JPH10202041A - 空質制御装置 - Google Patents

空質制御装置

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JPH10202041A
JPH10202041A JP9013560A JP1356097A JPH10202041A JP H10202041 A JPH10202041 A JP H10202041A JP 9013560 A JP9013560 A JP 9013560A JP 1356097 A JP1356097 A JP 1356097A JP H10202041 A JPH10202041 A JP H10202041A
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JP
Japan
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air
adsorption
adsorption tower
adsorbent
mode
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JP9013560A
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Kenji Yamada
兼二 山田
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Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空質制御装置の小型化 【解決手段】 熱電変換素子13aの吸熱側に設けられ
た冷却側熱交換器14には、吸着モード時に吸着塔3ま
たは4に室内の空気を送気する配管5a、5b、5cが
設けられている。一方、熱電変換素子13aの発熱側に
設けられた加熱側熱交換器15には、再生モード時に吸
着塔3に空気を送気する配管5d、および吸着塔4に空
気を送気する配管5eが設けられている。熱電変換素子
13aに通電することにより、吸着モードとなっている
吸着塔3に送気される空気を冷却するとともに、再生モ
ードとなっている吸着塔4に送気される空気を加熱する
ことができる。つまり、1つの電子冷凍装置13によっ
て、吸着モードとなっている吸着塔3に送気される空気
と再生モードとなっている吸着塔4に送気される空気の
温調を行うことができるので、空質制御装置1全体を小
型化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中の窒素濃度
を低下させて空質を改善する空質制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、室内の窒素濃度の増加を防いで居
住空間の快適性を維持するために、吸着塔の内部に収め
られたゼオライト等の吸着剤に、空気中に含まれる窒素
を吸着させることで、空気中の窒素を一部除去して空気
中の窒素濃度を低下させて酸素富化空気を生成する空質
制御装置が知られている。
【0003】このような空質制御装置では、窒素の吸着
量が増加するにしたがって吸着剤の吸着能力が低下する
ため、吸着塔内の空気を排気し、吸着剤に付着している
窒素を取り除いて吸着能力を再生させる再生運転を間欠
的に行っている。ところで、吸着剤の吸着能力および再
生能力を向上させた空質制御装置としては、例えば特開
平7−148413号公報に開示されているような車両
用空調装置に適用した空質制御装置が知られている。上
記特開平7−148413号公報では、吸着剤の再生時
に、吸着塔の内部を減圧するとともに、エンジンの排熱
を発熱源として用いて吸着塔を加熱し、吸着剤からの吸
着成分の脱離を促進させるとともに、吸着成分の吸着時
には、吸着塔に送気する空気を冷房装置などにより冷却
させることにより吸着能力を高めることができるとして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−148
413号公報に開示されているように、車両用空調装置
に適用される空質制御装置の場合、再生時に吸着塔を加
熱する加熱手段として自動車の走行用エンジンを用いる
ことができるとともに、吸着時に吸熱塔を冷却する冷却
手段として従来から設けられている冷房装置などを用い
ることができるので、吸着剤の加熱/冷却手段を容易に
得ることができる。
【0005】しかしながら、例えば、建築物の室内など
に空質制御装置を設置する場合、吸熱塔の加熱/冷却手
段を別個に設ける必要があり、空質制御装置全体が大型
化してしまうという問題点があった。そこで、本発明は
上記の点に鑑みてなされたものであり、吸着剤の十分な
吸着能力および十分な吸着剤の再生を行うことが可能な
空質制御装置の小型化を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1ないし3の発明
によれば、再生モード時に吸着塔(3、4)の内部に空
気を送気する再生時送気手段(5d、5e、21c)が
熱電変換素子(13a、22a)の発熱面側に、一方、
吸着モード時に吸着塔(3、4)の内部に空気を送気す
る吸着時送気手段(5a、5b、5c、21a)が熱電
変換素子(13a、22a)の吸熱面側にそれぞれ設け
られているので、熱電変換素子(13a、22a)に通
電することによって、再生モード時には、熱電変換素子
(13a、22a)の発熱面によって加熱された空気を
吸着塔(3、4)の内部に送気し、吸着剤を昇温するこ
とができるとともに、吸着モード時には、熱電変換素子
(13a、22a)によって冷却された空気を吸着塔
(3、4)の内部に送気し、吸着剤を冷却することがで
きる。つまり、熱電変換素子(13a、22a)によっ
て、再生時における吸着剤の加熱、および吸着時におけ
る吸着剤の冷却とを行うことができるため、空質制御装
置(1)全体を小型化することができる。
【0007】また、特に、請求項2の発明によれば、少
なくとも2つの吸着塔(3、4)のうち、どちらか一方
が吸着モードとなり、他方は再生モードとなっている。
また、これらの吸着塔(3、4)は交互に再生モードと
なるように流路切替手段(7、8)によって切り替えら
れるので、一方の吸着塔(3、4)において吸着剤の再
生が行われている間であっても、他方の吸着塔(4、
3)において室内の空気中に含まれる吸着成分の吸着を
行うことができる。したがって、吸着剤の再生のために
吸着モードをいったん停止することなく、常に、空気中
に含まれる吸着成分の吸着をおこなうことができる。
【0008】さらに、特に、請求項3の発明によれば、
少なくとも2つの吸着塔(3、4)のうち吸着モードで
ある吸着塔(3、4)において吸着成分が吸着され、吸
着成分が低濃度となった空気が、連通路(5d、5e、
11)を介して再生モードである他方の吸着塔(4、
3)の内部に送気されるので、再生モードである吸着塔
(3、4)の内部に送気される空気と、再生モードであ
る吸着塔(3、4)の内部に納められた吸着剤との吸着
成分の濃度差により、再生モードである吸着塔(3、
4)の内部を吸着剤から吸着成分が脱離しやすい状態と
することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて説明する。 〔第1の実施の形態〕まず、吸着塔を2つ有する2塔式
の空質制御装置に本発明を適用した第1の実施の形態に
ついて、図1ないし図5に基づいて説明する。
【0010】空質制御装置1は、室内の空気を吸引する
吸気手段である吸気ポンプ2と、内部に窒素などの吸着
成分の吸着を行う吸着剤(例えば、ゼオライトなど)が
充填され、並列に配される吸着塔3および4と、吸着塔
3または4において窒素が吸着された空気を室内へと放
出する吐出口(図示しない)と、これらを接続する配管
5と、熱交換器6とを備えている。
【0011】吸気ポンプ2に接続された配管5aは配管
5bと配管5cに分岐し、吸着塔3、4にそれぞれ接続
される。配管5a、5b、5cは、後述する吸着モード
時、吸気ポンプ2によって吸引された室内の空気を吸着
塔3または4の内部に送気する、請求項における吸着時
送気手段となっている。配管5bおよび5cにはそれぞ
れ、流路切替手段である電磁弁7、8が設けられてお
り、これらの電磁弁7、8の開閉を切り替えることによ
りポンプ2により吸引された室内の空気は、吸着塔3ま
たは4へと一定のサイクルで交互に送気される。
【0012】また、配管5bの、電磁弁7と吸着塔3と
の間、および配管5cの、電磁弁8と吸着塔4との間と
なる位置には、窒素を室外へと排出する排気管9、10
がそれぞれ接続されている。なお、排気管9、10には
それぞれ電磁弁9a、10aが設けられている。吐出口
と吸着塔3、4との間は、途中で互いに合流する配管5
d、5eによってそれぞれ接続されており、吸着塔3ま
たは4において窒素が吸着された空気は配管5dまたは
配管5eを介して室内に吐出される。なお、配管5dと
配管5eとの間にはバイパス通路11が接続されてお
り、このバイパス通路11、および配管5d、5eのそ
れぞれ一部は、吸着塔3の内部と吸着塔4の内部とを連
通させる連通路12となっている。吸着塔3、4のうち
後述する吸着モードとなっている吸着塔3(または吸着
塔4)において窒素が吸着された空気は、連通路12を
介して、後述する再生モードとなっている吸着塔4(ま
たは吸着塔3)へと送られており、請求項における再生
時送気手段となっている。
【0013】また、吐出口と吸着塔3、4との間には、
後述する再生モードとなっている吸着塔3または4へと
送気される空気と後述する吸着モードとなっている吸着
塔4または3へと送気される空気とを熱交換させる熱交
換器6が設けられている。熱交換器6は、電子冷凍装置
13と、配管5aが設けられた冷却側熱交換器14と、
配管5d、5eが設けられた加熱側熱交換器15とを備
えている。
【0014】電子冷凍装置13は、P型半導体とN型半
導体(いずれも図示しない)とを交互に配した熱電変換
素子13aと、この熱電変換素子13aに直流電圧を印
加し、通電した際に吸熱する吸熱面側に取り付けられた
セラミックからなる吸熱板13bと、熱電変換素子13
aに直流電圧を印加し、通電した際に発熱する発熱面側
に取り付けられたセラミックからなる発熱板13cとを
備えている。なお、電子冷凍装置13は、発熱板13c
が加熱側熱交換器15と接合し、吸熱板13bが冷却側
熱交換器14と接合するような向きで取り付けられてお
り、冷却側熱交換器14において吸熱された熱は加熱側
熱交換器15を通過する空気へと移動する。
【0015】続いて、本実施の形態の作動について述べ
る。まず、吸着塔3が吸引された空気中の窒素を吸着す
る吸着モードであり、吸着塔4が吸着剤に付着した窒素
を脱離させ、吸着剤の再生を行う再生モードである場合
の作動について述べる。この際、電磁弁7は開、電磁弁
8は閉となっており、吸気ポンプ2によって吸引された
室内の空気は配管5a、5bを経て吸着塔3の内部に圧
送され、吸着塔3の内部に充填された吸着剤によって室
内の空気に含まれる窒素は吸着される。窒素が吸着さ
れ、低窒素濃度となった空気は、配管5dを経て吐出口
から室内に供給されるとともに、その一部はバイパス通
路11、配管5eを経て吸着塔4の内部へと送気され
る。なお、配管5aを通過する空気は冷却側熱交換器1
4において冷却され、配管5d、5eを通過する空気は
加熱側熱交換器15において加熱される。
【0016】ところで、この際、排気管9に設けられて
いる電磁弁9aは閉、排気管10に設けられている電磁
弁10aは開となっている。排気管10により吸着塔4
の内部の空気は排気され、吸着塔4の内部は減圧され
る。図3に示すように、ゼオライトの窒素の吸着容量
は、高圧となるにつれて増大し、低圧となるにつれて減
少するといった吸着特性を示す。そのため、吸着塔4の
内部に充填されたゼオライトから窒素が脱離し、吸着剤
の再生が行われる。なお、吸着剤から脱離した窒素を多
く含む空気は排気管9を経て室外へと放出される。
【0017】一定時間が経過し、吸着塔3の内部に充填
された吸着剤に所定容量以上の窒素が吸着すると、電磁
弁8が開、電磁弁7が閉となり、吸気ポンプ2によって
吸引された室内の空気が2つの吸着塔3、4のうち、ど
ちらの吸着塔に送気されるかが切り替えられる。すなわ
ち、吸着塔4は吸着モードとなり、吸着塔3は再生モー
ドとなる。
【0018】吸気ポンプ2によって吸引された室内の空
気は吸着塔4において窒素が吸着され、吐出口から室内
へと吐出される。低窒素濃度となった空気の一部は、配
管5d、バイパス通路11、配管5eを経て吸着塔3へ
と送気される。この際、電磁弁10aは開、電磁弁9a
は閉となっており、吸着塔3において吸着剤の再生が行
われ、吸着剤から脱離した窒素を多く含む空気は排気管
10を経て室外へと放出される。なお、配管5aを通過
する空気は冷却側熱交換器14において冷却され、配管
5d、5eを通過する空気は加熱側熱交換器15におい
て加熱される。
【0019】続いて、本実施の形態における本発明の効
果について述べる。なお、吸着塔3が吸着モードであ
り、吸着塔4が再生モードである場合を例として述べ
る。なお、吸着塔4が吸着モードであり、吸着塔3が再
生モードである場合も同様の効果が得られるため、説明
は省略する。ところで、吸着剤の窒素の吸着特性は、吸
着塔の圧力のみならず、吸着剤の温度によっても変動す
ることが知られている。図4に示すように、温度が低下
するにつれて、吸着剤の吸着容量は増大する。
【0020】図4に示すように、圧力変動の幅が同じ
(図中P1 〜P2 )であっても、圧力のみを低下させる
場合(PSA法)、脱離させることができる窒素の量が
ψ1 −ψ2 であるのに対して、圧力を低下させるととも
に吸着剤の温度をT1 からT2へと上昇させる場合(P
TSA法)、脱離させることができる窒素の量はψ1
ψ3 となり、圧力のみを低下させる場合に比べて、除去
できる窒素の量を増加させることができる。
【0021】本実施の形態では、電子冷凍装置13に通
電し、発熱板13cを発熱させることによって、加熱側
熱交換器15を通過する空気は加熱される。したがっ
て、再生モードとなっている吸着塔4へと送気される空
気は加熱(例えば約35℃)される。その結果、吸着塔
4の内部に充填された吸着剤は昇温する。つまり、再生
モードなっている吸着塔4の内部は減圧された状態とな
っているとともに、吸着剤が加熱された状態となってい
る。したがって、室温(例えば約20℃)の空気を吸着
塔の内部に送気し、吸着塔の内部の圧力を低下させる場
合に比べて、より多くの窒素を吸着剤から脱離させるこ
とができ、吸着剤の再生能力を向上させることができ
る。
【0022】一方、電子冷凍装置13に通電すると、吸
熱板13cが吸熱し、冷却側熱交換器14を通過する空
気は冷却される。したがって、吸着モードとなっている
吸着塔3へと送気される空気は冷却(例えば約10℃)
される。その結果、吸着塔3の内部に充填された吸着剤
は冷却される。したがって、吸着モードとなっている吸
着塔3の内部は加圧された状態となっているとともに、
吸着塔3の内部に充填された吸着剤が冷却された状態と
なっている。したがって、室温(例えば約20℃)の空
気を吸着塔の内部に送気し、吸着塔の内部の圧力を上昇
させる場合に比べて、より多くの窒素を吸着剤に吸着さ
せることができ、吸着剤の吸着能力を向上させることが
できる。
【0023】さらに、このように吸着塔3、4の内部の
圧力を変動させるとともに、吸着剤を加熱/冷却し、吸
着剤の温度を変動させることによって、以下、図5を用
いて述べるように、変動させる圧力の幅を小さくして
も、吸着塔3、4の圧力のみを変動させる場合に比べて
より多くの窒素を吸着/脱離させることができる。一般
的に、空質制御装置において吸着剤の再生を行う場合、
吸着剤の再生を行う吸着塔の内部の圧力を2.5kgf /
cm2Gから−0.8kgf /cm2Gへと低下させることにより
窒素を吸着剤から脱離させている。この際、吸着塔の温
度を変化させない場合、図5においてBとAとの差で示
されるように、窒素吸着容量(吸着剤に窒素が吸着する
ことができる割合を示す)は約1.9%低下する。一
方、吸着塔の内部の圧力を低下させるとともに、吸着モ
ード時に冷却された吸着剤を加熱する場合、図5におい
てDとCとの差で示されるように、吸着塔内部の圧力を
2.5kgf /cm2Gから−0kgf /cm2Gへと低下させたと
しても、窒素吸着容量を約2.0%低下させることがで
きる。
【0024】つまり、本実施の形態のように、吸着モー
ド時に冷却された吸着剤を加熱するとともに吸着塔4の
内部の圧力を低下させる場合、低下させる圧力の幅を小
さくしても、吸着塔の内部に室温の空気を送気し、吸着
塔の内部の圧力を低下させる場合に比べて、より多くの
窒素を吸着剤から脱離させることができ、窒素の脱離を
より効率的に行うことができる。
【0025】同様に、吸着モード時においても、再生モ
ード時に加熱された吸着剤を冷却するとともに吸着塔4
の内部の圧力を上昇させる場合、上昇させる圧力の幅を
小さくしても、吸着塔の内部に室温の空気を送気し、吸
着塔の内部の圧力を上昇させる場合に比べて、より多く
の窒素を吸着剤に吸着させることができ、窒素の吸着を
より効率的に行うことができる。
【0026】このように、吸着塔3、4の内部の圧力を
変動させるとともに、吸着剤を加熱/冷却し、吸着剤の
温度を変動させることによって、変動させる圧力の幅を
小さくしても、吸着剤の温度を一定とし、吸着塔3、4
の圧力のみを変動させる場合に比べてより多くの窒素を
吸着/脱離させることができる。したがって、吸着塔4
の再生に必要とされる吸気ポンプ2の電力を低減させる
ことができ、吸気ポンプ2を小型化することができる。
【0027】さらに、本実施の形態では、熱電変換素子
13aに通電することによって吸熱板13b側に設けら
れた冷却側熱交換器14によって吸着モードとなってい
る吸着塔3の内部へと送気される空気を冷却すると同時
に、発熱板13c側に設けられた加熱側熱交換器15に
よって再生モードとなっている吸着塔4の内部へと送気
される空気を加熱することができる。したがって、従来
のように、窒素の吸着を行う吸着塔へと送気される空気
を冷却するための手段と、吸着剤の再生を行う吸着塔の
内部へと送気される空気を加熱する手段とをそれぞれ設
ける必要がなく、空質制御装置1全体を小型化すること
ができる。
【0028】また、例えば車両用エンジンなどの外部発
熱源を備えていなくても、吸着剤の再生を行う吸着塔4
の内部へと送気される空気を加熱することができ、例え
ば建築物の室内などに設置することが可能となる。とこ
ろで、熱電変換素子13aは、入力電力に応じた熱量と
吸熱板13bにおいて吸熱した熱量とを発熱板13cに
与えることができるので、例えば電気ヒータなどの加熱
手段に比べて同一の入力電力であっても、より高温とな
るように発熱面側において吸着剤を加熱させることがで
きる。また、熱電変換素子13aは、吸熱面側において
吸着剤を常温以下となるように冷却することができる。
【0029】本実施の形態では、特に、熱電変換素子1
3aによって、再生モードとなっている吸着塔4の内部
へと送気される空気を加熱するとともに、吸着モードと
なっている吸着塔3の内部へと送気される空気を冷却す
るので、吸着モード時と再生モード時との吸着剤の温度
変動を大きくすることができ、より多くの量の窒素の脱
着を行うことができる。
【0030】また、本実施の形態では、吸着塔3におい
て窒素が吸着され、低窒素濃度となった空気の一部は、
連通路12を介して、再生モードとなっている吸着塔4
の内部に送気される。吸着塔4の吸着剤には多量の窒素
が吸着しているので、吸着塔4の内部に送気される空気
と吸着塔4内部との窒素の濃度差により、吸着剤から窒
素がより脱離しやすい状態とすることができる。
【0031】さらに、本実施の形態では、加熱側熱交換
器15を、吸熱板13bにおいて吸熱され、低温となっ
た、吸着塔3を通過した空気が通過するので、吸熱板1
3bの温度は若干上昇し、加熱板13aと吸熱板13b
との温度差は小さくなる。そのため、図6に示すよう
に、電子冷凍装置13の作動効率COP(冷却能力/消
費電力)を高くすることができ、電子冷凍装置13を高
効率で作動させることができる。 その結果、少ない消費
電力で必要な冷却能力を得ることができる。
【0032】また、熱電変換素子13aは直流電源によ
って作動するが、AC−DCコンバータなどの変換器を
用いることにより、交流電源や車載電源などによって作
動させることもでき、空質制御装置1を可搬式とするこ
ともできる。さらに、本実施の形態では、電磁弁7、8
の開閉を切り替えることにより、吸気ポンプ2で吸引さ
れた空気は吸着塔3または4へと一定のサイクルで、交
互に送気される。そのため、2つの吸気塔3、4は交互
に再生モードとなるように切り替えられる。なお、一方
の吸着塔が再生モードであると、他方の吸着塔は吸着モ
ードとなっているので、一方の吸着塔(例えば、吸着塔
4)において吸着剤の再生が行われている間、他方の吸
着塔(例えば、吸着塔3)において室内の空気中に含ま
れる吸着成分の吸着を行うことができる。したがって、
吸着剤の再生のために吸着モードをいったん停止するこ
となく、常に、空気中に含まれる吸着成分の吸着を行う
ことができる。
【0033】〔第2の実施の形態〕なお、以上に述べた
第1の実施の形態では、吸着塔を2つ有する2塔式の空
質制御装置について述べたが、図7に示すように1つの
吸着塔を有する1塔式の空質制御装置に本発明を適用し
た実施の形態について述べる。なお、第1の実施の形態
と同様の構成については、第1の実施の形態と同様の符
号を付すとともに説明を省略する。
【0034】空質制御装置20は、吸気ポンプ2と、内
部に吸着剤が充填された吸着塔3と、低窒素濃度となっ
た空気を室内に吐出する吐出口(図示しない)と、これ
らを接続する配管21と、電子冷凍装置22aを有する
熱交換器22と、吸着塔3において窒素などの吸着成分
が吸着され、低窒素濃度となった空気を一時的に貯蔵す
るサージタンク23とを備えている。
【0035】吸着モード時において、吸気ポンプ2によ
って室内から吸引された空気を吸着塔3に送気する配管
21aには吸気ポンプ2をバイパスするバイパス通路2
1bが接続されており、このバイパス通路21bには電
磁弁24が設けられている。また、吸気ポンプ2の下流
側において、配管21aには排気管25が接続されてお
り、この排気管25には電磁弁25aが設けられてい
る。また、配管21aの、バイパス通路21bが接続さ
れる部位と排気管25が接続される部位との間には電磁
弁26が設けられている。なお、電磁弁24、25a、
26の開閉を切り替えることにより、吸着塔3の作動状
態は吸着モード/再生モードに切り替えられる。
【0036】吐出口と吸着塔3とを接続する配管21c
には、電磁弁27aつきのバイパス路27を有する逆止
弁28を介してサージタンク23が接続されている。熱
交換器22は、第1の実施の形態において示した熱交換
器6とほぼ同様の構造を有しているが、その冷却側熱交
換器22bには配管21aが、加熱側熱交換器22cに
は配管21cがそれぞれ設けられている。
【0037】続いて、本実施の形態の作動について述べ
る。なお、図6中、実線矢印は吸着モード時における空
気の流れを、点線矢印は再生モード時における空気の流
れをそれぞれ示す。まず、吸着モード時における作動に
ついて述べる。吸着モードとなると、電磁弁26は開、
電磁弁24、25aは閉となっており、吸気ポンプ2に
よって吸引された室内の空気は吸着塔3の内部に圧送さ
れる。吸着剤によって窒素が吸着され、低窒素濃度とな
った空気は配管21cを経て室内へと吐出されるととも
に、その一部はサージタンク23に貯蔵される。
【0038】この際、吸着塔3の内部に圧送される空気
は電子冷凍装置22aの熱電変換素子(図7中には示さ
ない;第1の実施の形態において述べた熱電変換素子1
3aと同様の熱電変換素子である)によって冷却される
ため、第1の実施の形態において述べたように、吸着塔
の内部に室温の空気を圧送し、吸着塔の内圧を上昇させ
た場合に比べて、吸着剤による窒素の吸着量を増大させ
ることができる。
【0039】続いて、再生モード時における作動につい
て述べる。再生モードとなると、電磁弁24、25aは
開、電磁弁26は閉となり、吸着モード時にサージタン
ク23に貯蔵された低窒素濃度の空気は、電子冷凍装置
22aの熱電変換素子によって加熱された状態で、配管
21cを通過して吸着塔3の内部へと送気される。加熱
された空気が送気されることにより吸着塔3の内部に納
められた吸着剤が加熱されるとともに、吸気ポンプ2に
よって吸着塔3の内部の空気は配管21bおよび排気管
25を経て室外へと排気されるために吸着塔3は減圧さ
れる。その結果、吸着していた窒素は吸着剤から脱離
し、吸着剤の再生が行われる。なお、この際、吸着塔3
の内部に圧送される空気は電子冷凍装置22aの熱電変
換素子によって加熱されるため、第1の実施の形態にお
いて述べたように、吸着塔の内部に室温の空気を圧送
し、吸着塔を減圧させたのみの場合に比べて、吸着剤か
らの窒素の脱離を促進させることができる。
【0040】なお、以上に述べた実施の形態では、吸着
塔を2つ、または1つ有する空質制御装置1に本発明を
適用した実施の形態について述べたが、吸着塔を3つ以
上有する空質制御装置であっても本発明を適用すること
は可能であり、吸着塔の数については特に限定されな
い。また、第1の実施の形態では、複数の吸着塔3、4
を有する空質制御装置1において、配管5b、5cに設
けられた電磁弁7、8の開閉を切り替えることによって
各吸着塔3、4に吸気ポンプ2から吸引された室内の空
気を交互に送気する空質制御装置1について述べたが、
複数の吸着塔を有し、各吸着塔に対して同時に吸気ポン
プから吸引された室内の空気が送気される空質制御装置
に対しても本発明は適用可能である。
【0041】また、第1の実施の形態では、各吸着塔
3、4に接続された配管5b、5cにそれぞれ設けられ
た電磁弁7、8を開閉させることにより、吸気ポンプ2
によって吸引された空気を、2つの吸気塔3、4うちど
ちらの吸着塔に圧送するかを切り替えた実施の形態につ
いて述べたが、例えば、配管の分岐点に設けられた三方
弁などにより切り替えるような形態としてもよい。
【0042】なお、以上に述べた実施の形態において示
した数値などはあくまでも一実施の形態であり、これら
の数値は特に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における空質制御装置の
システム図である。
【図2】本発明の第1実施形態における熱交換器を示す
斜視図である。
【図3】圧力の変動に対する吸着剤の吸着特性の変化を
示す図である。
【図4】圧力の変動および温度の変動に対する吸着剤の
吸着特性の変化を示す図である。
【図5】圧力の変動および温度の変動に対する吸着剤の
吸着特性の変化を示す図である。
【図6】電子冷凍装置の加熱板と吸熱板の温度差に対す
るCOP特性を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態における空質制御装置の
システム図である。
【符号の説明】
1 空質制御装置 2 吸気手段である吸気ポンプ 3 吸着塔 4 吸着塔 5a 吸着時送気手段の一部である配管 5b 吸着時送気手段の一部である配管 5c 吸着時送気手段の一部である配管 5d 再生時送気手段の一部である配管 5e 再生時送気手段の一部である配管 13a 熱電変換素子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内の空気を吸引する吸気手段と、この
    吸気手段によって吸引された前記室内の空気中に含まれ
    る窒素などの吸着成分を吸着する吸着剤が内部に収めら
    れた吸着塔とを有し、 前記吸気手段により吸引した室内の空気を前記吸着塔の
    内部に圧送し、室内の空気中に含まれる吸着成分を前記
    吸着剤に吸着させる吸着モードと、前記吸着塔の内部の
    空気を排気して前記吸着剤に付着している吸着成分を脱
    離させ、吸着剤の再生を行う再生モードとを切り替える
    空質制御装置において、 複数のN型熱電素子およびP型熱電素子が交互に配さ
    れ、通電すると、発熱する発熱面と吸熱する吸熱面とを
    有する熱電変換素子と、 この熱電変換素子の前記発熱面側に設けられ、前記再生
    モード時に前記吸着塔の内部に空気を送気する再生時送
    気手段と、 前記熱電変換素子の前記吸熱面側に設けられ、前記吸着
    モード時に前記吸着塔の内部に空気を送気する吸着時送
    気手段とを有することを特徴とする空質制御装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つの前記吸着塔と、前記吸
    気手段により吸引した室内の空気を前記少なくとも2つ
    の吸着塔のうちどちらに圧送するかを切り替える流路切
    替手段とを有し、前記少なくとも2つの吸着塔のうちど
    ちらか一方の吸着塔を前記吸着モードとし、他方の吸着
    塔を前記再生モードする空質制御装置であって、 前記流路切替手段を切り替えることによって、前記少な
    くとも2つの前記吸着塔を交互に前記再生モードとする
    ことを特徴とする請求項1記載の空質制御装置。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2つの吸着塔の内部を連
    通させる連通路を有し、 この連通路が、前記少なくとも2つの吸着塔のうち前記
    吸着モードである吸着塔の内部に空気を送気する前記再
    生時送気手段であることを特徴とする請求項2記載の空
    質制御装置。
JP9013560A 1997-01-28 1997-01-28 空質制御装置 Withdrawn JPH10202041A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6434955B1 (en) * 2001-08-07 2002-08-20 The National University Of Singapore Electro-adsorption chiller: a miniaturized cooling cycle with applications from microelectronics to conventional air-conditioning

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6434955B1 (en) * 2001-08-07 2002-08-20 The National University Of Singapore Electro-adsorption chiller: a miniaturized cooling cycle with applications from microelectronics to conventional air-conditioning

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