JPH1021390A - 特定面領域の占有率測定装置 - Google Patents

特定面領域の占有率測定装置

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JPH1021390A
JPH1021390A JP8188642A JP18864296A JPH1021390A JP H1021390 A JPH1021390 A JP H1021390A JP 8188642 A JP8188642 A JP 8188642A JP 18864296 A JP18864296 A JP 18864296A JP H1021390 A JPH1021390 A JP H1021390A
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density
surface area
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Yoshihisa Tomihari
義久 富張
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JATCO Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像上の特定面領域とその隣接領域を適正に
区別できる濃度階調のしきい値を求めて、特定面領域が
試料面を占有する割合を正確に求める。 【解決手段】 モニター画面11には、特定面領域の境
界部分が多階調画像として拡大表示される。操作者10
は、操作部13を通じてモニター画面11上でしきい値
としてふさわしい濃度階調の場所を指し示す。その場所
の濃度階調がしきい値として設定され、演算装置12
は、しきい値で区分される濃度階調の画素数を計数して
全画素数に対する割合を演算する。しきい値に対応する
画素による輪郭画像が元の画像に重ねて表示されるか
ら、しきい値の適否を直感的に理解して不適当な場合に
はやり直しを実行できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2種類以上の面領
域を含む多階調の画像データを処理して、特定面領域が
試料面に占める比率を測定する特定面領域の占有率測定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】試料面の顕微鏡写真をスキャナーで読み
込んだり、顕微鏡を介して試料面をデジタルカメラで撮
影して多階調の画像データを形成し、画像データのいわ
ゆる画像処理を行って、特定の濃度の階調や色調の階調
で他の部分と区別される特定面領域が試料面に占める比
率を測定する測定装置が実用化されている。多階調の画
像データは、たとえば画像を構成する個々の画素ごとに
複数ビットの濃度階調(濃度値)を付属させたデータフ
ァイルである。特開平2−245883号公報に示され
る測定装置では、特定面領域とその他の領域の濃度階調
の関係に基づいて自動的に求めたしきい値を用いて画像
データを二値化して白黒画像を形成し、特定面領域に対
応する白または黒の画素数を計数して全画素数に対する
比率を演算する。そして、画像データを二値化するしき
い値を学習操作によって試料面の部分ごとに最適化して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多階調の画像データの
元となるアナログ画像や顕微鏡写真では、被測定領域と
他の領域の境界で階調が連続的に変化しているから、し
きい値の取り方次第で占有率が数%以上変動する。アナ
ログ画像や顕微鏡写真のピントがずれている場合には、
占有率の測定誤差がさらに高まる。
【0004】また、レンズを通して撮像面に投影される
アナログ画像では、隣接する2つの領域の階調が相互に
影響し合って階調を変化させる。明るさの異なる2つの
領域の境界でいわゆるハレーションが発生すると、暗い
領域に明るい領域がはみ出す状態となる。従って、1つ
の境界で最適なしきい値が他の境界で最適とは限らな
い。例えば、金属試料面の顕微鏡写真を用いて白色の生
地と濃灰色の空孔を観察すると、大きな空孔では比較的
に境界が明白であるが、幅の狭い空孔や小さな空孔で
は、両側の明るい生地に影響されて境界が不明確とな
り、実際よりも細く小さく観察されがちとなる。顕微鏡
を介して撮像素子に投影された試料面の画像についても
同様な現象が発生する。このようなアナログ画像の性質
は、そのまま多階調の画像データに反映されるから、大
きな空孔の境界で求めたしきい値は、小さな空孔の境界
では不適当となる。
【0005】また、照明の不具合や試料面の反射光によ
って試料面の明るさが部分的または全体的に変動してい
る場合、局所的に最適なしきい値が全体的には不都合と
なる場合がある。局所的に特定面領域を区分できるしき
い値が、別の部分では別の面領域側や特定面領域の内側
に偏った境界を形成する可能性がある。
【0006】本発明は、アナログ画像や顕微鏡写真の状
態を総合的に判断して、特定面領域を区分するためのし
きい値を適正に設定できる特定面領域の占有率測定装置
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、2種
類以上の面領域を有する被測定面の画像または顕微鏡写
真を読み込んで多階調の画像データを形成する画像入力
手段と、前記画像データから形成した多階調画像をモニ
ター画面に表示して、特定面領域を他の領域から区別す
るしきい値を操作者に設定させる設定手段と、前記しき
い値によって区分される濃度または色調の階調の画素数
を求めて全画素数に対する比率を演算する演算手段とを
有する特定面領域の占有率測定装置において、前記設定
手段は、表示の倍率段階の低い前記多階調画像を並行し
て参照させながら、表示の倍率段階の高い前記多階調画
像上で操作者によって指定された位置の濃度または色調
の階調を前記しきい値として設定するものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の構成におけ
る設定手段が、前記モニター画面に前記多階調画像と並
べて、濃度または色調の階調ごとの画素数を表示したヒ
ストグラムと、前記多階調画像を横切る特定の直線に沿
った濃度または表示の階調の変化を示すグラフの少なく
とも一方を表示するものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項2の構成におけ
る設定手段が、設定された前記しきい値を前記ヒストグ
ラムまたはグラフの濃度または色調の階調軸上に表示す
るとともに、前記しきい値によって区分される濃度また
は色調の階調の範囲を前記ヒストグラムまたはグラフに
重ねて表示するものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1〜3いずれか
の構成における設定手段が、前記しきい値に対応する濃
度または色調の階調の画素を選択して形成した特定面領
域の輪郭画像を、前記多階調画像に重ねて表示するもの
である。
【0011】請求項5の発明は、請求項1〜4いずれの
構成における設定手段が、前記多階調画像上で設定され
た複数の位置の濃度または色調の階調に基づいて、前記
多階調画像の部分的または全体的な濃度または色調の階
調の変化を相殺した多階調の補正画像を形成して表示す
るものである。
【0012】
【作用】請求項1の特定面領域の占有率測定装置では、
モニター画面に拡大表示された多階調画像を観察しなが
ら、操作者が測定装置を対話形式で操作して1以上のし
きい値を設定する。測定装置は、これらのしきい値で区
分される範囲の濃度階調に該当する画素数を求めて全画
素数に対する割合を演算する。上述のハレーションやア
ナログ画像の焦点ずれ等によって大きな特定面領域と小
さな特定面領域では適正なしきい値が異なる可能性があ
るから、操作者は、表示の倍率段階の低い多階調画像を
観察して平均的な特定面領域を探し、この部分を表示の
高い倍率段階(例えば画素が相互に区別できる程度)に
拡大して、しきい値の設定を行う。また、被測定面の部
分ごとに適正なしきい値が異なる可能性があるから、表
示の倍率段階の低い多階調画像上で距離を置いた複数の
部分で対応する面領域の濃度階調を確認してもよい。
【0013】操作者は、表示の低い倍率段階の多階調画
像上で総合的な濃度階調や色調を把握する一方で、表示
の高い倍率段階の多階調画像上では、局所的で分解能の
高いしきい値を設定できる。表示の低い倍率段階の多階
調画像上で総合的に着目した大小(広狭)のいくつかの
特定面領域について濃度階調を参照し、設定しようとす
るしきい値が適正か否かを判断することも可能である。
これにより、大小(広狭)一方の特定面領域や、多階調
画像の一部分に偏らない大局的にバランスの取れたしき
い値を設定できる。
【0014】請求項2の特定面領域の占有率測定装置で
は、ヒストグラムまたはグラフを多階調画像に並べて表
示するから、拡大された部分的な多階調画像上でしきい
値を設定する場合でも、画素数を求める対象となる多階
調画像全体における特定面領域の濃度または色調の階調
範囲との関係を直観的に理解できる。
【0015】請求項3の特定面領域の占有率測定装置で
は、設定したしきい値としきい値によって区分される濃
度または色調の階調の範囲が、ヒストグラムまたはグラ
フに重ねて表示されるから、多階調画像全体における特
定面領域の濃度または色調の階調の範囲と設定しようと
するしきい値の関係をさらに直感的に理解できる。
【0016】請求項4の特定面領域の占有率測定装置で
は、設定したしきい値による特定面領域の輪郭画像を多
階調画像に重ねて表示するから、設定したしきい値では
区分できなかった特定面領域や、設定したしきい値で誤
って区分してしまった別の領域を画像上で判断できる。
表示の低い倍率段階の画像によれば、区分漏れした特定
面領域と、誤って区分された別の領域の被測定面全体に
おける総合的な分布状態を直感的に把握できる。
【0017】請求項5の特定面領域の占有率測定装置で
は、試料として用いるアナログ画像や顕微鏡写真から単
純に取り込んだ多階調画像では、区分漏れした特定面領
域や誤って区分された別の領域が多すぎて正確な測定を
期待できない場合に、元の多階調画像が持つ不都合を画
像処理によって除去する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1〜図8を参照して実施例の空
孔率測定装置を説明する。ここでは、焼結金属の軸受部
品に平坦な研磨面を形成し、研磨面の顕微鏡写真を撮影
して測定試料としている。そして、顕微鏡写真上に現れ
た無数の空孔の総面積が顕微鏡写真の全体に占める割合
を空孔率としている。図1に示すように、操作者10
は、モニター画面11に表示された画像や指示に従って
対話形式で演算装置12を操作する。操作部13は、キ
ーボードおよびマウスを含み、マウスの操作位置に対応
したポインタ(またはカーソル)がモニター画面11の
画像や指示内容に重ねて表示される。
【0019】演算装置12を起動させると、モニター画
面11に図2に示す初期画面が表示される。操作者10
は、スキャナ14に顕微鏡写真15をセットして読み込
み指令を実行する。読み込み指令が実行されると、演算
装置12は、スキャナ14を作動させて顕顕微鏡写真1
5から画像データを取り込む。そして、この画像データ
を用いて図3に示す入力画面が形成され、モニター画面
11に表示される。
【0020】操作者10は、表示の低い倍率段階の多階
調画像と表示の高い倍率段階の多階調画像を交互に観察
してこの多階調画像の可否を判断する。多階調画像が操
作者10によって承認されると、演算装置12は、図5
に示すようなしきい値設定画面をモニター画面11に表
示する。しきい値設定画面を通じて操作者10がしきい
値を設定すると、演算装置12は、このしきい値を用い
て図6に示す確認画面を形成して、モニター画面11に
表示する。確認画面が操作者によって承認されると、演
算装置12は、しきい値で区分される空孔の画素数を求
めて全画素数に対する比率を計算する。
【0021】図8は演算装置12における制御のフロー
チャートである。以下では、このフローチャートと図2
〜図7の表示画像を参照して空孔率測定装置の操作をさ
らに詳細に説明する。ステップ111では、まず、図2
に示す初期画面がモニター画面11に表示される。画面
上の設定枠32のスイッチ32Aを操作した後に(また
は単に)画面上のスイッチ30を操作すると、アナログ
画像の輝度をデジタル値の濃度階調に変換する際の諸条
件とスキャナ40の作動条件が自動設定されて、スキャ
ナ14による顕微鏡写真15の画像読み取りが実行され
る。しかし、操作者10が設定枠32のスイッチ32B
を操作した後に(または単に)条件欄32Cに個別条件
を設定すると、設定された個別条件に従ってスキャナが
作動され、顕微鏡写真15のアナログ画像の輝度がデジ
タル値の濃度階調に変換される。
【0022】スキャナ14による画像データの取り込み
が完了すると、図3に示す入力画面がモニター画面11
に表示される。取り込んだ画像データに基づいて試料面
の原画像31が形成されている。また、設定枠36、ス
イッチ33、34、35が表示され、設定枠32にスイ
ッチ32D、32Eが表示される。操作者10は、画面
上でスイッチ32D、32Eを操作して試料画像31の
表示の倍率段階を変更して取り込んだ試料画像31を評
価する。スイッチ32Eを操作した後に画面上のポイン
タ31Cを適当な場所に移動して拡大中心を指定するこ
とによって、原画像31は、図4に示す拡大画像39や
図5に示す拡大画像51に置き替わる。操作者10は、
また、設定枠36のヒストグラム36Aや、図4に示す
設定枠38の走査線グラフ38Aおよびヒストグラム3
8Bを参照して試料画像31を評価する。
【0023】ヒストグラム36A、38Bは、原画像3
1を構成するすべての画素の濃度階調(濃度値)を調べ
て、最低明度に対応する濃度階調0から最高明度に対応
する濃度階調255までの濃度階調ごとの画素数をグラ
フ化したものである。ヒストグラム36Aには、試料面
の空孔31Bに対応するピークP1と背景(生地)31
Aに対応するピークP2が現れ、ピークP1、P2の境
界は連続している。ヒストグラム36A上には、ポイン
タ31Cで指し示される画素の濃度階調が破線で示すよ
うに表示される。そして、画面上で指し示して取り込ん
だ複数の画素の濃度階調が、4か所分、設定枠36の記
録欄36Bに表示される。
【0024】図4に示す設定枠38は、図3に示す設定
枠36を置き換えて画面に表示される。設定枠38は、
後述する補正画面やしきい値設定画面でも呼び出して利
用できる。設定枠38呼び出し時の試料画像(拡大画像
39や原画像31)には走査線31Dが表示され、走査
線31D上の画素の濃度階調の変化が走査線グラフ38
Aに示される。種々の表示の倍率段階の試料画像で走査
線31Dを任意の位置に移動して走査線グラフ38Aを
観察することにより、空孔31Bと背景31Aの境界と
なる適正な濃度階調(しきい値)が設定可能か否かを判
断できる。
【0025】原画像31(およびヒストグラム36A)
が適正であれば、操作者10は画面上のスイッチ33を
操作する。スイッチ33が操作されると、そのときの画
像データがファイル化されて演算装置12のハードディ
スクに記録される。原画像31(およびヒストグラム3
6A)が不適正であれば、操作者10は画面上のスイッ
チ35を操作して画像データの補正を実行するか、また
は、条件欄32Cの個別条件を変更した後にスイッチ3
4を操作して、スキャナ14による画像データの取り込
みをやり直すことになる。ここで、ヒストグラム36A
が不適正な場合とは、空孔率の測定誤差が大きくなる可
能性が高い場合であり、ピークP1、P2の連続した部
分の高さが高い場合や、ピークP1、P2が明白でない
場合や、ピークP2が濃度階調0にかかるいわゆる黒つ
ぶれの場合が該当する。
【0026】ステップ112では、図3の入力画面でス
イッチ33、35のどちらが操作されたかを識別する。
原画像31が適正であればスイッチ33が操作されてス
テップ114へ進む。一方、試料画像31の補正が必要
と判断されればスイッチ35が操作されてステップ11
3へ進み、図7に示す補正画面を表示して操作者10に
よる補正条件の設定を待つ。
【0027】ステップ113では、操作者10が補正画
面の原画像31と設定枠36を観察して設定枠62に補
正条件を設定した後に、スイッチ62Fを操作して原画
像31を補正する。スイッチ62Aを選択して原画像3
1上で水平(X)方向に離れた2点を設定すると、設定
された2点の濃度階調が等しくなるような傾きのバイア
ス量が画像全体の画素について加算される。原画像31
の背景(31A)の明るさが全体的に水平方向で変化し
て片方の側が他の側に比較して暗い場合、背景(31
A)全体がほぼ一様な濃度階調に補正される。
【0028】スイッチ62Bを選択して原画像31上で
垂直(Y)方向に離れた2点を設定すると、2点の濃度
階調が等しくなるような傾きのバイアス値が画像全体に
加算される。背景(31A)の明るさが垂直方向で変化
している場合、背景(31A)全体がほぼ一様な濃度階
調に補正される。スイッチ62Cを選択して原画像31
上で局所的な暗さ(明るさ)の中心点と外縁点を設定す
ると、中心点から外縁点までの半径を持つ円形の範囲に
存在する画素について、中心点と外縁点の濃度階調が等
しくなるような傾きの同心円状に等しいバイアス値が加
算される。背景(31A)の明るさが局所的に変化して
いる場合に、変化した部分の濃度階調がほぼ一様とな
る。この補正は、例えば、顕微鏡写真15を撮影した際
に投影レンズ内で複雑な反射が発生していわゆるハレー
ションを起こした場合に利用できる。
【0029】そして、操作者10は、スイッチ62F、
62Gを交互に操作して補正処理の前後における原画像
31やヒストグラム36Aを比較する。また、スイッチ
62D、62Eを操作して任意の場所で原画像31を拡
大/縮小し、図4に示す拡大画像39や図5に示す拡大
画像51の状態でも同様な比較を行う。そして、補正状
態が適正であると判断した時点でスイッチ63を操作す
る。スイッチ63が操作されると、補正された画像デー
タがファイル化されて演算装置12のハードディスクに
記録され、ステップ112で確認と判断された場合と同
様にステップ114へ進む。一方、いくら補正しても満
足する補正画像が得られない場合、操作者10は、スイ
ッチ64を操作して図3に示す入力画面に戻り、画像デ
ータの取り込みからやり直しする。
【0030】ステップ114では、ファイル化された画
像データを用いて図5に示すしきい値設定画面が形成さ
れ、モニター画面11に表示して操作者10によるしき
い値の設定を待つ。操作者は、個々の画素が区別できる
までに拡大された拡大画像51上で、背景31A等から
空孔31Bを区分する最大と最小の設定値(濃度階調の
しきい値)を設定する。また、しきい値設定画面におけ
る設定枠52のスイッチ52D、52Fを操作して拡大
画像51の表示の倍率段階を変化させ、図3に示す原画
像31や図4に示す拡大画像39の状態で複数の境界部
分の濃度階調を確認する。
【0031】拡大画像51上でポインタ31Cにより指
し示された画素の濃度階調がヒストグラム56Aに表示
(破線)される。設定枠56の最大設定値欄56C(ま
たは最小設定値欄56B)を操作した後にポインタ31
Cで指し示した画素の濃度階調が最大設定値欄56C
(または最小設定値欄56B)に設定される。操作者1
0は、設定枠56のヒストグラム56Aを参照して、試
料面全体の濃度階調分布に対するバランスを把握しつ
つ、拡大画像51上で空孔31Bと背景31Aの境界部
分で最大設定値を設定し、空孔31Bの中心部分で最小
設定値を設定する。
【0032】最小設定値と最大設定値が設定されると、
図6に示すように、ヒストグラム56A上で最小設定値
と最大設定値で挟まれる濃度階調の範囲(ハッチング)
が反転表示される。操作者10は、ヒストグラム56A
を参照して画像全体の濃度階調の分布と局所的に定めた
設定値のバランスを評価し、画像上のスイッチ63を操
作するか否かを判断する。
【0033】このとき、図4に示す設定枠38を呼び出
して、任意の表示の倍率段階の試料画像を表示させた状
態で走査線グラフ38Aを参照しながら、設定枠38の
各欄に同様にして最大設定値と最小設定値を設定しても
よい。最小設定値と最大設定値が設定されると、走査線
グラフ38Aおよびヒストグラム38B上で最小設定値
と最大設定値によって区分される範囲(ハッチング)が
反転表示される。設定枠38によれば、走査線グラフ3
8Aによる特定の走査線31D上の濃度階調の変化状態
をヒストグラム38Bによる画像全体の濃度階調の分布
状態に対比して、より平均的な変化状態の境界部分を探
して、高低一方に偏らない濃度階調を設定できる。
【0034】ステップ115では、設定枠56(または
設定枠38)により設定された最大設定値を用いて図6
に示す確認画像51Aを形成して、モニター画面11に
表示する。ここでは、最大設定値から最大設定値の75
%までの濃度階調に対応する画素が抽出される。これら
の画素の濃度階調を最大階調255(グレースケールで
は白)に置き換えることにより、空孔31Bの輪郭が際
立たせられる。
【0035】操作者10は、設定枠52のスイッチ52
A、52Bを交互に操作して原画像31と確認画像51
Aの間を往復し、画像全体で空孔31Bと背景31Aが
この輪郭によって分離されていることを確認する。そし
て、画像全体で空孔31Bの分離漏れ個数や分布が許容
範囲内であることを確認する。さらに、スイッチ52
D、52Fを操作して確認画像51Aの表示の倍率段階
を変化させ、複数の境界部分における空孔31Bと背景
31Aの分離状態も確認する。
【0036】ステップ116では、操作者10が設定値
の承認と設定し直しのどちらを選択するかを識別する。
確認画像51Aにおける空孔31Bと背景31Aの分離
状態が満足すべきものであれば、操作者10はスイッチ
53を操作する。しかし、満足すべき分離状態になけれ
ば、設定枠52のスイッチ52Aを操作して図5に示す
しきい値設定画面に戻り、設定枠56による設定値の設
定をやり直す。スイッチ53が操作されるとステップ1
17へ進み、最大設定値と最小設定値で区分される濃度
階調に対応する画素数を計数して、全画素数に占める割
合を計算する。ステップ118では、計数された画素数
が設定枠56の該当画素数欄56Dに表示され、計算さ
れた割合、すなわち空孔率が比率欄56Eに表示され
る。
【0037】実施例の空孔率測定装置によれば、操作者
10がモニター画面11に表示された画面を対話式に処
理して、顕微鏡写真15から画像データを取り込み、空
孔31Bを背景31A等から区分する濃度階調のしきい
値を設定し、このしきい値を確認画面で評価するから、
適正なしきい値を設定して、空孔率を正確に計測でき
る。言い換えれば、前段階の画面における処理が不適当
でも、次段階の画面上で間違いを発見でき、その都度、
前段階に戻ってより適正に処理をやり直すことが可能で
ある。従って、間違った(誤差の大きな)空孔率となる
心配が無く、操作者が異なっても、顕微鏡写真の状態が
種々に異なっても、柔軟に対応して繰り返し誤差の低い
空孔率の測定を実行できる。
【0038】また、顕微鏡写真15が焦点ぼけの場合、
空孔31Bと背景31Aの境界部分に広い中間階調の領
域が形成されるが、図4に示す設定枠38の走査線グラ
フ38Aを参照することで、走査線グラフ38A上で共
通な傾き状態となる焦点ぼけ部分を避けた設定値を容易
に選択できる。また、試料面の局所的な反射や照明の不
適当によって背景31Aの明るさが部分的にばらついて
いる場合、補正を行うことで背景31A全体がほぼ一様
な濃度階調に修正されるから、画面全体に適用される一
様な設定値が背景31Aの一部にはみ出したり、空孔の
中心の暗い部分だけが空孔として認識されて不当に低い
空孔率が演算される事態が回避される。
【0039】また、実施例の空孔率測定装置では、図3
に示すように、ピークP1、P2の連続した部分に濃度
階調のしきい値を設定するから、しきい値がずれると、
区分される濃度階調の画素数が変化して空孔率もかなり
変化する。しかし、ピークP1、P2としきい値の位置
関係を把握しておくことで、画素Bのような不適当な濃
度階調をしきい値として選択する可能性を低くできる。
【0040】なお、図8に示すフローチャート中、ステ
ップ117が発明の演算手段、ステップ111が発明の
画像入力手段を構成する。また、ステップ114が発明
の設定手段に対応するが、ステップ113、115も発
明の設定手段の付加機能を構成する。また、実施例で
は、スキャナー14を用いて顕微鏡写真15から画像デ
ータを取り込むこととしたが、顕微鏡にデジタルカメラ
を組み込んで、測定試料の表面の拡大画像をデジタルカ
メラで直接に取り込むこととしてもよい。
【0041】また、本発明は、焼結金属部品の空孔率を
測定する用途以外にも、色や明るさで区分できる複数の
領域を持つ画像を処理して特定領域の面積や占有率を計
測する他の用途に広く利用できる。例えば、金属表面の
結晶分布状態の測定、透明樹脂板と偏向板を用いた応力
解析、直射日光に晒される彩色壁面の熱吸収量の見積も
り、衛星撮影した地表面写真の解析等である。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、特定面領域の
拡大された境界部分の画像上で判断した特定の明るさや
色彩の位置を指し示す操作を通じて、その位置の濃度や
色調の階調が直接にしきい値として設定されるから、画
面上で読み取った数値をキーボード入力する場合に比較
して簡単な操作で間違いの無いしきい値を設定できる。
また、表示の高い倍率段階の画像と表示の低い倍率段階
の画像を往復してしきい値の設定を行うから、精密で正
確なしきい値を設定できる一方で、被測定面全体から見
たしきい値の適正さを喪失することが無い。
【0043】請求項2の発明によれば、画面上の特定面
領域が複雑に入り組んだ状態や、境界が漠然としている
状態や、大小の特定面領域の濃度値等の分布状態が異な
っている状態に該当して、しきい値の手掛かりが画像上
で把握できない場合でも、ヒストグラム(またはグラ
フ)を参照することで、画像全体の濃度値等の分布との
バランスを考慮した適正なしきい値を設定できる。つま
り、拡大された部分的な画像が被測定面全体から見て平
均的か特殊かを直感的に区別でき、特殊な場合には他の
場所を選択する等して間違ったしきい値の設定を回避で
きる。
【0044】請求項3の発明によれば、設定しようとす
るしきい値をヒストグラム(またはグラフ)上で確認で
きるから、不適当なしきい値を直観的に識別して設定を
やり直すことができる。
【0045】請求項4の発明によれば、しきい値で形成
した輪郭画像と実際の特定面領域を同じ画像上で比較で
きるから、特定面領域やその隣接領域の一方に偏ったし
きい値や、しきい値によって識別漏れした特定面領域の
分布状態を直感的に把握できる。つまり、設定したしき
い値の適否を正確に区別して不適当な場合にはやり直し
を行えるから、特定面領域の占有率を再現性高く精密に
測定できる。
【0046】請求項5の発明によれば、取り込んだ画像
の不適当な状態に応じて画像を補正するから、補正され
た画像上でより適正なしきい値を設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の空孔率測定装置の構成の説明図であ
る。
【図2】初期画面の構成の説明図である。
【図3】入力画面の構成の説明図である。
【図4】入力画面で走査線グラフを表示した状態の説明
図である。
【図5】しきい値設定画面の構成の説明図である。
【図6】確認画像を表示させた状態の説明図である。
【図7】補正画面の構成の説明図である。
【図8】演算装置の処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10 操作者 11 モニター画面 12 演算装置 13 入力部 14 スキャナ 15 顕微鏡写真 30、33、34、35、32A、32B、32D、3
2E スイッチ 53、54、55、52A、52B、52D、52F
スイッチ 63、64、62A、62B、62C、62D、62
E、 スイッチ 62F、62G スイッチ 31 原画像 32、36、38、52、62 設定枠 39、51 拡大画像 31A 背景 31B 空孔 31C ポインタ 31D 走査線 32C 個別条件欄 36A、38B、56A ヒストグラム 38A 走査線グラフ 51A 確認画像 56B 最大設定値欄 56C 最小設定値欄 56D 該当画素数欄 56E 空孔率欄

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類以上の面領域を有する被測定面の
    画像または顕微鏡写真を読み込んで多階調の画像データ
    を形成する画像入力手段と、 前記画像データから形成した多階調画像をモニター画面
    に表示して、特定面領域を他の領域から区別するしきい
    値を操作者に設定させる設定手段と、 前記しきい値によって区分される濃度または色調の階調
    の画素数を求めて全画素数に対する比率を演算する演算
    手段とを有する特定面領域の占有率測定装置において、 前記設定手段は、表示の倍率段階の低い前記多階調画像
    を並行して参照させながら、表示の倍率段階の高い前記
    多階調画像上で操作者によって指定された位置の濃度ま
    たは色調の階調を前記しきい値として設定することを特
    徴とする特定面領域の占有率測定装置。
  2. 【請求項2】 前記設定手段は、前記モニター画面に前
    記多階調画像と並べて、濃度または色調の階調ごとの画
    素数を表示したヒストグラムと、前記多階調画像を横切
    る特定の直線に沿った濃度または色調の階調の変化を示
    すグラフの少なくとも一方を表示することを特徴とする
    請求項1記載の特定面領域の占有率測定装置。
  3. 【請求項3】 前記設定手段は、設定された前記しきい
    値を前記ヒストグラムまたはグラフの濃度または色調の
    階調軸上に表示するとともに、前記しきい値によって区
    分される濃度または色調の階調の範囲を前記ヒストグラ
    ムまたはグラフに重ねて表示することを特徴とする請求
    項2記載の特定面領域の占有率測定装置。
  4. 【請求項4】 前記設定手段は、前記しきい値に対応す
    る濃度または色調の階調の画素を選択して形成した特定
    面領域の輪郭画像を、前記多階調画像に重ねて表示する
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の特定面
    領域の占有率測定装置。
  5. 【請求項5】 前記設定手段は、前記多階調画像上で設
    定された複数の位置の濃度または色調の階調に基づい
    て、前記多階調画像の部分的または全体的な濃度または
    色調の階調の変化を相殺した多階調の補正画像を形成し
    て表示することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記
    載の特定面領域の占有率測定装置。
JP8188642A 1996-06-28 1996-06-28 特定面領域の占有率測定装置 Withdrawn JPH1021390A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004045110A (ja) * 2002-07-10 2004-02-12 Toyota Motor Corp プラスチック成形品の色割合測定方法および色割合測定装置、プラスチック粉砕片の再調色方法
CN112213247A (zh) * 2020-09-09 2021-01-12 同济大学 一种基于随机截面的无规则骨料比表面积测试方法

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