に調整さ
れることが望ましい。
構成のインクは、普通紙等に記録した場合の印字記録物
のインクの耐水性の問題を解決すると同時に、インクジ
ェット用ヘッドに対するマッチングを良好にする面か
ら、インク自体の物性として25℃における表面張力が
30〜68dyne/cm、粘度15cP以下、好まし
くは10cP以下、より好ましくは5cP以下に調整さ
れることが望ましい。
【0081】先に述べたように、本発明の画像形成方法
においては、上述した様に構成されている液体組成物及
び各色インクを用い、液体組成物を記録信号に従って記
録ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させて被
記録媒体上に付与する過程(A)と、少なくともアニオ
ン性物質を含有する各色インクを記録信号に従って記録
ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させて被記
録媒体上に付与する過程(B)とによって画像が形成さ
れるが、その際に、先に説明した、少なくとも液体組成
物用ヘッドとブラックを含んでもよいカラーインク用ヘ
ッドとが並列に設けられ、且つ該カラーインク用ヘッド
が、複数の色のインク用ヘッドが縦列して一体的に配置
されて構成されている記録ヘッドを用いる。
においては、上述した様に構成されている液体組成物及
び各色インクを用い、液体組成物を記録信号に従って記
録ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させて被
記録媒体上に付与する過程(A)と、少なくともアニオ
ン性物質を含有する各色インクを記録信号に従って記録
ヘッドの吐出オリフィスから液滴として吐出させて被記
録媒体上に付与する過程(B)とによって画像が形成さ
れるが、その際に、先に説明した、少なくとも液体組成
物用ヘッドとブラックを含んでもよいカラーインク用ヘ
ッドとが並列に設けられ、且つ該カラーインク用ヘッド
が、複数の色のインク用ヘッドが縦列して一体的に配置
されて構成されている記録ヘッドを用いる。
【0082】過程(A)は、過程(B)により形成され
る記録画像の良好な文字品位と定着性の向上を図り、更
にブリーディング防止と画像の耐水性の向上の目的で為
されるものであり、過程(A)は、過程(B)に先立っ
て行っても、過程(B)の後に過程(A)を行ってもか
まわない。どちらの過程を先に行っても、液体組成物中
のカチオン性物質とインク中のアニオン性物質とが被記
録媒体上で混合して凝集体が形成されるからである。
又、画像濃度及び定着性の向上の観点からは、過程
(B)の後に過程(A)を行い、更にそれに続いて過程
(B)を行うことがより好ましい。
る記録画像の良好な文字品位と定着性の向上を図り、更
にブリーディング防止と画像の耐水性の向上の目的で為
されるものであり、過程(A)は、過程(B)に先立っ
て行っても、過程(B)の後に過程(A)を行ってもか
まわない。どちらの過程を先に行っても、液体組成物中
のカチオン性物質とインク中のアニオン性物質とが被記
録媒体上で混合して凝集体が形成されるからである。
又、画像濃度及び定着性の向上の観点からは、過程
(B)の後に過程(A)を行い、更にそれに続いて過程
(B)を行うことがより好ましい。
【0083】過程(A)を過程(B)に先立って行う場
合の液体組成物を被記録媒体に付着せしめてから、イン
クを付着させるまでの時間については特に制限されるも
のではないが、本発明を一層効果的なものにするために
は、数秒以内、特に好ましくは1秒以内である。これは
過程(A)を過程(B)の後にした場合についても同様
である。液体組成物を被記録媒体上に付着せしめる方法
としては、種々のインクジェット方式を用いることがで
きるが、特に好ましいのは、熱エネルギーによって発生
した気泡を用いて液滴を吐出する、いわゆるオンデマン
ド型のバブルジェット方式である。
合の液体組成物を被記録媒体に付着せしめてから、イン
クを付着させるまでの時間については特に制限されるも
のではないが、本発明を一層効果的なものにするために
は、数秒以内、特に好ましくは1秒以内である。これは
過程(A)を過程(B)の後にした場合についても同様
である。液体組成物を被記録媒体上に付着せしめる方法
としては、種々のインクジェット方式を用いることがで
きるが、特に好ましいのは、熱エネルギーによって発生
した気泡を用いて液滴を吐出する、いわゆるオンデマン
ド型のバブルジェット方式である。
【0084】次に上記した本発明のインクを用いて記録
を行うのに好適な、本発明のインクジェット記録装置の
一例を以下に説明する。その装置の主要部であるヘッド
構成例を図3、図4及び図5に示す。ヘッド13は、イ
ンクを通す溝14を有するガラス、セラミック又はプラ
スチック板等と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15
(図では薄膜ヘッドが示されているが、これに限定され
るものではない)とを接着して得られる。発熱ヘッド1
5は、酸化シリコン等で形成される保護膜16、アルミ
ニウム電極17−1及び17−2、ニクロム等で形成さ
れる発熱抵抗体層18、蓄熱層19、及びアルミナ等の
放熱性のよい基板20より成っている。
を行うのに好適な、本発明のインクジェット記録装置の
一例を以下に説明する。その装置の主要部であるヘッド
構成例を図3、図4及び図5に示す。ヘッド13は、イ
ンクを通す溝14を有するガラス、セラミック又はプラ
スチック板等と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15
(図では薄膜ヘッドが示されているが、これに限定され
るものではない)とを接着して得られる。発熱ヘッド1
5は、酸化シリコン等で形成される保護膜16、アルミ
ニウム電極17−1及び17−2、ニクロム等で形成さ
れる発熱抵抗体層18、蓄熱層19、及びアルミナ等の
放熱性のよい基板20より成っている。
【0085】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、不図示の圧力によりメニスカス23を
形成している。今、アルミニウム電極17−1及び17
−2に電気信号情報が加わると、発熱ヘッド15のnで
示される領域が急激に発熱し、ここに接しているインク
21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出
し、インク21が吐出しインク小滴24となり、吐出オ
リフィス22より被記録材25に向かって飛翔する。
2まで来ており、不図示の圧力によりメニスカス23を
形成している。今、アルミニウム電極17−1及び17
−2に電気信号情報が加わると、発熱ヘッド15のnで
示される領域が急激に発熱し、ここに接しているインク
21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出
し、インク21が吐出しインク小滴24となり、吐出オ
リフィス22より被記録材25に向かって飛翔する。
【0086】図5には図3に示すヘッドを多数並べたマ
ルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘッドはマルチ溝
26を有するガラス板27と、図3で説明したものと同
様の発熱ヘッド28を密着して作製されている。尚、図
3は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、
図4は図3のA−B線での断面図である。
ルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘッドはマルチ溝
26を有するガラス板27と、図3で説明したものと同
様の発熱ヘッド28を密着して作製されている。尚、図
3は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、
図4は図3のA−B線での断面図である。
【0087】図6に、上記ヘッドを組み込んだインクジ
ェット記録装置の一例を示す。図6において、61はワ
イピング部材としてのブレードであり、その一端はブレ
ード保持部材によって保持されて固定端となり、カンチ
レバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65に
よる記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場
合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持
される。62は記録ヘッド65の吐出口面のキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置
され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動し
て、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成
を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けら
れるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘ
ッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
ェット記録装置の一例を示す。図6において、61はワ
イピング部材としてのブレードであり、その一端はブレ
ード保持部材によって保持されて固定端となり、カンチ
レバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65に
よる記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場
合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持
される。62は記録ヘッド65の吐出口面のキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置
され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動し
て、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成
を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けら
れるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘ
ッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
【0088】上記ブレード61、キャップ62及びイン
ク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレ
ード61及びインク吸収体63によってインク吐出口面
の水分、塵埃等の除去が行われる。65は吐出エネルギ
ー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する
被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、6
6は記録ヘッド65を搭載してその移動を行う為のキャ
リッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可
能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によ
って駆動されるベルト69と接続(不図示)している。
これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動
が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその
隣接した領域の移動が可能となる。
ク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレ
ード61及びインク吸収体63によってインク吐出口面
の水分、塵埃等の除去が行われる。65は吐出エネルギ
ー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する
被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、6
6は記録ヘッド65を搭載してその移動を行う為のキャ
リッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可
能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によ
って駆動されるベルト69と接続(不図示)している。
これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動
が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその
隣接した領域の移動が可能となる。
【0089】51は被記録材を挿入する為の給紙部、5
2は不図示のモーターにより駆動する紙送りローラーで
ある。これらの構成によって記録ヘッド65の吐出口面
と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行する
につれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙され
る。
2は不図示のモーターにより駆動する紙送りローラーで
ある。これらの構成によって記録ヘッド65の吐出口面
と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行する
につれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙され
る。
【0090】上記構成において記録ヘッド65が記録終
了等でホームポジションに戻る際、吐出回復部64のキ
ャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避してい
るが、ブレード61は移動経路中に突出している。この
結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出口面に当接し
てキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッド
の移動経路中に突出する様に移動する。
了等でホームポジションに戻る際、吐出回復部64のキ
ャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避してい
るが、ブレード61は移動経路中に突出している。この
結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出口面に当接し
てキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッド
の移動経路中に突出する様に移動する。
【0091】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は、上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐
出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッド65のホ
ームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ば
かりでなく、記録ヘッド65が記録の為に記録領域を移
動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジ
ションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行
われる。
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は、上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐
出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッド65のホ
ームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ば
かりでなく、記録ヘッド65が記録の為に記録領域を移
動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジ
ションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行
われる。
【0092】図7は、ヘッドにインク供給部材、例え
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリッジの一例を示す図である。ここで、40は
供給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク
袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめ
る。44は廃インクを受容するインク吸収体である。イ
ンク吸収部としては、インクとの接液面がポリオレフィ
ン、特にポリエチレンで形成されているものが本発明に
とって好ましい。
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリッジの一例を示す図である。ここで、40は
供給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク
袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめ
る。44は廃インクを受容するインク吸収体である。イ
ンク吸収部としては、インクとの接液面がポリオレフィ
ン、特にポリエチレンで形成されているものが本発明に
とって好ましい。
【0093】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記のごときヘッドとインクカートリッジ
とが別体となったものに限らず、図8に示すごときそれ
らが一体になったものにも好適に用いられる。図8にお
いて、70は記録ユニットであって、この中にはインク
を収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納
されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオ
リフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出
される構成になっている。
置としては、上記のごときヘッドとインクカートリッジ
とが別体となったものに限らず、図8に示すごときそれ
らが一体になったものにも好適に用いられる。図8にお
いて、70は記録ユニットであって、この中にはインク
を収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納
されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオ
リフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出
される構成になっている。
【0094】インク吸収体の材料としては、ポリウレタ
ン、セルロース又はポリビニルアセタールを用いること
が本発明にとって好ましい。72は記録ユニット内部を
大気に連通させる為の大気連通口である。この記録ユニ
ット70は、図6で示す記録ヘッドに代えて用いられる
ものであって、キャリッジ66に対し着脱自在になって
いる。
ン、セルロース又はポリビニルアセタールを用いること
が本発明にとって好ましい。72は記録ユニット内部を
大気に連通させる為の大気連通口である。この記録ユニ
ット70は、図6で示す記録ヘッドに代えて用いられる
ものであって、キャリッジ66に対し着脱自在になって
いる。
【0095】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部及び%とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。尚、カチオン性物質の
分子量分布のピークは、ポリエチレンオキシド標準でG
PCで測定した。又、顔料が含有されているインク中の
分散剤の重量平均分子量については、スチレンポリマー
を標準としたGPC法により測定し、分散剤の平均粒径
は、動的光散乱法によって測定した。
具体的に説明する。尚、文中、部及び%とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。尚、カチオン性物質の
分子量分布のピークは、ポリエチレンオキシド標準でG
PCで測定した。又、顔料が含有されているインク中の
分散剤の重量平均分子量については、スチレンポリマー
を標準としたGPC法により測定し、分散剤の平均粒径
は、動的光散乱法によって測定した。
【0096】先ず、本発明で使用する液体組成物の作製
について説明する。以下に示す各成分を混合溶解した
後、pHをHClまたはNaOHの希薄水溶液にて7.
0に調整し、ポアサイズが0.45μmのメンブレンフ
ィルター(商品名:フロロポアフィルター、住友電工
(株)製)にて加圧濾過し、本発明の液体組成物A及び
Bを得た。
について説明する。以下に示す各成分を混合溶解した
後、pHをHClまたはNaOHの希薄水溶液にて7.
0に調整し、ポアサイズが0.45μmのメンブレンフ
ィルター(商品名:フロロポアフィルター、住友電工
(株)製)にて加圧濾過し、本発明の液体組成物A及び
Bを得た。
【0097】 《液体組成物Aの組成》 ・トリエチレングリコール 5部 ・ジエチレングリコール 6部 ・ポリアリルアミン酢酸塩(PAA−CH3COOH、日東紡績製、重量平均分 子量Mw=900) 4部 ・塩化ベンザルコニウム(カチオンG50、三洋化成製) 1部
【0098】 《液体組成物Bの組成》 ・グリセリン 6部 ・チオジグリコール 5部 ・ポリアリルアミン塩酸塩(PAA−HCL、日東紡績製、重量平均分子量 Mw=950) 4部 ・塩化ベンザルコニウム(カチオンG50、三洋化成製) 0.5部
【0099】次に、本発明で使用するインク1及びイン
ク2の作製について説明する。 (インク1の作製)下記に示す各成分を混合し、十分攪
拌して溶解後、ポアサイズが0.45μmのフロロポア
フィルターに(商品名:住友電工(株)製)にて加圧濾
過し、本発明のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の各色インクY1、M1、C1、Bk1を得た。このイ
ンクY1、M1、C1、Bk1をインク1とする。
ク2の作製について説明する。 (インク1の作製)下記に示す各成分を混合し、十分攪
拌して溶解後、ポアサイズが0.45μmのフロロポア
フィルターに(商品名:住友電工(株)製)にて加圧濾
過し、本発明のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の各色インクY1、M1、C1、Bk1を得た。このイ
ンクY1、M1、C1、Bk1をインク1とする。
【0100】 イエローインクY1: ・Projet Fast Yellow 2(Zeneca社製)2.7部 ・C.I.ダイレクトイエロー86 0.3部 ・チオジグリコール 8部 ・エチレングリコール 8部 ・アセチレノールEH(川研ケミカルス製) 0.3部 ・水 80.7部
【0101】 マゼンタインクM1: ・Projet Fast Mazenta 2(Zeneca社製) 2部 ・グリセリン 6部 ・尿素 7部 ・アセチレノールEH(川研ケミカルス製) 0.3部 ・水 84.7部
【0102】 シアンインクC1: ・C.I.ダイレクトブルー86 3部 ・エチレングリコール 7部 ・ジエチレングリコール 10部 ・アセチレノールEH(川研ケミカルス製) 0.3部 ・水 79.7部
【0103】ブラックインクBk1:下記成分を混合
し、ウオーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に
溶解させる。 ・スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体(酸価160、樹脂平 均分子量8,000) 1.5部 ・モノエタノールアミン 1.2部 ・イオン交換水 81.5部
し、ウオーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に
溶解させる。 ・スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体(酸価160、樹脂平 均分子量8,000) 1.5部 ・モノエタノールアミン 1.2部 ・イオン交換水 81.5部
【0104】この溶液にカーボンブラックMCF88
(三菱化成製)10部、イソプロピルアルコール1部を
加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件
で分散処理を行った。 分散機:サンドグラインダー(五十嵐機械製) 粉砕メディア:ジルコニアビーズ 粉砕メディアの充填率:50%(体積) 粉砕時間:3時間
(三菱化成製)10部、イソプロピルアルコール1部を
加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件
で分散処理を行った。 分散機:サンドグラインダー(五十嵐機械製) 粉砕メディア:ジルコニアビーズ 粉砕メディアの充填率:50%(体積) 粉砕時間:3時間
【0105】更に遠心分離処理(12,000rpm、
20分間)を行い、粗大粒子を除去して分散液とした。
次いで、下記成分を混合し、pH9.5のブラックイン
クBk1を得た。 ・上記分散体 30部 ・グリセリン 8部 ・ジエチレングリコール 8部 ・エチレングリコール 5部 ・イソプロピルアルコール 3.5部 ・純水 45.5部
20分間)を行い、粗大粒子を除去して分散液とした。
次いで、下記成分を混合し、pH9.5のブラックイン
クBk1を得た。 ・上記分散体 30部 ・グリセリン 8部 ・ジエチレングリコール 8部 ・エチレングリコール 5部 ・イソプロピルアルコール 3.5部 ・純水 45.5部
【0106】(インク2の作製)インク1の作製と同じ
方法で、下記に示す各成分からイエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックの各色インクY2、M2、C2、Bk2
を得た。このインクY2、M2、C2、Bk2をインク
2とする。 イエローインクY2: ・Projet Fast Yellow 2(Zeneca社製) 2部 ・C.I.ダイレクトイエロー86 1.0部 ・チオジグリコール 8部 ・エチレングリコール 8部 ・アセチレノールEH(川研ケミカルス製) 0.2部 ・イソプロピルアルコール 4部 ・水 76.8部
方法で、下記に示す各成分からイエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックの各色インクY2、M2、C2、Bk2
を得た。このインクY2、M2、C2、Bk2をインク
2とする。 イエローインクY2: ・Projet Fast Yellow 2(Zeneca社製) 2部 ・C.I.ダイレクトイエロー86 1.0部 ・チオジグリコール 8部 ・エチレングリコール 8部 ・アセチレノールEH(川研ケミカルス製) 0.2部 ・イソプロピルアルコール 4部 ・水 76.8部
【0107】 マゼンタインクM2: ・Projet Fast Magenta 2(Zeneca社製) 3部 ・グリセリン 7部 ・尿素 7部 ・アセチレノールEH(川研ケミカルス製) 0.2部 ・イソプロピルアルコール 4部 ・水 78.8部
【0108】 シアンインクC2: ・C.I.ダイレクトブルー199 3部 ・エチレングリコール 7部 ・ジエチレングリコール 10部 ・アセチレノールEH(川研ケミカルス製) 0.3部 ・水 79.7部
【0109】 ブラックインクBk2: ・C.I.ダイレクトブラック195 1.5部 ・下記式で表わされる染料 0.9部 ・C.I.ダイレクトイエロー86 0.3部 ・C.I.ダイレクトブルー199 0.5部 ・2ピロリドン 10部 ・グリセリン 5部 ・イソプロピルアルコール 4部 ・水酸化ナトリウム 0.4部 ・水 77.4部
【0110】
【0111】上記のようにして得られた液体組成物Aと
インク1を用いてインクセットを構成し、PPC用紙
(キヤノン製)に記録を行った。使用したインクジェッ
ト記録装置としては、図6に示したと同様の記録装置を
用い、図1の(2)、(4)、(5)及び(7)に示し
た5つの記録ヘッドを用いてカラー画像を形成した。こ
の際、液体組成物Aを先うちして先ず記録紙上に付着さ
せ、その後インク1を付着させた。ここで用いた記録ヘ
ッドは、360dpi又は600dpiの記録密度を有
し、駆動条件としては、駆動周波数5kHzとした。
又、600dpiのヘッドを使用したときの1ドットあ
たりの吐出量はイエロー、マゼンタ、シアン各インク及
び液体組成物Aについては夫々15ng、ブラックイン
クについては1ドットあたり30ngのヘッドを使用し
た。
インク1を用いてインクセットを構成し、PPC用紙
(キヤノン製)に記録を行った。使用したインクジェッ
ト記録装置としては、図6に示したと同様の記録装置を
用い、図1の(2)、(4)、(5)及び(7)に示し
た5つの記録ヘッドを用いてカラー画像を形成した。こ
の際、液体組成物Aを先うちして先ず記録紙上に付着さ
せ、その後インク1を付着させた。ここで用いた記録ヘ
ッドは、360dpi又は600dpiの記録密度を有
し、駆動条件としては、駆動周波数5kHzとした。
又、600dpiのヘッドを使用したときの1ドットあ
たりの吐出量はイエロー、マゼンタ、シアン各インク及
び液体組成物Aについては夫々15ng、ブラックイン
クについては1ドットあたり30ngのヘッドを使用し
た。
【0112】尚、これらの記録条件は以下に述べる染料
を含むインクを使用した場合の実施例及び比較例を通じ
て同一である。尚、実施例及び比較例の印字は30℃/
80%RHの条件下で行った。
を含むインクを使用した場合の実施例及び比較例を通じ
て同一である。尚、実施例及び比較例の印字は30℃/
80%RHの条件下で行った。
【0113】実施例1〜実施例16 液体組成物A、Bと、インク1(Y1、M1、C1、B
k1)、インク2(Y2、M2、C2、Bk2)の各色
インクを用いて、図1の(2)、(4)、(5)及び
(7)に示した構成の記録ヘッドを用い、表1に示した
液体組成物とインクとの組み合わせで印字を行った。
k1)、インク2(Y2、M2、C2、Bk2)の各色
インクを用いて、図1の(2)、(4)、(5)及び
(7)に示した構成の記録ヘッドを用い、表1に示した
液体組成物とインクとの組み合わせで印字を行った。
【0114】比較例1〜比較例4 実施例1〜4のヘッド構成を、図2に示した横並びのヘ
ッドにした以外は実施例1〜4と同様にして印字を行っ
た。表2に、各比較例の構成を示す。
ッドにした以外は実施例1〜4と同様にして印字を行っ
た。表2に、各比較例の構成を示す。
【0115】比較例5〜比較例12 液体組成物を使用せずに、表2に示したインクを使用
し、図1の(2)、(4)、(5)及び(7)に示した
構成の記録ヘッドを用い印字を行った。表2に、各比較
例の構成を示す。
し、図1の(2)、(4)、(5)及び(7)に示した
構成の記録ヘッドを用い印字を行った。表2に、各比較
例の構成を示す。
【0116】評価方法及び評価基準 実施例1〜16及び比較例1〜12で得られた夫々の記
録画像について、下記の評価方法及び評価基準で評価を
行った。その結果を表1及び表2に示す。 (1)文字品位 無色の液体組成物とブラックインクとを用いて、ブラッ
クの英数文字を印字し、目視にて下記基準で評価した。 ◎:フェザリングがほとんど目立たない。 ○:フェザリングがやや目立つが実用上問題ないレベル
である。 ×:フェザリングが目立つ。
録画像について、下記の評価方法及び評価基準で評価を
行った。その結果を表1及び表2に示す。 (1)文字品位 無色の液体組成物とブラックインクとを用いて、ブラッ
クの英数文字を印字し、目視にて下記基準で評価した。 ◎:フェザリングがほとんど目立たない。 ○:フェザリングがやや目立つが実用上問題ないレベル
である。 ×:フェザリングが目立つ。
【0117】(2)耐水性の評価 プリンターを用いて、イエロー、マゼンタ、シアン、及
びブラック各色のインクのベタ画像及び英数文字を印字
して1時間放置した後、水温20℃の水道水中へ10秒
間浸せきした。その後、水中から取り出し、そのまま風
乾し、目視にて耐水性を評価した。イエロー、マゼン
タ、シアン、及びブラックの各色のインクのうち、耐水
性の最も低いものを耐水性評価結果とした。評価基準
は、以下の通りである。 ◎:余白部分への色材の流れ出しがなく、地汚れが殆ど
見られない。英数文字の滲みも殆ど発生していない。 ○:余白部分への色材の流れ出しがやや発生し、英数文
字がやや滲んではいるが、実用上問題のないレベルであ
る。 ×:余白部分への色材の流れ出しがひどく、地汚れが著
しい。又、英数文字の滲みもひどい。
びブラック各色のインクのベタ画像及び英数文字を印字
して1時間放置した後、水温20℃の水道水中へ10秒
間浸せきした。その後、水中から取り出し、そのまま風
乾し、目視にて耐水性を評価した。イエロー、マゼン
タ、シアン、及びブラックの各色のインクのうち、耐水
性の最も低いものを耐水性評価結果とした。評価基準
は、以下の通りである。 ◎:余白部分への色材の流れ出しがなく、地汚れが殆ど
見られない。英数文字の滲みも殆ど発生していない。 ○:余白部分への色材の流れ出しがやや発生し、英数文
字がやや滲んではいるが、実用上問題のないレベルであ
る。 ×:余白部分への色材の流れ出しがひどく、地汚れが著
しい。又、英数文字の滲みもひどい。
【0118】(3)ブリーディング 30℃/80%RHの条件下にプリンターを24時間以
上入れ、1Pass、片方向印字で、液体組成物とブル
ー、レッド、グリーン、及びブラックの各色のインクの
ベタ部を隣接して印字し、各色の境界部でのブリーディ
ングの程度を目視にて観察し、以下の基準で評価した。 ◎:ブリーディングがほとんど発生していない。 ○:ブリーディングがやや発生しているが、実用上問題
のないレベルである。 △:ブリーディングが目立つ。
上入れ、1Pass、片方向印字で、液体組成物とブル
ー、レッド、グリーン、及びブラックの各色のインクの
ベタ部を隣接して印字し、各色の境界部でのブリーディ
ングの程度を目視にて観察し、以下の基準で評価した。 ◎:ブリーディングがほとんど発生していない。 ○:ブリーディングがやや発生しているが、実用上問題
のないレベルである。 △:ブリーディングが目立つ。
【0119】表1 実施例の印字の条件と、評価結果
【0120】表1に示したように、ブラックと他の色と
の境界部におけるブリーディングの評価結果は全て良好
であり、本発明の効果が確認された。
の境界部におけるブリーディングの評価結果は全て良好
であり、本発明の効果が確認された。
【0121】表2 比較例の印字の条件と、評価結果
【0122】比較例1〜4の従来の横並びの記録ヘッド
を用いた場合には、表1に実施例の場合と比較すると、
フェザリング等の発生は見られなかったが、ブリーディ
ングが生じており、その点で印字品位に劣っていた。
又、液体組成物を使用しなかった比較例5〜12の場合
は、得られた印字物が耐水性に劣り、フェザリングやブ
リーディングも生じており、実施例の場合と比べ、印字
品位に劣っていた。
を用いた場合には、表1に実施例の場合と比較すると、
フェザリング等の発生は見られなかったが、ブリーディ
ングが生じており、その点で印字品位に劣っていた。
又、液体組成物を使用しなかった比較例5〜12の場合
は、得られた印字物が耐水性に劣り、フェザリングやブ
リーディングも生じており、実施例の場合と比べ、印字
品位に劣っていた。
【0123】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、普通紙に
対するカラー画像の形成において、所謂普通紙に対し
て、インクジェット記録方法によって、耐水性及び印字
品位が良好な画像の形成が可能であるのみならず、更
に、カラーインク間のブリードが良好な高精細な画像を
得ることのできる画像形成方法が提供される。
対するカラー画像の形成において、所謂普通紙に対し
て、インクジェット記録方法によって、耐水性及び印字
品位が良好な画像の形成が可能であるのみならず、更
に、カラーインク間のブリードが良好な高精細な画像を
得ることのできる画像形成方法が提供される。
【図1】本発明のインクジェット記録装置のヘッド構成
の一例である。
の一例である。
【図2】従来のインクジェット記録装置のヘッド構成の
一例である。
一例である。
【図3】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図
である。
である。
【図4】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図
である。
である。
【図5】インクジェット記録装置のヘッド部の外観斜視
図である。
図である。
【図6】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
ある。
【図7】インクカートリッジの縦断面図である。
【図8】記録ユニットの斜視図である。
【図9】本発明にかかる画像形成方法の概念図である。
13:ヘッド 14:インク溝 15、28:発熱ヘッド 16:保護膜 17:アルミニウム電極 18:発熱抵抗体層 19:蓄熱層 20:基板 21:インク 22:吐出オリフィス(微細孔) 23:メニスカス 24:インク小滴 25:被記録材 26:マルチ溝 27:ガラス板 40:インク袋 42:ゴム製の栓 44:インク吸収体 45:インクカートリッジ 51:給紙部 52:紙送りローラ 52:排紙ローラー 61:ブレード 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ 67:ガイド軸 68:モーター 69:ベルト 70:記録ユニット 71:ヘッド部 72:大気連通口 13 ヘッド 15、28 発熱ヘッド 21 インク 25 記録媒体 40 インク袋 44 インク吸収体 45 インクカートリッジ 61 ワイピング部材 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 70 記録ユニット 71 ヘッド部 72 大気連通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真田 幹雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (35)
- 【請求項1】 少なくともカチオン性物質を含有する液
体組成物を記録信号に従って記録ヘッドの吐出オリフィ
スから液滴として吐出させて被記録媒体上に付与する過
程(A)と、少なくともアニオン性物質を含有する各色
インクを記録信号に従って記録ヘッドの吐出オリフィス
から液滴として吐出させて被記録媒体上に付与する過程
(B)とを有する画像形成方法において、上記記録ヘッ
ドが、少なくとも液体組成物用ヘッドとブラックを含ん
でもよいカラーインク用ヘッドとが並列に設けられ、且
つ該カラーインク用ヘッドが、複数の色のインク用ヘッ
ドが縦列して一体的に配置されて構成されていることを
特徴とする画像形成方法。 - 【請求項2】 更に、ブラックインク用ヘッドが、液体
組成物用ヘッドとカラーインク用ヘッドに並列に設けら
れている請求項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項3】 液体組成物用ヘッドとブラックインク用
ヘッドが一体に構成されている請求項2に記載の画像形
成方法。 - 【請求項4】 被記録媒体上の画像形成領域における液
体組成物とインクの単位面積あたりの付与量が液体組成
物:インク=1:10〜1:1である請求項1に記載の
画像形成方法。 - 【請求項5】 過程(A)と過程(B)とをインクジェ
ット記録方式により実行し、且つ、液体組成物と、ブラ
ックインクを除くカラーインクの吐出量が10〜25n
g、ブラックインクの吐出量が25〜40ngである請
求項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項6】 液体組成物に含有されるカチオン性物質
が、高分子量のカチオン性化合物である請求項1に記載
の画像形成方法。 - 【請求項7】 カチオン性物質のGPCを使用して測定
した重量平均分子量が、400〜1,400の範囲にあ
るカチオン性ポリマーを含有する請求項1に記載の画像
形成方法。 - 【請求項8】 カチオン性ポリマーが0.05〜20重
量%の範囲で含有されている請求項7に記載の画像形成
方法。 - 【請求項9】 カチオン性ポリマーがポリアリルアミン
である請求項7に記載の画像形成方法。 - 【請求項10】 液体組成物が、更に、炭素数8以上の
アルキル基を有する第4級アミンを含有する請求項1に
記載の画像形成方法。 - 【請求項11】 第4級アミンが、塩化ベンザルコニウ
ムである請求項10に記載の画像形成方法。 - 【請求項12】 第4級アミンの液体組成物に対する含
有量が、0.1%〜5.0%である請求項10に記載の
画像形成方法。 - 【請求項13】 各色インクが、イエローインク、マゼ
ンタインク、シアンインク及びブラックインクであっ
て、これらのインクの少なくとも1種中にカルボン酸型
染料が含有されている請求項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項14】 ブラックインクが、少なくとも顔料も
しくはカルボン酸型染料を有する請求項1に記載の画像
形成方法。 - 【請求項15】 ブラックインクが、少なくとも顔料も
しくは遊離酸の状態で下記一般式(a)で示される染料
を含有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成
方法。 上記一般式(a)中、R1、R2及びR2’は夫々、カル
ボキシル基、スルホン基、水酸基、アミノ基、炭素数1
〜2のアルキル基及び水素原子から選ばれ、R3、R4、
R5及びR6はカルボキシル基、スルホン基、アミノ基、
水酸基、アルキルアミド基及び水素原子から選ばれる。
又、Xは下記一般式(b)、又は(c)の構造からな
る。 上記(b)式中、R7 は、カルボキシル基、スルホン基
及び水酸基から選ばれる。又、(c)式中、R8、R9
は、カルボキシル基、スルホン基、アルキルアミド基、
下記式で表わされる構造及び水素からなる群から選ばれ
る。 上記式中、nは1〜5の整数、mは0又は1である。 - 【請求項16】 一般式(a)で示される染料が、水溶
性基として少なくとも1つのカルボキシル基を有する請
求項15に記載の画像形成方法。 - 【請求項17】 一般式(a)で示される染料におい
て、水溶性基としてカルボキシル基とスルホン基とを有
し、且つ染料のカルボキシル基の数がスルホン基の数と
同数以上である請求項15に記載の画像形成方法。 - 【請求項18】 一般式(a)で示される染料が、一般
式(a)中のXが一般式(c)で表わされ、且つR8及
びR9が下記式で表わされる構造を有する請求項15に
記載の画像形成方法。 上記式中、nは1〜5の整数、mは0又は1である。 - 【請求項19】 イエローインクが少なくともジスアゾ
染料を含有することを特徴とする請求項13に記載の画
像形成方法。 - 【請求項20】 マゼンタインクが少なくともジスアゾ
染料を含有することを特徴とする請求項13に記載の画
像形成方法。 - 【請求項21】 マゼンタインクが少なくとも下記一般
式(d)で示される染料を有する請求項13に記載の画
像形成方法。 {但し、式(d)中、Jは、下記の式(e)を示す。 又、式(d)中のAr1、Ar2は夫々アリール基又は置
換アリール基であり、Ar1、Ar2の少なくとも一つ
は、COOH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少
なくとも一つ有し、R1、R2は独立的に水素原子、アル
キル基、置換アルキル基、アルケニル基又は置換アルケ
ニル基であり、Lは2価の連結基であり、nは0又は1
であり、Xは、独立的にカルボニル基又は下記式
(f)、(g)、(h)のいずれかを表わす。 [式(f)、(g)、(h)中、Zは、独立的にNR3
R4、SR5又はOR5であり、Yは独立的に、水素原
子、塩素原子、Z、SR6又はOR6であり、Eは独立的
に、塩素原子又はCN基である。又、R3、R4、R5、
R6は夫々独立的に、水素原子、アルキル基、置換アル
キル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール
基、置換アリール基、アルアルキル基又は置換アルアル
キル基であり、又はR3及びR4はこれらが結合された窒
素原子と一緒に5員環又は6員環を形成する場合があ
る。] 又、式(d)で表わされる化合物は、COOH基及びC
OSH基から選ばれた基を少なくともSO3H基の数と
同数有する。} - 【請求項22】 シアンインクが少なくともフタロシア
ニン染料を含有する請求項13に記載の画像形成方法。 - 【請求項23】 過程(A)を過程(B)に先立って行
う請求項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項24】 過程(A)を過程(B)の後に行う請
求項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項25】 過程(B)、過程(A)、過程(B)
の順で順次行う請求項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項26】 インク滴を記録信号に応じてオリフィ
スから吐出させて被記録媒体に記録を行うインクジェッ
ト記録方法において、請求項1に記載の画像形成方法を
適用したことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 【請求項27】 インクに熱エネルギーを作用させてイ
ンク滴を吐出させる請求項26に記載のインクジェット
記録方法。 - 【請求項28】 インクを収容したインク収容部、該イ
ンクをインク滴として吐出させるためのヘッド部を備え
た記録ユニットにおいて、ヘッド部に請求項1で使用さ
れる記録ヘッドが用いられていることを特徴とする記録
ユニット。 - 【請求項29】 ヘッド部がインクに熱エネルギーを作
用させてインク滴を吐出させるヘッドである請求項28
に記載の記録ユニット。 - 【請求項30】 インク収容部が、内部にインク吸収体
を含有している請求項28に記載の記録ユニット。 - 【請求項31】 インク収容部がポリウレタン、セルロ
ース又はポリビニルアセテートで形成されている請求項
28に記載のユニット。 - 【請求項32】 インクを収容したインク収容部、該イ
ンクをインク滴として吐出させる為のヘッド部を有する
記録ユニットを備えたインクカートリッジにおいて、記
録ユニットが請求項28に記載の記録ユニットであるこ
とを特徴とするインクカートリッジ。 - 【請求項33】 インク収容部がポリオレフィンで形成
された接液面を有する請求項32に記載のインクカート
リッジ。 - 【請求項34】 インクを収容したインク収容部、該イ
ンクをインク滴として吐出させるためのヘッド部を有す
る記録ユニットを備えたインクジェット記録装置におい
て、記録ユニットが請求項28に記載の記録ユニットで
あることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項35】 インク滴を吐出する為の記録ヘッド、
インクを収容したインク収容部を備えたインクカートリ
ッジ及びインクカートリッジから記録ヘッドにインクを
供給するためのインク供給部を備えたインクジェット記
録装置において、インクカートリッジが、請求項32に
記載のインクカートリッジであることを特徴とするイン
クジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4152097A JPH10217445A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 画像形成方法、これを用いたインクジェット記録方法及び機器類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4152097A JPH10217445A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 画像形成方法、これを用いたインクジェット記録方法及び機器類 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10217445A true JPH10217445A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12610667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4152097A Pending JPH10217445A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 画像形成方法、これを用いたインクジェット記録方法及び機器類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10217445A (ja) |
-
1997
- 1997-02-10 JP JP4152097A patent/JPH10217445A/ja active Pending
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