JPH1021734A - 照明装置用ハウジング - Google Patents

照明装置用ハウジング

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JPH1021734A
JPH1021734A JP8169855A JP16985596A JPH1021734A JP H1021734 A JPH1021734 A JP H1021734A JP 8169855 A JP8169855 A JP 8169855A JP 16985596 A JP16985596 A JP 16985596A JP H1021734 A JPH1021734 A JP H1021734A
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正哉 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源として蛍光灯や冷陰極放電ランプを利用
した照明装置においては、光源の起動から所望の輝度に
達するのに要する時間が長い。また、反射器を備えてい
る従来の照明装置においては、反射器,ランプホルダ
ー,ハウジング,エッジ型導光方式の照明装置における
ランプリフレクター等はそれぞれ個別部品となってお
り、これらを組立てることによって製品化しているた
め、トータルコストが比較的高い。 【解決手段】 酸化チタンを含有している熱可塑性樹脂
組成物を用いて照明装置用ハウジングを作製し、この照
明装置用ハウジングに、照明装置内に配置された光源か
ら出射される光を特定方向に反射するための反射器を兼
ねさせるとともに、当該照明装置用ハウジングに前記の
光源をその外側から加熱するための面状発熱体を具備さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明装置用ハウジ
ングに関する。
【0002】
【従来の技術】誘導灯(非常灯),広告灯等の表示灯
や、自動車のメーターパネル等の計器照明灯、あるいは
液晶表示装置のバックライト等の照明装置においては、
その用途等に応じてエッジ型導光方式,内照型導光方式
または直下方式等の照光方式が適宜採用されており、光
源としても、その用途等に応じて白熱電球,蛍光灯,冷
陰極放電ランプ等が適宜使用されている。
【0003】上記の照明装置には、光源によって照らし
出そうとする面全体にできるだけ均一に光を照射するた
めに、通常、光源から出射された光を特定方向に反射す
るための反射器が配設されている。ただし、光源として
白熱電球、特に小型の白熱電球(豆電球)を用いた場合
には、当該白熱電球が球状の光源であることから、前記
の反射器を用いたとしても所望の面全体に均一に光を照
射することが困難な場合がある。
【0004】このため、所望の面全体に均一に光を照射
することが他の用途よりも強く望まれる用途の照明装
置、例えば自動車のメーターパネル等の計器照明灯や液
晶表示装置のバックライト等においては、線状(棒状)
の光源である蛍光灯や冷陰極放電ランプ等を光源として
利用することが好ましく、中でも、発熱量が少ないとい
う点から冷陰極放電ランプを光源として利用することが
特に好ましい。そして、液晶表示装置のバックライトお
よび一部の計器照明等においては、既に冷陰極放電ラン
プが光源として利用されている。また、蛍光灯は消費電
力が白熱電球より少なく経済的であることから、誘導灯
(非常灯)や広告灯等の表示灯の光源としても多用され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蛍光灯
や冷陰極放電ランプではその起動から所定の輝度に達す
るまでに比較的長時間を要する。このため、例えば自動
車のメーターパネル等の計器照明灯の光源として蛍光灯
や冷陰極放電ランプを用いた場合には、計器照明灯の起
動からしばらくの間は計器の表示が見づらいという問題
が生じ、液晶表示装置のバックライトの光源として冷陰
極放電ランプを用いた場合には、バックライトの起動か
らしばらくの間は液晶表示装置の表示画面が見づらいと
いう問題が生じる。そして、蛍光灯や冷陰極放電ランプ
においてその起動から所定の輝度に達するまでに要する
時間は周囲温度が低いほど長くなるので、上記の問題は
冬季や寒冷地において特に顕著になる。
【0006】蛍光灯や冷陰極放電ランプにおいてその起
動から所定の輝度に達するまでに要する時間は、当該蛍
光灯または冷陰極放電ランプの表面に直接リボンヒータ
ー等を巻きつけて加熱することにより短縮させることが
可能である。しかしながら、この場合には蛍光灯や冷陰
極放電ランプからの出射光がリボンヒーター等によって
遮られるため、輝度が低下するという問題が新たに生じ
る。
【0007】また、従来の照明装置においては、反射
器,ランプホルダー,ハウジング,エッジ型導光方式の
照明装置におけるランプリフレクター等はそれぞれ個別
部品となっており、これらを組立てることによって製品
化しているため、トータルコストが比較的高い。
【0008】本発明の目的は、光源として蛍光灯や冷陰
極放電ランプを用いた場合でも当該光源の起動から短時
間で所望の輝度に達する照明装置を低いトータルコスト
の下に得ることが可能な照明装置用ハウジングを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の照明装置用ハウジングは酸化チタンを含有してい
る熱可塑性樹脂組成物からなり、照明装置内に配置され
た光源から出射される光を特定方向に反射するための反
射器を兼ねているとともに、前記光源をその外側から加
熱するための面状発熱体を有していることを特徴とする
ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明の照明装置用ハウジングは、
上述のように、照明装置内に配置された光源から出射さ
れる光を特定方向に反射するための反射器を兼ねてい
る。ハウジングに反射器を兼ねさせることにより、照明
装置の部品点数を低減させることができ、これに伴って
組立コストをも低減させることができる。その結果とし
て、トータルコストが低減する。
【0011】照明装置の構造によっては、ハウジングが
内装ハウジング(周辺部品のホルダー)と外装ハウジン
グの2つに分かれる場合もあるが、照明装置のトータル
コストを低減させるうえからは、反射器を兼ねた外装ハ
ウジングとすることが好ましい。そして、上記の照明装
置用ハウジングは一体成形されたランプホルダーまたは
ランプリフレクターを有していることが好ましい。
【0012】反射器に求められる反射特性は、現在、Y
値で概ね93以上、好ましくは94以上であるので、本
発明の照明装置用ハウジングにおいてもそのY値は93
以上であることが好ましく、94以上であることがより
好ましい。ここで、本明細書でいう「Y値」とは、JI
S K 7105に記載の方法に準じて試料(成形体)
の色についての三刺激値X,Y,Zを分光測色法によっ
て求めたときの刺激値Yを意味し、このY値は輝度率ま
たは視感反射率に相当する。上記のY値は、例えばマク
ベス(Mccbeth)社製のMS2020プラスを用
いて測定することができる。
【0013】また、ハウジングに反射器を兼ねさせる場
合、その肉厚は、実用上、概ね2〜3mmの範囲内とす
ることが望まれ、反射器(ハウジングを兼ねているも
の)の肉厚が前記の範囲のときに当該反射器から光が漏
洩することに起因する照明装置の輝度(照明率)の低下
を防止するためには、反射器の全光線透過率を1mm厚
で概ね0.6%以下、より好ましくは0.4%以下とす
ることが望まれる。ここで、本明細書でいう「全光線透
過率」とは、JIS K 7105に記載の方法に基づ
いて測定したものを意味する。
【0014】上述のように、照明装置用ハウジングに反
射器を兼ねさせる場合、当該照明装置用ハウジングに要
求されるY値はその用途に拘わらず概ね93以上である
が、全光線透過率はその用途に応じて異なってくる。こ
のため本発明では、酸化チタンを含有している熱可塑性
樹脂組成物によって照明装置用ハウジングを形成する。
前記の熱可塑性樹脂組成物を用いれば、酸化チタンの含
有量を調整することにより、Y値が概ね93以上で、か
つ、1mmでの厚全光線透過率が概ね0.6%以下の所
望値である成形体を容易に得ることができる。
【0015】このときの熱可塑性樹脂としては、ポリカ
ーボネート樹脂,アクリル系樹脂,ポリスチレン系樹脂
等を用いることができ、耐熱性,耐衝撃性および難燃性
という観点から、特にポリカーボネート樹脂が好まし
い。酸化チタンを含有しているポリカーボネート樹脂組
成物を得る場合、ポリカーボネート樹脂に酸化チタンを
配合することに伴ってポリカーボネート樹脂の分子量が
低下し、この分子量低下に伴って、当該ポリカーボネー
ト樹脂組成物から得られる成形体の機械的強度が低下す
る。したがって、ハウジングとしての信頼性が高いもの
を得るうえからは、前記の分子量低下を抑制することが
できる成分であるポリカーボネート樹脂安定化剤を含有
しているポリカーボネート樹脂組成物を用いることが好
ましい。
【0016】このようなポリカーボネート樹脂組成物の
具体例としては、ポリカーボネート樹脂と酸化チタンと
を該酸化チタンの割合が5〜30重量%となるようにし
て合計100重量部含有し、かつ、前記ポリカーボネー
ト樹脂と前記酸化チタンとの合計100重量部に対して
ポリカーボネート樹脂安定化剤を0.001〜5重量部
含有しているものが挙げられる。
【0017】ポリカーボネート樹脂は、二価フェノール
とホスゲンまたは炭酸エステル化合物とを酸受容体や末
端停止剤の存在下に反応させることにより容易に製造で
きるものであり、その種類に特に制限はない。上記の二
価フェノールとしては、ハイドロキノン、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ケトン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フルオレン等や、これらのハロゲン誘導体が挙
げられ、中でもビスフェノールA、すなわち2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが適している。
【0018】また、上記の炭酸エステル化合物として
は、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネー
トや、ジエチルカーボネート,ジメチルカーボネート等
のジアルキルカーボネートが挙げられる。そして、上記
の末端停止剤としては、一価フェノールであればいかな
る構造のものでも使用することができ、特に制限はな
い。末端停止剤の具体例としては、p−tert−ブチルフ
ェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミル
フェノール、フェノール、p−tert−アミルフェノー
ル、p−ノニルフェノール、p−クレゾール、トリブロ
モフェノール、p−ブロモフェノール、4−ヒドロキシ
ベンゾフェノン等が挙げられる。末端停止剤は1種のを
単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0019】ポリカーボネート樹脂としては分岐構造を
有するものを使用してもよく、当該分岐構造を有するポ
リカーボネート樹脂を得るために使用する分岐剤として
は、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1−
(α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エチ
ル)−4−(α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル)ベンゼンフロログルシン、トリメリト
酸、イサチンビス(o−クレゾール)等、官能基を3つ
以上有する化合物が適している。
【0020】ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は
10000〜40000であることが好ましい。粘度平
均分子量が10000未満のポリカーボネート樹脂を用
いたポリカーボネート樹脂組成物では、成形体にしたと
きに当該成形体の耐衝撃性が低くなる。一方、粘度平均
分子量が40000を超えるポリカーボネート樹脂を用
いたポリカーボネート樹脂組成物では、成形が困難にな
る。ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、120
00〜35000であることがより好ましく、1500
0〜30000であることが更に好ましい。
【0021】一方、上記の酸化チタンは、ルチル型およ
びアナターゼ型のいずれであってもよいが、熱安定性お
よび耐候性に優れているという点からルチル型が好まし
い。当該酸化チタンは、ポリカーボネート樹脂の熱分解
を抑制するうえから、各種の表面処理剤で処理してその
表面を被覆したものであることが好ましい。表面処理剤
としては、含水アルミニウム,シリカ,亜鉛等が通常用
いられている。
【0022】酸化チタンの形状は特に限定されるもので
はなく、鱗片状,球状,不定形等、適宜選択可能であ
る。また、その大きさ(粒径)は0.2〜5μm程度と
することが好ましい。酸化チタンの樹脂中での分散性を
向上させるために、シリコーンオイルやポリオール等を
用いることもできる。
【0023】そして、上記のポリカーボネート樹脂安定
化剤は、ポリカーボネート樹脂に酸化チタンを配合する
ことに伴って生じるポリカーボネート樹脂の分子量の低
下を抑制することができる物質でればよい。当該ポリカ
ーボネート樹脂安定化剤の種類は特に限定されるもので
はなく、リン系化合物,アルコキシ基(メトキシ基,エ
トキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基等)を含有するオ
ルガノシロキサン,オルガノ水素シロキサン,アルコキ
シシラン化合物,エポキシ化合物等を用いることができ
る。
【0024】上記のリン系化合物の具体例としては、
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ビフェニレンジ
ホスホナイト、リン酸トリメチル、ベンジルホスホン酸
エステル、有機ホスホン酸塩、有機ホスホン酸エステ
ル、アルキルホスホン酸ジアルキルエステル等が挙げら
れる。また、上記のアルコキシ基を含有するオルガノシ
ロキサンの具体例としては、二価炭化水素基を介してケ
イ素原子に結合したオルガノキシシリル基を含有するオ
ルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0025】上記のオルガノ水素シロキサンの具体例と
しては、ポリオルガノ水素シロキサン、末端封止ポリオ
ルガノ水素シロキサン等が挙げられる。上記のアルコキ
シシラン化合物の具体例としては、メチルトリメトキシ
シラン、アルキルアミノシラン等が挙げられる。そし
て、上記のエポキシ化合物の具体例としては、エポキシ
樹脂、エポキシ化大豆油、3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキ
シレート等が挙げられる。
【0026】これらのポリカーボネート樹脂安定化剤の
中でも、ポリカーボネート樹脂組成物中の酸化チタンの
濃度を高くしても成形加工時にシルバー(銀条)の発生
を比較的低く抑えることができるという観点から、アル
コキシ基を含有するオルガノシロキサンが特に好まし
い。ポリカーボネート樹脂安定化剤は1種のみを用いて
もよいし、2種以上を併用してもよい。
【0027】上述した組成のポリカーボネート樹脂組成
物において酸化チタンおよびポリカーボネート樹脂安定
化剤の含有量を上記のよう限定する理由は、以下の通り
である。すなわち、酸化チタンの含有量が、当該酸化チ
タンと前述したポリカーボネート樹脂との合計100重
量部に対して5重量%(5重量部)未満では、1mm厚
での全光線透過率が0.6%以下である成形体に成形す
ることが可能なポリカーボネート樹脂組成物を得ること
が困難になる。一方、30重量%(30重量部)を超え
て酸化チタンを含有しているポリカーボネート樹脂組成
物では、当該ポリカーボネート樹脂組成物を所望形状に
成形加工する際にシルバーの発生が顕著になる。このシ
ルバーが発生すると、得られる成形体の外観が損なわれ
る。ポリカーボネート樹脂と酸化チタンとの合計100
重量部に対する酸化チタンの含有量は25重量%程度以
下とすることがより好ましい。
【0028】ポリカーボネート樹脂と酸化チタンとの合
計100重量部に対する酸化チタンの含有量を概ね5〜
10重量%とすることにより、Y値が93以上で、か
つ、1mm厚での全光線透過率が概ね0.4〜0.6%
である成形体に成形することが可能なポリカーボネート
樹脂組成物を得ることができる。また、酸化チタンの前
記含有量を概ね10〜15重量%とすることにより、Y
値が93以上で、かつ、1mm厚での全光線透過率が概
ね0.2〜0.4%である成形体に成形することが可能
なポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。そ
して、酸化チタンの前記含有量を概ね15〜30重量%
とすることにより、Y値が93以上で、かつ、1mm厚
での全光線透過率が概ね0.2%以下である成形体に成
形することが可能なポリカーボネート樹脂組成物を得る
ことができる。
【0029】成形体を得る際の成形性と得られる成形体
の光学特性(特に全光線透過率)とのバランスという観
点から、1mm厚での全光線透過率が概ね0.2〜0.
6%である成形体を得ようとする場合には、酸化チタン
の前記含有量を8〜15重量%とすることが好ましく、
10〜12重量%とすることが特に好ましい。そして、
1mm厚での全光線透過率が0.2%以下である成形体
を得ようとする場合には、酸化チタンの前記含有量を2
0〜25重量%とすることが好ましい。
【0030】また、ポリカーボネート樹脂と酸化チタン
との合計100重量部に対するポリカーボネート樹脂安
定化剤の含有量が0.001重量部未満では、ポリカー
ボネート樹脂に酸化チタンを配合することに伴って生じ
るポリカーボネート樹脂の分子量の低下を抑制する効果
が小さい。一方、5重量部を超えると、ポリカーボネー
ト樹脂安定化剤の種類にもよるが、酸化チタンの分散不
良やポリカーボネート樹脂安定化剤自身の着色をきた
し、このようなポリカーボネート樹脂組成物を用いて反
射器を作製すると、その反射率が低下することがある。
ポリカーボネート樹脂と酸化チタンとの合計100重量
部に対するポリカーボネート樹脂安定化剤のより好まし
い含有量は、当該ポリカーボネート樹脂安定化剤の種類
や酸化チタンの含有量にもよるが、概ね0.1〜2重量
部である。
【0031】全光線透過率が低い成形体を得るうえから
は、上述した成分の他に、光学的に透明で、かつ前述し
たポリカーボネート樹脂とは異なる屈折率を有する固体
からなる光拡散剤を適宜含有させることが好ましい。光
拡散剤の具体例としては、アクリルビーズ,シリカビー
ズ,シリコーン樹脂ビーズおよびガラスビーズ、ならび
にこれらと同材質の中空ビーズおよび不定形粉末,板状
粉末等が挙げられる。この光拡散剤は、ポリカーボネー
ト樹脂組成物からなる成形体のY値を殆ど低下させるこ
となく全光線透過率を低下させるうえで有用な成分であ
る。
【0032】また、本発明の照明装置用ハウジングの材
料として用いる熱可塑性樹脂組成物には、各種の充填
剤,添加剤,他の合成樹脂,エラストマー等を必要に応
じて含有させることができる。上記の充填剤の具体例と
してはガラス繊維,カーボン繊維,チタン酸カリウムウ
ィスカー,鉱物繊維,ウォラストナイト等の繊維状充填
剤や、タルク,マイカ,ガラスフレーク,クレー等の板
状充填剤等が挙げられる。
【0033】また、上記の添加剤の具体例としてはヒン
ダードフェノール系,亜リン酸エステル系,リン酸エス
テル系等の酸化防止剤や、ベンゾトリアゾール系,ベン
ゾフェノン系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系等
の光安定剤、脂肪族カルボン酸エステル系,パラフィン
系,シリコーンオイル,ポリエチレンワックス等の内部
滑剤、あるいは常用の難燃剤、難燃助剤、離型剤、帯電
防止剤、着色剤等が挙げられる。
【0034】上記他の合成樹脂の具体例としてはポリエ
ステル(ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテ
レフタレート等),ポリアミド,ポリアリレート,ポリ
エチレン,ポリプロピレン,ポリメチルメタクリレー
ト,ポリスチレン,ABS樹脂,AS樹脂等が挙げられ
る。そして、上記のエラストマーの具体例としてはイソ
ブチレン−イソプレンゴム,スチレン−ブタジエンゴ
ム,エチレン−プロピレンゴム,アクリル系エラストマ
ー,コアシェル型のエラストマーであるMBSやMAS
等が挙げられる。
【0035】以上説明した「酸化チタンを含有している
熱可塑性樹脂組成物」からなる本発明の照明装置用ハウ
ジングは、光源をその外側から加熱するための面状発熱
体を有している。この面状発熱体は、面状に均一発熱す
る加温特性を有しているものであればよく、その構造に
ついては、(1) 面状の電気抵抗体に平行電極や櫛形電極
等の電極を設け、所定の電気絶縁被覆を施したもの、
(2) 均熱効果を有する面状の材料に線状の電気抵抗体を
張合わせもの等、特に制限はない。
【0036】上記の「面状の電気抵抗体」としては、ポ
リオレフィン樹脂,フッ素樹脂,エポキシ樹脂,水溶性
樹脂等の有機高分子材料にグラファイト,カーボンブラ
ック等の導電性粒子を分散させたものが多用されてい
る。また、上記の「線状の電気抵抗体」の多くは、ニク
ロム線等の金属材料に有機高分子材料によって電気絶縁
被覆を施したチューブ状のものであり、上記の「均熱効
果を有する面状の材料」としては、熱伝導性が高いアル
ミシートが一般に用いられている。
【0037】面状発熱体としては、本発明の照明装置用
ハウジングを用いた照明装置において使用される光源の
種類,寸法,形状等にもよるが、その出力が概ね5〜5
0W/mのものが好ましい。また、面状発熱体の大きさ
および形状は、少なくとも光源における発光領域をその
長手方向の全長に亘って実質的に均一に加熱することが
できる大きさおよび形状とすることが好ましい。そし
て、面状発熱体は自己発熱温度調節機能を有しているこ
とが望ましい。この自己発熱温度調節機能は、電気抵抗
体に正温度特性(PTC特性)を付与することによって
得られる。PTC特性とは、電気抵抗体本体の温度が上
昇するに従って、当該電気抵抗体本体の電気抵抗値が増
大する特性である。
【0038】上述した面状発熱体は、当該面状発熱体用
の支持部を別途形成し、この支持部によって支持させる
ことにより配設することも可能であるが、本発明の照明
装置用ハウジングにおける内側表面または外側表面に位
置するようにして配設することにより、目的とする照明
装置用ハウジングをより容易に得ることができる。面状
発熱体を前記内側表面に位置するようにして配設する場
合には、本発明の照明装置用ハウジングを用いた照明装
置の照明率が面状発熱体を設けたことによって低下しな
いように、当該面状発熱体の表面に金属蒸着テープや、
接着剤,粘着剤等で電気的に絶縁した金属板もしくは金
属箔等によって光反射層を設けることが好ましい。
【0039】面状発熱体の配設は、例えば、前述した酸
化チタンを含有している熱可塑性樹脂組成物によって当
該面状発熱体が配設されていない照明装置用ハウジング
を一旦得た後、この照明装置用ハウジングの所望箇所に
接着剤,粘着剤等を用いて面状発熱体を固定することに
より行うことができる。また、本発明の照明装置用ハウ
ジングにおける外側表面に位置するようにして面状発熱
体を配設する場合には、前述した酸化チタンを含有して
いる熱可塑性樹脂組成物を所望形状に成形するための成
形型内の所定箇所に面状発熱体を置き、この状態の成形
型によって前記の熱可塑性樹脂組成物を成形(インサー
ト成形)してもよく、このようにして成形することによ
り、前記の熱可塑性樹脂組成物の成形と面状発熱体の配
設とを同時に行うことが可能になる。如何なる方法で面
状発熱体を配設する場合でも、面状発熱体による加熱効
果を高めるうえからは、光源にできるだけ近接すること
になる箇所に当該面状発熱体を配設することが望まし
い。
【0040】なお、前述した酸化チタンを含有している
熱可塑性樹脂組成物の成形は、リボンブレンダー,ヘン
シェルミキサー,ドラムタンブラー,単軸スクリュー押
出機,2軸スクリュー押出機,コニーダ,多軸スクリュ
ー押出機等を用いた方法によって所望組成の「酸化チタ
ンを含有している熱可塑性樹脂組成物」を得た後、この
樹脂組成物を射出成形,押出成形,回転成形等の方法に
よって所望形状に成形することにより行うことができ
る。成形温度は、成形しようとする樹脂組成物の組成に
応じて異なるが、例えば「酸化チタンを含有しているポ
リカーボネート樹脂組成物」の場合には概ね260〜3
00℃の範囲で適宜選択可能である。また成形型の温度
(金型温度)も、成形しようとする樹脂組成物の組成に
応じて異なるが、例えば「酸化チタンを含有しているポ
リカーボネート樹脂組成物」の場合には概ね80〜12
0℃の範囲で適宜選択可能である。
【0041】本発明の照明装置用ハウジングは、光源を
その外側から加熱するための面状発熱体を有している。
したがって、この照明装置用ハウジングを用いた照明装
置においては、光源として蛍光灯や冷陰極放電ランプを
用いた場合でも、光源の起動に先立って、または光源の
起動と実質的に同時に前記の面状発熱体を起動させるこ
とにより、当該光源の起動から短時間で所望の輝度を得
ることが可能になる。また、本発明の照明装置用ハウジ
ングは、照明装置内に配置された光源から出射された光
を特定方向に反射するための反射器を兼ねている。した
がって、この照明装置用ハウジングを用いれば反射器を
別途設ける必要がなくなるので、低いトータルコストの
下に照明装置を得ることが可能になる。
【0042】このような特性を有する本発明の照明装置
用ハウジングは、誘導灯(非常灯),道路標識,広告灯
等の表示灯、自動車のメーターパネル用等の計器照明
灯、パーソナルコンピュータ,ワードプロセッサ,テレ
ビジョン,カーナビゲーションシステム等で使用される
液晶表示装置のバックライト等、種々の照明装置に使用
することができる。
【0043】本発明の照明装置用ハウジングの形状は、
目的とする用途等に応じて適宜選択可能である。また、
前述したように、本発明の照明装置用ハウジングは一体
成形されたランプホルダーまたはランプリフレクターを
有していてもよい。この場合の照明装置用ハウジングの
形状についても、一体成形が可能な形状であれば特に限
定されるものではなく、その用途等に応じて適宜選択可
能である。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例について比較例を挙げ
て説明するが、実施例および比較例で用いた「酸化チタ
ンを含有している熱可塑性樹脂組成物」を得るために用
いた原料を予め説明しておく。
【0045】(1)熱可塑性樹脂 出光石油化学株式会社製のポリカーボネート樹脂(商品
名:タフロンFN1900A,粘度平均分子量19,0
00) (2)酸化チタン 石原産業株式会社製のCR63(含水アルミニウムによ
って表面処理されたルチル型の酸化チタン粉末) (3)ポリカーボネート樹脂安定化剤 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のBY1
6−160(二価炭化水素基を介してケイ素原子に結合
したオルガノオキシシリル基を含有するオルガノポリシ
ロキサン) (4)酸化防止剤 トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスフ
ァイト
【0046】実施例1 (1)酸化チタンを含有している熱可塑性樹脂組成物の
製造 ポリカーボネート樹脂90重量部と、酸化チタン10重
量部と、ポリカーボネート樹脂安定化剤5000ppm
と、酸化防止剤500ppmとをドライブレンドし、ベ
ント付二軸押出機を用いてシリンダー温度280℃で混
練して、酸化チタンを含有している熱可塑性樹脂組成物
(酸化チタンを含有しているポリカーボネート樹脂組成
物)からなるペレットを得た。
【0047】(2)照明装置用ハウジングの作製 まず、上記(1)で得たペレットを120℃で8時間乾
燥した後、成形温度280℃,金型温度90℃の条件で
射出成形して、図1(a),(b)に示す形状の成形体
1を得た。なお、金型としては、水ペーパー(#100
0)によって成形面を鏡面研磨加工したものを用いた。
【0048】図1(a),(b)に示した成形体1は、
平面視上の形状が矩形を呈する平面状の底部2と、この
底部2の四方の縁部に形成された側壁3a,3b,3
c,3dとを有する深さ12mmの箱体であり、上面は
160×150mm(内寸)の解放面となっている。三
方の側壁3a,3b,3cは底部2の縁部から垂直に立
ち上がるようにして形成されており、残りの側壁3dは
底部2の縁部から外側に湾曲しながら立ち上がるように
して形成されている。側壁3aの内側面における側壁3
d側には、溝状のリブからなるランプホルダー4が突設
されている。同様に、側壁3cの内側面における側壁3
d側にも、溝状のリブからなるランプホルダー(図示せ
ず。)が突設されている。底部2、側壁3a,3b,3
c,3dおよびランプホルダー4は一体成形されてお
り、底部2および側壁3a,3b,3c,3dの肉厚は
全て2.5mmである。
【0049】この後、上記の成形体1における側壁3d
の内側表面に、面状発熱体5(図1(b)参照)をシリ
コーンシーラントによって固着し、この面状発熱体5の
表面全体に光反射層としてのアルミ箔6(図1(b)参
照)をシリコーンシーラントによって貼って、目的とす
る照明装置用ハウジング10を得た。なお、面状発熱体
としては株式会社ヤガミ社製のイソトレースISL−1
/10(出力10W/m)を用いた。
【0050】このようにして得られた照明装置用ハウジ
ング10においては、成形体1の解放面側が光取出し面
となり、底部2が照明装置の背部となり、側壁3dはラ
ンプリフレクターとして機能する。この照明装置用ハウ
ジング10は、エッジ型導光方式の照明装置用のハウジ
ング(反射器を兼ねたもの)として好適である。照明装
置用ハウジング10を用いた照明装置は、例えば、側壁
3a側のランプホルダー4によって1本の冷陰極放電ラ
ンプ(光源)7の一端を挟持させるとともに、側壁3c
側の図示されていないランプホルダーによって冷陰極放
電ランプ(光源)7の他端を挟持させることによって冷
陰極放電ランプ(光源)7を装着し、底部2上に殆ど隙
間無く導光板8を密着させて積層し、解放面側に表示部
9を配設することによって得ることができる(図1
(b)参照)。面状発熱体5は、冷陰極放電ランプ(光
源)7の起動に先だって、または起動と実質的に同時に
起動されて、冷陰極放電ランプ(光源)7をその外側か
ら加熱する。
【0051】(3)特性の評価 上記(2)で得た照明装置用ハウジングのランプホルダ
ーに直径4mmの冷陰極放電ランプ(ハリソン電機株式
会社製のHMB;輝度30000cd/m2 )を装着
し、これを−30℃の空気恒温槽中に入れて十分に放置
した後、冷陰極放電ランプと面状発熱体とを同時に起動
させ、冷陰極放電ランプの輝度が30000cd/m2
に達するのに要した時間を測定した。なお、輝度の測定
は、ミノルタカメラ株式会社製のLS−110を用いて
行った。その結果、冷陰極放電ランプの表面輝度は、そ
の起動から3分という短時間で30000cd/m2
達した。
【0052】また、上記(2)で得た照明装置用ハウジ
ングと、上記と同じ冷陰極放電ランプと、導光板として
のアクリル樹脂板と、表示部としてのアクリル製乳白板
とを用いて照明装置を作製し、この照明装置の平均輝度
を測定した。その結果、前記の照明装置用ハウジングは
反射器として実用上十分な反射機能を有していることが
確認された。
【0053】実施例2 実施例1で使用したポリカーボネート樹脂組成物と同一
組成のポリカーボネート樹脂組成物を用いて図1に示し
た形状の成形体1を成形するにあたり、その側壁3dの
外側表面に位置することになるように面状発光体を金型
内に配置し、この状態でインサート成形した。このイン
サート成形により、目的とする照明装置用ハウジング、
すなわち、ランプリフレクターとして機能する側壁3d
の外側表面に面状発熱体が固着されている照明装置用ハ
ウジングが得られた。上記の照明装置用ハウジングを用
いて、実施例1と同条件で冷陰極放電ランプの輝度が3
0000cd/m2 に達するのに要した時間を測定し
た。その結果、冷陰極放電ランプの表面輝度は、その起
動から4分30秒という短時間で30000cd/m2
に達した。
【0054】比較例1 面状発熱体を配設しなかった以外は実施例1と同様にし
て照明装置用ハウジングを得た。この照明装置用ハウジ
ングを用いて、実施例1と同条件で冷陰極放電ランプの
輝度が30000cd/m2 に達するのに要した時間を
測定した。その結果、冷陰極放電ランプの表面輝度が3
0000cd/m2 に達するには10分という長時間を
要した。
【0055】以上、実施例および比較例を挙げて本発明
の照明装置用ハウジングを具体的に説明したが、本発明
の照明装置用ハウジングは上記の実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形例および応用例を含むものであ
る。例えば、上記実施例の照明装置用ハウジングはエッ
ジ型導光方式の照明装置用のものであるが、本発明の照
明装置用ハウジングは、内照型導光方式の照明装置用の
ものであってもよいし、直下方式の照明装置用のもので
あってもよい。
【0056】内照型導光方式の照明装置用のものは、例
えば図2に示す構造とすることができる。同図示した照
明装置用ハウジング20は、平面視上の形状が矩形を呈
する平板状の底部21と、この底部21の四方の縁部に
形成された側壁22a,22b,22c,22dとを有
し、使用時において光取出し面となる側が150×15
0mm(内寸)の解放面となっている深さ12mm箱体
であり、前記の底部21は、使用時において照明装置の
背部となる。四方の側壁22a,22b,22c,22
dは底部21の縁部から垂直に立ち上がるようにしてそ
れぞれ形成されている。これらの側壁のうちで互いに対
向する1組22a,22cの内側面の中央部からその下
方にかけては、光源としての蛍光灯または冷陰極放電ラ
ンプを保持するために、溝状のリブからなるランプホル
ダー23がそれぞれ形成されている。底部21、側壁2
2a,22b,22c,22dおよびランプホルダー2
3は一体成形されている。
【0057】そして、上記の照明装置用ハウジング20
の外側表面の所定位置には、帯状の面状発熱体24(図
2(b)参照)が配設されている。この面状発熱体24
の長手方向は、照明装置用ハウジング20に光源25
(図2(b)参照)を装着したときにおける当該光源2
5の長手方向と平面視上重なり、その長さは、光源25
における発光領域をその長手方向の全長に亘って実質的
に均一に加熱するに十分な長さである。なお、面状発熱
体24は照明装置用ハウジング20の内側表面に配設さ
れていてもよい。
【0058】照明装置用ハウジング20を用いた照明装
置は、例えば、側壁22a側のランプホルダー23によ
って1本の冷陰極放電ランプ(光源)25の一端を挟持
させるとともに、側壁22c側の図示されていないラン
プホルダーによって冷陰極放電ランプ(光源)25の他
端を挟持させることによって当該冷陰極放電ランプ(光
源)25を装着し、底部21上に殆ど隙間無く導光板2
6を密着させて積層し、解放面側に表示部27を配設す
ることによって得ることができる(図2(b)参照)。
【0059】また、直下方式の照明装置に使用される照
明装置用ハウジングは、例えば図3に示す構造とするこ
とができる。同図に示した照明装置用ハウジング30
は、互いに対向する側壁を2組有し、使用時において光
取出し面となる側が解放面となっている一体成形の箱体
である。この照明装置用ハウジング30の底面の中央部
には、互いに対向する1組の側壁と平行な帯状の平坦面
31が形成されており、当該平坦面31と前記互いに対
向する1組の側壁側の縁部との間は傾斜面32a,32
bとなっている。また、互いに対向する他の1組の側壁
の内側面には、前記平坦面31の長手方向の端部に位置
するようにしてランプホルダー33が一体成形によって
それぞれ形成されている。
【0060】そして、この照明装置用ハウジング30の
外側表面の所定位置には、帯状の面状発熱体34が配設
されている。この面状発熱体34の長手方向は、照明装
置用ハウジング30に光源(蛍光灯または冷陰極放電ラ
ンプ)35を装着したときにおける当該光源35の長手
方向と平面視上重なり、その長さは、光源35における
発光領域をその長手方向の全長に亘って実質的に均一に
加熱するに十分な長さである。なお、面状発熱体34は
照明装置用ハウジング30の内側表面に配設されていて
もよい。照明装置用ハウジング30を用いた照明装置
は、例えば、ランプホルダー33に蛍光灯または冷陰極
放電ランプ(光源)35を装着し、解放面側に表示部3
6を配設することによって得ることができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の照明装置
用ハウジングは面状発熱体を有しているので、光源とし
て蛍光灯や冷陰極放電ランプを利用する照明装置用のハ
ウジングとして用いた場合には、光源の起動から短時間
で所望の輝度に達する照明装置を得ることができる。ま
た、本発明の照明装置用ハウジングは反射器を兼ねてい
るので、この照明装置用ハウジングを用いることにより
照明装置のトータルコストを低減させることが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は実施例1で作製した照明装置用ハ
ウジングの概略を示す斜視図であり、図1(b)は図1
(a)に示したA−A線の断面図である。
【図2】図2(a)は本発明の照明装置用ハウジングの
他の一例の概略を示す斜視図であり、図2(b)は図2
(a)に示したB−B線の断面図である。
【図3】本発明の照明装置用ハウジングの他の一例の概
略を示す断面図である。
【符号の説明】
1…成形体, 3d…ランプリフレクターを兼ねている
側壁、 4,23,33…ランプホルダー、 5,2
4,34…面状発熱体, 6…アルミ箔(光反射層)、
7,25,35…光源、 8,26…導光板、 9,
27,36…表示部、 10…照明装置用ハウジング
(エッジ型導光方式用),20…照明装置用ハウジング
(内照型導光方式用)、 30…照明装置用ハウジング
(直下方式用)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタンを含有している熱可塑性樹脂
    組成物からなり、照明装置内に配置された光源から出射
    される光を特定方向に反射するための反射器を兼ねてい
    るとともに、前記光源をその外側から加熱するための面
    状発熱体を有していることを特徴とする照明装置用ハウ
    ジング。
  2. 【請求項2】 酸化チタンを含有している熱可塑性樹脂
    組成物が、酸化チタンを含有しているポリカーボネート
    樹脂組成物である、請求項1に記載の照明装置用ハウジ
    ング。
  3. 【請求項3】 面状発熱体が内側表面に配設されてお
    り、該面状発熱体の表面に光反射層が設けられている、
    請求項1または請求項2に記載の照明装置用ハウジン
    グ。
  4. 【請求項4】 面状発熱体が外側表面に配設されてい
    る、請求項1または請求項2に記載の照明装置用ハウジ
    ング。
  5. 【請求項5】 一体成形されたランプホルダーまたはラ
    ンプリフレクターを有している、請求項1〜請求項4の
    いずれか1項に記載の照明装置用ハウジング。
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