JPH10200100A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH10200100A
JPH10200100A JP125497A JP125497A JPH10200100A JP H10200100 A JPH10200100 A JP H10200100A JP 125497 A JP125497 A JP 125497A JP 125497 A JP125497 A JP 125497A JP H10200100 A JPH10200100 A JP H10200100A
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semiconductor substrate
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Seiji Sogo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐圧型半導体装置において、高電界を緩和
するための領域中の半導体基板表面付近における電界の
分布を均一化し、耐圧特性を向上させる。 【解決手段】 N- 型半導体基板1の主面側には、2つ
のN+ 型領域5と、2つのN+ 型領域5の間に形成され
たN- 型領域2と、N- 領域5に取り囲まれたP- 型の
逆導電型層3と、N- 型領域2と一方のN+ 型領域5と
の間に設けられたチャネル領域となるP- 領域4とが設
けられている。半導体基板1の上には酸化膜6と、酸化
膜6の上面側の凹部に埋め込まれた逆台形の導電プレー
ト7とが形成されている。半導体装置に高電圧が印加さ
れても、逆台形の導電プレート7に沿った等電位線を生
ぜしめることにより、N- 領域6における電界分布が均
一化される。また、導電プレート7と酸化膜6とが平坦
化されているので、上方の層間絶縁膜9を平坦化処理す
る必要がなく、製品間のばらつきも低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電気装置等の
負荷に対するスイッチとして用いられる高耐圧特性を有
する半導体装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気装置の負荷に対するスイッチ
として高耐圧特性を有するMOSFETが利用されるよ
うになっている。このようなMOSFETは、誘導性負
荷によって生じる逆起電力のために高電圧がドレイン電
極に印加されたとき、半導体基板中の電界の集中を緩和
することにより、半導体装置の破壊を防ぐように構成さ
れている。
【0003】図5は、従来より用いられているこの電界
集中を緩和する様々な技術の一つの例であって、例えば
特開平6−77470号公報等に記載されている高耐圧
特性を有する横型MOSFET(横型DMOSFET)
の構造を示す断面図である。同図に示すように、N- 型
の半導体基板12内には、チャネルを形成するためのP
+ 型領域13と、ソースとなるN+ 型領域14と、ドレ
インとなるN+ 型領域15とが形成されている。また、
半導体基板12の上に、酸化膜16と、多結晶シリコン
より構成される導電プレート17とが順次形成されてい
る。この導電プレート17のうちの1つがゲート電極1
7aとなっている。さらに、基板上には、層間絶縁膜1
8と、アルミ配線によるドレイン電極19とが設けられ
ている。そして、ゲート電極17a以外の導電プレート
17は電気的にフローティングの状態である。
【0004】以上のように構成された半導体装置につい
て、以下、その動作を説明する。N+ 型領域15及び半
導体基板12にはドレイン電極19を介して高電位が印
加され、ゲート電極17aには通常数V程度の低電位が
印加される。一方、上述のように、ゲート電極17aを
除く導電プレート17の電位はフローティングの状態で
ある。フローティングの状態である導電プレート17の
電位は、酸化膜16を挟んだ半導体基板−導電プレート
間の容量と、層間絶縁膜18を横方向に挟んだゲート電
極−導電プレート間の容量と、層間絶縁膜17を横方向
に挟んだドレイン電極−導電プレート間の容量とによっ
て決定される。そして、各導電プレート17間の間隔を
適宜調整することで容量を最適化し、各導電プレート1
7間の電位差を高電位から低電位へと均等に分布させる
ことが可能に構成されている。そして、各導電プレート
における電位分布を最適化することによって、半導体基
板の表面付近に局所的な電界の集中が生じないようにし
て、横型DMOSFETの耐圧特性の向上を図ってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の横型DMOSFETの構造によっては十分な耐圧特
性の向上効果が必ずしも得られないという問題があっ
た。そこで、その原因について追求した結果、以下のよ
うな知見が得られた。
【0006】図6は、図5の一部を拡大した断面図であ
る。ただし、等方的に拡大したものではなく、問題点を
理解しやすいように特定部分を特定方向にのみに拡大し
た図である。導電プレート17は、酸化膜16上に全面
に堆積された後にドライエッチング等によって必要な大
きさに加工されているので、導電プレート17の断面形
状は底面側が広い台形となってしまう。そして、等電位
線は導電プレート17の側面形状に沿った分布となり、
このような導電プレート17の形状によって半導体基板
12の表面に近いほど電位分布は密になり、遠いほど疎
になる。つまり、半導体基板12の表面付近における電
位分布は、各導電プレート17の間隙の直下では密にな
り、導電プレート17の直下では疎になる。このため、
実際には、図6に示すような等電位線の分布のアンバラ
ンスが生じて局所的に電界の集中が起こる。そして、こ
の局所的に電界が集中する部分で酸化膜16等の絶縁破
壊が生じやすくなるので、あまり高い電圧をドレイン領
域に印加することができず、高い耐圧特性を発揮するこ
とができないおそれがある。
【0007】さらに、層間絶縁膜18は、製造工程上、
酸化膜16および導電プレート17の両方に跨って堆積
されるので、層間絶縁膜18を堆積した状態では、図6
に示すように、層間絶縁膜18の表面には酸化膜16の
表面と導電プレート17の表面の高さの違いによる段差
が存在している。そのために、層間絶縁膜18の上に形
成されるアルミニウム等で構成されるドレイン電極19
等が段差に起因する断線を起こすことがある。そこで、
一般的な製造工程では、層間絶縁膜18のエッチバック
を行って、層間絶縁膜18の表面を平坦化してから、後
の工程を行うようにしている。ところが、このようなエ
ッチバックを行うことによって、層間絶縁膜18の厚み
及び形状は、製品間でばらつきを生じることになる。そ
して、このように層間絶縁膜18の厚みや形状によって
定まる容量値の製品間でのばらつきが生じる結果、たと
え導電プレート17の距離が最適になるように各部の寸
法を設計していても、層間絶縁膜18の容量値が変化す
ることで各導電プレート17の間の電位差が最適値から
ずれてしまうことになる。図7は、このような層間絶縁
膜18の厚みや形状のばらつきによって生じる各導電プ
レート17及び各導電プレート間の電位の不均一状態を
も示している。
【0008】すなわち、このような層間絶縁膜18の厚
みや形状のばらつきによっても、半導体基板12の表面
付近で局所的に電界が集中する場所が生じるので、その
場所における酸化膜16等の絶縁破壊が生じやすくな
り、耐圧特性が安定しないという不具合がある。
【0009】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、半導体装置において、半導体基板の
表面付近で局所的な電界集中を回避する手段を講ずるこ
とにより、耐圧特性の向上を安定化とを図ることにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、請求項1〜6に記載されている第1の
半導体装置に関する手段と、請求項7〜12に記載され
ている第2の半導体装置に関する手段とを講じている。
【0011】本発明の第1の半導体装置は、請求項1に
記載されているように、半導体基板と、上記半導体基板
の主面側に形成され外部から印加される電圧に応じて作
動するように構成された能動領域と、上記半導体基板内
における上記能動領域の外部又は内部に形成され、上記
能動領域の電界を緩和するための保護領域と、少なくと
も上記保護領域の上に形成された絶縁膜と、上記保護領
域に対峙して上記絶縁膜の上面に所定間隔をおいて形成
された複数の凹部と、上記各凹部内に埋め込まれ、外部
から電圧が印加されたときの電位が高電位から低電位ま
で分布するように構成された複数の導電体とを備えてい
る。
【0012】これにより、外部から高電圧が印加された
ときにも、各導電体の電位分布が高電位から低電位へと
順次分布するので、保護領域における電界の緩和作用が
確実に得られる。しかも、導電体が絶縁膜の凹部に埋め
込まれているので、導電体が絶縁膜上に形成されている
場合のごとく、導電体の上面と絶縁膜の上面との間に大
きな段差が生じない。したがって、絶縁膜や導電体の上
に層間絶縁膜等の誘電体膜が形成される際にも、この誘
電体膜を平坦化する必要がないので、誘電体膜の厚みや
形状がほぼ均一になり、各導電体の電位分布の製品間に
おけるばらつきが抑制される。すなわち、設計値に応じ
た耐圧特性を確実に発揮することが可能になる。
【0013】請求項2に記載されているように、請求項
1において、上記凹部の側面を上記絶縁膜の上面に垂直
な方向に対して傾斜させることができる。
【0014】これにより、凹部に埋め込まれる導電体に
よって絶縁膜内に生じる等電位線を適宜調整することが
でき、最適の耐圧特性を得ることが可能になる。
【0015】請求項3に記載されているように、請求項
1において、上記導電体の断面形状は逆台形であること
が好ましい。
【0016】請求項4に記載されているように、請求項
1において、上記導電体は、その上面の面積が底面の面
積より広いことが好ましい。
【0017】請求項3又は4により、導電体の側面に沿
って絶縁膜内に生じる電位線が下方に向かって広がる形
となるので、半導体基板の表面付近における電界の局所
集中が緩和される。したがって、能動領域の両極部に印
加できる電圧をさらに高くすることができる。すなわ
ち、半導体装置の耐圧特性が向上することになる。
【0018】請求項5に記載されているように、請求項
1,2,3又は4において、上記導電体の上面と上記絶
縁膜の上面とは共通の平面内にあることが好ましい。
【0019】これにより、請求項1の作用がより顕著に
得られることになる。
【0020】請求項6に記載されているように、請求項
1,2,3,4又は5において、上記能動領域を、高濃
度の第1導電型不純物を含むソース領域及びドレイン領
域を両端に配置し、かつソース領域に隣接して第2導電
型不純物を含むチャネル領域を設けて構成し、上記保護
領域を、上記ドレイン領域と上記チャネル領域との間に
低濃度の第1導電型不純物を導入して構成し、少なくと
も上記チャネル領域の上に絶縁ゲートを設けることがで
きる。
【0021】これにより、上記各請求項の作用を有する
高耐圧型の電界効果トランジスタが得られることにな
る。
【0022】本発明の第2の半導体装置は、請求項7に
記載されているように、半導体基板と、上記半導体基板
の主面側に形成され外部から印加される電圧に応じて作
動するように構成された能動領域と、上記能動領域内の
領域に第1導電型不純物を導入して形成された第1の不
純物拡散領域と、能動領域内の上記第1の不純物拡散領
域に隣接する領域に第2導電型不純物を導入して形成さ
れチャネル領域として機能する第2の不純物拡散領域
と、上記第1の不純物拡散領域によって取り囲まれる領
域に形成され低濃度の第2導電型不純物を含む逆導電型
層と、上記逆導電型層の上に形成された絶縁膜と、上記
逆導電型層に対峙して上記絶縁膜の上面に所定間隔をお
いて形成された複数の凹部と、上記各凹部内に埋め込ま
れ、外部から電圧が印加されたときの電位が高電位から
低電位まで分布するように構成された複数の導電体とを
備え、外部から電圧が印加された状態で、第1不純物拡
散領域と逆導電型不純物拡散層との間のPN接合部から
空乏層が広がるように構成されている。
【0023】これにより、導電体の下方に存在する第1
の不純物拡散領域によって能動領域内の電界が緩和され
るが、各導電体の電位分布が高電位から低電位へと順次
分布するので、請求項1と同様の第1の不純物拡散領域
における電界の緩和作用が確実に得られる。しかも、能
動領域に電圧が印加された状態で、第1不純物拡散領域
と逆導電型不純物拡散層との間のPN接合部から空乏層
が広がり、電位差がこの空乏層に生じる。したがって、
各導電体の電位を適宜調整することにより、半導体基板
の表面付近における電界の集中が緩和される。
【0024】請求項8に記載されているように、請求項
7において、上記凹部の側面を上記絶縁膜の上面に垂直
な方向に対して傾斜させることができる。
【0025】これにより、凹部に埋め込まれる導電体に
よって絶縁膜内に生じる等電位線を適宜調整することが
でき、最適の耐圧特性を得ることが可能になる。
【0026】請求項9に記載されているように、請求項
7において、上記導電体の断面形状は逆台形であること
が好ましい。
【0027】請求項10に記載されているように、請求
項7において、上記導電体は、その上面の面積が底面の
面積より広いことが好ましい。
【0028】請求項9又は10により、導電体の側面に
沿って絶縁膜内に生じる電位線が下方に向かって広がる
形となるので、半導体基板の表面付近における電界の局
所集中が緩和される。したがって、能動領域の両極部に
印加できる電圧をさらに高くすることができる。すなわ
ち、半導体装置の耐圧特性が向上することになる。
【0029】請求項11に記載されているように、請求
項7,8,9又は10において、上記導電体の上面と上
記絶縁膜の上面とは共通の平面内にあることが好まし
い。
【0030】これにより、請求項1の作用がより顕著に
得られることになる。
【0031】請求項12に記載されているように、請求
項7,8,9,10又は11において、上記能動領域
を、高濃度の第1導電型不純物を含むソース領域及びド
レイン領域を両端に配置し、かつソース領域に隣接して
上記チャネル領域となる第2の不純物拡散領域を設けて
構成し、上記第1の不純物拡散領域を上記ドレイン領域
に隣接して設け、少なくとも上記チャネル領域の上に絶
縁ゲートが設けることができる。
【0032】これにより、上記各請求項の作用を有する
高耐圧型の電界効果トランジスタが得られることにな
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は本実
施形態に係る高耐圧半導体装置の断面図である。同図に
示すように、P- 型の半導体基板1内には、MOSFE
Tとして動作する能動領域が設けられており、この能動
領域内には電圧を受ける両極部、つまり、ソース領域及
びドレイン領域(又はドレインコンタクト領域)として
機能する2つのN+ 領域5が形成されている。そして、
この2つのN+ 領域5の間には、両者間の電圧によって
半導体基板内に生じる電界を緩和するための保護領域と
して機能するN- 型領域2と、チャネル領域として機能
するP- 型領域4とが設けられている。また、2つのN
+ 領域5の間における半導体基板1の上には、熱酸化に
よって形成された酸化膜6が設けられている。そして、
この酸化膜6上のソース側端部から酸化膜6の側面及び
半導体基板1上に跨る領域には、不純物を含む多結晶シ
リコンより構成されるゲート電極8が形成されている。
さらに、基板上に第1層間絶縁膜9aが堆積されてお
り、この第1層間絶縁膜9aの上に、ドレイン電極10
とソース電極11とが形成され、このドレイン電極10
及びソース電極11は、第1層間絶縁膜9aに形成され
たコンタクトホールを介してドレイン領域及びソース領
域である各N+ 領域5にそれぞれ接続されている。そし
て、ドレイン電極10は、第1層間絶縁膜9aに形成さ
れたコンタクトホールを介してソース側に近接した1つ
の導電プレート7に接続されている。なお、第1層間絶
縁膜9aの上には、第2層間絶縁膜9bが堆積されてい
る。
【0034】ここで、本実施形態の第1の特徴は、酸化
膜6の表面付近に一定の間隔を隔てて不純物を含む多結
晶シリコンより構成される複数の導電プレート7が埋め
込まれて導電プレート7と酸化膜6との上面が平坦化さ
れている点と、この導電プレート7の側面が下方に向か
って狭まるように傾斜している点とである。つまり、導
電プレート7は、チャネル方向に平行な断面(図1に示
す断面)内で、台形の頂辺が下方に底辺が上方に位置し
て構成される逆台形形状を有している。言い換えると、
酸化膜6で構成される各導電プレート7間の間隙領域は
下方に向かうほど拡大している。
【0035】また、本実施形態の第2の特徴は、N- 領
域2のうち酸化膜6の下方に位置する半導体基板1の表
面付近の領域に、低濃度のP型不純物(例えばボロン)
を導入してなる逆導電型層3が形成されていて、この逆
導電型層3が接地されている点である。
【0036】本実施形態では、以上の構造上の特徴によ
って、上記従来のDMOSFETに比べて以下のような
有利な効果を得ることができる。
【0037】第1に、導電プレート7が逆台形に形成さ
れていることによって、ドレイン電極10に高電位が、
ソース電極11に低電位が印加されると、酸化膜6に埋
め込まれた導電プレート7がフローティング状態になる
ことで、従来のDMOSFETと同様の電位分布の安定
化を図ることができるとともに、導電プレート7の下方
の酸化膜6における電位分布をより均一にすることがで
きる。
【0038】図2は、この導電プレート7による電位分
布の均一化作用を説明するために、図1の一部を拡大し
て示す断面図である。上述のように、等電位線は導電プ
レート7の側面形状に沿って分布するので、等電位線は
酸化膜6内で下方に向かうほど広がるように分布する。
従って、半導体基板1の表面付近における等電位線は、
各導電プレート7の間隙の直下から導電プレート7の直
下までほぼ均一に分布することになり、上記従来のDM
OSFETの構造による場合(図6参照)のごとく、半
導体基板1の表面付近の領域において導電プレート7の
間隙領域の下方領域だけしかもその一部に電圧が局所集
中するようなことがない。したがって、半導体基板1の
表面付近における電位分布の均一化を図ることができ、
よって、DMOSFETの耐圧特性を高めることができ
るのである。
【0039】ただし、各導電プレート7が必ずしも逆台
形である必要はなく、下方に向かって横断面積が拡大す
るように構成されていれば、側面に沿って分布する等電
位線が半導体基板表面に向かって広がるので、従来の構
造よりは、半導体基板1の表面付近における電界の集中
をある程度緩和することが可能である。
【0040】また、導電プレート7の表面と酸化膜6の
表面が同一の高さで平坦となっていることにより、以下
の効果が得られる。すなわち、上記従来のDMOSFE
Tの構造であると、製造工程において、熱酸化膜で形成
される絶縁膜の上に導電プレートである多結晶シリコン
を堆積した後、別の配線であるアルミ電極との絶縁のた
めに層間絶縁膜を形成するという手順で行わざるを得な
い。このときに、多結晶シリコンを堆積している場所と
堆積していない場所での層間絶縁膜表面の段差(図6参
照)が、本実施形態の構造では生じない。すなわち、本
実施形態の構造では、酸化膜6と導電プレート7との上
面が平坦化されているので、酸化膜6上における第1層
間絶縁膜9aの膜厚は均一である。これにより、段差を
解消するために上記従来のDMOSFETで行っていた
平坦化のためのエッチバックが必要でないことから、導
電プレート7上の第1層間絶縁膜9aの膜厚が減少しな
いので、横方向における第1層間絶縁膜9aの容量値は
減少しない。その結果、層間絶縁膜9aがエッチバック
される場合と比較して、多結晶シリコン間にて絶縁可能
な電位差が大きくなり、耐圧特性が向上する。さらに、
エッチング工程が不要なため、層間絶縁膜9aの厚さや
形状のばらつきが解消され、よって、特性のばらつきも
解消される。
【0041】ただし、導電プレート7と酸化膜6との上
面が完全に平坦化されている必要はない。導電プレート
7が酸化膜6の凹部に埋め込まれていることだけでも、
導電プレート7と酸化膜6との間の段差が小さくなるの
で、第1層間絶縁膜9aを平坦化する必要性も低減す
る。したがって、この場合にも、上述の効果をある程度
発揮することができる。
【0042】さらに、本実施形態では、導電プレート7
の下方におけるN- 型領域2内にP- 型の逆導電型層3
を形成していることにより、以下の効果を発揮すること
ができる。
【0043】このP- 型の逆導電型層3及び半導体基板
1の電位は接地電位に設定されているので、N- 型領域
2にドレイン側のN+ 型領域5を介して高電圧が印加さ
れた場合、両領域2,3間及び1,2間に形成されるP
N接合部の接合面から空乏層が広がる。特に、P- 型の
逆導電型層3はほぼ完全に空乏化する。そして、領域
1,2間の空乏層と領域2,3間の空乏層とが合わさる
ことにより、領域2と半導体基板1との間に大きな空乏
層が形成される。この空乏層には、領域2に領域5を介
して印加される高電圧と半導体基板1に印加される接地
電位との差に相当する電位差が生じる。すなわち、逆導
電型層3が存在しない場合と比較すると、半導体基板1
の表面付近における空乏層の広がりが大きくなることに
より、表面付近における電界集中が緩和される。この結
果、耐圧特性が向上する。さらに、その上方に導電プレ
ート7が存在していることで半導体基板1の表面付近の
電界集中が緩和されるために、空乏層の広がりによる電
界集中緩和作用と、導電プレートによる電界集中緩和作
用とが相俟って、顕著な耐圧特性の向上効果を得ること
ができ、よって、信頼性の向上を図ることができる。
【0044】図3は、本実施形態によるDMOSFET
の導電プレート7の距離に対する電位分布の様子を示
す。導電プレート7を逆台形形状にし、導電プレート7
の下方に位置するN- 領域2内にP- 型の逆導電型層3
を形成することにより、導電プレート7間での均等な電
位分布が得られる。
【0045】なお、本実施形態では、導電プレート7を
不純物を添加した多結晶シリコンで構成しているが、本
発明は斯かる実施形態に限定されるものではない。導電
プレート7を、多結晶シリコン以外の導電体、例えばア
ルミニウムなどの金属によって構成してもよい。また、
本実施形態では、酸化膜6を熱酸化膜で構成したが、酸
化膜6をCVD法によって形成される酸化膜で構成して
もよいことはいうまでもない。
【0046】次に、本実施形態の半導体装置の製造工程
について、図4(a)〜(d)を参照しながら説明す
る。
【0047】まず、図4(a)に示す工程で、ドレイン
形成領域を開口したレジストマスク(図示せず)を用い
て、P型半導体基板1内に燐イオンの注入と熱拡散とを
行い、ドレイン領域として機能するN- 型領域2を互い
に所定の間隔を隔てるように形成する。さらに、逆導電
型層形成領域を開口したレジストマスク(図示せず)を
用いて、N- 領域2内にボロンイオンの注入と熱拡散と
を行って、P- 型の逆導電型層3を形成する。ただし、
この後の工程も含め、不純物の活性化のための熱拡散
は、各領域について同時に行ってもよい。
【0048】その後、図4(b)に示す工程で、各N-
型領域2間に位置する半導体基板1内に、ボロンイオン
を注入してチャネル領域となるP- 型領域3を形成す
る。さらに、熱酸化を行ってP- 型領域3の上に酸化膜
6を約1000nmの厚みまで成長させる。
【0049】ついで、図4(c)に示す工程で、レジス
トマスクの形成とウェットエッチとを行って、酸化膜6
に深さが500nm程度で下方に向かって狭まるテーパ
ー状の凹部を形成する。その後、基板上に不純物が添加
された多結晶シリコン膜を堆積し、レジスト膜の形成と
多結晶シリコン膜のエッチングとを行って、凹部を多結
晶シリコンで埋め込んでなる導電プレート7と、酸化膜
6の上面の端部から側面及び半導体基板1上に跨るゲー
ト電極8とを形成する。この工程により、酸化膜6と導
電プレート7の表面の高さが同一となっている。また、
埋め込まれた導電プレート7は、表面部分の面積が底面
部分の面積よりも広い逆台形をしている。すなわち、上
記従来のDMOSFETにおける導電プレート17(図
6参照)と比較すると、本実施形態の製造工程で形成さ
れる導電プレート7の底面と側面との間の角度は図1に
示す断面内で鈍角となり、しかも段差部分はなくなって
いるという点が大きな特徴である。
【0050】ついで、図4(d)に示す工程で、ドレイ
ンコンタクト形成領域とソース形成領域とを開口したレ
ジストマスク(図示せず)を用いて、N- 領域2及びP
- 領域4内にヒ素イオンを注入し、各N+ 型領域5を形
成する。次に、基板上にリンをドープしたガラス層を厚
さ約1.5μmで形成して第1層間絶縁膜9aを形成
し、この第1層間絶縁膜9aに、各N+ 領域5及び特定
の導電プレート7に到達する接続孔を形成する。その
後、コンタクトホールを埋め第1層間絶縁膜9a上に延
びるアルミニウム膜を形成した後、このアルミニウム膜
をパターニングして、ドレイン電極10およびソース電
極11を形成する。その後、基板上に第2の層間絶縁膜
9bを形成する。
【0051】以上の製造工程によって、図1に示す半導
体装置を容易に形成することができる。
【0052】なお、上記実施形態では、半導体装置がD
MOSFETである場合について説明したが、本発明は
斯かる実施形態に限定されるものではなく、高電圧が印
加される能動領域を有する半導体装置であればDMOS
FET以外の半導体装置についても適用できるものであ
る。
【0053】
【発明の効果】請求項1〜6によると、半導体基板内の
能動領域の電界を緩和するための保護領域上に絶縁膜を
設け、この絶縁膜の上面に形成された複数の凹部に導電
体を設けて、外部から高電圧が印加されたときにこの導
電体の電位を高電位から低電位に分布させるようにした
ので、絶縁膜と導電体との段差の低減により製品間にお
ける特性のばらつきを抑制することにより、半導体装置
の耐圧特性の向上を図ることができる。
【0054】請求項7〜12によると、半導体基板内の
能動領域の電界を緩和するための領域に能動領域に電圧
が印加された状態で空乏層が広がるように構成されたP
N接合部を設けたので、半導体基板表面における電界の
集中を緩和することができ、よって、半導体装置の耐圧
特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るDMOSFETの断面図
である。
【図2】図1の一部を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明の半導体装置の各導電プレートにおける
電位分布の均一性を説明するための図である。
【図4】第1の実施形態に係るDMOSFETの製造工
程を示す断面図である。
【図5】従来のDMOSFETの断面図である。
【図6】図6の一部を拡大して示す断面図である。
【図7】従来の半導体装置の導電プレートにおける電位
分布のばらつきを説明するための図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 N- 型領域(保護領域,第1の不純物拡散領
域) 3 逆導電型層 4 P- 型領域(第2の不純物拡散領域) 5 N+ 型領域(ソース領域,ドレイン領域) 6 酸化膜(絶縁膜) 7 導電プレート(導電体) 8 絶縁ゲート 9a 第1層間絶縁膜9b 第2層間絶縁膜 10 ドレイン電極 11 ソース電極

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 上記半導体基板の主面側に形成され外部から印加される
    電圧に応じて作動するように構成された能動領域と、 上記半導体基板内における上記能動領域の外部又は内部
    に形成され、上記能動領域の電界を緩和するための保護
    領域と、 少なくとも上記保護領域の上に形成された絶縁膜と、 上記保護領域に対峙して上記絶縁膜の上面に所定間隔を
    おいて形成された複数の凹部と、 上記各凹部内に埋め込まれ、外部から電圧が印加された
    ときの電位が高電位から低電位まで分布するように構成
    された複数の導電体とを備えていることを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 上記凹部の側面が上記絶縁膜の上面に垂直な方向に対し
    て傾斜していることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置において、 上記導電体の断面形状が逆台形であることを特徴とする
    半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置において、 上記導電体は、その上面の面積が底面の面積より広いこ
    とを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3又は4記載の半導体装
    置において、 上記導電体の上面と上記絶縁膜の上面とが共通の平面内
    にあることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5記載の半導
    体装置において、 上記能動領域は、高濃度の第1導電型不純物を含むソー
    ス領域及びドレイン領域を両端に配置し、かつソース領
    域に隣接して第2導電型不純物を含むチャネル領域を設
    けて構成されており、 上記保護領域は、上記ドレイン領域と上記チャネル領域
    との間に低濃度の第1導電型不純物を導入して構成され
    ており、 少なくとも上記チャネル領域の上には絶縁ゲートが設け
    られていることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板と、 上記半導体基板の主面側に形成され外部から印加される
    電圧に応じて作動するように構成された能動領域と、 上記能動領域内の領域に第1導電型不純物を導入して形
    成された第1の不純物拡散領域と、 能動領域内の上記第1の不純物拡散領域に隣接する領域
    に第2導電型不純物を導入して形成されチャネル領域と
    して機能する第2の不純物拡散領域と、 上記第1の不純物拡散領域によって取り囲まれる領域に
    形成され低濃度の第2導電型不純物を含む逆導電型層
    と、 上記逆導電型層の上に形成された絶縁膜と、 上記逆導電型層に対峙して上記絶縁膜の上面に所定間隔
    をおいて形成された複数の凹部と、 上記各凹部内に埋め込まれ、外部から電圧が印加された
    ときの電位が高電位から低電位まで分布するように構成
    された複数の導電体とを備え、 外部から電圧が印加された状態で、第1不純物拡散領域
    と逆導電型不純物拡散層との間のPN接合部から空乏層
    が広がるように構成されていることを特徴とする半導体
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体装置において、 上記凹部の側面が上記絶縁膜の上面に垂直な方向に対し
    て傾斜していることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の半導体装置において、 上記導電体の断面形状が逆台形であることを特徴とする
    半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の半導体装置において、 上記導電体は、その上面の面積が底面の面積より広いこ
    とを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 請求項7,8,9又は10記載の半導
    体装置において、 上記導電体の上面と上記絶縁膜の上面とが共通の平面内
    にあることを特徴とする半導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項7,8,9,10又は11記載
    の半導体装置において、 上記能動領域は、高濃度の第1導電型不純物を含むソー
    ス領域及びドレイン領域を両端に配置し、かつソース領
    域に隣接して上記チャネル領域となる第2の不純物拡散
    領域を設けて構成されており、 上記第1の不純物拡散領域は、上記ドレイン領域に隣接
    して設けられており、 少なくとも上記チャネル領域の上には絶縁ゲートが設け
    られていることを特徴とする半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010080892A (ja) * 2008-09-29 2010-04-08 Rohm Co Ltd 半導体装置および半導体装置の製造方法
CN102956707A (zh) * 2011-08-12 2013-03-06 瑞萨电子株式会社 功率mosfet、igbt和功率二极管

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