JPH10210789A - 2相誘導モータ用2相インバータ回路 - Google Patents

2相誘導モータ用2相インバータ回路

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JPH10210789A
JPH10210789A JP9023194A JP2319497A JPH10210789A JP H10210789 A JPH10210789 A JP H10210789A JP 9023194 A JP9023194 A JP 9023194A JP 2319497 A JP2319497 A JP 2319497A JP H10210789 A JPH10210789 A JP H10210789A
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JP
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stator
circuit
phase
inverter circuit
induction motor
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JP9023194A
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Inventor
Hitoshi Yoshioka
均 吉岡
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Yutaka Electric Mfg Co Ltd
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Yutaka Electric Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステータコイルと、ロータからなる2相誘導
モータを用い、簡単な構成による2相インバータ回路に
て回転数制御やトルク制御のできるものを安価に提供す
ることを目的とする。 【構成】 ステータ17を構成する奇数番目のステータ
コイル28同士および偶数番目のステータコイル28同
士をそれぞれ直列に接続し、2相発振回路34による同
一振幅、同一周期のsin波およびcos波を出力する
インバータ回路部13を、それぞれのステータコイル2
8に接続して回転磁界を発生するようにしたことを特徴
とする2相誘導モータ用2相インバータ回路である。こ
のような構成により、本発明では、入力回路11および
整流平滑回路12、2相発振回路34、高速起動回路3
7、正相/逆相回路35、3角波発振回路40は、si
n波出力とcos波出力に対して共通の1回路設ければ
よく、また、インバータ回路部13、交流出力電圧検出
回路39および誤差増幅回路38、比較回路41および
休止期間回路42、過電流保護回路43は、sin波出
力用とcos波出力用にそれぞれ2組設ければよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定的に設けられ
たステータコイルと、このステータコイルに臨ませて着
脱自在に設けられたロータからなる2相誘導モータを駆
動するための2相インバータ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導モータは、3相誘導モータ2
が主であり、回転数やトルクの制御を行うためには、出
力電圧や出力周波数を可変する必要があり、図19に示
すような3相インバータ回路3が必要となる。
【0003】3相誘導モータ2は、3×n(n=1,
2,…)個の励磁コイル7を120°の角度で円周上に
配置し、ロータ8を回転自在に支持したものである。こ
の3相誘導モータ2の駆動には、図20に示すような3
組の正弦波を120°の位相差としたU相、V相、W相
の各信号を供給する必要がある。この3相誘導モータ2
を駆動する3相インバータ回路3は、基本的に6個のス
イッチ素子Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6を具備
し、かつ、3相をそれぞれ制御するためにU相、V相、
W相の各信号出力端子を持った制御回路5が接続され
る。なお、符号4は、ノイズフィルタと全波整流平滑の
ための電力変換部である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来
は、誘導モータとして3相誘導モータ2が主に用いられ
ていたため、3相インバータ回路3のスイッチ素子を6
個必要とし、かつ、制御回路5も3相をそれぞれ制御す
るので3組必要とし、したがって、回路構成が複雑で、
しかも高価であるという問題があった。
【0005】本発明は、ステータコイルと、着脱自在の
ロータからなる2相誘導モータを用い、簡単な構成によ
る2相インバータ回路9にて回転数制御やトルク制御の
できるものを安価に提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転磁界を発
生するステータ17と、このステータ17に近接して回
転自在に支持した着脱可能なロータ18からなる2相誘
導モータ16において、前記ステータ17を構成する円
形に配置された偶数個のステータコイル28に対して、
奇数番目のステータコイル28同士および偶数番目のス
テータコイル28同士をそれぞれ直列に接続し、2相発
振回路34による同一振幅、同一周期のsin波および
cos波を出力するインバータ回路部13を、前記それ
ぞれのステータコイル28に接続して回転磁界を発生す
るようにしたことを特徴とする2相誘導モータ用2相イ
ンバータ回路である。
【0007】本発明では、2相誘導モータ用2相インバ
ータ回路を構成するため、入力回路11および整流平滑
回路12、2相発振回路34、高速起動回路37、正相
/逆相回路35、3角波発振回路40は、sin波出力
とcos波出力に対して共通に使用できるので、それぞ
れ1回路設ければよく、また、インバータ回路部13、
交流出力電圧検出回路39および誤差増幅回路38、比
較回路41および休止期間回路42、過電流保護回路4
3は、sin波出力用とcos波出力用にそれぞれ2組
設ければよい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の基本的構成は、従来の3
相誘導モータ2に代えて、図2および図3に示すような
2相誘導モータ16とし、かつ、従来の3相インバータ
回路3に代えて図1に示すような2相インバータ回路9
とすることにより、スイッチ素子を基本的に4個で構成
しながら、2相誘導モータ16により高回転、高トルク
を得るとともに、低価格でありながら、3相インバータ
回路と同等の性能を簡単に得ようとするものである。
【0009】前記2相誘導モータ16の具体的構造を図
2および図3により説明する。2相誘導モータ16は、
回転磁界を発生するための固定的に設けられたステータ
17と、回転自在に支持されたロータ18とからなる。
この2相誘導モータ16は、ステータ17の上にロータ
18を着脱自在に載置するような場合に用いられる。
【0010】前記ステータ17は、円盤状のステータ基
台23の上面に形成した円形の凹部24に偏平なドーナ
ツ状の磁気台座25を備えている。この磁気台座25
は、渦電流損を抑えて磁束を多く発生し、上面のロータ
18に効果的に作用させるために、硅素鋼板のリボンを
渦巻状に積層巻回したものや、高抵抗のフェライト磁性
材料を成形し焼成したものなどが用いられる。
【0011】前記磁気台座25の上面には、ステータコ
イル枠29を載せ、このステータコイル枠29の嵌合孔
30に偶数個の平面形のステータコイル28が一定間隔
毎に設けられる。このステータコイル28は、コア26
の外周に励磁コイル27を巻回して全体を略扇形にした
ものである。さらにステータコイル28とステータコイ
ル枠29の上に天板31を被せ固定ねじ32で全体を一
体に固定する。
【0012】前記ステータコイル28は、4極、6極、
8極など、必要に応じて極数を選択することができ、こ
の場合、ステータコイル枠29の嵌合孔30は、ステー
タコイル28の極数に応じた形状のものが用いられる。
1相分のステータコイル28は、直流抵抗が1Ω以下、
インダクタンスが1mH程度のものが用いられる。
【0013】前記ロータ18は、円盤状のロータ基台1
9の中央部に、シャフト20が軸受21にて回転自在に
軸架され、このシャフト20に円板状の回転板22が取
り付けられており、この回転板22は、前記ロータ基台
19によって全体が密閉されている。
【0014】前記回転板22は、その材質や形状の組み
合わせから電磁誘導による渦電流を、低抵抗で、かつ、
発熱を抑えながら誘起させて、2次磁極を発生すること
により閉磁路を効率よく形成できるように構成されてい
る。この回転板22の材質は、具体的には、ステンレ
ス、アルニコなどから形成した円板を用いる。前記ステ
ータ17とロータ18の磁気間隔は、狭いほどよいが、
本発明の2相インバータ回路9で駆動する2相誘導モー
タ16では、磁気間隔3.5mmにおいて、ステータコ
イル28入力が160Wの電力で、起動トルクが約1k
g/cm、無負荷回転数が約10,000rpmを得
た。
【0015】前記2相インバータ回路9の全体の構成
は、図4のブロック図で示される。この図4において、
10は入力端子、11は入力回路、12は整流平滑回
路、33は制御電源部、34は2相発振回路、35は正
相/逆相回路、36はオン/オフ回路、37は高速起動
回路、38sはsin誤差増幅回路、38cはcos誤
差増幅回路、39sはsin交流出力電圧検出回路、3
9cはcos交流出力電圧検出回路、40は3角波発振
回路、41sはsin比較回路、41cはcos比較回
路、42sはsin休止期間回路、42cはcos休止
期間回路、13sはsinインバータ回路部、13cは
cosインバータ回路部、43は過電流保護回路、15
sはsin出力端子、15cはcos出力端子である。
個々のブロックを詳細に説明する。
【0016】1.制御部 ・2相発振回路34 この2相発振回路34は、図5に示すように、4個の演
算増幅器Z1、Z2、Z3、Z4と1個のFET45を
主体として構成され、このうち、2組の積分回路として
動作する演算増幅器Z2、Z3において、演算増幅器Z
3の入力側と出力側からsin波とcos波とを信号と
して取り出す。前記演算増幅器Z4の入力側には、過電
流保護回路43からの信号が入力する。前記MOS−F
ET45は、出力波形の振幅を検出して安定化する可変
利得回路として動作し、2相インバータ回路9の出力電
圧波形を決定する基準波形となる。高速起動回路37か
らの信号で切換えスイッチ49、50を介して前記演算
増幅器Z2とZ3に接続された抵抗値(またはコンデン
サ容量)をいずれか一方に切換えることにより発振周波
数が制御される。
【0017】このように構成された2相発振回路34の
出力波形は、図6に示すように、0Vに対して正側と負
側に同一振幅を持ち、同一周期で90°の位相差を有す
るsin波とcos波との2相発振波形を安定に出力す
る。この2相発振回路34の発振周波数は、2相誘導モ
ータ16のステータコイル28の材質や構造による回転
磁界の発生特性により異なり、また、ロータ18の材質
や形状による回転磁界の受け方により異なるが、本実施
例における2相誘導モータ16では、100Hzから
1,000Hz程度が回転数やトルクに対して良好であ
った。なお、2相発振回路34は、図5の回路構成に限
定されるものではなく、規定の振幅を持ち、同一周期で
位相差90°のsin波とcos波とが得られる回路で
あれば、例えば、水晶発振と位相シフト回路やマイコン
制御などの他の回路構成であってもよい。
【0018】・高速起動回路37 この高速起動回路37は、2相誘導モータ16を停止状
態から短時間で起動回転するためのもので、オン/オフ
回路36からのオン信号によって、交流出力電圧検出回
路39s、39cへの入力が定常状態よりも高くなるよ
うに指示する。例えば、定常状態としてAC30Vの入
力で回転する2相誘導モータ16であれば、2相インバ
ータ回路の出力電圧をAC60Vにすることでステータ
コイル28への入力電力は、約2倍となる。
【0019】また、電圧を直接高くするのに代えて、2
相誘導モータ16に対して定常状態よりも入力周波数を
低く指示するようにしてもよい。例えば、定常状態とし
て500Hzで回転する2相誘導モータ16であれば、
2相インバータ回路の出力周波数を250Hzにするこ
とでステータコイル28への入力電力は、約2倍とな
る。
【0020】このようにして、2相誘導モータ16のス
テータコイル28への供給電圧を増大することにより、
高トルクを発生して停止状態から短時間で起動回転する
ことができ、タイマ回路などによる一定時間後に、2相
インバータ回路9の出力電圧または周波数を定常状態に
戻すか、または、2相誘導モータ16のロータ18の回
転数を検出して規定の回転数に達すると、2相インバー
タ回路9の出力電圧または出力周波数を定常状態に戻
し、その後、安定な回転とする。
【0021】・正相/逆相回路35 図7に示す正相/逆相回路35は、2相発振回路34の
sin波(またはcos波)の出力側に設けられるもの
で、演算増幅器からなる反転増幅器Z5を用いて、定常
動作時は、正相で動作し、オン/オフ回路36からのオ
フ信号が入力された後、タイマ回路で一定時間だけ、ま
たはロータ18の回転数を検出して回転が停止するま
で、正相/逆相切換えスイッチ48でsin波(または
cos波のいずれか)を逆相にすることにより、図8に
点線で示すように擬似的にsin波とcos波を入れ替
えて、ステータコイル28を逆励磁することによりロー
タ18を逆回転させる回転磁界を発生し、2相誘導モー
タ16を急停止させるものである。
【0022】Z6は、出力信号のインピーダンスを下げ
て安定動作させるためのボルテージフォロワ構成の演算
増幅器からなるバッファアンプであり、増幅度は1であ
る。このバッファアンプZ6は、必要に応じて付加され
る。なお、正相/逆相回路35は、図7の回路に限定さ
れるものではなく、入力信号を反転することができる回
路であれば他の回路でもよい。
【0023】・交流出力電圧検出回路39sおよびsi
n誤差増幅回路38s 図9に示すように、交流出力電圧検出回路39sは、出
力端子15sからの交流出力電圧を分圧抵抗で分圧す
る。また、演算増幅器からなるsin誤差増幅回路38
sは、2相発振回路34からのsin波の基本波形と、
出力端子15sからの交流出力電圧を分圧抵抗で分圧し
た交流出力電圧との差を増幅し、誤差信号を得る。
【0024】前記sin誤差増幅回路38sにおけるツ
ェナーダイオードZD1、ZD2、ZD3、ZD4は、
基本波形であるsin波の振幅を制限する。コンデンサ
C1と抵抗R1は、sin波が正側または負側に偏って
直流重畳するのを防止し、0Vに対して常に正負対称波
形を得る。また、コンデンサC2と抵抗R2は、同様に
誤差信号が直流重畳するのを防止するものである。ま
た、Z8は、演算増幅器からなり、出力信号のインピー
ダンスを下げて安定動作させるためのボルテージフォロ
ワ構成のバッファアンプZ8であり、増幅度は1であ
る。このバッファアンプZ8は、必要に応じて付加され
る。
【0025】なお、図9では、交流出力電圧検出回路3
9sおよびsin誤差増幅回路38sについて説明した
が、交流出力電圧検出回路39cおよびcos誤差増幅
回路38cについても同様の構成および動作である。
【0026】・3角波発振回路40 この3角波発振回路40は、図10に示すように、2個
の演算増幅器Z9、Z10を主体としてなり、0Vに対
して正負同一振幅で、一定の周期を持つ対称3角波を出
力する発振器であり、sinインバータ回路部13sお
よびcosインバータ回路部cを駆動するPWM信号を
得るための基本周波数(キャリア周波数)となる。前記
2相誘導モータ16は、誘導負荷であるため、回転磁界
を発生するためには、sin波およびcos波の出力波
形の歪み率は、あまり問題とならず、出力周波数の半サ
イクル毎に10〜20回程度のスイッチングを行う変調
波を出力すればよいので、20kHzから50kHz程
度を用いる。図11は、3角波発振回路40の出力波形
を示している。なお、3角波発振回路40は、図10の
回路に限定されるものでなく、規定の振幅と周期をもつ
3角波が得られる回路であれば他の回路でもよい。
【0027】・sin比較回路41sおよびsin休止
期間回路42s sin比較回路41sは、図12に示すように、演算増
幅器を主体として構成され、sin誤差増幅回路38s
から入力した誤差信号と、3角波発振回路40から入力
した3角波信号とをこのsin比較回路41sにて比較
し、出力として出力電圧波形を制御決定するためのPW
M信号を得る。
【0028】sin休止期間回路42sには、PWM信
号に対して、図1に示すsinインバータ回路部13s
のスイッチ素子Q1、Q2が同時にオンしないようデッ
ドタイムを得るための時定数回路として、ダイオードD
5、コンデンサC3、抵抗R3からなる第1の時定数回
路58と、ダイオードD6、コンデンサC4、抵抗R4
からなる第2の時定数回路59とにより、それぞれのオ
ン時間とオフ時間の休止期間を設け、そしてナンドゲー
トZ13、Z14により最終的なPWM信号を得る。
【0029】前記デッドタイムは、キャリア周波数の周
期の5%程度とするのが望ましく、キャリア周波数を2
0kHz(周期50μs)とした場合、2〜3μs程度
となる。図13において、(a)は、sin休止期間回
路42sの入力波形を示し、また、(b)は、デッドタ
イムを持った出力波形を示している。
【0030】また、図12に示すsin比較回路41s
において、コンデンサC5と抵抗R5は、3角波発振回
路40からの3角波が正側または負側に偏って直流重畳
するのを防止し、0Vに対して常に正負対称波形を得る
ものである。前記sin比較回路41sおよびsin休
止期間回路42sは、図12の回路に限定されるもので
はなく、同等の特性またはそれ以上の特性を有し、規定
のデッドタイムが得られる回路であれば他の回路でもよ
い。
【0031】なお、図12では、sin比較回路41s
およびsin休止期間回路42sについて説明したが、
cos比較回路41cおよびcos休止期間回路42c
についても同様の構成および動作である。
【0032】2.電力変換部4 ・入力回路11および整流平滑回路12 図14に示すように、入力回路11は、交流入力ライン
62に対する保護回路としてのヒューズ64、EMI防
止のインダクタンス素子L、コンデンサC5、C6から
なるノイズフィルタ回路67と、電源投入時のコンデン
サC7、C8の充電電流を抑える抵抗R5、リレーや半
導体によるスイッチ素子68、遅延回路69からなる突
入電流抑制回路70とで構成され、後段の整流平滑回路
12へ接続される。なお、入力回路11は、図14の回
路に限定されるものでなく、同等の特性またはそれ以上
の特性を有する回路であれば、他の回路でもよい。
【0033】前記入力回路11からの交流入力は、2個
のダイオードD7、D8と、2個のコンデンサC7、C
8による半波倍電圧回路によって整流平滑され、交流入
出力線のそれぞれの一方を結合した共通ライン63を0
Vとして正と負の直流電圧を得る。入力電圧がAC10
0Vであれば、概ね+141Vと−141Vが得られ
る。
【0034】・sinインバータ回路部13s 図15に示すように、sinインバータ回路部13s
は、2個のスイッチ素子Q1、Q2を正と負のコンデン
サC9、C10に接続して、ハーフブリッジ型インバー
タを構成し、スイッチ素子Q1、Q2を駆動するためフ
ォトカプラ73、74などの絶縁手段を介してオン、オ
フさせるものである。
【0035】スイッチ素子Q1、Q2の駆動電源を得る
ため、スイッチ素子Q2側では、オフ時のD−S間電圧
を抵抗R6とダイオードD9で整流してコンデンサC1
1に電荷を蓄えるといういわゆるブートストラップ回路
により駆動電源を供給し、ツェナーダイオードZD10
で定電圧化する。また、スイッチ素子Q1側では、ダイ
オードD11によりスイッチ素子Q2オン時に、スイッ
チ素子Q1側のコンデンサC12にも電荷を蓄えて、ス
イッチ素子Q1側の駆動電源を得るといういわゆるチャ
ージポンプ回路により駆動電源を供給するものである。
【0036】また、別の方法として、外部回路から絶縁
した別電源をスイッチ素子Q1、Q2の駆動電源として
それぞれの駆動回路に供給するか、または、パルストラ
ンスで駆動する方法もあり、この場合であれば、パルス
トランス駆動側の制御回路の電源を絶縁してスイッチ素
子Q1、Q2の駆動電源に使用することができる。
【0037】なお、前記コンデンサC9、C10は、s
inインバータ回路部13sのスイッチング電流を流す
バイパス用のフィルムコンデンサであり、整流平滑回路
12のコンデンサC7、C8をsinインバータ回路部
13sに近く配置し、インピーダンスを充分低くするこ
とが可能であれば、コンデンサC9、C10を省略する
こともできる。
【0038】PWM変調されたスイッチ素子Q1、Q2
の出力は、規定の出力電圧と周波数に合致した3角波発
振回路40のキャリア周波数でPWM変調された矩形波
となり、これを平滑するため、L1とコンデンサC13
からなるLCフィルタ回路44を用いて、必要とする電
圧と周波数の交流出力電圧を得る。
【0039】なお、図15では、sinインバータ回路
部13sについて説明したが、cosインバータ回路部
13cについても同様の構成および動作である。
【0040】・過電流保護回路43図16に示すよう
に、交流出力回路の過電流保護回路43は、sin波出
力とcos波出力の電流をsin過電流検出部46sと
cos過電流検出部46cとで検出する。これらのsi
n過電流検出部46sとcos過電流検出部46cは、
それぞれの出力に直列挿入したカレントトランスT1、
T2により、巻線n1とn2の巻線比で1次電流を2次
電流に変換し、さらに2次側の回路電流を抵抗R7で電
圧に変換して行う。
【0041】出力の平均電流に対する過電流保護は、s
in過電流検出部46s、cos過電流検出部46cの
出力を全波整流器47で整流し、ダイオードD10のオ
アゲートを経て、その後、コンデンサC11で平滑した
電圧により、sin波出力とcos波出力の平均電流が
設定電流以上に流れた場合、2相発振回路34のsin
波出力とcos波出力の振幅を同時に制限し、スイッチ
素子Q1、Q2のオン時間を少なくすることにより、結
果的に交流出力電圧を低下して過電流保護回路43の一
部を構成する。
【0042】また、スイッチング周期毎の過電流保護
は、図17(a)に示す3角波発振回路40の3角波出
力をインバータZ16、アンドゲートZ17でクロック
信号に変換し、フリップフロップ回路Z15をスイッチ
ング周期毎に図17(c)のS信号でセットして、カレ
ントトランスT1、T2の出力を整流後、平滑せずに、
スイッチング周期毎のスイッチ素子Q1、Q2のピーク
電流を検出し、設定電流以上に電流が流れた場合、比較
器Z18で比較検出して図17(d)のR信号でフリッ
プフロップ回路Z15をリセットする。すると、前記s
in比較回路41s(cos比較回路41c)とsin
休止期間回路42s(cos休止期間回路42c)の間
に設けたアンドゲートZ19、Z20により、スイッチ
素子Q1、Q2の駆動信号を停止し、スイッチ素子をオ
フさせる。前記クロック信号によりフリップフロップ回
路Z15をセットすることにより、スイッチング周期毎
のいわゆるパルスバイパルスの動作となり過電流保護回
路43の一部を構成する。
【0043】なお、この過電流保護回路43は、用途に
よって平均電流のみ、ピーク電流のみまたは両方を用い
てもよい。また、図16の回路に限定されるものではな
く、同等のまたはそれ以上の特性を有する回路であれ
ば、他の回路でもよい。
【0044】図18(a)(b)は、本発明の2相イン
バータ回路9において、sinインバータ回路部13s
における基準sin波およびcosインバータ回路部1
3cにおける基準cos波と3角波を比較したPWM信
号によるスイッチ素子Q1、Q2の信号と変調出力と平
滑したAC出力の波形を示している。
【0045】以上のように、本発明では、2相インバー
タ回路9を構成するため、入力回路11および整流平滑
回路12、2相発振回路34、高速起動回路37、正相
/逆相回路35、3角波発振回路40は、sin波出力
とcos波出力に対して共通に使用できるので、それぞ
れ1回路設ければよく、また、インバータ回路部13、
交流出力電圧検出回路39および誤差増幅回路38、比
較回路41および休止期間回路42、過電流保護回路4
3は、sin波出力用とcos波出力用にそれぞれ2組
設ければよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、回転磁界を発生する固
定されたステータ17と、回転自在に指示した着脱自在
なロータ18からなる2相誘導モータ16を、簡単な構
成の2相インバータ回路9で回転数制御やトルク制御す
ることができ、従来の3相インバータ回路3と3相誘導
モータ2による構成よりも簡単に、かつ、安価に提供す
ることができる。
【0047】高速起動回路37を用いることにより、停
止中の2相誘導モータ16を高速で起動回転することが
できる。
【0048】正相/逆相回路35を用いることにより、
高速回転中の2相誘導モータ16の急停止が簡単な回路
で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による2相インバータ回路9の一実施例
を示す電気回路図である。
【図2】2相誘導モータ16の縦断面図である。
【図3】2相誘導モータ16のステータ17の分解斜視
図である。
【図4】本発明による2相インバータ回路9の一実施例
を示すブロック図である。
【図5】図4における2相発振回路34の電気回路図で
ある。
【図6】図5における2相発振回路34の出力波形図で
ある。
【図7】図4における正相/逆相回路35の電気回路図
である。
【図8】図7における正相/逆相回路35の出力波形図
である。
【図9】図4における交流出力電圧検出回路39と誤差
増幅回路38の電気回路図である。
【図10】図4における3角波発振回路40の電気回路
図である。
【図11】図10における3角波発振回路40の出力波
形図である。
【図12】図4における比較回路41と休止期間回路4
2の電気回路図である。
【図13】図12における比較回路41と休止期間回路
42の出力波形図である。
【図14】図4における入力回路11と整流平滑回路1
2の電気回路図である。
【図15】図4におけるインバータ回路部13の電気回
路図である。
【図16】図4における過電流保護回路43の電気回路
図である。
【図17】図16における過電流保護回路43の動作波
形図である。
【図18】(a)は、図4におけるsinインバータ回
路部13sの動作波形図、(b)は、図4におけるco
sインバータ回路部13cの動作波形図である。
【図19】従来の3相インバータ回路3を示す電気回路
図である。
【図20】従来の3相誘導モータ2の駆動波形図であ
る。
【符号の説明】
2…3相誘導モータ、3…従来の3相インバータ回路、
4…電力変換部、5…制御回路、7…励磁コイル、8…
ロータ、9…本発明の2相インバータ回路、10…入力
端子、11…入力回路、12…整流平滑回路、13、1
3s、13c…インバータ回路部、14…制御回路、1
5、15s、15c…出力端子、16…2相誘導モー
タ、17…ステータ、18…ロータ、19…ロータ基
台、20…シャフト、21…軸受、22…回転板、23
…ステータ基台、24…凹部、25…磁気台座、26…
コア、27…励磁コイル、28…ステータコイル、29
…ステータコイル枠、30…嵌合孔、31…天板、32
…固定ねじ、33…制御電源部、34…2相発振回路、
35…正相/逆相回路、36…オン/オフ回路、37…
高速起動回路、38、38s、38c…誤差増幅回路、
39、39s、39c…交流出力電圧検出回路、40…
3角波発振回路、41、41s、41c…比較回路、4
2、42s、42c…休止期間回路、43…過電流保護
回路、44…LCフィルタ回路、45…FET、46、
46s、46c…過電流検出部、47…全波整流器、4
8…正相/逆相切換えスイッチ、49、50…切換えス
イッチ、58…第1の時定数回路、59…第2の時定数
回路、62…交流入力ライン、63…共通ライン、64
…ヒューズ、67…ノイズフィルタ回路、68…スイッ
チ素子、69…遅延回路、70…突入電流抑制回路、7
3、74…フォトカプラ、Q1、Q2、Q3、Q4、Q
5、Q6…スイッチ素子、ZD1、ZD2、ZD3、Z
D4、ZD10…ツェナーダイオード、D…ダイオー
ド、C…コンデンサ、R…抵抗、Z…演算増幅器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転磁界を発生するステータ17と、こ
    のステータ17に近接して回転自在に支持した着脱可能
    なロータ18からなる2相誘導モータ16において、前
    記ステータ17を構成する円形に配置された偶数個のス
    テータコイル28に対して、奇数番目のステータコイル
    28同士および偶数番目のステータコイル28同士をそ
    れぞれ直列に接続し、2相発振回路34による同一振
    幅、同一周期のsin波およびcos波を出力するイン
    バータ回路部13を、前記それぞれのステータコイル2
    8に接続して回転磁界を発生するようにしたことを特徴
    とする2相誘導モータ用2相インバータ回路。
  2. 【請求項2】 回転磁界を発生するステータ17と、こ
    のステータ17に近接して回転自在に支持した着脱可能
    なロータ18からなる2相誘導モータ16において、前
    記ステータ17を構成する円形に配置された偶数個のス
    テータコイル28に対して、奇数番目のステータコイル
    28同士および偶数番目のステータコイル28同士をそ
    れぞれ直列に接続し、2相発振回路34による同一振
    幅、同一周期のsin波およびcos波を出力するイン
    バータ回路部13を、前記それぞれのステータコイル2
    8に接続して回転磁界を発生し、前記2相誘導モータ1
    6を制御するため、sin波およびcos波の振幅を同
    時に可変することにより、ロータ18の回転数を制御す
    るようにしたことを特徴とする2相誘導モータ用2相イ
    ンバータ回路。
  3. 【請求項3】 回転磁界を発生するステータ17と、こ
    のステータ17に近接して回転自在に支持した着脱可能
    なロータ18からなる2相誘導モータ16において、前
    記ステータ17を構成する円形に配置された偶数個のス
    テータコイル28に対して、奇数番目のステータコイル
    28同士および偶数番目のステータコイル28同士をそ
    れぞれ直列に接続し、2相発振回路34による同一振
    幅、同一周期のsin波およびcos波を出力するイン
    バータ回路部13を、前記それぞれのステータコイル2
    8に接続して回転磁界を発生し、前記2相誘導モータ1
    6を制御するため、sin波およびcos波の周期を同
    時に可変することにより、ロータ18の回転数を制御す
    るようにしたことを特徴とする2相誘導モータ用2相イ
    ンバータ回路。
  4. 【請求項4】 回転磁界を発生するステータ17と、こ
    のステータ17に近接して回転自在に支持した着脱可能
    なロータ18からなる2相誘導モータ16において、前
    記ステータ17を構成する円形に配置された偶数個のス
    テータコイル28に対して、奇数番目のステータコイル
    28同士および偶数番目のステータコイル28同士をそ
    れぞれ直列に接続し、2相発振回路34による同一振
    幅、同一周期のsin波およびcos波を出力するイン
    バータ回路部13を、前記それぞれのステータコイル2
    8に接続して回転磁界を発生し、停止した前記2相誘導
    モータ16を短時間で起動回転するため、前記インバー
    タ回路部13に結合された交流入力電圧検出回路39を
    制御してsin波およびcos波の出力電圧を同時に高
    くして、ステータコイル28の回転磁界を増強させるよ
    うにしたことを特徴とする2相誘導モータ用2相インバ
    ータ回路。
  5. 【請求項5】 回転磁界を発生するステータ17と、こ
    のステータ17に近接して回転自在に支持した着脱可能
    なロータ18からなる2相誘導モータ16において、前
    記ステータ17を構成する円形に配置された偶数個のス
    テータコイル28に対して、奇数番目のステータコイル
    28同士および偶数番目のステータコイル28同士をそ
    れぞれ直列に接続し、2相発振回路34による同一振
    幅、同一周期のsin波およびcos波を出力するイン
    バータ回路部13を、前記それぞれのステータコイル2
    8に接続して回転磁界を発生し、停止した2相誘導モー
    タ16を短時間で起動回転するため、前記2相発振回路
    34を制御してsin波およびcos波の出力周波数を
    同時に低くして、ステータコイル28の回転磁界を増強
    させるようにしたことを特徴とする2相誘導モータ用2
    相インバータ回路。
  6. 【請求項6】 回転磁界を発生するステータ17と、こ
    のステータ17に近接して回転自在に支持した着脱可能
    なロータ18からなる2相誘導モータ16において、前
    記ステータ17を構成する円形に配置された偶数個のス
    テータコイル28に対して、奇数番目のステータコイル
    28同士および偶数番目のステータコイル28同士をそ
    れぞれ直列に接続し、2相発振回路34による同一振
    幅、同一周期のsin波およびcos波を出力するイン
    バータ回路部13を、前記それぞれのステータコイル2
    8に接続して回転磁界を発生し、回転する2相誘導モー
    タ16を停止するため、sin波またはcos波のいず
    れか一方の波形を反転し、ステータコイル28の回転磁
    界を逆転させるようにしたことを特徴とする2相誘導モ
    ータ用2相インバータ回路。
JP9023194A 1997-01-22 1997-01-22 2相誘導モータ用2相インバータ回路 Pending JPH10210789A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002262581A (ja) * 2001-03-02 2002-09-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 直流分検出装置
KR101195060B1 (ko) 2012-04-25 2012-10-29 주식회사 티비엠 무접점 모터 제어회로를 갖는 댐퍼용 정역모터
JP2016012956A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 タツモ株式会社 無機エレクトロルミネッセンス用インバータ及び照明用インバータ

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