JPH10196262A - 地盤掘削用ジェットノズル - Google Patents
地盤掘削用ジェットノズルInfo
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- JPH10196262A JPH10196262A JP1342897A JP1342897A JPH10196262A JP H10196262 A JPH10196262 A JP H10196262A JP 1342897 A JP1342897 A JP 1342897A JP 1342897 A JP1342897 A JP 1342897A JP H10196262 A JPH10196262 A JP H10196262A
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- Japan
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- nozzle
- jet
- radial
- axial flow
- radial flow
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Abstract
(57)【要約】
【目的】噴出口の閉塞を解消するが中心部のジェット流
の圧力低下を簡単な手段で防止する。 【構成】ノズル21の噴出口24,25に連続しノズル
22の内部の軸流に交叉する面上で放射方向の成分を持
って延びる複数の放射方向流路28がノズル21の前端
面側に離散的に設けられ、放射方向流路28は軸流の中
心線に対して実質的に等方に離散しているため、ジェッ
ト流の収束性が著しくは阻害されず、噴出口に閉塞は瞬
時に解消される。放射方向流路28は軸流の中心線に対
して実質的に等方に離散し、放射方向流路28の数はN
(Nは3を含み3以上)であり、放射方向流路は中心線
のまわりに360度/Nの等間隔に形成されている。
の圧力低下を簡単な手段で防止する。 【構成】ノズル21の噴出口24,25に連続しノズル
22の内部の軸流に交叉する面上で放射方向の成分を持
って延びる複数の放射方向流路28がノズル21の前端
面側に離散的に設けられ、放射方向流路28は軸流の中
心線に対して実質的に等方に離散しているため、ジェッ
ト流の収束性が著しくは阻害されず、噴出口に閉塞は瞬
時に解消される。放射方向流路28は軸流の中心線に対
して実質的に等方に離散し、放射方向流路28の数はN
(Nは3を含み3以上)であり、放射方向流路は中心線
のまわりに360度/Nの等間隔に形成されている。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、地盤掘削用ジェッ
トノズルに関する。更に詳しくは、岩盤、地盤など土木
工事にともなって岩盤、地盤などを掘削しそこに杭打ち
用の穴を開ける際等に用いるパイルハンマーの地盤掘削
用ジェットノズルに関する。
トノズルに関する。更に詳しくは、岩盤、地盤など土木
工事にともなって岩盤、地盤などを掘削しそこに杭打ち
用の穴を開ける際等に用いるパイルハンマーの地盤掘削
用ジェットノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】シートパイル(鋼矢板)、H形鋼杭、パ
イプ杭などを地中に打ち込むための打込機が知られてい
る。杭打機としては、振動パイルドライバが知られてい
る。振動パイルドライバは、モータで回転させられる複
数偏心軸の偏心回転を振動に変換する形式のハンマーで
あるため、比較的に騒音が少ない杭打機として知られて
いる。この削孔機は、騒音が少ないが、その分衝撃が小
さく岩盤等硬い地盤に対しては破砕作用が不十分になる
場合があるので、水を加圧してジェット流を噴射し破砕
作用を補助するための地盤掘削用ジェットノズルが併用
されている。
イプ杭などを地中に打ち込むための打込機が知られてい
る。杭打機としては、振動パイルドライバが知られてい
る。振動パイルドライバは、モータで回転させられる複
数偏心軸の偏心回転を振動に変換する形式のハンマーで
あるため、比較的に騒音が少ない杭打機として知られて
いる。この削孔機は、騒音が少ないが、その分衝撃が小
さく岩盤等硬い地盤に対しては破砕作用が不十分になる
場合があるので、水を加圧してジェット流を噴射し破砕
作用を補助するための地盤掘削用ジェットノズルが併用
されている。
【0003】このようなノズルがれき岩等の硬い岩盤に
出くわすと、破砕されたれき岩の断片がノズルの噴出口
を塞いだり噴流の直進を邪魔することがある。このよう
な塞ぎが起きた時のために、ノズル先端に横方向に延び
る溝が形成されたノズルが知られている。このようなノ
ズルは、先端が塞がれた時に加圧水をその溝を通して放
射方向に流すように形成されており、水の供給を途絶え
させずに邪魔物を噴流の前方位置から除去することがで
きる。
出くわすと、破砕されたれき岩の断片がノズルの噴出口
を塞いだり噴流の直進を邪魔することがある。このよう
な塞ぎが起きた時のために、ノズル先端に横方向に延び
る溝が形成されたノズルが知られている。このようなノ
ズルは、先端が塞がれた時に加圧水をその溝を通して放
射方向に流すように形成されており、水の供給を途絶え
させずに邪魔物を噴流の前方位置から除去することがで
きる。
【0004】しかし、このような従来のノズルによる
と、軸流に直交する断面上における圧力分布が等方的で
なく水のエネルギー分布が特異的に広域に分散しノズル
から噴出する軸流の収束性が低下し、エネルギー密度を
低下させてしまう。水の噴出を停止させないが定常時に
掘削能力を低下させるこのようなノズルは、杭打工事数
が増大する今後のノズルとしては好ましくない。
と、軸流に直交する断面上における圧力分布が等方的で
なく水のエネルギー分布が特異的に広域に分散しノズル
から噴出する軸流の収束性が低下し、エネルギー密度を
低下させてしまう。水の噴出を停止させないが定常時に
掘削能力を低下させるこのようなノズルは、杭打工事数
が増大する今後のノズルとしては好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような技
術的背景に基づいてなされたものであり、下記のような
目的を達成する。
術的背景に基づいてなされたものであり、下記のような
目的を達成する。
【0006】本発明の目的は、ノズルの塞ぎを起こさせ
ないが定常時の水の噴出エネルギー密度を低下させない
地盤掘削用ジェットノズルを提供することにある。
ないが定常時の水の噴出エネルギー密度を低下させない
地盤掘削用ジェットノズルを提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、ノズル形状の簡単な
改造によるだけでノズルの塞ぎを起こさせずに定常時の
水の噴出エネルギー密度を低下させない地盤掘削用ジェ
ットノズルを提供することにある。
改造によるだけでノズルの塞ぎを起こさせずに定常時の
水の噴出エネルギー密度を低下させない地盤掘削用ジェ
ットノズルを提供することにある。
【0008】本発明の更に他の目的は、ノズルの噴出口
が塞がれても瞬時的にその塞ぎを解消して定常時の掘削
性能を取り戻すことができる地盤掘削用ジェットノズル
を提供することにある。
が塞がれても瞬時的にその塞ぎを解消して定常時の掘削
性能を取り戻すことができる地盤掘削用ジェットノズル
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による地盤掘削用
ジェットノズルは、ノズルの噴出口に連続しノズルの内
部の軸流に交叉する面上で放射方向の成分を持って延び
る複数の放射方向流路がノズルの前端面側に離散的に設
けられている。放射方向流路は軸流の中心線に対して実
質的に等方に分布して離散している。破壊された岩盤等
の断片により噴出口が塞がれ直進を邪魔される噴流は、
噴出口から放射方向に延びる放射方向流路を通過してノ
ズルの側方に誘導される。このように誘導された噴流は
断片の裏側にまわりこみ、噴出口の正面に位置する断片
を除去する。
ジェットノズルは、ノズルの噴出口に連続しノズルの内
部の軸流に交叉する面上で放射方向の成分を持って延び
る複数の放射方向流路がノズルの前端面側に離散的に設
けられている。放射方向流路は軸流の中心線に対して実
質的に等方に分布して離散している。破壊された岩盤等
の断片により噴出口が塞がれ直進を邪魔される噴流は、
噴出口から放射方向に延びる放射方向流路を通過してノ
ズルの側方に誘導される。このように誘導された噴流は
断片の裏側にまわりこみ、噴出口の正面に位置する断片
を除去する。
【0010】ノズルの噴出口が塞がれていない定常時に
も、実験によると、放射方向流路を通して中心部に空気
が引き込まれ、この引き込み現象により、噴流は等方的
に分布するように噴出している。この等方分布流はノズ
ルの形状に基づいて収束する収束性を依然として保持
し、定常流のエネルギー密度をさほど低下させない。
も、実験によると、放射方向流路を通して中心部に空気
が引き込まれ、この引き込み現象により、噴流は等方的
に分布するように噴出している。この等方分布流はノズ
ルの形状に基づいて収束する収束性を依然として保持
し、定常流のエネルギー密度をさほど低下させない。
【0011】放射方向流路の等方分布性は、厳密に形成
される必要はない。ノズルの噴出口の一部に欠損があっ
ても、ジェット流はその欠損が生じていない場合と同様
の噴出性能を保持するように収束性を修復する。したが
って、位相幾何学上の用語である「等方」は、厳密な意
義を備えている必要はなく、「実質的な等方」、「等方
的分布」の意義を備えておればよい。例えば、放射方向
流路は軸流の中心線のまわりに60度、90度、120
度の等角度間隔分布で離散的に形成されておればよい。
このように放射方向流路が離散的であっても、噴流は自
己修正して等方的な噴流断面を示す。ノズルの噴出口の
形状はさまざまに形成され慣用の形状が用いられる。3
筋の放射方向流路が、互いに100度、100度、16
0度で分配されている場合にも、有効であることが実験
により確認されている。
される必要はない。ノズルの噴出口の一部に欠損があっ
ても、ジェット流はその欠損が生じていない場合と同様
の噴出性能を保持するように収束性を修復する。したが
って、位相幾何学上の用語である「等方」は、厳密な意
義を備えている必要はなく、「実質的な等方」、「等方
的分布」の意義を備えておればよい。例えば、放射方向
流路は軸流の中心線のまわりに60度、90度、120
度の等角度間隔分布で離散的に形成されておればよい。
このように放射方向流路が離散的であっても、噴流は自
己修正して等方的な噴流断面を示す。ノズルの噴出口の
形状はさまざまに形成され慣用の形状が用いられる。3
筋の放射方向流路が、互いに100度、100度、16
0度で分配されている場合にも、有効であることが実験
により確認されている。
【0012】放射方向流路は、ノズルの噴出口に連続し
ノズルの内部の軸流に交叉する面上で放射方向の成分を
持って延びており、軸流の中心線に対して直交している
ものも含む。
ノズルの内部の軸流に交叉する面上で放射方向の成分を
持って延びており、軸流の中心線に対して直交している
ものも含む。
【0013】本発明による地盤掘削用ジェットノズル
は、シートパイル(鋼矢板)、H形鋼杭の打ち込みを行
う際に用いられる振動式杭打ち機に併用されるジェット
ノズルとして利用される場合に特に利用価値がある。即
ち、振動パイルドライバにより振動を与えられるジェッ
トノズルとして用いられる場合に特に価値がある。
は、シートパイル(鋼矢板)、H形鋼杭の打ち込みを行
う際に用いられる振動式杭打ち機に併用されるジェット
ノズルとして利用される場合に特に利用価値がある。即
ち、振動パイルドライバにより振動を与えられるジェッ
トノズルとして用いられる場合に特に価値がある。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、本発明の地盤掘削用ジェットノズ
ルの実施形態1が適用される掘削機、削孔機を示してい
る。掘削機、削孔機として、慣用の振動パイルドライバ
1が示されている。振動パイルドライバ1は、一部しか
図示されていないベースマシンであるクローラクレーン
(自走式無限帯クレーン)の先頭部からワイヤを介して
吊り下げられ支持されている。
て説明する。図1は、本発明の地盤掘削用ジェットノズ
ルの実施形態1が適用される掘削機、削孔機を示してい
る。掘削機、削孔機として、慣用の振動パイルドライバ
1が示されている。振動パイルドライバ1は、一部しか
図示されていないベースマシンであるクローラクレーン
(自走式無限帯クレーン)の先頭部からワイヤを介して
吊り下げられ支持されている。
【0015】重量体である振動パイルドライバ1は、内
部に電動モータ、電動モータにより回転駆動される複数
偏心軸、複数偏心軸に連動して直線方向に単振動する振
動発生機構等から構成されている。振動伝達体である振
動パイプ2が前記振動発生機構を介して振動パイルドラ
イバ1の本体ケーシングに結合され、垂直下方に延びて
いる。
部に電動モータ、電動モータにより回転駆動される複数
偏心軸、複数偏心軸に連動して直線方向に単振動する振
動発生機構等から構成されている。振動伝達体である振
動パイプ2が前記振動発生機構を介して振動パイルドラ
イバ1の本体ケーシングに結合され、垂直下方に延びて
いる。
【0016】振動パイプ2は、図2に示すように、複数
のパイプが接続用短管2aにより接続されている。振動
パイプ2の長さは、パイプの追加により可変である。振
動パイルドライバ1の下端には、チャック3が取りつけ
られている。振動パイプ2の上端部が、チャック3に把
持され振動パイルドライバ1に固定されている。
のパイプが接続用短管2aにより接続されている。振動
パイプ2の長さは、パイプの追加により可変である。振
動パイルドライバ1の下端には、チャック3が取りつけ
られている。振動パイプ2の上端部が、チャック3に把
持され振動パイルドライバ1に固定されている。
【0017】ベースマシン上に又は地面上に発電機4、
操作ユニット5、高圧ジェットポンプ6、水タンク7が
設けられている。作業員は、操作ユニット5を介して振
動パイルドライバ1の運転を行うが、その運転は電子機
器により制御されている。高圧ジェットポンプ6は、エ
ンジン駆動である。
操作ユニット5、高圧ジェットポンプ6、水タンク7が
設けられている。作業員は、操作ユニット5を介して振
動パイルドライバ1の運転を行うが、その運転は電子機
器により制御されている。高圧ジェットポンプ6は、エ
ンジン駆動である。
【0018】振動パイルドライバ1の出力振動は、操作
ユニット5の電気回路により制御されている。チャック
3は操作ユニット5から供給される油圧を受け、油圧弁
(図示せず)の開閉により開閉動作する。振動パイプ2
の上端部の内部に、高圧ジェットポンプ6から高圧ホー
ス7を介して高圧流体が供給される。
ユニット5の電気回路により制御されている。チャック
3は操作ユニット5から供給される油圧を受け、油圧弁
(図示せず)の開閉により開閉動作する。振動パイプ2
の上端部の内部に、高圧ジェットポンプ6から高圧ホー
ス7を介して高圧流体が供給される。
【0019】この高圧流体の主成分は水である。水タン
ク7と高圧ジェットポンプ6との間は、サクションホー
スにより接続されている。余水ホース9を介して、高圧
ジェットポンプ6の余水は水タンク7に還流する。高圧
ジェットポンプ6の出口で水には約150kg(単位平
方cm当たり)の高圧が与えられている。振動パイプ2
の下端にパイプバンド11(図2)を用いてノズルセッ
トが軸方向に向くように取りつけられている。ノズルセ
ットは、ノズルソケット12とノズル23とから構成さ
れている。
ク7と高圧ジェットポンプ6との間は、サクションホー
スにより接続されている。余水ホース9を介して、高圧
ジェットポンプ6の余水は水タンク7に還流する。高圧
ジェットポンプ6の出口で水には約150kg(単位平
方cm当たり)の高圧が与えられている。振動パイプ2
の下端にパイプバンド11(図2)を用いてノズルセッ
トが軸方向に向くように取りつけられている。ノズルセ
ットは、ノズルソケット12とノズル23とから構成さ
れている。
【0020】図3,4は、ノズル21を示している。ノ
ズル21の軸直角断面は、概ね正方形である。ノズル2
1には、軸直角断面が円形の流路22が形成されてい
る。流路22は、大径部22aと絞り部22bと小径部
22cとから形成されている。大径部22aと絞り部2
2bと小径部22cは、この順で前方に、連続してい
る。絞り部22bは先細り形状であり、内面は円錐面に
形成されている。
ズル21の軸直角断面は、概ね正方形である。ノズル2
1には、軸直角断面が円形の流路22が形成されてい
る。流路22は、大径部22aと絞り部22bと小径部
22cとから形成されている。大径部22aと絞り部2
2bと小径部22cは、この順で前方に、連続してい
る。絞り部22bは先細り形状であり、内面は円錐面に
形成されている。
【0021】この明細書では、ノズルの噴出口は小径部
22cの先端部分を含むように定義されている。ノズル
の噴出口のうち小径部22cの先端部分を後方噴出口近
傍部分24という。図5に示すように、小径部22cの
前方(噴出方向に前方)に環状溝25が設けられてい
る。環状溝25の直径は、小径部22cの直径を基準と
して大きい。
22cの先端部分を含むように定義されている。ノズル
の噴出口のうち小径部22cの先端部分を後方噴出口近
傍部分24という。図5に示すように、小径部22cの
前方(噴出方向に前方)に環状溝25が設けられてい
る。環状溝25の直径は、小径部22cの直径を基準と
して大きい。
【0022】例えば、小径部22cの直径が2.5mm
である場合に、環状溝25の直径は4.0mmである。
環状溝25の直径と小径部22cの直径の比は、2倍以
下であり、この場合は、1.6倍である。本明細書で
は、環状溝25も噴出口に含まれている。
である場合に、環状溝25の直径は4.0mmである。
環状溝25の直径と小径部22cの直径の比は、2倍以
下であり、この場合は、1.6倍である。本明細書で
は、環状溝25も噴出口に含まれている。
【0023】環状溝25を、以下、前方噴出口近傍部分
という。前方噴出口近傍部分25は、後方噴出口近傍部
分24よりも前方にある。前方噴出口近傍部分25は、
ノズル21の前端面の中心に形成される穴の円筒面26
に囲まれ前端側が開放され、後端面はノズル21の前端
面の一部27を共有している。
という。前方噴出口近傍部分25は、後方噴出口近傍部
分24よりも前方にある。前方噴出口近傍部分25は、
ノズル21の前端面の中心に形成される穴の円筒面26
に囲まれ前端側が開放され、後端面はノズル21の前端
面の一部27を共有している。
【0024】前方噴出口近傍部分25と小径部22cの
一部である後方噴出口近傍部分24とは同軸に形成され
ている。前方噴出口近傍部分25に接続する4筋の放射
方向流路を形成する放射方向溝28がノズル21の前端
面に形成されている。放射方向溝28は、前方噴出口近
傍部分25の中心線(軸線)に対して放射方向に延び、
ノズル21の端に届いている。
一部である後方噴出口近傍部分24とは同軸に形成され
ている。前方噴出口近傍部分25に接続する4筋の放射
方向流路を形成する放射方向溝28がノズル21の前端
面に形成されている。放射方向溝28は、前方噴出口近
傍部分25の中心線(軸線)に対して放射方向に延び、
ノズル21の端に届いている。
【0025】放射方向溝28の幅は、後方噴出口近傍部
分24、前方噴出口近傍部分25の直径より小さく、後
方噴出口近傍部分24の直径に近い。4筋(4個)の放
射方向溝28は、中心線の回りに90度の等角度間隔で
分散している。この等角度間隔は、90度に限られず、
60度、120度に形成することができる。
分24、前方噴出口近傍部分25の直径より小さく、後
方噴出口近傍部分24の直径に近い。4筋(4個)の放
射方向溝28は、中心線の回りに90度の等角度間隔で
分散している。この等角度間隔は、90度に限られず、
60度、120度に形成することができる。
【0026】一般には、放射方向溝28の個数をN(自
然数)で表すと、等角度間隔は、360度/Nであり、
Nは3を含み3以上である。Nの数が大きいほど、放射
方向溝28の分布は、中心線に対してより等方的にな
る。「等方」は、位相幾何学上で厳密に定義される用語
であるが、「等方的」は、本明細書では、周方向の分布
密度の概ね等角度範囲の平均値が均一であることをい
う。
然数)で表すと、等角度間隔は、360度/Nであり、
Nは3を含み3以上である。Nの数が大きいほど、放射
方向溝28の分布は、中心線に対してより等方的にな
る。「等方」は、位相幾何学上で厳密に定義される用語
であるが、「等方的」は、本明細書では、周方向の分布
密度の概ね等角度範囲の平均値が均一であることをい
う。
【0027】例えば、同一円周上における放射方向溝2
8の存在位置間隔が等しいことをいう。このように、放
射方向溝28は、離散的に存在して分布しているが、等
方的であると表現することは可能である。隣り合う放射
方向溝28の全体が周方向に連続することはない。
8の存在位置間隔が等しいことをいう。このように、放
射方向溝28は、離散的に存在して分布しているが、等
方的であると表現することは可能である。隣り合う放射
方向溝28の全体が周方向に連続することはない。
【0028】図6,7は、ノズル21の実施形態2を示
している。実施形態1の前方噴出口近傍部分25に相当
する噴出口近傍部分35は、流路22の拡大部分22d
の前方に連続している。実施形態2の流路22は、拡大
部分22dと実施形態1の絞り部22bに相当する絞り
部22fと最小径部22gから形成されている。
している。実施形態1の前方噴出口近傍部分25に相当
する噴出口近傍部分35は、流路22の拡大部分22d
の前方に連続している。実施形態2の流路22は、拡大
部分22dと実施形態1の絞り部22bに相当する絞り
部22fと最小径部22gから形成されている。
【0029】実施形態2の噴出口近傍部分35は、実施
形態1の前方噴出口近傍部分25に似ているが、実施形
態2の噴出口近傍部分35と実施形態1の前方噴出口近
傍部分25とは完全に一致していない。4筋の放射方向
溝28は、単一の噴出口である噴出口近傍部分35に接
続している。放射方向溝28の分散の仕方は、実施形態
1と同じに改変することができる。
形態1の前方噴出口近傍部分25に似ているが、実施形
態2の噴出口近傍部分35と実施形態1の前方噴出口近
傍部分25とは完全に一致していない。4筋の放射方向
溝28は、単一の噴出口である噴出口近傍部分35に接
続している。放射方向溝28の分散の仕方は、実施形態
1と同じに改変することができる。
【0030】図2に略記的に示すように、振動パイルド
ライバ1も振動パイプ2もパイプバンド11もノズル2
1も、杭である大径のパイプ即ちパイル51の中に通さ
れ下降していく。振動パイルドライバ1から振動が与え
られるノズル21の噴出口24若しくは25又は35
(以下、25で代表する)から高圧水が噴出する。
ライバ1も振動パイプ2もパイプバンド11もノズル2
1も、杭である大径のパイプ即ちパイル51の中に通さ
れ下降していく。振動パイルドライバ1から振動が与え
られるノズル21の噴出口24若しくは25又は35
(以下、25で代表する)から高圧水が噴出する。
【0031】このように噴出する噴流は、概ね軸流であ
り多少拡大しながらラッパ状に噴出口25から突出す
る。光ビームの拡がりを防止することができないよう
に、ノズルから噴出する水ビームもそのテンソル応力に
よりその広がりを防止することはできないが、その拡大
率は、ノズルの性能を高くするためにできる限り小さく
なるように設計されている。逆にいうと、光ビームと同
様に水ビームも収束性を有している。この収束性は、放
射方向溝28により乱される。従来は、放射方向溝28
は2筋しか設けられていなかったので、その収束性が相
当に乱され、等方性が著しく失われていた。本発明によ
る4筋の放射方向溝28による水ビームの収束性は、相
当に改良されている。
り多少拡大しながらラッパ状に噴出口25から突出す
る。光ビームの拡がりを防止することができないよう
に、ノズルから噴出する水ビームもそのテンソル応力に
よりその広がりを防止することはできないが、その拡大
率は、ノズルの性能を高くするためにできる限り小さく
なるように設計されている。逆にいうと、光ビームと同
様に水ビームも収束性を有している。この収束性は、放
射方向溝28により乱される。従来は、放射方向溝28
は2筋しか設けられていなかったので、その収束性が相
当に乱され、等方性が著しく失われていた。本発明によ
る4筋の放射方向溝28による水ビームの収束性は、相
当に改良されている。
【0032】ジェット流を噴出させるノズルに高圧水を
鉛直下方に誘導するパイプの中の水はそれ自体が1本の
棒状体であり、この棒状体に振動パイルドライバ1から
1分に1000回程度の振動が与えられ、ノズルの噴出
口から噴出するジェット流は、振動体としても岩盤面に
作用する。ジェット流の振動エネルギーの分散も等方的
な流路構造により抑えられているので、振動エネルギー
を破砕エネルギーとして有効に用いることができる。
鉛直下方に誘導するパイプの中の水はそれ自体が1本の
棒状体であり、この棒状体に振動パイルドライバ1から
1分に1000回程度の振動が与えられ、ノズルの噴出
口から噴出するジェット流は、振動体としても岩盤面に
作用する。ジェット流の振動エネルギーの分散も等方的
な流路構造により抑えられているので、振動エネルギー
を破砕エネルギーとして有効に用いることができる。
【0033】図8,9は、従来例と本発明例の収束性に
関する比較実験の結果の写真をトレースして図面化した
正面図である。軸流方向に直交する板を置き、その板に
圧力の程度により強く赤色に変色する圧力感知紙を張
り、その紙に水ビームを直交方向に衝突させた場合の結
果を示している。
関する比較実験の結果の写真をトレースして図面化した
正面図である。軸流方向に直交する板を置き、その板に
圧力の程度により強く赤色に変色する圧力感知紙を張
り、その紙に水ビームを直交方向に衝突させた場合の結
果を示している。
【0034】トレースによる図面化は、赤い色が強けれ
ば単位面積当たりの点々数密度を多くすることにより行
った。テスト用ノズルは、本発明品については図3,4
に示すものが用いられ、従来品については図3,4に示
すものの4筋の放射方向溝28の内の対向する2筋が設
けられていないものが用いられた。
ば単位面積当たりの点々数密度を多くすることにより行
った。テスト用ノズルは、本発明品については図3,4
に示すものが用いられ、従来品については図3,4に示
すものの4筋の放射方向溝28の内の対向する2筋が設
けられていないものが用いられた。
【0035】本発明品のテスト結果を図9に示すよう
に、概ね円形に圧力が分布し、中心部分で圧力が高いこ
とを示している。これに対して、従来品のテスト結果を
図8に示すように、圧力分布は長楕円状であり圧力も小
さいことを示している。
に、概ね円形に圧力が分布し、中心部分で圧力が高いこ
とを示している。これに対して、従来品のテスト結果を
図8に示すように、圧力分布は長楕円状であり圧力も小
さいことを示している。
【0036】
【発明の効果】本発明による地盤掘削用ジェットノズル
は、非定常状態を瞬時に定常状態に戻して定常時の切削
性能を保持することができる。このような性能保持は、
従来のノズルの形状の簡単な改造・修正により可能であ
る。改良コストは僅かであり、実質的には従来のコスト
と変わらない。
は、非定常状態を瞬時に定常状態に戻して定常時の切削
性能を保持することができる。このような性能保持は、
従来のノズルの形状の簡単な改造・修正により可能であ
る。改良コストは僅かであり、実質的には従来のコスト
と変わらない。
【図1】図1は、本発明による地盤掘削用ジェットノズ
ルが適用される振動パイルドライバを示す正面図であ
る。
ルが適用される振動パイルドライバを示す正面図であ
る。
【図2】図2は、図1の一部の側面図である。
【図3】図3は、本発明による実施形態1を示す正面断
面図である。
面図である。
【図4】図4は、図1の側面図である。
【図5】図5は、図3の一部を拡大した正面断面図であ
る。
る。
【図6】図6は、本発明による実施形態1を示す正面断
面図である。
面図である。
【図7】図7は、図6の側面図である。
【図8】図8は、実施形態1のノズルを用いたテスト結
果の圧力分布を示す正面図である。
果の圧力分布を示す正面図である。
【図9】図9は、従来のノズルを用いたテスト結果の圧
力分布を示す正面図である。
力分布を示す正面図である。
1…振動パイルドライバ(振動式削孔機) 2…振動パイプ 21…ノズル 22…流路 24…後方噴出口近傍部分(噴出口) 25…前方噴出口近傍部分(噴出口) 28…放射方向溝
Claims (7)
- 【請求項1】ノズルの噴出口に連続しノズルの内部の軸
流に交叉する面上で放射方向の成分を持って延びる複数
の放射方向流路がノズルの前端面側に離散的に設けら
れ、 前記放射方向流路は前記軸流の中心線に対して概ね等方
に分布して離散している地盤掘削用ジェットノズル。 - 【請求項2】ノズルの噴出口に連続しノズルの内部の軸
流に交叉する面上で放射方向の成分を持って延びる複数
の放射方向流路がノズルの前端面側に離散的に設けら
れ、 前記放射方向流路は前記軸流の中心線の回りに概ね等角
度で分布して離散している地盤掘削用ジェットノズル。 - 【請求項3】請求項1又は2において、 前記放射方向流路は前記軸流方向に関して前端側が開放
されていることを特徴とする地盤掘削用ジェットノズ
ル。 - 【請求項4】請求項1〜3から選択される1請求項にお
いて、 前記放射方向流路の数はN(Nは自然数)であり、 前記Nは3を含み3以上であり前記N個の放射方向流路
は前記中心線のまわりに360度/Nの等間隔に形成さ
れていることを特徴とする地盤掘削用ジェットノズル。 - 【請求項5】ノズルの噴出口に連続しノズルの内部の軸
流に交叉する面上で放射方向の成分を持って延びる複数
の放射方向流路がノズルの前端面側に離散的に設けら
れ、 前記放射方向流路は前記軸流の中心線に対して実質的に
等方に分布して離散し、 前記放射方向流路の数はN(Nは自然数)であり前記N
は3を含み3以上であり前記N個の放射方向流路は前記
中心線のまわりに360度/Nの等間隔に形成され、 前記放射方向流路は前記噴出口の前端よりも軸流方向に
前方に設けられていることを特徴とする地盤掘削用ジェ
ットノズル。 - 【請求項6】ノズルの噴出口に連続しノズルの内部の軸
流に交叉する面上で放射方向の成分を持って延びる3筋
以上の放射方向流路がノズルの前端面側に離散的に設け
られ、 前記放射方向流路は前記軸流の中心線に対して概ね等角
度に分布して離散している地盤掘削用ジェットノズル。 - 【請求項7】請求項1又は2において、 前記軸流の方向に振動が与えられることを特徴とする地
盤掘削用ジェットノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1342897A JPH10196262A (ja) | 1997-01-09 | 1997-01-09 | 地盤掘削用ジェットノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1342897A JPH10196262A (ja) | 1997-01-09 | 1997-01-09 | 地盤掘削用ジェットノズル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10196262A true JPH10196262A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11832879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1342897A Pending JPH10196262A (ja) | 1997-01-09 | 1997-01-09 | 地盤掘削用ジェットノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10196262A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008272934A (ja) * | 2001-08-20 | 2008-11-13 | Saint-Gobain Abrasives Inc | 研削への適用のためのまとまり噴流ノズル |
TWI581699B (zh) * | 2015-12-24 | 2017-05-11 | An impact type high pressure hydraulic excavation device for forming a columnar cavity in a tree growing ground and a method for forming a columnar cavity |
-
1997
- 1997-01-09 JP JP1342897A patent/JPH10196262A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008272934A (ja) * | 2001-08-20 | 2008-11-13 | Saint-Gobain Abrasives Inc | 研削への適用のためのまとまり噴流ノズル |
TWI581699B (zh) * | 2015-12-24 | 2017-05-11 | An impact type high pressure hydraulic excavation device for forming a columnar cavity in a tree growing ground and a method for forming a columnar cavity |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060329 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060403 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060823 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |