JPH1019622A - 感熱式流量センサ及びその駆動回路 - Google Patents

感熱式流量センサ及びその駆動回路

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JPH1019622A
JPH1019622A JP8171538A JP17153896A JPH1019622A JP H1019622 A JPH1019622 A JP H1019622A JP 8171538 A JP8171538 A JP 8171538A JP 17153896 A JP17153896 A JP 17153896A JP H1019622 A JPH1019622 A JP H1019622A
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voltage
heating element
heating
pair
terminals
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JP8171538A
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Inventor
Yoshinobu Nakayama
義宣 中山
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Ricoh Seiki Co Ltd
Ricoh Elemex Corp
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Seiki Co Ltd
Ricoh Elemex Corp
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流速検出に貢献せず電圧降下のみを生ずる抵
抗成分の影響を受けることなく、流速検出に貢献する橋
上の発熱体部分の両端電圧を正確に検出できるようにす
る。 【解決手段】 4端子測定法を利用し、発熱体Rh の橋
4上での両端部分より、各々引出パターン5,22を介
して、発熱体Rh 加熱のための一対の電流端子7a,7
bと、発熱体Rh 間の電圧を検出するための一対の電圧
端子23a,23bとを形成して両端子を区別すること
で、基板2上で橋4上に存在する発熱体Rh 本体部分以
外の流量の変化に伴う電流の変化による電圧降下の影響
をなくし、橋上の発熱体のみの電圧降下のみを取り出す
ことができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ガスやLPG
の流量測定などに用いられる発熱体を利用した感熱式流
量センサ及びその駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、この種の流量センサの一つとし
て、センサの小型化、高速応答化、低消費電力化等を達
成するために、半導体プロセスを利用したマイクロブリ
ッジ型フローセンサが提案されている。同センサは、機
能的には、Si基板上に堀状のエッチングを施し、その
堀を跨ぐように形成されて誘電体膜で覆われた抵抗体薄
膜による発熱体を発熱させることにより、流体の流速又
は流量を検出する感熱式流量センサとして構成されてい
る。
【0003】より詳細には、発熱体と流体温度測温体と
を実装した感熱式流量センサを流路中に配設し、発熱体
と流体温度測温体とが常に一定の温度差を持つように発
熱体を発熱させながらこの発熱体の電圧を測定すること
により流量を測定するようにしたものがある。このた
め、発熱体と流体温度測温体とを用いてホイートストー
ンブリッジ回路を組み、発熱体の電圧によって流量を測
定する方式がある。この方式は、例えば、特公平5−3
12616号公報中に記載されている。
【0004】まず、感熱式流量センサ1の一例を図7を
参照して説明する。Si等の基板2上には流体の流れ方
向となる対角線方向に沿って堀3が形成され、中央部に
はこの堀3を跨ぐように(流れ方向に直交するように)
橋4が熱的に絶縁されて形成され、この橋4上には発熱
体Rh がパターン形成されている。さらに、発熱体Rh
よりも上流側であって発熱体Rh の温度に影響されない
部位にて基板2上には流体温度測温体Rf がパターン形
成されている。これらの発熱体Rh や流体温度測温体R
f は何れも抵抗温係数の高い材料、例えば、白金(P
t)等の導電膜によりパターン形成され、流体の流れ中
に十分に晒されるように形成されている。基板2の表面
は誘電体膜で覆われている。図中、5,6は引出パター
ン、7,8は外部回路と接続のための一対の電極(ボン
ディングパッド=端子)である。
【0005】このような感熱式流量センサ用の駆動回路
の典型例を図8を参照して説明する。この図8に示す回
路は、特公平5−312616号公報中に示される回路
とは異なるが、基本原理は同様である。まず、発熱体R
h と流体温度測温体Rf とは、抵抗値が固定的な第1,
2の基準抵抗R1 ,R2 とともにホイートストーンブリ
ッジ型のブリッジ回路11を形成している。ここでは、
流体温度測温体Rf と第1の基準抵抗R1 とが直列とさ
れ、発熱体Rh と第2の基準抵抗R2 とが直列とされて
いる。また、第1の基準抵抗R1 と流体温度測温体Rf
との間には、発熱体Rh の加熱温度を決定するための定
温度加熱抵抗Rt が接続されている。この定温度加熱抵
抗Rt には短絡・開放制御されるスイッチ12が並列に
接続されている。また、第1の基準抵抗R1 ,R2 間に
はこれらの第1の基準抵抗R1 ,R2 とともに抵抗体R
h ,Rf に流す電流のバランス微調整用の可変抵抗器V
Rが接続されている。
【0006】さらに、第1の基準抵抗R1 と定温度加熱
抵抗Rt との接続点aの電圧と、第2の基準抵抗R2
発熱体Rh との接続点bの電圧とを比較する差動増幅器
13が設けられている。この差動増幅器13は出力端子
14からゼロバランス出力を出すもので、この差動増幅
器13の出力は電力制御素子、例えば、電力制御トラン
ジスタ15のベース側に接続されている。R4 ,R5
バイアス抵抗である。ここに、前記電力制御トランジス
タ15のコレクタ・エミッタ間は、電圧Vccなる直流電
源16と前記可変抵抗器VRの可変摺動子との間に接続
されている。前記電力制御トランジスタ15のエミッタ
と前記可変抵抗器VRの可変摺動子との間にはスイッチ
17が介在されている。このスイッチ17の他端側と直
流電源16との間(即ち、前記電力制御トランジスタ1
5のコレクタ・エミッタ間に並列に)には高抵抗の抵抗
6 が接続されている。
【0007】このような構成において、回路調整モード
時にはスイッチ17を図中左側に切り換えて抵抗R6
選択する状態とし、かつ、スイッチ12を閉じて定温度
加熱抵抗Rt の両端間を短絡した状態とする。これによ
り、直流電源16から抵抗値の高い抵抗R6 を介して発
熱体Rh 及び流体温度測温体Rf に微小電流を流し、差
動増幅器13の出力端子14に得られる出力がゼロバラ
ンスするように可変抵抗器VR等を調整する。
【0008】ついで、実際の流量測定モード時には、ス
イッチ12,17を図示の状態に切り換える。即ち、定
温度加熱抵抗Rt の短絡を解除し、かつ、電力制御トラ
ンジスタ15が機能するように切り換える。このとき、
接続点aの電圧は流体温度測温体Rf に定温度加熱抵抗
t による電圧分が加算されて高くなり、ブリッジ回路
11のゼロバランスが崩れるため、発熱体Rh への通電
量が増してその発熱により抵抗値が増加することで再び
接続点a,bの電圧がゼロバランスするように差動増幅
器13を介して電力制御トランジスタ15が制御され
る。即ち、定温度加熱抵抗Rt が接続されている分、発
熱体Rh の温度が流体温度測温体Rf の温度よりも一定
温度高くなるように負帰還制御される(定温度加熱駆
動)。
【0009】流量の測定は、このような流量測定モード
における発熱体Rh の電圧降下を差動増幅器13を通じ
て検出することにより行われる。即ち、流量が多いとき
(従って、流速が速いとき)ほど、発熱体Rh は流体に
よって冷されるため、定温度加熱抵抗Rt によって規定
される一定の加熱温度を維持するためには、発熱体Rh
による消費電力を増加させることで発熱体Rh による電
圧降下が比例するように負帰還制御するので、差動増幅
器13の出力端子14に得られる出力電圧も増加するこ
とになる。従って、この出力電圧の傾きを予め知得して
おけば、流量(流速)の測定が可能となる。
【0010】このような感熱式流量センサ1によれば、
Si上に発熱体Rh を作製することにより消費電力を低
減させることができ、かつ、発熱体Rh が誘電体膜で覆
われていることによりガスなどの流体に対する熱伝導を
減らすことができる等の特徴を持つ。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、現実に図7
に示したような感熱式流量センサ1ないしはその駆動回
路を作製してみると、発熱体Rh と外部回路への接続の
ための電極(ボンディングパッド)7との配線(引出パ
ターン5)や、接地側との配線を施す必要があり、低電
流を流す流体温度測温体Rf 側と、流体温度測温体Rf
側に比べて加熱電流を多量に流す必要のある発熱体Rh
用の接地側とを感熱式流量センサ1の外部で接続してい
るため、流体温度測温体Rf 、発熱体Rh 間の基準電位
が変化してしまいやすい(たとえ、ブリッジバランスが
とれていても)。また、発熱体Rhのうち、流速を検出
する橋4上の部分(発熱体本体)とそれ以外の部分(発
熱体Rh の構造上の不完全さからその配線部や橋4の袂
部分に起因する微小な抵抗であり、図8中に示すδ
h1,δRh2;つまり、発熱体を等価回路で表した場
合、δRh1とRh とδRh2との直列回路で示され、δR
h1,δRh2は発熱体本体以外の流速検出に貢献せずに電
圧降下のみを起こす抵抗成分を意味する)が存在するた
め、純粋に流速を検知した橋4上の発熱体Rh にかかる
電圧のみを検出することが不可能であり、測定精度が劣
化する一因となっている。
【0012】即ち、接地を流体温度測温体Rf 側と発熱
体Rh とで別々にとると、発熱体Rh に流れる電流が変
化する時に、ブリッジ回路11の左右の電圧降下に関し
て配線による誤差が大きく出てしまう。また、定温度加
熱駆動方式において、流体の流速の変化により電流量が
減ると、流速に感度を有する橋4上の発熱体Rh の部分
以外の部分(δRh1,δRh2)も変化し、このことが、
センサ検出信号のオフセット電圧に変化を与え、非線形
な影響をもたらし、流速検出の精度を劣化させてしま
う。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
流路中に配設される基板と、この基板の一部に形成され
た堀と、この堀を跨いで形成された橋と、この橋上にパ
ターン形成された発熱体と、前記基板上で前記発熱体の
温度に影響されない部位にパターン形成された流体温度
測温体とを備えた感熱式流量センサにおいて、前記発熱
体の前記橋上での両端部分より、各々引出パターンを介
して、発熱体加熱のための一対の電流端子と、発熱体間
の電圧を検出するための一対の電圧端子とを形成した。
【0014】従って、4端子測定法を利用することで、
発熱体を加熱駆動するための電流端子と発熱体間の電圧
を検出する電圧端子とが区別されて基板上に形成されて
いるので、基板上で橋上に存在する発熱体本体部分以外
の流量の変化に伴う電流の変化による電圧降下の影響を
なくし、橋上の発熱体のみの電圧降下のみを取り出すこ
とができる。よって、橋の温度分布の変化や橋方向の熱
の損失に伴う出力電圧の流量に対する精度の劣化を防止
することができる。
【0015】ちなみに、特開昭60−142258号公
報によれば、全抵抗値を有する薄膜の抵抗素子と、半導
体基板からなる流速センサであって、抵抗素子は2つの
電圧取出口を有し、各電圧取出口は全抵抗値の各終端と
の間で区切られるセンサ抵抗区間の電圧の測定を可能に
することが開示されている。しかし、同公報に開示され
た内容は、いうなれば、橋上で発熱体と上下流の測温体
とを一体でパターン形成し、端部側に位置する各々の測
温体間の電圧を測定するために見掛け上は発熱体部分の
両端から電圧取出口を引出しているだけのものであり、
発熱体部分の電圧測定に用いられるものではなく、本発
明とは明らかに異なる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、流体温度測温体の一方の端子を基板上で引
出パターンを介して一方の電圧端子にパターン接続して
共通端子とした。従って、駆動回路上でいずれ共通に接
続される端子同士を基板上で接続しておくことにより最
短化しているので、発熱体と流体温度測温体との基準電
位が流体の流速の変化によって異なった変化をしてしま
うのを防止でき、測定精度を向上させることができる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1記載の感
熱式流量センサと、この感熱式流量センサ中の発熱体及
び流体温度測温体とともに流路外に位置する第1,2の
基準抵抗を含んで形成され、一対の電流端子間を通して
前記発熱体に加熱電流を流すブリッジ回路と、前記感熱
式流量センサ中の一対の電圧端子間に接続されて前記発
熱体間の電圧を検出する差動増幅器と、を備えている。
従って、請求項1記載の発明の感熱式流量センサを用い
て駆動回路を構成し、電流端子とは区別された電圧端子
の電圧のみを差動増幅器によって検出することで、橋上
の発熱体のみの電圧降下によって動作するブリッジ回路
を提供できる。
【0018】特に、請求項4記載の発明は、請求項2記
載の感熱式流量センサと、この感熱式流量センサ中の発
熱体及び流体温度測温体とともに流路外に位置する第
1,2の基準抵抗を含んで形成され、一対の電流端子間
を通して前記発熱体に加熱電流を流すブリッジ回路と、
前記感熱式流量センサ中の一対の電圧端子間に接続され
て前記発熱体間の電圧を検出する差動増幅器と、を備え
ている。従って、発熱体の基準点と流体温度測温体の基
準点とを1つにしながら請求項3記載の発明の場合と同
じく、橋上の発熱体のみの電圧降下によって動作するブ
リッジ回路を提供できる。
【0019】請求項5記載の発明は、各々電流端子と電
圧端子とが一対ずつ形成された2つの発熱体と1つの流
体温度測温体とを有する請求項1又は2記載の感熱式流
量センサと、一方の前記発熱体及び前記流体温度測温体
とともに流路外に位置する第1,2の基準抵抗を含んで
形成され、その発熱体用の一対の電流端子間を通してそ
の発熱体に加熱電流を流すブリッジ回路と、一方の前記
発熱体用の一対の電圧端子間に接続されてその発熱体間
の電圧を検出する第1の差動増幅器と、他方の発熱体用
の一対の電流端子間を通してその発熱体に加熱電流を流
す通電回路と、他方の前記発熱体用の一対の電圧端子間
に接続されてその発熱体間の電圧を検出する第2の差動
増幅器と、前記第1の差動増幅器の出力を基準に前記第
2の差動増幅器の出力を比較して前記通電回路による通
電量を制御する制御回路と、を備えている。
【0020】従って、感度ないしは検出精度を向上させ
るために2つの発熱体を備えた感熱式流量センサを用い
た方式に関して、1つの流体温度測温体で2つの発熱体
を駆動させることができ、特に、一方の発熱体の電圧を
基準にして他方の発熱体の動作を制御するため、2つの
発熱体の動作が一体化し、安定した検出動作を行わせる
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第一の形態を図1
及び図2に基づいて説明する。図7及び図8で示した部
分と同一部分は同一符号を用いて示し、その説明も省略
する(以下の実施の形態でも同様とする)。本実施の形
態では、まず、感熱式流量センサ21は図7に示した構
造の感熱式流量センサ1をベースとして構成されている
が、一対の電極7a,7bを電流端子としたとき、この
電流端子7a,7bの他に、発熱体Rh の橋4上での両
端部から引出パターン22を介して一対の電圧端子23
a,23bが基板2上にて引出形成されている。従っ
て、橋4上の発熱体Rh を見た場合、その両端部から4
端子測定法をなす4つの端子7a,7b,23a,23
bが基板2上に引出形成されている。
【0022】次に、その駆動回路構成について説明す
る。まず、電流端子7a,7bはブリッジ回路11中に
接続されている。また、電圧端子23a,23b間には
差動増幅器24の+,−入力端子が接続されている。こ
の差動増幅器24のゲインは1又は1付近の値に設定さ
れている。この差動増幅器24の出力は、差動増幅器1
3の−入力端子に入力されている。
【0023】このような構成において、流量の測定は、
流量測定モードにおける発熱体Rhの電圧降下を差動増
幅器24を通じて検出することにより行われる。即ち、
流量が多いとき(従って、流速が速いとき)ほど、発熱
体Rh は流体によって冷されるため、定温度加熱抵抗R
t によって規定される一定の加熱温度を維持するために
は、発熱体Rh による消費電力を増加させることで発熱
体Rh による電圧降下が比例するように負帰還制御する
ので、差動増幅器24の出力に得られる出力電圧も増加
することになる。従って、この出力電圧の傾きを予め知
得しておけば、流量(流速)の測定が可能となる。この
時、発熱体Rh 付近に関しては、ブリッジ回路11を形
成する部分中に流量検出に関係ない抵抗部分δRh1,δ
h2による電圧降下もあり、流速に応じて発熱体Rh
に対す供給電力が変化するのに伴って電流端子7a,7
b間の供給電流が変化し、電圧降下量も変化してしまう
が、本実施の形態では、橋4上で発熱体Rh の両端部に
直接接続されている電圧端子23a,23b間で発熱体
h の電圧降下を検出するので、本来の発熱体Rh部分
のみの電圧降下を検出できる。よって、発熱体Rh の配
線部などの流量検出に関係ない部分δRh1,δRh2での
電圧降下による影響をなくすことができる。また、Si
による基板2の放熱効率は橋4上の発熱体Rh の材料や
ガスなどの流体への放熱効率よりはるかに高いため、発
熱体Rh だけでなく発熱体Rh の配線部を含めた電流を
流す電流端子7a,7b間全体の電圧降下が安定するに
は時間がかかるが(Siも含めて加熱しなければならな
い)、本実施の形態のように、純粋に橋4の上のみで起
こる電圧降下(つまり、電圧を検出する電圧端子23
a,23b間の電圧降下)の測定であれば、電流端子7
a,7b間に電流を流してから安定するまでの応答性が
向上する。
【0024】従って、本実施の形態によれば、電流端子
7a,7bとは区別して電圧端子23a,23bを発熱
体Rh の橋4上での両端部分から直接引き出して形成し
ているので、発熱体Rh 本体以外で流速検出には貢献せ
ず電圧降下のみを起こす部分δRh1,δRh2の影響をな
くし、橋4上に存在する発熱体Rh 部分の電圧降下のみ
を正確に取り出すことができる。よって、橋4の温度分
布の変化や橋4方向の熱の損失に伴う出力電圧の流量に
対する精度の劣化を防止し、かつ、回路の応答性を向上
させることができる。
【0025】つづいて、本発明の実施の第二の形態を図
3及び図4に基づいて説明する。本実施の形態では、流
体温度測温体Rf の一方の端子8aが基板2上で一方の
電圧端子23aに対して引出パターン25によって接続
されることにより、電圧端子23aが共通端子とされて
いる。
【0026】図4はその駆動回路の構成例を示す。図2
に示した実施の第一の形態との違いは、端子8aが電圧
端子23aにて共通端子とされているので、流体温度測
温体Rf の一端は発熱体Rh と抵抗δRh2との接続点に
接続された形となり、この接続点=電圧端子23bが差
動増幅器24の−入力端子に接続されている。ここに、
流体温度測温体Rf の一端には引出パターン25の抵抗
成分に相当する抵抗δRf が存在するが、熱伝導率の高
いSiによる基板2上に極く薄い絶縁膜を介在させてい
るだけであり、共通端子を通して接続しているので問題
ない。つまり、引出パターン25の抵抗成分に相当する
抵抗δRf を流体温度測温体Rf と区別して図示してい
るが、本来的には、ガスなどの流体の温度を測定するた
めの流体温度測温体Rf に含まれ、かつ、動作も同じで
あるため、抵抗δRf では抵抗δRh2の場合のような影
響はない。
【0027】従って、本実施の形態によれば、差動増幅
器24の入力の一方を基板2上で共通化した電圧端子2
3aに接続し、発熱体Rh の他方の電圧端子23bを差
動増幅器24の他方の入力に接続することにより、発熱
体Rh に付帯して発生する部分δRh1,δRh2の影響を
なくし、橋4上に存在する発熱体Rh 部分の電圧降下の
みを正確に取り出すことができる。特に、本実施の形態
によれば、流体温度測温体Rf の一方の端子8aが一方
の電圧端子23aに接続されて共通端子とされているの
で、ブリッジ回路11に関して流体温度測温体Rf 側と
発熱体Rh 側とで基準電位が流体の流速の変化によって
異なった変化を示すのを防止でき、測定精度を向上させ
ることができる。
【0028】本発明の実施の第三の形態を図5及び図6
に基づいて説明する。本実施の形態の感熱式流量センサ
26では、基板2上に、発熱体Rh の他に発熱体Rh2
形成されている。より詳細には、橋4の下流側であって
橋4に平行な橋27が堀3を跨いで形成され、前記堀3
上であってこれらの橋,27間に懸け渡した流れ方向に
平行な橋28が形成され、この橋28上に前記発熱体R
h2が形成されている。この発熱体Rh2は前記橋27側に
その両端がくるように折り返しパターン形状に形成さ
れ、この発熱体Rh2の橋28,27上での両端部分よ
り、一対の電流端子29a,29bが引出パターン30
を介して引出形成されているとともに、一対の電圧端子
31a,31bが引出パターン32を介して引出形成さ
れている。発熱体Rh 側に関しては図3に示した構成と
同様とされている。
【0029】このような感熱式流量センサ26に対する
駆動回路としても、発熱体Rh 及び流体温度測温体Rf
側に関しては、図6に示すように、図4の場合と同様に
構成されている。他方の発熱体Rh2側に関しては、その
電流端子29bを流路外に位置する基準抵抗R7 を介し
て直流電源16に接続することにより発熱体Rh2に対す
る通電回路33が形成されている。この通電回路16の
基準抵抗R7 にはトランジスタ34が直列に接続されて
いる。このトランジスタ34のベース側には抵抗R4
5 と同様なバイアス用の抵抗R8 ,R9 が接続され、
さらに、差動増幅器35の出力側が接続されている。こ
れらのトランジスタ34、抵抗R8 ,R9 及び差動増幅
器35により制御回路36が形成されている。一方、前
記発熱体Rh2の電圧端子31a,31b間には第2の差
動増幅器となる差動増幅器37の入力側が接続されてい
る。差動増幅器(第1の差動増幅器)24の出力をVo
ut1、差動増幅器37の出力をVout2とした時、
前記差動増幅器35は出力Vout1を基準に出力Vout2の
大きさを比較するもので、この差動増幅器35の出力V
out3の値に応じてトランジスタ34による発熱体Rh2
の通電量が制御されるように構成されている。
【0030】このような構成において、電圧端子23
a,23bを通して得られる発熱体Rh の両端の電圧を
ゲイン1の差動増幅器24を介して出力Vout1として検
出し、差動増幅器13によって抵抗Rt ,Rf の直列抵
抗の両端に生ずる電圧と比較し、トランジスタ15を通
して発熱体Rh が流体の温度より抵抗Rt で規定される
分だけ高い温度となるように帰還される。下流側に位置
する他方の発熱体Rh2に関しては、電圧端子31a,3
1bを通して得られた発熱体Rh2の両端の電圧をゲイン
1又は約1の差動増幅器37を介して出力Vout2として
検出し、差動増幅器24の出力Vout1を基準として差動
増幅器35で比較される。比較された結果である出力V
out3がトランジスタ34を通して発熱体Rh2への通電量
制御情報として帰還される。ここに、発熱体Rh2に直列
な抵抗成分δRh3,δRh4はδRh1,δRh2等と同様に
流速検出には貢献せず電圧降下のみを起こす配線等に起
因する微小抵抗成分である。
【0031】本実施の形態によれば、高抵抗を要するた
めに長い配線パターンを必要とする流体温度測温体Rf
は1つのみとし、2つの発熱体Rh ,Rh2を適正に駆動
させることができる。特に、一方の発熱体Rh の両端電
圧を基準に他方の発熱体Rh2が動作制御されるため、定
温度駆動の際の2つの発熱体Rh ,Rh2の動作が一体化
し、流量センサとして安定した検出動作を行わせること
ができる。また、差動増幅器35の出力Vout3は2つの
発熱体Rh ,Rh2の電圧出力の差を示すので、このVou
t3を流量にほぼ比例する電圧信号として利用することも
できる。
【0032】なお、本実施の形態では、図3に示した方
式の感熱式流量センサ(流体温度測温体Rf が発熱体R
h に基板2上で接続されている)をベースとした構成例
で説明したが、図1に示した方式の感熱式流量センサ
(流体温度測温体Rf が基板2上で発熱体Rh に接続さ
れていない)であっても同様に適用できる。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、4端子測
定法を利用し、発熱体の橋上での両端部分より、各々引
出パターンを介して、発熱体加熱のための一対の電流端
子と、発熱体間の電圧を検出するための一対の電圧端子
とを形成して両者を区別したので、基板上で橋上に存在
する発熱体本体部分以外の流量の変化に伴う電流の変化
による電圧降下の影響をなくし、橋上の発熱体のみの電
圧降下のみを取り出すことができ、よって、橋の温度分
布の変化や橋方向の熱の損失に伴う出力電圧の流量に対
する精度の劣化を防止することができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、流体温度測温体の一方の端子を基板
上で引出パターンを介して一方の電圧端子にパターン接
続して共通端子とすることで、駆動回路上でいずれ共通
に接続される端子同士を基板上で接続しておくことによ
り最短化したので、発熱体と流体温度測温体との基準電
位が流体の流速の変化によって異なった変化をしてしま
うのを防止でき、測定精度を向上させることができる。
【0035】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の感熱式流量センサと、この感熱式流量センサ中の発
熱体及び流体温度測温体とともに流路外に位置する第
1,2の基準抵抗を含んで形成され、一対の電流端子間
を通して前記発熱体に加熱電流を流すブリッジ回路と、
前記感熱式流量センサ中の一対の電圧端子間に接続され
て前記発熱体間の電圧を検出する差動増幅器とを備える
ことで、請求項1記載の発明の感熱式流量センサを用い
て駆動回路を構成したので、電流端子とは区別された電
圧端子の電圧のみを差動増幅器によって検出することが
でき、よって、流速の影響を受ける橋上の発熱体のみの
電圧降下によって動作するブリッジ回路を提供すること
ができる。
【0036】特に、請求項4記載の発明によれば、請求
項2記載の感熱式流量センサと、この感熱式流量センサ
中の発熱体及び流体温度測温体とともに流路外に位置す
る第1,2の基準抵抗を含んで形成され、一対の電流端
子間を通して前記発熱体に加熱電流を流すブリッジ回路
と、前記感熱式流量センサ中の一対の電圧端子間に接続
されて前記発熱体間の電圧を検出する差動増幅器とを備
えているので、発熱体の基準点と流体温度測温体の基準
点とを1つにしながら請求項3記載の発明の場合と同じ
く、流速の影響を受ける橋上の発熱体のみの電圧降下に
よって動作するブリッジ回路を提供することができる。
【0037】請求項5記載の発明によれば、各々電流端
子と電圧端子とが一対ずつ形成された2つの発熱体と1
つの流体温度測温体とを有する請求項1又は2記載の感
熱式流量センサと、一方の前記発熱体及び前記流体温度
測温体とともに流路外に位置する第1,2の基準抵抗を
含んで形成され、その発熱体用の一対の電流端子間を通
してその発熱体に加熱電流を流すブリッジ回路と、一方
の前記発熱体用の一対の電圧端子間に接続されてその発
熱体間の電圧を検出する第1の差動増幅器と、他方の発
熱体用の一対の電流端子間を通してその発熱体に加熱電
流を流す通電回路と、他方の前記発熱体用の一対の電圧
端子間に接続されてその発熱体間の電圧を検出する第2
の差動増幅器と、前記第1の差動増幅器の出力を基準に
前記第2の差動増幅器の出力を比較して前記通電回路に
よる通電量を制御する制御回路と、を備えているので、
感度ないしは検出精度を向上させるために2つの発熱体
を備えた感熱式流量センサを用いた方式に関して、1つ
の流体温度測温体で2つの発熱体を駆動させることがで
き、特に、一方の発熱体の電圧を基準にして他方の発熱
体の電圧が動作するため、2つの発熱体の動作を一体化
させ、安定した検出動作を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一の形態を示すセンサ構造の
概略平面図である。
【図2】その駆動回路を示す回路図である。
【図3】本発明の実施の第二の形態を示すセンサ構造の
概略平面図である。
【図4】その駆動回路を示す回路図である。
【図5】本発明の実施の第三の形態を示すセンサ構造の
概略平面図である。
【図6】その駆動回路を示す回路図である。
【図7】従来例を示すセンサ構造の概略平面図である。
【図8】その駆動回路を示す回路図である。
【符号の説明】
2 基板 3 堀 4 橋 5 引出パターン 7a,7b 電流端子 8a 流体温度測温体の一方の端子 11 ブリッジ回路 21 感熱式流量センサ 22 引出パターン 23a,23b 電圧パターン 24 差動増幅器、第1の差動増幅器 25 引出パターン 26 感熱式流量センサ 28 橋 29a,29b 電流端子 30 引出パターン 31a,31b 電圧端子 32 引出パターン 33 通電回路 36 制御回路 37 第2の差動増幅器 Rh ,Rh2 発熱体 Rf 流体温度測温体 R1 第1の基準抵抗 R2 第2の基準抵抗

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路中に配設される基板と、この基板の
    一部に形成された堀と、この堀を跨いで形成された橋
    と、この橋上にパターン形成された発熱体と、前記基板
    上で前記発熱体の温度に影響されない部位にパターン形
    成された流体温度測温体とを備えた感熱式流量センサに
    おいて、 前記発熱体の前記橋上での両端部分より、各々引出パタ
    ーンを介して、発熱体加熱のための一対の電流端子と、
    発熱体間の電圧を検出するための一対の電圧端子とを形
    成したことを特徴とする感熱式流量センサ。
  2. 【請求項2】 流体温度測温体の一方の端子を基板上で
    引出パターンを介して一方の電圧端子にパターン接続し
    て共通端子としたことを特徴とする請求項1記載の感熱
    式流量センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の感熱式流量センサと、 この感熱式流量センサ中の発熱体及び流体温度測温体と
    ともに流路外に位置する第1,2の基準抵抗を含んで形
    成され、一対の電流端子間を通して前記発熱体に加熱電
    流を流すブリッジ回路と、 前記感熱式流量センサ中の一対の電圧端子間に接続され
    て前記発熱体間の電圧を検出する差動増幅器と、を備え
    ることを特徴とする感熱式流量センサ駆動回路。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の感熱式流量センサと、 この感熱式流量センサ中の発熱体及び流体温度測温体と
    ともに流路外に位置する第1,2の基準抵抗を含んで形
    成され、一対の電流端子間を通して前記発熱体に加熱電
    流を流すブリッジ回路と、 前記感熱式流量センサ中の一対の電圧端子間に接続され
    て前記発熱体間の電圧を検出する差動増幅器と、を備え
    ることを特徴とする感熱式流量センサ駆動回路。
  5. 【請求項5】 各々電流端子と電圧端子とが一対ずつ形
    成された2つの発熱体と1つの流体温度測温体とを有す
    る請求項1又は2記載の感熱式流量センサと、 一方の前記発熱体及び前記流体温度測温体とともに流路
    外に位置する第1,2の基準抵抗を含んで形成され、そ
    の発熱体用の一対の電流端子間を通してその発熱体に加
    熱電流を流すブリッジ回路と、 一方の前記発熱体用の一対の電圧端子間に接続されてそ
    の発熱体間の電圧を検出する第1の差動増幅器と、 他方の発熱体用の一対の電流端子間を通してその発熱体
    に加熱電流を流す通電回路と、 他方の前記発熱体用の一対の電圧端子間に接続されてそ
    の発熱体間の電圧を検出する第2の差動増幅器と、 前記第1の差動増幅器の出力を基準に前記第2の差動増
    幅器の出力を比較して前記通電回路による通電量を制御
    する制御回路と、を備えることを特徴とする感熱式流量
    センサ駆動回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005308676A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Kuramoto Seisakusho Co Ltd ヒータデバイス及びこれを用いた気体センサ装置
JP2006258455A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Hitachi Ltd 物理量センサ
JP2011237456A (ja) * 2011-08-29 2011-11-24 Hitachi Automotive Systems Ltd 熱式流量センサ

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