JPH10211195A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JPH10211195A
JPH10211195A JP9016682A JP1668297A JPH10211195A JP H10211195 A JPH10211195 A JP H10211195A JP 9016682 A JP9016682 A JP 9016682A JP 1668297 A JP1668297 A JP 1668297A JP H10211195 A JPH10211195 A JP H10211195A
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JP
Japan
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ray
image
voltage
gas
imaging mode
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JP9016682A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Tonami
寛道 戸波
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】X線強度を強くせずにCT透視撮像形態でのC
T画像(断層像)の画質を向上させる。 【解決手段】この発明のX線CT装置は、CT透視撮像
をおこなう際、CT透視撮像形態の指定と連動して、可
変型安定化電源14から多チャンネル型気体X線検出器
3にバイアス電圧として比例計数動作領域用電圧を供給
印加し検出感度を高くする構成を採っている。この結
果、多チャンネル型気体X線検出器3への入射X線量が
少なくても、透過X線検出データの信号強度が後段の増
幅器(アンプ)ノイズに比べて十分に大きなものとな
り、映像信号のS/N比が改善されて、CT透視撮像形
態でのCT画像の画質が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、非リアルタムで
CT画像を表示するCT通常撮像形態の他に、リアルタ
ムでCT画像を表示するCT透視撮像形態がおこなえる
X線CT装置に係り、特に透視CT形態の撮影において
リアルタムで映し出されるCT画像の画質を向上させる
ための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】病院を始めとする医療機関などで現在使
われているX線CT装置は、以下のような構成の装置で
ある。すなわち、図6に示すように、天板50の上に載
せられた被検体(患者)Mに扇形X線ビームFBを照射
するX線管51と被検体Mからの透過X線を検出する多
チャンネル型気体X線検出器52を被検体Mを挟んで対
向配置したかたちで具備する撮像部53が、X線管51
と多チャンネル型気体X線検出器52の対向配置状態を
維持したまま被検体Mの(図面紙面に垂直な方向に延び
る)体軸Zまわりに回転させられる構成となっている。
そして、この撮像部53の回転位置が適当な位置となる
度にX線管51により被検体Mに対してX線照射をおこ
なうと同時に、気体X線検出器52により透過X線検出
データを検出し、この透過X線検出データにフーリエ変
換法による信号処理を施して画像再度構成を行って、さ
らに得られた再構成画像データに基づきCT画像(断層
像)をTVモニタの画面等に映し出す構成となっている
のである。
【0003】また、図6のX線CT装置は、非リアルタ
ム(オフタイム)でCT画像を表示するCT通常撮像形
態の撮影の他に、リアルタム(オンタイム)でCT画像
を表示するCT透視撮像形態の撮影がおこなえるように
も構成されている。CT透視撮像形態の撮影で得られる
CT画像は、例えば、インターベンショナルアンギオグ
ラフィ(IVR)といった非侵撃法手術行為等の生検や
造影剤注入用の針の先端のモニタリングなどに非常に威
力を発揮する。
【0004】CT透視撮像形態の撮影では、図7に示す
ように、結果的に撮像部53が被検体Mの体軸Zを巡る
一定長さの螺旋軌跡(スパイラル軌跡)HRを描くよう
撮像部53や天板50の移動がおこなわれる間に、X線
強度を低く抑えた弱X線照射で再構成画像データを得
る。いわゆるヘリキャルスキャンが行われるのである。
このヘリキャクスキャンは反復継続(螺旋軌跡HRの往
復で2回のヘリキャルスキャンとなる)され、1回のヘ
リキャルスキャンで得られた再構成画像データに基づ
き、装置の操作部(図示省略)で指定した位置のCT画
像がモニタ(図示省略)の画面に映し出されるととも
に、各ヘリキャルスキャンが行われる毎にCT画像が更
新されることによって透視CTが実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のX線CT装置では、透視CTにおけるCT画像の画
質が低いという問題がある。透視CTの場合、X線曝射
量を通常CTでのX線曝射量の1/100以下といった
僅な量とするので、気体X線検出器によって検出される
透過X線検出データの信号強度が低く、映像信号のS/
N比が悪くなるので、不鮮明な画像しか得られないので
ある。勿論、X線強度を強くすれば、透過X線検出デー
タの信号強度が高くなり、映像信号のS/N比が良くな
るけれど、透視CTの場合にはX線被爆時間が長い上、
患者だけでなく術者もX線を浴びることから、X線強度
を強くすることは出来ない。
【0006】この発明は、上記問題点に鑑み、X線強度
を強くしなくとも、透視CTにおけるCT画像の画質を
実現することができるX線CT装置を提供することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るX線CT
装置は、上記の課題を達成するために、(a)被検体に
X線ビームを扇状に照射するX線発生手段と、(b)被
検体からの透過X線を検出する多チャンネル型気体X線
検出器と、(c)前記X線発生手段と前記気体X線検出
器とを対向させて被検体のまわりに回転させる撮像系移
動手段と、(d)被検体のまわりからのX線ビームの照
射に伴って前記気体X線検出器によって検出される透過
X線検出データを収集するデータ収集手段と、(e)前
記透過X線検出データに基づいて画像再構成をおこなう
画像再構成手段と、(f)画像再構成手段による再構成
画像データに基づくCT画像(断層像)を表示する画像
表示手段とを備えたX線CT装置において、(g)CT
画像を非リアルタムで表示するCT通常撮像形態の指定
と、CT画像をリアルタイムで表示するCT透視撮像形
態との指定を選択的に行う撮像形態指定手段と、(h)
前記気体X線検出器に対し電離箱動作領域用電圧と比例
計数動作領域用電圧を切替え供給できる電圧供給手段
と、(i)前記撮像形態指定手段によってCT通常撮像
形態が指定されたときは、前記X線発生手段から照射さ
れるX線ビームの強度が強くなるように制御するととも
に、前記電圧供給手段が電離箱動作領域用電圧を気体X
線検出器に供給するように制御し、一方、前記撮像形態
指定手段によってCT透視撮像形態が指定されたとき
は、前記X線発生手段から照射されるX線ビームの強度
が弱くなるように制御するとともに、前記電圧供給手段
が比例計数動作領域用電圧を気体X線検出器に供給する
ように制御する制御手段を備えている。
【0008】〔作用〕次に、この発明のX線CT装置で
CT透視撮像形態の撮影が行われる際の映像信号のS/
N比の改善作用について説明する。この発明のX線CT
装置において撮影形態指定手段によりCT透視撮像形態
が指定された場合、X線ビームの強度が弱くなるように
X線発生手段が制御される。一方、撮影形態指定手段に
よるCT透視撮像形態の指定と連動して動作する制御手
段の制御を受けて、電圧供給手段から多チャンネル型気
体X線検出器に比例計数動作領域用電圧が供給される。
比例計数動作領域用電圧が供給された気体X線検出器
は、検出感度が通常のCT撮像の時(電離箱動作領域の
時)の検出感度よりも遙かに高くなり、気体X線検出器
にX線入射量が少なくても、透過X線検出データの信号
強度は、後段の信号増幅系(アンプ)のノイズに比べて
十分に大きなものとなり、映像信号のS/N比が改善さ
れる。
【0009】従来のX線CT装置では、多チャンネル型
気体X線検出器に常に電離箱動作領域用電圧が供給され
ていた。電離箱動作領域では気体X線検出器の印加電圧
が少々変動しても検出信号の強度変動が起こらないから
である。ただ、電離箱動作領域では気体X線検出器の検
出感度が低い。けれども、通常CTの撮影では、気体X
線検出器へのX線入射量が多いので、透過X線検出デー
タの信号強度は、後段の信号増幅系(アンプ)のノイズ
に比べて十分に大きく、映像信号のS/N比は十分であ
り、何ら問題はないのである。
【0010】しかし、透視CTの撮影のように気体X線
検出器へのX線入射量が少ないと、電離箱動作領域での
低検出感度では、透過X線検出データの信号強度は、後
段の信号増幅系(アンプ)のノイズとさほど変わらない
程度となり、映像信号のS/N比が十分でなくなる。こ
の発明のX線CT装置では、CT透視撮像形態の撮影で
は比例計数動作領域での十分な検出感度に切り替え、必
要な映像信号のS/N比を確保するのである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明のX線CT装置の
一実施例を図面を参照しながら詳しく説明する。図1は
実施例に係る医用X線CT装置の全体構成を示すブロッ
ク図、図2は実施例のX線CT装置における多チャンネ
ル型気体X線検出器まわりの構成を示す模式図である。
【0012】実施例のX線CT装置は、天板1の上に載
せられた被検体(患者)Mにファンビーム(扇形X線ビ
ーム)FBを照射するX線管2と、被検体Mからの透過
X線を検出する多チャンネル型気体X線検出器3を被検
体を挟んで対向配置したかたちで配設された撮像部4を
備えているとともに、X線管2と気体X線検出器3の対
向配置状態を維持したまま撮像部4を被検体Mの(図面
紙面に垂直な方向に延びる)体軸Zまわりに回転させる
撮像系移動機構部(撮像系移動手段)5を備えている他
に、天板1を被検体Mを載せたままで移動させる天板移
動機構部6、および、X線管2へX線照射に必要な電力
を供給するX線高電圧電源7を備えている。
【0013】天板1は天板移動機構部6により被検体M
の体軸Z方向や上下・左右の各方向に移動させられる。
撮像系移動機構部5は撮像部4を被検体Mの体軸Zまわ
りを回転させてゆく。撮像部4が適当な回転位置に来る
ごとに、X線高電圧電源7からX線管2へ電力が供給さ
れファンビームFBが照射されると同時に、被検体Mを
透過したX線が気体X線検出器3により検出される動作
が繰り返される。いわゆるヘリカルスキャンでは、図7
に示すように、結果的に撮像部4が被検体Mの体軸Zを
巡る一定長さの螺旋軌跡HRを描くよう撮像部4や天板
1の移動が行われる。撮像部4を体軸Zのまわりに回転
移動させながらZ方向にも直線移動させるか、あるい
は、撮像部4は体軸Zのまわりに回転移動させるだけに
して、天板1の方を体軸Zの方向に直線移動させるよう
にしてもよい。
【0014】また、実施例装置は、多チャンネル型気体
X線検出器3から出力される透過X線検出データを収集
するDAS(データ収集部)8と、透過X線検出データ
を記憶する信号メモリ部9および透過X線検出データに
基づき画像を再構成する画像再構成部10を備えてい
る。DAS8は、増幅器群等を具備しファンビームFB
の照射がおこなわれる度に気体X線検出器3から出力さ
れる検出信号としての透過X線検出データを増幅・収集
するとともに、収集した透過X線検出データを信号メモ
リ部9に送って記憶させる。画像再構成部10は信号メ
モリ部9に記憶された透過X線検出データを随時に読み
だしてフーリエ変換法によるデータ処理を施すことによ
り再構成画像データを作成する。
【0015】さらに、実施例装置は、上述したような装
置の全体的な制御や撮影実行に必要な各種の指令信号を
各部へ送出したりする制御コンソール11と装置の稼働
や撮影条件の設定に必要な入力操作をおこなうための操
作部12、および、CT画像等を映し出すためのTVモ
ニタ(画像表示手段)13を備えている。
【0016】制御コンソール11はコンピュータ(CP
U:中央演算処理部)であり、操作部12の入力操作で
設定されたとおりのCT撮影が行われるように適当なタ
イミングで必要な指令や制御を実行する。例えば、撮像
部4の回転位置が適当な位置となる度にX線管1にX線
照射をおこなわせるようX線管用高電圧電源7を駆動す
る。
【0017】操作部12はキーボードやマウスなどでも
って構成されている。操作部12からTVモニタ13に
表示する断層面の位置を指定する入力操作が行われる
と、画像再構成部10による再構成画像データに基づき
指定された位置の断層面のCT画像(断層像)がTVモ
ニタ13の画面に映し出される。さらに、実施例装置
は、この他、(詳しくは後述するが)多チャンネル型気
体X線検出器3へ印加電圧を供給するため、可変型安定
化電源14なども備えている。
【0018】また、実施例のX線CT装置では、非リア
ルタム(オフタイム)でCT画像を表示するCT通常撮
像形態の撮影の他に、リアルタム(オンタイム)でCT
画像を表示するCT透視撮像形態の撮影がおこなえるよ
う構成されている。CT通常撮像形態の撮影と、CT透
視撮像形態の撮影との違いは、X線管1から照射される
X線ビームの強度が、CT透視撮像形態ではCT通常撮
像形態の場合の数100分の1と非常に弱くなること
と、CT通常撮像形態の場合はCT画像の表示が非リア
ルタム(オフタイム)であるのに対し、CT透視撮像形
態の場合はCT画像の表示がリアルタム(オンタイム)
となることである。この撮影形態の指定設定は操作部1
2からの入力操作により行われる。したがって、撮影形
態指定手段は操作部12と制御コンソール11を中心に
構成されていることになる。
【0019】CT透視撮像形態の撮影では、例えば、い
わゆるヘリキャルスキャンが反復継続するかたちで行わ
れる(図7に示す螺旋軌跡HRの往復で2回のヘリキャ
ルスキャンとなる)。1回のヘリキャルスキャンで得ら
れた再構成画像データに基づき、操作部12で指定した
位置のCT画像がTVモニタ13の画面に映し出される
とともに、各ヘリキャルスキャンが行われる度にTVモ
ニタ13の画面のCT画像が更新されることによって透
視CTが実現される。
【0020】そして、この発明のX線CT装置では、多
チャンネル型気体X線検出器3へのバイアス電圧とし
て、CT通常撮像形態の設定時は電離箱動作領域用電圧
が与えられ、CT透視撮像形態の設定時は比例計数動作
領域用電圧が与えられるよう撮影形態の設定と連動して
バイアス電圧の切替えがおこなわれるようにも構成され
ている。以下、この特徴的な点を具体的に説明する。
【0021】多チャンネル型気体X線検出器3は、図2
に示すように、金属層22aの内側に電極サポート用絶
縁層22bが設けられた気密容器21の内側空間にチャ
ンネル数に相当する多数のバイアス電極23と信号電極
24とが所定の距離を隔てて交互に配置されているとと
もに、Xeガスが封入された構成となっている。バイア
ス電極23には同一のバイアス電圧が可変型安定化電源
24から印加されるように電気配線25が施されてお
り、また信号電極24から個別に検出信号がそれぞれ取
り出されてDAS8の増幅器8aに接続されるよう電気
配線26が施されている。
【0022】Xeガス封入の気体X線検出器3の場合、
図3に示すように、バイアス電極23に負のバイアス電
圧が印加される。X線が入射するとバイアス電極23と
信号電極24の間に電流iが流れる。電流iが流れるの
に伴って抵抗器29の両端に透過X線検出データとして
の電圧信号が発生し、これが増幅器8aで増幅される。
図3では1チャンネル分だけの構成を示しているが、全
チャンネルで同じ構成で同様に検出動作がなされて、チ
ャンネル数に相当する個数の透過X線検出データが得ら
れる。
【0023】一方、気体X線検出器3の場合、バイアス
電圧の値によって検出感度が異なる。図4は気体X線検
出器3のバイアス電圧(電極間電圧)とイオン対数(電
流iの量,すなわち検出感度)の関係の一例を示す。図
4に示すように、気体X線検出器3のバイアス電圧が2
50Vに達するまでは、電離箱動作領域と言われるバイ
アス電圧の増加に対し検出感度が殆ど変化せず一定とな
る領域である。検出感度は幾分低目でも、バイアス電圧
の変動があっても検出感度が殆ど変化せず、安定した検
出動作が行える。気体X線検出管3のバイアス電圧が2
50Vを越えるころから比例計数動作領域と言われるバ
イアス電圧の増加につれて検出感度が高くなってゆく領
域である。
【0024】そして、可変型安定化電源14は、電離箱
動作領域用電圧と比例計数動作領域用電圧が切替え供給
可能に構成されている。可変型安定化電源14は、出力
電圧の安定度が高いものほど望ましい。特に、比例計数
動作領域用電圧の方の電圧安定度の高いことが望まれ
る。電離箱動作領域と比例計数動作領域の境目のバイア
ス電圧値は、図4では250V弱であるが、両領域の境
目のバイアス電圧値は、検出器の構造や封入ガスの種
類、電極間距離などに応じて変化する。通常、電離箱動
作領域用電圧は、300V〜500Vの範囲から選択さ
れ、比例計数動作領域用電圧は、500V〜5kVの範
囲から選択される。
【0025】また、図5は入射X線量と検出信号強度の
関係を示すグラフである。図5では縦軸・横軸ともに対
数目盛りであり、1目盛りが1桁の量の変化を示す。電
離箱領域用電圧の印加時は実線で示される関係とな
り、比例計数領域用電圧の印加時は実線で示される関
係となる。また、X線の検出には量子ノイズ(量子変
動)という特有の性質があり、この特有の性質により、
電離箱領域用電圧の印加時は検出信号強度が一点鎖線
で示される範囲まで変動することを考慮し、比例計数領
域用電圧の印加時は一点鎖線で示される範囲まで変動
することを考慮する必要がある。また、点線は増幅器
ノイズレベルを示す。
【0026】そして、実施例装置の場合、CT通常撮像
形態の設定時は、多チャンネル型気体X線検出器3に電
離箱動作領域用電圧が与えられる。検出感度は幾分低目
であるが、通常CTの撮影は強X線放射で行われ、気体
検出器3にはX線が十分な量で入射するので、検出感度
が幾分低目であっても、図5の実線が示すとおり強度
の十分な検出信号が得られる。また検出信号の変動下限
を示す量子ノイズレベルも、図5の一点鎖線と点線
が示すとおり、増幅器ノイズレベルを遙かに上まわって
おり、映像信号のS/N比が良好で良質なCT画像が得
られることは明白である。
【0027】一方、実施例装置の場合、CT透視撮像形
態の設定時は多チャンネル型気体X線検出器3に比例計
数動作領域用電圧が与えられる。仮に、もしCT透視撮
像形態の設定時も電離箱動作領域用電圧が与えられる
と、透視CTは弱X線放射で行われ、気体検出器3への
X線入射量が少なくて、図5の実線が示すとおり増幅
器ノイズレベル程度の強度が不十分な検出信号しか得ら
れない。また、検出信号の変動下限を示す量子ノイズレ
ベルは、図5の一点鎖線と点線が示すとおり増幅器
ノイズレベル程度を下回るようになる。その結果、検出
信号はノイズに埋もれてしまい、映像信号のS/N比が
低下して、良質なCT画像が得られないのである。
【0028】しかし、実施例装置では、CT透視撮像形
態の設定時は比例計数動作領域用電圧がX気体X線検出
器3に与えられるので、検出感度が非常に高くなり(例
えば1桁あがり)、気体検出器3へのX線入射量が少な
くても、図5の実線が示すとおり強度の十分な検出信
号が得られ、検出信号の変動下限を示す量子ノイズレベ
ルも、図5の一点鎖線と点線が示すとおり増幅器ノ
イズレベルを十分に上まわり、映像信号のS/N比は良
好なものとなる。この結果、CT透視撮像形態における
CT画像の画質は従来よりも遙かに向上する。
【0029】実施例のX線CT装置において、操作部1
2によりCT通常撮像形態の撮影が設定された時は、図
1に示すように、制御コンソール11からの指令信号を
受けてX線管用高電圧電源7から大きな電力がX線管2
に供給されると同時に、可変型安定化電源14から電離
箱動作領域用電圧が気体X線検出器3に与えられて、通
常CT撮影が進められる。また、実施例のX線CT装置
において、操作部12によりCT透視撮像形態の撮影が
設定された時は、制御コンソール11からの指令信号を
受けたX線管用高電圧電源7から少ない電力がX線管2
に供給されると同時に、可変型安定化電源14から比例
計数動作領域用電圧が気体X線検出器3に与えられて、
透視CT撮影が進められる。なお、実施例装置では可変
型安定化電源14の切替え制御をおこなう供給電圧制御
手段は制御コンソール11が担っていることになる。
【0030】
【発明の効果】この発明のX線CT装置によれば、X線
強度の弱いCT透視撮像形態の撮影の設定と連動して多
チャンネル型気体X線検出器に比例計数動作領域用電圧
が供給され、検出感度が高められる構成になっていて、
気体X線検出器への入射X線量が少なくても、透過X線
検出データの信号強度は後段の信号増幅系(アンプ)の
ノイズに比べて十分に大きなものとなるので、映像信号
のS/N比が改善され、X線強度を強くしなくとも、C
T透視撮像形態におけるCT画像の画質が向上すること
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の医用X線CT装置の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図2】実施例装置における気体X線検出器まわりの構
成を示す模式図である。
【図3】気体X線検出器によるX線検出動作を説明する
模式図である。
【図4】気体X線検出器のバイアス電圧と検出感度の関
係を示すグラフである。
【図5】気体X線検出器の入射X線量と検出信号強度の
関係を示すグラフである。
【図6】従来のX線CT装置の要部構成を示す模式図で
ある。
【図7】X線CT装置のヘリキャルスキャン時の撮像部
の移動経路の説明図である。
【符号の説明】
1 …天板 2 …X線管 3 …多チャンネル型気体X線検出器 4 …撮像部 5 …撮像系駆動機構部 7 …X線管用高電圧電源部 10 …画像再構成部 11 …制御コンソール 12 …操作部 13 …TVモニタ 14 …可変型安定化電源 FB …ファンビーム M …被検体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)被検体にX線ビームを扇状に照射す
    るX線発生手段と、(b)被検体からの透過X線を検出
    する多チャンネル型気体X線検出器と、(c)前記X線
    発生手段と前記気体X線検出器とを対向させて被検体の
    まわりに回転させる撮像系移動手段と、(d)被検体の
    まわりからのX線ビームの照射に伴って前記気体X線検
    出器によって検出される透過X線検出データを収集する
    データ収集手段と、(e)前記透過X線検出データに基
    づいて画像再構成をおこなう画像再構成手段と、(f)
    画像再構成手段による再構成画像データに基づくCT画
    像(断層像)を表示する画像表示手段とを備えたX線C
    T装置において、(g)CT画像を非リアルタムで表示
    するCT通常撮像形態の指定と、CT画像をリアルタイ
    ムで表示するCT透視撮像形態との指定を選択的に行う
    撮像形態指定手段と、(h)前記気体X線検出器に対し
    電離箱動作領域用電圧と比例計数動作領域用電圧を切替
    え供給できる電圧供給手段と、(i)前記撮像形態指定
    手段によってCT通常撮像形態が指定されたときは、前
    記X線発生手段から照射されるX線ビームの強度が強く
    なるように制御するとともに、前記電圧供給手段が電離
    箱動作領域用電圧を気体X線検出器に供給するように制
    御し、一方、前記撮像形態指定手段によってCT透視撮
    像形態が指定されたときは、前記X線発生手段から照射
    されるX線ビームの強度が弱くなるように制御するとと
    もに、前記電圧供給手段が比例計数動作領域用電圧を気
    体X線検出器に供給するように制御する制御手段を備え
    ていることを特徴とするX線CT装置。
JP9016682A 1997-01-30 1997-01-30 X線ct装置 Pending JPH10211195A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000080866A (ja) * 1998-09-04 2000-03-21 Nichias Corp 防火防煙シャッター
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JP2007319397A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc X線ct装置

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