JPH1019576A - 角速度検出装置 - Google Patents

角速度検出装置

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JPH1019576A
JPH1019576A JP8171228A JP17122896A JPH1019576A JP H1019576 A JPH1019576 A JP H1019576A JP 8171228 A JP8171228 A JP 8171228A JP 17122896 A JP17122896 A JP 17122896A JP H1019576 A JPH1019576 A JP H1019576A
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泰生 森本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出感度の高い振動型角速度検出装置を提供
すること。 【解決手段】 振動子として、XYZ三次元座標空間
のXY平面上で同じ長さの2本の振動片が+Yの向きに
互いに平行に突出する第1音叉と、同じ長さの2本の振
動片が−Yの向きに互いに平行に突出する第2音叉と、
この第2音叉の根本中央部と前記第1音叉の根本中央部
とを連結するY方向に延びる連結棒とを備え、第1音叉
のX方向固有振動数と第2音叉のX方向固有振動数とが
異なり、連結棒の中心軸を回転軸とする第1音叉のねじ
り回転慣性モーメントと第2音叉のねじり回転慣性モー
メントとを略等しくしたものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のナビゲー
ションシステムや姿勢制御などに用いられる角速度検出
装置に関するものであり、特に、振動型の角速度検出装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、振動体に回転を加えるとコリ
オリの力によって回転角速度に応じた新たな振動が発生
することを利用した振動型角速度検出装置が知られてい
る。その中でも、2つの音叉を互いに逆向きに結合し、
一方の音叉を励振すると共に他方の音叉の振動を検出す
るタイプが検出効率の高いものの一つとして考えられて
いる。特開平7−113645号公報の図12には、こ
の種の振動子の一例が開示されている。この従来の振動
子は、2つの音叉の励振方向の固有振動数を等しくして
励振方向の振動を検出用音叉に伝達し、回転角速度に応
じて検出用音叉に生じる励振方向に垂直な方向(検出方
向)の振動を検出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の振
動子によれば、回転角速度に応じて励振用音叉に生じた
検出方向振動も検出用音叉に伝達され、検出用音叉自身
の検出方向振動と干渉を起こし、検出精度の低下を招く
おそれがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の角速度
検出装置は、振動子として、XYZ三次元座標空間のX
Y平面上で同じ長さの2本の振動片が+Yの向きに互い
に平行に突出する第1音叉と、同じ長さの2本の振動片
が−Yの向きに互いに平行に突出する第2音叉と、この
第2音叉の根本中央部と前記第1音叉の根本中央部とを
連結するY方向に延びる連結棒とを備え、第1音叉のX
方向固有振動数と第2音叉のX方向固有振動数とが異な
り、連結棒の中心軸を回転軸とする第1音叉のねじり回
転慣性モーメントと第2音叉のねじり回転慣性モーメン
トとを略等しくしたものを用いている。
【0005】この振動子によれば、第1音叉のX方向固
有振動数と第2音叉のX方向固有振動数とが異なるの
で、第1または第2音叉のいずれか一方をX方向に励振
したとき、その励振振動は他方の音叉に伝達されない。
一方、2本の振動片が互いに逆相でX方向に励振された
音叉が角速度ωでY方向の軸を中心に回転すると、コリ
オリの力により2本の振動片が互いに逆相でZ方向に振
動する。この振動は連結棒をねじるように働くねじり振
動となるが、連結棒の中心軸を回転軸とする第1音叉の
ねじり回転慣性モーメントと第2音叉のねじり回転慣性
モーメントとを略等しくしているので、効率よく他方の
音叉に伝達される。他方の音叉に伝達されたねじり振動
は2本の振動片を互いに逆相でZ方向に振動させ、検出
手段がこの振動を検出する。
【0006】励振用音叉の振動片間隔を検出用音叉の振
動片間隔よりも大きくし、検出用音叉の振動片長を励振
用音叉の振動片長よりも長くすれば、両音叉のX方向固
有振動数を異ならせつつ回転慣性モーメントを略等しく
することが容易に達成できるだけでなく、検出用音叉の
振動片のZ方向振幅を大きくすることができる。したが
って、検出感度を大きくすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
角速度検出装置に用いられる振動子を示す斜視図であ
る。振動子1は第1音叉2と第2音叉6を備える。第1
音叉2はX方向に長い音叉基部5から+Yの向きに延び
る長さL1の2本の振動片3および4を有する。第2音
叉6はX方向に長い音叉基部9から−Yの向きに延びる
長さL2の2本の振動片7および8を有する。長さL2
は長さL1よりも長く設定されている。また、振動片7
および8の間隔(内側の壁同士の間隔)W2は、振動片
3および4の内壁間隔W1よりも小さな値に設定されて
いる。音叉基部5と9はY方向に長い連結棒10で連結
されており、連結棒10には、その中央部から+Xおよ
び−Xの向きにそれぞれ延びる腕11および13が設け
られており、腕11および13の先端には音叉2および
6を被検出体から浮かせて固定するための固定板12お
よび14が設けられている。振動子1を構成するこれら
の各要素は、水晶の単結晶基板をエッチング技術により
形抜きすることにより一体形成されている。
【0008】ここで、水晶の結晶軸について簡単に説明
する。天然の水晶は、一般に柱状結晶であり、この柱状
結晶の縦方向の中心軸すなわち<0001>結晶軸はZ
軸または光軸と規定され、Z軸を通り柱状結晶の各表面
に垂直に交わる線はY軸または機械軸と規定される。ま
た、Z軸を通りこの柱状結晶の縦方向の稜線と直交する
線はX軸または電気軸と規定される。
【0009】振動子1に用いられている単結晶基板はZ
板と呼ばれる基板であり、Z軸に垂直ないし略垂直な面
で切り出された単結晶基板である。したがって、本実施
形態においては、結晶方位のZ軸と、図面上の振動子1
の配置方向を示すZ軸とは一致している。また、水晶の
X軸およびY軸は互いに直交するものが3組あり、その
うちの一組と図面上の振動子1の配置方向を示すX軸お
よびY軸とが一致している。振動子1に用いられる水晶
は、人工水晶であるがその構造は天然の水晶と同じであ
る。
【0010】第1音叉2は本実施形態では励振用音叉と
して用いられる。ハッチングで示した電極に後述する励
振回路から励振信号が与えられると、振動片3および4
は、白抜きの矢印16Aおよび16Bで示すようにX方
向に互いに逆相で振動する。なお、励振周波数は、第1
音叉2のX方向の固有振動数fX1 にできるだけ近い値
にして共振させることがエネルギ効率の点から望まし
い。
【0011】第2音叉6はZ方向の振動を検出する検出
用音叉として用いられる。振動片7および8の長さL2
を第1音叉2の振動片3および4の長さL1よりも長く
することにより、X方向の固有振動数fX2が第1音叉2
のX方向の固有振動数fX1よりも小さい値に設定されて
いる。したがって、第1音叉2に生じている固有振動数
X1 に近い値の励振振動が連結棒10を介して伝達さ
れることがほとんどない。振動片7および8のZ方向の
振動は、後述するようにY方向の軸を中心とする回転に
伴って第1音叉2に発生したZ方向の振動がねじり振動
となって伝達されたものである。このねじり振動の伝達
は、連結棒10の中心軸15を回転軸とする第1音叉2
のねじり回転慣性モーメントと第2音叉6のねじり回転
慣性モーメントとがほぼ等しくなっているので、効率よ
く少ないロスで為される。
【0012】つぎに、第1音叉2を励振し、第2音叉6
の振動を検出し、検出された振動から角速度演算を行う
処理回路について説明する。図2は励振回路50、検出
回路60および角速度演算回路70を示すと共に、これ
らの回路と振動片3、4、7および8に設けられた電極
との接続関係を示すブロック図である。なお、同図に示
した振動片3および4は図1のII1−II1断面を示
したものであり、振動片7および8は図1のII2−I
I2断面を示したものである。振動片4には、それぞれ
上面、下面および側面の4つの面に電極21〜24が音
叉基部5との結合部から先端部に向かって、すなわち+
Yの向きに延在している。振動片3にも同様の電極31
〜34が設けられている。一方、第2音叉6の振動片8
には、矩形断面の4つの角部すなわち稜線部をそれぞれ
が覆うように、4つの電極25〜28が音叉基部9との
結合部から先端部に向かって、すなわち−Yの向きに延
在している。振動片7にも同様の電極35〜38が設け
られている。各電極は、クロムと金の2層構造となって
おり、振動子1の表面にこれらの金属を蒸着した後に、
フォトリソグラフィ技術を用いて適宜分離すると共に所
望の形状にパターニングすることにより得られる。ま
た、各電極は固定板12および14に設けられている図
示を省略したボンディングパッドのいずれかと電気的に
接続され、そこからさらに後述する信号処理回路に接続
される。振動片上の各電極とボンディングパッドとの間
の配線は、図示していないが腕11および13の表面に
膜形成技術により設けらている。
【0013】励振回路50は、電流電圧変換回路51と
自動利得制御回路52と駆動回路53とを備えており、
検出回路60は、電流電圧変換回路61および62と差
動増幅回路63と同期検波回路64とを備えている。
【0014】駆動回路53は、自動利得制御回路52の
出力電圧値に応じた振幅で所定の繰り返し周波数のパル
ス波を励振信号として出力するとともに、その出力信号
と90度位相のずれた信号を同期検波回路64の検波信
号として出力する回路であり、その出力端子は端子54
を介して第1音叉2の振動片4の側面の電極22、24
と振動片3の上下面の電極31、33に共通に接続され
ている。第1音叉2の振動片4および3の残りの電極2
1、23、32、34は、互いに共通に端子55を介し
て電流電圧変換回路51の入力端子に接続されることに
より、駆動回路53が出力するパルス波の中間電位に固
定される。
【0015】図3は、この励振回路50による第1音叉
2の振動片の励振動作を説明するものであり、同図
(a)は振動片4をZX平面で切った断面図であり、図
2に示すものと同等の図である。また、図3(b)は振
動片4の屈曲動作を示した斜視図である。上述したよう
に、電極21と23が共通に端子55に接続され、電極
22と24が共通に端子54に接続されているので、駆
動回路53の出力パルスがローレベルであると、図3
(a)に示すような電圧、すなわち電極22および24
には相対的に負の電圧が、電極21および23には正の
電圧がそれぞれ各電極に与えられる。駆動回路53の出
力パルスがハイレベルであれば、その逆の極性が与えら
れる。
【0016】いま、図3(a)のような電圧が印加され
ている状態を考えると、振動片4の内部には矢印91か
ら94で示したような電界が与えられることになる。一
方、水晶の圧電効果はZ軸方向には現れないので、圧電
効果に影響を与える有効電界は矢印95および96とな
る。水晶の結晶は逆圧電効果により、X軸の正の向きに
電界が与えられるとY軸方向に伸び、X軸の負の向きに
電界が与えらるとY軸方向に縮む。したがって、図3
(a)の状態では、振動片4の電極24側が縮み、電極
22側が伸びるため、振動片4は電極24を内側にして
屈曲する。電極21から24に対する印加電圧の極性が
逆転すると、同様の原理により振動片4は電極22を内
側にして屈曲する。したがって、振動片4の一端を固定
して駆動回路53から所定周波数のパルス信号を電極2
1、23に印加すると、振動片4は図3(b)に示すよ
うにX方向に振動する。
【0017】なお、本実施形態では、図2に示すように
振動片4の上下の電極21および23と振動片3の左右
の電極32および34とを共通に接続し、振動片4の左
右の電極22および24と振動片3の上下の電極31お
よび33とを共通に接続しているので、振動片3と4
は、X方向に互いに逆相で振動する。第1音叉2の振動
片3と4のX方向の振動情報は、電流電圧変換回路51
および自動利得制御回路52を介してフィードバックさ
れる。電流電圧変換回路51は、振動片3および4の屈
曲に伴う圧電効果によって電極21、23、32、34
に発生した電荷の変化量を電圧値に変換する回路であ
る。
【0018】自動利得制御回路52は、電流電圧変換回
路51から出力された電圧信号を入力し、その入力電圧
値が大きくなると出力電圧値を小さくし、入力電圧値が
小さくなると出力電圧値が大きくなるように動作する。
したがって、振動片3および4の振動振幅が大きくなれ
ば、電極21、23、32、34に発生する電荷も大き
くなり、電流電圧変換回路51の出力電圧も大きくな
る。これによって、自動利得制御回路52の出力電圧値
は低くなり、駆動回路53の出力パルスの振幅は小さく
なる。このように、駆動回路53から出力されるパルス
信号の振幅はフィードバック制御され、第1振動片12
および13の振動振幅は常に安定する。
【0019】つぎに、図4を用いて、第2音叉6の振動
片のZ方向の振動を検出する検出回路60を説明する。
第2音叉6の振動片8が図4(b)に示すようにZ方向
に振動して、+Zの向きに屈曲すると、振動片8の上側
の半分がY方向に縮み、下側の半分がY方向に伸びる。
水晶の圧電効果により、Y方向に縮むとX方向の誘電分
極が生じ、Y方向に伸びると逆向きのX方向の誘電分極
が生じる。そして、誘電分極の強さは伸縮の大きさに依
存するので上面または下面において強く現れ、中間部に
向かうほど弱い。したがって、誘電分極は振動片8の4
つの角部に集中して現れ、この誘電分極によって角部に
設けられた各電極25〜28には図示のような正または
負の電荷が集まる。つまり、電極25と27が同じ極性
となり、これらの極性が電極26と28の極性と逆にな
る。振動片8が下側に振れると、同様の原理に基づいて
上述したものと全く逆の極性が現れる。
【0020】検出回路60は、このようにして発生した
振動片8の各電極における電荷の変化量を検出し、振動
片8の振動振幅に応じた信号を出力する。本実施形態で
は、第1音叉2の振動片3および4をX方向に互いに逆
相で励振し、振動子1が回転したときに生じるコリオリ
の力により第1音叉2に軸15を中心とするねじり振動
を発生させ、これを第2音叉6に伝達するものである。
ねじり振動は矢印19および20で示すように第1音叉
2から第2音叉6へ互いに逆相で伝達し、第1音叉2の
振動片3および4がそれぞれ矢印17Aおよび17Bで
示すように振れたときには第2音叉6の振動片7および
8はそれぞれ矢印18Aおよび18Bで示すようにZ方
向に互いに逆相で振れる。なお、この第2音叉6の振動
片7および8のZ方向の振動は、振動子1が回転したと
きに生じるコリオリの力に基づいて発生したものだけで
なく、第1音叉2の振動片3および4のX方向励振振動
がZ方向振動として漏れた成分も含まれた合成振動であ
る。コリオリの力に基づくZ方向振動の発生メカニズム
の詳細については後述するが、いずれにしろZ方向に関
して左右逆相の振動が発生するので、図2に示すように
第2音叉6の振動片8の電極25と28に対してこれら
と面対称の位置にある振動片7の電極36と37が共通
に接続され、さらに検出回路60の端子65に接続され
ている。そして、残りの電極26、27、35、38が
共通に検出回路60の端子66に接続されている。
【0021】電流電圧変換回路61は電極25、28、
36、37での電荷の変化量を増幅して電圧値に変換す
る回路であり、電流電圧変換回路62は電極26、2
7、35、38での電荷の変化量を増幅して電圧値に変
換する回路である。作動増幅回路63は電流電圧変換回
路61および62のそれぞれの出力信号を入力し、両信
号の電位差を増幅する回路であり、この出力信号の振幅
変化は第2音叉6の振動片7および8の振動振幅変化に
比例している。
【0022】同期検波回路64は作動増幅回路63から
出力された交流電圧信号を駆動回路53からの励振信号
に対して90度位相のずれたパルス信号を検波信号とし
て用いて同期検波を行った後、積分処理を行うものであ
り、通常の同期検波回路に積分回路が付加された回路で
ある。X励振の漏れによるZ方向振動は励振と同相であ
り、コリオリの力によるZ方向の振動は励振に対して9
0度位相がずれているため、同期検波および積分によ
り、前者は常に零の値となり、後者は全波整流の積分値
となる。すなわち、同期検波回路64の出力信号電圧
は、第2音叉6の振動片7および8のコリオリの力によ
るZ方向の振動振幅を示している。
【0023】角速度演算回路70は、第2音叉6の振動
片7および8の振動振幅を示す検出回路60の出力信号
に基づいて、振動子1のY軸に平行な軸を中心とする回
転角速度を後述する角速度とコリオリの力との関係式を
基にして算出する回路である。
【0024】次に、以上のように構成された角速度検出
装置の動作を説明する。励振回路50は、第1音叉2の
振動片3および4のX方向の固有振動数fX1に一致した
周波数の励振信号を駆動回路53から出力する。これに
より第1音叉2の振動片3および4は逆圧電効果によ
り、矢印16Aおよび16Bで示すようにX方向に互い
に逆相で固有振動数fX1で振動する。
【0025】この状態で、振動子1がY軸に平行な軸
(Y軸を含む)を中心として角速度ωで回転すると、第
1音叉2の振動片3および4には、F=2mV・ωで表
されるコリオリの力FがZ方向に発生する。ここに、m
は振動片の質量、Vは振動速度である。このコリオリの
力Fの発生によって、振動片3および4はX方向の振動
に対して90度位相がずれてZ方向に振動する。つま
り、振動片3および4は、矢印17Aおよび17Bで示
すように、Z方向についても励振周波数で互いに逆相で
振動する。
【0026】この振動片3および4の逆相Z方向振動
は、連結棒10を軸15を中心軸とするねじり振動とな
る。このねじり振動は第2音叉6に逆相のねじり振動と
して伝達される。これにより、4本の振動片がZ方向に
ついて上下左右逆相で振動する。中心軸15を回転軸と
する第1音叉2のねじり回転慣性モーメントと第2音叉
6のねじり回転慣性モーメントは略等しくなっているの
で、ねじり振動は効率よく第1音叉2から第2音叉6へ
伝達される。しかも、第2音叉6の振動片間隔W2が第
1音叉2の振動片間隔W1よりも小さい値となっている
ので、第2音叉6の振動片7および8のZ方向振幅を大
きくすることができ、検出感度を大きくすることができ
る。
【0027】なお、第1音叉2に与えられるX方向励振
が同相のZ方向の励振として漏れ、この振動も第2音叉
6に伝達されるが、上述したように検出回路60では、
第2音叉6の振動片7および8のZ方向振動のうちコリ
オリの力による振動のみを選択的検出するので、この漏
れ振動は無視してよい。
【0028】本実施形態では、振動子1を圧電材料であ
る水晶で構成したが、非圧電材料たとえば、ジュラルミ
ンのような軽合金で構成してもよい。その場合には、励
振用音叉の振動片に励振用圧電素子を設け、検出用音叉
の振動片に検出用圧電素子を設けることが必要である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の角速度検
出装置によれば、振動子として励振用音叉と検出用音叉
を別々に備え、検出用音叉のX方向固有振動数と励振用
音叉のX方向固有振動数とを異なるものとしているの
で、励振振動が検出用音叉に伝達されない。したがっ
て、検出用音叉では回転によって発生したコリオリの力
に基づく振動のみを純粋に検出できる。したがって、高
い感度の角速度検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である角速度検出装置の振
動子を示す図。
【図2】第1実施形態の角速度検出装置に用いられる励
振回路50、検出回路60および角速度演算回路70を
示すと共に、これらの回路と振動片に設けられた電極と
の接続関係を示すブロック図。
【図3】第1音叉2の振動片における逆圧電効果を説明
するための図。
【図4】第2音叉6の振動片における圧電効果を説明す
るための図。
【符号の説明】
1…振動子、2…第1音叉、3、4、7および8…振動
片、6…第2音叉、10…連結棒、21〜28、31〜
38…電極、50…励振回路、60…検出回路、70…
角速度演算回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動子と、この振動子を励振する励振手
    段と、この励振手段により励振された前記振動子が回転
    することに伴って発生するコリオリの力に基づく振動の
    振幅を検出する検出手段と、この検出手段により検出さ
    れた振幅の大きさから前記回転の角速度を演算する角速
    度演算手段とを備えた角速度検出装置において、 前記振動子は、XYZ三次元座標空間において、XY平
    面上で同じ長さの2本の振動片が+Yの向きに互いに平
    行に突出する第1音叉と、同じ長さの2本の振動片が−
    Yの向きに互いに平行に突出する第2音叉と、この第2
    音叉の根本中央部と前記第1音叉の根本中央部とを連結
    するY方向に延びる連結棒とを備え、前記第1音叉のX
    方向固有振動数と前記第2音叉のX方向固有振動数とが
    異なり、前記連結棒の中心軸を回転軸とする前記第1音
    叉のねじり回転慣性モーメントと前記第2音叉のねじり
    回転慣性モーメントとを略等しくしたことを特徴とする
    角速度検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1音叉の振動片の長さL1が前記
    第2音叉の振動片の長さL2よりも短く、前記第1音叉
    の振動片の間隔W1が前記第2音叉の振動片の間隔W2
    よりも大きく、前記前記励振手段は前記第1音叉の2本
    の振動片を互いに逆相でX方向に励振するものであり、
    前記検出手段は前記第2音叉のZ方向の振動を検出する
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の角速度検
    出装置。
JP17122896A 1996-07-01 1996-07-01 角速度検出装置 Expired - Lifetime JP3674013B2 (ja)

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