JPH10215223A - 光伝送装置およびシステム - Google Patents

光伝送装置およびシステム

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JPH10215223A
JPH10215223A JP9326201A JP32620197A JPH10215223A JP H10215223 A JPH10215223 A JP H10215223A JP 9326201 A JP9326201 A JP 9326201A JP 32620197 A JP32620197 A JP 32620197A JP H10215223 A JPH10215223 A JP H10215223A
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Hiroyuki Sasai
裕之 笹井
Hiroaki Yamamoto
浩明 山本
Kuniaki Uchiumi
邦昭 内海
Katsuyuki Fujito
克行 藤戸
Yutaka Fukuya
裕 福家
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光SCM方式による伝送を行う際、反射光が
生じさせる伝送特性劣化を簡単かつ安価な構成で十分抑
制できる光伝送装置を提供する。 【解決手段】 発振部102は、伝送すべき電気信号に
割り当てられた周波数帯域の帯域幅に相当する周波数よ
り高く、かつ伝送すべき電気信号に割り当てられた周波
数帯域の最低周波数の半分よりも低い周波数の付加信号
を出力する。これにより、仮に付加信号と伝送すべき電
気信号との2次相互変調歪が生じたとしても、歪が生じ
る周波数は伝送すべき電気信号に割り当てられた周波数
帯域の帯域外にあり、生じた2次相互変調歪が伝送すべ
き電気信号に影響することがない。また、仮に付加信号
の2次高調波歪が生じたとしても、歪が生じる周波数は
伝送すべき電気信号に割り当てられた周波数帯域の帯域
外にあり、生じた2次高調波歪が伝送すべき電気信号に
影響することもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光SCM方式によ
るアナログ光伝送装置に関し、より特定的には、光SC
M方式で伝送した場合に問題となる、反射光が原因で増
大する雑音または歪、および光源への反射戻り光が原因
で増大する雑音または歪と光源の不安定性とを抑圧する
ことができる装置に関する。また、複数の光源からの光
信号を一括して受光した場合に問題となるビート雑音を
低減することができるアナログ光伝送システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光SCM(SubCarrier Mu
ltiplexing)伝送方式は、伝送すべき周波数
多重された電気信号を、その信号で強度変調されたレー
ザ光に変換して伝送する方式で、光のon/offによ
るディジタル伝送と異なりA/D、D/A変換器が不要
であり、また、従来の同軸ケーブルを用いた伝送方式に
比べて非常に広帯域、低損失であるという特徴を有す
る。このため、近年その実用化が大いに期待されてい
る。
【0003】このような光SCM伝送方式には、以下に
示すような問題点があることが知られている。1つめ
は、光ファイバ中において反射光が生じると、雑音や歪
が増加し伝送特性が劣化すること。2つめは、反射光が
光源に結合された場合、光源の状態が不安定となり雑音
や歪が増加すること。3つめは、複数の光源から発せら
れた光信号を一括して受光する場合、各光信号の波長が
互いに近いとビート雑音が生じ、それが伝送特性を劣化
させること。なお、光信号は、光部品の端面や光ファイ
バのコネクタ端面などにおいて反射される。あるいは、
光ファイバ中のレーリー散乱等によっても反射光が生じ
る。
【0004】上記の3つの問題点の内、1つめの伝送特
性劣化を抑制させる装置の一例として、特開平5−29
1671号に開示されているアナログ光伝送装置および
光ファイバ増幅器がある。図17は、特開平5−291
671号に開示されている、従来のアナログ光伝送装置
の構成を示すブロック図である。図17の装置は、多重
化部501、加算部502、映像信号入力端子503、
増幅器504および508、信号用半導体レーザ素子5
05、光ファイバ506、受光素子507、映像信号出
力端子509ならびに光コネクタ510および511を
備えている。
【0005】Nチャネル(ch1〜N)のアナログ電気
信号は、多重化部501でRF多重化され、さらに加算
部502においてパイロット信号を加算された後、映像
信号入力端子503に入力される。映像信号入力端子5
03に入力された電気信号は、増幅器504で増幅され
た後、信号用半導体レーザ素子505により光信号に変
換される。信号用半導体レーザ素子505が変換して得
られた光信号は、光ファイバ506ならびに光コネクタ
510および511を介して受信側に伝達される。伝達
された光信号は、受光素子507において再び電気信号
に変換され、さらに増幅器508で増幅された後、映像
信号出力端子509から出力される。
【0006】以上の動作において、信号用半導体レーザ
素子505から出力された光信号の一部が、光コネクタ
510および511で反射、あるいは光ファイバ506
でレーリー散乱される。さらに反射光の一部が再反射さ
れ、光信号と同方向に進行する多重反射光が生じる。一
般に、半導体レーザでは電気光変換に伴う波長変動があ
るため、光電気変換時、この同方向に進行する反射光が
光信号に干渉して電気の強度変調が生じ、干渉雑音とな
る。従って、そのままでは、映像信号出力端子509か
ら出力される電気信号に雑音または歪が発生することが
予想される。そこで、図17の装置は、伝送すべき電気
信号にパイロット信号を加算し、加算して得られた電気
信号を光信号に変換して伝送することにより、干渉雑音
のパワーを広い周波数帯域にわたって分散させている。
これにより、伝送周波数帯域内の干渉雑音のパワーが低
下し、その結果、反射光による雑音または歪が低減され
る。
【0007】特開平5−291671号にはまた、パイ
ロット信号の周波数に関して、半導体レーザのスペクト
ル線幅に相当する周波数以下とする条件も開示されてお
り、図17の装置は、その条件を満たすパイロット信号
を加算することにより、光ファイバ506ならびに光コ
ネクタ510および511で生じる反射光による雑音ま
たは歪を十分低減できるとしている。しかし、図17の
装置では、パイロット信号を加算したことにより、RF
多重化されたアナログ電気信号とパイロット信号との2
次の相互変調歪(以下、IM2)が新たに生じる。
【0008】また、特開平5−291671号と同様の
構成を用いたものとして、米国特許5373385があ
る。この特許では、付加信号の周波数は伝送すべき信号
の帯域外と規定されている。従って、付加信号が伝送す
べき信号に直接的に悪影響を与えることはないが、特開
平5−291671号と同様、IM2が新たに生じ、こ
れが伝送すべき信号に悪影響を与える。
【0009】これに対して、米国特許5430569に
は、上記のような、付加信号を加えたことによって新た
に生じるIM2を低減できる構成が開示されている。こ
の特許では、IM2が伝送すべき信号の伝送用に割り当
てられた帯域内に生じる場合には、前置歪補償器を用い
ることによりその影響を低減している。なお、IM2が
帯域外に生じる場合には、前置歪補償器を省略する構成
としている。
【0010】2つめの伝送特性劣化を抑制させる方法と
しては、光源に反射光が結合しないよう、光源と光ファ
イバとの間に光アイソレータを挿入する方式が一般に採
用されている。
【0011】3つめの伝送特性劣化を抑制させる方法と
しては、特開平6−177840号にビート妨害を抑制
する光通信方式が開示されている。図18は、特開平6
−177840号に記載の光通信方式を用いた、従来の
光伝送システムの構成を示すブロック図である。図18
のシステムは、送信端600〜602、受信端603お
よび604、光導波路605および606ならびに光ス
ターカプラ607を備えている。送信端600〜602
はそれぞれ、発振器6081 〜6083 、電気変調器6
091 〜6093 および光変調器6101 〜6103
含む。受信端603は、光復調器611、周波数選択フ
ィルタ6121 〜6123 、電気復調器6131 〜61
3 および発振器6141 〜6143 を含む。受信端6
04は、光復調器615、周波数選択フィルタ6161
〜6163 、電気復調器6171〜6173 および発振
器6181 〜6183 を含む。
【0012】発振器(図中にはf1〜3と表示)608
1 〜6083 、6141 〜6143、6181 〜6183
はそれぞれ、周波数f1〜f3のサブキャリア(電気
信号)を出力する。電気変調器6091 〜6093 はそ
れぞれ、入力信号でサブキャリアを変調する。光変調器
6101 〜6103 はそれぞれ、サブキャリアで波長λ
1〜λ3のメインキャリア(光信号)を変調する。光ス
ターカプラ607は、メインキャリアを合波/分波す
る。光復調器611および615はそれぞれ、メインキ
ャリアを復調する。周波数選択フィルタ6121 〜61
3 、6161 〜6163 はそれぞれ、復調出力から、
周波数f1〜f3のサブキャリアを選択する。電気復調
器6131 〜6133 および6171 〜6173 はそれ
ぞれ、サブキャリアを復調する。
【0013】以下には、図18のシステムの動作につい
て説明する。発振器6081 〜6083 がそれぞれ周波
数f1〜f3のサブキャリアを出力すると、電気変調器
6091 〜6093 は、入力信号(1)〜(3)でサブ
キャリアを変調する。次に、光変調器6101 〜610
3 はそれぞれ、変調されたサブキャリアで波長λ1〜λ
3のメインキャリア(光信号)を強度変調する。変調さ
れたメインキャリアはそれぞれ、光導波路605を介し
て光スターカプラ607に伝達されて合波/分波された
後、光導波路606を介して受信端603および604
へ伝達される。受信端603および604では、それぞ
れ光復調器611および615が、伝達されたメインキ
ャリアを復調し、周波数選択フィルタ6121 〜612
3 、6161 〜6163 はそれぞれ、各復調出力から、
周波数f1〜3のサブキャリアを選択する。そして、電
気復調器6131 〜6133 、6171 〜6173
が、それぞれ発振器6141 〜6143 、6181 〜6
18 3 が出力するサブキャリアを用いて、選択されたサ
ブキャリアを復調すると、入力信号(1)〜(3)が得
られる。
【0014】以上の動作において、光復調時、互いに波
長が近接した2つのメインキャリアのビート波によるビ
ート雑音が発生して、受信端603および604側の受
信状態が悪化する。そこで、光変調器6101 〜610
3 に含まれるLDの温度を変化させるか、またはバイア
ス電流を変化させることにより、送信端600〜602
毎に独立に、メインキャリアの波長λ1〜λ3を周期的
に変動させる。これにより、ビート周波数がサブキャリ
ア周波数と一致する時間を非常に短くでき、そのため、
ビート雑音が受信状態に与える影響を少なくできるとさ
れている。例えば、CATVのためのアナログ信号を伝
送する場合、上記のようにしてビート周波数がサブキャ
リア周波数と一致する時間を短くすれば、受信状態にほ
とんど影響を与えない。特にケーブルテレビジョン方式
で変調信号がアナログ・テレビジョン信号の場合、瞬間
的にビート雑音が混入されても画面上では認識できな
い。
【0015】また、別の方法を用いてビート妨害を抑制
できる光通信方式が米国特許5532865に開示され
ている。その方式は、入力される光信号と光源からの光
を合波し、得られた光信号をいったん分岐したのち出力
する構成となっている。分岐して得られた一方の光信号
を電気信号に変換して、ビート周波数がサブキャリア周
波数に近接しているかどうかを検出し、近接している場
合には光源の波長を変えることによってビート周波数を
変化させ、ビート雑音の影響を除去するようにしてい
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上に示
した各従来例では、以下のような課題が残されている。
すなわち、1つめの問題点に関して、特開平5−291
671号および米国特許5430569ではどちらも、
伝送帯域内にIM2が発生して伝送特性が劣化する可能
性がある。また米国特許5373385では、伝送帯域
内のIM2を低減することができるものの、そのための
前置歪補償器が新たに必要となる。歪補償器に関して
は、補償用の歪電力および位相量の調整を正確に行う必
要があり、この調整作業も容易でない。
【0017】2つめの問題点に関して、従来の方式で
は、高価な光アイソレータを備えることで装置の価格が
高くなる。付言すれば、分布帰還型半導体レーザ(DF
B−LD)モジュールには一般に光アイソレータが内蔵
されており、従来、光SCM伝送を行う装置では多くの
場合、光源にこの高価なDFB−LDを採用していた。
一方、ファブリペロ型の半導体レーザ(FP−LD)モ
ジュールは一般にディジタル光通信に用いられ、非常に
安価ではあるが光アイソレータを内蔵していない。仮に
光アイソレータを備えることなく、2つめの伝送特性劣
化を抑制できれば、装置の価格を大幅に安くすることが
できる。
【0018】3つめの問題点に関して、特開平6−17
7840号で示されている方法は、映像信号を伝送する
限りにおいてはビート雑音の影響を小さくできる可能性
がある。しかし、例えば変調信号がディジタル変調信号
であれば、瞬間的な雑音の混入はディジタル信号のバー
スト誤りを引き起こす。その場合、たとえ誤り訂正を行
っていたとしても、バースト誤りを十分に訂正できない
ことがある。また、映像信号を伝送する場合にも、光信
号であるメインキャリアの波長を変動させる周波数成分
と映像信号を伝送するためのサブキャリアの周波数成分
との相互変調歪が生じる。
【0019】また、特開平6−177840号では、必
ずしも十分にビート雑音を低減できるとは限らない。そ
れは、以下の理由による。すなわち、ビート雑音の低減
効果は、半導体レーザのチャーピング特性によるもので
あり、半導体レーザに加える付加信号の周波数だけでな
く、その光変調度やバイアス電流値に大きく依存する。
従って、ビート雑音を十分に抑制するためには、このよ
うなパラメータを統合して考える必要がある。しかし、
特開平6−177840号では、ビート雑音の低減量が
そのようにして定量的に評価されておらず、よって必ず
しも十分にビート雑音を低減できるとは限らない。
【0020】さらに、米国特許5532865では、光
源の波長を変化させるために、例えば光源の温度を変化
させたり、バイアス電流を変化させる必要がある。バイ
アス電流を変化させると、光SCM伝送システムの重要
な設計パラメータである光変調度も変化するため、ビー
ト妨害以外の歪特性やC/N特性の劣化を招く恐れがあ
り、好ましくない。一方、温度を変化させるには、その
ための部品を設けることが必要となる。2つめの問題点
に関して述べたことに付け加えるならば、FP−LDモ
ジュールは一般に温度制御機能を有しておらず、それを
光SCM伝送用の光源として使用する場合、温度制御の
ための部品を設けねばならない。
【0021】それゆえに、本発明の第1の目的は、光S
CM方式による伝送を行う際、反射光が生じさせる伝送
特性劣化を簡単かつ安価な構成で十分抑制できる光伝送
装置を提供することである。また、本発明の第2の目的
は、光SCM方式による伝送を行う際、光源への反射戻
り光が生じさせる伝送特性劣化を簡単かつ安価な構成で
十分抑制できる光伝送装置を提供することである。さら
に、本発明の第3の目的は、光SCM方式による多対一
の伝送を行う際、複数の子局から伝送される光信号を一
括して親局が受光するときに発生するビート雑音が生じ
させる伝送特性劣化を簡単かつ安価な構成で十分抑制で
きる光伝送システムを提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、電気信号をその信号で直接強度変調された光信
号に変換して伝送する光伝送装置であって、付加信号を
出力する発振手段と、伝送すべき電気信号と発振手段が
出力した付加信号とを合成する合成手段と、直流バイア
ス電流を出力する直流電流源と、合成手段が合成して得
られた電気信号と直流源が出力した直流バイアス電流と
を合成して得られた信号で直接強度変調された光信号を
出力する半導体レーザと、半導体レーザが出力した光信
号を伝達するための光伝送路と、光伝送路を介して伝達
された光信号を電気信号に変換する光電気変換手段とを
備え、発振手段は、伝送すべき電気信号に割り当てられ
た周波数帯域の帯域幅に相当する周波数より高く、かつ
伝送すべき電気信号に割り当てられた周波数帯域の最低
周波数の半分よりも低い周波数の付加信号を出力するこ
とを特徴としている。
【0023】上記のように、第1の発明によれば、付加
信号により半導体レーザが変調される。半導体レーザ
は、直接強度変調された場合、同時に周波数変調される
ため、付加信号による周波数変調を受けることになる。
周波数変調された光信号は、そのスペクトラムが広帯域
に拡大されるため、反射光や半導体レーザへの反射戻り
光が生じてもそれらによる伝送特性劣化が抑制される。
このとき、付加信号の周波数範囲を、伝送すべき電気信
号に割り当てられた周波数帯域の帯域幅に相当する周波
数より高く設定しておくことにより、仮に半導体レーザ
等の非線形性により付加信号と伝送すべき電気信号との
2次相互変調歪が生じたとしても、歪が生じる周波数は
伝送すべき電気信号に割り当てられた周波数帯域の帯域
外にあり、従って2次相互変調歪が伝送すべき電気信号
に影響することがなくなる。さらに、付加信号の周波数
範囲を、伝送すべき電気信号に割り当てられた周波数帯
域の最低周波数の半分よりも低く設定しておくことによ
り、仮に半導体レーザ等の非線形性により付加信号の2
次高調波歪が生じたとしても、歪が生じる周波数は伝送
すべき電気信号に割り当てられた周波数帯域の帯域外に
あり、従って2次高調波歪が伝送すべき電気信号に影響
することもなくなる。加えて、反射戻り光が生じさせる
伝送特性劣化を抑制できたため、光アイソレータを内蔵
していない半導体レーザモジュールを光源として使用す
ることができる。
【0024】第2の発明は、第1の発明において、半導
体レーザは、ファブリペロ型の半導体レーザであること
を特徴としている。
【0025】上記のように、第2の発明によれば、ファ
ブリペロ型の半導体レーザを使用することにより、装置
の価格を安価にできる。
【0026】第3の発明は、第2の発明において、発振
手段から出力される付加信号が所定のデータにより変調
されていることを特徴としている。
【0027】上記のように、第3の発明によれば、付加
信号によって例えば監視用のデータなどを伝送すること
ができる。
【0028】第4の発明は、第3の発明において、ファ
ブリペロ型の半導体レーザは、光信号の増幅作用を持つ
活性層と、当該活性層から出力される光信号の放射角を
狭くするためのスポットサイズ変換手段とを同一基板上
に形成したようなチップ構造を有することを特徴として
いる。
【0029】上記のように、第4の発明によれば、LD
チップから放出される光信号を効率よく光ファイバに結
合させることができる。
【0030】第5の発明は、第4の発明において、伝送
すべき電気信号は、移動体通信のための1以上の無線信
号を周波数分割多重して得られた信号であり、複数の伝
送すべき電気信号には、複数の連続した周波数帯域が割
り当てられており、発振手段は、複数の連続した周波数
帯域のうち最も広い周波数帯域の帯域幅に相当する周波
数よりも高く、かつ複数の連続した周波数帯域のうちも
っとも低い周波数の半分よりも低い周波数の付加信号を
出力することを特徴としている。
【0031】上記のように、第5の発明によれば、複数
の帯域の移動体通信用の無線信号の高品質伝送を行え
る。
【0032】第6の発明は、第5の発明において、複数
の連続した周波数帯域のうち少なくとも1つの周波数帯
域を用いて伝送される電気信号が符号分割多重信号であ
り、発振手段は、符合分割多重信号に割り当てられた周
波数帯域を除く全ての複数の連続した周波数帯域のうち
最も広い周波数帯域に相当する周波数より高く、かつ複
数の連続した周波数帯域の最低周波数の半分よりも低い
周波数の付加信号を出力することを特徴としている。
【0033】上記のように、第6の発明によれば、符号
分割多重された電気信号に割り当てられた周波数帯域以
外の帯域内に、2次相互変調歪および2次高調波歪のい
ずれも発生することがなくなる。
【0034】第7の発明は、第6の発明において、光伝
送路が1本以上の光ファイバを含み、ファブリペロ型の
半導体レーザの出射端面とそれに結合される光ファイバ
の端面とが互いに平行な位置関係からずらせて設置され
たことを特徴としている。
【0035】上記のように、第7の発明によれば、半導
体レーザへの反射戻り光の量を減らすことができ、その
結果、付加信号に求められる最低レベルの値をより低く
できる。
【0036】第8の発明は、第7の発明において、発振
手段が出力した付加信号のレベルを調整する付加信号レ
ベル調整手段をさらに備え、付加信号レベル調整手段
は、半導体レーザが出力する光信号の周波数変調指数β
が、光伝送路で生じる雑音または歪を少なくともPデシ
ベル低減するための条件式β≧(2/π)・10
P/10(ただし、πは円周率)を満たすように、発振手段
が出力した付加信号のレベルを調整することを特徴とし
ている。
【0037】上記のように、第8の発明によれば、反射
光および反射戻り光に起因する歪または雑音を所望量低
減できる。
【0038】第9の発明は、第8の発明において、付加
信号レベル調整手段は、周波数変調指数βが条件式β≧
1.7を満たすように、付加信号のレベルを調整するこ
とを特徴としている。
【0039】上記のように、第9の発明によれば、反射
光および反射戻り光に起因する雑音または歪を少なくと
もPmin(Pminは、歪の低減量Pの複数の極小値
のうち最小の値)低減できる。
【0040】第10の発明は、第7の発明において、複
数の伝送すべき電気信号とレベル調整手段がレベル調整
して得られた付加信号とに割り当てられる光変調度をそ
れぞれmi (i =1、2、…、N)とするとき、総合光
変調度√{Σ(mi )2 }が0.3を超えないことを特
徴としている。
【0041】上記のように、第10の発明によれば、ク
リッピング歪が起こることがほとんどなくなり、高品質
伝送を実現できる。
【0042】第11の発明は、第3の発明において、フ
ァブリペロ型の半導体レーザは、光信号の増幅作用を持
つ活性層がテーパ状であるようなチップ構造を有するこ
とを特徴としている。
【0043】上記のように、第11の発明によれば、L
Dチップから放出される光信号を効率よく光ファイバに
結合させることができる。
【0044】第12の発明は、第11の発明において、
伝送すべき電気信号は、移動体通信のための1以上の無
線信号を周波数分割多重して得られた信号であり、複数
の伝送すべき電気信号には、複数の連続した周波数帯域
が割り当てられており、発振手段は、複数の連続した周
波数帯域のうち最も広い周波数帯域の帯域幅に相当する
周波数よりも高く、かつ複数の連続した周波数帯域のう
ちもっとも低い周波数の半分よりも低い周波数の付加信
号を出力することを特徴としている。
【0045】上記のように、第12の発明によれば、複
数の帯域の移動体通信用の無線信号の高品質伝送を行え
る。
【0046】第13の発明は、第12の発明において、
複数の連続した周波数帯域のうち少なくとも1つの周波
数帯域を用いて伝送される電気信号が符号分割多重信号
であり、発振手段は、符合分割多重信号に割り当てられ
た周波数帯域を除く全ての複数の連続した周波数帯域の
うち最も広い周波数帯域に相当する周波数より高く、か
つ複数の連続した周波数帯域の最低周波数の半分よりも
低い周波数の付加信号を出力することを特徴としてい
る。
【0047】上記のように、第13の発明によれば、符
号分割多重された電気信号に割り当てられた周波数帯域
以外の帯域内に、2次相互変調歪および2次高調波歪の
いずれも発生することがなくなる。
【0048】第14の発明は、第13の発明において、
光伝送路が1本以上の光ファイバを含み、ファブリペロ
型の半導体レーザの出射端面とそれに結合される光ファ
イバの端面とが互いに平行な位置関係からずらせて設置
されたことを特徴としている。
【0049】上記のように、第14の発明によれば、半
導体レーザへの反射戻り光の量を減らすことができ、そ
の結果、付加信号に求められる最低レベルの値をより低
くできる。
【0050】第15の発明は、第14の発明において、
発振手段が出力した付加信号のレベルを調整する付加信
号レベル調整手段をさらに備え、付加信号レベル調整手
段は、半導体レーザが出力する光信号の周波数変調指数
βが、光伝送路で生じる雑音または歪を少なくともPデ
シベル低減するための条件式β≧(2/π)・10P/10
(ただし、πは円周率)を満たすように、発振手段が出
力した付加信号のレベルを調整することを特徴としてい
る。
【0051】上記のように、第15の発明によれば、反
射光および反射戻り光に起因する歪または雑音を所望量
低減できる。
【0052】第16の発明は、第15の発明において、
付加信号レベル調整手段は、周波数変調指数βが条件式
β≧1.7を満たすように、付加信号のレベルを調整す
ることを特徴としている。
【0053】上記のように、第16の発明によれば、反
射光および反射戻り光に起因する雑音または歪を少なく
ともPmin(Pminは、歪の低減量Pの複数の極小
値のうち最小の値)低減できる。
【0054】第17の発明は、第14の発明において、
複数の伝送すべき電気信号とレベル調整手段がレベル調
整して得られた付加信号とに割り当てられる光変調度を
それぞれmi (i =1、2、…、N)とするとき、総合
光変調度√{Σ(mi )2 }が0.3を超えないことを
特徴としている。
【0055】上記のように、第17の発明によれば、ク
リッピング歪が起こることがほとんどなくなり、高品質
伝送を実現できる。
【0056】第18の発明は、電気信号をその信号で直
接強度変調された光信号に変換して双方向に伝送する光
伝送システムであって、第1の電気信号を伝送する第1
の装置と、第2の電気信号を伝送する第2の装置と、第
1の装置と第2の装置とを相互に接続する光伝送路とを
備え、第1の装置は、第1および第2の電気信号の伝送
用に割り当てられた周波数帯域の最低周波数の半分より
低い周波数の付加信号を出力する発振手段と、第1の電
気信号と発振手段から出力された付加信号とを合成する
第1の合成手段と、直流バイアス電流を出力する第1の
直流電流源と、第1の合成手段が合成して得られた信号
と第1の直流電流源が出力した直流バイアス電流とを合
成して得られた信号で直接強度変調された光信号を出力
する第1の半導体レーザと、第2の装置から伝送された
光信号を電気信号に変換する第1の光電気変換手段とを
含み、第2の装置は、第1の装置から伝送された光信号
を電気信号に変換する第2の光電気変換手段と、第2の
光電気変換手段が変換して得られた電気信号を第1の電
気信号と発振手段から出力された付加信号とに分離する
帯域分離手段と、帯域分離手段が分離して得られた付加
信号と第2の電気信号とを合成する第2の合成手段と、
直流バイアス電流を出力する第2の直流電流源と、第2
の合成手段が合成して得られた信号と第2の直流電流源
が出力した直流バイアス電流とを合成して得られた信号
で直接強度変調された光信号を出力する第2の半導体レ
ーザとを含み、光伝送路は、第1の半導体レーザから出
力される光信号を第2の装置へ伝送するための第1の光
ファイバと、第2の半導体レーザから出力される光信号
を第1の装置へ伝送するための第2の光ファイバとを含
んでいる。
【0057】上記のように、第18の発明によれば、付
加信号を出力する発振手段を第1の装置のみに設置する
だけで、第1の装置から第2の装置へ信号を伝送する場
合でも、第2の装置から第1の装置へ信号を伝送する場
合でも、反射光および反射戻り光に起因する雑音または
歪を低減することができる。
【0058】第19の発明は、電気信号をその信号で直
接強度変調された光信号に変換して、複数の子局から親
局へ伝送する光伝送システムであって、それぞれが発す
る光信号の波長順に複数の子局を第1〜n(ただし、n
は2以上の任意の偶数)の子局と呼ぶとき、これら複数
の子局のうち第2k(ただし、k=1、2、…、n/
2)の子局はそれぞれ、付加信号を出力する発振手段
と、当該子局が伝送すべき電気信号と発振手段が出力し
た付加信号とを合成する合成手段と、直流バイアス電流
を出力する直流電流源と、合成手段が合成して得られた
信号と直流電流源が出力した直流バイアス電流とを合成
して得られた信号で直接強度変調された光信号を出力す
る半導体レーザとを備え、第2k−1の子局はそれぞ
れ、直流バイアス電流を出力する直流電流源と、当該子
局が伝送すべき電気信号と直流電流源が出力した直流バ
イアス電流とを合成して得られた信号で直接強度変調さ
れた光信号を出力する半導体レーザとを備えている。
【0059】上記のように、第19の発明によれば、付
加信号により半導体レーザが変調される。半導体レーザ
は、直接強度変調された場合、同時に周波数変調される
ため、付加信号による周波数変調を受けることになる。
周波数変調された光信号は、そのスペクトラムが広帯域
に拡大されるため、反射光や半導体レーザへの反射戻り
光が生じてもそれらによる伝送特性劣化が抑制される。
加えて、複数の子局から伝送される光信号を親局が一括
して受信してビート雑音が生じてもそれによる伝送特性
劣化が抑制される。また、偶数番目の子局でのみ付加信
号を付加したため、全ての子局で付加信号を付加する場
合よりシステム構成が簡単になる。
【0060】第20の発明は、第19の発明において、
複数の子局が備える各半導体レーザは、ファブリペロ型
の半導体レーザであることを特徴としている。
【0061】上記のように、第20の発明によれば、シ
ステムの価格を安価にできる。また、ファブリペロ型の
半導体レーザにはマルチモード発振によるビート雑音の
低減効果もあるため、その分、さらに伝送特性が向上す
る。
【0062】第21の発明は、第20の発明において、
親局と複数の子局との接続形態がバス形式であることを
特徴としている。
【0063】上記のように、第21の発明によれば、光
伝送路が見かけ上1本であるため、ツリー形式の接続形
態の場合よりも光伝送路を有効に活用できる。
【0064】第22の発明は、電気信号をその信号で直
接強度変調された光信号に変換して、複数の子局から親
局へ伝送する光伝送システムであって、それぞれが発す
る光信号の波長順に複数の子局を第1〜n(ただし、n
は3以上の任意の奇数)の子局と呼ぶとき、これら複数
の子局のうち第2k(ただし、k=1、2、…、(n−
1)/2)の子局はそれぞれ、付加信号を出力する発振
手段と、当該子局が伝送すべき電気信号と発振手段が出
力した付加信号とを合成する合成手段と、直流バイアス
電流を出力する直流電流源と、合成手段が合成して得ら
れた信号と直流電流源が出力した直流バイアス電流とを
合成して得られた信号で直接強度変調された光信号を出
力する半導体レーザとを備え、第2k−1の子局はそれ
ぞれ、直流バイアス電流を出力する直流電流源と、当該
子局が伝送すべき電気信号と直流電流源が出力した直流
バイアス電流とを合成して得られた信号で直接強度変調
された光信号を出力する半導体レーザとを備えている。
【0065】上記のように、第22の発明によれば、付
加信号により半導体レーザが変調される。半導体レーザ
は、直接強度変調された場合、同時に周波数変調される
ため、付加信号による周波数変調を受けることになる。
周波数変調された光信号は、そのスペクトラムが広帯域
に拡大されるため、反射光や半導体レーザへの反射戻り
光が生じてもそれらによる伝送特性劣化が抑制される。
加えて、複数の子局から伝送される光信号を親局が一括
して受信してビート雑音が生じてもそれによる伝送特性
劣化が抑制される。また、偶数番目の子局でのみ付加信
号を付加したため、全ての子局で付加信号を付加する場
合よりシステム構成が簡単になる。さらには、子局の総
数が奇数なので、奇数番目の子局でのみ付加信号を付加
するよりもシステム構成が簡単になる。
【0066】第23の発明は、第22の発明において、
複数の子局が備える各半導体レーザは、ファブリペロ型
の半導体レーザであることを特徴としている。
【0067】上記のように、第23の発明によれば、シ
ステムの価格を安価にできる。また、ファブリペロ型の
半導体レーザにはマルチモード発振によるビート雑音の
低減効果もあるため、その分、さらに伝送特性が向上す
る。
【0068】第24の発明は、第23の発明において、
親局と複数の子局との接続形態がバス形式であることを
特徴としている。
【0069】上記のように、第24の発明によれば、光
伝送路が見かけ上1本であるため、ツリー形式の接続形
態の場合よりも光伝送路を有効に活用できる。
【0070】第25の発明は、電気信号をその信号で直
接強度変調された光信号に変換して、複数の子局から親
局へ光伝送路を介して伝送する光伝送装置であって、複
数の子局はそれぞれ、付加信号を出力する発振手段と、
当該子局が伝送すべき電気信号と発振手段が出力した付
加信号とを合成する合成手段と、直流バイアス電流を出
力する直流電流源と、合成手段が合成して得られた信号
と直流電流源が出力した直流バイアス電流とを合成して
得られた信号で直接強度変調された光信号を出力する半
導体レーザとを備えている。
【0071】上記のように、第25の発明によれば、付
加信号により半導体レーザが変調される。半導体レーザ
は、直接強度変調された場合、同時に周波数変調される
ため、付加信号による周波数変調を受けることになる。
周波数変調された光信号は、そのスペクトラムが広帯域
に拡大されるため、反射光や半導体レーザへの反射戻り
光が生じてもそれらによる伝送特性劣化が抑制される。
加えて、複数の子局から伝送される光信号を親局が一括
して受信してビート雑音が生じても、それによる伝送特
性劣化が抑制される。
【0072】第26の発明は、第25の発明において、
複数の子局が備える各半導体レーザは、ファブリペロ型
の半導体レーザであることを特徴としている。
【0073】上記のように、第26の発明によれば、シ
ステムの価格を安価にできる。また、ファブリペロ型の
半導体レーザにはマルチモード発振によるビート雑音の
低減効果もあるため、その分、さらに伝送特性が向上す
る。
【0074】第27の発明は、第26の発明において、
親局と複数の子局との接続形態がバス形式であることを
特徴としている。
【0075】上記のように、第27の発明によれば、光
伝送路が見かけ上1本であるため、ツリー形式の接続形
態の場合よりも光伝送路を有効に活用できる。
【0076】第28の発明は、第27の発明において、
複数の子局が備える各発振手段は、互いに異なる周波数
の付加信号を出力することを特徴としている。
【0077】上記のように、第28の発明によれば、付
加信号の周波数を判定することによって、どの子局から
の信号であるかを親局側で知ることができる。
【0078】第29の発明は、第28の発明において、
各発振手段から出力される付加信号がデータにより変調
されていることを特徴としている。
【0079】上記のように、第29の発明によれば、付
加信号によって例えば監視用のデータなどを伝送するこ
とができる。
【0080】第30の発明は、第29の発明において、
親局は、システムの故障を検知するために、複数の子局
から伝達された光信号を電気信号に変換する光電気変換
手段と、光電気変換手段が変換して得られた電気信号
を、伝送すべき電気信号と付加信号とに分離する分離手
段と、分離手段が分離して得られた付加信号から、複数
の子局が備える各発振手段が出力した付加信号をそれぞ
れ検出する信号検出手段とをさらに備えている。
【0081】上記のように、第30の発明によれば、子
局の故障、光伝送路の切断箇所などを逐次、親局側が推
定できる。
【0082】第31の発明は、第30の発明において、
伝送すべき電気信号は、移動体通信のための1以上の無
線信号を周波数分割多重して得られた信号であり、複数
の伝送すべき電気信号には、複数の連続した周波数帯域
が割り当てられており、各発振手段は、複数の連続した
周波数帯域のうち最も広い周波数帯域の帯域幅に相当す
る周波数よりも高く、かつ複数の連続した周波数帯域の
うちもっとも低い周波数の半分よりも低い周波数の付加
信号を出力することを特徴としている。
【0083】上記のように、第31の発明によれば、複
数の帯域の移動体通信用の無線信号の高品質伝送を行え
る。
【0084】第32の発明は、第31の発明において、
複数の連続した周波数帯域のうち少なくとも1つの周波
数帯域を用いて伝送される電気信号が符号分割多重信号
であり、各発振手段は、符合分割多重信号に割り当てら
れた周波数帯域を除く全ての複数の連続した周波数帯域
のうち最も広い周波数帯域に相当する周波数より高く、
かつ複数の連続した周波数帯域の最低周波数の半分より
も低い周波数の付加信号を出力することを特徴としてい
る。
【0085】上記のように、第32の発明によれば、符
号分割多重された電気信号に割り当てられた周波数帯域
以外の帯域内に、2次相互変調歪および2次高調波歪の
いずれも発生することがなくなる。
【0086】第33の発明は、第31の発明において、
各ファブリペロ型の半導体レーザは、光信号の増幅作用
を持つ活性層と、当該活性層から出力される光信号の放
射角を狭くするためのスポットサイズ変換手段とを同一
基板上に形成したようなチップ構造を有することを特徴
としている。
【0087】上記のように、第33の発明によれば、L
Dチップから放出される光信号を効率よく光ファイバに
結合させることができる。
【0088】第34の発明は、第33の発明において、
複数の子局はそれぞれ、各発振手段が出力した付加信号
のレベルを調整する付加信号レベル調整手段をさらに備
え、各付加信号レベル調整手段は、各半導体レーザが出
力する光信号の周波数変調指数βがビート雑音をQ倍
(ただし、Q<1)にするための条件式β<1/(2
Q)を満たす値になるように、各発振手段が出力した付
加信号のレベルを調整することを特徴としている。
【0089】上記のように、第34の発明によれば、ビ
ート雑音を所望量低減できる。
【0090】第35の発明は、第33の発明において、
複数の子局はそれぞれ、各発振手段が出力した付加信号
のレベルを調整する付加信号レベル調整手段をさらに備
え、各付加信号レベル調整手段は、各半導体レーザが出
力する光信号の周波数変調指数βが、ビート雑音をQ倍
(ただし、Q<1)にするための条件式β<1/(2
Q)、および光伝送路で生じる雑音または歪を少なくと
もPデシベル低減するための条件式β≧(2/π)・1
P/10(ただし、πは円周率)のいずれをも満たす値に
なるように、各発振手段が出力した付加信号のレベルを
調整することを特徴としている。
【0091】上記のように、第35の発明によれば、ビ
ート雑音ならびに反射光および反射戻り光に起因する歪
または雑音を所望量低減できる。
【0092】第36の発明は、第35の発明において、
光伝送路が1本以上の光ファイバを含み、各ファブリペ
ロ型の半導体レーザの出射端面とそれに結合される光フ
ァイバの端面とが互いに平行な位置関係からずらせて設
置されたことを特徴としている。
【0093】上記のように、第36の発明によれば、半
導体レーザへの反射戻り光の量を減らすことができ、そ
の結果、付加信号に求められる最低レベルの値をより低
くできる。
【0094】第37の発明は、第35の発明において、
各伝送すべき電気信号と各付加信号レベル調整手段がレ
ベル調整して得られた付加信号とに割り当てられる光変
調度をそれぞれmi (i =1、2、…、N)とすると
き、総合光変調度√{Σ(mi)2 }が0.3を超えな
いことを特徴としている。
【0095】上記のように、第37の発明によれば、ク
リッピング歪が起こることがほとんどなくなり、高品質
伝送を実現できる。
【0096】第38の発明は、第31の発明において、
各ファブリペロ型の半導体レーザは、光信号の増幅作用
を持つ活性層がテーパ状であるようなチップ構造を有す
ることを特徴としている。
【0097】上記のように、第38の発明によれば、L
Dチップから放出される光信号を効率よく光ファイバに
結合させることができる。
【0098】第39の発明は、第38の発明において、
複数の子局はそれぞれ、各発振手段が出力した付加信号
のレベルを調整する付加信号レベル調整手段をさらに備
え、各付加信号レベル調整手段は、各半導体レーザが出
力する光信号の周波数変調指数βがビート雑音をQ倍
(ただし、Q<1)にするための条件式β<1/(2
Q)を満たす値になるように、各発振手段が出力した付
加信号のレベルを調整することを特徴としている。
【0099】上記のように、第39の発明によれば、ビ
ート雑音を所望量低減できる。
【0100】第40の発明は、第38の発明において、
複数の子局はそれぞれ、各発振手段が出力した付加信号
のレベルを調整する付加信号レベル調整手段をさらに備
え、各付加信号レベル調整手段は、各半導体レーザが出
力する光信号の周波数変調指数βが、ビート雑音をQ倍
(ただし、Q<1)にするための条件式β<1/(2
Q)、および光伝送路で生じる雑音または歪を少なくと
もPデシベル低減するための条件式β≧(2/π)・1
P/10(ただし、πは円周率)のいずれをも満たす値に
なるように、各発振手段が出力した付加信号のレベルを
調整することを特徴としている。
【0101】上記のように、第40の発明によれば、ビ
ート雑音ならびに反射光および反射戻り光に起因する歪
または雑音を所望量低減できる。
【0102】第41の発明は、第40の発明において、
光伝送路が1本以上の光ファイバを含み、各ファブリペ
ロ型の半導体レーザの出射端面とそれに結合される光フ
ァイバの端面とが互いに平行な位置関係からずらせて設
置されたことを特徴としている。
【0103】上記のように、第41の発明によれば、半
導体レーザへの反射戻り光の量を減らすことができ、そ
の結果、付加信号に求められる最低レベルの値をより低
くできる。
【0104】第42の発明は、第40の発明において、
各伝送すべき電気信号と各付加信号レベル調整手段がレ
ベル調整して得られた付加信号とに割り当てられる光変
調度をそれぞれmi (i =1、2、…、N)とすると
き、総合光変調度√{Σ(mi)2 }が0.3を超えな
いことを特徴としている。
【0105】上記のように、第42の発明によれば、ク
リッピング歪が起こることがほとんどなくなり、高品質
伝送を実現できる。
【0106】第43の発明は、第30の発明において、
各ファブリペロ型の半導体レーザとして、それぞれから
出力される光信号の中心波長が予め設定された波長間隔
だけ互いに離れたものが選ばれていることを特徴として
いる。
【0107】上記のように、第43の発明によれば、伝
送特性の劣化をもたらすビート雑音がFP−LDのサイ
ドモード同士からのビート雑音のみとなるため、最大の
モード同士からのビート雑音がある場合に比べて伝送特
性の劣化が小さくなる。
【0108】第44の発明は、第43の発明において、
1本の光ファイバに接続される子局数が最大で3である
ことを特徴としている。
【0109】上記のように、第44の発明によれば、F
P−LDの波長選別を行う際、3つの波長領域を確保す
ればよい。この場合、中心波長領域以外では領域の制限
が片側のみであるため、波長選別を容易に行える。
【0110】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。図1の
装置は、電気信号レベル調整部101および109、発
振部102、付加信号レベル調整部103、合成部10
4、半導体レーザ105、直流電流源106、光ファイ
バ107および光電気変換部108を備えている。
【0111】電気信号レベル調整部101および109
はそれぞれ、電気信号のレベルを調整する。発振部10
2は、付加信号(ここでは正弦波)を出力する。付加信
号レベル調整部103は、付加信号のレベルを調整す
る。合成部104は、電気信号と付加信号とを合成す
る。直流電流源106は、電気信号に直流バイアス電流
を成分を付加するための直流バイアス電流を出力する。
半導体レーザ105は、電気信号と直流バイアス電流と
で直接強度変調された光信号を出力する。光ファイバ1
07は、光信号を伝達する。光電気変換部108は、光
信号を電気信号に変換する。
【0112】以下には、図1の装置が電気信号を伝送す
る動作について説明する。なお、ここでは、伝送すべき
電気信号は、所定の信号を多重して得られた信号、特に
移動体通信用の無線信号を周波数分割多重して得られた
信号を想定している。入力された電気信号は、電気信号
レベル調整部101において所定のレベルに調整され
る。一方、発振部102が出力した付加信号は、付加信
号レベル調整部103で所定のレベルに調整される。合
成部104は、これらレベル調整された電気信号および
付加信号を合成する。伝送すべき電気信号に所定の直流
バイアス成分を付加するための直流バイアス電流を直流
電流源106が出力すると、半導体レーザ105は、直
流電流源106が出力した直流バイアス電流と合成部1
04が合成して得られた電気信号とで直接強度変調され
た光信号を出力する。出力された光信号は、光ファイバ
107を介して受信側へ伝送される。伝達された光信号
は、光電気変換部108で電気信号に変換され、さら
に、電気信号レベル調整部109で所定のレベルに調整
された後、出力される。
【0113】以上の動作において、光信号が受信側へ伝
送される際、光ファイバ107の接続面、あるいは半導
体レーザ105や光電気変換部108の端面などで反射
が起こり、反射光が生じる。また、光ファイバ107内
でのレーリー散乱などによっても反射光が生じる。さら
に、反射光が再反射、再々反射されると多重反射光も生
じる。こうした様々な原因で生じた反射光による雑音ま
たは歪が、電気信号レベル調整部101に入力された信
号のみが伝送されると、図1の装置の伝送特性を劣化さ
せる。しかし、図1の装置では、付加信号レベル調整部
103が、発振部102から出力された付加信号のレベ
ルを調整することによって、反射光による雑音または歪
を低減している。以下には、その詳細について説明す
る。
【0114】半導体レーザ105が出力する光信号は、
直接強度変調されると同時に周波数変調されている。周
波数変調指数は一般に、最大周波数偏移量と変調周波数
との比で表わされる。発振部102が出力する付加信号
による周波数変調指数βは、その付加信号の周波数を
f、直流電流源106が出力する直流バイアス電流をI
b、半導体レーザ105の発光しきい値電流をIth、光
変調度をm、周波数変調効率をdF/dIとして、次式
(1)で与えられる。 β={m・(Ib−Ith)・(dF/dI)}/f…(1)
【0115】一方、光伝送時に生じる反射光による雑音
または歪の低減量P(単位はデシベル、以下dB)は、
0次のベッセル関数J0 を用いて、次式(2)で表現で
きる。 P=10・log{J0 (β)2 }…(2)
【0116】図2は、周波数変調指数βと光伝送時に生
じる反射光による雑音または歪の低減量PdBとの関係
を示すグラフである。なお、図2では、横軸は対数表示
されている。図2から明らかなように、低減量Pは、β
<1では高々数デシベルである一方、β>1では、βが
変化するのに応じて大きく増減を繰り返す。そしてその
極小値Pmin1、Pmin2、…は、周波数変調指数βが大き
くなるにつれて単調に増加する特性を有している(すな
わち、Pmin1<Pmin2<…)。
【0117】さらに、上記の極小値Pmin1、Pmin2、…
に対応する各極小点は、図2に点線で表わされるような
直線上に並んでいる。我々は、レーザ光の発振周波数が
周波数変調を受けたことによるパワースペクトラムの分
散量と0次のベッセル関数J0 の極限値とを考慮するこ
とによって、この直線が次式(3)で近似されることを
新たに導き出した。 P=10・log(πβ/2)…(3)
【0118】上式(3)から、反射光による雑音または
歪を少なくともPdB低減するための条件式、すなわち
次式(4)が得られる。 β=(2/π)・10P/10…(4)
【0119】上式(1)において、発光しきい値Ithお
よび周波数変調効率dF/dIは、半導体レーザ105
に固有の値であり、また光変調度mは、付加信号のレベ
ルで定まる。従って、付加信号の周波数と直流バイアス
電流とが各々適当な範囲の値に設定されていれば、付加
信号のレベルを調整することにより、周波数変調指数β
を上式(4)を満たすような値にすることができる。つ
まり、周波数変調指数βが上式(4)を満たすような値
になるよう、付加信号レベル調整部103が発振部10
2から出力される付加信号のレベルを調整することによ
り、反射光による雑音または歪を少なくともPdB低減
できる。
【0120】また、図2から分かるように、β=1.7
は第1の極小値Pmin1に等しい低減量を得ることができ
る最小のβである。従って、β≧1.7を満たすような
値になるよう、付加信号レベル調整部103が発振部1
02から出力される付加信号のレベルを調整することに
より、反射光による雑音または歪を少なくともPmin1d
B低減できる。
【0121】なお、上式(1)から明らかなように、付
加信号のレベルを調整する代わりにバイアス電流を調整
するようにしてもよい。あるいは、付加信号のレベルお
よびバイアス電流を同時に調整するようにしてもよい。
【0122】ここで一般的に、複数の信号を周波数多重
して得られた電気信号をその電気信号で直接強度変調さ
れた光信号に変換して伝送する場合、多重する信号数を
N、各信号に割り当てられる光変調度をm1 、付加信号
に割り当てられる光変調度をm2 とすると、総合光変調
度は、√{(m12 ・N+(m22 }で表される。
この総合光変調度が、半導体レーザ105において電気
光変換時に生じる歪(3次相互変調歪)特性の制限のた
め、ある値以下に設定される必要がある。例えばCAT
Vの信号伝送の場合、その値は一般に0.45と言われ
ている。
【0123】しかし、携帯電話信号の伝送の場合、超低
歪特性(適用箇所にもよるが70dB程度)が要求され
るため、総合光変調度を0.3以下にする必要がある。
以下、その理由を図3を用いて説明する。図3は、半導
体レーザ105において電気光変換時に生じる3次相互
変調歪の総合光変調度依存性を示す(図3では32およ
び64キャリアの場合の平均値と最悪値とを示している
が、それについては後述する)。図3において、総合光
変調度が0.3以上になると3次相互変調歪が急激に増
大していることがわかる。これは、半導体レーザ105
に入力される電気信号が半導体レーザ105のしきい値
電流以下となったために起こった現象である。この急激
に増大する歪はクリッピング歪と呼ばれ、伝送特性を大
きく劣化させる要因となる。クリッピング歪は、ディジ
タル変調信号を伝送する場合バースト誤りを引き起こす
ため、誤り訂正符号を用いても符号誤り率を低減できな
いことが一般に知られている。総合光変調度を0.3以
下に設定することによって上記のようなクリッピング歪
がほとんど生じないようにでき、高品質な光伝送を実現
できる。
【0124】また、βが大きいほど付加信号に割り当て
られる光変調度m2 が大きくなるため、上記の複数の信
号に割り当て可能な光変調度がその分だけ小さくなり、
信号の伝送品質が低化する。このことから、信号の伝送
品質に注目した場合、βは小さいほど好ましいと言え
る。つまり、周波数変調指数βが条件式β≧1.7を満
たす値になるよう、付加信号レベル調整部103が発振
部102から出力された付加信号のレベルを調整するこ
とにより、反射光による雑音または歪の低減と信号の伝
送品質とをバランスさせる効果も得ていることが分か
る。
【0125】このように、伝送すべき電気信号に上記の
ようなレベルを有する付加信号を加えることにより、反
射光による雑音または歪を少なくとも所定量低減でき
る。しかしその一方で、付加信号と伝送すべき電気信号
との2次相互変調歪(以下、IM2)が新たに生じ、こ
れが伝送特性を劣化させる。そこで以下には、図1の装
置がこのIM2を抑制する動作について説明する。
【0126】発振部102が出力する付加信号の周波数
が、伝送すべき電気信号の周波数帯域の帯域幅に相当す
る周波数以下であると、その電気信号の伝送周波数帯域
内にIM2が発生する。また、発振部102が出力する
付加信号の周波数が伝送すべき電気信号の伝送周波数帯
域の最低周波数の1/2以上になると、その電気信号の
高調波歪のうち最も大きい2次高調波歪(以下、HD)
が伝送周波数帯域内に発生する。
【0127】加えて、発振部102から出力される付加
信号の周波数が小さいほど周波数変調指数βを大きくで
きることを考慮すれば、付加信号の周波数を、伝送すべ
き電気信号の伝送周波数帯域の帯域幅に相当する周波数
より高く、かつ伝送すべき電気信号の伝送周波数帯域の
最低周波数の1/2より低くすることにより、IM2お
よびHDのいずれも伝送周波数帯域内に発生しないよう
にできる。
【0128】ただし、伝送すべき電気信号が移動体通信
用の無線信号である場合、その電気信号の伝送周波数帯
域外のIM2またはHDが空間に放射されて不要輻射と
なることが懸念される。しかしこれは、伝送周波数帯域
内の信号のみを帯域通過フィルタで選択することによっ
て解決できる。
【0129】例えば、伝送すべき電気信号が日本におけ
るディジタル携帯電話用の無線信号を周波数多重して得
られた信号であると想定する。日本におけるディジタル
携帯電話の伝送周波数帯域には、いわゆる800MHz
帯と1.5GHz帯との2つの帯域がある。このうち8
00MHz帯のみを用いて光伝送を行う場合を考える。
この場合、下り信号の伝送周波数帯域が810〜830
MHzであるので、伝送周波数帯域の帯域幅は20MH
z、伝送周波数帯域の最低周波数の1/2が405MH
zとなる。よって、20MHzより大きく405MHz
より小さい周波数の付加信号が得られるよう発振部10
2の発信周波数を設定することによって、伝送周波数帯
域内にIM2およびHDのいずれも発生することがなく
なる。
【0130】また、周波数変調効率が変調周波数に反比
例することを考慮すると、付加信号の周波数はできるだ
け低い方がよい。つまり、上記の例では付加信号の周波
数は20MHzに近い値が好ましい。ただし、帯域通過
フィルタによって伝送周波数帯域内の信号のみを透過さ
せ、帯域外の不要輻射等を遮断する場合には、IM2が
伝送周波数帯域の近傍に生じると、帯域通過フィルタが
IM2のレベルを十分低下させることができない恐れが
ある。しかしこれは、付加信号の周波数を20MHzよ
り若干高く設定してIM2の周波数を伝送周波数帯域の
最大周波数から遠ざけることにより解決できる。
【0131】ここで、上記の携帯電話の例によって、以
上の説明の要点をまとめておく。例えば発振部102か
ら出力される付加信号の周波数を約22MHzとすれ
ば、その周波数は伝送周波数帯域の帯域幅20MHzよ
りも高く、伝送周波数帯域の最低周波数810MHzの
1/2より低いので、伝送周波数帯域内にはIM2およ
びHDのいずれも発生しない。また、反射光による雑音
または歪については、直流電流源106が出力する直流
バイアス電流が40mA、半導体レーザ105のしきい
値電流が10mA、周波数変調効率が220MHz/m
Aである場合、光変調度m2 が0.57%以上であれ
ば、周波数変調指数βが条件式β≧1.7を満たす値と
なる。従って、光変調度が0.57%以上となるよう付
加信号のレベルを調整することにより、反射光による雑
音または歪を少なくともPmin1dB(図2では約6デシ
ベル)低減できる。
【0132】また、800MHz帯および1.5GHz
帯の2つの帯域を用いて信号を伝送する場合を考える。
この場合、帯域幅がより広いのは1.5GHz帯の方で
あり、それは36MHzの帯域幅を有している。そのた
め、発振部102から出力される付加信号の周波数を3
6MHzより大きくすればよい(例えば40MHz程
度)。またこの場合、上記と同様の条件でβ≧1.7と
するには、光変調度を1.03%以上とすればよい。こ
のように、1帯域による伝送と同様の効果を維持したま
ま、複数帯域による伝送を行える。なお、携帯電話サー
ビスを行う各事業者に実際に割り当てられている伝送周
波数帯域は帯域幅がもっと狭いものであるが、こうした
狭い伝送周波数帯域によって無線信号を伝送する場合に
は、その帯域幅をもとに発振周波数と光変調度とを設定
すればよい。
【0133】ところで、半導体レーザを用いたアナログ
光伝送装置では一般に、以上に説明したような反射光に
よる雑音または歪(反射光が直接的にもたらす雑音また
は歪)以外にも、レーザチップ内に入射する反射光(以
下、反射戻り光)の影響が問題になることがある。反射
戻り光の影響は、完全には解明されていないが、例えば
レーザ発振が不安定になってモードホッピングが生じる
ことなどが知られている。我々は、ファブリペロ型の半
導体レーザ(以下、FP−LD)を使用した場合、レー
リー散乱で生じた反射戻り光によってモードホッピング
が生じ、その結果として雑音または歪が増加することを
実験的に確認した。
【0134】従来の技術の項目でも述べたように、光伝
送に用いられる半導体レーザは、主として分布帰還型の
半導体レーザ(以下、DFB−LD)およびFP−LD
である。そのうちアナログ光伝送に使用されるのは、D
FB−LDの方である。DFB−LDモジュールは光ア
イソレータを内蔵しており、この光アイソレータがレー
ザチップ内へ入射する反射光の量を1万分の1以下にま
で低減する。このため、DFB−LDを備えた従来のア
ナログ光伝送装置では、反射戻り光の影響をほとんど受
けない代わり、DFB−LDの価格がFP−LDの価格
の約10倍であるため、装置の価格が高価であった。
【0135】一方、FP−LDは、一般には光ディジタ
ル伝送を目的として使用され、光アイソレータを備えて
いない。このため、FP−LDは安価ではあるものの、
従来アナログ光伝送に用いられることはなかった。しか
し、図1の装置は、反射光による雑音または歪を低減し
たのと同様にして、反射戻り光による雑音または歪をも
低減することができる。つまり、図1の装置では、伝送
時に生じる反射光による雑音または歪が少なくとも所定
量低減されることが保証されているのに加えて、反射戻
り光による雑音または歪も低減されるため、半導体レー
ザ105としてFP−LDを採用することができ、その
結果、装置の価格を大幅に安くできる。
【0136】なお、発振部102から出力される信号
は、正弦波に限らずアナログ変調/ディジタル変調され
た信号であってもよい。この場合、付加信号によって監
視用のデータなどを伝送することもできる。
【0137】また、近年、LDチップから放出される光
信号を効率よく光ファイバに結合させるために、光信号
の放射角を狭めることができるFP−LDが開発されて
いる。この種のFP−LDは、そのチップ構造によって
大きく2つのタイプに分けられる。1つは、従来構造の
活性層の外側に、放射角を狭めるためのテーパ状の導波
路がその活性層と同一基板上に形成されているタイプ、
もう1つは、活性層自身がテーパ状に形成されているタ
イプである。いずれのタイプのFP−LDも従来のもの
に比べ光ファイバに結合される光電力が2〜3倍程度に
なることが期待されている。しかしそのことは逆に、光
ファイバ伝送路からの反射戻り光がLDチップへ結合さ
れやすくなることも意味する。従って、上記のような光
信号の放射角を狭めることができるようなFP−LDで
は、前述のようにして付加信号を加えることが必須とな
る。その場合、FP−LDチップの出射端面とそれに結
合される光ファイバ端面とを互いに平行な位置関係から
ずらせて設置することによって反射戻り光量を低減する
ことができ、その結果、付加信号に求められる最低レベ
ルをより低くすることができる。
【0138】また、複数の連続した伝送周波数帯域(例
えば、先に述べた800MHz帯および1.5GHz
帯)の1つが符号分割多重信号の伝送のために割り当て
られている場合を考える。符号分割多重信号の伝送では
通常、各符号に割り当てられた信号が互いにほぼ等しい
電力で伝送されるため、広いダイナミックレンジ特性は
必要ない。よって、付加信号の周波数を、符号分割多重
信号に割り当てられた周波数帯域以外の複数の連続した
周波数帯域のうち最も広い周波数帯域の帯域幅に相当す
る周波数より高く、かつ複数の連続した周波数帯域の最
も低い周波数の1/2よりも低く設定することにより、
符号分割多重信号に割り当てられた周波数帯域以外の複
数の連続した周波数帯域内にIM2およびHDがいずれ
も発生しないようにできる。
【0139】また、多数の周波数多重信号あるいは符号
分割多重信号を一括して光伝送する場合、半導体レーザ
でのクリッピングに起因する歪が生じることが知られて
いる。このクリッピング歪については、図3を用いてす
でに述べた。図3には、各キャリア成分に割り当てられ
た光変調度mi =mと、3次相互変調歪の一つである複
合3次歪(Composite Triple Bea
t、以下、CTB)との関係を測定した結果が示されて
いる。我々は、800MHz帯と1.5GHz帯とでそ
れぞれ16および32キャリア伝送を行うような合計3
2および64キャリアの場合について、CTBの平均値
とマックスホールド値(最大値)とを測定した。測定周
波数は、800MHz帯である。図3において、総合光
変調度√{Σ(mi )2 }が0.3を越えると、伝送キ
ャリア数に関わらず、CTBの平均値および最大値共、
大きく劣化することが分かる。この測定結果から、クリ
ッピングによる歪の影響を受けずに低歪特性を維持する
ためには、各キャリア成分に条件式√{Σ(mi )2
<0.3を満足するような光変調度mi を割り当てれば
よいことが分かる。
【0140】上記の総合光変調度に関する本発明の効果
を実際に確認した様子を、図4〜11に示す。図4およ
び5は、3次相互変調歪(IM3)の温度依存性を測定
した結果であり、図4が付加信号なしの場合、図5は付
加信号ありの場合を示している。図6および7は、雑音
の温度依存性を測定した結果であり、図6が付加信号あ
りの場合、図7は付加信号なしの場合を示している。図
4〜7に共通して、光源にはFP−LDを使用し、入力
電気信号には周波数1485.9MHzおよび149
2.1MHzの正弦波(光変調度10%)を使用し、付
加信号には周波数25.8MHzの正弦波(光変調度1
0%)を使用した。光ファイバの長さは2kmである。
測定したIM3の周波数は1479.7MHz、雑音の
周波数は1489MHzである。
【0141】図4および5において、付加信号がない場
合、20〜21度、22〜24.5度、25〜27.5
度、28.5〜29度付近でIM3が大きく増加して、
−45dB程度にまでIM3特性が劣化していることが
分かる。一方、付加信号がある場合には、いずれの温度
でもIM3は−85dB程度以下であり、付加信号がな
い場合に比べて40dB程度もIM3特性が改善されて
いることが分かる。
【0142】図6および7において、付加信号がない場
合、20〜21度、22〜24.5度、25〜27.5
度、28.5〜29度付近で雑音が大きく増加している
ことが分かる。縦軸は相対強度雑音(RIN)であり、
このRINが上記の各温度付近で−137dB/Hz程
度まで増加している。一方、付加信号がある場合には、
いずれの温度でもRINは−152dB/Hz程度以下
であり、付加信号がない場合に比べて15dB程も雑音
特性が改善されていることが分かる。
【0143】これらIM3特性および雑音特性の劣化の
原因は主として光ファイバで生じたレーリー散乱光と考
えれるが、それだけではIM3およびRINが温度依存
性を有することを説明できない。そこで我々は、IM3
およびRIN共に劣化が大きい25〜27.5度付近
と、劣化がほとんどない21〜22度付近とで、FP−
LDのスペクトル線幅を自己遅延ホモダイン法により測
定してみた。その測定結果を図8および9に示す。図8
は25〜27.5度付近でのFP−LDのスペクトル、
図9は21〜22度付近でのFP−LDのスペクトルで
ある。図8および9には、平均値とマックスホールド値
とが示されている。
【0144】図8および9において、劣化が大きい温度
におけるスペクトル(図8のもの)は、3dB帯域幅で
スペクトル線幅が1MHz以下となっている。なお、7
4MHz付近に見られるスプリアスは、FP−LDのピ
ッグテールファイバの先端の光コネクタからの反射光の
影響によるものである。これに対して、劣化がほとんど
ない温度におけるスペクトル(図9のもの)は、3dB
帯域幅でスペクトル線幅が236MHz程度とかなり線
幅が広がっていることが分かる。スペクトル線幅が光信
号の干渉性を示すことを併せて考慮すると、スペクトル
線幅が狭い場合、レーリー散乱による反射戻り光がLD
内で光信号と干渉してIM3およびRIN特性が劣化す
るが、スペクトル線幅が広い場合には、レーリー散乱に
よる反射戻り光があっても光信号の干渉性が低いためI
M3およびRIN特性がほとんど劣化しないものと考え
られる。これにより、IM3およびRINが温度依存性
を有することが実験的に説明された。
【0145】さらに、FP−LDに2kmの光ファイバ
を接続した場合についても、上記と同様にしてFP−L
Dのスペクトル線幅を測定した。その測定結果を図10
および11に示す。図10は、FP−LDに2kmのフ
ァイバを接続した場合の、25〜27.5度付近でのF
P−LDのスペクトル、図11は、FP−LDに2km
のファイバを接続した場合の、21〜22度付近でのF
P−LDのスペクトルである。図10および11には、
平均値とマックスホールド値とが示されている。図10
および11において、IM3およびRIN共に劣化が大
きい25〜27.5度付近でのスペクトル(図10のも
の)は、反射戻り光の影響により非常に不安定になって
いることが分かる。一方、劣化がほとんどない21〜2
2度付近でのスペクトル(図11のもの)は、光ファイ
バを接続しない場合のスペクトル(図9のもの)とほと
んど変わりがなく、安定であることが分かる。このよう
に、我々は、付加信号を加えることによって光信号のス
ペクトラムを拡大することが、IM3特性およびRIN
特性の劣化を抑制する効果をももたらすことを確認でき
た。
【0146】(第2の実施形態)図12は、本発明の第
2の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロッ
ク図である。図12のシステムは、センタ側装置20、
基地局装置21ならびに光ファイバ207および216
を備えている。センタ側装置20は、第1の電気信号レ
ベル調整部201、発振部202、付加信号レベル調整
部203、第1の合成部204、第1の半導体レーザ2
05、第1の直流電流源206、第1の光電気変換部2
17および第2の電気信号レベル調整部218を含む。
基地局装置21は、第2の光電気変換部208、第3の
電気信号レベル調整部209、第4の電気信号レベル調
整部210、帯域分離部211、第5の電気信号レベル
調整部212、第2の合成部213、第2の半導体レー
ザ214および第2の直流電流源215を含む。
【0147】図12において、センタ側装置20から基
地局装置21へ伝送されるべき第1の無線信号は、第1
の電気信号レベル調整部201に入力され、そこで所定
のレベルに調整される。また、発振部202から正弦波
(付加信号)が出力され、付加信号レベル調整部203
で所定のレベルに調整される。第1の電気信号レベル調
整部201および付加信号レベル調整部203からの出
力が第1の合成部204において周波数分割多重により
合成される。そして、第1の合成部204から出力され
た信号と第1の直流電流源206から出力された直流バ
イアス電流とが第1の半導体レーザ205を直接強度変
調する。第1の半導体レーザ205から出力された変調
された光信号は、光ファイバ207を介して基地局装置
21へ伝送される。伝送された光信号は、第2の光電気
変換部208で電気信号に変換された後、帯域分離部2
11で無線信号と付加信号とに分離され、無線信号が第
3の電気信号レベル調整部209へ、付加信号は第5の
電気信号レベル調整部212へ与えられる。第3の電気
信号レベル調整部209に与えられた無線信号は、そこ
で所定のレベルに調整された後、第1の無線信号として
出力される。
【0148】以上は、図12のシステムの、センタ側装
置20から基地局装置21への伝送動作である。この場
合、第1の半導体レーザ205から出力される光信号の
付加信号による周波数変調指数が1.7以上となるよう
に、発振部202からの付加信号を付加信号レベル調整
部203でレベル調整した後、第1の合成部204で第
1の無線信号と周波数分割多重することにより、光ファ
イバ207中での反射による波長変動が強度変調に変換
されて生じる雑音または歪の量を低減できる。これは、
第1の実施形態で説明したものと同様の効果である。
【0149】一方、基地局装置21からセンタ側装置2
0へ伝送されるべき第2の無線信号は、第4の電気信号
レベル調整部210に入力され、そこで所定のレベルに
調整される。帯域分離部211で分離されて第5の電気
信号レベル調整部212へ与えられた付加信号は、そこ
で所定のレベルに調整される。その後、第4の電気信号
レベル調整部210からの出力と第5の電気信号レベル
調整部212からの出力とが第2の合成部213におい
て周波数分割多重により合成される。そして、第2の合
成部213から出力された信号と第2の直流電流源21
5から出力された直流バイアス電流とが第2の半導体レ
ーザ214を直接強度変調する。第2の半導体レーザ2
14から出力された変調された光信号は、光ファイバ2
16を介してセンタ側装置20へ伝送される。伝送され
た光信号は、第1の光電気変換部217で電気信号に変
換され、さらに第2の電気信号レベル調整部218で所
定のレベルに調整された後、第2の無線信号として出力
される。
【0150】以上は、図12のシステムの、基地局装置
21からセンタ側装置20への伝送動作である。この場
合、第2の半導体レーザ214から出力される光信号の
付加信号による周波数変調指数が1.7以上となるよう
に、帯域分離部211で分離して得られた付加信号のレ
ベルを第5の電気信号レベル調整部212で調整した
後、第2の合成部213で第2の無線信号と周波数分割
多重することにより、光ファイバ216中での反射によ
る波長変動が強度変調に変換されて生じる雑音または歪
の量を低減できる。これも、第1の実施形態で説明した
ものと同様の効果である。
【0151】このように、図12のシステムでは、セン
タ側装置20から基地局装置21へ無線信号を伝送する
場合と、基地局装置21からセンタ側装置20へ無線信
号を伝送する場合とをそれぞれ個別的に注目すれば、ど
ちらの場合も第1の実施形態と同様の構成である。よっ
て、順方向および逆方向のいずれの伝送でも第1の実施
形態と同様の効果が得られる。
【0152】加えて、発振部202をセンタ側装置20
のみに設置することにより、センタ側装置20から基地
局装置21へ無線信号を伝送する場合だけでなく、基地
局装置21からセンタ側装置20へ無線信号を伝送する
場合にも光ファイバ(207および216)中での反射
によって生じる雑音または歪の量を低減することができ
る。
【0153】なお、第1の半導体レーザ205と第2の
半導体レーザ214とに互いに異なる発振波長を割り当
てておけば、2芯の光ファイバ(207および216)
に代えて一芯の光ファイバで双方向通信を行え、光伝送
路を効率的に活用できる。この場合、上記一芯の光ファ
イバの両端に、第1の半導体レーザ205から出力され
る光信号と第2の半導体レーザ214とから出力される
光信号とを合波/分波する光合波分波部を設ける必要が
ある。
【0154】(第3の実施形態)図13は、本発明の第
3の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロッ
ク図である。図13のシステムは、親局300、子局3
011 〜301n (ただし、nは2以上の任意の偶数)
および光ファイバ302を備えている。上記子局301
1 〜301n のうち、子局301(2k)(ただし、k=
1、2、…、n/2)はそれぞれ、光合波部303、発
振部304、レベル調整部305、加算部306、駆動
部307および半導体レーザ308を含む。子局301
(2k-1)はそれぞれ、光合波部303、駆動部307およ
び半導体レーザ308を含む。ただし、各子局に付され
た番号1〜nは、上記全子局をそれぞれが発する光信号
の波長順に並べたときの順位に一致している。
【0155】子局3011 〜301n はそれぞれ、同一
波長帯に属し、かつ互いに異なる波長の光信号を発す
る。光ファイバ302は、光信号を伝達する。親局30
0は、伝達された光信号を受光する。発振部304は、
付加信号を出力する。レベル調整部305は、付加信号
のレベルを調整する。加算部306は、電気信号と付加
信号とを加算する。駆動部307は、電気信号に直流バ
イアス成分を付加する。半導体レーザは308は、電気
信号で直接強度変調された光信号を出力する。光合波部
303は、光信号を合波する。
【0156】以下には、図13のシステムが、伝送すべ
き電気信号で直接強度変調された光信号を多重して伝送
する動作について説明する。子局301(2k)ではそれぞ
れ、発振部304が付加信号を出力し、レベル調整部3
05は、その付加信号のレベルを調整する。加算部30
6は、自局が伝送すべき電気信号(電気信号2k)と、
レベル調整部305がレベル調整して得られた付加信号
とを加算する。次に、駆動部307が、加算部306が
加算して得られた電気信号に直流バイアス成分を付加
し、半導体レーザ308は、直流バイアス成分を付加し
て得られた電気信号で直接強度変調された光信号を出力
する。
【0157】一方、子局301(2k-1)ではそれぞれ、駆
動部307が、伝送すべき電気信号(電気信号2k−
1)に直流バイアス成分を付加し、半導体レーザ308
は、直流バイアス成分を付加して得られた電気信号で直
接強度変調された光信号を出力する。こうして子局30
1 〜301n から発せられた光信号は、光合波部30
3で合波された後、光ファイバ302を介して親局30
0に伝達される。親局300は、伝達された光信号を受
光する。なお、受光された光信号は、光電気変換された
後、必要に応じて電気信号1〜nに分離される。
【0158】以上の動作において、光電気変換時、波長
が互いに最も近接する光信号、例えば子局3011 が発
する光信号と子局3012 が発する光信号とのビート波
の周波数が、環境温度の変化などの影響によって電気信
号1〜nのいずれかの周波数に一致ないしは極めて近く
なると、ビート波がビート雑音となって光伝送に悪影響
を与える。子局3012 が発する光信号と子局3013
が発する光信号についても同様である。また、子局30
3 が発する光信号と子局3014 が発する光信号につ
いても、…、子局301(n-1) が発する光信号と子局3
01n が発する光信号についても同様である。これらの
ビート雑音はいずれも同等のものであるので、以下に
は、図13のシステムが、子局3011 が発する光信号
と子局3012 が発する光信号とのビート波によるビー
ト雑音を抑制する動作について説明する。
【0159】第2の子局3012 では、半導体レーザ3
08は、強度変調される際、同時に周波数変調を受け
る。そこで、付加信号を加えることにより、光信号のス
ペクトラムを複数のモードに分散させる。このとき、周
波数変調指数が十分大きければ、光信号の各モードのパ
ワーはそれぞれ、分散させない場合のパワーのほぼモー
ド数分の1となる。従って、子局3011 および子局3
012 から出力される光信号のビート波の周波数が電気
信号1〜nのいずれかの周波数と一致または極めて近接
してビート波によるビート雑音が生じても、生じたビー
ト雑音のパワーを低減できる。光信号のスペクトル線幅
が電気信号の帯域より大きい場合、ビート雑音のパワー
をほぼモード数分の1に低減できる。
【0160】ここで、上記モード数は、付加信号による
最大周波数偏移を付加信号の周波数で除して得られる値
(=β)に1を加えた値を超えない最大の整数であるか
ら、ビート雑音の各モードの電力をQ倍(ただし、Q<
1)にするためにはβを1/Qよりも大きくすればよい
ことになる。上記のβは一般に周波数変調指数と呼ば
れ、付加信号の周波数をf、付加信号の光変調度をm、
半導体レーザ308の発光しきい値電流をIth、直流バ
イアス電流をIb、周波数変調効率をdF/dIとする
と、上記の式(1)で与えられる(第1の実施形態参
照)。
【0161】一方、光変調度mは、付加信号のレベルで
決まる。そこで、図13のシステムでは、半導体レーザ
308の発光しきい値電流、直流バイアス電流および周
波数変調効率ならびに付加信号周波数がそれぞれ所定の
範囲の値である場合、周波数変調指数βが1/Qよりも
大きくなるよう付加信号のレベルを調整する。これによ
り、ビート雑音のパワーをQ倍に低減できる。
【0162】例えば、上記各パラメータを(Ib −It
h)=50mA、dF/dI=200MHz/mA、f
=20MHzと設定した場合、付加信号の光変調度mが
0.2となるよう、レベル調整部305が付加信号のレ
ベルを調整することにより、β=100となり、ビート
雑音の電力を約100分の1にまで減少させることがで
きる。なお、図13のシステムにおいて、子局301
(2k)の構成要素と子局301(2k-1)の構成要素とを互い
に入れ替えても上記と同様の効果が得られることはいう
までもない。
【0163】本発明のビート雑音低減効果を実際に確認
した様子を図14および15に示す。我々は、光源とし
てFP−LDと波長可変光源とを使用し、ビート雑音の
スペクトラムをスペクトラムアナライザで観測した。図
14は、FP−LDおよび波長可変光源のどちらも無変
調の場合のビート雑音のスペクトルを、図15は、波長
可変光源が無変調であり、FP−LDには周波数変調指
数が27.8となるように付加信号を加えた場合のビー
ト雑音のスペクトルを示している。図14および15に
おいて、付加信号を加えない場合、2つの光周波数の差
の周波数に非常にパワーの大きいビート雑音が生じるこ
とが分かる(図14)。従って、ビート雑音の周波数が
伝送されるべき電気信号の周波数と一致または近接した
場合、その影響が非常に大きくなる。一方、付加信号を
加えた場合には、FP−LDは、直接強度変調と同時に
付加信号によって受ける周波数変調のために、ビート雑
音のスペクトラムが広帯域に広がっていることが分かる
(図15)。この場合、周波数変調指数βがβ>>1で
あり、各モードがほぼ等しくなっていることも分かる。
伝送されるべき電気信号の伝送周波数帯域の帯域幅は、
携帯電話用の信号の場合数十kHz程度、ケーブルテレ
ビ信号の場合には6MHzであって、帯域幅がもともと
数十MHz程度ある光源のスペクトル線幅より狭い。従
って、図15のように付加信号を加えて雑音帯域を広い
周波数範囲に拡大することによって、伝送されるべき電
気信号の伝送帯域へ影響を与える雑音成分の最大値を低
減できることが分かる。
【0164】なお、子局の総数nが3以上の奇数である
場合にも、上記と同様の効果が得られることはいうまで
もない。ただしこの場合には、子局3011 〜301n
のうち、子局301(2k)(ただし、k=1、2、…、
(n−1)/2)がそれぞれ光合波部303、発振部3
04、レベル調整部305、加算部306、駆動部30
7および半導体レーザ308を含み、子局301(2k-1)
がそれぞれ光合波部303、駆動部307および半導体
レーザ308を含む構成の方が、子局301(2k- 1)がそ
れぞれ光合波部303、発振部304、レベル調整部3
05、加算部306、駆動部307および半導体レーザ
308を含み、子局301(2k)がそれぞれ光合波部30
3、駆動部307および半導体レーザ308を含む構成
の場合より装置の規模が小さくなる。
【0165】以上の説明から分かるように、図13のシ
ステムでは、半導体レーザの駆動に関する基本的な動作
は、第1の実施形態で説明したものと同様である。従っ
て、図13のシステムでも半導体レーザとしてFP−L
Dを使用することができ、従来のようにDFB−LDを
使用する場合に比べてシステムの価格を大幅に安くでき
る。さらに、半導体レーザ308としてFP−LDを採
用した場合、マルチモード発振によるビート雑音の低減
効果が加わるため、より一層の低減効果を得ることがで
きる。
【0166】なお、本実施形態では、親局300と各子
局3011 〜301n との接続形態がバス形式の場合に
ついて説明したが、ツリー形式の場合にも同様の効果が
得られることは言うまでもない。その場合、各子局30
1 〜301n 内に設けられた光合波部303が不要と
なり、その代わり、親局300近傍または親局300内
に各子局3011 〜301n から伝送されてくる光信号
を合波する光合波器が必要となる。なお、バス形式で
は、必要な光伝送路が見かけ上1本となるため、ツリー
形式に比べて光伝送路を有効に活用できる。また、ツリ
ー形式とバス形式とが混在した接続形態であってもビー
ト雑音の低減に関して同様の効果が得られることはいう
までもなく、それによって子局の配置場所に柔軟性を持
たせることができる。
【0167】(第4の実施形態)図16は、本発明の第
4の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロッ
ク図である。図16のシステムは、親局400、子局4
011 〜401n (ただし、nは2以上の任意の整数)
および光ファイバ402を備えている。子局4011
401n はそれぞれ、光合波部403、発振部404、
レベル調整部405、加算部406、駆動部407およ
び半導体レーザ408を含む。親局400は、光電気変
換部409、分離部410および複数の信号検出部41
1を含む。
【0168】光電気変換部409は、光信号を電気信号
に変換する。分離部410は、光電気変換部409が変
換して得られた電気信号を伝送すべき電気信号と付加信
号とに分離する。各信号検出部411は、分離部410
が分離して得られた付加信号から、子局4011 〜40
n の各発振部404が出力した信号を検出する。他の
構成要素は、図13のシステムの対応する要素と同様の
動作を行う。
【0169】以下には、図16のシステムが、伝送すべ
き電気信号で直接強度変調された光信号を多重して伝送
する動作について説明する。子局4011 〜401n
はそれぞれ、発振部404が付加信号を出力し、レベル
調整部405は、その付加信号のレベルを調整する。加
算部406は、伝送すべき電気信号(第1〜nの電気信
号)と、その付加信号とを加算する。次に、駆動部40
7が、加算部406が加算して得られた電気信号に直流
バイアス成分を付加し、半導体レーザ408は、直流バ
イアス成分を付加して得られた電気信号で直接強度変調
された光信号を出力する。
【0170】こうして子局4011 〜401n から発せ
られた光信号は、光合波部403で合波された後、光フ
ァイバ402を介して親局400側へ伝達される。親局
400では、光電気変換部409が、伝達された光信号
を電気信号に変換する。そして、分離部410は、変換
して得られた電気信号を、伝送すべき電気信号(電気信
号1〜n)と、付加信号とに分離する。信号検出部41
1は、分離して得られた付加信号から、子局4011
401n の各発振部404が出力した信号を検出する。
検出は例えば、分離して得られた付加信号の周波数を、
子局4011 〜401n の各発振部404が出力した信
号のそれらと相互に比較することにより行える。
【0171】以上の動作において、図13のシステム同
様、光電気変換時、波長が互いに最も近接する光信号の
ビート波によるビート雑音が発生する。このビート雑音
を抑制する動作は、第3の実施形態において説明したも
のと同様である。すなわち、半導体レーザ408は、直
接強度変調される際、同時に周波数変調を受けるため、
付加信号を加算することにより光信号のスペクトラムを
複数のモードに分散させる。このとき、光信号の各モー
ドのパワーはそれぞれ、分散させない場合のパワーのほ
ぼモード数分の1となる。
【0172】ただし、図13のシステムでは、波長が互
いに最も近接する光信号の一方をモード分散させたが、
図16のシステムではその両方をモード分散させるた
め、ビート雑音の各モードの電力をQ倍(ただし、Q<
1)にするためにはβを1/(2Q)より大きくすれば
よい。そこで、図16のシステムでは、半導体レーザ4
08の発光しきい値電流、直流バイアス電流および周波
数変調効率ならびに付加信号の周波数が所定の範囲の値
である場合、周波数変調指数βが1/(2Q)よりも大
きくなるよう付加信号のレベルを調整する。これによ
り、ビート雑音のパワーをQ倍に低減できる。
【0173】また、図16のシステムでは、各子局40
1 〜401n の故障、あるいは光ファイバ402の切
断箇所などを、以下のようにして親局400側で逐次認
識可能である。すなわち、例えば子局4011 の発振部
404から出力された付加信号を信号検出部411が検
出できない場合、親局400は子局4011 が故障した
可能性を認識できる。また、信号検出部411が、子局
4012 の発振部404から出力された付加信号を検出
したにもかかわらず子局4011 の発振部404から出
力された付加信号を検出できない場合には、子局401
1 が故障した可能性に加えて、子局4011 と子局40
2 との間の光ファイバ402が切断された可能性を認
識できる。
【0174】このように、図16のシステムでは、子局
4011 〜401n の各発振部404が出力した付加信
号が親局400に伝達されたか否かを判定することがで
き、これにより、子局4011 〜401n の故障、光フ
ァイバ402の切断箇所などを逐次親局400側が推定
することができる。なお、これは、第3の実施形態と異
なり、全ての子局4011 〜401n について、伝送す
べき電気信号に付加信号を加算するような構成としたこ
とにより初めて得られた効果である。
【0175】また、本実施形態を第1の実施形態と比較
すると、半導体レーザ408の駆動に関しては、基本的
には第1の実施形態と同様である。従って、半導体レー
ザ408としてFP−LDを使用することができ、従来
のようにDFB−LDを使用する場合に比べてシステム
の価格を大幅に安くできる。さらに、半導体レーザ40
8としてFP−LDを採用した場合、マルチモード発振
によるビート雑音の低減効果が加わるため、より一層の
低減効果を得ることができる。また、第1の実施形態で
得られた他の効果も同様に得られる。
【0176】また、FP−LDの最大のモード同士から
生じるビート雑音がサブキャリアに影響を与える場合、
高性能な伝送特性が要求されるような伝送システムで
は、そのビート雑音が伝送特性に深刻な劣化を与える場
合がある。そのような場合には、予め波長選別を行うこ
とにより、子局4011 〜401n の各FP−LDとし
て中心波長が互いにある程度離れたものを使用すること
が考えられる。中心波長の互いにある程度離れたFP−
LDを使用することによって、伝送特性の劣化をもたら
すビート雑音がFP−LDのサイドモード同士からのビ
ート雑音のみとなるため、最大のモード同士からのビー
ト雑音がある場合に比べて伝送特性の劣化が小さくな
る。さらにこの場合、(1本の光ファイバ402に接続
される)全子局数を3とすれば、FP−LDの波長選別
を行う際、3つの波長領域を確保すればよい。例えば、
中心波長を10nm以上離す必要があるとする。まず、
真中の波長領域を決定し、その両側に10nmの波長間
隔をとれば、中心波長がそれ以上離れたFP−LDは、
全て使用できることになる。この場合、中心波長領域以
外では領域の制限が片側のみであるため、波長選別を容
易に行える。
【0177】また、本実施形態では、親局400と各子
局4011 〜401n との接続形態がバス形式の場合に
ついて説明したが、ツリー形式の場合にも同様の効果が
得られることは言うまでもない。その場合、各子局40
1 〜401n 内に設けられた光合波部403が不要と
なり、その代わり、親局400近傍または親局400内
に各子局4011 〜401n から伝送されてくる光信号
を合波する光合波器が必要となる。なお、バス形式で
は、必要な光伝送路が見かけ上1本となるため、ツリー
形式に比べて光伝送路を有効に活用できる。また、ツリ
ー形式とバス形式とが混在した接続形態であってもビー
ト雑音の低減に関して同様の効果が得られることはいう
までもなく、それによって子局の配置場所に柔軟性を持
たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光伝送装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】周波数変調指数βと光伝送時に生じる反射光に
よる雑音または歪の低減量PdBとの関係を示すグラフ
である。
【図3】電気光変換時に生じる3次相互変調歪の総合光
変調度依存性を示す図である。
【図4】3次相互変調歪(IM3)の温度依存性を測定
した結果(付加信号なしの場合)を示す図である。
【図5】3次相互変調歪(IM3)の温度依存性を測定
した結果(付加信号ありの場合)を示す図である。
【図6】雑音の温度依存性を測定した結果(付加信号あ
りの場合)を示す図である。
【図7】雑音の温度依存性を測定した結果(付加信号な
しの場合)を示す図である。
【図8】25〜27.5度付近でのFP−LDのスペク
トルを示す図である。
【図9】21〜22度付近でのFP−LDのスペクトル
を示す図である。
【図10】FP−LDに2kmのファイバを接続した場
合の、25〜27.5度付近でのFP−LDのスペクト
ルを示す図である。
【図11】FP−LDに2kmのファイバを接続した場
合の、21〜22度付近でのFP−LDのスペクトルを
示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る光伝送システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る光伝送システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図14】FP−LDおよび波長可変光源のどちらも無
変調の場合のビート雑音のスペクトルを示す図である。
【図15】波長可変光源が無変調であり、FP−LDに
は周波数変調指数が27.8となるように付加信号を加
えた場合のビート雑音のスペクトルを示す図である。
【図16】本発明の第4の実施形態に係る光伝送システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図17】従来の光伝送装置の構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図18】従来の光伝送システムの構成の一例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
20…センタ側装置 21…基地局装置 101、109…電気信号レベル調整部 102、202、304、404…発振部 103、203…付加信号レベル調整部 104…合成部 105、308、408…半導体レーザ 106…直流電流源 107、207、216、302、402…光ファイバ 108、409…光電気変換部 201…第1の電気信号レベル調整部 204…第1の合成部 205…第1の半導体レーザ 206…第1の直流電流源 208…第2の光電気変換部 209…第3の電気信号レベル調整部 210…第4の電気信号レベル調整部 211…帯域分離部 212…第5の電気信号レベル調整部 213…第2の合成部 214…第2の半導体レーザ 215…第2の直流電流源 217…第1の光電気変換部 218…第2の電気信号レベル調整部 300、400…親局 301、401…子局 303、403…光合波部 305、405…レベル調整部 306、406…加算部 307、407…駆動部 410…分離部 411…信号検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹井 裕之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山本 浩明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 内海 邦昭 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤戸 克行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 福家 裕 東京都港区虎ノ門二丁目10番1号 エヌ・ ティ・ティ移動通信網株式会社内

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号をその信号で直接強度変調され
    た光信号に変換して伝送する光伝送装置であって、 付加信号を出力する発振手段と、 伝送すべき電気信号と前記発振手段が出力した付加信号
    とを合成する合成手段と、 直流バイアス電流を出力する直流電流源と、 前記合成手段が合成して得られた電気信号と前記直流電
    流源が出力した直流バイアス電流とを合成して得られた
    信号で直接強度変調された光信号を出力する半導体レー
    ザと、 前記半導体レーザが出力した光信号を伝達するための光
    伝送路と、 前記光伝送路を介して伝達された光信号を電気信号に変
    換する光電気変換手段とを備え、 前記発振手段は、前記伝送すべき電気信号に割り当てら
    れた周波数帯域の帯域幅に相当する周波数より高く、か
    つ前記伝送すべき電気信号に割り当てられた周波数帯域
    の最低周波数の半分よりも低い周波数の付加信号を出力
    することを特徴とする、光伝送装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体レーザは、ファブリペロ型の
    半導体レーザであることを特徴とする、請求項1に記載
    の光伝送装置。
  3. 【請求項3】 前記発振手段から出力される付加信号が
    所定のデータにより変調されていることを特徴とする、
    請求項2に記載の光伝送装置。
  4. 【請求項4】 前記ファブリペロ型の半導体レーザは、
    光信号の増幅作用を持つ活性層と、当該活性層から出力
    される光信号の放射角を狭くするためのスポットサイズ
    変換手段とを同一基板上に形成したようなチップ構造を
    有することを特徴とする、請求項3に記載の光伝送装
    置。
  5. 【請求項5】 前記伝送すべき電気信号は、移動体通信
    のための1以上の無線信号を周波数分割多重して得られ
    た信号であり、 複数の前記伝送すべき電気信号には、複数の連続した周
    波数帯域が割り当てられており、 前記発振手段は、前記複数の連続した周波数帯域のうち
    最も広い周波数帯域の帯域幅に相当する周波数よりも高
    く、かつ前記複数の連続した周波数帯域のうちもっとも
    低い周波数の半分よりも低い周波数の付加信号を出力す
    ることを特徴とする、請求項4に記載の光伝送装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の連続した周波数帯域のうち少
    なくとも1つの周波数帯域を用いて伝送される電気信号
    が符号分割多重信号であり、 前記発振手段は、前記符合分割多重信号に割り当てられ
    た周波数帯域を除く全ての前記複数の連続した周波数帯
    域のうち最も広い周波数帯域に相当する周波数より高
    く、かつ前記複数の連続した周波数帯域の最低周波数の
    半分よりも低い周波数の付加信号を出力することを特徴
    とする、請求項5に記載の光伝送装置。
  7. 【請求項7】 前記光伝送路が1本以上の光ファイバを
    含み、前記ファブリペロ型の半導体レーザの出射端面と
    それに結合される光ファイバの端面とが互いに平行な位
    置関係からずらせて設置されたことを特徴とする、請求
    項6に記載の光伝送装置。
  8. 【請求項8】 前記発振手段が出力した付加信号のレベ
    ルを調整する付加信号レベル調整手段をさらに備え、 前記付加信号レベル調整手段は、前記半導体レーザが出
    力する光信号の周波数変調指数βが、前記光伝送路で生
    じる雑音または歪を少なくともPデシベル低減するため
    の条件式β≧(2/π)・10P/10(ただし、πは円周
    率)を満たすように、前記発振手段が出力した付加信号
    のレベルを調整することを特徴とする、請求項7に記載
    の光伝送装置。
  9. 【請求項9】 前記付加信号レベル調整手段は、周波数
    変調指数βが条件式β≧1.7を満たすように、付加信
    号のレベルを調整することを特徴とする、請求項8に記
    載の光伝送装置。
  10. 【請求項10】 複数の前記伝送すべき電気信号と前記
    レベル調整部がレベル調整して得られた付加信号とに割
    り当てられる光変調度をそれぞれmi (i =1、2、
    …、N)とするとき、総合光変調度√{Σ(mi )2
    が0.3を超えないことを特徴とする、請求項7に記載
    の光伝送装置。
  11. 【請求項11】 前記ファブリペロ型の半導体レーザ
    は、光信号の増幅作用を持つ活性層がテーパ状であるよ
    うなチップ構造を有することを特徴とする、請求項3に
    記載の光伝送装置。
  12. 【請求項12】 前記伝送すべき電気信号は、移動体通
    信のための1以上の無線信号を周波数分割多重して得ら
    れた信号であり、 複数の前記伝送すべき電気信号には、複数の連続した周
    波数帯域が割り当てられており、 前記発振手段は、前記複数の連続した周波数帯域のうち
    最も広い周波数帯域の帯域幅に相当する周波数よりも高
    く、かつ前記複数の連続した周波数帯域のうちもっとも
    低い周波数の半分よりも低い周波数の付加信号を出力す
    ることを特徴とする、請求項11に記載の光伝送装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の連続した周波数帯域のうち
    少なくとも1つの周波数帯域を用いて伝送される電気信
    号が符号分割多重信号であり、 前記発振手段は、前記符合分割多重信号に割り当てられ
    た周波数帯域を除く全ての前記複数の連続した周波数帯
    域のうち最も広い周波数帯域に相当する周波数より高
    く、かつ前記複数の連続した周波数帯域の最低周波数の
    半分よりも低い周波数の付加信号を出力することを特徴
    とする、請求項12に記載の光伝送装置。
  14. 【請求項14】 前記光伝送路が1本以上の光ファイバ
    を含み、前記ファブリペロ型の半導体レーザの出射端面
    とそれに結合される光ファイバの端面とが互いに平行な
    位置関係からずらせて設置されたことを特徴とする、請
    求項13に記載の光伝送装置。
  15. 【請求項15】 前記発振手段が出力した付加信号のレ
    ベルを調整する付加信号レベル調整手段をさらに備え、 前記付加信号レベル調整手段は、前記半導体レーザが出
    力する光信号の周波数変調指数βが、前記光伝送路で生
    じる雑音または歪を少なくともPデシベル低減するため
    の条件式β≧(2/π)・10P/10(ただし、πは円周
    率)を満たすように、前記発振手段が出力した付加信号
    のレベルを調整することを特徴とする、請求項14に記
    載の光伝送装置。
  16. 【請求項16】 前記付加信号レベル調整手段は、周波
    数変調指数βが条件式β≧1.7を満たすように、付加
    信号のレベルを調整することを特徴とする、請求項15
    に記載の光伝送装置。
  17. 【請求項17】 複数の前記伝送すべき電気信号と前記
    レベル調整部がレベル調整して得られた付加信号とに割
    り当てられる光変調度をそれぞれmi (i =1、2、
    …、N)とするとき、総合光変調度√{Σ(mi )2
    が0.3を超えないことを特徴とする、請求項14に記
    載の光伝送装置。
  18. 【請求項18】 電気信号をその信号で直接強度変調さ
    れた光信号に変換して双方向に伝送する光伝送システム
    であって、 第1の電気信号を伝送する第1の装置と、 第2の電気信号を伝送する第2の装置と、 前記第1の装置と前記第2の装置とを相互に接続する光
    伝送路とを備え、 前記第1の装置は、 前記第1および第2の電気信号の伝送用に割り当てられ
    た周波数帯域の最低周波数の半分より低い周波数の付加
    信号を出力する発振手段と、 前記第1の電気信号と前記発振手段から出力された付加
    信号とを合成する第1の合成手段と、 直流バイアス電流を出力する第1の直流電流源と、 前記第1の合成手段が合成して得られた信号と前記第1
    の直流電流源が出力した直流バイアス電流とを合成して
    得られた信号で直接強度変調された光信号を出力する第
    1の半導体レーザと、 前記第2の装置から伝送された光信号を電気信号に変換
    する第1の光電気変換手段とを含み、 前記第2の装置は、 前記第1の装置から伝送された光信号を電気信号に変換
    する第2の光電気変換手段と、 前記第2の光電気変換手段が変換して得られた電気信号
    を前記第1の電気信号と前記発振手段から出力された付
    加信号とに分離する帯域分離手段と、 前記帯域分離手段が分離して得られた付加信号と前記第
    2の電気信号とを合成する第2の合成手段と、 直流バイアス電流を出力する第2の直流電流源と、 前記第2の合成手段が合成して得られた信号と前記第2
    の直流電流源が出力した直流バイアス電流とを合成して
    得られた信号で直接強度変調された光信号を出力する第
    2の半導体レーザとを含み、 前記光伝送路は、 前記第1の半導体レーザから出力される光信号を前記第
    2の装置へ伝送するための第1の光ファイバと、 前記第2の半導体レーザから出力される光信号を前記第
    1の装置へ伝送するための第2の光ファイバとを含む、
    光伝送システム。
  19. 【請求項19】 電気信号をその信号で直接強度変調さ
    れた光信号に変換して、複数の子局から親局へ伝送する
    光伝送システムであって、 それぞれが発する光信号の波長順に前記複数の子局を第
    1〜n(ただし、nは2以上の任意の偶数)の子局と呼
    ぶとき、これら複数の子局のうち第2k(ただし、k=
    1、2、…、n/2)の子局はそれぞれ、 付加信号を出力する発振手段と、 当該子局が伝送すべき電気信号と前記発振手段が出力し
    た付加信号とを合成する合成手段と、 直流バイアス電流を出力する直流電流源と、 前記合成手段が合成して得られた信号と前記直流電流源
    が出力した直流バイアス電流とを合成して得られた信号
    で直接強度変調された光信号を出力する半導体レーザと
    を備え、 第2k−1の子局はそれぞれ、 直流バイアス電流を出力する直流電流源と、 当該子局が伝送すべき電気信号と前記直流電流源が出力
    した直流バイアス電流とを合成して得られた信号で直接
    強度変調された光信号を出力する半導体レーザとを備え
    る、光伝送システム。
  20. 【請求項20】 前記複数の子局が備える各半導体レー
    ザは、ファブリペロ型の半導体レーザであることを特徴
    とする、請求項19に記載の光伝送システム。
  21. 【請求項21】 前記親局と前記複数の子局との接続形
    態がバス形式であることを特徴とする、請求項20に記
    載の光伝送システム。
  22. 【請求項22】 電気信号をその信号で直接強度変調さ
    れた光信号に変換して、複数の子局から親局へ伝送する
    光伝送システムであって、 それぞれが発する光信号の波長順に前記複数の子局を第
    1〜n(ただし、nは3以上の任意の奇数)の子局と呼
    ぶとき、これら複数の子局のうち第2k(ただし、k=
    1、2、…、(n−1)/2)の子局はそれぞれ、 付加信号を出力する発振手段と、 当該子局が伝送すべき電気信号と前記発振手段が出力し
    た付加信号とを合成する合成手段と、 直流バイアス電流を出力する直流電流源と、 前記合成手段が合成して得られた信号と前記直流電流源
    が出力した直流バイアス電流とを合成して得られた信号
    で直接強度変調された光信号を出力する半導体レーザと
    を備え、 第2k−1の子局はそれぞれ、 直流バイアス電流を出力する直流電流源と、 当該子局が伝送すべき電気信号と前記直流電流源が出力
    した直流バイアス電流とを合成して得られた信号で直接
    強度変調された光信号を出力する半導体レーザとを備え
    る、光伝送システム。
  23. 【請求項23】 前記複数の子局が備える各半導体レー
    ザは、ファブリペロ型の半導体レーザであることを特徴
    とする、請求項22に記載の光伝送システム。
  24. 【請求項24】 前記親局と前記複数の子局との接続形
    態がバス形式であることを特徴とする、請求項23に記
    載の光伝送システム。
  25. 【請求項25】 電気信号をその信号で直接強度変調さ
    れた光信号に変換して、複数の子局から親局へ光伝送路
    を介して伝送する光伝送装置であって、前記複数の子局
    はそれぞれ、 付加信号を出力する発振手段と、 当該子局が伝送すべき電気信号と前記発振手段が出力し
    た付加信号とを合成する合成手段と、 直流バイアス電流を出力する直流電流源と、 前記合成手段が合成して得られた信号と前記直流電流源
    が出力した直流バイアス電流とを合成して得られた信号
    で直接強度変調された光信号を出力する半導体レーザと
    を備える、光伝送システム。
  26. 【請求項26】 前記複数の子局が備える各半導体レー
    ザは、ファブリペロ型の半導体レーザであることを特徴
    とする、請求項25に記載の光伝送システム。
  27. 【請求項27】 前記親局と前記複数の子局との接続形
    態がバス形式であることを特徴とする、請求項26に記
    載の光伝送システム。
  28. 【請求項28】 前記複数の子局が備える各前記発振手
    段は、互いに異なる周波数の付加信号を出力することを
    特徴とする、請求項27に記載の光伝送システム。
  29. 【請求項29】 各前記発振手段から出力される付加信
    号がデータにより変調されていることを特徴とする、請
    求項28に記載の光伝送システム。
  30. 【請求項30】 前記親局は、システムの故障を検知す
    るために、 前記複数の子局から伝達された光信号を電気信号に変換
    する光電気変換手段と、 前記光電気変換手段が変換して得られた電気信号を、伝
    送すべき電気信号と付加信号とに分離する分離手段と、 前記分離手段が分離して得られた付加信号から、前記複
    数の子局が備える各前記発振手段が出力した付加信号を
    それぞれ検出する信号検出手段とをさらに備える、請求
    項29に記載の光伝送システム。
  31. 【請求項31】 前記伝送すべき電気信号は、移動体通
    信のための1以上の無線信号を周波数分割多重して得ら
    れた信号であり、 複数の前記伝送すべき電気信号には、複数の連続した周
    波数帯域が割り当てられており、 各前記発振手段は、前記複数の連続した周波数帯域のう
    ち最も広い周波数帯域の帯域幅に相当する周波数よりも
    高く、かつ前記複数の連続した周波数帯域のうちもっと
    も低い周波数の半分よりも低い周波数の付加信号を出力
    することを特徴とする、請求項30に記載の光伝送シス
    テム。
  32. 【請求項32】 前記複数の連続した周波数帯域のうち
    少なくとも1つの周波数帯域を用いて伝送される電気信
    号が符号分割多重信号であり、 各前記発振手段は、前記符合分割多重信号に割り当てら
    れた周波数帯域を除く全ての前記複数の連続した周波数
    帯域のうち最も広い周波数帯域に相当する周波数より高
    く、かつ前記複数の連続した周波数帯域の最低周波数の
    半分よりも低い周波数の付加信号を出力することを特徴
    とする、請求項31に記載の光伝送システム。
  33. 【請求項33】 各前記ファブリペロ型の半導体レーザ
    は、光信号の増幅作用を持つ活性層と、当該活性層から
    出力される光信号の放射角を狭くするためのスポットサ
    イズ変換手段とを同一基板上に形成したようなチップ構
    造を有することを特徴とする、請求項31に記載の光伝
    送システム。
  34. 【請求項34】 前記複数の子局はそれぞれ、各前記発
    振手段が出力した付加信号のレベルを調整する付加信号
    レベル調整手段をさらに備え、 各前記付加信号レベル調整手段は、各前記半導体レーザ
    が出力する光信号の周波数変調指数βがビート雑音をQ
    倍(ただし、Q<1)にするための条件式β<1/(2
    Q)を満たす値になるように、各前記発振手段が出力し
    た付加信号のレベルを調整することを特徴とする、請求
    項33に記載の光伝送システム。
  35. 【請求項35】 前記複数の子局はそれぞれ、各前記発
    振手段が出力した付加信号のレベルを調整する付加信号
    レベル調整手段をさらに備え、 各前記付加信号レベル調整手段は、各前記半導体レーザ
    が出力する光信号の周波数変調指数βが、ビート雑音を
    Q倍(ただし、Q<1)にするための条件式β<1/
    (2Q)、および前記光伝送路で生じる雑音または歪を
    少なくともPデシベル低減するための条件式β≧(2/
    π)・10P/10(ただし、πは円周率)のいずれをも満
    たす値になるように、各前記発振手段が出力した付加信
    号のレベルを調整することを特徴とする、請求項33に
    記載の光伝送システム。
  36. 【請求項36】 前記光伝送路が1本以上の光ファイバ
    を含み、各前記ファブリペロ型の半導体レーザの出射端
    面とそれに結合される光ファイバの端面とが互いに平行
    な位置関係からずらせて設置されたことを特徴とする、
    請求項35に記載の光伝送システム。
  37. 【請求項37】 各前記伝送すべき電気信号と各前記付
    加信号レベル調整手段がレベル調整して得られた付加信
    号とに割り当てられる光変調度をそれぞれmi (i =
    1、2、…、N)とするとき、総合光変調度√{Σ(m
    i )2 }が0.3を超えないことを特徴とする、請求項
    35に記載の光伝送システム。
  38. 【請求項38】 各前記ファブリペロ型の半導体レーザ
    は、光信号の増幅作用を持つ活性層がテーパ状であるよ
    うなチップ構造を有することを特徴とする、請求項31
    に記載の光伝送システム。
  39. 【請求項39】 前記複数の子局はそれぞれ、各前記発
    振手段が出力した付加信号のレベルを調整する付加信号
    レベル調整手段をさらに備え、 各前記付加信号レベル調整手段は、各前記半導体レーザ
    が出力する光信号の周波数変調指数βがビート雑音をQ
    倍(ただし、Q<1)にするための条件式β<1/(2
    Q)を満たす値になるように、各前記発振手段が出力し
    た付加信号のレベルを調整することを特徴とする、請求
    項38に記載の光伝送システム。
  40. 【請求項40】 前記複数の子局はそれぞれ、各前記発
    振手段が出力した付加信号のレベルを調整する付加信号
    レベル調整手段をさらに備え、 各前記付加信号レベル調整手段は、各前記半導体レーザ
    が出力する光信号の周波数変調指数βが、ビート雑音を
    Q倍(ただし、Q<1)にするための条件式β<1/
    (2Q)、および前記光伝送路で生じる雑音または歪を
    少なくともPデシベル低減するための条件式β≧(2/
    π)・10P/10(ただし、πは円周率)のいずれをも満
    たす値になるように、各前記発振手段が出力した付加信
    号のレベルを調整することを特徴とする、請求項38に
    記載の光伝送システム。
  41. 【請求項41】 前記光伝送路が1本以上の光ファイバ
    を含み、各前記ファブリペロ型の半導体レーザの出射端
    面とそれに結合される光ファイバの端面とが互いに平行
    な位置関係からずらせて設置されたことを特徴とする、
    請求項40に記載の光伝送システム。
  42. 【請求項42】 各前記伝送すべき電気信号と各前記付
    加信号レベル調整手段がレベル調整して得られた付加信
    号とに割り当てられる光変調度をそれぞれmi (i =
    1、2、…、N)とするとき、総合光変調度√{Σ(m
    i )2 }が0.3を超えないことを特徴とする、請求項
    40に記載の光伝送システム。
  43. 【請求項43】 各前記ファブリペロ型の半導体レーザ
    として、それぞれから出力される光信号の中心波長が予
    め設定された波長間隔だけ互いに離れたものが選ばれて
    いることを特徴とする、請求項30に記載の光伝送シス
    テム。
  44. 【請求項44】 1本の光ファイバに接続される子局数
    が最大で3であることを特徴とする、請求項43に記載
    の光伝送システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100875381B1 (ko) 2007-02-06 2008-12-23 연세대학교 산학협력단 단일파장 광가입자망에서 발생하는 광간섭 잡음 감소 장치및 방법
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