JPH10191519A - 送電線等の敷設工事用支持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンドホール内に送電線を通過させて行う送
電線の敷設作業を行うに際し、送電線等を傷つけること
なく、しかも、効率よく工事を行い得るようにすること
を目的とする。 【構成】 ハンドホール内に収容し得る下板と上板との
間にローラーを回動自在の状態として設置させるととも
に、支持棒を取り付け、作業時に、該支持棒の先端をハ
ンドホールの壁面に係合させることによって固定し得る
ように構成した送電線等の敷設工事用支持具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、地中にハンドホール
を埋設し、そのハンドホール内に電線を通過させる工事
を行う際に使用する支持具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】地中に送電線や通信線等を埋設する場合
には、図１、図２に示すように、上部にマンホール２１
を取り付ける孔を形成したコンクリート製のハンドホー
ルを地中に埋め、内部に電線等を経由させることによっ
て、配電工事等が行われるのが普通である。そのような
敷設工事に際しては、あらかじめ、ハンドホールの壁面
部に電線を通過させるための孔を形成しておき、その孔
内に送電線を通させ、送電線を徐々に送り出すという方
法によって行われるのであるが、その作業時に、送電線
がハンドホールに形成した孔の縁部に接触した場合、送
電線の被覆を傷つけ、また、抵抗が極めて大きくなって
スムーズな送り込み作業ができなくなり、それを回避す
るため、従来は、孔の縁部に布きれ等を当てがったり、
滑車で引っ張ったりしながら工事を行っているのが実情
である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、送電線等の敷
設工事に際し、従来のような方法を採った場合、ハンド
ホールを設置した箇所に多くの作業員を配置させ、送電
線が支障なく通過しているかを絶えず観察し、支障が生
じた場合は、作業を中止して必要な措置をとる必要があ
り、作業の効率化を低下させるという問題点があるので
ある。

【０００４】この発明は、このような問題点を解消しよ
うとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明にかかる送電線
等の敷設工事用支持具は、ハンドホール内に収容し得る
下板と上板との間にローラーを回動自在の状態として設
置させるとともに、支持棒を取り付け、作業時に、該支
持棒の先端をハンドホールの壁面等の適宜箇所に係合さ
せることによって、電線支持体をハンドホール内に固定
し得るように形成し、作業時に送電線等を傷つけること
なく、しかも、効率よく送電線等の敷設作業を行い得る
ようにしようとするものである。

【０００６】

【実施例】図面にもとづいて、この発明の一実施例を説
明すると、送電線等の敷設工事用支持具は、図３ないし
図６に示すとおり、ハンドホール７内に収容し得る下板
２の上方部に上板３を対面配置させるとともに、その間
にローラー４を回動自在の状態として設置した電線支持
体５に、支持棒６を取り付け、支持棒６の先端をハンド
ホール７の壁面に当接させることによって、電線支持体
５をハンドホール７内に固定し得るように形成した概略
構成となっているのである。

【０００７】すなわち、電線支持体５は、図３ないし図
６に示すとおり、２つ辺が直角に交わる扇状の下板２と
上板３とからなっており、それらの板体には、ローラ４
を支持するパイプ８を挿通させる複数の孔９・・・が形
成された構成となっており、下板２と上板３との固定
は、下板２の上面部に複数のボルト１０を立設させた状
態とするとともに、ボルト１０の上方位置にナット１１
を配置させた後、ボルト１０の先端部を、上板３に形成
した孔１２内に挿通させた状態として配置させ、その上
端部にナット１３を螺合させることによって行われるの
である。従って、下板２と上板３との間隔は、ナット１
１の高さを調整することによって、自由に設定すること
ができ、ローラー４の上下幅よりやや広くなるように設
定されるのである。

【０００８】ローラー４は、中程部の外径が、外側部の
外径よりも細くなった鼓形状となっており、その中心部
にパイプ８を挿通させる孔が形成されており、ローラー
４を下板２と上板３との間に配置させるととにも、ロー
ラー４の中心部に形成した孔と、下板２、並びに上板３
に形成した孔９をそれぞれ一致させた状態とした後、パ
イプ８を上板３の上方から差入れることによって、回動
自在の状態として取り付けられ、しかも、使用する孔９
を変えることによって、ローラー４の位置を自由に変え
得る構成となっているのである。

【０００９】支持棒６は、上板３の適宜な位置に係合さ
せ得る受け止めパイプ１４内や、ローラーを支持するパ
イプ８内に挿入し得る太さのボルト１５の端部に、板体
１６を取り付けるとともに、ハンドル１７を有する大き
めのナット１８を螺合させた構成となっており、ボルト
１５を受け止めパイプ１４内に挿入させた場合、ナット
１８の前面部が受け止めパイプ１４の口縁部に当接した
状態となり、ハンドル１７の操作によりナット１８を送
り出した場合、ボルト１５の後端部に取り付けた板体１
６がハンドホール７の内壁面側や、上方側に移動する構
成となっているのである。

【００１０】この発明にかかる送電線等の敷設工事用支
持具本体は上記のうような構成であり、その使用に際し
ては、図６に示すとおり、下板２、並びに上板３の角部
がハンドホール７の内角に当接した状態となるようにし
てハンドホール７の内部に収めるとともに、ハンドホー
ル７に形成した電線等の挿通孔１９を電線２０がスムー
ズに通過できるに適した位置となるようにローラー４を
配置させた後、受け止めパイプ１４の基部に形成した
「Ｌ」字状の掛け止め部を、上板３に形成した適当な孔
９に係合させるとともに、支持棒６のハンドル１７を、
板体１６がハンドホール７の内壁面部７ａに当接して突
っ張り状態となるまで回動操作し、また、壁面部への突
っ張りが出来ないような場合には、ハンドホール７の肩
下部２２・２２間に棒材等を配置させ、その下面部に支
持棒６を当接させて突っ張り状態とさせ、しかる後に、
送電線２０をローラー４の谷部に配置させ、その状態の
下で送電線２０の引き込み作業が行われるのである。

【００１１】

【発明の効果】この発明にかかる送電線等の敷設工事用
支持具は上記のうような構成であり、送電線の敷設作業
をスムーズに効率良く行うことができ、また、作業時に
送電線が振れることなく絶えず一定の位置を通過する結
果、作業中に電線を傷つけるといったことを防止し得る
という利点があるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】送電線等の敷設工事の状況を示す斜視図であ
る。

【図２】ハンドーホールの敷設状態を示す断面図であ
る。

【図３】支持具本体の全体を示す斜視図である。

【図４】上板の構成を示す斜視図である。

【図５】下板、並びにローラーの構成を示す斜視図であ
る。

【図６】支持具の使用要領を示す斜視図である。

【符合の説明】

２ 下板 ３ 上板 ４ ローラー ５ 電線支持体 ６ 支持棒 ７ ハンドホール

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドホール７内に収容し得る下板２
   と、該下板２の上方部に配置させる上板３との間にロー
   ラー４を設置した送電線等の電線支持体５に、支持棒６
   を装着可能にし、支持棒６の端部をハンドホール７の内
   壁面等の適宜箇所に係合させることによって、電線支持
   体５をハンドホール７内に固定し得るように構成したこ
   とを特徴とする送電線等の敷設工事用支持具。