JPH10204384A - 流動接着方法及びその装置 - Google Patents

流動接着方法及びその装置

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JPH10204384A
JPH10204384A JP1992097A JP1992097A JPH10204384A JP H10204384 A JPH10204384 A JP H10204384A JP 1992097 A JP1992097 A JP 1992097A JP 1992097 A JP1992097 A JP 1992097A JP H10204384 A JPH10204384 A JP H10204384A
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正樹 福浦
Nobuyuki Nishimura
修志 西村
Teruhiro Okada
輝弘 岡田
Shoichi Takamoto
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】シートの外部及び内部組織の表面に接着剤
を付着させ、エヤーブローにより組織の間隙に生成した
接着剤の膜を除去した後、吸着剤粒子流動層の内部を通
過させ圧着ロールでプレスし、バイブレーターの振動に
より接着不十分な粒子が脱落され、乾燥ロールで接着剤
を乾燥させると共に更に接着不十分な粒子を脱落させ、
これらの脱落粒子が流動層に落下して再使用されること
を特徴とする、空気流通性を有するシートへの吸着体粒
子の接着方法及び装置である。 【効果】本発明の吸着剤粒子の接着方法及び装置は、流
動接着法により吸着体粒子を空気流通性を有するシート
の外部表面のみでなく、組織の内部表面にも同一の密度
で接着させることができると共に、吸着剤粒子の吸着性
が低下することなく接着させるものである。この方法及
び装置により得られた吸着剤含有シートは空気中の微量
な悪臭成分の除去機能に優れ、空気清浄機及びエヤーコ
ンディショナーのフィルター等に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気流通性を有する
シートへの吸着体粒子の接着方法及びその装置に関する
もので、更に詳しく述べると吸着体粒子を空気流通性を
有するシート組織の外部表面と共に内部表面にも均一に
接着させるることが出来、且つ吸着剤粒子の吸着性を損
なうことなしに接着出来る特徴を有するものである。更
にその操作を連続的に処理できる装置である。ここで得
られた吸着剤粒子を接着させたシートは空気中の悪臭成
分除去用等の目的で使用される。
【0002】
【従来の技術】接着方法として粉体スプレー法或いは篩
落下法または吸着剤槽に浸漬させる等の方法が従来から
知られていた。
【0003】粉体スプレー法または篩落下法のような上
方から降り注ぐように吸着剤粒子をシートに供給する方
法では均一に付着することが難しく、シートを裏返して
付着させても基材の上部と下部或いは外部と内部に吸着
体の吸着ムラが生じる。特にシートの外部及び内部組織
の表面へ接着される粒子密度を均一にすることは極めて
困難である。
【0004】吸着剤槽に浸漬させる方法ではシートと吸
着剤粒子の摩擦が非常に大きいため、連続的にシートを
通過させる場合その間シートの形状を一定に保持するす
ることが困難であり、粒子を均一に付着させることが難
しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題点にかん
がみ、吸着剤粒子を空気流通性を有するシートの外部表
面のみでなく内部表面にも同一の密度で接着させること
が出来ると共に、吸着剤粒子の吸着性が低下することな
く接着させる方法及び装置を開発して提供しようとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこれらの問
題点を解消する方法について研究した結果、空気流通性
を有するシートの外部及び内部組織の表面への吸着剤粒
子の接着密度を均一にするためには、接着剤を付着させ
たシートを吸着剤粒子の流動層内を通過させる方法が最
も優れているとの知見に基づいて、シートの内部迄吸着
剤粒子を浸透させる流動条件及び粒度のバラツキが有る
場合、流動層の下面をシートの流れ方向に少し高くなる
様に傾斜させると、粒子の混合が促進されて流動状態が
より均一となり、シートの組織表面への粒子の付着密度
の均一性が著しく高められることを見出した。更にシー
トに接着剤を付着させる場合空気流通性の低下を防止す
る方法、粒子接着後のシート乾燥方法及び接着不十分な
粒子の除去方法についても検討し、これらの知見に基づ
いて本発明に到達した。
【0007】すなわち、シートの外部及び内部組織の表
面に接着剤を付着させ、エヤーブローにより組織の間隙
に生成した接着剤の膜を除去した後、吸着剤粒子流動層
の内部を通過させシート内部迄粒子を浸透させて接着
し、圧着ロールでプレスし、バイブレーターの振動によ
り接着不十分な粒子を脱落させ、乾燥ロールで接着剤を
乾燥させると共に更に接着不十分な粒子を脱落させ、こ
れらの脱落粒子が直接流動層に落下して再使用されるこ
とを特徴とする、空気流通性を有するシートへの吸着体
粒子の接着方法である。
【0008】ここで、吸着剤としては活性炭、活性アル
ミナ、活性白土、シリカゲル及びゼオライトの少なくと
も1つの吸着剤である場合及び、空気流通性を有するシ
ートがウレタンフォームまたは、不織布、織物、編み
物、紙である場合が好ましい。また、吸着剤粒子をシー
トへ接着させる時流動層の空気吹込用分散板がシートの
流れ方向に高くなる傾斜を有する構造が好ましい。更
に、これらの要件を具備した流動接着装置も本発明に含
まれている。
【0009】以下本発明について詳しく説明する。
【0010】本発明において吸着剤粒子を接着させる基
材には空気流通性を有するシートを使用する必要があ
る。充分な空気流通性を有するシートであれば特に限定
しないが、吸着剤粒子を接着させる場合の流動接着工程
を考慮すればある程度の屈曲性があることが好ましい。
好ましくは連続気泡構造を有するウレタンフォーム、不
織布、織物、編み物または紙である。
【0011】前述のシートの外部及び内部組織の表面に
接着剤を付着させた後、エヤーブローにより空気流通性
を高める処理がなされている必要がある。接着剤は特に
限定せず、ラテックス、エマルジョン等の分散液接着剤
或いは溶液性接着剤のいずれも使用可能であるが、接着
剤粒子をウレタンフォームまたは不織布等の外部及び内
部表面に付着させた場合、粒子表面が接着剤で被覆され
る度合いを低下させるためにはラテックス、エマルジョ
ン等の分散液接着剤が好ましく、更にシートの屈曲性を
阻害しないためにはラテックスがより好ましい。
【0012】接着剤を付着させた後、ウレタンフォーム
の多孔質構造の内部表面または、不織布等の包絡された
繊維構造の内部表面に吸着剤粒子を付着させる際には、
エヤーブローにより多孔質内部または繊維相互の間に形
成された皮膜を除去すると共に、内部表面に薄く均一な
接着剤層が形成された状態とする必要がある。また、シ
ートへ接着剤粒子を付着させる工程で粒子の接着密度が
高く且つ強固に接着させるためには、接着剤が生乾きの
状態に保持しておく必要があり、このためにも適度なエ
ヤーブローは必要である。
【0013】接着剤を付着させたシートは、吸着剤粒子
の流動層の内部を通過させることにより組織の外部及び
内部の表面に吸着剤粒子が接着される。吸着剤は特に限
定せず広範囲の吸着性を有する物質が使用可能である
が、これらの中活性炭、活性アルミナ、活性白土、シリ
カゲル及びゼオライトが好ましい。
【0014】ここで使用される活性炭は通常1gあたり数
100 m2或いはそれ以上の大きな表面積を有し、高い吸着
性を示す炭素材料であれば広範囲に使用できる。活性炭
は無極性吸着剤として極めて優れた吸着性を有する特異
な材質で、殆どすべてのガス状物質に対して高い吸着性
を示す。活性炭の原料は通常ヤシ殻または木材等の炭化
物或いは石炭が使用されるが何れでもよい。また賦活法
も水蒸気或いは二酸化炭素により高温でまたは塩化亜
鉛、リン酸、濃硫酸処理等いづれの方法により得られた
ものでもよい。
【0015】活性アルミナは酸化アルミナを主成分とし
たもので、多孔構造を有し高い吸着性を示す。その細孔
容積は 0.3ml/g以上のものが好ましい。活性白土は天然
の酸性白土または類似の粘土を常圧または加圧下で酸処
理をして、吸着性を高めた白土である。また、シリカゲ
ルはケイ酸コロイド溶液を凝固させて調整された吸着剤
であり、主成分は二酸化ケイ素で細孔構造を有し、90〜
500 m2/gの表面積を持ち高い吸着性を有する。
【0016】ゼオライトはアルミノケイ酸塩で、三次元
骨格とその間隙に形成された細孔構造を有する物質であ
る。500 m2/g以上に達する大きな表面積とそれに基づく
高い吸着性を有する。その組成、構造は特に限定せず、
天然品、合成品の何れも使用できる。
【0017】これらの吸着剤は使用目的に応じて適宜選
択して単独で使用する他、複数の吸着剤を混合使用して
もよい。混合する際には各種吸着剤粒子の最少流動化速
度を整合させる必要があるため、吸着剤の性状に応じて
粒径を調整することが好ましい。
【0018】吸着剤粒子を充填した流動槽下部の分散板
より空気を吹き込み、均質で安定した流動層を形成させ
るためには、吸着剤粒子の粒径の下限は好ましくは35
μ、より好ましくは0.15mmであり、粒径の上限は好まし
くは 2 mm 、より好ましくは1.5mm である。また、流動
層への空気吹込量は最少流動化速度に対してその下限は
好ましくは 1.0倍、より好ましくは1.5 倍であり、上限
は好ましくは 2.5倍、より好ましくは 2.0倍である。
尚、ここで最少流動化速度とは分散板を通して流動層へ
空気を吹き込む場合、吹込量が少ない範囲では流動層の
空気空洞速度と圧損失はほぼ比例するが、一定の空洞速
度に達すると圧損失が少し低下して吸着剤粒子が流動状
態となることが観察される。この空洞速度を最少流動化
速度という。それ以上空洞速度を高めても圧損失は殆ど
上昇しない。
【0019】吸着剤粒子の流動層を形成させるために適
した空気吹込用の分散板の孔径は、粒子の粒径によって
多少異なるが通常1〜2mm程度であり、ピッチは 0.5〜
2.0cmが適当である。
【0020】流動層の分散板は通常水平な状態で使用さ
れる場合が多いが、シートの流れ方向に少し高くなる様
な傾斜を設けることがより好ましい。この場合分散板の
傾斜度は2〜10°程度である。空気を吹き込んで吸着剤
粒子を流動させると流動層の内部で粒径の大きな粒子は
下方に沈み易く、粒径が小さな粒子は上部に浮き上がり
易いため流動層の内部で粒径のムラが発生する。また、
流動層内の粒子がシートの移動と共に出口方向に運ばれ
て溜まる影響も無視できない。分散板を少し傾斜させる
と吸着剤粒子の混合が促進され流動状態がより均等とな
る。
【0021】接着剤を付着させたシートは流動層の入口
側から出口側へその内部を通過する間に、吸着剤粒子が
シートの外部及び内部組織の表面に接触して接着され
る。流動層内の粒子は均等な流動状態に保持されている
ため、ウレタンフォームの多孔質構造の内部表面また
は、不織布等の包絡された繊維構造の内部表面に形成さ
れている接着剤層と接触して均一な密度でその部分に接
着される。この際粒子表面の接着剤が付着した部分は吸
着性が阻害されるが、多孔質構造の内部表面上に形成さ
れている接着剤層は生乾きの状態となっているため、粒
子が圧着された時接着剤によって被覆される粒子表面の
面積の比率は少なく、後述の実施例に示す様に接着後も
充分に高い吸着性が保持されている。これが本発明の大
きな特徴の一つである。
【0022】更に流動層の内部に浸漬することによって
吸着剤粒子を接着させた場合は、シートの外部表面の粒
子密度も内部表面の粒子密度もぼぼ同一な状態となって
いる。また流動層の内部にシートを通過させる場合その
層の底面を少し傾斜させることにより層内の粒度分布が
均一となるため、更にその度合いが高められる。これは
本発明のその他の大きな特徴の一つである。その他多孔
質シートの内部迄粒子を接着させる方法としては粉体ス
プレー法或いは篩落下法があるが、これらの方法ではシ
ートの内部の粒子密度は外面に較べて大幅に低下するこ
とが避けられない。
【0023】流動層で吸着剤粒子を接着させたシートは
圧着ロールでプレスされて、粒子が生乾きの接着剤に圧
着接された後、バイブレーターで処理され、接着不十分
な粒子は振動で脱落させられる。次に乾燥ロールを通過
させて生乾きの接着剤を乾燥させて粒子をシートに強固
に接着させると共に、更に過剰な付着粒子或いは接着不
十分な粒子は、乾燥ロールを通過する間に発生するフリ
クションによって脱落させられる。
【0024】バイブレーターによるシートの処理及び乾
燥ロールを通過する間に脱落した粒子は、総て直接流動
層内に落下して再使用される。また、この間に発生した
微粉末は吸着剤粒子のシートへの接着力を低下させる要
因となるが、浮遊微粒子を含む流動槽上部の空気を循環
濾過することにより除去される。従って、乾燥処理後の
シートに含まれる粒子は総て強固に接着された状態とな
り、粉塵発生のおそれがない。
【0025】
【発明の実施の形態】前述の様に、流動層の内部に浸漬
して吸着剤粒子を接着させた場合はシートの外部表面の
粒子密度も内部表面の粒子密度もぼぼ同一な状態とな
る。この結果は後述の実施例において、吸着剤粒子接着
後のシートの断面の顕微鏡観察によって確かめられてい
る。吸着剤粒子のシートへの接着密度の均一性は更に吸
着剤粒子流動層を形成させる分散板を、シートの流れ方
向に少し高くなる様に傾斜させることにより更に高めら
れる。これは本発明のその他の大きな特徴の一つであ
る。その他多孔質シートの内部迄粒子を接着させる方法
として粉体スプレー法或いは篩落下法があるが、これら
の方法ではシートを反転させながら接着しても、シート
の内部の粒子密度は外面に較べて大幅に低下することは
避けられない。
【0026】本発明には流動槽を利用した吸着剤粒子の
接着装置も含まれている。図1には接着装置の一態様の
正面図を、図2には平面図を図3には右側面図を示す。
尚、図面は装置内部の構造を明確にするため装置前面の
カバーを外した状態が示されている。
【0027】吸着剤粒子の流動接着装置1は流動槽2、
圧着ロール3、バイブレーター4及び乾燥ロール5から
構成されている。流動槽2には吸着剤粒子が充填され、
槽の下部には分散板6が取り付けられ、分散板には多数
の空気吹込用小孔8が設けられている。空気供給口7か
ら入った空気は空気吹込用小孔から上向きに吸着剤粒子
層9に吹き込まれ、槽内に充填された吸着剤粒子が常に
均一な状態で流動している吸着剤粒子流動層が形成され
ている。分散板は通常水平に設けられるが、分分散板6
をシートの流れ方向に僅かに高くなる様な傾斜に設置す
ることにより、流動層内の粒子がシートの移動と共に出
口方向に運ばれて溜まる現象が防止され、流動層内の吸
着剤粒子の流動状態がより均等となり、シート組織の内
部外部共に粒子の接着密度をより均一化させる効果があ
る。
【0028】外部及び内部組織の表面を接着剤でコート
された空気流通性を有するシート10はシート供給口11か
ら入り、シート面がガイドロールによりほぼ水平方向に
保持された状態で吸着剤粒子流動層9の内部を通過す
る。この間に流動層内の粒子が相互に流動している力に
より、多孔質シートの内部深く迄浸透して、多孔質の外
部表面及び内部表面を被覆している接着剤層に接触して
接着される。シートに接着されて消費される吸着剤粒子
を補給するため、粒子が連続的に吸着剤粒子供給口12よ
り供給されて、流動層内には常に一定量の粒子が保持さ
れる様になっている。
【0029】吸着剤粒子が接着されたシートは圧着ロー
ル3でプレスされて、粒子が生乾きの接着剤層に圧着接
された後、バイブレーター4の振動により接着不十分な
粒子が脱落される。次に乾燥ロールを通過させて生乾き
の接着剤を乾燥させて粒子をシートに強固に接着させる
と共に、更に過剰な付着粒子或いは接着不十分な粒子
は、乾燥ロールを通過する間に発生するフリクションに
よって脱落させられる。
【0030】ここで、シートには総て強固に接着された
粒子のみが含まれた状態となる。シートは前述の主要機
器の他その間数ケ所に配置されたガイドロール14を経由
して取出口13から取り出される。また、バイブレーター
4及び乾燥ロール5で処理される間に発生した脱落粒子
は、そのまま流動槽2内に落下して再使用される。
【0031】吸着剤に以前から含まれていた微粒子及
び、流動層内部で吸着剤粒子を流動させることにより粒
子の相互摩擦で発生した吸着剤の微粒子は、粒子のシー
トへの接着強度を低下させまた粉塵発生の原因となるた
め除去する必要がある。本発明の工程では微粒子は流動
層への吹込空気中に浮遊粉塵として取り込まれて、吸着
剤粒子流動層9から除去され、浮遊微粒子を含む流動槽
上部の空気は集塵機を通して循環させることにより、ほ
ぼ完全に微粒子を除去できる特徴がある。
【0032】本発明方法で得られた吸着剤含有シートは
空気中の微量な悪臭成分の除去機能に優れ広範囲の分野
で使用可能であるが、特に空気清浄機及びエヤーコンデ
ィショナーのフィルター等に好適である。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。
【0034】(実施例1)ポリプロピレン (300d) を縦
40本/inch 、横38本/inch に織った厚み 2mmの織物から
なるシートにSBR ラテックスを含浸、絞り用ゴムロール
でラテックス目付量を調整し、エアーブローをかけるこ
とにより、繊維表面に付着したラテックスを生乾きの状
態にすると共に繊維と繊維の間隙に生成したラテックス
の膜を取り除き、シート外部の表面及び内部組織の繊維
の表面にもバインダー層を生成させた。そのシート50 m
を連続的に椰子殻を原料とした粒度28〜70meshに調整し
た破砕状活性炭粒子の流動槽の中を通過させて、活性炭
粒子を織物の表面及び内部組織のバインダー層に付着さ
せた。
【0035】分散板の傾斜は5°であり、流動層のエア
ー吹込速度は0.4m/s、流動層内のシートの通過速度は 2
m/sである。尚、この流動層の最小流動化速度は 0.25
m/sであり、エアー吹込速度は空洞速度で表示したもの
である。
【0036】更に、多孔性シートを押さえロールに通
し、バインダー層に付着していた活性炭粒子を圧縮して
強固に接着させた。過剰に付着している活性炭粒子を充
分に振り落とした後、120 ℃で乾燥して活性炭粒子を含
むシート状織物を得た。
【0037】実施例1で得られたシート各10 m毎に30cm
×30cmのサンプルを抜き取り、活性炭目付量を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示した結果により、5点のサンプル
は 50mの活性炭目付平均290 g/m2±3%の範囲に入って
おり、均一に接着が行われていることが分かる。更にシ
ートの切断面を顕微鏡観察してシートの外面及び内部組
織へ活性炭粒子が接着されている密度を調べた結果、ほ
ぼ均一に接着されていることが分かった。 (比較例1)実施例1において流動層への空気を吹き込
む分散板を水平に設置した他、同一の条件で活性炭粒子
を含むシート状織物を調製した。その際流動層内の粒子
がシートの流れに伴って出口側へ移動するため、粒子が
出口側に溜まる傾向が認められそのため流動層表面の凹
凸がやや大きくなり、流動層全体の流動状態がやや不安
定になった。得られたシートの断面を顕微鏡で観察した
結果、実施例1で得られたシートと較べて、粒子の接着
密度にばらつきが見られた。
【0040】(実施例2)太いポリエステル繊維を包絡
させて三次元構造を有する不織布成型体を形成させ、得
られた厚さ5mmの不織布成型体にSBR ラテックスに含
浸、絞り用ゴムロールでラテックス目付量を調整し、エ
アーブローをかけることにより、成型体の内部に生成し
たラテックスの膜を取り除き、成型体の表面及び内部組
織の繊維表面にもバインダー層を生成させた。その成型
体 25 m を連続的に椰子殻を原料とし、粒度28〜70mesh
に調整した破砕状活性炭粒子の流動層の中を通過させ
て、活性炭粒子を織物の表面及び内部組織のバインダー
層に付着させた。
【0041】分散板の傾斜は5°であり、流動層のエア
ー吹込速度は0.4m/s、シートの流動層通過速度は2 m/s
であった。尚、この流動層の最小流動化速度は実施例1
と同様に 0.25 m/s であり、またエアー吹込速度は空洞
速度で表示したものである。
【0042】更に、不織布成型体を押さえロールに通
し、バインダー層に付着していた活性炭粒子を圧着して
強固に接着させた。過剰に付着している活性炭粒子を充
分に振り落とした後、120 ℃で乾燥して活性炭粒子を含
む不織布成型体を得た。
【0043】実施例2で得られたシート各5m ごとに30
cm×30cmのサンプルを抜き取り、活性炭目付量を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2に示した結果により、5点のサンプル
は25 mの活性炭目付平均 660 g/m2の±3%の範囲に入
っており均一に接着が行われている。更にシートの切断
面を顕微鏡観察してシートの外面及び内部組織へ活性炭
粒子が接着されている密度を調べた結果、ほぼ均一に接
着されていることが分かった。
【0046】(実施例3)椰子殻ハスクを通気性を有す
る三次元構造に成型せしめた厚み5mmの多孔性シート
を、SBR ラテックスに含浸させ絞り用ゴムロールでラテ
ックス目付量を調整し、エアーブローをかけることによ
り、成型体組織内部に生成したラテックスの膜を取り除
き、成型体シートの表面及び内部組織にもバインダー層
を生成させた。そのシート25 mを連続的に椰子殻を原料
とした粒度20〜42 mesh に調整した破砕状活性炭粒子の
流動床の中を通過させて、活性炭粒子を織物の表面及び
内部組織のバインダー層に付着させた。
【0047】分散板の傾斜は5°であり、流動層のエア
ー吹込速度は0.5m/s、シートの流動層通過速度は2 m/s
であった。尚、この流動層の最小流動化速度は 0.35 m/
s であり、エアー吹込速度は空洞速度で表示したもので
ある。
【0048】更に、多孔性シートを押さえロールに通
し、バインダー層に付着していた活性炭粒子を圧着して
強固に接着させた。過剰に付着している活性炭粒子を充
分に振り落とした後、140 ℃で乾燥して活性炭粒子を含
む成型体シートを得た。
【0049】実施例3で得られたシートを各5m ごとに
30cm×30cmのサンプルを抜き取り、活性炭目付量を測定
した。その結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】表3に示した結果により、5点のサンプル
は50 mの活性炭目付平均850 g/m2の±3%の範囲に入っ
ており均一に接着が行われている。更にシートの切断面
を顕微鏡観察してシートの外面及び内部組織へ活性炭粒
子が接着されている密度を調べた結果、ほぼ均一に接着
されていることが分かった。
【0052】
【発明の効果】本発明の吸着剤粒子の接着方法及び装置
は、流動接着法により吸着体粒子を空気流通性を有する
シートの外部表面のみでなく、組織の内部表面にも同一
の密度で接着させることができると共に、吸着剤粒子の
吸着性が低下することなく接着させるものである。この
方法及び装置により得られた吸着剤含有シートは空気中
の微量な悪臭成分の除去機能に優れ、空気清浄機及びエ
ヤーコンディショナーのフィルター等に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸着剤粒子の流動接着装置の一態様の
正面図を示す。
【図2】本発明の吸着剤粒子の流動接着装置の一態様の
平面図を示す。
【図3】本発明の吸着剤粒子の流動接着装置の一態様の
右側面図を示す。
【符号の説明】
1 吸着剤粒子の流動接着装置本体 2 流動槽 3 圧着ロール 4 バイブレーター 5 乾燥ロール 6 分散板 7 空気供給口 8 分散板の空気吹込用小孔 9 吸着剤粒子流動層 10 シート 11 シート供給口 12 吸着剤粒子供給 13 シート取出口 14 ガイドロール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートの外部及び内部組織の表面に接着
    剤を付着させ、エヤーブローにより組織の間隙に生成し
    た接着剤の膜を除去した後、吸着剤粒子流動層の内部を
    通過させ、圧着ロールでプレスし、バイブレーターの振
    動により接着不十分な粒子を脱落させ、乾燥ロールで接
    着剤を乾燥させると共に更に接着不十分な粒子を脱落さ
    せ、これらの脱落粒子が直接流動層に落下して再使用さ
    れることを特徴とする、空気流通性を有するシートへの
    吸着体粒子の接着方法。
  2. 【請求項2】 吸着剤が活性炭、活性アルミナ、活性白
    土、シリカゲル及びゼオライトからなる群より選ばれ
    た、少なくとも1つの吸着剤である請求項1記載の空気
    流通性を有するシートへの吸着体粒子の接着方法。
  3. 【請求項3】 空気流通性を有するシートがウレタンフ
    ォーム、不織布、織物、編み物及び紙からなる群より選
    ばれた1つのシートである、請求項1または2記載の空
    気流通性を有するシートへの吸着体粒子の接着方法。
  4. 【請求項4】 吸着剤粒子流動層を形成させる空気吹込
    用分散板が、シートの流れ方向に高くなる傾斜を有す
    る、請求項1〜3のいずれかに記載する空気流通性を有
    するシートへの吸着体粒子の接着方法。
  5. 【請求項5】 吸着剤粒子の流動接着装置1は流動槽
    2、圧着ロール3、バイブレーター4及び乾燥ロール5
    からなり、流動槽2の下部には分散板6が設置され空気
    供給口7から吹き込まれた空気は、分散板に設けられた
    多数の小孔8から上向きに吸着剤粒子中に吹き込まれて
    吸着剤粒子流動層9を形成し、接着剤で外部及び内部組
    織の表面をコートされた空気流通性を有するシート10は
    シート供給口11から入り、シート面が水平方向に保持さ
    れた状態で吸着剤粒子流動層9の内部を通過した後、圧
    着ロール3でプレスされ、バイブレーター4の振動によ
    り接着不十分な粒子が脱落され、乾燥ロール5で接着剤
    が乾燥され吸着剤粒子が圧着されると共に更に接着不十
    分な粒子はフリクションにより脱落され、吸着剤粒子が
    強固に接着されたシートが得られ、バイブレーター4及
    び乾燥ロール5で脱落された粒子は直接流動槽内に落下
    して再使用される構造を有する、空気流通性を有するシ
    ートへの吸着体粒子の流動接着装置。
  6. 【請求項6】 流動層下部の分散板6がシートの流れ方
    向に高くなる傾斜に設置されている、請求項5記載の空
    気流通性を有するシートへの吸着剤粒子の流動接着装
    置。
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