JP2021035654A - Co2分離方法及び設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】CO2を含むガスから固体吸着材を用いてCO2を分離するシステムにおいて、CO2回収率と回収CO2純度はトレードオフの関係にあり、CO2純度を維持したまま、CO2回収率を向上することが課題となっている。【解決手段】脱離工程で、吸着材からCO2を脱離させた後に空隙に残留するCO2を回収するために、冷却(兼パージ工程)で、残存するCO2を追い出す為にガスパージを行い、そのガスを吸着工程に戻すことで、CO2回収率を向上する。【選択図】図2
Description
本発明は、CO2分離方法及び設備に関する。
2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際的枠組み「パリ協定」が2016年11月4日に発効された。2015年12月12日の本協定締結に先立ち、同年7月17日に日本の約束草案として、地球温暖化ガスであるCO2の排出削減・吸収量の確保により、2030年度に2013年度比▲26.0%(2005年度比▲25.4%)の水準(約10億4,200万t-CO2)にすることを国連気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)に提出した。上記を背景として、二酸化炭素排出削減に向けた動きは世界規模で益々進展していくと考えられる。
二酸化炭素(CO2)の排出源としては火力発電、鉄鋼、天然ガス採掘、各種化学産業等多岐に及び、これら排出源からのCO2回収技術は20世紀後半から開発されている。現在までにCO2回収技術として実用化されている方式としては、吸収液を用いた化学吸収、物理吸収法の他、選択的にCO2を透過する膜分離法や混合ガスの液化温度差を利用した深冷分離法等がある。CO2分離回収技術はそれぞれ技術的、コスト的な優劣がそれぞれあるが、大規模プラントからのCO2分離回収技術としてはCO2吸収液を用いた化学吸収法又は物理吸収法が適しているとされている。
但し、CO2吸収液を用いたCO2分離回収技術ではCO2を吸収した吸収液の再生に多大なエネルギーが必要となり、再生に要するエネルギーがCO2回収コスト増加の主たる原因となっていた。この課題に対し、例えば特許文献1に示されるように低温排熱をヒートポンプを利用して高温化して回収する方法や、特許文献2に示されるように蒸気圧縮を利用した凝縮潜熱の排熱抑制等によりCO2再生に要する外部エネルギー投入の削減が検討されている。しかし、これらは吸収液の再生効率の向上という点では有意な方法であるが、構成機器の増加によるシステム複雑化、初期コスト増加を引き起こす。
これに対し、CO2捕捉材として固体のCO2吸着材を用いたCO2回収方法がある。固体吸着材は上述した吸収液に比べて熱容量が小さいため、再生エネルギーを削減可能な技術と考えられ、近年注目されている。
固体吸着材を用いたCO2分離回収方法の一例は特許文献3に記載されている。本特許は、排ガス中のCO2を吸着材に吸着させる吸着工程と、吸着材に吸着されたCO2を脱着する脱着工程とを有し、脱着工程は、吸着材にCO2を吸着する際のCO2分圧より低いCO2分圧を示すパージガス、例えば火力発電プラントのタービン途中もしくはタービンを出た後で抽気した水蒸気を使用するCO2分離回収方法である。
また、特許文献4はボイラー排ガスからのCO2分離回収を目的としたもので、CO2を吸着材により捕捉するCO2吸着工程と、高純度CO2によりCO2吸着塔をパージするパージ工程、水蒸気等の熱エネルギーにより吸着材からCO2を脱離するCO2脱離工程、CO2脱離後の吸着塔を大気、若しくは高純度CO2により冷却する冷却工程から構成される。
産業排ガスからCO2分離回収する際に求められるのは、少ない投入エネルギーで高いCO2回収率とCO2回収純度を得ることである。高いCO2回収率とCO2回収純度を両立させることは非常に難しい。固体のCO2吸着材を用いる場合、CO2吸着工程後、吸着塔のデッドボリューム(空隙)に排ガスが残存したまま脱着工程に移行すると脱着後のガスに排ガス成分が含まれるため、CO2純度が低下する。そこで特許文献4に記載のように吸着工程と脱着工程の間にパージ工程をおくことが望ましい。
また、吸着材からCO2を脱離させる脱着工程では特許文献3及び4に記載のように熱エネルギーとして水蒸気を用いる方法があるが、水蒸気を吸着塔に導入すると脱着ガスの気液分離が必要でシステム複雑化、吸着材に水分が凝縮して吸着性能を低下させる可能性があるといった課題がある。また、適用するシステムに脱着工程に供給可能な水蒸気があるとは限らないし、特許文献3にようにタービンで発電用の水蒸気を抽気すると発電効率の低下を招く。
更に、熱エネルギーを用いてCO2を吸着材から脱着させた場合、その後、吸着材の冷却が必要となるが、特許文献4では大気、若しくは脱着工程後に生成した高純度CO2を冷却ガスとして用いるとある。この場合、冷却過程で吸着材にCO2が吸着するため、排ガス中のCO2を吸着するポテンシャルが低下する。
以上の理由により、特許文献3及び4は「低エネルギー投入」「高CO2回収率」「高CO2純度」を全て満足しているとは言えない。
以上の課題を解決する方法として、二酸化炭素(CO2)を選択的に吸着するCO2吸着材を充填した吸着塔で、排ガスに含まれるCO2を吸着分離するCO2吸着工程と、CO2吸着塔内の空隙に存在する排ガスを吸着工程より圧力を下げることで排出するパージ工程と、吸着材を加熱することで吸着しているCO2を脱離させる脱着工程と、脱離工程よりも低温のCO2を含む排ガスを導入することで吸着材を冷却する冷却工程を含むCO2分離回収方法に関し、前記冷却工程で排出されたガスを冷却および昇圧して吸着工程に戻すガス循環工程を備えることを特徴とするCO2分離回収方法である。
また、前記CO2吸着塔は固定層型の多塔構成とし、各吸着塔でCO2吸着、パージ、CO2脱離、冷却工程を繰返し行うことを特徴とするCO2分離回収方法である。
更に、前記ガス循環工程の途中にCO2濃度検出工程を備え、CO2濃度検出工程にて循環ガス中のCO2濃度が所定濃度以下となった時点で冷却工程から吸着工程へ切り替えることを特徴とするCO2分離回収方法である。
更に、前記ガス循環工程の途中にCO2濃度検出工程を備え、CO2濃度検出工程にて循環ガス中のCO2濃度が所定濃度以下となった時点で冷却工程から吸着工程へ切り替えることを特徴とするCO2分離回収方法である。
本発明によれば、少ないエネルギーで高CO2回収率、高CO2純度を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態について実施例を挙げて説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施例では、本発明のCO2分離回収方法について説明する。図1に本発明に係わるCO2分離回収方法の概念図を示す。ここではCO2固体吸着材を充填した吸着塔1塔を対象として吸着、パージ、脱離、冷却の4工程で吸着塔に供給するガス種とその際の吸着塔内の状態について説明する。
まず、第1工程としてCO2を含んだ排ガスが吸着塔に供給される。排ガス中のCO2が吸着材に捕捉されると吸着塔出口からはCO2を含まない排ガス2が排出される。吸吸着材へ供給する排ガス1の温度は充填する吸着材種に依存する。吸着材が物理吸着若しくは化学吸着どちらのメカニズムによってCO2を捕捉するかによっても適正温度は異なると考えられる。但し、吸収ではなく吸着によりCO2を捕捉する場合、再生に要するエネルギーを考慮するとなるべく低温で吸着可能な吸着材を選定することが望ましい。目安としては100℃以下、望ましくは50℃以下である。吸着工程にて吸着材へのCO2吸着が飽和に達した時点で排ガス1の供給を停止する。その際、吸着塔内の空隙にはCO2を含んだ排ガス1が残留している。
次に、空隙に残留した排ガス1をパージ工程で排出する。排出方法としては吸着塔出口に例えばロータリーポンプのような吸引設備を設置し、ガス吸引により吸着塔の空隙に残留している排ガス1を塔外へ排出する。この際、吸着材に吸着していたCO2のうち、物理吸着により吸着していたCO2の一部が脱離し、空隙に滞留すると考えられる。
次に、脱着工程で吸着材中のCO2を脱離させ、吸着材を再生する。吸着材からのCO2脱離方法としては熱エネルギーを用いた温度スイング法(TSA:Thermal Swing Adsorption)、とガスの圧縮、膨張を推進力とした圧力スイング法(PSA:Pressure Swing Adsorption)があるが、本発明ではTSAを対象とする。加熱温度は吸着塔へ充填する吸着材の特性に依存するが100℃から250℃、CO2脱離特性、前述した吸収液を用いた化学吸収法の再生温度、次工程での吸着材(塔塔)冷却に要する時間等を考慮すると100℃から200℃が望ましい。加熱方法としては例えば吸着塔外部よりヒーターを用いて加熱する方法があるが、外部加熱、内部加熱に因らず、吸着材を加熱できる方法であればいかなる方法でも良い。加熱すると吸着材からCO2が脱離するが、前工程のパージ工程にて吸着塔内は負圧に保たれているので温度が所定温度まで加熱したのち、吸着塔出口ガスラインに設置したロータリーポンプ等の吸引設備で吸着塔内のCO2を塔外へ排出させて回収する。この際、吸着材にはCO2が吸着していない状態となる。また、空隙には若干のCO2が残留すると考えられる。
最後に脱着工程で加熱された吸着材(塔)を冷却する。冷却ガスとしては排ガス1を用いる。但し、排ガス1の供給当初は空隙に残留するCO2が塔外へ排出されるだけでなく、排ガス1にもCO2が含まれるので吸着材の温度が高い状態では大部分のCO2が吸着材に捕捉されずに塔外へ排出される。この冷却ガスをそのまま排気するとCO2を含むガスを排気することとなり、対象設備、プラントのCO2回収率低下を招く。そこで、冷却工程にて吸着塔から排出されたガスはガス循環工程により吸着工程にリサイクルされる。
本実施例の方法により、高いCO2回収率を維持したまま高純度のCO2を回収することができる。
本実施例では本発明に係わるシステムの一例を示す。システム構成図の一例を図2に示す。図2のシステムは吸着材が充填された吸着塔1、外部加熱用の電気ヒーター2、ロータリーポンプ3、冷却器4、圧縮機5から構成される。尚、本実施例では固定層吸着塔4塔構成とした。4つの吸着塔でそれぞれ吸着、パージ、脱着、冷却操作を行う。また、各吸着塔の入口側にはCO2排ガス発生源からガスが供給される排ガス供給管と吸着塔出口配管から入口配管にガスを戻すリサイクル管が接続される。吸着塔の出口側は4系統に分岐される。それぞれ吸着操作時の排ガスを排気する排気管、パージ時の排ガスを排気するパージ管、脱着時に生成するCO2を回収するCO2管、そして冷却時に冷却ガスを吸着操作を行っている吸着塔へリサイクルするリサイクル配管である。このうち、パージ管とCO2管にはロータリーポンプ3が設置される。尚、各吸着塔出口で分岐された各管は集約されて排気、若しくはCO2貯留工程に送られる。
本実施例では第1吸着塔(R1)で吸着、第2吸着塔(R2)でパージ、第3吸着塔(R3)で脱着、第4吸着塔(R4)で冷却操作を行う際のシステムの状態を示す。
まず、吸着操作を行う第1吸着塔では排ガス供給管に設置された弁V011を開き、排ガスを供給する。吸着塔へ充填する吸着材としては活性炭、ゼオライト、酸化セリウム系等固体でCO2を吸着する物質であれば何でもよいが、排ガス中に水分が含まれる場合、吸着材への水分吸着によりCO2吸着阻害が懸念されるため、水分の影響が少ない、例えば酸化セリウム系の吸着材が好ましい。また、充填方法も粒状、ハニカム状、板状等固定層に充填できる形態であれば何でも良い。但し、処理ガス量が大容量となる場合は、圧力損失を考慮し、吸着物質を表面にコーティングしたハニカム状や板状の形態のものが好ましい。吸着材にCO2が捕捉された後のガス(例えばボイラー排ガスであればN2とO2を主成分とするガス)は排気ラインから系外へ排気される。この際、排気ラインに設置された弁V11を開いておく。
パージ操作を行う第2吸着塔では入口側の配管に設置されている弁を全て閉め、出口側のパージ管に設置されているV-21を開けてロータリーポンプ3aで吸着塔の空隙に残留している排ガスを吸引排気する。吸着塔内の圧力が低下すると吸着材に吸着したCO2の一部が脱離する可能性がある。パージ操作に際しては予め吸着塔内の空隙量を計量しておき、空隙に残留した排ガスを吸着塔外へ排出する最小量のガスを吸引するようロータリーポンプを制御することが望ましい。
脱着操作を行う第3吸着塔では吸着塔(吸着材)の加熱によって吸着材からCO2を脱離させる。本実施例では吸着塔に外部加熱式の電気ヒーター2を設置した。吸着塔及び充填されている吸着材を加熱できるものであれば外部/内部加熱式いずれでもよく、また、加熱方法も電気ヒーターの他、例えば水蒸気のように熱を持った媒体であればいずれの方法でもよい。脱着操作ではヒーターで吸着塔を加熱し、所定の温度となったら吸着塔出口のCO2管に設置されている弁V33を開き、ロータリーポンプ3bを起動して脱離したCO2を吸着塔外へ排出する。
冷却操作を行う第4吸着塔では、ヒーター停止後、排ガス供給管に設置されている弁V041、及びリサイクル管に設置されている弁V44を開き、排ガス供給管から排ガスを供給する。脱着工程で吸着塔から完全にCO2を排出することが好ましいが、排出できなかったCO2が一部空隙に残留すると考えられる。その空隙に残留するCO2を冷却操作時に回収することを目的として、冷却ガスをリサイクルラインを通じて吸着操作を行っている吸着塔に戻すことが本発明の特徴の一つである。吸着塔から排出された排ガスは吸着操作に供給する排ガスよりも温度が高い為、リサイクル配管に設置されている冷却器4aにより冷却された後、圧縮器5により昇圧されて吸着操作中の吸着塔に戻される。ここで、圧縮器5により昇圧するのは冷却操作にて吸着塔に供給された排ガスは圧力損失により若干供給圧よりも低下していると考えられる。この圧損分を補填する役割として圧縮機を設置する。また、ガスを断熱圧縮すると温度が上がる可能性がある。圧縮機5の後流に冷却器4bを設置したのは、断熱圧縮によりリサイクルガス温度が吸着温度よりも上がった場合にガスを冷却するためであるが、圧損分の昇圧で上昇するΔTが無視できるほど小さい場合は冷却器4bの設置は不要である。
本実施例の方法により、高いCO2回収率を維持したまま高純度のCO2を回収することができる。
本実施例では、CO2分離回収システムの別のシステム例及び運転制御方法の一例を示す。図3は第1吸着塔(R1)でパージ、第2吸着塔(R2)で脱着、第3吸着塔(R3)で冷却、第4吸着塔(R4)で吸着操作を行う際のシステムの状態であり、且つ、リサイクル配管にCO2分析計6aを設置した構成である。吸着、パージ、脱着、冷却操作を実施している各吸着塔の状態については実施例2と同様であるため詳細は割愛する。
本実施例の特徴はリサイクル配管にCO2分析計を設置したことである。冷却操作はCO2を含んだ排ガスを用いて実施する。吸着材の温度が高い場合は吸着材にCO2は吸着せずに出口から排気され、リサイクル配管を通って吸着中の吸着塔へリサイクルされるが冷却過程で吸着材の温度が低下すると吸着材にCO2が吸着し、出口排ガス中のCO2濃度が低下する。そして、出口排ガス中のCO2濃度が十分低く、例えばCO2分析計の検出限界以下になったら吸着材の温度が吸着操作に移行できる温度となったことなので冷却操作は終了となる。本実施例で設置したCO2分析計はリサイクル配管内のガス中CO2濃度を測定し、冷却操作から吸着操作に移行するタイミングを計るために用いる。
本実施例では、CO2分離回収システムの別のシステム例及び運転制御方法の一例を示す。図4は第1吸着塔(R1)で脱着、第2吸着塔(R2)で冷却、第3吸着塔(R3)で吸着、第4吸着塔(R4)でパージ操作を行う際のシステムの状態であり、且つ、吸着塔出口のパージ配管にCO2分析計6bを設置した構成である。吸着、パージ、脱着、冷却操作を実施している各吸着塔の状態については実施例2と同様であるため詳細は割愛する。
パージ操作では吸着操作後に吸着塔の空隙に残留する排ガスをロータリーポンプ3aで吸引し、吸着塔内を脱圧することで空隙の排ガスを排出する。ここで課題となるのは、実施例2でも記載した通り、脱圧操作により、吸着材に吸着していたCO2、特に物理吸着分が吸着材から脱離すると考えられる。脱離したCO2も吸着塔から排出するとCO2回収率が低下する。本課題に対し、パージ配管にCO2分析計を設置し、パージ排出ガス中のCO2濃度が所定の濃度以上となったらロータリーポンプによる吸引を停止し、パージ操作を終了する。
本実施例により、吸着操作で一旦吸着材に吸着したCO2をパージ操作で排出することを防ぐことができ、CO2回収率低下を抑制することができる。
本実施例では、CO2分離回収システムの別のシステム例及び運転制御方法の一例を示す。図5は第1吸着塔(R1)で冷却、第2吸着塔(R2)で吸着、第3吸着塔(R3)でパージ、第4吸着塔(R4)で脱着操作を行う際のシステムの状態であり、且つ、吸着塔出口の排ガス配管にCO2分析計6cを設置した構成である。吸着、パージ、脱着、冷却操作を実施している各吸着塔の状態については実施例2と同様であるため詳細は割愛する。
吸着操作では、吸着材に排ガス中のCO2が吸着している状態であれば出口排ガス中にCO2が含まれないが、吸着操作の過程で吸着材に吸着可能なCO2量が飽和し、出口排ガス中のCO2濃度が徐々に増加すると考えられる。吸着操作時の吸着塔出口排ガスは大気に排気される可能性が高い為、この出口排ガス中にCO2が含まれるとCO2回収率の低下に繋がる。そこで、吸着塔出口の排ガス配管にCO2分析計を設置し、排ガス配管内を流れるガス中のCO2濃度が所定濃度以上となったら吸着塔への排ガスの供給を停止する。
本実施例により、吸着操作で吸着塔から破過したCO2の排気によるCO2回収率低下を抑制することができる。
1…吸着塔、2…ヒーター、3…ロータリーポンプ、4…冷却器、5…圧縮機,6…CO2分析計
Claims (12)
- 二酸化炭素(CO2)を選択的に吸着するCO2吸着材を充填した吸着塔で、排ガスに含まれるCO2を吸着分離するCO2吸着工程と、CO2吸着塔内の空隙に存在する排ガスを排出するパージ工程と、吸着材を加熱することで吸着しているCO2を脱離させる脱着工程と、脱離工程よりも低温のCO2を含むガスを導入することで吸着材を冷却する冷却工程を含むCO2分離回収方法に関し、前記冷却工程で排出されたガスを冷却および昇圧して吸着工程に戻すガス循環工程を備えることを特徴とするCO2分離回収方法。
- 請求項1に記載のCO2分離回収方法において、前記パージ工程は吸着工程より圧力を下げることで空隙に残留するガスを排出することを特徴とするCO2分離回収方法。
- 請求項1、2に記載のCO2分離回収方法において、前記冷却工程へ導入する脱離工程よりも低温のCO2を含むガスはCO2吸着工程へ供給する排ガスと同一であることを特徴とするCO2分離回収方法。
- 請求項1〜3に記載のCO2分離回収方法において、前記CO2吸着塔は固定層型の多塔構成とし、各吸着塔でCO2吸着、パージ、CO2脱離、冷却工程を繰返し行うことを特徴とするCO2分離回収方法。
- 請求項1〜4に記載のCO2分離回収方法において、前記ガス循環工程の途中にCO2濃度検出工程を備え、CO2濃度検出工程にて循環ガス中のCO2濃度が所定濃度以下となった時点で冷却工程から吸着工程へ切り替えることを特徴とするCO2分離回収方法。
- 請求項1〜4に記載のCO2分離回収方法において、前記吸着塔の出口にCO2濃度検出工程を備え、吸着工程又は/及びパージ工程における吸着塔出口ガス中のCO2濃度が所定濃度以上となったら次工程に移行することを特徴とするCO2分離回収方法。
- 請求項1〜6に記載のCO2分離回収方法において、前記CO2吸着材はCeを含む酸化物であることを特徴とするCO2分離回収方法。
- 二酸化炭素(CO2)を選択的に吸着するCO2吸着材を充填した吸着塔で、排ガスに含まれるCO2を吸着後、CO2吸着塔内の空隙に存在する排ガスを排出して吸着塔をパージし、吸着材を加熱することで吸着しているCO2を脱離させ、脱離工程よりも低温のCO2を含むガスを導入することで吸着材を冷却する操作を繰り返すCO2分離回収設備に関し、冷却時に吸着塔から排出されたガスを冷却および昇圧して吸着工程に戻すリサイクルラインを備えることを特徴とするCO2分離回収設備。
- 請求項8に記載のCO2分離回収設備において、吸着塔出口ラインにポンプやエゼクタ等のガス吸引設備を備え、吸着塔内のパージはガス吸引設備により吸着塔内のガスを吸引し、吸着操作時より圧力を下げることで空隙に残留するガスを排出することを特徴とするCO2分離回収設備。
- 請求項8、9に記載のCO2分離回収設備において、CO2吸着塔は固定層型の多塔構成とし、各吸着塔でCO2吸着、パージ、CO2脱離、冷却工程を繰返し行うことを特徴とする二酸化炭素回収設備。
- 請求項8〜10に記載のCO2分離回収設備において、前記リサイクルラインにCO2分析計を備え、CO2分析計にて循環ガス中のCO2濃度が所定濃度以下となった時点で冷却操作から吸着操作へ切り替えることを特徴とするCO2分離回収設備。
- 請求項8〜11に記載のCO2分離回収設備において、前記吸着塔の出口にCO2分析計を備え、吸着操作又は/及びパージ操作時における吸着塔出口ガス中のCO2濃度が所定濃度以上となったら次工程に移行することを特徴とするCO2分離回収方法。
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