JPH10202113A - 板状触媒の製造方法 - Google Patents
板状触媒の製造方法Info
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- JPH10202113A JPH10202113A JP9007889A JP788997A JPH10202113A JP H10202113 A JPH10202113 A JP H10202113A JP 9007889 A JP9007889 A JP 9007889A JP 788997 A JP788997 A JP 788997A JP H10202113 A JPH10202113 A JP H10202113A
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Landscapes
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 触媒強度を低下させることなく、しかも触媒
の表面積を低下させることなく、必要触媒量を低減して
触媒を軽量化することができる板状触媒の製造方法を提
供する。 【解決手段】 2枚の無機繊維基材2の間に触媒ペース
ト3を挟んで一対の塗布ローラ1、1で圧延して無機繊
維織布2に触媒ペースト3を塗布する板状触媒の製造方
法において、塗布ローラ1、1の表面を弾性体である樹
脂シート5で覆い、かつローラ相互間の隙間を2枚の無
機繊維基材2の板厚の和よりも小さくした塗布ローラを
用いて無機繊維基材2に触媒ペースト3を塗布する。
の表面積を低下させることなく、必要触媒量を低減して
触媒を軽量化することができる板状触媒の製造方法を提
供する。 【解決手段】 2枚の無機繊維基材2の間に触媒ペース
ト3を挟んで一対の塗布ローラ1、1で圧延して無機繊
維織布2に触媒ペースト3を塗布する板状触媒の製造方
法において、塗布ローラ1、1の表面を弾性体である樹
脂シート5で覆い、かつローラ相互間の隙間を2枚の無
機繊維基材2の板厚の和よりも小さくした塗布ローラを
用いて無機繊維基材2に触媒ペースト3を塗布する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状触媒の製造方
法に係り、特に、無機繊維織布を触媒基材とする板状触
媒の製造方法であって、触媒重量を低減できる板状触媒
の製造方法に関する。
法に係り、特に、無機繊維織布を触媒基材とする板状触
媒の製造方法であって、触媒重量を低減できる板状触媒
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】板状触媒は、触媒成分が構造材としての
働きを有するものと、触媒成分は構造材としてほとんど
寄与しないものの2種類に大別される。前者の例として
は、金属メッシュに触媒を塗布したり、2枚の無機繊維
織布間に触媒を挟み込んだ触媒が、後者の例としては、
同様の製法で、別の構造材で高比表面積物質を支持した
担体に触媒を含浸させたものが知られている。
働きを有するものと、触媒成分は構造材としてほとんど
寄与しないものの2種類に大別される。前者の例として
は、金属メッシュに触媒を塗布したり、2枚の無機繊維
織布間に触媒を挟み込んだ触媒が、後者の例としては、
同様の製法で、別の構造材で高比表面積物質を支持した
担体に触媒を含浸させたものが知られている。
【0003】いずれの触媒においても、同じ触媒量で触
媒の反応面積を増やすように、単位面積当たりの触媒重
量の低減が求められており、特に、触媒成分が構造材と
しての働きを有する触媒においてその要求が大きい。ま
た、例えば排煙脱硫用触媒では、触媒量に比例するSO
2 酸化率を低減する面からも単位面積当たりの触媒量の
低減が要求されている。
媒の反応面積を増やすように、単位面積当たりの触媒重
量の低減が求められており、特に、触媒成分が構造材と
しての働きを有する触媒においてその要求が大きい。ま
た、例えば排煙脱硫用触媒では、触媒量に比例するSO
2 酸化率を低減する面からも単位面積当たりの触媒量の
低減が要求されている。
【0004】ところで、無機繊維織布を用いた板状触媒
において触媒重量を低減する場合、従来よりも薄い織布
を用いたり、従来2枚だった織布を1枚にする方法が採
用されているが、触媒の曲げ強度は織布の引っ張り強度
で決まるために、いずれの方法を採用しても触媒強度が
低下するという問題があった。
において触媒重量を低減する場合、従来よりも薄い織布
を用いたり、従来2枚だった織布を1枚にする方法が採
用されているが、触媒の曲げ強度は織布の引っ張り強度
で決まるために、いずれの方法を採用しても触媒強度が
低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決し、触媒強度を低下させること
なく、しかも触媒の表面積を減らすことなく単位面積当
たりの触媒量を低減して触媒を軽量化することができる
板状触媒の製造方法を提供することにある。
従来技術の問題点を解決し、触媒強度を低下させること
なく、しかも触媒の表面積を減らすことなく単位面積当
たりの触媒量を低減して触媒を軽量化することができる
板状触媒の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願で特許請求される発明は以下のとおりである。 (1)2枚の無機繊維基材の間に触媒ペーストを挟んで
一対の塗布ローラで圧延して前記無機繊維基材に触媒ペ
ーストを塗布する板状触媒の製造方法において、前記塗
布ローラの表面を弾性体で覆い、かつローラ相互間の隙
間を前記2枚の無機繊維基材の板厚の和よりも小さくし
た塗布ローラを用いて前記無機繊維基材に触媒ペースト
を塗布することを特徴とする板状触媒の製造方法。
本願で特許請求される発明は以下のとおりである。 (1)2枚の無機繊維基材の間に触媒ペーストを挟んで
一対の塗布ローラで圧延して前記無機繊維基材に触媒ペ
ーストを塗布する板状触媒の製造方法において、前記塗
布ローラの表面を弾性体で覆い、かつローラ相互間の隙
間を前記2枚の無機繊維基材の板厚の和よりも小さくし
た塗布ローラを用いて前記無機繊維基材に触媒ペースト
を塗布することを特徴とする板状触媒の製造方法。
【0007】(2)2枚の無機繊維基材の間に触媒ペー
ストを挟んで一対の塗布ローラで圧延して前記無機繊維
基材に触媒ペーストを塗布する板状触媒の製造方法にお
いて、前記無機繊維基材と塗布ローラの間に弾性体を介
在させるとともに、ローラ相互間の隙間を前記2枚の弾
性体および無機繊維基材の板厚の総和よりも小さくした
塗布ローラを用いて前記無機繊維基材に触媒ペーストを
塗布することを特徴とする板状触媒の製造方法。 (3)前記弾性体が弾性を有する樹脂シートであること
を特徴とする上記(1)または(2)記載の板状触媒の
製造方法。 (4)上記(1)または(2)で製造した板状触媒の表
面にモリブデン含有溶液またはスラリをコーティングし
たのち、焼成することを特徴とする板状触媒の製造方
法。
ストを挟んで一対の塗布ローラで圧延して前記無機繊維
基材に触媒ペーストを塗布する板状触媒の製造方法にお
いて、前記無機繊維基材と塗布ローラの間に弾性体を介
在させるとともに、ローラ相互間の隙間を前記2枚の弾
性体および無機繊維基材の板厚の総和よりも小さくした
塗布ローラを用いて前記無機繊維基材に触媒ペーストを
塗布することを特徴とする板状触媒の製造方法。 (3)前記弾性体が弾性を有する樹脂シートであること
を特徴とする上記(1)または(2)記載の板状触媒の
製造方法。 (4)上記(1)または(2)で製造した板状触媒の表
面にモリブデン含有溶液またはスラリをコーティングし
たのち、焼成することを特徴とする板状触媒の製造方
法。
【0008】本発明においては、2枚の、目の開いた無
機繊維基材の間に触媒ペーストを挟んで一対の塗布ロー
ラで圧延する際に、塗布ローラ表面を弾性体、例えば弾
性を有する樹脂シートで覆い、ローラ相互の間隔を前記
2枚の無機繊維基材の板厚の和よりも小さくした塗布ロ
ーラを用いて行う。これにより、塗布ローラの表面が変
形して基材の目に入り込み、これに相当する触媒ペース
ト量が低減される。
機繊維基材の間に触媒ペーストを挟んで一対の塗布ロー
ラで圧延する際に、塗布ローラ表面を弾性体、例えば弾
性を有する樹脂シートで覆い、ローラ相互の間隔を前記
2枚の無機繊維基材の板厚の和よりも小さくした塗布ロ
ーラを用いて行う。これにより、塗布ローラの表面が変
形して基材の目に入り込み、これに相当する触媒ペース
ト量が低減される。
【0009】図1に本発明方法で調製された板状触媒の
断面(a)と、従来方法によって調製された板状触媒の
断面(b)を比較して示す。図において弾性体で被覆さ
れた塗布ローラを用い、ローラ相互間の隙間を2枚の無
機繊維基材(以下、触媒基材ともいう)の板厚の和より
も小さくた塗布ローラを用いた本発明の場合は、触媒表
面に無機繊維基材2が露出し、基材2の目の近傍に、触
媒成分7からなる、前記触媒基材2よりも窪んだ面が形
成されている。これは、触媒ペーストを圧延する際、塗
布ローラの間隔を2枚の無機繊維基材の板厚の和より小
さく設定したので、塗布ローラの間隔と2枚の触媒基材
の板厚の和との差だけ塗布ローラの表面に触媒基材2が
食い込んだために形成されたものである。そして、その
結果として、図1(b)に示した従来方法で調製した、
平滑表面を有する従来の板状触媒に比べて、触媒基材2
の目の部分で窪んだ分だけ触媒成分量を減少させること
ができる。
断面(a)と、従来方法によって調製された板状触媒の
断面(b)を比較して示す。図において弾性体で被覆さ
れた塗布ローラを用い、ローラ相互間の隙間を2枚の無
機繊維基材(以下、触媒基材ともいう)の板厚の和より
も小さくた塗布ローラを用いた本発明の場合は、触媒表
面に無機繊維基材2が露出し、基材2の目の近傍に、触
媒成分7からなる、前記触媒基材2よりも窪んだ面が形
成されている。これは、触媒ペーストを圧延する際、塗
布ローラの間隔を2枚の無機繊維基材の板厚の和より小
さく設定したので、塗布ローラの間隔と2枚の触媒基材
の板厚の和との差だけ塗布ローラの表面に触媒基材2が
食い込んだために形成されたものである。そして、その
結果として、図1(b)に示した従来方法で調製した、
平滑表面を有する従来の板状触媒に比べて、触媒基材2
の目の部分で窪んだ分だけ触媒成分量を減少させること
ができる。
【0010】本発明において、同じ材質の触媒基材およ
び触媒ペーストを用いた場合、塗布ローラに被覆する樹
脂シートの厚さを厚くすればするほど基材の目の部分の
窪みを大きくすることができ、必要触媒成分量を低減す
ることができる。本発明において、塗布ローラの表面を
弾性体で覆う代わりに、触媒基材と塗布ローラとの間に
弾性体を介在させ、塗布ローラ相互間の隙間を2枚の触
媒基材および2枚の弾性体の板厚の総和よりも小さくす
ることによっても上記と同様の効果が得られる。
び触媒ペーストを用いた場合、塗布ローラに被覆する樹
脂シートの厚さを厚くすればするほど基材の目の部分の
窪みを大きくすることができ、必要触媒成分量を低減す
ることができる。本発明において、塗布ローラの表面を
弾性体で覆う代わりに、触媒基材と塗布ローラとの間に
弾性体を介在させ、塗布ローラ相互間の隙間を2枚の触
媒基材および2枚の弾性体の板厚の総和よりも小さくす
ることによっても上記と同様の効果が得られる。
【0011】本発明において、弾性体としては、例えば
ゴム状の樹脂シート、具体的にはフッ素樹脂シート、シ
リコン樹脂シート等が、または紙等が使用される。弾性
体のの材質、厚さ等は、調製する板状触媒において、触
媒成分をどれほどめり込ませたいかによって決定される
が、触媒ペーストが付着しにくいフッ素樹脂シートまた
はシリコン樹脂シートが好適に使用される。
ゴム状の樹脂シート、具体的にはフッ素樹脂シート、シ
リコン樹脂シート等が、または紙等が使用される。弾性
体のの材質、厚さ等は、調製する板状触媒において、触
媒成分をどれほどめり込ませたいかによって決定される
が、触媒ペーストが付着しにくいフッ素樹脂シートまた
はシリコン樹脂シートが好適に使用される。
【0012】本発明においては、上記方法で調製した板
状触媒の表面に、モリブデンを含有する溶液またはスラ
リをコーティングしたのち、焼成することが好ましい。
これによって、触媒表面に存在する無機繊維触媒基材が
モリブデンと反応して強化されるので触媒全体の強度が
向上する。
状触媒の表面に、モリブデンを含有する溶液またはスラ
リをコーティングしたのち、焼成することが好ましい。
これによって、触媒表面に存在する無機繊維触媒基材が
モリブデンと反応して強化されるので触媒全体の強度が
向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施を図2を用
いて説明する。図において、ローラ相互間の隙間を2枚
の無機繊維基材2の板厚の和よりも小さくし、かつ各塗
布ローラ1の表面に弾性を有する樹脂シート5が被覆さ
れた一対の塗布ローラ1、1の間に、2枚の触媒基材
2、2間に触媒ペースト3を挟んで挿入し、前記塗布ロ
ーラ1、1の加圧力により触媒ペースト3を触媒基材2
に圧延、塗布して触媒塗布体4が形成される。
いて説明する。図において、ローラ相互間の隙間を2枚
の無機繊維基材2の板厚の和よりも小さくし、かつ各塗
布ローラ1の表面に弾性を有する樹脂シート5が被覆さ
れた一対の塗布ローラ1、1の間に、2枚の触媒基材
2、2間に触媒ペースト3を挟んで挿入し、前記塗布ロ
ーラ1、1の加圧力により触媒ペースト3を触媒基材2
に圧延、塗布して触媒塗布体4が形成される。
【0014】本実施例によれば、ローラ相互間の隙間
を、2枚の触媒基材2の板厚の和よりも小さくし、かつ
ローラ面に弾性を有する樹脂シート5を被覆した塗布ロ
ーラを用いたことにより、従来の板状触媒に比べて、触
媒基材2の目の近傍で、触媒成分が窪んだ分だけ触媒成
分量を減少させることができる。また、このようにして
調製された板状触媒を、例えば排ガス浄化触媒として使
用することにより、触媒表面の凹凸によってガス流が乱
されて触媒の見かけ反応速度が向上する。
を、2枚の触媒基材2の板厚の和よりも小さくし、かつ
ローラ面に弾性を有する樹脂シート5を被覆した塗布ロ
ーラを用いたことにより、従来の板状触媒に比べて、触
媒基材2の目の近傍で、触媒成分が窪んだ分だけ触媒成
分量を減少させることができる。また、このようにして
調製された板状触媒を、例えば排ガス浄化触媒として使
用することにより、触媒表面の凹凸によってガス流が乱
されて触媒の見かけ反応速度が向上する。
【0015】図3は、本発明の他の実施例を示す説明図
である。この実施例では、ローラ表面に弾性を有する樹
脂シート5を被覆する代わりに、触媒基材2とローラ1
との間に弾性体からなる付着防止シート6を介在させ、
ローラ相互間の隙間を2枚の触媒基材および2枚の付着
防止シートの板厚の総和よりも小さくした塗布ローラが
用いられる。本実施例においても、上記実施例と同様の
効果が得られる。
である。この実施例では、ローラ表面に弾性を有する樹
脂シート5を被覆する代わりに、触媒基材2とローラ1
との間に弾性体からなる付着防止シート6を介在させ、
ローラ相互間の隙間を2枚の触媒基材および2枚の付着
防止シートの板厚の総和よりも小さくした塗布ローラが
用いられる。本実施例においても、上記実施例と同様の
効果が得られる。
【0016】
【実施例】次に本発明の具体的実施例を説明する。 実施例1 塗布ローラ1の表面を厚さ1mmのフッ素樹脂シートで
被覆し、塗布ローラ1、1相互間の隙間を0.6mmと
した図1の装置において、触媒ペースト3として、比表
面積が約100m2 /gの酸化チタン粉末(チタニア粉
末)と硫酸バナジルを100:12の重量比となるよう
に秤量したのち、酸化チタンに対して60重量パーセン
トの水を加え、30分間ニーダで混練し、原料の酸化チ
タンに対してそれぞれ15重量パーセントおよび21重
量パーセントの割合でシリカアルミナ繊維と酸化モリブ
デンを同時に加え、さらに30分間混練した触媒ペース
トを、触媒基材2として厚さ0.4mm、繊維間隔2m
mのシリカアルミナガラス織布を用いて前記触媒ペース
ト3を触媒基材2に圧延塗布して触媒塗布体4を得、こ
の触媒塗布体を55℃で焼成して板状触媒とした。
被覆し、塗布ローラ1、1相互間の隙間を0.6mmと
した図1の装置において、触媒ペースト3として、比表
面積が約100m2 /gの酸化チタン粉末(チタニア粉
末)と硫酸バナジルを100:12の重量比となるよう
に秤量したのち、酸化チタンに対して60重量パーセン
トの水を加え、30分間ニーダで混練し、原料の酸化チ
タンに対してそれぞれ15重量パーセントおよび21重
量パーセントの割合でシリカアルミナ繊維と酸化モリブ
デンを同時に加え、さらに30分間混練した触媒ペース
トを、触媒基材2として厚さ0.4mm、繊維間隔2m
mのシリカアルミナガラス織布を用いて前記触媒ペース
ト3を触媒基材2に圧延塗布して触媒塗布体4を得、こ
の触媒塗布体を55℃で焼成して板状触媒とした。
【0017】実施例2 塗布ローラ1に厚さ1mmのフッ素樹脂シートを被覆す
る代わりに、塗布ローラ1と触媒基材2との間に、厚さ
1mmのフッ素樹脂製の付着防止シート6を挟んだ以外
は上記実施例1と同様にして板状触媒を調製した(図2
参照)。 実施例3 実施例1で得られた触媒塗布体4に、チタニア粉末と酸
化モリブデンを100:15の割合で混合し、固形分3
0重量パーセントとなるように水を加えて混練したスラ
リを、その塗布量が50g/m2 となるように塗布した
のち、550℃で焼成して板状触媒を得た。
る代わりに、塗布ローラ1と触媒基材2との間に、厚さ
1mmのフッ素樹脂製の付着防止シート6を挟んだ以外
は上記実施例1と同様にして板状触媒を調製した(図2
参照)。 実施例3 実施例1で得られた触媒塗布体4に、チタニア粉末と酸
化モリブデンを100:15の割合で混合し、固形分3
0重量パーセントとなるように水を加えて混練したスラ
リを、その塗布量が50g/m2 となるように塗布した
のち、550℃で焼成して板状触媒を得た。
【0018】比較例1 フッ素樹脂シートで塗布ローラ表面を覆わなかった以外
は、上記実施例1と同様にして板状触媒を得た。実施例
1〜3および比較例1で得られた板状触媒について、厚
さ、重量および強度を測定して比較した。測定試験の条
件を表1に、また、測定結果を表2にそれぞれ示す。
は、上記実施例1と同様にして板状触媒を得た。実施例
1〜3および比較例1で得られた板状触媒について、厚
さ、重量および強度を測定して比較した。測定試験の条
件を表1に、また、測定結果を表2にそれぞれ示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】 表2において、本実施例によれば、触媒の強度が低下す
ることなく、触媒ペーストの必要量を低減して触媒重量
を従来技術の約3/4に削減できたことが分かる。実施
例3において曲げ強度が向上しているのは、モリブデン
を含むスラリをコーティングしたことによるものであ
る。
ることなく、触媒ペーストの必要量を低減して触媒重量
を従来技術の約3/4に削減できたことが分かる。実施
例3において曲げ強度が向上しているのは、モリブデン
を含むスラリをコーティングしたことによるものであ
る。
【0021】
【発明の効果】本願の請求項1記載の発明によれば、ロ
ーラ表面を弾性体で覆い、かつローラ相互間の隙間を2
枚の無機繊維基材の板厚の和よりも小さくした塗布ロー
ラを用いたことにより、触媒強度を低下させることなく
必要触媒ペースト量を低減して触媒重量を減少させるこ
とができる。
ーラ表面を弾性体で覆い、かつローラ相互間の隙間を2
枚の無機繊維基材の板厚の和よりも小さくした塗布ロー
ラを用いたことにより、触媒強度を低下させることなく
必要触媒ペースト量を低減して触媒重量を減少させるこ
とができる。
【0022】本願の請求項2記載の発明によれば、無機
繊維基材とローラの間に弾性体を介在させ、ローラ相互
間の隙間を前記弾性体と無機繊維基材との板厚の総和よ
りも小さくした塗布ローラを用いたことにより、上記発
明と同様の効果が得られる。本願の請求項3記載の発明
によれば、弾性体として弾性を有する樹脂シートを用い
たことにより、上記発明の効果に加え、触媒ペーストが
付着するのを防止して触媒生産効率を向上させることが
できる。
繊維基材とローラの間に弾性体を介在させ、ローラ相互
間の隙間を前記弾性体と無機繊維基材との板厚の総和よ
りも小さくした塗布ローラを用いたことにより、上記発
明と同様の効果が得られる。本願の請求項3記載の発明
によれば、弾性体として弾性を有する樹脂シートを用い
たことにより、上記発明の効果に加え、触媒ペーストが
付着するのを防止して触媒生産効率を向上させることが
できる。
【0023】本願の請求項4記載の発明によれば、上記
発明で調製された板状触媒の表面にモリブデン含有溶液
またはスラリをコーティングしたのち、焼成することに
より、触媒強度がより向上する。
発明で調製された板状触媒の表面にモリブデン含有溶液
またはスラリをコーティングしたのち、焼成することに
より、触媒強度がより向上する。
【図1】本発明で得られた触媒と従来方法で得られた触
媒を比較した断面図。
媒を比較した断面図。
【図2】本発明の一実施例を示す説明図。
【図3】本発明の他の実施例を示す説明図。
1…塗布ローラ、2…無機繊維基材、3…触媒ペース
ト、4…触媒塗布体、5…樹脂シート、6…付着防止シ
ート、7…触媒成分。
ト、4…触媒塗布体、5…樹脂シート、6…付着防止シ
ート、7…触媒成分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 泰良 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 2枚の無機繊維基材の間に触媒ペースト
を挟んで一対の塗布ローラで圧延して前記無機繊維基材
に触媒ペーストを塗布する板状触媒の製造方法におい
て、前記塗布ローラの表面を弾性体で覆い、かつローラ
相互間の隙間を前記2枚の無機繊維基材の板厚の和より
も小さくした塗布ローラを用いて前記無機繊維基材に触
媒ペーストを塗布することを特徴とする板状触媒の製造
方法。 - 【請求項2】 2枚の無機繊維基材の間に触媒ペースト
を挟んで一対の塗布ローラで圧延して前記無機繊維基材
に触媒ペーストを塗布する板状触媒の製造方法におい
て、前記無機繊維基材と塗布ローラの間に弾性体を介在
させるとともに、ローラ相互間の隙間を前記2枚の弾性
体および無機繊維基材の板厚の総和よりも小さくした塗
布ローラを用いて前記無機繊維基材に触媒ペーストを塗
布することを特徴とする板状触媒の製造方法。 - 【請求項3】 前記弾性体が弾性を有する樹脂シートで
あることを特徴とする請求項1または2記載の板状触媒
の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1または2で製造した板状触媒の
表面にモリブデン含有溶液またはスラリをコーティング
したのち、焼成することを特徴とする板状触媒の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9007889A JPH10202113A (ja) | 1997-01-20 | 1997-01-20 | 板状触媒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9007889A JPH10202113A (ja) | 1997-01-20 | 1997-01-20 | 板状触媒の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10202113A true JPH10202113A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11678163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9007889A Pending JPH10202113A (ja) | 1997-01-20 | 1997-01-20 | 板状触媒の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10202113A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7772147B2 (en) | 2004-09-13 | 2010-08-10 | Johnson Matthey Public Limited Company | Catalyst carrier substrate coated with washcoat comprising fibrous material |
-
1997
- 1997-01-20 JP JP9007889A patent/JPH10202113A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7772147B2 (en) | 2004-09-13 | 2010-08-10 | Johnson Matthey Public Limited Company | Catalyst carrier substrate coated with washcoat comprising fibrous material |
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