JPH10197858A - 液晶表示素子とその製造方法 - Google Patents

液晶表示素子とその製造方法

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JPH10197858A
JPH10197858A JP9004118A JP411897A JPH10197858A JP H10197858 A JPH10197858 A JP H10197858A JP 9004118 A JP9004118 A JP 9004118A JP 411897 A JP411897 A JP 411897A JP H10197858 A JPH10197858 A JP H10197858A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直配向型ECBモード液晶表示素子とその
製造方法に関し、電圧変化に対する透過率変化の割合で
あるシャープネス特性を向上させる。 【解決手段】 電極を表面に形成し互いに対向配置され
た1対の基板(21、22)と、前記一対の基板間に所
定間隔で配置される液晶層(20)とを有し、前記液晶
層に電圧が印加されてない状態で液晶分子が基板面に対
して垂直に配向している垂直配向型ECBモード液晶表
示素子において、前記一対の基板の外側に正の屈折率を
有する一軸性リターデーションフィルム(4)をさらに
有し、該リターデーションフィルムの光軸が前記液晶層
に電圧が印加された時に液晶分子が倒れ始める方向(1
0)と直交する方向(13)になるように前記リターデ
ーションフィルムを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示素子に関
し、特にコントラスト特性及び応答特性等の表示品質が
優れた液晶表示素子とその製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】図2に示すような垂直配向型ECB(E
lectrically Controlled Bi
refringence)モードLCD(液晶表示装
置)は、同図(A)のように電圧無印加時に液晶分子2
0が上下基板21、22に対して垂直に配向しているた
め直交ニコル配置の偏光板23、24と組み合わせるこ
とにより高コントラスト表示が得られることが知られて
いる。
【0003】このECBモードでは、電圧印加時に図2
(B)に示すようにセルの上下基板間の中央部の液晶分
子から倒れはじめ、それと共に液晶層のリターデーショ
ンが変化して徐々に透過率が上昇するという電気光学的
特性を持っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このECBモ
ードでは、電圧を印加した時に、基板間のセル中間部の
液晶分子から倒れ、液晶層のリターデーションが変化し
徐々に透過率が上がるのであるが、一般に液晶層に印加
する駆動電圧の変化に対する透過率変化の割合、すなわ
ち急峻性(シャープネス)がSTN−LCD(スーパツ
イストネマチック型液晶表示素子)などに比べて緩やか
であるために、時分割駆動方式で大きなデューティ比で
表示動作を行う場合に、コントラストが小さいことや明
状態の透過率が低いという問題があった。液晶セル厚を
厚くすると急峻性を高めることができるということが知
られているが、セル厚を厚くすると応答速度が遅くなる
という別の問題が生じる。
【0005】本発明の目的は、応答速度が速く、シャー
プネスが良い、すなわちコントラスト比が高く、かつ明
状態での透過率が高い垂直配向型ECBモード液晶表示
素子とその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示素子
は、電極を表面に形成し互いに対向配置された1対の基
板と、前記一対の基板間に所定間隔で配置される液晶層
とを有し、前記液晶層に電圧が印加されてない状態で液
晶分子が基板面に対して垂直に配向している垂直配向型
ECBモード液晶表示素子において、前記一対の基板の
外側に正の屈折率異方性を有する一軸性リターデーショ
ンフィルムをさらに有し、該リターデーションフィルム
の光軸が前記液晶層に電圧が印加された時に液晶分子が
倒れ始める方向と直交する方向になるように前記リター
デーションフィルムを配置していることを特徴とする。
【0007】本発明の液晶表示素子の製造方法は、液晶
分子が垂直配向するように配向処理がされた一対の基板
を用意する工程と、前記一対の基板を所定間隔で対向配
置して、前記一対の基板間に液晶材料を注入する工程
と、前記一対の基板の外側に正の屈折率異方性を有する
一軸性リターデーションフィルムを配置する工程とを有
し、該リターデーションフィルムの光軸が前記液晶層に
電圧が印加された時に液晶分子が倒れ始める方向と直交
する方向になるように前記リターデーションフィルムを
配置する。
【0008】
【発明の実施の形態】図1の(A)は本発明の実施例に
よるECBモード液晶表示素子の断面構造を模式的に示
したものである。図1において、図2の(A)と同様な
垂直配向処理をしてある液晶セル1の外側に互いに直交
ニコル配置の偏光板2及び3が配置される。そして、液
晶セル1と偏光板2との間に1軸性リターデーションフ
ィルム4が配置される。
【0009】この1軸性リターデーションフィルム4
は、正の屈折率異方性を示す(異常光に対する屈折率が
常光に対する屈折率よりも大きい)光軸をフィルム面と
水平な方向に有する。なお、1軸性リターデーションフ
ィルム4は、液晶セル1と下の偏光板3との間に配置し
てもよい。なお、図1(A)の液晶セル1では上下の基
板や電極あるいは液晶分子の表示は省略してある。
【0010】図1の(B)は、図1(A)のECBモー
ド液晶表示素子の平面図であり、電圧印加時に液晶分子
が倒れ始める方向を大きな矢印10で示し、上下の偏光
板2、3の偏光軸をそれぞれ11と12で示し、1軸性
リターデーションフィルム4の光軸方向を矢印13で示
している。
【0011】図1(B)から明らかなように、この実施
例においては、1軸性リターデーションフィルム4の光
軸方向13は、電圧印加時に液晶分子が倒れ始める方向
10に対して直交(90°)する関係にあり、さらに偏
光板の偏光軸11、12とは45°の角度をなすように
配置している。
【0012】この1軸性リターデーションフィルム4の
リターデーション値は5nmから100nmの範囲の値
が良く、さらに視角特性の観点からは20nmから50
nmの範囲の値を採用することが好ましい。
【0013】電圧印加時に液晶分子が倒れ始める方向1
0を設定する方法としては、液晶セル1の基板の垂直配
向膜へのラビングの方向を適切に選択する方法や、本願
と同じ出願人が出願した特願平8−19025号の明細
書中実施例中に開示したような垂直配向膜への紫外線の
照射方向制御により行うことができる。後者の方法は、
垂直配向膜へ直線偏光紫外線を配向膜に対して所定角度
斜めの方向から照射して偏光の照射方向に液晶分子をプ
レティルトして垂直配向させるような配向処理である。
このような1軸性リターデーションフィルム4を基板
と液晶セルとの間に挿入することによりECBモード液
晶表示素子のレスポンス特性が改善される理由について
以下に説明する。
【0014】ECBモードのように電気光学的特性にし
きい値特性を持った液晶表示素子を時分割駆動する場
合、非選択電圧値がしきい値電圧に近づくほど電圧立ち
上がり時の光透過率変化のレスポンスが遅くなる。とこ
ろが、垂直配向型ECBに液晶分子が倒れ始める方向に
対して互いに直交ニコルの関係を有する一対の偏光板の
偏光軸が45°の関係で配置した液晶表示素子で、非選
択時の透過率を低く抑えて高コントラスト表示を得るた
めには非選択電圧をしきい値電圧付近に設定することが
必須条件である。従って、コントラストを良くするため
に非選択電圧をしきい値電圧付近に設定するとレスポン
ス特性は悪くなる。駆動電圧をさらに高くすればレスポ
ンスは良くなるがコントラストは低下する。このように
レスポンスとコントラストとの間に二律背反がある。
【0015】これに対して、本願発明のような1軸性リ
ターデーションフィルムを挿入したECBモード液晶表
示素子では、該フィルムの持つリターデーションのため
に、電圧無印加時では光が僅かに抜けてしまうが、電圧
印加時で液晶分子が倒れたことにより液晶セルのリター
デーションと該フィルムのリターデーションとが互いに
等しくなったときにお互いに打ち消し合い、十分な黒表
示を得ることができる。このときの印加電圧はしきい値
電圧よりも高くなるために、レスポンス特性は改善さ
れ、しかも高コントラスト特性も同時に得られるのであ
る。
【0016】本発明の実施例による1軸性リターデーシ
ョンフィルムを挿入したECBモード液晶表示素子の電
気光学特性を測定した結果を図3で示す。図3におい
て、横軸は印加電圧変化であり、縦軸は液晶セルの透過
率変化である。なお、透過率が最大の時を100%とし
てある。
【0017】図3の(A)は、比較のために1軸性リタ
ーデーションフィルムを挿入しないECBモード液晶表
示素子のレスポンス特性を測定した結果であり、図3の
(B)は、リターデーション値Rが27nmの1軸性リ
ターデーションフィルムを挿入したECBモード液晶表
示素子のレスポンス特性を測定した結果であり、図3の
(C)は、リターデーション値Rが36nmの1軸性リ
ターデーションフィルムを挿入したECBモード液晶表
示素子のレスポンス特性を測定した結果である。
【0018】図3の(A),(B)及び(C)の特性測
定結果から、1軸性リターデーションフィルムのリター
デーション値が大きくなるに従って、低電圧(2.5V
付近)での透過率が増加し、しきい値付近での透過率の
一時的な減少(バウンド)が大きくなり、さらにしきい
値電圧が高くなっていくことが判る。さらに、これらの
測定結果から求まる各特性値を表1に示す。表1におい
て、透過率が5%変化する電圧をV5 とし、透過率が5
0%になる電圧をV50,透過率が70%になる電圧をV
70,透過率が90%になる電圧をV90、最大透過率をT
max とする。なお、シャープネス特性はV50/V5 、V
70/V5 、V90/V5 の各値で示され、値が小さいほど
より急峻なレスポンスと言える。
【0019】
【表1】
【0020】以上の測定結果から、1軸性リターデーシ
ョンフィルムのリターデーション値Rが大きくなるほ
ど、V5 の値が大きくなることがわかる。しかしこの電
圧上昇は僅かであるために液晶ドライバー(駆動回路)
に与える影響は少なく問題ないレベルである。またリタ
ーデーション値が大きいほどシャープネス特性が良く、
最大透過率Tmax についてはどの場合もほとんど同じで
あることから、時分割駆動をしたときにリターデーショ
ン値が大きいほど高コントラストでかつ高透過率の液晶
表示素子が実現できることが判る。
【0021】図4には、図3(及び表1)で示す3種類
の液晶表示素子を1/240デューティ駆動した場合の
レスポンス(縦軸、立ち上がり時間と立ち下がり時間の
平均)対コントラスト(横軸)特性を示す。同図で白丸
でプロットした特性は従来のリターデーションフィルム
を挿入しないECBモード液晶表示素子であり、黒丸の
特性は27nmのリターデーションフィルムを挿入した
もので、四角の特性は同じく36nmのリターデーショ
ンフィルムを挿入したものである。
【0022】図4に示す特性カーブは3種類の液晶表示
素子を様々な電圧で駆動した時のコントラストとレスポ
ンスの測定結果により求めた。同一コントラスト値の条
件のもとで3種類の液晶表示素子を比較した場合、1軸
性リターデーションフィルムのリターデーション値が大
きくなるほど、レスポンス特性が良いことが判る。36
nmのリターデーションフィルムを使用することにより
レスポンスが従来のものに比べ2割程度改善されている
ことがわる。
【0023】また、測定結果は示してないが、様々な値
を有する1軸性リターデーションフィルムを液晶セルと
組み合わせて液晶表示装置を作成してそれらの組み合わ
せ毎に視角特性を目視にて評価した所、リターデーショ
ンの値が大きすぎるとリターデーションフィルムを挿入
しない従来のものに比べて視角が狭くなることがわかっ
た。視角特性の観点からは、リターデーションフィルム
の効果が有効なのはリターデーション値が5nm〜10
0nm程度の範囲にある1軸性リターデーションフィル
ムを使用した場合であり、さらに好ましくは20nm〜
50nm程度が良いことがわかった。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例のリターデーションフ
ィルムを挿入した液晶表示素子を製作したときの工程に
ついて説明する。
【0025】 透明電極を形成したガラス基板に垂直
配向型のポリイミド配向膜(日産化学工業製SE−12
11)をスピンナーにて塗布し、200°Cで1時間焼
成した。焼成後の配向膜の膜厚は600オングストロー
ムであった。
【0026】 上記の工程で処理したガラス基板に
特願平8−19025号の明細書実施例中に開示の方法
により電圧印加時に液晶分子が所定方向に傾き始めるよ
うにプレティルト角を与える配向処理を施した。これ
は、図5に示すように上記の工程を行った基板15に
基板の法線方向16と所定角度傾いた方向から直線偏光
(あるいは楕円偏光ないしは自然光でも可)の紫外線1
7を照射して偏光の照射方向にθp のプレティルト角を
液晶分子18に与えるものである。この場合、直線偏光
の紫外線を基板に対して45°の角度から15秒間照射
した。このときの照射強度は、オーク製作所製の紫外線
照度計で254nm(波長)用のディテクタを取り付け
て測定したところ2.3mW/cm2 であった。
【0027】 以上の工程で処理した2枚のガラス基
板を、紫外線照射方向が互いに逆向きで平行になるよう
な関係で対向配置し、直径が5.5μmの球形スペーサ
を介して重ね合わせて空セルを作成した。
【0028】 の工程で得た空セルに誘電率異方性
が負の液晶(メルク社製)を注入した。その注入の際
に、液晶材料を等方性となるような温度(110°C)
で毛細管現象を利用して注入した。このようにして得た
液晶セルに電圧を印加したところ、基板に直角で光の入
射方向を含む平面方向に均一に液晶分子が倒れることを
確認した。
【0029】 の工程で得た液晶セルの片側にリタ
ーデーション値が27nm(36nmについても同様)
の正の複屈折率を有する一軸性リターデーションフィル
ムを配置し、液晶分子が倒れ始める方向に対してリター
デーションフィルムの光軸が直交するように位置決めし
た。
【0030】 さらにの工程で得た液晶セルを直交
ニコル配置の2枚の偏光板(日東電工製)で挟持し、偏
光板の偏光軸の方向が液晶分子が倒れ始める方向に対し
て45°の角度をなすように配置した。
【0031】なお、本願発明の実施例の液晶表示素子と
比較するための比較例として従来の方法による液晶表示
素子も製作したが、その場合には上記の工程は行わず
にリターデーションフィルムを使用しなかった。他の工
程については上記と基本的に同様である。
【0032】なお、本発明による他の実施例では、EC
Bモードの液晶セルに負の複屈折を有し、光軸がフィル
ムの法線方向に存在するリターデーションフィルムを用
いることもできる。垂直配向の液晶層の屈折率異方性を
補償することができる。ただし、これのみでは液晶分子
が倒れた時の屈折率異方性を補償できない。そこで、正
の複屈折率を有し光軸がフィルムの面内方向に有する一
軸性リターデーションフィルムと併用する。2種類のフ
ィルムを併用する場合には、2種類のフィルムを液晶セ
ルの両側に別々に配置してもよいし、一緒に片端に配置
してもよい。
【0033】さらに、この2種類のフィルム構造は、フ
ィルム法線方向をz軸とし、フィルム平面を互いに直交
するx軸とy軸で規定したときに、x方向の屈折率nx
とy方向の屈折率ny とz方向の屈折率nz とがnx
y >nz の関係を有する2軸性のリターデーションフ
ィルム1枚で代用することもできる。このばあい、1枚
のフィルムによるリターデーション値に相当するのは
(nx −ny )×(フィルム厚さ)である。
【0034】本願発明を本出願と同一の出願人による特
許出願の特開平3−259121号公報の明細書中実施
例に開示されている発明にも適用でき、同様な効果が得
られる。この公報に記載の発明は、電極の交差部分(表
示ピクセル部分)において、どちらか一方の電極側にそ
れと対向する電極エッジに沿う方向に細長い開口部(ス
リット)を形成することにより、ピクセル内の液晶分子
を二つ以上の方向に倒れさせ広視角化を実現する。この
公報記載の発明に上述のリターデーションフィルムを適
用する場合には、スリットの長手方向にフィルムの光軸
を揃えればよい。
【0035】さらに、電極の形状や配置を改良して、透
過率や開口率を改善した発明が、本出願と同一の出願人
による特許出願の特願平8−40163号の明細書に開
示されている。本願発明は、この特願平8−40163
号の明細書中実施例に開示された発明にも適用して同様
な効果を得ることができる。特願平8−40163号の
発明の電極構造は、電極への切り込みが互い違いに構成
されているもので、これに上述のリターデーションフィ
ルムを適用する場合には、電界によって液晶分子の倒れ
る割合が最も多い方向と直交する方向すなわり切り込み
の入る方向にフィルムの光軸を合わせればよい。
【0036】さらに、本出願と同一の出願人による特許
出願の特願平8−141910号の明細書中実施例に開
示されているカイラル剤添加の液晶のツイスト配向構造
のECB液晶表示装置にも上述のリターデーションフィ
ルムを適用することができる。この場合にはツイスト構
造には関わりなく電界によって液晶分子が傾き始める方
向と直交する方向にフィルムの光軸を合わせればよい。
【0037】その他の垂直配向ECBモードの液晶表示
素子においても、リターデーションフィルムを挿入し
て、電界によって液晶分子が傾き始める方向と直交する
方向にリターデーションフィルムの光軸を合わせれば、
発明の効果は同様に得られる。
【0038】以上、実施例に沿って本発明を説明した
が、本発明はこれらに制限されるものではない。開示し
た実施例の種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なこ
とは当業者に自明であろう。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、垂直配向型ECBモー
ド液晶表示素子において、一対の基板の外側に正の屈折
率を有する一軸性リターデーションフィルムを挿入し、
該リターデーションフィルムの光軸が液晶層に電圧が印
加された時に液晶分子が倒れ始める方向と直交する方向
になるようにリターデーションフィルムを配置したこと
によりシャープネス特性を向上させると同時にレスポン
ス特性を向上させることができ、高品質の液晶表示素子
を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による垂直配向型のECBモー
ド液晶表示素子の断面図とリターデーションフィルムの
光軸と液晶分子の倒れる方向との関係を示した平面図で
ある。
【図2】従来の垂直配向型のECBモード液晶表示素子
の電圧無印加時と印加時の液晶分子の配列状態を示す図
である。
【図3】本発明の実施例による1軸性リターデーション
フィルムを挿入したECBモード液晶表示素子のレスポ
ンス特性を従来のものと比較した測定結果のグラフであ
る。
【図4】本発明の実施例による1軸性リターデーション
フィルムを挿入したECBモード液晶表示素子を1/2
40デューティ駆動した場合のレスポンス対コントラス
ト特性を従来のものと比較して示したグラフである。
【図5】電圧印加時の液晶分子の傾き始める方向を決め
るための配向処理の方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 液晶セル 2、3 偏光板 4 リターデーションフィルム 10 液晶分子の倒れ始める方向 11、12 偏光板の偏光軸 13 リターデーションフィルムの光軸

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極を表面に形成し互いに対向配置され
    た1対の基板と、前記一対の基板間に所定間隔で配置さ
    れる液晶層とを有し、前記液晶層に電圧が印加されてな
    い状態で液晶分子が基板面に対して垂直に配向している
    垂直配向型ECBモード液晶表示素子において、前記一
    対の基板の外側に正の屈折率異方性を有する一軸性リタ
    ーデーションフィルムをさらに有し、該リターデーショ
    ンフィルムの光軸が前記液晶層に電圧が印加された時に
    液晶分子が倒れ始める方向と直交する方向になるように
    前記リターデーションフィルムを配置していることを特
    徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 前記一軸性リターデーションフィルムの
    リターデーション値の値が、5nmから100nmまで
    の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1記載
    の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 前記一軸性リターデーションフィルムの
    リターデーション値の値が、20nmから50nmまで
    の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1記載
    の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 さらに前記一対の基板の外側に互いに偏
    光軸が直交する関係に配置した一対の偏光板を有し、前
    記一軸性リターデーションフィルムは前記一対の偏光板
    の一方と前記一対の基板の一方との間に挿入されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶
    表示素子。
  5. 【請求項5】 前記偏光板の偏光軸の方向が前記液晶層
    に電圧が印加された時に液晶分子が倒れ始める方向と4
    5°の角度をなすように配置されていることを特徴とす
    る請求項4に記載の液晶表示素子。
  6. 【請求項6】 さらに、前記一対の基板の外側に負の屈
    折率異方性を有する一軸性リターデーションフィルムを
    さらに有し、該負の屈折率異方性を有する一軸性リター
    デーションフィルムの光軸を該負の屈折率異方性を有す
    る一軸性リターデーションフィルムの面の法線の方向に
    有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  7. 【請求項7】 前記一対の基板の一方の電極に開口部を
    設け、電圧印加時に前記開口部のエッジと他方の基板の
    電極との間で発生する方向の互いに異なる斜め電界によ
    って前記液晶分子を互いに異なる方向に傾けるように
    し、該リターデーションフィルムの光軸が前記液晶層に
    電圧が印加された時に液晶分子が倒れ始める割合がより
    大きな方向と直交する方向になるように前記リターデー
    ションフィルムが配置されたことを特徴とする請求項1
    記載の液晶表示素子。
  8. 【請求項8】 前記液晶層は、誘電率異方性が負でかつ
    カイラル剤が添加されたネマティック液晶を含むことを
    特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  9. 【請求項9】 電極を表面に形成し互いに対向配置され
    た1対の基板と、前記一対の基板間に所定間隔で配置さ
    れる液晶層とを有し、前記液晶層に電圧が印加されてな
    い状態で液晶分子が基板面に対して垂直に配向している
    垂直配向型ECBモード液晶表示素子において、前記一
    対の基板の外側に方向により異なる屈折率を有する二軸
    性リターデーションフィルムをさらに有し、該二軸性リ
    ターデーションフィルムは、該フィルムの面内の互いに
    直交する方向をxおよびyとし、該フィルム面の法線方
    向をzとしたときにx方向の屈折率nx とy方向の屈折
    率ny とz方向の屈折率nz とが nx >ny >nz となる関係を有し、前記液晶層に電圧が印加された時に
    液晶分子が倒れ始める方向と前記x方向とが直交する1
    枚のフィルムであることを特徴とする液晶表示素子。
  10. 【請求項10】 液晶分子が垂直配向するように配向処
    理がされた一対の基板を用意する工程と、前記一対の基
    板を所定間隔で対向配置して、前記一対の基板間に液晶
    材料を注入する工程と、前記一対の基板の外側に正の屈
    折率異方性を有する一軸性リターデーションフィルムを
    配置する工程とを有し、該リターデーションフィルムの
    光軸が前記液晶層に電圧が印加された時に液晶分子が倒
    れ始める方向と直交する方向になるように前記リターデ
    ーションフィルムを配置することを特徴とする液晶表示
    素子の製造方法。
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