JPH10208688A - 光電子増倍管駆動回路 - Google Patents

光電子増倍管駆動回路

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JPH10208688A
JPH10208688A JP780697A JP780697A JPH10208688A JP H10208688 A JPH10208688 A JP H10208688A JP 780697 A JP780697 A JP 780697A JP 780697 A JP780697 A JP 780697A JP H10208688 A JPH10208688 A JP H10208688A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消費電力の低減化を図ることができる光電子増
倍管駆動回路を提供する。 【解決手段】ダイオードD1〜D13及びコンデンサC
1〜C13から成る昇圧回路18が直流/交流変換回路
28の交流電圧Vacに基づいて高電圧VKを発生させ
る。高電圧VKはフィルタ回路32を通して光電子増倍
管の陰極Kに印加され、所定のコンデンサに発生する電
圧がフィルタ回路30を通してダイノードDy5に印加さ
れる。抵抗R1〜R5の接続点に生じる接点電圧が陰極
K側のダイノードDy1〜Dy4に印加され、抵抗R6〜R
9の接続点に生じる電圧がNMOSFET Q1〜Q3
を介してダイノードDy6〜Dy8に印加される。NMOS
FETQ1〜Q3の電流路が抵抗R10と共に、抵抗R
6〜R9の両端間に直列接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電子増倍管に備
えられる複数のダイノード等を規定の電圧にバイアスす
るための光電子増倍管駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】光電子増倍管は、高電圧が印加される陰
極と陽極との間に、規定の電圧にバイアスされる複数個
のダイノードが配置されており、陰極に入射した光を電
子に変換し、その電荷をダイノードにて高増倍率で増倍
することにより、入射光に比例した出力電流を陽極より
出力する機能を備えている。
【0003】前記ダイノードのバイアス電圧(以下、ダ
イノード電圧という)を設定するための最も基本的な光
電子増倍管駆動回路としては、陰極と陽極の間に印加さ
れる前記高電圧を複数の直列抵抗で分圧し、その分割電
圧を各ダイノードに与える電圧分割回路が用いられてい
る。しかし、この電圧分割回路を用いる場合、十分な出
力電流を確保したり増倍率のリニアリティを維持するた
めに、前記直列抵抗の値を小さくしてそれに流れる電流
の値を大きくする必要があるので、消費電力が増えると
いう問題がある。
【0004】従来、この消費電力を低減するための光電
子増倍管駆動回路としては、特開昭62−126540
号公報と、文献「"The Study of Countrate Stability
ofPhotomultiplier Tube with Different Type of Volt
age Dividers"Y.Yoshizawa,1995 IEEE Nuclear Science
Symposhium in San Franchisco」に開示されたものが
ある。
【0005】特開昭62−126540号公報に開示さ
れた駆動回路は、図3に示す如く、高電圧電源4の高電
圧VHを直列抵抗R1〜R9にて分圧し、光電子増倍管
2の前段側(陰極Kの側)のダイノードDy1〜Dy5には
抵抗R1〜R5に生じる分割電圧を直接印加し、後段側
(陽極Pの側)のダイノードDy6〜Dy8には、抵抗R6
〜R9に生じる分割電圧にてベースバイアスされたPN
PトランジスタQ1〜Q3の各エミッタ電圧を印加して
いる。また、PNPトランジスタQ3のエミッタにバイ
アス抵抗R10が接続され、PNPトランジスタQ1の
コレクタには、これらPNPトランジスタQ1〜Q3の
バイアス電圧を安定化するためのコンデンサC1が接続
され、高電圧VHから抵抗R11を通してPNPトラン
ジスタQ1〜Q3に電流を供給している。
【0006】この駆動回路では、PNPトランジスタQ
1〜Q3のベース・エミッタ間電圧が一定になることを
利用することにより、ダイノードDy6〜Dy8のダイノー
ド電圧を安定化させ、増倍率のリニアリティの低下を改
善している。また、ダイノードDy6〜Dy8に供給するた
めのダイノード電流をPNPトランジスタQ1〜Q3に
て供給するので、抵抗値の大きな抵抗R1〜R9を用い
てそれに流れる電流を小さくすることができることか
ら、単なる電圧分割回路を用いる場合に較べて消費電力
の低減化を図ることができる。
【0007】図4は、前記文献に開示された光電子増倍
管駆動回路を示している。この駆動回路は、複数のダイ
オードD1〜D17及びコンデンサC1〜C17から成
る所謂コッククロフトウォルトン回路と、低電圧電源6
の低電圧Vcc下で動作する安定化回路8と、直流/交流
変換回路10を備えている。直流/交流変換回路10よ
り出力される交流電圧をこのコッククロフトウォルトン
回路に供給することにより、陰極Kに印加するための高
電圧と各ダイノードDy1〜Dy8に印加するためのダイノ
ード電圧を発生させ、更に、この高電圧をフィードバッ
ク抵抗R1を介して安定化回路8に帰還することによ
り、高電圧及びダイノード電圧の変動を抑制している。
また、可変電圧源12の出力電圧Vrefを調節すること
により、高電圧を可変制御できるようになっている。
【0008】この駆動回路は、ダイオードD1〜D17
の所定接続点に積み上げるようにして接続されたコンデ
ンサC1〜C17の容量結合によってダイノードDy1〜
Dy8の各ダイノード電圧を発生させるので、抵抗を用い
た電圧分割回路に較べて消費電力を大幅に低減すること
ができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3に示す駆
動回路では、PNPトランジスタQ1〜Q3を流れるコ
レクタ電流はフィードバック抵抗R11を通して高電圧
電源4より供給されるため、このフィードバック抵抗R
11における電力損失が問題となり、十分な消費電力の
低減化が図れない。また、このフィードバック抵抗R1
1の発熱により光電子増倍管2の暗電流の増加を招いた
り、大容量の電圧電源4が必要になる等の問題がある。
更に、PNPトランジスタQ1〜Q3のコレクタ電流
は、光電子増倍管2の陽極Pにおける出力電流に比例し
て大きくなるため、フィードバック抵抗R11の両端電
圧がこの出力電流に応じて大きく変化することになり、
同時にPNPトランジスタQ1のコレクタ電圧も大きく
変化する。このため、PNPトランジスタQ1には高耐
圧のトランジスタを適用する必要があるという問題があ
る。
【0010】図4に示す駆動回路では、直流/交流変換
回路10からの交流電圧を整流して各コンデンサC1〜
C9に充電電圧を発生させ、これらの充電電圧を直接ダ
イノード電圧としているので、充電電圧のリップル成分
により光電子増倍管2の増倍率が変動したり、浮遊容量
による交流結合により陽極Pからリップル成分が出力さ
れるという問題がある。
【0011】また、各ダイノードDy1〜Dy8のダイノー
ド電圧を下げようとする場合、コンデンサC1〜C17
に蓄えられた電荷がフィードバック抵抗R1を通して放
電されることになるが、ノイズを低減する必要上、高抵
抗のフィードバック抵抗R1が用いられているので、こ
の放電経路の放電時定数が大きくなり所定電圧まで降下
するのに長時間を必要とする。したがって、短時間でダ
イノード電圧を可変制御する必要のある用途では問題と
なる。
【0012】更に、光電子増倍管2に、パルス光やステ
ップ光が入射する場合には、コンデンサC1〜C9に蓄
積された電荷が各ダイノードDy1〜Dy8へ出力されるこ
とになるが、このときに一時的にコンデンサC1〜C9
の電圧(即ち、ダイノード電圧)が変動するため、増倍
率の変動に伴って出力電流が変動するという問題があ
る。
【0013】本発明は、このような従来技術の課題に鑑
みてなされたものであり、主として、消費電力及び発熱
を低減することができる光電子増倍管駆動回路を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明の光電子増倍管駆動回路は、直列接続さ
れた複数の抵抗から成る抵抗回路と、前記抵抗回路の両
端間に高電圧を印加して前記複数の抵抗に電流を供給す
る昇圧回路とを備え、前記抵抗回路中の幾つかの抵抗群
の接続点に生じる接点電圧を、光電子増倍管の所定ダイ
ノードに対応して設けられた能動素子を介して前記夫々
のダイノードに印加する光電子増倍管駆動回路であっ
て、前記能動素子の電流路を前記幾つかの抵抗群の両端
間に直列接続する構成とした。
【0015】また、前記昇圧回路と抵抗回路中の適宜の
接続点間にフィルタ回路を設ける構成とした。
【0016】
【実施の形態】図1は、本発明の光電子増倍管駆動回路
の一実施の形態を示す回路図である。同図において、こ
の駆動回路は、複数のダイオードD1〜D13及びコン
デンサC1〜C13から成る昇圧回路18と、低電圧電
源22と、調節可能な基準電圧Vrefを発生する可変電
圧源24と、安定化回路26と、直流電圧を交流電圧に
変換する直流/交流変換回路28と、フィルタ回路3
0,32と、複数の抵抗R1〜R9から成る分圧回路3
4、及び複数のN型電界効果トランジスタ(NMOSF
ET)Q1〜Q3を備えている。
【0017】昇圧回路18は、ダイオードD1〜D13
が直列接続され、各ダイオードD1〜D13のカソード
とアノードの夫々の接続点にコンデンサC1〜C13が
一つ置きに接続された構成を有し、コンデンサC13と
ダイオードD13のカソードとの接続接点に直流/交流
変換回路28からの交流電圧Vacが印加される。更に、
コンデンサC1とダイオードD1のアノードとの接続点
が抵抗R11ないしフィルタ回路32を介して光電子増
倍管20の陰極Kに接続され、コンデンサC7がグラン
ド端子GNDに接続されている。そして、ダイオードD
1〜D13の整流作用とコンデンサC1〜C13の充電
作用により交流電圧Vacを各コンデンサC1〜C13に
充電することにより、各コンデンサC1〜C7に固有の
直流電圧を発生させると共に、抵抗R11とコンデンサ
C1の接続点に高電圧VKを発生させる。
【0018】安定化回路26は、低電圧電源22から出
力される低電圧Vccの下で駆動される電圧レギュレータ
等からなり、フィードバック抵抗R12を通して高電圧
Kを安定させるように、直流/交流変換回路28へ入
力する直流電圧VDを制御する。また、可変電圧源24
の基準Vrefを調節することにより、直流電圧VDの値を
変化させ、昇圧回路18の高電圧VKの値を調節するこ
とができるようになっている。即ち、安定化回路26
は、たとえ高電圧VKに変動が生じた場合でも、この変
動を除去して、昇圧回路18に極めて安定な高電圧VD
及び各コンデンサC1〜C13の充電電圧を発生させる
ためのフィードバック回路を構成している。
【0019】昇圧回路18のコンデンサC4とC5との
接続点に発生する所定電圧がフィルタ回路30を通して
光電子増倍管20の中間位置に配置されたダイノードD
y5に印加され、例えばこの印加電圧にリップル等の変動
成分が生じてもフィルタ回路30にて遮断することによ
り、常に安定した電圧をダイノードDy6に印加するよう
になっている。また、陰極KとダイオードDy5の間の電
圧を所定電圧にすると共に、ダイノードDy5とグランド
端子GNDの間の電圧を所定電圧にするために、昇圧回
路18で発生する電圧を抵抗11を通して降下させて、
フィルタ回路32を通して光電子増倍管20に印加して
いる。フィルタ回路32も同様に高電圧VKにリップル
等の変動が生じた場合でも遮断して、常に安定した高電
圧VKを陰極Kに印加する。
【0020】これらフィルタ回路30,32の出力端間
に直列抵抗R1〜R5が接続され、フィルタ回路30と
グランド端子GNDとの間に直列抵抗R6〜R9が接続
され、これらの抵抗R1〜R9によって抵抗回路34が
構成されている。そして、前段側(陰極Kの側)に位置
するダイノードDy1〜Dy4には、夫々の抵抗R1〜R5
の接続点に発生する接点電圧(分割電圧)が印加され、
後段側(陽極Pの側)に位置するダイノードDy6〜Dy
8には、抵抗R6〜R9の接続点に発生する分割電圧に
てゲートバイアスされたNMOSFET Q1〜Q3を
介してそれぞれ所定の定電圧が印加されている。
【0021】即ち、抵抗R6〜R9の各接続点にNMO
SFET Q1〜Q3の各ゲートが接続され、これらの
NMOSFET Q1〜Q3の各電流路、即ちこれらの
NMOSFET Q1〜Q3の各ドレイン・ソース路と
バイアス抵抗R10がフィルタ回路30の出力端子とグ
ランド端子GNDとの間に直列接続され、NMOSFE
T Q1〜Q3の各ソースが各ダイノードDy6〜Dy8に
接続されることにより、各抵抗R6〜R9の接続点に発
生する各分割電圧をダイノードDy6〜Dy8に印加するた
めのバッファ回路が構成されている。
【0022】そして、この光電子増倍管20と光電子増
倍管駆動回路は、図2に示す如く、TO−8型パッケー
ジ内に内蔵されてモジュール化されている。因みに、縦
Lが25mm、横Wが50mm、高さHが18mmの立
方体のモジュールに一体化されており、光電子増倍管2
0に隣接して、NMOSFET Q1〜Q3と抵抗R1
〜R10を含んだダイノード電圧設定回路36が配置さ
れ、更にその隣に、昇圧回路18と安定化回路26及び
直流/交流変換回路28を含んだ高電圧源回路38が配
置され、光電子増倍管20の陽極Pに接続されたリード
端子や、低電圧電源22を外部接続するためのリード端
子等が備えられている。
【0023】以上に述べた光電子増倍管駆動回路によれ
ば、ダイオードD1〜D13及びコンデンサC1〜C1
3にて構成される昇圧回路18によって高電圧VKを発
生させこの高電圧VKをフィルタ回路32を介して光電
子増倍管20の陰極Kに印加するので、陰極Kを極めて
安定した高電圧に保つことができる。更に、フィルタ回
路30,32から出力される極めて安定な電圧を抵抗R
1〜R9によって分圧することで各ダイノードDy1〜D
y8に印加するための基準となる電圧を発生させるので、
ダイノードDy1〜Dy8の各ダイノード電圧を安定に保つ
ことができる。
【0024】尚、図4に示す光電子増倍管駆動回路中の
コッククロフトウォルトン回路と陰極K及びダイノード
Dy1〜Dy8の間に、本実施の形態に備えられたフィルタ
回路30,32と同様のフィルタ回路を設けることによ
って、コッククロフトウォルトン回路に生じるリップル
を除去することが可能であるが、図4に示す従来の駆動
回路の場合には、各ダイノードDy1〜Dy8とコッククロ
フトウォルトン回路中の対応するダイオードとの間に夫
々フィルタ回路を設ける必要があるため、回路が大きく
なり、本実施の形態のような小形のモジュールを実現す
ることは困難である。
【0025】更に、本実施の形態では、ダイノード電流
の比較的少ない前段側のダイノードDy1〜Dy5には抵抗
R1〜R5の分割電圧を印加し、ダイノード電流の大き
な後段側のダイノードDy6〜Dy8にはNMOSFET
Q1〜Q3によるバッファ回路にて各ダイノード電圧を
印加するので、増倍率のリニアリティを向上させること
ができる。
【0026】また、ダイノードDy6〜Dy8に二次電子が
流入することによって、NMOSFET Q1〜Q3の
ドレイン電流の一部がダイノードDy6〜Dy8に分流する
ことになるが、各ダイノードDy6〜Dy8の電圧は、NM
OSFET Q1〜Q3のゲート電圧にて一定電圧に保
持されることから、ステップ光やパルス光が入射する場
合でも、陰極Kと陽極Pとの間の高電圧が変動すること
が無く、陽極Pの出力電流の変動を阻止することができ
る。
【0027】また、抵抗R6〜R9はNMOSFET
Q1〜Q3の動作点を設定するためにあり、ダイノード
Dy6〜Dy8のダイノード電圧を直接印加するものではな
いので、これらの抵抗R6〜R9の抵抗値を大きくする
ことによって、その電流値を小さくすることができる。
更に、MOSFET Q1〜Q3のドレイン電流を電圧
の低いフィルタ回路30から供給しているので、消費電
力の低減化が可能であり、例えば、図3に示した従来の
駆動回路と較べて消費電力を低減することができる。し
たがって、消費電力及び発熱の低減化を実現することが
でき、更に電源の容量を小さくすることができる。そし
て、発熱が低減することから、図2に示す如く小さなパ
ッケージにてモジュール化しても、光電子増倍管2の暗
電流の発生を抑制することができる。
【0028】また、フィードバック抵抗R12及び安定
化回路26を有する帰還回路にて昇圧回路18の各コン
デンサC1〜C13の各充電電圧及び高電圧VKの変動
を抑制するので、光電子増倍管20の増倍率の変動を大
幅に抑制することができる。
【0029】また、本実施の形態では、昇圧回路18の
コンデンサC1〜C13に蓄積された電荷を放電するた
めの放電経路には、抵抗R1〜R10及びフィードバッ
ク抵抗R12が並列接続されているので、放電時定数が
短く、高電圧VKを早く変化させることができる。即
ち、昇圧回路18のコンデンサC1〜C13に蓄積され
た電荷は、抵抗R1〜R10及びフィードバック抵抗R
12を通して放電されることになるが、放電経路の抵抗
値を小さくしても、フィルタ回路30,32が設けられ
ているので昇圧回路18から陰極K及びダイノードDy1
〜Dy8への雑音の入力を阻止することができるので、そ
の放電経路の時定数を下げることで、高電圧VKを早く
変化させることができるのである。
【0030】このようにこの実施の形態によれば、図3
及び図4に示した従来の光電子増倍管駆動回路と較べて
も、消費電力の低減化を実現し、更にこの消費電力の低
減化を行っても、陰極Kの高電圧VKと各ダイノードDy
1〜Dy8のダイノード電圧の安定化及び増倍率のリニア
リティの向上を図ることができる。
【0031】尚、この実施の形態では、NMOSFET
Q1〜Q3を使用した場合を示すが、本発明ではこれ
に限定するものではなく、他の種類の能動素子を用いて
もよい。例えば、図1中のNMOSFET Q1〜Q3
を夫々バイポーラトランジスタで置き換え、夫々のバイ
ポーラトタンジスタのベースを抵抗R6〜R9の接続点
に接続すると共に、これらのバイポーラトタンジスタの
各電流路、即ち各コレクタ・エミッタ路を、抵抗R6〜
R9の両端間に直列接続するようにしてもよい。また、
8個のダイノードDy1〜Dy8を備える光電子増倍管20
のための駆動回路について述べたが、本発明は、任意の
数のダイノードを備えた光電子増倍管のための駆動回路
に適用することができるものである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、能
動素子の電流路が抵抗回路中の幾つかの抵抗群の両端間
に直列接続され、且つ各能動素子がこの抵抗群の接続点
に生じる接点電圧に基づいて前記電流路の電流を設定す
るので、抵抗回路における消費電力の低減化及び能動素
子の電力損失の低減化を図ることができる。よって、発
熱が少なく且つ消費電力の少ない光電子増倍管駆動回路
を提供できる。即ち、各能動素子の電流路に流れる電流
を、抵抗群の接続点に生じる低電圧の接点電圧によって
供給することができるので、抵抗回路を構成する抵抗を
高抵抗値にしてこの抵抗回路を流れる電流値を小さくす
ることによって、この抵抗回路における消費電力を低減
することができる。更に、前記低電圧の下で能動素子に
増幅動作させるので、電力損失を低減することができ
る。このように、抵抗回路及び能動素子における消費電
力の低減化に伴って電源回路の小型化が可能になり、更
に発熱が抑制されることから、小型の光電子増倍管回路
を実現することができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光電子増倍管駆動回路の実施の形態を示す回路
図である。
【図2】光電子増倍管と光電子増倍管駆動回路を一体化
したモジュールの構造を示す説明図である。
【図3】従来の光電子増倍管駆動回路の構成を示す回路
図である。
【図4】従来の他の光電子増倍管駆動回路の構成を示す
回路図である。
【符号の説明】
18…昇圧回路、20…光電子増倍管、22…低電圧電
源、24…可変電圧源、26…安定化回路、28…直流
/交流変換回路、30,32…フィルタ回路、34…抵
抗回路、R1〜R12…抵抗、D1〜D13…ダイオー
ド、C1〜C13…コンデンサ、Q1〜Q3…NMOS
FET、Dy1〜Dy8…ダイノード、K…陰極、P…陽
極。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直列接続された複数の抵抗から成る抵抗回
    路と、 前記抵抗回路の両端間に高電圧を印加して前記複数の抵
    抗に電流を供給する昇圧回路とを備え、前記抵抗回路中
    の幾つかの抵抗群の接続点に生じる接点電圧を、光電子
    増倍管の所定ダイノードに対応して設けられた能動素子
    を介して前記夫々のダイノードに印加する光電子増倍管
    駆動回路であって、 前記能動素子の電流路が、前記幾つかの抵抗群の両端間
    に直列接続されることを特徴とする光電子増倍管駆動回
    路。
  2. 【請求項2】前記昇圧回路と抵抗回路中の適宜の接続点
    間にフィルタ回路が設けられることを特徴とする請求項
    1に記載の光電子増倍管駆動回路。
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