JPH10191991A - 組換ヒト肝実質細胞増殖因子及びその製造方法 - Google Patents

組換ヒト肝実質細胞増殖因子及びその製造方法

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JPH10191991A
JPH10191991A JP10037890A JP3789098A JPH10191991A JP H10191991 A JPH10191991 A JP H10191991A JP 10037890 A JP10037890 A JP 10037890A JP 3789098 A JP3789098 A JP 3789098A JP H10191991 A JPH10191991 A JP H10191991A
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達也 関
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Shin Shimizu
伸 清水
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泉 猪原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子をコード
する塩基配列を含有するDNAを単離し、これを発現し
うる組換発現ベクターに導入し、該組換発現ベクターで
形質転換した形質転換体を培養し、該培養物から組換ヒ
ト白血球由来肝実質細胞増殖因子を採取、製造する。 【効果】 この組換ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子
は、肝実質細胞培養試薬、肝再生促進剤、肝機能の基礎
的研究、肝実質細胞に対する各種ホルモンや薬剤の作用
の研究、肝癌の発癌研究用、さらにこれに対する抗体を
用いる臨床診断試薬、肝疾患治療薬などへの利用に有用
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は肝実質細胞増殖活性を有
するポリペプチド、さらに詳しくは、生体外(in v
itro)で肝実質細胞の維持、増殖を可能にする生理
活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列を発現
し得る組換発現ベクター、形質転換体、および該ポリペ
プチドの製造法に関するものである。本発明により製造
されたポリペプチドは肝実質細胞培養試薬、肝再生促進
剤、肝機能の基礎的研究、肝実質細胞に対する各種ホル
モンや薬剤の作用の研究、肝癌の発癌研究用、さらに該
ポリペプチドに対する抗体を用いる臨床診断試薬、肝疾
患治療薬などへの利用が期待できる。
【0002】
【従来技術】従来、細胞増殖活性を有するポリペプチド
として、上皮細胞増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖
因子(FGF)、神経細胞増殖因子(NGF)、血小板
由来増殖因子(PDGF)、血管内皮細胞増殖因子(E
CGF)などが知られている。これらの増殖因子の他
に、生体外において肝実質細胞増殖活性を有するポリペ
プチドが1984年に中村らによって再生肝ラット血清
より部分精製され、肝実質細胞増殖因子(以下HGFと
略す)と命名された。
【0003】このHGFの発見まで肝実質細胞は各種の
株化細胞が活発に増殖する哺乳動物血清存在下でも該細
胞の増殖が全く認められず、通常約1週間で培養容器壁
からの脱落が起こり、生体外での長期培養は不可能であ
った。ところがこのHGFの存在下において肝細胞は極
めて良好に増殖し、該細胞の培養が可能となった(Bi
ochem,Biophys.Res.Commu
n.,122,1450,1984)。他の研究者によ
ってもこのHGF活性は、肝部分切除手術後の血中、劇
症肝炎患者の血中にも存在することが確認された。
【0004】このような状況の下で、本発明者らは、先
にラット血小板からHGFを分離精製して研究を重ね、
このラット血小板由来のHGFが2種のサブユニットか
らなることを見出し、かつHGFに含有される一部のア
ミノ酸配列27残基の同定に成功した(特願昭63−3
11866号明細書)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】生体内HGFは、肝組
織あるいは血小板などから極微量分泌されるポリペプチ
ドであるため、原材料組織の入手の困難さにより、安定
供給することはほとんど不可能に近い。特に、ヒトHG
Fにおいては現在までに唯一活性が確認されているのは
劇症肝炎患者血清中のみである。このヒトHGFを肝実
質細胞の培養や肝細胞の研究用、ひいては肝疾患治療薬
として利用するためには、ヒトHGFと同様な活性を有
するポリペプチドを遺伝子組換技術を応用して大量に供
給することが望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ラット血小板由来H
GFのアミノ配列に基づいて合成したオリゴヌクレオチ
ドをプローブとしてラット肝臓mRNAより調製したc
DNAライブラリーよりラットHGFポリペプチドをコ
ードする塩基配列を含有するcDNAが得られることを
見出した。さらにラット由来の該cDNAをプローブと
してヒト肝臓mRNAより調製されたcDNAライブラ
リーよりヒトHGFポリペプチドをコードする塩基配列
を含有するcDNAが得られることを見出した。(Na
ture,342,440,1989)。
【0007】さらにヒト肝臓由来の該cDNAの一部ま
たは全部をプローブとして肝臓を除いた種々のヒト組織
由来のmRNAとのノザーンハイブリダイゼイションを
行ったところ、胎盤及び白血球mRNAにもHGF様転
写産物の存在が認められることを見出した。本発明者ら
は、このうち白血球由来のmRNAから作製したcDN
Aライブラリーより、ヒトHGFをコードする塩基配列
を含有するcDNAを単離しその塩基配列を明らかに
し、さらに該cDNAを含有する組換発現ベクターを作
製し、該組換発現ベクターによって形質転換された形質
転換体を得、該形質転換体を培養してヒト白血球由来H
GF遺伝子が発現することを見出し本発明を完成させる
に至った。
【0008】即ち、本発明はヒト白血球由来肝実質細胞
増殖因子をコードする塩基配列を含有するDNAを発現
しうる組換発現ベクター、該組換発現ベクターで形質転
換された形質転換体、該形質転換体を培養し、該培養物
から組換ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子を採取、製
造する方法及び組換ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子
に関するものである。
【0009】本発明のヒト肝実質細胞増殖因子をコード
するDNA組換発現ベクター、及び形質転換体は例えば
次のようにして調製される。即ち、(1)ヒトの白血球
よりmRNAを単離し、常法に従ってcDNAライブラ
リーを作製し、(2)すでに単離されているヒト肝臓由
来HGFcDNAの全部または一部をプローブとして上
記ヒト白血球由来cDNAライブラリーのスクリーニン
グを行い、単離されたクローンより目的とするcDNA
を抽出する。(3)このヒト白血球由来HGFのcDN
AよりヒトHGFをコードするcDNA断片を制限酵素
を用いて切り出し発現用ベクターに組み込み、(4)得
られた組換発現ベクターにより宿主細胞を形質転換して
形質転換体を得、(5)この形質転換体を培養して、そ
の培養上清からヒト白血球HGFを採取、製造すること
ができる。
【0010】以下、本発明の各工程について詳細に説明
する。 1)mRNAの単離とノーザンハイブリダイゼーション ヒト白血球のmRNAは常法に従って得ることができ
る。例えば、Biochemistry,18,529
4(1979)に記載されているJ.M.Chirgv
inらの方法によって、ヒトの白血球のグアニジンチオ
シアン酸溶液から得たRNAをさらにオリゴdTセルロ
ースカラムを用いる液体クロマトグラフィーに、または
オリゴdTラテックスに付すことによって該mRNAを
調製することが可能である。また、ヒト白血球mRNA
は市販品としてクロンテック社などから購入して利用す
ることもできる。このようにして得られたmRNAとヒ
ト肝臓由来のHGFをコードするcDNAとのノーザン
ハイブリダイゼイションは、例えばMolecular
cloning:A Laboratory Man
ual,Cold Spring Harbor La
boratory,New York,202(198
2)に記載されているManiatisらの方法によっ
て行うことができる。プローブとしてはヒト肝臓由来H
GFcDNAの全部又は一部を32P標識して使用する
ことができる。
【0011】2)cDNAの調製 上記によりHGF転写産物の存在が確認されたヒト白血
球mRNAを鋳型として逆転写酵素を用いて、例えば
H.Okayamaらの方法(Mol.Cell.Bi
ol.,2.161,1982 及びMol.Cel
l.Biol.,3,280,1983)あるいはU.
Gublerらの方法(Gene,25,263,19
83)に従ってcDNAを合成し、このcDNAをプラ
スミドやファージに組み込むことによりcDNAライブ
ラリーを調製することができる。cDNAを組み込むプ
ラスミドベクターとしては、大腸菌由来のpBR322
(東洋紡績)、pUC18及びpUC19(東洋紡
績)、枯草菌由来のpUB110(シグマ社)などがあ
る。これらのベクターは、宿主細胞内に保存されていて
複製、増幅されるものであれば、ここに例示したものに
限定されるものではない。mRNAを鋳型として合成さ
れたcDNAをプラスミドまたはファージに組み込んで
cDNAライブラリーを調製する方法として、T.Ma
niatisらの方法(Molecular Clon
ing,A Laboratory Manual,C
old Spring Harbor Laborat
ory,New York,239,1982)または
T.V.Hyunhらの方法(DNA Clonin
g:A Practical Approach,1,
49,1985)を各々例示することができる。また、
mRNAと同様にヒト白血球のcDNAライブラリーを
市販品としてクロンテック社などから購入して使うこと
も可能である。
【0012】3)cDNAライブラリースクリーニング cDNAライブラリーとして得られたプラスミドやファ
ージなどの組換発現ベクターは、大腸菌のような適切な
宿主細胞に保持される。宿主となりうる大腸菌として
は、例えばEscherichia coli NM5
14,C600(ストラタジーン社)、NM522,J
M101(ファルマシア社)などを例示することができ
る。cDNAのベクターがプラスミドの場合、塩化カル
シウム法、塩化カルシウム・塩化ルビジウム法などを用
いて、またcDNAのベクターがファージの場合、イン
ビトロパッケージング法などを用いてあらかじめ増殖さ
せた宿主細胞に保持させることができる(Molecu
lar Cloning,Cold Spring H
arbor Laboratory,New Yor
k,249,1982)。このようにして得られた形質
転換体から、ヒト肝臓由来HGFcDNAを32P標識
したプローブを使用してコロニーハイブリダイゼーショ
ン法(Gene,10,63,1980)、プラークハ
イブリダイゼーション法(Science,196,
80,1977)などによってcDNAクローンを釣り
上げることができる。また、目的とするポリペプチドに
対する抗体を用いて、標識抗体法(DNA Cloni
ng:A Practical Approach,
1,49,1985)によって、cDNAをクローニン
グすることも可能である。
【0013】次に該形質転換体から常法(Molecu
lar Cloning,A Laboratory
Manual,Cold Spring Harbor
Laboratory,New York,198
2)に従ってプラスミドやファージなどの組換DNAを
単離し、そのままあるいは制限酵素で消化してからcD
NA塩基配列が決定される。塩基配列はマクサムとギル
バートの化学法(Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA.,74,560,1977)やサンガーの
ジデオキシ法(Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA.,74,5463,1977)などによっ
て決定される。記述のmRNAと塩基配列の決定された
cDNAの一部あるいはcDNAの一部の合成DNAを
プライマーにして、プライマーエクステンション法(P
roc.Natl.Acad.Sci.USA.,
,731,1979)によって新たにcDNAを合成
し、上記と同様にしてcDNAライブラリーから第1の
cDNAに連絡した第2のcDNAを含有するプラスミ
ドやファージなどの組換DNAをクローニングすること
が可能である。このプライマーエクステンションとクロ
ーニングの工程は、必要により複数回繰り返される。
【0014】4)ヒトHGF組換発現ベクターの構築 クローン化されたヒト白血球HGFのアミノ酸配列の全
部あるいはその一部をコードするcDNAを含有する数
種のプラスミドやファージなどの組換ベクターから制限
酵素によってcDNAを切り出し、ヒト白血球由来HG
Fの発現に適したベクターのプロモーターの下流に制限
酵素とDNAリガーゼを用いて再結合して組換発現ベク
ターを作製することができる。より詳しくは、ヒト白血
球由来HGFを効率良く発現させるために組換発現ベク
ターは転写の下流方向に順番に必要により(1)プロモ
ーター、(2)リボゾーム結合部位、(3)開始コド
ン、(4)ヒト白血球由来HGFをコードする塩基配列
を含有するDNA、(5)終止コドン、(6)ターミネ
ーターを含むように構築される。本発明で用いることが
できるDNAのベクターとして大腸菌由来のプラスミド
pBR322、pUC18(東洋紡績)、枯草菌由来の
プラスミドpUB110(シグマ社)、酵母由来のプラ
スミドpRB15(ATCC 37062)、バクテリ
オファージλgt10、λgt11(ストラタジーン
社)、ウィルスSV40(BRL社)、BPV(ATC
C VR−703)、レトロウィルスの遺伝子由来のベ
クターなどが列挙出来るが、宿主内で複製、増幅可能な
ベクターであれば特に限定はない。特に、ヒト白血球由
来HGFを簡便に発現させるには、SV40のようなウ
ィルスの遺伝子由来のベクターを用いるのが好ましい。
例えば、前述のクローン化されたヒト白血球由来HGF
をコードするDNAをSV40ベクターの後期領域に結
合した組換発現ベクターは、COS細胞(Cell,
,175,1981)と呼ばれるサル細胞株に導入し
て発現させることが可能である。プロモーター及びター
ミネーターに関しても、目的とするヒト白血球由来HG
Fをコードする塩基配列の発現に用いられる宿主に対応
したものであれば特に限定はない。例えば、プロモータ
ーとして宿主が大腸菌である場合、trpプロモータ
ー、lacプロモーターなどを、宿主が枯草菌である場
合、SPO1プロモーター、SPO2プロモーターなど
を、宿主が酵母である場合、GAPプロモーター、PG
Kプロモーターなどを、宿主がマウス線維芽細胞やチャ
イニーズハムスター卵巣細胞のような動物細胞の場合、
ウィルス由来のSV40プロモーター、HSV1TKプ
ロモーターなどを例示することができる。また、ターミ
ネーターとしては、宿主が大腸菌の場合、trpターミ
ネーター、1ppターミネーターなどを、宿主が枯草菌
の場合amyFターミネーターなどを、宿主が酵母の場
合CYC1ターミネーターなどを、宿主が動物細胞の場
合、SV40ターミネーター、HSV1TKターミネー
ターなどを例示することができる。これらのプロモータ
ーとターミネーターは用いる宿主に応じて適切に組み合
わされる。本発明においてヒト白血球由来HGFをコー
ドする塩基配列を含有するDNAは、そのDNAが発現
されるポリペプチドが、肝実質細胞増殖活性を有するな
らば特に制限はなく、例えば後述する配列表・配列番号
1に示した塩基配列が例示され、さらには上記塩基配列
の一部が置換、欠損、挿入、あるいはこれらが組み合わ
された塩基配列を有するDNAであってもよい。ヒト白
血球由来HGFをコードする塩基配列を含有する該DN
Aの翻訳開始コドンとしてATG、翻訳終止コドンとし
てTAA、TGA、あるいはTAGを有してもよい。ま
た、必要に応じて開始コドン、あるいは終止コドンを1
つ以上組み合わせたり、他のコドンと組み合わせて配列
してもよく、これらに特に限定はない。さらにこの組換
発現ベクターで形質転換した宿主の選択マーカーとなり
得るアンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝
子、DHFR遺伝子など1種または2種以上が該ベクタ
ーの適切な位置に含有されていることが好ましい。
【0015】5)宿主細胞の形質転換とその培養 このようにして構築されたヒトHGF白血球組換発現ベ
クターは、コンピテント細胞法(J.Mol.Bio
l.,53,154,1970)、プロトプラスト法
(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,
,1929,1978)リン酸カルシウム法(Sci
ence,221,551,1983)DEAEデキス
トラン法(Science,215,166,198
3)、電気パルス法(Proc.Natl.Acad.
USA,81,7161,1984)、インビトロパッ
ケージング法(Proc.Na.tl.Acad.Sc
i.USA,72,581,1975)、ウイルスベク
ター法(Cell,37,1053,1984)、また
はマイクロインジェクション法(Exp.Cell.R
es.,153,347,1984)などによって宿主
に導入され、形質転換体が作製される。このとき、宿主
として既述の大腸菌の他に枯草菌、酵母、動物細胞など
が用いられる。特にマウス線維芽細胞C127(J.V
irol.,26,291,1978)やチャイニーズ
ハムスター卵巣細胞CHO(Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA,77,1929,1978)な
どの哺乳動物由来の宿主細胞を用いるのが好適である。
得られた形質転換体は、目的とする組換ヒト白血球HG
Fを産生させるためにその宿主に応じた適切な培地中で
培養される。培地中には該形質転換体の生育に必要な炭
素源、窒素源、無機物、ビタミン、血清および薬剤など
が含有される。培地の1例としては、形質転換体の宿主
が大腸菌の場合、LB培地(日水製薬)M9培地(J.
Exp.Mol.Genet.,Cold Sprin
g Harbor Laboratory,New Y
ork,1972,p.431)などを、宿主が酵母の
場合、YEPD培地(Genetic Enginee
ring,vol.1,Plenum Press,N
ew York,1979,p.117)などを、宿主
が動物細胞の場合、20%以下のウシ胎児血清を含有す
るMEM培地、DMEM培地、RPMI1640培地
(日水製薬)などを挙げることができる。形質転換体の
培養は、通常20℃〜45℃、pHは5〜8の範囲で行
われ、必要に応じて通気、攪拌が行われる。また、宿主
が接着性の動物細胞などの場合は、ガラスビーズ、コラ
ーゲンビーズ、あるいはアセチルセルロースフォローフ
ァイバーなどの担体が用いられる。これら以外の培地組
成あるいは培養条件下でも形質転換体が生育すれば実施
でき、これらに限定されるものではない。
【0016】6)ヒトHGFの精製 このようにして形質転換体の培養上清中または形質転換
体中に生成した組換ヒト白血球HGFは、公知の塩析
法、溶媒沈澱法、透析法、限外濾過法、ゲル電気泳動
法、あるいはゲル濾過クロマトグラフィ、イオン交換ク
ロマトグラフィ、逆相クロマトグラフィ、アフィニティ
クロマトグラフィなどを組み合わせて分離精製すること
ができる。特に、硫酸アンモニウムによる塩析法、S−
セファロースイオンクロマトグラフィ、ヘパリンセファ
ロースアフィニテイクロマトグラフィおよびフェニルセ
ファロース逆相クロマトグラフィの組み合わせ、あるい
は硫酸アンモニウムによる塩析法、S−セファロースイ
オンクロマトグラフィ、および抗HGF抗体セファロー
スアフィニティクロマトクラフィの組み合わせなどが好
ましく有効な精製法である。以上に述べた方法によって
得られた組換ヒト白血球由来HGFは、ラット肝、ラッ
ト血小板及び組換ヒト肝由来HGFと同様にラット肝実
質細胞の増殖を顕著に促進する活性を示した。
【0017】7)HGF活性の測定 HGF活性は、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,80,7229(1983)に記載の方法
に準じて次のように測定した。ウイスター系ラットから
コラーゲナーゼ還流法によって肝実質細胞を分離精製し
た。得られたラット肝実質細胞を5%ウシ血清、2×1
−9Mインスリンおよび2×10−9Mデキサメサゾ
ンを添加したウイリアムスE培地(フローラボラトリー
社)に懸濁し、24ウエルマルチプレートに1.25×
10個/ウエルの濃度で播いた。5%COおよび3
0%Oおよび65%Nの存在下、37℃で20時間
培養後、0.1μg/mlのアプロチニンを添加したウ
イリアムスE培地に交換すると同時に所定量の被験試料
を添加した。15時間後、15μCi/mlの125
デオキシウリジン10μl/ウエルを添加した。コント
ロール群には、125Iデオキシウリジン添加の15分
前に5μg/mlのアフィディコリンを添加した。さら
に4時間培養して125Iでラベルした。細胞をpH
7.4のPBSで2回洗浄後、冷10%トリクロロ酢酸
水溶液(TCA)で固定した。細胞を1ウエル当たり
0.5mlの1N水酸化ナトリウム水溶液で可溶化し、
その放射能をガンマカウンターにより測定した。また放
射能測定後の試料の1部をとってローリー法(J.Bi
ol.Chem.,193,265,1951)に従い
蛋白量を測定した。被験試料を添加したとき肝実質細胞
に取り込まれた125Iの量をコントロールとのカウン
トの差として求め、これをラット肝実質細胞蛋白質1m
g当たりに換算して、DNA合成活性(dpm/mg蛋
白質)とした。被験試料のHGF活性は同一試験におい
て上皮細胞成長因子(EGF)10ng/mlを用いた
時の肝実質細胞のDNA合成活性の50%に相当する活
性を1単位と定義して表示した。
【0018】
【発明の効果】本発明により肝実質細胞の生体外での増
殖を可能とする新規な生理活性ペプチドの大量供給が可
能となる。本発明により供給される組換ヒト白血球由来
HGFは、臨床診断試薬や肝疾患治療薬として有用であ
る。さらに、本発明によりつくられる組換ヒト白血球由
来HGFの作用により増殖維持される肝実質細胞は、例
えば肝機能の基礎的研究用肝実質細胞に対する各種ホル
モンや薬剤の作用の研究用、肝癌の発癌研究用あるいは
肝炎ウィルスの生体外培養のための宿主細胞として極め
て有用である。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0020】実施例1 1)ヒト組織mRNAとヒト肝由来HGFcDNAのノ
ーザンハイブリダイゼーション ヒト脳、胎盤、白血球、肺、及び肝臓mRNA(クロン
テック社)それぞれ2μgをManiatisらの方法
(Molecular Cloning:ALabor
atory Manual,Cold Spring
HarborLaboratory,New Yor
k,202,1982)に準じて0.66Mホルムアル
デヒド含有アガロース電気泳動に供した後、ナイロンフ
ィルター・ジーンスクリーンプラス(デュポン社)上に
固定した。ヒト肝臓由来HGFcDNAのBamHI−
KpnI 2.2kb断片をアガロース電気泳動により
分離、精製し、マルチプライムDNA標識システム(ア
マシャム社)を用いて〔α32P)dCTPで標識する
ことにより調製したプローブ、5×SSPE緩衝液(1
×SSPE:180mM NaCl 10mMリン酸ナ
トリウム、1mMEDTA、pH6.8)、5×デンハ
ート溶液、10%デキストラン硫酸、40%ホルムアル
デヒド、0.1%SDS、0.1mg/ml大腸菌DN
Aからなるハイブリダイゼーション溶液に上記ナイロン
フィルターを浸し、42℃で16時間ハイブリダイゼー
ション反応した。反応後、ナイロンフィルターは60℃
で0.1%SDSを含む1×SSC緩衝液によって3回
洗浄してから風乾した。このナイロンフィルターを増感
スクリーン・ライトニングプラス(デュポン社)とX線
フィルム、RX(富士写真フィルム)に密着させ、−8
0℃で16時間露光した。現像の結果、肝臓mRNAと
同様に胎盤及び白血球mRNAにもHGF様転写産物の
存在が認められた。
【0021】2)ヒト白血球由来のcDNAライブラリ
ーの作製 ヒト白血球mRNA3μgを鋳型にし、ヒト肝臓由来H
GFcDNAの3’非翻訳領域に含有する5’ACAT
TCTCTGAAATCTTCAT3’の塩基配列を有
するオリゴヌクレオチドをプライマーとして、cDNA
合成システムプラス(アマシャム社)を用いてGubl
erらの方法(Gene,25,263,1983)に
準じてcDNAを合成した。cDNAはフェノール/ク
ロロホルム(1:1、V/V)抽出とエタノール沈澱に
よって精製した後、0.5M NaCl及び1mM E
DTAを含む10mMトリス塩酸緩衝液(STE緩衝液
と略す)に溶解し、0.7μg/20μlとした。この
cDNAをcDNAクローニングシステムλgt10
(アマシャム社)を用いてHuynhらの方法(DNA
Cloning I,A Practical Ap
proach,,49,1982)に準じ、次のよう
にλgt10のEcoRI部位にクローニングした。T
4DNAリガーゼを用いてcDNAの両末端にEcoR
Iアダプターを付加した。STE緩衝液で平衡化したc
DNA精製用ゲル濾過カラムに反応液をアプライし、同
緩衝液で溶出してcDNA画分500μlを集めた。常
法によってエタノール沈澱を2回繰り返した後、減圧乾
燥してリンカー付加cDNAを得た。再びSTE緩衝液
に50ng/μlの濃度で溶解したのち、あらかじめ準
備されたλgt10アーム1μgにアダプター付加cD
NA0.1μgをT4DNAリガーゼを用いて挿入し
た。この反応液は冷エタノール処理した後、軽く乾燥し
て得られた組換DNAの全量を5μlの1mM EDT
Aを含む10mMトリス塩酸緩衝液pH7.5(TE緩
衝液と略す)に溶解した。この組換DNAをインビトロ
パッケージング反応に供し、λgt10組換ファージを
得た。ファージプレーティング用大腸菌を用いたタイト
レーションにより測定したcDNA1μgから得られた
組換ファージ数は5.0×10個であった。このよう
にして作製したcDNAライブラリーは使用するまで少
量のクロロホルムを加えたSE緩衝液(100mM N
aCl,10mM MgSO,0.01%ゼラチン含
有20mMトリス塩酸緩衝液、pH7.5)中、4℃で
保存した。
【0022】3)ヒト白血球由来HGF遺伝子cDNA
の単離と塩基配列の決定 マルチプライムDNA標識システム(アマシャム社)を
用いて〔α32P〕dCTPで標識したヒト肝臓由来H
GFcDNAの一部であるHAC69の0.2kb E
coRI断片をプローブとし、上記cDNAライブラリ
ーからヒト白血球由来HGF遺伝子のクローニングを行
った。ハイブリダイゼーション反応温度及び洗浄温度を
60℃、洗浄液は0.1%SDSを含む2×SSC緩衝
液とし、スクリーニングを行い、陽性クローンHLC2
及びHLC3を得た。それぞれのファージから常法によ
り単離、精製したHLC2及びHLC3cDNAを塩基
配列解析及び制限酵素切断解析に供した。図1にHLC
3の制限酵素地図、配列表・配列番号1に塩基配列の一
部及び演繹されるアミノ酸配列を示す。ヒト白血球由来
HGFクローン、HLC3は以前に決定されたヒト肝臓
由来HGF(Nature,342,440,198
9)と同様の特徴を有しているが、コード領域内の塩基
配列に38ヶ所差異があり、その結果演繹されるアミノ
酸配列に14ヶ所の差異を生じた。また、HLC2cD
NAはHLC3cDNAとほぼ同一の塩基配列を有して
いるが、HLC3cDNAの484番目から498番目
までの塩基が欠失していた(配列表・配列番号2)。
【0023】4)サルCOS細胞用ヒト白血球由来HG
F発現ベクターの構築 サルCOS細胞用ヒトHGF発現ベクターCDM〔dL
eHGF〕およびCDM〔LeHGF〕の構築図を図2
に示す。上記3)で得られたHLC2及びHLC3ファ
ージDNAを制限酵素BamHIとKpnIで消化し、
2.2kbのDNA断片を分離、精製した。HLC2及
びHLC3のKpnI切断部位、その3’側に含有する
配列及びHpaI、SmaI、SalI切断部位から成
るオリゴヌクレオチド5’CACAGTCATAGCT
GTTAACCCGGG3’5’TCGACCCGG
GTTAACAGCTATGACTGTGGTAC3’
を合成し、KpnI−SalIアダプターとした。上記
HLC2及びHLC3のBamHI−KpnI DNA
断片、KpnI−SalIアダプター及びあらかじめ制
限酵素BamHIとSalIで消化したブルースクリプ
トKSM13+(ストラタジーン社)を混合し、T4D
NAリガーゼで結合して2種類のプラスミドpBS〔d
LeHGF〕及びpBS〔LeHGF〕を得た。得られ
たpBS〔dLeHGF〕及びpBS〔LeHGF〕を
制限酵素BamHIとSalIで消化しT4DNAポリ
メラーゼで平滑末端とした後、あらかじめ制限酵素Bs
tXIで消化しT4DNAポリメラーゼで平滑末端とし
たCOS細胞用発現ベクターCDM8(Nature,
329,840,1987)と混合し、T4DNAリガ
ーゼで結合してヒト白血球由来HGF発現ベクターCD
M〔dLeHGF〕及びCDM〔LeHGF〕を得た。
【0024】5)サルCOS細胞の形質転換とヒト白血
球由来HGF遺伝子の発現 得られたCDM〔dLeHGF〕及びCDM〔LeHG
F〕プラスミドをエタノール沈澱した後、10mMPB
S緩衝液に溶解し、2μg/mlに調製した。次に10
%ウシ胎児血清(ギブコ社)を含むDMEM培地(日水
製薬)中で飽和細胞密度まで増殖させたCOS−1細胞
(ATCC CRL−1650)を10mMPBS緩衝
液で2回洗浄した後、トリプシン処理した。同緩衝液で
3回洗浄後、細胞密度2×10個/mlになるように
再び同緩衝液に浮遊化した。先に調製したプラスミド溶
液250μlと細胞浮遊液250μlを混合し、氷冷下
で10分間放置した。この氷冷したプラスミド細胞混液
高電圧パルス遺伝子導入装置ZA−1200(PDS
社)を用いて、印加電圧4KV/1cmパルス時間20
ミリ秒の条件下で高電圧パルスをかけた。得られた細胞
を上記の培地で希釈し、37℃5%CO存在下にて3
日間培養した。培養3日目の培養上清中のHGF活性を
測定したところ、それぞれ20単位/ml及び5単位/
mlであった。一方、HGFcDNAを挿入していない
発現ベクターCDM8を同じ方法によりCOS−1細胞
に導入して培養したが、その培養上清中にはHGF活性
を認めなかった。
【0025】実施例2 1)マウスC127細胞用ヒト白血球由来HGF発現ベ
クターの構築 マウスC127細胞用ヒト白血球由来HGF発現ベクタ
ーpBPMT〔LeHGF〕(微工研条寄第2897
号)及びpBPMT〔dLeHGF〕(微工研条寄第2
898号)の構築を図3に示す。実施例1で得られたプ
ラスミドpBS〔LeHGF〕及びpBS〔dLeHG
F〕をそれぞれ制限酵素XbaIとSalIで消化し、
T4DNAポリメラーゼで平滑末端とした後、あらかじ
め制限酵素EcoRVで消化したC127細胞用発現ベ
クターpBPMTと混合し、T4DNAリガーゼで結合
してヒトHGF発現ベクターpBPMT〔LeHGF〕
(微工研条寄第2897号)及びpBPMT〔dLeH
GF〕(微工研条寄第2898号)を得た。得られたヒ
ト白血球由来HGF発現ベクターは、MT−1プロモー
ターとSV40初期遺伝子のポリ(A)付加シグナルの
間にヒト白血球由来HGF遺伝子を有し、この発現ベク
ターによるマウスC127細胞の形質転換はウシパピロ
ーマウィルス(BPV)により行われる。また、形質転
換された細胞の選択は、トランスポゾンTn5のneo
遺伝子(Gene,19,329,1982)にヘルペ
スシンプレックスウィルスタイプ1のチミジンキナーゼ
(HSV1 TK)遺伝子由来のプロモーターとポリ
(A)付加シグナルを連結したneoキメラ遺伝子によ
って可能となる。
【0026】2)マウスC127細胞の形質転換とヒト
HGF遺伝子の発現 ヒト白血球由来HGF発現ベクターpBPMT〔LeH
GF〕(微工研条寄第2897号)及びpBPMT〔d
LeHGF〕(微工研条寄第2898号)はWigle
rらの方法(Cell,11,223,1977)によ
りマウスC127細胞へ導入した。上記(1)で得られ
た29μgのpBPMT〔LeHGF〕(微工研条寄第
2897号)プラスミドおよびpBPMT〔dLeHG
F〕(微工研条寄第2898号)をそれぞれ240μl
の0.5M塩化カルシウムに溶解し、20mM HEP
ES,280mM NaCl及び1.5mMリン酸ナト
リウムからなる2×HEPES緩衝液(pH7.1)、
240μlを攪拌しながら加えた。室温で30分攪拌を
続け、プラスミドとリン酸カルシウムの共沈澱を形成さ
せた。あらかじめ、10%ウシ胎児血清(ギブコ社)及
び10mMグルタミンを添加したDMEM培地(日水製
薬)を用いて5×10個のC127細胞を5%CO
の存在下で37℃、24時間培養した。培地交換した
後、プラスミドとリン酸カルシウム共沈澱を加え、室温
で20分間放置した。さらに37℃で4時間インキュベ
ートした後、培地を除去し、15%グリセリンを添加し
た1×HEPES緩衝液を加え、室温で5分間放置し
た。培地で細胞を洗浄した後、培地交換し、さらに37
℃で2日間インキュベートした。細胞を10倍に希釈し
て1mg/mlのG418(シグマ社)を含む同培地を
用いて5%COの存在下で37℃、7日間培養して形
質転換細胞を得た。得られた細胞株から培養上清中のH
GF活性の高い細胞を限界希釈法でスクリーニングし、
ヒト白血球由来HGF高生産株BPI−14株(pBP
MT〔LeHGF〕(微工研条寄第2897号))及び
BPD−27株(pBPMT〔dLeHGF〕(微工研
条寄第2898号))を得た。これらの細胞の培養上清
中のHGF生産能はそれぞれ12万単位/1/日、15
万単位/1/日であった。
【0027】実施例3 1)チャイニーズハムスターCHO細胞用ヒト白血球由
来HGF発現ベクターの構築 チャイニーズハムスターCHO細胞用ヒト白血球由来H
GF発現ベクターpEVSSV〔LeHGF〕(微工研
条寄第2899号)及びpEVSSV〔dLeHGF〕
(微工研条寄第2900号)の構築図を図4に示す。実
施例1で得られたプラスミドpBS〔LeHGF〕及び
pBS〔dLeHGF〕をそれぞれ制限酵素XbaIと
SalIで消化し、T4DNAポリメラーゼで平滑末端
とした後、あらかじめ制限酵素EcoRVで消化したC
HO細胞用発現ベクターpEVSSVと混合し、T4D
NAリガーゼで結合してヒト白血球由来HGF発現ベク
ターpEVSSV〔LeHGF〕(微工研条寄第289
9号)及びpEVSSV〔dLeHGF〕(微工研条寄
第2900号)を得た。得られたヒト白血球由来HGF
発現ベクターはSV40初期プロモーターとポリ(A)
付加シグナルの間にヒト白血球由来HGF遺伝子を有す
る。また、形質転換された細胞の選択は、マウスジヒド
ロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子にSV40初期プロ
モーターとポリ(A)付加シグナルで連結したDHFR
キメラ遺伝子により可能となる。
【0028】2)チャイニーズハムスターCHO細胞の
形質転換とヒト白血球由来HGF遺伝子の発現 ヒト白血球由来HGF発現ベクターpEVSSV〔Le
HGF〕(微工研条寄第2899号)及びpEVSSV
〔dLeHGF〕(微工研条寄第2900号)は実施例
2と同様にしてチャイニーズハムスターCHO細胞のD
HFR欠損CHO DUKX細胞に導入した。得られた
細胞株はリボヌクレオシドとデオキシリボヌクレオシド
を含まず、透析した10%ウシ胎児血清(ギブコ社)と
1%グルタミンと50nMメソトレキセートを含むα−
MEM培地(フローラボラトリー社)を用いて、培養上
清中のHGF活性の高い細胞を限界希釈法でスクリーニ
ングした。発生したコロニーは、安定なヒト白血球由来
HGF高生産株を得るために、同培地において9世代ま
で増殖させた。この細胞株は100nM、250nM、
500nM、750nM、及び1000nMとメソトレ
キセートの濃度を順次増加させながら同培地で生育さ
せ、さらに安定なヒト白血球由来HGF高産生株EVI
−65株(pEVSSV〔LeHGF〕(微工研条寄第
2899号))及びEVD−104株(pEVSSV
〔dLeHGF〕(微工研条寄第2900号))を得
た。これらの細胞のヒト白血球由来HGF産生能はそれ
ぞれ9万単位/1/日、13万単位/1/日であった。
【0029】実施例4 形質転換C127細胞培養上清からの組換ヒト白血球由
来HGFの精製 実施例2で得られたヒト白血球由来HGF産生マウスC
127組換細胞株BPD−27(15塩基欠失型HGF
産生株)の培養上清液より、組換ヒト白血球由来HGF
を精製した。 1)陽イオン交換クロマトグラフィー BPD−27株の培養液500mlに終濃度0.01%
となるようにTween80を添加し、ステリベクスH
Vフィルター(日本ミリポア・リミテッド)により濾過
した。この濾液に1/20容の1M Tris・HCl
(pH8.5)緩衝液を加え、緩衝液A(50mM T
ris・HCl,10mM Hepes、2mM Ca
Cl、150mM NaCl、0.01%Tween
80、pH8.5)で平衡化したS−セファロースFF
(ファルマシア社製、カラムサイズ内径1.6cm、高
さ5cm)に添加した。緩衝液Aで未吸着物質を洗浄
後、0.15Mから1.0MのNaClによる直線濃度
勾配(全量100ml)で吸着物を溶出した。クロマト
パターンを図5に示す。HGF活性をもつ画分を集め、
S−セファロース溶出液とした。
【0030】2)アフィニティークロマトグラフィー S−セファロース溶出液を1N酢酸でpH7.5に調整
後、2倍容の0.01%Tween80を含む蒸留水で
希釈し、緩衝液B(10mM Tris・HCl、0.
3M NaCl、0.01%Tween80、pH7.
5)で平衡化した。ヘパリン・セファロースCL−6B
(ファルマシア社製、カラムサイズ内径1cm)高さ3
cm)に添加した。緩衝液Bでカラムを洗浄後、0.3
Mから2.0MのNaClによる直線濃度勾配(全量3
0ml)により溶出した。そのクロマトパターンを図6
に示す。HGF活性をもつ画分を集め、ヘパリン溶出液
とした。
【0031】3)逆相HPLC 0.1%TFA(トリフルオロ酢酸、v/v%)を含む
蒸留水で平衡化したフェニル5PW RPカラム(トー
ソー社製、内径0.75cm、高さ7.5cm)にヘパ
リン溶出液を添加し、0.1%TFAを含む0%から9
0%へのアセトニトリルの濃度勾配により溶出を行っ
た。組換ヒト白血球由来HGFは約40%のアセトニト
リル濃度にて溶出された。そのクロマトグラムを図7に
示す。精製された組換ヒトHGFの収量は約20μgで
あり、培養上清液からの活性回収率は18%であった。
【0032】4)SDS−ポリアクリルアミド電気泳動 前記3段のクロマトグラフィーで精製された15塩基欠
失型ヒト組換白血球由来HGFを2−メルカプトエタノ
ール還元下及び非還元下でSDS−ポリアクリルアミド
電気泳動にかけた。結果を図8に示す。精製組換HGF
は非還元条件(2−ME(−))では分子量7万〜9万
の単一バンドを示し、還元条件下(2−ME(+))で
は、分子量6万〜7.5万のα鎖と分子量3万〜4万の
β鎖に分かれた。即ち組換HGFはα鎖とβ鎖からなる
ヘテロダイマーであることが示された。
【0033】5)組換ヒト白血球由来HGF(15塩基
欠失型)の肝細胞増殖活性 ラット初代培養肝実質細胞は、現在知られているin
vitroの系の中では最もin vivoに近い肝機
能を持つ系である。「HGF活性の測定法」に記述した
方法に従って得たラット肝実質細胞に対し、精製した1
5塩基欠失型組換ヒト白血球由来HGFを添加したとこ
ろ、1〜20ng/mlの濃度で強い細胞増殖を誘起し
た。この培養系に増殖活性を示す因子としては他にもイ
ンスリンやEGFがあるが、該組換HGFは単独で両者
よりも強い活性を有し、かつこれら3者の共存下では相
加的な作用を示した。
【0034】実施例5 ヒト白血球由来HGF遺伝子によるチャイニーズハムス
ターCHO細胞の形質転換とその発現 ヒト白血球由来HGF発現ベクターpEVSSV(dL
eHGF)(微工研条寄第2900号)はWigler
らの方法(Cell,11,233,1977)により
チャイニーズハムスターCHO細胞のDHFR欠損細胞
に導入した。約30μgのpEVSSV(dLeHG
F)プラスミドをそれぞれ240μlの0.5M塩化カ
ルシウムに溶解し、20mM HEPES、280mM
塩化ナトリウムおよび1.5mMリン酸ナトリウムから
なる2×HEPES緩衝液(pH7.1)、240μl
を攪拌しながら加えた。室温で30分攪拌を続けプラス
ミドとリン酸カルシウムの共沈殿を形成させた。続い
て、10%ウシ胎児血清(ギブコ社)と1%グルタミン
とを含むα−MEM培地(フローラボラトリー社)を用
いて5×10個のCHO細胞を5%CO存在下で3
7℃、24時間培養した。培地交換した後プラスミドと
リン酸カルシウム共沈殿を加え室温で20分間放置し
た。さらに37℃で4時間インキュベートしたのち、培
地を除去し、15%グリセリンを添加した1×HEPE
S緩衝液を加え室温で5分間放置した。培地で細胞を洗
浄した後、培地交換しさらに37℃で7日間培養して形
質転換細胞を得た。得られた細胞株はリボヌクレオシド
とデオキシリボヌクレオシドを含まず、透析した10%
ウシ胎児血清(ギブコ社)、2%グルタミンを含むα−
MEM培地(フローラボラトリー社)を用いて安定なH
GF高生産株を得るために100nM、250nM、5
00nM、750nM、1μM、2μMとメソトレキセ
ート濃度を順次増加させながら同培地で継代培養を繰り
返した。得られたヒト白血球由来HGF産生組換細胞を
クローン選別を行い、安定なヒト白血球由来HGF産生
株515Cを得た。これらの細胞のHGF産生能は約8
0万単位/1/日であった。
【0035】実施例6 形質転換CHO細胞培養上清からの組換ヒト白血球由来
HGFの精製 実施例5で得られたヒト白血球由来HGF産生チャイニ
ーズハムスターCHO組換細胞株515C(15塩基欠
失型HGF産生株)をリボヌクレオシドとデオキシリボ
ヌクレオシドを含まず、10%ウシ胎児血清(ギブコ
社)と1%グルタミンと2μMメソトレキセートを含む
α−MEM培地(フローラボラトリー社)で培養し、そ
の培養上清液より、組換ヒト白血球由来HGFを精製し
た。 1)陽イオン交換クロマトグラフィー 515C株の培養液500mlに最終濃度0.01%と
なるようにTween80を添加し、ステリベックスH
Vフィルター(日本ミリポア・リミテッドにより濾過し
た。この濾液に1/20容の1M Tris・HCl
(pH8.5)緩衝液を加え、150mM NaClを
含む緩衝液C(50mM Tris・HCl、0.01
%Tween80、pH8.5)で平衡化したS−セフ
ァロースFF(ファルマシア社製、カラムサイズ内径
1.6cm、高さ5cm)に添加した。緩衝液Cカラム
を150mM NaClを含む緩衝液Cおよび400m
M NaClを含む緩衝液C(図9で矢印Aで印した)
で洗浄後1M NaClを含む緩衝液C(図9で矢印B
で印した)で溶出した。クロマトパターンを図9に示
す。1M NaClを含む緩衝液Cで溶出したピーク部
分(図9で←→と印した)を集め、S−セファロース溶
出液とした。
【0036】2)アフィニティークロマトグラフィー S−セファロース溶出液を1N塩酸でpH7.5に調製
後、2倍容の0.01%Tween80を含む蒸留水で
希釈し、緩衝液B(10mM Tris・HCl、0.
3M塩化ナトリウム、0.01%Tween80、pH
7.5)で平衡化した、ヘパリン・セファロースCL−
6B(ファルマシア社製、カラムサイズ内径1cm、高
さ5cm)に添加した。緩衝液Bでカラムを洗浄後、
0.3Mから2.0Mの塩化ナトリウムによる直線濃度
勾配(全量40ml)により吸着物を溶出した。そのク
ロマトパターンを図10に示す。HGF活性を持つ画分
を集め、ヘパリン溶出液とした。
【0037】3)疎水性クロマトグラフィー 4M NaClを含む20mMリン酸緩衝液(pH7.
0)で平衡化したフェニル5PWカラム(トーソー製、
内径0.75cm、高さ7.5cm)にヘパリン溶出液
を添加し、溶媒A:4M塩化ナトリウムを含む20mM
リン酸緩衝液(pH7.0)から溶媒B:50%エチレ
ングリコールを含む20mMリン酸緩衝液(pH7.
0)への濃度勾配により溶出を行った。HGF活性は2
M NaCl、25%エチレングリコール濃度で溶出さ
れた。そのクロマトグラムを図11に示す。精製された
組換ヒト白血球由来HGFの収量は約500μgであ
り、培養上清液からの活性回収率は25%であった。
【0038】4)精製組換ヒト白血球由来HGFの特性 3)項で得られた組換ヒト白血球由来HGFの生物学
的、化学的および物理化学的特性について測定した。 SDS−ポリアクリルアミド電気泳動 組換HGFを2−メルカプトエタノール還元下および非
還元下でSDS−ポリアクリルアミド電気泳動を行っ
た。泳動後ゲルは銀染色法により染色したその結果を図
12に示す。組換HGFは非還元下で分子量7万〜9万
ダルトン、還元下では分子量6万〜7.5万のα鎖と分
子量3万〜4万のβ鎖に分かれた。またβ鎖は2本のバ
ンドに分かれたが、これはβ鎖における結合糖鎖本数の
差異を示している。
【0039】糖組成、分析(中性糖およびアミノ糖) 精製組換HGFを蒸発乾固後、2.5Nのトリフロロ酢
酸存在下で110℃、6時間加水分解した。加水分解物
を蒸発乾固後、水に再溶解し、試料とした。試料をアニ
オン交換樹脂を用いるHPLCにより糖組成、分析を実
施した。その結果フコース、ガラクトース、マンノー
ス、N−アセチルグルコサミンが検出され、組換HGF
が糖タンパクであることが確認された。
【0040】生物活性 精製組換HGFの肝細胞増殖活性を「HGF活性の測
定」の項に記載の方法に従って活性を測定した。その結
果、精製組換HGFの比活性は20〜50万unit/
mgと測定された。
【0041】実施例7 一本鎖型組換ヒト白血球由来HGFの製造 実施例5で得られたヒト白血球由来HGF(15塩基欠
失型HGF)産生CHO515C株を10%ウシ胎児血
清(ギブコ社)と1%グルタミンと2μMメソトレキセ
ートを添加した。リボヌクレオシドとデオキシヌクレオ
シドを含有しないα−MEM培地(フローラボラトリー
社)で、37℃、5%CO下培養し、細胞をコンフル
エントになるまで培養した。培養後、培養液を抜き取
り、PBSで2回細胞を洗浄した。次で1%グルタミン
と500μMメソトレキセートとプロテアーゼ阻害剤で
ある400unit/mlアプロチニンを加えたα−M
EM培地(リボヌクレオシドとデオキシヌクレオシド不
含)を加え、37℃、5%CO下培養した。約1日培
養後、培養上清液を採取し、実施例6に示す方法とほぼ
同様のクロマト操作により組換HGFを精製した。培養
上清液からの活性回収率は約15%であった。
【0042】精製した15塩基欠失型組換ヒト白血球由
来HGFをSDS−アクリルアミド電気泳動にかけた。
その結果を図13に示す。精製された組換HGFは非還
元条件下で分子量7万〜9万ダルトンのバンドを示し、
更にメルカプトエタノール還元条件下でも、分子量8万
〜9万5千ダルトンの単一バンドを示した。
【0043】この結果、得られた組換HGFは一本鎖型
のものであることが示された。更に精製されたこの一本
鎖型組換HGFの生物活性を測定した。即ち「HGF活
性の測定」の項に記載の初代培養ラット肝細胞に対する
増殖活性を測定した。その結果一本鎖型組換HGFは肝
細胞増殖活性を示し、その比活性は実施例6の4)の項
で得られた活性とほぼ等しく、20〜50万unit/
mgであると測定された。
【0044】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:2214 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:ヒト 配列の特徴 特徴を示す記号:sig peptide 存在位置:1−93 特徴を決定した方法:E 特徴を示す記号:CDS 存在位置:1−2184 特徴を決定した方法:E 配列
【0045】
【配列表】
配列番号:2 配列の長さ:2199 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:ヒト 配列の特徴 特徴を示す記号:sig peptide 存在位置:1−93 特徴を決定した方法:E 特徴を示す記号:CDS 存在位置:1−2169 特徴を決定した方法:E 配列
【図面の簡単な説明】
【図1】HLC3の制限酵素地図である。
【図2】COS細胞用ヒト白血球由来HGF発現ベクタ
ーの構築図である。
【図3】マウスC127細胞用ヒト白血球由来HGF発
現ベクターの構築図である。
【図4】チャイニーズハムスターCHO細胞用ヒト白血
球由来HGF発現ベクターの構築図である。
【図5】S−セファロース溶出液のフラクションと溶出
成分の吸光度およびそれらのDNA合成活性との関係を
示す線図である。
【図6】ヘパリン溶出液のフラクションと溶出成分の吸
光度およびそれらのDNA合成活性との関係を示す線図
である。
【図7】逆相HPLCにおいて、通液したアセトニトリ
ル濃度と、溶出した成分の吸光度との関係を示す線図で
ある。
【図8】精製組換ヒトHGFの還元下および非還元下で
のSDS−ポリアクリルアミド電気泳動パターンを示
す。
【図9】S−セファロース溶出液のクロマトパターンを
示す線図である。
【図10】ヘパリン溶出液のフラクションと溶出成分の
吸光度およびそれらのDNA合成活性との関係を示す線
図である。
【図11】フェニル5PWカラムクロマトグラフィーに
おける溶出液のフラクションと溶出成分の吸光度および
それらのDNA合成活性との関係を示す線図である。
【図12】精製組換ヒトHGFの還元下および非還元下
でのSDS−ポリアクリルアミド電気泳動パターンを示
す。
【図13】精製一本鎖型組換ヒトHGFの還元下および
非還元下でのSDS−ポリアクリルアミド電気泳動パタ
ーンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:91) (72)発明者 下西 学 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社医薬研究所内 (72)発明者 清水 伸 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社医薬研究所内 (72)発明者 猪原 泉 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社医薬研究所内 (72)発明者 坂口 磨理子 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社医薬研究所内 (72)発明者 浅見 修 愛知県江南市東野塔後8番1号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子をコ
    ードする塩基配列を含有するDNA。
  2. 【請求項2】 ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子をコ
    ードする塩基配列を発現しうる組換発現ベクター。
  3. 【請求項3】 ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子をコ
    ードする塩基配列を発現し得る組換発現ベクターにより
    形質転換された形質転換体。
  4. 【請求項4】 ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子をコ
    ードする塩基配列を発現しうる組換発現ベクターにより
    形質転換された形質転換体を培養し、該培養液から組換
    ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子を採取することを特
    徴とする組換ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子の製造
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の方法にて得られた組換ヒ
    ト白血球由来肝実質細胞増殖因子。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の方法にて得られた組換一
    本鎖型ヒト白血球由来肝実質細胞増殖因子。
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WO2007122975A1 (ja) 2006-04-20 2007-11-01 Kringle Pharma Inc. Hgf前駆体蛋白質改変体及びその活性型蛋白質

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