JPH10205651A - 既設埋設管の耐震工法 - Google Patents

既設埋設管の耐震工法

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Publication number
JPH10205651A
JPH10205651A JP9006365A JP636597A JPH10205651A JP H10205651 A JPH10205651 A JP H10205651A JP 9006365 A JP9006365 A JP 9006365A JP 636597 A JP636597 A JP 636597A JP H10205651 A JPH10205651 A JP H10205651A
Authority
JP
Japan
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ground
displacement
ground displacement
buried pipe
trench
Prior art date
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Pending
Application number
JP9006365A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Nasu
卓 那須
Akihiko Kato
昭彦 加藤
Eiji Matsuyama
英治 松山
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
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Publication of JPH10205651A publication Critical patent/JPH10205651A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、既設埋設管を対象として、埋設管
に直角に作用する地盤変位を想定したもので、埋戻し時
の転圧や地盤変位のない場合の土圧を軽減し、断層変位
による地盤変位が生じても、埋設管の損傷を低減させる
ことのできる施工の容易な埋設管の耐震工法を提供す
る。 【解決手段】 上段トレンチ12の底部に段部12aを
支持部として、耐荷板15を載置して緩衝材14を覆っ
ているので、上段トレンチ12内に埋戻した埋戻し土2
を転圧して締固めても、また、上記トレンチ12内を埋
戻した後、地盤変位を生じない場合に土圧を受けても、
緩衝材14は耐荷板15に保護されており、何らこれら
の影響を受けない。そのために、地盤変位を生じた場合
に、下段トレンチ13に充填させた緩衝材14により、
充分にその地盤変位を吸収させて低減し、地盤変位によ
る埋設管10の損傷を低減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス、電力、水道等
各種用途に用いられている既設埋設管の耐震工法に係
り、地震等により埋設管に直角に作用する地盤変位を想
定して、地震等による地盤の変位入力を低減させる耐震
工法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の既設埋設管は一般に長距離にわ
たって敷設されているので、地震が発生した時、既設埋
設管の周囲の地盤の動きは各個所ごとに異なるが、大別
して以下の2つの現象の影響を受ける。
【0003】一つは、地震波により地盤そのものに著し
い変化が発生する現象で、砂質土地盤に発生する液状化
である。液状化は砂質土が地震波により一時的に液体の
ようになってしまうものである。液状化した地盤では鉛
直方向及び水平方向の支持力が著しく減少し、場合によ
っては支持力が零になり、その結果、その地盤に支持さ
れている既設埋設管が浮上がったり、傾斜したりして、
既設埋設管に被害が発生する。
【0004】もう一つは、断層変位による地盤変位であ
る。この場合には、断層変位を生じた個所で既設埋設管
が地盤から局部的な力を受けるために、曲がり等の損傷
を受ける危険性がある。
【0005】そのために、既設埋設管については上記の
現象を想定した耐震対策が検討されている。
【0006】特開平2−46387号公報には、既設埋
設管についての地盤液状化時の浮き上がりを防止する技
術が開示されている(従来技術1)。
【0007】複数個の門型部材が既設埋設管に跨がるよ
うにして管軸方向に設置されて、既設埋設管の浮上がり
を防止している。
【0008】特開平3−33584号公報には、埋設管
について地盤沈下等による曲げ力を防止する技術が開示
されている(従来技術2)。
【0009】図2に示すように、埋設管3を地中に埋設
するに際して、埋設管3の外面に粒状の発泡樹脂5を付
着させて、埋設管3の発泡樹脂5によるクッション作用
によって、地盤沈下等による曲げ力を防止する。符号1
は地盤、2は埋戻土、4はスペーサ−である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術1は地盤の液状化を念頭においたものであ
り、地盤の液状化への対策としては有効であっても、既
設埋設管が地盤から局部的に、断層変位による地盤変位
を受ける場合には充分な対策とはいえない。
【0011】一例として、図3は市街地等で見られるよ
うな硬く締まった地盤で、左右方向の断層変位による地
盤変位を埋設管が受けた場合の模式図であり、図3は図
4の既設埋設管の状態を示す図である。
【0012】図3において、埋設管3を埋戻した埋戻土
2の周囲の地盤1が矢印に示す左右方向の断層変位によ
り2つの地盤1a、1bに変位している。そのために、
図4に示すように、埋設管3は矢印に示す左右方向に変
形させようとする外力を直接に受け、曲がり等の損傷を
生じる。
【0013】埋設管がこのような曲がり等の損傷を受け
ると、水道用の埋設管の場合は、断水等の影響を受け、
またガス用の埋設管の場合は、ガスによる漏洩の危険
性、ガスの送入停止に伴う影響等を受ける。
【0014】前述した従来技術2は上記のような断層変
位による地盤変位に対して、発泡樹脂5によるクッショ
ン作用によって、曲がり等の損傷防止が期待されるが、
埋設管の外面に、樹脂、モルタル、アスファルト、水ガ
ラス等の付着剤によって発泡樹脂を付着させることが必
要であり、長距離にわたって敷設されている埋設管に適
用させるには煩雑過ぎて実用的でない。
【0015】本発明は、既設埋設管が一般に長距離にわ
たって敷設され、加えて、長時間にわたって利用されて
いることから、埋設管の敷設時には、想定できなかった
地震等による地盤変位の予測も、経時により、既設埋設
管の局部的位置において想定できる場合があることに着
目して為されたものである。
【0016】即ち、本発明では、既設埋設管を対象とし
て、上記した問題点の解決を図ったものであり、埋設管
に直角に作用する地盤変位を想定して、埋戻し時の転圧
や地盤変位のない場合の土圧を軽減し、断層変位による
地盤変位が生じても、埋設管の損傷を低減させることの
できる施工の容易な埋設管の耐震工法を提供することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は既設埋設管の側
面に、管軸に沿って、既設埋設管の管頂より高い位置に
広幅上段トレンチを設けた連通上下段トレンチを地表面
から掘削し、その下段トレンチ内に現地盤よりも圧縮強
度の小さい緩衝材を充填し、前記上段トレンチの底部に
耐荷板を載置して緩衝材を覆い、上段トレンチ内を埋戻
し土で埋戻すことを特徴とする既設埋設管の耐震工法で
ある。
【0018】本発明は、断層変位による地盤変位を想定
した既設埋設管の耐震工法であり、前述した埋設管に作
用する地震等による地盤変位と直角の埋設管を想定し
て、上記地盤の変位入力を低減させるものである。
【0019】本発明では、埋設管に直角に作用する地盤
変位を想定した耐震工法が、未だ、実用的に適切な対策
がないので、これを対象とした。
【0020】既設埋設管に平行に作用する地盤変位を想
定した耐震工法については、埋設管の管軸方向の地盤変
位吸収をさせる伸縮継手等の対策が多く行われており、
本発明では、それらの対策を適宜採用することができ
る。
【0021】本発明によれば、既設埋設管の側面に、管
軸に沿って、連通上下段トレンチを地表面から掘削し、
その下段トレンチ内に現地盤よりも圧縮強度の小さい緩
衝材を充填することにより、埋設管の側面の地盤変位が
生じても、緩衝材が変形して地盤変位を吸収するので、
埋設管には地盤変位が伝わらない。そのために、地盤変
位が生じても、埋設管には損傷が生じない。
【0022】また、本発明では、既設埋設管に作用する
左右方向の断層変位による地盤変位を想定し、上記地盤
の変位入力を低減させる。
【0023】断層変位による地盤変化には、左右方向の
断層変位以外に上下方向の断層変位があるが、不等沈下
等に対する種々の対策が採られており、本発明ではそれ
らの対策を適宜採用することができる。
【0024】本発明では、既設埋設管の管頂より高い位
置に広幅上段トレンチを設けた連通上下段トレンチを地
表面から掘削することが必要である。
【0025】連通上下段トレンチにしたのは、地盤変位
を吸収させる緩衝材を下段トレンチに充填させるためで
ある。この場合、緩衝材の充填した高さ位置を既設埋設
管の管頂よりも高くすることによって、地盤変位による
既設埋設管への影響を皆無にさせる。
【0026】本発明では、上記緩衝材の充填した高さ位
置を所定の広幅上段トレンチを設けることによって決め
ている。
【0027】広幅上段トレンチは、底部に耐荷板を載置
して緩衝材を覆い、広幅上段トレンチ内を埋戻し土で埋
戻する。以下にその理由を述べる。一般に、この種のト
レンチ内の埋戻し土は転圧によって締固められる。ま
た、地盤変位のない場合は埋戻し土は土圧を受ける。
【0028】本発明では地盤変位を吸収させるために充
填材をトレンチ内に充填させるものであり、その充填材
が現地盤よりも圧縮強度の小さい緩衝材を充填させるこ
とを必須としているので、充填材が上記のような転圧、
土圧の影響を直接に受けたのでは、いざ、地盤変位が生
じた場合に、充填材はその機能を充分に発揮できない。
【0029】本発明では上段トレンチの底部に耐荷板を
載置して緩衝材を覆っているので、上段トレンチ内に埋
戻した埋戻し土を転圧して締固めても、また、上記トレ
ンチ内を埋戻した後、地盤変位を生じない場合に土圧を
受けても、緩衝材は耐荷板に保護されており、何らこれ
らの影響を受けない。そのために、地盤変位を生じた場
合に、下段トレンチに充填させた緩衝材により、充分に
その地盤変位を吸収させて低減し、地盤変位による埋設
管の損傷を低減させる。
【0030】本発明に用いる緩衝材は、ポリエチレン管
等の樹脂管、モルタル等の無機系材料、高分子材料系粒
状体等が採用できる.尚、樹脂管の場合は、山砂等で隙
間を充填することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
よって説明する。図1は本発明の一実施の形態を示す断
面図である。
【0032】図1において、既設埋設管10の両側面に
トレンチ11を掘削している。トレンチ11は上段トレ
ンチ12と下段トレンチ13を連通させて構成してい
る。上段トレンチ12は下段トレンチ13よりも広幅の
トレンチとする。下段トレンチ13は既設埋設管10の
側面を充分に地盤1から防護できる深さを有している。
既設埋設管10への地盤変位による側面からの影響を遮
断するためのトレンチとするためである。下段トレンチ
13には地盤変位による側面からの影響を遮断するため
に、地盤1よりも圧縮強度の小さい緩衝材14を充填し
ている。緩衝材14は断層変位による側面からの地盤変
位により、変形して地盤変位を吸収する。
【0033】上段トレンチ12の底部には、段部12a
を支持部として耐荷板15を載置している。耐荷板15
によって、緩衝材を覆い、下段トレンチ13が蓋をされ
た状態となり、緩衝材14が上段トレンチ12内から隔
離される。上段トレンチ12内は埋戻し土2で埋戻され
る。
【0034】本発明では上段トレンチ12の底部に段部
12aを支持部として、耐荷板を載置して緩衝材14を
覆っているので、上段トレンチ12内に埋戻した埋戻し
土2を転圧して締固めても、また、上段トレンチ12内
を埋戻した後、地盤変位を生じない場合に土圧を受けて
も、緩衝材14は耐荷板15に保護されており、何らこ
れらの影響を受けない。そのために、地盤変位を生じた
場合に、下段トレンチ13に充填させた緩衝材14によ
り、充分にその地盤変位を吸収させて低減し、地盤変位
による既設埋設管10の損傷を低減させることができ
る。
【0035】本発明に用いる緩衝材は、ポリエチレン管
等の樹脂管、モルタル等の無機系材料、高分子材料系粒
状体等が採用できる.尚、樹脂管の場合は、山砂等で隙
間を充填することができる。上記実施の形態では上段ト
レンチ12、下段トレンチ13の形状は矩形断面の形状
を示したが、これに限定されるものではなく、下段トレ
ンチ13を断面三角形状等にすることもできる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、既設埋設管を対象とし
て、既設埋設管に直角に作用する地盤変位を想定して、
埋戻し時の転圧や地盤変位のない場合の土圧を軽減し、
断層変位による地盤変位が生じても、埋設管の損傷を低
減させることができ、且つ施工が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来の埋設管の防護状態の一例を示す断面図で
ある。
【図3】埋設管が地盤変位を受けた場合の模式図であ
る。
【図4】図3の埋設管の状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 地盤 2 埋戻土 3 埋設管 10 既設埋設管 11 トレンチ 12 上段トレンチ 12a 段部 13 下段トレンチ 14 緩衝材 15 耐荷板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設埋設管の側面に、管軸に沿って、既
    設埋設管の管頂より高い位置に広幅上段トレンチを設け
    た連通上下段トレンチを地表面から掘削し、その下段ト
    レンチ内に現地盤よりも圧縮強度の小さい緩衝材を充填
    し、前記上段トレンチの底部に耐荷板を載置して緩衝材
    を覆い、上段トレンチ内を埋戻し土で埋戻すことを特徴
    とする既設埋設管の耐震工法。
JP9006365A 1997-01-17 1997-01-17 既設埋設管の耐震工法 Pending JPH10205651A (ja)

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JP9006365A JPH10205651A (ja) 1997-01-17 1997-01-17 既設埋設管の耐震工法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016029318A1 (en) * 2014-08-27 2016-03-03 Alfa Upgrades Inc. System and method for improving deformability of buried pipelines
CN108253195A (zh) * 2018-02-26 2018-07-06 中国石油大学(北京) 埋地管道的防护装置、防护系统及防护装置的制备方法

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US10106948B2 (en) 2014-08-27 2018-10-23 Alfa Upgrades Inc. System and method for improving deformability of buried pipelines
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