JPH10216418A - 濾過機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出機とダイとを接続したまま、フィルター
部を交換できるような濾過機を提供する。 【解決手段】 一方側の入口から続いて円筒空洞が貫通
して他方側に開口し、入口から距離を存した個所の空洞
において、そこから円筒空洞の軸線に対し角度をなした
方向に流出するように出口が設けられたケーシングと、
空洞内において、入口から出口までの間に部分におい
て、円筒空洞の中心軸線に同心に濾過円筒部が位置し、
濾過部の円筒空洞に連続し、かつ、出口へ続く屈曲通路
を持つ円柱基部を有し、ケーシング円筒空洞の開口部か
ら回転摺動自在に挿入された回転円柱体と、回転円柱体
の端部に接続された回転駆動手段と、濾過円筒部の外円
周面に接近して先端が臨み、内部には濾過円筒の濾過孔
からの流体を排出するような排出通路が半径上に延びて
ケーシングの側面に開口している逆洗排出部とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】 本発明は、濾過機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】 従来のこの種のものは例えば図１に示
すものがあった。この装置では、押出機Ｅからの樹脂の
流れは、円筒フィルターＦの軸心より放射状に広がり、
フィルタ外円周からフィルタ目を通過して内側に入り、
軸心から出口ＯＴより出て、ダイＤに入る。逆洗でのゴ
ミ排出方法は、フィルター外周面の穴と排出路ＯＳとが
連通になるようフィルター本体をギヤＧで間欠回転させ
る。しかし、排出路０Ｓには開閉弁はなく、フィルター
Ｆ内の圧力調整機構もない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】 このような従来技術
では、フィルター部取り出し方法は、軸方向にて押出機
ＥとダイＤとに夫れ夫れボルトで接続されているため、
フィルター部交換のためにはこれらのボルトの取り外し
が必要である。本発明は上記課題を解決し、押出機とダ
イとを接続したまま、フィルター部を交換できるような
濾過機を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
め、本発明の構成は次のとおりとする。即ち、第１構成
は、一方側の入口から続いて円筒空洞が貫通して他方側
に開口し、前記入口から距離を存した個所の空洞におい
て、そこから前記円筒空洞の軸線に対し角度をなした方
向に流出するように出口が設けられたケーシングと、前
記空洞内において、前記入口から前記出口までの間に部
分において、該円筒空洞の中心軸線に同心に濾過円筒部
が位置し、該濾過部の円筒空洞に連続し、かつ、前記出
口へ続く屈曲通路を持つ円柱基部を有し、前記ケーシン
グ円筒空洞の開口部から回転摺動自在に挿入された回転
円柱体と、該回転円柱体の端部に接続された回転駆動手
段と、記濾過円筒部の外円周面に接近して先端が臨み、
内部には前記濾過円筒の濾過孔からの流体を排出するよ
うな排出通路が半径上に延びて前記ケーシングの側面に
開口している逆洗排出部とを含むことである。

【０００５】第２構成は第１構成に加え、 前記逆洗排
出部の前記排出通路に接続された弁とを含むことであ
る。

【０００６】第３構成は第１または第２構成に加え、前
記回転円柱体の前記ケーシング開口から露出した部分の
端面から、その回転軸線と同心に加圧孔が、前記濾過円
筒部の円筒空洞に連続するように設けられ、該加圧孔内
には流体の逆洗加圧手段が設けられたことである。

【０００７】第４構成は第３構成に加え、前記逆洗加圧
手段には流体の加熱手段が設けられたことである。

【０００８】第５構成は第１ないし第４構成のいずれか
１項に加え、前記濾過円筒部は有底濾過筒からなり、補
強多孔筒と、その外周または内周または中間に張られた
スクリーンとを含むことである。

【０００９】第６構成は第１ないし第４構成のいずれか
１項に加え、前記濾過円筒部は多数の濾過孔をもつ有底
円筒体からなることである。

【００１０】

【作用】 濾過円筒の外表面にゴミが詰まり、流体入口
部の圧力が上がってくると、これを圧力検出器で検出し
て信号を出し、濾過円筒を含む回転円柱体が円柱体回転
部の作動によりゆっくりと回転を始める。それと同時
に、排出弁が閉より開となり外気と、濾過円筒内側とが
連通となる。従って、排出通路と外筒，内筒の孔とが連
通したとき、逆洗排出案内部の排出通路内との圧力差に
より、濾過円筒内の流体は濾過円筒に付いたゴミと共
に、逆洗排出弁，逆洗排出管を通り外部に放出される。
濾過円筒が回転するにつれて濾過孔が順次排出通路に通
じ全周が洗浄される。次に、濾過円筒を取り替える場合
には、蓋のボルトを外し、濾過部と共に回転円柱体をケ
ーシングより外部に取り出し交換する。

【００１１】

【発明の実施の形態】 以下に本発明の実施態様を図面
に示す一実施例にもとづき説明する。図２において、溶
融樹脂の出入方向が互いに９０度をなす押出機Ｅとダイ
Ｄとの間に、本発明装置Ａがボルトにより着脱自在に接
続される。本装置Ａは図３，４で、ケーシング１０にお
いて、直方体ブロック状本体１１の一端面（図３で左
面）にトップカバー１２がボルトにより着脱自在に取り
付けられ、該カバーに流体入口１２ａが設けられる。こ
の本体の前記一端面に対し９０度をなす１側面（図３で
上面）には、流体出口１１ａが設けられる。また、他端
面（図３で右面）には後記回転円柱体２０を貫通させた
エンドカバー１３がボルト１４で着脱自在に取り付けら
れる。そして、入口１２ａから流体の流入する方向に対
し、その方向に沿って円筒空洞１０ａが貫通し、前記入
口から距離を存した個所の空洞１０ａにおいて、そこか
ら前記流入方向に直交する方向に流出するように出口１
１ａが設けられている。前記円筒空洞１０ａは入口１２
ａ側において、後記濾過円筒部２２が位置する部分で、
入口側に広いテーパー内面を持つ。

【００１２】図３，４において、前記入口１２ａの反対
側で前記円筒空洞１０ａの開口部から回転円柱体２０が
回転摺動自在に挿入される。該回転円柱体２０は、前記
入口１２ａから前記出口１１ａまでの間に部分におい
て、該円筒空洞１０ａの中心軸線に同心に濾過円筒部２
２が位置し、該濾過部の円筒空洞２０１に連続し、か
つ、前記出口１１ａへ続く屈曲通路２１ａを持つ円柱基
部２１を有する。濾過円筒部２２から段を介して大径と
なった円柱基部２１が連続する。円柱基部２１は前記濾
過円筒部２２の第１円筒空洞２０１と同心でそれより大
なる第２円筒空洞２０２を有し、その円周方向の等間隔
で複数の半径方向に貫通する半径孔２１ｃを有し、これ
らが屈曲通路２１ａを構成する。濾過円筒部２２は多孔
外筒２２ｂと多孔内筒２２ｃとの間に円筒スクリーン２
２ｄが介在されてなる。そして、ケーシング円筒空洞１
０ａのテーパー内面との間に流体の流路が構成される。

【００１３】有底濾過筒２２は底側をケーシング入口１
２ａ側に位置し、補強多孔円筒２２ｃの一端にネジで取
り付けられた底部材２３は、外側中央が外側に凸となっ
ている。案内部材２４は底部材２３の内側の軸線上に突
設された先細テーパ棒状を呈する。底部材２３を取り外
し、外筒２２ｂとスクリーン筒２２ｄを内筒２２ｃから
抜き出して、スクリーン２２ｄを交換する。

【００１４】図２，３において、該回転円柱体２０の端
部に回転駆動手段３０が接続される。即ち、回転円柱体
基部２１の他端に従動歯車３１が同心固定され、それに
かみ合う中間歯車３２，駆動歯車３３を経て、回転モー
タ３４が接続される。

【００１５】図４，６において、逆洗排出部４０は濾過
円筒部２２の軸方向に沿う縦辺、半径方向に沿う横辺を
持つ大略矩形板状本体４１からなり、前記濾過円筒部２
２の外円周面に接触し、末端が濾過円筒部２２の半径上
の外側に延びて、前記ケーシング１０の側面に露出して
いる。そして、前記濾過円筒２２の濾過孔からの流体を
排出するような排出通路４２が、内部を半径上に延びて
前記ケーシングの側面に開口している。

【００１６】そして、濾過円筒部２２に接する部分は、
該円筒面に接するような円筒面を持ち、かつ、中間部が
流体の排出通路４２への導入を容易にするような円筒凹
面となった入口案内部４３を持つ。また、該入口案内部
４３は図６において、縦辺に沿う部分においても、流体
の導入を容易にするように、排出通路４２へ傾斜して滑
らかに連続する。また、入口案内部４３の幅は図示にお
いて、濾過円筒部２２の濾過孔が、円筒部２２の軸方向
に沿う２列において連通するよう、また、濾過円筒部２
２の回転に従って、常に１列以上の濾過孔が連通するよ
うに定められている。

【００１７】図２，３において、前記回転円柱体２０の
前記ケーシング開口から露出した部分において、その回
転軸線と同心に加圧孔２１ｂが、前記濾過円筒部２２の
円筒空洞２０１に連続するように設けられる。そして、
この孔内に逆洗加圧手段４が設けられる。即ち、動力ピ
ストンポンプが設けられ、ピストン４ａが回転円柱体２
０の孔２１ｂ内に摺動自在に嵌装され、それが往復駆動
手段たる油圧ピストンシリンダ機構４ｂで往復駆動され
る。これにより、濾過筒２２内の流体は強制的に筒外へ
排出され、同時にスクリーン２２ｄの付着物が除去さ
れ、逆洗される。

【００１８】以下に作動状態を説明する。入口１２ａよ
り入った溶融樹脂は多孔外筒２２ｂ，スクリーン２２
ｄ、多孔内筒２２ｃの濾過孔を外側から内側へ通り、基
部の通路２１ａを通り、出口１１ａより出て行く。その
間にスクリーン２２ｄの外周面にゴミ不純物が付着さ
れ、濾過される。

【００１９】スクリーン２２ｄの外表面にゴミが詰ま
り、樹脂入口部１２ａの圧力が上がってくると、これを
圧力検出器Ｐで検出して信号を出し、スクリーンを含む
回転円柱体２０が円柱体回転部３０の作動によりゆっく
りと回転を始める。それと同時に、排出弁１が閉より開
となり外気と、濾過円筒２２内側とが連通となる。従っ
て、排出通路４２と外筒２２ｂ，内筒２２ｃの孔とが連
通したとき、逆洗排出案内部４０の排出通路４２内との
圧力差により、濾過円筒２２内の溶融樹脂はスクリーン
に付いたゴミと共に、逆洗排出弁１，逆洗排出管２を通
り外部に放出される。多孔円筒部２２ａが回転するにつ
れて濾過孔が順次排出通路４２に通じ全周が洗浄され
る。

【００２０】そして、入口部１２ａの圧力が下がると、
回転円柱体２０の回転が止まり、逆洗排出弁１も閉とな
る。以上を繰り返すことによって、押出機Ｅを止めずに
連続生産ができる。

【００２１】また、回転円柱部２０の基部通路の圧力が
比較的低い場合や、ゴミ等不純物の性質によってスクリ
ーンから逆洗しても離れにくい場合には、逆洗加圧手段
のピストン４ａを往復手段たるピストンシリンダー４ｂ
により（油圧，空圧または人力）、多孔円筒部側へ移動
させ、内側の樹脂を圧縮または通路を絞り、内部圧力を
上昇さめて、逆洗を容易にさせる。

【００２２】次に、スクリーンを取り替える場合には、
蓋１３のボルト１４を外し、濾過部と共に回転円柱体２
０をケーシング１０より外部に取り出し、底部材２３を
取り外してスクリーン２２ｄを交換する。従って、押出
機シリンダーＥ，ダイＤの接続部を分離することなく容
易に取り出し、新しいスクリーンの交換を行うことがで
きる。

【００２３】また、スクリーン表面に付いたゴミを圧力
と熱で排除する方法は次のとおりである。スクリーンを
逆洗していてもスクリーンにめり込んだゴミはなかなか
取れ難く、これらが堆積してくることがある。この場合
にピストン４ａの中にはめ込まれたヒーター５を加熱し
て（通常成形時温度１８０〜２５０℃位）、これを約３
００℃にする。そして、内部樹脂の粘度を下げ流動性を
良くし、ピストン４ａの加圧により濾過筒２２内の圧力
を上げて、スクリーンからのゴミの除去を容易にする。
このときは装置を停止して行うが、ボルト取り外しの手
間は不要である。そして、ゴミを含む流体はケーシング
１０に接続した掃除排出管６から排出される。

【００２４】また、図７のように、逆洗加圧手段４０と
して手動ピストンポンプ４２が使用される。ピストン４
２ａのピストン棒４２ａがレバー４２ｃの中途でピン結
合され、レバー４２ｃの先端はブラケット４２ｄにピン
結合される。また、図８のように逆洗加圧手段４０とし
て、スクリューポンプ４３が設けられ、スクリュー４３
ａが電動回転モータ４３ｂにより回転される。

【００２５】前記濾過円筒部２２は有底濾過筒からな
り、補強多孔筒と、その外周または内周または中間に張
られたスクリーンとを含む。また、前記濾過円筒部２２
は多数の濾過孔をもつ有底円筒体からなる場合もある。
例えば多数の微細空隙（貫通孔）を持つ焼結金属からな
るものや、多層の網を有底筒状に成形したものなどが適
用される。また、有底濾過筒２２の底部材２３に濾過用
多孔を設けてもよい。濾過筒体は半球殻状のものも含む
ものとする。

【００２６】前記実施例ではケーシングの流体入口１２
ａは回転円柱体２０と同心となっているが、交差するよ
うにケーシング側面（図３で上または下面仮想線示）に
設けられてもよい。

【００２７】ここで、逆洗排出管に逆洗排出弁１が設け
られているので、濾過筒の濾過孔と逆洗排出案内部４０
の排出通路４２との位置合わせに関係なく、濾過筒２２
を連続的、あるいは間欠的に回転させればよい。また、
逆洗排出弁１が設けられない場合には、濾過孔と排出通
路４２との位置合わせが、例えばラチェット機構により
行われ、濾過筒２２は間欠的に回転される。即ち、濾過
孔と逆洗排出通路４２とが、濾過円筒部２２の回転に従
い、連通する時、および、連通しない時が生ずるように
定められた場合には、排出弁１は設けてもよいが、省略
もできる。省略した場合は、通常濾過運転時には逆洗作
動が停止しているように、前記両者が非連通の状態で、
濾過円筒２２が停止しているように、ラチェット機構や
サーボモータなどで、間欠的に回転、停止を繰返すよう
に構成させる。

【００２８】逆洗排出部４０は、図６の仮想線示のよう
に、入口案内部４３および先端円筒部４４を含む部分が
別体とされ、残余部分が省略され、ケーシング１０自体
に排出通路４２が設けられてもよい。

【００２９】本発明は前記した実施例や実施態様に限定
されず、特許請求の精神および範囲を逸脱せずに種々の
変形を含む。

【００３０】

【発明の効果】 本発明の第１構成により、出入口の一
方または両方が回転円柱体の軸心と角度をなす。従っ
て、濾過機に接続された機器を取り外すことなく、エン
ドカバーの取り付けボルトを外せば、濾過部分を交換で
きる。

【００３１】第２構成により、第２構成の効果に加え、
濾過部分の濾過孔と逆洗排出通路の位置合わせに関係な
く、逆洗時には排出弁を開き、濾過部分を連続または間
欠回転させればよい。

【００３２】第３構成により第１または第２構成の効果
に加え、濾過筒内部の圧力を調整でき、逆洗能力を向上
できる。

【００３３】第４構成により第３構成の効果に加え、流
体の流れを良くでき、逆洗能力を更に向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来技術の軸断面図である。

【図２】 本発明の一実施例の概略正面図である。

【図３】 本発明の一実施例の拡大軸断面図である。

【図４】 図３のIV―IV断面図である。

【図５】 図３のV―V断面図である。

【図６】 図４のVI―VI断面図である。

【図７】 逆洗加圧手段の第２実施例の断面図である。

【図８】 逆洗加圧手段の第３実施例の断面図である。

【符号の説明】

Ｅ 押出機 Ｄ ダイ １ 逆洗排出弁 ２ 逆洗排出管 ３ 回転支持案内部 ４ 逆洗加圧手段 ４ａ ピストン ４ｂ 往復手段 ５ 加熱手段 ６ 掃除排出管 １０ ケーシング １１ 本体 １１ａ 出口 １２ トップカバー １２ａ 入口 １３ エンドカバー １４ ボルト ２０ 回転円柱体 ２１ 基部 ２１ａ 通路 ２１ｂ 軸孔 ２２ 濾過部 ２２ａ 多孔円筒部 ２２ｂ 外筒 ２２ｃ 内筒 ２２ｄ スクリーン ２３ 底部材 ２４ 案内部材 ３０ 円柱体回転部 ３１ 従動歯車 ３２ 中間歯車 ３３ 駆動歯車 ３４ 回転モータ ４０ 逆洗排出案内部 ４１ 板状本体 ４２ 排出通路 ４３ 入口案内部 ４４ 先端円筒面

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方側の入口から続いて円筒空洞が貫通
   して他方側に開口し、前記入口から距離を存した個所の
   空洞において、そこから前記円筒空洞の軸線に対し角度
   をなした方向に流出するように出口が設けられたケーシ
   ングと、 前記空洞内において、前記入口から前記出口までの間に
   部分において、該円筒空洞の中心軸線に同心に濾過円筒
   部が位置し、該濾過部の円筒空洞に連続し、かつ、前記
   出口へ続く屈曲通路を持つ円柱基部を有し、前記ケーシ
   ング円筒空洞の開口部から回転摺動自在に挿入された回
   転円柱体と、 該回転円柱体の端部に接続された回転駆動手段と、 前記濾過円筒部の外円周面に接近して先端が臨み、内部
   には前記濾過円筒の濾過孔からの流体を排出するような
   排出通路が半径上に延びて前記ケーシングの側面に開口
   している逆洗排出部とを含むことを特徴とする濾過機。
2. 【請求項２】 前記逆洗排出部の前記排出通路に接続さ
   れた弁とを含むことを特徴とする請求項１記載の濾過機
3. 【請求項３】 前記回転円柱体の前記ケーシング開口か
   ら露出した部分の端面から、その回転軸線と同心に加圧
   孔が、前記濾過円筒部の円筒空洞に連続するように設け
   られ、該加圧孔内には流体の逆洗加圧手段が設けられた
   ことを特徴とする請求項１または２記載の濾過機。
4. 【請求項４】 前記逆洗加圧手段には流体の加熱手段が
   設けられたことを特徴とする請求項３記載の濾過機。
5. 【請求項５】 前記濾過円筒部は有底濾過筒からなり、
   補強多孔筒と、その外周または内周または中間に張られ
   たスクリーンとを含む前記請求項１ないし請求項４のい
   ずれか１項記載の濾過機。
6. 【請求項６】 前記濾過円筒部は多数の濾過孔をもつ有
   底円筒体からなることを特徴とする前記請求項１ないし
   請求項４のいずれか１項記載の濾過機。