JPH10211682A - 包装用多層フィルム - Google Patents

包装用多層フィルム

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JPH10211682A
JPH10211682A JP1656397A JP1656397A JPH10211682A JP H10211682 A JPH10211682 A JP H10211682A JP 1656397 A JP1656397 A JP 1656397A JP 1656397 A JP1656397 A JP 1656397A JP H10211682 A JPH10211682 A JP H10211682A
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ethylene
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度の伸び弾性と粘着性を有し、透明性、カ
ット性、ヒートシール性、防曇性、耐穴開き性および指
圧復元性等に優れるなど、バランスの取れた性能を有
し、食品等のプリパック等の包装に用いられる安価な包
装用多層フィルムを得る。 【解決手段】 下記外層樹脂組成物からなる外層間に、
下記内層樹脂組成物からなる内層が積層されている包装
用多層フィルム。 外層樹脂組成物:(A)メルトフローレートが0.1〜
10g/10分、密度が0.850〜0.910g/c
3未満のエチレン・α−オレフィン共重合体59.5
〜99.5重量%、(B)高圧法低密度ポリエチレン0
〜40重量%、および(C)防曇剤0.5〜10重量
%。 内層樹脂組成物:高融点成分および柔軟成分を含む組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスーパーマーケット
等でのプリパック用、ヒートシール包装用などの各種包
装用途に使用されるポリオレフィン系の包装用多層フィ
ルムに関し、さらに詳しくは透明性、ヒートシール性等
の性能とともに、カット性、耐穴開き性および指圧復元
性にも優れた包装用多層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からスーパーマーケット等におい
て、野菜等の食品をプリパックする業務用の包装フィル
ムとして、プラスチックフィルムが用いられている。こ
のプリパックフィルムは、小分けされてプラスチックト
レイ等に収容された食品、あるいは裸のままの食品等を
包むように覆って包装するためのフィルムであり、透明
で適度の伸び弾性と粘着性を持ちながら容易にカットで
きるとともに、包装した際にフィルムの内側から曇らな
いこと、ヒートシール時にシールバーの熱により容易に
穴の開かない耐穴開き性、指で押えた跡が残らない指圧
復元性、ヒートシール性能が優れていることなどの性能
が要求されている。従来このような包装フィルムとして
ポリ塩化ビニル系ポリマーやエチレン・酢酸ビニル共重
合体からなるフィルムが用いられてきた。このうちポリ
塩化ビニル系のポリマーは優れた性能を持っているが、
近年の環境問題から塩素を含有しない素材が求められて
いる。またエチレン・酢酸ビニル共重合体フィルムは高
価で包装費用が高くなり、また臭気の問題や包装機ロー
ルがさびやすい等の問題がある。
【0003】このような点を改善する包装フィルムとし
て、特開平4−246536号には、線状低密度エチレ
ン・α−オレフィン共重合体と低密度ポリエチレンおよ
び/またはエチレン・酢酸ビニル共重合体とからなる外
層間に、ブテン系樹脂からなる中間層が積層された多層
フィルムがストレッチフィルムとして開示されている。
しかしこのような多層フィルムは透明性、伸び弾性、カ
ット性等には優れているが、粘着性、ヒートシール性が
必ずしも十分ではないという問題点があり、これらを改
良するために外層の密度を低くすると、ヒートシール性
は確かに向上するが、反面高温シール時にフィルムに穴
が開きやすくなる。そこで内層に耐熱の高いポリエチレ
ン、ポリプロピレンを用いると、これらの樹脂は通常結
晶性が高いため、指で押えた跡が残りやすい等の問題が
ある。
【0004】塩素を含まない材料からなる包装フィルム
として、特開平8−66992号には、密度0.900
〜0.915g/cm3、融点90℃以上の第1のエチ
レン・α−オレフィン共重合体および密度0.900g
/cm3未満、融点80℃未満の第2のエチレン・α−
オレフィン共重合体を含む組成物からなる外層間に、第
1および第2のエチレン・α−オレフィン共重合体から
なる内層が積層されたポリオレフィンストレッチフィル
ムが記載されている。このフィルムは、例えば内層に高
融点のエチレン・α−オレフィン共重合体および低融点
のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む組成物を用
いることにより、低い永久歪を有するフィルムを得よう
としているが、エチレン・α−オレフィン同士を組合せ
ると両者が相溶することによりそれらの中間的な性質の
ものになり、高融点の共重合体から期待される耐穴開き
性、低融点のものから期待される指圧復元性の両方が中
途半端なものになってしまうという問題点がある。
【0005】また塩素を含まない材料からなる包装フィ
ルムとして、特開平8−119319号には、ビニル芳
香族化合物・共役ジエン共重合体およびプロピレン系重
合体を主成分とする混合樹脂層を少なくとも一層有し、
貯蔵弾性率(E′)が5.0×108〜5.0×109
yn/cm2、損失正接(tanδ)が0.2〜0.8
である食品包装用ストレッチフィルムが記載されてい
る。しかし上記混合樹脂層が単層のフィルムでは、強
度、カット性、指圧復元性などのバランスに優れたフィ
ルムは得られにくく、また外層にエチレン・酢酸ビニル
共重合体からなるフィルムを積層したフィルムはコスト
高になるという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、包装用多
層フィルムの素材をポリオレフィン系の樹脂にすること
を検討し、従来のエチレン・酢酸ビニル共重合体系のフ
ィルムに比べて低コストで強度が優れ、さらにポリ塩化
ビニル系のフィルムの性能に比肩し得る物性を有し、実
用に耐え得る多層フィルムについて検討した結果、特定
の樹脂組成物からなる層を積層することにより、透明
性、カット性、耐穴開き性および指圧復元性が優れ、バ
ランスの取れた性能を有するポリオレフィン系のポリマ
ーからなる包装用多層フィルムが得られることを見い出
し本発明に至った。本発明の課題は適度の伸び弾性と粘
着性を有し、透明性、カット性、ヒートシール性、防曇
性、耐穴開き性および指圧復元性等に優れるなど、バラ
ンスの取れた性能を有する安価な包装用多層フィルムを
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次の包装用多層
フィルムである。 (1) 下記の外層樹脂組成物からなる外層間に、下記
の内層樹脂組成物からなる内層が積層されていることを
特徴とする包装用多層フィルム。 外層樹脂組成物: (A)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの
共重合体であって、190℃、2.16kg荷重におけ
るメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/1
0分、密度が0.850g/cm3以上0.910g/
cm3未満のエチレン・α−オレフィン共重合体59.
5〜99.5重量%、 (B)密度が0.915〜0.930g/cm3の高圧
法低密度ポリエチレン0〜40重量%、および (C)防曇剤0.5〜10重量%。 内層樹脂組成物: 〔I〕(D)エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭
素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体であって、
190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレー
ト(MFR)が0.1〜10g/10分、密度が0.9
30〜0.980g/cm3で、かつ前記外層樹脂組成
物の(A)成分であるエチレン・α−オレフィン共重合
体の密度よりも相対的に大きいオレフィン系重合体、お
よび/または (E)230℃、2.16kg荷重におけるメルトフロ
ーレート(MFR)が0.1〜100g/10分、密度
が0.880〜0.920g/cm3のプロピレン系ポ
リマーと、 〔II〕(F)スチレンまたはその誘導体の重合体ブロッ
ク(f−1)、炭素数2〜20のα−オレフィンの重合
体ブロック(f−2)、ならびにスチレンまたはその誘
導体および炭素数2〜20のα−オレフィンの共重合体
ブロック(f−3)からなる群から選ばれる少なくとも
1種の重合体ブロックと、イソプレン重合体ブロックま
たはイソプレン・ブタジエン共重合体ブロックであっ
て、イソプレン重合体部分における1,2結合および
3,4結合含有量が25重量%以上である重合体または
共重合体ブロック(f−4)、ならびにブタジエン重合
体ブロックであって、1,2および3,4ビニル結合量
が25重量%以上である重合体または共重合体ブロック
(f−5)からなる群から選ばれる少なくとも1種の重
合体ブロックとからなる水素添加されていてもよいブロ
ック共重合体、 (G)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの
共重合体であって、190℃、2.16kg荷重におけ
るメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/1
0分、密度が0.850〜0.895g/cm3のエチ
レン・α−オレフィン共重合体、 (H)(h−1)下記一般式〔1〕または〔2〕
【化3】 [式〔1〕において、nは0または1であり、mは0ま
たは正の整数であり、qは0または1であり、R1〜R
18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ば
れる原子または基を表し、R15とR16は、互いに結合し
て単環または多環を形成していてもよく、かつこの単環
または多環は二重結合を有していてもよく、またR15
16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成
していてもよい。ここでqが0の場合には、それぞれの
結合手が結合して5員環を形成する。]
【化4】 [式〔2〕において、mは0または正の整数であり、h
は0または正の整数であり、jおよびkは0、1または
2であり、R7〜R15およびR17〜R18は、それぞれ独
立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりな
る群から選ばれる原子または基を表し、R19〜R27は、
それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基
およびアルコキシ基からなる群から選ばれる原子または
基を表す。]で表される環状オレフィンと、エチレンお
よび/または炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重
合体からなるα−オレフィン・環状オレフィンランダム
共重合体、(h−2)前記式〔1〕または〔2〕で表さ
れる環状オレフィンの開環(共)重合体もしくはその水
素添加物、および(h−3)前記α−オレフィン・環状
オレフィンランダム共重合体(h−1)または環状オレ
フィンの開環(共)重合体もしくはその水素添加物(h
−2)のグラフト変性物からなる群から選ばれる少なく
とも1種の環状オレフィン系樹脂であって、ガラス転移
温度が30℃以下、メルトフローレート(MFR)が
0.1〜10g/10分である環状オレフィン系樹脂、 (J)芳香族モノマーと、エチレンおよび/または他の
α−オレフィンとの共重合体であって、ガラス転移温度
が30℃以下、メルトフローレート(MFR)が0.1
〜10g/10分の芳香族系共重合体、 (K)プロピレン、1−ブテンおよび炭素数5〜12の
α−オレフィンの共重合体であって、各構成成分の組成
がプロピレン10〜85モル%、1−ブテン3〜60モ
ル%および炭素数5〜12のα−オレフィン10〜85
モル%であり、デカリン中135℃で測定した極限粘度
〔η〕が0.5〜6dl/gのオレフィン系共重合体、
特に好ましくはさらにそのX線回折法によって測定した
結晶化度が20%以下、25℃で測定した動的弾性係数
(E′)が5×107〜5×109dyn/cm2、25
℃における損失係数(tanδ)が0.4以上、沸騰n
−ヘプタン不溶分が5重量%以下、25℃におけるアセ
トン可溶分が3重量%以下であるオレフィン系共重合
体、ならびに (L)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロ
ーレート(MFR)が0.1〜5g/10分、密度が
0.890〜0.915g/cm3のブテン系ポリマー
からなる(F)〜(L)成分の群から選ばれる少なくと
も1種の樹脂〔ただし、(D)成分と(G)成分とを同
時に使用することはない。〕とを含む樹脂組成物。 (2) (A)成分のエチレン・α−オレフィン共重合
体および/または(D)成分のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体が、メタロセン型触媒により製造された共重
合体であることを特徴とする上記(1)記載の包装用多
層フィルム。 (3) (A)成分が単一成分ではなく、密度および/
またはメルトフローレート(MFR)の異なる複数成分
からなることを特徴とする上記(1)または(2)記載
の包装用多層フィルム。 (4) 内層樹脂組成物の配合割合が、(D)および/
または(E)成分5〜95重量%、(F)、(G)、
(H)、(J)、(K)および(L)成分からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の成分95〜5重量%である
ことを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれかに
記載の包装用多層フィルム。 (5) 多層フィルムがプリパック用またはヒートシー
ル包装用フィルムであることを特徴とする上記(1)な
いし(4)のいずれかに記載の包装用多層フィルム。
【0008】《外層樹脂組成物》本発明において外層樹
脂組成物の(A)成分として用いられるエチレン・α−
オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20、好
ましくは3〜16のα−オレフィンとの共重合体であっ
て、190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロー
レートが0.1〜10g/10分、好ましくは0.3〜
8g/10分、より好ましくは0.5〜4g/10分で
あり、密度が0.850g/cm3以上0.910g/
cm3未満、好ましくは0.880〜0.907g/c
3、より好ましくは0.885〜0.905g/cm3
のエチレン・α−オレフィン共重合体である。(A)成
分としては上記物性を有するエチレン・α−オレフィン
共重合体を1種単独で使用することもできるし、上記物
性の範囲となるようにエチレン・α−オレフィン共重合
体を2種以上組合せて使用することもできる。後者の場
合、上記範囲内にあるる同士を組合せて使用してもよ
く、また上記範囲外のエチレン・α−オレフィン共重合
体が一部含まれていてもよい。
【0009】(A)成分として用いられるエチレン・α
−オレフィン共重合体としては、X線回折法による結晶
化度が約0〜50%程度、好ましくは5〜45%、さら
に好ましくは10〜40%で、エチレン単位が主成分、
例えば80〜99モル%、好ましくは85〜97モル
%、より好ましくは88〜95モル%のものが望まし
い。
【0010】エチレンと共重合するα−オレフィンとし
ては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へ
キセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1
−デセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン等が例示される。コモノマーとしてのα−オレ
フィンは1種類に限らず、ターポリマーのように2種類
以上用いることもできる。
【0011】(A)成分として用いられるエチレン・α
−オレフィン共重合体は、通常遷移金属触媒の存在下に
エチレンとα−オレフィンを気相または液相下で共重合
して得ることができる。製造のための触媒には特に制約
はなく、例えばチーグラー型触媒、フィリップス型触
媒、メタロセン型触媒などが使用できるが、メタロセン
型触媒が好ましい。また重合方法などにも特に制限はな
く、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合方法によ
り重合することができる。(A)成分としては市販品を
用いてもよい。
【0012】(A)成分のエチレン・α−オレフィン共
重合体は外層樹脂組成物中59.5〜99.5重量%、
好ましくは70〜98重量%、より好ましくは85〜9
7重量%配合する。(A)成分の配合割合が59.5重
量%より少ない場合は透明性、強度に劣り、99.5重
量%より多い場合は防曇性に劣る。
【0013】本発明において外層樹脂組成物の(B)成
分として用いられている高圧法低密度ポリエチレン(H
PLD)は、いわゆる高圧ラジカル重合により製造され
る長鎖分岐を有する分岐の多いポリエチレンであり、密
度が0.915〜0.930g/cm3、好ましくは
0.918〜0.927g/cm3、より好ましくは
0.920〜0.925g/cm3のポリエチレンであ
る。本発明で(B)成分として用いられる高圧法低密度
ポリエチレンは190℃、2.16kg荷重におけるM
FRが0.01〜100g/10分、好ましくは0.0
5〜10g/10分、より好ましくは0.1〜8g/1
0分の範囲にあることが望ましい。
【0014】この高圧法低密度ポリエチレンは、長鎖分
岐の度合を表わすスウェル比、すなわち毛細式流れ特性
試験機を用い、190℃の条件下で内径(D)2.0m
m、長さ15mmのノズルより押出速度10mm/分で
押し出したストランドの径(Ds)と、ノズル内径Dと
の比(Ds/D)が1.3以上であることが望ましい。
また、(B)成分として用いられる高圧法低密度ポリエ
チレンは、本発明の目的を損なわない範囲で、50モル
%以下、好ましくは30モル%以下、より好ましくは2
0モル%以下の他のα−オレフィン、酢酸ビニル、アク
リル酸エステル等の重合性単量体との共重合体であって
もよい。
【0015】上記(B)成分のHPLDは外層樹脂組成
物中0〜40重量%、好ましくは5〜30重量%、より
好ましくは10〜20重量%配合する。HPLDは必ず
しも配合しなくてもよいが、配合すると成形性が向上す
る。またHPLDの配合割合が40重量%を超えると透
明性、柔軟性が悪化する。
【0016】外層樹脂組成物の(C)成分として用いら
れる防曇剤は、フィルムの表面に空気中の水分が凝縮し
て曇らせるのを防止するために配合される薬剤であり、
フィルムの表面を親水性にして、生じた水滴を拡がらせ
る作用をするものであれば特に制限はなく、一般に防曇
剤として用いられているものがそのまま使用できる。
【0017】このような防曇剤(C)としては界面活性
剤が用いられ、例えばソルビタンモノオレート、ソルビ
タンモノラウレート、ソルビタンモノベヘネート、ソル
ビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステ
ル;グリセリンモノオレート、グリセリンモノステアレ
ート等のグリセリン脂肪酸エステル;ジグリセリンモノ
オレート、ジグリセリンセスキラウレート、ジグリセリ
ンセスキオレート、テトラグリセリンモノオレート、テ
トラグリセリンモノステアレート、へキサグリセリンモ
ノラウレート、へキサグリセリンモノオレート、デガク
リセリンモノオレート、デカグリセリンモノラウレート
等のポリグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル等のポリオキシアルキレンエーテ
ル;ラウリルジエタノールアミン等の脂肪酸アミンニオ
レイン酸アミド等の脂肪酸アミドなどが挙げられるが、
これらに限定されるものではなく、またこれらは単独
で、または混合物として使用される。
【0018】上記(C)成分の防曇剤は外層樹脂組成物
中0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%、
より好ましくは1〜5重量%配合する。防曇剤の配合割
合が5重量%より少ない場合は防曇効果が得られず、ま
た10重量%より多い場合は防曇剤のブリードのために
透明性が悪化する。防曇剤は予め(A)または(B)成
分のいずれか、好ましくは(A)成分の一部に混合して
マスターバッチを形成し、これを残余の成分として混合
して樹脂組成物を得るのが好ましい。
【0019】本発明においては、外層樹脂組成物の主成
分として前記密度を有するエチレン・α−オレフィン共
重合体(A)を使用しているので、このようなエチレン
・α−オレフィン共重合体(A)に防曇剤(C)を配合
した2成分だけからなる外層樹脂組成物を用いても本発
明の目的とする多層フィルムが得られ、例えば外層樹脂
組成物中に低密度のエチレン系エストラマーなどの他の
成分を配合しなくても目的を達することができる。
【0020】本発明の外層樹脂組成物には、本発明の目
的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯
電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、滑
剤、顔料、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収
剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
【0021】本発明の外層樹脂組成物は、公知の方法を
利用して製造することができ、例えば下記のような方法
で製造することができる。 1)(A)〜(C)成分、および所望により添加される
他成分を、押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレン
ドする方法。 2)(A)〜(C)成分、および所望により添加される
他成分を適当な良溶媒(たとえば、へキサン、へプタ
ン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよ
びキシレン等の炭化水素溶媒)に溶解し、次いで溶媒を
除去する方法。 3)(A)〜(C)成分、および所望により添加される
他成分を適当な良溶媒にそれぞれ別個に溶解した溶液を
調製した後混合し、次いで溶媒を除去する方法。 4)上記1)〜3)の方法を組合わせて行う方法。
【0022】《内層樹脂組成物》本発明において内層樹
脂組成物としては、高融点成分〔I〕および柔軟成分
〔II〕を含む組成物を使用する。高融点成分としては、
後述する(D)成分、(E)成分の両方、またはどちら
か一方の樹脂を使用することができる。柔軟成分〔II〕
としては、後述する(F)〜(L)成分からなる群から
選ばれる少なくとも1種の樹脂を使用することができ
る。ただし、(D)成分と(G)成分とは同時には使用
しない。この理由は、従来の技術で述べたように、
(D)成分や(G)成分のようなオレフィン系共重合体
同士を組合せると、両者が相溶することによりそれらの
中間的な性質が発現するためである。
【0023】本発明において内層樹脂組成物の(D)成
分として用いられるオレフィン系重合体は、エチレンの
単独重合体またはエチレンと炭素数3〜20、好ましく
は3〜16のα−オレフィンとの共重合体であって、1
90℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート
(ASTM D 1238)が0.1〜10g/10
分、好ましくは0.3〜8g/10分、より好ましくは
0.5〜4g/10分であり、密度が0.930〜0.
980g/cm3、好ましくは0.930〜0.965
g/cm3、より好ましくは0.940〜0.960g
/cm3のオレフィン系重合体である。(D)成分とし
ては上記物性値を有するオレフィン系重合体が使用でき
るが、外層樹脂組成物と内層樹脂組成物との組合せにお
いては、前記(A)成分として使用するエチレン・α−
オレフィン共重合体の密度よりも相対的に大きい密度、
好ましくは0.015〜0.100g/cm3、より好
ましくは0.020〜0.100g/cm3大きい密度
を有するオレフィン系重合体(D)を使用する。相対的
に大きい密度のオレフィン系共重合体(D)を使用する
ことにより、フィルムのシール開始温度をより低く、高
温シール時の穴開き温度をより高くすることができる。
【0024】(D)成分として用いられるオレフィン系
重合体としては、X線回折法による結晶化度が約40〜
70%程度で、エチレン単位が主成分、例えば90〜1
00モル%、好ましくは95〜100モル%、より好ま
しくは97〜100モル%のものが望ましい。
【0025】エチレンと共重合するα−オレフィンとし
ては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へ
キセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1
−デセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン等が例示される。コモノマーとしてのα−オレ
フィンは1種類に限らず、ターポリマーのように2種類
以上用いることもできる。
【0026】(D)成分として用いられるオレフィン系
重合体は、通常遷移金属触媒の存在下に、エチレンまた
はエチレンとα−オレフィンとを気相または液相下で重
合または共重合して得ることができる。製造のための触
媒には特に制約はなく、例えばチーグラー型触媒、フィ
リップス型触媒、メタロセン型触媒などが使用できる
が、メタロセン型触媒が好ましい。また重合方法などに
も特に制限はなく、気相法、溶液法、バルク重合法など
の重合方法により重合することができる。(D)成分と
しては市販品を用いてもよい。
【0027】本発明において内層樹脂組成物の(E)成
分として用いられるプロピレン系ポリマーはプロピレン
を主要モノマーとする重合体であり、230℃、2.1
6kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が
0.1〜100g/10分、好ましくは0.5〜20g
/10分、より好ましくは1〜10g/10分であり、
密度が0.880〜0.920g/cm3、好ましくは
0.890〜0.915g/cm3のプロピレン系ポリ
マーである。(E)成分として用いられるプロピレン系
ポリマーは、プロピレンが80モル%以上、X線回折法
による結晶化度が70%以下のものが好ましい。プロピ
レンと共重合させる他のモノマーとしてはエチレンおよ
び炭素数4〜20の他のα−オレフィンがあげられる。
プロピレン系ポリマー(E)の重合方法も限定されず、
前記(A)または(D)成分について説明したのと同様
の方法が使用できる。
【0028】本発明において内層樹脂組成物の(F)成
分として用いられるブロック共重合体は、後述のブロッ
ク(f−1)〜(f−3)からなる群から選ばれる少な
くとも1種の重合体ブロックと、後述のブロック(f−
4)および(f−5)からなる群から選ばれる少なくと
も1種の重合体ブロックとからなり、水素添加されてい
てもよい。
【0029】上記ブロック(f−1)はスチレンまたは
その誘導体の重合体ブロックまたは共重合体ブロックで
ある。ブロック(f−1)を構成する重合体成分は、ス
チレンまたはその誘導体である。スチレンの誘導体とし
ては、具体的にはα−メチルスチレン、1−ビニルナフ
タレン、2−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、
4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、
4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチ
レン、4−(フェニルブチル)スチレンなどがあげられ
る。ブロック(f−1)を構成する重合体成分として
は、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
【0030】前記ブロック(f−2)は炭素数2〜20
のα−オレフィンの重合体ブロックまたは共重合体ブロ
ックである。ブロック(f−2)を構成する重合体また
は共重合体成分としては、エチレン、プロピレン、1−
ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、3−メチル−1
−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1
−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−
1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,
4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセ
ン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデ
セン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数
2〜20のα−オレフィンがあげられる。これらは1種
単独で使用することもできるし、2種以上を組合せて使
用することもできる。
【0031】またブロック(f−2)を構成する重合体
は、イソプレン重合体またはブタジエン重合体であっ
て、1,4結合が75重量%以上である重合体に水素添
加した重合体であってもよい。
【0032】前記ブロック(f−3)はスチレンまたは
その誘導体、および炭素数2〜20のα−オレフィンの
共重合体ブロックである。ブロック(f−3)を構成す
る共重合体成分としては、前記(f−1)および(f−
2)を構成する重合体成分として例示した化合物と同様
の化合物があげられる。
【0033】前記ブロック(f−4)はイソプレン重合
体ブロックまたはイソプレン・ブタジエン共重合体ブロ
ックである。ブロック(f−4)を構成する重合体また
は共重合体は、イソプレン重合体またはイソプレン・ブ
タジエン共重合体であって、下記に示すイソプレン重合
体部分における1,2結合および3,4結合含有量が2
5重量%以上、好ましくは30重量%以上である。
【化5】
【0034】本発明において、ブロック(f−4)のイ
ソプレン重合体成分における1,2結合および3,4結
合の含有量が25重量%以上であるとき、指圧復元性に
優れた包装用多層フィルムを得ることができる。前記ブ
ロック(f−5)はブタジエン重合体ブロックであっ
て、1,2および3,4ビニル結合量が25重量%以
上、好ましくは30重量%以上の重合体または共重合体
ブロックである。
【0035】ブロック共重合体(F)におけるブロック
(f−1)〜(f−3)の合計の割合は、好ましくは5
〜50重量%、さらに好ましくは10〜45重量%の範
囲である。すなわち、ブロック(f−4)および(f−
5)の合計の割合は、好ましくは95〜50重量%、さ
らに好ましくは90〜55重量%の範囲である。本発明
においては、水素添加されたブロック共重合体(F)が
好ましい。水素添加されたブロック共重合体(F)を用
いると、耐候性と耐熱性により優れた包装用多層フィル
ムが得られる。
【0036】本発明で用いられるブロック共重合体
(F)のメルトフローレート(MFR;ASTM D
1238、230℃、2.16kg荷重、以下同じ)
は、好ましくは0.01〜30g/10分、さらに好ま
しくは0.01〜10g/10分の範囲にある。メルト
フローレートが上記のような範囲にあるブロック共重合
体(F)を用いると、指圧復元性に優れた包装用多層フ
ィルムを得ることができる。
【0037】本発明で用いられるブロック共重合体
(F)のブロック形態としては、ブロック(f−1)〜
(f−3)−ブロック(f−4)または(f−5)−ブ
ロック(f−1)〜(f−3)のトリブロックの形態が
最も好ましいが、これに限られるものではなく、例えば
ジブロックの形態や4つ以上のブロックを含んだ形態で
もよい。
【0038】このようなブロック共重合体(F)は、た
とえば以下のような方法により製造することができる。 (1)アルキルリチウム化合物を開始剤としてスチレン
またはその誘導体、イソプレンまたはイソプレン・ブタ
ジエン混合物を逐次重合させる方法。 (2)スチレンまたはその誘導体、次いでイソプレンま
たはイソプレン・ブタジエン混合物を重合し、これをカ
ップリング剤によりカップリングする方法。 (3)ジリチウム化合物を開始剤としてイソプレンまた
はイソプレン・ブタジエン混合物、次いでスチレンまた
はその誘導体を逐次重合させる方法。
【0039】上記ブロック共重合体(F)の製造方法の
詳細は、たとえば特開平2−300250号、特開平3
−45646号等に記載されている。また、上記のよう
な方法により得られたブロック共重合体(F)に水添処
理を行えば、水素添加されたブロック共重合体(F)が
得られる。水添されるブロックは、イソプレン重合体ブ
ロックまたはイソプレン・ブタジエン共重合体ブロック
(f−4)、あるいはブタジエン重合体ブロック(f−
5)である。
【0040】本発明において内層樹脂組成物の(G)成
分として用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体
は、エチレンと炭素数3〜20、好ましくは3〜16の
α−オレフィンとの共重合体であって、190℃、2.
16kg荷重におけるメルトフローレート(ASTM
D 1238)が0.1〜10g/10分、好ましくは
0.2〜8g/10分、より好ましくは0.3〜5g/
10分であり、密度が0.850〜0.895g/cm
3、好ましくは0.860〜0.890g/cm3のエチ
レン・α−オレフィン共重合体である。
【0041】エチレン・α−オレフィン共重合体(G)
としては、エチレン単位が主成分、例えば70〜95モ
ル%、好ましくは75〜95モル%であり、X線回折法
による結晶化度が約0〜50%程度、好ましくは0〜2
0%の物性のものが望ましい。
【0042】エチレンと共重合するα−オレフィンとし
ては、前記(D)成分におけるα−オレフィンと同様の
ものがあげられる。エチレン・α−オレフィン共重合体
(G)は前記(D)成分と同様にして製造することがで
きる。また市販品を使用することもできる。
【0043】本発明において内層樹脂組成物の(H)成
分として用いられる環状オレフィン系樹脂としては、
(h−1)エチレンおよび/または炭素数3〜20のα
−オレフィンと、前記一般式〔1〕または〔2〕で表さ
れる環状オレフィンとのランダム共重合体、(h−2)
式〔1〕または〔2〕で表される環状オレフィンの開環
(共)重合体またはその水素添加物、あるいは(h−
3)上記(h−1)または(h−2)のグラフト変性物
などを挙げることができる。
【0044】(H)成分として用いられる環状オレフィ
ン系樹脂(H)は、ガラス転移温度(Tg)が+30℃
以下、好ましくは+30〜−30℃であり、190℃、
荷重2.16kgにおけるメルトフローレート(MF
R)が0.1〜10g/10分、好ましくは1〜7g/
10分である。
【0045】また環状オレフィン系樹脂(H)は、13
5℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.01
〜10dl/g、好ましくは0.05〜2.0dl/g、さ
らに好ましくは0.4〜1.2dl/gであり、サーマル
・メカニカル・アナライザーで測定した軟化温度(TM
A)が通常は50℃以下であり、好ましくは+40〜−
20℃であるものが望ましい。なお軟化温度(TMA)
は、シート上に直径1.0mmの石英製針を載せ、荷重4
9gをかけ、5℃/分の速度で昇温させたときに、針が
シートに0.635mm侵入した温度である。またX線回
折法によって測定した結晶化度が、通常0〜50%、好
ましくは0〜20%であるものが望ましい。
【0046】環状オレフィン系樹脂(H)としては、上
記物性値がすべて好ましい範囲にあるものが好ましい
が、ある物性が好ましい範囲にあり、他の物性が好まし
い範囲より広い範囲にあるものも使用できる。
【0047】ここでまず、上記のような環状オレフィン
系樹脂(H)を形成する際に用いられる環状オレフィン
について説明する。環状オレフィンとしては前記一般式
〔1〕または〔2〕で表される化合物を使用する。前記
一般式〔1〕において、nは0または1であり、mは0
または正の整数である。
【0048】また、R1〜R18ならびにRa、Rbは、そ
れぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素
基よりなる群から選ばれる原子または基を表す。ここ
で、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
またはヨウ素原子である。また炭化水素基としては、炭
素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20の
ハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロア
ルキル基および炭素数6〜20の芳香族炭化水素基など
を挙げることができる。より具体的には、アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、アミル基、へキシル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基およびオクタデシル基などを挙げることがで
き、ハロゲン化アルキル基としては、上記のようなアル
キル基を形成している水素原子の少なくとも一部がフッ
素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換さ
れた基を挙げることができる。シクロアルキル基として
は、シクロヘキシル基などを挙げることができ、芳香族
炭化水素基としては、フェニル基およびナフチル基など
を挙げることができる。
【0049】さらに前記一般式〔1〕において、R15
16とが、R17とR18とが、R15とR17とが、R16とR
18とが、R15とR18とが、あるいはR16とR17とがそれ
ぞれ結合して(互いに共同して)、単環または多環を形
成していてもよく、しかもこのようにして形成された単
環または多環が二重結合を有していてもよい。ここで形
成される単環または多環としては、具体的に以下のよう
なものを挙げることができる。
【0050】
【化6】 なお上記例示において、1または2の番号を付した炭素
原子は、式〔1〕においてそれぞれR15(R16)または
17(R18)が結合している炭素原子を表す。
【0051】また、R15とR16とで、またはR17とR18
とでアルキリデン基を形成していてもよい。このような
アルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキ
リデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的な
例としては、エチリデン基、プロピリデン基およびイソ
プロピリデン基などを挙げることができる。
【0052】前記一般式〔1〕の中で好ましい環状オレ
フィンとして、下記一般式〔1−1〕で表される環状オ
レフィンを挙げることができる。
【化7】 上記一般式〔1−1〕において、n、m、R1〜R18
前記一般式〔1〕と同じものを表す。
【0053】さらに、環状オレフィンとしては前記一般
式〔2〕で表される化合物を使用することもできる。前
記一般式〔2〕において、mは0または正の整数であ
り、hは0または正の整数であり、jおよびkは0、1
または2である。また、R7〜R15およびR17〜R18
一般式〔1〕と同じものを表す。さらに、R19〜R27
それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基
およびアルコキシ基からなる群から選ばれる原子または
基を表す。
【0054】ここでハロゲン原子は、前記一般式〔1〕
におけるハロゲン原子と同じである。また一般式〔2〕
のR19〜R27の炭化水素基としては、炭素原子数1〜2
0のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アル
キル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基および
炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基などを挙げるこ
とができる。より具体的には、アルキル基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミ
ル基、へキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基
およびオクタデシル基などを挙げることができ、ハロゲ
ン化アルキル基としては、上記のようなアルキル基を形
成している水素原子の少なくとも一部がフッ素原子、塩
素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換された基を挙
げることができる。
【0055】シクロアルキル基としては、シクロヘキシ
ル基などを挙げることができ、芳香族炭化水素基として
は、アリール基およびアラルキル基などを挙げることが
でき、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル
基、ベンジル基およびフェニルエチル基などを挙げるこ
とができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基およびプロポキシ基などを挙げることができる。
【0056】ここで、R17およびR18が結合している炭
素原子と、R21が結合している炭素原子またはR19が結
合している炭素原子とは直接あるいは炭素原子数1〜3
のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわ
ち、上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合し
ている場合には、R17およびR21で表される基が、また
はR18およびR19で表される基が互いに共同して、メチ
レン基(−CH2−)、エチレン基(−CH2CH2−)
またはトリメチレン基(−CH2CH2CH2−)の内の
いずれかのアルキレン基を形成している。
【0057】さらに、j=k=0のとき、R23とR20
たはR23とR27とは互いに結合して単環または多環の芳
香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多
環の芳香族環の例としては、j=k=0のときR23とR
20がさらに芳香族環を形成している以下に記載する基な
どを挙げることができる。
【化8】 上記式において、hは一般式〔2〕におけるhと同じも
のを表す。
【0058】上記のような一般式〔1〕または〔2〕で
表される環状オレフィンとしては、具体的には、ビシク
ロ[2.2.1]へプト-2-エンまたはその誘導体、テトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセンまたはその誘導体、
ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4-へプ
タデセンまたはその誘導体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.
14,7.111,18.113,16.03,6.012,17]-5-ドコセンまたはそ
の誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]-4-ヘ
キサデセンまたはその誘導体、へプタシクロ-5-エイコ
センまたはその誘導体、へプタシクロ-5-へンエイコセ
ンまたはその誘導体、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセ
ンまたはその誘導体、トリシクロ[1.4.0.12,5]-3-ウン
デセンまたはその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,5.0
2,7.03,13]-4-ペンタデセンまたはその誘導体、ペンタ
シクロペンタデカジエンまたはその誘導体、ペンタシク
ロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ペンタデセンまたはそ
の誘導体、へプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.0
2,7.011,16]-4-エイコセンまたはその誘導体、ノナシク
ロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21.0
14,13]-5-ペンタコセンまたはその誘導体、ペンタシク
ロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ヘキサデセンまたはそ
の誘導体、へプタシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.0
3,8.012,17]-5-へンエイコセンまたはその誘導体、ノナ
シクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.0
13,22.015,20]-5-ヘキサコセンまたはその誘導体、1,4-
メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレンまたはその
誘導体、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-へキサヒドロア
ントラセンまたはその誘導体、およびシクロペンタジエ
ン−アセナフチレン付加物などを挙げることができる。
【0059】前記一般式〔1〕または〔2〕で表される
環状オレフィンは、シクロペンタジエン類と対応する構
造を有するオレフィン類とのディールス・アルダー反応
により製造することができる。これらの環状オレフィン
は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることが
できる。
【0060】(h−1)〜(h−3)の環状オレフィン
系樹脂(H)は、前記一般式〔1〕または〔2〕で表さ
れる環状オレフィンを用いて、例えば特開昭60−16
8708号公報、特開昭61−120816号公報、特
開昭61−115912号公報、特開昭61−1159
16号公報、特開昭61−271308号公報、特開昭
61−272216号公報、特開昭62−252406
号公報、特開昭62−252407号公報、特開昭64
−106号公報、特開平1−156308号公報および
特開平1−197511号公報などにおいて本出願人が
提案した方法に従い、適宜条件を選択することにより製
造することができる。
【0061】(h−1)α−オレフィン・環状オレフィ
ンランダム共重合体 前記環状オレフィン系樹脂(H)として用いられる(h
−1)α−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合
体は、通常、エチレンおよび/または炭素数3〜20の
α−オレフィンから誘導される構成単位を70〜99.
9モル%、好ましくは75〜99.5モル%の量で、環
状オレフィンから誘導される構成単位を0.1〜30モ
ル%、好ましくは0.5〜25モル%の量で含有してい
る。なお、α−オレフィン組成および環状オレフィン組
成は13C−NMRによって測定される。
【0062】炭素数3〜20のα−オレフィンとしては
プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-へキセン、3-メ
チル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペ
ンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-へキセン、
4,4-ジメチル-1-へキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、
4-エチル-1-へキセン、3-エチル-1-へキセン、1-オクテ
ン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサ
デセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素数3
〜20のα−オレフィンがあげられる。エチレンおよび
炭素数3〜20のα−オレフィンの中ではエチレンが好
ましい。
【0063】この(h−1)α−オレフィン・環状オレ
フィンランダム共重合体では、上記のようなα−オレフ
ィンから誘導される構成単位と環状オレフィンから誘導
される構成単位とが、ランダムに配列して結合し、実質
的に線状構造を有している。この共重合体が実質的に線
状であって、実質的にゲル状架橋構造を有していないこ
とは、この共重合体が有機溶媒に溶解し、不溶分を含ま
ないことにより確認することができる。たとえば極限粘
度[η]を測定する際に、この共重合体が135℃、デ
カリンに完全に溶解することにより確認することができ
る。
【0064】(h−1)α−オレフィン・環状オレフィ
ンランダム共重合体において、前記一般式〔1〕または
〔2〕で表される環状オレフィンから誘導される構成単
位の少なくとも一部は、それぞれ下記構造式〔1−a〕
または〔2−a〕で示される構造を有していると考えら
れる。また、前記一般式〔1−1〕で表される環状オレ
フィンの少なくとも一部は下記構造式〔1−1−a〕で
表される構造を有していると考えられる。
【0065】
【化9】 上記一般式〔1−a〕、〔1−1−a〕において、n、
m、q、R1〜R18ならびにRa、Rbは前記一般式
〔1〕と同じものを表す。式〔2−a〕において、m、
h、j、k、R7〜R15およびR17〜R27は前記一般式
〔2〕と同じものを表す。
【0066】また(h−1)α−オレフィン・環状オレ
フィンランダム共重合体は、本発明の目的を損なわない
範囲で必要に応じて他の共重合可能なモノマーから誘導
される構成単位を含有していてもよい。このような他の
モノマーとしては、上記のようなα−オレフィンまたは
環状オレフィン以外のオレフィンや、ノルボルネン類、
非共役ジエン類などを挙げることができ、具体的には、
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4-
ジメチルシクロペンテン、3-メチルシクロヘキセン、2-
(2-メチルブチル)-1-シクロヘキセン、シクロオクテ
ン、3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン
などのシクロオレフィン、2-ノルボルネン、5-メチル-2
-ノルボルネン、5-エチル-2-ノルボルネン、5-イソプロ
ピル-2-ノルボルネン、5-n-ブチル-2-ノルボルネン、5-
イソブチル-2-ノルボルネン、5,6-ジメチル-2-ノルボル
ネン、5-クロロ-2-ノルボルネン、5-フルオロ-2-ノルボ
ルネンなどのノルボルネン類、1,4-ヘキサジエン、4-メ
チル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、
1,7-オタタジエン、ジシクロペンタジエン、5-エチリデ
ン-2-ノルボルネン、5-ビニル-2-ノルボルネンなどの非
共役ジエン類等を挙げることができる。
【0067】これらの他のモノマーは、単独であるいは
2種以上組み合わせて用いることができる。(h−1)
α−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体にお
いて、上記のような他のモノマーから誘導される構成単
位は、通常20モル%以下、好ましくは10モル%以下
の量で含有されていてもよい。
【0068】(h−1)α−オレフィン・環状オレフィ
ンランダム共重合体は、α−オレフィンと一般式〔1〕
または〔2〕で表される環状オレフィンとを用いて、前
記公報に開示された製造方法により製造することができ
る。これらのうちでも、この共重合を炭化水素溶媒中で
行い、触媒としてこの炭化水素溶媒に可溶性のバナジウ
ム化合物および有機アルミニウム化合物から形成される
バナジウム系触媒、チタン化合物および有機アルミニウ
ム化合物から形成されるチタン系触媒、または少なくと
も2個の共役シクロアルカジエニル基が低級アルキレン
基を介して結合した多座配位性化合物を配位子とするジ
ルコニウム錯体およびアルミノオキサンから形成される
ジルコニウム系触媒を用いて(h−1)α−オレフィン
・環状オレフィンランダム共重合体を製造することが好
ましい。
【0069】(h−2)環状オレフィンの開環(共)重
合体 (h−2)環状オレフィンの開環(共)重合体は、前記
一般式〔1〕または〔2〕で表される環状オレフィンか
ら誘導される構成単位からなり、この構成単位の少なく
とも一部は、下記一般式〔1−b〕または〔2−b〕で
表される構造を有していると考えられる。また、前記一
般式〔1−1〕で表される環状オレフィンの少なくとも
一部は下記一般式〔1−1−b〕で表される構造を有し
ていると考えられる。
【0070】
【化10】 上記一般式〔1−b〕、〔1−1−b〕において、n、
m、q、R1〜R18ならびにRa、Rbは前記一般式
〔1〕と同じものを表す。式〔2−b〕において、m、
h、j、k、R7〜R15およびR17〜R27は前記一般式
〔2〕と同じものを表す。
【0071】環状オレフィン系開環(共)重合体(h−
2)は、前記環状オレフィンを必須成分とするものであ
るが、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて
他の共重合可能な不飽和単量体成分を含有していてもよ
い。任意に共重合されていてもよい不飽和単量体として
は、例えば下記一般式〔3〕で表される環状オレフィン
などを挙げることができる。
【0072】
【化11】 上記一般式〔3〕中、R28およびR29は、水素原子、炭
化水素基またはハロゲン原子であって、それぞれ同一で
も異なっていてもよい。また、tは2以上の整数であっ
て、R28およびR29が複数回繰り返される場合には、こ
れらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
【0073】前記一般式〔3〕で示されるモノマー成分
としては、例えばシクロブテン、シクロペンテン、シク
ロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロ
ノネン、シクロデセン、メチルシクロペンテン、メチル
シクロヘキセン、メチルシクロヘプテン、メチルシクロ
オクテン、メチルシクロノネン、メチルシクロデセン、
エチルシクロペンテン、エチルシクロブテン、エチルシ
クロオクテン、ジメチルシクロペンテン、ジメチルシク
ロヘキセン、ジメチルシクロヘプテン、ジメチルシクロ
オクテン、トリメチルシクロデセン、2-(2-メチルブチ
ル)-1-シクロヘキセンなどを挙げることができる。
【0074】前記一般式〔3〕以外に任意に共重合され
てもよい不飽和単量体としては、具体的には2,3,3a,7a-
テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン、3a,5,6,7a-テ
トラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン等の環状オレフィ
ンを挙げることができる。このような任意に共重合され
てもよい不飽和単量体は単独で、または組合せて使用す
ることができ、通常、環状オレフィン系開環(共)重合
体(h−2)100モル%に対して50モル%未満の量
で用いられる。
【0075】このような開環(共)重合体(h−2)
は、前記公報に開示された製造方法により製造すること
ができる。具体的には、前記一般式〔1〕または〔2〕
で表される環状オレフィンを開環重合触媒の存在下に、
重合または共重合させることにより得られる。このよう
な開環重合触媒としては、ルテニウム、ロジウム、パラ
ジウム、オスミウム、イリジウムまたは白金などから選
ばれる金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセ
トン化合物と、還元剤とからなる触媒、あるいは、チタ
ン、パラジウム、ジルコニウムまたはモリブデンなどか
ら選ばれる金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン
化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒を用
いることができる。
【0076】(h−2)開環(共)重合体の水素添加物
は、上記のようにして得られる(h−2)開環(共)重
合体を、従来公知の水素添加触媒の存在下に水素添加し
て得られる水素添加物である。この(h−2)開環
(共)重合体の水素添加物において、前記一般式〔1〕
または〔2〕で表される環状オレフィンから誘導される
構成単位のうち、少なくとも一部は下記一般式〔1−
c〕または〔2−c〕で表される構造を有していると考
えられる。また、前記一般式〔1−1〕で表される環状
オレフィンの少なくとも一部は、下記一般式〔1−1−
c〕で表される構造を有していると考えられる。
【0077】
【化12】 上記一般式〔1−c〕、〔1−1−c〕において、n、
m、q、R1〜R18ならびにRa、Rbは前記一般式
〔1〕と同じものを表す。式〔2−c〕において、m、
h、j、k、R7〜R15およびR17〜R27は前記一般式
〔2〕と同じものを表す。
【0078】(h−3)グラフト変性物 (h−3)のグラフト変性物は、上記のような(h−
1)α−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合
体、または(h−2)環状オレフィンの開環(共)重合
体もしくはその水素添加物の一部を、変性剤でグラフト
変性して得られるグラフト変性物である。
【0079】変性剤としては、アクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸、これらの
酸無水物または不飽和カルボン酸のアルキルエステル等
の誘導体などを挙げることができる。グラフト変性物
(h−3)において、変性剤から誘導される構成単位の
含有率は、通常10モル%以下である。
【0080】このような(h−3)グラフト変性物は、
所望の変性率になるように、(h−1)α−オレフィン
・環状オレフィンランダム共重合体または(h−2)環
状オレフィンの開環(共)重合体もしくはその水素添加
物に、変性剤を配合してグラフト重合させ製造すること
もできるし、予め高変性率の変性物を調製し、次いでこ
の変性物と未変性の環状オレフィン系樹脂とを混合する
ことにより製造することもできる。
【0081】(H)成分として用いられる環状オレフィ
ン系樹脂は、上記のような(h−1)、(h−2)およ
び(h−3)からなる群から選ばれる樹脂を主体とする
ものであり、(h−1)、(h−2)または(h−3)
の樹脂の単独のものであってもよいし、これらを2種以
上組み合わせたものであってもよい。また(h−1)、
(h−2)または(h−3)の樹脂に他の樹脂が配合さ
れた樹脂組成物であってもよい。環状オレフィン系樹脂
(H)としては、これらのうちでも、(h−1)α−オ
レフィン・環状オレフィンランダム共重合体、特にエチ
レン・環状オレフィンランダム共重合体が好ましく用い
られる。
【0082】本発明において内層樹脂組成物の(J)成
分として用いられる芳香族系共重合体は、芳香族モノマ
ーと、エチレンおよび/または他のα−オレフィンとの
共重合体であって、ガラス転移温度が+30℃以下、好
ましくは+30〜−30℃で、190℃、荷重2.16
kgにおけるメルトフローレート(MFR)が0.1〜
10g/10分という物性を有している。
【0083】芳香族系共重合体(J)を構成する芳香族
モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、1
−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−メチ
ルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシ
ルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−
ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレンな
どがあげられる。また芳香族系共重合体(J)を構成す
るエチレン以外の他のα−オレフィンとしては、前記
(A)成分を構成するα−オレフィンと同様の炭素数3
〜20のα−オレフィンがあげられる。
【0084】芳香族系共重合体(J)における芳香族モ
ノマーの含有量は0.1〜50モル%、好ましくは1〜
50モル%、エチレンおよび他のα−オレフィンの含有
量は99.9〜50モル%、好ましくは99〜50モル
%であるのが望ましい。芳香族系共重合体(J)は、X
線回折法による結晶化度が通常0〜50%、好ましくは
0〜40%であるものが望ましい。
【0085】本発明において内層樹脂組成物の(K)成
分として用いられるオレフィン系共重合体は、プロピレ
ン、1−ブテンおよび炭素数5〜12のα−オレフィン
から構成されるオレフィン系共重合体である。炭素数5
〜12のα−オレフィン成分としては、1−ペンテン、
3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどがあ
げられる。これらは1種単独で使用することもできる
し、2種以上を組合せて使用することもできる。
【0086】オレフィン系共重合体(K)を構成する成
分の組成は、プロピレン10〜85モル%、好ましくは
15〜70モル%、1−ブテン3〜60モル%、好まし
くは5〜50モル%、炭素数5〜12のα−オレフィン
10〜85モル%、好ましくは15〜70モル%であ
る。各成分の含量が上記範囲にある場合、指圧復元性に
優れた包装用多層フィルムが得られる。オレフィン系共
重合体(K)のデカリン中135℃で測定した極限粘度
〔η〕は0.5〜6dl/g、好ましくは0.5〜5d
l/g、さらに好ましくは1〜4dl/gである。
【0087】またオレフィン系共重合体(K)はX線回
折法により測定した結晶化度が20%以下、好ましくは
15%以下であるのが望ましい。結晶化度が上記範囲に
ある場合、指圧復元性に優れた包装用多層フィルムが得
られる。またオレフィン系共重合体(K)は25℃で測
定した動的弾性係数(E′)が5×107〜5×109
yn/cm2、特に好ましくは1×108〜5×109
yn/cm2であり、かつ25℃における損失係数(t
anδ)が0.4以上、特に好ましくは0.5以上であ
るのが望ましい。動的弾性係数(E′)および損失係数
(tanδ)が上記範囲には場合、指圧復元性に特に優
れた包装用多層フィルムが得られる。
【0088】なお動的弾性係数(E′)および損失係数
(tanδ)は次の方法により測定したものである。す
なわち、ポリマーを200℃で熱プレス成形し、冷プレ
スにより急冷しシート状(厚さ1mm)とする。このシ
ートを一日以上放置した後、長さ3cm、幅3mmの試
験片に切取る。この試験片を、動的粘弾性測定器(東洋
ボールドウィン社製、RHEO−VIBRON DDV
−II型)により、周波数110Hz、動的変位1.6×
10-3cmの条件で測定する。
【0089】またオレフィン系共重合体(K)は沸騰n
−ヘプタン不溶分が5重量%以下、好ましくは4重量%
以下であり、かつ25℃におけるアセトン可溶分が3重
量%以下、好ましくは2.5重量%以下であるのが望ま
しい。なお沸騰n−ヘプタン不溶分は、約1mm×1m
m×1mm程度の細片試料およびガラスビーズを円筒ガ
ラスフィルターに入れ、ソックスレー抽出器により14
時間抽出する方法で算出するものであり、不溶分の重量
%は溶解部分または不溶分を秤量することにより求めた
値である。また25℃アセトン可溶分は、試料15gを
n−デカン250mlに溶解(130℃)させ、これを
500mlのアセトンに投じ、アセトン不溶ポリマーを
析出させて、濾過により濾液を回収し、その後濾液に水
300mlを加え、分液ロートでn−デカン層と水−ア
セトン層を分離し、n−デカン層を濃縮することにより
求めた値である。
【0090】本発明において内層樹脂組成物の(L)成
分として用いられるブテン系ポリマーは1−ブテンを主
要モノマーとする重合体であり、190℃、2.16k
g荷重におけるメルトフローレート(ASTM D 1
238)が0.1〜5g/10分、好ましくは0.5〜
5g/10分、より好ましくは0.5〜3g/10分で
あり、密度が0.890〜0.915g/cm3、好ま
しくは0.895〜0.910g/cm3、より好まし
くは0.895〜0.905g/cm3のブテン系ポリ
マーである。(L)成分として用いられるブテン系ポリ
マーは、1−ブテンが70モル%以上、X線回折法によ
る結晶化度が65%以下のものが好ましい。1−ブテン
と共重合させる他のモノマーとしてはエチレン、プロピ
レンおよび炭素数5〜20の他のα−オレフィンがあげ
られる。ブテン系ポリマー(L)の重合方法も限定され
ず、前記(A)または(D)成分について説明したのと
同様の方法が使用できる。
【0091】内層樹脂組成物の高融点成分〔I〕および
柔軟成分〔II〕の配合割合は、高融点成分〔I〕5〜9
5重量%、好ましくは10〜90重量%、柔軟成分〔I
I〕95〜5重量%、好ましくは90〜10重量%とす
るのが望ましい。高融点成分〔I〕と柔軟成分〔II〕と
を上記配合割合で配合した場合、指圧復元性および耐穴
開き性に優れた包装用多層フィルムが得られる。
【0092】内層樹脂組成物としては、軟化温度が外層
樹脂組成物の軟化温度より相対的に高い、好ましくは1
5℃以上高い樹脂組成物を使用するのが好ましい。内層
樹脂組成物の軟化温度が外層樹脂組成物の軟化温度より
相対的に高い内層樹脂組成物を用いると、外層は溶融す
るが内層は溶融せず形状を保持したままの状態でヒート
シールすることができ、より優れたヒートシール性が得
られる。
【0093】また内層樹脂組成物としては、示差熱量計
(DSC)により測定した融点(以下DSC融点とい
う)が外層樹脂組成物のDSC融点より相対的に高い、
好ましくは15℃以上高い樹脂組成物を使用するのが好
ましい。内層樹脂組成物のDSC融点が外層樹脂組成物
のDSC融点より相対的に高い内層樹脂組成物を用いる
と、外層は溶融するが内層は溶融せず形状を保持したま
まの状態でヒートシールすることができ、より優れたヒ
ートシール性が得られる。
【0094】さらに内層樹脂組成物としては、DSC融
点が外層樹脂組成物の軟化温度より相対的に高い、好ま
しくは15℃以上、さらに好ましくは20〜80℃高い
樹脂組成物を使用するのが好ましい。内層樹脂組成物の
DSC融点が外層樹脂組成物の軟化温度より相対的に高
い内層樹脂組成物を用いると、外層は溶融するが内層は
溶融せず形状を保持したままの状態でヒートシールする
ことができ、さらに優れたヒートシール性が得られる。
【0095】内層樹脂組成物には、前記防曇剤(C)と
して例示した防曇剤を、内層樹脂樹脂組成物全体に占め
る割合として0.5〜10重量%含有していてもよい。
また内層樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範
囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリッ
プ防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、顔料、染料、
核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等
の添加剤が必要に応じて配合させていてもよい。
【0096】内層樹脂組成物は前記(D)〜(L)成分
および必要により添加される他の成分を機械的にブレン
ドし、あるいは溶媒に溶解して混合したのち溶媒を除去
するなど、外層樹脂組成物について述べたのと同様の方
法により製造することができる。
【0097】《多層フィルム》本発明の多層フィルム
は、前記内層樹脂組成物からなる内層の両面に前記外層
樹脂組成物からなる外層が積層された外層/内層/外層
の三層構造からなる三層構造フィルムである。この多層
フィルムの両側の外層は同一組成の表面層を使用しても
よく、あるいは上記の組成物の範囲に属するものの、そ
の成分組成物の異なる組成物を使用してもよい。
【0098】本発明の多層フィルムの厚さは全体の厚さ
で通常5〜30μm、好ましくは10〜20μmであ
る。フィルムの厚さが5μm未満ではフィルムの強度や
腰の低下によってフィルムの取扱い性が著しく低下し、
30μmを超えるとフィルムの引き延ばし時の応力が大
きくなりトレーや被包装物が変形しやすくなり好ましく
ない。本発明の多層フィルムの内層の厚さは、フィルム
全厚さの10〜80%が好ましく、具体的には0.5〜
24μm、好ましくは1〜16μmとしたものが好適で
ある。ここで内層のフィルムの厚さがフィルム厚さの1
0%未満では耐穴開き性および指圧復元性の改良効果が
期待できず、80%を超えるとヒートシール性および透
明性を損ねるおそれがある。外層の厚さは両側がほぼ等
しい厚さとし、それぞれ1〜20μm、好ましくは2〜
10μmとするのが望ましい。
【0099】このような多層フィルムの製造方法は、前
記の各樹脂組成物を使用して従来行われている成形法、
具体的には通常のインフレーション成形、空冷二段イン
フレーション成形、Tダイフィルム成形、押し出しラミ
ネート成形法等によって積層することにより製造するこ
とができる。これらの中でも、縦横の物性バランスが良
好なインフレーション成形が好ましい。
【0100】こうして得られる本発明の包装用多層フィ
ルムは適度の伸び弾性と粘着性を有し、透明性、カット
性、ヒートシール性、防曇性、耐穴開き性および指圧復
元性等に優れているため、プリパック用フィルムその他
の包装用フィルムとして利用できる。
【0101】本発明の包装用多層フィルムをプリパック
用フィルムとして用いる場合、食品等の被包装物をプラ
スチックトレイに載せ、あるいは裸のまま本発明の多層
フィルムで包装すると、適度の伸び弾性により被包装物
を傷つけることなく、その形状に合った状態にストレッ
チ包装することができ、また適度のヒートシール性によ
りシール接着して、他の固着手段を用いなくても、包装
状態を維持する。この場合優れたカット性により、フィ
ルムを任意の場所でカットして包装を行うことが可能で
あり、包装体は透明性により被包装物を視認することが
できるとともに、防曇性により内部が曇らない。さらに
耐穴開き性および指圧復元性にも優れ、穴が開きにくく
また指で押えても跡が残らない。
【0102】本発明の多層フィルムはフィルムの状態で
そのままラップフィルムとして使用できるほか、ヒート
シール性に優れるため、袋、バッグ、その他のヒートシ
ール包装材に成形して被包装物を収容し、あるいはビ
ン、ブリスタパック等の容器のふたなどとして使用する
こともできる。いずれの場合も前記のような包装フィル
ムとしての優れた特性が得られる。外層の軟化温度より
も内層の軟化温度が高くなるような組合せを選択するこ
とにより、より優れたヒートシール性が得られる。
【0103】本発明の包装用多層フィルムは従来のエチ
レン・酢酸ビニルフィルムに比べると安価で臭気の問題
もなく、また包装機のロールもさびにくく、さらに可塑
化ポリ塩化ビニルのような用済後の廃棄処理性の問題も
なく、食品衛生上も全く問題のない包装材料である。そ
してこのフィルムは食品包装用ストレッチフィルムとし
て種々の食品をストレッチ包装することができ、プリパ
ック用あるいはヒートシール包装用フィルムに幅広く利
用することができる。
【0104】
【発明の効果】以上の通り、本発明の包装用多層フィル
ムは特定の樹脂組成物からなる外層と内層との積層体か
らなるため、適度の伸び弾性と粘着性を有し、透明性、
カット性、ヒートシール性、防曇性、耐穴開き性および
指圧復元性等に優れるなど、バランスの取れた性能を有
する安価な包装用フィルムが得られる。
【0105】また上記の多層フィルムをプリパック用ま
たはヒートシール包装用フィルムとして用いることによ
り、被包装品を傷つけることなく、その形状に合った状
態でストレッチ包装することができ、自己粘着性により
包装状態を維持できるほか、カット性により包装が容易
になり、包装状態では内容物が鮮明に視認でき、曇りも
発生せず、また指で押えた跡が残らず、さらにヒートシ
ールも容易で穴も開きにくく、優れた包装体が得られ
る。
【0106】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。本発明の前記説明および以下の実施例における
物性測定および評価は下記の方法で行った。 1)MFR;ASTM D1238 2)密 度;ASTM D1505 3)ヘイズ;ASTM D1003 4)実包装試験;包装機(寺岡精工 AW−2600
Jr・PE)を用いて実包装試験を行い、カット性、指
圧復元性、各ヒーター温度でのシール接着性を調べた。 5)軟化温度の測定;インフレーションまたはキャスト
法により厚さ15μmのフィルムを作成して下記条件で
ヒートシールし、そのヒートシール強度を下記条件で測
定し、ヒートシール強度が100gf以上になるヒート
シール温度を軟化温度とした。 ヒートシール条件;圧力2kgf/cm2、時間1se
c、幅5mm ヒートシール強度測定条件;引張、23℃、クロスヘッ
ドスピード300mm/min 6)DSC融点の測定;樹脂または樹脂組成物の試料を
30℃から10℃/minの速度で200℃まで昇温し
て5分間保持した後、10℃/minの速度で30℃ま
で降温して5分間保持し、次に10℃/minの速度で
昇温した時のメインピークをDSC融点として求めた。
【0107】防曇剤マスターバッチ メタロセン型触媒により製造されたエチレン・ヘキセン
−1共重合体(A)(エチレン含量93.7モル%、結
晶化度25%、密度0.901g/cm3、190℃、
荷重2.16kgにおけるMFR3.4g/10分)9
4重量%、ジグリセリンセスキラウレート5重量%、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル0.75重量%、ラ
ウリルジエタノールアミン0.25重量%からなる組成
物を口径30mm、L/D=26の二軸押出機を用いて
樹脂温度200℃で混練、造粒し、これを防曇剤マスタ
ーバッチ(C)とした。
【0108】実施例1 エチレン・ヘキセン−1共重合体(A)(エチレン含量
93.7モル%、結晶化度25%、密度0.901g/
cm3、190℃、荷重2.16kgにおけるMFR
3.4g/10分)50重量%、高圧法低密度ポリエチ
レン(B)(密度0.925g/cm3、190℃、荷
重2.16kgにおけるMFR0.57g/10分)1
0重量%および前記防曇剤マスターバッチ(C)40重
量%をブレンドして外層樹脂組成物(軟化温度80℃、
DSC融点90℃)を得た。
【0109】ブテン・プロピレン共重合体(L)(1−
ブテン含量78モル%、結晶化度39%、密度0.90
0g/cm3、190℃、荷重2.16kgにおけるM
FR1.0g/10分)50重量%およびプロピレン・
エチレン・ブテン共重合体(E)(プロピレン含量9
5.2モル%、ブテン含量1.6モル%、結晶化度55
%、密度0.910g/cm3、230℃、荷重2.1
6kgにおけるMFR7.0g/10分)50重量%を
ブレンドして内層樹脂組成物(軟化温度118℃、DS
C融点135℃)を得た。
【0110】上記の外層および内層樹脂組成物をそれぞ
れ口径50mm、L/D=26の押出機三台を用いて、
樹脂温度200℃、ブローアップ比4.1で、内層樹脂
組成物が中間層になるように押出成形し、各層の厚さ5
/5/5μm、全厚さが15μmのフィルムを得た。こ
のフィルムを使用して前記方法でフィルム物性の評価を
行った。結果を表1に示す。
【0111】実施例2 実施例1において、内層樹脂組成物として、スチレンブ
ロック(f−1)−エチレンブチレンブロック(f−
5)−オレフィン結晶ブロック(f−2)のトリブロッ
ク共重合体(F)60重量%およびエチレン・ヘキセン
−1共重合体(D)(エチレン含量96.6モル%、結
晶化度63%、密度0.931g/cm3、190℃、
荷重2.16kgにおけるMFR2.0g/10分、軟
化温度116℃、DSC融点135℃)40重量%をブ
レンドして内層樹脂組成物(DSC融点125℃)とし
たこと以外は同様に行った。なお上記トリブロック共重
合体(F)におけるエチレンブチレンブロック(f−
5)は、1,4結合量が85重量%のブタジエン重合体
ブロックが水素添加されたブロックである。また上記オ
レフィン結晶ブロック(f−2)は、1,2ビニル結合
量が40重量%のブタジエン重合体ブロックが水素添加
されたブロックである。結果を表1に示す。
【0112】実施例3 実施例1において、内層樹脂組成物として、前記スチレ
ンブロック(f−1)−エチレンブチレンブロック(f
−5)−オレフィン結晶ブロック(f−2)のトリブロ
ック共重合体(F)60重量%および前記プロピレン・
エチレン・ブテン共重合体(E)40重量%をブレンド
して内層樹脂組成物(DSC融点135℃)としたこと
以外は同様に行った。結果を表1に示す。
【0113】実施例4 実施例1において、内層樹脂組成物として、エチレン・
ノルボルネン共重合体(H)(ガラス転移温度−5℃、
DSC融点50℃、エチレン含量83.9モル%、19
0℃、荷重2.16kgにおけるMFR5.4g/10
分)60重量%および前記プロピレン・エチレン・ブテ
ン共重合体(E)40重量%をブレンドして内層樹脂組
成物(DSC融点135℃)としたこと以外は同様に行
った。結果を表1に示す。
【0114】実施例5 実施例1において、内層樹脂組成物として、エチレン・
ブテン共重合体(G)(密度0.885g/cm3、D
SC融点76℃、エチレン含量88モル%、190℃、
荷重2.16kgにおけるMFR0.5g/10分)6
0重量%および前記プロピレン・エチレン・ブテン共重
合体(E)40重量%をブレンドして内層樹脂組成物
(DSC融点137℃)としたこと以外は同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0115】実施例6 実施例1において、内層樹脂組成物として、エチレン・
スチレン共重合体(J)(ガラス転移温度−5℃、DS
C融点38℃、エチレン含量82モル%、190℃、荷
重2.16kgにおけるMFR4.3g/10分)60
重量%および前記プロピレン・エチレン・ブテン共重合
体(E)40重量%をブレンドして内層樹脂組成物(D
SC融点135℃)としたこと以外は同様に行った。結
果を表1に示す。
【0116】実施例7 実施例1において、内層樹脂組成物として、プロピレン
・4−メチルペンテン−1・ブテン共重合体(K)(極
限粘度〔η〕1.25dl/g、結晶化度3.1%、2
5℃における動的弾性係数(E′)4.5×108dy
n/cm2、損失係数(tanδ)1.04、ガラス転
移温度25℃、DSC融点47℃、プロピレン含量46
モル%、4−メチルペンテン−1含量32モル%、19
0℃、荷重2.16kgにおけるMFR4.5g/10
分)60重量%および前記プロピレン・エチレン・ブテ
ン共重合体(E)40重量%をブレンドして内層樹脂組
成物(DSC融点134℃)とした以外は同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0117】実施例8 実施例5において、外層樹脂組成物として、エチレン・
オクテン共重合体(A−2)(密度0.885g/cm
3、DSC融点85℃、エチレン含量91モル%、19
0℃、荷重2.16kgにおけるMFR0.5g/10
分)60重量%、前記高圧法低密度ポリエチレン(B)
10重量%および後記防曇剤マスターバッチ(C−2)
30重量%をブレンドして外層樹脂組成物(軟化温度7
0℃、DSC融点88℃)としたこと以外は同様に行っ
た。上記防曇剤マスターバッチ(C−2)は、前記防曇
剤マスターバッチ(C)の製造において、エチレン・ヘ
キセン−1(A)の代わりに、エチレン・ヘキセン−1
(A−3)(エチレン含量94.5モル%、結晶化度3
2%、密度0.905g/cm3)を用いた以外は同様
にして製造したものを用いた。結果を表1に示す。
【0118】比較例1 実施例1において、内層樹脂組成物を用いることなく、
外層樹脂組成物を用いて3層に成形したほかは実施例1
と同様に行った。結果を表1に示す。
【0119】比較例2 実施例1において、内層樹脂組成物として、前記エチレ
ン・ブテン共重合体(G)60重量%および前記エチレ
ン・ヘキセン−1共重合体(D)40重量%をブレンド
して内層樹脂組成物(DSC融点93℃)としたこと以
外は同様に行った。結果を表1に示す。
【0120】
【表1】
【0121】表1の注 評価基準は次の通りである。 《カット性》 ○:トレイ包装後、包装機のフィルムカット用の刃で問
題なくフィルムをカットできる。 ×:トレイ包装後、包装機のフィルムカット用の刃でフ
ィルムをカットできない。 《指圧復元性》 ◎:包装後のトレイ上面のフィルムを指で軽く押えて
も、指の跡が全く残らない。 ○:包装後のトレイ上面のフィルムを指で軽く押えて
も、指の跡がほとんど残らない。 ×:包装後のトレイ上面のフィルムを指で軽く押える
と、指の跡がはっきり残る。 《シール接着性》 ○:包装後のトレイ底面のシール部の接着が良好で、包
装状態を維持できる。 ×:包装後のトレイ底面のシール部の接着が悪く包装状
態を維持できない、もしくは底面のフィルムが溶けて穴
が開き包装状態を維持できない。
【0122】表1の結果より、実施例の多層フィルムは
いずれも透明性、フィルムカット性、指圧復元性、およ
びシール接着性に優れ、特に実施例2〜8は指圧復元性
に優れているが、比較例1および2のものはカット性が
著しく悪く、また高温ヒートシール時に穴開きが起こ
り、包装用フィルムとして不十分であることがわかる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の外層樹脂組成物からなる外層間
    に、下記の内層樹脂組成物からなる内層が積層されてい
    ることを特徴とする包装用多層フィルム。 外層樹脂組成物: (A)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの
    共重合体であって、190℃、2.16kg荷重におけ
    るメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/1
    0分、密度が0.850g/cm3以上0.910g/
    cm3未満のエチレン・α−オレフィン共重合体59.
    5〜99.5重量%、 (B)密度が0.915〜0.930g/cm3の高圧
    法低密度ポリエチレン0〜40重量%、および (C)防曇剤0.5〜10重量%。 内層樹脂組成物: 〔I〕(D)エチレン単独重合体もしくはエチレンと炭
    素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体であって、
    190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレー
    ト(MFR)が0.1〜10g/10分、密度が0.9
    30〜0.980g/cm3で、かつ前記外層樹脂組成
    物の(A)成分であるエチレン・α−オレフィン共重合
    体の密度よりも相対的に大きいオレフィン系重合体、お
    よび/または (E)230℃、2.16kg荷重におけるメルトフロ
    ーレート(MFR)が0.1〜100g/10分、密度
    が0.880〜0.920g/cm3のプロピレン系ポ
    リマーと、 〔II〕(F)スチレンまたはその誘導体の重合体ブロッ
    ク(f−1)、炭素数2〜20のα−オレフィンの重合
    体ブロック(f−2)、ならびにスチレンまたはその誘
    導体および炭素数2〜20のα−オレフィンの共重合体
    ブロック(f−3)からなる群から選ばれる少なくとも
    1種の重合体ブロックと、イソプレン重合体ブロックま
    たはイソプレン・ブタジエン共重合体ブロックであっ
    て、イソプレン重合体部分における1,2結合および
    3,4結合含有量が25重量%以上である重合体または
    共重合体ブロック(f−4)、ならびにブタジエン重合
    体ブロックであって、1,2および3,4ビニル結合量
    が25重量%以上である重合体または共重合体ブロック
    (f−5)からなる群から選ばれる少なくとも1種の重
    合体ブロックとからなる水素添加されていてもよいブロ
    ック共重合体、 (G)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの
    共重合体であって、190℃、2.16kg荷重におけ
    るメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/1
    0分、密度が0.850〜0.895g/cm3のエチ
    レン・α−オレフィン共重合体、 (H)(h−1)下記一般式〔1〕または〔2〕 【化1】 [式〔1〕において、nは0または1であり、mは0ま
    たは正の整数であり、qは0または1であり、R1〜R
    18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ば
    れる原子または基を表し、R15とR16は、互いに結合し
    て単環または多環を形成していてもよく、かつこの単環
    または多環は二重結合を有していてもよく、またR15
    16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成
    していてもよい。ここでqが0の場合には、それぞれの
    結合手が結合して5員環を形成する。] 【化2】 [式〔2〕において、mは0または正の整数であり、h
    は0または正の整数であり、jおよびkは0、1または
    2であり、R7〜R15およびR17〜R18は、それぞれ独
    立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりな
    る群から選ばれる原子または基を表し、R19〜R27は、
    それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基
    およびアルコキシ基からなる群から選ばれる原子または
    基を表す。]で表される環状オレフィンと、エチレンお
    よび/または炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重
    合体からなるα−オレフィン・環状オレフィンランダム
    共重合体、(h−2)前記式〔1〕または〔2〕で表さ
    れる環状オレフィンの開環(共)重合体もしくはその水
    素添加物、および(h−3)前記α−オレフィン・環状
    オレフィンランダム共重合体(h−1)または環状オレ
    フィンの開環(共)重合体もしくはその水素添加物(h
    −2)のグラフト変性物からなる群から選ばれる少なく
    とも1種の環状オレフィン系樹脂であって、ガラス転移
    温度が30℃以下、メルトフローレート(MFR)が
    0.1〜10g/10分である環状オレフィン系樹脂、 (J)芳香族モノマーと、エチレンおよび/または他の
    α−オレフィンとの共重合体であって、ガラス転移温度
    が30℃以下、メルトフローレート(MFR)が0.1
    〜10g/10分の芳香族系共重合体、 (K)プロピレン、1−ブテンおよび炭素数5〜12の
    α−オレフィンの共重合体であって、各構成成分の組成
    がプロピレン10〜85モル%、1−ブテン3〜60モ
    ル%および炭素数5〜12のα−オレフィン10〜85
    モル%であり、デカリン中135℃で測定した極限粘度
    〔η〕が0.5〜6dl/gであるオレフィン系共重合
    体、ならびに (L)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロ
    ーレート(MFR)が0.1〜5g/10分、密度が
    0.890〜0.915g/cm3のブテン系ポリマー
    からなる(F)〜(L)成分の群から選ばれる少なくと
    も1種の樹脂〔ただし、(D)成分と(G)成分とを同
    時に使用することはない。〕とを含む樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のエチレン・α−オレフィン
    共重合体および/または(D)成分のエチレン・α−オ
    レフィン共重合体が、メタロセン型触媒により製造され
    た共重合体であることを特徴とする請求項1記載の包装
    用多層フィルム。
  3. 【請求項3】 (A)成分が単一成分ではなく、密度お
    よび/またはメルトフローレート(MFR)の異なる複
    数成分からなることを特徴とする請求項1または2記載
    の包装用多層フィルム。
  4. 【請求項4】 内層樹脂組成物の配合割合が、(D)お
    よび/または(E)成分5〜95重量%、(F)、
    (G)、(H)、(J)、(K)および(L)成分から
    なる群から選ばれる少なくとも1種の成分95〜5重量
    %であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の包装用多層フィルム。
  5. 【請求項5】 多層フィルムがプリパック用またはヒー
    トシール包装用フィルムであることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載の包装用多層フィルム。
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