JPH10213553A - X線によるプリント基板の検査方法及びその装置 - Google Patents

X線によるプリント基板の検査方法及びその装置

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JPH10213553A
JPH10213553A JP9018458A JP1845897A JPH10213553A JP H10213553 A JPH10213553 A JP H10213553A JP 9018458 A JP9018458 A JP 9018458A JP 1845897 A JP1845897 A JP 1845897A JP H10213553 A JPH10213553 A JP H10213553A
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transmission amount
amount distribution
solder bridge
leads
bridge
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JP9018458A
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Shoichi Mure
祥一 牟礼
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 極端な高密度,狭ピッチ部品も正確に半田付
け状態の良否(半田ブリッジの有無)の判定が行える方
法及びその装置を提供する。 【解決手段】 電子部品3の複数のリードがそれぞれラ
ンド上に半田付けされたプリント基板4にX線2を照射
し,その透過量分布データの最大値,及びその前後の極
小値より所定の透過量分布幅を演算し,該透過量分布幅
が所定値以上であれば半田ブリッジがあると判定するよ
うに構成される。また,あるランドの近傍からX線照射
位置の走査を開始し,明らかな半田ブリッジのみを検出
できるレベルに設定された所定の閾値以上のレベルの透
過量分布データを連続して検出する限り上記走査を続
け,上記走査が隣のランドにまで至ればリード間の半田
ブリッジがあると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,X線によるプリン
ト基板の検査方法及びその装置に係り,詳しくはプリン
ト基板に実装された電子部品の半田付け状態の良否(半
田ブリッジの有無)の判定を行う方法及びその装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】X線の透過画像によって電子部品の半田
付け状態を検査する方法については,例えば特開平5−
110244号公報に開示されたもの(以下,第1の従
来技術という)がある。その検査項目の中で,特に半田
ブリッジの有無を図1に示すような装置A0を用いて判
定する場合について以下説明する。図1に示す如く,装
置A0では,X線源1からのX線2が電子部品3を実装
したプリント基板4に照射される。このときプリント基
板4はXYテーブル5上で適宜移動されてその全体にX
線照射される。その透過X線6がX線検出器7により検
出されて計算機80 に伝送される。そして,ここでまず
必要な画像処理が施される。その結果,例えば図9
(a),(b)中のB−hに示すような透過画像が得ら
れる。次に,この透過画像に基づいて半田ブリッジの有
無の判定が行われる。例えば電子部品2のうち,図9
(a)のA−hに示すようなチップ部品の半田ブリッジ
Saの有無の判定は次のように行われる。即ち,図9
(a)のB−hに示すように,2つのチップ部品の間に
検査ラインNBが設定される。図9(a)のC−hは検
査ラインNB上の濃度分布GLhを示す。この濃度分布
GLhにおいて設定した境界濃度レベルBLが図9
(a)のD−hに示す判定式を満足すれば,半田ブリッ
ジSaが存在すると判定される。一方,図9(b)のA
−hに示すようなIC部品の半田ブリッジSaの有無の
判定は次のように行われる。即ち,図9(b)のB−h
に示すようにリードとリードとの間に検査ラインNBが
設定される。以下チップ部品の場合と同様にして半田ブ
リッジSaの有無が判定される(図9(b)のC−h,
D−h参照)。従来は,このようにしてプリント基板に
実装された電子部品の半田付け検査を行っていた。
【0003】ところが,上記のような装置A0を用いた
プリント基板検査方法では,半田ブリッジの有無の判定
率がチップ部品,IC部品ともに検査ラインNBを設定
する精度に多大に依存している。その一方で電子部品の
高密度実装化,IC部品のリード間狭ピッチ化が進んで
おり,基板の歪み,X線の放射角の影響により検査ライ
ンNBを精度よく設定することが困難となっている。こ
のため,上記のような方法では半田ブリッジの有無の誤
判定を招きかねない。そこで,発明者らは,高密度,狭
ピッチ部品も正確に半田付け状態の良否(半田ブリッジ
の有無)の判定が行える方法及び装置(以下,第2の従
来技術という)を開発した。以下,上記第2の従来技術
について詳述する。上記第2の従来技術に係るX線によ
るプリント基板検査方法は,電子部品の複数のリードが
それぞれランド上に半田付けされたプリント基板にX線
を照射し,その透過量データに基づいてリード間の半田
ブリッジの有無を判定する点で上記第1の従来技術と同
様である。しかし,本方法では,あるランドの近傍から
X線照射位置の走査を開始し,所定の閾値以上のレベル
の透過量分布データを連続して検出する限り上記走査を
続け,上記走査が隣のランドにまで至ればリード間の半
田ブリッジがあると判定する点で上記第1の従来技術と
異なる。以下,上記方法を適用可能な装置であって,上
記半田ブリッジの有無の判定をする第2のブリッジ判定
手段を具備し,更にリード間の半田ブリッジの有無を判
定するための領域の自動設定を行う検査領域設定手段を
具備する装置Aについて説明する。
【0004】以下,図1,図2,及び図4を参照しつつ
装置Aを用いて複数のリードを有する電子部品の一例で
あるIC部品を実装したプリント基板を検査する場合に
ついてステップS1,S2,…順に説明する。装置Aで
は,X線源1からのX線2がIC部品3を実装したプリ
ント基板4に照射される。このときプリント基板4はX
Yテーブル5上で適宜移動されてその全体にX線照射さ
れる。その透過X線6(透過量分布データに相当)はX
線検出器7により検出されて計算機8(検査領域設定手
段,第2のブリッジ判定手段に相当)に伝送される。そ
して,ここでまず必要な画像処理が施される。その結
果,例えば図4(a),(b)に示すようなX線透過画
像が取得される(S1′)。この内,(a)は正常なI
C部品についての画像例であり,(b)は半田ブリッジ
のあるIC部品についての画像例である。上記透過画像
は設定閾値で基板部が0,ランド部及び半田部が1とな
るように2値化される(S2′)。上記2値化処理に
は,図4(e),(f)に示す透過量分布データを用い
る。図4(e)は図4(a)に,図4(f)は図4
(b)にそれぞれ対応する。半田が載っている部分はX
線透過量が小さくなるため,正常に半田付けされたIC
部品では,図4(e)に示すように各ランドの位置での
み透過量分布データが小さくなるが,ランド間に半田ブ
リッジが有る場合には,図4(f)に示すようにランド
間の位置においてもランド上と同等或いはそれ以下の透
過量を示す。従って,図中に示すような設定閾値Xを用
いて透過画像の2値化を行うと,図4(c),図4
(d)に示すような2値画像が得られる。
【0005】続いて,上記検査領域設定手段によって検
査領域の自動設定が行われる(S3′)。この検査領域
の設定には,予め上記検査領域設定手段に対して教示さ
れたランド位置,ランドサイズ等よりなる教示データ
(例えば図4(c),(d)中の1′〜6′で示す値)
が用いられ,図4(c),(d)に示すような半田ブリ
ッジ検査領域が自動設定される(S3′)。ここで,リ
ードピッチが比較的広い場合には上記教示データのみを
用いた検査領域設定で実用上十分であるが,リードピッ
チが狭くなってくると,上記教示データと実際のプリン
ト基板上の配置位置の誤差が無視できなくなり,上記教
示データのみによる検査領域設定方法では正確な設定が
できない場合が考えられる。このように,リードピッチ
が狭く,検査領域の高精度な設定を必要とする場合に
は,図4(e),(f)に示すようなピーク位置(P
1,P2)情報によって上記設定された検査領域を調整
する。以下,その方法について図5を用いて説明する。
図5(a)はランド上に配置されたIC部品のX線透過
画像である。まず,同図中の断面Aの位置における透過
量分布データが検出される。図5(c)にその一部を示
す。同図に示すように,通常はリード位置と透過量分布
のピーク値(P3,P4)の位置が一致するため,各リ
ードのピーク位置Pi(i=1,2,…)を求め,隣接
ピーク位置(Pi,Pi+1)間を検査領域とすること
により,精度良く検査領域の設定を行うことができる。
即ち,各ピーク位置から教示データのICリードピッチ
間隔の幅,ランド長さの領域が検査領域として設定さ
れ,これによって確実に各リードの間を走査することが
できる。しかしながら,上記断面A上に半田ブリッジが
存在する場合には,リード位置と透過量分布データのピ
ーク位置とは一致せず,以上の方法では誤った検査領域
設定を行ってしまう。従ってこのような場合には,例え
ば上記断面Aの位置を図5(a)のヒール方向に移動さ
せなければならないが,この判断はリード数と透過量分
布データのピーク数との比較によって行うことができ
る。本検査方法においては,各リード間が確実に走査で
きること,即ち検査領域の設定が正確に行われているこ
とが必要条件である。上記検査領域の設定方法としては
様々なものが適用可能であるが,上記ピーク値によるリ
ード位置認識方法が最も簡単且つ確実な方法であると考
えられる。以上のようにして,検査領域の設定(S3)
が行われる。
【0006】続いて,上記設定された検査領域に対する
走査が開始される(S4′)。図4(c)に示す主走査
方向への走査を繰り返しながら,副走査方向へ走査を進
めてゆく。一回の主走査中に半田レベル1,即ち設定閾
値以上の値が存在する限り,走査は主走査方向,及び副
走査方向へ継続される。また存在しなければ走査は中止
され,半田ブリッジ無(正常)と判定される(S
5′)。副走査方向への走査が継続され,現在の走査領
域が隣のランド領域に到達すれば,半田ブリッジ有(不
良)と判定される(S6′)。隣のランド領域への到達
は,上述の教示データを基に判定することができる。な
お,以上の説明では複数のリードを有するIC部品を対
象としたが,検査領域が複数のチップ部品にまたがる場
合等においても同様の検査が適用できることはいうまで
もない。この場合の対象透過画像,及び2値画像を図3
に示す(透過量分布データは省略)。図3(a)は正常
なチップ部品についての画像例,図3(b)は半田ブリ
ッジが隣接するチップ部品との間に存在する場合の画像
例であり,図3(c),(d)はそれぞれ図3(a),
(b)対応する2値画像である。図中1〜6に示す数字
は,検査領域の設定に用いる教示データの例である。ま
た検査処理については上記IC部品の場合と全く同様に
行うことができる(図2のS1〜S6)。このように,
第2の従来技術に係る方法及び装置では,ランド間の一
断面位置における検査ではなく,ランド間の2次元領域
を半田ブリッジ検査領域として走査し,隣接ランド間の
半田による接続,非接続を判定することによって検査さ
れる。従って,基板の歪み,X線の放射角,教示データ
の精度等の影響に左右されることなく半田ブリッジの有
無を判定することができる。その結果,高密度,狭いピ
ッチ部品も正確に半田付け状態の良否(半田ブリッジの
有無)の判定を行うことができる。尚,上記各実施の形
態及び実施例では透過画像を2値化した上で,その2値
化画像に対して検査領域を設定して走査を行っている
が,必ずしも2値化する必要はなく,透過画像に対して
直接検査領域を設定して走査を行い,所定の閾値以上の
レベルが存在するかどうかを調べればよい。尚,以上の
説明では,計算機8に画像処理機能を持たせたが,実使
用に際しては,計算機とは別個に画像処理装置を設けて
もよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが,上記第2の
従来技術には以下のような問題点があった。IC部品等
のリードピッチが図4(a),(b)に示すよりも更に
狭くなると,X線の透過量分布データは実際の分布と異
なった形状を示すようになる。即ち,図6(a)に示す
IC部品(2値画像)のB−B断面における透過量分布
データが図6(c)であるとき,図6(a)に示すIC
部品のリードピッチを図6(b)のように狭くしていく
と,透過量分布データは図6(d)に示すようになり,
ランド間位置Cは基板部であるにもかかわらずその透過
量データが実際の値よりもGg だけ小さく表されてしま
う。これは,リードピッチが極端に狭くなることによっ
てX線画像の干渉によるボケが生じることによる。この
ような狭ピッチIC部品に対して,図6に示すような閾
値Yを用いて上記第2の従来技術による判定を行うと,
図6(b)は半田ブリッジ有りと判定されてしまう。そ
こで,図6(b)の様な狭ピッチICの場合にも正しい
判定を行うには,閾値を図4(d)に示すGthの範囲に
設定しなければならない。しかし,リードピッチが図6
(b)よりも更に狭くなってくると,それに従って上記
thの範囲も更に狭くなるため,閾値をGthの範囲に正
確に設定することが非常に困難となる。本発明は,上記
事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするとこ
ろは,極端な高密度,狭ピッチ部品でも正確に半田付け
状態の良否(半田ブリッジの有無)の判定が行える方法
及びその装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明による方法は,電子部品の複数のリードが
それぞれランド上に半田付けされたプリント基板にX線
を照射し,その透過量分布データに基づいてリード間の
半田ブリッジの有無を判定する方法において,上記透過
量分布データの最大値,及びその前後の極小値より所定
の透過量分布幅を演算し,該所定の透過量分布幅が所定
値以上であれば半田ブリッジがあると判定することを特
徴とするX線によるプリント基板検査方法として構成さ
れている。これによって,極端な高密度,狭ピッチ部品
の半田付け状態の良否(半田ブリッジの有無)の判定を
正確に行うことができる。また,第2の発明による方法
は,電子部品の複数のリードがそれぞれランド上に半田
付けされたプリント基板にX線を照射し,その透過量分
布データに基づいてリード間の半田ブリッジの有無を判
定する方法において,あるランドの近傍からX線照射位
置の走査を開始し,明らかな半田ブリッジのみを検出で
きるレベルに設定された所定の閾値以上のレベルの透過
量分布データを連続して検出する限り上記走査を続け,
上記走査が隣のランドにまで至ればリード間の半田ブリ
ッジがあると判定し,上記判定によって半田ブリッジな
しとされた場合に,上記透過量分布データの最大値,及
びその前後の極小値より所定の透過量分布幅を演算し,
該所定の透過量分布幅が所定値以上であれば半田ブリッ
ジがあると判定することを特徴とするX線によるプリン
ト基板検査方法である。これによって,極端な高密度,
狭ピッチ部品に対する半田付け状態の良否(半田ブリッ
ジの有無)の判定の処理を正確かつ高速に行うことがで
きると共に,その処理の高速化と判断の正確化を高いレ
ベルで両立させることができる。なお,上記所定の透過
量分布幅としては,例えば半値幅を用いることができ
る。また,上記電子部品の複数のリードは,個別の電子
部品よりなるものでもよい。
【0009】また,上記目的を達成するために第1の発
明による装置は,電子部品の複数のリードがそれぞれラ
ンド上に半田付けされたプリント基板にX線を照射し,
その透過量分布データに基づいてリード間の半田ブリッ
ジの有無を判定する装置において,上記透過量分布デー
タの最大値,及びその前後の極小値より所定の透過量分
布幅を演算し,該所定の透過量分布幅が所定値以上であ
れば半田ブリッジがあると判定する第1のブリッジ判定
手段を具備してなることを特徴とするX線によるプリン
ト基板検査装置として構成されている。これによって,
極端な高密度,狭ピッチ部品の半田付け状態の良否(半
田ブリッジの有無)の判定を正確に行うことができる。
また,第2の発明による装置は,電子部品の複数のリー
ドがそれぞれランド上に半田付けされたプリント基板に
X線を照射し,その透過量分布データに基づいてリード
間の半田ブリッジの有無を判定する装置において,ある
ランドの近傍からX線照射位置の走査を開始し,明らか
な半田ブリッジのみを検出できるレベルに設定された所
定の閾値以上のレベルの透過量分布データを連続して検
出する限り上記走査を続け,上記走査が隣のランドにま
で至ればリード間の半田ブリッジがあると判定する第2
のブリッジ判定手段と,上記第2のブリッジ判定手段に
よって半田ブリッジなしと判定された場合に,上記透過
量分布データの最大値,及びその前後の極小値より所定
の透過量分布幅を演算し,該所定の透過量分布幅が所定
値以上であれば半田ブリッジがあると判定する第3のブ
リッジ判定手段とを具備してなることを特徴とするX線
によるプリント基板検査装置である。これによって,極
端な高密度,狭ピッチ部品に対する半田付け状態の良否
(半田ブリッジの有無)の判定の処理を正確かつ高速に
行うことができると共に,その処理の高速化と判断の正
確化を高いレベルで両立させることができる。なお,上
記所定の透過量分布幅としては,例えば半値幅を用いる
ことができる。また,上記電子部品の複数のリードは,
個別の電子部品よりなるものでもよい。
【0010】
【作用】本発明に係る第1の装置では,X線が,電子部
品を実装したプリント基板に照射され,透過量分布デー
タが検出される。そして第1のブリッジ判定手段におい
て,上記透過量分布データの最大値,及びその前後の極
小値が求められ,上記最大値,その前後の極小値,及び
透過量分布データから求められた半値幅が所定値よりも
大きい場合に半田ブリッジ有りと判断される。これによ
って,極端な高密度,狭ピッチ部品の半田付け状態の良
否(半田ブリッジの有無)の判定を正確に行うことがで
きる。また,本発明に係る第2の装置では,X線が,電
子部品を実装したプリント基板に照射され,透過量分布
データが検出される。その走査を,ある検査ランド近傍
から開始し,明らかな半田ブリッジのみを検出できるレ
ベルに設定された所定の閾値以上のレベルの透過量分布
データを連続して検出する限り上記走査を続ける。そし
て,現在の走査が隣のランドに到達すれば,第2のブリ
ッジ判定手段において半田ブリッジ有(不良)と判定さ
れる。そして,上記判定によって半田ブリッジなしとさ
れた場合に,第3のブリッジ判定手段によって上記第1
の装置と同様の処理を行う。これによって,極端な高密
度,狭ピッチ部品に対する半田付け状態の良否(半田ブ
リッジの有無)の判定の処理を正確かつ高速に行うこと
ができると共に,その処理の高速化と判断の正確化を高
いレベルで両立させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に
供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を
具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定す
る性格のものではない。ここに,図1は本発明の実施の
形態及び実施例に係るX線によるプリント基板検査装置
Aの概略構成を示す模式図(従来技術と共用),図2は
検査装置Aの動作手順を示すフロー図,図3はチップ部
品での検査例を示す説明図,図4はIC部品での検査例
を示す説明図,図5はIC部品での領域設定例を示す説
明図,図6はIC部品の狭ピッチ化による透過量分布デ
ータの変化を示す説明図,図7は検査装置A′の動作手
順を示すフロー図,図8は狭ピッチIC部品での検査例
を示す説明図である。以下,本実施の形態に係るX線に
よるプリント基板検査方法を適用可能な装置であって,
検査領域の設定を行う検査領域設定手段と,一回目の半
田ブリッジの有無の判定をする第2のブリッジ判定手段
と,二回目の半田ブリッジの有無の判定をする第3のブ
リッジ判定手段とを具備する装置A′について説明す
る。以下,図1,図7及び図8を参照しつつ本装置A′
を用いて電子部品の一例であるIC部品を実装したプリ
ント基板を検査する場合について順を追って説明する。
なお,図8において,図8(a),(b)は正常な半田
付け状態のIC部品の2値画像,図8(c),(d)は
半田ブリッジのあるIC部品の2値画像であり,図8
(e)〜(h)はそれぞれ図8(a)〜(d)のA−A
断面における透過量分布データである。
【0012】まず,上記第2の従来技術と同様の処理
(図2におけるS1〜S6)を行う。但し,その時の閾
値は明らかな半田ブリッジのみを検出できるレベルに設
定する。つまり,例えば図8の閾値aを用いると,図8
(b)に示すような狭ピッチIC部品は半田ブリッジ有
りと判定されてしまうため,まず明らかなもののみを判
定できるように,例えば図8の閾値bを用いて判定を行
う。通常,半田部分の縦断面は中央部分が最も厚い形状
となっているため,半田ブリッジが有る場合の半田ブリ
ッジ位置でのX線透過量(図8(g)のMd )は,半田
ブリッジが無い場合のリード位置でのX線透過量(図8
(a)のMa ,図8(b)のMb )よりも小さくなる。
従って,閾値bを用いた場合には,図8(d)のような
明らかな半田ブリッジのみを検出できる。以上の処理に
よって半田ブリッジ有りと判断された場合には,ここで
処理は終了する。しかしながら,半田ブリッジが有る場
合でも,半田の厚さの違い等によって透過量のピーク値
の大きさには差が生じる。例えば,図8(c),(d)
のA−A断面を示す図8(i),(j)のような半田の
厚さの違い等によって,透過量のピーク値は図8
(g),(h)のような差が出てくる。これによって,
閾値bを用いた場合には,上記判定では図8(c)はブ
リッジ有りとは判断されないことになる。しかし,上記
半田の厚さの違い等によるピーク値の差は微小であり,
また上記半田ブリッジの有無による透過量分布データの
ピーク値の差も微小であり,更に図8(b)を誤判定す
ることを避けなければならないため,上記閾値の設定は
困難であり,実際には例えば図8の閾値bのような設定
にならざるを得ない。この様な場合にも確実に図8
(c)を半田ブリッジ有りと判断するため,上記判定に
よって半田ブリッジ無しと判断された場合(図8
(a),(b),(c)のような場合)には,引き続き
以下のように図7に示す処理を行う。まず,上記走査結
果を用いて,検査領域内での透過量分布データの最大値
(透過量の値でみると最小値)及びその位置(Ma ,M
b ,Mc )を求める(S11)。
【0013】続いて,上記最大値の前後に存在する極小
値(透過量の値でみると極大値)及びその位置(Ba1
a2,Bb1,Bb2,Bc1,Bc2)を求める(S12)。
この極小値については,上記検査領域外に存在する場合
(Ba1,Bb1,Bc1,Bc2)もあるため,この場合には
再度検査領域外まで走査して検出する。そして上記最大
値,その前後の極小値,及び透過量分布データから半値
幅(W a ,Wb ,Wc )を求める(S13)。即ち,最
大値(例えばMa )とその前の極小値(例えばBa2)及
び後の極小値(例えばBa1)の中間値の位置(例えばH
a1,Ha2)をそれぞれ求め,上記2つの中間値の幅(例
えばWa )を半値幅とする。上記半値幅は,半田ブリッ
ジ無しの場合(図8(e),(f))と半田ブリッジ有
りの場合(図8(g))ではその大きさが異なる。そこ
でその境界値となる所定の値Jを設定することができ
る。従って,上記半値幅Wa ,Wb ,Wc と上記所定値
Jとの大小関係によって,半田ブリッジの有無を判断す
る(S14)。これによって,図8(a),(b)は半
田ブリッジ無し,図8(c)は半田ブリッジ有りと正し
く判断される。以上説明したように,本実施の形態に係
る検査方法及び装置では,まず上記第2の従来技術によ
る半田ブリッジの判定を明らかな半田ブリッジのみを検
出できるレベルに設定された閾値を用いて行い,上記判
定によって半田ブリッジなしとされた場合に,透過量分
布データの最大値,及びその前後の極小値より上記透過
量分布の半値幅を演算し,該半値幅が所定値以上であれ
ば半田ブリッジがあると判定するため,極狭いリードピ
ッチを持つ狭ピッチIC部品等のように,リード間での
透過量分布データの値が実際よりも小さく検出される場
合においても,正確な判断を行うことが可能である。
【0014】
【実施例】上記実施の形態においては,まず上記第2の
従来技術に係る方法による判断をS1〜S6で行い,そ
の結果半田ブリッジ無しと判断された物に対してS11
〜S14による処理を行っている。こうすることによっ
て,まず最初の判断で図8(d)のような明らかな半田
ブリッジを検出でき,この場合には上記S11〜S14
による処理を行う必要がないため,処理を高速に行うこ
とができる。しかしながら,明らかな半田ブリッジの個
数が極めて少ない場合には,上記のようなS1〜S6と
S11〜S14を分けて行う意味があまりない。また閾
値の設定が困難な場合もあり,該閾値の設定を誤ると図
8(f)のような場合についても半田ブリッジ有りとい
う誤判定を行ってしまう可能性がある。そこで,上記S
11〜S14による処理を行わず,上記S11〜S14
による処理を全ての検査領域に対して行うようにするこ
とも可能である。この場合には,上記実施の形態の方法
に比べて処理速度は多少遅くなるものの,より正確な判
断を行うことが可能となる。なお,上記実施の形態及び
上記実施例では,最終的な半田ブリッジの有無の判定を
半値幅を用いて行っているが,これは半値幅(比率50
%)に限られるものではなく,最も正確に判定できる任
意の比率(例えば30%,70%等)の分布幅を用いる
ことができる。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る第1の方法は,電子部品の
複数のリードがそれぞれランド上に半田付けされたプリ
ント基板にX線を照射し,その透過量分布データに基づ
いてリード間の半田ブリッジの有無を判定する方法にお
いて,上記透過量分布データの最大値,及びその前後の
極小値より所定の透過量分布幅を演算し,該所定の透過
量分布幅が所定値以上であれば半田ブリッジがあると判
定するため,極端な高密度,狭ピッチ部品の半田付け状
態の良否(半田ブリッジの有無)の判定を正確に行うこ
とができる。更に第2の方法は,電子部品の複数のリー
ドがそれぞれランド上に半田付けされたプリント基板に
X線を照射し,その透過量分布データに基づいてリード
間の半田ブリッジの有無を判定する方法において,ある
ランドの近傍からX線照射位置の走査を開始し,明らか
な半田ブリッジのみを検出できるレベルに設定された所
定の閾値以上のレベルの透過量分布データを連続して検
出する限り上記走査を続け,上記走査が隣のランドにま
で至ればリード間の半田ブリッジがあると判定し,上記
判定によって半田ブリッジなしとされた場合に,上記透
過量分布データの最大値,及びその前後の極小値より上
記透過量分布の半値幅を演算し,該半値幅が所定値以上
であれば半田ブリッジがあると判定するため,極端な高
密度,狭ピッチ部品に対する半田付け状態の良否(半田
ブリッジの有無)の判定の処理を正確かつ高速に行うこ
とができると共に,その処理の高速化と判断の正確化を
高いレベルで両立させることができる。このように,基
板の歪み,X線の放射角,教示データの精度等の影響に
左右されることなく半田ブリッジの有無を判定すること
ができ,その結果,高密度,狭ピッチ部品も正確に半田
付け状態の良否(半田ブリッジの有無)の判定を行うこ
とができる。なお,本発明に係る装置については,上記
方法を装置として実現したものであり,上記方法と同様
の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態及び実施例に係るX線に
よるプリント基板検査装置Aの概略構成を示す模式図
(従来技術と共用)。
【図2】 検査装置Aの動作手順を示すフロー図。
【図3】 チップ部品での検査例を示す説明図。
【図4】 IC部品での検査例を示す説明図。
【図5】 IC部品での領域設定例を示す説明図。
【図6】 IC部品の狭ピッチ化による透過量分布デー
タの変化を示す説明図。
【図7】 検査装置A′の動作手順を示すフロー図。
【図8】 狭ピッチIC部品での検査例を示す説明図。
【図9】 従来装置A0の基本原理等を示す説明図。
【符号の説明】
A…プリント基板検査装置 2…X線 3…電子部品 4…プリント基板 6…透過X線 8…計算機(第1,第2又は第3のブリッジ判定手段に
相当)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品の複数のリードがそれぞれラン
    ド上に半田付けされたプリント基板にX線を照射し,そ
    の透過量分布データに基づいてリード間の半田ブリッジ
    の有無を判定する方法において,上記透過量分布データ
    の最大値,及びその前後の極小値より所定の透過量分布
    幅を演算し,該所定の透過量分布幅が所定値以上であれ
    ば半田ブリッジがあると判定することを特徴とするX線
    によるプリント基板検査方法。
  2. 【請求項2】 上記所定の透過量分布幅が半値幅である
    請求項1記載のX線によるプリント基板検査方法。
  3. 【請求項3】 上記電子部品の複数のリードが,個別の
    電子部品よりなるものを含む請求項1又は2記載のX線
    によるプリント基板検査方法。
  4. 【請求項4】 電子部品の複数のリードがそれぞれラン
    ド上に半田付けされたプリント基板にX線を照射し,そ
    の透過量分布データに基づいてリード間の半田ブリッジ
    の有無を判定する方法において,あるランドの近傍から
    X線照射位置の走査を開始し,明らかな半田ブリッジの
    みを検出できるレベルに設定された所定の閾値以上のレ
    ベルの透過量分布データを連続して検出する限り上記走
    査を続け,上記走査が隣のランドにまで至ればリード間
    の半田ブリッジがあると判定し,上記判定によって半田
    ブリッジなしとされた場合に,上記透過量分布データの
    最大値,及びその前後の極小値より所定の透過量分布幅
    を演算し,該所定の透過量分布幅が所定値以上であれば
    半田ブリッジがあると判定することを特徴とするX線に
    よるプリント基板検査方法。
  5. 【請求項5】 上記所定の透過量分布幅が半値幅である
    請求項4記載のX線によるプリント基板検査方法。
  6. 【請求項6】 上記電子部品の複数のリードが,個別の
    電子部品よりなるものを含む請求項4又は5記載のX線
    によるプリント基板検査方法。
  7. 【請求項7】 電子部品の複数のリードがそれぞれラン
    ド上に半田付けされたプリント基板にX線を照射し,そ
    の透過量分布データに基づいてリード間の半田ブリッジ
    の有無を判定する装置において,上記透過量分布データ
    の最大値,及びその前後の極小値より所定の透過量分布
    幅を演算し,該所定の透過量分布幅が所定値以上であれ
    ば半田ブリッジがあると判定する第1のブリッジ判定手
    段を具備してなることを特徴とするX線によるプリント
    基板検査装置。
  8. 【請求項8】 上記所定の透過量分布幅が半値幅である
    請求項7記載のX線によるプリント基板検査装置。
  9. 【請求項9】 上記電子部品の複数のリードが,個別の
    電子部品よりなるものを含む請求項7又は8記載のX線
    によるプリント基板検査装置。
  10. 【請求項10】 電子部品の複数のリードがそれぞれラ
    ンド上に半田付けされたプリント基板にX線を照射し,
    その透過量分布データに基づいてリード間の半田ブリッ
    ジの有無を判定する装置において,あるランドの近傍か
    らX線照射位置の走査を開始し,明らかな半田ブリッジ
    のみを検出できるレベルに設定された所定の閾値以上の
    レベルの透過量分布データを連続して検出する限り上記
    走査を続け,上記走査が隣のランドにまで至ればリード
    間の半田ブリッジがあると判定する第2のブリッジ判定
    手段と,上記第2のブリッジ判定手段によって半田ブリ
    ッジなしと判定された場合に,上記透過量分布データの
    最大値,及びその前後の極小値より所定の透過量分布幅
    を演算し,該所定の透過量分布幅が所定値以上であれば
    半田ブリッジがあると判定する第3のブリッジ判定手段
    とを具備してなることを特徴とするX線によるプリント
    基板検査装置。
  11. 【請求項11】 上記所定の透過量分布幅が半値幅であ
    る請求項10記載のX線によるプリント基板検査装置。
  12. 【請求項12】 上記電子部品の複数のリードが,個別
    の電子部品よりなるものを含む請求項10又は11記載
    のX線によるプリント基板検査装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007192598A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Saki Corp:Kk 被検査体の検査装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007192598A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Saki Corp:Kk 被検査体の検査装置

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