JPH10198003A - ハロゲン化銀感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀感光材料の処理方法

Info

Publication number
JPH10198003A
JPH10198003A JP232097A JP232097A JPH10198003A JP H10198003 A JPH10198003 A JP H10198003A JP 232097 A JP232097 A JP 232097A JP 232097 A JP232097 A JP 232097A JP H10198003 A JPH10198003 A JP H10198003A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
embedded image
developing
hydrogen atom
formula
developing solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP232097A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Seiyama
日出男 清山
Tamotsu Iwata
保 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP232097A priority Critical patent/JPH10198003A/ja
Publication of JPH10198003A publication Critical patent/JPH10198003A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】アスコルビン酸を現像主薬とするハロゲン化銀
感光材料の現像液において、空気酸化による現像活性を
低下させることなくpHが急激に低下しない方法を提供す
る。 【解決手段】ハロゲン化銀写真感光材料を、化1で表さ
れる化合物の少なくとも一種類を含み、アスコルビン酸
もしくはその誘導体を現像主薬とする現像液で処理する
ことを特徴とする処理方法。 【化1】 式中Aは水酸基又はアミノ基を表し、R1、R2は結合す
る炭素原子と共に5〜6員環を形成するか、又は一方は
水素原子であり、他方は水素原子、炭素数10以下のア
ルキル基アリール基、ヒドロキシル基もしくは化2を表
し、lは2又は3を表しnは0〜8の整数、Mは水素原
子又はカチオンを表す。 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀感光
材料の現像処理方法に関するものである。詳しくは、ア
スコルビン酸を現像主薬とする現像液で、ハロゲン化銀
感光材料を長期にわたって現像処理を安定に行う方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀感光材料は、露光により潜
像を形成した後、画像を得るためには現像処理工程が必
須である。この処理工程にはハロゲン化銀感光材料の種
類によりその処理方法、処理剤が異なる。例えば黒白写
真感光材料における代表的処理工程としては、現像、定
着、水洗、乾燥であり、この他に漂白、安定化等の工程
が必要な場合もある。
【0003】このハロゲン化銀感光材料を処理するため
に用いる白黒現像液において、通常用いられる現像主薬
はハイドロキノンが一般的である。ところが近年、ハイ
ドロキノンはその有害性の懸念や廃液の環境負荷(高い
COD、BOD)が問題になってきている。ハイドロキノンを
使用する場合、ハイドロキノン自身だけでなく、これを
含む処理剤キットの濃縮液を作るときに使用するジエチ
レングリコールやトリエチレングリコール等の溶媒や、
ハイドロキノンの酸化防止剤として不可欠な亜硫酸塩
が、更にCOD、BODを上げてしまうので、結果として非常
に環境に対する負荷が大きくなる。
【0004】そこで、近年アスコルビン酸を現像主薬と
して用いる現像液(以下、アスコルビン酸現像液とす
る)が注目されている。アスコルビン酸を現像主薬とし
て用いる場合、毒性は低く、又、ハイドロキノンと比べ
て水溶性が高く、ジエチレングリコール等の溶媒を使う
必要がない。
【0005】ところがアスコルビン酸現像液の場合、ハ
イドロキノンとは異なる問題が発生する。すなわち、空
気酸化により、ハイドロキノンを現像主薬とする現像液
(以下ハイドロキノン現像液とする)はpHが上昇するの
に対してアスコルビン酸現像液はpHが低下する。しか
も、アスコルビン酸現像液のpHの低下はハイドロキノン
現像液のpHの上昇よりも急激である。このため自動現像
機に入れて放置しておくと、ハイドロキノン現像液より
も短い時間で現像活性が低下し写真特性が悪化する。例
えば感度の低下や最高濃度が大きく低下する。
【0006】この問題に対して、例えば特開平5−31
3318ではpH電極を用いてpH値をモニターし、アルカ
リ溶液を用いてpH値を管理している。この方法ではpHに
対する電極の感度が問題となったり、あるいは長期の停
機時に空気酸化でpHが低下した場合にアルカリでpHのみ
をもどしても現像主薬の濃度まで補償することができ
ず、現像の活性が低下する。特開平6−19069では
炭酸イオン、0.5モル/リットル以上添加するとしている。しか
しながら炭酸塩を多量に添加すると、ハロゲン化銀感光
材料の現像進行性を低下させる傾向がある。又、特開平
7−92627では補充液のpHをスタート液に比べて0.
5以上高くしてランニング時のpHを維持するとしてい
る。しかしながらこの方法では補充間隔や補充量を細か
く決めておかなければならず、使用方法が煩雑になると
いう問題がある。更に、アスコルビン酸の保恒剤に関し
て特開平5−210220ではpHが12を越えるアスコ
ルビン酸現像液にサリチル酸誘導体を添加する方法が、
特開平7−287364のようにヒドラジン化合物を添
加する方法が示されている。この方法では保存性は改善
されるが、実際の使用に耐えられるだけの十分なもので
はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アス
コルビン酸またはその誘導体を現像主薬とするハロゲン
化銀感光材料の現像液において、空気酸化によってpHが
急激に低下しない、簡便な方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的はアス
コルビン酸もしくはその誘導体を現像主薬とする現像液
を用いてハロゲン化銀写真感光材料を処理する方法にお
いて、前記現像液に化5で表される化合物を少なくとも
1種含有することを特徴とする現像処理方法を用いるこ
とで達成された。
【0009】
【化5】
【0010】式中Aは水酸基又はアミノ基を表す。好ま
しくは水酸基である。R1、R2は結合する炭素原子と共
に5〜6員環を形成するか、又は一方は水素原子であ
り、他方は水素原子、炭素数10以下のアルキル基、ア
リール基、ヒドロキシル基もしくは化6を表し、lは2
又は3を表しnは0〜8の整数、Mは水素原子またはカ
リウム、ナトリウム、アンモニウム基等のカチオンを表
す。
【0011】
【化6】
【0012】lは化5と同義である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に含まれる化5の化合物の
具体例を以下に示すがこれだけに限られるわけではな
い。
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】
【0022】
【化15】
【0023】
【化16】
【0024】
【化17】
【0025】
【化18】
【0026】
【化19】
【0027】
【化20】
【0028】
【化21】
【0029】本発明に用いられる上記化合物は、現像液
の使用液1リットル当たり5〜100gが好ましく、10〜50gが
より好ましい。
【0030】更に下記化22、23で表される化合物を
添加することにより、pHの安定性を高めることが出来
る。
【0031】
【化22】
【0032】式中R5、R6、R7、R8は水素原子、−O
H、−COOX、−SO3X、ハロゲン原子、アルキル基
(炭素数1〜10、置換されていても良い)でR1
2、R3、R4は同じでも異なっていても良い。Xは水
素原子、またはナトリウム、カリウム、アンモニウム基
等のカチオンを示す。
【0033】
【化23】
【0034】式中R7、R8、R9は水素原子、−OH、
−SO3X、またはアルキル基(炭素数1〜10、置換
されていてもよい)を表す。R7、R8、R9は同じでも
異なっていてもよい。Xは水素原子、または、ナトリウ
ム、カリウム、アンモニウム基等のカチオンを表す。
【0035】以下に、化22、化23の具体例を示す。
【0036】
【化24】
【0037】
【化25】
【0038】
【化26】
【0039】
【化27】
【0040】
【化28】
【0041】
【化29】
【0042】
【化30】
【0043】
【化31】
【0044】
【化32】
【0045】
【化33】
【0046】
【化34】
【0047】
【化35】
【0048】
【化36】
【0049】
【化37】
【0050】
【化38】
【0051】
【化39】
【0052】
【化40】
【0053】
【化41】
【0054】
【化42】
【0055】
【化43】
【0056】
【化44】
【0057】
【化45】
【0058】
【化46】
【0059】上記化合物は、現像液の使用液1リットル
当たり0.5〜30gが好ましく、5〜15g含有することがよ
り好ましい。
【0060】本発明に用いられるハロゲン化銀感光材料
は黒白写真材料(例えば、医療用または工業用X線写真
材料、リス型写真材料などの写真製版用感光材料、マイ
クロ写真材料、X線用マイクロ反転写真材料、電算写植
用ペーパー、一般撮影用ネガ写真材料、印画紙など)が
ある。
【0061】又、グラフィックアーツの分野では、網点
画像による連続階調の再生を良好にするために、超硬調
な写真特性が得られる画像生成システムが必要で、ヒド
ラジン化合物を乳剤中もしくは現像液に添加することが
知られている。特開平7−258782はヒドラジンや
その造核を促進する物質を感光材料に含有させ、アスコ
ルビン酸を含む現像液で処理する方法が記載されてい
る。本発明の現像液はそれらの感光材料を用いることが
出来る。
【0062】本発明で用いられるヒドラジン誘導体に
は、硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン等、また米国特許
第4,224,401号、同第4,243,734号、
同第4,272,614号、同第4,385,108
号、同第4,269,929号、同第4,323,64
3号、同4,798,780号、同4,998,604
号、同4,994,365号、同5,104,769
号、および特開昭59−106244号、特開昭60−
179734号、、同61−267759号、同61−
230145号、同62−270953号、同62−1
78246号、同62−180361号、同62−27
5247号、同63−253357号、同63−265
239号、特開平2−271351号、同平2−277
048号、同平8−6193号等の明細書に記載された
ヒドラジン誘導体などがあり、本発明に使用することが
できる。
【0063】上記ヒドラジン化合物を添加した感光材料
は現像液のpHを受けやすく、初期pHよりも0.2程度上下
するだけで、感度やガンマ等の写真特性が大きく変動す
る。アスコルビン酸を現像主薬とする現像液では空気酸
化によるpHの低下が著しいが、本発明の方法を用いるこ
とにより、写真特性を変動させることなくヒドラジン化
合物を添加した感光材料を処理することができる。
【0064】上記感光材料の感光性ハロゲン化銀乳剤層
に用いるハロゲン化銀には特に限定はなく、塩化銀、塩
臭化銀、塩ヨウ臭化銀、ヨウ臭化銀、臭化銀などを用い
ることが出来るが、塩ヨウ臭化銀又は、ヨウ臭化銀を用
いる場合には、ヨウ化銀の含有量は、5モル%以下であ
ることが好ましい。ハロゲン化銀粒子の形態、癖晶、サイ
ス゛分布等には特に限定はないが、平均粒子径0.7ミク
ロン以下のもの、特に0.5ミクロン以下のものが好ま
しく、かつ、全粒子数の90%以上が平均粒子径の±1
0%の範囲の粒子径を有するものが好ましい。ハロゲン
化銀乳剤の調整方法は順混合、逆混合、同時混合など公
知の方法のいずれであってもよい。
【0065】本発明の現像液に用いられるアスコルヒ゛ン酸又
はその誘導体は、例えば、L-アスコルビン酸、D-アスコ
ルビン酸、L-エリスロアスコルビン酸、D-グルコアスコ
ルビン酸、6-デオキシ-L-アスコルビン酸、L-ラムノア
スコルビン酸、D-グルコヘプトアスコルビン酸、イミノ
-L-エリスロアスコルビン酸、イミノ-D-グルコアスコル
ビン酸、イミノ-6-デオキシ-L-アスコルビン酸、イミノ
-D-グルコヘプトアスコルビン酸、グリコアスコルビン
酸、D-ガラクトアスコルビン酸、L-アラボアスコルビン
酸、ソルボアスコルビン酸、イソアスコルビン酸ナトリ
ウム、アスコルビン酸ナトリウム等が挙げられる。これ
らの化合物はアルカリ金属等の塩であってもよい。
【0066】本発明で用いられるアスコルビン酸現像液
においては、補助となる超加成性現像主薬を用いること
が好ましい。この例としては3-ピラゾリドン類(例え
ば、1-フェニル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4-メチル
-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾ
リドン、1-フェニル-4-エチル-3-ピラゾリドン、1-フェ
ニル-5-メチル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4-メチル-
4-ヒドロキシメチル-3-ピラゾリドン、1-フェニル-4,4-
ジヒドロキシメチル-3-ピラゾリドンなど)、アミノフ
ェノール類(例えばo-アミノフェノール、p-アミノフェ
ノール、N-メチル-o-アミノフェノール、N-メチル-p-ア
ミノフェノール、2,4-ジアミノフェノールなど)、1-ア
リール-3-アミノピラゾリドン類(例えば1-(p-ヒドロ
キシフェニル)-3-アミノピラゾリドン、1-(p-メチル
アミノフェニル)-3-アミノピラゾリドン、1-(p-アミ
ノ-m-メチルフェニル)-3-アミノピラゾリドンなど)等
あるいはこれらの混合物である。本発明に使用する白黒
現像液に用いる現像主薬には良好な性能を得易い点でア
スコルビン酸類と1-フェニル-3-ピラゾリドン類の組合
せが最も好ましい。この他にp-アミノフェノール系現像
主薬を含んでもよい。
【0067】更に、環境対策上有害性の小さい、ジヒド
ロキシベンゼン系現像主薬を添加してもよい。例えば、
特開平8−179481に記載されているハイドロキノ
ンモノスルホネート等が挙げられる。
【0068】この他にL.F.Mason Photographic Process
ing Chemistry(Focal Press刊.1966年)の226〜229
頁、特開昭48-64933号等に記載のものを用いてもよい。
【0069】これらの現像主薬は通常0.1〜80g/l、好ま
しくは0.2〜50g/l程度用いられる。このうち超加成性を
示す補助現像主薬は主現像主薬に対して1〜10重量%含
有することが好ましい。
【0070】本発明の現像液において亜硫酸塩、例えば
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、
亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫
酸カリウム等を用いることが出来る。
【0071】本発明に用いる現像液のpHは9.0〜12.0ま
での範囲のものが好ましい。更に好ましくはpH9.5〜11.
0までの範囲である。pHの調整の為に用いる化合物とし
て水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸
カリウムのような無機化合物や、特公平3-5730や、特公
平6-77139のような化合物を含んでもよい。
【0072】上記成分以外に用いられる添加剤として
は、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウムのような現像抑制
剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、メチルセ
ロソルブ、ヘキシレングリコール、エタノール、メタノ
ールのような有機溶剤を含んでもよく、更に必要に応じ
て色調剤、消泡剤、硬水軟化剤などを含んでもよい。
【0073】
【実施例】以下に実施例を掲げ本発明を詳細に説明する
が、これだけに限定されるわけではない。
【0074】実施例1 現像液 水 600ml 亜硫酸ナトリウム 10g 炭酸カリウム 50g アスコルビン酸 30g 1-フェニル-4-ヒドロキシメチル- 4-メチル-3-ピラゾリドン 0.7g ベンゾトリアゾール 0.2g KBr 5g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1g 水を加えて1Lとした後、KOHでpHを10.50
(25℃)に合わせた。
【0075】上記現像液を比較例1とする。また、比較
例1の現像液に対して没食子酸、サリチル酸、スルホサ
リチル酸を1リットル当たり40g添加したものを比較例
2、3、4とし、没食子酸を1リットル当たり60g添
加したものを比較例5とする。比較例2〜4に添加した
化合物は、特開平5-210220号に記載されている化合物で
ある。また、比較例1の現像液に化7を1リットル当た
り40g添加したものを本発明1、本発明1の現像液に
化33、化34、化37、化40の化合物をそれぞれ1
リットル当たり5g添加したものをそれぞれ本発明2〜
5、同様に比較例1の現像液に化18を1リットル当た
り40g添加したものを本発明6、本発明6の現像液に
化33、化34、化37、化40の化合物をそれぞれ1
リットル当たり5g添加したものをそれぞれ本発明7〜
10とする。これらの現像液はそれぞれ13L作成し
た。
【0076】比較例及び本発明の現像液を15リットル
のホ゜リハ゛ケツに入れ、室温(25℃)で放置し空気酸化させ
た。そして2日目、4日目、6日目、8日目、10日目
にpHメータでpHの測定を行った。また、10日目の
現像液の着色度を観察した。水の蒸発分は上記の容量
(13L)になるように水を添加した。結果を表1に示
す。
【0077】
【表1】
【0078】表1の比較例1〜5の現像液はpHが急激
に低下し続けかつ濃い黄色に変色し、また、比較例2、
3、4、5では10日後には現像液が赤く着色するのに
対して、本発明の現像液ではpHの低下に対する効果が
確認された。更に本発明2〜5、7〜10の現像液では
pHの低下もほとんど無かった。又、没食子酸単独で現
像液に大量に添加した場合はpHに対する効果はあまり改
善されず、着色が強くなった。
【0079】実施例2 pAgコントロールドダブルジェット法により、イリジ
ウムを含有する平均粒子径0.25ミクロンの立方体単
分散の沃臭化銀乳剤を調製し、フロキュレーション法に
より脱塩、水洗、再溶解した。沃化銀の含有量は1.5
モル%である。
【0080】この乳剤を常法により硫黄増感した後、1
−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを添加し、増
感色素として無水−5,5'−ジクロロ−9−エチル−3,3'
−ジ−(3−スルホプロピル)−オキサカルボシアニン水
酸化ナトリウムを添加し、この乳剤を約40゜Cで45
分間放置して分光増感作用を安定化させた後、5−メチ
ルベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4,6−ジク
ロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩及び、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムを加えた後、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に硝酸銀で5g/m2、ゼ
ラチンが3g/m2になるように塗布した。この上に保護
層として、ゼラチン1g/m2、および界面活性剤、マット
剤、硬膜剤を加えて塗布、乾燥し試料を作成した。
【0081】大日本スクリーン(株)製自動現像機(LD
221)の現像槽に比較例1〜5および本発明1〜10の
現像液を入れ、定着槽に定着液として三菱製紙(株)製
のCF901を入れた。上記サンプルを露光して、LD
221を用いて38℃、20秒で現像処理を行い、感度
値と最低濃度(Dmin)、および最高濃度(Dmax)
を測定した。露光には色温度5400゜Kの光源を用
い、赤色フィルター(ラッテン No.29)およびス
テップウエッジを通して露光し、感度値は透過濃度3.
0を得るのに必要な露光量として求めた。表3には比較
例1の液作成直後のもので処理したときのサンプルの感
度値を100とし、10日間空気酸化させて現像処理し
た時の感度値を相対的な値で表した。空気酸化について
は、10日間上記処理温度で自動現像機を1日当たり1
0時間稼働させた。又、特にテストする感光材料以外は
処理しなかった。
【0082】
【表2】
【0083】表2からわかるように、比較例1〜5の現
像液は10日間放置した後に感度が低下し、比較例2、
3、4、5の現像液では処理した感光材料が赤く変色し
てDminが高くなったのに対して、本発明の現像液ではpH
の変化が小さく、感度、Dmin及びDmaxがほとんど変わら
なかった。
【0084】実施例3 銀1モル当り4×10-7モルの六塩化イリジウム(II
I)カリ及びアンモニアの存在下で97モル%のAgB
r、3モル%のAgIを含む平均粒子サイズ0.25μ
の立方体晶からなる沃臭化銀乳剤をダブルジェット法に
よって調製した。この乳剤をフロキュレーション法によ
り脱塩を行った後、銀1モル当り40gの不活性ゼラチ
ンを加えた。この乳剤を50℃に保ち増感色素として
5,5′−ジクロロ−9−エチル−3,3′−ビス(4
−スルホブチル)オキサカルボシアニンを加え20分間
経時させた後降温した。この乳剤を用いて化47、化4
8、化49、化50、化51の化合物を銀1モルに対し
て0.4×10-3モル添加し、更に5−メチルベンゾチアゾ
ール、2−メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7
−テトラアザインデンを加えた。また、各試料に硬調化
促進剤として下記化52を30mg/m2加え、1,3
−ジビニルスルホニル−2−プロパノールを加え、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に銀量3.7g/m
2 となるよう塗布した。この上に保護層としてゼラチ
ン1.5g/m2となるように塗布しサンプルを得た。
【0085】
【化47】
【0086】
【化48】
【0087】
【化49】
【0088】
【化50】
【0089】
【化51】
【0090】
【化52】
【0091】上記塗布サンプルを3200°Kのタング
ステン光でステップウエッジを通して露光を行い、実施
例1の比較例1及び本発明1、3、8の現像液を用いて
実施例1と同じ自動現像機で処理を行った。その後、実
施例2と同じ条件で10日間自動現像機の中で放置した
後、再び処理を行った。比較例1の現像液作成直後のも
ので処理したときのサンプルの感度値を100とし、1
0日間空気酸化させて現像処理した時の感度値を相対的
な値で表した。結果を表3に示す。
【0092】
【表3】
【0093】表3からわかるように、比較例1の現像液
では10日間放置後に最高濃度及び感度が大きく低下す
るのに対して、本発明の現像液ではヒト゛ラシ゛ンの種類に関
わらず、写真特性がほとんど変わらなかった。特に本発
明3、8の現像液は写真特性が安定であった。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、ハロゲン化銀感光材料
用のアスコルビン酸を現像主薬とする現像処理液に於
て、空気酸化による現像活性が大きく変化するのを防
ぎ、又、感光材料を変色させることもなく安定なpHを維
持することにより感光材料を安定に処理することが出来
る。特にヒドラジン化合物を含有する超硬調な製版用の
感光材料において、超硬調な特性を安定的に再現でき
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスコルビン酸もしくはその誘導体を現
    像主薬とする現像液を用いてハロゲン化銀写真感光材料
    を処理する方法において、前記現像液に化1で表される
    化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする現像
    処理方法。 【化1】 式中Aはヒドロキシル基又はアミノ基を表し、R1、R2
    は結合する炭素原子と共に5〜6員環を形成するか、又
    は一方は水素原子であり、他方は水素原子、炭素数10
    以下のアルキル基、アリール基、ヒドロキシル基もしく
    は化2を表し、lは2又は3を表しnは0〜8の整数、
    Mは水素原子またはカチオンを表す。 【化2】 lは化1と同義である。
  2. 【請求項2】 請求項1の現像液に更に化3、化4で表
    される化合物の少なくとも1種を含む現像液で処理する
    ことを特徴とする処理方法。 【化3】 式中R3、R4、R5、R6は水素原子、−OH、−COO
    X、−SO3X、ハロゲン原子、アルキル基(炭素数1〜1
    0、置換されていても良い)でR3、R4、R5、R6は同
    じでも異なっていても良い。Xは水素原子、カチオンを
    示す。 【化4】 式中R7、R8、R9は水素原子、−OH、−SO3X、ま
    たはアルキル基(炭素数1〜10、置換されていてもよ
    い)を表す。R7、R8、R9は同じでも異なっていても
    よい。Xは水素原子またはカチオンを表す。
JP232097A 1997-01-09 1997-01-09 ハロゲン化銀感光材料の処理方法 Pending JPH10198003A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP232097A JPH10198003A (ja) 1997-01-09 1997-01-09 ハロゲン化銀感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP232097A JPH10198003A (ja) 1997-01-09 1997-01-09 ハロゲン化銀感光材料の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10198003A true JPH10198003A (ja) 1998-07-31

Family

ID=11526042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP232097A Pending JPH10198003A (ja) 1997-01-09 1997-01-09 ハロゲン化銀感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10198003A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5266442A (en) Method for increasing the contrast of photographic silver images
JPH05119425A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US5141843A (en) Developer liquid for high contrast development
USRE36384E (en) Chemically stable ascorbate-based photographic developer and imaging process
JPH10198003A (ja) ハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPH0756287A (ja) ハロゲン化銀写真現像液組成物および写真銀像の形成方法
US5288596A (en) Black and white direct positive image forming process
JPS63142349A (ja) 高コントラストネガ画像の形成方法
JPH10123678A (ja) ハロゲン化銀感光材料の処理方法
JP2683748B2 (ja) 高感度で高コントラストなハロゲン化銀写真感光材料
JP3225382B2 (ja) 黒白ハロゲン化銀写真感光材料用現像液組成物
JP2597892B2 (ja) 減力液及び銀画像の減力処理法
JPH06194790A (ja) ハロゲン化銀黒白写真感光材料の現像処理方法
JP3485146B2 (ja) 写真処理方法
JP2002229161A (ja) 黒白現像組成物およびその使用方法
JPH09311419A (ja) ハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPH09197629A (ja) ハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPH09258394A (ja) ハロゲン化銀感光材料の現像処理方法
JP2001249424A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0561159A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像方法
JPH08286332A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH02118634A (ja) ハロゲン化銀感光材料用現像処理剤キット
JPH0456842A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH08286333A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0990574A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法