JPH10210948A - 納豆含有粘稠食品およびその製造法 - Google Patents

納豆含有粘稠食品およびその製造法

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JPH10210948A
JPH10210948A JP9007825A JP782597A JPH10210948A JP H10210948 A JPH10210948 A JP H10210948A JP 9007825 A JP9007825 A JP 9007825A JP 782597 A JP782597 A JP 782597A JP H10210948 A JPH10210948 A JP H10210948A
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JP
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natto
liquid
food
honey
fermented
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English (en)
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Michiko Matsuda
田 美知子 松
敏 清 ▲高▼橋
Toshikiyo Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の納豆含有粘稠食品は、有機酸を
含有すると共にゲル化された液状糖質に納豆が含有され
て、かつ納豆菌が生息していることを特徴としている。
また、この納豆含有粘稠食品は、有機酸を含有する液状
糖質に、納豆を浸漬して、納豆に液状糖質を浸透させる
工程、前記工程で得られる納豆を含む液体から納豆およ
び固形分と、液体成分と分離する工程、分離された液状
成分に、加熱下にゲル化剤を溶解・分散させる工程、該
ゲル化剤が溶解・分散された液体成分に、前記濾別され
た納豆を加える工程を含む方法により製造することがで
きる。 【効果】 本発明によれば、納豆を糸引きおよび臭気が
なくなるので、従来和食に用いられていた納豆の用途を
洋食にまで拡張することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、納豆を含量する新規な食
品およびこの食品を製造する方法に関する。さらに詳し
くは本発明は、旧来から専ら和食に用いられていた納豆
を、洋風にした納豆入りの新規な食品およびこの食品を
製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術】納豆は、よく煮た白大豆等に納豆菌を移植
するか、あるいは白大豆等を藁づとなどに入れて適温に
置き、納豆菌を繁殖させた食品であり、強い糸引きと独
特の臭気を有するにも拘わらず、大豆タンパク質が豊富
で、古くから東日本を中心にして和食のご飯に付け合わ
せる副食品として広く食されている。
【0003】納豆の旨味は、強い糸引きと独特の臭気
(一般にはタンパク質の分解によるアンモニア臭が主体
であると謂われている)と熟成されたタンパク質に由来
するが、これらのうち、糸引きおよび臭気は洋食にはな
じまないので、専ら和食として、例えばご飯と共に食さ
れている。また、人によっては、納豆の旨味である強い
糸引きと独特の臭気を極度に嫌い、納豆を食することが
できない人も多いのもまた納豆のおかれている現状でも
ある。
【0004】従って、納豆の有する強い糸引きと独特の
臭気をなくすれば、納豆嫌いの人も納豆を食するように
なり、その消費量は飛躍的に上昇する。また、納豆は醤
油、塩分を含むだし汁 、さらに必要によりマスタード
等を加えてよく練り、白米と共に食するのが一般的であ
りこうして食することが極めて多い。即ち、納豆の強い
糸引きおよび独特の臭気の為に、一部にピラフに入れた
り、みそ汁に入れたりすることも行われているが、こう
した調理法によって消費される量は、納豆の一般的な食
しかたによって消費される量と比較すると極めて少量で
ある。しかも、こうした納豆の用途は、和食に限られ、
洋風の食事に納豆が登場することはない。
【0005】納豆が洋風の食事になじまない理由は、第
1に強い糸引きであり、第2に独特の臭気であり、そし
て、第3には、納豆は醤油を用いて食するのが一般的で
あることから、納豆が醤油味であり、醤油味の納豆を洋
風の食事に用いることに抵抗感があるからである。
【0006】従って、納豆の強い糸引きおよび独特の臭
気を除くことができ、かつ納豆が醤油味で食するという
既存概念を打破すれば、納豆を洋風の食事の場において
も食することができ、その消費量を飛躍的に向上させる
ことが可能となる。
【0007】なお、特公平5−15413号、特公平6
−55120号、特開平2-142444号、特開平4
−267847号および特開平5−260922号に納
豆に関連する食品あるいは飲料に発明が開示されてい
る。特に特公平6−55120号には、タンパク質と糖
質を含む媒体に納豆菌を培養し、さらに果汁と糖液を添
加して発酵させて得られる飲料の発明が開示されている
が、ここでは大豆に納豆菌を植え付けた所謂納豆は使用
されていない。
【0008】
【発明の目的】本発明は、納豆を用いた新規な食品を提
供することを目的としている。さらに詳しくは本発明
は、納豆固有の糸引きがなく、また納豆固有の臭気も著
しく低減され、しかも醤油味でないペースト状の納豆含
有食品を提供することを目的としている。
【0009】さらに、本発明の食品は、従来はほとんど
食されることがなかった洋風の食事においても違和感が
ない納豆含有食品を提供することを目的としている。そ
して、本発明は、こうした納豆含有食品を製造する方法
を提供することをも目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明の納豆含有粘稠食品は、有機酸を
含有すると共にゲル化された液状糖質に納豆が含有さ
れ、かつ納豆菌が生息していることを特徴としている。
【0011】また、本発明の納豆含有粘稠食品は、有機
酸を含有する液状糖質に、納豆を浸漬して、納豆に液状
糖質を浸透させる工程、前記工程で得られる納豆を含む
液体から納豆および固形分と、液体成分と分離する工
程、分離された液体成分に、加熱下でゲル化剤を溶解・
分散させる工程、該ゲル化剤が溶解・分散された液体成
分に、前記濾別された納豆を加える工程を含む方法によ
り製造することができる。
【0012】本発明の納豆含有粘稠食品には、納豆特有
の糸引きがなく、しかも納豆固有の臭気もほとんどな
い、甘味のマーマレードのようなものである。この納豆
含有粘稠食品は、例えばジャムのようにしてパンに塗る
か、ジャムパンのようにして菓子パンのようにパン内部
に詰め込んで食するのに適している。
【0013】この納豆含有粘稠食品中には納豆菌が生息
しているので、他の菌の繁殖が抑制される。また、この
食品の主成分は、納豆と、蜂蜜のような液状糖質である
ので健康食品としても優れている。しかも、納豆とは別
の意味で美味であり、納豆好きな人は勿論、納豆のイメ
ージがほとんどないので、納豆自体があまり好きでない
人でも抵抗なく食することができる。
【0014】
【発明の具体的説明】次に本発明の納豆含有粘稠食品お
よびこの食品の製造方法について製造方法に沿って具体
的に説明する。
【0015】本発明の納豆含有粘稠食品を製造するに際
しては、まず、納豆、液状糖質、有機酸を用意する。こ
こで使用される納豆には特に制限はなく、通常の納豆を
使用することができる。
【0016】また、液体糖質としては、通常は、蜂蜜を
用いる。蜂蜜は通常フルクトースを主成分であり、その
代表的な組成例を以下に示す。 水分 13.4〜22.9重量% フルクトース 55.3〜44.3重量% グルコース 22.0〜40.8重量% マントース 2.7〜16.0重量% 砂糖 0.3〜 7.6重量% オリゴ糖 0.1〜 8.5重量% その他 0 〜13.2重量% なお、上記の組成は、蜂蜜の組成の一例であってこれに
限定されるものではない。そればかりか、本発明では蜂
蜜の他に室温(通常は25℃)において液状を呈する糖
質を使用することができる。一般に、糖類は、結晶性が
高くなるほど固体状になりやすいので本発明では比較的
結晶化度が低い糖類を使用することが好ましい。蜂蜜以
外であってこのような糖類の例としては、メープルシロ
ップ、ブドウ糖、果糖液糖、オリゴ糖液糖を挙げること
ができる。なお、上記蜂蜜の例で示すように、これらの
糖質は、複数の糖質の組み合わせであってもよく、また
水を含有していてもよい。
【0017】本発明で用いられる有機酸としては、食用
有機酸を使用する。このような食用有機酸としては、本
発明では、通常は、レモン、オレンジ、グレープフルー
ツ、リンゴおよびパイナップル等の果実汁が使用され、
さらに本発明では、レモン、オレンジおよびグレープフ
ルーツ等柑橘系果実汁を用いることが好ましい。
【0018】このような柑橘系果実汁は、単独であるい
は組み合わせて使用することができる。通常、柑橘系果
実汁は、柑橘系果実を輪切りにして蜂蜜内にいれること
により供給されるが、こうした柑橘系果実汁の成分は公
知であるので、人工の柑橘系果実汁を用いることもでき
る。
【0019】また、ゲル化剤としては、ペクチン、カラ
ギーナン等を使用することができる。さらに上記以外に
も、糖度の調整の為に砂糖、粘度の調整にアルギン酸ナ
トリウムなどを用いることもできる。
【0020】本発明の納豆含有粘稠液体は、次のように
して製造することができる。なお、本発明において、以
下、納豆として市販の納豆「くめ・クォリティ・プロダ
クツ(株)製、商品名:水戸撰品)を使用し、「液体糖
質」として蜂蜜を用い、柑橘系果実汁として、レモンを
厚さ約3〜5mmにスライスしたレモン輪切りを用い、ゲ
ル化剤としてペクチンを用い、味覚調整の為に砂糖を使
用した例を示すが、これらの各成分は、上記成分と置き
代えることができる。
【0021】まず、滅菌したガラス瓶に納豆、蜂蜜、レ
モン輪切りを入れる。これらの仕込み方法に特に制限は
ないが、納豆、蜂蜜およびレモンを少量づつ入れ、この
納豆、蜂蜜およびレモンからなる層を何層も重ねるよう
に仕込むことが好ましい。
【0022】仕込み当初、納豆は強く糸を引き、蜂蜜は
相当の粘度を有しているが、レモンの輪切りを加えるこ
とにより、蜂蜜の粘度は低下し、納豆の糸引きも次第に
少なくなる。
【0023】納豆と蜂蜜とは、重量比で、通常は2:3
〜3:7の重量比で仕込まれる。また、レモンの輪切り
は、納豆と蜂蜜との合計重量100重量部に対して通常
は5〜7重量部、好ましくは5〜6重量部の範囲内で使
用される。
【0024】こうして上記の原料を仕込んだ後、時々転
倒撹拌して、全体をなじませて、納豆の粒子(大豆粒
子)内に蜂蜜および柑橘系果実汁が浸透するようにする
ことが好ましい。また、粘度が高く撹拌が充分に行われ
ない場合には、滅菌した撹拌棒等で全体を均一にするこ
ともできる。
【0025】上記のようにして、通常は7日間以上、好
ましくは7〜10日間、納豆を、蜂蜜および柑橘系果実
汁に浸漬することにより、蜂蜜および柑橘系果実汁が納
豆の中に浸透して、納豆固有の糸引きがなくなる。また
柑橘系果実汁によって納豆特有の臭いも相当少なくな
る。さらに柑橘系果実汁からの水分によって、蜂蜜の粘
度が低下する。
【0026】上記のようにして納豆を蜂蜜および柑橘系
果実汁に漬け込んだ後、所定期間経過後、濾過部材を用
いて液体成分と納豆およびレモンの輪切りとを分離す
る。分離される納豆およびレモンの輪切りは相当大きい
ので、ここで使用される濾過部材としては、納豆が透過
しないものであればよく、例えばザル等が使用される。
また、この濾過部材の目が細かすぎると蜂蜜を主成分と
する液体成分の濾過速度が遅くなる。
【0027】これとは別に、水100重量部に、通常は
3〜5重量部のペクチン、並びに、糖度の調整およびペ
クチンのゲル化のための砂糖を15〜20重量部添加し
て加熱下にこれらの成分を溶解する。
【0028】次いで、前述のようにして固形分である納
豆およびレモンの輪切り等が除去された蜂蜜を主成分と
する濾過液を上記ペクチンを含有する水溶液に加える。
濾過液は、ペクチンの水溶液100重量部に対して通常
は60〜100重量部の範囲内の量で加えられる。な
お、この両者の量は、ペクチンに代表されるゲル化剤の
種類によって大幅に異なる。また、使用される砂糖の量
は、例えば、得られる納豆含有粘稠食品の糖度が、例え
ば屈折計等で測定して、屈折率(Brix)55〜60の範囲
内になるように調整される。
【0029】上記のようにして濾過された蜂蜜を加えて
加熱すると、アクのような泡が発生するので、この泡を
丁寧に除去する。次いで、前記操作で濾別した納豆を、
上記液体成分(蜂蜜、ペクチンを溶解する水)100重
量部に対して通常は60〜70重量部、好ましくは62
〜67重量部の量で配合し、引き続き加熱する。加熱す
ると豆の皮が浮いてくるので、この皮を丁寧に除去す
る。
【0030】コップテストで濃縮度を確認すると共に、
屈折率を測定する。必要により、水、砂糖、蜂蜜などを
加えて濃度、及び、屈折率を所定の範囲内にすることが
できる。ここで屈折率は、通常は55〜60の範囲内に
ある。また、コップテストでは、ビーカー内の清水中に
濃縮中のゼリー状態の液体を滴下したとき、ビーカー底
で液体が固まれば濃縮終点とし、溶解すれば濃縮不充分
とする。
【0031】濃縮終了後、直ちに50%クエン酸水溶液
のようなpH値低下剤を加えて、そして、納豆が均一に
なるようによく撹拌し、瓶詰め可能な程度の温度まで冷
却し、滅菌した容器に充填して保存する。
【0032】上記のようにして処理した納豆含有粘稠食
品中には、通常は、1×104個/g〜3×104個/g
の納豆菌が生存しており、本発明の納豆含有粘稠食品
は、少なくとも実験した範囲である71日経過後も大腸
菌、セレウス菌、カビ等の発生は見られない。
【0033】こうして得られた納豆含有粘稠食品は、淡
褐色〜褐色のゼリー中に納豆の豆が分散している状態に
なる。この納豆含有粘稠食品は、上記のように納豆を蜂
蜜に漬け込んだ後、一旦納豆を分離して、ペクチンを加
えた後、再び納豆を加えており、加熱による納豆菌の死
滅を抑制しつつ納豆を分散させているので、この粘稠食
品内には納豆菌が生息しているにも拘わらず、水分活性
が低く長期間の保存が可能である。
【0034】また、本発明において、有機酸、特に有機
酸として柑橘系の果実汁を加えることにより、納豆の糸
引きがなくなる。そして、蜂蜜と柑橘系の果実汁とを併
用することにより、納豆独特の臭いを著しく低減するこ
とができる。
【0035】さらに、この納豆含有粘稠食品は、本質的
に蜂蜜ベースであるために、和食よりも洋食になじみや
すい。例えば、従来からパンに用いられているイチゴジ
ャムあるいはオレンジマーマレードのようにパンに塗布
するか、例えばジャムパンのジャムの代わりにパンの中
に充填することもでいる。
【0036】また、納豆に上記のような処理を施しては
いるが、本発明の納豆含有粘稠食品には、納豆が本質的
に有している栄養成分は損なわれておらず、逆に蜂蜜を
加えることにより、蜂蜜の有する栄養成分が加わり、極
めて健康によい。
【0037】
【発明の効果】本発明により、納豆の新たな用途が提供
される。即ち、従来は和食にしかなじまないと考えられ
ていた納豆を洋風の食事にもその使用範囲を広げること
ができる。
【0038】また、本発明の製法を採用することによ
り、納豆特有の強い糸引きをなくすことができ、さらに
納豆特有の独特の臭いも相当緩和される。このように納
豆特有の性質(納豆を好まない人にとっては好ましくな
い性質)はなくなるが、納豆の有する栄養成分、保存性
等の優れた特性はそのまま維持される。
【0039】このように本発明の納豆含有粘稠食品は、
上記のように納豆の優れた特性を残して糸引きおよび臭
気等の納豆固有の特性は発現していない。このため、例
えば本発明の納豆含有粘稠食品をパンに塗布するなどこ
れまで納豆が用いられていなかった分野で納豆を食する
ことを可能にするものであり、納豆消費量の飛躍的増加
が期待できる。また、納豆菌が生存しており、静菌効
果、消化器官に対する良好な影響が期待できる。
【0040】
【実施例】次に本発明について実施例を示して詳細に説
明するが、本発明はこれらによって限定的に解釈される
べきではない。
【0041】
【実施例1】滅菌したガラス瓶に、納豆400g、蜂蜜
600gおよびレモンの輪切り(種を除いたもの)50
gを入れた。瓶詰めには、蜂蜜、納豆、レモンの輪切り
の順序で多層積層した。こうして瓶詰めした後、この瓶
の中身を転倒混和して、上記3種類の材料を混合した。
【0042】こうして得られた混合物の粘度は非常に高
く、ほとんど固まりに近い状態であった。上記のように
して調製した混合物を、室温(20〜25℃)で1週間
浸漬し、時々転倒混和した。こうして浸漬すると、蜂蜜
はレモンの水分でさらりとして液体になり、このさらっ
とした蜂蜜の中に納豆の豆が浸かっている状態になる。
【0043】1週間経過後、ガラス瓶の中の混合物を、
受け容器の上に置かれたザルにあけ、納豆およびレモン
の輪切り(ザル)と、蜂蜜部分(受け容器)とを分離し
た。なお、ザル中のレモンの輪切りはこの段階で除去し
た。
【0044】これとは別のホーロー容器に水200mlを
入れ、沸騰させた。この沸騰した水に、ペクチン10g
およびグラニュー糖32gの混合物を入れ、ペクチンを
完全に溶解させた。
【0045】こうしてペクチンとグラニュー等とが溶解
した水溶液を沸騰させ、この水溶液に上記工程で受け容
器に分離した蜂蜜部分150gを加え、再び沸騰させ
た。沸騰することによりアクのような泡が発生するの
で、これを丁寧にすくい取った。
【0046】次いで、上記の混合物にザルにより分離さ
れた納豆250gを加えた。納豆の皮が浮いてくるの
で、これを丁寧にすくい取った。コップテストで濃縮度
を確認すると共に、屈折計で糖度を測定した。
【0047】濃縮度が適当になり、屈折率が55〜60
になった時点で濃縮(加熱)を止め、この際50%のク
エン酸を添加して均一に溶解させた。こうして得られた
納豆を含有する粘稠液を85℃まで冷却し、滅菌したガ
ラス瓶に充填して25℃および40℃で保存した。
【0048】この粘稠液を上記温度で保存して、大腸菌
群、セレウス菌、カビ、芽胞子の繁殖状況を調べた。ま
た、この粘稠液中の栄養細胞数、Brix値(糖度)、
pH値、L値(明るさ)、a値(赤み)、b値(黄み)
および製造時の色に対する経時的な色の差を調べた。結
果を表1(25℃保存)および表2(40℃保存)に示
す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】なお、上記の各特性の測定は次のようにし
て行った。大腸菌群: デゾキシコレート培地(ニッスイ(株)製)
を用いて37℃、24時間培養して評価した。
【0052】セレウス菌:卵黄液加・NGKG観点基礎培地
(ニッスイ(株)製)を用いて37℃、24時間培養して
評価した。カビ: クロラムフェニコールを100μg/ml添加し
たポテトデキストロース寒天培地(ニッスイ(株)製)で
25℃、5日間培養して評価した。
【0053】芽胞子:97℃で5分間熱処理したものを
芽胞子数とした。NUTRIENT AGAR(DIFCO)、40℃、24
時間培養栄養細胞数: NUTRIENT AGAR(DIFCO)、40℃、24時間
培養測定された芽胞子数を引いて求めた。
【0054】Brix値(糖度):(株)アタゴ製、アッ
ペ屈折計にて測定した。pH値: (株)堀場製作所製、pHメーターを用いて納豆
を含有する粘稠液と等量の脱イオン水を加えて、この水
溶液のpH値を測定した。
【0055】L値、a値、b値:ミノルタカメラ(株)
製、色彩色差計CR-310を用いて測定した。色差: 上記のようにして測定したL値、a値、b値に基
づいて、次式で求めた。
【0056】(ΔL2+Δa2+Δb21/2

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機酸を含有すると共にゲル化された液
    状糖質に納豆が含有されて、かつ納豆菌が生息している
    ことを特徴とする納豆含有粘稠食品。
  2. 【請求項2】 有機酸を含有する液状糖質に、納豆を浸
    漬して、納豆に液状糖質を浸透させる工程、前記工程で
    得られる納豆を含む液体から納豆および固形分と、液体
    成分と分離する工程、分離された液体成分に、加熱下に
    ゲル化剤を溶解・分散させる工程、該ゲル化剤が溶解・
    分散された液体成分に、前記濾別された納豆を加える工
    程を含むことを特徴とする納豆含有粘稠食品の製造方
    法。
JP9007825A 1997-01-20 1997-01-20 納豆含有粘稠食品およびその製造法 Pending JPH10210948A (ja)

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