JPH10204281A - ガラス転位温度の低い難燃性ポリエステルカーボネート - Google Patents

ガラス転位温度の低い難燃性ポリエステルカーボネート

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JPH10204281A
JPH10204281A JP9287503A JP28750397A JPH10204281A JP H10204281 A JPH10204281 A JP H10204281A JP 9287503 A JP9287503 A JP 9287503A JP 28750397 A JP28750397 A JP 28750397A JP H10204281 A JPH10204281 A JP H10204281A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビスフェノール−Aカーボネートホモポリマ
ーより低いガラス転位温度を示し、そして改善された加
工性および難燃性を示すポリエステルカーボネートコポ
リマーブレンド。 【解決手段】 この所望される低いTgと改善された流
れ特性は二価フェノールと脂肪族ジカルボン酸の重縮合
によって達成することができる。この縮合物はカーボネ
ート形成試薬によって重合される。こうして得られた樹
脂はハロゲン化ポリカーボネート樹脂、ジフェニルスル
ホンスルホン酸カリウムおよびポリテトラフルオロエチ
レンの混合物によって難燃性とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は熱可塑性樹脂組成物、より詳しくは改善された
難燃性コポリエステルカーボネート樹脂組成物に係わ
る。従来技術の簡単な記述 芳香族コポリエステルカーボネート樹脂はエステル前駆
体の存在下での二価フェノールとカーボネート前駆体と
の反応により一般に調製されている周知の類の合成重合
体樹脂である。例えば、米国特許第3,169,121
号を参照されたい。このような樹脂は広い範囲の成形条
件で熱可塑的に成形可能であることが分かっているが、
しかし商業的な成形作業には選りすぐられたコポリエス
テルカーボネート樹脂組成物しか有用とされていない。
これはその溶融流動挙動に関連した熱可塑性樹脂に対す
る加工性の要件に原因している。
【0002】更に、所与のコポリエステルカーボネート
樹脂は首尾良い熱成形品に対して要求される物理的特性
を持ちうるが、この製品物品は別に要求されるある種の
他の物理的特性に欠けていることがある。例えば、この
成形物品には特に低温における所望程度の衝撃強さに欠
けていることがある。当業者には特定の類のポリエステ
ルカーボネート樹脂は低下されたガラス転位温度(T
g)および改善された低温衝撃強さを示すことが知られ
ている。
【0003】比較的に高いガラス転位温度(180℃ま
たはそれ以上の程度)を有する溶融加工の可能なコポリ
エステルカーボネートが米国特許第4,310,652
号(DeBons等に対する1982年1月12日付け特許)
に記載されている。本発明に用いられている用語「低い
ガラス転位温度」または「低下されたTg」は145℃
より低いTgを意味する。
【0004】低いTgのポリエステルカーボネートから
誘導される特性はこの材料を事務機器およびその他の用
途に対するハウジングおよび部品を成形する際の使用に
適合させる。しかし、これらの用途に対する必要条件の
一つは難燃性であり、上記のポリエステルカーボネート
樹脂はこの難燃性を本質的に具備しない。ここに、本発
明者等は特定の難燃剤を組み合わせて加えることにより
低いTgのポリエステルカーボネートに難燃性を付与し
うることを見出した。この選択された特定の組合せはこ
の熱可塑性樹脂ブレンドの溶融安定性のような他の所望
される特性に悪影響を与えることはない。
【0005】発明の要約 本発明は、式
【0006】
【化6】
【0007】(式中、Dはその調製重合反応に使用され
た二価フェノールの二価の芳香族残基である)の反復カ
ーボネート構造単位および式
【0008】
【化7】
【0009】(式中、nは0−36、好ましくは6−1
2の範囲の整数である)の繰り返しまたは反復カルボキ
シル鎖単位から構成される重合体主鎖を有するコポリエ
ステルカーボネートと、難燃割合の、(i)ハロゲン化
ポリカーボネート樹脂、(ii)ジフェニルスルホンスル
ホン酸カリウムおよび(iii )滴下抑制割合のポリテト
ラフルオロエチレンの混合物と、の成形可能な熱可塑性
樹脂ブレンドを提供する。
【0010】本発明はこの本発明の組成物から熱成形さ
れた物品をも包含する。この本発明の物品は工具および
機器のハウジング、自動車の構造部品等に有用である。本発明の好適な具体例の詳細な記述 上記式(I)の重合体主鎖構造単位は二価フェノールか
ら誘導される。低いTgのポリエステルカーボネートの
調製に使用しうる二価フェノールの代表的なものは、式
【0011】
【化8】
【0012】(式中、Aは1−約15個の炭素原子を有
する二価の炭化水素基、1−約15個の炭素原子および
ハロゲンのような置換基を有する置換された二価の炭化
水素基、−S−、−S−S−、−S(=O)−、−S
(=O)2 −、−O−または−C(=O)−)であり、
各Xは水素、ハロゲン、1−約8個の炭素原子を有する
アルキル基、6−18個の炭素原子を有するアリール
基、7−約14個の炭素原子を有するアルアルキル基、
7−約14個の炭素原子を有するアルカリール基、1−
約8個の炭素原子を有するアルコキシ基または6−18
個の炭素原子を有するアリールオキシ基のような一価の
炭化水素基からなる群から個々に選ばれ、mは0または
1であり、そしてaは0−5の範囲の整数である)のも
のである。
【0013】本発明の実施に使用することができる二価
フェノール(III )の幾つかの代表的なものは、ビス−
フェノール例えば(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビ
スフェノール−Aとしても知られる)、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパ
ン;二価フェノールエーテル例えばビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジクロロ−4−
ヒドロキシフェニル)エーテル;ジヒドロキシジフェニ
ル例えばp,p′−ジヒドロキシジフェニル、3,3′
−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニル;ジヒ
ドロキシアリールスルホン例えばビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン;ジヒドロキシベンゼン例
えばレゾルシノール、ヒドロキノン、ハロ−およびアル
キル−置換ジヒドロキシベンゼン例えば1,4−ジヒド
ロキシ−2,5−ジクロロベンゼン、1,4−ジヒドロ
キシ−3−メチルベンゼン;およびジヒドロキシジフェ
ニルスルフィドおよびスルホキシド例えばビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホキシドおよびビス(3,5−ジブロモ
−4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドである。更に
追加の二価フェノールが各種入手可能でありそして米国
特許2,999,835;3,028,365;および
3,153,008に開示されている。2種またはそれ
以上の異なる二価フェノール、あるいは二価フェノール
とグリコールとの組合せを使用することができることは
もとより当然である。
【0014】使用される二価フェノールにおいて、その
反応性基はその2つのフェノール性ヒドロキシル基であ
る。上記式(II)のカルボキシル鎖単位は、フェノール
またはカルボン酸分子部分に対してクロロホーメート末
端基を過剰に生成する条件下で、式 HOOC−(−CH2−)n−COOH (IV) (nは上記に定義の通り)の脂肪族ジカルボン酸または
その対応する塩(エステル前駆体)から誘導される。
【0015】式(IV)のジカルボン酸の代表的なもの
は、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、こ
はく酸、スベリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ウン
デカン二酸、ドデカン二酸のジカルボン酸等および重合
体脂肪酸である。時として当業界で「ダイマー酸」と呼
ばれる重合体脂肪酸は脂肪酸の重合から得られる複雑な
混合物である。重合体脂肪酸の代表的なものはトール油
脂肪酸の重合から商業的に得られているものである。こ
れらの重合体脂肪酸の代表的な組成は次の通りである。
【0016】 重量% 18一塩基性酸(モノマー) 0−5 C36二塩基性酸(ダイマー) 60−95 C54および更に高級な多塩基性酸(トリマー) 1−35 分別されていない重合体脂肪酸中のモノマー、ダイマー
およびトリマーの相対的な比は出発物質の性質および重
合の条件に依存する。脂肪酸の重合方法は例えば米国特
許第3,157,681号に記載されている。これらの
好ましい酸の調製方法は周知でありこれらは商業的に容
易に入手できる。
【0017】本発明に使用できる好ましいジカルボン酸
はアゼライン酸、セバシン酸およびドデカン二酸のよう
な少なくとも6個の炭素原子そしてより好ましくは6−
12個の炭素原子を有する直鎖の脂肪族二酸である。上
記式(IV)のジカルボン酸は遊離のジカルボン酸(IV)
またはそれらの反応性のアルカリ金属誘導体即ち塩の形
態で使用される。ここでの重合プロセスに使用できるジ
カルボン酸のアルカリ金属塩はアルカリ金属類およびア
ルカリ土類金属類から選ばれるアルカリ金属塩のいずれ
でもよい。特にこれらには、上記式(IV)のジカルボン
酸のカリウム、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マ
グネシウム等のアルカリ金属塩が含まれる。
【0018】これらのジカルボン酸の塩誘導体の混合物
を使用することができる。それ故に、用語「ジカルボン
酸」が本明細書中に使用される場合、この用語は式(I
V)のジカルボン酸の2種又はそれ以上の塩の混合物を
含むものと理解されるべきである。ポリエステルカーボ
ネートの調製においては、第一段階において、二価フェ
ノールまたは二価フェノールと脂肪族ジカルボン酸(I
V)の混合物をホスゲン化して各種のオリゴマーおよび
未反応の出発物質と共に対応するクロロホーメートを含
有するプレポリマー反応混合物を形成する。ホスゲン化
は不活性有機溶媒の存在下で実施するのが有利である。
この不活性溶媒はエステル化反応に介入せずあるいはホ
スゲン化の所望の過程に悪影響を及ぼさないものであ
る。
【0019】このような溶媒の代表的なものにはメチレ
ンクロライド、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼ
ン、トルエン等が含まれる。不活性溶媒中での二価フェ
ノール(III )のホスゲン化は脂肪族ジカルボン酸(I
V)または上記のその塩の存在下で行うこともできる。
事実、重合触媒またはいかなる分子量調節剤を重合に有
効な割合で含むべきでないこと以外は、ホスゲン化工程
はコポリエステルカーボネート樹脂を得るための界面重
合に対する全ての反応物質を含んだ反応混合物内で行う
ことができる。アルカリ金属またはアルカリ土類金属水
溶液を加えることにより8−11、好ましくは8.5−
10.0の範囲内のpHでホスゲン化反応をは行うと有
利である。アルカリ金属およびアルカリ土類金属水溶液
の代表的なものは水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウ
ムの水溶液である。それ故にホスゲン化反応によりオリ
ゴマー状のビスクロロホーメート中間体が生成され、こ
れが次いで引き続く重合反応においてジカルボン酸分子
部分または残っているフェノール種のいずれかと反応す
る。
【0020】オリゴマー状ビスクロロホーメート中間体
を生成するホスゲン化反応に第三アミンを酸受容体とし
て存在させることができる。しかしながら、これを重合
触媒として機能する量で存在させるべきではない。一般
に酸受容体としては反応混合物の約50ppmで十分で
ある。ホスゲン化反応は0−100℃の範囲の温度、好
ましくは反応混合物のほぼ環流温度で有利に進行する。
この反応は発熱反応なので、ホスゲンの添加速度を利用
して反応温度を制御することができる。必要とされるホ
スゲンの量は一般に存在する多官能性有機反応物質化合
物の量に依存する。
【0021】このプロセスの第二段階では、二価フェノ
ール(III )のホスゲン化(第一段階)の反応生成物を
カーボネート形成試薬および適当な分子量調節剤との重
合にかけられる。脂肪族ジカルボン酸が第一段階で加え
られていない場合は、これをカーボネート形成試薬を加
える前に加えるべきである。
【0022】これには重合を促進するための従来技術の
触媒を触媒的な割合で使用する。この触媒およびその割
合は例えば米国特許第4,983,706号に記載され
ている。一般に、重合触媒の有効な量は第一段階に使用
された二価フェノール(III )の約0.75乃至約3.
0モル%の範囲内である。
【0023】使用される触媒はクロロホーメートとカー
ボネート形成試薬との重合速度を加速する。代表的な触
媒は限定されるわけではないが第三アミン、ホスホニウ
ム触媒等が包含される。トリエチルアミンが好ましい触
媒である。カーボネート前駆体はカルボニルハライドま
たはビスハロホーメートのいずれでもよい。カルボニル
ハライドには臭化カルボニル、塩化カルボニルおよびこ
れらの混合物が含まれる。ビスハロホーメートには2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)
プロパン、ヒドロキノン等のビスクロロホーメートのよ
うな二価フェノールのビスハロホーメートあるいはエチ
レングリコール等のビスハロホーメートのようなグリコ
ールのビスハロホーメートが含まれる。上記のカーボネ
ート前駆体の全てが有用であるが、ホスゲンとしても知
られる塩化カルボニルが好ましい。
【0024】第一段階でのホスゲンの枯渇の後そしてカ
ーボネート形成試薬の添加に先立ち、重合反応に分子量
調節剤を加えることが必要である。この分子量調節剤は
ビスクロロホーメート中間体を部分的にキャップする作
用をし、これによりポリエステルカーボネート生成物樹
脂の全体の重量平均分子量を制限する。このプロセスに
使用できる分子量調節剤にはフェノール、クロマン−I
[4−(2,4,4−トリメチル−クロマニル)フェノ
ール]、p−t−ブチルフェノール、4−p−クミルフ
ェノール等のような一価のフェノール類が包含される。
分子量調節剤としてはフェノールまたは4−p−クミル
フェノールを使用するのが好ましい。1,000−5
0,000センチ秒、好ましくは5,000−30,0
00センチ秒の修正メルトフロー値(KI)を与えるよ
うな効果的な量の分子量調節剤を使用することができ
る。一般に、分子量調節剤としては第一段階で使用した
フェノールの2−5モル%、より好ましくは2.5−
4.5モル%使用するのが好ましい。
【0025】重合反応の温度は約0−100℃、好まし
くは0−50℃の範囲内に維持するのが有利である。重
合はアルカリ溶液の添加により10−12.5の範囲の
pHで行うのが有利である。コポリエステルカーボネー
ト樹脂を調製するのに使用される他の反応物質の割合は
生成物樹脂の提案される用途により変動しよう。上記に
引用した諸米国特許明細書に記載されているようにこの
有用な割合は当業者が知っている。一般にエステルの量
はカーボネートに対して約1乃至約45モル%である。
例えば、ビスフェノール−A6モルが二酸4モルと完全
に反応するとエステル40モル%のコポリエステルカー
ボネートを与えることになろう。
【0026】本発明の更なる具体例には本発明のコポリ
エステルカーボネート樹脂と混合して少量(50重量%
未満)のポリカーボネートホモポリマーを含有する熱可
塑性樹脂成形組成物のブレンドが包含される。ポリカー
ボネートホモポリマー樹脂およびその界面重合による調
製方法は周知であり、例えば米国特許3,028,36
5;3,334,154;3,275,601;3,9
15,926;3,030,331;3,169,12
1;3,027,814;4,188,314;4,7
37,573;および4,743,676に詳細に記載
されている。
【0027】本発明の方法により調製される樹脂は分岐
させることもできる。樹脂の分岐は分岐剤である多官能
性有機化合物を含めることにより生ずる。使用される多
官能性有機化合物は例えば1,1,1−トリス−(4−
ヒドロキシフェニル)エタン、トリメリト三酸または類
似の剤でよい。分岐剤はメチレンクロライド中25℃で
測定して約0.3−1.0dl/gのIVを有する分岐
芳香族コポリエステルカーボネートを形成するために使
用される。これらの分岐コポリエステルカーボネートは
実質的に架橋を含まない。
【0028】本発明の分岐コポリエステルカーボネート
の調製においては、二価フェノールおよびカーボネート
前駆体と反応される分岐剤の量は使用量が実質的に架橋
を含まない真に熱可塑性のランダムに分岐した樹脂を生
成するのに十分でなければならないという程度において
臨界的である。分岐剤の使用量が使用する二価フェノー
ルのモル数に基づいて0.01モル%未満だと、得られ
るポリマーは吹込成形および/または溶融押出の目的に
望まれる程度の非ニュートン溶融特性示さない。好まし
くは、二価フェノールの全モル数に基づいて0.01乃
至約3.0、特に0.01−1.0モル%の分岐剤を使
用することが望ましい。
【0029】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の
コポリエステルカーボネート樹脂を、例えば、酸化防止
剤、静電防止剤、不活性充填剤(例えばガラス、タル
ク、雲母および粘土)、紫外線吸収剤(例えばベンゾフ
ェノン、ベンゾトリアゾール等)、加水分解安定剤(例
えば米国特許3,489,716;4,138,37
9;および3,839,247に開示されているエポキ
シド)、耐衝撃性改良剤、色安定剤(例えば有機ホスフ
ァイト)、熱安定剤(例えばホスファイト)および離型
剤のような従来慣用されている成形助剤と混合すること
により、配合することもできる。
【0030】ハロゲン化ポリカーボネート樹脂、ジフェ
ニルスルホンスルホン酸塩および滴下抑制割合のポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)の混合物を難燃割合
で添加することにより本発明の熱可塑性樹脂ブレンドに
難燃性を付与する。ハロゲン化ポリカーボネート樹脂と
して好適なのはテトラブロモビスフェノールポリカーボ
ネートである。
【0031】テトラブロモビスフェノールポリカーボネ
ートは、テトラブロモビスフェノール−Aとホスゲンか
ら製造されるホモポリカーボネートあるいは部分的割合
のテトラブロモビスフェノール−Aと部分的割合のビス
フェノール−Aを使用して製造されるコポリカーボネー
トのうちのいずれでもよい。ハロゲン化ホモポリカーボ
ネートは例えばGreat Lakes Chemical Corp.からBC-52
およびBC-58として入手することができ、BC-52 は鎖上
にフェノキシ末端基を有するテトラブロモビスフェノー
ル−Aポリカーボネートのオリゴマーであり、BC-58 は
これと類似しているが鎖上に2,4,6−トリブロモフ
ェノキシ末端基を有している。テトラブロモビスフェノ
ール−Aとビスフェノール−Aのコポリマーおよびその
調整方法はWomback の米国特許3,915,926に記
載されている。好適なテトラブロモビスフェノール−A
ポリカーボネートは、General Electric CompanyからTB
-50として市販されている、モル基準で約50%のテト
ラブロモビスフェノール−A単位および50%のビスフ
ェノール−A単位を有するものである。本発明のブレン
ド中のハロゲン化ポリカーボネートの割合は0.1−
1.0phrの範囲内でよい。
【0032】ジフェニルスルホンスルホン酸カリウムで
ある難燃添加剤成分は米国特許3,948,851に記
載されている方法によって調製しうる周知の化合物であ
る。本発明の好適な実施の態様においては、ジフェニル
スルホンスルホン酸カリウムは汚染酸物質を除去するた
めに最初に処理される。ここに使用される用語「汚染酸
物質」とは化合物の酸性度を中和するのに要する水酸化
カリウムの所要量により決定される遊離の酸を指す。こ
の酸の濃度を決定する方法は以下に記載する。
【0033】酸性度の決定 250mlのGriffin ビーカー内で分析する化合物2g
をそれぞれ75mlのトルエンおよびメタノールと混合
する。このビーカーをガラス皿で蓋しそれから混合物を
攪拌しながら5分間環流する。次いでこの混合物を室温
に冷却させる。組合せ電極を備えたFisher Accumet の
pH計を使用して、この混合物をメタノール中の0.0
2Nの水酸化カリウムにより一定速度でpH7.7に滴
定する。上に概述したのと同じ方法により各75mlの
トルエンおよびメタノールの混合物を使って標準のブラ
ンクを調製した。化合物の酸含有量を式 酸%=(A−B)×0.0365 (式中、Aは化合物混合物を滴定するのに使用した水酸
化カリウム溶液のミリリットル数であり、そしてBは標
準ブランクを滴定するのに使用した水酸化カリウム溶液
のミリリットル数である)に従って計算される。
【0034】所与のサンプル中に存在する酸の当量数は
式 酸当量=(酸%)(処理される化合物のグラム)/3
6.5 により決定される。除去すべき酸の当量あたり0.01
−1.5エポキシ当量のモノマー状エポキシド化合物に
より処理することによりジフェニルスルホンスルホン酸
カリウムから汚染酸物質を除去しうる。この処理はスル
ホン酸塩をエポキシドと室温(好ましくは60−300
°F)で混合することにより行うことができる。15−
30分間激しく混合すると有利である。こうして処理さ
れて遊離の酸を浄化されたカリウム塩は溶融安定性のよ
うな物理的特性における顕著な改善を本発明の組成物に
与える。
【0035】本願明細書に使用される用語「エポキシ当
量」とは平均1個のエポキシ基を含有するエポキシド化
合物の重量を意味する。ここに使用される用語「エポキ
シ基」とは式
【0036】
【化9】
【0037】の分子部分を意味する。モノマー状エポキ
シド化合物は好ましくは、炭化水素に結合した置換基中
に存在するエポキシ基を少なくとも1個有するか、また
は分子量約100−700を有するポリオキシアルキレ
ングリコールの残基により分離された2つの末端のエポ
キシ基を有することにより特徴づけられる。エポキシ化
合物は最も好ましくは環状脂肪族炭化水素環に融合され
たエポキシ基を少なくとも1個有することにより特徴づ
けられる。
【0038】使用されるモノマー状エポキシド化合物は
好ましくはモノまたはジエポキシドである。用語「炭化
水素」はここでは脂肪族、環状脂肪族および芳香族の炭
化水素を包含するその一般的に受け入れられている意味
で使用されている。脂肪族炭化水素の例はメタン、エタ
ン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン
およびこれらの異性体の形態のもののような炭素原子数
1−12のものである。環状脂肪族炭化水素の例はシク
ロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ジシク
ロヘキサン等のような炭素原子数6−12のものであ
る。芳香族炭化水素の例はベンゼン、ナフタレン、ビフ
ェニルなどのような炭素原子数6−12のものである。
【0039】炭化水素に結合した置換基中に存在するエ
ポキシ基を少なくとも1個有するモノマー状エポキシド
の例には以下のものがある。 (1)エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノールおよびこれらの異性体の形態のも
ののような炭素原子数2−6の脂肪族モノヒドロキシア
ルコールのグリシジルエーテル; (2)エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオ
ール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールおよびこら
の異性体の形態のもののような炭素原子数2−6の脂肪
族ジオールのジグリシジルエーテル; (3)フェノール、ナフトール、キシロール等のような
モノヒドロキシ芳香族化合物のグリシジルエーテル; (4)レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロカテコー
ル、サリゲニン、フロログルシノール、1,5−ジヒド
ロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、
1,7−ジヒドロキシナフタレン等のような多価単核お
よび融合環フェノールのグリシジルエーテル; (5)一般式
【0040】
【化10】
【0041】(式中、R1 は塩素や臭素のようなハロゲ
ンおよび低級アルキルからなる群から選ばれる0−4個
の置換基を表し、Aは
【0042】
【化11】
【0043】および共有単結合からなる群から選ばれる
橋架け基であり、R2およびR3はそれぞれ水素、低級ア
ルキル、低級シクロアルキルおよびアリールからなる群
から選ばれる分子部分を表す)によって表される非融合
型の多核フェノールのグリシジルエーテル;かかる化合
物の例には以下の化合物のビス(グリシジルエーテル)
がある。4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニル、4,4′−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、ジ(4−ヒドロキシフェニル)
メタン(ビスフェノールF)、2,2−ジ(4−ヒドロ
キシフェニル)ブタン(ビスフェノールB)、2,2−
ジ(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノー
ルA)、1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、3,3−ジ(3−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
2−(3−ヒドロキシフェニル)−2−(4′−ヒドロ
キシフェニル)ブタン、1−フェニル−1−(2−ヒド
ロキシフェニル)−1−(3′−ヒドロキシフェニル)
ブタン、1−フェニル−1−(2−ヒドロキシフェニ
ル)−1−(3′−ヒドロキシフェニル)プロパン、1
−フェニル−1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)ブ
タン、1−フェニル−1,1−ジ(4−ヒドロキシフェ
ニル)ペンタン、1−トリル−1,1−ジ(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、ビス(3−ブロモ−4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−ブロモ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−ブロモ−
4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1−
ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−1−
(2,5−ジブロモ−フェニル)エタン、ビス(3,5
−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2
−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフ
ェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス(3,5−ジ
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−1−(2,5−ジ
ブロモ−フェニル)エタン、ビス(3−ブロモ−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン、およびビス(3,5−ジ
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン。
【0044】(6)ノボラック樹脂のグリシジルエーテ
ル。ノボラック樹脂はフェノールまたは置換されたフェ
ノールとホルムアルデヒドとの酸縮合により得られる生
成物で一般式
【0045】
【化12】
【0046】(式中、nは約8−12の平均値を有しそ
してR4 はハロゲンおよび低級アルキル基から選ばれる
0−4個の置換基を表す)により表すのが慣行である。
上記の式は高度に理想化したもので概略を示したものに
過ぎないことを理解すべきである。例えば、Carswell
の"phenoplasts",pp.29-35, Interscience, New York,
1947を参照されたい。分子量の異なる広い範囲のノボラ
ック樹脂が市販されており、これらは全て上記の式によ
り概略的に表される。ノボラック樹脂の類は当業界にか
なり良く認識されているので、ノボラックのそれらのグ
リシジルエーテルへの(例えばエピクロロヒドリンとの
反応のような慣行的な手段による)変換によってノボラ
ックから誘導されるエポキシドは以後「ノボラック樹脂
グリシジルエーテル」と言及することとする。
【0047】分子量約100−約700を有するポリオ
キシアルキレングリコールの残基により分離された2つ
の末端のエポキシ基を有することにより特徴づけられる
モノマー状エポキシド化合物は良く知られている。これ
らは式
【0048】
【化13】
【0049】(式中、YおよびY′はそれぞれ水素およ
びメチルからなる群から選ばれそしてnは1−10の整
数である)のジエポキシドによって例示される。このよ
うなジエポキシドの代表的なものはエピクロロヒドリン
2モルと分子量約100−約700を有するポリオキシ
アルキレングリコール1モルとの反応によって調製され
るものである。ポリオキシアルキレングリコールはポリ
オキシエチレングリコールおよびポリオキシプロピレン
グリコールに例示されるような周知の化合物である。
【0050】本発明のプロセスに使用される最も好まし
いエポキシド化合物は少なくとも1個のエポキシ基が環
状脂肪族炭化水素環に融合されているものである。この
ようなエポキシドの例は、ジシクロペンタジエンジオキ
シド即ち式
【0051】
【化14】
【0052】を有する化合物、ビニルシクロヘキセンジ
オキシド即ち式
【0053】
【化15】
【0054】の化合物、2−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)−5−スピロ−(3,4−エポキシ)シクロ
ヘキサン−m−ジオキサン、即ち式
【0055】
【化16】
【0056】を有する化合物および一般式
【0057】
【化17】
【0058】(式中、R5は各場合において0−3個の
低級アルキル基を表し、そしてBは
【0059】
【化18】
【0060】からなる群から選ばれる二価の基を表し、
ここにR4 は低級アルキレンおよび低級オキシアルキレ
ンからなる群から選ばれそしてR2 は低級アルキレンお
よびアリーレンからなる群から選ばれる)によって表さ
れるジシクロヘキシルオキシドカルボキシレートであ
る。ジシクロヘキシルオキシドカルボキシレートの例に
は3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポ
キシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキ
シ−6−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ
−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス
(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)マレエー
ト、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)サ
クシネート、エチレングリコールビス(3,4−エポキ
シシクロヘキサンカルボキシレート)、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオールビス(3,4−エポキシ−6
−メチルシクロヘキサンカルボキシレート)等がある。
【0061】本明細書を通して用語「低級アルキル」は
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ルおよびこれらの異性体の形態のもののような1−6個
の炭素原子を含むアルキルを意味するものとして使用さ
れている。用語「低級アルキレン」はメチレン、エチレ
ン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、2,3−
ブチレン、1,6−ヘキシレン等のような1−6個の炭
素原子を含むアルキレンを意味する。用語「低級シクロ
アルキル」はシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロへプチルおよびシクロオクチルのような
4−8個の炭素原子を含むシクロアルキルを意味する。
用語「低級オキシアルキレン」上記に定義した低級アル
キレンが基−O−により中断されているものを意味す
る。用語「アリーレン」はフェニレン、トリレン、キシ
リレン、ビフェニリレン等のような核の2つの炭素原子
の各々から水素原子を除かれて芳香族炭化水素から誘導
された二価の基を意味する。用語「アリール」は炭素原
子数6−12の芳香族の水素のなかから1個の水素原子
を除いて得られる分子部分を意味する。このアリール分
子部分の例はフェニル、トリル、キシリル、ビフェニリ
ル、ナフチル等である。上記に記載されそして例示され
たモノマー状エポキシドは殆どが業界で周知されてお
り、例えばLee & Nevilleの"Epoxy Resins", McGraw-Hi
ll Book Company,New York(1957)、米国特許2,63
3,458;2,716,123;2,745,84
7;2,745,285;2,872,427;2,9
02,518;2,884,408;3,268,61
9;および3,325,452並びに英国特許614,
235を参照されたい。
【0062】本発明のブレンド中に使用されるジフェニ
ルスルホンスルホン酸カリウムの割合は、酸を除去した
後の形態で、約0.01乃至約0.1phrの範囲内で
よい。PTFEの滴下抑制割合は約0.001乃至0.
5phrの範囲である。添加剤混合物の難燃割合は一般
に全組成物の0.1−20.0重量%の範囲内である。
【0063】難燃添加剤はポリエステルカーボネート樹
脂に慣用的な混合技術で添加することができる。従っ
て、本発明のブレンド組成物の製造は熱可塑性樹脂の配
合に知られている配合操作のいずれかによりなされる。
例えば、バンバリーミキサーやエクストルーダーのよう
な混練機械で配合される。添加の順序は重要でないが、
しかし全ての成分が完全に一緒に配合されなければなら
ない。配合は連続でも回分式でもいずれでもなしうる。
溶融配合も使用できる。
【0064】使用できるその他の難燃剤には、限定され
ないが、トリクロロベンゼンスルホン酸ナトリウムのよ
うなその他のスルホン酸塩、ヘキサフェニルジシロキサ
ンのような珪素基質物質、ホウ酸トリフェニルのような
ホウ素含有物質、赤燐またはホスフェートやホスホネー
トを含めた燐含有化合物、芳香族スルフィミドのような
硫黄含有化合物およびシアヌル酸のような窒素含有化合
物を含むことができる。TB-50 の代わりに市販されてい
るPyronil 45(pennwalt)およびThermoguard シリーズ(M
&T/Makhteshim)のいずれかの如きその他の臭素化組成物
を使用することができる。これらのタイプの難燃剤は米
国特許3,933,734;3,931,100;3,
978,024;3,948,851;3,926,9
80;3,919,167;3,909,490;3,
953,396;3,953,300;3,917,5
59;3,951,910;および3,940,366
に開示されている。
【0065】以下の実施例は本発明を形成しそして使用
する方法および過程を記載し本発明を実施するために本
発明者達が考えた最良の態様を開示するが、しかし本発
明の範囲がこれにより制限されると解釈されるべきでは
ない。部は全て重量部である。報告されている試験結果
は以下の試験方法による。ガラス転位温度(Tg) DuPont 900熱分析器を使用して示差走査熱量測定(DS
C)により測定し℃で表した。
【0066】分子量(Mw 重量平均分子量(Mw )は254nmでUV検出器を使
用してメチレンクロライド中にてゲル透過クロマトグラ
フィー(GPC)によりポリカーボネート標準に対して
測定した。燃焼性(UL−94) 樹脂を約600℃で約12.7cm×1.27cm×
1.175mm(厚さ)の試験棒に射出成形した。これ
らの試験棒をUnderwriters' Laboratories, Inc.Bullet
in UL-94 の分類された材料に対する燃焼試験( Burnin
g Test for Classified Materials )に開示された試験
手順にかけた。試験結果は5個の試験棒標本に対する結
果に基づいてV−0、V−1またはV−2の等級として
報告した。UL-94 による各V(垂直に対する)等級に対
する基準は略述すれば以下の通りである。
【0067】”V−0”:着火炎を取り除いた後の平均
発炎および/または赤熱燃焼が5秒を超えてはならずそ
して標本のいずれもが脱脂綿を着火する発炎燃焼粒子を
滴下してはならない。 ”V−1”:着火炎を取り除いた後の平均発炎および/
または赤熱燃焼が25秒を超えてはならず、発炎燃焼が
止んだ後に赤熱燃焼が標本の125mmを超えて垂直方
向に移動することなく、赤熱燃焼が脱脂綿を着火するこ
とがない。
【0068】”V−2”:着火炎を取り除いた後の平均
発炎および/または赤熱燃焼が25秒を超えてはならず
そして標本が脱脂綿を着火する発炎燃焼粒子を滴下す
る。さらに、UL-94 では特定のVの格付けを獲得するた
めには各試験群の全ての試験棒がそのVタイプの等級を
満たさなければならないことが要求される。さもなけれ
ば、この5つの試験棒は最悪の単一の棒の等級を受ける
ことになる。即ち、例えば、1つの棒がV−2に格付け
されそして他の4つの棒がV−0に格付けされる場合に
は、この5つの棒全てに対する等級はV−2となる。
【0069】調製例 1: ポリエステルカーボネート
(PEC) ビスフェノール−A(BPA)2.27kg(9.96
モル)、メチレンクロライド6.8リットル、水3.1
リットル、水2.2リットルと水酸化ナトリウム(50
重量%)150ml(2.85モル)とに予め溶解され
たドデカン二酸(DDDA)ナトリウム塩221.3g
(0.96モル)、およびトリエチルアミン0.5ml
(5ミルモル)の混合物を35リットルのガラス反応器
に装入しそして50%水酸化ナトリウム水溶液の添加に
よりpHを8.0に調節した。この混合物を攪拌した。
この混合物中に全部で1720gになるまで43分間に
わたりホスゲンを導入し、その間pHを8.2−8.5
に維持し、次いで127.15g(0.06モル)のp
−クミルフェノールをメチレンクロライド1.0リット
ルに溶解して加えた。更に塩基を加えてpHを10.5
に上げた。トリエチルアミン28ml(0.20モル)
を添加し攪拌を15分続けた。ホスゲン更に80gを加
えて重合を確実に完了させた。有機層を分離し塩化水素
酸水溶液で2回そして水で5回洗浄し、その後で生成重
合体を水蒸気沈殿で単離して乾燥した。この重合体生成
物は33,925の重量平均分子量および127℃のガ
ラス転位温度(Tg)を有していた。
【0070】これらの樹脂のレオロジー挙動および低下
されたガラス転位温度は射出成形に有用である。こうし
た用途の例はコンピュータおよび事務機器の成形された
ハウジングである。これらの部品は射出成形プロセスに
おける金型の充填に際して遭遇する剪断速度において低
減された粘度を有する材料を必要とする。実施例 1−4 上記調製例1からのコポリエステルカーボネートの種々
なる割合と、およびTB-50 (General Electric Co., Mo
unt Vernon, Indiana で製造されている難燃剤重合体添
加剤であるテトラブロモビスフェノール−A/ビスフェ
ノール−Aの50:50オリゴマー状コポリカーボネー
ト)0.25phr、滴下抑制剤濃縮物(ポリテトラフ
ルオロエチレン20%とポリカーボネート樹脂80%と
の混合物)0.12phrおよびジフェニルスルホン−
3−スルホン酸カリウム難燃剤(米国特許3,948,
851に記載されているようにして調製されそして汚染
酸物質を除去するために3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ
ート(Union Carbide Corp., New York, N.Y. からのER
L-4221)で処理されている)からなる難燃添加剤の種々
なる割合とを一緒に配合して本発明の組成物を調製し
た。
【0071】このブレンドを約340℃の温度で押出機
に供給してブレンドをストランドに押出した。このスト
ランドをペレットに切断し射出成形して6.35cm×
1.27cm×0.317cm大きさの試験試料とし
た。これらの試料を物理的特性について試験した。組成
物の調合組成を試験結果と共に以下の表Iに示す。 表 I 実施例 (対照)成分(重量%) PEC 84.5 84.0 83.5 83.0 83.0 ガラス(切断物) 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 B-56耐衝撃性改良剤 0.5 1.0 0.5 1.0 2.0 難燃添加剤 6.0 6.0 7.0 7.0 0試験結果 UL94 V等級(125ミル) V0 V0 V0 V0 燃焼 V等級(60ミル) V2 V2 - - 燃焼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドゥワイト・ジュアン・パターソン アメリカ合衆国、テネシー州、マーフレス ボロ、フォックス・ポイント・コート、 3015番 (72)発明者 オウマー・モハメッド・バウトニ アメリカ合衆国、ミシガン州、ヘイズリッ ト、ウィスパーウッド・ドライブ、5788番 (72)発明者 ルカ・ピエトロ・フォンタナ アメリカ合衆国、インディアナ州、エヴァ ンズヴィル、モンロー・アヴェニュー、 6921番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、Dはその調製重合反応に使用された二価フェノ
    ールの二価の芳香族残基である)の反復カーボネート構
    造単位および式 【化2】 (式中、nは0−36の範囲の整数である)の繰り返し
    または反復カルボキシル鎖単位から構成される重合体主
    鎖を有するコポリエステルカーボネートと、難燃割合
    の、 (i)ハロゲン化ポリカーボネート樹脂、 (ii)ジフェニルスルホンスルホン酸カリウムおよび (iii )滴下抑制割合のポリテトラフルオロエチレンの
    混合物と、の成形可能な熱可塑性樹脂ブレンド。
  2. 【請求項2】 式 【化3】 (式中、Dはその調製重合反応に使用された二価フェノ
    ールの二価の芳香族残基である)の反復カーボネート構
    造単位および式 【化4】 (式中、nは0−36の範囲の整数である)の繰り返し
    または反復カルボキシル鎖単位から構成される重合体主
    鎖を有するコポリエステルカーボネートと、難燃割合
    の、テトラ−ブロモビスフェノール−A、ジフェニルス
    ルホンスルホン酸カリウムおよびポリテトラフルオロエ
    チレンの混合物と、のブレンド。
  3. 【請求項3】 Dが式 【化5】 (式中、Aは1−約15個の炭素原子を有する二価の炭
    化水素基、1−約15個の炭素原子およびハロゲンのよ
    うな置換基を有する置換された二価の炭化水素基、−S
    −、−S−S−、−S(=O)−、−S(=O)2 −、
    −O−または−C(=O)−)であり、各Xは水素、ハ
    ロゲン、1−約8個の炭素原子を有するアルキル基、6
    −18個の炭素原子を有するアリール基、7−約14個
    の炭素原子を有するアルアルキル基、7−約14個の炭
    素原子を有するアルカリール基、1−約8個の炭素原子
    を有するアルコキシ基または6−18個の炭素原子を有
    するアリールオキシ基のような一価の炭化水素基からな
    る群から個々に選ばれ、mは0または1であり、そして
    aは0−5の範囲の整数である)の二価の基を表す請求
    項2記載のポリエステルカーボネートブレンド。
  4. 【請求項4】 Aがプロピレンを表し、Xが水素であ
    り、mが1であり、そしてaが1である請求項3記載の
    ブレンド。
  5. 【請求項5】 nが8である請求項1記載のブレンド。
  6. 【請求項6】 nが10である請求項1記載のブレン
    ド。
  7. 【請求項7】 難燃割合が全ブレンドの0.1−20重
    量%の範囲内である請求項1記載のブレンド。
  8. 【請求項8】 滴下抑制割合が0.001−0.5ph
    rの範囲内である請求項1記載のブレンド。
  9. 【請求項9】 ハロゲン化ポリカーボネートがモル基準
    でビスフェノール−A単位50%およびテトラブロモビ
    スフェノール−A単位50%から調製されたものである
    請求項1記載のブレンド。
  10. 【請求項10】 ジフェニルスルホンスルホン酸カリウ
    ムが酸を含まない請求項1記載のブレンド。
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