JPH10207684A - 3次元仮想現実空間共有システムにおける情報処理装置、情報処理方法および媒体 - Google Patents

3次元仮想現実空間共有システムにおける情報処理装置、情報処理方法および媒体

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JPH10207684A
JPH10207684A JP9320399A JP32039997A JPH10207684A JP H10207684 A JPH10207684 A JP H10207684A JP 9320399 A JP9320399 A JP 9320399A JP 32039997 A JP32039997 A JP 32039997A JP H10207684 A JPH10207684 A JP H10207684A
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JP
Japan
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user
virtual reality
voice
reality space
server terminal
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JP9320399A
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English (en)
Inventor
Koichi Matsuda
晃一 松田
Akira Inoue
晃 井上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3次元仮想現実空間特有の、より変化に富ん
だ、ボイスチャットができるようにする。 【解決手段】 声色選択ラジオボタン424のいずれか
を選択して、アバタに対応する音声を「標準」、「トー
ン変更」、「ロボット」、または「発音反転」のいずれ
かの種類を選択させる。さらに、声色調整用スライダ4
25を操作することで、選択した声色パラメータを微調
整できるようにする。ユーザが入力した音声信号は、設
定した声色パラメータでフィルタリング処理された後、
他のユーザに伝送される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元仮想現実空
間共有システムにおける情報処理装置、情報処理方法お
よび媒体に関し、特に、複数のユーザによって共有され
る3次元仮想現実空間内で、自分の音声を所望の声色に
変換することで、より変化に富んだボイスチャットを行
うことができるようにした、3次元仮想現実空間共有シ
ステムにおける情報処理装置、情報処理方法および媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、NIFTY-Serve(商標)や米国のCompu
Serve(商標)などのように、複数の利用者が自らのパー
ソナルコンピュータを、モデムおよび公衆電話回線網を
介してセンターのホストコンピュータに接続し、所定の
通信プロトコルに基づいてホストコンピュータにアクセ
スする、いわゆるパソコン通信サービスの分野において
は、Habitat(商標)と呼ばれるサイバースペースのサ
ービスが知られている。Habitatは、米国LucasFilm社に
よって1985年から開発が始められ、米国商業ネットワー
クであるQuantumLink社で約3年間運用された後、1990
年2月に富士通Habitat(商標)としてNIFTY-Serveでそ
のサービスが開始されたものである。このHabitatにお
いては、2次元グラフィックスで描画された「ポピュロ
ポリス(Populopolis)」と呼ばれる仮想の都市に、ア
バタ(avatar;インド神話に登場する神の化身)と呼ば
れるユーザの分身を送り込み、ユーザ同士がチャット
(Chat;文字の入力と表示によるテキストベースでのリ
アルタイムの対話)などを行うことができる。このHabi
tatの更に詳細な説明については、サイバースペース,
マイケル・ベネディクト編,1994年3月20日初版発行,
NTT出版 ISBN4−87188−265−9C0010(原著;Cybers
pace:First Steps ,Michael Benedikt,ed. 1991,MITPr
essCambrige,MA ISBN0−262−02327−X,第273頁〜第30
1頁)第282頁〜第307頁を参照されたい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、仮想現実
空間において、アバタを移動させている最中に、他のユ
ーザのアバタと出会ったとき、そのアバタのユーザとチ
ャットを行うことができる。しかしながら、従来、この
チャットは、テキストベースで行われており、キーボー
ドの操作に不慣れな者が、チャットを気軽に楽しむこと
が困難である課題があった。
【0004】そこで、テキストベースによるチャットで
はなく、音声信号を利用した、ボイスチャットを行うよ
うにすることが、例えば特開平8−46704号公報、
または、対応する欧州特許公開公報EP696018A
2に開示されている。このように、音声により、チャッ
トを行うようにすれば、キーボードの操作に不慣れなも
のでも、チャットを楽しむことが可能となる。
【0005】しかしながら、同公報記載の発明において
は、単に、アバタとの距離や方向に対応して、アバタの
声の大きさを変化させるようにしているだけで、いわゆ
る現実空間における場合と同様の臨場感を出すための工
夫がなされているに過ぎず、仮想現実空間特有のボイス
チャットを楽しむことができない課題があった。
【0006】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、仮想現実空間特有のボイスチャットを楽
しむことができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の3次元
仮想現実空間共有システムにおける情報処理装置は、ユ
ーザが発声した音声を、そのユーザの分身に対応した音
声データとして取得する音声取得手段と、音声取得手段
によって取得された音声データを送信するとともに、伝
送されてきた音声データを受信する音声データ送受信手
段と、音声データ送受信手段によって送信または受信さ
れる音声データを予め設定された変換パラメータに基づ
いて異質の音声データに変換する変換手段と、変換手段
によって変換された音声データを発声する発声手段とを
備えることを特徴とする。
【0008】請求項9に記載の3次元仮想現実空間共有
システムにおける情報処理方法は、ユーザが発声した音
声を、そのユーザの分身に対応した音声データとして取
得する音声取得処理ステップと、音声取得処理ステップ
によって取得された音声データを送信するとともに、伝
送されてきた音声データを受信する音声データ送受信処
理ステップと、音声データ送受信処理ステップによって
送信または受信される音声データを予め設定された変換
パラメータに基づいて異質の音声データに変換する変換
処理ステップと、変換処理ステップによって変換された
音声データを発声する発声処理ステップとを備えること
を特徴とする。
【0009】請求項10に記載の3次元仮想現実空間共
有システムにおける情報処理装置によって実行されるコ
ンピュータプログラムを格納または伝送する媒体は、ユ
ーザが発声した音声を、そのユーザの分身に対応した音
声データとして取得する音声取得処理ステップと、音声
取得処理ステップによって取得された音声データを送信
するとともに、伝送されてきた音声データを受信する音
声データ送受信処理ステップと、音声データ送受信処理
ステップによって送信または受信される音声データを予
め設定された変換パラメータに基づいて異質の音声デー
タに変換する変換処理ステップと、変換処理ステップに
よって変換された音声データを発声する発声処理ステッ
プとを備えることを特徴とする。
【0010】請求項1に記載の3次元仮想現実空間共有
システムにおける情報処理装置、請求項9に記載の3次
元仮想現実空間共有システムにおける情報処理方法、お
よび請求項10に記載の3次元仮想現実空間共有システ
ムにおける情報処理装置によって実行されるコンピュー
タプログラムを格納または伝送する媒体によれば、送受
信される音声データが、予め設定された変換パラメータ
に基づいて異質の音声データに変換された後、発声され
る。従って、この変換パラメータを適宜設定すること
で、仮想現実空間特有の秘匿性を維持しつつ、より変化
に富んだボイスチャットを楽しむことが可能となる。
【0011】ここで、上記媒体とは、単にコンピュータ
プログラムが格納されたFDやCD−ROMディスクな
どのパッケージメディアのみならず、例えばインターネ
ットなどのネットワーク伝送媒体を介してコンピュータ
プログラムをダウンロードする場合の伝送媒体をも含
む、より上位の概念である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の
実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段
の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付
加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但
し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定するこ
とを意味するものではない。
【0013】請求項1に記載の3次元仮想現実空間共有
システムにおける情報処理装置は、ユーザが発声した音
声を、そのユーザの分身に対応した音声データとして取
得する音声取得手段(例えば、図7のマイクロホン4
6)と、音声取得手段によって取得された音声データを
送信するとともに、伝送されてきた音声データを受信す
る音声データ送受信手段(例えば、図7の通信装置4
4)と、音声データ送受信手段によって送信または受信
される音声データを予め設定された変換パラメータに基
づいて異質の音声データに変換する変換手段(例えば、
図7のフィルタリング回路302)と、変換手段によっ
て変換された音声データを発声する発声手段(例えば、
図7のスピーカ47)とを備えることを特徴とする。
【0014】請求項2に記載の情報処理装置は、変換手
段(例えば、図7のフィルタリング回路302)が、音
声データのピッチ成分の変更処理を行うことで、異質の
音声データに変換することを特徴とする。
【0015】請求項3に記載の情報処理装置は、音声デ
ータ送受信手段(例えば、図7の通信装置44)が、音
声取得手段によって取得された音声データに、予め設定
された変換パラメータを付加して送信し、変換手段(例
えば、図7のフィルタリング回路302)が、変換パラ
メータが付加されて伝送されてきた音声データを、変換
パラメータに基づいて、異質の音声データに変換するこ
とを特徴とする。
【0016】請求項4に記載の情報処理装置は、変換パ
ラメータを変更するパラメータ変更手段(例えば、図3
1のステップS63の処理を実行する、図7のCPU4
1)をさらに備えることを特徴とする。
【0017】請求項5に記載の情報処理装置は、パラメ
ータ変更手段によって変更された変換パラメータを記憶
保持する記憶手段(例えば、図7のレジストリファイル
50A)をさらに備えることを特徴とする。
【0018】請求項6に記載の情報処理装置は、ユーザ
の分身の外観パラメータを変更する外観変更手段(例え
ば、図38のステップS105の処理を実行する、図7
のCPU41)をさらに備え、パラメータ変更手段(例
えば、図31のステップS63の処理を実行する、図7
のCPU41)は、外観変更手段による変更操作に連動
して、変換パラメータを変更するための操作画面(例え
ば、図43の声色選択タイアログボックス421)を表
示することを特徴とする。
【0019】請求項7に記載の情報処理装置は、音声取
得手段によって取得された音声データを、所定の帯域圧
縮方法によって圧縮するとともに、音声データ送受信手
段によって受信された、所定の帯域圧縮方法によって圧
縮されている音声データを、対応する伸長方法で伸長す
る圧縮伸長手段(例えば、図7の圧縮伸長回路301)
をさらに備えることを特徴とする。
【0020】請求項9に記載の3次元仮想現実空間共有
システムにおける情報処理方法は、ユーザが発声した音
声を、そのユーザの分身に対応した音声データとして取
得する音声取得処理ステップ(例えば、図35のステッ
プS83)と、この音声取得処理ステップによって取得
された音声データを送信するとともに、伝送されてきた
音声データを受信する音声データ送受信処理ステップ
(例えば、図35のステップS84,S85)と、この
音声データ送受信処理ステップによって送信または受信
される音声データを予め設定された変換パラメータに基
づいて異質の音声データに変換する変換処理ステップ
(例えば、図35のステップS83)と、この変換処理
ステップによって変換された音声データを発声する発声
処理ステップ(例えば、図35のステップS86)とを
備えることを特徴とする。
【0021】請求項10に記載の3次元仮想現実空間共
有システムにおける情報処理装置によって実行されるコ
ンピュータプログラムを格納または伝送する媒体は、ユ
ーザが発声した音声を、そのユーザの分身に対応した音
声データとして取得する音声取得処理ステップ(例え
ば、図35のステップS83)と、この音声取得処理ス
テップによって取得された音声データを送信するととも
に、伝送されてきた音声データを受信する音声データ送
受信処理ステップ(例えば、図35のステップS84,
S85)と、この音声データ送受信処理ステップによっ
て送信または受信される音声データを予め設定された変
換パラメータに基づいて異質の音声データに変換する変
換処理ステップ(例えば、図35のステップS83)
と、この変換処理ステップによって変換された音声デー
タを発声する発声処理ステップ(例えば、図35のステ
ップS86)とを備えることを特徴とする。
【0022】なお、以下の説明において、自己を表すア
バタのオブジェクトは、仮想現実空間内を移動させた
り、また、登場させたり退場させたりすることができる
ものであり、仮想現実空間において、その状態が変化す
る(更新される)。そこで、このようなオブジェクト
を、以下、適宜、更新オブジェクトという。また、仮想
現実空間の、例えば町などを構成する、ビルディングな
どの建物のオブジェクトは、更新オブジェクトと異な
り、複数のユーザが共通して利用するもので、その基本
的な状態は変化しない。変化するとしても、それは自立
的であり、クライアント端末の操作とは独立している。
そこで、このような複数のユーザが共通して利用するオ
ブジェクトを、以下、適宜、基本オブジェクトという。
【0023】まず最初に、バーチャル・ソサエティーの
基本理念・構想に関して、ソニー・コンピュータ・サイ
エンス研究所の北野宏明氏は、そのHome Page「北野宏
明、”バーチャル・ソサエティー(V1.0)”、http://ww
w.csl.sony.co.jp/person/kitano/VS/concept.j.html,1
995」の中で、以下のように説明している。
【0024】「21世紀の初頭に、全世界的な規模で張
りめぐらされたネットワークの中に、仮想的な社会---
バーチャル・ソサエティー---が出現するでしょう。全
世界の人々が、ネットワーク上に作られた共有空間の中
に、数千万人、数億人という規模の「社会」を出現させ
るのです。現在のインターネットやCATV、さらには、情
報スーパーハイウエーの彼方に出現するであろう社会
が、私の考える「バーチャル・ソサエティー」です。こ
の社会の中で、人々は、買いものを楽しんだり、人と会
話をする、ゲームをする、仕事をする、など、通常の社
会生活とほぼ同等の社会行為を行なうことができるう
え、仮想的であるゆえに可能である(つまり、一瞬にし
て、東京からパリに移動するなど、実社会では困難であ
る)ことも可能となるのです。この様な、「社会」は、
広帯域ネットワーク、高品位な三次元の表現能力、音
声、音楽、動画像の双方向のコミュニケーションを可能
とした、サイバースペースの構築技術、そして、その空
間を、多人数で共有できる場にする、大規模分散システ
ムなどの最先端の技術で初めて可能になります。」
【0025】更に詳細な説明については、上記URLを
参考にされたい。
【0026】以上のような、バーチャル・ソサエティー
を実現する3次元仮想現実空間システムがサイバースペ
ースシステムであり、このサイバースペースシステムを
構築するのに必要なインフラストラクチャの具体例とし
ては、現段階においては、TCP/IP(Transmission
Control Protocol/Internet Protocol)と称される通信
プロトコルで接続された世界的規模のコンピュータ・ネ
ットワークであるインターネット(The Internet)や、W
WW(World Wide Web)などのインターネット技術を企業
内LAN(Local Area Network)での情報共有に適用した
イントラネット(Intranet)等が考えられている。さら
に、将来的には、幹線系から加入者系に至るまで全てを
光ファイバで構成するFTTH(Fiber To The Home)に
よる広帯域ネットワークを利用することも考えられてい
る。
【0027】ここで、インターネット(The Internet)で
利用できる情報提供システムとして、スイスのCERN
(European Center for Nuclear Research:欧州核物理
学研究所)が開発したWWW(World Wide Web)が知
られている。これは、テキスト、画像、音声などの情報
をハイパーテキスト形式で閲覧できるようにしたもの
で、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)と呼ば
れるプロトコルに基づいて、WWWサーバ端末に格納さ
れた情報をパーソナルコンピュータなどの端末に非同期
転送するものである。
【0028】WWWサーバは、HTTPデーモン(HTT
P:HyperText Transfer Protocol、ハイパーテキスト転
送プロトコル)と呼ばれるサーバ・ソフトウエアとハイ
パーテキスト情報が格納されるHTMLファイルによっ
て構成される。ハイパーテキスト情報は、HTML(Hy
perText Makeup Language、ハイパーテキスト記述言
語)と呼ばれる記述言語によって表現される。HTML
によるハイパーテキストの記述は、「<」と「>」で囲
まれたタグと呼ばれる書式指定によって文章の論理的な
構造が表現される。他の情報とのリンクについての記述
は、アンカーと呼ばれるリンク情報によって行われる。
アンカーで情報が存在する所を指定する方法がURL
(Uniform Resource Locator)である。
【0029】HTMLで記述されたファイルを、TCP
/IPネットワーク上において転送するためのプロトコ
ルがHTTP(HyperText Transfer Protocol)であ
る。クライアントからの情報の要求をWWWサーバに伝
え、HTMLファイルのハイパーテキスト情報をクライ
アントに転送する機能をもっている。
【0030】WWWを利用する環境として多く利用され
ているのが、WWWブラウザ(ブラウザとは閲覧すると
いう意味)と呼ばれるNetscape Navigator(商標)をは
じめとするクライアント・ソフトウエアである。
【0031】なお、デーモンとは、UNIX上で作業を
行う場合、バックグラウンドで管理や処理を実行するプ
ログラムを意味する。
【0032】近年、このWWWをさらに拡張し、3次元
空間の記述や、3次元グラフィックスで描画されたオブ
ジェクトに対してハイパーテキストのリンクの設定を可
能とし、これらのリンクをたどりながらWWWサーバ端
末を次々とアクセスできるようにしたVRML(Virtual
Reality Modeling Language)と呼ばれる3次元グラフ
ィックス・データの記述言語と、このVRMLで記述さ
れた仮想空間をパーソナルコンピュータやワークステー
ションで描画するためのVRMLビューワが開発され
た。このVRMLバージョン1.0の仕様書は、1995年5
月26日に公開されたが、その後、誤記や曖昧な表現が訂
正された改正版が、1995年11月9日に公開され、その仕
様書は、URL=http://www.vrml.org/Specifications
/VRML1.0/から入手することができる。
【0033】上述した、VRMLによって記述した3次
元空間の情報をWWWサーバ端末に格納しておくこと
で、インターネット上に3次元グラフィックスによる仮
想空間を構築することが可能となり、さらにインターネ
ットを介して接続されたパーソナルコンピュータ等によ
りVRMLビューワを利用することによって、3次元グ
ラフィックスによる仮想空間の表示やウォークスルー機
能を実現することができる。
【0034】以下の実施例においては、ネットワークと
してインターネットを用いた例について説明するが、F
TTHを用いて実現しても勿論構わない。
【0035】なお、サイバースペース(Cyberspace)と
は、米国のSF作家William Gibsonの造語であり、21
世紀後半を舞台にした出世作NEUROMANCER(1984年)の中
で使用された。厳密には、同書が最初ではなく、Burnin
g Chrome(1982年)でも使用されている。これらの小説で
は、主人公が額に特殊な電極を貼り付けてコンピュータ
と脳を直接的に接続し、世界中に張り巡らされたコンピ
ュータ・ネットワークのデータを視覚的に再構成した仮
想的な3次元空間を脳に直接投影させる描写がある。こ
の仮想3次元空間をサイバースペースと称した。最近に
おいては、ネットワークを介して仮想的な3次元空間を
複数のユーザが共有するシステムを示す用語として使用
されるようになった。本願の実施例においてもこの意味
で使用する。
【0036】図1は、本発明のサイバースペース(ネッ
トワークを介して提供される3次元仮想現実空間)シス
テムの構成例を表している。同図に示すように、この実
施例においては、例えば、いわゆるインターネットなど
の世界的規模のネットワーク(広域通信網)15(情報
伝送媒体)を介して、ホストコンピュータ(ホスト)A
乃至C、複数(本実施例では、3台)のクライアント端
末13−1乃至13−3、任意の数(本実施例では、1
台)のサービス提供者端末14が相互に接続されてい
る。
【0037】ホストAは、例えば、いわゆるWWW(Wo
rld Wide Web)のシステムを構成している。すなわち、
ホストAは、後述するような情報(ファイル)を有して
いる。そして、各情報(ファイル)には、その情報を一
元的に指定するための指定情報としてのURL(Unifor
m Resource Locator)が対応付けられており、URLを
指定することで、そのURLに対応する情報にアクセス
することができるようになされている。
【0038】具体的には、ホストAは、例えば3次元仮
想現実空間における東京の町並みや、3次元仮想現実空
間におけるニューヨークの町並み、その他の所定の地域
の3次元仮想現実空間(以下、適宜、単に、仮想現実空
間と称する)を提供するための3次元画像のデータを記
憶している。なお、この3次元画像データは、その基本
的な状態が変化しない(変化するとしても、例えば、観
覧車、ネオンサインなどのように自律的に変化する)基
本オブジェクトだけでなる、いわば更新が伴わない静的
なデータである。例えば、ビルディングや道路などのよ
うに複数のユーザが共通して利用するものが基本オブジ
ェクトである。そして、ホストAは、情報サーバ端末1
0(基本サーバ端末)を有しており、この情報サーバ端
末10は、ネットワーク15を介してURLを受信する
と、そのURLに対応する情報、すなわち、仮想現実空
間(但し、これは、上述したように基本オブジェクトだ
けでなるもの)を、同じくネットワーク15を介して提
供するようになされている。
【0039】なお、図1においては、所定の地域の仮想
現実空間(基本オブジェクトだけでなるもの)を提供す
るサーバ端末である情報サーバ端末を有するホストは、
ホストAの1台だけしか設けられていないが、このよう
なホストは複数設けることが可能である。
【0040】ホストBは、共有サーバ端末11(共有サ
ーバ端末)を有し、この共有サーバ端末11は、仮想現
実空間に配置されることにより、その仮想現実空間を構
成することとなる更新オブジェクトとしての、例えば各
ユーザを表すアバタなどを管理し、これにより複数のユ
ーザに同一の仮想現実空間を共有させるようになされて
いる。但し、ホストBは、ホストAが記憶している仮想
現実空間のうちの所定の地域(例えば、東京など)の仮
想現実空間に配置された更新オブジェクトのみを管理す
るようになされている。すなわち、ホストBは、いわば
所定の地域の仮想現実空間専用のものとされている。な
お、図示していないが、ネットワーク15には、ホスト
B以外にも、ホストAが記憶している、その他の各地域
(例えば、ニューヨーク、ロンドンなど)の仮想現実空
間に配置された更新オブジェクトを管理するサーバ端末
である共有サーバ端末を有するホストが接続されてい
る。
【0041】ホストCは、ホストAと同様、例えばWW
Wのシステムを構成するもので、ホストBのような、更
新オブジェクトを管理するホスト(共有サーバ端末)を
アドレスするための、例えばそのホストのIPアドレス
(共有サーバ端末のアドレス)を記憶している。従っ
て、ホストCが記憶している共有サーバ端末のアドレス
は、上述したホストAにおける場合と同様に、URLと
一元的に対応付けられている。そして、ホストCは、マ
ッピングサーバ端末12(管理サーバ端末)を有してお
り、このマッピングサーバ端末12は、ネットワーク1
5を介してURLを受信すると、そのURLに対応する
情報としての共有サーバ端末のIPアドレスを、同じく
ネットワーク15を介して提供するようになされてい
る。なお、図1においては、共有サーバ端末のアドレス
を提供するサーバ端末であるマッピングサーバ端末12
を有するホストは、ホストCの1台だけしか設けられて
いないが、このようなホストは複数設けることが可能で
ある。
【0042】クライアント端末13(13−1,13−
2,13−3)は、ネットワーク15を介して情報サー
バ端末10から、仮想現実空間の提供を受け、共有サー
バ端末11の管理の下、その仮想現実空間を、他のクラ
イアント端末(サービス提供者端末14を含む)と共有
することができるようになされている。さらに、クライ
アント端末13は、サービス提供者端末14から、仮想
現実空間を利用した所定のサービス(情報)の提供を受
けることができるようにもなされている。
【0043】サービス提供者端末14は、クライアント
端末13と同様に、仮想現実空間の提供を受け、その仮
想現実空間を、クライアント端末13(サービス提供者
端末が、サービス提供者端末14以外にも存在する場合
には、そのサービス提供者端末を含む)と共有すること
ができるようになされている。従って、この部分の機能
に関しては、サービス提供者端末14は、クライアント
端末13と同一である。
【0044】さらに、サービス提供者端末14は、クラ
イアント端末13に対して、所定のサービスを提供する
ことができるようになされている。なお、図1におい
て、このようなサービス提供者端末は、サービス提供者
端末14の1台だけしか設けられていないが、サービス
提供者端末は複数設けることが可能である。
【0045】次に、ホストAおよびCが構成しているW
WWのシステムについて簡単に説明する。図2に示すよ
うに、WWWは、ホストX,Y,Zから、ネットワーク
(WWWの場合はインターネット)15を介して、不特
定多数のユーザ(クライアント端末)に対し、情報を提
供するためのシステムの1つで、提供可能な情報は、テ
キストだけでなく、図形、画像(静止画、動画)、音
声、さらには3次元画像、その他これらをリンクさせた
ハイパーテキストなど多岐にわたる。
【0046】WWWの場合、各情報について、その情報
を一元的に表現する形式であるURLが決められてお
り、ユーザは、URLを指定することで、そのURLに
対応する情報を得ることができる。ここで、URLは、
例えば、図3に示すように、サービスの種類を表すプロ
トコル種別(図3の実施例では、http(これは、後述す
るファイル名に対応するファイルを検索して送信するよ
うに指示するコマンドに相当する))、URLの送り先
を表すホスト名(図3の実施例では、www.csl.sony.co.
jp)、および送信させるべきデータのファイル名(図3
の実施例では、index.html)で構成される。
【0047】ユーザは、クライアント端末を操作して、
所望する情報に対応するURLを入力する。クライアン
ト端末では、URLが入力されると、そのURLの、例
えばホスト名が参照され、そのホスト名によって特定さ
れるホスト(図2の実施例では、インターネットに接続
されているホストX,Y,Zのうちの、例えばホスト
X)とのリンクが確立される。そして、クライアント端
末では、URLが、インターネットを介して、リンクが
確立されたホスト、すなわちホストXに送信され、これ
により、ホストXに対し、URLに対応する情報の提供
の要求がなされる。ホストXでは、情報サーバ端末(W
WWサーバ端末)上でHTTPデーモン(httpd)が稼働
しており、情報サーバ端末は、URLを受信すると、そ
のURLに対応する情報を、インターネットを介してク
ライアント端末に送信する。
【0048】クライアント端末では、送信されてきた情
報が受信され、その後、例えば表示される。これによ
り、ユーザは、所望する情報を得ることができる。
【0049】従って、ホストに、情報として、仮想現実
空間を構成する要素(オブジェクト)の記述としての、
例えば基本オブジェクトの形状(例えば、直方体や円錐
形など)や、その配置位置、属性(例えば、基本オブジ
ェクトの色やテクスチャなど)などを表すデータを記憶
させるようにするだけで、不特定多数のユーザに、仮想
現実空間(但し、基本オブジェクトだけでなるもの)を
提供することができる。すなわち、ネットワーク15と
して、インターネットを採用するとともに、WWWを利
用する場合、インターネットは、既に世界的規模で普及
しており、また、ホストに記憶させる情報を、仮想現実
空間を構成する要素の記述とすることは、WWWを構成
する情報サーバ端末(WWWサーバ端末)の変更を要す
るものでない(仮想現実空間を構成する要素の記述を、
上述したようにして提供するサービスは、WWWによっ
て提供されている既存のサービスとの上位互換性を有す
る)から、不特定多数のユーザに、世界的規模で、仮想
現実空間を、容易に、かつ安価に提供することが可能と
なる。
【0050】また、所定のホスト(マッピングサーバ端
末)に、情報として、他のホストのIPアドレスを記憶
させるようにすることで、やはり、不特定多数のユーザ
に、世界的規模で、ホストのIPアドレスを、容易に提
供することが可能となる。
【0051】なお、WWWを構成するホストに、仮想現
実空間を構成する要素の記述(所定の地域の仮想現実空
間を提供するための3次元画像のデータ)を記憶させた
だけでは、同一の仮想現実空間を、複数のユーザが共有
することは困難である。すなわち、WWWでは、URL
に対応する情報が、ユーザに提供されるだけであり、ユ
ーザ間で、情報のやりとりを行うための管理は行われな
い。このため、WWWを、その設計を変更せずに利用し
て、ユーザ間で、前述したような更新オブジェクトの変
更情報のやりとりを行うのは困難である。そこで、図1
のサイバースペースシステムでは、共有サーバ端末11
を有するホストBおよびマッピングサーバ端末12を有
するホストCを設け、同一の仮想現実空間を、複数のユ
ーザが共有することができるようになされている(その
詳細については、後述する)。
【0052】次に、図4は、図1のホストA上で稼働す
る情報サーバ端末10の構成例を示している。同図に示
すように、情報サーバ端末10はCPU81を備え、こ
のCPU81は、ROM82に記憶されているプログラ
ムに従って各種の処理を実行するようになされている。
この情報サーバ端末10では、前述したHTTPデーモ
ンが、バックグラウンドで稼動している。RAM83に
は、CPU81が各種の処理を実行する上において必要
なデータ、プログラム等が適宜記憶されるようになされ
ている。通信装置84は、ネットワーク15に対して所
定のデータを授受するようになされている。ハードディ
スク、光ディスク、光磁気ディスクなどよりなる記憶装
置85は、上述したような、例えば東京や、ニューヨー
ク、その他の所定の地域の仮想現実空間を提供するため
の3次元画像のデータを、URLと対応付けて記憶して
いる。
【0053】図5は、図1のホストB上で稼働する共有
サーバ端末11の構成例を示している。同図に示すよう
に、共有サーバ端末11はCPU21を備え、このCP
U21は、ROM22に記憶されているプログラムに従
って各種の処理を実行するようになされている。RAM
23には、CPU21が各種の処理を実行する上におい
て必要なデータ、プログラム等が適宜記憶されるように
なされている。通信装置24は、ネットワーク15に対
して所定のデータを授受するようになされている。
【0054】表示装置25は、例えばCRTやLCDな
どを備え、共有サーバ端末11が管理を担当している地
域の仮想現実空間(基本オブジェクトだけでなく、更新
オブジェクトを含んで構成される仮想現実空間)の画像
をモニタすることができるように、インタフェース28
に接続されている。このインタフェース28には、ま
た、マイクロホン26とスピーカ27が接続されてお
り、所定の音声信号をクライアント端末13やサービス
提供者端末14に供給したり、クライアント端末13や
サービス提供者端末14からの音声信号をモニタするこ
とができるようになされている。
【0055】また、共有サーバ端末11は、入力装置2
9を備え、インタフェース28を介して、各種の入力を
行うことができるようになされている。この入力装置2
9は、少なくともキーボード29aとマウス29bを有
している。
【0056】ハードディスク、光ディスク、光磁気ディ
スクなどよりなる記憶装置30は、共有サーバ端末11
が管理を担当している地域の仮想現実空間のデータを記
憶している。なお、この仮想現実空間のデータは、情報
サーバ端末10(図4)の記憶装置85に記憶されてい
るものと同一のものであり、表示装置25では、このデ
ータが表示されることで、共有サーバ端末11が管理を
担当している地域の仮想現実空間が表示される。
【0057】図6は、図1のホストC上で稼働するマッ
ピングサーバ端末12の構成例を示している。CPU9
1乃至通信装置94は、図4に示したCPU81乃至通
信装置84と基本的に同様の構成であるので、その説明
は省略する。記憶装置95は、更新オブジェクトを管理
する共有サーバ端末(図1の実施例では、共有サーバ端
末11しか図示していないが、その他にも、図示せぬ共
有サーバ端末がネットワーク15に接続されている)を
特定するためのアドレスを、URLと対応付けて記憶し
ている。
【0058】図7は、クライアント端末13(13−1
乃至13−3)の構成例を示している。クライアント端
末13はCPU41を備え、このCPU41は、ROM
42に記憶されているプログラムに従って各種の処理を
実行するようになされている。RAM43には、CPU
41が各種の処理を実行する上において必要なデータや
プログラム等が適宜記憶されるようになされている。通
信装置44は、ネットワーク15を介して、データを授
受するようになされている。ハードディスク・ドライブ
などによって構成される記憶装置50には、フィルタリ
ング回路302によって音声信号を異質の音声信号に変
換するための変換パラメータを記憶するレジストリファ
イル50Aが格納されるようになされている。
【0059】表示装置45は、例えばCRTやLCDな
どを備え、CG(コンピュータグラフィック)の3次元
画像や、通常のビデオカメラなどにより撮影された3次
元の画像を表示することができるようになされている。
マイクロホン46は、音声データを共有サーバ端末11
に出力するとき利用される。また、スピーカ47は、共
有サーバ端末11より音声データが伝送されてきたと
き、これを出力する。入力装置49は、各種の入力を行
うとき操作されるようになされている。圧縮伸長回路3
01は、マイクロホン46より取り込まれた音声データ
またはフィルタリング回路302によって変換された音
声データを、所定の高能率符号化方式で圧縮するととも
に、圧縮されている音声データを同方式で伸長する処理
を実行する。フィルタリング回路302は、レジストリ
ファイル50Aに記憶されている変換パラメータに従っ
て、音声データのピッチや周波数を変更し、異質の音声
データに変換する処理を実行する。
【0060】ここで、圧縮伸長回路301およびフィル
タリング回路302を実現するための具体的構成は、本
出願人が1996年11月19日に出願した特願平8−
308259号、および、この特願平8−308259
号に基づく米国出願明細書に詳細に開示されている。す
なわち、この特願平8−308259号に開示されてい
る音声符号化方法および復号化方法は、音声信号を時間
軸上で所定の符号化単位で区分した各符号化単位でサイ
ン波分析符号化を行い、音声信号の線形予測残差を取り
出して音声符号化されたデータを処理する場合に、サイ
ン波分析符号化により符号化された音声符号化データの
ピッチ成分を、ピッチ変換部において、所定の演算処理
で変更するようにしたものである。これにより、音声信
号を符号化や復号化する場合に、簡単な処理や構成でピ
ッチ制御が可能となる。
【0061】さらに、補足説明を加えると、オーディオ
信号(ここでのオーディオ信号には音声信号と音響信号
の双方を含む)の時間領域や周波数領域における統計的
性質と人間の聴感上の特性を利用して信号圧縮を行うよ
うな符号化方法が種々知られている。この符号化方法と
しては、大別して、時間領域での符号化、周波数領域で
の符号化、分析合成符号化等が挙げられる。
【0062】音声信号の高能率符号化の例として、MB
E(Multiband Excitation:マルチバンド励起)符号
化、SBE(Singleband Excitation:シングルバンド
励起)あるいはサイン波合成符号化、ハーモニック(Har
monic)符号化、SBC(sub-band Coding:帯域分割符
号化)、LPC(Linear Predictive Coding:線形予測
符号化)、あるいはDCT(離散コサイン変換)、MD
CT(モデファイドDCT)、FFT(高速フーリエ変
換)等が知られている。
【0063】ところで、上述した各種符号化方法で音声
信号を符号化する場合や、その符号化された音声信号を
復号化する場合に、音声の音韻を変えずにピッチを変化
させたい場合がある。
【0064】しかしながら、従来の音声信号の高能率符
号化装置や高能率復号化装置では、ピッチ変化の考慮は
されてなく、別体のピッチコントロール装置を接続し
て、ピッチ変換を行う必要があり、構成が複雑化する不
都合があった。
【0065】そこで、上記特願平8−308259号に
よる音声符号化方法および復号化方法を用いることによ
り、音声信号を符号化処理や復号化処理する場合に、簡
単な処理や構成で、音韻を変えることなく的確に所望の
ピッチ制御が可能となる。
【0066】上述した特願平8−308259号に開示
された音声符号化方法および復号化方法を用いて、上記
圧縮伸長回路301およびフィルタリング回路302が
構成されている。
【0067】なお、音声データの圧縮伸長処理は、例え
ば、ATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)
方式を用いたり、さらに例えば、通信装置44におい
て、DSVD(Digital Simultaneous Voice and Data)方式
で行うようにすることもできる。この場合、通信装置4
4に、米国のDSP Group, Inc.が開発したTrueSpeech I
や、米国のRockwell International Corp.が開発した、
Digitalkを用いることができる。
【0068】なおDSVDについては、例えば、日経エレク
トロニクス1995.9.4(no.643)第97頁
乃至第99頁に「国際標準になるDSVD,音声圧縮技術を
データ通信に組み込む」として、その詳細が紹介されて
いる。
【0069】入力装置49のキーボード49aは、所定
の文字や記号などでなるテキスト(URLを含む)を入
力するとき操作されるようになされている。マウス49
bは、所定の位置を指定するとき操作されるようになさ
れている。視点入力装置49cおよび移動入力装置49
dは、更新オブジェクトとしての、クライアント端末1
3に対応するアバタの状態を変化させるときに操作され
る。すなわち、視点入力装置49cは、クライアント端
末13の対応するアバタの視点を入力するとき操作され
る。これにより、アバタの視点を上下左右の方向に移動
させたり、仮想現実空間の奥行方向への移動ができるよ
うになされている。また、移動入力装置49dは、アバ
タを、前後左右の方向に、所定の速度で移動させるため
の入力を行うことができるようになされている。勿論、
これらの入力を、キーボード49aやマウス49bから
行うようにすることもできる。
【0070】ハードディスク、光ディスク、光磁気ディ
スクなどよりなる記憶装置50は、ユーザを表すアバタ
(更新オブジェクト)を記憶している。さらに、記憶装
置50は、情報サーバ端末10(情報サーバ端末10以
外に情報サーバ端末が存在する場合には、その情報サー
バ端末を含む)に記憶されている各地域の仮想現実空間
に配置される更新オブジェクトを管理する共有サーバ端
末のIPアドレスを取得するためのURL(以下、適
宜、アドレス取得URLという)を、その地域の仮想現
実空間のデータに対応するURL(以下、適宜、仮想現
実空間URLという)と対応付けて記憶している。これ
により、ある地域の仮想現実空間のデータに対応する仮
想現実空間URLが入力されたとき、その地域の仮想現
実空間を管理する共有サーバ端末のIPアドレスを取得
するためのアドレス取得URLを得ることができるよう
になされている。
【0071】インタフェース48は、表示装置45、マ
イクロホン46、スピーカ47、入力装置49、および
記憶装置50に対するデータのインタフェースを構成し
ている。
【0072】ここで、ATRAC方式について、簡単に
説明しておく。この方式においては、音声信号が、例え
ば3つの周波数帯域に、予め分割される。そして、各周
波数帯域の信号は、A/D変換された後、最大11.6
msの時間窓で切り出され、変形DCT(Discrete Cosine Tr
ansform)演算され、周波数成分の信号に変換される。
【0073】音声信号を予め3つの周波数帯域に分割す
るのは、DCT演算で生じ易いプリエコーを避けるためで
ある。プリエコーは、DCT演算を用いて圧縮したオーデ
ィオデータを時間軸の情報に戻すときに発生する雑音の
一種であり、実際の音が聞こえる前に、特有の雑音が乗
る現象をいう。例えば、カスタネットをたたく音のよう
に、急峻な音に対して目立ち易い傾向がある。
【0074】変形DCTで周波数軸に変換したデータは、
人間の聴覚特性に基づいて間引かれる。このとき、最小
可聴限特性と、聴覚マスキング効果が利用される。最小
可聴限特性は、音が、ある強さより小さくなると人間の
耳に聞こえなくなり、その強さが周波数によって異なる
という特性である。また、マスキング効果は、近接した
周波数で大きな音と小さな音とが発生すると、小さい音
は大きな音に覆われて、聞こえにくくなる効果をいう。
【0075】この2つの聴覚特性を利用して、聴感上、
重要な周波数成分から順に抽出され、データが圧縮され
る。
【0076】再生時には、圧縮データは、デコーダを通
して伸長し、標本化周波数44.1kHz、分解能16
ビットのオーディオデータに戻される。図8は、このデ
コーダの構成例を表している。
【0077】すなわち、高域、中域、低域の各周波数帯
域のデータは、それぞれ逆変形DCT回路311、逆変形D
CT回路314、または逆変形DCT回路316により逆変
形DCT処理され、時間軸情報に戻される。中域のデータ
と低域のデータは、合成フィルタ315により合成さ
れ、遅延回路312により遅延された高域のデータと、
合成フィルタ313によりさらに合成される。
【0078】図9は、図1のサービス提供者端末14の
構成例を示している。そのCPU51乃至記憶装置60
は、図7のクライアント端末13のCPU41乃至入力
装置50と基本的に同様の構成であるので、その説明は
省略する。
【0079】図10は、図1の情報サーバ端末10によ
り提供され、共有サーバ端末11の管理の下、複数のユ
ーザの間で共有することのできる仮想現実空間を模式的
に表している。同図に示すように、この仮想現実空間
は、町を構成しており、アバタC(例えばクライアント
端末13−1のアバタ)や、アバタD(例えばクライア
ント端末13−2のアバタ)が、この町(仮想現実空
間)を移動することができるようになされている。
【0080】アバタCは、仮想現実空間における位置と
視点から、例えば図11に示すような画像を見ることに
なる。すなわち、クライアント端末13−1には、仮想
現実空間を構成する基本オブジェクトに関するデータ
が、情報サーバ端末10から提供され、RAM43(ま
たは記憶装置50)に記憶される。そして、RAM43
(または記憶装置50)からは、所定の視点と位置から
仮想現実空間を見た場合に見ることのできる仮想現実空
間のデータが読み出され、表示装置45に供給される。
その後、そのアバタCの視点と位置を、視点入力装置4
9cと移動入力装置49dを操作することで変更する
と、その変更に対応したデータがRAM43(または記
憶装置50)から読み出されて表示装置45に供給さ
れ、これにより、表示装置45に表示されている仮想現
実空間(3次元画像)が変化される。
【0081】さらに、クライアント端末13−1には、
いまの視点と位置から仮想現実空間を見た場合にみるこ
とのできる他人のアバタ(更新オブジェクト)(図11
の実施例では、アバタD)に関するデータが、共有サー
バ端末11から提供され、そのデータに基づいて、表示
装置45の表示が変更される。すなわち、図10に示し
た状態において、アバタCはアバタDの方向を見ている
ので、図11に示したように、クライアント端末13−
1の表示装置45に表示される画像(仮想現実空間)に
は、アバタDが表示される。
【0082】同様にして、アバタDが対応するクライア
ント端末13−2の表示装置45には、図12に示すよ
うな画像が表示される。そして、この表示画像も、アバ
タDの視点と位置を移動させることで変化される。な
お、図10において、アバタDはアバタCの方向を見て
いるので、クライアント端末13−2の表示装置45に
表示される画像(仮想現実空間)には、図12に示した
ように、アバタCが表示されている。
【0083】サービス提供者端末14は、情報サーバ端
末10および共有サーバ端末11によって提供される共
有可能な仮想現実空間の一部の空間を支配する。換言す
れば、サービス提供者は、情報サーバ端末10および共
有サーバ端末11の管理者(仮想現実空間の情報を提供
する情報プロバイダ)から、その提供する仮想現実空間
の一部を購入する。この購入は、現実空間において行わ
れる。すなわち、情報サーバ端末10および共有サーバ
端末11の管理者は、所定のサービス提供者より仮想現
実空間の購入の申込を受けたとき、仮想現実空間の一部
を、そのサービス提供者に割り当てる。
【0084】例えば、サービス提供者端末14の所有者
(サービス提供者)が、仮想現実空間内の所定のビルの
1室を借り受け、そこに電器店を設けるものとする。サ
ービス提供者は、その電器店に展示する商品、例えばテ
レビジョン受像機(テレビ)の資料をサーバ端末管理者
に提供する。サーバ端末管理者は、この資料を基に、コ
ンピュータグラフィックスにより、そのテレビの立体画
像を生成する。そして、その立体画像を、その電器店の
所定の位置に配置する。これにより、仮想現実空間内に
おけるその空間の画像が完成することになる。
【0085】同様のことが多くのサービス提供者により
行われ、仮想現実空間が1つの大きな町として形成され
る。
【0086】図13は、サービス提供者端末14を有す
るサービス提供者が占有する仮想現実空間(ビルの1
室)を平面的に表している。この実施例においては、ビ
ルの1室が、このサービス提供者のために割り当てられ
ており、その空間(ビル内)には、2台のテレビ72,
73が配置されているとともに、テレビ73の右斜め前
方には、カウンタ71が配置されている。そしてサービ
ス提供者端末14のサービス提供者は、自己のアバタF
をカウンタ71の後方に配置するようにする。勿論、ア
バタFは、サービス提供者端末14の移動入力装置59
dを操作することで、所定の位置に移動させることが可
能である。
【0087】いま、この電器店に、クライアント端末1
3−1のアバタCが、図13に示すように入ってきたも
のとする。このとき、クライアント端末13−1の表示
装置45には、アバタCの位置と視点に対応して、例え
ば図14に示すような画像が表示される。これに対し
て、アバタFがカウンタ71の後方に位置している場合
においては、サービス提供者端末14の表示装置55に
は、図15に示すような画像が表示される。図14と図
15に示すように、アバタCから見た画像にはアバタF
が、また、アバタFから見た画像にはアバタCが、それ
ぞれ表示される。
【0088】また、図14に示すように、アバタCから
見た画像には、クライアント端末13−1から所定の画
像を指定するとき使用されるカーソル74が表示され
る。同様に、図15に示すように、サービス提供者端末
14から所定の画像を指定するとき利用するために、カ
ーソル75が表示される。
【0089】クライアント端末13−1の移動入力装置
49dを操作して、アバタCをテレビ72あるいはテレ
ビ73の回りに移動させることで、その位置と視点に対
応する画像が表示装置45に表示される。これにより、
ユーザは、テレビ72や73を、実際に、売場に配置さ
れている商品としてのテレビを観察する場合と同様に観
察することができる。
【0090】また、ユーザは、マウス49bを操作し
て、カーソル74を移動させ、アバタF上でクリックす
ると、アバタFに対応するサービス提供者端末14に
は、会話申込信号が伝送される。サービス提供者端末1
4は、このとき、マイク56を介して、アバタCに対応
するクライアント端末13−1のスピーカ47に対して
音声信号を出力することができる。同様に、クライアン
ト端末13−1のマイクロホン46から所定の音声信号
を入力することで、サービス提供者端末14のスピーカ
57にユーザの音声信号を伝達することができる。この
ようにして、両者は音声による通常の会話を行うことが
できる。
【0091】なお、この会話は、アバタF(サービス提
供者端末14)からアバタC(クライアント端末13−
1)に対して、申し込むようにすることもできる。
【0092】また、クライアント端末13−1におい
て、カーソル74を移動させ、例えばテレビ72の画像
上においてクリックすると、テレビ72のより詳細な説
明情報(提供情報)の提供を受けることができる。これ
は、情報サーバ端末10が提供する仮想現実空間のデー
タを、テレビ72のデータに説明情報をリンクさせてお
くように構成することで実現することができる。なお、
説明情報を表示するときの画像は、3次元画像であって
もよいし、平面的な2次元画像とすることもできる。
【0093】この所定の画像を指定する操作は、サービ
ス提供者端末14側からも行うことができる。これによ
り、サービス提供者側からユーザに対して、所定のテレ
ビの説明情報を積極的に提供することができる。
【0094】また、サービス提供者がマウス59bを操
作して、カーソル75でアバタCを指定すると、このア
バタCの位置と視点に対応する画像、すなわち、クライ
アント端末13−1の表示装置45に表示されている画
像と同一の画像を、サービス提供者端末14の表示装置
55に表示させることができる。これにより、サービス
提供者は、ユーザ(アバタC)が、いまどこを見ている
のかを知ることができ、ユーザの知りたいポイントに関
する情報を、的確にユーザに対して提供することが可能
となる。
【0095】ユーザは、説明を受け、あるいは提供情報
(説明情報)の提供を受け、気に入った場合において
は、例えばテレビ72を実際に購入することができる。
この場合、ユーザは、アバタFを介して、サービス提供
者端末14に対して購入の申込をする。また、ユーザ
は、例えばクレジットカードの番号等を、アバタCを介
してサービス提供者端末14(アバタF)に伝達する。
そして、商品の金額に対応する額を引き落とすように依
頼する。サービス提供者端末14のサービス提供者は、
そのクレジットカードの番号から、所定の金額を引き落
とすための処理を行うとともに、購入の申込を受けた商
品の発送の手配を行う。
【0096】この仮想現実空間において提供される画像
は、基本的に、コンピュータグラフィックスにより生成
された精度の高い画像である。従って、これをあらゆる
角度から見ることで、殆ど実際の商品を希望する角度か
ら観察した場合と同様の観察を行うことが可能となり、
より確実に商品を確認することができる。
【0097】この仮想現実空間には、このようにして、
多数の店や映画館、劇場などが存在する。そして、各店
において、実際に商品を販売することが可能であるた
め、立地条件の良い空間(多くのユーザのアバタが入っ
てくる空間)は、実際に経済的価値が発生する。そこ
で、この仮想現実空間を実際に(現実に)売買したり、
賃貸することができる。従って、このシステムは、所謂
テレビショッピングなどとは全く異なるものとなる。
【0098】次に、図16乃至図19のフローチャート
を参照して、クライアント端末13(サービス提供者端
末14)、情報サーバ端末10、マッピングサーバ端末
12、または共有サーバ端末11それぞれの動作につい
て詳述する。
【0099】図16は、クライアント端末13(サービ
ス提供者端末14)の処理例を示している。クライアン
ト端末13では、まず最初に、ステップS1において、
仮想現実空間URLの入力があったか否かが、CPU4
1によって判定される。ステップS1において、仮想現
実空間URLの入力がないと判定された場合、ステップ
S1に戻る。また、ステップS1において、仮想現実空
間URLの入力があったと判定された場合、すなわち、
ユーザがキーボート49aを操作することで、所望する
仮想現実空間に対応する仮想現実空間URLを入力し、
これが、インターフェース48を介して、CPU41に
よって受信された場合、ステップS2に進み、図2で説
明したように、WWWのシステムを構成し、情報サーバ
端末を有する所定のホストの情報サーバ端末(ここで
は、例えばホストAの情報サーバ端末10)に対して、
通信装置44から、ネットワーク15を介して、仮想現
実空間URLが送信され、リンクが確立される。
【0100】さらに、ステップS2では、仮想現実空間
URLと対応付けられているアドレス取得URLが、記
憶装置50から読み出され、WWWのシステムを構成す
る、所定のホストのマッピングサーバ端末(ここでは、
例えばホストCのマッピングサーバ端末12とする)に
対して、通信装置44から、ネットワーク15を介し
て、アドレス取得URLが送信され、リンクが確立され
る。
【0101】その後、ステップS3に進み、ネットワー
ク15を介して送られてくる、ステップS2で送信した
仮想現実空間URLまたはアドレス取得URLにそれぞ
れ対応する仮想現実空間のデータ(3次元画像データ)
または共有サーバ端末12のIPアドレスが、通信装置
44によって受信される。
【0102】すなわち、ステップS2では、情報サーバ
端末10に、仮想現実空間URLが送信されるが、情報
サーバ端末10において、この仮想現実空間URLが受
信されると、それに対応する仮想現実空間のデータが、
後述する図17のステップS22において、ネットワー
ク15を介してクライアント端末13に送信される。ス
テップS3では、このようにして情報サーバ端末10か
ら送信されてくる仮想現実空間のデータが受信される。
なお、受信された仮想現実空間のデータは、RAM43
に転送されて記憶される(または記憶装置50に記憶さ
れ、そこからRAM43に転送される)。
【0103】また、ステップS2では、マッピングサー
バ端末12に対し、アドレス取得URLが送信される
が、マッピングサーバ端末12において、このアドレス
取得URLが受信されると、それに対応する共有サーバ
端末のIPアドレスが、後述する図18のステップS3
2において、ネットワーク15を介してクライアント端
末13に送信される。ステップS3では、このようにし
てマッピングサーバ端末12から送信されてくる共有サ
ーバ端末12のIPアドレスが受信される。
【0104】ここで、入力された仮想現実空間URLに
対応付けられているアドレス取得URLは、上述したよ
うに、その仮想現実空間URLに対応する仮想現実空間
に配置された更新オブジェクトを管理する共有サーバ端
末のIPアドレスに対応するものである。従って、例え
ば、入力された仮想現実空間URLが、東京の仮想現実
空間に対応するものであり、ホストBが有する共有サー
バ端末11が、東京の仮想現実空間に配置された更新オ
ブジェクトを管理するものであった場合、ステップS3
では、共有サーバ端末11のIPアドレスが受信される
ことになる。よって、ユーザは、どの共有サーバ端末
が、どの地域の仮想現実空間に配置された更新オブジェ
クトを管理するものか知らなくても、自身が提供を受け
ようとする地域の仮想現実空間を管理する共有サーバ端
末の場所(IPアドレス)を、自動的に取得することが
できる。
【0105】なお、ステップS2およびS3において、
仮想現実空間URLおよびアドレス取得URLを送信
し、仮想現実空間のデータおよびIPアドレスを受信す
る処理は、実際には、例えば、仮想現実空間URLを送
信し、それに対応する仮想現実空間のデータを受信した
後、アドレス取得URLを送信し、それに対応するIP
アドレスを受信することで行われる。
【0106】ステップS3で、仮想現実空間のデータお
よび共有サーバ端末のIPアドレスが受信されると、ス
テップS4に進み、ステップS3で受信したIPアドレ
ス(共有サーバ端末のIPアドレス)に対応する共有サ
ーバ端末(ここでは、例えば共有サーバ端末11)に対
し、ネットワーク15を介して、接続要求が、通信装置
44によって送信され、これによりクライアント端末1
3と共有サーバ端末11との間で通信リンクが確立され
る。さらに、ステップS3では、通信リンクの確立後、
共有サーバ端末11に対し、記憶装置50に記憶されて
いる、自己を表すアバタ(更新オブジェクト)が、通信
装置44によって送信される。
【0107】ここで、共有サーバ端末11は、ユーザの
アバタを受信すると、そのアバタを、同一の仮想現実空
間(ここでは、上述したように、東京の仮想現実空間と
する)に存在する他のユーザのクライアント端末に送信
するようになされている。そして、他のクライアント端
末においては、送信されてきたアバタが、仮想現実空間
に配置され、これにより、複数のユーザの間で、同一の
仮想現実空間を共有することができる。
【0108】なお、ユーザのアバタは、クライアント端
末13から共有サーバ端末11に提供するのではなく、
共有サーバ端末11に、アクセスのあったユーザに対
し、所定のアバタを割り当てさせるようにすることも可
能である。また、クライアント端末13においては、そ
れを利用するユーザ自身のアバタを、仮想現実空間に配
置して表示するようにすることが可能であるが、現実の
世界では、ユーザは、自身を見ることはできないので、
仮想現実空間を、現実の世界に近いものとする観点から
は、ユーザのアバタは、そのユーザが利用するクライア
ント端末には表示させないようにする方が好ましい。
【0109】ステップS4の処理後、ステップS5に進
み、RAM43から、所定の視点と位置から仮想現実空
間を見た場合に見ることのできる仮想現実空間のデータ
が、CPU41によって読み出され、表示装置45に供
給される。これにより、表示装置45には、所定の仮想
現実空間が表示される。
【0110】そして、ステップS6において、共有サー
バ端末11から、他のユーザのアバタの更新情報が送信
されてきたか否かが、通信装置44によって判定され
る。
【0111】ここで、ユーザは、上述したように、自己
のアバタの位置あるいは視点を、視点入力装置49cま
たは移動入力装置49dを操作することで更新すること
ができるようになされており、これにより、アバタの位
置あるいは視点の更新が指令されると、CPU41で
は、インタフェース48を介して、この指令が受信され
る。そして、CPU41は、その指令に対応して、更新
されたアバタの位置または視点にそれぞれ対応する位置
データまたは視点データを、更新情報として共有サーバ
端末11に出力する処理を実行する。すなわち、CPU
41は、通信装置44を制御し、更新情報を共有サーバ
端末11に送信させる。
【0112】共有サーバ端末11は、クライアント端末
から更新情報を受信すると、後述する図19のステップ
S44において、その更新情報を、他のクライアント端
末に出力するようになされている。なお、共有サーバ端
末11は、上述したように、アクセス要求のあったクラ
イアント端末から、アバタを受信すると、そのアバタ
を、他のユーザのクライアント端末に送信するようにな
されているが、このアバタも、更新情報として送信され
るようになされている。
【0113】以上のようにして更新情報が送信されてき
た場合、ステップS6においては、共有サーバ端末11
から、他のユーザのアバタの更新情報が送信されてきた
と判定される。この場合、その更新情報は、通信装置4
4によって受信され、CPU41に出力される。CPU
41は、ステップS7において、表示装置45の表示
を、更新情報を反映した表示に更新させる。すなわち、
更新情報として、他のクライアント端末からの位置デー
タあるいは視点データを受信した場合、そのユーザのア
バタを、受信した位置データ、視点データにしたがっ
て、移動させ、または変化させる(例えば、アバタの向
きを変更させる)。また、更新情報として、他のクライ
アント端末からのアバタを受信した場合、そのアバタ
を、表示装置45に、いま表示されている仮想現実空間
の所定の位置に配置する。なお、共有サーバ端末11
は、更新情報として、アバタを送信する場合、そのアバ
タについての位置データおよび視点データも、更新情報
に含めて送信するようになされており、表示装置45で
は、その位置データおよび視点データに対応して、アバ
タが表示されるようになされている。
【0114】以上の処理が終了すると、ステップS8に
進む。
【0115】一方、ステップS6において、共有サーバ
端末11から、他のユーザのアバタの更新情報が送信さ
れてきていないと判定された場合、ステップS7をスキ
ップして、ステップS8に進む。ステップS8では、上
述したように、視点入力装置49cまたは移動入力装置
49dを操作することで、クライアント端末13を利用
するユーザのアバタの位置あるいは視点が更新されたか
否かが、CPU41によって判定される。
【0116】ステップS8において、アバタの位置ある
いは視点が更新されたと判定された場合、すなわち、視
点入力装置49cまたは移動入力装置49dが、ユーザ
によって操作された場合、ステップS9に進み、CPU
41では、その操作に対応する位置データ、視点データ
に基づいて、ユーザのアバタの位置と視点に対応する仮
想現実空間のデータをRAM43から読み出し、必要に
応じて補正のための演算を行い、その位置と視点に対応
する画像データを生成する。そして、CPU41は、表
示装置45に、その画像データを出力し、表示させる。
これにより、表示装置45には、視点入力装置49cと
移動入力装置49dを操作することで入力した視点と位
置に対応する画像(仮想現実空間)が表示される。
【0117】さらに、CPU41は、ステップS10に
おいて、通信装置44を制御し、これにより、視点入力
装置49cまたは移動入力装置49dそれぞれの操作に
対応する視点データまたは位置データを、共有サーバ端
末11に送信させ、ステップS11に進む。
【0118】ここで、上述したように、クライアント端
末13からの更新情報は、共有サーバ端末11により受
信され、さらに、他のクライアント端末に出力される。
これにより、他のクライアント端末においては、クライ
アント端末13を利用するユーザのアバタが、更新情報
を反映した形で表示される。
【0119】一方、ステップS8において、アバタの位
置あるいは視点が更新されていないと判定された場合、
ステップS9およびS10をスキップして、ステップS
11に進む。ステップS11では、キーボード49aの
所定のキーを操作するなどして終了が指令されたか否か
が判定され、終了が指令されない限り、ステップS6に
戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0120】次に、図17のフローチャートは、情報サ
ーバ端末10の処理例を示している。情報サーバ端末1
0では、まず最初に、ステップS21において、クライ
アント端末13から、ネットワーク15を介して、仮想
現実空間URLが送信されてきたかどうかが、通信装置
84によって判定される。ステップS21において、仮
想現実空間URLが送信されてきていないと判定された
場合、ステップS21に戻る。また、ステップS21に
おいて、仮想現実空間URLが送信されてきたと判定さ
れた場合、その仮想現実空間URLが、通信装置84に
よって受信され、ステップS22に進む。ステップS2
2では、記憶装置85から、通信装置84で受信された
仮想現実空間URLと対応付けられている仮想現実空間
のデータが、CPU81によって読み出され、それが、
通信装置84により、ネットワーク15を介して、仮想
現実空間URLを送信してきたクライアント端末13に
送られる。そして、その後は、ステップS21に戻り、
上述の処理が繰り返される。
【0121】図18は、マッピングサーバ端末12の処
理例を示している。マッピングサーバ端末12では、ス
テップS31において、クライアント端末13から、ネ
ットワーク15を介して、アドレス取得URLが送信さ
れてきたかどうかが、通信装置94によって判定され
る。ステップS31において、アドレス取得URLが送
信されてきていないと判定された場合、ステップS31
に戻る。また、ステップS31において、アドレス取得
URLが送信されてきたと判定された場合、そのアドレ
ス取得URLが、通信装置94によって受信され、ステ
ップS32に進む。ステップS32では、記憶装置95
から、通信装置94で受信されたアドレス取得URLと
対応付けられているIPアドレス(共有サーバ端末のI
Pアドレス)が、CPU91によって読み出され、それ
が、通信装置94により、ネットワーク15を介して、
アドレス取得URLを送信してきたクライアント端末1
3に送られる。そして、その後は、ステップS31に戻
り、上述の処理が繰り返される。
【0122】図19は、共有サーバ端末11の処理例を
示している。共有サーバ端末11では、まず最初に、ス
テップS41において、クライアント端末13から、ネ
ットワーク15を介して、接続要求が送信されてきたか
どうかが、通信装置24によって判定される。ステップ
S41において、接続要求が送信されてきていないと判
定された場合、ステップS42をスキップして、ステッ
プS43に進む。また、ステップS41において、接続
要求が送信されてきたと判定された場合、すなわち、ク
ライアント端末13が、図16のステップS4において
接続要求を、共有サーバ端末11に送信した場合、その
クライアント端末13との通信リンクが、通信装置24
によって確立され、ステップS42に進む。
【0123】ステップS42では、RAM23に記憶さ
れた接続管理表が、CPU21によって更新される。す
なわち、共有サーバ端末11は、クライアント端末13
から送信されてくる更新情報を、他のクライアント端末
に送信するために、自身との通信リンクを確立している
クライアント端末13を認識している必要がある。そこ
で、共有サーバ端末11では、クライアント端末との通
信リンクを確立すると、そのクライアント端末を識別す
るための情報を、接続管理表に登録するようになされて
いる。すなわち、この接続管理表は、共有サーバ端末1
1と、いまリンクが確立しているクライアント端末の、
いわば一覧表である。ここで、クライアント端末を識別
するための情報としては、TCP/IPパケットのヘッ
ダとして各クライアント端末から送られてくる送信元の
IPアドレスと、各クライアント端末のユーザが設定し
たアバタのニックネームを登録する。
【0124】その後、ステップS43に進み、クライア
ント端末13から更新情報が送信されてきたか否かが、
通信装置24によって判定される。ステップS43にお
いて、更新情報が送信されてきていないと判定された場
合、ステップS44をスキップして、ステップS45に
進む。また、ステップS43において、更新情報が送信
されてきたと判定された場合、すなわち、クライアント
端末13が、図16のステップS10において、更新情
報としての位置データ、視点データを、共有サーバ端末
11に送信した場合(あるいは、図16のステップS4
において、接続要求の送信後、更新情報としてのアバタ
を、共有サーバ端末11に送信した場合)、その更新情
報が、通信装置24によって受信され、ステップS44
に進む。ステップS44では、CPU21によって、R
AM23に記憶された接続管理表が参照され、通信装置
24で受信された更新情報が、その更新情報を送信して
きたクライアント端末以外のクライアント端末に送信さ
れる。この際に、接続管理表で管理されている各クライ
アント端末の送信元のIPアドレスが使用される。
【0125】なお、この更新情報は、上述したように、
図16のステップS6において、クライアント端末13
により受信される。
【0126】その後、ステップS45に進み、クライア
ント端末13より終了の指令が入力されたか否かが、C
PU21によって判定され、終了が指令されていない場
合においては、ステップS46をスキップして、ステッ
プS41に戻る。また、終了が指令された場合は、ステ
ップS46に進み、その指令を送信してきたクライアン
ト端末13との回線が、通信装置24によって切断さ
れ、さらに、接続管理表から、そのクライアント端末1
3に関する情報が、CPU21によって削除されて、ス
テップS41に戻る。
【0127】以上のように、更新オブジェクトの管理
は、共有サーバ端末11で行うようにするとともに、基
本オブジェクトの管理(提供)は、既に世界的規模で普
及しているインターネットのWWWを構成する情報サー
バ端末10で行うようにしたので、世界的規模で、不特
定多数のユーザに、共有可能な仮想現実空間を、容易に
提供することが可能となる。さらに、この際、既に構築
されているWWWのシステムの仕様は変更する必要がな
い。
【0128】また、仮想現実空間のデータを提供するの
に、WWWを利用する場合には、データの授受を行うの
に、既存のウェブブラウザ(例えば、ネットスケープ社
のネットスケープナビゲータ(Netscape Navigator)
(商標)など)を使用することができるので、新規にウ
ェブブラウザを作成する必要もない。
【0129】さらに、マッピングサーバ端末12によっ
て、共有サーバ端末11のIPアドレスを提供するよう
にしたので、ユーザは、共有サーバ端末11のアドレス
を知らなくても、仮想現実空間を、他のユーザと共有す
ることができる。
【0130】次に、図20を参照して、クライアント端
末13と、情報サーバ端末10、共有サーバ端末11、
マッピングサーバ端末12それぞれとの通信手順につい
て説明する。ユーザは、仮想現実空間の提供を希望する
とき、その希望する地域の仮想現実空間に対応付けられ
たURL(仮想現実空間URL)を入力する。すると、
そのURLが、クライアント端末13から情報サーバ端
末10(httpd)に対して送信される。情報サーバ端末
10は、クライアント端末13からURLを受信する
と、そのURLに対応付けられた仮想現実空間のデータ
(3次元シーンデータ)(基本オブジェクトのみのデー
タ)を、クライアント端末13に送信する。クライアン
ト端末13は、これを受信して表示させる。
【0131】なお、この段階では、クライアント端末1
3と共有サーバ端末11との間は接続されていない(リ
ンクが確立していない)ため、クライアント端末13が
更新情報を受信することはなく、従って、基本オブジェ
クトだけの仮想現実空間、すなわち、例えばビルディン
グなどの、いわば町並みだけの仮想現実空間が表示され
る(他のユーザのアバタなどの更新オブジェクトは表示
されない)。
【0132】さらに、クライアント端末13では、仮想
現実空間URLと対応付けられているアドレス取得UR
Lが、マッピングサーバ端末12に送信される。マッピ
ングサーバ端末12では、アドレス取得URLが受信さ
れ、そのアドレス取得URLと対応付けられているIP
アドレス(仮想現実空間URLと対応付けられている地
域の仮想現実空間に配置された更新オブジェクトを管理
する共有サーバ端末である、例えば、共有サーバ端末1
1のIPアドレス)が、クライアント端末13に送信さ
れる。
【0133】ここで、マッピングサーバ端末12に、ク
ライアント端末13が送信したアドレス取得URLと対
応付けられているIPアドレスが登録されていないこと
が考えられる。すなわち、例えば、仮想現実空間URL
と対応付けられている地域の仮想現実空間に配置された
更新オブジェクトを管理する共有サーバ端末が、未設置
(未稼動)である場合などがある。このような場合は、
共有サーバ端末のIPアドレスが得られないため、基本
オブジェクトだけの仮想現実空間、すなわち、例えば、
上述したような町並みだけの仮想現実空間が表示され
る。従って、この場合、仮想現実空間の、他のユーザと
の共有は成立しない。このような仮想現実空間は、既存
のWWWにより、情報サーバ端末(WWWサーバ端末)
に、仮想現実空間のデータ(基本オブジェクト)を記憶
させておくだけで提供することができるものであり、こ
のことから、本発明のサイバースペースシステムは、既
存のWWWと上位互換になっているということができ
る。
【0134】マッピングサーバ端末12からIPアドレ
ス(共有サーバ端末11のIPアドレス)が送信されて
くると、クライアント端末13では、そのIPアドレス
が受信され、それに対応する共有サーバ端末、すなわ
ち、ここでは、共有サーバ端末11に、接続要求が送信
される。そして、クライアント端末13と共有サーバ端
末11との間の通信リンクが確立すると、クライアント
端末13は、自己を表すアバタ(ユーザの3次元形状)
を、共有サーバ端末11に送信する。共有サーバ端末1
1は、クライアント端末13から、そのユーザのアバタ
を受信すると、そのアバタを、いま、共有サーバ端末1
1とリンクの確立している、その他のクライアント端末
に送信するとともに、共有サーバ端末11が管理する地
域の仮想現実空間に配置されている、他のユーザのアバ
タである更新オブジェクト(共有3次元オブジェクトの
形状)を、クライアント端末13に送信する。
【0135】これにより、他のクライアント端末では、
クライアント端末13のユーザのアバタが仮想現実空間
に配置され、そのアバタが画面上に登場する。また、ク
ライアント端末13では、他のクライアント端末のユー
ザのアバタが仮想現実空間に配置され、やはり、そのア
バタが画面上に登場する。その結果、共有サーバ端末1
1とのリンクが確立しているクライアント端末のすべて
のユーザは、同一の仮想現実空間を共有することとな
る。
【0136】その後、共有サーバ端末11は、他のクラ
イアント端末からの更新情報を受信すると、その更新情
報を、クライアント端末13に送信する。クライアント
端末13では、この更新情報が受信され、それに対応し
て表示が変更される(例えば、他のユーザのアバタの位
置が変更される)。また、クライアント端末13のユー
ザによって、そのユーザのアバタの状態が変更される
と、その変更に対応した更新情報が、クライアント端末
13から共有サーバ端末11に送信される。共有サーバ
端末11は、クライアント端末13からの更新情報を受
信すると、他のクライアント端末からの更新情報を受信
した場合と同様に、その更新情報を、クライアント端末
13以外のクライアント端末に送信する。これにより、
クライアント端末13以外のクライアント端末では、そ
の更新情報に対応して、クライアント端末13のユーザ
のアバタの状態が変更される(クライアント端末13の
ユーザによって、そのユーザのアバタの状態が変更され
たように変更される)。
【0137】その後、クライアント端末13では、共有
サーバ端末11との接続が切断されるまで、自己のアバ
タについての更新情報を送信するとともに、共有サーバ
端末11からの更新情報を受信し、その更新情報に基づ
いて、表示を変更する処理が繰り返される。
【0138】以上のように、同一の仮想現実空間の共有
は、ユーザ(クライアント端末13)同志の間で、共有
サーバ端末11を経由した更新情報のやりとりを行うこ
とによって成立する。従って、共有サーバ端末11とク
ライアント端末13とが離れた位置に存在する場合、共
有サーバ端末11とクライアント端末13との間の通信
に、大きな遅延が生じ、レスポンスが悪化することとな
る。すなわち、例えば、共有サーバ端末11が米国(ア
メリカ合衆国)に設置されている場合において、日本の
ユーザが、共有サーバ端末11にアクセスしているとき
には、日本のあるユーザAの更新情報は、日本→アメリ
カ→日本という経路で、日本の他のユーザBに送信され
ることとなり、ユーザAによる変更が、ユーザBにおい
て反映されるまでに、時間を要することとなる。
【0139】そこで、同一の地域の仮想現実空間に配置
された更新オブジェクトを管理する共有サーバ端末は、
1つだけでなく、例えば世界各国などに複数設置し、さ
らに、マッピングサーバ端末12には、そのような複数
の共有サーバ端末のIPアドレスを登録しておき、その
うちの、クライアント端末13が設置された地域に地理
的に近い位置に設置されている共有サーバ端末のIPア
ドレスを提供させるようにすることが可能である。
【0140】すなわち、例えば、図21に示すように、
遊園地などの仮想現実空間(3次元空間)に配置された
更新オブジェクトを管理する共有サーバ端末W1または
W2を、それぞれ日本または米国に設置しておくように
する。そして、情報サーバ端末10から、その遊園地の
仮想現実空間のデータの提供を、日本および米国のユー
ザが受けた場合には、各ユーザからは、マッピングサー
バ端末12に対し、遊園地の仮想現実空間に対応する仮
想現実空間URLに対応付けられたアドレス取得URL
が送信されてくるが(すべてのユーザから同一のアドレ
ス取得URLが送信されてくるが)、このとき、マッピ
ングサーバ端末12には、日本のユーザに対しては日本
に設置されている共有サーバ端末W1のIPアドレス
を、米国のユーザに対しては米国に設置されている共有
サーバ端末W2のIPアドレスを、それぞれ提供させる
ようにする。
【0141】ここで、マッピングサーバ端末12は、以
下の手順でアドレス取得URLを送信してきたクライア
ント端末の設置場所を特定する。
【0142】すなわち、TCP/IPプロトコルで通信
を行う場合、そのTCP/IPパケットのヘッダには、
送信元のIPアドレス(Source IP Address)と発信先の
IPアドレス(Destination IP Address)が記述されてい
る。
【0143】一方、IPアドレスは、32ビットで構成
され、通常、8ビット単位でドットで区切られた10進
数で表現される。例えば、IP=43.0.35.11
7と表現される。このIPアドレスが、インターネット
に接続された送信元や発信先の端末を一意に定める住所
の役割を担っている。4オクテット(32ビット)で表現
されるIPアドレスは人間にとって覚えにくいため、人
間にとって理解しやすい識別名称として表現したのが、
ドメインネームである。そして、世界中の端末に付与さ
れたドメインネームとIPアドレスの対応を管理し、端
末からのドメインネームによる問い合わせに対してIP
アドレスを答える、もしくはIPアドレスによる問い合
わせに対してドメインネームを答えるシステムがドメイ
ンネームシステム(DNS:Domain Name System)であ
る。DNSは、世界中のインターネット上に散在するド
メインネームサーバの連携動作によって、機能する。ド
メインネームは、例えば、hanaya@ipd.sony.co.jpのよ
うに、ユーザ名@ホスト名称.組織名称.組織属性.国
識別名称(米国は省略)と表現され、第1階層の国識別
名称が、jpであれば日本に設置されている端末であ
り、省略されていた場合は、米国に設置されている端末
である事が特定できる。
【0144】マッピングサーバ端末12は、図24に示
すドメインネームサーバ130を利用して、アドレス取
得URLを送信してきたクライアント端末の設置場所を
特定する。
【0145】すなわち、要求元のクライアント端末の送
信元のIPアドレスとこのIPアドレスが付与されたド
メインネームの対応テーブルを管理するドメインネーム
サーバ130に対して、対応するドメインネームの問い
合わを行い、ドメインネームサーバ130より得られた
クライアント端末のドメインネームの第1階層に基いて
クライアント端末が設置された国を特定する。
【0146】この場合、各ユーザが利用するクライアン
ト端末と共有サーバ端末とは地理的に近い位置に存在す
るから、上述したような遅延の問題を解消、すなわち、
レスポンスの悪化を防止することができる。
【0147】なお、この場合、日本のユーザおよび米国
のユーザが提供を受ける仮想現実空間は、同一の遊園地
の仮想現実空間であるが、その共有を管理する共有サー
バ端末が、日本のユーザと米国のユーザとで異なるた
め、その共有は、日本のユーザどうしと、米国のユーザ
同志とで、別個独立に行われる。すなわち、日本のユー
ザどうしのみ、または米国のユーザどうしのみで、それ
ぞれ1つの遊園地の仮想現実空間が共有される。従っ
て、この場合、情報サーバ端末10からは、同一の仮想
現実空間が提供されるが、日本のユーザどうしと米国の
ユーザどうしとでは、別々の共有空間が構築されること
となり、自国の言語でのチャットが支障なく行えること
となる。
【0148】但し、この場合、共有サーバ端末W1とW
2とを接続し、その間で、更新情報のやりとりを行わせ
るようにすることで、日本のユーザおよび米国のユーザ
どうしの間で、同一の仮想現実空間を共有するようにす
ることが可能である。
【0149】また、レスポンスの悪化は、共有サーバ端
末11に対し、多くのユーザがアクセスした場合も生じ
るが、これは、同一の地域の仮想現実空間に配置された
更新オブジェクトを管理する共有サーバ端末を、例えば
各国や各県などの、所定の地域ごとに、複数設置し、マ
ッピングサーバ端末12には、その複数の共有サーバ端
末のうち、そこにアクセスしているクライアント端末の
数の少ないもののアドレスを提供させるようにすること
で防止することができる。
【0150】すなわち、この場合、例えば、上述の如
く、複数の共有サーバ端末W3,W4,W5,・・・を
設置し、マッピングサーバ端末12には、まず、所定の
URLに対し、所定の共有サーバ端末W3のIPアドレ
スを提供させるようにする。さらに、この場合、例えば
マッピングサーバ端末12と共有サーバ端末W3との間
で通信を行わせるようにし、これにより、共有サーバ端
末W3からマッピングサーバ端末12に対し、共有サー
バ端末W3にアクセスしているクライアント端末の数を
送信させるようにする。そして、マッピングサーバ端末
12には、共有サーバ端末W3にアクセスしているクラ
イアント端末の数が所定の数(共有サーバ端末W3のレ
スポンスが悪化しないような数(例えば、100な
ど))を超えた状態となった場合において、所定のUR
Lを受信したとき、他の共有サーバ端末W4(この共有
サーバ端末W4は、共有サーバ端末4の近くに設置され
ているものであることが望ましい)のIPアドレスを提
供させるようにする。
【0151】なお、この場合、共有サーバ端末W4は、
最初から稼働させておいても良いが、共有サーバ端末W
3にアクセスしているクライアント端末の数が所定の数
を超えたときに稼働させるようにすることも可能であ
る。
【0152】その後は、さらに、マッピングサーバ端末
12と共有サーバ端末W4との間で通信を行わせるよう
にし、マッピングサーバ端末12には、上述の場合と同
様に、共有サーバ端末W4にアクセスしているクライア
ント端末の数が所定の数を超えた状態となった場合にお
いて、所定のURLを受信したときに、さらに他の共有
サーバ端末W5のIPアドレスを提供させるようにする
(但し、共有サーバ端末W3へのアクセス数が所定の数
以下に減少した場合には、共有サーバ端末W3のアドレ
スを提供させるようにする)。
【0153】以上のようにすることで、各共有サーバ端
末W3,W4,W5,・・・には、過大な負荷がかから
なくなるので、レスポンスの悪化を防止することができ
る。
【0154】なお、以上のことは、マッピングサーバ端
末12が、所定のURLに対応して出力する共有サーバ
端末のIPアドレスを制御することで実現することがで
き、ユーザが利用するクライアント端末13や、その上
で稼働するソフトウェアについては、一切変更する必要
はない。
【0155】また、本実施例においては、共有サーバ端
末11が管理する更新オブジェクトとして、ユーザのア
バタを例に説明したが、共有サーバ端末11には、アバ
タ以外の、例えばユーザが作成した、状態の変化するオ
ブジェクトなどの、あらゆる更新オブジェクトを管理さ
せることができる。但し、更新オブジェクトの管理は、
場合によっては、クライアント端末13に行わせるよう
にすることが可能である。すなわち、例えば時計などの
更新オブジェクトについては、クライアント端末13
に、その内蔵するクロックに基づいて、時刻の更新を行
わせるようにすることが可能である。
【0156】さらに、本実施例では、図1に示すよう
に、ホストA乃至C、クライアント端末13−1乃至1
3−3、およびサービス提供者端末14のすべてを、イ
ンターネットであるネットワーク15を介して、相互に
接続するようにしたが、既に構築されているWWWを利
用する観点からすれば、少なくとも、情報サーバ端末1
0を有するホストAまたはマッピングサーバ端末12を
有するホストCのそれぞれと、クライアント端末13と
が、インターネットを介して接続されていれば良い。さ
らに、例えば、ユーザが、共有サーバ端末11のアドレ
スを認識している場合には、少なくとも、情報サーバ端
末10を有するホストAと、クライアント端末13と
が、インターネットを介して接続されていれば良い。
【0157】また、本実施例では、情報サーバ端末10
とマッピングサーバ端末12とを、別々のホスト上で稼
動させるようにしたが、情報サーバ端末10およびマッ
ピングサーバ端末12は、WWWを利用する場合には、
同一のホスト内に構成することが可能である。なお、W
WWを利用しない場合には、情報サーバ端末10、共有
サーバ端末11、およびマッピングサーバ端末12は、
すべて同一のホスト内に構成することが可能である。
【0158】さらに、本実施例においては、ホストA
(情報サーバ端末10)に、所定の地域ごとの仮想現実
空間のデータを記憶させるようにしたが、このデータ
は、地域単位の他、例えば、デパートや遊園地などとい
った単位で扱うことも可能である。
【0159】以上の実施例においては、基本オブジェク
トをネットワーク15を介して、各クライアント端末1
3に供給するようにしたが、例えばCD−ROMなどの
情報記録媒体に仮想現実空間を形成する基本的なオブジ
ェクトである基本オブジェクトを予め格納しておき、各
ユーザに、これを予め配布しておくようにすることがで
きる。この場合、各クライアント端末13は、例えば図
22に示すように構成される。すなわち、この実施例に
おいては、CD−ROMドライブ100が、インタフェ
ース48に接続されており、基本オブジェクトにより構
成される仮想現実空間が予め格納されているCD−RO
M101をドライブするようになされている。その他の
構成は、図7における場合と同様である。
【0160】このように、CD−ROM101から基本
オブジェクトのデータを提供するようにすれば、ネット
ワーク15を介して基本オブジェクトのデータを転送す
る時間が不要となるため、より迅速な処理が可能とな
る。
【0161】あるいはまた、CD−ROMを用いずに、
情報サーバ端末10から供給された基本オブジェクトの
データを記憶装置50に最初の第1回目のみ格納し、そ
の後は、適宜、これを読み出して、使用するようにして
もよい。
【0162】すなわち、基本オブジェクトデータの格納
元は、図23に示すように、情報サーバ端末10の記憶
装置85(ケース1乃至ケース3の場合)、クライアン
ト端末13の記憶装置50(ケース4乃至ケース6の場
合)、またはクライアント端末13のCD−ROM10
1(ケース7乃至ケース9の場合)とすることができ
る。
【0163】これに対して、更新オブジェクトデータの
格納元は、情報サーバ端末10の記憶装置85(ケース
1の場合)、または共有サーバ端末11の記憶装置30
(ケース2乃至ケース9の場合)とすることができる。
そして、共有サーバ端末11に更新オブジェクトデータ
を格納する場合においては、その共有サーバ端末は、例
えば図24に示すように、日本の共有サーバ端末11−
1(ケース2、ケース5またはケース8の場合)、また
は、米国の共有サーバ端末11−2(ケース3、ケース
6またはケース9の場合)とすることができる。この場
合、更新オブジェクトデータのURLの格納元は、マッ
ピングサーバ端末12となる。
【0164】なお、更新オブジェクトデータの格納元が
情報サーバ端末10である場合には、更新オブジェクト
データのURLの格納元は、情報サーバ端末10で管理
されているデフォルトのURLとなる(ケース1の場
合)。あるいはユーザにより共有サーバ端末11がマニ
ュアルで指定された場合には、その指定されたURLが
格納元となる(ケース4またはケース7の場合)。
【0165】図23における各ケースの場合のデータの
流れを、図24を参照して説明すると、次のようにな
る。すなわち、ケース1の場合、情報サーバ端末10と
してのWWWサーバ端末121の記憶装置であるHDD
(Hard Disk Drive)の所定のディレクトリに記憶されて
いるVRLMファイル(その詳細は後述する)から基本
オブジェクトデータが読み出され、ネットワーク15と
してのインターネット(The Internet)15Aを介し
て、例えばクライアント端末13−1に供給される。ま
た、WWWサーバ端末121の記憶装置には、更新オブ
ジェクトデータも記憶されている。すなわち、WWWサ
ーバ端末121において、基本オブジェクトデータが読
み出されたとき、それに対応する更新オブジェクトデー
タのURLが、WWWサーバ端末121の記憶装置に予
めデフォルトのURLとして記憶されており、そのデフ
ォルトのURLから更新オブジェクトデータが読み出さ
れ、クライアント端末13−1に供給される。
【0166】ケース2においては、日本のクライアント
端末13−1に対して、WWWサーバ端末121から、
基本オブジェクトのデータがインターネット15Aを介
して供給される。これに対して、更新オブジェクトのデ
ータは、マッピングサーバ端末12で指定された日本の
共有サーバ端末11−1からインターネット15Aを介
してクライアント端末13−1に供給される。
【0167】ケース3においては、米国のクライアント
端末13−2に対して、基本オブジェクトのデータが、
WWWサーバ端末121からインターネット15Aを介
して供給され、更新オブジェクトデータは、マッピング
サーバ端末12で指定された米国の共有サーバ端末11
−2からインターネット15Aを介して供給される。
【0168】ケース4においては、例えば、日本のクラ
イアント端末13−1の記憶装置50に予め基本オブジ
ェクトのデータが格納されており、更新オブジェクトデ
ータは、クライアント端末13−1で指定した、例え
ば、米国の共有サーバ端末11−2から供給される。
【0169】ケース5においては、クライアント端末1
3−1の記憶装置50に基本オブジェクのデータが予め
格納されており、更新オブジェクトデータは、マッピン
グサーバ端末12で指定された日本の共有サーバ端末1
1−1からインターネット15Aを介して供給される。
【0170】ケース6においては、米国のクライアント
端末13−2の記憶装置50に基本オブジェクトデータ
が予め格納されている。そして、更新オブジェクトデー
タは、マッピングサーバ端末12で指定された米国の共
有サーバ端末11−2から、インターネット15Aを介
してクライアント端末13−2に供給される。
【0171】ケース7においては、例えば、日本のクラ
イアント端末13−1に対して、CD−ROM101の
基本オブジェクトのデータが、CD−ROMドライブ1
00を介して提供される。更新オブジェクトのデータ
は、クライアント端末13−1で指定した共有サーバ端
末(例えば、共有サーバ端末11−1または11−2)
から供給される。
【0172】ケース8においては、クライアント端末1
3−1に対して、基本オブジェクトがCD−ROM10
1から供給され、更新オブジェクトのデータが、日本の
マッピングサーバ端末12で指定された日本の共有サー
バ端末11−1から供給される。
【0173】ケース9においては、米国のクライアント
端末13−2に対して、基本オブジェクトデータがCD
−ROM101から供給され、更新オブジェクトデータ
が、マッピングサーバ端末12により指定された米国の
共有サーバ端末11−2からインターネット15Aを介
して供給される。
【0174】次に、以上のような仮想現実空間のデータ
を授受し、表示装置に表示させるためのソフトウエアに
ついて説明する。WWWにおいては、文書データをHT
ML(Hyper Text Markup Language)によって記述され
たファイルを転送する。従って、テキストデータは、H
TML形式のファイルとして登録される。
【0175】これに対して、WWWにおいて、3次元グ
ラフィックスデータは、VRMLまたはこれを拡張した
E−VRML(Enhanced Virtual Reality Modeling La
nguage)で記述することで、転送して利用することがで
きる。従って、例えば、図25に示すように、前述した
情報サーバ端末10、共有サーバ端末11またはマッピ
ングサーバ端末12を構成するリモートホスト111の
WWWサーバ端末112は、HTMLファイルとE−V
RMLファイルを、その記憶装置に格納している。
【0176】HTMLファイルにおいては、URLによ
り異なるファイルとのリンクが行われる。また、VRM
LファイルまたはE−VRMLファイルにおいては、オ
ブジェクトに対して、WWW AnchorやWWW Inlineな
どの属性が指定できるようになされている。WWW Anc
horは、オブジェクトにハイパーテキストのリンクを付
けるための属性であり、リンク先のファイルは、URL
で指定される。また、WWW Inlineは、例えば建物な
どの外観を外壁、屋根、窓、扉などの部品に分けて記述
するための属性であり、各部品のファイルにURLを対
応させることができる。このようにして、VRMLファ
イルまたはE−VRMLファイルにおいても、WWW A
nchorまたはWWW Inlineにより、他のファイルにリン
クをはることができる。
【0177】WWWにおいて、クライアント端末に入力
されたURLをWWWサーバ端末へ通知し、これにより
WWWサーバ端末から転送されてきたHTMLファイル
を解釈して表示するためのアプリケーションソフトウエ
ア(WWW Browser)としては、ネットスケープ社のNetsc
ape Navigator(商標)(以降、Netscapeと略称する)
が知られている。そこで、例えば、クライアント端末1
3においても、WWWサーバ端末とのデータの授受を行
う機能を利用する目的で、Netscapeを用いている。
【0178】但し、このWWW Browserは、HTMLファ
イルを解釈し、表示することができるが、VRMLファ
イルまたはE−VRMLファイルは、受信することがで
きても、これを解釈して表示することができない。そこ
で、VRMLファイルおよびE−VRMLファイルを解
釈し、3次元空間として描画し、表示することができる
VRML Browserが必要となる。
【0179】なお、VRMLの詳細は、書籍『VRML
を知る:3次元電脳空間の構築とブラウジング,マーク
・ペシ著,松田晃一・蒲池輝尚・竹内彰一・本田康晃・
暦本純一・石川真之・宮下健・原和弘訳,1996年3月25
日初版発行,プレンティスホール出版ISBN4-931356-37-
0(原著;VRML:Browsing & Building Cyberspace,
Mark Pesce, 1995 New Readers Publishing ISBN 1-56
205-498-8)』に開示されている。
【0180】本出願人は、このVRML Browserを含むアプ
リケーションソフトウエアとして、Community Place
(商標)を開発している。
【0181】Community Placeは、次の3つのソフトウ
ェアから構成される。 (1)Community Place Browser これは、VRMLブラウザであり、VRML1.0に準拠し、加え
て、VRML2.0の機能(動き、音)を先取りし、動画機能
を持つE-VRMLをサポートする。また、Community Place
Bureauに接続できるマルチユーザ機能を持つ。スクリプ
ト言語には、TCL/TKを用いている。 (2)Community Place Conductor これは、VRMLオーサリングシステムであり、VRML1.0を
ベースにしたE-VRMLに準拠し、単純に3次元の世界を構
築するだけではなく、3次元の世界に動きを付けたり、
音や映像を付加することを簡単に行なえるツールであ
る。 (3)Community Place Bureau これは、Community Place Browserから接続し、ネット
ワーク上に構築された仮想的な空間の中で本当に人々が
出会うことを可能にするサーバ端末システムのためのも
のである。
【0182】図24に示すクライアント端末13−1,
13−2において、予めブラウザ(Browser)をインス
トール実行させる。また、共有サーバ端末11−1,1
1−2において、予めビューロ(Bureau)をインストー
ルして実行させる。図26においては、クライアント端
末13−1上で、Community Place BrowserをCD−R
OM101からインストールして実行させ、共有サーバ
端末機能とクライアント機能を単一の端末で実現するた
めに、共有サーバ端末11−1上で、予めCommunity Pl
ace BureauとCommunity Place BrowserをCD−ROM
101からインストールして実行させている場合の一例
を示している。
【0183】Community Place Browserは、図25に示
すように、WWW BrowserとしてのNetscapeとの間におい
て、NCAPI(Netscape Client Application Progra
ming Interface)(商標)に基づいて各種データの授受
を行う。
【0184】Netscapeは、インターネットを介してWW
Wサーバ端末112よりHTMLファイルとVRMLフ
ァイルまたはE−VRMLファイルの供給を受けると、
これを記憶装置50にそれぞれ記憶させる。Netscape
は、このうちのHTMLファイルを処理する。これに対
して、VRMLファイルまたはE−VRMLファイル
は、Community Place Browserが処理する。
【0185】E-VRML(Enhanced VRML)は、VRML1.0にBeha
vior(動き)とマルチメディア拡張(音、動画)を行なっ
たもので、本出願人の最初の成果として、1995年9
月にVRMLコミュニティに提案された。E-VRMLで用いられ
ている動きの記述の基本モデル(イベントモデル)は、
その後、VRML2.0のプロポーザルの1つであるMovingWor
ldsプロポーザルに引き継がれている。
【0186】次に、Community Place Browserの概略に
ついて説明する。このブラウザをインストール後、Wind
ows95(商標)のスタートメニューの「プログラム」(Wi
ndows NT(商標)の場合はプログラムマネージャ)の
「Community Place Folder」からManualを選択するとマ
ニュアルを表示させることができる。なお、ここでは、
Community Place Browser,Community Place Conductor,
Community Place Bureau、並びに、これらを動作させる
ために必要なファイルはCD−ROM101などの記録
媒体に記録して、サンプルとして配布するものとする。
【0187】[ブラウザの動作環境]ブラウザの動作環
境は、図27に示すとおりである。その最低動作環境は
最低限満足する必要がある。但し、Netscape Navigator
は、スタンドアローンのVRMLブラウザとして使用する場
合には必要ない。特に、マルチユーザで使う場合は、推
奨動作環境とすることが望ましい。
【0188】[ブラウザのインストール方法]ブラウザ
のインストール方法は、通常、Netscapeをインストール
するのと同じである。上記CD−ROM101の\Sony
(商標)のディレクトリに置かれているvscplb3a.exeを
用いてインストールする。
【0189】(1) vscplb3a.exeをダブルクリックす
る。"Unzip To Directory"欄のディレクトリにインスト
ールパッケージが展開されるので、必要に応じて適宜変
更する。 (2) [Unzip]ボタンをクリックする。しばらくするとイ
ンストールパッケージが展開される。 (3) "12 files unzipped successfully"と表示されるの
で、[OK]ボタンをクリックする。 (4) 「Welcome」ウインドウが表示されたら、[NEXT]ボ
タンをクリックする。 (5) 「Software License Agreement」の条項をよく読
み、同意する場合は[Yes]ボタンをクリックする。同意
しない場合は[No]ボタンをクリックする。 (6) インストールするディレクトリを調べる。デフォル
トでは\Program Files\Sony\Community Placeとなっ
ている。 (7) 上記ディレクトリ名で不都合があれば、[Browse]ボ
タンを押してディレクトリを選択する。[Next]ボタンを
押して次へ進む。 (8) 「readme」ファイルをこの場で読む場合は[Yes]ボ
タンをクリックする。 (9) インストールが完了したら、[OK]ボタンをクリック
する。
【0190】[ブラウザの起動方法]ブラウザを起動す
る前に、まずNetscape Navigatorの設定を行う。なお、
スタンドアロンで使用する場合はこの作業は必要なく、
スタートメニューの「プログラム」から「Community Pl
ace Folder...Community Place」を選んで起動すれば良
い。また、以下の設定は、インストールにより自動的に
設定される場合もある。
【0191】(1) Netscape Navigatorの「Options」メ
ニューから「General Preference」を実行し、「Prefer
ence」ウインドウを開く。上部のタブから「Helper App
lications」を選択する。 (2) File typeの一覧に「x-world/x-vrml」があるかど
うか確認する。すでに存在していれば、(4)へ進む。 (3) [Create New Type]ボタンをクリックする。Mime Ty
peの欄に「x-world」、Mime SubTypeの欄に「x-vrml」
と入力し、[OK]ボタンをクリックする。Extensions欄に
「wrl」と入力する。 (4) [Launch the Application:]ボタンをクリックす
る。Community Placeブラウザのパス名をその下のテキ
スト欄に入力する(デフォルトでは\Program Files\So
ny\Community Place\bin\vscp.exe)。 (5) [OK]ボタンをクリックする。
【0192】以上で、設定は終りである。後は、以下の
手順で起動する。
【0193】(1) Netscapeの「File..Open File」メニ
ューで、CD−ROM101から readme.htmを読み込
む。 (2) サンプルワールドへのリンクをクリックすると、Co
mmunity Placeが自動的に起動され、CD−ROM10
1に添付したサンプルワールドをロードできる。
【0194】[ブラウザのアンインストール(削除)方
法]スタートメニューの「プログラム」(Windows NTの
場合はプログラムマネージャ)の「Community Place Fo
lder」からUninstallを実行すれは、自動的にアンイン
ストールされる。
【0195】[ブラウザの操作方法]ブラウザの操作
は、マウス49b、キーボード49a、画面上のボタン
を用いて行なう。操作は、非常に直観的に行なえる。
【0196】〈3次元内での移動〉VRMLが提供する3次
元空間では、前進、後退、右へ回転、左へ回転など現実
世界で行なっている動作が可能である。ブラウザでは、
このような動作を以下のようなユーザインタフェースで
実現している。
【0197】《ボードを使う方法》キーボード49aで
は、その矢印キー(図示せず)で次のように移動でき
る。 → 右へ回転 ← 左へ回転 ↑ 前進 ↓ 後退
【0198】《マウスを使う方法》マウス操作は、すべ
て左ボタンで行なう。 (1) Community Placeのウインドウ内でマウス49bの
左ボタンを押し、押した状態のまま押した地点よりも 右へ動かすと 右へ回転 左へ動かすと 左へ回転 上へ動かすと 前進 下へ動かすと 後退 する。マウスを動かした距離によって移動の速度が変化
する。 (2) キーボード49aのCtrl(Control)キー(図示せ
ず)を押した状態で、画面上の物体をクリックすると、
その物体の正面まで移動する。
【0199】ここで、以下の注意が必要である。・物体
にぶつかると衝突音がして、画面の枠が赤く点滅する。
この場合はそれ以上先には進めないので、向きを変え
る。・自分のいる場所がわからなくなったり、何も見え
なくなったりした場合には、画面右の[Home]ボタンをク
リックすると、初期位置に戻る。
【0200】[ジャンピングアイ]3次元空間をナビゲ
ートしている間に、道に迷うことがある。そのような場
合に、空に飛び上がって回りを見回すことができる。 (1) 画面右の[Jump]ボタンをクリックすると、ジャンピ
ングアイモードになり、上空からワールドを見下ろす位
置にジャンプする。 (2) もう一度、[Jump]ボタンをクリックすると、元の位
置に戻る。 (3) あるいは、ワールド内のどこかの地点をクリックす
るとその地点に降りる。
【0201】[物体の選択]画面上でマウスカーソルを
動かすと、物体の上にさしかかったところでカーソルの
形が手に変わるところがある。そこでマウス49bの左
ボタンをクリックすると、物体の持つアクションを呼び
出すことができる。
【0202】[VRMLファイルの読み込み]次の方法でVR
MLファイルを読み込むことができる。 ・NetscapeでVRMLファイルへのリンクをクリックする。 ・Community Placeの「File..Open File」メニューでデ
ィスク上の拡張子wrlのファイルを選択する。 ・Community Placeの「File..Open URL」メニューでURL
を入力する。 ・ワールド内の物体で、マウスカーソルに「URL」と表
示されるものをクリックする。
【0203】[ツールバーボタン操作]ブラウザでは、
良く使う機能をツールバーに並んでいるツールバーのボ
タンを使って以下のような操作を行うことができる。 [Back] 一つ前に読み込んだワールドに戻る。 [Forward] Backで戻った後、先のワールドへ再度進
む。 [Home] 初期位置へ移動する。 [Undo] 物体を移動した後、元の場所に戻す(後
述)。 [Bookmark] 現在のワールド、位置をブックマークに
登録する。 [Scouter] スカウターモードにする(後述)。 [Jump] ジャンピングアイモードにする。
【0204】[スカウタモード]ワールドに置かれた物
体は、E-VRMLの機能を用いて、文字列を情報として持つ
ことができる。 (1) 画面右の[Scouter]ボタンをクリックすると、スカ
ウタモードに入る。 (2) 画面上でマウスカーソルを動かすと、情報ラベルを
持つ物体の上にさしかかったところで情報ラベルが表示
される。 (3) もう一度[Scouter]ボタンをクリックすると、スカ
ウタモードを終了する。
【0205】[物体を動かす]キーボード49aのAlt
(Alternate)キー(図示せず)を押しながら物体の上
でマウス49bの左ボタンを押し、押したままマウス4
9bを動かすと、物体を移動させることができる。これ
は、現実世界で、机の上のコーヒーカップを手で動かせ
るのと同じである。ただし、移動できるのは移動可能属
性を持つ物体だけなので、あらゆる物体を移動できるわ
けではない。なお、物体を移動させた後、1回分だけは
[Undo]ボタンで元に戻すことができる。
【0206】[マルチユーザサーバ端末への接続方法]
このブラウザは、マルチユーザ機能を持っている。マル
チユーザ機能とは、同じVRMLの仮想空間を他のユーザと
共有する機能である。現在、出願人は、Community Plac
eビューロをインターネット上で実験運用している。cha
troomと称するワールドを読み込むことでサーバ端末に
接続し、他のユーザと同じVRMLの仮想空間を共有し、一
緒に歩き回ったり、部屋の電気を消したり、チャットし
たりすることができる。
【0207】これは、以下の手順で行なう。 (1) 自分の使っているパーソナルコンピュータが、イン
ターネットへ接続されていることを確認する。 (2) サンプルワールドの Chatroom をブラウザに読み込
む。これは、CD−ROM101の\Sony\readme.htm
をNetscapeに読み込み、Chat Roomをクリックすること
で行なう。 (3) メッセージウインドウに「Connected to VS Serve
r」と表示されれば、マルチユーザサーバ端末への接続
が成功している。
【0208】以上で、サーバ端末に接続される。他のユ
ーザとのインタラクションには、次の2種類がある。 ・他の人にアクションを伝える。これは、actionウイン
ドウのHello,Smile,Wao!,Wooo!!,Umm...,Sad,Byeなどの
ボタンをクリックすることで実現される。また、アクシ
ョンとしては、自分自身(アバタ)を左または右方向に
36度、180度、または360度回転させることもで
きる。 ・他の人と会話する。これは、「View..Chat」メニュー
でChatウインドウを開き、一番下の入力欄にキーボード
49aからメッセージを入力することで実現される。
【0209】[マルチユーザワールド]CD−ROM1
01で提供されているマルチユーザのワールドは、次の
3つである。なお、チャットはすべての世界で、共通に
行うことができる。 (1)Chat Room チャットをメインとする部屋であるが、いくつかのオブ
ジェクトは、他のユーザと共有されている。左ボタンで
クリックするとだんだん透明になるオブジェクトや、部
屋の電気を消すスイッチや、クリックすると飛び回るオ
ブジェクトなどがある。また、秘密の穴などもある。 (2)Play with a ball! 仮想空間に浮かぶボールをクリックすると、自分の方に
飛んでくる。このボールは、その空間にいるすべてのユ
ーザで共有され、他のユーザとキャッチボールすること
ができる。 (3)Share your drawing 仮想空間にホワイトボードが置かれており、それを左ボ
タンでクリックすると共有ホワイトボードが表示され
る。左ボタンでドラッグすることでボードに描画するこ
とができ、それは、その空間にいる他のユーザと共有で
きる。
【0210】Community Place Bureauを使えば、Commun
ity Place Browserを使ったユーザ同志がVRML1.0で記述
された世界に一緒に入り込むことができる。このため、
3次元仮想現実空間を提供するには、まず、VRML1.0で
記述されたファイルを用意する必要がある。その後、ビ
ューロ(以下、適宜、Community Place Bureauを、単
に、ビューロ(Bureau)と称する)を適当なパーソナル
コンピュータで動作させる。さらに、そのVRML1.0のフ
ァイルに、ビューロの動いているパーソナルコンピュー
タを知らせる行を追加する。そのVRMLファイルを、
Community Place Browserに読み込ませれば、ブラウザ
(以下、適宜、Community Place Browserを、単に、ブ
ラウザ(Browser)と称する)はビューロに接続され
る。
【0211】接続がうまく行けば、仮想世界の中でユー
ザ同志がお互いに見え、会話を行うことができる。さら
に、適当なスプリクトをファイルに書き込むことによ
り、アクションパネルを使って、喜怒哀楽を表現するこ
とができる。
【0212】Community Place Browserは、TCLを用
いた動作記述用のインタフェースを用意している。これ
を使うことにより、仮想世界の中のオブジェクトに動き
を付けて、さらに、それをブラウザ間で同期させること
ができる。これにより、工夫次第で、3Dゲームなどを
複数のユーザで楽しむことが可能となる。
【0213】マルチユーザの仮想世界を楽しむには、V
RMLファイルの準備、ビューロの起動、ブラウザの接
続の3つのステップがある。
【0214】[VRMLファイルの準備]まず、自分の
気に入ったVRML1.0のファイルを用意する。このファイ
ルは、自分で作成するか、あるいはフリーのものを持っ
てくることができる。そのファイルが、マルチユーザの
仮想世界の舞台となる。
【0215】[ビューロの起動]Community Place Bure
auの動作環境は次の通りである。 CPU 486SX以上 OS Windows 95 メモリ 12MB以上
【0216】このビューロは、ダウンロードしてきたフ
ァイルを実行するだけで、起動することができる。実行
すると、いくつかのメニューのついたメニューバーだけ
が表示される。起動直後は、ビューロは停止状態であ
り、Viewメニューをプルダウンして、statusを選べば、
statusウインドウが表示され、現在のビューロの状態が
判るようになる。なお、このとき、停止中であるのか、
動作中であるのかの状態の他、接続しているユーザビュ
ーロが接続を待っているポート番号も表示される。
【0217】ビューロは、起動直後はTCPのポート5
126番で接続を待つように設定されている。このポー
ト番号を変更するには、optionsメニューをプルダウン
して、portを選択する。新しいポート番号の入力を促さ
れたら、5000以上のポート番号を入力する。どのポ
ートを使えばよいか判らない場合には、特に設定をせ
ず、デフォルト値(5126)を使用することができ
る。
【0218】停止中のビューロを動作させるには、run
メニューをプルダウンして、startを選択する。サーバ
端末は、指定されたポートで接続を待つようになる。こ
のとき、statusウインドウで表示されている状態は、ru
nningになる。
【0219】このように、ビューロの準備が完了した
後、ブラウザがビューロに接続してきたとき、ビューロ
は、そのブラウザの位置を他のブラウザに教えたり、会
話や動作の情報を受け渡しする。
【0220】ビューロのstatusウインドウは、ユーザか
らの接続が来る度に更新されるので、このウインドウを
使うことにより、その世界に入っているユーザを確認す
ることができる。
【0221】[ブラウザの接続]ブラウザをビューロに
接続するには、次の2つのことが必要となる。1つは、
ブラウザにどのビューロに接続するのかを指示すること
である。これは、VRMLファイルにinfoノードを書き
込むことにより行われる。そして、もう1つは、自分が
他のユーザから見えるように、自分のアバタのファイル
を適当なディレクトリにコピーすることである。
【0222】[VRMLファイルへの追加]接続するビ
ューロを指定する行をVRMLファイルに書き込むと
き、ビューロが動いているパーソナルコンピュータの名
称と、ポート番号を指定する。この場合の書式は次のよ
うになる。 DEF VsServer Info {string"サーハ゛名:ホ゜ート番号"}
【0223】サーバ端末名は、ビューロの動作している
インターネットでのマシン名(例えばfred.research.so
ny.com)、またはそのIPアドレス(例えば123.231.1
2.1)になる。ポート番号は、ビューロで設定したポー
ト番号である。
【0224】従って、上記した書式は例えば次のように
なる。 DEF VsServer Info {string"fred.research.sony.com:5
126"}
【0225】また、図26の例においては、共有サーバ
端末11端末11−1のIPアドレスは、43.0.35.117
とされているので、この場合には、上記した書式は次の
ようになる。 DEF VsServer Info { string "43.0.35.117:5126"}
【0226】このような書式を用意したVRMLファイ
ルの #VRML V1.0 asciiの下の行に追加する。
【0227】[アバタファイルのコピー]Community Pl
ace Browserは、Community Place Bureauに接続された
とき、それに対し、自分のアバタを通知する。所定のア
バタが他のアバタと出会ったとき、ビューロは、この情
報を他のブラウザに通知することにより、所定のアバタ
を他のブラウザに表示させる。このため、所定のアバタ
のVRMLファイルを予め適当な場所にコピーする必要
がある。
【0228】次に、クライアント端末13上で動作して
いるブラウザ(Community Place Browser)および共有
サーバ端末11上で動作しているビューロ(Community
PlaceBureau)の動作について、さらに説明する。
【0229】以下の説明においては、1996年8月4
日に公開されたVRML2.0(The Virtual Reality
Modeling Language Specification Version2.0)の記述
形式を前提として説明する。また、以下の説明におい
て、ブラウザは、VRML2.0に対応しており、この
VRML2.0で記述されたファイルを解釈し、その3
次元仮想空間を表示することができるものとする。
【0230】ここで、VRML2.0の仕様書の詳細に
ついては、 URL=http://www.vrml.org/Specifications/VRML2.0/ で公開されている。
【0231】さらに、このVRML2.0の日本語に翻
訳された仕様書の詳細については、 URL=http://www.webcity.co.jp/info/andoh/VRML/vrml
2.0/Spec-jp/index.html で公開されている。
【0232】図28は、例えば1024名のユーザを管
理することが可能な共有サーバ端末11に対して、64
名のユーザがアクセスした場合において、その共有サー
バ端末11が管理するユーザ管理テーブルの例を表して
いる。同図に示すように、このユーザ管理テーブルにお
いては、ユーザIDの他、そのユーザIDに対応するニ
ックネーム、そのユーザIDがチャット可能であるか否
かを示す属性情報を含むアバタの各種のパラメータ、そ
のユーザIDのアバタの共有空間座標(x,y,z)な
どからなる共有データを記憶している。
【0233】図29は、所望のユーザ(例えば、ユーザ
ID=01のユーザ)のアバタから見た視認可能領域(V
isible area)と、チャット可能領域(Chat enable area)
との関係を模式的に表している。同図に示すように、座
標(x,y,z)で表される3次元仮想現実空間の座標
(x01,0,z01)に、ユーザIDが01であるア
バタが位置しているものとする。このとき、このアバタ
のユーザに対しては、その位置(x01,0,z01)
から、半径Rvの範囲が視認可能領域とされ、この領域
内のうちの、そのアバタが指向している方向の画像が、
そのユーザのクライアント端末の表示装置45上に表示
される。
【0234】また、この半径Rvの範囲内の視認可能領
域内に、例えばユーザID=02乃至11のアバタが存
在する場合、共有サーバ端末11からユーザID=01
のクライアント端末に対して、図30に示すような、ユ
ーザID02乃至11のアバタに関する共有データが転
送される。従って、ユーザID=01のクライアント端
末の表示装置45上には、そのアバタが指向する位置
に、ユーザID=02乃至11のアバタが存在する場合
には、そのアバタの画像が表示される。
【0235】また、図29に示すように、自己のアバタ
の位置を中心として、半径Ra内の領域がチャット可能
領域とされ、チャット可能領域内に他のアバタが存在す
る場合においては、そのアバタ(そのユーザ)とチャッ
トを行うことができる。このチャット可能な領域の半径
Raは、視認可能な領域の半径Rvより小さい値とされ
ている。これにより、視認可能領域内に位置する全ての
アバタのユーザによって入力された声(文字)が発声さ
れる(テキストデータとして表示される)ようなことが
防止される。すなわち、比較的近傍のアバタとの間での
みチャットが可能とされ、現実空間における会話と同様
の楽しみ方をすることが可能となる。
【0236】図29の表示例においては、視認可能領域
内に合計11人のアバタが存在するが、そのうちチャッ
ト可能領域内に位置する自己以外のアバタは、7人であ
るから、それに対応する7人のユーザとチャットを行う
ことができることになる。
【0237】ところで、この発明の実施の形態の場合、
3次元仮想現実空間内において、テキストベースによる
チャットを行うことができるばかりでなく、音声信号に
よるボイスチャットを行うこともできる。しかも、この
ボイスチャットは、ユーザの声をそのまま相手方に伝送
するのではなく、その音声を仮想現実空間内におけるア
バタに特有な音声に変換して伝送することができる。そ
こで、図31と図32のフローチャートを参照して、ア
バタ特有(3次元仮想現実空間において特有)の音声を
出力する場合に、事前に行うべき設定処理について説明
する。
【0238】最初にステップS61において、クライア
ント端末13のCPU41は、ユーザからマルチユーザ
(Multi User)メニューのプルダウンの指示が入力される
まで待機し、その指示が入力されたとき、ステップS6
2に進み、マルチユーザメニューを表示させる。
【0239】すなわち、図33に示すように、表示装置
45にメインウインドウ211が表示されている状態に
おいて、マルチユーザメニューを表示させるとき、ユー
ザは、メインウインドウ211上の「Multi User」の文
字が表示されている領域を、マウス49bを操作してク
リックする。このとき、図33に示すように、マルチユ
ーザメニュー412がプルダウン表示される。
【0240】ユーザは、自分のアバタの音声を変更する
場合、マルチユーザメニュー412中に表示されている
アイテムのうち、「Change Avatar Voice...」のアイテ
ムを、カーソルをその上に移動させて、マウス49bで
クリックすることで選択する。この選択処理が行われな
い場合においては、マルチユーザメニュー412は消去
され、再び、ステップS61に戻り、それ以降の処理が
繰り返し実行される。
【0241】ステップS63において、「Change Avata
r Voice...」のアイテムが選択されたと判定された場
合、ステップS64に進み、CPU41は、図34に示
すように、表示装置45のメインウインドウ211内
に、声色選択ダイアログボックス421を重畳表示させ
る。そして、ステップS65において、この声色選択ダ
イアログボックス421上の記録(rec)ボタン222が
操作されるまで待機し、記録ボタン422が操作された
とき、ステップS66に進み、CPU41は、マイクロ
ホン46で取り込んだ音声をサンプリングして、例え
ば、ハードディスクで構成される記憶装置50にストア
する処理を実行する。
【0242】すなわち、このときユーザは、マイクロホ
ン46に向かって、テストのために、何か言葉をしゃべ
る。その音声信号は、マイクロホン46で取り込まれ、
圧縮伸長回路301でサンプリングされ、記憶装置50
に記録される。この処理は、ユーザが声色選択ダイアロ
グボックス421上のストップ(stop)ボタン423を操
作するか、予め設定されている録音可能容量に到達する
まで継続される。そこで、CPU41は、ステップS6
7でストップボタン423がオンされたと判定される
か、ステップS68でマイクロホン46より取り込んだ
音声信号の量が録音可能容量に到達したと判定されるま
で、ステップS66の処理を繰り返し実行し、ステップ
S67において、ストップボタン423がオンされたと
判定されるか、ステップS68で録音可能容量に到達し
たと判定された場合はステップS69進み、音声の取り
込み処理を終了させる。
【0243】次に、ステップS70に進み、声色選択ダ
イアログボックス421の左側に表示されている4個の
声色選択ラジオボタン424のうちの1つが選択される
まで待機する。この声色選択ラジオボタン424は、4
個のうちの1つのみが選択可能となされており、1つの
ボタンが選択された状態において、他の1つのボタンが
さらに選択されると、新たに選択されたラジオボタンが
選択された状態となり、それまで選択されていたラジオ
ボタンの選択は解除される。
【0244】ユーザは、この声色選択ラジオボタン42
4のいずれかを選択することで、「標準(normal)」、
「トーン変更(change tone)」、「ロボット(robo
t)」、または「発音反転(reverse intonation)」の
4つの種類のうちの1つを、自分のアバタに対応する音
声として選択することができる。「標準」を選択した場
合においては、自分のアバタの音声として、ユーザが入
力した音声が、そのまま相手方に出力される。「トーン
変更」が選択された場合においては、子ども(声色調整
用スライダ425を、図34において、左方向に移動し
た場合)または大人(声色調整用スライダ425を、図
34において、右方向に移動した場合)がしゃべってい
るような音声に変換された音声が伝送される。「ロボッ
ト」が選択された場合には、あたかもロボットがしゃべ
っているような音声が、相手方に伝送される。「発音反
転」が選択された場合には、間延びしたような感じの音
声が相手方に伝送される。
【0245】CPU41は、声色選択ラジオボタン42
4のいずれか1つが選択されたとき、ステップS71に
おいて、声色パラメータをステップS70における選択
に対応するデフォルトの値に変更する。
【0246】次に、ステップS72に進み、声色調整用
スライダ425が操作されたか否かを判定し、操作され
た場合には、ステップS73に進み、そのスライド位置
に応じて、ステップS71で設定された声色パラメータ
の値をさらに微調整する。ユーザは、この声色調整用ス
ライダ425を、マウス49bをドラッグ操作すること
で任意の位置に移動させ、声色パラメータを所望の値に
微調整する。その処理が終了したとき、ステップS70
に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0247】ステップS72において、声色調整用スラ
イダ425が操作されていないと判定された場合、ステ
ップS74に進み、プレイ(play)ボタン426が操作さ
れたか否かが判定される。ユーザは、所定の声色を、声
色選択ラジオボタン424を選択することで指定した
後、声色調整用スライダ425を移動することで、さら
に微調整し、調整した声色を試聴するとき、プレイボタ
ン426をマウス49bを操作してオンする。このと
き、ステップS75に進み、CPU41は、調整された
声色でサンプル音声を再生する処理を実行する。
【0248】すなわち、CPU41は、記憶装置50に
記憶された音声データを読み出し、フィルタリング回路
302に供給させる。フィルタリング回路302には、
声色選択ラジオボタン424と、声色調整用スライダ4
25で設定された声色パラメータに基づいて、入力され
た音声信号をフィルタリング処理し、スピーカ47に出
力する。これにより、上述したステップS66で取り込
んだ音声信号が、設定した音色パラメータに対応する処
理が施された後、スピーカ47から出力される。
【0249】ステップS75における再生処理が終了し
たとき、再び、ステップS70に戻り、それ以降の処理
が繰り返し実行される。
【0250】ステップS74において、プレイボタン4
26が操作されていないと判定された場合、ステップS
76に進み、OKボタン427がオンされているか否か
が判定される。OKボタン427がオンされていないと
判定された場合、ステップS77に進み、キャンセルボ
タン428がオンされたか否かが判定される。キャンセ
ルボタン428もオンされていないと判定された場合、
ステップS70に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行
される。
【0251】ユーザは、聴取した音声が、自分のアバタ
の音声として、他のユーザに対して伝送されることを了
承する場合には、マウス49bを操作することで、OK
ボタン427をオンする。このときCPU41は、ステ
ップS78に進み、設定された声色パメラータを変換パ
ラメータとしてレジストリファイル50Aに保存する。
これに対して、ユーザは、音色パラメータを設定する操
作を終了したい場合には、キャンセルボタン428をマ
ウス49bを操作することでオンする。このとき、ステ
ップS78の声色パラメータを変換パラメータとしてレ
ジストリファイル50Aに保存する処理はスキップさ
れ、声色パラメータ設定の処理が終了される。すなわ
ち、声色パラメータは、デフォルト値のまま(例えば
「通常」モードのまま)とされ、レジストリファイル5
0Aに格納されている変換パラメータもデフォルト値の
ままとされる。
【0252】ユーザは、調整した音声が満足するもので
はないので、再度、声色パラメータの設定処理をやり直
したい場合には、OKボタン427とキャンセルボタン
428のいずれも操作することなく、ステップS70に
戻り、再び、声色選択ラジオボタン424を選択する処
理から入力をやり直す。
【0253】以上のようにして、声色パラメータの設定
処理が終了した後、ボイスチャットを実行する場合、ク
ライアント端末13のCPU41は、図35のフローチ
ャートに示す処理を実行する。
【0254】最初にステップS81において、ボイスチ
ャットモードが選択されているか否かが判定される。ボ
イスチャットモードが選択されていない場合、ボイスチ
ャット処理は終了される。ユーザは、ボイスチャットを
行うとき、マルチユーザメニュー412の「Voice Cha
t」のアイテム(図33)を選択する。このとき、CP
U41は、ボイスチャットモードを設定する。そして、
ステップS82において、CPU41は、送話モードを
設定するか否かを判定する。CPU41は、マイクロホ
ン46より所定レベル以上の音声信号が入力されてきた
とき、送話モードを設定し、所定レベル以上の音声信号
がマイクロホン46より所定の時間以上取り込まれない
とき、受話モードを設定する。
【0255】あるいはまた、ユーザに対して、送話を行
うとき、キーボード49aの各種のキーのうち、所定の
キーを操作させるようにし、そのキーが操作されないと
きは、受話モードとすることも可能である。
【0256】送話モードにおいては、ステップS83に
おいて、マイクロホン46より取り込んだ音声データを
フィルタリング処理して、異質の音声信号に変換するた
めの変換処理が実行される。すなわち、このとき、ユー
ザは、マイクロホン46に向かって、相手方に伝えたい
メッセージを音声で入力する。この音声データは、CP
U41の制御の下にフィルタリング回路302に供給さ
れ、レジストリファイル50Aに保持されている変換パ
ラメータに応じて、フィルタリング処理される。そし
て、次のステップS84において、フィルタリング回路
302でフィルタリング処理された音声データが、圧縮
伸長回路301で圧縮され、通信装置44を介してネッ
トワーク15から共有サーバ端末11に伝送される。共
有サーバ端末11は、この音声データを、図29を参照
して説明した、チャット可能領域内に位置するアバタの
ユーザに対して伝送する。従って、この領域内にアバタ
を位置させているユーザは、その音声データを聞くこと
ができる。
【0257】ステップS82において、モードが受話モ
ードであると判定された場合、ステップS85に進み、
CPU41は、共有サーバ端末11から送信されてきた
音声データを通信装置44で受信し、伸長処理する。す
なわち、通信装置44で受信された音声データは、圧縮
伸長回路301に入力され、伸長処理される。そして、
ステップS86において、圧縮伸長回路301で伸長処
理された音声データが、スピーカ47から出力される。
これにより、チャット可能領域内に位置する他のアバタ
のユーザからの音声が聴取される。
【0258】この音声は、上述したように、そのユーザ
によって設定された声色に変更されている。各ユーザ
は、自分自身は、実際には例えば大人であったとして
も、自分の音声を(大人の声を)子どもの声に変換し
て、他のユーザに伝送することができる。従って、3次
元仮想現実空間にいてのみ実現可能なボイスチャットを
楽しむことができる。
【0259】なお、チャット可能領域内に位置する、ど
のアバタのユーザからの音声であるのかを認識すること
ができるように、共有サーバ端末11から音声データを
各クライアント端末13に伝送するとき、その音声デー
タを共有サーバ端末11に伝送してきたクライアント端
末13のID(その音声データに対応するアバタのI
D)を、各クライアント端末13に、音声データととも
に、伝送するようにすることができる。この場合、各ク
ライアント端末13においては、音声データを伸長し、
フィルタリング処理して出力するとき、対応するアバタ
の上に、そのアバタがしゃべっていることを、ユーザに
容易に認識できるように、例えば、そのアバタのニック
ネームを表示させる。
【0260】さらに、図35のフローチャートに示す処
理では、マイクロホン46で取り込んだユーザの音声デ
ータを、レジストリファイル50Aに保存されている変
換パラメータに基づいてフィルタリング処理した後、圧
縮処理を施し、共有サーバ端末11を介して、相手方の
クライアント端末13へ伝送するようにしたが、送信側
のクライアント端末13において、フィルタリング処理
を施さずに、圧縮処理のみを施し、その音声データを、
変換パラメータとともに、相手方のクライアント端末1
3へ伝送するようにしても構わない。この場合、受信側
のクライアント端末13において、音声データの伸長処
理を施した後、音声データに付随して伝送されてくる変
換パラメータに基づいて、フィルタリング処理を施すこ
とになる。
【0261】図36と図37は、ボイスチャットモード
時の表示装置45の表示例を示している。図35のステ
ップS81において、ボイスチャットモードを選択する
とき、ユーザは、マルチユーザメニュー412の「Voic
e Chat」のアイテムを選択する。すると、図36に示す
ように、メインウインドウ211の隣にマルチユーザウ
インドウ212が表示される。さらに、マルチユーザメ
ニュー412の「Connect」のアイテムをマウス49b
でクリックすると、CPU41は、通信装置44を制御
し、共有サーバ端末11に対してアクセスさせる。アク
セスが完了すると、マルチユーザメニュー412の右下
に表示されている2人の人の図形が離れた状態から、手
をつないだ状態に、その表示が変更され、共有サーバ端
末11に対する接続が完了したことが、ユーザに認識で
きるようになされる。
【0262】図37は、このようにして、チャット可能
領域内に位置する複数のアバタ同士で、ボイスチャット
を行っている場合の表示例を表している。同図に示すよ
うに、そのとき、発言しているアバタの名称(ニックネ
ーム)が、「kamachi」、「tama」のように、マルチユ
ーザウインドウ212の「Chat Log」の領域に表示され
る。ユーザは、これにより、いま、しゃべっているの
が、どのアバタであるのかを認識することができる。
【0263】なお、このほか、発言中のアバタを認識さ
せるためには、そのアバタの顔の色を、他のアバタの顔
の色と異なる、例えば、赤い色に変化させたり、アバタ
の口を開閉させるようにすることもできる。
【0264】さらに、チャット可能領域内の複数のアバ
タが、同時に音声信号を伝送してきた場合には、現実空
間における場合と同様に、2つの音声を同時を再生する
ようにすることもできるし、あるいは、時間をおいて、
一方のアバタの音声の再生が終了した後、他方のアバタ
の音声を再生させるようにすることも可能である。
【0265】図31と図32のフローチャートに示す設
定処理は、自分が選択したアバタに対応して、声色パラ
メータを設定することが考慮されていない。その結果、
意図しないにも拘らず、アバタにそぐわない声色パラメ
ータを設定してしまったりするおそれがある。そこで、
アバタを選択し、その選択したアバタを見ながら、声色
パラメータを設定することができるようにする方が、操
作性が良好なものとなる。図38乃至図40のフローチ
ャートは、このような要請に対応する設定処理を示すも
のである。
【0266】すなわち、この場合においては、最初にス
テップS101において、マルチユーザメニューのプル
ダウンが指示されるまで待機し、マルチユーザメニュー
のプルダウンが指示された場合、ステップS102に進
み、マルチユーザメニューが表示される。図41は、こ
の場合におけるマルチユーザメニュー412の表示例を
示している。この表示例においては、マルチユーザメニ
ュー412中に、「Select Avatar...」のアイテムが存
在しており、ステップS103において、このアイテム
が選択されたか否かが判定され、選択されていない場
合、ステップS101に戻り、それ以降の処理が繰り返
し実行される。
【0267】ステップS103において、「Select Ava
tar...」のアイテムが選択されたと判定された場合、ス
テップS104に進み、図42に示すように、アバタ選
択ダイアログボックス331が表示される。図42に示
すように、このアバタ選択ダイアログボックス331に
は、選択すべきアバタが表示されている。この表示例の
場合、男性のアバタと女性のアバタの2つのアバタが選
択可能なアバタとして表示されているが、実際には、も
っと数多くのアバタを表示するようにすることができ
る。
【0268】ユーザは、表示されているアバタの中か
ら、1つを自分のアバタとして選択する。CPU41
は、ステップS105において、好みのアバタが選択さ
れるまで待機し、アバタが選択されたとき、ステップS
106に進み、選択されたアバタの声色パラメータを、
レジスタ41Aに保存する。すなわち、各アバタには、
デフォルトの声色パラメータが、予め設定されており、
そのデフォルトの声色パラメータが保存される。
【0269】次に、ステップS107に進み、アバタ選
択ダイアログボックス331中のボイスボタン332が
選択されたか否かが判定される。ボイスボタン332が
選択されない場合、声色パラメータ設定処理は終了され
る。すなわち、この場合においては、デフォルトの声色
パラメータが、そのまま設定されることになる。
【0270】これに対して、ユーザは、1つのアバタを
選択した後、選択したアバタに対応するデフォルト以外
の声色パラメータを設定したい場合には、ボイスボタン
332を操作する。ボイスボタン332が操作される
と、ステップS108に進み、図43に示す声色選択ダ
イアログボックス421が、メインメニュー211上に
表示される。そして、ステップS109乃至S122に
おいて、上述した図31と図32のステップS65乃至
S78における場合と同様の処理が行われ、声色パラメ
ータの設定処理が行われる。
【0271】このように、この場合の設定処理において
は、アバタの選択に続いて、そのアバタに対応する声色
パラメータの設定処理が行われるため、アバタに即した
声色パラメータを設定することが容易にできるようにな
る。
【0272】なお、以上のボイスチャットは、上述した
ように、チャット可能領域内に位置するすべてのアバタ
との間でチャットが行われるパブリックチャットとして
説明したが、所定のアバタを指定して、その指定したア
バタとの間で1対1のチャット(プライベートチャッ
ト)を行うことも可能である。
【0273】次に図44乃至図50を参照して、1対1
のボイスプライベートチャットを行う場合の表示例につ
いて説明する。
【0274】カーソル201を所定のオブジェクト上に
移動したとき、そのオブジェクトがチャット可能ではな
い場合、そのカーソルは矢印の図形で表示されるが、チ
ャット可能である場合、カーソルは、人の口を認識させ
る図形としての人の顔をシンボライズした図形に変更さ
れる。図44のカーソル201は、この場合の表示例を
表している。カーソル201をアバタ上に移動させる
と、そのアバタのニックネーム(図44の表示例の場
合、kamachi)がアルファベット文字で、そのアバタの
上に表示される。
【0275】ユーザがマウス49bをクリック操作する
と、図45に示すように、メッセージウインドウ221
が表示され、そこに「kamachiさんとの会話を希望しま
すか」のメッセージとともに、OKとキャンセルのボタ
ンが表示される。
【0276】ユーザは、チャットを希望する場合、メッ
セージウインドウ221のOKボタンを操作し、チャッ
トを希望しない場合、キャンセルボタンを操作する。ボ
タンの操作は、マウス49bを操作して、その上にカー
ソルを移動させ、クリックすることで行われる。
【0277】これに対して、OKボタンが操作された場
合においては、図46に示すように、プライベートチャ
ットウインドウ231が表示される。プライベートチャ
ットウインドウ231は、マルチユーザウインドウ21
2に表示されているパブリックチャット用の領域と別の
ウインドウとされる。これにより、これから行われるの
が、1対1のプライベートチャットであることを、ユー
ザに、より明確に認識させることができる。
【0278】以上の処理は、クライアント端末13側に
おいて、全て処理することができるが、チャット自体
は、他のクライアント端末との間におけるデータの授受
が必要となるので、以後の処理は、共有サーバ端末11
を介して行うことが必要となる。すなわち、OKボタン
が選択されたとき、そのユーザのクライアント端末13
は、ネットワークを介して、共有サーバ端末11に対し
て、指定されたアバタkamachiに対応するクライアント
端末とのチャットの要求を出力する。そして、自己のプ
ライベートチャットウインドウ231には、図46に示
すように、「呼出し中です」のメッセージを表示させ
る。
【0279】一方、共有サーバ端末11は、アバタkama
chiのユーザのクライアント端末に対して、チャットの
申し込みのあったことを通知する。これに対応して、そ
の申し込みを受けたクライアント端末においては、図4
7に示すように、メッセージウインドウ243を、メイ
ンウインドウ241とマルチユーザウインドウ242の
上に表示させ、そこに、例えば、「tamaさんが会話を希
望しています。受けますか」のメッセージを、OKボタ
ンおよびキャンセルボタンとともに表示させる。アバタ
tamaとの会話を希望する場合、ユーザは、OKボタンを
クリックし、希望しない場合、キャンセルボタンをクリ
ックする。
【0280】OKボタンがクリックされた場合には、そ
の旨が共有サーバ端末11を介してアバタtamaのクライ
アント端末13に伝送される。そして、図48に示すよ
うに、アバタkamachiとのチャットを希望したユーザ
(アバタtamaのユーザ)のプライベートチャットウイン
ドウ231には、「応答しました」のメッセージが表示
される。これに対して、アバタkamachiのクライアント
端末のディスプレイ上には、図49に示すように、その
メインウインドウ241上に、プライベートチャットウ
インドウ251が表示される。このプライベートチャッ
トウインドウ251は、マルチユーザウインドウ242
とは、独立に表示される。なお、図49に示すように、
アバタkamachiの表示装置45のメインウインドウ24
1には、チャットを申し込んできたアバタtamaが表示さ
れている。
【0281】以上のようにして、それぞれのメインウイ
ンドウ上にプライベートチャットウインドウが表示され
た状態になると、実際にボイスチャットが行われる。す
なわち、アバタtamaのユーザは、そのクライアント端末
13のマイクロホン46に、音声信号を入力する。この
音声信号は、上述した場合と同様に、圧縮伸長回路30
1で圧縮され、レジスタ41Aに保持されている声色パ
ラメータとともに、通信装置44からネットワーク15
へ伝送される。このデータは、共有サーバ端末11を介
して、アバタkamachiのクライアント端末13に伝送さ
れる。
【0282】アバタkamachiのクライアント端末13に
おいては、その通信装置44で、この音声データが受信
され、圧縮伸長回路301で伸長される。さらに、この
伸長された音声データは、フィルタリング回路302で
音声データとともに伝送されてきた声色パラメータに対
応してフィルタリング処理され、スピーカ47から出力
される。
【0283】同様に、アバタkamachiのユーザが、その
クライアント端末13のマイクロホン46から入力した
音声データが、アバタtamaのクライアント端末13のス
ピーカ47から出力される。図50は、このようにし
て、プライベートボイスチャットが行われた場合におけ
るアバタtama側のプライベートチャットウインドウ23
1の表示例を示している。テキストによるチャットの場
合、入力した文字が、例えば、「ひさしぶりだね」のよ
うに表示されるが、ボイスチャットの場合、スピーカ4
7から音声で、直接「ひさしぶりだね」の出力がなされ
るので、文字は表示されない。但し、そのとき、しゃべ
っているアバタのニックネームが、プライベートチャッ
トウインドウ231に表示される。
【0284】なお、プライベートチャットを行うアバタ
を指定する操作を、アバタのニックネームのリストを表
示させ、そのリスト中から選択させることで行うように
することも可能であるが、そのようにすると、迅速なプ
ライベートチャットが困難となる。そこで、上述したよ
うに、所望のアバタを指定したとき、直ちにプライベー
トチャットを実行することができるようにするのが好ま
しい。
【0285】以上、本発明を、ネットワーク15とし
て、インターネットを採用するとともに、WWWを利用
する場合について説明したが、本発明は、ネットワーク
15として、インターネット以外の広域通信網を採用し
た場合、また、WWW以外のシステムを採用した場合に
おいても、実現可能である。
【0286】また、CPU41が処理するコンピュータ
プログラムは、FD(Floppy Disc)、CD−ROM、な
どの情報記録媒体に記録し、配布したり、インターネッ
ト、デジタル衛星などのネットワーク媒体を介して伝送
することができる。
【0287】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の3次元仮
想現実空間共有システムにおける情報処理装置、請求項
9に記載の3次元仮想現実空間共有システムにおける情
報処理方法、および請求項10に記載の3次元仮想現実
空間共有システムにおける情報処理装置によって実行さ
れるコンピュータプログラムを格納または伝送する媒体
によれば、送受信される音声データが、予め設定された
変換パラメータに基づいて異質の音声データに変換され
た後、発声されるようにしたので、この変換パラメータ
を適宜設定することで、仮想現実空間特有の秘匿性を維
持しつつ、より変化に富んだボイスチャットを楽しむこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したサイバースペースシステムの
一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】WWWを説明するための図である。
【図3】URLの例を示す図である。
【図4】図1の情報サーバ端末10の構成例を示すブロ
ック図である。
【図5】図1の共有サーバ端末11の構成例を示すブロ
ック図である。
【図6】図1のマッピングサーバ端末12の構成例を示
すブロック図である。
【図7】図1のクライアント端末13の構成例を示すブ
ロック図である。
【図8】ATRACのデコーダの構成例を示すブロック
図である。
【図9】図1のサービス提供者端末14の構成例を示す
ブロック図である。
【図10】図1のサイバースペースシステムにより形成
される仮想現実空間を説明する図である。
【図11】図10のアバタCからの視野を説明する図で
ある。
【図12】図10のアバタDからの視野を説明する図で
ある。
【図13】図1の実施例におけるサイバースペースシス
テムの一部の割当空間を説明する図である。
【図14】図13のアバタCからの視野を説明する図で
ある。
【図15】図13のアバタFからの視野を説明する図で
ある。
【図16】クライアント端末13(サービス提供者端末
14)の動作を説明するフローチャートである。
【図17】情報サーバ端末10の動作を説明するフロー
チャートである。
【図18】マッピングサーバ端末12の動作を説明する
フローチャートである。
【図19】共有サーバ端末11の動作を説明するフロー
チャートである。
【図20】クライアント端末13と、情報サーバ端末1
0、共有サーバ端末11、またはマッピングサーバ端末
12それぞれとの間の通信手順を説明するための図であ
る。
【図21】同一の仮想現実空間に配置された更新オブジ
ェクトを管理する共有サーバ端末が複数存在する場合を
説明するための図である。
【図22】クライアント端末13の他の構成例を示すブ
ロック図である。
【図23】基本オブジェクトと更新オブジェクトの格納
先を説明する図である。
【図24】基本オブジェクトと更新オブジェクトの配置
を説明するための図である。
【図25】サイバースペースシステムを実現するための
ソフトウエアを説明するための図である。
【図26】クライアント端末13−1と共有サーバ端末
11−1の上で動作するソフトウエアを説明する図であ
る。
【図27】ソフトウエアが動作する環境を説明する図で
ある。
【図28】共有サーバ端末で管理するユーザ管理テーブ
ルを説明する図である。
【図29】視認可能領域とチャット可能領域を説明する
図である。
【図30】視認可能領域内のアバタに関する共有データ
を説明する図である。
【図31】ボイスチャットの声色パラメータ設定の処理
を説明するフローチャートである。
【図32】ボイスチャットの声色パラメータ設定の処理
を説明するフローチャートである。
【図33】マルチユーザメニューのディスプレイ上の表
示例を示す写真である。
【図34】声色選択ダイアログボックスのディスプレイ
上における表示例を示す写真である。
【図35】ボイスチャットの動作を説明するフローチャ
ートである。
【図36】マルチユーザウインドウのディスプレイ上の
表示例を示す写真である。
【図37】パブリックチャットを行っている場合のディ
スプレイ上の表示例を示す写真である。
【図38】ボイスチャットの声色パラメータ設定の他の
処理例を示すフローチャートである。
【図39】ボイスチャットの声色パラメータ設定の他の
処理例を示すフローチャートである。
【図40】ボイスチャットの声色パラメータ設定の他の
処理例を示すフローチャートである。
【図41】マルチユーザメニューのディスプレイ上にお
ける他の表示例を示す写真である。
【図42】アバタ選択ダイアログボックスのディスプレ
イ上における表示例を示す写真である。
【図43】声色選択ダイアログボックスのディスプレイ
上における表示例を示す写真である。
【図44】カーソルでアバタを指定した状態のディスプ
レイ上の表示例を示す写真である。
【図45】メッセージウインドウのディスプレイ上の表
示例を示す写真である。
【図46】プライベートチャットウインドウのディスプ
レイ上の表示例を示す写真である。
【図47】他のメッセージウインドウのディスプレイ上
の表示例を示す写真である。
【図48】他のプライベートチャットウインドウのディ
スプレイ上の表示例を示す写真である。
【図49】さらに他のプライベートチャットウインドウ
のディスプレイ上の表示例を示す写真である。
【図50】他のプライベートチャットウインドウのディ
スプレイ上の表示例を示す写真である。
【符号の説明】
10 情報サーバ端末, 11 共有サーバ端末, 1
2 マッピングサーバ端末, 13−1乃至13−3
クライアント端末, 15 ネットワーク(広域通信
網), 21 CPU, 22 ROM, 23 RA
M, 24 通信装置, 25 表示装置, 26 マ
イク, 27 スピーカ, 28 インターフェース,
29 入力装置, 30 記憶装置, 41 CP
U, 41Aレジスタ, 42 ROM, 43 RA
M, 44 通信装置, 45 表示装置, 46 マ
イクロホン, 47 スピーカ, 48 インターフェ
ース, 49 入力装置, 50 記憶装置, 50A
レジストリファイル, 81 CPU, 82 RO
M, 83 RAM, 84 通信装置, 85 記憶
装置, 91 CPU, 92 ROM, 93 RA
M, 94 通信装置, 95 記憶装置, 130
ドメインネームサーバ, 301 圧縮伸長回路, 3
02 フィルタリング回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G10L 3/02 G06F 15/20 Z // G06T 15/00 15/62 360

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元仮想現実空間画像を表示するとと
    もに、表示された3次元仮想現実空間内でのユーザの分
    身の位置情報を授受することで、前記ユーザの分身を3
    次元仮想現実空間内の対応する位置に表示する3次元仮
    想現実空間共有システムにおける情報処理装置であっ
    て、 ユーザが発声した音声を、そのユーザの分身に対応した
    音声データとして取得する音声取得手段と、 前記音声取得手段によって取得された音声データを送信
    するとともに、伝送されてきた前記音声データを受信す
    る音声データ送受信手段と、 前記音声データ送受信手段によって送信または受信され
    る前記音声データを予め設定された変換パラメータに基
    づいて異質の音声データに変換する変換手段と、 前記変換手段によって変換された音声データを発声する
    発声手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】 前記変換手段は、前記音声データのピッ
    チ成分の変更処理を行うことで、異質の音声データに変
    換することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記音声データ送受信手段は、前記音声
    取得手段によって取得された音声データに、予め設定さ
    れた変換パラメータを付加して送信し、 前記変換手段は、前記変換パラメータが付加されて伝送
    されてきた前記音声データを、前記変換パラメータに基
    づいて、異質の音声データに変換することを特徴とする
    請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 【請求項4】 前記変換パラメータを変更するパラメー
    タ変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に
    記載の情報処理装置。
  5. 【請求項5】 前記パラメータ変更手段によって変更さ
    れた変換パラメータを記憶保持する記憶手段をさらに備
    えることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 【請求項6】 前記ユーザの分身の外観パラメータを変
    更する外観変更手段をさらに備え、 前記パラメータ変更手段は、前記外観変更手段による変
    更操作に連動して、前記変換パラメータを変更するため
    の操作画面を表示することを特徴とする請求項4に記載
    の情報処理装置。
  7. 【請求項7】 前記音声取得手段によって取得された音
    声データを、所定の帯域圧縮方法によって圧縮するとと
    もに、前記音声データ送受信手段によって受信された、
    前記所定の帯域圧縮方法によって圧縮されている音声デ
    ータを、対応する伸長方法で伸長する圧縮伸長手段をさ
    らに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理
    装置。
  8. 【請求項8】 VRML(Virtual Reality Modeling La
    nguage)に基づいて記述された前記3次元仮想現実空間
    画像および前記ユーザの分身を表示することを特徴とす
    る請求項1に記載の情報処理装置。
  9. 【請求項9】 3次元仮想現実空間画像を表示するとと
    もに、表示された3次元仮想現実空間内でのユーザの分
    身の位置情報を授受することで、前記ユーザの分身を3
    次元仮想現実空間内の対応する位置に表示する3次元仮
    想現実空間共有システムにおける情報処理方法であっ
    て、 ユーザが発声した音声を、そのユーザの分身に対応した
    音声データとして取得する音声取得処理ステップと、 前記音声取得処理ステップによって取得された音声デー
    タを送信するとともに、伝送されてきた前記音声データ
    を受信する音声データ送受信処理ステップと、 前記音声データ送受信処理ステップによって送信または
    受信される前記音声データを予め設定された変換パラメ
    ータに基づいて異質の音声データに変換する変換処理ス
    テップと、 前記変換処理ステップによって変換された音声データを
    発声する発声処理ステップとを備えることを特徴とする
    情報処理方法。
  10. 【請求項10】 3次元仮想現実空間画像を表示すると
    ともに、表示された3次元仮想現実空間内でのユーザの
    分身の位置情報を授受することで、前記ユーザの分身を
    3次元仮想現実空間内の対応する位置に表示する3次元
    仮想現実空間共有システムにおける情報処理装置によっ
    て実行されるコンピュータプログラムを格納または伝送
    する媒体であって、 ユーザが発声した音声を、そのユーザの分身に対応した
    音声データとして取得する音声取得処理ステップと、 前記音声取得処理ステップによって取得された音声デー
    タを送信するとともに、伝送されてきた前記音声データ
    を受信する音声データ送受信処理ステップと、 前記音声データ送受信処理ステップによって送信または
    受信される前記音声データを予め設定された変換パラメ
    ータに基づいて異質の音声データに変換する変換処理ス
    テップと、 前記変換処理ステップによって変換された音声データを
    発声する発声処理ステップとを備えることを特徴とする
    コンピュータプログラムを格納または伝送する媒体。
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