JPH10211620A - プラスチックフォーム材の処理装置 - Google Patents

プラスチックフォーム材の処理装置

Info

Publication number
JPH10211620A
JPH10211620A JP3125197A JP3125197A JPH10211620A JP H10211620 A JPH10211620 A JP H10211620A JP 3125197 A JP3125197 A JP 3125197A JP 3125197 A JP3125197 A JP 3125197A JP H10211620 A JPH10211620 A JP H10211620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fusing
plastic foam
foam material
pipe
processing chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3125197A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Iwatake
順治 岩武
Yuzo Itakura
祐三 板倉
Toshiyuki Hirakawa
利幸 平川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
T & Y Kk
Original Assignee
T & Y Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by T & Y Kk filed Critical T & Y Kk
Priority to JP3125197A priority Critical patent/JPH10211620A/ja
Publication of JPH10211620A publication Critical patent/JPH10211620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡スチロール製品などのプラスチックフォ
ーム材を騒音などを生ずることなく再利用可能に処理す
る装置の提供 【解決手段】 熱によって溶融されるプラスチックフォ
ーム材Pを、受け手段10と溶断手段20とによって溶
断する溶断部Aと、回転する掻回し手段40を備えて、
前記溶断部Aにおいて溶断されたプラスチックフォーム
材Pを加熱溶融する溶融部Bと、この溶融部Bにおいて
溶融されたプラスチックフォーム材溶融物を固形化処理
部Dに移送する移送手段Cとを備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプラスチックフォ
ーム材、特に発泡スチロールなどの熱によって溶融する
廃棄プラスチックフォーム材の再利用の為の処理装置の
提供に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄処分された多くのプラスチックフォ
ーム材は、比較的長期間に亘って腐敗することなく、そ
の原形をとどめていることが多く、そのまゝの態様で投
棄することに難があった。
【0003】また、多くのプラスチックフォーム材は、
焼却処理に際して有害ガスを生じ、あるいは多量のすゝ
を発生することがあり、また、焼却処理に際して発生熱
量が多く、あるいは、焼却処理に際して炉壁に付着する
などの不都合を生ずるものがあった。
【0004】また一方では、近時、資源の有効活用の面
から、プラスチックフォーム材の再利用が強く要請され
るにいたっている。
【0005】かかるプラスチックフォーム材の再利用
は、例えば、発泡スチロールと称される発泡ポリスチレ
ン製品などの再利用においては、この発泡ポリスチレン
製品を、粉砕機を用いて粉砕すると共に、この粉砕物
を、200℃以上の熱風を用いて加熱して、受け皿に落
し込み、これを冷却して、スチレン樹脂のインゴット、
ブロック、あるいはランプなどとして用いるようにして
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
発泡スチロール製品などの粉砕においては、粉砕に際し
て特有のキシミ音が生ずるなど、粉砕時の発生騒音が多
く、この粉砕に伴って生ずる騒音を遮断するために大が
かりな設備を要する難があった。
【0007】また、熱風によって、発泡スチロール製品
などを溶融処理する手法においては、この溶融処理に多
量の熱源を必要とし、又、インゴットを粉砕する必要が
あるなど、処理コストが割高となる難を有すると共に、
処理に多くの時間を要する不都合を有していた。
【0008】また、この種の発泡スチロール製品などの
プラスチックフォーム材を熱風によって溶融した場合、
臭気を伴ったガスを多量に生ずる難があった。
【0009】この発明は、この種の発泡スチロール製品
などの各種のプラスチックフォーム材を、投棄処理、な
いしは焼却処分をすることなく、これを低コストで、し
かも騒音などを生ずることなく再利用できるようにした
処理装置の提供に関する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の目的
を達成するために、請求項1の発明に係るプラスチック
フォーム材の処理装置を、熱によって溶融されるプラス
チックフォーム材Pを、受け手段10と溶断手段20と
によって溶断する溶断部Aと、回転する掻回し手段40
を備えて、前記溶断部Aにおいて溶断されたプラスチッ
クフォーム材Pを加熱溶融する溶融部Bと、この溶融部
Bにおいて溶融されたプラスチックフォーム材溶融物を
固形化処理部Dに移送する移送手段Cとを備えている構
成としてある。
【0011】次いで、請求項2の発明に係るプラスチッ
クフォーム材の処理装置を、前記請求項1の発明に係る
プラスチックフォーム材の処理装置において、溶断手段
20が、回転シャフト21、及び該回転シャフトから突
設される溶断棒22とを備え、この回転シャフト21と
溶断棒22とが熱媒Eの通路としてある。
【0012】次いで、請求項3の発明に係るプラスチッ
クフォーム材の処理装置を、前記請求項1の発明に係る
プラスチックフォーム材の処理装置において、掻回し手
段40が、中空の回転シャフト41と、この回転シャフ
ト41の中空部43に両端側で連通されて該回転シャフ
ト41から突き出すように備えられたパイプ42とを有
し、このパイプ42が熱媒Eの通路としてある。
【0013】更に、請求項4の発明に係るプラスチック
フォーム材の処理装置を、前記請求項1の発明に係るプ
ラスチックフォーム材の処理装置において、掻回し手段
40が、回転軸線と平行な複数本のパイプ61を備え、
且つ、このパイプ61が熱媒Eの通路としてある。
【0014】また、請求項5の発明に係るプラスチック
フォーム材の処理装置を、前記請求項1の発明に係るプ
ラスチックフォーム材の処理装置において、移送手段C
がスクリューフィーダ50として構成してある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る典型的な各実
施の形態に係る処理装置について詳細に説明する。図1
〜図8は第1の実施の形態に係るプラスチックフォーム
材の処理装置を、図9〜図21は、第2の実施の形態に
係るプラスチックフォーム材の処理装置を示している。
【0016】図1及び図2は、本発明の典型的な第1の
実施の形態に係る処理装置の主要部を示す構成図であっ
て、図1は、断面状態として、これを側面から見て示し
てあり、図2は、断面状態として、これを正面から見て
示している。
【0017】図3は、この典型的な実施の形態に係る装
置に用いられている溶断手段20の主要部を、また、図
4では、掻回し手段40の主要部を夫々斜視図の状態で
示している。 また、図5は、前記掻回し手段40の要
部を断面図として、図6は、移送手段Cに組込まれてい
る一部部品を斜視図として示している。
【0018】図7及び図8は、固形化処理部Dの他の構
成手段を示すものであって、図7では、図形化処理部D
の要部を正面から見て示していると共に、図8では、こ
の固形化処理部Dに備えられた押出し型を示している。
【0019】図9は第2の実施の形態に係るプラスチッ
クフォーム材の処理装置を側面から見て示すと共に、図
10では、これを正面から見て、その主要部を示してい
る。図11は、この装置における溶断部Aと、溶融部B
の主要部を側面から見て、また、図12では、同様に、
この溶断部Aと、溶融部Bの主要部を正面から見て、夫
々断面して示している。図13は、この溶断部Aを反対
の側から見て断面図として示している。
【0020】図14は、この溶断部Aの溶断手段20の
主要部を斜視図として示しており、図15は、その要部
を拡大した断面図として示している。
【0021】図16は、溶融部Bに備えられる掻回し手
段40の主要部を斜視図で示すものであり、図17は、
その要部を拡大した断面図として示している。図18
は、この掻回し手段40に備えられるパイプ61を模式
的に展開した状態を示している。また、図19は、この
パイプ61に備えられるスクレーパ45’を、その取付
け部と共にその主要部を断面して示している。
【0022】図20及び図21は移送手段Cと固形化処
理部Dの主要部を、図20では正面側から要部を破断し
て、図21では、これを上方から見て示している。
【0023】この実施の形態に係る処理装置は、熱によ
って溶融されるプラスチックフォーム材Pを、受け手段
10と溶断手段20とによって溶断する溶断部Aと、回
転する掻回し手段40を備えて、前記溶断部Aにおいて
溶断されたプラスチックフォーム材Pを加熱溶融する溶
融部Bと、この溶融部Bにおいて溶融されたプラスチッ
クフォーム材溶融物Paを固形化処理部Dに移送する移
送手段Cとを備えている構成としてある。
【0024】このようにして構成される処理装置にあっ
ては、処理対象とされるプラスチックフォーム材Pが、
切断によることなく溶断によって細分化され、この処理
対象プラスチックフォーム材Pの細分化に際して、例え
ば切断刃を備えた高能力の粉砕装置などの設置が不要と
され、比較的小さい回転力を備えた溶断手段20によっ
て、手際良く、しかも、粉砕装置におけるようなキシミ
音などを生ずることなく、プラスチックフォーム材Pの
細分化をなすことができる。
【0025】また、溶融部Bにおいて、プラスチックフ
ォーム材Pを、掻回し手段40によって強制的に移動す
る構成としてあることから、プラスチックフォーム材P
を、比較的短時間で、しかも、比較的少ない熱エネルギ
ーのもとで、溶融することができる。
【0026】さらに溶融部Bにおけるプラスチックフォ
ーム材Pの溶融に際して熱風を用いないことから、臭気
などの拡散が無く、小型の設備として設けることができ
る。
【0027】次いで、前記の構成よりなるプラスチック
フォーム材の処理装置において、溶断手段20が、回転
シャフト21、及び該回転シャフト21から突設される
溶断棒22とを備え、この回転シャフト21と溶断棒2
2とが熱媒Eの通路としてあることを、更に他の典型的
な実施の形態の一つとしている。
【0028】このように構成される処理装置において
は、プラスチックフォーム材Pの溶断処理が、熱効率の
良い熱媒Eを用いてなすことができ、これによって、比
較的多量のプラスチックフォーム材Pを、比較的短時間
で溶断することができる。
【0029】更に、前記構成よりなるプラスチックフォ
ーム材の処理装置において、掻回し手段40が、中空の
回転シャフト41と、この回転シャフト41の中空部4
3に両端側で連通されて該回転シャフト41から突き出
すように備えられたパイプ42とを有し、このパイプ4
2が熱媒Eの通路とされている構成としたこと、及び掻
回し手段40が、回転軸線と平行な複数のパイプ61を
備え、且つ、このパイプ61が熱媒Eの通路として構成
してあることを、更に他の典型的な実施の形態の一つと
している。
【0030】このように構成された処理装置において
は、プラスチックフォーム材Pの溶融処理が、熱効率の
良好な熱媒Eを用いてなすことができ、これによって、
比較的多量のプラスチックフォーム材Pを、比較的短時
間で溶融することができると共に、これを循環方式とす
ることによって、溶融のランニングコストを割安とする
ことができる。
【0031】また、前記の構成よりなるプラスチックフ
ォーム材の処理装置において、移送手段Cをスクリュー
フィーダ50として構成したことを、更に他の典型的な
実施の形態の一つとしている。
【0032】このように構成された処理装置において
は、溶融プラスチックフォーム材中に含まれているガス
などがスクリューによる練込みによって取外かれると共
に、固形化処理部Dに対して、一定の条件を備えたプラ
スチックフォーム材の溶融物を連続的に供給することが
可能であり、均一の品質を備えた再生インゴット、ペレ
ット及び切断片、切断塊などを容易に得ることができ
る。
【0033】先ず、この装置において溶断、及び溶融処
理されるプラスチックフォーム材としては、熱によって
溶け出す性状を備えているシート状プラスチックフォー
ム材、フィルム状プラスチックフォーム材をも含めた各
種の板状、あるいはブロック状のプラスチックフォーム
材などの全てのプラスチックフォーム材が対象とされ、
特に、廃棄物としてのプラスチックフォーム材Pを主要
な処理対象としている。尚、この実施の形態に係る処理
装置においては、プラスチックフォーム材の、もっとも
典型的なポリスチレンの発泡体としての発泡スチロール
材(ビーズ発泡成形ポリスチレン材、ポリスチレンフォ
ーム、ポリスチレンペーパー、押出発泡ポリスチレン材
など)の溶断、溶融処理について説明しているが、これ
ら以外の熱によって溶融するプラスチックフォーム材で
あれば、いかなる種類のものであっても処理対象とする
ことができる。
【0034】この実施の形態に係る処理装置において
は、発泡スチロール材P’を、例えば、トロ箱などの形
態のまゝ投入、溶断し、これを溶融処理できる形態を当
該処理装置の典型例としている。
【0035】(1)第1の実施の形態に係るプラスチッ
クフォーム材の処理装置 先ず、図1〜図8で示される第1の実施の形態に係るプ
ラスチックフォーム材の処理装置について説明する。こ
の実施の形態に係る処理装置は、上部側に溶断部Aを、
また、下部側に溶融部Bを、一連に連続した空間として
備えているケーシングとしての容箱状の処理室1と、こ
の処理室1の下部に、この処理室1に連通した移送路と
して構成される移送手段C、及び、この移送手段Cに連
続して設けられた固形化処理部Dとを備えたものとして
構成される。
【0036】先ず、処理室1は、この処理室1を構成す
る装置の上部側面に、発泡スチロール材P’などのプラ
スチックフォーム材Pの投入口1aを備えていると共
に、この投入口1aから処理室1c側に向けて下端面を
傾斜した投入口部1a’が設けてあり、この投入口部1
a’の下部傾斜面1bの下端延長線上に受け手段10を
備えた構成としてある。また、前記の投入口1aは、こ
の投入口1aの上端に吊り下げたゴムシートなどのシー
ト状蓋片2によって覆われた構成としてある。
【0037】この処理室1に備えられる受け手段10
は、溶断手段20と共に溶断部Aを構成するものであっ
て、溶断手段20を構成するシャフト21の回転軸中心
線より上方の処理室1の内壁面、特に、前記傾斜面1b
の下端位置から、この傾斜面1bの傾斜と同一の傾斜面
10aを備え、しかも、下面が水平面10bとされて、
その突端10cが前記軸中心線よりも下方に位置づけら
れるように前記投入口1a側の処理室1内に設けてあ
る。
【0038】かかる受け手段10は、溶断手段20を構
成する各溶断棒22が、回転しながら通り抜け得ると共
に、各受け手段10、10間において、投入された発泡
スチロール材P’などのプラスチックフォーム材Pが受
け止められる構成としてある。
【0039】かかる点から、溶断部Aに備えつけられる
受け手段10は、機能的には、溶断手段20の溶断棒2
2の受け刃と同様の機能を、この溶断部Aにもたらすも
のであって、溶断棒22によって溶断される発泡スチロ
ール材P’などのプラスチックフォーム材Pを受けとめ
ると共に、溶断された発泡スチロール材P’などの溶断
細分割物を溶融部Bの溶融室30に対して送り出すのに
都合の良い構成、より具体的には、各受け手段10、1
0間に、この溶断部Aにおいて溶断、細分化された発泡
スチロール材P’などの通り抜け空間を備えた構成とし
てある。
【0040】かかる溶断部Aは、ケーシングとして構成
される処理室1における上部処理室1cの上部側方に、
発泡スチロール材P’などのプラスチックフォーム材P
を投入する投入口1aを備えた投入口部1a’を、この
処理室1cに対して連通状態に設けると共に、この投入
口部1a’の下面を、上部処理室1c内に向けて下降す
る傾斜面1bとして構成すると共に、この傾斜面1bに
連続し、しかも、この傾斜面1bと略同一の傾斜面10
aを上辺とする縦断面が三角形状をなす複数個の受け手
段10を、処理室1の側壁1dから突き出すように設け
た構成としてある。
【0041】また、この投入口部1a’の下端から、処
理室1の内方に向けて突設される各受け手段10は、三
角板片状に構成してありその突端10cが、回転シャフ
ト21の取付け軸線よりも下方に位置づけられる構成と
してあると共に、各受け手段10、10が、所定の間隔
を離して設けてあり、この各受け手段10、10間に構
成される空間11が、溶断棒22の通り抜け空間11と
され、しかも、この空間11が、溶断された発泡スチロ
ール材P’などの通り抜け空間として用いられる構成と
してある。
【0042】次いで、処理室1に備えられる溶断手段2
0は、処理室1に略水平の状態で、組付けられている回
転シャフト21と、この回転シャフト21から突設され
ている溶断棒22とを備えた構成としてあり、処理室1
内に投入された発泡スチロール材P’などを一旦受けと
めると共に、これを、前記受け手段10との間で押えつ
けた状態で溶断できる構成としてある。
【0043】この溶断部Aに備えられる溶断手段20
は、中空部23を備えた回転シャフト21と、この回転
シャフト21の中空部23に連通する中空部23を備え
たパイプ状の、且つ、先端を閉塞22aされた溶断棒2
2とによって構成してあると共に、この一連に構成され
ている回転シャフト21及び溶断棒22における中空部
23、23に対して、オイルなどの熱媒Eを供給する。
【0044】この溶断手段20に供給される熱媒Eは、
例えば、熱媒ポンプ(図示省略)などによって、溶断手
段20、特に、溶断棒22が、常時、処理対象とされる
発泡スチロールP’などの各種の熱で溶融するプラスチ
ックフォーム材Pの溶断に適する温度を維持できるよう
に、この溶断手段20に対して所定温度を備えるように
供給される。
【0045】また、この溶断棒22を備えた回転シャフ
ト21は、モータなどの回転駆動手段(図示省略)によ
って強制的に回転される構成としてあり、この実施の形
態に係る溶断部Aにおいては、溶断棒22が、受け手段
10の上方から、この受け手段10上にある発泡スチロ
ール材P’などを押えつけ溶断するように図1において
左回りに駆動される構成としてある。
【0046】また、この実施の形態に係る溶断手段20
においては、投入口1aから投入された発泡スチロール
材P’などが、所定の、即ち、溶融に都合の良い大きさ
に分割、溶断され得る態様に、回転シャフト21に対し
て、所定の間隔毎に、しかも、所定の突き出し寸法を備
えたものとして、溶断棒22を突き出し設けた構成とし
てある。
【0047】この実施の形態に係る溶断手段20におい
ては、回転シャフト21の外周面における螺旋状の仮想
線上に、順次、溶断棒22〜22を突設して、この溶断
棒22が発泡スチロール材P’に対して順次に当接、溶
断できる構成としてあると共に、この溶断棒22〜22
を備えた溶断手段20が、処理室1内において回転し、
処理室1に投入された発泡スチロール材P’などを都合
良く溶断、細分化しながら、この溶断細分化された発泡
スチロール材P’などを溶融部Bに送り込み得る長さ寸
法を備えた溶断棒22として構成してある。
【0048】次いで、処理室1における溶断部Aの下方
の下部処理室1c’に構成される溶融部Bは、前記溶断
部Aにおいて、溶断、細分化された発泡スチロール材
P’などの溶融室30と、この溶融室30内にある発泡
スチロール材P’などを強制的に移動する掻回し手段4
0とを備えた構成としてある。
【0049】先ず、この溶断された発泡スチロールP’
などの溶融室30は、処理室1の上部側に構成されてい
る溶断部Aの上部処理室1cに連続する下部処理室1
c’とし構成してあり、この下部処理室1c’が、縦断
面を半円状とする湾曲底壁1eを備えた構成としてあ
る。
【0050】かかる溶断部Aの上部処理室1cに連続す
る空間として構成される下部処理室1c’は、この下部
処理室1c’において、前記溶断部Aで溶断、細分化さ
れた発泡スチロール材P’などを掻き回す掻回し手段4
0を備えたものとして構成され、しかも、この下部処理
室1c’を構成する下部側の湾曲底壁1eと、これに連
続した立上りの周壁1fの外周に熱媒Eの通路として構
成される加熱手段としてのジャケット44を設けた構成
としてある。
【0051】この実施の形態に係る溶融部Bを構成する
溶融室30においては、下部処理室1c’における下部
処理室1c’を構成する湾曲底壁1e及び、これに連続
した立上り周壁1fの側の外側にジャケット44を設
け、このジャケット44との間に熱媒Eを案内すること
によって、下部処理室1c’を、その周壁面から加熱で
きる構成としてある。
【0052】即ち、この実施の形態に係る溶融部Bを構
成する溶融室30は、下部処理室1c’の湾曲底壁1e
と、これに連続した立上り周壁1fの外側に、ジャケッ
ト44によって熱媒Eの供給路44aを備えた構成とし
てあり、この供給路44aにオイルなどの熱媒を、熱媒
ポンプなどを用いて供給できるようにしてある。
【0053】また、この溶融部Bに備えられる掻回し手
段40は、モータなどの回転駆動手段(図示省略)によ
って強制的に回転される回転シャフト41と、この回転
シャフト41の外方を取り囲むように設けられたパイプ
42とを備えた構成としてある。
【0054】ここで、溶融部Bの掻回し手段40を構成
する回転シャフト41は、下部処理室1c’内における
プラスチックフォーム材の溶融物Paの漏れ出しが生ず
ることのないように液密の状態で、処理室1に組み付け
てあると共に、パイプ42に対して、加熱されたオイル
などの熱媒Eを供給する中空部43を備えた管構造のも
のとして構成してある。
【0055】かかる構成よりなる回転シャフト41の中
空部43に連通するように、この回転シャフト41に備
えられるパイプ42は、下部処理室1c’におけるプラ
スチックフォーム材Pとしての発泡スチロール材P’の
掻回しと、溶融とに用いられるものである。
【0056】先ず、この回転シャフト41は、その一端
側が閉塞41bされており、他端側から、加熱されたオ
イルなどの熱媒Eを、熱媒ポンプ(図示省略)などを用
いて供給される構成としてある。
【0057】かかる回転シャフト41に対して、その一
方端側から、他方端側に向けて、所定間隔を離した状態
で、順次120°づつ突設角度をづらせながら第1のグ
ループを構成する太径の直管状パイプ42a〜42aを
この回転シャフト41の中空部43に対して連通するよ
うに突設し、さらに、この各第1のグループを構成する
突設直管状パイプ42a〜42aの先端部間を、円弧状
の曲管状パイプ42bを用いて順次に連設し、この曲管
状パイプ42b〜42bが、回転シャフト41の外方を
螺旋状に取りまく構成とし、しかも、これらの各太径の
直管状パイプ42aと、太径の曲管状パイプ42bとが
連通するように構成してある。
【0058】かかる構成の第1のグループを構成する直
管状パイプ42aにおける最後の直管状のパイプ42
a’、即ち、熱媒Eの供給側から最も遠い位置にある第
1のグループを構成する直管状パイプ42aの回転シャ
フト41に対する取付け側を、回転シャフト41内に突
き出す構成とし、しかも、この突き出し端42xを先窄
まりの、即ち、細径の開口42x’を備えた構成として
いる。
【0059】次いで、この第1のグループを構成する最
後の直管状パイプ42a’に向き合った回転シャフト4
1の位置から第2のグループを構成する太径の直管状パ
イプ42cを前記回転シャフト41の中空部43に対し
て連通するように突設し、しかも、この突設直管状パイ
プ42c位置から、順次突設角度を120°づつづらせ
ながら第2のグループを構成する直管状パイプ42c〜
42cを夫々回転シャフト41の中空部43に対して連
通するように突設し、さらに、この各直管状パイプ42
c〜42cの先端部間を、太径の曲管状パイプ42dを
用いて順次に連設し、この曲管状パイプ42dが、回転
シャフト41の外方を螺旋状に取りまく構成とし、しか
も、これらの各直管状パイプ42cと曲管状パイプ42
dとが相互に連通するように構成してある。
【0060】かかる構成の第2のグループを構成する直
管状パイプ42cにおける最後の直管状パイプ42
c’、即ち、熱媒Eの供給側から最も遠い位置にある第
2のグループを構成する直管状パイプ42c’の回転シ
ャフト41に対する取付け側を、回転シャフト41内に
突き出す構成とし、しかも、この突き出し端42xを、
先窄まりの、即ち、細径の開口42x’を備えた構成と
している。
【0061】次いで、前記の第1のグループを構成する
太径の直管状パイプ42aに対向した位置の回転シャフ
ト41の外周部分から、この第1のグループを構成する
太径の直管状のパイプ42aの最後のパイプ42a’よ
り一つ手前にある直管状パイプ42aの夫々に対応する
ように第3のグループを構成する細径の、且つ短寸の直
管状パイプ42eを夫々、この回転シャフト41の中空
部43に連通するように突設すると共に、この各直管状
パイプ42e〜42eの先端部間を、細径の曲管状パイ
プ42fで順次に連設し、これらの各直管状パイプ42
eと、曲管状パイプ42fとが相互に連通するように構
成してある。
【0062】また、第2のグループを構成する太径の直
管状パイプ42cの第2番目にあるパイプ42c”に向
き合った回転シャフト41の外周部から、順次、第2の
グループを構成する太径の直管状パイプ42cの夫々に
対応して、第4のグループを構成する細径の且つ、短寸
の直管状パイプ42g〜42gを突設すると共に、この
各パイプ42gを、前記回転シャフト41の中空部43
に対して連通する態様に設けてある。
【0063】更に、この各細径の直管状パイプ42g〜
42gの先端部を、順次に、細径の曲管状パイプ42h
で連設し、この各直管状パイプ42gと、曲管状パイプ
42hとが相互に連通状態とするようにしてある。
【0064】また、前記の第3のグループと、第4のグ
ループを構成する細径の直管状パイプ42fに42hに
おける最後の直管状パイプ42f’、42g’、即ち、
熱媒Eの供給側から最も遠い位置にある直管状パイプ4
2f’、42h’の回転シャフト41に対する取付け側
を、回転シャフト41内に突き出す構成とし、この回転
シャフト41内に突き出している各パイプ42f’、4
2h’の突き端42y、42yを、先窄まりの、即ち、
細径の開口42y’、42y’を備えた構成としてあ
る。
【0065】尚、前記の各直管状パイプ42a、42
c、42e、42gは、いずれも、その先端側が閉塞4
6されており、熱媒Eが漏れ出さない構成としてある。
【0066】かくして、回転シャフト41は、その外方
に、この回転シャフト41を取り囲むように、第1及び
第2のグループのパイプの曲管状パイプ42b、42d
の構成する螺旋状部と、この各パイプ42b、42dの
内方にあって、一回り小さい螺旋状部を構成する第3及
び第4のグループの曲管状パイプ42f、42hを備え
た構成とされる。
【0067】この結果、回転シャフト41は、これを取
り巻くように、径の異なる一対の、しかも逆向きの螺旋
状のパイプ42b、42dと、パイプ42f、42hと
を有する構成としてある。
【0068】かくして構成される回転シャフト41の中
空部43と、各直管状パイプ42a、42c、42e、
42gの中空部43と、各曲管状パイプ42b、42
d、42f、42hの中空部43とが夫々連通状態とさ
れ、供給される熱媒Eが、これらの掻回し手段40を、
常時、所定の温度に維持するように加熱する構成として
ある。
【0069】次いで、前記の各太径の直管状パイプ42
a、42cの各先端に、下部処理室1c’の湾曲底壁1
eに対して、都合良く摺接し、この下部処理室1c’内
にあるプラスチックフォーム材Pとしての発泡スチロー
ル材P’などを、下部処理室1c’の上方に向けて掻き
上げると共に、取り出し口1gに向けて寄せ集める手段
としてのスクレーパ45が設けてある。
【0070】この直管状パイプ42a、42cの先端に
設けられるスクレーパ45は、前記湾曲底壁1eに沿っ
て直管状パイプ42a、42cが回転、移動される際
に、この湾曲底壁1eの円弧面に摺接しながら回転、移
動される態様に設けてある。
【0071】図5は、このスクレーパ45の典型的な取
付け例を示したものであって、前記直管状パイプ42
a、42cの先端を閉塞46する栓46aと、ナット4
7とを、この直管状パイプ42a、42cの先端部に溶
接すると共に、スクレーパ45を構成する摺接板45a
にボルト45bを起立状態に植設し、これを摺接板45
aに溶接した構成とし、この摺接板45aのスタッドボ
ルト45bを直管状パイプ42a、42cの栓46a上
にあるナット47に対して、着脱可能に螺着する構成と
してある。
【0072】かかる構成よりなる溶融部Bにおいては、
溶融室30に受け入れられた発泡スチロール材P’を、
前記ジャケット44の流路44aに対する熱媒Eの供給
と、前記掻回し手段40の各中空部43に対する熱媒E
の供給とによる加熱状態での掻回し融溶をなす。
【0073】かくして、溶融部Bにおいて加熱溶融され
た発泡スチロール材などのプラスチックフォーム材の溶
融物Paを、処理室1の底面に開口した取出し導出口1
gから移送手段Cとして備えられたスクリューフィーダ
50に案内する。
【0074】この移送手段Cとしてのスクリューフィー
ダ50は、円筒状の送り筒51と、この送り筒51内に
備えられて発泡スチロール材などのプラスチックフォー
ム材の溶融物Paを固形化処理部Dに強制的に移送する
スクリュー52と、この送り筒51の外周、特に、送り
筒51の上部側を除いた周面を覆うように備えられた加
熱手段としてのジャケット53とを備えた構成としてあ
る。
【0075】前記のスクリューフィータ50に備えられ
るスクリュー52は、モータなどの駆動手段(図示省
略)によって、溶融プラスチック材を、固形化処理部D
に移送するのに都合の良い能力を備えたものとして用意
されると共に、発泡スチロール材などのプラスチックフ
ォーム材の溶融物Paを、練り込み状態で圧送すること
で、このプラスチックフォーム材の溶融物Pa中に含ま
れているガスなどを取り除く機能を有している。
【0076】また、このスクリューフィーダ50を構成
する送り筒51と、更に、この送り筒51から、固形化
処理部Dに発泡スチロール材などのプラスチックフォー
ム材の溶融物Paを移送する送り部分とに夫々加熱手段
を設ける。
【0077】ここで、スクリューフィーダ50と、これ
に続く発泡スチロール材などのプラスチックフォーム材
の溶融物Paの送り手段とに備えられる加熱手段は、典
型的には、スクリューフィーダ50の送り筒51の外周
と、この送り筒51に連設される筒部54bの外周とに
設けられるジャケット53、55の構成する各流路53
a、55aに熱体Eを供給することによって構成され
る。
【0078】尚、このスクリューフィーダ50を備えた
移送手段Cは、このスクリューフィーダ50から送り出
される発泡スチロール材などのプラスチックフォーム材
の溶融物Paに含まれている紙その他の固形異物の除去
手段54を備えた構成としてある。
【0079】この固形異物の除去手段54は、スクリュ
ーフィーダ50に向けて突き出すように設けられた先窄
まりの円錐状をなす濾部54aと、この円錐状をなす濾
部54aを収め入れる逆漏斗状の筒部54bと、前記濾
部54aに連設されて、この濾部54aから、その内方
に流入した発泡スチロール材などのプラスチックフォー
ム材の溶融物Paを受け入れる案内管部54cと、前記
逆漏斗状の筒部54bの閉塞部54dに沿って設けられ
た導出部54eとを備えた構成としてある。
【0080】かかる固形異物の除去手段54における濾
部54aは、円錐状をなす筒体の周壁に、その長さ方向
に亘ってスリット54a’を備えた構成としてあり、こ
の円錐状をなす濾部54aと、この濾部54aの収まる
逆漏斗状の筒部54bとの間に導かれた発泡スチロール
材などのプラスチックフォーム材の溶融物Paを、前記
スリット54a’から、濾部54a内に導き入れ、さら
に、これを、案内管部54cから固形化処理部Dに向け
て送り出す構成としてある。
【0081】また、前記の円錐状をなす濾部54aに当
接した紙などの固形異物は、この円錐状をなす濾部54
aの表面に接しながら移動し、閉塞部54d位置で溜め
られると共に、導出部54eから、下方に押し出され除
去される。
【0082】尚、前記の濾部54aによる固形異物の除
去が、より容易、且つ、確実になされ得るように、筒部
54bの外周にジャケット55を設け、このジャケット
55によって構成される流路55aに熱媒Eを供給する
構成としてある。
【0083】前記固形異物の除去手段54において濾部
54bのスリット54a’から案内管部54cに導き入
れられた発泡スチロール材などのプラスチックフォーム
材の溶融物Paは、この案内管部54cを漏斗状に絞り
込み、この絞り込み端に成形用パイプ56を連設するこ
とで、固形化処理をなし得る構成としてある。
【0084】即ち、かかる成形パイプ56は、例えば、
この成形用パイプ56の断面形状を四角形のものとし、
しかも、この成形用パイプ56を取囲むように設けた冷
却手段としてのジャケット57に冷媒を案内すること
で、切断可能で、しかも流動可能な状態にまで発泡スチ
ロール材P’などのプラスチックフォーム材Pの溶融物
Paに硬さをもたらす。
【0085】次いで、この成形用パイプ56内を移動
し、しかも切断分離可能な硬さをもたらされた発泡スチ
ロール材P’などのプラスチックフォーム材Pの溶融物
Paを、カッター手段58を用いて切断し、プラスチッ
ク溶融物Paの切断塊を得る。尚、図中58aはカッタ
ーであって、前記成形用パイプ56に対して直交する向
きに設けたガイド手段58bに設けて、これを駆動手段
58cによって昇降可能とし、パイプ56に案内され
て、所定の硬さに整えられた発泡スチロール材などのプ
ラスチックフォーム材の溶融物の切断をなす。
【0086】尚、かかる固形化処理部Dに、インゴット
成形用の容器を備えつけて、プラスチックの再生インゴ
ットを成形し、あるいはプラスチックの再生ブロック、
ランプなど各種の固形化処理をなすことができる。
【0087】図7及び図8は、前記の処理装置におい
て、発泡スチロール材などのプラスチックフォーム材の
溶融物Paの固形化処理部Dに再生ペレットの成形手段
を設けたものである。
【0088】この図7及び図8で示されるペレットの成
形手段は、前記の移送手段Cにおける固形異物の除去手
段54における案内管部54cを絞り込むことなしに、
この案内管部54cに、図8で示される押出しノズル5
9a〜59aを備えた押し出し金型59を嵌めつけ状態
に備えつけ、濾部54aから案内された発泡スチロール
材などのプラスチックフォーム材の溶融物Paを、この
金型59のノズル59aから押し出すと共に、この細紐
状に押し出された溶融物Paを所定の硬さとなるように
調整し、これを、回転ハンマー60ではたき折ること
で、ペレットを成形する構成としてある。
【0089】尚、ここで、ノズル59aから押し出され
る溶融物Paのはたき折りに用いられる回転ハンマー6
0は、モータ61によって回転されるシャフト60aか
ら側方に突き出す構成としてあり、この回転ハンマー6
0のバー60bが、金型59のノズル59aから押し出
される溶融物Paの硬化物を、金型59のノズル59a
の開口面の前方をさらうことで、はたき落すように機能
する。
【0090】かかる構成よりなる処理装置においては、
投入口1aから処理室1内にトロ箱などのプラスチック
フォーム材P、特に、発泡スチロール材P’などを投入
することで、この投入トロ箱は、受け手段10と溶断手
段20とによって、溶融に都合の良い大きさの塊状物に
溶断、揃えると共に、溶融部Bにおいて溶融し、これを
取出し口1gから移送手段Cに送り込むと共に固形化処
理部Dに案内し、ペレットなどの任意のプラスチック再
生材とすることができる。
【0091】(2)第2の実施の形態に係るプラスチッ
クフォーム材の処理装置 次いで、図9〜図21で示される第2実施の形態に係る
プラスチックフォーム材の処理装置について説明する。
この実施の形態に係る処理装置は、上部側に溶断部A
を、また、下部側に溶融部Bを、一連に連続した空間と
して備えているケーシングとしての容箱状の処理室1
と、この処理室1の下部に、この処理室1に連通した移
送路として構成される移送手段C、及び、この移送手段
Cに連続して設けられた固形化処理部Dとを備えたもの
として構成してある。
【0092】この第2の実施の形態に係るプラスチック
フォーム材の処理装置は、基本的には、前記第1の実施
の形態に係るプラスチックフォーム材の処理装置と同一
の機構を備えたものとして構成してある。
【0093】即ち、前記第1の実施の形態に係るプラス
チックフォーム材の処理装置における溶断手段20にお
ける溶断棒22の突き出し構造などを一部変更した点、
前記溶融部Bに備えられる掻回し手段40をパイプ61
を並べたロータ状に構成するなど、その一部構造を変更
した点などを除いた基本的な機構を前記第1の実施の形
態に係るプラスチックフォーム材の処理装置と同一の機
構としてある。
【0094】従って、この第2の実施の形態に係るプラ
スチックフォーム材の処理装置において、前記第1の実
施の形態に係るプラスチックフォーム材の処理装置と同
一、又は実質的に同一の構成部分については同一の符号
を付して、その説明を省略する。
【0095】この実施の形態に係るプラスチックフォー
ム材の処理装置において、先ず、処理室1は、この処理
室1を構成する装置の上部側面に、発泡スチロール材
P’などのプラスチックフォーム材Pの投入口1aを備
えていると共に、この投入口1aから処理室1c側に向
けて下端面を傾斜した投入口部1a’が設けてあり、こ
の投入口部1a’の下部傾斜面1bより下方の位置に受
け手段10を備えた構成としてある。また、前記の投入
口1aは、この投入口1aの上端に吊り下げたゴムシー
トなどのシート状蓋片2によって覆われた構成としてあ
る。
【0096】この処理室1に備えられる受け手段10
は、溶断手段20と共に溶断部Aを構成するものであっ
て、溶断手段20を構成するシャフト21の回転軸中心
線より上方の処理室1の内壁面、特に、前記傾斜面1b
の下端より、更に下方の位置から、傾斜面10aを備
え、しかも、下面が水平面10bとされて、その突端1
0cが前記軸中心線よりも下方に位置づけられるように
前記投入口1a側の処理室1内に設けてある。
【0097】かかる受け手段10は、溶断手段20を構
成する各溶断棒22が、回転しながら通り抜け得ると共
に、各受け手段10、10間において、投入された発泡
スチロール材P’などのプラスチックフォーム材Pが受
け止められる構成としてある。
【0098】かかる点から、溶断部Aに備えつけられる
受け手段10は、機能的には、溶断手段20の溶断棒2
2の受け刃と同様の機能を、この溶断部Aにもたらすも
のであって、溶断棒22によって溶断される発泡スチロ
ール材P’などのプラスチックフォーム材Pを受けとめ
ると共に、溶断された発泡スチロール材P’などの溶断
細分割物を溶融部Bの溶融室30に対して送り出すのに
都合の良い構成、より具体的には、各受け手段10、1
0間に、この溶断部Aにおいて溶断、細分化された発泡
スチロール材P’などの通り抜け空間を備えた構成とし
てある。
【0099】かかる溶断部Aは、ケーシングとして構成
される処理室1における上部処理室1cの上部側方に、
発泡スチロール材P’などのプラスチックフォーム材P
を投入する投入口1aを備えた投入口部1a’を、この
処理室1cに対して連通状態に設けると共に、この投入
口部1a’の下面を、上部処理室1c内に向けて下降す
る傾斜面1bとして構成すると共に、この傾斜面1bの
下方に、この傾斜面1bと同一の向きに傾斜する傾斜面
10aを上辺とする縦断面が三角形状をなす複数個の受
け手段10を、処理室1の側壁1dから突き出すように
設けた構成としてある。
【0100】また、この投入口部1a’の下端から、処
理室1の内方に向けて突設される各受け手段10は、三
角板片状に構成してありその突端10cが、回転シャフ
ト21の取付け軸線と略同一高さに設けて構成としてあ
ると共に、各受け手段10、10が、所定の間隔を離し
て設けてあり、この各受け手段10、10間に構成され
る空間11が、溶断棒22の通り抜け空間11とされ、
しかも、この空間11が、溶断された発泡スチロール材
P’などの通り抜け空間として用いられる構成としてあ
る。
【0101】次いで、処理室1に備えられる溶断手段2
0は、処理室1に略水平の状態で、組付けられている回
転シャフト21と、この回転シャフト21から突設され
ている溶断棒22とを備えた構成としてあり、処理室1
内に投入された発泡スチロール材P’などを一旦受けと
めると共に、これを、前記受け手段10との間で押えつ
けた状態で溶断できる構成としてある。
【0102】この溶断部Aに備えられる溶断手段20を
構成する回転シャフト21は、内パイプ21xと、外パ
イプ21y、及び、軸管25とを備えた構成としてあ
り、この内パイプ21xを隙間24を生ずるように、こ
の内パイプ21xと、外パイプ21yとの嵌め合いの両
側に環状の栓部材21tを嵌めつけるようにして、この
内パイプ21xを外パイプ21yに収め入れると共に、
この内パイプ21xの各側端部分に対して、取付け軸管
25を嵌め込み状態で止着してある。ここで、回転シャ
フト21を構成する軸管25は、比較的厚肉の中空棒状
の構成とし、追って説明する軸支に適する構成としてあ
る。
【0103】かかる回転シャフト21の内パイプ21x
の外周部に対して溶断棒22を構成する内パイプ22x
を突設状態に設け、この内パイプ22xに対して、前記
軸管25から圧送された熱媒Eを、前記内パイプ21x
を介して供給できるようにしてあると共に、外パイプ2
1yの外周部に対して、前記内パイプ22xとの間に隙
間24が生ずるように、内パイプ22xを収め入れ状態
で外パイプ22yを植設状態に設け、この内パイプ22
xと外パイプ22yとによって溶断棒22を構成すると
共に、外パイプ22yの先端部を栓部材22tによって
塞いだ構成としてある。
【0104】かかる構成よりなる3本一組みの溶断棒2
2、22、22をシャフト21の同一円周方向におい
て、放射方向に等角度に設けると共に、これらの各組み
をなす溶断棒22、22、22を夫々3本一組みとし
て、シャフト21の長さ方向に亘って等間隔に複数列設
けてある。また、この図示例においては、この各組みに
おける溶断棒22、22、22の各突き出し位置が、各
組毎に順次所定角度づつ、円周方向にずれるように構成
してある。
【0105】このように構成される溶断手段20にあっ
ては、この溶断棒22が、発泡ポリスチロールP’など
のプラスチックフォーム材Pに対して、所定の時間差を
もって当接し、これを無理なく溶断することができる。
【0106】また、この溶断手段20にあっては、回転
シャフト21、特に処理室1cの内面に沿うように掻取
り機能を備えた板状のスクレーパ26を、このシャフト
21に対して一体に設けてある。
【0107】かかる構成よりなる溶断手段20が、側壁
1d、1d間における処理室1c内に、水平の状態を保
つように組付けてあり、この図示例にあっては、回転シ
ャフト21、特に、処理室1cの外方にある軸管25の
両側部にあって、この軸管25を回転自在に軸支する軸
受27で軸支された構成としてある。なお、27aは、
この軸受27の水冷手段を示している。
【0108】また、かかる構成よりなる回転シャフト2
1の両側に、この回転シャフト21に熱媒Eを循環供給
するロータリジョイント28を設けてあると共に、回転
シャフト21の処理室1cに対する取付け部に、グラン
ドパッキン29aをスタッフィンボックス29b内に収
め入れると共に、これをグランド押え29cで留めつけ
たパッキン部29が設けてある。
【0109】かかる構成よりなる溶断手段20にあって
は、熱媒循環供給手段(図示省略)から供給される熱媒
Eが、前記ロータリジョイント28より軸管25に送り
込まれると共に、内筒21x内を油チャンバーとした態
様で、溶断棒22の内筒22x内を通って、この内筒2
2xと外筒22yの隙間24を介して、回転シャフト2
1の内筒21xと外筒21yとの隙間に案内され、次い
で、回転シャフト21の内筒21xの流出側に設けた軸
管25より導き出される構成としてある。なお、この熱
媒Eの流出側にある軸管25は、内筒21xに対する嵌
め合い部側がムク材として構成してあると共に、ロータ
リジョイント28との連設部に至る軸孔24aに連通す
る孔24bが、外筒21yと内筒21xとの間の隙間2
4に連通するように設けてある。
【0110】また、この回転シャフト21は、その軸管
25に設けたスプロケットホィール71をモータ70に
よって駆動できるようにしてあり、溶断手段20を所期
の向きに回転駆動する構成としてある。
【0111】かかる構成よりなる溶断部Aにおいて、こ
の溶断手段20に供給される熱媒Eは、例えば、熱媒ポ
ンプ(図示省略)などによって、溶断手段20、特に、
溶断棒22が、常時、処理対象となる発泡スチロール
P’などの各種の熱で溶融するプラスチックフォーム材
Pの溶断に適する温度を維持できるように、この溶断手
段20に対して所定温度を備えたものとして供給され
る。
【0112】また、この溶断棒22を備えた回転シャフ
ト21は、前記のモータ70の回転駆動手段によって強
制的に回転される構成としてあり、この実施の形態に係
る溶断部Aにおいては、溶断棒22が、受け手段10の
上方から、この受け手段10上にある発泡スチロール材
P’などを押えつけ溶断するように図11において右回
りに駆動される構成としてある。
【0113】また、この実施の形態に係る溶断手段20
においては、投入口1aから投入された発泡スチロール
材P’などが、所定の、即ち、溶融に都合の良い大きさ
に分割、溶断され得る態様に、回転シャフト21に対し
て、所定の間隔毎に、しかも、所定の突き出し寸法を備
えたものとして、溶断棒22を突き出し設けた構成とし
てある。
【0114】この実施の形態に係る溶断手段20におい
ては、回転シャフト21の外周面における螺旋状の仮想
線上に、順次、3本一組とされた溶断棒22〜22を突
設して、この溶断棒22が発泡スチロール材P’に対し
て順次に当接、溶断できる構成としてあると共に、この
溶断棒22〜22を備えた溶断手段20が、処理室1内
において回転し、処理室1に投入された発泡スチロール
材P’などを都合良く溶断、細分化しながら、この溶断
細分化された発泡スチロール材P’などを溶融部Bに送
り込み得る長さ寸法を備えた溶断棒22として構成して
ある。
【0115】次いで、処理室1における溶断部Aの下方
の下部処理室1c’に構成される溶融部Bは、前記溶断
部Aにおいて、溶断、細分化された発泡スチロール材
P’などの溶融室30と、この溶融室30内にある発泡
スチロール材P’などを強制的に移動する掻回し手段4
0とを備えた構成としてある。
【0116】先ず、この溶断された発泡スチロールP’
などの案内される溶融室30は、上部側に構成されてい
る溶断部Aの上部処理室1cに連続する下部処理室1
c’とし構成してあり、この下部処理室1c’が、縦断
面を半円状とする湾曲底壁1eを備えた構成としてあ
る。
【0117】かかる溶断部Aの上部処理室1cに連続す
る空間として構成される下部処理室1c’は、この下部
処理室1c’において、前記溶断部Aで溶断、細分化さ
れた発泡スチロール材P’などを掻き回す掻回し手段4
0を備えたものとして構成されている。また、この下部
処理室1c’を構成する下部側の湾曲底壁1eと、これ
に連続した立上りの周壁1fの外周に、前記溶断部Aを
構成する上部処理室1cの外周をも覆うように、熱媒E
の通路として構成される加熱手段としてのジャケット4
4を設けてある。
【0118】特に、この実施の形態に係る溶融部Bを構
成する溶融室30においては、下部処理室1c’におけ
る下部処理室1c’を構成する湾曲底壁1e及び、これ
に連続した立上り周壁1fの側の外側に、上部処理室1
cを含めてジャケット44を設け、このジャケット44
によって構成される流路に熱媒Eを供給する構成として
あり、下部処理室1c’が、効果的な溶融室30として
機能するように構成してある。
【0119】即ち、この実施の形態に係る溶融部Bを構
成する溶融室30は、下部処理室1c’の湾曲底壁1e
と、これに連続した立上り周壁1f、特に、上部処理室
1cを含めた、その外側に、ジャケット44によって熱
媒Eの供給路44aを設けてあり、この供給路44aに
加熱されたオイルなどの熱媒を、熱媒ポンプなどを用い
て供給し、溶融室30内において、発泡スチロールP’
などが都合良く溶融できるように、この溶融室30内の
温度を所定の温度まで高め得る構成としてある。
【0120】また、このジャケット44の設けられてい
る溶断部A及び、溶融部Bの外周には断熱材80を添装
し、ジャケット44による加熱効果を高めるようにして
ある。なお、このジャケット44は、上部処理室1cの
外周を覆うジャケット44’と、下部処理室1c’の外
周を覆うジャケット44”とをパイプ44bによって連
通するように構成してあり、図11の矢印の向きに熱媒
Eを供給用い得る構成としてある。
【0121】次いで、この溶融部Bに備えられる掻回し
手段40は、溶融室30内において、発泡スチロール
P’などのプラスチックフォーム材Pを掻回し、且つ、
溶融するものであって、モータ72によって駆動される
スプロッケトホイール73を備えた回転シャフト41
と、この回転シャフト41の外方を取り囲むように設け
られたパイプ61とを備えて構成してある。
【0122】ここで、溶融部Bの掻回し手段40を構成
する回転シャフト41は、下部処理室1c’内における
プラスチックフォーム材の溶融物Paの漏れ出しが生ず
ることのないようにグランドパッキン62aをスタッフ
ィンボックス62bと、グランド押え62cとで組み付
けたパッキン部62を設けてあり、パイプ61に対し
て、加熱されたオイルなどの熱媒Eを供給する通路41
tを備えたパイプ構造のものとして構成してある。
【0123】この図示例に係る掻回し手段40にあって
は、これを構成する回転シャフト41を、パイプ部41
xと、このパイプ部41xの両側部に嵌着された軸管部
41yとを備えた構成としてあり、この軸管部41yと
パイプ部41xとに熱媒Eの通路41tを設けてある。
また、この熱媒Eの供給される側にあるパイプ部41x
には、このパイプ部41xのパイプ端に嵌着された軸管
部41yと向き合うように板41nが水密に取り付けて
あり、このパイプ41xを塞いだ構成としてある。
【0124】また、この掻回し手段40を構成する回転
シャフト41は、水冷手段63aを備えた軸受63によ
って回転自在に軸支してあると共に、この回転シャフト
41を構成している軸管部41yの両側部にロータリジ
ョイント64を設け、このロータリジョイント64を介
して熱媒Eの循環供給ユニット(図示省略)を接続して
用いるようにしてあり、このパイプ部41xを塞いだ構
成としてある。
【0125】かかる構成よりなる掻回し手段40は、溶
融室30内に回転可能に備えられる回転シャフト41
が、その両側部に円形プレート65を備えていると共
に、この円形プレート65、65間を亘る複数本のパイ
プ61を、夫々が回転軸線と平行に設けられ、しかも、
2つの径の大きさを異にする仮想円の夫々の円周方向に
列設された態様に設けてあり、この内外に2列の状態で
列設状態に設けられた各パイプ61が、夫々の側端部を
順次連設されて、熱体Eの通る一本の流路となる連続し
たパイプ61として構成してある。
【0126】この図示例にあっては、回転シャフト41
に対して一体に備えられた円形プレート65における外
側の円周方向に、この各円形プレート65、65間を亘
るように、列設状態に設けた一連の外側のパイプ61’
を、連設パイプ61bを用いて順次一連のものとして連
設すると共に、前記の回転シャフト41を構成するパイ
プ部41xに対して、熱媒Eの供給側にある円形プレー
ト65の外側、すなわち、板41nで塞がれている前方
側で、このパイプ部41xに対してパイプ41mを用い
て、この外側パイプ61’の先端側を連設する構成とし
てある。
【0127】また、前記の円形プレート65の外側の連
設パイプ61bにあって、前記外側パイプ61’〜6
1’と同様に、回転軸線に平行で、しかも、円周方向に
列設されていると共に夫々の側端を、連設パイプ61b
で順次連設することによって、一連の連続した熱媒Eの
供給パイプとして構成される内側パイプ61”に対し
て、この順次連設された外側パイプ61’の最終パイプ
61aを、内側パイプ61”〜61”の一方のパイプ端
61cに連設パイプ61b’で連設する構成としてあ
る。
【0128】かくして、外側のパイプ61’〜61’に
一連のものとして連設された内側パイプ61”〜61”
の最終パイプ61dの管端を栓61eで塞ぐと共に、こ
の最終パイプ61dのパイプ端61d’を、前記パイプ
部41xにおける板41nで仕切られた内側、即ち、先
の連設パイプ41mの設けられている側と反対の側で、
このパイプ41xに連通するようにパイプ61fで連設
した構成としてある。
【0129】このように構成される掻回し手段40にあ
っては、回転シャフト41に案内された加熱オイルなど
の熱媒Eが、軸管41yから板41nで塞がれたパイプ
部41xの流路41tを介して、連設パイプ41mか
ら、円形プレート65の外周側の円周方向に並び設けら
れた一連の外側パイプ61’の一端側に案内されると共
に、この一連のパイプ61’〜61’を順次通った後、
この外側のパイプ61’の最終パイプ61aから連設パ
イプ61b’を介して内側パイプ61”〜61”のパイ
プ端61c部分に案内され、この内側パイプ61”〜6
1”を順次通った後、内側パイプ61”の最終パイプ6
1dの終端61d’からパイプ61fを介して回転シャ
フト41のパイプ部41x、特に、板41nで仕切られ
たパイプ41xにおける軸管41yに対する連設側と反
対の側に案内される構成としてあり、溶融室30内にあ
るプラスチックフォーム材Pを掻回しながら、この熱媒
Eの通される掻回し手段40によってプラスチックフォ
ーム材Pを溶融する。
【0130】次いで、溶融部Bにおける掻き回し手段4
0、特に、その回転シャフト41の両側部に側板1dに
沿うようにスクレーパ66を設ける。このスクレーパ6
6は、この溶融部B内において溶融されたプラスチック
フォーム材Pの溶融物Paが、この溶融部B内の側板な
どに付着するのを効果的に防ぐように機能する。
【0131】次いで、前記の各外側パイプ61’〜6
1’に、下部処理室1c’の湾曲底壁1eに対して、都
合良く摺接し、この下部処理室1c’内にあるプラスチ
ックフォーム材Pとしての発泡スチロール材P’など
を、下部処理室1c’の上方に向けて掻き上げると共
に、取り出し口1gに向けて寄せ集める手段として、パ
ドルなどと称されるスクレーパ45’が設けてある。
【0132】この外側パイプ61’に設けられるスクレ
ーパ45は’、前記湾曲底壁1eに沿って外側パイプ6
1’が回転、移動される際に、この湾曲底壁1eの円弧
面に摺接しながら回転、移動される態様に設けてある。
【0133】図19は、パドルなどと称されるスクレー
パ45’の典型的な取付け例を示したものであって、前
記の外側パイプ61’に外嵌めの状態で組み付け固定さ
れている管状取付け具45’cに一体に設けてある雌ネ
ジ部45’dに対して、平板状のスクレーパ本体45’
aのボルト状の取付け雄ネジ部45’bをネジ入れると
共に、これをテーパロックナット45’eによって締め
付けることで、スクレーパ本体45’aを、任意の取付
け角度に固定して用い得るように構成してある。なお、
このスクレーパ45’は、パイプ61’に対して、この
パイプ61’の一本置きに設けてあると共に、各スクレ
ーパ45’が、その回転円周上で重なり合わない状態、
即ち、スクレーパ本体45’aおける板の長さ相当分づ
つ、側方に、相互にずれるように設けてあり、これら
の、全てのスクレーパ45’が一周した際に、湾曲底面
1eの全ての面が都合よく掻き払われるような構成とし
てある。このように、水平の向きに旋回可能とされてい
るスクレーパ本体45’aをその取付けの角度を調整可
能に雌ネジ部45’dに対して取付け用い得る構成とし
てあることから、溶融部Bにおいて溶融されたプラスチ
ックフォーム材Pの溶融Pa物を、取り出し導出口1g
に対して都合よく導き出し得ることができる。
【0134】かかる構成よりなる溶融部Bにおいては、
溶融室30に受け入れられた発泡スチロール材P’を、
前記ジャケット44の流路44aに対する熱媒Eの供給
と、前記掻回し手段40の各パイプ61〜61に対する
熱媒Eの供給とによる加熱状態での掻回し状態で融溶す
ることができる。
【0135】かくして、溶融部Bにおいて加熱溶融され
た発泡スチロール材P’などのプラスチックフォーム材
Pの溶融物Paを、処理室1の底面に開口した取出し導
出口1gから移送手段Cとして備えられたスクリューフ
ィーダ50に案内する。
【0136】この移送手段Cとしてのスクリューフィー
ダ50は、円筒状の送り筒51と、この送り筒51内に
備えられて発泡スチロール材Pなどのプラスチックフォ
ーム材Pの溶融物Paを固形化処理部Dに強制的に移送
するスクリュー52’と、この送り筒51の外周、特
に、送り筒51の上部側を除いた周面を覆うように備え
られた加熱手段としてのジャケット53とを備えた構成
としてある。
【0137】前記のスクリューフィーダ50に備えられ
るスクリュー52’は、その軸77を軸受け76によっ
て軸支されていると共に、モータ74によって軸77に
備えられたスプロッケトホイール75を駆動する構成と
してあり、溶融プラスチック材Pを、固形化処理部Dに
移送するのに都合の良い能力を備えたものとして用意さ
れる。特に、この図示例にあっては、プラスチックフォ
ーム材Pの溶融物Paの受け入れ側、即ち、取り出し導
出口1gの側にあるスクリューのピッチ間隔に対して、
このスクリュー52’の送り出し側、この図示例にあっ
ては、筒部54bなどの備えられる側のスクリュー5
2’のピッチ間隔を狭く構成してあり、発泡スチロール
材P’などのプラスチックフォーム材Pの溶融物Pa
を、圧縮の状態で移送することが可能とされ、このプラ
スチックフォーム材Pの溶融物Pa中に含まれているガ
スなどを効果的に取り除くことができる。
【0138】また、このスクリューフィーダ50を構成
する送り筒51と、更に、この送り筒51から、固形化
処理部Dに発泡スチロール材P’などのプラスチックフ
ォーム材Pの溶融物Paを移送する送り部分に断熱材7
8と加熱手段としてのジャケット79とを設ける。
【0139】ここで、スクリューフィーダ50と、これ
に続く発泡スチロール材P’などのプラスチックフォー
ム材Pの溶融物Paの送り手段とに備えられる加熱手段
は、典型的には、スクリューフィーダ50の送り筒51
の外周と、この送り筒51に連設される筒部54bの外
周とに設けられるジャケット53、79の構成する各流
路53a、79aに熱体Eを供給することによって構成
される。
【0140】次いで、前記の筒部54bの前方に成形パ
イプ56を設ける。この成形パイプ56は、例えば、こ
の成形用パイプ56の断面形状を四角形のものとし、し
かも、この成形用パイプ56を取囲むように必要に応じ
て冷却手段としてのジャケット57に設け、切断可能
で、しかも流動可能な状態にまで発泡スチロール材P’
などのプラスチックフォーム材Pの溶融物Paにかたさ
をもたらす。
【0141】次いで、この成形用パイプ56内を移動
し、しかも切断分離可能な硬さをもたらされた発泡スチ
ロール材などのプラスチックフォーム材の溶融物Pa
を、カッター手段58を用いて切断し、プラスチック溶
融物Paの切断塊を得て、これを再生用のプラスチイク
材とする。尚、図中58aはカッターであって、前記成
形用パイプ56に対して直交する向きに設けたガイド手
段58bに設けて、これを駆動手段58cによって昇降
可能とし、パイプ56に案内されて、所定の硬さに整え
られた発泡スチロール材P’などのプラスチックフォー
ム材Pの溶融物Paを切断し、再生に都合の良い大きさ
のプラスチック材を得る。
【0142】尚、かかる固形化処理部Dに、前記成形用
パイプ56を設けることなく、別段に、インゴット成形
用の容器を備えつけて、プラスチックの再生インゴット
を成形し、あるいはプラスチックの再生ブロック、ラン
プなど各種の固形化処理をなすことができる。また、前
記第1の実施の形態に係るプラスチックフォーム材の処
理装置の図7及び図8に示すように、発泡スチロール材
P’などのプラスチックフォーム材Pの溶融物Paの固
形化処理部Dに再生ペレットの成形手段を設けるように
構成しても良い。
【0143】
【発明の効果】この発明に係るプラスチックフォーム材
の処理装置は、前記の特長ある構成、特に、熱によって
溶融されるプラスチックフォーム材Pを、受け手段10
と溶断手段20とによって溶断する溶断部Aと、回転す
る掻回し手段40を備えて、前記溶断部Aにおいて溶断
されたプラスチックフォーム材Pを加熱溶融する溶融部
Bと、この溶融部Bにおいて溶融されたプラスチックフ
ォーム材溶融物Paを固形化処理部Dに移送する移送手
段Cとを備えている構成としてあることから、処理対象
とされるプラスチックフォーム材Pが、切断によること
なく溶断によって細分化され、この処理対象プラスチッ
クフォーム材Pの細分化に際して、例えば切断刃を備え
た高能力の粉砕装置などの設置が不要とされ、比較的小
さい回転力を備えた溶断手段20によって、手際良く、
しかも、粉砕装置におけるようなキシミ音などを生ずる
ことなく、プラスチックフォーム材Pの細分化をなすこ
とができる特長を有している。
【0144】また、溶融部Bにおいて、プラスチックフ
ォーム材Pを、掻回し手段40によって強制的に移動す
る構成としてあることから、プラスチックフォーム材P
を、比較的短時間で、しかも、比較的少ない熱エネルギ
ーのもとで、溶融することができ,これを再生用のプラ
スチック材として用いることができる特長を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的な第1の実施の形態に係るプラスチック
フォーム材の処理装置の要部を断面で示す構成図
【図2】同断面の向きを変えて示す構成図
【図3】同装置に用いられる溶断手段の要部斜視図
【図4】同装置に用いられる掻回し手段の要部斜視図
【図5】同掻回し手段の要部拡大断面図
【図6】同装置に用いられる移送手段の要部々品の斜視
【図7】同装置に用いられる他の固形化処理部Dの要部
正面図
【図8】同固形化処理部Dに用いられる部品の側面図
【図9】第2の実施の形態にプラスチックフォーム材の
処理装置の要部側面図
【図10】同要部正面図
【図11】同側方から見た要部断面図
【図12】同正面側から見た要部断面図
【図13】同背面側から見た要部断面図
【図14】同装置における溶断手段の要部部品の斜視図
【図15】同要部拡大断面図
【図16】同装置における掻回し手段の要部部品の斜視
【図17】同要部拡大断面図
【図18】同装置に用いられているパイプ61を展開状
態で示した構成図
【図19】同装置に用いられているスクレーパの取付け
部の要部断面図
【図20】同移送手段及び固形化処理部の要部断面図
【図21】同要部平面図
【符号の説明】
A 溶断部 B 溶融部 C 移送手段 D 固形化処理部 P プラスチックフォーム材 P’ 発泡スチロール材 10 受け手段 20 溶断手段 21 回転シャフト 22 溶断棒 23 中空部 30 受入部 40 掻回し手段 41 回転シャフト 42 パイプ 43 中空部 50 スクリューフィーダ 61 パイプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱によって溶融されるプラスチックフォ
    ーム材を、受け手段と溶断手段とによって溶断する溶断
    部と、 回転する掻回し手段を備えて、前記溶断部において溶断
    されたプラスチックフォーム材を加熱溶融する溶融部
    と、 この溶融部において溶融されたプラスチックフォーム材
    溶融物を固形化処理部に移送する移送手段とを備えてい
    ることを特徴とするプラスチックフォーム材の処理装
    置。
  2. 【請求項2】 溶断手段が、回転シャフト及び該回転シ
    ャフトから突設される溶断棒とを備え、この回転シャフ
    トと溶断棒とが熱媒の通路としてあることを特徴とする
    請求項1記載のプラスチックフォーム材の処理装置。
  3. 【請求項3】 掻回し手段が、中空の回転シャフトと、
    この回転シャフトの中空部に両端側で連通されて該回転
    シャフトから突き出すように備えられたパイプとを有
    し、このパイプが熱媒の通路とされていることを特徴と
    する請求項1記載に係るプラスチックフォーム材の処理
    装置。
  4. 【請求項4】 掻回し手段が、回転軸線と平行な複数本
    のパイプを備え、且つ、このパイプが熱媒の通路として
    あることを特徴とする請求項1記載に係るプラスチック
    フォーム材の処理装置。
  5. 【請求項5】 移送手段がスクリューフィーダであるこ
    とを特徴とする請求項1記載に係るプラスチックフォー
    ム材の処理装置。
JP3125197A 1997-01-30 1997-01-30 プラスチックフォーム材の処理装置 Pending JPH10211620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3125197A JPH10211620A (ja) 1997-01-30 1997-01-30 プラスチックフォーム材の処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3125197A JPH10211620A (ja) 1997-01-30 1997-01-30 プラスチックフォーム材の処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10211620A true JPH10211620A (ja) 1998-08-11

Family

ID=12326153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3125197A Pending JPH10211620A (ja) 1997-01-30 1997-01-30 プラスチックフォーム材の処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10211620A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011050921A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Yamamoto Co Ltd 造粒装置
CN112519043A (zh) * 2020-11-16 2021-03-19 温州忻赟工业产品设计有限公司 一种用于快速提高泡沫塑料降解的固化机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011050921A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Yamamoto Co Ltd 造粒装置
CN112519043A (zh) * 2020-11-16 2021-03-19 温州忻赟工业产品设计有限公司 一种用于快速提高泡沫塑料降解的固化机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109016222A (zh) 一种新型环保用废弃塑料回收利用造粒机
CN108995082B (zh) 一种聚氯乙烯树脂回收用的高效造粒机
US6655614B2 (en) Method for re-using expanded styrene and apparatus for processing expanded styrene
JP3582898B2 (ja) プラスチック廃棄物の油化装置
JPH10211620A (ja) プラスチックフォーム材の処理装置
US7204260B2 (en) Apparatus for cleaning polymeric pieces
JPH0242045B2 (ja)
EP0763412B1 (en) Pyrolitic reactor for waste plastic
US6358480B1 (en) Apparatus for decomposing waste plastics
JP2002361492A (ja) 廃棄物の固形化押出し装置
JP2569299B2 (ja) 廃プラスチック材を含む廃棄物の減容固形化装置
JP4067106B2 (ja) 廃複合樹脂ペレット製造装置及びその製造方法
JP4278193B2 (ja) 廃プラスチックの熱分解反応装置
KR20020034653A (ko) 폐비닐의 재생방법 및 폐비닐 펠렛 성형장치
JP2009241072A (ja) 固形化処理装置
JP2008178761A (ja) 発泡プラスチック類の減容装置
JP4048456B2 (ja) 廃プラスチックの脱塩素燃料化方法及びその装置
KR100314920B1 (ko) 폐플라스틱 재생처리 설비에 있어서 폐플라스틱을 조립(造粒)하기 위한 장치
KR101866815B1 (ko) 폐비닐용 용융장치, 이를 포함하는 폐비닐용 용융기
KR100257334B1 (ko) 폐합성수지 재생장치
JP3945777B2 (ja) プラスチック廃材を形状化する廃材処理機
KR102489673B1 (ko) 생분해 플라스틱 원료 제조방법
JP2003165115A (ja) プラスチックフィルム廃材の処理装置
JPH08120285A (ja) 廃プラスチックの熱分解反応装置
JP3246748U (ja) 熱分解反応器