JPH10203139A - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

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Publication number
JPH10203139A
JPH10203139A JP1424097A JP1424097A JPH10203139A JP H10203139 A JPH10203139 A JP H10203139A JP 1424097 A JP1424097 A JP 1424097A JP 1424097 A JP1424097 A JP 1424097A JP H10203139 A JPH10203139 A JP H10203139A
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JP
Japan
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hydraulic
cooling water
heating
temperature
vehicle
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JP1424097A
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English (en)
Inventor
Sadahisa Onimaru
貞久 鬼丸
Mitsuo Inagaki
稲垣  光夫
Hajime Ito
肇 伊藤
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Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、制御性に優れるとともに、車
両への搭載性に優れ、低コストな車両用暖房装置を提供
することを目的とする。 【解決手段】 油圧回路には、油圧ポンプ2から吐出さ
れた作動油が循環する暖房用油圧回路62が設けられて
いる。暖房用油圧回路62には油水熱交換器41が設け
られており、この油水熱交換器41は、冷却水回路10
0中の冷却水と、上記作動油とを熱交換するものであ
る。暖房用油圧回路62には、油水熱交換器41に上流
側には圧力制御弁31が設置されている。圧力制御弁3
1は、暖房用油圧回路62の流路断面積を調整するよう
に構成されている。つまり、圧力制御弁31は、油圧ポ
ンプ2から吐出された作動油の圧力を調整することで、
作動油の熱量を調整可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用暖房装置に
おいて、特に車両に搭載された油圧ポンプの作動油を暖
房熱源として利用するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用暖房装置としては、高温の
エンジン冷却水をヒータコアに循環させて、車室内の暖
房するものが一般的である。ところが、近年、エンジン
効率の向上や低アイドル化に伴い、エンジン冷却水から
取り出せる熱量が減少している。このため、特に寒冷地
などにおいて、暖房性能の低下が懸念されており、この
対策として燃焼式ヒータや電気ヒータを併用することに
よって不足熱量を補うことで、暖房性能を向上させるこ
とが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、燃焼式ヒー
タは、装置構成が複雑で大型となり車両搭載性が悪く、
製作コストも高い。また燃焼式ヒータは安定した燃焼状
態を保持する必要があるため、例えば必要熱量が小さい
場合の制御性があまり良くない。電気式ヒータは制御性
は良好であるものの、電気を熱源とし、消費電力量が増
大するため、車載バッテリを大型化する必要があり、運
転コストが高いといった不具合がある。
【0004】そこで、本発明は、簡単な構成で、制御性
に優れるとともに、車両への搭載性に優れ、低コストな
車両用暖房装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下の技術的手段を採用する。車両を駆動
するエンジン(1)と、エンジン(1)内を流れる冷却
水を冷却するラジエータ(7)と、ラジエータ(7)に
向けって冷却風を送風する冷却ファン(51)と、エン
ジン(1)にて駆動されるとともに、前記冷却ファン
(51)を駆動する油圧ポンプ(2)と、油圧ポンプ
(2)の吐出圧力を調整する圧力調整制御手段(31)
と、車両の車室内を暖房するための暖房装置(42、1
03)と、圧力調整制御手段(31)によって吐出圧力
(P)を上昇させることで作動油の熱量を増加させ、こ
の熱量を暖房装置(42)に供給する供給手段(41)
とを有することを特徴としている。
【0006】これにより、本発明では冷却ファンを駆動
する油圧ポンプの吐出圧力を圧力調整制御手段にて上昇
させることにより、油圧ポンプの作動油の熱量を増加さ
せ、供給手段によりこの熱量を暖房装置に供給できる。
従って、本発明では車両に搭載された冷却ファンの油圧
ポンプを利用するので、簡単な構成で低コストにて暖房
装置に熱量を供給できるとともに、圧力調整制御手段に
て暖房装置に供給される熱量の制御性を向上できる。
【0007】また、特に請求項3記載の発明では、油圧
回路は、熱交換器に作動油を圧送する第1油圧回路(6
2)と、冷却ファン(51)に前記作動油を圧送する第
2油圧回路(61)とを有し、油圧回路(61、62)
には、油圧ポンプ(2)からの作動油が前記第1油圧回
路(62)もしくは第2油圧回路(61)に圧送される
ように切り換える切換弁(6)が設けられており、切換
弁(6)を切換制御する制御手段(32)を有し、制御
手段(32)は、冷却水の温度(Tw)が所定温度(T
w1 )より低いときは、切換弁(6)を作動油が第1油
圧回路(62)に圧送されるように切り換え、冷却水の
温度が所定温度(Tw1 )より高いときは、切換弁
(6)を作動油が第2油圧回路(61)に圧送されるよ
うに切り換えることを特徴としている。
【0008】ここで、通常、ラジエータは冷却水の温度
が所定温度より高くなると、冷却水温を低下させるため
に使用されるようになっており、この際冷却ファンを駆
動する必要がある。従って、冷却水の温度が所定温度よ
り低いときには、冷却ファンを駆動する必要が無い。そ
こで、請求項3ではこのような考え方から冷却水の温度
が所定温度より低いときには、暖房装置の暖房能力は十
分で無いとみなし、作動油を第1油圧回路に圧送するこ
とで、作動油の熱量を暖房装置に供給し、冷却水の温度
が所定温度より高いときには、作動油にて暖房能力を補
う必要は無いので、作動油を第2油圧回路に圧送するこ
とで、冷却ファンを駆動し、冷却水を冷却する。この結
果、冷却ファンの機能を損なわずに作動油によって暖房
装置に熱量を供給できる。
【0009】また、特に請求項4記載の発明では、作動
油の熱量が、予め設定された所定の必要熱量(Q)とな
るように圧力調整手段(31)を制御する制御手段(3
2)を有することを特徴としている。これにより、制御
手段により、作動油の熱量を予め設定された所定の必要
熱量となるように制御できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明を図に示す実施形態につ
いて説明する。図1は本実施形態における車両用暖房装
置の全体構成図である。1は車両を駆動するエンジン、
2はエンジン1にて駆動される油圧ポンプである。油圧
ポンプ2は、図示しないVベルトを介して上記エンジン
1によって駆動されるようになっており、エンジン1が
駆動と連動する。
【0011】11は、エンジン1内に形成されたウォー
タジャケット11であり、100は、エンジン1(ウォ
ータジャケット11)内流れる冷却水が循環する冷却水
回路である。また、エンジン1には、冷却水を冷却水回
路100に循環させる機械式のウォーターポンプ104
が内蔵されている。冷却水回路100には、冷却水を冷
却するラジエータ7が設置されている。さらに冷却水回
路100には、ラジエータ7をバイパスするバイパス回
路101が設けられている。そして、ラジエータ7に冷
却水を循環させるか、バイパス回路101に冷却水を循
環させるかは冷却水路切換手段である周知のサーモスタ
ット9にて行われる。
【0012】簡単に説明すると、サーモスタット9は感
温作動弁であって、サーモスタット9に当たる冷却水の
温度が例えば90度より高くなると、冷却水をラジエー
タ7に循環させる。一方、サーモスタット9に当たる冷
却水の温度が例えば90度より低くなると、冷却水をバ
イパス回路101に循環させるようになっている。冷却
水回路101には、周知の暖房用熱交換器であるヒータ
コア42が設置されている。ヒータコア42は、図1に
示すようにラジエータ7とバイパス回路101との上流
側に設置されており、本実施形態ではエンジン1が駆動
されてウォーターポンプ104が駆動していると、常時
冷却水がヒータコア42に循環するようになっている。
【0013】61は、上記油圧ポンプ2の冷却用油圧回
路である。冷却用油圧回路61には油圧モータ5が設置
されており、この油圧モータ5は上記ラジエータ7に向
かって冷却風を送風する冷却ファンを駆動するものであ
る。そして、エンジン1が駆動すると、上記油圧ポンプ
2が駆動されるので、冷却用油圧回路61に作動油が循
環し、冷却ファン51が駆動される。
【0014】さらに本実施形態では、上記油圧ポンプ2
から吐出された作動油が循環する暖房用油圧回路62が
設けられている。暖房用油圧回路62には油水熱交換器
41が設けられており、この油水熱交換器41は、冷却
水回路100中の冷却水と、上記作動油とを熱交換する
ものである。さらに暖房用油圧回路62には、油水熱交
換器41に上流側には圧力制御弁31が設置されてい
る。圧力制御弁31は、暖房用油圧回路62の流路断面
積を調整するように構成されている。つまり、圧力制御
弁31は、油圧ポンプ2から吐出された作動油の圧力を
調整することで、作動油が持つ熱量を調整可能となって
いる。
【0015】6は、切換弁であって、油圧ポンプ2から
吐出された作動油が上記暖房用油圧回路62もしくは冷
却用油圧回路61に循環するように切り換えるものであ
る。なお、この切換弁6および上記圧力調整弁31は、
後述の制御装置32にて制御される。ここで、上記ヒー
タコア42について簡単に説明する。ヒータコア42
は、車両用暖房装置の構成部品をなすものであって、車
室内へ空気通路をなす空調ケース103内に配置されて
いる。空調ケース103内にはヒータコア42にむっ手
空気を送風する送風機105が設置されている。また、
車両用暖房装置内には、空調風の温度を調整する周知の
エアミックスドア(図示しない)等が設けられている。
なお、請求項1でいう暖房装置とは、空調ケース10
3、ヒータコア42送風機105等を意味する。
【0016】制御装置32は、周知のコンピュータ手段
であって、演算装置33と駆動装置34、35とで構成
されている。演算装置33には、作動油の温度を検出す
る温度検出装置36、油圧ポンプ2の回転数を検出する
回転数検出装置37、必要熱量演算装置38、油圧ポン
プ2に吐出圧力Pを検出する圧力検出装置40が接続さ
れ、これらの信号に基づき所定の暖房演算処理を行う。
【0017】制御装置32は、上記圧力制御弁31を制
御することで、油圧ポンプ2の吐出圧力Pを所定値に制
御する。これにより、エンジン1によって、油圧ポンプ
2から吐出される作動油には、油圧ポンプ2の容量、回
転数N、吐出圧力Pの積に比例する熱量が与えられる。
そして、油圧ポンプ2の容量は車両に応じて予め設定さ
れているので、上記回転数Nと吐出圧力Pとが分かれ
ば、作動油自体の熱量が推測できる。そこで、本実施形
態では、上記必要熱量演算装置37内には、寒冷地にお
いて上記ヒータコア42で不足する暖房能力(熱量)を
補うための、必要熱量Qが予め設定されている。そし
て、演算装置33は、回転数Nに対して必要熱量Qとな
る吐出圧力Pを算出し、駆動装置34はこの吐出圧力P
となるように圧力調整弁31を駆動制御する。これによ
り、回転数Nの変動に係わらず、作動油は、常時必要熱
量Qを有することになる。
【0018】ここで、本発明者らが検討した結果、油圧
ポンプ2の容量80ccで、回転数を1200rpmと
し、圧力調整弁31にて吐出圧力Pを50kgf/cm
2 まで昇圧した場合、油圧ポンプ2の仕事(エンジン1
の仕事)にて約0.8kwの発熱量があることが確認さ
れている。さらに圧力調整弁31にて流路を絞ると、エ
ンジン1自体の仕事量が大きくなるので、冷却水温の上
昇が上昇することで、全体で約1.0kwの発熱量が得
られる。また、この全体での発熱量は、油圧ポンプ2の
容量等にて自在に設定可能であることは勿論である。
【0019】次に上記制御装置32の演算処理内容を図
2、3に基づいて説明する。なお、このフローチャート
は図示しないイグニッションスイッチがオンされて、エ
ンジン1が始動されると実行されるようになっている。
従って、この際油圧ポンプ2は駆動している。先ず、ス
テップS1では、温度検出装置36が検出する冷却水温
Twを読み込んだ後、ステップS2に進む。ステップS
2では上記冷却水温Twが所定冷却水温度Tw0 (本実
施形態では90℃)より低いか否かを判定する。
【0020】そして、ステップS2での判定結果がYE
Sで、実際の冷却水温Twが所定冷却水温Tw0 より低
いと、ステップS4に進んで、切換弁6を作動油が暖房
用油圧回路62に圧送されるように切り換える。一方、
ステップS2での判定結果がNOで、実際の冷却水温T
wが所定冷却水温Tw0 より高いと、ステップS3に進
んで、切換弁6を作動油が冷却用油圧回路61に圧送さ
れるように切り換える。
【0021】ここで、上記所定冷却水温Tw1 は、上述
のサーモースタット9の作動温度(90度)としてあ
る。このようにした理由を以下に説明する。上述したよ
うにサーモスタットは、冷却水温が90℃より高くなる
と、冷却水をラジエータ7に送る。そして、この際、ラ
ジエータ7での冷却能力を向上させるためには冷却ファ
ン51を駆動する必要がある。従って、この際は、冷却
ファン51を駆動するためには切換弁6を切り換えるこ
とで、油圧ポンプ12から吐出された作動油を油圧モー
タ5に圧送する。この結果、冷却水がラジエータ7によ
って効率良く冷却される。
【0022】一方、上述したサーモスタットは、冷却水
温が90℃より低くなると、冷却水を冷却する必要が無
いので、冷却水をバイパス回路101に送る。そして、
この際、冷却ファンを51を駆動する必要がないので、
この際は作動油が暖房用油圧回路62に圧送されるよう
に切換弁6を切り換える。これにより、油圧ポンプ12
から吐出された作動油は、水冷媒熱交換器41を循環す
る。
【0023】つまり、冷却水温Twが所定冷却水温Tw
0 より低いときには、車両用暖房装置の暖房能力が足り
ないとみなし、作動油を暖房用油圧回路62に圧送する
ことで、作動油の熱量を車両用暖房装置に供給する。一
方、冷却水温Twが所定冷却水温Tw1 より高いときに
は、作動油にて暖房能力を補う必要は無いので、作動油
を冷却用油圧回路61に圧送することで、冷却ファン5
1を駆動し、冷却水を冷却する。この結果、冷却ファン
の機能を損なわずに作動油によって暖房装置に熱量を供
給できる。
【0024】続いて、作動油を暖房用油圧回路62に循
環させる場合、ステップS4に進んだのち、図3のフロ
ーチャートにジャンプし、圧力制御弁31にて油水熱交
換器41を通じて作動油から温水に伝わる熱量を制御す
る。以下、これについて説明する。先ず、ステップS1
1では上述した予め設定された必要熱量Qと、油圧ポン
プ2の回転数Nを入力する。そして、ステップS12で
は、この必要熱量Qと回転数Nとから油圧ポンプ2の吐
出圧力Pの目標圧力Pcを演算する。ここで、油圧ポン
プ2の発生熱量は、一回転当たりの吐出容量と回転数N
と吐出圧力Pとの積に比例すると考えられるので、目標
圧力Pcは係数kを用いて、以下の数式1にて表され
る。
【0025】
【数1】Pc=kQ/N 続いて、ステップS13では、作動油温度Tを温度検出
装置36から入力し、ステップS14に進む。ステップ
S14では、作動油温度Tが予め90〜100度程度に
設定された最高作動油温度Tmaxより低いか否かが判
定される。そして、ステップS14での判定結果がNO
で、作動油温度Tが最高作動油温度Tmaxより高いと
判定されると、ステップS15に分岐する。
【0026】ステップS15では作動油温度Tと最高作
動油温度Tmaxの差に応じて目標圧力Pcを補正す
る。そして、ステップS15では下記の数式2にて、作
動油温度Tが高いほど、目標圧力Pcが低くなるように
演算される。
【0027】
【数2】Pc=Pc−a(T−Tmax) なお、aは定数 つまり、このステップS13〜15は、作動油が高温に
なることを防止し、さらに作動油だけでなく、油圧配管
のゴム材や油圧ポンプ2のシール材等を熱劣化から保護
するためのものである。
【0028】一方、ステップS14の判定結果がYES
で、作動油温度Tが最高作動油温度Tmaxより低いと
判定されると、ステップS16に進む。ステップS16
ではステップS12、15にて演算された目標圧力Pc
を、予め6〜7MPaに設定された最高吐出圧力Pma
xと比較する。そして、ステップS16での判定結果が
NOで、吐出圧力Pが最高吐出圧力Pmaxより高いと
きは、ステップS17に分岐し、目標圧力PをPmax
とする。このステップS16、17は、吐出圧力Pが異
常に高温となることを防止し、油圧ポンプ2ひいては油
圧装置全体を保護するためのものである。
【0029】一方、ステップS16での判定結果がYE
Sで、吐出圧力Pが最高吐出圧力Pmaxより低いとき
は、正常としてステップS18に進む。そして、吐出圧
力Pが、ステップS12またはステップS15にて演算
された目標圧力Pcとなるように上記駆動装置34を通
じて、圧力制御弁31に出力する。これにより、駆動装
置34が圧力制御弁31に駆動電流を出力することで、
油圧ポンプ2の吐出圧力Pが常時目標圧力Pcに制御さ
れる。この結果、油水熱交換器41通じて作動油の熱量
が冷却水に伝わり、ヒータコア42での暖房能力を向上
させることができる。
【0030】以上のように、本実施形態では車両に予め
搭載した冷却ファン51の油圧ポンプを利用して、簡単
な構成で低コストにて必要熱量Qを常時ヒータコア42
に供給することができるとともに、圧力制御弁31にて
車両用暖房装置に供給される熱量の制御性を向上でき
る。この結果、寒冷地、エンジン回転数が低いアイドル
時等、ヒータコア42を循環する冷却水が十分高温とな
らないような場合に、必要な熱量を制御性、応答性を良
くヒータコア42に供給することができる。しかも、本
実施形態では冷却水温が低くて冷却ファン51を駆動す
る必要が無いときに、油圧ポンプ2を利用して熱量を得
ているので、冷却ファンの機能を損なうことが無い。
【0031】(第2実施形態)上記第1実施形態では、
車両用暖房装置の暖房負荷に係わらず、冷却水温が90
℃より低いときには常時作動油にて必要熱量Qを発生さ
せていた。しかしながら、例えば、車両用暖房装置がそ
れほど暖房能力を必要としないときに、作動油にて必要
熱量Qを発生させると、圧力制御弁31の弁開度を絞る
のでそれだけエンジン1の仕事量が増加してしまい、好
ましくない。
【0032】そこで、本実施形態では、車両用暖房装置
の暖房能力が不足しているときに、作動油にて必要熱量
Qを発生することで、暖房能力を向上させる。以下、こ
れについて図4のフローチャートを用いて説明する。な
お、図4に示すフローチャートは、図2のステップS4
に進んだのちにジャンプする。先ず、ステップS21で
は、上記演算装置33にて必要熱量Qを発生させる必要
があるか否かを判定する。以下、この判定内容の具体的
な構成を以下に説明する。
【0033】例えば、車両用暖房装置が停止(ファン1
05が停止)しているときには、必要熱量Qを発生する
必要が無いので、ステップS21での判定結果はNO
(否)となる。一方、車両用暖房装置が作動(ファンが
作動)しているときには、必要熱量Qを発生するため
に、ステップS21での判定結果はYES(要)とな
る。また、ステップS21での判定内容は、様々なもの
が考えられる。例えば、外気温が非常に低いか否かを判
定することでも良い。
【0034】さらに車両用暖房装置では通常空調操作パ
ネル(図示しない)に吹出温度をマニュアルにて調整す
る温度コントールレバーや、オートタイプの車両用暖房
装置では車室内の設定温度を設定する温度設定器、車室
内の温度の検出する内気センサ等が設けられている。従
って、例えばマニュアルタイプのものでは、温度コント
ロールレバーの操作位置は、車室内の暖房負荷の大小と
考えることができる。また、オートタイプのものでは、
車室内の設定温度と車室内の温度との差によって暖房負
荷の大小と考えることができる。
【0035】このような考え方により、本実施形態にお
けるステップS21での判定内容は、暖房負荷の大小を
検出して、暖房負荷が所定値より大きいときはYES、
暖房負荷が所定値より小さいときはNOとしても良い。
続いて、ステップS22では、上記ステップS21の判
定内容を受けて、必要熱量Qが必要であるならば、圧力
制御弁31によって吐出圧力Pを制御する必要があると
して圧力要求を要とする。一方、ステップS22では、
上記ステップS21の判定内容に受けて、必要熱量Qが
不必要であるならば、圧力制御弁31によって吐出圧力
Pを制御する必要が無いとして圧力要求を否とする。
【0036】そして、ステップS23にて作動油の作動
油温度Tを入力して、ステップS24に進み、この作動
油温度Tが上記最高作動油温度Tmaxより低いか否か
が判定する。このステップS23にて、作動油温度Tが
上記最高作動油温度Tmaxより低いと判定されると、
ステップS26にて回転数Nに応じて必要熱量Qが発生
させる吐出圧力Pとなるように駆動装置34に圧力要求
を出力する。一方、このステップS23にて、作動油温
度Tが上記最高作動油温度Tmaxより高いと判定され
ると、駆動装置34に圧力要求否を出力する。
【0037】以上のように本実施形態では、車両要暖房
装置の暖房能力が不足するときのみに、作動油にて必要
熱量Qを発生させるようにしたので、エンジン1に余分
な仕事をさせる必要が無く、上記第1実施形態に比べ動
力の低減を図ることができる。 (第3実施形態)上記第1、2実施形態では、上記必要
熱量Qが固定されていたが、本実施形態ではこの必要熱
量Qを車両用暖房装置の暖房負荷に応じた熱量に可変す
る。以下、これについて説明する。また、本実施形態は
上記ステップS11の内容が異なるものである。
【0038】本実施形態におけるステップS11は、必
要熱量Qを上述した考え方にて算出する。つまり、車両
用暖房装置では通常空調操作パネル(図示しない)に吹
出温度をマニュアルにて調整する温度コントールレバー
や、オートタイプの車両用暖房装置では車室内の設定温
度を設定する温度設定器、車室内の温度の検出する内気
センサ等が設けられている。従って、例えばマニュアル
タイプのものでは、温度コントロールレバーの操作位置
は、車室内の暖房負荷の大小と考えることができる。ま
た、オートタイプのものでは、車室内の設定温度と車室
内の温度との差によって暖房負荷の大小と考えることが
できる。
【0039】このような考え方により、本実施形態にお
けるステップS11では暖房負荷の大小を検出して、暖
房負荷が大きいほど、必要熱量Qを算出する。この必要
熱量Qとなるように目標圧力PcをステップS12にて
演算する。つまり、一例を挙げて説明すると図5に示す
ように必要熱量Qが変化すると、回転数Nに応じて目標
圧力Pcも可変する。この結果、暖房負荷に合わせて必
要な熱量を上記作動油から供給できる。 (変形例)上記各実施形態では、冷却ファン51がエン
ジンが駆動されているときには、常時作動するように構
成されていたが、例えば油圧モータ5と冷却ファン51
との間にクラッチ機構が介在されているものでの適用で
きる。
【0040】また、上記各実施形態では、作動油によっ
てヒータコア103を循環する冷却水を加熱したが、油
空気熱交換器を空調ケース103内に配置して直接作動
油にて空気を加熱するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における車両用暖房装置の全
体構成図である。
【図2】上記実施形態における制御装置の制御内容を示
す図である。
【図3】上記実施形態における制御装置の制御内容を示
す図である。
【図4】上記実施形態における制御装置の制御内容を示
す図である。
【図5】上記実施形態における制御内容の作動を表す図
である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…油圧ポンプ、7…ラジエータ、31
…圧力調整弁 32…制御装置、41…油水熱交換器、42…ヒータコ
ア、51…冷却ファン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 肇 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両を駆動するエンジン(1)と、 前記エンジン(1)内を流れる冷却水を冷却するラジエ
    ータ(7)と、 前記ラジエータ(7)に向かって冷却風を送風する冷却
    ファン(51)と、 前記エンジン(1)にて駆動されるとともに、前記冷却
    ファン(51)を駆動する油圧ポンプ(2)と、 前記油圧ポンプ(2)の吐出圧力を調整制御する圧力調
    整制御手段(31)と、 前記車両の車室内を暖房するための暖房装置(42、1
    03、105)と、 前記圧力調整制御手段(31)によって前記吐出圧力
    (P)を上昇させることで前記油圧ポンプ(2)の作動
    油の熱量を増加させ、この熱量を前記暖房装置(42、
    103、105)に供給する供給手段(41)とを有す
    ることを特徴とする車両用暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記暖房装置は、 車室内へ空気を導く空調ケース(103)と、 この空調ケース(103)内に設けられ、熱源流体であ
    る前記冷却水が流れることで、この空調ケース(10
    3)内の空気を加熱するヒータコア(42)とを有し、 前記供給手段(41)は、 前記油圧ポンプ(2)の油圧回路(62)に設けられ、
    前記作動油と前記冷却水とを熱交換する熱交換器(4
    1)にて構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の車両用暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記油圧回路は、前記熱交換器(41)
    に前記作動油を圧送する第1油圧回路(62)と、前記
    冷却ファン(51)に前記作動油を圧送する第2油圧回
    路(61)とを有し、 前記油圧回路(61、62)には、前記油圧ポンプ
    (2)から圧送される前記作動油が前記第1油圧回路
    (62)もしくは第2油圧回路(61)に切り換える切
    換弁(6)が設けられており、 前記切換弁(6)を切換制御する制御手段(32)を有
    し、 前記制御手段(32)は、前記冷却水の温度(Tw)が
    所定温度(Tw1 )より低いときは、前記切換弁(6)
    を前記作動油が前記第1油圧回路(62)に圧送される
    ように切り換え、前記冷却水の温度が所定温度(Tw1
    )より高いときは、前記切換弁(6)を前記作動油が
    前記第2油圧回路(61)に圧送されるように切り換え
    ることを特徴とする請求項2記載の車両用暖房装置。
  4. 【請求項4】 前記作動油の熱量が、予め設定された所
    定の必要熱量(Q)となるように前記圧力調整手段(3
    1)を制御する制御手段(32)を有することを特徴と
    する請求項1ないし3いずれか1つに記載の車両用暖房
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004085176A (ja) * 2002-03-28 2004-03-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 除湿装置、除湿方法、冷凍サイクル装置、冷凍サイクル装置の運転方法
WO2020085975A1 (en) * 2018-10-23 2020-04-30 Scania Cv Ab Heating arrangement, powertrain, and vehicle

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