JPH10214066A - 液晶画像表示装置 - Google Patents

液晶画像表示装置

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JPH10214066A
JPH10214066A JP3129797A JP3129797A JPH10214066A JP H10214066 A JPH10214066 A JP H10214066A JP 3129797 A JP3129797 A JP 3129797A JP 3129797 A JP3129797 A JP 3129797A JP H10214066 A JPH10214066 A JP H10214066A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶画像表示装置において、アナログ系の回
路規模を縮小し、液晶を交流駆動するためのオフセット
付加を均一で高精度に行なう。 【解決手段】 データ反転回路4'とスイッチ回路5で非
反転/反転のフィールド画像信号を交互に得て、結合容
量21で直流成分を除去し、バイアス電圧を与えて液晶表
示パネル8'のHドライバ11へ入力する。液晶表示パネル
8'の信号保持用容量56と共通電極73に対して各同期電圧
供給回路25,26からフィールド周期で反転するパルス電
圧を供給してフィールド間の画像信号にオフセット電圧
を付加する。フィールド間の画像信号が強い相関性を有
するために直流成分除去後の平均レベルが常に一定とな
り、オフセットは液晶表示パネル8'側で付加するために
信号入力系が簡素化でき、また全画素について均一で高
精度なオフセットが設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビジョン受像機
のディスプレイやプロジェクタ等に適用される液晶画像
表示装置に係り、特にアクティブマトリクス駆動方式に
よる透過型又は反射型の液晶表示パネルを用いた装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近、テレビジョン受像機やパーソナル
コンピュータのディスプレイや大型画面の動画表示用プ
ロジェクタ等にカラー液晶画像表示装置が広範に普及し
つつあり、前者のディスプレイには透過型の液晶表示パ
ネルが、後者のプロジェクタには反射型の液晶表示パネ
ルが適用され、カラーフィルタと組合わせて精細でひず
みのないカラー画像表示を実現している。
【0003】そして、一般に、前記の液晶表示パネルに
はアクティブマトリクス駆動方式が採用されており、図
7に示すような信号入力系を介して画像信号が入力され
る。同図において、1は画像信号に所定のディジタル処
理を施す信号処理回路、2は処理後のディジタル画像信
号をアナログ信号へ変換するD/A変換器、3はD/A変
換後の画像信号を増幅するアンプ、4は増幅後の画像信
号を反転させる反転回路、5は増幅後の画像信号と反転
回路で反転された画像信号を切換えて出力するスイッチ
回路、6はスイッチ回路5をフィールド周期で切換えるス
イッチ制御回路、7はスイッチ回路の出力信号にオフセ
ットを付加するオフセット付加回路、8は液晶表示パネ
ルである。
【0004】ところで、例えば、アクティブマトリクス
駆動方式の反射型液晶表示パネル8はその表示エリアの
1画素分が図8に示すような基本的構造からなり、その
構造をマトリクス状に配列させてパネル面を構成する。
先ず、図8において、51はSi基板であり、その上に半
導体プロセスによってMOS-FET52(ソース53,ゲー
ト54,ドレイン55)と信号保持用容量56が形成されてい
る。そして、それら素子の上側が絶縁体層57によって覆
われていると共にその絶縁体層57の上にAlの画素電極
(反射電極)58が形成されており、画素電極58の下側の一
部がMOS-FET52のソース55に接続されている。ま
た、その接続部分からは導体部59が側方へ延在されてお
り、導体部59とSi基板51の間にSiO2の誘電体膜60を
介在させることで信号保持用容量56を構成している。即
ち、スイッチング素子であるMOS-FET52と信号保
持用容量56と画素電極58からなる一画素分の能動素子回
路をマトリクス状に形成し、全体として能動素子基板61
を構成している。一方、71は透明基板であり、ガラス基
板72の片面に透明な共通電極膜73が成膜してある。そし
て、能動素子基板61側の表面と透明基板71側の共通電極
膜73の表面にはそれぞれ液晶配向膜62,74が施され、各
基板61,71の液晶配向膜62,74の間に液晶層80を挾装・封
止して、全体として液晶表示パネルが構成されている。
【0005】次に、この装置の動作を図7の液晶表示パ
ネル部分(8)に示されている等価回路図も参照しながら
説明する。先ず、各MOS-FET52のゲート54にはV
ドライバ9から垂直走査信号を通電するゲート線10が、
ソース53にはHドライバ11から画像信号を通電する信号
線12が接続されている。ここで、ゲート線10を通じて垂
直走査信号がゲート54に印加されるとMOS-FET52
はオンとなり、信号線12の画像信号がソース53からドレ
イン55を通じて画素電極58に印加されると共に導体部59
を介して信号保持用容量56が充電される。従って、ゲー
ト線10の選択信号が非選択状態になっても信号保持用容
量56には画素信号に対応した電荷が蓄積されたおり、信
号保持用容量56(CH)と液晶層80の容量(CLC)で構成さ
れる合計容量と放電抵抗による時定数で決定される時間
だけ画素電極58の電位が保持される。但し、前記の時間
はフィールド周期よりも長く設定されている。
【0006】そして、その時間帯には液晶層80に対して
画素電極58と共通電極膜73の間の電位差が印加されて液
晶の光透過率が変化するため、その電位差を信号線12の
画像信号で制御することによって、ガラス基板72へ入射
した後に反射電極層8で反射して再びガラス基板72から
出射する光を変調することが可能になる。具体的には、
ゲート線10に走査選択信号を通電してその方向の全ての
MOS-FET52をオン状態にし、オン状態になったM
OS-FET52に接続された各信号保持用容量56に対し
て各信号線12から画像信号を順次書込むという方式で水
平・垂直方向へ走査し、入射光(読出し光)を画素単位で
変調した反射光を得る。
【0007】ところで、液晶は交流で駆動する必要があ
り、この種の液晶画像表示装置ではフィールド反転駆動
方式やフレーム反転駆動方式が採用されている。即ち、
フィールド反転駆動方式の場合であれば、第1フィール
ドと第2フィールドで画像信号を反転させHドライバ11
へ入力し、液晶層80を交流の実効値で駆動させる。図7
において反転回路4とスイッチ回路5を設けているのはそ
のためであり、スイッチ回路5によってアンプ3の出力a
と反転回路4の出力bをフィールド周期で切換え、その
フィールド単位で反転する出力cをオフセット付加回路
7へ入力し、オフセット回路7で液晶の閾値電圧に相当す
る電圧分を信号成分に付加した信号cをHドライバ11へ
入力させている。
【0008】一方、最近の液晶画像表示装置では表示画
像の高精細化の傾向が著しく、それに伴って画素数が大
幅に増大している。その場合、当然に液晶表示パネルの
駆動周波数が高くなり、その構成素子の動作速度に限界
を生じて画像信号の周波数に対応して動作しなくなる。
そこで、画像信号を分割して転送し、図9に示すよう
に、液晶表示パネル側のHドライバ11'を多相構成にし
て駆動周波数を低下させている。即ち、同図の場合であ
れば、元の画像信号を4分割したSIG1〜SIG4の分割画像
信号をHドライバ11'へ入力し、水平方向の画素数の1/
4に相当するビット数で構成されたシフトレジスタ13を
用いて各画像信号線に接続されているスイッチ回路14を
4個単位で同時にオン/オフ制御し、各画像信号線の画
素信号を同時に4画素分ずつ書込んでゆく方式を採用し
ている。この方式によれば、単相の信号入力系で画像信
号を入力する場合と比較して液晶表示パネルの駆動周波
数を1/4に低下させることができ、画素数が大きい装
置にも対応することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7におい
て、画像信号の入力系の内、D/A変換後のアンプ3・反
転回路4・スイッチ回路5・オフセット付加回路7がアナロ
グ系回路となるが、具体的には相当に複雑な回路構成に
なる。特に、非反転の画像信号と反転した画像信号の対
称性(利得,周波数特性,位相特性,オフセット量等)に関
して厳密な精度が要求されるが、前記のように複雑な回
路構成においてそれを実現することは困難であり、製品
の特性にバラツキが生じる場合が少なくない。また、図
9のように元の画像信号を分割転送する多相化方式を採
用する場合にはその多相化数分の信号入力系を構成する
必要があり、各相の特性にバラツキがあると表示画像に
縦縞の固定パターンノイズが発生し、極めて品位の低い
画質になってしまう。従って、従来の構成によると、画
像の表示精度や品質を確保するために回路素子に高精度
なものを適用する必要があり、また調整工程を設ける必
要がある等の理由から、結果的に製造コストのアップを
余儀なくされている。特に、ハイビジョン等のように画
素数が大きい高精細な表示画像を得るための液晶画像表
示装置では多相化数が8相以上になるため、アナログ回
路の総合的規模が非常に大きくなり、前記の問題を解消
することが重要な課題になっている。
【0010】そこで、本発明は、フィールド間で画像信
号が強い相関性を有していることに着目し、より簡単な
回路構成で前記の各問題点を解消して高品位な画像表示
を可能にした液晶画像表示装置を提供することを目的と
して創作された。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、アクティ
ブマトリクス駆動方式の液晶表示パネルを用いた液晶画
像表示装置において、画像信号をフィールド周期で反転
させる信号反転手段と、非反転のフィールド画像信号と
前記信号反転手段で反転されたフィールド画像信号の直
流成分を結合容量で除去し、その直流成分除去後の信号
を前記液晶表示パネルが動作する電圧レベルにバイアス
調整して前記液晶表示パネルへ入力させる信号入力手段
と、前記液晶表示パネルの各画素電極に接続されている
信号保持用容量の他方の電極群に対して、前記バイアス
電圧を中心レベルとして画像信号の最大振幅より大きい
レベル差に設定された2レベルの電圧をフィールド周期
で交互に繰返して供給する第1電圧供給手段と、前記液
晶表示パネルで液晶層を介して能動素子基板と対向せし
められている透明基板側の共通電極に対して、前記バイ
アス電圧を中心レベルとして画像信号の最大振幅より大
きいレベル差に設定された2レベルの電圧を前記第1電
圧供給手段の供給電圧と同一位相にて供給する第2電圧
供給手段とを具備したことを特徴とする液晶画像表示装
置に係る。
【0012】この発明において、画像信号を信号反転手
段によってフィールド周期で反転させることは従来の装
置と同様であるが、非反転のフィールド画像信号と反転
させたフィールド画像信号は信号入力手段の結合容量と
バイアス調整回路を介して液晶表示パネルへ入力され
る。その場合、フィールド周期で極性の反転したフィー
ルド画像信号が交互に信号入力手段の結合容量を通過す
るが、フィールド単位で時系列的にみると交流信号が結
合容量を通過することになり、且つ画像信号はフィール
ド間で強い相関性を有しているため、結合容量で直流成
分が除去されると、その出力信号は交流化された画像信
号の平均レベルが中心レベルとなり、またフィールドが
切換わる時点の時間軸に関して非反転のフィールド画像
信号と反転したフィールド画像信号の各信号波形が対称
性を有した態様で交互に連続したものになる。そして、
前記の平均レベルは、画像信号のフィールド間での強い
相関性に基づいて、各フィールド画像信号の内容の如何
にかかわらず常に一定となる。
【0013】ところで、信号入力手段の出力信号は前記
の平均レベルに対してバイアス調整を行なったものであ
るが、オフセットが付加されていないために動作閾値電
圧を境界として液晶を交流駆動させることができない。
そこで、この発明では、液晶表示パネル側に第1電圧供
給手段と第2電圧供給手段を設けて信号保持用容量と共
通電極にフィールド周期で2レベルを繰返す電圧を供給
し、それによって各フィールドの画像信号のレベルをフ
ィールド周期で交互に引き上げ/引き下げ、結果的にフ
ィールド間でオフセットが付加された画像信号が液晶に
印加されるようにしてその交流駆動を実現している。但
し、第1電圧供給手段と第2電圧供給手段が供給する2
レベルの電圧は、前記のバイアスレベルを中心レベルと
して、そのレベル差が画像信号のとり得る最大振幅より
大きく設定されていなければならない。何故なら、各電
圧供給手段は信号入力手段から入力された信号のレベル
をフィールド周期で引き上げ/引き下げるが、入力信号
はバイアスレベルを中心に画像信号のとり得る最大振幅
内で変動するため、前記設定条件がなければ常にオフセ
ットを確保できる保証が得られないからである。
【0014】そして、この発明によれば、液晶表示パネ
ルに対する信号入力系は信号反転手段と単純な結合容量
とバイアス調整回路からなる信号入力手段が挿入される
だけであり、複雑な回路構成になるオフセット付加回路
が不要になるために信号入力系の回路構成が簡素化され
る。一方、液晶表示パネル側に第1電圧供給手段と第2
電圧供給手段を設ける必要があるが、液晶表示パネルを
製造する際の半導体プロセスにおいて信号保持用容量に
接続した導体パターンを形成しておき、フィールド周期
に同期した各電圧供給回路から前記の導体パターンと共
通電極に対して2レベルを繰返す電圧を供給させればよ
い。また、このオフセット付加の方式によれば、液晶表
示パネル全体にわたって常に一様な条件でオフセット量
を与えることができるため、ムラのない安定した画像表
示が実現できる
【0015】第2の発明は、第1の発明の原理を多相化
方式の液晶画像表示装置に適用したものであり、多相化
された各信号入力系に、画像信号をフィールド周期で反
転させる信号反転手段と、非反転のフィールド画像信号
と前記信号反転手段で反転されたフィールド画像信号の
直流成分を結合容量で除去し、その直流成分除去後の信
号を前記液晶表示パネルが動作する電圧レベルにバイア
ス調整して前記液晶表示パネルへ入力させる信号入力手
段を設けると共に、前記液晶表示パネルの各画素電極に
接続されている信号保持用容量の他方の電極群に対し
て、前記バイアス電圧を中心レベルとして画像信号の最
大振幅より大きいレベル差に設定された2レベルの電圧
をフィールド周期で交互に繰返して供給する第1電圧供
給手段と、前記液晶表示パネルで液晶層を介して能動素
子基板と対向せしめられている透明基板側の共通電極に
対して、前記バイアス電圧を中心レベルとして画像信号
の最大振幅より大きいレベル差に設定された2レベルの
電圧を前記第1電圧供給手段の供給電圧と同一位相にて
供給する第2電圧供給手段とを具備したことを特徴とす
る液晶画像表示装置に係る。
【0016】この発明は、液晶画像表示装置が多相化方
式を採用していることに基づき、多相化された個々の信
号入力系に信号反転手段と信号入力手段を設けている点
で第1の発明と相違する。従来の方式では、多相化され
た各信号入力系にそれぞれオフセット付加回路が必要に
なるが、この発明では信号入力系に各単純な結合容量と
バイアス回路からなる信号入力手段を設けるだけで足
り、回路規模の大幅な縮小が実現できる。また、従来の
オフセット付加回路による場合には各信号入力系でのオ
フセット量にバラツキが生じて画質の低下を招くが、こ
の発明では第1電圧供給手段と第2電圧供給手段で液晶
表示パネルの前画素に対するオフセットの付加を行うた
め、バラツキがなく高精度なオフセット量を与えること
ができる。従って、第1の発明に示した原理はこの第2
の発明においてより有効な意義を有する。
【0017】第3の発明は、アクティブマトリクス駆動
方式の液晶表示パネルを用いた液晶画像表示装置におい
て、各フィールド画像信号を1フィールド周期内に2回
転送出力させるフィールド倍速手段と、前記フィールド
倍速手段から得られる画像信号を1/2フィールド周期
で反転させる信号反転手段と、前記フィールド倍速手段
から得られる非反転のフィールド画像信号と前記信号反
転手段で反転されたフィールド画像信号の直流成分を結
合容量で除去し、その直流成分除去後の信号を前記液晶
表示パネルが動作する電圧レベルにバイアス調整して前
記液晶表示パネルへ入力させる信号入力手段と、前記液
晶表示パネルの各画素電極に接続されている信号保持用
容量の他方の電極群に対して、前記バイアス電圧を中心
レベルとして画像信号の最大振幅より大きいレベル差に
設定された2レベルの電圧を1/2フィールド周期で交
互に繰返して供給する第1電圧供給手段と、前記液晶表
示パネルで液晶層を介して能動素子基板と対向せしめら
れている透明基板側の共通電極に対して、前記バイアス
電圧を中心レベルとして画像信号の最大振幅より大きい
レベル差に設定された2レベルの電圧を前記第1電圧供
給手段の供給電圧と同一位相にて供給する第2電圧供給
手段とを具備したことを特徴とする液晶画像表示装置に
係る。
【0018】この発明は、フィールド倍速手段を設ける
と共に、信号反転手段と第1及び第2の電圧供給手段が
それぞれ1/2フィールド周期で動作させるようにして
いる点において第1の発明と異なる。先ず、フィールド
倍速手段で各フィールド画像信号を倍速転送して1フィ
ールド周期内に2回転送出力させるようにし、信号反転
手段が1/2フィールド周期で信号を反転させることに
より、1フィールド周期で同一のフィールド画像信号が
非反転状態と反転状態で得られるようにしている。従っ
て、1フィールド周期内で非反転の画像信号と反転した
画像信号は完全な対称性を有し、またその反転周期は第
1の発明の場合の1/2になるため、信号入力手段の出
力は極めて安定した平均レベルを中心とした1フィール
ド周期の交流信号となる。一方、液晶表示パネルには1
フィールド周期の交流信号が入力されるため、それに対
応して各電圧供給手段は1/2フィールド周期で2レベ
ルの電圧を交互に繰返すようになっている。但し、オフ
セット付加に係る電圧レベルの条件設定に関しては第1
の発明と同様である。
【0019】この発明によれば、液晶表示パネルへの入
力信号は1フィールド周期内でその中心時間軸に関して
完全な対称性を有した交流信号となり、液晶表示パネル
側において各電圧供給手段でオフセットが付加された電
圧(液晶への印加電圧)は、1フィールド周期内でバイア
ス電圧レベルを中心に完全な対称性を有して反転するこ
とになる。従って、常にフィールド周期内で液晶の高精
度な反転駆動が実現でき、ディスクリネーションが発生
しない高品位な画像再生が可能になる。また、前記のよ
うに画像信号の平均値が極めて安定するため、より正確
なオフセット付加が実現できる。
【0020】第4の発明は、第3の発明の原理を多相化
方式の液晶画像表示装置に適用したものであり、多相化
された各信号入力系に、分割された各フィールド分の画
像信号を1フィールド周期内に2回転送出力させるフィ
ールド倍速手段と、前記フィールド倍速手段から得られ
る画像信号を1/2フィールド周期で反転させる信号反
転手段と、前記フィールド倍速手段から得られる非反転
のフィールド分の画像信号と前記信号反転手段で反転さ
れたフィールド分の画像信号の直流成分を結合容量で除
去し、その直流成分除去後の信号を前記液晶表示パネル
が動作する電圧レベルにバイアス調整して前記液晶表示
パネルへ入力させる信号入力手段を設けると共に、前記
液晶表示パネルの各画素電極に接続されている信号保持
用容量の他方の電極群に対して、前記バイアス電圧を中
心レベルとして画像信号の最大振幅より大きいレベル差
に設定された2レベルの電圧を1/2フィールド周期で
交互に繰返して供給する第1電圧供給手段と、前記液晶
表示パネルで液晶層を介して能動素子基板と対向せしめ
られている透明基板側の共通電極に対して、前記バイア
ス電圧を中心レベルとして画像信号の最大振幅より大き
いレベル差に設定された2レベルの電圧を前記第1電圧
供給手段の供給電圧と同一位相にて供給する第2電圧供
給手段とを具備したことを特徴とする液晶画像表示装置
に係る。
【0021】第3の発明に対するこの発明の関係は、第
1の発明に対する第2の発明の関係と同様であり、この
発明は多相化方式の液晶画像表示装置において更に高品
位な画像再生と安定したオフセット付加を可能にする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶画像表示装置
の実施形態を図1から図3を用いて詳細に説明する。 《実施形態1》この実施形態に係る液晶画像表示装置の
システム構成は図1に示される。同図において、先ず、
信号入力系の信号処理回路1、D/A変換器2、アンプ3、
スイッチ回路5、及びスイッチ制御回路6は図7で説明し
た各要素と同様であるが、この実施形態では、信号処理
回路1から出力されるディジタル画像データをデータ反
転回路4'で反転させ、信号処理回路1側の画像データと
反転後の画像データをスイッチ回路5によってフィール
ド周期で切換えるようにしており、その切換えられた後
の画像データをD/A変換器2でアナログ信号へ変換して
アンプ3で増幅している。即ち、予めディジタルデータ
の段階で画像データを反転させておき、信号の精度を高
く保ってD/A変換を行なうようにしている。
【0023】この実施形態における信号入力系の特徴
は、アンプ3の出力を結合容量21とバイアス回路を介し
て液晶表示パネル8'のHドライバ11へ入力させている点
にある。尚、バイアス回路は結合容量21の出力に抵抗22
を介して直流電源23からバイアス電圧を与えるようにな
っている。
【0024】一方、液晶表示パネル8'側についてみる
と、アクティブマトリクス駆動方式の基本的構成は図7
及び図8で説明したものと同様であるが、その各能動素
子回路に係る画素信号保持用容量56(CH)の基板側に相
当する部分に共通の信号線24(図8の二点鎖線で示す位
置)が施されており、その信号線24に対して外部の同期電
圧供給回路25からフィールド周期でV1とV2の2レベル
を繰返すパルス電圧が印加されるようになっている点、
及び共通電極73に対しても外部の同期電圧供給回路26か
らフィールド周期でV1'とV2'の2レベルを繰返すパル
ス電圧が印加されるようになっている点に特徴がある。
また、この実施形態では、電圧シフト回路27によって液
晶表示パネル8'全体の電源電圧VDをフィールド周期で
A1とVA2の2レベルを繰返すパルス電圧でシフトさせ
る方式を採用している。尚、各同期電圧供給回路25,26
は信号処理回路1のフィールド同期信号に同期して作動
し、また電圧シフト回路27は同期電圧供給回路25の動作
に同期して作動するようになっており、出力される各パ
ルス電圧の位相は同一である。
【0025】以上のシステム構成において、信号入力系
では、信号処理回路1から出力されるディジタル画像信
号をデータ反転回路4'で反転させ、信号処理回路1の出
力である非反転データ(a)とデータ反転回路4'の出力で
ある反転データ(b)を得るが、スイッチ回路5によって
フィールド周期で非反転データと反転データが交互に選
択出力され、D/A変換・増幅されて結合容量21へ入力
される。その場合、スイッチ回路5の出力として各フィ
ールド画像信号が交互に極性反転した時系列的な信号デ
ータが得られ、D/A変換・増幅後の信号は2フィール
ド周期での交流波形となる。従って、結合容量21を通過
した信号は、前記の交流波形信号から直流成分が除去さ
れることにより、その交流波形信号の平均レベルを中心
として非反転データ(a)と反転データ(b)に対応した信
号波形がフィールド周期で交互に連続した信号となる。
【0026】ここで重要な点は、周知のように画像信号
はフィールド間で強い相関性を有しているため、常に前
記の平均レベルが一定に保たれることである。即ち、結
合容量に入力する交流信号波形は前記の相関性によって
平均レベルに対して対称性を有しているため、各フィー
ルド画像信号の内容の如何にかかわらず、平均レベルが
一定値として得られる。そして、結合容量21から出力さ
れた信号には、ほぼ液晶の動作閾値電圧に相当する定電
圧電源である直流電源23によってバイアス電圧を与えら
れ、その電圧レベルAPLを中心にした交流波形信号
(c)が液晶表示パネル8'のHドライバ11へ入力される。
ここに、交流波形信号(c)は、電圧レベルAPLを中心
に2フィールド周期で振幅する信号であると共に、隣接
した第1フィールドと第2フィールドに対応する信号波
形がフィールドの切換わる時間軸に関しても対称性を有
している。
【0027】従って、交流波形信号(c)を液晶表示パネ
ル8'へ入力させると、各画素の画素電極58と信号保持用
容量56(CH)に対して電圧レベルAPLを中心として反
転したレベルの画素信号が印加されることになる。しか
し、その交流波形信号(c)は図7のdに示したようにオ
フセットを付加して液晶の交流駆動を実現する信号波形
になっておらず、そのままでは液晶を正規に駆動させる
ことができない。そこで、この実施形態では、各同期電
圧供給回路25,26からフィールド周期で2レベルを繰返
すパルス電圧を同一位相で印加することにより、電圧レ
ベルAPLを中心レベルとして第1フィールドでは電圧
レベルを引き上げ、第2フィールドでは引き下げるよう
にし、結果的に液晶のフィールド反転駆動方式を実現さ
せている。
【0028】次に、前記の特殊なフィールド反転駆動方
式におけるオフセット付加機能を図2の信号タイミング
チャートを参照して説明する。尚、同図における(A)は
液晶表示パネル8'のHドライバ11に対して入力される交
流波形信号(c)を、(B)及び(C)は各同期電圧供給回路
25,26が供給するパルス電圧を、(D)は結果的に液晶に
印加される電圧波形を、(E)は電圧シフト回路27が供給
するパルス電圧に相当する。ここに、先ず、各同期電圧
供給回路25,26のパルス電圧はフィールド周期で同一位
相にて供給されているが、その双方の電圧変化に伴って
液晶に印加される実効電圧変化を(V2s−V1s)とし、
また画像信号がとり得る最大振幅のレベル差をSmax=
(Wmax−Bmax)とした場合、(V2s−V1s)−Smax>
0の条件が成立するように各同期電圧供給回路25,26の
パルス電圧の振幅(V2−V1),(V2'−V1')が設定され
ている。
【0029】そして、第1フィールドでは画像信号の電
圧レベルがAPLから1/2・(V2s−V1s)だけ引き上
げられ、第2フィールドではAPLから1/2・(V2s−
V1s)だけ引き下げられることになるが、今、仮に画像
信号が最大振幅のレベル差Smaxを有した信号内容であ
ったとしても、第1フィールドでは1/2・(V2s−V1
s−Smax)のAPLから正極性側へのオフセットが確保
でき、また第2フィールドでもAPLから負極性側へ同
一量のオフセットが確保できる。従って、常にAPLを
中心として(V2s−V1s−Smax)のオフセット量が確
保され、図2の(A)に示すようにHドライバ11へ入力さ
れる交流波形信号(c)はバイアス電圧によってAPLを
中心レベルであること、及び前記のように(V2s−V1
s)−Smax>0の条件を満たすように各同期電圧供給回
路25,26のパルス電圧の振幅が設定されていることか
ら、図2の(D)に示すように、結果的に液晶にオフセッ
トが付加された交流画像信号が印加され、常に適正なフ
ィールド反転駆動が行なえる。画像信号のP-Pレベル
差SがSmaxより小さい場合に問題がないことは、図2
の(D)の画像信号のレベル位置からみて当然である。ま
た、オフセット量:(V2s−V1s−Smax)をどれだけ付
加するかは液晶の駆動閾値特性を考慮して設定される
が、各同期電圧供給回路25,26のパルス電圧の振幅を調
整して対応すればよい。
【0030】尚、この実施形態では各同期電圧供給回路
25,26のパルス電圧の振幅を異ならせて(V2−V1)>(V
2'−V1')としている。これは、、液晶表示パネル8'の
各MOS-FET52のドレイン-ソース間に存在する浮遊
容量によって信号保持用容量56の電圧が低下する傾向を
見込んだためであるが、もしその影響を受けないほど信
号保持用容量56の容量値CHが大きければ、(V2−V1)
=(V2'−V1')としてもよく、その場合には各同期電圧
供給回路25,26を単一回路で構成できる。
【0031】ところで、この実施形態では、液晶表示パ
ネル8'の電源電圧VDを電圧シフト回路27によってフィ
ールド周期でシフトさせるようにしている。これは、図
2の(D)に示すように、実質的に液晶に印加される電圧
が画像信号分とオフセット分とが加算された交流信号に
なると、そのP-P電圧はかなり大きいものとなって液
晶表示パネル8'の耐圧が問題になる。そこで、電圧シフ
ト回路27によって各同期電圧供給回路25,26のパルス電
圧と同一位相の電圧パルス(P-P値:VA2,VA1)を液晶
表示パネル8'の電源部に印加させ、前記の問題を解消さ
せている。
【0032】《実施形態2》この実施形態は、実施形態
1によるオフセット付加の原理を多相化方式の液晶画像
表示装置に適用したものであり、そのシステム構成は図
3に示される。多相化方式を採用しているため、同図に
示すように、画像信号の入力系が4系統になっており、
液晶表示パネル15側のHドライバ11'が図9に示した回
路構成になっているが、他の回路については実施形態1
(図1)の場合と同様である。また、図3において、図1
と同一符号で示される回路要素は同一のものであり、こ
こではそれらの機能についての説明を省略する。
【0033】この実施形態では、前記のように4系統の
信号入力系が構成されているが、各信号入力系は水平走
査方向の画像信号に関して3画素分ずつ隔った画素信号
を扱い、4系統で隣接した4画素分の画素信号をHドラ
イバ11'へ同時に転送出力できるようになっている。そ
して、信号処理部1'とデータ反転回路4'とスイッチ回路
5とDA変換器2とスイッチ制御回路6とからなる各系統
のディジタル処理回路は一括してICチップにまとめら
れており、アンプ3と結合容量21とバイアス回路からな
る各系統のアナログ系回路が各系統のディジタル処理回
路に接続されている。但し、バイアス回路は、抵抗22を
各系統別に接続させているが、直流電源23に関しては単
一電源になっている。尚、バイアス回路に関しては、必
ずしも図3のような回路構成とする必要はなく、図6に
示すようにシステムの電源電圧を分圧抵抗22a,22bで分
圧してバイアス電圧を得るようにしてもよく、その場合
には直流電源23を省略できる。
【0034】この実施形態では、液晶表示パネル15のV
ドライバ9がゲート線10を選択する度に、その水平走査
ラインについてHドライバ11'が4画素分の画素信号を
同時に書込みながら順に水平方向に走査してフィールド
画像を構成するが、実施形態1の場合と同様に、各同期
電圧供給回路25,26から画素信号保持用容量56(CH)の基
板側の信号線24と共通電極73に対してフィールド周期で
パルス電圧が印加され、反転関係にある第1フィールド
と第2フィールドの画像信号に対してオフセットが付加
される。従って、多相化方式で画素信号を書込んで液晶
表示パネル15の駆動周波数を低くしている点で実施形態
1と異なるだけであり、信号入力系の機能と液晶表示パ
ネル15でのフィールド反転駆動・オフセット付加条件に
ついては実施形態1と同様である。尚、この実施形態に
おいても、液晶表示パネル15の耐圧特性を考慮して、電
圧シフト回路27によって各同期電圧供給回路25,26のパ
ルス電圧と同一位相の電圧パルスを液晶表示パネル8'の
電源部に印加させている。
【0035】そして、以上のように実施形態1の動作原
理を多相化方式の液晶画像表示装置に適用することは、
次のような点で極めて有効である。先ず、通常の多相化
方式による場合には、各信号入力系には個別にオフセッ
ト付加回路が必要となり、アナログ系回路が複雑化して
その回路規模が大きくなるが、この実施形態によれば、
アンプ3と結合容量21とバイアス回路からなる簡単な回
路構成だけで足り、回路規模の大幅な縮小が図れると共
にバラツキのない高精度な入力信号を得ることができ
る。また、オフセット付加は液晶表示パネル15に対する
同期電圧供給回路25,26からのパルス電圧の供給により
全画素に対して一括して行なっているため、通常の多相
化方式のように各信号入力系の特性のバラツキがオフセ
ット誤差を生じさせてしまうようなことがなく、高精度
で安定したオフセット付加が可能になる。但し、実施形
態1で説明したように液晶表示パネル15側にパルス電圧
供給用の信号線24を形成しておく必要があるが、それ自
体は1系統の信号線であり、また半導体プロセスによっ
て容易に形成できることから、回路規模の拡大や製造コ
ストのアップにはならず、オフセット付加回路を各信号
入力系に設けることと比較すれば遥かに有利である。
【0036】《実施形態3》この実施形態に係る液晶画
像表示装置のシステム構成は図4に示され、同図におい
て図1と同一符号で示される回路要素は同一のものであ
る。この実施形態の特徴は、次のような点にある。 (1) 実施形態1の信号処理回路1はフィールド周期で各
フィールド画像データを出力するが、この実施形態の信
号処理回路30は各フィールド画像データを表示上の1/
2フィールド周期より十分に短い時間内に処理して転送
出力するものである。 (2) 前記の信号処理回路30とデータ反転回路4'の間には
フィールド倍速回路31が設けられている。そのフィール
ド倍速回路31は、その内部にフィールドメモリを内蔵し
ており、信号処理回路30から各フィールド画像データが
転送される度にそのデータを一旦フィールドメモリに蓄
積し、表示上の1フィールド周期内にそのフィールド画
像データを2回転送出力させて、次のフィールド画像デ
ータを蓄積させる。 (3) スイッチ制御回路6'は信号処理回路30の1/2フィ
ールド周期の同期信号に同期してスイッチ回路5'を切換
える。 (4) 液晶表示パネル8'側に対する各同期電圧供給回路3
2,33と電圧シフト回路34は、1/2フィールド周期の同
期信号に同期して2レベルの電圧を交互に出力する。
尚、その電圧レベルに関しては、実施形態1の場合と同
様である。
【0037】以上の特徴に基づき、信号処理回路30が順
次フィールド画像データ(F1,F2,F3,F4,・・・)を処理して
出力すると、フィールド倍速回路31は逐次転送されてく
るフィールド画像データを1フィールド分だけメモリに
蓄積し、その蓄積が完了する度に1/2フィールド周期
でそのフィールド画像データを2回出力させる。ところ
で、スイッチ回路5'は1/2フィールド周期で切換えら
れているため、その回路5'の出力は1/2フィールド周
期でフィールド倍速回路31の出力とデータ反転回路5'の
出力に切換わる。従って、図示するように、フィールド
倍速回路31からは1/2フィールド周期でF1,F1,F2,F2,F
3,F3,F4,・・・の順にフィールド画像データ(a)が出力さ
れるが、同時にデータ反転回路5'はその画像データ(a)
を極性反転させたデータ(b)を出力させるため、スイッ
チ回路5'は1フィールド周期で非反転のフィールド画像
データとそれを反転させたフィールド画像データ信号を
出力させることになり、その時系列データがDA変換器
2でアナログ信号へ変換された後、増幅されて結合容量2
2を通過する。
【0038】その結果、変換後のアナログ信号が結合容
量22で直流成分が除去されてバイアス調整がなされた出
力信号(c)は、増幅後のアナログ信号の平均値APLを
中心にフィールド画像データ(a)とそれを極性反転させ
たデータ(b)に対応した信号波形が時系列的に連続した
ものとなり、1フィールド周期内における信号波形は中
心時間軸に関して完全な対称性を有している。
【0039】一方、液晶表示パネル8'の画素信号保持用
容量56(CH)の基板側の信号線24と共通電極73に対して
各同期電圧供給回路32,33からそれぞれ2レベルをとる
パルス電圧が供給されるが、実施形態1の場合と異な
り、そのレベル変化は1/2フィールド周期毎に行われ
る。但し、前記のように電圧レベルの設定条件に関して
は実施形態1と同様である。従って、オフセット付加の
ための周期が異なるだけで、原理的には実施形態1の場
合と同様であり、この実施形態における実施形態1の図
2に対応する信号タイミングチャートは図5のようにな
る。同図の(D)に示されるように、液晶に対して印加さ
れる電圧は1フィールド周期単位で非反転のフィールド
画像信号と反転したフィールド画像信号がオフセットが
付加された信号波形となり、その結果、各画素に対応し
た液晶に対して完全に対称性を有した画像信号が1/2
フィールド周期毎に印加されることになり、正確な反転
駆動が実現できる。即ち、実施形態1の場合には、画像
信号のフィールド間での強い相関性に基づいて液晶の反
転駆動を行なっているために完全な意味での反転駆動に
ならないが、この実施形態によれば、同一信号波形から
生成された非反転のフィールド画像信号と反転したフィ
ールド画像信号によるフィールド周期内での完全な反転
駆動となり、極めて高品位な画像再生が可能になる。ま
た、結合容量22を通過する交流信号の周波数が2倍にな
るため、より安定した平均レベルAPLが得られ、オフ
セット付加の精度も向上する。尚、この実施形態におい
ても電圧シフト回路34で各同期電圧供給回路32,33のパ
ルス電圧と同一位相の電圧パルスを液晶表示パネル8'の
電源部に印加させており、液晶表示パネル8'の耐圧性が
考慮されている。
【0040】そして、実施形態1と実施形態2の関係と
同様に、この実施形態も多相化方式の液晶画像表示装置
に適用でき、その場合には各信号入力系に分割された各
画像信号を処理する信号処理回路とフィールド倍速回路
31とデータ反転回路4'とスイッチ回路5'とスイッチ制御
回路6'とD/A変換器2とアンプ21と結合容量22とバイア
ス回路が設けられることになる。多相化方式への適用に
より、実施形態2が実施形態1に対して有する効果と同
様の効果が得られることは当然である。
【0041】
【発明の効果】本発明の液晶画像表示装置は、以上の構
成を有していることにより、次のような効果を奏する。
請求項1の発明は、液晶表示パネルに対する信号入力系
の回路規模を小さくすると共に、液晶の交流駆動に必要
となるフィールド間の非反転画像信号と反転画像信号に
対するオフセット付加を全画素について均一で高精度に
与えることを可能にし、高品位な画像表示を実現する。
請求項2の発明は、画素数の大きい高精細画像を表示す
る場合等に採用される多相化方式の液晶画像表示装置に
対して請求項1の原理を適用し、回路規模の大幅な縮小
を図ると共に、多相化された信号入力系の特性のバラツ
キに起因した固定パターンノイズの発生等の不具合をな
くし、安定した高品位な画像表示と製造コストの低減化
を可能にする。請求項3の発明は、フィールド倍速手段
を設けて各フィールド画像信号を1フィールド周期内に
2回転送出力させ、完全に対称な画像信号によって液晶
の反転駆動を行なうと共に正確なオフセット付加を可能
にし、より高品位な画像表示を実現する。請求項4の発
明は、請求項3の原理を多相化方式の液晶画像表示装置
に適用し、請求項2と請求項3の発明の効果を併有した
装置を実現する。請求項5の発明は、画像信号がディジ
タルデータの段階で非反転フィールド画像データと反転
フィールド画像データを得てD/A変換を行なうため、
元の信号に忠実で高精度な液晶駆動信号を得ることを可
能にする。請求項6の発明は、液晶表示パネルの各画素
に設けられるスイッチング素子に存在する浮遊容量が第
1電圧供給手段によって信号保持用容量に印加される電
圧レベル差を低下させる問題を解消させ、第2電圧供給
手段による印加状態と整合させて適正なオフセット付与
を実現する。請求項7の発明は、請求項4の発明で考慮
されたスイッチング素子に存在する浮遊容量が無視でき
る場合に、第1電圧供給手段と第2電圧供給手段を単一
化し、回路規模の縮小を実現する。請求項8の発明は、
液晶を駆動させる交流信号の電圧が大きくなることによ
って生じる液晶表示パネルの耐圧性の問題を緩和させ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶画像表示装置の実施形態1に係る
システム回路図である。
【図2】実施形態1によるオフセット電圧付加に関する
各信号のタイミングチャートである。
【図3】実施形態2の液晶画像表示装置(多相化方式)に
係るシステム回路図である。
【図4】実施形態3の液晶画像表示装置に係るシステム
回路図である。
【図5】実施形態3によるオフセット電圧付加に関する
各信号のタイミングチャートである。
【図6】他の構成によるバイアス回路の回路図である。
【図7】従来の液晶画像表示装置のシステム回路図であ
る。
【図8】液晶表示パネルの1画素分の構造を示す断面図
である。
【図9】多相化方式を採用した液晶表示パネルの回路図
である。
【符号の説明】
1,30…信号処理回路、2…D/A変換器、3…アンプ、4…
反転回路、4'…データ反転回路、5,14…スイッチ回路、
6…スイッチ制御回路、7…オフセット付加回路、8,8',1
5…液晶表示パネル、9…Vドライバ、10…ゲート線、1
1,11'…Hドライバ、12,24…信号線、13…シフトレジス
タ、21…結合容量、22…抵抗、22a,22b…分圧抵抗、23
…直流電源、25,26,32,33…同期電圧供給回路、27,34…
電圧シフト回路、31…フィールド倍速回路、51…Si基
板、52…MOS-FET、53…ソース、54…ゲート、55
…ドレイン、56…信号保持用容量、57…絶縁体層、58…
画素電極、59…導体部、60…誘電体膜、61…能動素子基
板、62,74…液晶配向膜、71…透明基板、72…ガラス基
板、73…共通電極、80…液晶層。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクティブマトリクス駆動方式の液晶表
    示パネルを用いた液晶画像表示装置において、画像信号
    をフィールド周期で反転させる信号反転手段と、非反転
    のフィールド画像信号と前記信号反転手段で反転された
    フィールド画像信号の直流成分を結合容量で除去し、そ
    の直流成分除去後の信号を前記液晶表示パネルが動作す
    る電圧レベルにバイアス調整して前記液晶表示パネルへ
    入力させる信号入力手段と、前記液晶表示パネルの各画
    素電極に接続されている信号保持用容量の他方の電極群
    に対して、前記バイアス電圧を中心レベルとして画像信
    号の最大振幅より大きいレベル差に設定された2レベル
    の電圧をフィールド周期で交互に繰返して供給する第1
    電圧供給手段と、前記液晶表示パネルで液晶層を介して
    能動素子基板と対向せしめられている透明基板側の共通
    電極に対して、前記バイアス電圧を中心レベルとして画
    像信号の最大振幅より大きいレベル差に設定された2レ
    ベルの電圧を前記第1電圧供給手段の供給電圧と同一位
    相にて供給する第2電圧供給手段とを具備したことを特
    徴とする液晶画像表示装置。
  2. 【請求項2】 画像信号を画素単位で分割し、分割され
    た各画素信号を対応した複数の信号入力系を通じてアク
    ティブマトリクス駆動方式の液晶表示パネルへ入力し、
    前記液晶表示パネルで各信号入力系の画素信号を同時に
    複数の画素電極へ書込んでゆくことによりフィールド画
    像を構成する液晶画像表示装置において、各信号入力系
    に、画像信号をフィールド周期で反転させる信号反転手
    段と、非反転のフィールド画像信号と前記信号反転手段
    で反転されたフィールド画像信号の直流成分を結合容量
    で除去し、その直流成分除去後の信号を前記液晶表示パ
    ネルが動作する電圧レベルにバイアス調整して前記液晶
    表示パネルへ入力させる信号入力手段を設けると共に、
    前記液晶表示パネルの各画素電極に接続されている信号
    保持用容量の他方の電極群に対して、前記バイアス電圧
    を中心レベルとして画像信号の最大振幅より大きいレベ
    ル差に設定された2レベルの電圧をフィールド周期で交
    互に繰返して供給する第1電圧供給手段と、前記液晶表
    示パネルで液晶層を介して能動素子基板と対向せしめら
    れている透明基板側の共通電極に対して、前記バイアス
    電圧を中心レベルとして画像信号の最大振幅より大きい
    レベル差に設定された2レベルの電圧を前記第1電圧供
    給手段の供給電圧と同一位相にて供給する第2電圧供給
    手段とを具備したことを特徴とする液晶画像表示装置。
  3. 【請求項3】 アクティブマトリクス駆動方式の液晶表
    示パネルを用いた液晶画像表示装置において、各フィー
    ルド画像信号を1フィールド周期内に2回転送出力させ
    るフィールド倍速手段と、前記フィールド倍速手段から
    得られる画像信号を1/2フィールド周期で反転させる
    信号反転手段と、前記フィールド倍速手段から得られる
    非反転のフィールド画像信号と前記信号反転手段で反転
    されたフィールド画像信号の直流成分を結合容量で除去
    し、その直流成分除去後の信号を前記液晶表示パネルが
    動作する電圧レベルにバイアス調整して前記液晶表示パ
    ネルへ入力させる信号入力手段と、前記液晶表示パネル
    の各画素電極に接続されている信号保持用容量の他方の
    電極群に対して、前記バイアス電圧を中心レベルとして
    画像信号の最大振幅より大きいレベル差に設定された2
    レベルの電圧を1/2フィールド周期で交互に繰返して
    供給する第1電圧供給手段と、前記液晶表示パネルで液
    晶層を介して能動素子基板と対向せしめられている透明
    基板側の共通電極に対して、前記バイアス電圧を中心レ
    ベルとして画像信号の最大振幅より大きいレベル差に設
    定された2レベルの電圧を前記第1電圧供給手段の供給
    電圧と同一位相にて供給する第2電圧供給手段とを具備
    したことを特徴とする液晶画像表示装置。
  4. 【請求項4】 画像信号を画素単位で分割し、分割され
    た各画素信号を対応した複数の信号入力系を通じてアク
    ティブマトリクス駆動方式の液晶表示パネルへ入力し、
    前記液晶表示パネルで各信号入力系の画素信号を同時に
    複数の画素電極へ書込んでゆくことによりフィールド画
    像を構成する液晶画像表示装置において、各信号入力系
    に、分割された各フィールド分の画像信号を1フィール
    ド周期内に2回転送出力させるフィールド倍速手段と、
    前記フィールド倍速手段から得られる画像信号を1/2
    フィールド周期で反転させる信号反転手段と、前記フィ
    ールド倍速手段から得られる非反転のフィールド分の画
    像信号と前記信号反転手段で反転されたフィールド分の
    画像信号の直流成分を結合容量で除去し、その直流成分
    除去後の信号を前記液晶表示パネルが動作する電圧レベ
    ルにバイアス調整して前記液晶表示パネルへ入力させる
    信号入力手段を設けると共に、前記液晶表示パネルの各
    画素電極に接続されている信号保持用容量の他方の電極
    群に対して、前記バイアス電圧を中心レベルとして画像
    信号の最大振幅より大きいレベル差に設定された2レベ
    ルの電圧を1/2フィールド周期で交互に繰返して供給
    する第1電圧供給手段と、前記液晶表示パネルで液晶層
    を介して能動素子基板と対向せしめられている透明基板
    側の共通電極に対して、前記バイアス電圧を中心レベル
    として画像信号の最大振幅より大きいレベル差に設定さ
    れた2レベルの電圧を前記第1電圧供給手段の供給電圧
    と同一位相にて供給する第2電圧供給手段とを具備した
    ことを特徴とする液晶画像表示装置。
  5. 【請求項5】 信号反転手段が、画像信号をディジタル
    データの段階で反転処理を施し、その後にD/A変換を
    行なうものである請求項1、請求項2、請求項3、又は
    請求項4の液晶画像表示装置。
  6. 【請求項6】第1電圧供給手段が供給する2レベルの電
    圧のレベル差を第2電圧供給手段のそれよりも大きく設
    定した請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、又は
    請求項5の液晶画像表示装置。
  7. 【請求項7】第1電圧供給手段と第2電圧供給手段を単
    一の電圧供給手段とし、信号保持用容量の他方の電極群
    と透明基板側の共通電極に対して同一波形の電圧を供給
    することとした請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、又は請求項6の液晶画像表示装置。
  8. 【請求項8】 液晶表示パネルの電源電圧を第1電圧供
    給手段又は第2電圧供給手段の供給電圧と同一位相にて
    シフトさせる電圧シフト手段を設けた請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、又は請
    求項7の液晶画像表示装置。
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