JPH1021172A - ネットワークシステムのサーバ - Google Patents

ネットワークシステムのサーバ

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Publication number
JPH1021172A
JPH1021172A JP8170332A JP17033296A JPH1021172A JP H1021172 A JPH1021172 A JP H1021172A JP 8170332 A JP8170332 A JP 8170332A JP 17033296 A JP17033296 A JP 17033296A JP H1021172 A JPH1021172 A JP H1021172A
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JP
Japan
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address
server
setting
network
printer
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Application number
JP8170332A
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Inventor
Hiroharu Uchida
弘治 内田
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クライアントからIPアドレスの設定を含む
各種項目を一括して容易に設定可能なサーバを提供す
る。 【解決手段】 使用者は、通常の印刷時と同様に、クラ
イアント4からプリンタサーバ3へ、設定値を記述した
ファイルの転送を指示する。クライアント4は、送信先
の物理アドレスとIPアドレスとを、転送要求を示すデ
ータ本体に付加して、プリンタサーバ3へ送出する。プ
リンタサーバ3において、IPアドレス設定部31は、
受信したデータ列の送信先のIPアドレスを、自らのI
Pアドレスとして、ネットワーク層12に設定する。こ
れにより、ネットワーク層12は起動する。さらに、設
定保存部22は、受信した設定値記述ファイルをデータ
設定領域23へ格納する。一方、印刷部24は、上記設
定値記述ファイルの記述に基づいた設定で、受信した印
刷ファイルをプリンタ2に印刷させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、TCP/
IP( Transmission Control Protocol / Internet Pro
tocol)など、ネットワーク層を起動するにあたって、物
理アドレスとは別に、IP( Internet Protocol)アドレ
スなどのネットワークアドレスが必要となるプロトコル
を用い、例えば、印刷など、クライアントからの要求を
処理するサーバに関し、特に、初期設定時の手間を削減
可能なネットワークシステムのサーバに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、TCP/IPなどのプロトコル
を用いて、複数のコンピュータを相互に接続し、これら
によって構成されるネットワークシステムは、近年、急
速に普及しつつある。図3に示すように、上記ネットワ
ークシステム51では、プリンタ52など、直接ネット
ワークに接続できない周辺機器は、プリンタサーバ53
などのネットワークアダプタを介して接続されている。
ネットワークに接続されたクライアント54は、例え
ば、ftp( File Transfer Protocol)コマンドなどを
用いて、印刷したいファイルをプリンタサーバ53へ送
出する。プリンタサーバ53は、ネットワークを介して
該ファイルを受信し、さらに、RS232Cやセントロ
ニクスインターフェース(セントロニクス社)などの規
格に応じた通信ポートや通信ケーブルなどを介して、当
該ファイルをプリンタ52へ送出する。これにより、各
クライアント54は、上記各プリンタ52を共有でき
る。
【0003】ところで、プリンタサーバ53は、印刷す
るにあたり、プリンタ名や印刷に用いる通信ポートの通
信条件など、非常に多岐に渡る項目を設定しなければな
らない。例えば、プリンタ52との通信ポートとしてR
S232Cを用いる場合、設定項目には、通信ポートの
番号や通信速度、データ長などが挙げられる。また、セ
ントロニクスインターフェースの場合は、データ出力モ
ードなどがある。また、プリンタサーバ53が使用する
フィルタなども設定する必要がある。プリンタサーバ5
3は、例えば、文字コードや制御コードの相違などによ
って、プリンタ52が受信するファイルを印刷できない
場合には、設定されたフィルタを用いて、受信したファ
イルをプリンタ52に応じて変換する。
【0004】ここで、上記プリンタサーバ53におい
て、各種項目を設定する手順について説明する。設定初
期状態のプリンタサーバ53は、ネットワークと物理的
に接続されているにも関わらず、自らのIPアドレスを
認識していない。したがって、プリンタサーバ53のネ
ットワーク層は、停止している。この結果、プリンタサ
ーバ53において、例えば、アプリケーション層など、
ネットワーク層より上位にある上位層は、クライアント
54からのデータを受信できない。したがって、プリン
タサーバ53とクライアント54とは正常に通信でき
ず、プリンタサーバ53の各種項目は、クライアント5
4から設定できない。
【0005】この状態において、プリンタサーバ53に
は、例えば、図中、2点鎖線で示すように、入力用端末
55がRS232Cなどの通信ポートへ接続される。使
用者は、該入力用端末55を用いてプリンタサーバ53
を操作し、少なくともIPアドレスを設定する。これに
より、プリンタサーバ53のネットワーク層が起動す
る。その後は、クライアント54とプリンタサーバ53
とは、ネットワークを通じて互いに通信可能となる。
【0006】以降の設定も上記入力用端末55を用いて
設定してもよいが、例えば、フィルタの設定などは、ネ
ットワークやクライアント54に応じて変更することが
多い。したがって、使用者は、通常、クライアント54
から、プリンタサーバ53の各項目を設定する。具体的
には、使用者は、ネットワーク上の任意のクライアント
54から、プリンタサーバ53へtelnetプロトコ
ルなどを用いてログインする。これにより、クライアン
ト54は、プリンタサーバ53の疑似端末として動作
し、使用者は、入力用端末55を操作する場合と同様に
プリンタサーバ53へキー入力できる。
【0007】入力用端末55およびクライアント54の
いずれを用いる場合であっても、使用者は、クライアン
ト54あるいは入力用端末55からプリンタサーバ53
に対して設定用のコマンドを入力する。各項目に応じ
て、使用者がコマンド入力を繰り返すことによって、プ
リンタサーバ53のIPアドレス以外の各項目は、プリ
ンタ52やクライアント54に応じて設定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成のプリンタサーバ53では、プリンタサーバ53の
設定が終了し、プリンタ52を使用できるようになるま
での操作が煩雑になるという問題点を有している。
【0009】すなわち、使用者は、プリンタサーバ53
の他の設定に先立って、プリンタサーバ53の設置場所
へ赴き、プリンタサーバ53のIPアドレスを設定しな
ければならないので、移動の時間が必要となる。特に、
プリンタサーバ53の設置場所と、使用者が通常操作す
るクライアント54の設置場所とが離れている場合、あ
るいは、設定するプリンタサーバ53の数が多い場合に
は、移動時間は、極めて長くなる。
【0010】さらに、プリンタサーバ53において、ネ
ットワーク層起動前にIPアドレスを設定するための環
境が、ネットワーク層起動後にプリンタサーバ53を設
定するための環境とは別に必要になる。したがって、I
Pアドレス設定用の環境を実現するため、入力用端末5
5と接続するための通信ポートおよびプログラムなどを
プリンタサーバ53から省くことができない。また、使
用者は、2つの異なる環境下で作業をする必要があるた
め、両環境下での操作に習熟しなければならない。
【0011】なお、入力用端末55と接続するための通
信ポートとプリンタ52と接続するための通信ポートと
共用した場合は、専用の通信ポートが不要になる。とこ
ろが、入力用端末55を接続する度に、プリンタ52を
取り外す必要があり、プリンタサーバ53設定時の操作
が、さらに煩雑になる。特に、入力用端末55とプリン
タ52とで、通信ポートの通信速度など、通信条件が異
なっていた場合、両者を切り換える度にプリンタサーバ
53の設定を変更しなければならないので、切り換え時
の操作は、さらに煩雑になる。
【0012】また、クライアント54と入力用端末55
とのいずれを用いる場合であっても、使用者は、各プリ
ンタサーバ53へキー入力している。したがって、設定
が多岐に渡るに伴って、設定に要する時間が増大する。
加えて、複数のプリンタサーバ53へ設定する場合、同
じ設定を行うプリンタサーバ53であっても、各プリン
タサーバ53毎に同じキー操作を繰り返す必要がある。
【0013】本発明は、上記の問題点を鑑みてなされた
ものであり、その目的は、クライアントからIPアドレ
スの設定を含む各種項目を一括して設定可能な、プリン
タサーバなどのサーバを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るネ
ットワークシステムのサーバは、上記課題を解決するた
めに、例えば、TCP/IP( Transmission Control P
rotocol / Internet Protocol)プロトコルに従ったクラ
イアントおよびサーバのように、例えば、イーサネット
アドレス(イーサネット:登録商標、ゼロックス社)な
どの物理アドレスに基づいて動作するデータリンク層
と、例えば、IP( Internet Protocol)アドレスなど、
物理アドレスとは別に設定されるネットワークアドレス
に基づいて動作するネットワーク層とを有するクライア
ントおよびサーバによって構成されるネットワークシス
テムのサーバにおいて、以下の手段を備えていることを
特徴としている。
【0015】すなわち、上記クライアントから、サーバ
のネットワーク層を介して、当該サーバの設定を指示す
る通信データを受信し、これに基づいて、当該サーバを
設定する設定手段と、ネットワークアドレスが指定され
ていない状態で、上記サーバのデータリンク層が、当該
サーバの物理アドレスへの通信データを受信した場合、
当該通信データに含まれる送信先のネットワークアドレ
スを、当該サーバのネットワークアドレスとして、当該
サーバのネットワーク層を起動させるネットワーク層起
動手段とを備えている。
【0016】上記構成において、クライアントは、サー
バの物理アドレスとIPアドレスとの組み合わせを、例
えば、ARP( Address Resolution Protocol)テーブ
ルなどに記憶する。さらに、例えば、ftp( File Tr
ansfer Protocol)プロトコルを用い、サーバの設定値を
記述した設定値記述ファイルを転送するなどして、サー
バのネットワークアドレスへ、サーバの設定を指示する
通信データを送出する。なお、クライアントのネットワ
ーク層およびデータリンク層の動作は従来と同様であ
り、上記通信データには、ネットワーク層にて、サーバ
の設定を指示するためのデータ本体に、送信先のネット
ワークアドレスが付加された後、データリンク層にて、
送信先の物理アドレスが付加される。
【0017】サーバが当該通信データを受信すると、サ
ーバのデータリンク層は、付加されている物理アドレス
に基づいて、自らへの通信データであるか否かを判定
し、自らへの通信データの場合、物理アドレスを取り除
いて、ネットワークアドレスおよびデータ本体を取り出
し、上位の層(ネットワーク層)に引き渡す。
【0018】ところで、サーバの起動時など、ネットワ
ークアドレスが設定されていない状態において、例え
ば、TCP/IPプロトコルに従ったネットワーク層の
ように、物理アドレスからネットワークアドレスを特定
できないサーバでは、ネットワークアドレスが設定され
ていないため、ネットワーク層は、動作していない。こ
の状態において、ネットワーク層起動手段は、データリ
ンク層から渡されたデータに基づいて、送信先のネット
ワークアドレスを識別する。通信データの物理アドレス
は、当該サーバを示しているので、送信先のネットワー
クアドレスは、当該サーバのネットワークアドレスを示
している。したがって、ネットワーク層起動手段は、ネ
ットワークアドレスを自らのネットワークアドレスとし
て、サーバのネットワーク層へ設定して、ネットワーク
層の動作を開始させる。
【0019】ネットワーク層の動作開始後は、通常動作
時と同様に、ネットワーク層は、通信データに付加され
ているネットワークアドレスを確認して、さらに上位の
層へデータ本体を引き渡す。設定手段は、ネットワーク
層を介して、サーバの設定を示す通信データを受信する
と、当該通信データに基づいて、サーバの各項目を設定
する。
【0020】これにより、ネットワークアドレスが設定
されていない状態でも、ネットワークシステムを構成す
る任意のクライアントが、通常の通信時と同様に、サー
バのネットワークアドレスへ、サーバの設定を示す通信
データを送出することによって、サーバは、自らのネッ
トワークアドレスを設定すると共に、サーバの各項目を
設定できる。クライアントからネットワークアドレスを
設定できるので、従来のように、サーバの設置場所へ赴
かなくてよい。この結果、サーバを設置する際の手間を
削減できる。さらに、ネットワークアドレスの設定とサ
ーバの設定とを、クライアントから共通の環境で一括し
て行えるので、サーバの設置に要する手間をさらに削減
できる。
【0021】加えて、ネットワークアドレス設定のため
に入力装置を接続しなくても、ネットワークアドレスを
設定できるので、従来のように、入力装置あるいは入力
装置接続用の端子などをサーバへ設ける必要がない。し
たがって、サーバの構成を簡単にできる。
【0022】なお、サーバへ設定値を指示する際、予め
設定値記述ファイルを用意して、ftpプロトコルなど
のファイル転送プロトコルを用いて、サーバへ該ファイ
ルを転送する場合、各設定値を一括して設定できると共
に、例えば、印刷ファイルを転送する場合など、通常の
使用時と環境を揃えることができる。これにより、通常
使用時、サーバの設定時、および、サーバのネットワー
クアドレスの設定時で環境が統一され、操作を共通にで
きるので、サーバを設置する際の手間をさらに削減でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図1
および図2に基づいて説明すると以下の通りである。
【0024】図2に示すように、本実施形態に係るネッ
トワークシステム1は、ネットワークと直接接続できな
いプリンタ2をネットワークに接続するためのプリンタ
サーバ(サーバ)3と、当該プリンタサーバ3を介し
て、例えば、使用者の入力などに応じ、プリンタ2へ印
刷を指示するクライアント4とを備えている。各クライ
アント4がネットワークを介し、プリンタサーバ3へ印
刷するファイルを送出すると、プリンタサーバ3は、該
印刷ファイルをプリンタ2に印刷させる。これにより、
プリンタ2は、ネットワークシステム1を構成する複数
のクライアント4間で共有される。
【0025】上記プリンタサーバ3やクライアント4な
ど、ネットワークに接続されたネットワーク機器5は、
例えば、TCP/IP( Transmission Control Protoco
l /Internet Protocol)などの規格に合わせて相互に接
続されている。また、本実施形態に係るネットワークシ
ステム1では、各ネットワーク機器5のネットワークイ
ンターフェース6として、イーサネット(登録商標、ゼ
ロックス社)方式のプロトコルに従ったネットワークイ
ンターフェースが採用されており、隣接するネットワー
ク機器5・5のネットワークインターフェース6・6間
は、同プロトコルに従った通信ケーブル7で接続されて
いる。
【0026】また、各プリンタサーバ3は、接続するプ
リンタ2に応じて、例えば、RS232Cおよびセント
ロニクスインターフェース(セントロニクス社)などの
通信方式で通信可能な通信ポート8・8を備えている。
通信ポート8のうち、RS232C方式の通信ポート8
aは、接続されたプリンタ2の通信条件に合わせて、デ
ータ伝送速度、データ長およびストップビット長など、
種々の通信条件にて印刷するデータを送出できる。一
方、セントロニクス方式の通信ポート8bも同様に、接
続されたプリンタ2に合わせて、複数のデータ出力モー
ドでデータを送出できる。本実施形態の場合、データ出
力モードとして、クライアント4から送信されてきたデ
ータをそのまま出力するrawモードと、例えば、タブ
をスペース8個に変換し、データの最後にホームフィー
ドを付加するなど、送信されてきたデータを加工して出
力するcookedモードとの2つのモードが用意され
ている。なお、各通信ポート8・8の通信条件の設定に
ついては、後で詳細に説明する。
【0027】一方、上記クライアント4は、例えば、図
示しないCPU(Central Processing Unit)と、およ
び、RAM( Random access Memory )あるいはディス
ク装置などの記憶装置とを備えたワークステーションで
あり、例えば、キーボードやマウスなど、使用者の指示
を入力するための入力装置(図示せず)を備えている。
なお、本実施形態では、プリンタサーバ3の設定を全て
クライアント4から行い、使用者は、プリンタサーバ3
を直接操作しない。したがって、プリンタサーバ3は、
入力装置を備えていない。
【0028】図1に示すように、クライアント4あるい
はプリンタサーバ3などのネットワーク機器5には、T
CP/IPの規格に応じて、ユーザプログラムに近い層
から順番に、上位層11aあるいは11b(総称すると
きは、符号11を用いて参照する)、ネットワーク層1
2、データリンク層13、および物理層14が設けられ
ている。なお、上位層11ないしデータリンク層13
は、例えば、上記CPUが所定のプログラムを実行する
ことによって実現される機能モジュールであり、物理層
14は、上記ネットワークインターフェース6および該
ネットワークインターフェース6を制御する回路および
機能モジュールなどによって実現されている。
【0029】プリンタサーバ3およびクライアント4に
おいて、各層12ないし14は、同様の構成である。た
だし、プリンタサーバ3には、後述するIP( Internet
Protocol)アドレス設定部31が、データリンク層13
とネットワーク層12との間に設けられている。したが
って、以降では、最初に、プリンタサーバ3およびクラ
イアント4で共通のネットワーク層12ないし物理層1
4について、クライアント4の場合を例にして説明した
後、プリンタサーバ3およびクライアント4のそれぞれ
の上位層11a・11b、並びに、プリンタサーバ3の
IPアドレス設定部31について説明する。
【0030】上記物理層14およびデータリンク層13
は、隣接するネットワーク機器5間、すなわち、直接接
続されたネットワーク機器5・5間の通信を制御でき
る。なお、各ネットワーク機器5は、直接接続されたネ
ットワーク機器5…を物理アドレスによって識別してお
り、物理層14およびデータリンク層13は、当該物理
アドレスを用いて通信する。本実施形態では、ネットワ
ーク機器5・5間がイーサネット方式のプロトコルに従
って接続されているので、物理アドレスは、イーサネッ
トアドレスに対応する。
【0031】具体的には、データの送信時において、デ
ータリンク層13は、ネットワーク層12より、IPパ
ケット(データ列D2)を、ある物理アドレスへ送信す
るように依頼を受ける。データリンク層13は、イーサ
ネットのプロトコルに基づいて、送信先の物理アドレ
ス、発信元の物理アドレス、および、誤り検出コードな
どからなるフレームヘッダを、上記データ列D2に付加
して、データ列D3を作成する。さらに、物理層14
は、当該データ列D3を電気信号や光信号など、伝送路
に適した信号へ変換し、ネットワークインターフェース
6より送出する。
【0032】一方、データの受信時において、物理層1
4は、ネットワークインターフェース6が受信した信号
を、データ列D3に復調する。さらに、データリンク層
13は、上記フレームヘッダに記載された送信先の物理
アドレスと自らの物理アドレスとを比較し、一致した場
合、自らへのデータ列D3と判定する。また、データリ
ンク層13は、フレームヘッダに含まれる誤り検出コー
ドなどから、誤りを検出すると、送信元のデータリンク
層13へ再送を要求する。これにより、ネットワーク機
器5のデータリンク層13は、隣接するネットワーク機
器5のデータリンク層13との間で、IPパケット(デ
ータ列D2)を送受できる。さらに、自らへのデータ列
D3であった場合、データリンク層13は、受信したデ
ータ列D3からフレームヘッダを取り除いたIPパケッ
トを、ネットワーク層12へ送出する。
【0033】また、ネットワーク層12は、ネットワー
クシステム1を構成するネットワーク機器5・5間の通
信を制御している。このネットワーク層12では、上述
の物理層14およびデータリンク層13とは異なり、発
信元のネットワーク機器5と送信先のネットワーク機器
5とが直接接続されているか否かは問わない。また、発
信元から送信先へと伝送される経路の一部において、残
余の部分と異なる通信方式を用いて通信していてもよ
い。したがって、両ネットワーク機器5・5を識別する
ために、ネットワークシステム1を構成する各ネットワ
ーク機器5に対して、個別に設定されるIPアドレスを
使用する。このIPアドレスは、特許請求の範囲に記載
のネットワークアドレスに対応しており、上記物理アド
レスとは、別に設定される。
【0034】具体的には、データの送信時において、ネ
ットワーク層12は、上位層11aより、例えば、ft
p( File Transfer Protocol)プロトコルに従ったデー
タなどのデータ本体(データ列D1)などを、あるIP
アドレスへ送信するように依頼を受ける。ネットワーク
層12は、IPプロトコルに基づいて、送信先のIPア
ドレス、発信元のIPアドレスなどからなるIPヘッダ
を、上記データ列D1に付加して、データ列D2を作成
する。また、ネットワーク層12は、ARP(Address
Resolution Protocol)テーブル15から、送信先のI
Pアドレスに応じた物理アドレスを読み出す。さらに、
ネットワーク層12は、当該物理アドレスへデータ列D
2を送信するように、データリンク層13へ指示する。
【0035】一方、データの受信時において、ネットワ
ーク層12は、データリンク層13から受け取ったデー
タ列D2から、IPヘッダを取り除く。そして、当該I
Pヘッダに記載された送信先のIPアドレスと自らのI
Pアドレスとを比較し、一致した場合、自らへのデータ
列D2と判定する。もし、自らへのデータ列D2では無
かった場合、送信先のネットワーク機器5に近いネット
ワーク機器5を探して、当該ネットワーク機器5に対応
する物理アドレスへ、受信したデータ列D2を転送する
ように、データリンク層13へ指示する。これにより、
ネットワーク機器5のネットワーク層12は、ネットワ
ークシステム1を構成する他のネットワーク機器5のネ
ットワーク層12との間で、例えば、ftpプロトコル
に従ったデータ列D1を送受できる。さらに、自らへの
データ列であった場合、ネットワーク層12は、受信し
たデータ列D2からIPヘッダを取り除いたデータ列D
1を、上位層11aへ送出できる。
【0036】一方、プリンタサーバ3およびクライアン
ト4の上位層11a・11bは、ユーザプログラムや、
ftpプロトコルを実現するための機能モジュール群を
含んでいる。ただし、クライアント4とプリンタサーバ
3とのように、役割が互いに異なるネットワーク機器5
間では、設けられているユーザプログラムなどが異なっ
ている。
【0037】クライアント4において、上位層11a
は、例えば、エディターなど、ファイルを編集あるいは
作成する機能モジュール(図示せず)を備えており、印
刷ファイル、あるいは、プリンタサーバ3の各設定値を
記述した設定値記述ファイルを編集あるいは作成して、
クライアント4の図示しない記憶装置に格納することが
できる。また、図示しない入力装置などの指示に応じ
て、該ファイルをftpプロトコルに基づいた形式のデ
ータ列D1として、ネットワーク層12へ与えることが
できる。
【0038】また、プリンタサーバ3の上位層11bに
は、ネットワーク層12より受け取ったデータ列D1を
ファイルに変換すると共に、当該ファイルが設定値記述
ファイルであるか、印刷ファイルであるかを判定するデ
ータ解析処理部21と、設定値記述ファイルであった場
合、当該ファイルをデータ設定領域23へ格納する設定
保存部(設定手段)22と、印刷ファイルであった場
合、上記データ設定領域23に格納された設定値記述フ
ァイルのデータに基づいて、印刷処理する印刷部24と
が設けられている。
【0039】上記データ解析処理部21は、例えば、受
信したファイルのファイル名、あるいは内容によって、
当該ファイルが設定値記述ファイルであるか、あるい
は、印刷ファイルであるかを判定できる。
【0040】また、データ設定領域23は、例えば、プ
リンタサーバ3の有する図示しないRAMなどの一領域
として実現されており、上記設定保存部22は、データ
解析処理部21から受け取った設定値記述ファイルを、
データ設定領域23へそのまま格納する。なお、設定保
存部22は、各設定項目毎に、順番を変更したり、空白
を削除するなど、印刷部24が処理しやすいように変換
した後、データ設定領域23へ格納してもよい。また、
指定の誤りがないことを確認した後に、格納してもよ
い。クライアント4から転送された設定値記述ファイル
に基づいて、設定保存部22が、データ設定領域23
へ、プリンタサーバ3の設定値を示すデータを格納する
ものであれば、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0041】さらに、上記印刷部24は、データ設定領
域23に記憶されている設定値に基づいて、データ解析
処理部21から受け取った印刷ファイルを、通信ポート
8へ送出できる。具体的には、設定値記述ファイルが指
示したプリンタ名に応じて、印刷するデータを通信ポー
ト8aへ送出するか、通信ポート8bへ送出するかを決
定する。また、設定値記述ファイルの指示に基づいて、
前述した通信ポート8aのデータ転送速度や通信ポート
8bのデータ出力モードなど、各通信ポート8の通信条
件を設定する。これにより、プリンタサーバ3は、図2
に示す所望のプリンタ2へ、適切な通信条件にて印刷フ
ァイルを送出できる。さらに、例えば、ファイルで使用
されている文字コードが異なる場合など、印刷部24の
受信したファイルがプリンタ2の処理できない形式だっ
た場合、印刷部24は、設定値記述ファイルの指示に応
じて、文字コードの変換用フィルタなどを用い、プリン
タ2が処理できる形式に変換した後、プリンタ2へ送出
できる。
【0042】また、本実施形態に係るプリンタサーバ3
は、クライアント4と異なり、データリンク層13とネ
ットワーク層12との間に、IPアドレスを設定してネ
ットワーク層12を起動させるIPアドレス設定部(ネ
ットワーク層起動手段)31を備えている。上記IPア
ドレス設定部31は、プリンタサーバ3のIPアドレス
が設定されていない状態で、データリンク層13がIP
パケット(データ列D4)をネットワーク層12へ送出
しようとした場合、該データ列D4をフックして、当該
データ列D4に含まれる送信先のIPアドレスを当該プ
リンタサーバ3のIPアドレスとして認識する。また、
IPアドレス設定部31は、当該IPアドレスをネット
ワーク層12へ設定して、ネットワーク層12を起動で
きる。さらに、起動後のネットワーク層12へ、当該デ
ータ列D4を渡すことができる。
【0043】これにより、IPアドレスの設定前に、当
該プリンタサーバ3の物理アドレスへIPパケットが送
出された場合であっても、プリンタサーバ3のネットワ
ーク層12は、何ら支障なく起動し、当該IPパケット
を受け取ることができる。
【0044】上記構成において、プリンタサーバ3を設
定する際のクライアント4およびプリンタサーバ3各部
の動作について説明する。なお、説明を簡単にするた
め、以下では、プリンタサーバ3に直接接続されている
クライアント4から、当該プリンタサーバ3を設定する
場合を例にして説明する。
【0045】設定に先立って、使用者は、クライアント
4上で、例えば、エディターなどを用いて、プリンタサ
ーバ3の設定値を示したテキストファイルを作成する。
この設定値記述ファイルには、例えば、プリンタサーバ
3に接続されているプリンタ2(図2参照)のプリンタ
名や両機器2・3間の通信条件、あるいは、プリンタサ
ーバ3で使用するフィルタなどを示すコマンドが順次記
述されている。複数のプリンタサーバ3…が同じ機種の
プリンタ2を同数、同じ通信ポートを用いて接続してい
る場合など、各プリンタサーバ3の設定が同じであれ
ば、これらのプリンタサーバ3間で、設定値記述ファイ
ルを共有できる。なお、プリンタサーバ3の設定値が略
同じ場合は、プリンタサーバ3の設定値記述ファイルを
若干修正するだけで、別の設定値記述ファイルを容易に
生成できる。
【0046】また、使用者は、例えば、”arp −s
物理アドレス IPアドレス”などのコマンドを用い
て、クライアント4のARPテーブル15へ、プリンタ
サーバ3の物理アドレスと、プリンタサーバ3へ設定す
るIPアドレスとの組み合わせを登録する。これによ
り、クライアント4は、見かけ上、物理アドレスが示す
プリンタサーバ3へ所定のIPアドレスが設定されてい
ると認識できる。
【0047】次に、使用者は、プリンタサーバ3へ印刷
する場合と同様に、例えば、”ftp プリンタサーバ
3のIPアドレス”などのコマンドを用いて、プリンタ
サーバ3へftpログイン操作を行う。これに基づき、
クライアント4の上位層11aは、当該IPアドレスへ
のftpログイン要求パケットを送出するように、ネッ
トワーク層12へ依頼する。
【0048】クライアント4のネットワーク層12は、
与えられたIPアドレスに基づいてIPヘッダを作成
し、ftpログイン要求パケット(データ列D1)に付
加してIPパケット(データ列D2)を生成する。ま
た、ネットワーク層12は、ARPテーブル15を参照
して、該IPアドレスに対応する物理アドレスを認識す
る。さらに、ネットワーク層12は、当該物理アドレス
へ、上記IPパケットを送出するように、データリンク
層13へ依頼する。
【0049】データリンク層13は、指示された物理ア
ドレスに基づいて、フレームヘッダを作成し、上記IP
パケットに付加する。これにより、イーサネットフレー
ム(データ列D3)が形成される。該データ列D3は、
物理層14にて、電気信号や光信号など、伝送路に合わ
せて変換され、プリンタサーバ3へ伝送される。
【0050】一方、プリンタサーバ3において、物理層
14は、伝送路に合わせて変換されたデータ列D3を復
調する。さらに、データリンク層13は、受信したイー
サネットフレーム(データ列D3)のフレームヘッダか
ら送信先アドレスを認識し、当該プリンタサーバ3への
データ列であることを確認する。さらに、データリンク
層13は、データ列D3からフレームヘッダを取外し、
IPパケットである残余の部分、すなわちデータ列D4
を送出する。
【0051】IPアドレス設定部31は、プリンタサー
バ3のIPアドレスが設定されていない場合、上記デー
タ列D4を受け取る。そして、該データ列D3のIPヘ
ッダに含まれている送信先のIPアドレスを認識する。
さらに、IPアドレス設定部31は、当該IPアドレス
をプリンタサーバ3のIPアドレスとして設定して、ネ
ットワーク層12を起動させる。
【0052】その後は、通常のデータ転送時と同様に、
ネットワーク層12は、データ列D4のIPヘッダに基
づいて、宛先や送信内容が正しいことを確認して、上位
層11bへ、IPヘッダを取り除いた後のデータ列D5
を送出する。これにより、上位層11bは、クライアン
ト4からftpログインが要求されていることを認識
し、クライアント4とのログイン処理は、継続される。
【0053】ftpログイン処理が成功すると、クライ
アント4の画面上には、例えば、”230 User
Logged in.”などのメッセージと、”ftp
>”など、コマンドの入力待ちを示すプロンプトが表示
される。
【0054】続いて、使用者は、印刷ファイルを指定す
る場合と同様に、例えば、”put設定値記述ファイル
名”と入力して、クライアント4へ設定値記述ファイル
の転送を指示する。これにより、設定値記述ファイル
は、ftpプロトコルに基づいて、プリンタサーバ3の
上位層11bまで送られる。
【0055】プリンタサーバ3の上位層11bにおい
て、データ解析処理部21は、例えば、設定値記述ファ
イルの名前や内容を解析して、受信したファイルが設定
値記述ファイルであるか否かを判定する。設定値記述フ
ァイルであると判定した場合、データ解析処理部21
は、受信した設定値記述ファイルを設定保存部22へ送
出し、設定保存部22は、データ設定領域23へ設定値
記述ファイルの内容を記憶する。これにより、プリンタ
サーバ3の設定は、終了する。
【0056】一方、ファイルを印刷する場合、使用者
は、設定値記述ファイルを送出する場合と同様に、例え
ば、”ftp プリンタサーバ3のIPアドレス”、お
よび、”put 印刷ファイル名”のように入力する。
これにより、クライアント4は、ftpプロトコルを用
いて、プリンタサーバ3へ印刷するファイルを送出す
る。さらに、プリンタサーバ3の上位層11bにおい
て、データ解析処理部21は、受信したファイルが印刷
ファイルであると判定して、該印刷ファイルを印刷部2
4へ送出する。印刷部24は、データ設定領域23か
ら、各種の設定が記述されている設定値記述ファイルの
内容を読み出し、これに基づいて、印刷ファイルを処理
する。具体的には、必要であれば、フィルタを用いて印
刷ファイルをプリンタ2が印刷できる形式に変換した
後、指定された通信条件にて、当該印刷ファイルを通信
ポート8へ送出する。これにより、印刷ファイルは、図
2に示すプリンタ2によって正常に印刷される。
【0057】以上のように、本実施形態に係るネットワ
ークシステム1を構成するネットワーク機器5は、例え
ば、TCP/IPなどのプロトコルに従って、ユーザプ
ログラムに近い方から順に、上位層11(11aあるい
は11b)、ネットワーク層12、およびデータリンク
層13を備えている。上記データリンク層13は、例え
ば、イーサネットアドレスなどの物理アドレスを用い
て、隣接するネットワーク機器5を識別しており、ネッ
トワーク層12は、IPアドレスなど、上記物理アドレ
スとは別に設定されたネットワークアドレスを用いて、
ネットワークシステム1の各ネットワーク機器5を識別
している。したがって、物理アドレスが設定されていて
も、IPアドレスが設定されていない状態では、ネット
ワーク層12は動作できない。
【0058】本実施形態に係るプリンタサーバ3は、上
記ネットワーク機器5の1つであり、データリンク層1
3とネットワーク層12との間に、データリンク層13
が受信した、当該プリンタサーバ3宛のIPパケット
(データ列D3)から、送信先のIPアドレスを認識
し、当該IPアドレスをプリンタサーバ3のIPアドレ
スとして、ネットワーク層12に設定するIPアドレス
設定部31が設けられている。さらに、プリンタサーバ
3の上位層11bは、ネットワーク層12を介して受信
したファイル(データ列D5)が設定値記述ファイルで
ある場合、当該ファイルに基づいて、プリンタサーバ3
を設定する設定保存部22を備えている。
【0059】これにより、使用者は、クライアント4を
用いて、プリンタサーバ3のIPアドレスを設定でき
る。したがって、使用者は、従来のように、IPアドレ
スの設定の度に、プリンタサーバ3の設置場所まで赴く
必要がない。また、IPアドレスの設定のために、入力
用端末55(図3参照)を接続する必要もない。この結
果、IPアドレス設定時の手間を削減できる。さらに、
使用者は、クライアント4を用いて、プリンタサーバ3
のIPアドレスの設定と他の設定とを、同一の環境で一
括して設定できる。したがって、両方の設定を含めたプ
リンタサーバ3設置時の手間を削減できる。
【0060】また、IPアドレスを入力するために、ク
ライアント4とは別の入力用端末55をプリンタサーバ
3へ接続する必要がない。したがって、プリンタサーバ
3において、入力用端末55を使用して設定するための
環境が不要になる。従来のプリンタサーバ53は、当該
環境を実現するために、入力端末用の通信ポートなど、
入力用端末55を接続するための回路を備えている(図
3参照)。さらに、例えば、入力用端末55の入力に応
じて、プリンタサーバ53を設定するコマンド群、およ
び、入力用端末55を用いたユーザインターフェースな
ど、入力用端末55からの入力を処理するプログラムが
設けられている。ところが、本実施形態に係るプリンタ
サーバ3は、IPアドレスの設定と他の設定とで、単一
の環境を用意すればよい。したがって、上述した接続用
の回路あるいはプログラムなどを省くことができるの
で、プリンタサーバ3の構成を簡単にできる。
【0061】加えて、クライアント4では、通信に先立
って、プリンタサーバ3の物理アドレスとIPアドレス
との組み合わせをARPテーブル15へ登録するだけで
よい。したがって、ARPテーブル15を備えたクライ
アント4など、IPアドレスから物理アドレスへの変換
を使用者が指定できるクライアント4であれば、従来の
クライアント4をそのまま使用できる。
【0062】なお、本実施形態では、設定値記述ファイ
ルをftpプロトコルを用いて転送して、プリンタサー
バ3を設定しているが、これに限るものではない。例え
ば、telnetプロトコルなどを用いてプリンタサー
バ3を設定した場合でも、クライアント4を用いて、I
Pアドレスの設定と他の設定とを同一の環境で一括して
設定できるので、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】ただし、設定値記述ファイルをファイル転
送した場合、印刷時と同じ操作により、IPアドレスの
設定も含めたプリンタサーバ3の各設定値を設定でき
る。したがって、プリンタサーバ3の設置時だけではな
く、印刷時も操作を統一できる。また、設定値記述ファ
イルへ全ての項目の設定値を記述することによって、全
ての設定を一括して行うことができる。この結果、従来
のように、設定毎にコマンドを使い分けて値を入力する
より、容易かつ手早く設定できる。
【0064】さらに、プリンタサーバ3に接続されてい
るプリンタ2が同じ場合など、プリンタサーバ3の設定
項目が同一であれば、設定値記述ファイルを共有でき
る。設定値記述ファイルを共有した場合でも、IPアド
レスと物理アドレスとの組み合わせは、設定値記述ファ
イルと別に、ARPテーブル15に保存されているの
で、各プリンタサーバ3毎に異なったIPアドレスを設
定できる。なお、各プリンタサーバ3の設定値が全く同
一でない場合でも、設定値記述ファイルを修正すること
により、プリンタサーバ3の設定項目を素早くかつ正確
に作成できる。この結果、プリンタサーバ3設置時の手
間および所要時間をさらに削減できる。
【0065】ここで、n台のプリンタサーバ3に同一の
設定を行う場合において、従来方法と本実施形態とで、
設定に要する時間工数を比較する。1台のプリンタサー
バ3を設定する際、従来の方法のように、コマンド操作
によって設定する場合の作業工数をa、本実施形態のよ
うに、設定値記述ファイルを作成する場合、作成に要す
る作業工数をbとする。また、1台のプリンタサーバ3
に対してログイン操作する際の作業工数は、従来と本実
施形態とで略同じくcとする。この場合、n台のプリン
タサーバ3の設定に要する作業工数は、従来をA、本実
施形態をBとすると、以下の式(1)および(2)に示
すように、 A=n×(a+c) ・・・(1) B=n×c+b ・・・(2) となる。本実施形態では、設定値記述ファイルとして、
コマンド操作をそのまま記述したファイルを用いてい
る。クライアント4上でテキストファイルを作成する場
合と、telnet接続した場合とを比較した場合、後
者は、プリンタサーバ3と通信しているため、その反応
速度は、使用者が認識できるか否かを問わず、前者に比
べて若干低下する。したがって、上記各作業工数a、b
は、a≧bとなる。この結果、従来方法による時間工数
Aと、本実施形態による時間工数Bとは、A>Bとな
る。
【0066】なお、最も差がでる例として、各プリンタ
サーバ3へ全く同じ設定をする場合について説明した
が、一般に、各プリンタサーバ3の設定は似通っている
場合が多い。したがって、各プリンタサーバ3の設定が
異なっている場合でも、これまでに作成した設定値記述
ファイルを一部修正して使用できる。この結果、本実施
形態の作業工数は、通常、従来の作業工数に比較して、
プリンタサーバ3の設置台数nが増加するに伴って、大
幅に短くなる。加えて、実際には、各プリンタサーバ3
の設置場所へ赴く時間や、各プリンタサーバ3へ入力用
端末55を接続する時間なども削減できる。したがっ
て、本実施形態において、プリンタサーバ3の設置に要
する時間工程は、従来に比べて大幅に削減できる。
【0067】ところで、プリンタサーバ3が自らのIP
アドレスを認識していない場合、自らのIPアドレスを
認識する他の方法として、RARP( Reverse Address
Resolusion Protocol) プロトコルなどを用いて、他の
クライアント4から、IPアドレスを教えてもらう方法
がある。
【0068】ところが、この方法の場合、クライアント
4に何らかの不具合が発生して応答できない期間中に、
プリンタサーバ3が問い合わせた場合、プリンタサーバ
3は、自らのIPアドレスを取得できない。この場合、
使用者は、クライアント4の設置場所へ赴いて、クライ
アント4を稼働させた後、もう一度、プリンタサーバ3
の設置場所へ戻って、再度、プリンタサーバ3からクラ
イアント4へ問い合わせる必要がある。
【0069】また、IPアドレスを管理しているクライ
アント4は、いつプリンタサーバ3から問い合わせがあ
るかを認識できない。特に、クライアント4において、
プリンタサーバ3へ設定可能なIPアドレスを変更して
いる間に、プリンタサーバ3から問い合わせがあると、
プリンタサーバ3へ設定したIPアドレスと、クライア
ント4が管理しているIPアドレスとが一致しなくなる
虞れがある。また、複数のプリンタサーバ3から同時に
問い合わせがあった場合にも不具合が生じる虞れがあ
る。
【0070】いずれにしても、上記の方法では、プリン
タサーバ3を設置する際、クライアント4において、予
め設定可能なIPアドレスを用意した後、プリンタサー
バ3の設置場所において、例えば、プリンタサーバ3の
電源を投入するなどして、IPアドレスを問い合わせる
タイミングを指示すると共に、さらに、クライアント4
の設置場所へ戻って、プリンタサーバ3を設定する必要
がある。
【0071】ところが、本実施形態では、クライアント
4が設定値記述ファイルを送出することによって、プリ
ンタサーバ3のIPアドレスを設定するタイミングも制
御できる。したがって、プリンタサーバ3とクライアン
ト4との間でIPアドレスの不整合が発生しない。ま
た、プリンタサーバ3の設置場所へ赴いて、タイミング
を指示する必要がなく、プリンタサーバ3設置時の手間
や時間を削減できる。加えて、クライアント4からIP
アドレスを設定できるので、IPアドレスの設定などが
間違っていた場合であっても、プリンタサーバ3の設置
場所へ移動する必要がない。したがって、プリンタサー
バ3設置時の手間や所要時間を、さらに削減できる。
【0072】なお、本実施形態では、プリンタサーバ3
を設定するクライアント4と、当該プリンタサーバ3と
が直接接続されている場合について説明したが、これに
限るものではない。両機器3・4は、IPルータなど、
他のネットワーク機器5を介して接続されていてもよ
い。この場合、クライアント4が送出したデータ列D3
は、両機器3・4間に介在するネットワーク機器5によ
って順次転送され、プリンタサーバ3に直接接続されて
いるネットワーク機器5へ到着する。このネットワーク
機器5のARPテーブル15へ、プリンタサーバ3の物
理アドレスとIPアドレスとの組み合わせを記憶させて
おくと、該ネットワーク機器5は、プリンタサーバ3の
物理アドレスへデータ列D3を送出するので、本実施形
態と同様の効果が得られる。
【0073】また、プリンタサーバ3が自らのIPアド
レスを認識していない間は、ARPリクエストなど、I
Pアドレスによって指定される要求には、応答できな
い。したがって、これらの要求に応答する必要がある場
合には、プリンタサーバ3と直接接続されているネット
ワーク機器5など、該プリンタサーバ3のIPアドレス
と物理アドレスとの組み合わせを記憶しているネットワ
ーク機器5が、プリンタサーバ3の代わりに応答すれば
よい。
【0074】なお、本実施形態では、設定値記述ファイ
ルをテキストファイルとしているが、これに限らず、バ
イナリファイルでもよい。プリンタサーバ3に設けられ
た印刷部24が、当該ファイルから設定値を認識できる
ものであれば、本実施形態と同様の効果が得られる。た
だし、バイナリファイルの場合は、クライアント4にお
いて、当該設定値記述ファイルを生成するプログラムを
別に作成する必要がある。
【0075】また、本実施形態では、プリンタ2をネッ
トワークに接続するためのプリンタサーバ3を例に説明
しているが、これに限るものではない。例えば、FAX
や電子写真装置、あるいはスキャナーなど、ネットワー
クに直接接続できない周辺機器をネットワークに接続す
るネットワークアダプタでもよい。また、ネットワーク
機器5間のファイルを格納するファイルサーバやグルー
プウェアなど、周辺機器を接続しないネットワーク機器
5でもよい。クライアント4の要求を処理するサーバで
あれば、本発明を適用することができる。
【0076】ただし、本発明を適用することによって、
サーバのネットワークアドレス設定と他の設定とを一括
してクライアントから設定できる。したがって、通常使
用時は、入力装置が設けられておらず、ネットワークア
ドレス設定のために入力装置を接続するサーバ、あるい
は、設定項目が多岐に渡るサーバのように、設定時に手
間および時間を要するサーバへ本発明を適用した場合、
特に効果が大きい。
【0077】
【発明の効果】請求項1の発明に係るネットワークシス
テムのサーバは、以上のように、クライアントから、サ
ーバのネットワーク層を介して、当該サーバの設定を指
示する通信データを受信し、これに基づいて、当該サー
バを設定する設定手段と、ネットワークアドレスが指定
されていない状態で、上記サーバのデータリンク層が、
当該サーバの物理アドレスへの通信データを受信した場
合、当該通信データに含まれる送信先のネットワークア
ドレスを、当該サーバのネットワークアドレスとして、
当該サーバのネットワーク層を起動させるネットワーク
層起動手段とを備えている構成である。
【0078】上記構成では、ネットワークアドレスの設
定とサーバの設定とを、クライアントから共通の環境で
一括して行うことができる。この結果、サーバの設置に
要する手間を大幅に削減できるという効果を奏する。加
えて、ネットワークアドレス設定のためにサーバへ入力
装置を接続しなくてもネットワークアドレスを設定でき
るので、入力装置接続用の回路やプログラムなどを省く
ことができ、サーバの構成を簡単にできるという効果を
併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、プリン
タサーバの要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記プリンタサーバとクライアントとから構成
されるネットワークを示すブロック図である。
【図3】従来例を示すものであり、プリンタサーバとク
ライアントから構成されるネットワークを示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 ネットワークシステム 3 プリンタサーバ(サーバ) 4 クライアント 12 ネットワーク層 13 データリンク層 22 設定保存部(設定手段) 31 IPアドレス設定部(ネットワーク層起動手
段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物理アドレスに基づいて動作するデータリ
    ンク層と、物理アドレスとは別に設定されるネットワー
    クアドレスに基づいて動作するネットワーク層とを有す
    るクライアントおよびサーバによって構成されるネット
    ワークシステムのサーバにおいて、 上記クライアントから、サーバのネットワーク層を介し
    て、当該サーバの設定を指示する通信データを受信し、
    これに基づいて、当該サーバを設定する設定手段と、 ネットワークアドレスが指定されていない状態で、上記
    サーバのデータリンク層が、当該サーバの物理アドレス
    への通信データを受信した場合、当該通信データに含ま
    れる送信先のネットワークアドレスを、当該サーバのネ
    ットワークアドレスとして、当該サーバのネットワーク
    層を起動させるネットワーク層起動手段とを備えている
    ことを特徴とするネットワークシステムのサーバ。
JP8170332A 1996-06-28 1996-06-28 ネットワークシステムのサーバ Pending JPH1021172A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005352948A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Canon Inc 制御装置およびネットワークコントローラおよび情報処理システムおよび通信処理方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラム
CN114731300A (zh) * 2019-10-08 2022-07-08 日立安斯泰莫株式会社 通信系统、电子控制装置以及通信方法

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