JPH10214571A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JPH10214571A
JPH10214571A JP1690897A JP1690897A JPH10214571A JP H10214571 A JPH10214571 A JP H10214571A JP 1690897 A JP1690897 A JP 1690897A JP 1690897 A JP1690897 A JP 1690897A JP H10214571 A JPH10214571 A JP H10214571A
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Hitoshi Hosono
均 細野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の補正部材よりも熱膨張係数の低い材質
を用い、その厚みを一定限度以上増すことなく体積を増
加させて、従来の補正部材と同様の効果をもたせた補正
部材を備えることにより、製造コストを安価に抑えられ
るとともに、補正部材の取り付け状態が良好で、適切な
電子ビームの軌道修正を行うことができる陰極線管を提
供する。 【解決手段】 STC15のFAG9の長辺と平行とさ
れる辺の長さを、第2の支持部材13のFAG9と平行
な面のFAG9の長辺と平行とされる辺の長さよりも大
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機の陰極線管に関し、詳しくは、色選別機構の熱膨張に
よる電子ビームの軌道のずれを修正し、色純度を向上さ
せる陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】色信号回路から出力される信号に基づい
て映像を映し出す陰極線管は、全体として略フラスコ状
を呈しその内部が高真空の状態とされるガラスバルブ内
に、電子ビームを出射する電子銃と、この電子銃から出
射される電子ビームを透過し、所定の色の蛍光体に照射
させる色選別機構が配設されてなる。
【0003】ガラスバルブは、円筒形状のネック部と、
偏向ヨークによる偏向角に合わせて成形されるファンネ
ル部と、スクリーン面を構成するパネル部とが接合され
てなる。そして、このガラスバルブは、ネック部内に電
子銃が配設され、パネル部の内側に、色選別機構が配設
されている。また、パネル部の内面には電子ビームの照
射により発光する蛍光面が形成されている。
【0004】電子ビームを出射する電子銃は、インライ
ンに配置された3個のカソードから放出される赤,緑,
青に対応する電子ビームを1個の主レンズ中心で交差す
るようにし、その後、3方向に離散する電子ビームが集
中偏光板で屈折し、蛍光面上でコンバーゼンスするよう
に構成されている。
【0005】色選別機構は、略長方形をなす色選別パネ
ルが支持フレームに支持されて、ガラスバルブ内に配設
されている。
【0006】色選別パネルは、厚さ寸法が0.1mm程
度の略長方形をなす軟鋼板に、複数条のスリットが、短
辺と平行に、ストライプ状に形成されている。そして、
色選別パネルは、電子銃から出射される電子ビームをこ
の複数条のスリットを通過させることにより、所定の色
の蛍光体のみに照射するように電子ビームの軌道を設定
する。
【0007】支持フレームは、鉄等の金属からなり、色
選別パネルの長辺側の両側を支持する一対の第1の支持
部材と、この一対の第1の支持部材を連結する一対の第
2の支持部材とから構成される。そして、この第2の支
持部材は、取付部材を介してガラスバルブの内壁面に取
り付けられる。これにより、色選別機構は、色選別パネ
ルがパネル部に形成された蛍光面と対向するように、ガ
ラスバルブ内に配設される。
【0008】ところで、色選別パネルの電子ビームの透
過率は20〜25%程度であり、残りの75〜80%
は、色選別パネルに衝突し、熱エネルギーに変換され
る。この熱により色選別パネルは熱膨張するので、色選
別パネルに形成されたスリットに位置ずれが生じる。ス
リットに位置ずれが生じるとスリットを通過する電子ビ
ームの軌道がずれ、電子ビームが適切な蛍光面を照射せ
ずに、発光不良が生じて色純度の劣化を招いてしまう。
そこで、第2の支持部材の色選別パネルと平行な面に補
正部材を取り付け、この第2の支持部材を熱変形させる
ことにより、電子ビームの軌道のずれを修正するように
している。
【0009】この補正部材は、NSI22―3等からな
り、第2の支持部材との熱膨張率の違いから、バイメタ
ル効果により第2の支持部材を変形させる。そして、第
2の支持部材が変形することにより、色選別パネルがそ
の熱膨張量に対応して蛍光面が形成されているパネル部
側へ移動し、電子ビームの軌道のずれが修正される。
【0010】以上のように構成される陰極線管は、テレ
ビジョン受像機に電源が投入されると、色信号回路より
出力された色信号が電子銃に入力され、電子ビームが蛍
光面へ向け出射される。そして、電子銃より出射された
電子ビームは、偏向コイルの磁界により偏向され、色選
別パネルに形成されたスリットを通過し、蛍光面に照射
される。このとき、色選別パネルを支持する支持フレー
ムの第2の支持部材に取り付けられた補正部材が、第2
の支持部材を熱変形させることにより、色選別パネルが
蛍光面の形成されたパネル部側へ移動し、色選別パネル
の熱膨張による電子ビームの軌道のずれが修正される。
そして、電子ビームが適切な位置の蛍光面に照射される
ことにより、蛍光面が発光し、スクリーン面に映像が映
し出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した陰
極線管は、テレビジョン受像機の低価格化の流れの中
で、製造コストの削減が望まれ、補正部材も、より安価
にして同様の効果を発揮できるように検討が重ねられて
いる。そして、検討の結果、図6に示すように、補正部
材として、従来のものよりも熱膨張係数の低いものを用
いても、その体積を増加させることによって、従来のも
のと同様の効果を得られることが判った。そこで、補正
部材として、NSI22―3よりも熱膨張係数が低く安
価なSUS―304を用い、その厚みを増すことによっ
て体積を増加させ、電子ビームのビーム軌道を適切に修
正するようにした陰極線管が提案されている。ここで、
補正部材をその厚みを増すことによって体積を増加させ
るようにしたのは、補正部材をその幅を広げて体積を増
加させようとすると、補正部材が第2の支持部材の色選
別パネルと平行な面からはみ出してしまい、これによ
り、第2の支持部材が、色選別パネルをパネル部側以外
の方向へ移動させるように変形してしまうと考えられた
からである。
【0012】しかしながら、補正部材の厚みを一定限度
以上増すようにすると、補正部材の第2の支持部材への
取り付け状態が劣化する。即ち、補正部材は、溶接によ
って第2の支持部材の色選別パネルと平行な面に取り付
けられているが、補正部材の厚みが一定限度を越える
と、変形した際に溶接部分に係る応力が大となり、溶接
部分の信頼性が低下する。
【0013】陰極線管は、補正部材の取り付け状態が劣
化すると、補正部材による電子ビームの軌道修正が適切
に行えず、電子ビームのランディングの乱れから発光不
良が生じて色純度の劣化を招いてしまう。
【0014】そこで、本発明は、従来の補正部材よりも
熱膨張係数の低い材質を用い、その厚みを一定限度以上
増すことなく体積を増加させて、従来の補正部材と同様
の効果をもたせた補正部材を備えることにより、製造コ
ストを安価に抑えられるとともに、補正部材の取り付け
状態が良好で、適切な電子ビームの軌道修正を行うこと
ができる陰極線管を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、色選別パネルのパネル部側への移動量
は、補正部材の断面積と第2の支持部材の断面積との比
によって決定され、補正部材が第2の支持部材の色選別
パネルと平行な面からはみ出すように取り付けられてい
ても、所定の断面積を有していれば適切な補正効果が得
られることを見出した。また、補正部材は、その幅方向
の中心線が、第2の補正部材の色選別パネルと平行な面
の幅方向の中心線からずれた状態で、第2の補正部材の
色選別パネルと平行な面に取り付けられていても、第2
の支持部材を適切に変形させ、色選別パネルをパネル部
側に移動させることが判った。
【0016】本発明は、かかる知見に基づいて創案され
たものであり、略長方形をなし、短辺と平行に複数条の
スリットが形成される色選別パネルと、この色選別パネ
ルの長辺側の両側を支持する一対の第1の支持部材と、
この一対の第1の支持部材を連結する一対の第2の支持
部材とからなる支持フレームと、この支持フレームの第
2の支持部材の色選別パネルと平行な面に接合され、色
選別パネルが熱変形するときに、第2の支持部材を熱変
形させる補正部材とを備えている。
【0017】そして、この陰極線管は、補正部材の色選
別パネルの長辺と平行とされる辺の長さが、第2の支持
部材の色選別パネルと平行な面の色選別パネルの長辺と
平行とされる辺の長さよりも大とされることを特徴とし
ている。
【0018】この陰極線管は、第2の支持部材を熱変形
させる補正部材が、色選別パネルの長辺と平行とされる
辺の長さを広げることにより体積を増加させるようにし
ているので、製造コストが安価に抑えられるとともに、
補正部材の取り付け状態が良好で、適切な電子ビームの
軌道修正が行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る陰極線管の具
体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に
説明する。
【0020】単銃3ビーム方式の陰極線管1は、例えば
図1に示すように、偏向ヨークによる偏向角に合わせて
略フラスコ状に成形されたファンネル部2と、このファ
ンネル部2の一端に接合される円筒形状のネック部3
と、ファンネル部2の他端に接合されるパネル部4とか
ら構成されるガラスバルブ5と、ネック部3の内部に配
設される電子銃6と、パネル部4の内部に配設される色
選別機構であるアパーチャーグリル7とから構成され
る。
【0021】ファンネル部2は、高電圧の加速による電
子ビームの衝突に対しても茶褐色とならないように、X
線の遮断性に優れたガラスを用いて形成されている。そ
して、このファンネル部2は、狭口とされる一端から他
端に向けて、偏向ヨークによる偏向角に合わせて漸次広
口となるように形成されている。
【0022】パネル部4は、略浅皿状を呈し、スクリー
ン面となる主面から壁部が立設してなる。そしてパネル
部4の主面には、その内面に、電子銃6から出射される
電子ビームの照射により発光する蛍光面8が形成されて
いる。
【0023】そして、ファンネル部2の狭口とされる一
端に円筒形状のネック部3が接合され、他端にパネル部
4が接合されて、ガラスバルブ5が構成される。
【0024】ネック部3内には、色信号回路から出力さ
れる色信号に基づいて電子ビームを出射する電子銃6が
配設されている。電子銃6は、その構造が単電子銃とな
っており、インラインに配置された3個のカソードから
放出される赤,緑,青に対応する電子ビームを1個の主
レンズ中心で交差するようにし、その後、3方向に離散
する電子ビームが静電偏光板で屈折し、蛍光面8上でコ
ンバーゼンスするように構成されている。
【0025】また、パネル部4の内部には、アパーチャ
ーグリル7が配設されている。アパーチャーグリル7
は、電子銃6より出射された赤,緑,青に対応する電子
ビームを透過させることにより、これら電子ビームが蛍
光面8のそれぞれに対応する発光色の蛍光体のみを照射
するようにして、色の選別を行うものである。このアパ
ーチャーグリル7は、例えば図2に示すように、全体と
してスクリーン面よりやや大とされた長方形をなす色選
別パネル(以下、FAGという。)9が、支持フレーム
10に支持されてなる。
【0026】FAG9は、例えば厚さ寸法が0.1mm
程度の略長方形をなす軟鋼板等の金属薄板に、短辺と平
行に複数条のスリット11が形成されている。そして、
FAG9は、長辺側の両側が、支持フレーム10の一対
の第1の支持部材12に支持されている。
【0027】支持フレーム10は、例えば鉄等の金属材
料から形成され、FAG9の長辺側の両側を支持する一
対の第1の支持部材12と、この第1の支持部材12を
連結する一対の第2の支持部材13とから構成される。
【0028】第1の支持部材12は、その断面形状がL
字状に形成され、その長さ方向に所定の曲率をもって円
弧形に形成されている。そして、一対の第1の支持部材
12は、FAG9の長辺の長さと略同じ長さに形成され
ている。そして、この第1の支持部材12の一主面に、
FAG10が所定の張力をもって溶着されて取り付けら
れる。
【0029】第2の支持部材13は、例えば、所定の口
径を有し、断面形状が略正方形とされる金属柱が、略コ
の字状を呈するように成形されてなる。そして、この第
2の支持部材13は、FAG9の短辺と略同じ長さに形
成される基部13aと、この基部13aの両端から、基
部13aに対して垂直方向に延設される支持部13bと
を有する。第2の支持部材13は、基部13aの両端か
ら延設される支持部13bの端部が、一対の第1の支持
部材12のFAG9が取り付けられない他方の主面に溶
着されることにより、一対の第1の支持部材12を連結
する。
【0030】また、第2の支持部材13は、基部13a
の右または左の側面に取付部材14が取り付けられる。
そして、第2の支持部材13は、この取付部材14を介
して、パネル部4の壁部の内面に取り付けられる。第2
の支持部材13が、パネル部4の壁部の内面に取り付け
られることにより、アパーチャーグリル7は、FAG9
がパネル部4に形成された蛍光面8から若干離間した位
置で、この蛍光面8と対向するように、ガラスバルブ5
内に配設される。
【0031】電子銃6から出射される赤,緑,青に対応
する電子ビームは、アパーチャーグリル7のFAG9に
形成された複数条のスリット11を通過することによ
り、それぞれの色の蛍光体のみを照射するように、軌道
が設定される。即ち、電子ビームのビーム軌道は、FA
G9に形成されたスリット11の位置によって決定され
る。
【0032】ところで、FAG9の電子ビームの透過率
は20〜25%程度であり、残りの75〜80%の電子
ビームは、FAG9に衝突し、熱エネルギーに変換され
る。この熱によりFAG9は熱膨張するので、FAG9
に形成されたスリット11に位置ずれが生じる。スリッ
ト11に位置ずれが生じるとスリット11を通過する電
子ビームの軌道がずれ、赤,緑,青に対応する電子ビー
ムが他色の蛍光体を照射してしまい、発光不良が生じて
色純度の劣化を招いてしまう。そこで、第2の支持部材
13の基部13aに、第2の支持部材13よりも熱膨張
係数が大である補正部材(以下、STC:Self Thermal
Compensaterという。) 15を取り付け、バイメタル
効果により、この第2の支持部材13を熱変形させ、F
AG9をパネル部4側へ移動させて、電子ビームの軌道
のずれを修正するようにしている。
【0033】STC15は、例えば熱膨張係数が1.7
2×10ー5/℃のSUS―304が平板状に成形されて
なる。そして、STC15は、一方の端部が、基部13
aのFAG9と平行とされる面の幅方向の一端から突出
するように、基部13aのFAG9と平行とされる面に
溶着される。このSTC15は、このように、一方の端
部が、基部13aのFAG9と平行とされる面の幅方向
の一端から突出するまでその幅を広げることによって、
体積を増加させ、目的とするFAG9の移動量を得られ
るようにしている。以下、このようなSTC15をOF
F―SET―STC15という。
【0034】そして、このOFF―SET―STC15
は、FAG9が電子ビームの衝突により熱膨張したとき
に、FAG9の熱を受けて、第2の支持部材13ととも
に熱膨張する。このとき、OFF―SET―STC15
は、その熱膨張係数が、第2の支持部材13の熱膨張係
数よりも大とされているので、バイメタル効果により第
2の支持部材13を円弧形状に変形させる。
【0035】アパーチャーグリル7は、図3に示すよう
に、第2の支持部材13が取り付けピン14を介してパ
ネル部4の壁部の内面に取り付けられることにより、ガ
ラスバルブ5内に固定されているので、第2の支持部材
13が円弧形状に変形すると、第1の支持部材12を介
して第2の支持部材13に支持されるFAG9が、パネ
ル部4側へ移動する。そして、FAG9の図3中A点に
形成されたスリット11は、FAG9が熱膨張すること
によりB点にずれるが、FAG9がパネル部4側へ移動
することにより、このスリット11はC点へ移動し、ス
リット11を通過する電子ビームの軌道の修正が図られ
る。なお、以上は、OFF―SET―STC15とし
て、熱膨張係数が1.72×10ー5/℃のSUS―30
4を使用した例について説明したが、OFF―SET―
STC15は、SUS―304に限定されるものではな
く、第2の支持部材13よりも熱膨張係数が大であれ
ば、いずれのものを用いても構わない。その場合は、O
FF―SET―STC15の突出量を調整して、同様の
効果をもたせるようにする。
【0036】また、このOFF―SET―STC15
は、図4に示すように、幅方向の両側の端部が、基部1
3aのFAG9と平行とされる面の幅方向の両端から突
出するように、基部13aのFAG9と平行とされる面
に溶着するようにしてもよい。
【0037】以上ように構成される陰極線管1は、テレ
ビジョン受像機に電源が投入されると、色信号回路より
出力された色信号が電子銃6に入力され、電子ビーム
が、偏向コイルの磁界により偏向されて、電子銃6から
蛍光面8へ向け出射される。そして、電子銃6より出射
された電子ビームは、FAG9に形成されたスリット1
1を通過することにより、ビーム軌道が設定される。
【0038】FAG9は、電子ビームの衝突により熱膨
張し、これにともない、FAG9に形成されたスリット
11にも位置ずれが生じるが、OFF―SET―STC
15が第2の支持部材13を変形させることにより、F
AG9はパネル部3側へ移動し、ビーム軌道の修正が図
られる。そして、スリット11を通過した赤,緑,青に
対応する電子ビームは、各色に対応した蛍光体のみを適
切に照射し、蛍光面8を発光させる。陰極線管1は、蛍
光面8が発光することにより、パネル部4の主面に映像
が映し出される。
【0039】そして、この陰極線管は、一方の端部が、
基部13aのFAG9と平行とされる面の幅方向の一端
から突出するまでその幅を広げることによって、体積を
増加させ、目的とするFAG9の移動量を得られるよう
にしたSTC(OFF―SET―STC)15を備える
ことにより、製造コストが安価に抑えられるとともに、
STC15の取り付け状態が良好となる。
【0040】
【実施例】本発明の効果を確認すべく、以下のような実
験を行った。即ち、OFF―SET―STCを備えたア
パーチャーグリルをサイズを変更して複数個製造し、比
較例として、従来のSTCを備えたアパーチャーグリル
を製造し、それぞれのFAGの移動量が適切な値となる
かどうかを確認した。なお、STCはSUS―304を
材料として用い、第2の支持部材は材料として鉄製の角
柱を用いている。
【0041】(アパーチャーグリルの製造)口径(縦×
横)が17.5×17.5(mm)の第2の支持部材
に、縦×横×厚みが220×20×3.0(mm)のO
FF―SET―STCを取り付けたアパーチャーグリル
を製造した(実施例1)。
【0042】口径が15.5×15.5(mm)の第2
の支持部材に、縦×横×厚みが220×20×3.0
(mm)のOFF―SET―STCを取り付けたアパー
チャーグリルを製造した(実施例2)。
【0043】口径が13.5×13.5(mm)の第2
の支持部材に、縦×横×厚みが220×14×3.0
(mm)のOFF―SET―STCを取り付けたアパー
チャーグリルを製造した(実施例3)。
【0044】口径が13.5×13.5(mm)の第2
の支持部材に、縦×横×厚みが220×17×3.0
(mm)のOFF―SET―STCを取り付けたアパー
チャーグリルを製造した(実施例4)。
【0045】口径が21×21(mm)の第2の支持部
材に、縦×横×厚みが220×20×3.0(mm)の
OFF―SET―STCを取り付けたアパーチャーグリ
ルを製造した(比較例1)。
【0046】(FAGの移動量の確認)以上のアパーチ
ャーグリルをそれぞれガラスバルブ内に配設し、それぞ
れのアパーチャーグリルのFAGが適切に移動するかど
うかを確認した。結果を図5に示す。なお、図5は計算
により求められるFAGの理論上昇量と実際の移動量で
ある実効値を同一グラフで表したものであり、縦軸を実
効値(μm)、横軸を理論上昇量(mm)としている。
そして、FAGに電子ビームが当たるときの入射角を勘
案して、FAG理論上昇量と実効値間に定数αを入れ、
理想とされるFAGの上昇量を図5中点線で示した。
【0047】図5のグラフから、実施例1のOFF―S
ET―STC、実施例3のOFF―SET―STC、実
施例4のOFF―SET―STCは、それぞれFAGを
理想とされる距離だけ上昇させていることが判る。実施
例2のOFF―SET―STCによるFAGの上昇量
は、理想とされる上昇量から5μmの開きがあるが、こ
れは、測定を人手で行っていることによる誤差と考えら
れる。
【0048】このように、STCの一端部を第2の支持
部材のFAGと平行とされる面の幅方向の一端から突出
するようにしたOFF―SET―STCは、従来懸念さ
れたように、FAGをパネル部側以外の方向へ移動させ
るようなことはなく、従来のSTCと同様にFAGを適
切にパネル部側へ移動させることができる。したがっ
て、OFF―SET―STCは、厚みを一定限度以上増
すことなく体積を増加させて、FAGを適切にパネル部
側へ移動させ、電子ビームのビーム軌道を修正すること
ができる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る陰極線管は、色選別パネル
の長辺と平行とされる辺の長さを、上記第2の支持部材
の色選別パネルと平行な面の色選別パネルの長辺と平行
とされる辺の長さよりも大とすることによって体積を増
加させた補正部材を備えているので、補正部材に安価な
材料を用いることができ、製造コストが安価に抑えられ
るとともに、補正部材の取り付け状態が良好となり、適
切な電子ビームの軌道修正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】陰極線管の要部概略斜視図である。
【図2】アパーチャーグリルの斜視図である。
【図3】電子ビームの軌道修正を説明する陰極線管の要
部断面図である。
【図4】第2の支持部材に取り付けられた補正部材の他
例を示す斜視図である。
【図5】補正部材と色選別パネルの移動量との関係を説
明する図である。
【図6】補正部材の体積と色選別パネルの移動量との関
係を説明する図である。
【符号の説明】
1 陰極線管、7 アパーチャーグリル、9 FAG、
10 支持フレーム、11 スリット、12 第1の支
持部材、13 第2の支持部材、15 STC(OFF
―STE―STC)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略長方形をなし、短辺と平行に複数条の
    スリットが形成される色選別パネルと、 上記色選別パネルの長辺側の両側を支持する一対の第1
    の支持部材と、上記一対の第1の支持部材を連結する一
    対の第2の支持部材とからなる支持フレームと、 上記支持フレームの上記第2の支持部材の色選別パネル
    と平行な面に接合され、上記色選別パネルが熱変形する
    ときに、上記第2の支持部材を熱変形させる補正部材と
    を備え、 上記補正部材は、色選別パネルの長辺と平行とされる辺
    の長さが、上記第2の支持部材の色選別パネルと平行な
    面の色選別パネルの長辺と平行とされる辺の長さよりも
    大とされることを特徴とする陰極線管。
JP1690897A 1997-01-30 1997-01-30 陰極線管 Withdrawn JPH10214571A (ja)

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JP1690897A JPH10214571A (ja) 1997-01-30 1997-01-30 陰極線管

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JPH10214571A true JPH10214571A (ja) 1998-08-11

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100385211B1 (ko) * 1999-06-30 2003-05-27 삼성에스디아이 주식회사 훅스프링과 이를 이용한 평면형 음극선관

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KR100385211B1 (ko) * 1999-06-30 2003-05-27 삼성에스디아이 주식회사 훅스프링과 이를 이용한 평면형 음극선관

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