JPH10190543A - 通信端末装置 - Google Patents

通信端末装置

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JPH10190543A
JPH10190543A JP8358834A JP35883496A JPH10190543A JP H10190543 A JPH10190543 A JP H10190543A JP 8358834 A JP8358834 A JP 8358834A JP 35883496 A JP35883496 A JP 35883496A JP H10190543 A JPH10190543 A JP H10190543A
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communication
satellite
terminal device
communication terminal
terrestrial
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JP8358834A
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Kazunori Kita
一記 喜多
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Casio Computer Co Ltd
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    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信衛星又は基地局等の通信可能時期及び通
信可能位置等の通信条件を適切に判定し、該通信条件に
応じて通信動作を制御して、消費電力が少なく効率の良
い通信を可能とする。 【解決手段】 衛星位置/到来時刻演算部29は、衛星
の軌道データと端末装置の地上位置とから、衛星が端末
装置と通信可能な上空に到来する日時を計算する。到来
時刻タイマ32は、衛星位置/到来時刻演算部29で得
られる衛星到来日時情報あるいは通信可能日時情報に従
って電源制御回路31を制御する。到来時刻タイマ32
は、衛星到来日時あるいは通信可能日時を電源起動日時
とし、また、衛星離去日時あるいは通信不能日時を電源
遮断日時として、それぞれ自動的に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通信衛星を介し
ての衛星通信及び地上基地局を介しての移動体通信のよ
うな通信に用いられる通信端末装置に係り、特に腕時計
型携帯端末に好適な携帯型の通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)従来より、自動車電話及び携帯電話等のような移
動体無線電話が使用されている。近年では、日本のPH
S(Personal Handy-phone System)や欧州のGSM(G
lobal System for Mobile Communication)等のよう
に、デジタル化及び端末の小型化が急速に進展してい
る。この種の無線電話は、安価で且つ高性能な無線電話
として広く利用されつつある。さらに、この種の無線電
話は、デジタル通信の特徴を生かして、FAX(ファク
シミリ)通信や、パソコン(パーソナルコンピュータ)
通信の無線モデムとしてデータ通信等にも利用されるよ
うになっている。
【0003】(2)人工衛星を用いた衛星通信において
は、従来は、パラボラアンテナなど大型の装置を必要と
する静止軌道の通信衛星を用いた通信システムが主に用
いられていた。これに対して、静止衛星の代わりに、低
高度の非静止軌道衛星を複数個打ち上げて、全世界規模
の移動体通信システムを構築する計画として、「イリジ
ウム」、「オデッセイ」、「グローバルスター」及び
「インマルサッ卜P」等の多数の構想が発表され、実用
化に向けて、検討や実験が開始されている。
【0004】これらの「非静止衛星通信」によるシステ
ムは、携帯電話並の移動体端末を用いて衛星と直接通信
することを基本としている。しかし、これらの非静止衛
星通信システムは、単に衛星通信にとどまらず、地球局
を介して地上の公衆網とも結び、従来の携帯電話ではカ
バーできていない地上のどこからでも、電話、ページン
グ、データ、及び画像等の通信サービスを提供するもの
である。
【0005】(3)一方、通信以外の無線測位の分野で
は、GPS(Global Positioning System)等の航法衛
星からの電波により、現在位置を計測検知するGPSシ
ステムが利用されている。最近では、航法衛星からの電
波を受信して、現在位置を計測表示する携帯型GPS受
信機又は車載用ナビゲーション機器が、小型で且つ安価
に提供されるようになった。さらには、欧米では、固定
受信局で計測した補正データを無線受信し、測位精度の
向上を図るDGPS(ディファレンシャルGPS)シス
テム等も利用されつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(1)従来の携帯電話及びPHSは、基本的には中継用
の無線電話基地局を介して移動端末間で通話するシステ
ムである。そして、遠距離又は公衆網の加入者との通話
を可能とするために、無線ゾーンを、中距離又は近距離
のセル又はマイクロセルにそれぞれ分割している。これ
ら分割した無線ゾーンには、それぞれ各無線ゾーンをカ
バーする無線電話基地局を設け、これら無線基地局を専
用回線網又は公衆網で結んでいる。すなわち、ある無線
ゾーン内の移動端末と他ゾーン内の端末あるいは公衆網
の加入電話とを、無線基地局及び専用回線網又は公衆網
を介して回線接続することにより、通話が行われる。
【0007】したがって、原理上、移動端末から通信で
きるのは、無線電話基地局の電波が届く無線ゾーン内に
端末が存在する場合に限られる。また、全地域を無線ゾ
ーンとしてカバーするには、多数の無線電話基地局を設
ける必要がある。その上、国又はシステム毎に、無線周
波数、接続方式、通信プロ卜コル及び端末の規格などが
異なっている。そのため、他のシステムや他の国との接
続及び交換ができない場合があるなど、全世界で同一端
末を使用するのことは困難である。
【0008】(2)「イリジウム」、「オデッセイ」及
び「グローバルスター」等、多数の構想や計画が公表さ
れている非静止軌道衛星を用いる移動体通信では、静止
衛星の静止軌道に比べて低高度の非静止軌道が用いられ
る。ちなみに、静止衛星は、通常の場合、高度36,000Km
の静止軌道を用いる。それに対して、非静止軌道衛星
は、それより低高度の、高度約500〜数千Kmの低高度軌
道(Low Earth Orbit:LEO〜以下、「LEO」と称
する)及びバンアレン帯の内側の高度約1万Kmの中高度
軌道(Medium Earth Orbit:MEO〜以下、「MEO」
と称する)を用いる。そのため、電波の伝播遅延時問及
び伝播損失が小さくなるので、地上端末あるいは衛星搭
載通信機器等を小型・軽量化することができる。また、
衛星を介しての通信であるため、地上系の基地局がカバ
ーしていない地域でも通信できる利点があるが、その反
面、次のような問題も抱えている。
【0009】衛星の飛翔速度が速いために、地上の特定
の地点から見て、上空滞在時間が短くなる。例えば、高
度1,000Kmの軌道では、上空に滞在する期間は約12分
となる。したがって、連続的な通話を可能とするために
は多数の衛星が必要であり、衛星切り替え時の回線断に
ついての対策が必要となる。また、地上から見た相対的
な移動速度が速いためドップラ周波数偏移が大きい。ま
た、静止衛星用に比ベて、アンテナ及び端末を小型化す
ることができるとはいえ、地上系通信に比ベると、衛星
と通信するための通信装置及び所要電力が大きい。ま
た、多数の衛星の打ち上げ費用、並びに地球局及び管制
局等の運用費用が巨額になるので、通信利用料金も高額
になる。
【0010】(3)非静止衛星通信を、地上系携帯電話
同様の低料金に近づけるために、衛星通信回路に加え、
地上系のセル方式の電話用あるいは携帯電話用の通信回
路も内蔵してデュアルモードとすることが検討されてい
る。衛星系及び地上系の通信回路を内蔵するデュアルモ
ードとすれば、地上系の無線電話基地局にアクセスでき
ない場合にのみ衛星を介しての通信回線に接続するよう
にして、トータルの利用料金を低減することができる。
【0011】(4)PHS等のような地上系の小ゾーン
携帯電話では、無線基地局の識別コードを含む電波を定
期的に受信して対応する基地局を識別している。そし
て、携帯電話が、ゾーンの移動を検知すると、網すなわ
ちネットワーク側の位置登録データべースに位置登録の
ための制御信号を通信している。このため、次のような
問題がある。例えば、着信時には、端末が登録されてい
る基地局を介して当該端末に着呼信号を発して回線接続
する。このように、端末がどの基地局ゾーンにいるかを
ネッ卜ワーク側で常に管理する必要がある。また、端末
では定期的に基地局の識別コードを受信するため、消費
電力が増える。
【0012】(5)高度36,000Kmの軌道を用いる静止衛
星では、カバーエリアが広く、また、地上から見た衛星
の位置が常に同じである。このため、移動局の位置管理
は必要なかった。しかし、低高度の軌道を用いる非静止
衛星では、カバーエリアが比較的狭いので、小ゾーンの
地上系と同様に移動端末の位置管理をする必要がある。
【0013】しかしながら、地上系と異なり、基地局あ
るいは中継局に相当する非静止衛星は、地上位置に対し
て常に動いており、しかも飛翻速度が速い。したがっ
て、カバーエリアがすぐに移ってしまうため、頻繁に位
置登録する必要や、端末側でも衛星の識別信号を頻繁に
受信する必要がある。このように、本来の通信以外の制
御のために貴重な通信回線容量と端末の電力を消耗して
しまう。
【0014】(6)このため、端末と衛星との対応の代
わりに、端末の位置を、GPSシステムのような測位デ
ータの受信等により、衛星側又は端末側で測位すること
が考えられる。このようにして、端末の地上位置を衛星
と地球局を介してシステム側のデータベースに登録し、
システム側で着信端末の位置から現在上空にいる衛星を
計算して、その衛星を介して端末に着信のための回線接
続を行なうことができるはずである。
【0015】しかし、衛星側で端末の位置を測位する方
法では、衛星用のEPIRB(Emergency Position Ind
icating Radio Beacon〜緊急位置指示無線標識)等と同
様に、端末側から測位用の信号やデータを常時あるいは
頻繁に発信している必要があり、端末側における本来の
通信以外の電力消費が大きくなる。また、衛星側でも、
加入者が増えると膨大な数の端末の測位を処理する必要
があり、衛星搭載の装置が大規模化する。
【0016】また、端末側で測位する場合には、GPS
システムにおける衛星と同様に3〜4個の衛星が上空に
いれば測位可能である。この場合、衛星は一定の測位デ
ータ送信と位置登録の中継をすればよいが、端末では測
位用受信回路を要するほか、測位受信の消費電力が増え
る。また、測位のために衛星の個数や軌道配置及び通信
方式が制約される。あるいは、全ての衛星の打上げが終
了するまで測位できる地域、時間帯及び測位精度が制限
される。
【0017】この発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たもので、通信衛星又は基地局等の通信可能時期及び通
信可能位置等の通信条件を適切に判定し、該通信条件に
応じて通信動作を制御して、消費電力が少なく効率のよ
い通信を可能とする通信端末装置を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点による通信端末装置は、地上
に対する位置が変化する通信衛星の軌道の形と運動を規
定する軌道要素データを入力設定する入力設定手段と、
前記入力設定手段で入力される前記軌道要素データに基
づき軌道計算を行って前記通信衛星の地球に対する位置
である地心位置を求める軌道計算手段と、地上の当該通
信端末装置の現在位置を決定する現在位置決定手段と、
前記軌道計算手段で求めた前記通信衛星の地心位置及び
前記通信端末装置の現在位置に基づいて、該通信端末装
置から見た前記通信衛星の視位置及び距離を求め、前記
通信衛星が該通信端末装置と通信可能な位置にある通信
可能時期を算出する時期計算手段と、前記通信衛星との
通信を行う衛星系通信手段と、前記時期計算手段により
算出される前記通信衛星の前記通信可能時期に基づい
て、前記衛星系通信手段を制御する通信制御手段と、を
具備する。
【0019】前記通信制御手段は、前記通信衛星が当該
通信端末装置と通信可能な位置に到来するときに前記衛
星系通信手段を起動し、且つ前記通信可能な位置から離
去するときに前記衛星系通信手段を停止させる制御タイ
マ手段を含んでいてもよい。前記現在位置決定手段は、
現在位置の情報を操作入力するための位置入力手段を含
んでいてもよい。
【0020】前記現在位置決定手段は、現在位置の情報
を操作入力するための位置入力手段を含んでいてもよ
い。前記現在位置決定手段は、当該通信端末装置の現在
の位置を測位して現在位置の情報を演算する測位演算手
段を含んでいてもよい。前記測位演算手段は、航法測位
衛星の信号電波を受信して、当該通信端末装置の現在の
位置を測位演算する手段を含んでいてもよい。前記時期
計算手段は、通信衛星が当該通信端末装置と通信可能な
上空位置へ到来する時期、及び該通信可能な上空位置か
ら離去する時期を算出する計算手段を含んでいてもよ
い。
【0021】前記通信制御手段は、前記衛星系通信手段
を構成する通信回路の電源のオン/オフを制御する電源
制御手段を含んでいてもよい。前記測位演算手段は、ア
ンテナ及び通信回路の少なくとも一部を前記衛星系通信
手段と共用してもよい。
【0022】この発明の第2の観点による通信端末装置
は、地上に対する位置が変化する通信衛星の軌道の形と
運動を規定する軌道要素データを入力設定する入力設定
手段と、前記入力設定手段で入力される前記軌道要素デ
ータに基づき軌道計算を行って前記通信衛星の地球に対
する位置である地心位置を求める軌道計算手段と、地上
の当該通信端末装置の現在位置を決定する現在位置決定
手段と、前記軌道計算手段で求めた前記通信衛星の地心
位置及び前記通信端末装置の現在位置に基づいて、該通
信端末装置から見た前記通信衛星の視位置及び距離を求
め、前記通信衛星が該通信端末装置と通信可能な位置に
ある通信可能時期を算出する時期計算手段と、前記通信
衛星との通信を行う衛星系通信手段と、地上無線基地局
を介して通信する地上系通信手段と、前記時期計算手段
により算出される前記通信衛星の前記通信可能時期に基
づいて、前記衛星系通信手段を制御する通信制御手段と
を具備し、且つ前記通信制御手段は、前記通信衛星が前
記通信可能な位置に到来していない場合には、前記衛星
系通信手段を停止して、代りに前記地上系通信手段を用
いて通信するように制御する通信系制御手段を含む。
【0023】前記地上系通信手段は、地上無線基地局の
識別符号を受信検出する識別符号検出手段を含み、且つ
前記通信系制御手段は、前記地上無線基地局の識別符号
を検出した場合には、前記地上系通信手段を用いて通信
し、前記識別符号を受信できない場合には、前記通信衛
星が前記通信可能な位置に到来している場合にのみ、前
記衛星系通信手段を用いて通信するように制御する手段
を含んでいてもよい。前記地上系通信手段は、待ち受け
受信による通信を行う待ち受け受信手段を含んでいても
よい。前記地上系通信手段は、アンテナ及び通信回路の
少なくとも一部を前記衛星系通信手段と共用してもよ
い。
【0024】この発明の第3の観点による通信端末装置
は、地上無線基地局を介して通信する地上系通信手段
と、地上の当該通信端末装置の現在位置を決定する現在
位置決定手段と、地上系移動体通信の通信エリアの位置
情報を含む通信条件情報を記憶する通信条件情報記憶手
段と、当該通信端末装置の前記現在位置と前記通信条件
情報記憶手段に記憶された前記通信エリアの位置情報と
を比較参照し、前記現在位置が前記地上系移動体通信の
通信エリア内にあるか否かを判別するエリア判別手段
と、当該通信端末装置が、前記地上系移動体通信の通信
エリア内にあると判別した場合には、前記通信条件情報
に基づき前記地上系通信手段を用いて通信し、該通信エ
リア内に無いと判別した場合には、地上系通信手段を停
止するように制御する通信系制御手段と、を具備する。
【0025】この発明の第4の観点による通信端末装置
は、地上に対する位置が変化する通信衛星の軌道の形と
運動を規定する軌道要素データを入力設定する入力設定
手段と、前記入力設定手段で入力される前記軌道要素デ
ータに基づき軌道計算を行って前記通信衛星の地球に対
する位置である地心位置を求める軌道計算手段と、地上
の当該通信端末装置の現在位置を決定する現在位置決定
手段と、前記軌道計算手段で求めた前記通信衛星の地心
位置及び前記通信端末装置の現在位置に基づいて、該通
信端末装置から見た前記通信衛星の視位置及び距離を求
め、前記通信衛星が該通信端末装置と通信可能な位置に
ある通信可能時期を算出する時期計算手段と、前記通信
衛星との通信を行う衛星系通信手段と、地上無線基地局
を介して通信する地上系通信手段と、地上系移動体通信
の通信エリアの位置情報を含む通信条件情報を記憶する
通信条件情報記憶手段と、当該通信端末装置の前記現在
位置と前記通信条件情報記憶手段に記憶された前記通信
エリアの位置情報とを比較参照し、前記現在位置が前記
地上系移動体通信の通信エリア内にあるか否かを判別す
るエリア判別手段と、前記時期計算手段により算出され
る前記通信衛星の前記通信可能時期に基づいて、前記衛
星系通信手段を制御する通信制御手段とを具備し、且つ
前記通信制御手段は、当該通信端末装置が、前記地上系
移動体通信の通信エリア内にあると判別した場合には、
前記通信条件情報に基づき前記地上系通信手段を用いて
通信し、該通信エリア内に無いと判別した場合には、前
記地上系通信手段を停止するとともに、前記通信衛星が
前記通信可能な位置に到来している場合にのみ衛星通信
を用いて通信するように制御する通信系制御手段を含
む。前記地上系通信手段は、時分割多元接続方式を用い
たデジタル移動体通信手段を含んでいてもよい。
【0026】前記地上系通信手段は、スペクトラム拡散
変復調方式及び符号分割多元接続方式の少なくとも一方
を用いた通信手段を含んでいてもよい。前記衛星系通信
手段は、スペクトラム拡散変復調方式及び符号分割多元
接続方式の少なくとも一方を用いた通信手段を含んでい
てもよい。前記衛星系通信手段及び地上系通信手段の少
なくとも一方は、送信データを予め記憶する送信データ
記憶手段と、送信データを符号化する符号化手段と、符
号化された送信データを用いて変調する変調手段と、受
信信号を復調する復調手段と、復調された受信信号を復
号する復号手段と、受信データを蓄積記憶する受信デー
タ記憶手段と、これら各手段を用いて、デジタル符号デ
ータ通信及びパケット分割した符号データ通信にて、デ
ータを送受信する送受信処理手段と、を含んでいてもよ
い。前記衛星系通信手段及び地上系通信手段の少なくと
も一方は、アナログ音声信号をデジタル音声データに変
換するアナログ/デジタル変換手段と、前記デジタル音
声データを時間軸圧縮する時間軸圧縮手段と、前記デジ
タル音声データを符号化するデジタル音声符号化手段
と、受信されたデジタル符号化データを受信デジタル音
声データに復号する復号手段と、前記受信デジタル音声
データを時間軸伸長する時間軸伸長手段と、前記受信デ
ジタル音声データをアナログ音声信号に変換するデジタ
ル/アナログ変換手段と、をさらに含んでいてもよい。
【0027】前記入力設定手段は、前記衛星系通信手段
により前記通信衛星から受信復調復号したデータを用い
て前記軌道要素データを入力設定する手段を含んでいて
もよい。現在時刻及び通信データの少なくともいずれか
を表示出力する表示出力手段と、前記通信衛星の軌道位
置、地心位置及び視位置の少なくともいずれかに基づく
通信衛星位置情報を計算する位置計算手段と、前記位置
計算手段で算出される通信衛星位置情報を、前記表示出
力手段に文字データ表示及びプロット表示の少なくとも
一方にて表示する表示制御手段と、をさらに備えていて
もよい。
【0028】当該通信端末装置を収容する腕時計型筐体
と、該腕時計型筐体に設けた開閉蓋部と、該腕時計型筐
体に結合したリストバンドと、前記腕時計型筐体、開閉
蓋部、及びリストバンドの少なくともいずれかに、実装
して設けられ、前記衛星系通信手段、地上系通信手段及
び測位手段の少なくともいずれかに用いられるアンテナ
素子と、をさらに含んでいてもよい。
【0029】前記アンテナ素子は、ヘリカル型アンテ
ナ、誘電体アンテナ、及びパッチ型平面アンテナの少な
くともいずれかを含んでいてもよい。
【0030】この発明に係る通信端末装置は、地上に対
する位置が変化する通信衛星の軌道の形と運動を規定す
る軌道要素データを入力設定し、前記軌道要素データに
基づき軌道計算を行って前記通信衛星の地球に対する位
置である地心位置を求めるとともに、地上の当該通信端
末装置の現在位置を決定し、前記通信衛星の地心位置及
び前記通信端末装置の現在位置に基づいて、該通信端末
装置から見た前記通信衛星の視位置及び距離を求め、前
記通信衛星が該通信端末装置と通信可能な位置にある通
信可能時期を算出して、前記通信可能時期に基づいて、
前記通信衛星との通信を制御する。この装置では、前記
通信衛星が該通信端末装置と通信可能な位置にある通信
可能時期を算出して、前記通信可能時期にのみ、前記通
信衛星との通信を行うように制御する。このため、通信
条件が整っていないときには、通信系を不動作として消
費電力を節約し、通信系の効率を高める。
【0031】すなわち、この発明は、通信衛星又は基地
局等の通信可能時期及び通信可能位置等の通信条件を適
切に判定し、該通信条件に応じて通信動作を制御して、
消費電力が少なく効率のよい通信を可能とする。
【0032】この発明の通信端末装置は、具体的には、
例えば次のような構成及び機能を有する。
【0033】(1)低軌道非静止衛星等のように、地上
に対する位置が刻々と変化する通信衛星の軌道要素など
位置を計算するためのデータをもとに、所定時における
通信衛星の地球に対する位置を計算する。そして、移動
端末の現在位置をも、例えばキー入力、路側帯ポスト、
GPS受信等に基づいて入力して、地上端末位置から見
た衛星の視位置を算出し、端末の通信可能な上空に通信
衛星が到来する時期を計算して出力する。また、通信衛
星が上空に到来すると計算される時期に通信回路の電源
を起動するオンタイマを自動設定し、上空から離れ去る
と計算される時期に電源を遮断するオフタイマを自動設
定して、所要電力の削減を図る。
【0034】(2)他の構成では、通信衛星が上空ある
いは通信できる位置に到来していないと計算された時期
に、発信等の通信をする場合には、自動的に衛星系通信
回路の動作を停止して、地上系無線通信回路の動作を制
御して起動する。
【0035】(3)その他の構成では、衛星通信用の通
信回路と地上系無線電話用の通信回路とを併せ持ち、地
上系無線電話基地局の識別信号電波を定期的あるいは間
欠的に受信する。地上系基地局の識別信号を受信できた
場合には、地上系通信回路を優先して起動し衛星系通信
回路を停止させる。また、受信できない場合で、且つ衛
星が通信可能な上空に到来していると計算された場合に
のみ、衛星系通信回路を動作させる。
【0036】(4)さらに他の構成では、携帯電話、セ
ル方式の電話、コードレス電話及びページャ等の地上系
無線基地局又は該地上系無線基地局のカバー地域の位置
する経度・緯度、国、地域、市町村、所番地等の地上位
置を予めメモリに記憶させておく。また、入力した移動
端末の現在位置とメモリ内の基地局位置との距離の計
算、又は端末の現在位置が上記メモリ内のカバー地域に
あるか否かの判別を行う。端末が基地局から一定距離
内、あるいは該基地局のカバー地域内にいる時には、地
上系無線通信回路を優先的に起動し、衛星系通信回路の
動作を停止する。端末が基地局から一定距離以上離れ、
又は該基地局のカバー地域外にいる時で、且つ衛星が通
信可能な上空に位置していると計算された時のみ、衛星
系の通信回路を起動して、消費電力を低減する。
【0037】(5)その他の構成では、低速度のアナロ
グ音声信号をA/D(アナログ−デジタル)変換器及び
符号器でデジタル符号に変換してメモリに蓄積記憶し、
高速度で読み出して送信する。また、受信した高速のデ
ジタルデータをメモリに蓄積記憶して、低速度で読み出
して符号器及びD/A(デジタル−アナログ)変換器で
アナログ音声信号を復元し再生する。そして、通信衛星
が上空に到来していると計算されたときにのみ衛星通信
回路を起動して、蓄積した送信音声データを発話実時間
より圧縮した高速度で短時間で送信する。また、受信音
声データを高速度で短時間に受信して蓄積し、実時間に
伸長して再生する。このように、実時間で発した音声信
号をデジタルデータで蓄積し、衛星が上空に存在してい
る短時間に、実時間より遅延したタイミングに、実時間
より短時間に圧縮して高速度で通信する。このようにし
て、通信電力を節減する。
【0038】(6)その他の構成では、(1)〜(5)
の衛星通信回路の受信部と、端末の現在位置入力部(測
位部)とで(周波数や識別符号、又は暗号符号は異なる
が)、アンテナ、RF(Radio Frequency〜高周波)回
路、又は復調復号回路を兼用して、通信回路の小型化を
図る。例えば、衛星通信回路と測位受信回路とでは、P
N符号は異なるが、変調方式として同じスペクトラム拡
散変調を用いているので、スペク卜ラム拡散復調回路を
兼用する。
【0039】(7)その他の構成では、(2)〜(4)
の衛星通信回路と地上系無線通信回路とで、周波数や識
別符号、暗号符号は異なるが、アンテナ、RF回路、又
は変/復調回路を兼用して、通信回路の小型化を図る。
例えば、衛星系と地上系とで、周波数、PN符号及び識
別符号は異なるが、スペク卜ラム拡散の変/復調回路又
は多元接続制御回路等を兼用する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1〜図7を参照して、この発
明の第1の実施の形態に係る携帯型通信端末装置を説明
する。
【0041】この実施の形態における携帯型通信端末装
置は、例えば低軌道非静止衛星(LEO衛星)等の人工
衛星と直接無線通信する衛星通信機能を備えた携帯型の
移動体通信端末装置として構成されている。「移動局」
である携帯型通信端末装置は、「宇宙局」である人工衛
星に搭載された通信機(中継機又は交換機を含む)を介
して固定局や他の移動局と無線通信回線にて接続され
る。また、一般的には宇宙局と地上の「地球局」を介し
て、衛星回線用交換機、あるいはゲー卜ウェイ装置によ
り該地球局に接続された公衆網の電話機、さらには他地
域の地球局及び宇宙局を介して他地域の移動局とも回線
接続される。
【0042】図1は、この発明の第1の実施の形態に係
る携帯型通信端末装置の基本的な回路構成を模式的に示
している。図1に示す携帯型通信端末装置1は、通信ア
ンテナ部2、衛星系通信回路部3、通信制御回路4、I
Dメモリ5、受信データメモリ6、送信データメモリ
7、音声復号器/符号器8、D/A・A/D変換回路
9、増幅器10、11、スピーカ12、マイクロフォン
13、制御回路14、データ入力部15及びデータ出力
部16を備えている。
【0043】通信アンテナ部2及び衛星系通信回路部3
は、非静止衛星等の人工衛星に搭載されている通信機器
との間で無線電波により通信する。衛星系通信回路部3
は、RF送/受信部17、復調回路18、変調回路19
及びチャネル復号器/符号器20を有している。
【0044】通信制御回路4は、衛星系通信回路部3を
用いた衛星との間の通信を制御する。IDメモリ5は、
端末装置を識別するためのID(Identifier〜識別符
号)を格納し、必要に応じて通信制御回路4に出力す
る。受信データメモリ6は、衛星系通信回路部3で受信
した受信データを記憶する。送信データメモリ7は、衛
星系通信回路部3を介して人工衛星に送信する送信デー
タを記憶する。
【0045】音声復号器/符号器8及びD/A,A/D
変換回路9は、受信データが音声データである場合に
は、それを復号し、D/A変換した後、増幅器10を介
してスピーカ12により音声を再生する。また、音声復
号器/符号器8及びD/A・A/D変換回路9は、増幅
器11を介してマイクロフォン13から供給される音声
信号をA/D変換して符号化し、送信データとして衛星
系通信回路部3(のチャネル復号器/符号器20)に与
える。
【0046】また、制御回路14は、データ入力部15
から入力される文字、数字、符号及びイメージデータ等
の音声以外のデータを送信データメモリ7に書き込み、
逆に受信した音声以外のデータ、すなわち文字、数字、
符号及びイメージデータをデータ出力部16に供給し
て、表示したり、外部に出力したりする。データ入力部
15は、送信データ入力部21、軌道データ入力部22
及び端末位置入力部23を有している。データ出力部1
6は、受信データ出力部24及び衛星位置軌跡/到来時
刻出力部25を有している。携帯型通信端末装置1は、
さらに、衛星軌道データメモリ26、端末位置データメ
モリ27、衛星位置/軌跡/日時データメモリ28、衛
星位置/到来時刻演算部29、計時回路30、電源制御
回路31、到来時刻タイマ32及び電池33を備えてい
る。
【0047】衛星軌道データメモリ26は、データ入力
部15の軌道データ入力部22により入力又は設定され
る軌道位置を計算するための軌道データ、すなわち、通
信相手となる非静止通信衛星の軌道要素等のデータを記
憶する。端末位置データメモリ27は、データ入力部1
5の端末位置入力部23により入力又は設定される緯
度、経度、地名及び地域名等のような当該携帯型通信端
末装置1の地上位置を記憶する。端末位置入力部23
に、緯度、経度、地名及び地域名等のような当該携帯型
通信端末装置1の地上位置を計測する測位情報の受信部
を含ませることもできる。
【0048】衛星位置/到来時刻演算部29は、また、
衛星の軌道データと端末装置の地上位置とから、衛星が
端末装置と通信可能な上空に到来する日時を計算する。
すなわち、衛星位置/到来時刻演算部29は、計算日時
設定部34、衛星軌道位置計算部35、地心位置計算部
36、視位置・距離計算部37及び上空到来時刻算出部
38を有している。
【0049】計算日時設定部34は、計算する日時を設
定する。衛星軌道位置計算部35及び地心位置計算部3
6は、軌道データに基づいて任意日時の通信衛星の軌道
位置を計算し、さらに、衛星の地心位置を算出する。視
位置・距離計算部37は、衛星の地心位置と端未装置の
地上位置とに基づいて地上端末から見た衛星の視位置及
び距離を算出する。
【0050】上空到来時刻算出部38は、通信衛星が上
空にいるか否か、衛星の仰角が通信できる角度か否か、
あるいは、衛星との距離が通信できる距離内か否かな
ど、通信可能な状況か否かを判別する。さらに、これら
の演算により、任意日時の衛星の地球に対する位置及び
端末に対する位置を計算することができ、また、それが
通信可能か否かも判別することができる。そこで、計時
回路30で得られる現在日時情報をもとに、例えば1分
毎等に、計算日時を逐次変化させて計算すれば、現在よ
り何分後、あるいはどの近い日時に衛星が通信可能な上
空に到来通過するか、また、その後いつ通信可能な上空
から離れ去るかを計算することができる。
【0051】衛星位置/軌跡/日時データメモリ28
は、上空到来時刻算出部38の演算結果に基づく衛星位
置、衛星軌跡及び通信可能日時を記憶する。電源制御回
路31は、衛星系通信回路部3への電池33からの電源
供給を接続/遮断(オン/オフ)するスイッチ回路であ
る。到来時刻タイマ32は、上述した衛星位置/到来時
刻演算部29で得られる衛星到来日時情報あるいは通信
可能日時情報に従って電源制御回路31を制御する。す
なわち、到来時刻タイマ32は、衛星到来日時あるいは
通信可能日時を電源起動(オン)日時とし、また、衛星
離去日時あるいは通信不能日時を電源遮断(オフ)日時
として、それぞれ自動的に設定する。
【0052】図2は、図1の携帯型通信端末装置1の外
観構成を示しており、図3はその回路部品の実装構成を
示している。図2及び図3には、携帯型通信端末装置1
を時計型として構成した場合の例を示している。
【0053】図2及び図3に示す携帯型通信端末装置1
は、時計ケース451、リストバンド部452、表示出
力部453及び端末位置入力部454を備えている。時
計ケース451は、内部に衛星系通信回路部3を収容し
ており、上面にはテンキー等の操作入力部455を有し
ている。リストバンド部452には、マイクロフォン1
3及び衛星通信用のアンテナ部2を内蔵している。
【0054】表示出力部453は、時計ケース451の
上面を覆う蓋を兼ねており、一縁部を軸とする回動によ
り開閉動作する。表示出力部453は、LCD(液晶表
示素子)パネル456を有し、時刻、通信データ及び通
信設定内容等を表示する。表示出力部453は、時刻表
示としては、例えば現在時刻、通信衛星の到来及び離去
時刻等を表示する。表示出力部453は、さらに、通信
衛星の軌道位置、地心位置、視位置及び軌跡のプロット
表示、並びに通信衛星位置及び端末位置の文字表示等も
行う。この表示出力部453の内部に制御回路14及び
スピーカ12が収容されている。
【0055】端末位置入力部454は、時計ケース45
1の側縁部に配設され、内部に測位用受信部457及び
測位用アンテナ458を収容している。
【0056】図4に、携帯型通信端末装置1が用いられ
る通信回線システムの模式的な構成を示す。図4に示す
ように、携帯型通信端末装置A、A′(携帯型通信端末
装置1)は、GPS等の測位用衛星B、B′からの測位
用信号を受信して、当該携帯型通信端末装置Aの存在位
置を計測し設定する。あるいは、ユーザの直接入力によ
り当該携帯型通信端末装置A、A′の存在位置を設定し
てもよい。
【0057】携帯型通信端末装置A、A′は、宇宙局
C、C′すなわち通信衛星との間で通信データ及び制御
データを送受信して通信する。宇宙局C、C′は、地球
局D,D′又はその他の衛星通信端末装置A″との間で
通信を行う。宇宙局Cは、衛星管制局Eとの間で制御デ
ータを送受信しており、衛星管制局Eにより制御されて
いる。
【0058】地球局D、D′は、衛星回線中継用交換機
F、F′を介して専用回線網G及び公衆網(電話回線
網)Kに結合されている。専用回線網Gは、衛星管制局
E、衛星通信回線制御局H、位置登録データベースI及
びパケット通信サーバJに結合されている。公衆網K
は、交換機Xを介して、加入電話T、T′に結合されて
いる。公衆網Kは、さらに交換機X′及び接続装置Lを
介して、地上系移動体通信の基地局Mに結合されてい
る。地上系移動体通信の基地局Mは、PHS又は携帯電
話等の地上系通信端末Nに結合されている。
【0059】図5に、宇宙局C、C′の具体的な構成の
一例を示している。宇宙局は、共用機器であるバス系機
器501と通信機器であるミッション系機器502とで
構成される。
【0060】バス系機器501は、ソーラアレイ50
3、テレメトリ/コマンドアンテナ504、熱制御系機
器505、構体系機器506、二次推進系機器507、
電源系機器508、姿勢制御系機器509及びテレメト
リ/コマンド系機器510を備えている。ソーラアレイ
503は、衛星の電源である。テレメトリ/コマンドア
ンテナ504は、テレメトリ/コマンド系機器510の
アンテナである。熱制御系機器505は、熱放射器51
1及びヒータ512を有している。構体系機器506
は、実質的に構体513のみである。二次推進系機器5
07は、トラスタ514、バルブドライバ515及び推
薬タンク516を有している。電源系機器508は、電
力制御部517及び二次電池518を有している。電力
制御部517は、ソーラアレイ503及び二次電池51
8に結合されており、必要に応じてソーラアレイ503
の電力を二次電池518に蓄える。
【0061】姿勢制御系機器509は、太陽センサ51
9、地球センサ520、姿勢制御回路521及びアンテ
ナ指向制御部522を有している。テレメトリ/コマン
ド系機器510は、テレメトリユニット523、コマン
ドユニット524、テレメトリ送信部525及びコマン
ド受信部526を有している。テレメトリ/コマンドア
ンテナ504は、テレメトリ送信部525及びコマンド
受信部526に結合されている。
【0062】ミッション系機器502は、中継機/交換
機系機器531及びアンテナ系機器532を備えてい
る。中継機/交換機系機器531は、受信部533、入
力マルチプレクサ534、回線切換器/交換機535、
送信部536及び出力マルチプレクサ537を有してい
る。受信部533、送信部536及び出力マルチプレク
サ537は、処理回線数に応じて複数個設けられてい
る。アンテナ系機器532は、受信部533及び出力マ
ルチプレクサ537の各々にそれぞれ結合された複数の
アンテナ538で構成されている。
【0063】図6に、地球局D、D′の具体的なシステ
ム構成の一例を示している。地球局D、D′は、端局系
装置541、通信監視制御系装置542、送信系装置5
43、受信系装置544、アンテナ系装置545、電源
系装置546及びベースバンド切替装置547を備えて
いる。
【0064】端局系装置541は、映像伝送端局装置5
48、電話搬送端局装置549及び搬送端局装置550
を有している。通信監視制御系装置542は、映像伝送
監視装置551、受話監視装置552、打合せ電話監視
装置553及び回線試験装置554を有している。送信
系装置543は、変調器555、周波数変換器556、
送信波合成器557及び電力増幅器558を有してい
る。変調器555及び周波数変換器556は複数系統設
けられ、これら複数系統の送信波を送信波合成器557
で合成して電力増幅器558に供給する。
【0065】受信系装置544は、復調器559、周波
数変換器560、受信波分波器561及び低雑音増幅器
562を有している。復調器559及び周波数変換器5
60は複数系統設けられ、受信され低雑音増幅器562
で増幅された受信波は、受信波分波器561により分波
されて、複数系統の復調器559及び周波数変換器56
0に供給される。
【0066】アンテナ系装置545は、アンテナ56
3、分波器/偏波変換器564、追尾信号分波器565
追尾信号受信機566、アンテナ駆動回路567及び角
度検出装置568を有している。電源系装置546は、
商用電力受電設備569、非常用発電設備570及び無
停電(電源)装置571を有している。
【0067】図7に、衛星管制局Eの具体的なシステム
構成の一例を示している。衛星管制局Eは、アンテナ5
80、測距/測角装置581、テレメトリ受信部58
2、コマンド送信部583、オンライン計算機584、
オフライン計算機585、軌道決定プログラム部58
6、姿勢決定プログラム部587及び制御プログラム部
588を有する。軌道決定プログラム部586、姿勢決
定プログラム部587及び制御プログラム部588は、
オンライン計算機584により実行される機能であって
もよい。
【0068】次に、図1の携帯型通信端末装置1で用い
られる非静止衛星等の人工衛星の軌道計算の方法、並び
に高度角と方位角の計算方法の概略を説明する。
【0069】〈人工衛星の軌道計算方法〉まず、人工衛
星の軌道計算方法について説明する。
【0070】〔1〕天体の軌道要素(Orbital Element
s):太陽系の惑星、小惑星及び彗星等の天体は、太陽
を1つの焦点とする楕円軌道上をいわゆる「ケプラーの
運動法則」に従って動いている。このような天体がある
時刻にどこにあるか、あるいは、どこに見えるかを計算
するには、その軌道(Orbit)を知る必要がある。天体
の軌道の形及びその運動を表すものが「軌道要素」であ
り、軌道要素を求めれば、天体の位置を計算することが
できる。
【0071】惑星の場合、表1に示すように、ω’、
Ω’、i、e、M0、a、q、n及びPの9個の軌道要
素により、図8に示すような軌道の形及び運動をあらわ
すことができる。ところが、q、n及びPは他の6個の
軌道要素ω’、Ω’、i、e、M0及びaより求められ
るので、実質的には、6個の軌道要素ω’、Ω’、i、
e、M0及びaで惑星の運動が決定される。
【0072】
【表1】
【0073】近日点通過時刻Tの代わりに基準日時(元
期)の平均近点離角Mを用いる場合もあり、近日点引数
ω’の代わりに近日点黄経(ω-=Ω’+ω’)を用い
る場合もある。
【0074】〔2〕人工衛星の軌道要素(Satellite Op
tical Elements):人工衛星では、地球赤道部の膨らみ
の影響で、ケプラー運動では本来不変のはずの軌道面が
時間の経過とともに動いていく。また、軌道傾斜角iは
ほぼ一定として、昇交点赤経Ωが順次変化してゆくよう
な動き方をする。このため、惑星の場合の黄道面の代わ
りに地球の赤道面を基準面とする。また、黄経等の黄道
座標(Eqliptic Coordinate)の代わりに、赤経等の赤
道座標(Eqatorial Coordinate)を用いる。また、地球
を1つの焦点とする楕円軌道上を動くので、近日点(Pe
rihelion)の代わりに近地点(Prigee)を用いる。
【0075】人工衛星の場合も、惑星と同様に6個の軌
道要素、すなわち、軌道面を決める昇交点赤経Ω、軌道
傾斜角i、軌道面内での近地点の方向を決める近地点引
数ω、軌道の大きさを表す軌道長半径a及び軌道の形を
表す離心率eと、衛星がいつどこにいたかを示す近地点
通過時刻Tもしくは元期の平均近点離角M0(いずれか
一方)で、図9に示すような軌道があらわされる。すな
わち、ω、Ω、i、e、a、M0もしくはTの6個の軌
道要素で人工衛星軌道があらわされる。しかしながら、
上述したように、人工衛星ではケプラー運動と違って、
軌道面が動くので、軌道面内での近地点の位置も動く。
軌道傾斜角iはほぼ一定だが、昇交点赤経Ωが変化す
る。また、ケプラー運動では、一定であるはずの平均運
動量nも、高層大気又は太陽輻射圧等のために変化す
る。そこで、次の数1のように、平均点離角M0、平均
運動量m、昇交点赤経Ω及び近地点引数ωの変動分を含
めて計算する必要がある。
【0076】
【数1】M=M0+M1t+M22, n=M1+2M2t, Ω=Ω0+Ω1t, ω=ω0+ω0t (e≒0の場合は、ω+M=ω0+M0+(ω1+M1)t
+M22
【0077】このように、人工衛星の軌道要素として
は、ω、Ω、i、e、M0及びaの6個でなく、一般的
には、表2に示すように、ω0、ω1、Ω0、Ω1、i、
e、M0、M1及びM2の9個及び元期を与えるのが望ま
しい。
【0078】
【表2】
【0079】〔3〕人工衛星の軌道要素の求め方:近地
点の通過時刻Tを元期とし、ω0、Ω0、i0、a0及びe
0を時刻Tにおけるω、Ω、i、a及びeの各軌道要素
とすると、上述した数1より、次の数2が求められる。
【0080】
【数2】近地点通過時刻: T 近地点引数: ω=ω0+ω1(t−T) 昇交点赤経: Ω=Ω0+Ω1(t−T) 軌道傾斜角: i=i0 軌道長半径: a=a0[km] 離心率: e=e0
【0081】地球の地形、すなわち赤道部の膨らみ、の
摂動による変化項ω1、Ω1は、地球赤道部の膨らみが 地球の形の力学係数J2=0.00108263 (測地基準系1980では、J2=(1082629±1)×1
-9)で表されるので、数3が得られる。
【0082】
【数3】ω1=(2/3)(J2/p2)n{2−(5/
2)sin2(i)} Ω1=−(2/3)(J2/p2)ncos(i) ただし、半通径pは、 p=a′(1−e2) であり、a′は、aを赤道半径(=6378.16km)であら
わしたものである。 a′=a/6378.16 また、人工衛星の周期Pは、ニュートン万有引力法則、
あるいはケプラー第3法則より求めることができる。 a3/P2=GM(1+m/M)/4π2≒GM/4π2
(M>>m) ただし、万有引力定数Gは、 G=6.673×10-11[m3/kg・sec2] Mは地球の質量で、 GM=3.986005×1014[m3/sec2] mは人工衛星の質量だが、Mに比べて小さいので無視す
ることができる。故に、 a3/P2≒GM/4π2=1.009667×1014[km3/se
c2] より、数4が得られる。
【0083】
【数4】P=0.0095198×(a)1.5[sec] このPから、数5が得られる。
【0084】
【数5】n=360°×24×60×60÷P[度/日] このような周期Pは観測によって得ることができない周
期である。地球の地形による摂動を含んだ、観測で求め
られる見かけ上の周期(昇交点周期:Node Period)Pn
は、数6によってあらわすことができる。
【0085】
【数6】Pn≒360°×24×60×60/(n+ω1) また、上述のPとaとの関係、及び平均運動量nより、
数3は、e≒0では簡略化されて、数7となる。
【0086】
【数7】 ω1=9.97°×{2−2.5sin2(i0)}÷(a′)3.5 Ω1=−9.97°×cos(i0)÷(a′)3.5 a′=a/6378.16
【0087】〔4〕打ち上げ条件からの軌道の求め方:
人工衛星では、多くの場合、打ち上げ地点が近地点qに
なり、そのちょうど反対側が遠地点Qになる。そして、
軌道修正を行わない限り、その軌道傾斜角iは、打ち上
げ地点の緯度φより大きくなければならない(|i|≧
|φ|)。
【0088】人工衛星の軌道は、図9に示す通り、春分
点(Equinox)γと地球赤道(Equator)を基準としてい
る。赤道を南から北に横切る点を「昇交点」(Ascendin
g Node)、春分点γから昇交点までの角度を昇交点赤経
(Equatorial Longitude ofAscending Node)Ω、人工
衛星と赤道との傾きを軌道傾斜角(Inclination)i、
地心に最も近い点を近地点(Prigee)q、その距離を近
地点距離(Perigee Distance)q、そして昇交点から近
地点までの角度を「近地点引数」(Argument of Perige
e)ωと称する。 人工衛星の打ち上げ時刻:t、 打ち出し地点の経度、緯度:(λ、φ)、 打ち出し地点の地心緯度:φ′、 打ち上げ高度:h[km]、 打ち上げ速度:V[km/sec.]、 とすれば、数8が得られる。
【0089】
【数8】近地点通過時刻: T=t、 近地点の地心距離: q≒h+6378.16 地球を周回する天体の速度Vは、rを地心距離[km]、
aを軌道長半径とすると、数9であらわされる。
【0090】
【数9】V=631.350×√{(2/r)−(1/a)} 打ち出し点の高度は、地心からq[km]なので、数10
が得られる。
【0091】
【数10】1/a=(2/q)−(V/631.350)2 人工衛星の離心率(e)は、数11であらわされる。
【0092】
【数11】e=1−q/a 次に、近地点引数ω、昇交点赤経Ω及び軌道傾斜角iを
求める。まず、iは打ち上げ時にわかっているものとす
る(i=i0)。人工衛星軌道をほぼ真円と考えると、
軌道、赤道と子午線の延長はそれぞれ、地心を中心とす
る大円を形成するので、図10に示す球面三角形を用い
て球面三角法より、数12、数13及び数14が得られ
【0093】
【数12】sinω=sinφ′/sini
【0094】
【数13】sin(θ−Ω)=sinωcosi/cosφ′
【0095】
【数14】cos(θ−Ω)=cosω/cosφ′ ただし、θは打ち上げ時刻の恒星時(Sidereal Time)
とする。数12、数13及び数14から数15が得られ
る。
【0096】
【数15】ω=sin-1(sinφ′/sini) tan(θ−Ω)=sinωcosi/cosω (θ−Ω)=tan-1(sinωcosi/cosω) (θ−Ω)が求められれば、次の数16からΩを求める
ことができる。
【0097】
【数16】Ω=λ+θG−(θ−Ω) ただし、λは打ち出し地点経度、θGは打ち上げ時のグ
リニッジ恒星時とする。
【0098】〔5〕人工衛星の通過地点の求め方:上述
した〔3〕又は〔4〕のようにして求めた軌道要素を用
いて、任意の時刻t1における人工衛星の通過点(図1
1参照)の経度と緯度(λ,φ)を求めることができ
る。また、同様にして、任意地点(λ,φ)近傍の上空
に衛星が到来する時刻を逆算することもできる。 (1) まず、時刻t1における人工衛星の軌道要素を、数
2及び数3より求める。 (2) 次に、図12に示す真近点離角v、すなわち焦点で
ある地心からの角度、を求めるために、まず時刻t1
おける平均近点離角Mを次の数17より求める。
【0099】
【数17】M=n(t1−T) (3) ここで、数18に示すケプラー運動方程式を解い
て、離心近点離角Eを求める。
【0100】
【数18】M=E−e・sinE 数18のケプラー運動方程式はそのままでは解くことが
できない。そこで、一般に次の(A)又は(B)のよう
な漸近法で、Eの近似値が収束するまで同じ手順を繰り
返すことにより、解を求める。
【0101】(A) M、 E0:初期値 ↓ E1=M+e・sinE02=M+e・sinE13=M+e・sinE2
【0102】(B) M、 E1:初期値 ↓ M1=E1−e・sinE1 ΔE1=(M−M1)/(1−e・cosE1) E2=E1+ΔE12=E2−e・sinE2 ΔE2=(M−M2)/(1−e・cosE2) E3=E2+ΔE2
【0103】(4) 図12に示す楕円運動と近点離角との
関係から、数19を得る。
【数19】r・cosv=a(cosE−e) r・sinv=b・sinE 故に、数20が得られる。
【0104】
【数20】v=tan-1{b・sinE/a(cosE−e)} また、数21が得られる。
【0105】
【数21】r=√{a2(cosE−e)2+b2・sin2E} あるいは、 r=a(1−e・cosE) (5) したがって、昇交点赤経Ωから人工衛星の通過点ま
での角距離uは、数22であらわされる。
【0106】
【数22】u=ω0+ω1(t1−T)+v=ω+v (6) 次に、数12〜数14を変形して、数23を得る。
【0107】
【数23】v1=cosφ′・cos(θ−Ω)=cosu v2=cosφ′・sin(θ−Ω)=sinu・cosi v3=sinφ′=sinu・sini これより、数24が得られる。
【0108】
【数24】φ′=sin-1(sinu・sini) sin(θ−Ω)=sinu・cosi/cosφ′ cos(θ−Ω)=cosu/cosφ′ 故に、数25となる。
【0109】
【数25】 (θ−Ω)=tan-1{sin(θ−Ω)/cos(θ−Ω)} =tan-1(sinu・cosi/cosu) 以上のようにして、人工衛星の通過点の地心緯度φ′
と、赤道上での昇交点から通過点までの角度(経度差)
(θ−Ω)が求められる。θ及び、θGを、それぞれ、
通過点とグリニッジの恒星時とすると、通過点の経度λ
は、次の数26より求めることができる。
【0110】
【数26】λ=(θ−Ω)+Ω−θG
【0111】〈人工衛星の高度角及び方位角の計算方
法〉次に、人工衛星の高度角及び方位角の計算について
説明する。 〔1〕天体位置と観測位置からの高度及び方位角の求め
方:一般に、図13に示すような地上の観測点(経度
λ,緯度φ)から、任意の天体(赤経α,赤緯δ)の見
かけ上の高度角(Altitude)h、及び、方位角(Azimut
h)AZを求めるには、まず、天体の地方時角(Local Ho
ur Angle)Hを、次式により求める。
【0112】
【数27】H=θ−α=(θG+λ)−α ただし、θ:地方視恒星時(Local Sidereal Time)、
θG:グリニッジ恒星時(Greenwich Sidereal Time)、
α:天体の赤経、λ:観測点の経度である。また、地方
視恒星時θは数28であらわされる。
【0113】
【数28】θ[度]=360°×frac.[0.671262+1.0027
37909×(MJD−40000)+λ/360°] ただし、MJD:準ユリウス日(=ユリウス日−240000
0.5)、frac.[]:[]内の小数部を得る関数である。
地平座標である高度角h及び方位角AZと数27で求め
られる天体の時角H、赤緯δ及び観測点緯度φとの間に
は、次の数29の関係が成り立つ。
【0114】
【数29】cosh・cosAZ=−cosφ・sinδ+sinφ・co
sδ・cosH −cosh・sinAZ=−cosφ・sinH sinh=sinφ・sinδ+cosφ・cosδ・cosH 数29より、高度角hは、数30であらわされる。
【0115】
【数30】 h=sin-1(sinφ・sinδ+cosφ・cosδ・cosH) また、数31であるから、方位角AZは、数32とな
る。
【0116】
【数31】sinAZ=cosφ・sinH/cosh cosAZ=(−cosφ・sinδ+sinφ・cosδ・cosH)/c
osh
【0117】
【数32】 AZ=tan-1(sinAZ/cosAZ) =tan-1{cosδ・sinH/(−cosφ・sinδ+sinφ・cosδ・cosH)} ただし、方位角AZを360°方式で求めるには、sinA
Z、cosAZの正負により、AZ=tan-1(sinAZ/cos
Z)の象限を、図14に示すフローチャートのように
して判別する必要がある。
【0118】〔2〕静止衛星の高度角及び方位角(簡略
法):静止衛星は地球上の観測点から見て、見かけ上い
つも同じ方向に静止して見える衛星である。このために
は、衛星の公転周期が地球の自転周期に一致している必
要がある。つまり、衛星を地球赤道上空の高さ約36000k
mの円軌道上に乗せないと、静止衛星になり得ない。静
止衛星では、非静止衛星と異なり、衛星の軌道要素や詳
しい位置を求めなくとも、衛星の静止位置の経度
λSAT、緯度φSAT(=0)がわかれば、図15のような
図表により大略位置を容易に求めることができる。
【0119】〔3〕静止衛星の高度角及び方位角(計算
法):詳しく計算で、静止衛星の高度角及び方位角を求
めるには、次のようにする。図16から、時角Hは、数
33より数34であらわすことができる。
【0120】
【数33】tanH={(R+h′)sin(−λ)}/
{(R+h′)cos(−λ)−R0cosφ}
【0121】
【数34】H=tan-1〔−sinλ/{cosλ−R0cosφ/
(R+h′)}〕 ただし、R:赤道半径(6378km)、R0:観測点の地心
距離、λ:静止衛星の静止経度(λSAT)−観測点の経
度である。静止衛星なので、高度h′≒36000[km]、
日本では、R0≒6371[km]であるので、静止衛星の時
角Hは、数35であらわされる。
【0122】
【数35】H(静止)≒tan-1〔−sinλ/{cosλ−0.1
5034×cosφ}〕 赤緯δは、数36より数37であらわされる。
【0123】
【数36】sinδ=(−R0sinφ)/√{R0 2+(R+
h′)2−2R0(R+h′)cosφcosλ}
【0124】
【数37】δ(静止)=sin-1〔−6371・sinφ/√{18
36484525−539980476/cosφcosλ}〕 上述した時角H及び赤緯δの値より、先に示した数30
及び数32を用いて、静止衛星についても、高度角hと
方位角AZとをが求めることができる。なお、数27よ
り、H=θ−α、であるから、時角Hと地方視恒星時θ
より、静止衛星の赤経αも数38により求めることがで
きる。
【0125】
【数38】α=θ−H また、上述した静止衛星の静止経度λSATは、先に説明
した軌道要素から、おおよそ次式のように求めることが
できる。
【0126】
【数39】λSAT(静止)≒Ω+ω+M−θG ただし、Ω:昇交点赤経、ω:近地点引数、M:平均近
点離角、そしてθG:グリニッジ恒星時である。
【0127】〈計算プログラム〉上述した衛星の軌道及
び位置に関する演算機能は、例えば、計算手順の命令プ
ログラムを記憶したROM(リードオンリメモリ)等の
メモリと、データを格納記憶するRAM(ランダムアク
セスメモリ)メモリと、命令プログラムに従い各種演算
を実行するCPU(中央処理装置)とで構成したマイク
ロプロセッサなどにより実現することができる。
【0128】次に、上述した一般的な衛星の軌道計算方
法に基づき、人工衛星の地心位置、当該携帯用通信端末
装置(以下、「端末」と略称する)からの視位置及び距
離を求めるための計算機能を、マイクロプロセッサ等に
より実現するための計算プログラムの一例を、図17〜
図26のフローチャートを参照して説明する。
【0129】先に述べたように、一般に、惑星等の太陽
系天体では6個の軌道要素を、軌道面が変化する人工衛
星では望ましくは9個の軌道要素を用いて軌道位置を計
算する。
【0130】すなわち、軌道位置の計算には、人工衛星
の軌道面を決める「昇交点赤経Ω」、「軌道傾斜角
i」、軌道面内での近地点の方向を決める「近地点引数
ω」、軌道の大きさをあらわす「軌道長半径a」、軌道
の形をあらわす「離心率e」及び衛星がいつ、どこに位
置していたかを示す「近地点通過時刻T」(又は「元期
の平均近点離角M0」と「元期となる日時(Epoch)」)
の6個の軌道要素が必要である。
【0131】また、惑星などのケプラー運動とは違い、
地球赤道部のふくらみによる摂動の影響で軌道面が順次
動いていく人工衛星では、上述した6個の軌道要素では
不充分である。そこで、非静止衛星等の人工衛星では、
さらに「平均近点離角M」、「昇交点赤経Ω」及び「近
地点引数ω」の時間変動分(摂動の影響分)、すなわ
ち、 M=M0+M1t+M22、Ω=Ω0+Ω1t、ω=ω0
ω1t なども含めて計算する必要がある。そのため、「ω、
Ω、i、e、M0及びa」の6個の軌道要素の代わり
に、「ω0、ω1、Ω0、Ω1、i、e、M0、M1及び
2」の9個の軌道要素と「元期(Epoch)」を用いて、
軌道位置を計算する場合が多い。
【0132】地球の地形の摂動による変化項ω1、Ω
1は、「地球の形の力学係数J2」を用いて概算すること
ができる。ちなみに、測地基準系1980では、 J2=(1082629±1)×10-9 である。人工衛星の地心位置、端末からの視位置及び距
離を計算で求める手順の例を以下に簡単に説明する。
【0133】(ステップS1)まず、上述の各軌道要素
ω0、ω1、Ω0、Ω1、i、e、M0、M1及びM2を設定
する。また、これら軌道要素ω0、ω1、Ω0、Ω1、i、
e、M0、M1及びM2をもとに、他の軌道要素、すなわ
ち「近地点距離q」、「平均運動量n」、「軌道周期
P」、「昇交点周期Pn」等の軌道要素を計算により求
める。これらの軌道要素は、計算時にオペレータが入力
するか、予めメモリに記憶設定するかしておけばよい。
また、通信衛星から軌道データを受信することにより設
定したり、図18及び図19に示すように、人工衛星の
打上げ条件等から算出することもできる。なお、図18
では地理緯度φを地心緯度φ′に換算しているが、これ
ら地理緯度φと地心緯度φ′との関係を図27に示して
いる。
【0134】(ステップS2)計算日時を設定し、日時
と元期との差(t−T0)をもとに、各軌道要素の時間
変動分を計算し、衛星の軌道上での位置を求める。例え
ば、計算日時を準ユリウス日に変換し(t−T0)を求
め、M、ω、Ωを変動分を含めて計算する。
【0135】
【数40】M=M0+n×(t−T0) ω=ω0+ω1×(t−T0) Ω=Ω0+Ω1×(t−T0) 「平均近点離角M」よりケプラーの運動方程式 M=E−e×sin(E) を漸近法で解いて「離心近点離角E」を求め、「真近点
離角v」及び「衛星の地心距離rSAT」に変換する。
【0136】
【数41】rSAT・cos(v)=a・(cos(E)−e) rSAT・sin(v)=b・sin(E) 数41より、次式が得られる。
【0137】
【数42】v=tan-1{b・sin(E)/(a・(cos
(E)−e))} rSAT=√{a2・(cos(E)−e)2+b2・sin
2(E)} また、「昇交点から衛星通過点までの角距離u」を次式
により求める。
【数43】u=ω0+ω1(t−T0)+v =ω+v
【0138】(ステップS3)次に、衛星の軌道上での
位置をもとに、衛星の地心位置を求める。例えば、「昇
交点から衛星通過点までの角距離u」及び「軌道傾斜角
i」より、「衛星通過点の地心緯度ψSAT」、すなわち
「衛星の赤緯δ」を求める。
【0139】
【数44】ψSAT=sin-1(sin(u)・sin(i)) また、「赤道上での昇交点から通過点までの角度すなわ
ち経度差(θ−Ω)」を求め、(θ−Ω)と「グリニッ
チ恒星時θG」とに基づいて、「衛星通過点の経度
λSAT」、あるいは、「衛星の赤経(α)」が求められ
る。
【0140】
【数45】 (θ−Ω)=tan-1(sin(u)・cos(i)/cos
(u)) λSAT=(θ−Ω)+Ω−θG、 α=(θ−Ω)+Ω
【0141】以上で、計算日時の衛星の地心位置、すな
わち、赤道座標「赤経α、赤緯δ」、又は、衛星通過点
の「経度λSAT、緯度ψSAT」と「地心距離rSAT」とが
求められる。これらステップS2及びS3の詳細なフロ
ーチャートが図20に示されている。
【0142】(ステップS4)次に、上述した操作入力
又は測位用衛星からの測位データを用いた測位処理によ
り得られる端末の位置データと、先に求めた衛星の地心
位置とに基づいて、端末からみた衛星の視位置及び距離
を求める。例えば、地上の端末位置「経度λ、緯度ψ」
及び衛星の「赤経α、赤緯δ」から、端末からみた衛星
の地平座標の「方位角AZ、高度角h」を求める。
【0143】
【数46】衛星の時角(H)=グリニッチ恒星時(θ
G)+観測点経度(λ)−衛星の赤経(α) h=sin-1(sinψ・sinδ+cosψ・cosδ・cosH) AZ=tan-1{cosδ・sinH/(−cosψ・sinδ+sinψ
・cosδ・cosH)}
【0144】また、衛星通過点の「経度λSAT、緯度ψ
SAT、地心距離rSAT」と地上端末の「経度λ、緯度ψ、
地心距離r」とより、衛星及び端末の各々の地心のXY
Z座標を求める。端末のXYZ座標(x,y,z)は、
次の数47であらわされる。
【0145】
【数47】x=r・cosψ・cosλ y=r・cosψ・sinλ z=r・sinψ 衛星のXYZ座標(X,Y,Z)は、次の数48であら
わされる。
【0146】
【数48】X=rSAT・cosψSAT・cosλSAT Y=rSAT・cosψSAT・sinλSAT Z=rSAT・sinψSAT したがって、衛星と端末との間の直線距離Rは、次の数
49で求められる。
【数49】 R= √{(X−x)2+(Y−y)2+(Z−z)2} このステップS4の詳細なフローチャートが図21に示
されている。
【0147】(ステップS5)さらに、求めた視位置及
び距離から、衛星が上空の通信可能な個所に位置してい
るか否か判別する。
【0148】衛星が通信可能であるか否かを判別するに
は、例えば、次のような判別を行えばよい。 (a) 衛星が地平線上の上空位置に位置している(h≧
0)か否か? (b) 衛星が通信可能な高度角又は仰角に位置している
(hMIN≦h≦hMAX)か否か? (c) 衛星が端末と通信可能な距離内に位置している(R
≦RMAX)か否か? (d) 電波の伝播による電界強度の減衰係数αdを、高度
角及び大気層の厚さ等により設定し、距離Rより電界強
度Edを Ed=Ed0/(R^αd) 又は Ed∝R-αd より計算して、得られた電界強度Edが、衛星との通信
電波の電界強度が通信可能な大きさを有している(Ed
≧EdMIN)か否か?
【0149】これら(a) 〜(d) を判別すれば、計算日時
の衛星が端末の上空に位置しているか、また、通信可能
な状況にあるかを判別することができる。
【0150】このステップS5の詳細なフローチャート
が図22に示されている。上述したステップS2〜S5
を、逐次、計算日時を変えて繰り返し計算すれば、衛星
が通信可能な上空に到来する日時及び離れ去る日時を算
出することができる。
【0151】なお、図18及び図20に示すフローチャ
ートにおける準ユリウス日の計算及びグリニッジ恒星時
の計算のサブルーチンの詳細を、それぞれ図23及び図
24のフローチャートに示し、図19、図20及び図2
1に示すフローチャートにおけるATN関数(tan-1
数)及び象限判別のサブルーチンの詳細を図25のフロ
ーチャートに示し、図20に示すケプラー方程式の解法
のサブルーチンの詳細を図26のフローチャートに示し
ている。
【0152】また、図18〜図26のフローチャートに
おいて、各軌道要素を示す変数名等は図19の軌道要素
の出力ステップに示されるように設定している。このよ
うな軌道計算により算出した、通信衛星の上空到来日
時、通信可能日時、上空を離れ去る日時及び通信不能日
時の少なくとも一部を、LCDパネル456等を用いた
表示出力部453に予め予告表示するか、あるいは、そ
の日時をスピーカ12によるブザー音等により端末のユ
ーザに報知することができる。
【0153】また、通信衛星の上空到来日時あるいは通
信可能日時を到来時刻タイマ32における衛星系通信回
路部3の電源オンタイマの設定日時として、また、上空
離去日時あるいは通信不能日時を電源オフタイマの設定
日時として、それぞれ自動的に設定する。このようにす
ることにより、衛星が通信可能な上空に到来していると
きに衛星通信回路の電源を自動的に起動し、通信可能な
上空を離れ去る時に電源を自動的に切断する。
【0154】また、上述の演算での途中結果、すなわ
ち、衛星の軌道位置や地心位置、視位置、及び距離等
を、その都度、日時とともにデジタル表示したり、地図
上に軌跡をプロット表示したりしてもよい。また、操作
入力あるいは測位により、携帯端末の地上位置データ
が、更新又は変更された際に、計算結果の視位置、距
離、到来日時及び離去日時等を適宜更新するか、再度計
算して変更するようにしてもよい。
【0155】上述した第1の実施の形態による携帯型通
信端末装置では、次のような効果を得ることができる。 (1)軌道要素等の軌道データを記憶するための衛星軌
道データメモリ26を設け、さらにこの軌道データをも
とにして通信衛星の軌道位置及び地心位置を計算する衛
星軌道位置計算部35及び地心位置計算部36を設けた
ので、現在及び任意日時の通信衛星の地心位置(赤道座
標等)及び通過地点の位置(経度、緯度)を算出するこ
とができる。この算出結果を、携帯型通信端末装置1の
LCDパネル456等の表示出力部453に表示出力す
ることができる。したがって、(静止衛星と異なり)地
上との相対位置が短時間で移動するような、低軌道非静
止衛星などを用いた衛星通信においても、いつ、どこに
通信衛星が位置しているのかを携帯端末側でもすぐに知
ることができる。
【0156】(2)また、端末の地上位置を入力あるい
は測位受信する端末位置入力部23と、先に述べた
(1)項で算出した衛星の地心位置と端末の地上位置と
に基づいて、端末からみた衛星の視位置及び距離を算出
する視位置・距離計算部37と、その視位置及び距離が
当該端末と通信可能な位置か否かを判別する上空到来時
刻算出部38とを設けたので、通信可能な上空に衛星が
到来通過する日時及び通信可能な上空を離れ去る日時を
計算することができる。したがって、LCDパネル45
6等により、受信可能日時を予告表示したり、その日時
にブザー音で報知したりすることができるので、通信可
能又は通信不能日時を予め携帯型通信端末装置1側で知
ることができ、タイミングを逸することなく衛星と通信
することができる。
【0157】(3)さらに、衛星系通信回路部3の電源
制御回路31を自動的にスイッチオン/オフ制御する到
来時間タイマ32と、算出した通信可能な上空に衛星が
到来する日時を電源オンタイマ設定日時、通信可能な上
空を離れ去る日時を電源オフタイマの設定日時として自
動的に設定する衛星位置/到来時刻演算部29を設け
た。このため、衛星が通信可能な上空に位置している時
間には、携帯型通信端末装置1に内蔵した衛星系通信回
路部3に電源を自動的に供給し、衛星が通信可能な上空
に位置していない時間の通信電力を自動遮断する制御が
可能となる。したがって、衛星系通信回路部3の所要電
力及び搭載電池33の容量や寸法を削減することがで
き、腕時計型等の衛星通信用の携帯型通信端末装置の小
型化を図ることができる。
【0158】(4)また、軌道データと端末位置データ
を入力しさえすれば、衛星と通信可能か否かを衛星位置
/到来時刻演算部29によって求めることができる。し
たがって、地上基地局及び衛星の宇宙局の識別信号電波
を定期的に受信する必要も、位置確認及び基地局との対
応確認のために通信電力及び通信回線資源を消費するこ
ともない。そして、希望する衛星が上空に来たときにの
み着信待ち受け、発信等の通信制御を行えばよく、本来
の通信以外での通信回路の電力消費を低減することがで
きる。
【0159】また、この演算はCPU内蔵のマイクロプ
ロセッサなど、低消費電力のLSI(Large Scale Inte
gration:大規模集積回路)によるデジタル論理回路で
超小型に構成することができる。なお、携帯型通信端末
装置1の地上位置の入力は、位置データ(緯度、経度等
の座標データ、国名、地域名、市町村名等の地名、郵便
番号等の地域を表わす符号コードなど)をキー操作で入
力する方法によってもよい。あるいは、道路の路側帯な
どに設けた電波や赤外線による位置情報送信器の受信装
置及びGPS衛星の測位信号電波を受信するGPS受信
機のような測位信号の受信装置等の構成を用いて、地上
位置情報を入力するようにしてもよい。
【0160】上述では、通信衛星の端末上空への到来日
時を表示あるいは報知するとしたが、演算途中に求めた
通信衛星の地上に対する位置を、刻々の日時経過及び検
索日時とともにその日時の通過点位置(緯度、経度)情
報をLCDパネル456等の表示出力部453にデジタ
ル表示したり、さらには表示出力部453の地図上に軌
跡としてプロッ卜表示してもよい。
【0161】上述した図1等に示すこの発明の第1の実
施の形態では、地上の携帯型通信端末装置1の現在位置
を測位あるいは外部入力するとしたが、GPS受信機や
路側帯位置情報受信機等の測位受信機を携帯型通信端末
装置自体に内蔵するようにしてもよい。このようにすれ
ば、通信衛星の地心位置だけでなく、地上端末の現在位
置をも、端末内で測位受信して計算し、通信衛星の地心
位置と端末の地上位置をもとに、通信衛星の端末から見
た視位置及び端末との絶対距離を求めることができる。
【0162】図28は、通信衛星との衛星系通信回路部
に加えて、GPS航法衛星の受信回路及び測位演算部を
内蔵したこの発明の第2の実施の形態に係る携帯型通信
端末装置の例を示している。
【0163】図28に示す携帯型通信端末装置51は、
通信アンテナ部52、測位アンテナ部53、衛星系移動
体通信回路部54、受信データメモリ55、送信データ
メモリ56、音声復号器/符号器57、伸長回路58、
圧縮回路59、D/A変換回路60、A/D変換回路6
1、増幅器62、63、スピーカ64、マイクロフォン
65、制御回路66、入力部67及び出力部68を備え
ている。
【0164】通信アンテナ部52及び衛星系移動体通信
回路部54は、非静止衛星等の人工衛星に搭載されてい
る通信機器との間で無線電波により通信する。衛星系移
動体通信回路部54は、RF/高周波部91、拡散変復
調部92、ベースバンド変復調部93、通信制御回路9
4及びIDメモリ95を有している。この場合、衛星系
移動体通信回路部54は、スペクトラム拡散変調及びス
ペクトラム逆拡散復調、並びにインタリーブ及びディイ
ンタリーブ処理を用いた通信を行う。
【0165】通信制御回路94は、衛星系移動体通信回
路部54を用いた衛星との間の通信を制御する。IDメ
モリ95は、端末装置を識別するためのIDを格納し、
必要に応じて通信制御回路94に出力する。受信データ
メモリ55は、衛星系移動体通信回路部54による受信
データを記憶する。送信データメモリ56は、衛星系移
動体通信回路部54を介して人工衛星に送信する送信デ
ータを記憶する。
【0166】音声復号器/符号器57、伸長回路58、
圧縮回路59、D/A変換回路60、A/D変換回路6
1は、受信データが音声データである場合に、それを復
号・伸長し、D/A変換した後、増幅器62を介してス
ピーカ64により音声を再生する。また、増幅器63を
介してマイクロフォン65から供給される音声信号をA
/D変換して圧縮符号化し、送信データとして衛星系移
動体通信回路部54(のベースバンド変復調部93)に
与える。
【0167】また、制御回路66は、入力部67から入
力される文字、数字、符号及びイメージデータ等の音声
以外のデータを送信データメモリ56に書き込み、逆に
受信した音声以外のデータ、すなわち文字、数字、符号
及びイメージデータを出力部68に供給して、表示した
り、外部に出力したりする。携帯型通信端末装置51
は、さらに、測位データ受信部69、衛星軌道データメ
モリ70、端末位置データメモリ71、衛星位置/到来
時刻データメモリ72、衛星位置/到来時刻演算部7
3、計時回路74、源振75、通信用電源制御回路7
6、通信時刻制御タイマ77、電源回路78及び電池7
9を備えている。
【0168】衛星軌道データメモリ70は、入力部67
により入力又は設定される軌道位置を計算するための軌
道データ、すなわち、通信相手となる非静止通信衛星の
軌道要素等のデータを記憶する。
【0169】端末位置データメモリ71は、測位データ
受信部69により入力又は設定される緯度、経度、地名
及び地域名等のような当該携帯型通信端末装置51の地
上位置を記憶する。
【0170】衛星位置/到来時刻演算部73は、衛星の
軌道データと端末装置の地上位置とから、衛星の位置
(地心位置、視位置、距離)及び衛星が端末装置と通信
可能な上空に到来する時刻を計算する。衛星位置/到来
時刻データメモリ72は、衛星位置/到来時刻演算部7
3の演算結果に基づく衛星位置及び通信可能時刻を記憶
する。通信用電源制御回路76は、衛星系移動体通信回
路部54及び測位データ受信部69への電池79及び電
源回路78からの電源供給を接続/遮断(オン/オフ)
制御する。
【0171】通信時刻制御タイマ77は、上述した衛星
位置/到来時刻演算部73で得られる衛星到来日時情報
あるいは通信可能日時情報に従って通信用電源制御回路
76を制御する。源振75及び計時回路74は、各部に
現在時刻及び時間計測情報を供給する。測位データ受信
部69は、RF/高周波回路部80、信号処理部81及
び演算回路部82を有している。
【0172】測位データ受信部69は、一般のGPS受
信機と同様に、RF/高周波回路部80で受信し周波数
変換した信号を、信号処理部81でスペクトラム逆拡散
復調して、測位衝星の軌道データを受信・復調し、演算
回路部82で衛星の軌道位置を計算する。よく知られて
いるように、3〜4個以上の衛星の地心位置と各衛星の
疑似距離信号(位相遅れ)とから3次元測量の原理によ
る測位演算で端末の地上位置を精密に求めることができ
る。
【0173】このGPS受信による測位データ受信部6
9で求めた端末の現在位置データと、軌道データから計
算した通信衛星の地心位置とに基づいて、図1の場合と
同様に、通信衛星の地上端末から見た視位置また端末と
の距離を計算して求めることができる。また同様に、通
信衛星が地上端末の上空あるいは通信可能な位置に到来
する日時、あるいは、上空あるいは通信可能な位置から
離去する日時を求めることができる。
【0174】測位用のGPS受信のための測位データ受
信部69も受信だけとはいえ一定の電力を消費するが、
測位データ受信部69は、常時受信測位する必要はな
く、特に、歩行者が端末を携帯しているなど、移動速度
や移動範囲が小さい場合や、通信衛星の視位置や到来日
時を特別正確に求める必要のない場合には、定期的又は
間欠的に測位に要する時間だけ起動させ、その他の時間
は停止させるようにしても良い。
【0175】こうして求めた通信衛星の到来日時及び離
去日時を、衛星系移動体通信回路部54の電源あるいは
動作の起動日時及び停止日時として、衛星通信回路の電
源の起動/遮断タイマあるいは通信時刻制御タイマ77
に自動的に設定する。このようにすることにより、予め
演算で求めた通信衛星の到来日時に自動的に衛星通信回
路を起動し、且つ通信衛星の離去日時に自動的に衛星通
信回路を停止する。すなわち、所望の通信衛星が当該端
末から見て上空や通信可能な位置にいない場合には、通
信回路は停止あるいは休眠(スリープ)しているので不
要な電力を消耗することはない。
【0176】なお、上述した携帯型通信端末装置51の
外観構成及び実装構成は、図2及び図3にそれぞれ示し
た第1の実施の形態の場合と実質的に同様である。
【0177】図28に示した第2の実施の形態では、図
1における地上端末の現在位置の入力用として、GPS
測位システムによる測位データ受信部69を携帯型通信
端末装置51の筐体内に内蔵したので、携帯型通信端末
装置51を移動する度に現在位置を入力する必要がな
い。すなわち、GPS衛星信号を受信して測位演算によ
り端末位置を算出するので、それをもとにして、通信衛
星の視位置及び到来日時を算出し、衛星系移動体通信回
路部54の電源制御、起動制御及びそれらの自動設定が
可能となる。さらに、携帯型通信端末装置51の現在位
置を参照して、それに該当する通信衛星や通信回線及び
通信サービス等を端末側で適宜自動的に選択して通信す
る制御なども可能である。
【0178】この発明による携帯型通信端末装置は、さ
らにいくつかの変形が可能である。 〈地上系通信機能の内蔵〉上述では、携帯型通信端末装
置を衛星通信端末としたが、衛星通信部に加えてPDC
及びPHS等の地上系移動体通信の端末機能も併せて内
蔵し、複数モード型端末を構成するようにしてもよい。
また、それらで通信回路の一部又は全部を共用するよう
にしてもよい。これについては、さらに第3又は第4の
実施の形態として具体的に説明する。
【0179】〈軌道要素データの受信〉通信衛星の位置
計算に用いる軌道要素データは、GPSと同様に、通信
衛星及び地上系との通信で受信したり、送信要求を送信
して返信を受信復号したデータを軌道データメモリに入
力設定するようにしてもよい。
【0180】〈通信回線の自動選択〉通信衛星到来日
時、端末位置及び通信種別を参照し、それに合わせて、
複数モードのいずれの通信機能又は回線を利用するか
を、自動的に選択制御する構成とすることもできる。こ
れについては、第3〜第5の実施の形態を参照された
い。
【0181】図29は、衛星系通信回路部に加えて、地
上系の移動体通信端末としての地上系通信回路部をも同
一筐体内に内蔵したこの発明の第3の実施の形態に係る
携帯型通信端末装置の例を示している。その外観構成及
び実装構成を図30及び図31に示している。
【0182】図29に示す携帯型通信端末装置101
は、衛星通信アンテナ部102、衛星系通信回路部10
3、受信データメモリ104、送信データメモリ10
5、音声復号器106、音声符号器107、伸長回路1
08、圧縮回路109、D/A変換回路110、A/D
変換回路111、増幅器112、113、スピーカ11
4、マイクロフォン115、制御回路116、操作入力
部117及び表示出力部118を備えている。
【0183】衛星通信アンテナ部102及び衛星系通信
回路部103は、非静止衛星等の人工衛星に搭載されて
いる通信機器との間で無線電波により通信する。衛星系
通信回路部103は、RF/送受信部119、拡散変復
調部120、ベースバンド変復調部121、衛星系通信
制御回路122及び衛星系IDメモリ123を有してい
る。この場合、衛星系通信回路部103は、スペクトラ
ム拡散変調及びスペクトラム逆拡散復調を用いた通信を
行う。
【0184】衛星系通信制御回路122は、衛星系通信
回路部103を用いた衛星との間の通信を制御する。衛
星系IDメモリ123は、端末装置を識別するためのI
Dを格納し、必要に応じて衛星系通信制御回路122に
出力する。
【0185】受信データメモリ104は、衛星系通信回
路部103による受信データを記憶する。送信データメ
モリ105は、衛星系通信回路部103を介して人工衛
星に送信する送信データを記憶する。
【0186】音声復号器106、音声符号器107、伸
長回路108、圧縮回路109、D/A変換回路11
0、A/D変換回路111は、受信データが音声データ
である場合に、それを復号・伸長し、D/A変換した
後、増幅器112を介してスピーカ114により音声を
再生する。また、増幅器113を介してマイクロフォン
115から供給される音声信号をA/D変換して圧縮符
号化し、送信データとして衛星系通信回路部103(の
ベースバンド変復調部121)に与える。
【0187】また、制御回路116は、操作入力部11
7から入力される文字、数字、符号及びイメージデータ
等の音声以外のデータを送信データメモリ105に書き
込み、逆に受信した音声以外のデータ、すなわち文字、
数字、符号及びイメージデータを表示出力部118に供
給して、表示したり、外部に出力したりする。
【0188】携帯型通信端末装置101は、測位アンテ
ナ部124、測位系受信回路部125、衛星軌道データ
メモリ126、端末位置データメモリ127、衛星位置
/到来時刻演算部128、計時回路129、電源制御回
路130、通信時刻制御タイマ131及び電源132を
備えている。
【0189】衛星軌道データメモリ126は、操作入力
部117により入力又は設定される軌道位置を計算する
ための軌道データ、すなわち、通信相手となる非静止通
信衛星の軌道要素等のデータを記憶する。端末位置デー
タメモリ127は、測位系受信回路部125により入力
又は設定される緯度、経度、地名及び地域名等のような
当該携帯型通信端末装置101の地上位置を記憶する。
【0190】衛星位置/到来時刻演算部128は、衛星
の軌道データと端末装置の地上位置とから、衛星の位置
(地心位置、視位置、距離)及び衛星が端末装置と通信
可能な上空に到来する時刻を計算する。電源制御回路1
30は、衛星系通信回路部103、測位系受信回路部1
25及び地上系通信回路部142への電源132からの
電源供給を接続/遮断(オン/オフ)制御する。
【0191】通信時刻制御タイマ131は、上述した衛
星位置/到来時刻演算部128で得られる衛星到来日時
情報あるいは通信可能日時情報に従って電源制御回路1
30を制御する。計時回路129は、各部に現在時刻及
び時間計測情報を供給する。測位系受信回路部125
は、RF/高周波回路部133、信号処理部134及び
演算回路部135を有している。
【0192】測位系受信回路部125は、一般のGPS
受信機と同様に、RF/高周波回路部133で受信し周
波数変換した信号を、信号処理部134でスペクトラム
逆拡散復調して、測位衛星の軌道データを受信・復調
し、演算回路部135で衛星の軌道位置を計算し、さら
に、3〜4個以上の衛星の地心位置と各衛星の疑似距離
信号(位相遅れ)とから3次元測量の原理による測位演
算で端末の地上位置を求める。
【0193】このGPS受信による測位系受信回路部1
25で求めた端末の現在位置データと、軌道データから
計算した通信衛星の地心位置とに基づいて、通信衛星の
地上端末から見た視位置または端末との距離を計算して
求めることができる。また、通信衛星が地上端末の上空
あるいは通信可能な位置に到来する日時、あるいは、上
空あるいは通信可能な位置から離去する日時を求めるこ
とができる。
【0194】こうして求めた通信衛星の到来日時及び離
去日時を、衛星系通信回路部103の電源あるいは動作
の起動日時及び停止日時として、衛星通信回路の電源の
起動/遮断タイマあるいは通信時刻制御タイマ131に
自動的に設定する。この第3の実施の形態では、衛星系
通信回路部103に加えて、地上系の移動体通信端末と
しての地上系通信回路部142をも同一端末筐体内に内
蔵して設けている。例えば、PDC方式デジタル携帯電
話あるいはPHS方式デジタルコードレス電話などの地
上系移動体通信端末の、地上通信アンテナ部141及び
地上系通信回路部142を設けている。
【0195】地上通信アンテナ部141及び地上系通信
回路部142は、地上基地局との間で無線電波により通
信する。地上系通信回路部142は、RF/送受信部1
43、変復調部144、チャネル変復調部145、地上
系通信制御回路146及び地上系IDメモリ147を有
している。
【0196】地上系通信制御回路146は、地上系通信
回路部142を用いた地上基地局との間の通信を制御す
る。地上系IDメモリ147は、端末装置を識別するた
めのIDを格納し、必要に応じて地上系通信制御回路1
42に出力する。また、送/受信データ畜積記憶用のメ
モリ、音声電話通信用の音声コーデック、すなわち音声
符号器/復号器、マイクロフォン及びスピーカ等の音声
入出力インタフェース部、キーボード部、LCD表示部
等は、衛星系通信回路103と共用する。
【0197】図29の例では、図28の場合と同様に、
軌道要素データなどより所望の通信衛星の任意日時の軌
道位置、さらには地心位置を計算し、これと、測位系受
信回路部125で受信し、測位演算により求めた当該端
末の地上位置とに基づき、衛星位置/到来時刻演算部1
28において、端末から見た通信衛星の視位置及び距離
を計算する。衛星位置/到来時刻演算部128は、さら
に、所望の通信衛星が当該端末の上空あるいは通信可能
位置に到来する日時、離去日時を計算し、その日時を通
信時刻制御タイマ131の電源制御、又は、起動制御用
に自動的に設定する。
【0198】〈地上系通信との回線切替〉この場合、地
上系移動体通信の端末機能をも内蔵しているので、次の
ような制御を行う。
【0199】(a)所望の通信衛星が通信可能な位置に
いないと計算される日時には、衛星通信回線の代りに、
自動的に地上系移動体通信の無線基地局を介する地上系
で通信するように自動的に通信制御する。
【0200】(b)逆に衛星系よりも地上系を優先し
て、次のような制御行ってもよい。 (b−1)地上系移動体通信の無線基地局の制御信号を
受信できた場合(すなわち、端末が基地局の無線エリア
内に位置する場合)には、地上系通信回路部142によ
り地上系無線通信回線で通信する。 (b−2)地上系無線基地局の制御信号を受信できない
場合(すなわち、端末が基地局の無線エリア外に位置す
る場合)で、且つ通信衛星が通信可能な位置に存在する
と計算された場合にのみ、衛星通信回線で通信する。
【0201】(c)上述した地上系通信のエリア内か否
か、端末の現在位置、及び通信衛星が通信可能位置にい
るか否かのデータ出力をもとにして、例えば、送受信デ
ータの種別やデータ量、宛先や緊急度、地域別、回線別
のサービスや通信料の相違等を判断して、最適の通信回
線を優先して自動的に選択するように制御してもよい。
【0202】〈通信データの種別〉デジタル方式移動体
端末では、アナログ音声もデジタル信号に変換しさらに
符号化して送信し、受信側では受信したベースバンドの
デジタル信号を復号し、アナログ信号に変換して再生す
る。例えばこの実施の形態では、マイクロフォン115
から入力した送話音声信号は増幅器113を介してA/
D変換回路111でデジタル信号に変換され、さらに圧
縮器(Compressor)(又は圧縮/伸長器(Compander: C
ompressor+Expander))でべースバンドクロックに同期
させて時間軸圧縮して、ADPCM(Adaptive Differe
ntial Pulse Code Modulation:適応差分PCM)方式
による音声符号器107で符号化して、ベースバンド処
理部であるチャネル変復調部145に送る。また、受話
信号はべースバンド処理部であるチャネル変復調部14
5からの符号化デジタル信号をADPCM方式の音声復
号器106で復号し、伸長器(Expander)(又は圧縮/
伸長器(Compander))で実時間に伸長し、D/A変換
回路110でアナログ信号に変換し、増幅器112を介
してスピーカ114より受話音声信号として出力する。
【0203】音声以外のFAX(ファクシミリ)データ
や符号データについては、音声入出力部から音響カプラ
又はモデム装置を介して音声信号又はアナログ信号で送
受信してもよいが、通信速度及び時間の点からは、デジ
タル方式の移動体電話で実用化される、ベースバンド部
から高速デジタル信号で直接送受信する方式が望まし
い。
【0204】〈パケット通信〉また、米国のCDPD
(Cellular Digital Packet Data、94年開始済のセル
方式の電話利用のパケットデータ通信)及び欧州のMo
bitex等のように、移動体電話を携帯型情報機器の
無線モデムとして利用し、電子メールやモバイルコンピ
ューティングの用途に、アナログ、デジタルを問わず無
線電話を利用したパケットデータ通信サービスも開始さ
れている。これらには、種々の方式や規格があるが、一
般の無線電話の通信プロトコルや無線基地局に加えて、
情報機器のネットワークやインターネット接続と類似の
階層構造のプロトコル(物理層、データリンク層、ネッ
トワーク層、トランスポート層等)と、固定局と移動局
を接続するための(サーバやルータ等に相当する)移動
データ無線基地局や移動データ交換局などを必要とする
場合が多い。
【0205】図29の例では、移動体通信端末として、
音声入出力部を介しての音声通話、及び送受信データメ
モリ内のデータをべースバンド部及び制御回路から直接
入出力してデータ通信やパケットデータ通信にも利用す
ることを想定しているが、データ通信やパケットデータ
通信に限り、音声入出力部や音声通話機能を削除して、
データ通信専用端末としてもよい。また、音声通信、デ
ータ通信ともに、リアルタイム通信の代りに、サーバな
どに畜積したデータを後からアクセスして転送してもら
う、畜積型データのパケット通信についても同様にして
実施することができる。同様に、電子テキストメールに
符号化圧縮した音声データも付加して送る蓄積型の音声
付き電子メール等でもよい。また、パケット通信を利用
して、高速で受信される時間軸圧縮した音声符号化デー
タを、パケッ卜を再構成する遅延時間をおいて実時間音
声に伸長再生する、疑似的なリアルタイム音声通信に利
用してもよい。
【0206】特に、図29の構成は、通信衛星が到来し
てないときには通信回路をスリープするので、到来して
いる時にまとめて送受するパケット通信に適している。
図29の携帯型通信端末装置101の外観構成及び実装
構成を図30及び図31に示す。図30及び図31に示
す携帯型通信端末装置101は、時計ケース151、リ
ストバンド部152及び表示出力部118を備えてい
る。時計ケース151は、内部に衛星系通信回路部10
3及び測位系受信回路部125を収容しており、上面に
はテンキー等の操作入力部117を有している。リスト
バンド部152には、マイクロフォン115及び衛星通
信アンテナ部102及び測位アンテナ部124を内蔵し
ている。
【0207】表示出力部118は、時計ケース151の
上面を覆う蓋を兼ねており、一縁部を軸とする回動によ
り開閉動作する。表示出力部118は、LCDパネル1
56を有し、時刻、通信データ及び通信設定内容等を表
示する。表示出力部118は、時刻表示としては、例え
ば現在時刻、通信衛星の到来及び離去時刻等を表示す
る。表示出力部118は、さらに、通信衛星の軌道位
置、地心位置、視位置及び軌跡のプロット表示、並びに
通信衛星位置及び端末位置の文字表示等も行う。この表
示出力部118の内部に制御回路116、スピーカ11
4、地上通信アンテナ部141及び地上系通信回路部1
42が収容されている。時計ケース151の側縁部に
は、電池からなる電源132を収容している。
【0208】図32に、携帯型通信端末装置101が用
いられる通信回線システムの模式的な構成を示す。図3
2においては、図4における接続装置Lに基地局M,
M′が接続され、さらに地上系移動体通信用の専用回線
網Oが交換機F及びXに接続されている。専用回線網O
には、無線電話サービス制御局P、位置登録データベー
スQ及びパケット通信サーバRが結合されている。この
発明の第4の実施の形態による携帯型通信端末装置の構
成を図33に示し、その外観構成及び実装構成を図34
及び図35に示す。この実施の形態は、測位系受信、衛
星系通信、地上系通信用のアンテナや送受信回路部を兼
用し、小型化した例である。
【0209】ここでは、スぺクトラム拡散変復調あるい
はCDMA(符号分割多元接続)を用いた、衛星通信及
び地上系通信の回路を内蔵した例を示しているが、他の
通信方式を用いてもよい。さらに、測位受信にGPS衛
星等のスぺクトラム拡散方式による電波を利用する場合
には、アンテナや受信復調回路などを測位系と通信系と
で共用することもできる。すなわち、測位系、衛星系通
信、地上系通信のそれぞれの周波数、変復調など通信方
式やプロトコルに合わせて、該当するRFやIFの周波
数や変復調コード、通信プロトコルの設定等を自動的に
切替え制御する。
【0210】図33に示す携帯型通信端末装置201
は、衛星用アンテナ部202、地上用アンテナ部20
3、通信回路部204、受信データメモリ205、送信
データメモリ206、音声復号器/符号器207、伸長
/圧縮器208、D/A・A/D変換回路209、増幅
器210、211、スピーカ212、マイクロフォン2
13、制御回路214、表示出力部215、操作入力部
216、測位データ復号/演算部217、軌道データメ
モリ218、基準時計219、衛星位置/到来時刻演算
部220、通信時刻制御タイマ221、測位受信制御部
222、衛星系通信制御部223、地上系通信制御部2
24及びIDメモリ225を備えている。
【0211】通信回路部204は、RF/送受信部22
6、変/復調部227、ベースバンド処理部228、R
F制御部229、符号制御部230及びプロトコル制御
部231を有している。通信回路部204は、測位系受
信制御部222、衛星系通信制御部223及び地上系通
信制御部224により制御されて、測位系受信、衛星系
通信及び地上系通信に共用される。RF/送受信部22
6、変/復調部227及びベースバンド処理部228
は、それぞれ通信モードに応じて、RF制御部229、
符号制御部230及びプロトコル制御部231により制
御される。
【0212】衛星用アンテナ部202及び地上用アンテ
ナ部203は、RF制御部229により切替制御され
る。測位データ復号/演算部217は、変/復調部22
7から受信データ信号を受けて測位演算を行う。
【0213】図34及び図35に示す携帯型通信端末装
置201は、時計ケース241、リストバンド部242
及び表示出力部215を備えている。時計ケース241
は、内部に通信回路部204及び測位データ/復号演算
部217を収容しており、上面には操作入力部216を
有している。リストバンド部242には、マイクロフォ
ン213及び衛星用アンテナ部202を内蔵している。
時計ケース241の側縁部には、電池/二次電池からな
る電源244を収容している。
【0214】表示出力部215は、時計ケース241の
上面を覆う蓋を兼ねており、一縁部を軸とする回動によ
り開閉動作する。表示出力部215は、内部に制御回路
214、スピーカ212及び地上通信アンテナ部203
を収容している。この発明の第5の実施の形態による携
帯型通信端末装置の構成を図36に示す。この実施の形
態は、衛星系通信部と地上系通信部とに加えて、地上系
通信エリアの位置情報メモリを設けた例である。
【0215】図36に示す携帯型通信端末装置301
は、測位用アンテナ部302、衛星通信用アンテナ部3
03、地上通信用アンテナ部304、測位系受信回路部
305、衛星系通信回路部306、地上系通信回路部3
07、受信データメモリ308、送信データメモリ30
9、音声復号器310、音声符号器311、伸長器31
2、圧縮器313、D/A変換回路314、A/D変換
回路315、増幅器316、317、スピーカ318、
マイクロフォン319、制御回路320、表示部32
1、入力部322、端末位置データメモリ323、衛星
位置/到来時刻演算部324、地上系通信エリア判別部
325、地上系通信エリア位置メモリ326、計時回路
327、通信時刻タイマ328、電源制御部329、電
源回路330及び電池331を備えている。
【0216】この場合、地上系通信エリア位置メモリ3
26に地上系移動体通信の無線基地局の無線通信エリア
や通信可能地域の範囲データ、基地局の位置データ、あ
るいは、地域名や位置座標と通信サービスとの対応表デ
ータを予め記憶しておく。そして、地上系通信エリア判
別部325は、測位した端末の現在位置とこれら地上系
通信エリア位置メモリ326の記憶情報とを比較検索し
て、使用する通信回線や通信方式を判別し、通信時刻タ
イマ328を介して自動的に選択制御する。
【0217】すなわち、端末の現在位置が所望の地上系
通信の通信エリア内にある場合、あるいは、無線基地局
位置から一定距離内の場合には、地上系の無線基地局を
介して地上系移動体通信回線で通信する、あるいは、地
上系で待受け受信するように自動制御する。
【0218】また、端末位置が地上系の通信エリア外に
ある場合、あるいは、無線基地局から一定距離以上離れ
ている場合には、上述と同様に求めた通信衛星の到来日
時、離去日時から通信衛星が通信可能な位置にいると計
算される場合にのみ、通信衛星を介して衛星系通信回線
で通信するように自動制御する。地上系通信エリアの位
置情報メモリの構成例を図37、図38及び図39に示
す。
【0219】図37に示すように、地点コード又は地名
をアドレスとして、該当する通信エリアの経度、緯度及
び半径を記憶する。図38に示すように、経度及び緯度
をアドレスとして、通信サービスの種別及び通信の可否
を記憶する。さらに、図39に示すように、通信エリア
内の地域名をアドレスとして地域の範囲を示す対角点の
経度及び緯度を記憶する。これらの格納情報を、地上系
通信エリア位置メモリ326に格納する。
【0220】このような構成では、端末位置を入力する
か、又は測位受信のみを間欠的又は通信開始前に行うか
すれば、地上系の通信可能地域か否かを地上系通信回路
を動作させなくとも判断することができる。したがっ
て、消費電力の大きい通信回路を本来の通信以外の基地
局識別コード受信などの目的に動作させる必要がなく、
通信端末の低電力化と小型化が可能となる。
【0221】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による携
帯型通信端末装置は、地上に対する位置が変化する通信
衛星の軌道の形と運動を規定する軌道要素データを入力
設定し、前記軌道要素データに基づき軌道計算を行って
前記通信衛星の地球に対する位置である地心位置を求め
るとともに、地上の当該通信端末装置の現在位置を決定
し、前記通信衛星の地心位置及び前記通信端末装置の現
在位置に基づいて、該通信端末装置から見た前記通信衛
星の視位置及び距離を求め、前記通信衛星が該通信端末
装置と通信可能な位置にある通信可能時期を算出して、
前記通信可能時期に基づいて、前記通信衛星との通信を
制御する。この装置では、前記通信衛星が該通信端末装
置と通信可能な位置にある通信可能時期を算出して、前
記通信可能時期にのみ、前記通信衛星との通信を行うよ
うに制御する。このため、通信条件が整っていないとき
には、通信系を不動作として消費電力を節約し、通信系
の効率を高める。
【0222】すなわち、この発明では、通信衛星又は基
地局等の通信可能時期及び通信可能位置等の通信条件を
適切に判定し、該通信条件に応じて通信動作を制御し
て、消費電力が少なく効率のよい通信を可能とする携帯
型通信端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る携帯型通信
端末装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1の携帯型通信端末装置の外観構成を説明す
るための模式図である。
【図3】図1の携帯型通信端末装置の実装構成を説明す
るための模式図である。
【図4】図1の携帯型通信端末装置で実現される通信回
線システムを説明するための模式図である。
【図5】図4における宇宙局の構成を説明するための模
式的ブロック図である。
【図6】図4における地球局の構成を説明するための模
式的ブロック図である。
【図7】図4における衛星管制局の構成を説明するため
の模式的ブロック図である。
【図8】惑星の軌道要素を説明するための模式図であ
る。
【図9】人工衛星の軌道を説明するための模式図であ
る。
【図10】人工衛星の打ち上げ地点近傍の球面三角形を
説明するための模式図である。
【図11】人工衛星の通過点を説明するための模式図で
ある。
【図12】人工衛星の楕円運動と近点離角の軌道要素を
説明するための模式図である。
【図13】天体の時角、高度角及び方位角を説明するた
めの模式図である。
【図14】方位角の象限を判別する処理を示すフローチ
ャートである。
【図15】静止衛星の高度角及び方位角の概略的な関係
を説明するための模式図である。
【図16】静止衛星の時角を説明するための模式図であ
る。
【図17】通信衛星の位置/到来時刻計算を説明するた
めのフローチャートである。
【図18】人工衛星の打ち上げ条件入力を説明するため
のフローチャートである。
【図19】打ち上げ条件から人工衛星の軌道要素の求め
る計算を説明するためのフローチャートである。
【図20】人工衛星の地心位置の計算を説明するための
フローチャートである。
【図21】人工衛星の視位置の計算を説明するためのフ
ローチャートである。
【図22】通信可能位置の判断計算を説明するためのフ
ローチャートである。
【図23】準ユリウス日の計算サブルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図24】地方視恒星時及びグリニッジ恒星時の計算サ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図25】ATN関数及び象限判別の計算サブルーチン
を示すフローチャートである。
【図26】ケプラー方程式の解法サブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図27】地理緯度と地心緯度との関係を示す模式図で
ある。
【図28】この発明の第2の実施の形態に係る携帯型通
信端末装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図29】この発明の第3の実施の形態に係る携帯型通
信端末装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図30】図29の携帯型通信端末装置の外観構成を説
明するための模式図である。
【図31】図29の携帯型通信端末装置の実装構成を説
明するための模式図である。
【図32】図29の携帯型通信端末装置で実現される通
信回線システムを説明するための模式図である。
【図33】この発明の第4の実施の形態に係る携帯型通
信端末装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図34】図33の携帯型通信端末装置の外観構成を説
明するための模式図である。
【図35】図33の携帯型通信端末装置の実装構成を説
明するための模式図である。
【図36】この発明の第5の実施の形態に係る携帯型通
信端末装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図37】図36の携帯型通信端末装置における通信エ
リア位置メモリの構成を説明するための模式図である。
【図38】図36の携帯型通信端末装置における通信エ
リア位置メモリの構成を説明するための模式図である。
【図39】図36の携帯型通信端末装置における通信エ
リア位置メモリの構成を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1,51,101,201,301…携帯型通信端末装
置、2,52,53,102,124,141,20
2,203,302,303,304…アンテナ部、
3,54,103,306…衛星系通信回路部、4,9
4,122,146,222,223,224…通信制
御回路、5,95,123,147,225…IDメモ
リ、6,55,104,205,308…受信データメ
モリ、7,56,105,206,309…送信データ
メモリ、8,57,207…音声符号器/復号器、9,
209…D/A・A/D変換回路、10,11,62,
63,112,113,210,211,316,31
7…増幅器、12,64,114,212,318…ス
ピーカ、13,65,115,213,319…マイク
ロフォン、14,66,116,214,320…制御
回路、15,67,117,216,322…入力部、
16,68,118,215,321…出力部、26,
70,126,218…衛星軌道データメモリ、27,
71,127,323…端末位置データメモリ、28…
衛星位置/軌跡/日時データメモリ、29,73,12
8,220,324…衛星位置/到来時刻演算部、3
0,74,129,327…計時回路、31,76,1
30,329…電源制御回路、32,77,131,2
21,328…タイマ、33,79,132,331…
電池、58,108,312…伸長回路、59,10
9,313…圧縮回路、60,110,314…D/A
変換回路、61,111,315…A/D変換回路、6
9…測位データ受信部、72…衛星位置/到来時刻メモ
リ、106,310…音声復号器、107,311…音
声符号器、204…通信回路部、208…伸長/圧縮回
路、125,305…測位系受信回路部、142,30
7…地上系通信回路部、103,306・・・衛星系通信
制御部、325…地上系通信エリア判別回路、326…
地上系通信エリア位置メモリ

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地上に対する位置が変化する通信衛星の軌
    道の形と運動を規定する軌道要素データを入力設定する
    入力設定手段と、 前記入力設定手段で入力される前記軌道要素データに基
    づき軌道計算を行って前記通信衛星の地球に対する位置
    である地心位置を求める軌道計算手段と、 地上の当該通信端末装置の現在位置を決定する現在位置
    決定手段と、 前記軌道計算手段で求めた前記通信衛星の地心位置及び
    前記通信端末装置の現在位置に基づいて、該通信端末装
    置から見た前記通信衛星の視位置及び距離を求め、前記
    通信衛星が該通信端末装置と通信可能な位置にある通信
    可能時期を算出する時期計算手段と、 前記通信衛星との通信を行う衛星系通信手段と、 前記時期計算手段により算出される前記通信衛星の前記
    通信可能時期に基づいて、前記衛星系通信手段を制御す
    る通信制御手段と、を具備することを特徴とする通信端
    末装置。
  2. 【請求項2】前記通信制御手段は、前記通信衛星が当該
    通信端末装置と通信可能な位置に到来するときに前記衛
    星系通信手段を起動し、且つ前記通信可能な位置から離
    去するときに前記衛星系通信手段を停止させる制御タイ
    マ手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信端
    末装置。
  3. 【請求項3】前記現在位置決定手段は、現在位置の情報
    を操作入力するための位置入力手段を含むことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の通信端末装置。
  4. 【請求項4】前記現在位置決定手段は、当該通信端末装
    置の現在の位置を測位して現在位置の情報を演算する測
    位演算手段を含むことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の通信端末装置。
  5. 【請求項5】前記測位演算手段は、航法測位衛星の信号
    電波を受信して、当該通信端末装置の現在の位置を測位
    演算する手段を含むことを特徴とする請求項4に記載の
    通信端末装置。
  6. 【請求項6】前記時期計算手段は、通信衛星が当該通信
    端末装置と通信可能な上空位置へ到来する時期、及び該
    通信可能な上空位置から離去する時期を算出する計算手
    段を含むことを特徴とする請求項1乃至5のうちのいず
    れか1項に記載の通信端末装置。
  7. 【請求項7】前記通信制御手段は、前記衛星系通信手段
    を構成する通信回路の電源のオン/オフを制御する電源
    制御手段を含むことを特徴とする請求項1乃至6のうち
    のいずれか1項に記載の通信端末装置。
  8. 【請求項8】前記測位演算手段は、アンテナ及び通信回
    路の少なくとも一部を前記衛星系通信手段と共用するこ
    とを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか1項に
    記載の通信端末装置。
  9. 【請求項9】地上に対する位置が変化する通信衛星の軌
    道の形と運動を規定する軌道要素データを入力設定する
    入力設定手段と、 前記入力設定手段で入力される前記軌道要素データに基
    づき軌道計算を行って前記通信衛星の地球に対する位置
    である地心位置を求める軌道計算手段と、 地上の当該通信端末装置の現在位置を決定する現在位置
    決定手段と、 前記軌道計算手段で求めた前記通信衛星の地心位置及び
    前記通信端末装置の現在位置に基づいて、該通信端末装
    置から見た前記通信衛星の視位置及び距離を求め、前記
    通信衛星が該通信端末装置と通信可能な位置にある通信
    可能時期を算出する時期計算手段と、 前記通信衛星との通信を行う衛星系通信手段と、 地上無線基地局を介して通信する地上系通信手段と、 前記時期計算手段により算出される前記通信衛星の前記
    通信可能時期に基づいて、前記衛星系通信手段を制御す
    る通信制御手段とを具備し、且つ前記通信制御手段は、
    前記通信衛星が前記通信可能な位置に到来していない場
    合には、前記衛星系通信手段を停止して、代りに前記地
    上系通信手段を用いて通信するように制御する通信系制
    御手段を含むことを特徴とする通信端末装置。
  10. 【請求項10】前記地上系通信手段は、地上無線基地局
    の識別符号を受信検出する識別符号検出手段を含み、且
    つ前記通信系制御手段は、前記地上無線基地局の識別符
    号を検出した場合には、前記地上系通信手段を用いて通
    信し、前記識別符号を受信できない場合には、前記通信
    衛星が前記通信可能な位置に到来している場合にのみ、
    前記衛星系通信手段を用いて通信するように制御する手
    段を含むことを特徴とする請求項9に記載の通信端末装
    置。
  11. 【請求項11】前記地上系通信手段は、待ち受け受信に
    よる通信を行う待ち受け受信手段を含むことを特徴とす
    る請求項9又は10に記載の通信端末装置。
  12. 【請求項12】前記地上系通信手段は、アンテナ及び通
    信回路の少なくとも一部を前記衛星系通信手段と共用す
    ることを特徴とする請求項9乃至10のうちのいずれか
    1項に記載の通信端末装置。
  13. 【請求項13】地上無線基地局を介して通信する地上系
    通信手段と、 地上の当該通信端末装置の現在位置を決定する現在位置
    決定手段と、 地上系移動体通信の通信エリアの位置情報を含む通信条
    件情報を記憶する通信条件情報記憶手段と、 当該通信端末装置の前記現在位置と前記通信条件情報記
    憶手段に記憶された前記通信エリアの位置情報とを比較
    参照し、前記現在位置が前記地上系移動体通信の通信エ
    リア内にあるか否かを判別するエリア判別手段と、 当該通信端末装置が、前記地上系移動体通信の通信エリ
    ア内にあると判別した場合には、前記通信条件情報に基
    づき前記地上系通信手段を用いて通信し、該通信エリア
    内に無いと判別した場合には、前記地上系通信手段を停
    止するように制御する通信系制御手段と、を具備するこ
    とを特徴とする通信端末装置。
  14. 【請求項14】地上に対する位置が変化する通信衛星の
    軌道の形と運動を規定する軌道要素データを入力設定す
    る入力設定手段と、 前記入力設定手段で入力される前記軌道要素データに基
    づき軌道計算を行って前記通信衛星の地球に対する位置
    である地心位置を求める軌道計算手段と、 地上の当該通信端末装置の現在位置を決定する現在位置
    決定手段と、 前記軌道計算手段で求めた前記通信衛星の地心位置及び
    前記通信端末装置の現在位置に基づいて、該通信端末装
    置から見た前記通信衛星の視位置及び距離を求め、前記
    通信衛星が該通信端末装置と通信可能な位置にある通信
    可能時期を算出する時期計算手段と、 前記通信衛星との通信を行う衛星系通信手段と、 地上無線基地局を介して通信する地上系通信手段と、 地上系移動体通信の通信エリアの位置情報を含む通信条
    件情報を記憶する通信条件情報記憶手段と、 当該通信端末装置の前記現在位置と前記通信条件情報記
    憶手段に記憶された前記通信エリアの位置情報とを比較
    参照し、前記現在位置が前記地上系移動体通信の通信エ
    リア内にあるか否かを判別するエリア判別手段と、 前記時期計算手段により算出される前記通信衛星の前記
    通信可能時期に基づいて、前記衛星系通信手段を制御す
    る通信制御手段とを具備し、且つ前記通信制御手段は、
    当該通信端末装置が、前記地上系移動体通信の通信エリ
    ア内にあると判別した場合には、前記通信条件情報に基
    づき前記地上系通信手段を用いて通信し、該通信エリア
    内に無いと判別した場合には、前記地上系通信手段を停
    止するとともに、前記通信衛星が前記通信可能な位置に
    到来している場合にのみ衛星通信を用いて通信するよう
    に制御する通信系制御手段を含むことを特徴とする通信
    端末装置。
  15. 【請求項15】前記地上系通信手段は、時分割多元接続
    方式を用いたデジタル移動体通信手段を含むことを特徴
    とする請求項9乃至14のうちのいずれか1項に記載の
    通信端末装置。
  16. 【請求項16】前記地上系通信手段は、スペクトラム拡
    散変復調方式及び符号分割多元接続方式の少なくとも一
    方を用いた通信手段を含むことを特徴とする請求項9乃
    至14のうちのいずれか1項に記載の通信端末装置。
  17. 【請求項17】前記衛星系通信手段は、スペクトラム拡
    散変復調方式及び符号分割多元接続方式の少なくとも一
    方を用いた通信手段を含むことを特徴とする請求項1乃
    至14のうちのいずれか1項に記載の通信端末装置。
  18. 【請求項18】前記衛星系通信手段及び地上系通信手段
    の少なくとも一方は、 送信データを予め記憶する送信データ記憶手段と、 送信データを符号化する符号化手段と、 符号化された送信データを用いて変調する変調手段と、 受信信号を復調する復調手段と、 復調された受信信号を復号する復号手段と、 受信データを蓄積記憶する受信データ記憶手段と、 これら各手段を用いて、デジタル符号データ通信及びパ
    ケット分割した符号データ通信にて、データを送受信す
    る送受信処理手段と、 を含むことを特徴とする請求項1乃至17のうちのいず
    れか1項に記載の通信端末装置。
  19. 【請求項19】前記衛星系通信手段及び地上系通信手段
    の少なくとも一方は、 アナログ音声信号をデジタル音声データに変換するアナ
    ログ/デジタル変換手段と、 前記デジタル音声データを時間軸圧縮する時間軸圧縮手
    段と、 前記デジタル音声データを符号化するデジタル音声符号
    化手段と、 受信されたデジタル符号化データを受信デジタル音声デ
    ータに復号する復号手段と、 前記受信デジタル音声データを時間軸伸長する時間軸伸
    長手段と、 前記受信デジタル音声データをアナログ音声信号に変換
    するデジタル/アナログ変換手段と、をさらに含むこと
    を特徴とする請求項18に記載の通信端末装置。
  20. 【請求項20】前記入力設定手段は、前記衛星系通信手
    段により前記通信衛星から受信復調復号したデータを用
    いて軌道要素データを入力設定する手段を含むことを特
    徴とする請求項1乃至12及び請求項14乃至19のう
    ちのいずれか1項に記載の通信端末装置。
  21. 【請求項21】現在時刻及び通信データの少なくともい
    ずれかを表示出力する表示出力手段と、 前記通信衛星の軌道位置、地心位置及び視位置の少なく
    ともいずれかに基づく通信衛星位置情報を計算する位置
    計算手段と、 前記位置計算手段で算出される通信衛星位置情報を、前
    記表示出力手段に文字データ表示及びプロット表示の少
    なくとも一方にて表示する表示制御手段と、をさらに備
    えることを特徴とする請求項1乃至20のうちのいずれ
    か1項に記載の通信端末装置。
  22. 【請求項22】当該通信端末装置を収容する腕時計型筐
    体と、 該腕時計型筐体に設けた開閉蓋部と、 該腕時計型筐体に結合したリストバンドと、 前記腕時計型筐体、開閉蓋部、及びリストバンドの少な
    くともいずれかに、実装して設けられ、前記衛星系通信
    手段、地上系通信手段及び測位演算手段の少なくともい
    ずれかに用いられるアンテナ素子と、をさらに含むこと
    を特徴とする請求項1乃至21のうちのいずれか1項に
    記載の通信端末装置。
  23. 【請求項23】前記アンテナ素子は、ヘリカル型アンテ
    ナ、誘電体アンテナ、及びパッチ型平面アンテナの少な
    くともいずれかを含むことを特徴とする請求項22に記
    載の通信端末装置。
JP8358834A 1996-12-28 1996-12-28 通信端末装置 Abandoned JPH10190543A (ja)

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