JPH1020347A - 可変式紫外線フィルターおよびそれで構成された窓ガラス - Google Patents

可変式紫外線フィルターおよびそれで構成された窓ガラス

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JPH1020347A
JPH1020347A JP8169332A JP16933296A JPH1020347A JP H1020347 A JPH1020347 A JP H1020347A JP 8169332 A JP8169332 A JP 8169332A JP 16933296 A JP16933296 A JP 16933296A JP H1020347 A JPH1020347 A JP H1020347A
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Japan
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zinc oxide
ultraviolet
electric field
fine powder
transmittance
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JP8169332A
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Masahiro Hagiwara
正弘 萩原
Akira Nishihara
明 西原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変式紫外線フィルターおよびそれで構成さ
れた窓ガラスを提供する。 【解決手段】 電界強度により紫外線の透過率を変化さ
せることができる可変式紫外線フィルターと、必要に応
じて相対する2枚の透明電極板からなるセルと、このセ
ル内に充填されたAl、Si、Ti、V、Cr、Mn、
Fe、Co、Ga、Ge、Zr、In、SnおよびHf
よりなる群からなる1種または2種以上の金属元素を
0.1〜25原子%含有する紫外線遮断能を有する酸化
亜鉛粉末を、透明な絶縁性液体中に分散させた分散液と
から構成される可変式紫外線フィルターと、さらに酸化
亜鉛粉末が透明な絶縁体で被覆されている可変式紫外線
フィルターまた上記可変式紫外線フィルターで構成され
た窓ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線を遮断で
き、しかも紫外線の透過率(即ち、遮断率)を、印加す
る電界の強さ(電界強度)によって変化させることが可
能な可変式の紫外線フィルターに関する。
【0002】本発明の紫外線フィルターは、例えば窓ガ
ラスなどに使用すれば、太陽光の紫外線カット用とし
て、季節、天候等の条件に応じて、例えば窓ガラスから
透過させる太陽光の紫外線量を任意に、かつ要すれば自
動的に調整することができ、必要量の紫外線を得ること
が可能となる。
【0003】
【従来の技術】光に関する可変式フィルターとしては、
液晶を用いた可視光の光シャッターが知られている。こ
れは印加する電界の強さによって光の透過方向の捩じれ
を制御し、この捩じれが大きいほど光の透過率が小さく
なる現象を利用して、透過する光量を調整するものであ
る。しかし、このような光シャッターは紫外線に対して
は必要な遮断機能を示さない。
【0004】一方、従来の紫外線フィルター (可視光を
透過させ、紫外線を遮断するフィルター) はいずれも固
定式、即ち、紫外線の遮断率または透過率を変化させる
ことができない不可逆的なものであった。このような固
定式の紫外線フィルターには種々あり、例えば、Al、
Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ga、G
e、Zr、In、SnおよびHfよりなる群からなる1
種または2種以上の金属元素を、0.1〜25原子%含
有する酸化亜鉛(以下、単に酸化亜鉛という)の薄膜を
ガラス等の透明体に蒸着もしくはスパッタしたものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、紫外
線フィルター、特に従来は存在していなかった季節の変
化、天候の変化に応じて紫外線の透過率を変化させるこ
とができる可変式の紫外線フィルターを提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来より透
明導電粉として利用されてきた酸化亜鉛微粉末が、可視
光には透明である (可視光を透過させる) が、紫外光を
吸収し、従って紫外線の遮断作用を有することを利用
し、可変式紫外線カットオフ材を開発すべく検討を重ね
た結果、酸化亜鉛微粉末を絶縁性液体中に分散させた分
散液からなる流体が示す電気粘性流体と同様の挙動を利
用して、上記目的を達成することができるとの知見を得
たのである。
【0007】本発明は、上記知見に基づいて得られたも
のであって、(1) 電界強度により紫外線の透過率を
変化させることができる可変式紫外線フィルター、
(2) 相対する2枚の透明電極板からなるセルと、こ
のセル内に充填されたAl、Si、Ti、V、Cr、M
n、Fe、Co、Ga、Ge、Zr、In、Snおよび
Hfよりなる群からなる1種または2種以上の金属元素
を、0.1〜25原子%含有する紫外線遮断能を有する
酸化亜鉛粉末を透明な絶縁性液体中に分散させた分散液
とから構成される(1)記載の可変式紫外線フィルタ
ー、(3) 前記酸化亜鉛粉末が透明な絶縁体で被覆さ
れている、(2)記載の可変式紫外線フィルター、
(4)(1)〜(3)のいずれか1つに記載の可変式紫
外線フィルターから構成された窓ガラス、に特徴を有す
るものである。
【0008】本発明の可変式紫外線フィルターは、相対
する2枚の透明電極板からなるセルと、このセル内に充
填された、紫外線遮断能を有する酸化亜鉛微粉末を透明
な絶縁性液体中に分散させた分散液とから構成すること
ができる。この酸化亜鉛微粉末は、必要に応じて透明な
絶縁体で被覆されている。
【0009】紫外線遮断能を有する酸化亜鉛微粉末を透
明な絶縁性液体中に分散させた分散液からなる流体は、
図1(a) に示すように、電界を印加しない (電圧オ
フ)状態では、酸化亜鉛微粉末が流体中で均一に (ラン
ダム) に分布していると考えられる。この状態では、酸
化亜鉛微粉末の分散量がある程度以上であれば、入射し
た光線はほぼ必ず酸化亜鉛粒子と衝突することになると
考えられる。酸化亜鉛粒子と衝突した可視光線は酸化亜
鉛粒子を透過するが、紫外線は酸化亜鉛粒子を透過でき
ない (酸化亜鉛粒子に吸収される) ため、紫外線が遮断
されると考えられる。即ち、電界強度が0Vでは、この
流体は可視光に対しては透明で、紫外線を遮断すると思
われる。
【0010】ところが、この流体に電界を印加した電圧
オン状態では、図1(b)に示すように、各酸化亜鉛粒
子が分極して粒子同士が引き付けあい、電極間に鎖状に
整列する。即ち、酸化亜鉛粒子が列状に凝集して、不均
一に存在するようになると考えられる。その結果、厚み
方向に酸化亜鉛粒子が存在しない空間ができ、入射光の
一部は酸化亜鉛粒子と衝突せずに流体の分散媒 (絶縁性
液体) を通って透過することが可能となると考えられ
る。絶縁性液体は可視光線と紫外線をいずれも透過する
ことができるので、紫外線も遮断されずに流体を透過す
るようになると思われる。
【0011】そして、この整列 (凝集) 状態の程度を、
この流体に印加する電界の強さ (電界強度、即ち、印加
電圧) に応じて変化させることができ、それによって紫
外線の遮断率 (透過率) が変化するので、電界強度によ
って紫外線の透過率を変化させる (制御する) ことがで
きると考えられる。
【0012】なお、電気粘性流体では、上記のような流
体に電界を印加して図1(b)に示すように粒子が鎖状
に整列すると、粒子が動きにくくなって、流体の見かけ
上の粘度が急に増大すると考えられる。そのため、電気
粘性流体と呼ばれる。しかし、電気粘性流体と同様に電
界を印加させて粒子を整列させる現象を利用して、紫外
線の透過率または遮断率を制御することはこれまで知ら
れておらず、本発明による新規な着想である。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の紫外線フィルター
の実施の形態について説明する。電界の印加を可能にす
るため、上記流体を、相対する2枚の透明電極板からな
るセル内に充填する。この透明電極板は、従来より液晶
セルその他に使用されているもの同様のものでよく、例
えば、ガラス板あるいは透明樹脂板 (例、アクリル板、
ポリカーボネート板) の両面に透明導電膜を形成したも
のを利用することができる。この透明電極板を、適当な
間隔 (周囲に配置したスペーサーの厚みにより調整) で
相対させて、セルを構成する。この間隔は、流体中の酸
化亜鉛微粉末の濃度、分散媒である絶縁性液体の種類な
どの条件によっても異なるが、通常は10〜100μm
の範囲が好ましい。
【0014】透明電極板に用いる透明導電膜は、スパッ
タ膜、蒸着膜、導電性塗料を塗布したものなど何れの方
法で形成したものでもよいが、導電膜自体に紫外線遮断
性がないことが必要である。透明導電膜として好ましい
材料は、ITO、ATO (アンチモンドープ酸化錫)な
どである。透明導電膜に要求される導電性のレベルは、
表面抵抗値で 104〜106 Ω/□程度でよい。
【0015】セルに充填する流体は、透明な絶縁性液体
中に酸化亜鉛微粉末を分散させた分散液である。分散さ
せる粒子 (分散粒子) は、可視光に対して透明で (一般
に平均粒子径が0.5μm以下、特に0.2μm以下の
微粉末になれば、いかなる材料も可視光に対して透明で
ある) 、紫外線の遮断機能を有し、絶縁性液体中に凝集
または沈降せずに分散可能で、かつ電界を印加した時に
分極が可能なものであればよい。現時点でこの条件に最
もよく適合するのが酸化亜鉛微粉末であるが、この条件
を満たすものであれば、他の材料の微粉末を利用するこ
とも可能である。
【0016】本発明で分散粒子として用いる酸化亜鉛微
粉末は、平均粒子径が好ましくは0.2 μm以下、よ
り好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは0.0
5μm以下のものである。
【0017】酸化亜鉛微粉末は導電性があるため、絶縁
性液体中に分散させても、電界を印加すると電気が流
れ、抵抗体となって熱を発生し、絶縁破壊を生じる可能
性がある。目的とする紫外線の遮断率が多く、従って印
加する電界強度が低くてもよい場合には、絶縁破壊の危
険性は低いので、酸化亜鉛微粉末をそのまま使用するこ
とができる。
【0018】しかし、紫外線の遮断率を少なくするため
に高い電界強度 (高電圧) を印加する場合には、絶縁破
壊の危険性を解消するため、酸化亜鉛微粉末の表面を絶
縁体で被覆する表面処理を施すことが好ましい。表面処
理に用いる絶縁体は、酸化亜鉛微粉末の透明性を損なわ
ないように透明性が要求される。適当な材料の例は、シ
リカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア等の金属酸化
物、ならびにポリアクリレート、ポリカーボネート等の
透明樹脂がある。
【0019】具体的な被覆方法としては、金属酸化物の
場合は、金属アルコキシドあるいは金属塩で酸化亜鉛微
粉末を表面処理し、放置して被覆物を加水分解させて水
酸化物にした後、焼成して酸化物に変化させる方法を採
用することができる。透明樹脂の場合には、マイクロカ
プセル法により酸化亜鉛粉末上で重合を行いながら樹脂
(例、ポリアクリレート) を被覆する方法が採用でき
る。粒子の表面上で粒子と強固に結合した均一な被覆を
形成することができる方法であれば、他の方法を採用す
ることもできる。
【0020】酸化亜鉛微粉末の表面の絶縁体による被覆
量は、酸化亜鉛微粉末の粒径によっても異なるが、通常
はいずれの場合も被覆後の粉末重量の 0.5〜30wt
%の範囲が好ましい。被覆量が0.5wt%未満では、酸
化亜鉛粉末の表面が十分に絶縁性とならず、電界を印加
した際のリーク電流が多くなり、酸化亜鉛微粉末を効果
的に分極させて電気粘性流体と同様に整列させることが
困難となり、電界強度の変化による紫外線の透過率の制
御効率が低下する。一方、被覆量が30wt%を超えた場
合には、酸化亜鉛粉末が分極しにくくなるため好ましく
ない。被覆量のより好ましい範囲は2〜20wt%であ
る。
【0021】酸化亜鉛微粉末を分散させる絶縁性液体
は、透明で絶縁性の高い (電気抵抗の高い) 液体であれ
ばよい。その意味では、透明な非極性溶媒が一般に適当
である。好ましい絶縁性液体の1例は、パーフルオロア
ルキル基で構成されるイナートリキッド [トーケムプロ
ダクツ (株) 製] であるが、ベンゼン、シクロヘキサン
等も使用することができる。
【0022】絶縁性液体中の酸化亜鉛微粉末の濃度は、
その平均粒子径や絶縁性液体の粘度によっても異なる
が、一般に絶縁性液体100重量部当たり酸化亜鉛微粉
末5〜60重量%、特に5〜20重量%の範囲が好まし
い。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を比較例と併せて示す
が、実施例は例示を目的とし、本発明の範囲を限定する
ものではない。
【0024】
【実施例1】表1に示す平均粒子径を有し、同じく表1
に示す金属を含有する酸化亜鉛微粉末 (三菱マテリアル
製) それぞれ5gをイナートリキッド50ccに分散さ
せて分散液を調製した。
【0025】
【表1】
【0026】得られた本発明フィルター1に電圧を変え
て直流電界を印加し、波長370nmの紫外線の透過率
を測定した。結果を図2に示す。図2に示すように、電
圧0では紫外線(波長370nm)の透過率が0% (即
ち、遮断率が100%) であるのに対し、印加した直流
電圧が高くなるにつれ、紫外線の透過率が増大し、直流
電圧が50Vでは波長370nmの紫外線の透過率が5
5%になった。即ち、印加する電界強度により紫外線の
透過率 (遮断率) が変化することが実証された。
【0027】
【実施例2】表1に示す平均粒子径を有し、同じく表1
に示す金属を含有する酸化亜鉛微粉末 (三菱マテリアル
製) それぞれ100gを、エタノールにエチルシリケー
トを溶解させた溶液中に分散させ、塩酸を含む水を滴下
した後、80℃で攪拌しながらコンデンサー付きフラス
コで2時間反応させた。その後、コンデンサーをつけず
に攪拌を続けてアルコール量を半減させ、濾紙上で風乾
した後、100℃で乾燥して、それぞれシリカ被覆酸化
亜鉛微粉末を得た。シリカの被覆量の実測値を表1に示
した。このシリカ被覆酸化亜鉛微粉末それぞれ5gをイ
ナートリキッド50ccに分散させて分散液を調製し
た。
【0028】1辺10cm、厚み3mmの正方形ガラス
板2枚のそれぞれ両面にITO微粉末を含有する透明導
電性塗料 (三菱マテリアル株製、商品名EI-1) を塗布
し、200℃で焼き付けて、各面に0.1μm厚の導電
膜を形成した。この透明導電膜を形成した2枚のガラス
板を透明電極板として用いた。その一方のガラス板の周
辺に高さ100μmのスペーサー固定し、このスペーサ
ー内の空間に上記の分散液を流し込み、その上にもう1
枚のガラス板を乗せた後、周囲をシーリング剤で封止す
ることにより、9.5cm×9.5cm×100μmのセ
ル寸法の本発明紫外線フィルター6〜8(以下、単に本
発明フィルター6〜8という)を製作した。スペーサー
は接着剤を用いてガラス板に固着させた。
【0029】
【実施例3】表1に示す平均粒子径を有し、同じく表1
に示す金属を有する酸化亜鉛微粉末(三菱マテリアル製)
100gを水800ccに分散させた後、アルミン酸
ナトリウムを溶解した水を滴下し、1N硫酸でpH4に
調整した後、80℃に加温し、攪拌しながら3時間反応
させた。その後、濾別し、回収した粉末を100℃で乾
燥して、アルミナ被覆酸化亜鉛微粉末を得た。アルミナ
の被覆量の実測値を表1に示した。次いで、このアルミ
ナ被覆酸化亜鉛微粉末10gをイナートリキッド200
ccに分散させて分散液を調製した。
【0030】スパッタ法により両面に透明導電膜が形成
されている市販の導電性ガラス板 (日本板硝子製、2
2.5cm×30cm×3mm) を2枚用意し、これら
を500℃で1時間加熱処理した。この加熱処理した導
電性ガラス板の1枚の周辺に高さ50μm、幅5mmの
スペーサーを配置し、このスペーサー内の空間に上記の
分散液を流し込んだ後、その上にもう1枚の導電性ガラ
ス板をのせ、周囲をシーリング剤で封止して、21.5
cm×29cm×50μmのセル寸法の本発明紫外線フ
ィルター9〜11(以下、単に本発明フィルター9〜1
1という)を製作し試験した結果、図2に示したのと同
様の電圧の変化による紫外線遮蔽率の変化を示した。
【0031】
【実施例4】表1に示す平均粒子径を有し、同じく表1
にしめす金属を含有する酸化亜鉛微粉末 (三菱マテリア
ル製) 50gを、アクリル酸エチルをトルエンに溶解さ
せた溶液中に分散させた後、水と塩酸を添加し、80℃
で攪拌しながらコンデンサー付きフラスコで2時間反応
させた。その後、濾過して粉末を回収し、風乾すること
により、透明なアクリル樹脂を被覆した酸化亜鉛微粉末
を得た。被覆量の実測値を表1に示した。
【0032】得られたアクリル樹脂被覆酸化亜鉛微粉末
を用いて、実施例1と同様の方法で本発明紫外線フィル
ター12〜15(以下、単に本発明フィルター12〜1
5という)を作製し、試験した結果、図2に示したのと
同様の電圧の変化による紫外線遮断率の変化を示した。
【0033】
【発明の効果】実施例に示すように、本発明の紫外線フ
ィルター1〜15は、印加する電圧の大きさ (電界強
度) によって紫外線の透過率が変化するという可変性を
示し、無電界では紫外線(波長:370nm)をほぼ完
全に遮断し、電圧が高くなるほど紫外線(波長:370
nm)の透過率が高くなり、最高では80%程度まで紫
外線を透過させることができる。もちろん、この紫外線
フィルターは、酸化亜鉛微粉末が可視光に対して高い透
過性を示すことから、可視光に対しては透明である。
【0034】このような紫外線遮断率の可変性を生かし
て、本発明の紫外線フィルター1〜15は、例えば窓ガ
ラスとして有用である。即ち、本発明の紫外線フィルタ
ーから構成された窓ガラスは、窓ガラスを透過する太陽
光の紫外線の量を調整することができ、電圧のオフ・オ
ン或いは電圧の変化だけで紫外線の透過率を任意に切替
えあるいは制御できる。
【0035】また、入射紫外線の強度測定装置および測
定された入射紫外線強度に応じて電界強度を制御する装
置 (またはオン・オフ装置) をこの窓ガラスに付設する
と、上記のような紫外線の透過率の切替えまたは制御を
自動的に行うこともできる。例えば、紫外線の強度測定
には各種の分光光度計が利用でき、測定された紫外線強
度をトランスデューサーにより電気信号に変え、この電
気信号を適当なスイッチ装置または変圧装置に送ること
によって、窓ガラスに印加する電界のオン・オフまたは
電解強度の制御を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の紫外線フィルターの作用を示す説明
図である。
【図2】 実施例において得られた、本発明の紫外線フ
ィルターの電圧による紫外線透過率の変化を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 電極 2 微粉末

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界強度により紫外線の透過率を変化さ
    せることができる可変式紫外線フィルター。
  2. 【請求項2】 相対する2枚の透明電極板からなるセル
    と、このセル内に充填されたAl、Si、Ti、V、C
    r、Mn、Fe、Co、Ga、Ge、Zr、In、Sn
    およびHfよりなる群からなる1種または2種以上の金
    属元素を0.1〜25原子%含有する紫外線遮断能を有
    する酸化亜鉛粉末を、透明な絶縁性液体中に分散させた
    分散液とから構成される請求項1記載の可変式紫外線フ
    ィルター。
  3. 【請求項3】 前記酸化亜鉛粉末が透明な絶縁体で被覆
    されている、請求項2記載の可変式紫外線フィルター。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の可
    変式紫外線フィルターで構成された窓ガラス。
JP8169332A 1996-06-28 1996-06-28 可変式紫外線フィルターおよびそれで構成された窓ガラス Withdrawn JPH1020347A (ja)

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