JPH10217139A - 締め付け／開閉レバーを有するモンキーレンチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】（イ）レンチ１本で多種のナット径に適応出来
る，（ロ）ナットを締める際は、レバー操作による駆動
ネジのクサビ作用で両アゴがナットを緩み無く挟み付
け、ナットの角を痛めない，（ハ）増し締めする場合に
は、遊動アゴがナットの最大径まで自動的に開くので、
能率よく連続的に作業出来る，ことを目的とする。 【解決手段】公知のモンキーレンチをベースにして （イ）遊動ブロック７を介して、遊動アゴ８をはめ込
む，（ロ）レバー５と 駆動片１１とをボス構造で連結
し、軸ネジ３でレバー先端を止める，（ハ）レバー５を
引くことにより、駆動片１１を介して駆動歯車６が回転
し、これと同軸の 駆動ネジ１０が 遊動ブロック７を
押すことで 遊動アゴ８が開閉する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、公知のモンキーレン
チをベースにして、指によるレバー操作で遊動アゴが開
閉し、連続的にナット回し作業ができるレンチに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来からナットを回すレンチには多種多
様なものがあるが、いずれにも以下の欠点があった。 （イ）プライヤー： １。両側のアゴが平行でないので、ナットを隙間なく挟
むことができず、ナットを傷つけやすく、また締めるト
ルクも弱い。 ２。増し締めする場合には、その反力でアゴが開こうと
し、つかんでいる手に負担がかかる。 （ロ）スパナ／メガネレンチ： １。ナットに抜き差しする構造ゆえ、必然的に隙間があ
り、ガタつきを生じ、ナットの角を痛めやすい。 ２。ナット径の分の本数を取りそろえる必要がある。 ３。増し締めする際には、レンチを抜き差しする必要が
ある。 ４。メガネレンチでは、ナットがボルトの先端に無い場
合（水道栓や自転車のハンドルなど）にはレンチが入ら
ず使用出来ない。 （ハ）モンキーレンチ： １。遊動アゴ部には、構造上、隙間がありガタつきを生
じ、ナットの角を傷つけやすい。 ２。増し締めする場合には、調節ネジを回して隙間を開
けて抜き、差し込んでからは隙間をなくしてから回す必
要がある。 （ニ）ソケットレンチ： １。ナットに抜き差しする構造ゆえ、必然的に隙間があ
り、ガタつきを生じ、ナットの角を痛めやすい。 ２。ナット径の分のソケットを取りそろえる必要があ
り、径が変わる度にソケットを差し替える要がある。 ３。ナットがボルトの先端に無い場合（水道栓や自転車
のハンドルなど）にはレンチが入らず使用出来ない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】したがって、各メーカ
ー、特に外国メーカーでこれらの欠点を解消すべく、ロ
ック機構付きレンチや、締め付け機能を有するレンチが
考案されたが、国内には見当たらない。本発明は、不満
をかこつ使用者の強い要望に応えるためになされたもの
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】いま、図面を追いながら
その解決手段を説明すると （図２）： （イ）本体（０）と ハンドル（１）、固定アゴ（２）
を一体成形し先端部には 遊動ブロック（７）をはめ込
むための貫通部とレバー（５）、駆動片（１１）および
駆動歯車（６）を納める中空部を設ける。また、その
中央寄りには 遊動アゴ（８）が噛み合うスリットを切
り込む。 （図２、図３）： （ロ）貫通部を跨ぐ形で 遊動ブロック（７）を介して
遊動アゴ（８）をはめ込む。（遊動ブロックは力が中
心に集中するよう長円形としている。） （図２、図４）： （ハ）レバー（５）と 駆動片（１１）とをボス構造で
連結した後、中空部の所定位置にセットし 軸ネジ
（３）でレバー先端を止める。 （ニ）調節つまみ（９）と 駆動歯車（６）が同軸構造
の 駆動ネジ（１０）を差し込み、駆動片（１１）に設
けた平歯車により駆動歯車（６）が回転するようにセッ
トする。（必要以上のトルクがレンチにかからないよ
う、歯車の奥にはスプリングワッシャー（１２）を設け
る。）

【００５】

【作用】本発明の作用を図に従って述べると （図５）： （イ）遊動アゴ（８）の右側端を当該ナット径（短辺
長）の目盛りに合わせる。径が不明の場合には、ナット
の頂角が両アゴに軽く触れるように両アゴ間の間隔を調
節する 上記の調節は、いずれも 調節つまみ（９）を回して行
う。（調節つまみを回す際には 駆動片に刻んだ平歯車
と駆動歯車は噛み合わない構造にしてある。 図４の拡
大図参照） （図２、図６）： （ロ）レバー（５）を指で引くと 駆動片（１１）が
軸ネジ（３）を中心として 駆動歯車（６）を回転さ
せ、これと同軸の 駆動ネジ（１０）も同調し、雌ネジ
が切ってある 遊動ブロック（７）を介して 遊動アゴ
（８）が押され固定アゴ（２）とでナットを強く挟み込
む。 （図６）： （ハ）レバー（５）を指で引いたまま ハンドル（１）
を回してナットを締める。 （図５）： （ニ）増し締めする場合は、レバー（５）を緩めると
バネ（４）の作用で、自動的に上記（ロ）と逆の動作が
生じ、遊動アゴ（８）は元の状態に戻り、レンチを抜く
ことなく空回転させて、連続作業が能率よく出来る。

【０００６】

【実施例】

（イ）アゴの向きは（図７、図８）に示すように、ハン
ドル（１）と直角方向とすることもでき、上記と同様に
レバー（５）の操作で 遊動アゴ（８）による締め付
け／開閉ができる。

【０００７】

【発明の効果】

（イ）モンキーレンチと同様、本レンチ１本で多種のナ
ット径に適応出来る。 （ロ）ナットを締める際は、レバー操作による駆動ネジ
のクサビ作用で両アゴがナットを緩み無く挟み付け、ナ
ットの角を痛めない。 （ハ）増し締めする場合には、遊動アゴがナットの最大
径まで自動的に開くので、能率よく連続的に作業出来
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の斜視図

【図２】本発明の断面図（Ａ−Ａ）

【図３】本発明の断面図（Ｂ−Ｂ）

【図４】本発明の断面図（Ｃ−Ｃ）

【図５】本発明の使用正面図（スタンバイ状態）

【図６】本発明の使用正面図（ナット締め状態）

【図７】本発明の他の使用例を示す斜視図

【図８】本発明の他の使用例を示す断面図

【符号の説明】

０：本 体 １：ハンドル ２：固定アゴ ３：軸ネジ ４：バネ ５：レバー ６：駆動歯車 ７：遊動ブロック ８：遊動アゴ ９：調節つまみ １０：駆動ネジ １１：駆動片 １２：スプリングワッシャー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 公知のモンキーレンチをベースに
   レバー（５）を取付け、連動する 駆動ネジ（１０）
   の回転により、 遊動アゴ（８）が開閉するナット回し
   用レンチ