JPH10213349A - 流水加熱型瞬間湯沸かし装置 - Google Patents

流水加熱型瞬間湯沸かし装置

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JPH10213349A
JPH10213349A JP9250969A JP25096997A JPH10213349A JP H10213349 A JPH10213349 A JP H10213349A JP 9250969 A JP9250969 A JP 9250969A JP 25096997 A JP25096997 A JP 25096997A JP H10213349 A JPH10213349 A JP H10213349A
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JP
Japan
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water
heating
heating wire
water heater
flowing
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JP9250969A
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Inventor
Toao Nakayama
東亜雄 中山
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TEMUKO KK
Original Assignee
TEMUKO KK
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Publication date
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電熱で流水を加熱して沸かすことにより、小
形且つ省エネルギー型の流水加熱型瞬間湯沸かし装置を
提供する。 【解決手段】 流水加熱型瞬間湯沸かし装置は、小形の
電熱式加熱積層構造体13を有しており、第1のセグメ
ント盤Aと第2のセグメント盤Bをダボ13aとダボ孔
13bで相嵌合して交互に積み重ねた積層構造体であ
る。セグメント盤Aは、流通孔13cを持つ基盤13d
と、その上に同心環状の仕切壁13eが4重に巡回し、
基盤13dの中心域と外周域とが連通した周回状被加熱
流路13fと、この流路13f内に沿って配された防水
型電熱線Eを有している。第2のセグメント盤Bは流通
孔13cが中心域に形成されている点を除いてセグメン
ト盤Aと同様な構成である。流水は第1のセグメント盤
Aの流通孔13cから流入して迷路状被加熱流路13f
を巡りながら加熱され、中央域で第2のセグメント盤B
の流通孔13cから流入し、その迷路状被加熱流路13
fを巡りながら加熱されるため、沸き上がった湯水が下
へ流出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道水等の流水を
流しながら加熱して沸かす流水加熱型瞬間湯沸かし装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭用などにおける瞬間ガス湯沸か
し器は、被加熱流管の流水をガス燃焼で火炎加熱するも
のであるから、発熱エネルギーが充分であり、適宜温度
の湯を流量自在に得ることが可能である。このため、水
をヤカン,鍋などの容器に一旦貯水してから容器を加熱
して湯を得る方法に較べ、湯量の過不足が起こり難く、
また必要なとき瞬時に湯を使えるという利便性がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、瞬間ガ
ス湯沸かし器自体は電気ポットなどと較べると大形器具
類であり、ガス配管のスペース(プロパンガスの場合は
ガスボンベの設置スペースも含む)や換気装置も必要で
あることから、その取付設置には不向きな場合が多く、
また設置費用も相当嵩む。また、屋外設置のガスボイラ
ーの場合も同様の欠点がある。
【0004】このような場合、電気ポットが小型で簡便
なものであるが、貯水加熱型であることから、湯の使用
量に限界(通常1〜2リットル)があり、また湯を流し
ながら使用できる使い勝手は無い。
【0005】そこで上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、電熱で流水を加熱して沸かすことにより、小形且つ
省エネルギー型の流水加熱型瞬間湯沸かし装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】流水を瞬間的に沸かすた
めには、加熱手段の単位時間当りの発熱量を相当高くし
なければならないが、加熱手段と流水との熱交換の効率
が悪いと、沸き上がり温度が高くならず、むしろ加熱部
自身の方が異常に過熱され、電熱線の断線が起こり易
く、その周囲の断熱対策等も非常に厄介になる。そこ
で、本発明は、給水栓からの流路の途中に配置された電
熱式加熱手段と、調節操作部材の操作量に応じて上記電
熱式加熱手段の発熱量を増減制御する発熱量制御手段と
を備えて成る流水加熱型瞬間湯沸かし装置において、上
記電熱式加熱手段は、流下水が滞留して通り抜ける流路
室に防水型電熱線を反復且つ稠密に巻き回して団塊状に
成した電熱線浸漬型加熱部材を内蔵して成ることを特徴
とする。ここで、反復に巻き回すとは、ループ状, 螺旋
, 葛折れ状, 巻き付け状,紆余曲折状等の限られた空
間内で繰り返して這わせることを指す。
【0007】このような構成の流水加熱型瞬間湯沸かし
装置においては、電熱線に流水を接触させて沸かすもの
であるから、装置の小形化及び設置取付の容易化を実現
でき、既存の水道水栓の蛇口に簡単に取り付け得る形態
を実現できる。給水栓との一体化又は組み込み型も可能
となる。
【0008】なお、防水型電熱線としては、ガラス繊維
芯線にニクロム線を巻装した線材に対し押出成形法でシ
リコン皮膜を被覆したものを利用できるが、熱交換率を
高めるため、シリコン皮膜の面にフィン,溝,凹凸,粗
面化を施したものを用いると良い。
【0009】また調整操作部材の操作量を大きくして流
量を増やすと、その分、加熱手段の発熱量が増加するよ
うになっているので、湯温調節が可能である。
【0010】電熱式加熱手段は流下水が滞留して通り抜
ける流路室に防水型電熱線を反復且つ稠密に巻き回して
団塊状を成した電熱線浸漬型加熱部材を内蔵したもので
あるため、電熱式加熱手段自体の熱容量は従前のガス湯
沸かし器のそれに比し頗る少ないので、無駄な熱が構造
体に奪われず、省エネルギー型の瞬間湯沸かし器を実現
できる。また給水栓からの流路に電熱式加熱手段が設け
られており、最終湯口までの下流側流路長を短かくでき
るので、湯温が下がり難い。
【0011】電熱線浸漬型加熱部材は電熱線が団塊状を
成すものであるため、流路室内を流れる流水の流動抵抗
が大きいので、流水の流路室内に滞在する時間が長くな
るから、その分、沸き上がり温度を高め易くなる。また
防水型電熱線が流路室内の流水に浸漬しているため、熱
伝導効率が高く、防水型電熱線の周囲温度を沸点に近づ
けることができる。このため、高出力の電熱線(例え
ば、空気雰囲気25°Cで発熱温度が180 °C)を利用し
ても、常に水冷されているので、電熱線自身が異常温度
に上昇して断線等を起こす不都合を回避できる。換言す
ると、電熱線浸漬型加熱部材を採用することで、高出力
の電熱線が利用でき、これにより瞬間湯沸かしが実現で
きる。
【0012】ところで、流水に浸漬した防水型電熱線で
もその周囲温度が沸点以上になる場合もある。かかる場
合、その電熱線の周囲に接触する水は沸点以上に過熱さ
れて突沸するおそれがある。しかし、防水型電熱線が流
路途中の流路室内に配されているため、流動抵抗は高い
ものの、電熱線間の隙間を介して水が留まることなく流
れ下るようになっているので、気泡が発生し易く突沸し
難い。下流域の流水は温度が高いので突沸し易いが、突
沸しても大気開放の湯口へ湯が直に押し出されると共
に、上流側から新たな流水を誘い込むようになるため、
突沸鎮静作用又は突沸防止作用が発揮されている。
【0013】この電熱線浸漬型加熱部材としては、流路
室内に配備された周回状被加熱流路に沿って防水型電熱
線を匍匐して成る構成を採用できる。周回状被加熱流路
自身が被巻き付け体として機能するので、電熱線を斉一
に揃え易くなり、加熱手段自体の良品化を実現できる。
また、周回状被加熱流路と防水型電熱線との隙間を流れ
る流水の流動抵抗が大きいので、流水の流路室内に滞在
する時間が長くなるから、その分、沸き上がり温度を高
め易くなる。
【0014】更に、防水型電熱線を周回状被加熱流路に
沿ってジグザグ状に蛇行させながら匍匐して成る構成で
は、被加熱流路の全長に対して電熱線の全長が余分に長
くなるため、加熱手段のコンパクト化又は湯沸かし上限
温度の向上を図ることができる。このため、流水加熱型
瞬間湯沸かし装置自体の小形化を達成できるので、一層
のこと、水道蛇口に取付けし易い形態を実現できる。水
道蛇口に取付けし易い形態を実現できることは、湯の熱
を吸収する配管等の熱容量をできるだけ少なくできるこ
とを意味し、省エネルギーに役立つ。
【0015】他方、電熱線浸漬型加熱部材として、流路
室内に配備された同心状被加熱流路に沿って防水型電熱
線の往復線を揃えて差し込み、往復2線を折り返し領域
にて折り返し、隣接の同心状被加熱流路に差し込んで這
わせて成る構成を採用できる。かかる場合、同心状被加
熱流路とこれに差し込まれた防水型電熱線とが密着状態
でも、往復2線と流路壁との僅かな隙間を介して水が流
れる。そして、折り返し領域と別の折り返し領域との間
で複数条の同心状被加熱流路が連通しているため、実質
上、並行(並列)流路が形成されているため、充分な流
量を得ることができる。また、電熱線の往復2線を同心
状被加熱流路に差し込んであるため、電熱線の長さに対
して仕切壁に消費される総肉厚を抑えることができるた
め、線積率の向上により沸き上がり温度の高温化又は加
熱手段のコンパクト化を実現できる。
【0016】このような電熱線浸漬型加熱部材として
は、種々の構造のものが採用可能であるが、本発明にお
いて、電熱線浸漬型加熱部材は、複数のセグメント盤を
積み重ねた積層構造体から成り、各セグメント盤は、流
通孔を持つ基盤上に巡らした仕切壁で画成された上記被
加熱流路を有して成る。
【0017】例えば、最上層たる第1層目のセグメント
盤の流通孔から流れ込む水は被加熱流路の防水型電熱線
で加熱されながら巡回し、下層の第2のセグメント盤の
流通孔へ流れ込み、今度は第2層目のセグメント盤の被
加熱流路の防水型電熱線で加熱されながら巡回して流れ
下る。積層構造体であるため、加熱手段の占有スペース
の節約を図ることができる。セグメント盤の積み重ね枚
数を多くすると、湯沸かし上限温度を高めることがで
き、沸き上がり温度が高温の装置を実現できる。
【0018】ここで、上記流路室に収めた積層構造体と
流路室の流出口を持つ底部との間には流量設定間隙が画
成されていることが好ましい。この流量設定隙間を大き
く形成すると、流量絞り作用が緩和し、流量を増大させ
ることができるが、沸き上がり温度が低くなる。他方、
流量設定隙間を小さく形成すると、流量は減少するもの
の、沸き上がり温度が高くなる。なお、流量設定隙間を
可変調節できるよう構成できる。
【0019】上記のような被加熱流路を備えたセグメン
ト盤を用いた場合、被加熱流路に匍匐した防水電熱線と
流路壁との間に形成される隙間を介して流水が通り抜け
ることになるが、電熱線浸漬型加熱部材の総嵩に占める
セグメント盤の肉厚の総嵩は数十パーセントに達してお
り、電熱線浸漬型加熱部材の大型化又は発熱量不足がな
お問題となる。
【0020】そこで、本発明の第2の手段としては、電
熱線浸漬型加熱部材として被加熱流路を備えたセグメン
ト盤の使用を排し、上記流路室に防水型電熱線を被巻回
用ボビンに稠密に揃えて巻回したボビン付き電熱線巻装
体を内蔵して成る構成を採用する。本発明者は、防水型
電熱線を稠密に揃えて巻回した電熱線巻装体でも、巻き
方向には隣接電熱線間に僅かな隙間が存在しており、ま
た巻装体の軸方向では電熱線表面の粗さの故、微細な隙
間が存在し、このような僅少又は微少な隙間を介して給
水圧により水が電熱線巻装体中を分散的に浸透すること
を発見した。防水型電熱線の外周面は微細な溝,凹凸の
ある面や粗面であることが好ましい。このような電熱線
巻装体は被巻回用ボビンを芯材として利用しないと、信
頼性の高い巻装体を得ることが難しい。このボビンは1
本の芯材(軸)だけでなく、例えば平行な2本以上の芯
材を具備するものでも良い。電熱線巻装体としては円柱
状,円錐状の1軸形のものや、前述したように2本以上
の芯材(2軸)を持つ板状,面状のものでも良い。
【0021】このボビン付き電熱線巻装体としては、防
水型電熱線を折り返した往復2線を揃え、その折り返し
部を被巻回用ボビンの芯側に位置決めして巻回したもの
を採用することが好ましい。折り返した往復2線を巻き
付けることにより、防水型電熱線の両端部が共に外周側
に位置するので、リード線との結線処理が容易となり、
また電熱線の巻き付けが良く揃うため、隙間の偏在が起
こり難く、均等的な透水性を実現できる。巻き方には綾
巻き等も採用できる。
【0022】そして、このような被巻回用ボビンとして
は、その芯材は折り返し部を掛り止めする係合部を有し
て成ることが好ましい。往復2線の折り返し部を芯材の
係合部に掛り止めした状態で往復2線を巻き始めること
ができ、巻き始め易くなり、機械巻きが導入できる。こ
のため、ボビン付き電熱線巻装体の製造では手巻きでは
なく機械巻きを導入でき、高品質,低コスト化を実現で
きる。
【0023】このようなボビン付き電熱線巻装体に対し
ては、電熱線巻装体の軸方向又は電熱線の巻き方向に流
水を流すことができるが、例えば、被巻回用ボビンの上
フランジは注水分散孔を有し、被巻回用ボビンの下フラ
ンジは透水孔を有して成る構成を採用すれば、上フラン
ジに流れ落ちた水は上フランジの注水分散孔を介して電
熱線巻装体の軸方向に浸透し、底面から滲み出て下フラ
ンジの透水孔に集水して流下する。注水分散孔が形成さ
れているため、電熱線巻装体の上端面に水が均等に分散
化するので、電熱線巻装体がまんべんなく水に浸る。電
熱線巻装体の偏温が生じ難く、電熱線巻装体の耐久性向
上に資する。
【0024】このようなボビン付き電熱線巻装体を流路
室に収納して水を流し込むと、電熱線巻装体の線間を浸
透するよりも、流路室の壁面と電熱線巻装体の外周面と
の間を隙間が連通し、流動抵抗が低いので、ここを介し
て水が流下し易い。そこで、ボビン付き電熱線巻装体の
外周面には被覆封止層が成膜されて成ることが好まし
い。電熱線巻装体の外周面との間には被覆封止層が存在
しているため、電熱線巻装体の上端に注ぎ込まれた水は
巻装体の外周面を介して流下せず、巻装体の中の線間を
介して浸透する。電熱線巻装体の偏温が生じ難く、電熱
線巻装体の耐久性向上に資する。
【0025】ボビン付き電熱線巻装体は電熱線の一か所
が断線すると、もはや発熱不可能であるため、新品のも
のと交換する必要性がある。そこで、ボビン付き電熱線
巻装体としては流路室に対して着脱交換自在のカートリ
ッジ型構造であることが好ましい。必要に応じて、流路
室にはボビン付き電熱線巻装体の排出のためのエジェク
ト機構を設けても良い。電熱線巻装体を交換するだけ
で、装置の継続使用が可能であり、耐用寿命の長期化を
実現できる。勿論、電熱線巻装体を内蔵した流路室自体
をカートリッジ型構造としても良い。
【0026】上記と同様に、流路室に収めたボビン付き
電熱線巻装体と流路室の流出口を持つ底部との間には流
量設定間隙が設けられて成ることが好ましい。この流量
設定隙間を大きく形成すると、流量絞り作用が緩和し、
流量を増大させることができるが、沸き上がり温度が低
くなる。他方、流量設定隙間を小さく形成すると、流量
は減少するものの、沸き上がり温度が高くなる。なお、
流量設定隙間を可変調節できるように構成できる。
【0027】上記調節(調温)操作部材に連動する湯量
調節バルブを有する構成においては、調節操作部材の操
作量に応じて流量が増減する流量特性のバルブでは、流
量に対して湯温を略一定に維持できる。調節操作部材の
操作量に応じて発熱量が増大するため、流量一定の流量
特性のバルブでは流水の温度が除々に昇温するので、所
望温度の湯を流しながら得ることができる。かかる場
合、高温の湯が突然出てしまう危険性を回避できる。つ
まり、低温スタート機能を持っている。調節操作部材を
ゼロ近傍に合わせておくと、流水が殆どなく、微弱発熱
が保持されるため、寒冷下での水道凍結を未然に防止で
きる。
【0028】このような流水加熱型瞬間湯沸かし装置に
おける発熱量制御手段としては、電熱線と直列接続した
可変抵抗器を調節ノブに連動させた抵抗比分配制御方式
でも構わないが、可変抵抗器自身がジュール熱を良く発
熱するため、電力損失が大きく、また大形の電力用可変
抵抗器を用いなければならない不都合がある。
【0029】そこで、本発明での発熱量制御手段として
は、交流電源の導通角を増減制御する位相制御回路であ
ることを特徴としている。位相制御回路におけるCR移
相形トリガー回路の可変抵抗器はトリガー素子の時定数
調整用に過ぎないため、小形部品を使用でき、電力損失
を無視できる。
【0030】ただ、電熱線の(全波又は半波)位相制御
回路においてはピーク値の高い突入電流が流れるので、
トライアック等の導通角制御用スイッチング素子(サイ
リスタ)は定格最高接合温度が高い素子を使用しなけれ
ばならない。また大きな放熱板(ヒートシンク)を着け
なければならない。放熱板は例えば1000W程度の電熱線
の場合、10cm角,板厚2.3mm 程度のアルミニウム板を必
要とする。このような不都合を解消するため、本発明で
は水冷方式、即ち、位相制御回路の導通角制御用スイッ
チング素子のヒートシンクと流路室内に流入する流水
(冷水)とを熱結合する良熱伝導構造を採用している。
電熱線で流水を加熱する前の冷水で導通角制御用スイッ
チング素子の発熱を低温で吸熱するようにしているた
め、定格最高接合温度が低いスイッチング素子の使用が
可能となり、またヒートシンクの小形化を実現できる。
そして、電熱線で流水を加熱する前の冷水を予熱できる
分、沸き上がり温度を高めることができる。
【0031】ところで、元栓が閉鎖している場合などの
無給水状態では、調節ノブが誤って操作されてしまう
と、電熱線が発熱し、電熱線が異常温度に達して瞬時に
溶断してしまうおそれがある。このような不都合を解消
するため、本発明においては、流路室への給水の有無を
検出する水検出センサが設けられており、上記水検出セ
ンサが上記給水を検出したとき上記発熱量制御手段を能
動化する空沸かし防止回路を有して成る。水検出センサ
が給水を検出しない限りは、発熱量制御手段が能動化さ
れないため、調節ノブを操作しても電熱線が発熱せず、
異常過熱を防止でき、安全性が確保されている。なお、
電熱線浸漬型加熱部材を流量調節バルブの上流側に配し
た構成では、電熱線浸漬型加熱部材が常に満水状態であ
るため、空沸かしを防止できる。
【0032】このような水検出センサとしては、正電極
と負電極とから成る検流器や、フォトインターラプタ等
の光学検出器などで構成することもできる。しかし、こ
れらは流水中の気泡や水蒸気の混入に敏感に反応し易
く、却って誤作動が多発し、実用に供し得ない。そこ
で、水検出センサは、永久磁石を有するフロートを収容
し、流路室のうち電熱線浸漬型加熱部材の直前上流側に
設けられたフロート室と、そのフロートの浮沈により永
久磁石の磁力で開閉するリードスイッチとを具えて成
る。給水の有無はフロートの浮沈として物理的変位とし
て現れるが、流水中に気泡や水蒸気が混入していても、
フロートの浮沈に大きく影響することはない。
【0033】従って、気泡や突沸による水蒸気の発生に
よる誤作動が起こり難く、高信頼性の空沸かし防止機能
を実現できる。
【0034】しかし、フロートの浮沈動によりリードス
イッチが開閉するため、電熱線浸漬型加熱部材への給水
を直接検出するものではないから、フロートの浮沈動に
不具合が生じた場合、誤検出を招く虞れがある。
【0035】そこで、本発明は、別の水検出センサとし
て、流路室から流出する水の有無を検出する流出水検出
センサを用いることを特徴とする。流路室の流出口近傍
部は勿論のこと、例えば、流出口に接続される給湯経路
(給湯管,給湯切り換え弁など)の途中に設けても良
い。この流出水検出センサとしてはフォトインターラプ
タ等の光学検出器を用いると良い。流路室に給水し、そ
の流路室が満水になると、流路室から流水が生じるた
め、これを流出水検出センサが検出する。給水が無い場
合や給水しても満水化しない状態では、流路室からの流
出水が生じないため、発熱量制御手段が能動化せず、確
実に空沸かしを防止できる。
【0036】また、本発明では、上記電熱式加熱手段の
近傍の異常高温に感応して上記発熱量制御手段を不能動
化する異常加熱防止回路を有して成る。万が一、例え
ば、発熱量制御手段の故障により過熱暴走が起こった場
合、異常加熱防止回路により発熱量制御手段が不能化さ
れるようになっているため、異常事態を食い止めること
ができる。
【0037】更に、本発明では、電熱式加熱手段の近傍
の温度を検出する温度検出センサを有して成る。この温
度検出センサを配備することにより、電熱式加熱手段の
異常加熱を防止できる。
【0038】そして、被加熱流路にアース端子が設けら
れて成る場合、万が一、電熱式加熱手段等に漏電が発生
しても、アース端子から交流給電線のアース線等を介し
てリークするので、流水に手を浸けたままでも感電する
ことはない。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0040】〔実施形態1〕図1は本発明の実施形態1
に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置を家庭用水道栓の蛇
口に取付けた状態を示す斜視図、図2は同流水加熱型瞬
間湯沸かし装置を示す分解斜視図、図3は同流水加熱型
瞬間湯沸かし装置における電熱式加熱部を示す分解斜視
図である。
【0041】本例の流水加熱型瞬間湯沸かし装置10
は、水道栓の蛇口1に取付け得る小形外付け機器として
構成され、蛇口1に嵌まる締着筒部11と電熱式加熱部
を内蔵する筒状本体12とを連結部8で一体化したもの
である。締着筒部11は、図2に示す如く、中央孔11
aを持つ有底筒部11bと、その有底筒部11bの突出
環状開口端11cの内に収まる網状フィルタ11dと、
その網状フィルタ11dに重ねるゴム製環状パッキン1
1eと、突出環状開口端11cに螺合して冠着し蛇口1
とパッキン11eを締め付け固定する締め付けリング1
1fとを有している。
【0042】筒状本体12は、図2に示す如く、底面に
多数の湯口小孔Hを持ち2重筒構造の有底筒状ケーシン
グ12aと、その内筒12bの内空間(流路室)12d
に落とし込み式で収納された電熱式加熱積層構造体13
と、有底筒状ケーシング12aの上端開口をネジBSで
閉蓋する印籠型円盤蓋14と、印籠型円盤蓋14の軸孔
14aに嵌入して回転自在の流量調整ロータリ弁15
と、ロータリ弁15のD形カットの軸孔15aに嵌入す
る先端D形カットの軸16aを持ち、円形基盤16bを
ネジBSで印籠型円盤蓋14に重ねて合わせた環状可変
抵抗器(VR)16と、環状可変抵抗器16の軸16a
の端面にネジBSで固定して環状可変抵抗器16を被っ
たフード兼用調節ノブ17とを有している。
【0043】内筒12bの上端は有底筒状ケーシング1
2aの上端より低い位置に形成されており、それらの筒
間は底側で有底筒部11bの中央孔11aに連通孔11
gを介して連通し、溢水間隙12cを構成している。こ
の溢水間隙12cには活性炭等の浄水剤が装填されるよ
うになっている。溢水間隙12cから溢れ出した流水
は、内筒12bに嵌まる印籠型円盤蓋14の縮径下部1
4bに形成された放射流路14cを通り軸孔14aに導
かれる。この軸孔14aに嵌まるロータリ弁15におい
ては、軸孔14aに嵌合する円形軸部15bの下に円弧
角120 °程度の断面扇形柱部15cが一体的に突出して
おり、ロータリ弁15を回動することにより、扇形柱部
15cの円弧周面の放射流路14cの出口に面する度合
いが変わるため、流積調整ができるようになっている。
【0044】本例の電熱式加熱積層構造体13は、図3
に示す如く、円形底板Cの上に円板状の第1のセグメン
ト盤Aと第2のセグメント盤Bとを中心域のダボ13a
とダボ孔13bで相嵌合して交互に積み重ねた積層構造
体である。第1のセグメント盤Aは、外周域にて流通孔
13cを持つ基盤13dと、基盤13d上に同心環状の
仕切壁13eが4重に巡回し、基盤13dの中心域と外
周域とが連通した迷路状(周回状)被加熱流路13f
と、この加熱流路13f内に沿って配された防水型電熱
線Eとを有している。本例の防水型電熱線Eは、ガラス
繊維芯線にニクロム線を巻装した線材に対し押出成形法
でシリコン皮膜を被覆したもである。熱交換率を高める
ため、シリコン皮膜に螺旋フィンや螺旋溝を形成したも
のでも良い。なお、防水型電熱線Eの一端を流通孔13
cから外部へ露出させる前に、密封チューブTを被せて
リード線Lに結線替えされている。水冷外になる部分の
異常発熱を無くし、断線を防止するためである。
【0045】本例の基盤13dには放射状仕切壁13g
が形成されており、環状の仕切壁13eの一方端で放射
状仕切壁13gに繋がっており、他方端は環状流路の隣
接同士を連通するように空き間13hとなっている。流
通孔13cを通して最外周(4重目)の流路13f内を
周回する防水型電熱線Eは空き間13hで屈曲し内周
(3重目)の流路13f内を逆方向に周回している。そ
して、防水型電熱線Eは放射状仕切壁13gの空き間1
3hで屈曲し2重目の流路13f内を周回し、同様に1
重目の流路13f内を周回し、中心域から第2のセグメ
ント盤Bの流通孔13cに通っている。第2のセグメン
ト盤Bは流通孔13cが中心域に形成されている点を除
いて第1のセグメント盤Aと同様な構成となっている。
そして、最下層の第2のセグメント盤Bの流路から出た
防水型電熱線Eは密封チューブTを被せてリード線Lに
結線替えされている。そのリード線Lは底板Cの流通孔
13cを通して一旦底面下に出した後、ダボ13aに開
けたリード線挿通孔13iやダボ孔13bを貫通させて
最上層の第1のセグメント盤Aより上方へ引き回してあ
る。
【0046】電熱式加熱積層構造体13のリード線Lは
印籠型円盤蓋14を貫通するリード線挿通孔14eを介
して円形基盤16bの中央孔16cを通し、環状可変抵
抗器16の端子に接続されている。ブラグ付きの交流電
源コードKは印籠型円盤蓋14と円形基盤16bとで上
下半体を構成するコード押さえ14f,16fとで挟み
固定され、その先の電源コードKのリード線は円形基盤
16bの挿通孔16eを介して環状可変抵抗器16の端
子に接続されている。
【0047】調節ノブ17を回すと、環状可変抵抗器1
6の軸16aも回り、その摺動接点16gが環状抵抗体
上を摺動して抵抗値が変化するため、本例の流水加熱型
瞬間湯沸かし装置10は、図4に示す如く、電熱式加熱
積層構造体13の防水型電熱線Eと可変抵抗器16が直
列接続した回路構成となっている。
【0048】また、調節ノブ17を回すと、ロータリ弁
15が回り、通過する流水の流積が変化するので、軸孔
14aに流下する流量が調節される。軸孔14aを流下
する水は電熱式加熱積層構造体13の最上層の第1のセ
グメント盤Aの流通孔13cから流入して周回状被加熱
流路13fを巡りながら加熱され、中央域で第2のセグ
メント盤Bの流通孔13cから流入し、今度はその周回
状被加熱流路13fを巡りながら加熱される。このよう
に6層のセグメント盤の周回状被加熱流路13fを巡回
しながら加熱され続け、やがて底板Cの流通孔13cか
ら流下し、湯口小孔Hから沸き上がった湯水が流下す
る。
【0049】このような構成の流水加熱型瞬間湯沸かし
装置10においては、電熱線Eで流水を沸かすことがで
きるから、ガス湯沸かし器等に較べ、装置の小形化及び
設置取付の容易化を実現でき、図1に示す如く、既存の
水道水栓の蛇口1に簡単に取り付け得る。なお、水道水
栓との一体化又は組み込み型も可能となる。また、ホー
スを介して締着筒部11へ給水するようにしても良い。
【0050】本例のロータリ弁15において、調節ノブ
17の操作量(回動量)に対する流量の特性は、ゼロか
ら操作量を徐々に増やして行くと、流量は漸増してから
最高流量で飽和した後、漸減して中流量に留まるように
なっている。調節ノブ17の操作量に応じて発熱量が増
大するものであるから、小操作量域では略一定温度での
湯量調節が可能となる。洗顔や濯ぎ洗いなどの際には温
めの湯(例えば体温以下の湯温)を得ることができる。
中操作量域では流量が飽和しているため、最高流量で湯
温を変えることができ、冬場の洗顔や濯ぎ洗いにそのま
ま用いるに適している。大操作量域では流量が減少する
のに対し発熱量が増大するため、飛躍的に最高温度に達
する。高温湯はそのまま茹で上げ湯,茶の湯,カップ麺
の注ぎ湯等に供し得る。
【0051】本例では、調節ノブ17の操作量に応じて
発熱量が増大するため、バルブが流量一定の流量特性で
も、流水の温度が除々に昇温するので、高温の湯が突然
出てしまう危険性を回避できる。つまり、低温スタート
機能を持っている。調節ノブ17をゼロ近傍に合わせて
おくと、湯口から湯ができない状態で、微弱発熱が保持
されるため、寒冷下での水道凍結を未然に防止できる。
【0052】電熱式加熱積層構造体13は、耐熱樹脂製
のセグメント盤A,B及び底板Cとそれらの周回状被加
熱流路13f内に配した防水型電熱線Eとから成るもの
であり、その熱容量はガス湯沸かし器のそれに比し頗る
少ないため、無駄な熱が構造体に奪われず、省エネルギ
ー型の瞬間湯沸かし器を実現できる。実験によれば、80
0 W電熱線で沸点に近い湯を1分間当り1リットル程度
得ることができた。また図1に示す如く、電熱式加熱積
層構造体13の底板Cから流下した湯は瞬時に外部へ出
る。湯口までの流路長が非常に短かいので、湯温が下が
り難い。
【0053】本例では、電熱式加熱方式のうち、周回状
被加熱流路13f内に沿って防水型電熱線Eを長く引き
回した電熱線浸漬型加熱部となっている。流水は周回状
被加熱流路13内の仕切壁13eと電熱線Eとの隙間を
介して流れるため、流動抵抗は大きく、流水の周回状被
加熱流路13f即ち電熱式加熱積層構造体13に滞在す
る時間が長くなるから、その分、沸き上がり温度を高め
易くなっている。
【0054】そして、防水型電熱線Eが周回状被加熱流
路13f内に沿って引き回され、流水に浸漬しているた
め、防水型電熱線Eの周囲温度を沸点に近づけることが
できる。本例では、防水電熱線Eは空気雰囲気25°Cで
発熱温度が180 °Cであるが、万が一、発熱温度が220
°Cになると、シリコン皮膜が溶損して断線に結び付く
おそれがある。しかし、防水型電熱線Eは常に水冷され
ているので、電熱線自身が異常温度に上昇して断線等を
起こす不都合を回避できる。換言すると、本例のような
電熱線浸漬型加熱部を採用することで、初めて高出力の
電熱線の使用が可能となり、それ故、小形の瞬間湯沸か
しが実現できたものである。
【0055】ところで、周回状被加熱流路13f内で流
水に浸漬した電熱線Eでもその周囲温度が局部的に沸点
以上になるおそれもある。かかる場合、その電熱線Eの
周囲に接触する水は沸点以上に過熱されて突沸するおそ
れがある。しかし、防水型電熱線Eが周回状被加熱流路
13fに配されており、流路壁13eと電熱線Eとの隙
間を水が留まることなく流れ下るようになっているの
で、気泡が発生し易く、突沸し難い。最下層のセグメン
ト盤Bにおける下流域の流水は温度が高いので突沸し易
いが、突沸しても大気開放の湯口小孔Hへ湯がすぐに押
し出されると共に、上流側から新たな流水を誘い込むよ
うになるため、突沸鎮静作用又は突沸防止作用が発揮さ
れている。
【0056】本例の電熱線浸漬型加熱部としては、第1
のセグメント盤Aと第2のセグメント盤Bとをダボ13
aとダボ孔13bで相嵌合して交互に積み重ねた積層構
造体である。セグメント盤の積み重ね枚数を多くする
と、湯沸かし上限温度を高めることができ、沸き上がり
温度が高温の装置を実現でき、様々な仕様に応じた電熱
線浸漬型加熱部を得ることができる。
【0057】図5は図3に示す電熱式加熱積層構造体と
は別の電熱式加熱積層構造体を示す分解斜視図である。
なお、図5において図3に示す部分と同一部分には同一
参照符号を付してある。第1のセグメントA′及び第2
のセグメントB′の電熱式加熱積層構造体13′におい
ては、周回状被加熱流路13fには内周側の環状仕切壁
13eと外周側の環状仕切壁13eから交互に放射方向
に流れ止め壁Sが形成されており、電熱線Eはこの流れ
止め壁Sを避けてジグザグ(紆余曲折)状に蛇行し匍匐
している。また、電熱線Eの蛇行状態を位置決めするた
め、各蛇行区間には一対の挟み小片Mが設けられてい
る。
【0058】蛇行配線では、周回状被加熱流路13fの
全長に対して電熱線Eの全長が2倍近く余分に長くなる
ため、電熱式加熱部のコンパクト化又は湯沸かし上限温
度の向上を図ることができる。このため、流水加熱型瞬
間湯沸かし装置自体の小形化を達成できるので、一層の
こと、水道蛇口1に取付けし易い小形形態を実現でき
る。このように、水道蛇口1に取付けし易い小形形態を
実現できることは、湯の熱を吸収する配管等の熱容量が
できるだけ少なくできることを意味し、省エネルギーに
役立つ。
【0059】図6は更に別の電熱式加熱積層構造体を示
す分解斜視図である。この電熱式加熱積層構造体23
は、最上層の第1のセグメント盤A″と、第2のセグメ
ント盤B″及び第3のセグメント盤C″の交互積み重ね
とから成る。
【0060】第1のセグメント盤A″は、基板23d上
に270°程度周回する同心円の幾重もの環状仕切壁2
3eと、中央ダボ孔23aの周壁から外周壁23bにか
けて放射状仕切壁23cとを有している。基板23d上
で外周壁23bと放射状仕切壁23cとの交叉部分には
流通孔23hが形成されている。図7に示す如く、環状
仕切壁23eと隣接する環状仕切壁23eで挟まれた領
域には同心状被加熱流路24aが形成されている。環状
仕切壁23eが形成されない約90°範囲の扇状部分2
3fには結線台23gが一体的に形成されている。図7
に示す如く、中央ダボ孔23aの裏面にはダボ23kが
突設している。環状仕切壁23eの一方端と放射状仕切
壁23cとの間は防水型電熱線Eの折り返し領域の隙間
24bが形成されている。また環状仕切壁23eの他方
端と結線台23gとの間は防水型電熱線Eの折り返し領
域の隙間24cが形成されている。防水型電熱線Eは二
つ折で揃えられた往復2線を同心状被加熱流路24aに
沿って差し込み、隙間24bと24cにて折り返し、隣
接の同心状被加熱流路24aに差し込んで這わせてあ
る。最内周の同心状被加熱流路24aから隙間24cに
引き出した防水型電熱線Eの往復2線の端部はそれぞれ
リード線Lに接続され、その接続部分を密封チューブT
で封止した後、その密封チューブTを結線台23gに位
置決めし、その上を樹脂モールド(図示せず)で埋めて
ある。電熱線Eの往復2線の無端側は流通孔23hを介
して下層の第2のセグメント盤B″へ引き回されてい
る。
【0061】第2のセグメント盤B″は、基板23d上
に略340°程度周回する同心円の幾重もの環状仕切壁
23iと、中央ダボ孔23aの周壁から外周壁23bに
かけて放射状仕切壁23cと、この放射状仕切壁23c
に隣接する補助壁23jとを有している。環状仕切壁2
3eと隣接する環状仕切壁23eで挟まれた領域には同
心状被加熱流路が形成されている。基板23d上で外周
壁23bと放射状仕切壁23cとの交叉部分には流通孔
23hが形成されている。環状仕切壁23iの一方端と
補助壁23jとの間は防水型電熱線Eの折り返し領域の
隙間24dが形成されている。また環状仕切壁23eの
他方端と放射状仕切壁23cとの間は防水型電熱線Eの
折り返し領域の隙間24eが形成されている。上層の第
1のセグメント盤A″から引き出した防水型電熱線Eの
往復2線は放射状仕切壁23cと補助壁23jと間に差
し込まれて最内周の同心状被加熱流路を這い回り、隙間
隙間24eで折り返し隣接外周の同心状被加熱流路に沿
って這い回されており、隙間24dで折り返し更に隣接
外周の同心状被加熱流路に沿って這い回されている。そ
して、防水型電熱線Eの往復2線の無端側は流通孔23
hを介して下層の第3のセグメント盤C″へ引き回され
ている。
【0062】第3のセグメント盤C″は第2のセグメン
ト盤B″と左右対称形状に形成されており、防水型電熱
線Eの往復2線はその同心状被加熱流路に沿って這い回
されている。そして、防水型電熱線Eの往復2線の無端
側は更に下層の第2のセグメント盤B″と第3のセグメ
ント盤C″内を交互に這い回されて、最後に最下層の第
2のセグメント盤B″内を這い回されている。そして、
防水型電熱線Eの折り返し部eが最外周の同心状被加熱
流路の流通孔23h近傍に位置している。
【0063】このような電熱式加熱積層構造体23にお
いて、第1のセグメント盤A″の扇状部分23fに注ぎ
込んだ水は隙間24cから分岐して並列複数の同心状被
加熱流路24a内で電熱線Eの往復2線の隙間を介して
回流し、放射状仕切壁23c側の隙間24bで合流し、
流通孔23hを介して第2層目の第2のセグメント盤
B″の隙間24dに流下し、またここから分岐して並列
複数の同心状被加熱流路内で電熱線Eの往復2線の隙間
を介して回流し、放射状仕切壁23c側の隙間24eで
合流し、流通孔23hを介して第3層目の第3のセグメ
ント盤C″へ流下する。このようにして最下層の第2の
セグメント盤B″の隙間24eで合流した水は流通孔2
3hを介して流下する。
【0064】この電熱式加熱積層構造体23は、図3の
電熱式加熱積層構造体13や図5の電熱式加熱積層構造
体13′の構造に比し、電熱線Eと流路壁とが密着し、
隙間が減少しており、同心状被加熱流路の流積が僅少化
しているが、複数の流路が並列しているため、必要量の
流量を得ることができる。また、電熱線Eの往復2線を
同心状被加熱流路に差し込んであるため、電熱線の長さ
に対して仕切壁に消費される総肉厚を抑えることができ
るため、沸き上がり温度の高温化又は積層構造体23の
コンパクト化を実現できる。
【0065】〔実施形態2〕図8は本発明の実施形態2
に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置の回路構成を示す回
路図である。
【0066】本例の回路構成は、可変抵抗器を回して抵
抗値を小さくすると交流電源の導通角が大きくなり電熱
線の発熱量を増加させる全波位相制御方式を採用してい
る。
【0067】即ち、本例の回路は、交流電源ACに直列
した電熱式加熱部の防水型電熱線Eの抵抗体と、その抵
抗体に直列し交流電源の導通角を増減制御するトライア
ックQと、トライアックQのターンオン時点を制御する
CR移相形トリガー回路2と、位相制御によって発生す
るラジオ・ノイズを抑制するためリアクトルL及びコン
デンサC1 から成るLCフィルタと、コンデンサC3
び抵抗R4 から成るサージ・アブソーバーとを有してい
る。CR移相形トリガー回路2においては、スイッチ
(SW)付き可変抵抗器VR′,固定抵抗器R3 及び充
放電用コンデンサC2 で時定数調整部が構成されてお
り、トライアックQのゲートGに接続したトリガー素子
(SBS)TG をスイッチさせる。
【0068】また、CR移相形トリガー回路2において
は、ヒステリシス特性防止回路3を具備しており、可変
抵抗器VR′の値が大きい領域で発生するヒステリシス
現象を防止している。即ち、可変抵抗器VR′の値が大
きくなり、コンデンサC2 の充電時定数が大きくなった
場合、充電電流が微小となるため、交流の半サイクルの
期間では短かすぎ、コンデンサC2 の充電電圧がトリガ
ー素子TG のスイッチング電圧VS に達しないことがあ
る。このときトリガー素子TG はスイッチしないため、
コンデンサC2 の電荷は放電ループがないと、その充電
電圧は保存されて次の半サイクルの動作に備えることに
なる。他方、トリガー素子TG がスイッチしたときに
は、コンデンサC2 の電荷はほとんど放電され、コンデ
ンサC2 の電圧は1V以下となり、次の半サイクルに備
えることとなる。このようにコンデンサC2 の初期電圧
が異なると、半サイクル毎に通電されるようなヒステリ
シス現象が起こってしまう。
【0069】そこで、ヒステリシス特性防止回路3を設
け、コンデンサC2 の充電電圧がトリガー素子TG のス
イッチング電圧VS に達しないときは、それぞれの半サ
イクルの終期に、コンデンサC2 →ダイオードD1 →抵
抗R1 →電源ACのループでリセットし、又はコンデン
サC2 →電源AC→抵抗R2 →ダイオードD2 のループ
でリセットし、コンデンサC2 の初期電圧を略1V以下
の値に抑えるようにしている。
【0070】図4に示す回路構成は、電熱線Eと直列接
続した可変抵抗器VRを調整ノブ17に連動させた抵抗
比分配制御方式となっている。可変抵抗器VR自身がジ
ュール熱を発熱するため、電力損失が大きく、また大形
の電力用可変抵抗器を用いなければならない不都合があ
る。
【0071】しかし、本例では交流電源の導通角を増減
制御する全波位相制御回路を採用しているので、位相制
御回路におけるCR移相形トリガー回路2の可変抵抗器
VR′はトリガー素子TG の時定数調整用に過ぎないた
め、小形部品を使用でき、電力損失を無視できる。
【0072】この可変抵抗器VR′は電源スイッチSW
連動形となっている。電源スイッチSWをオンさせても
可変抵抗器VR′の操作量が略零のときは、バルブは実
質上遮断状態であるとき、微弱発熱状態となっている。
寒冷下の水道栓凍結防止器として機能する。
【0073】なお、本例は全波位相制御方式を採用して
いるが、半波位相制御方式を採用しても構わない。
【0074】〔実施形態3〕図9は本発明の実施形態3
に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置を示す平面図、図1
0は同流水加熱型瞬間湯沸かし装置を示す正面図、図1
1(a)は実施形態3に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装
置におけるフロート室の受け皿を示す平面図、図11
(b)は図11(a)におけるA−A′線に沿って切断
した状態を示す断面図、図11(c)は同受け皿を示す
底面図、図12(a)は実施形態3に係る流水加熱型瞬
間湯沸かし装置におけるフロート室のフロート板を示す
平面図、図12(b)は図12(a)におけるB−B′
線に沿って切断した状態を示す断面図、図13は実施形
態3に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置におけるフロー
ト室を示す縦断面図である。
【0075】本例の流水加熱型瞬間湯沸かし装置30
は、図1に示す如くの締着筒部11を具備せず、筒状本
体32のみで構成されている。この筒状本体32は水道
栓の蛇口1に筒状本体32の上面の縁部で締め付けリン
グ31fを以て取付けられる。
【0076】筒状本体32の有底筒状ケーシング32a
は、内筒を具備せず、浄水剤を装填する溢水隙間が形成
されていない。有底筒状ケーシング32aの内空間に
は、底板Cの上に第1のセグメント盤A′と第2のセグ
メント盤B′を積み重ねた電熱式加熱積層構造体33が
落とし込み式で収納されている。本例では、セグメント
盤A′,B′の周回状被加熱流路(図示せず9が5重環
状に形成されているため、セグメント盤が4層で足りて
いる。そして、本例においては、電熱式加熱積層構造体
33の防水型電熱線は2線型であり、アース線が並行し
ている。従って、図12に示す如く、迷路状被加熱流路
に沿ってアース端子GNDが引き回されている。
【0077】本例の電熱式加熱積層構造体33の上には
フロート室34が設けられている。
【0078】フロート室34は、最上層のセグメント盤
A′に嵌め重ねた受け皿35と、この受け皿35内に収
めたフロート板36と、受け皿35を閉蓋する蓋板39
とから成る。フロート板36は、図10に示す如く、発
泡樹脂板を2層張り合わせたものであり、中央のリード
線挿通管部35aを通す浮沈ガイド孔36aと、流入管
31gの挿通用の切欠き36bと、流出管部35bの挿
通用の浮沈ガイド孔36cと、円周縁に埋め込まれた円
盤状永久磁石Mgとから構成されている。受け皿35
は、底面に起立した中心部のリード線挿通管部35a及
び流出管部35bと、裏面側で沿面方向に走る連通溝X
を介して流出管部35bに連通する水抜き孔35cとを
有して成る。良熱伝導材で構成した蓋板39は、円盤状
永久磁石Mgの上方位置に常開式リードスイッチ(磁気
感応スイッチ)SW2と速断ヒューズFをインサート品
としてモールドしたものである。蓋板39には受け皿3
5のリード線挿通管部35aに合わせてリード線挿通孔
39aが形成されている。
【0079】この蓋板39の上にはアルミニウム板のヒ
ートシンク(吸熱板)38が密着固定されており、その
ヒートシンク38の上に位相制御回路のトライアックQ
が搭載されている。そして、トライアックQの外、他の
電子部品(図示せず)を搭載した印刷配線板PBが三日
月状キャップ37で被われている。この三日月状キャッ
プ37の上には可変抵抗器VR′の調節ノブが突出して
いる。
【0080】図14に示す如く、電熱線Eの全波位相制
御回路においてはピーク値の高い突入電流が流れるの
で、トライアックQは定格最高接合温度が高い素子を使
用しなければならない。また大きなヒートシンクを着け
なければならない。例えば1000W程度の電熱線では10cm
角,板厚2.3mm 程度のアルミニウム板を必要とする。こ
のような大きなヒートシンクを設けるとなると、装置の
超小形化は不可能となり、仕様が限定されてしまう。こ
のような不都合を解消するため、本例ではトライアック
Qのヒートシンク38を良熱伝導材の蓋板39を介して
フロート室34内の流水(冷水)で水冷するようにして
ある。このため、ヒートシンク38は小形になり、筒状
本体32自身の小形化を達成できる。勿論、CR移相形
トリガー回路2での発熱も吸熱できる。逆に、電熱式加
熱積層構造体33内の電熱線Eで流水を加熱する前にフ
ロート室34内の流水が予熱されることになるため、省
エネルギーの促進化又は沸き上がり温度を高めることが
できる。
【0081】防水型電熱線Eを迷路又は蛇行状に稠密に
引き回した電熱式加熱積層構造体33において、元栓が
遮断している場合などの無給水状態では、可変抵抗器V
R′の調節ノブが誤って操作されてしまうと、電熱線E
が発熱し、電熱線Eが異常温度に達して瞬時に溶断して
しまうおそれがある。本例では、無給水状態の場合、蛇
口1から流入管部31gを介してフロート室34内へ流
水が供給されないため、フロート板36は受け皿35の
底面上に沈み込んでいるので、永久磁石Mgが常開式リ
ードスイッチSW2から離れている。そのため、リード
スイッチSW2は開成状態のままであるから、可変抵抗
器VR′の調節ノブを操作しても、トリガー素子Tから
のトリガーがトライアックQのゲートに印加されず、ト
ライアックQはターンオフのままであり、電熱線Eは発
熱しない。異常過熱を防止でき、安全性を確保できる。
【0082】給水状態の場合は、流入管部31gから受
け皿35に流入する水量によって、フロート板36が浮
上するため、永久磁石Mgが常開式リードスイッチSW
2へ接近し、その磁力によってリードスイッチSW2が
閉成する。このため、トリガーがトライアックQのゲー
トに印加されて電熱線Eが発熱し始める。フロート室3
4内の水は流出管部35b内へ溢れ込んで電熱式加熱積
層構造体33へ流下する。なお、可変抵抗器VR′の調
節ノブを締めたときは、流入管部31gからの流入が止
むが、フロート室34内の残水は水抜き孔35c及び連
通溝Xを介して排水されるため、フロート板36が沈み
込み、永久磁石Mgが常開式リードスイッチSW2から
離れるので、リードスイッチSW2は開成する。可変抵
抗器VR′の調節ノブを開けたままで突然無給水状態に
なってしまった場合でも、リードスイッチSW2が開成
するため、発熱停止となり、異常過熱を防止できる。
【0083】このような空沸かし防止回路の水検出セン
サとしては、正電極と負電極とから成る検流器や、フォ
トインターラプタ等の光学検出器などで構成することも
できる。しかし、これらは流水中の気泡や水蒸気の混入
に敏感に反応し易く、却って誤作動が多発し、実用に供
し得ない。本例では、給水の有無はフロート板36の浮
沈として物理的変位として確実に現れる。また流水中に
気泡や水蒸気が混入していても、フロート板の浮沈変位
に大きく影響することはない。従って、気泡や突沸によ
る水蒸気の発生による誤作動が起こり難く、高信頼性の
空沸かし防止機能を実現できる。
【0084】蓋板39内には速断ヒューズFがインサー
トされており、図14に示すように、この速断ヒューズ
FはリードスイッチSW2に直列接続している。CR移
相形トリガー回路2やリードスイッチSW2の故障、又
はフロート板36の誤作動等によって、万が一、電熱式
加熱積層構造体33の過熱暴走が起こった場合、電熱式
加熱積層構造体33の真上に位置する速断ヒューズFが
溶断するため、トライアックQをターンオフでき、発熱
を緊急停止できる。異常事態を食い止めることができ
る。温度センサを設けても良いが、この温度センサ自身
の故障も考慮すると、速断ヒューズFは原理的に有利で
ある。
【0085】そして、本例においては、電熱式加熱積層
構造体33内にアース端子GNDが設けられている。万
が一、電熱線Eに漏電が発生しても。アース端子GND
から交流給電線のアース線等を介して接地リークするの
で、流水に手を浸けたままでも感電することはない。
【0086】なお、電熱式加熱積層構造体33と湯口3
2bとの間には流量設定間隙32cが設けられている。
この流量設定隙間32cを大きく形成すると、流量絞り
作用が緩和し、流量を増大させることができるが、沸き
上がり温度が低くなる。他方、流量設定隙間を小さく形
成すると、流量は減少するものの、沸き上がり温度が高
くなる。
【0087】〔実施形態4〕図15は本発明の実施形態
4に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置のシステムを示す
概略図である。
【0088】本例のシステムは、流量調節バルブ41を
持つ給水栓からの流出路42の周回状被加熱流路43に
沿って配した電熱式加熱部44と、流量調節バルブ41
の調節ノブ45の操作量に応じて電熱式加熱部44の発
熱量を増減制御する発熱量連動制御手段46とを有して
おり、電熱式加熱部44は周回状被加熱流路43内に沿
って防水型電熱線Eを引き回した電熱線浸漬型加熱部で
あることを基本構成とし、この外種々のセンサ及び制御
系を具備することを特徴としている。
【0089】本システムでは、流出路42の流水を緊急
遮断する遮断弁40と、電熱式加熱部44で加熱する前
の給水温度Ti を検出する給水温度検出センサS1 と、
電熱式加熱部44で加熱された湯温Tf を検出する沸き
上げ温度検出センサS2 と、実施形態3と同様の給水の
有無(Y/N)を検出する水検出センサS3 と、流出路
42の流量Fv を計測する流量計S4 と、元栓47と流
量調整バルブ41との間の給水圧Pを計測する水圧計
(水圧センサ)S5 と、流量調整バルブ41の調整ノブ
45の操作量θに応じて電気信号に変換するトランスジ
ューサ48と、湯温(T)設定ボタン49a,積算流量
(V)設定ボタン49b,及び湯出し時間(T)設定ボ
タン49cを備えた設定部49と、上記の各種情報を基
に加熱判断や発熱量連動制御手段46へ発熱制御信号を
送出するCPU(マイクロコンピュータの中央処理装
置)50と備えている。
【0090】湯温設定ボタン49aを押して所望の温度
Tに合わると、給水温度Ti ,温度Tと、調整ノブ45
を操作による流量Fv を基に、CPU50は発熱量を計
算して発熱制御信号を生成するので、湯温Tの湯を適宜
流量で得ることができる。調整ノブ45の操作量を変え
ても、湯温Tは一定である。
【0091】湯温設定ボタン49aを押して所望の温度
Tに合わせ、また積算流量設定ボタン49bで総湯量V
を合わせて調節ノブ45を操作すると、温度Tの湯が出
続けた後、総湯量Vになった時点で、CPU50の制御
により遮断弁40が遮断し、湯の流出が停止する。これ
により必要量の必要温度の湯を得ることができる。調節
ノブ45を開いたまま、遮断弁40が遮断すると、水検
出センサS3 がこれを検出するので、前述したように発
熱が停止する。また、遮断弁40の遮断により、水圧計
5 でその圧力上昇が検出されるため、発熱を停止させ
るよう制御することができる。
【0092】湯温設定ボタン49aを押して所望の温度
Tに合わせ、今度は湯出し時間設定ボタン49cで湯出
し時間Tを合わせて調整ノブ45を操作すると、温度T
の湯を湯出し時間Tだけ出した後、遮断弁40が遮断し
て湯出しが停止し、発熱も止む。
【0093】なお、上記実施形態において、上記のセン
サ,計測器,設定部の外、他のセンサや計測器は勿論の
こと、タイマー,各種表示器,視覚又は聴覚の告知部材
等を設けても良い。
【0094】〔実施形態5〕図16は本発明の実施形態
5に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置を示す一部破断分
解斜視図、図17は実施形態5に係る流水加熱型瞬間湯
沸かし装置における電熱式加熱部を示す斜視図、図18
は同電熱式加熱部に用いる電熱線巻回用ボビンを示す斜
視図である。
【0095】本例の流水加熱型瞬間湯沸かし装置60
は、ボビン付き電熱線巻装体70を落とし込み収納する
筒状本体(流路室)61と、その筒状本体61の下面に
ビス止めで固定されるセンサーカバー62と、筒状本体
61の上面にビス止めで固定されるアルミニウム製の熱
良伝導性円板63と、この円板63上にビス止めで固定
される電熱制御部品搭載蓋64と、蓋64の半月状基板
収納室64aの底面に重なるアルミニウム製の熱良伝導
性半月板65と、この半月板65上に載る半月状電子配
線基板66と、収納室64aを覆い隠す半月状キャップ
67と、蓋64の流入孔64bの周りの突出環状開口端
64c内に収まるゴム製環状パッキン64dと、突出環
状開口端64cに螺合して冠着し、給水栓の蛇口(図示
せず)とパッキン64dを締め付け固定する締め付けリ
ング64eとを有している。
【0096】ボビン付き電熱線巻装体70は、防水型電
熱線Eを被巻回用ボビン71に稠密に揃えて巻回したも
のであり、筒状本体61の内空間61aに対して着脱交
換自在のカートリッジ型構造となっている。被巻回用ボ
ビン71は円柱状芯材(軸)71aと、その両端に連結
した上フランジ71b及び下フランジ71cとから成る
樹脂成形品である。芯材71aの下端側には電熱栓Eの
折り返し部eが掛り止めする係合小突起71dを有して
いる。上フランジ71bは円板部71eの円周に起立縁
71fを一体的に有しており、円板部71eには輻射状
に複数の注水分散孔(長孔)71gが形成されている。
また、下フランジ71cは円板部のみからなり、その周
縁寄りに透水孔(丸孔)71hが形成されている。な
お、注水分散孔を持つ上フランジ71bとしては多孔板
や網状板とすることができる。
【0097】なお、皿状の上フランジ71bにフィルタ
や温度検出器(サーミスタ)を設ける構成を採用しても
良い。フィルタを付けると、電熱線巻装体70の隙間の
水垢による目詰まりを防止できる。温度検出器を設ける
と、異常加熱を検知でき、電熱線Eへの給電を緊急停止
できる。
【0098】このボビン付き電熱線巻装体70は、防水
型電熱線Eの折り返し部eをボビンの係合小突起71d
に掛け止め、往復2線を揃えて巻回したものであり、電
熱線Eの両端部側は上フランジ71bの注水分散孔(長
孔)71gから引き出されている。なお、ボビン付き電
熱線巻装体70の外周面を被覆封止層(例えば塗装膜)
で覆っても良い。
【0099】筒状本体61の底板61bの中央には流下
孔61cが形成されている。また底板61bの円周には
周回段部61dが形成されている。底板61bの下面で
流下孔61cの近傍部にはセンサ挟み込み片61eが設
けられており、これに光学式流出水検出センサ(フォト
インターラプタ)61fが取り付けられている。そし
て、流下孔61cとセンサ挟み込み片61eとを囲むよ
うに、水飛散防止壁61gが形成されている。筒状本体
61の筒壁は2重壁構造となっており、その壁間空隙6
1hには流出水検出センサ61fのリード線(図示せ
ず)を通してある。
【0100】センサーカバー62は底板部62aと起立
縁62bとから成る。底板部62aの中央には湯口62
cが開口しており、その周りには筒状本体61の水飛散
防止壁61gに外嵌する水飛散防止壁62dが形成され
ている。
【0101】良熱伝導性円板63は、ボビン付き電熱線
巻装体70の皿状の上フランジ71bに対し水を流下す
るための流入孔63aを周縁寄りに有している。また2
本のリード線Lを通す配線孔63bを有している。配線
孔63bに通されたリード線Lとボビン付き電熱線巻装
体70の防水型電熱線Eとの結線部は密封チューブ(図
示せず)で封止される。
【0102】基板66に搭載される電子部品は図8や図
14に示す電熱制御部品であり、例えば、基板上面に可
変抵抗器VR′の調節軸66aが起立し、基板裏面には
トライアックQが固定されている。基板66は良熱伝導
性半月板65に立脚する金属製脚片66bを有してい
る。2本のリード線Lは基板収納室64aの一隅に貫通
するリード線ガイド孔64fを下から上に通し、それら
の外皮剥き出し部が基板66の配線パッド66cに半田
で固着される。また、交流電源(商用電源)の電源コー
ドKの2本のリード線も基板収納室64aの他のリード
線ガイド孔64gを下か上に通し、それらの外皮剥き出
し部が基板66の配線パッド(図示せず)に半田で固着
される。なお、半月状キャップ67には可変抵抗機V
R′の軸66aが突き抜ける貫通孔67aが形成されて
おり、その軸端には調整ノブ(調温ツマミ)が差し込ま
れている(図示せず)。
【0103】本例の流水加熱型瞬間湯沸かし装置60
は、防水型電熱線Eを被巻回用ボビン71に稠密に揃え
て巻回したボビン付き電熱線巻装体70を内空間61a
に内蔵して成る。防水型電熱線Eを稠密に揃えて巻回し
た電熱線巻装体70でも、巻き方向には隣接電熱線間に
僅かな隙間が存在しており、また電熱線巻装体70の軸
方向では電熱線表面の粗さの故、微細な隙間が存在し、
このような僅少又は微少な隙間を介して給水圧により上
フランジ71b上に流下した水は電熱線巻装体70を分
散的に浸透する。電熱線巻装体70を浸透した水は周回
段部61dが底板61bと下フランジ71cとの間に作
る隙間に合流し、流下孔61cを介して湯口62cから
流下する。
【0104】図3,図5又は図6のセグメント盤を用い
た積層構造体では、電熱線間を仕切仕切壁を備えている
ため、電熱線の線積が不足ぎみになり易いが、本例のボ
ビン付き電熱線巻装体70ではボビン71以外が電熱線
Eの団塊であるため、コンパクトでありながら、沸き上
がり温度の高温化できる。
【0105】なお、底板61bと下フランジ71cとの
間に形成される隙間は流量設定間隙として機能する。こ
の流量設定隙間を大きく形成すると、流量絞り作用が緩
和し、流量を増大させることができるが、沸き上がり温
度が低くなる。他方、流量設定隙間を小さく形成する
と、流量は減少するものの、沸き上がり温度が高くな
る。
【0106】本例では、ボビン71を用いて電熱線Eを
巻き付けるようにしているので、電熱線Eをうまく揃え
て巻回でき、強度保持にも役立つ。ゼグメント盤を用い
る場合は手巻きを余儀無くされるが、ボビン71を用い
る場合は機械巻き(自動巻き)を実現できる。特に、係
合小突起71dを芯材71aが具備するため、折り返し
部eを仮止めでき、機械巻きに好都合となる。更に電熱
線Eを折り返した往復2線を巻き付けることにより、電
熱線Eの両端側を巻き終り側にそのまま引き出すことが
でき、電熱線巻装体70の形が崩れ難く、また端末処理
が楽になる。
【0107】本例におけるトライアックQは半月板65
に接触しており、この半月板65と筒状本体61を塞ぐ
円板63とが収納室64aの薄い底板(樹脂材)を挟ん
でいる。流入孔64bから流入する冷水は巻装体70の
皿状の上フランジ71内に充満するが、この充満する冷
水に円板63が接触しているため、トライアックQの発
熱は半月板65,円板63を介して上フランジ71内の
冷水に吸熱される。収納室64aの薄い底板に穴を空け
ても良い。また電熱制御部品搭載蓋64は、収納室64
aの薄い底面に金属製の底板を埋め込んだインサート成
形品としても良い。このようにトライアックQと冷水と
を熱結合する良熱伝導構造により、トライアックQのヒ
ートシンクが充分となり、電子部品の高集積化が実現で
き、また廃熱を流水加熱に有効活用でき、低消費電力化
に寄与する。
【0108】本例においては、水検出センサとして、筒
状本体61の流下孔61cから流下する水の有無を光学
的に検出する流出水検出センサ(フォトインターラプ
タ)61fが設けられている。給水栓を閉鎖すると、筒
状本体61内に満たされた水は大気圧により流下孔61
cから流下せず、筒状本体61内に溜まっている。給水
栓を開き、給水圧を加えると、筒状本体61内に水が溜
まっているため、すぐに流下孔61cから流下するの
で、その流下を流出水検出センサ61fが検出し、電熱
線Eへの給電を許容する。図10に示すフロート板36
では、その浮沈動によりリードスイッチSW2が開閉す
るため、給水状態を直接検出できないから、フロート板
36の浮沈動に不具合が生じた場合、誤検出に直結し、
安全上の懸念が残る。しかし、本例の流出水検出センサ
61fでは、流下孔61cからの流水の有無を直接検出
するものであるから、安全上の懸念を解消できる。な
お、湯口62cに接続される下流側給湯経路(給湯管,
切り換え弁など)の途中に流出水検出センサ61fを設
けても良い。
【0109】〔実施形態6〕図19は本発明の実施形態
6に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置の使用態様を示す
側面図、図20(A)は実施形態6に係る流水加熱型瞬
間湯沸かし装置の本体を示す平面図、図20(A)は実
施形態6に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置の流路切り
換え弁を示す底面図である。
【0110】本例の流水加熱型瞬間湯沸かし装置80
は、図16に示す流水加熱型瞬間湯沸かし装置60と同
様な構造を有しており、頂部に調温ツマミ81を具備し
ている。この湯沸かし装置80は、洗面所や台所の水道
栓の蛇口82の周辺に設置又は壁付けできるL形アング
ル(据え置き台)83を具備している。L形アングル
(据え置き台)83を接着テープやネジ止めで壁面に固
定できる。水道栓の蛇口82に差し込んだ流路切り換え
弁84の迂回給水ホース85を締め付けリング64eで
装置80の上部に連結し、湯口62cに給湯ホース86
を連結してその給湯口を流路切り換え弁84の戻し口8
4bに接続する。戻し口84bには流出水検出センサ6
1fが仕込まれている。そのリード線87が給湯ホース
86に沿って装置80へ引き込まれている。
【0111】切り換えレバー88がそのまま状態の場
合、蛇口82からの水を実線で示す如く流下させること
ができる。切り換えレバー88を切り換えると、蛇口8
2からの水は迂回給水ホース85を介して湯沸かし装置
80内に送り込まれ、給水圧により底部の湯口62cか
ら出て給湯ホース86を介して流路切り換え弁84に戻
り、破線に示す如く出口外周部分から流下するため、流
出水検出センサ61fがこの流水を検出し、前述したよ
うに、装置内の電熱線の加熱が開始される。このよう
に、流出水検出センサ61fが最終の湯口(最終下流
域)で流水の有無を検出できるので、安全性を高めるこ
とができる。
【0112】なお、上記実施形態に係る流水加熱型瞬間
湯沸かし装置は、家庭内の台所,洗面所,浴室等での水
道栓は勿論のこと、学校施設や医療施設等での水道栓で
瞬間的に湯沸かしする必要のある場合は、水道栓に直接
又はホースを介して間接的に装着して使用できるもので
ある。また、水噴射洗浄式便器での瞬間湯沸かし噴射装
置等や各種湯沸かし装置に組み込み式で適用できる。か
かる場合、水栓の上流側流路に電熱線浸漬型加熱手段を
配した構成でも良い。
【0113】なお、上記実施形態では、電熱線Eを用い
た流水加熱型瞬間湯沸かし装置を説明したが、小形化及
び省エネルギー型を実現するには、電磁加熱方式の採用
も可能である。例えば、給水栓からの流出流路の螺旋又
はジグザグ状の被加熱導体管に沿って巻装した電磁コイ
ル加熱部と、調節ノブの操作量に応じて電磁コイル加熱
部の発熱量を増減制御する発熱量制御手段とを備えて成
る構成を採用できる。
【0114】電磁コイル加熱部の交番磁界が被加熱導体
管を軸方向に貫通するため、被加熱導体管の管肉部分に
渦電流が生じ、ジュール損失で被加熱導体管が発熱し、
これにより流水が加熱される。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、電熱式
加熱手段として、流下水が滞留して通り抜ける流路室に
防水型電熱線を反復且つ稠密に巻き回して団塊状に成し
た電熱線浸漬型加熱部材を内蔵して成ることを特徴とす
る。従って、次のような効果を奏する。
【0116】(1) 装置の小形化及び設置取付の容易
化を実現できる。湯温調節も可能である。加熱手段自体
の熱容量を小さくできるので、無駄な熱が構造体に奪わ
れ難く、省エネルギー型の瞬間湯沸かし器を実現でき
る。防水型電熱線が流路室内の流水に浸漬しているた
め、熱伝導効率が高く、沸き上がり温度を高温化でき
る。
【0117】(2) 電熱線浸漬型加熱部材としては、
流路室内に配備された周回状被加熱流路に沿って防水型
電熱線を匍匐して成る構成を採用できる。周回状被加熱
流路自身が被巻き付け体として機能するので、電熱線を
斉一に揃え易くなり、加熱手段自体の良品化を実現でき
る。また、周回状被加熱流路と防水型電熱線との隙間を
流れる流水の流動抵抗が大きいので、流水の流路室内に
滞在する時間が長くなり、その分、沸き上がり温度を高
め易くなる。
【0118】(3) 防水型電熱線を周回状被加熱流路
に沿ってジグザグ状に蛇行させながら匍匐して成る構成
では、被加熱流路の全長に対して電熱線の全長が余分に
長くなるため、加熱手段のコンパクト化又は湯沸かし上
限温度の向上を図ることができる。換言すると、流水加
熱型瞬間湯沸かし装置自体の小形化を達成できる。
【0119】(4) 電熱線浸漬型加熱部材として、流
路室内に配備された同心状被加熱流路に沿って防水型電
熱線の往復線を揃えて差し込み、往復2線を折り返し領
域にて折り返し、隣接の同心状被加熱流路に差し込んで
這わせて成る構成を採用できる。かかる場合、同心状被
加熱流路とこれに差し込まれた防水型電熱線とが密着状
態でも、往復2線と流路壁との僅かな隙間を介して水が
流れる。折り返し領域と別の折り返し領域との間で複数
条の同心状被加熱流路が連通しているため、実質上、並
行(並列)流路が形成されているので、充分な流量を得
ることができる。
【0120】そして、電熱線の往復2線を同心状被加熱
流路に差し込んであるため、電熱線の長さに対して仕切
壁に消費される総肉厚を抑えることができるため、線積
率の向上により沸き上がり温度の高温化又は加熱手段の
コンパクト化を実現できる。
【0121】(5) 電熱線浸漬型加熱部材として、複
数のセグメント盤を積み重ねた積層構造体から成り、各
セグメント盤は、流通孔を持つ基盤上に巡らした仕切壁
で画成された上記被加熱流路を有して成る場合、積層構
造体であるため、加熱手段の占有スペースの節約を図る
ことができる。セグメント盤の積み重ね枚数を多くする
と、湯沸かし上限温度を高めることができ、沸き上がり
温度が高温の装置を実現できる。
【0122】(6) 流路室に収めた積層構造体と流路
室の流出口を持つ底部との間には流量設定間隙が画成さ
れている場合、流量設定隙間の広狭により流量調節がで
きる。
【0123】(7) 他方、流路室に防水型電熱線を被
巻回用ボビンに稠密に揃えて巻回したボビン付き電熱線
巻装体を内蔵して成る構成を採用する場合、線積率の向
上により、沸き上がり温度の高温化又はコンパクト化を
実現できる。また電熱線浸漬型加熱部材の低コスト化も
可能となる。
【0124】(8) ボビン付き電熱線巻装体として
は、防水型電熱線を折り返した往復2線を揃え、その折
り返し部を被巻回用ボビンの芯側に位置決めして巻回し
たものを採用することができる。折り返した往復2線を
巻き付けることにより、防水型電熱線の両端部が共に外
周側に位置するので、リード線との結線処理が容易とな
り、また電熱線の巻き付けが良く揃うため、隙間の偏在
が起こり難く、均等的な透水性を実現できる。
【0125】(9) この被巻回用ボビンとして、その
芯材は折り返し部を掛り止めする係合部を有して成る場
合、往復2線の折り返し部を芯材の係合部に掛り止めし
た状態で往復2線を巻き始めることができ、巻き始め易
くなり、機械巻きが導入できる。このため、ボビン付き
電熱線巻装体の製造では手巻きではなく機械巻きを導入
でき、高品質,低コスト化を実現できる。
【0126】(10) 被巻回用ボビンの上フランジは注
水分散孔を有し、被巻回用ボビンの下フランジは透水孔
を有して成る構成を採用すれば、電熱線巻装体の上端面
に水が均等に分散化するので、電熱線巻装体にまんべん
なく水が滲み込む。電熱線巻装体の偏温が生じ難く、電
熱線巻装体の耐久性向上に資する。
【0127】(11) ボビン付き電熱線巻装体の外周面
には被覆封止層が成膜されて成る場合、電熱線巻装体の
上端に注ぎ込まれた水は巻装体の外周面を介して流下せ
ず、巻装体の中の線間を介して浸透するため、電熱線巻
装体の偏温が生じ難く、電熱線巻装体の耐久性向上に資
する。
【0128】(12) ボビン付き電熱線巻装体として流
路室に対して着脱交換自在のカートリッジ型構造である
場合、電熱線巻装体を交換するだけで、装置の継続使用
が可能であり、耐用寿命の長期化を実現できる。
【0129】(13) 流路室に収めたボビン付き電熱線
巻装体と流路室の流出口を持つ底部との間には流量設定
間隙が画成されている場合、流量設定隙間の広狭により
流量調節ができる。
【0130】(14) 調節操作部材に連動する湯量調節
バルブを有する構成においては、調節ノブの操作量に応
じて流量が増減する流量特性のバルブでは、流量に対し
て湯温を略一定に維持できる。調節操作部材の操作量に
応じて発熱量が増大するため、流量一定の流量特性のバ
ルブでは流水の温度が除々に昇温するので、所望温度の
湯を流しながら得ることができる。かかる場合、高温の
湯が突然出てしまう危険性を回避できる。つまり、低温
スタート機能を持っている。調節操作部材をゼロ近傍に
合わせておくと、流水が殆どなく、微弱発熱が保持され
るため、寒冷下での水道凍結を未然に防止できる。
【0131】(15) 発熱量制御手段として交流電源の
導通角を増減制御する位相制御回路である場合、位相制
御回路におけるCR移相形トリガー回路の可変抵抗器は
トリガー素子の時定数調整用に過ぎないため、小形部品
を使用でき、電力損失を低減できる。
【0132】(16) この位相制御回路の導通角制御用
スイッチング素子のヒートシンクと流路室内に流入する
流水(冷水)とを熱結合する良熱伝導構造を採用する場
合、電熱線で流水を加熱する前の冷水で導通角制御用ス
イッチング素子の発熱を低温で吸熱するようにしている
ため、定格最高接合温度が低いスイッチング素子の使用
が可能となり、またヒートシンクの小形化を実現でき
る。そして、電熱線で流水を加熱する前の冷水を予熱で
きる分、沸き上がり温度を高めることができる。
【0133】(17) 流路室への給水の有無を検出する
水検出センサが設けられており、水検出センサが給水を
検出したとき発熱量制御手段を能動化する空沸かし防止
回路を有して成る構成では、水検出センサが給水を検出
しない限りは、発熱量制御手段が能動化されないため、
調節ノブを操作しても電熱線が発熱せず、異常過熱を防
止でき、安全性が確保されている。
【0134】(18) この水検出センサは、永久磁石を
有するフロートを収容し、流路室のうち電熱線浸漬型加
熱部材の直前上流側に設けられたフロート室と、そのフ
ロートの浮沈により永久磁石の磁力で開閉するリードス
イッチとを具えて成る構成では、流水中に気泡や水蒸気
が混入していても、フロートの浮沈に大きく影響するこ
とはない。従って、気泡や突沸による水蒸気の発生によ
る誤作動が起こり難く、高信頼性の空沸かし防止機能を
実現できる。
【0135】(19) 別の水検出センサとして、流路室
から流出する水の有無を検出する流出水検出センサを用
いる場合、直接流水の有無を検出できるため、確実に空
沸かしを防止できる。
【0136】(20) 電熱式加熱手段の近傍の異常高温
に感応して上記発熱量制御手段を不能動化する異常加熱
防止回路を有して成る場合、発熱量制御手段の故障によ
り過熱暴走が起こった場合、異常加熱防止回路により発
熱量制御手段が不能化されるようになっているため、異
常事態を食い止めることができる。
【0137】(21) 電熱式加熱手段の近傍の温度を検
出する温度検出センサを有して成る場合、電熱式加熱手
段の異常加熱を防止できる。
【0138】(22) 被加熱流路にアース端子が設けら
れて成る場合、電熱式加熱手段等に漏電が発生しても、
アース端子から交流給電線のアース線等を介してリーク
するので、流水に手を浸けたままでも感電することはな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る流水加熱型瞬間湯沸
かし装置を家庭用水道栓の蛇口に取付けた状態を示す斜
視図である。
【図2】実施形態1に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置
を示す一部破断分解斜視図である。
【図3】実施形態1に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置
における電熱式加熱部を示す一部破断分解斜視図であ
る。
【図4】実施形態1に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置
における回路構成を示す回路図である。
【図5】実施形態1に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置
における別の電熱式加熱積層構造体を示す一部破断分解
斜視図である。
【図6】実施形態1に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置
における更に別の電熱式加熱積層構造体を示す一部破断
分解斜視図である。
【図7】図6のA−A′線に沿って切断した状態を示す
切断矢視図である。
【図8】本発明の実施形態2に係る流水加熱型瞬間湯沸
かし装置の回路構成を示す回路図である。
【図9】本発明の実施形態3に係る流水加熱型瞬間湯沸
かし装置を示す平面図である。
【図10】実施形態3に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装
置を示す正面図である。
【図11】(a)は実施形態3に係る流水加熱型瞬間湯
沸かし装置におけるフロート室の受け皿を示す平面図、
(b)は(a)におけるA−A′線に沿って切断した状
態を示す断面図、(c)は同受け皿を示す底面図であ
る。
【図12】(a)は実施形態3に係る流水加熱型瞬間湯
沸かし装置におけるフロート室のフロート板を示す平面
図、(b)は(a)におけるB−B′線に沿って切断し
た状態を示す断面図である。
【図13】実施形態3に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装
置におけるフロート室を示す縦断面図である。
【図14】実施形態3に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装
置における回路構成を示す回路図である。
【図15】本発明の実施形態4に係る流水加熱型瞬間湯
沸かし装置のシステムを示す概略図である。
【図16】本発明の実施形態5に係る流水加熱型瞬間湯
沸かし装置を示す一部破断分解斜視図である。
【図17】実施形態5に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装
置における電熱式加熱部を示す斜視図である。
【図18】同電熱式加熱部に用いる電熱線巻回用ボビン
を示す斜視図である。
【図19】本発明の実施形態6に係る流水加熱型瞬間湯
沸かし装置の使用態様を示す側面図である。
【図20】(A)は実施形態6に係る流水加熱型瞬間湯
沸かし装置の本体を示す平面図で、(B)は実施形態6
に係る流水加熱型瞬間湯沸かし装置の流路切り換え弁を
示す底面図である。
【符号の説明】
1…水道栓の蛇口 8…連結部 10,60,80…流水加熱型瞬間湯沸かし装置 11…締着筒部 11a…中央孔 11b…有底筒部 11c…突出環状開口端 11d…網状フィルタ 11e…ゴム製環状パッキン 11f…締め付けリング 11g…連通孔 12,61…筒状本体 12a…有底筒状ケーシング 12b…内筒 12c…溢水間隙 12d…内空間 H…湯口小孔 BS…ネジ 13,13′,23…電熱式加熱積層構造体 A,A′,A″…第1のセグメント盤 B,B′,B″…第2のセグメント盤 C″…第3のセグメント盤 C…底板 13a,23k…ダボ 13b,23a…ダボ孔 13c…流通孔 13d,23d…基盤 13e,23e,23i…環状仕切壁 13f…周回状被加熱流路 13g,23c…放射状仕切壁 13h…空き間 13i…リード線挿通孔 T…密封チューブ L…リード線 E…防水型電熱線 e…折り返し部 14…印籠型円盤蓋 14a…軸孔 14b…縮径下部 14c…放射流路 15…流量調整ロータリ弁 15a…軸孔 15b…円形軸部 15c…断面扇形柱部 16…環状可変抵抗器(VR) 16a…軸 16b…円形基盤 16c…中央孔 16e…リード線挿通孔 14f,16f…コード押さえ 17…フード兼用調節ノブ 23b…外周壁 23f…扇状部分 23g…結線台 23j…補助壁 24a…同心状被加熱流路 24b,24c,24d,24e…折り返し領域の隙間 K…交流電源コード S…流れ止め壁 M…挟み小片 AC…交流電源 Q…トライアック 2…CR移相形トリガー回路 3…ヒステリシス特性防止回路 L…リアクトル C1 〜C3 …コンデンサ R1 〜R4 …抵抗器 D1 〜D4 …ダイオード VR′…時定数調整用可変抵抗器 TG …トリガー素子 SW…電源スイッチ 31f…締め付けリング 31g…流入管 32…筒状本体 32a…有底筒状ケーシング 32b…湯口 32c…流量設定隙間 GND…アース端子 33…電熱式加熱積層構造体 34…フロート室 35…受け皿 35a…リード線挿通管部 35b…流出管部 35c…水抜き孔 X…連通溝 36…フロート板 36a,36c…浮沈ガイド孔 36b…切欠き 37…三日月状キャップ 38…ヒートシンク(吸熱板) 39…蓋板 39a…リード線挿通孔 Mg…円盤状永久磁石 SW2…常開式リードスイッチ PB…印刷配線板 F…速断ヒューズ 40…遮断弁 41…流量調整バルブ 42…流出路 43…迷路状被加熱流路 44…電熱式加熱部 45…調節ノブ 46…発熱量連動制御手段 47…元栓 S1 …給水温度検出センサ S2 …温度検出センサ S3 …水検出センサ S4 …流量計 S5 …水圧計(水圧センサ) 48…トランスジューサ 49…設定部 49a…湯温設定ボタン 49b…積算流量設定ボタン 49c…湯出し時間設定ボタン 50…CPU(マイクロコンピュータの中央処理装置) 61a…内空間 61b…底板 61c…流下孔 61d…周回段部 61e…センサ挟み込み片 61f…光学式流出水検出センサ 61g…水飛散防止壁 62…センサーカバー 62a…底板部 62b…起立縁 62c…湯口 62d…水飛散防止壁 63a…流入孔 63b…配線孔 63…良熱伝導性円板 64…電熱制御部品搭載基板 64a…半月状基板収納室 64b…流入孔 64c…突出環状開口縁 64d…ゴム製環状パッキン 64e…締め付けリング 65…良熱伝導性半月板 66…電子配線基板 66a…調節軸 66b…金属製脚片 67…半月状キャップ 70…ボビン付き電熱線巻装体 71…被巻回用ボビン 71a…円柱状芯材 71b…上フランジ 71c…下フランジ 71d…係合小突起 71e…円板部 71f…起立縁 71g…注水分散孔 71h…透水孔 81…調温ツマミ81を具備している。この湯沸かし装
置80は、洗面所や台所 82…蛇口 83…L形アングル(据え置き台) 84…流路切り換え弁 84b…戻し口 85…迂回給水ホース 86…給湯ホース 87…リード線 88…切り換えレバー。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水栓からの流路の途中に配置された電
    熱式加熱手段と、調節操作部材の操作量に応じて前記電
    熱式加熱手段の発熱量を増減制御する発熱量制御手段と
    を備えて成る流水加熱型瞬間湯沸かし装置において、前
    記電熱式加熱手段は、流下水が滞留して通り抜ける流路
    室に防水型電熱線を反復且つ稠密に巻き回して団塊状を
    成した電熱線浸漬型加熱部材を内蔵して成ることを特徴
    とする流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記電熱線浸漬型加
    熱部材は、前記流路室内に配備された周回状被加熱流路
    に沿って前記防水型電熱線が匍匐して成ることを特徴と
    する流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記電熱線浸漬型加
    熱部材は、前記防水型電熱線が前記周回状被加熱流路に
    沿ってジグザグ状に蛇行させながら匍匐して成ることを
    特徴とする流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記電熱線浸漬型加
    熱部材は、前記流路室内に配備された同心状被加熱流路
    に沿って前記防水型電熱線の往復2線を揃えて差し込
    み、前記往復2線を折り返し領域にて折り返し、隣接の
    前記同心状被加熱流路に差し込んで這わせて成ることを
    特徴とする流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、前記電熱線浸漬型加熱部材は、複数のセグメン
    ト盤を積み重ねた積層構造体から成り、前記各セグメン
    ト盤は、流通孔を持つ基盤上に巡らした仕切壁で画成さ
    れた前記被加熱流路を有して成ることを特徴とする流水
    加熱型瞬間湯沸かし装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記流路室に収めた
    前記積層構造体と前記流路室の流出口を持つ底部との間
    には流量設定間隙が画成されていることを特徴とする流
    水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、前記電熱線浸漬型加
    熱部材は、前記流路室に前記防水型電熱線を被巻回用ボ
    ビンに稠密に揃えて巻回したボビン付き電熱線巻装体を
    内蔵して成ることを特徴とする流水加熱型瞬間湯沸かし
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記ボビン付き電熱
    線巻装体は、前記防水型電熱線を折り返した往復2線を
    揃え、その折り返し部を前記被巻回用ボビンの芯側に位
    置決めして巻回したものであることを特徴とする流水加
    熱型瞬間湯沸かし装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記被巻回用ボビン
    の芯材は前記折り返し部を掛り止めする係合部を有して
    成ることを特徴とする流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記被巻回用ボビ
    ンの上フランジは注水分散孔を有し、前記被巻回用ボビ
    ンの下フランジは透水孔を有して成ることを特徴とする
    流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  11. 【請求項11】 請求項7乃至請求項10のいずれか一
    項において、前記ボビン付き電熱線巻装体の外周面には
    被覆封止層が成膜されて成ることを特徴とする流水加熱
    型瞬間湯沸かし装置。
  12. 【請求項12】 請求項7乃至請求項11のいずれか一
    項において、前記ボビン付き電熱線巻装体は前記流路室
    に対して着脱交換自在のカートリッジ型構造であること
    を特徴とする流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  13. 【請求項13】 請求項7乃至請求項12のいずれか一
    項において、前記流路室に収めた前記ボビン付き電熱線
    巻装体と前記流路室の流出口を持つ底部との間には流量
    設定間隙が画成されていることを特徴とする流水加熱型
    瞬間湯沸かし装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13のいずれか一
    項において、前記調節操作部材に連動する湯量調節バル
    ブを有して成ることを特徴とする流水加熱型瞬間湯沸か
    し装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項14のいずれか一
    項において、前記発熱量制御手段は、交流電源の導通角
    を増減制御する位相制御回路を有して成ることを特徴と
    する流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記位相制御回
    路の導通角制御用スイッチング素子のヒートシンクと前
    記流路室内に流入する流水とを熱結合する良熱伝導構造
    を有して成ることを特徴とする流水加熱型瞬間湯沸かし
    装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至請求項16のいずれか一
    項において、前記流路室への給水の有無を検出する水検
    出センサが設けられており、前記水検出センサが前記給
    水を検出したとき前記発熱量制御手段を能動化する空沸
    かし防止回路を有して成ることを特徴とする流水加熱型
    瞬間湯沸かし装置。
  18. 【請求項18】 請求項17において、前記水検出セン
    サは、永久磁石を有するフロートを収容し、前記流路室
    のうち電熱線浸漬型加熱部材の直前上流側に設けられた
    フロート室と、そのフロートの浮沈により前記永久磁石
    の磁力で開閉するリードスイッチとを具えて成ることを
    特徴とする流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
  19. 【請求項19】 請求項17において、前記水検出セン
    サは、前記流路室から流出する水の有無を検出する流出
    水検出センサであることを特徴とする流水加熱型瞬間湯
    沸かし装置。
  20. 【請求項20】 請求項19において、前記流出水検出
    センサは、前記流路室の流出口に接続される下流側給湯
    経路の途中に設けられて成ることを特徴とする流水加熱
    型瞬間湯沸かし装置。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至請求項20のいずれか一
    項において、前記電熱式加熱手段の近傍の異常高温に感
    応して前記発熱量制御手段を不能動化する異常加熱防止
    回路を有して成ることを特徴とする流水加熱型瞬間湯沸
    かし装置。
  22. 【請求項22】 請求項1乃至請求項21のいずれか一
    項において、前記電熱式加熱手段の近傍の温度を検出す
    る温度検出センサを有して成ることを特徴とする流水加
    熱型瞬間湯沸かし装置。
  23. 【請求項23】 請求項1乃至請求項22のいずれか一
    項において、前記流路室にアース端子が設けられて成る
    ことを特徴とする流水加熱型瞬間湯沸かし装置。
JP9250969A 1996-11-27 1997-09-16 流水加熱型瞬間湯沸かし装置 Pending JPH10213349A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005312959A (ja) * 2004-04-13 2005-11-10 Steiner Ag Weggis ミルク・フォームまたは温かいミルク・ドリンクを作る方法と装置

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