JPH10189A - 多波長同時無侵襲生化学計測装置 - Google Patents
多波長同時無侵襲生化学計測装置Info
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- JPH10189A JPH10189A JP8153682A JP15368296A JPH10189A JP H10189 A JPH10189 A JP H10189A JP 8153682 A JP8153682 A JP 8153682A JP 15368296 A JP15368296 A JP 15368296A JP H10189 A JPH10189 A JP H10189A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】多波長の光を生体の同一箇所に完全に同時に照
射して多波長の光の生体中における減衰の情報を同時に
測定できる高精度な無侵襲生化学計測装置を提供する。 【解決手段】異なる波長の光を回転する板に照射し、こ
の板に回転軸を中心とする同一円周上に各円周ごとに異
なる個数の孔を設けて光の強度を波長ごとに異なる周波
数で変調して生体の同一箇所に照射し、生体を透過,拡
散した光あるいは光の吸収によって発生した音波を検出
して電気信号に変換し、この電気信号の周波数成分ごと
の強度を測定する。
射して多波長の光の生体中における減衰の情報を同時に
測定できる高精度な無侵襲生化学計測装置を提供する。 【解決手段】異なる波長の光を回転する板に照射し、こ
の板に回転軸を中心とする同一円周上に各円周ごとに異
なる個数の孔を設けて光の強度を波長ごとに異なる周波
数で変調して生体の同一箇所に照射し、生体を透過,拡
散した光あるいは光の吸収によって発生した音波を検出
して電気信号に変換し、この電気信号の周波数成分ごと
の強度を測定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無侵襲生化学計測装
置に関する。
置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザの光を生体頭部に照射し、
生体中を透過,拡散してきた光を検出して生体内部の情
報を計測する装置が、メディカル アンド バイオロジ
カルアンド コンピューティング第26巻,1988
年,第289頁から第294頁(Medical & Biological
Engineering & Computing,Vol. 26,1988,pp. 289-2
94)に記載されている。本技術では複数の波長の異なる
半導体レーザから射出される光を光ファイバを介して生
体に照射する構成となっている。
生体中を透過,拡散してきた光を検出して生体内部の情
報を計測する装置が、メディカル アンド バイオロジ
カルアンド コンピューティング第26巻,1988
年,第289頁から第294頁(Medical & Biological
Engineering & Computing,Vol. 26,1988,pp. 289-2
94)に記載されている。本技術では複数の波長の異なる
半導体レーザから射出される光を光ファイバを介して生
体に照射する構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】生体中の情報を高精度
で得るには、複数の異なる波長の光を生体の同一箇所に
同時に照射して、生体中を透過,拡散してきた光の吸
収,散乱などによる減衰に関する情報を波長ごとに求め
なければならない。上記従来技術では生体中を透過,拡
散してきた光の波長ごとの強度情報を得るため、それぞ
れの半導体レーザを時分割して発振させている。したが
って異なる波長の光を完全に同時に照射していないた
め、ある瞬間の生体の情報を取り出すことができない。
また、時分割して光源を発振させているため、時間的に
平均してみると光源の本来出力しうる光よりも少ない強
度の光しか出力しておらず、光源の利用効率が低いとい
う欠点があった。
で得るには、複数の異なる波長の光を生体の同一箇所に
同時に照射して、生体中を透過,拡散してきた光の吸
収,散乱などによる減衰に関する情報を波長ごとに求め
なければならない。上記従来技術では生体中を透過,拡
散してきた光の波長ごとの強度情報を得るため、それぞ
れの半導体レーザを時分割して発振させている。したが
って異なる波長の光を完全に同時に照射していないた
め、ある瞬間の生体の情報を取り出すことができない。
また、時分割して光源を発振させているため、時間的に
平均してみると光源の本来出力しうる光よりも少ない強
度の光しか出力しておらず、光源の利用効率が低いとい
う欠点があった。
【0004】本発明の目的は、多波長の光の生体中にお
ける減衰の情報を完全に同時に測定でき、光源の利用効
率が高い高精度な無侵襲生化学計測装置を提供すること
にある。
ける減衰の情報を完全に同時に測定でき、光源の利用効
率が高い高精度な無侵襲生化学計測装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は複数の異なる波長の光源が出力する光の強
度をそれぞれ異なる周波数で変調して生体の同一箇所に
照射し、生体を透過,拡散した光あるいは光の吸収によ
って発生した音波を検出して電気信号に変換し、この電
気信号の周波数成分ごとの強度を測定する。
め、本発明は複数の異なる波長の光源が出力する光の強
度をそれぞれ異なる周波数で変調して生体の同一箇所に
照射し、生体を透過,拡散した光あるいは光の吸収によ
って発生した音波を検出して電気信号に変換し、この電
気信号の周波数成分ごとの強度を測定する。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に本発明の第1の実施例の概
念図を示す。光源1−1〜1−3には中心波長がそれぞ
れλ1〜λ3である準単色光源を使用し、光源の電源2−
1〜2−3に直流電流源を使用した。光源の外部に孔の
あいた板3,板3を回転させるためのモータ4を設け
て、板3による光の遮断によって光を変調した。
念図を示す。光源1−1〜1−3には中心波長がそれぞ
れλ1〜λ3である準単色光源を使用し、光源の電源2−
1〜2−3に直流電流源を使用した。光源の外部に孔の
あいた板3,板3を回転させるためのモータ4を設け
て、板3による光の遮断によって光を変調した。
【0007】本実施例では生体中の吸光物質のなかで、
とくに血中グルコースの濃度、すなわち、血糖値を無侵
襲的に計測することを目的とする。精度の良い無侵襲測
定を効率よく行うため、生体に数mm以上の浸透性をもつ
波長700nmから2500nmの範囲の近赤外光を出
力する光源を使用した。近赤外領域ではグルコースは1
600nm付近、2300nmに吸収を持つが、本実施
例では光通信用の半導体レーザとして安価で安定な素子
が工業的に製造されている1500nm〜1700nmの波
長域の半導体レーザを光源として使用した。本実施例で
は光源の数=3とし、グルコース計測を目的としてλ1
=1550nm,λ2=1600nm,λ3=1650n
m とした。
とくに血中グルコースの濃度、すなわち、血糖値を無侵
襲的に計測することを目的とする。精度の良い無侵襲測
定を効率よく行うため、生体に数mm以上の浸透性をもつ
波長700nmから2500nmの範囲の近赤外光を出
力する光源を使用した。近赤外領域ではグルコースは1
600nm付近、2300nmに吸収を持つが、本実施
例では光通信用の半導体レーザとして安価で安定な素子
が工業的に製造されている1500nm〜1700nmの波
長域の半導体レーザを光源として使用した。本実施例で
は光源の数=3とし、グルコース計測を目的としてλ1
=1550nm,λ2=1600nm,λ3=1650n
m とした。
【0008】本実施例では半導体レーザを使用したが、
同一の中心波長を持つ発光ダイオードを使用して、より
安価なシステムを構成することも可能である。
同一の中心波長を持つ発光ダイオードを使用して、より
安価なシステムを構成することも可能である。
【0009】図2は板3を回転軸の方向から見た図であ
る。板3には回転軸を中心とする三つの同心円上に等間
隔に孔が設けられている。もっとも内側の同心円上には
角度60度分の孔21−1〜21−3が120度ごと
に、中間の同心円上には角度45度分の孔22−1〜2
2−4が90度ごとに、もっとも外側の同心円上には角
度36度分の孔23−1〜23−5が72度間隔ごとに
設けられている。光源1−1から出た光は孔21−1〜
21−3を、光源1−2から出た光は孔22−1〜22
−4を、光源1−3から出た光は孔23−1〜23−5
を通るように各光源は配置される。
る。板3には回転軸を中心とする三つの同心円上に等間
隔に孔が設けられている。もっとも内側の同心円上には
角度60度分の孔21−1〜21−3が120度ごと
に、中間の同心円上には角度45度分の孔22−1〜2
2−4が90度ごとに、もっとも外側の同心円上には角
度36度分の孔23−1〜23−5が72度間隔ごとに
設けられている。光源1−1から出た光は孔21−1〜
21−3を、光源1−2から出た光は孔22−1〜22
−4を、光源1−3から出た光は孔23−1〜23−5
を通るように各光源は配置される。
【0010】モータ4はモータコントローラ5によって
一定周波数fで回転させられる。その結果、光源1−1
から出た光は周波数3fで、光源1−2を出た光は周波
数4fで、光源1−3を出た光は周波数5fで変調され
る。回転板の孔を透過した光は合波素子6によって合波
され、光コネクタ7を介して一本の光ファイバ8へ導入
され、生体9の表面上に浮かび出た血管10に照射され
る。
一定周波数fで回転させられる。その結果、光源1−1
から出た光は周波数3fで、光源1−2を出た光は周波
数4fで、光源1−3を出た光は周波数5fで変調され
る。回転板の孔を透過した光は合波素子6によって合波
され、光コネクタ7を介して一本の光ファイバ8へ導入
され、生体9の表面上に浮かび出た血管10に照射され
る。
【0011】本実施例では合波素子6として光カプラー
を使用したが、もちろん回折格子やプリズムで複数の光
ビームを一本にしてもレンズで一点に集光してもよい。
光ファイバ8の照射側の端面は生体へ光が効率よく照射
され、また横へ光が漏れないよう、生体表面に押し付け
られる。
を使用したが、もちろん回折格子やプリズムで複数の光
ビームを一本にしてもレンズで一点に集光してもよい。
光ファイバ8の照射側の端面は生体へ光が効率よく照射
され、また横へ光が漏れないよう、生体表面に押し付け
られる。
【0012】血管中を拡散・反射した光はもう一本の光
ファイバ8’に入射される。血管中を拡散・反射した光
を効率よく集めるため光ファイバ8’も浮かび出た血管
10の光ファイバ8を押し付けた箇所の近傍に押し付け
られる。血管中を拡散反射し光ファイバ8′に入射した
光は生体9に押し付けた端面の反対側端面において光検
出器11によって検出され電圧信号に変換される。光検
出器11の出力信号は周波数解析器12に入力される。
周波数解析器12としては内部にAD変換器と高速フー
リエ変換を行う集積回路を内蔵するFFTアナライザを
使用し、入力信号の3f成分,4f成分,5f成分を同
時に測定した。各成分の大きさは血管中を透過・拡散し
た光の波長λ1,λ2,λ3 の成分の強度に対応し、この
結果から生体中の減光度のスペクトルが求められる。
ファイバ8’に入射される。血管中を拡散・反射した光
を効率よく集めるため光ファイバ8’も浮かび出た血管
10の光ファイバ8を押し付けた箇所の近傍に押し付け
られる。血管中を拡散反射し光ファイバ8′に入射した
光は生体9に押し付けた端面の反対側端面において光検
出器11によって検出され電圧信号に変換される。光検
出器11の出力信号は周波数解析器12に入力される。
周波数解析器12としては内部にAD変換器と高速フー
リエ変換を行う集積回路を内蔵するFFTアナライザを
使用し、入力信号の3f成分,4f成分,5f成分を同
時に測定した。各成分の大きさは血管中を透過・拡散し
た光の波長λ1,λ2,λ3 の成分の強度に対応し、この
結果から生体中の減光度のスペクトルが求められる。
【0013】生体に照射された光はいずれの波長におい
ても変調CW光なので各減光度はすべての波長について
完全に同一の瞬間のものが得られる。
ても変調CW光なので各減光度はすべての波長について
完全に同一の瞬間のものが得られる。
【0014】周波数解析器12の測定結果はコンピュー
タ13に送られる。コンピュータ13においてはこの減
光度スペクトルからあらかじめメモリ上に記憶された検
量式によって血中グルコース濃度が計算され、コンピュ
ータのディスプレイ上にデジタル表示される。減光度ス
ペクトルから血中グルコース濃度を求める検量式はあら
かじめ何度か減光度スペクトルの測定と同時に光照射位
置の近傍から採血して従来法によって血中グルコース濃
度を測定し、減光度スペクトルを説明変数,血中グルコ
ース濃度を目的変数としてPLS (partial least squa
re) 多変量解析法を適用して求めた一次式である。
タ13に送られる。コンピュータ13においてはこの減
光度スペクトルからあらかじめメモリ上に記憶された検
量式によって血中グルコース濃度が計算され、コンピュ
ータのディスプレイ上にデジタル表示される。減光度ス
ペクトルから血中グルコース濃度を求める検量式はあら
かじめ何度か減光度スペクトルの測定と同時に光照射位
置の近傍から採血して従来法によって血中グルコース濃
度を測定し、減光度スペクトルを説明変数,血中グルコ
ース濃度を目的変数としてPLS (partial least squa
re) 多変量解析法を適用して求めた一次式である。
【0015】本実施例においてはf=1kHzとしたの
で、光の変調周波数の最大値は5f=5kHzとなる。
FFTアナライザのサンプリングレートはこの2倍以上
でなくてはならないので、サンプリングレート=20k
Hzとした。また、FFTアナライザのサンプリング時
間長があまり長いと生体が動いてそのためにスペクトル
測定に誤差を生ずる可能性があるから、なるべく短いほ
うがよい。本実施例ではFFTを行うためのサンプリン
グ点数を500点として一回のサンプリング時間つまり
スペクトルを一回求めるのに要する時間を25msとし
た。この程度の短時間であれば、「生体が動く」,「外
部の温度が変動する」などの影響は全く無視することが
でき、生体の減光度スペクトルのほとんど完全な瞬間値
を求めることができる。
で、光の変調周波数の最大値は5f=5kHzとなる。
FFTアナライザのサンプリングレートはこの2倍以上
でなくてはならないので、サンプリングレート=20k
Hzとした。また、FFTアナライザのサンプリング時
間長があまり長いと生体が動いてそのためにスペクトル
測定に誤差を生ずる可能性があるから、なるべく短いほ
うがよい。本実施例ではFFTを行うためのサンプリン
グ点数を500点として一回のサンプリング時間つまり
スペクトルを一回求めるのに要する時間を25msとし
た。この程度の短時間であれば、「生体が動く」,「外
部の温度が変動する」などの影響は全く無視することが
でき、生体の減光度スペクトルのほとんど完全な瞬間値
を求めることができる。
【0016】図3に健常者を対象として糖負荷試験を行
った時の、本実施例による血糖値の連続モニタリングの
結果を示す。実線は本実施例による無侵襲モニタリング
の結果、白抜きの丸は10分おきに採血して従来法で測
定した結果である。図3が示すように本実施例によって
満足できる精度で血糖値の非観血的モニタリングが可能
である。
った時の、本実施例による血糖値の連続モニタリングの
結果を示す。実線は本実施例による無侵襲モニタリング
の結果、白抜きの丸は10分おきに採血して従来法で測
定した結果である。図3が示すように本実施例によって
満足できる精度で血糖値の非観血的モニタリングが可能
である。
【0017】図4は従来法によって測定された血中グル
コース濃度と減光度スペクトルから検量式によって計算
されたグルコース濃度との相関を示す。相関係数が0.96
97,検量線に対するデータのばらつきから推定されるグ
ルコース濃度の検出限界が50.2mg/dL という良
好な結果が得られた。
コース濃度と減光度スペクトルから検量式によって計算
されたグルコース濃度との相関を示す。相関係数が0.96
97,検量線に対するデータのばらつきから推定されるグ
ルコース濃度の検出限界が50.2mg/dL という良
好な結果が得られた。
【0018】本実施例においては生体の測定部位を腕と
したが、これ以外の任意の部位でももちろんよく、例え
ば足,頭部表皮,胸,腹,背中でもよい。
したが、これ以外の任意の部位でももちろんよく、例え
ば足,頭部表皮,胸,腹,背中でもよい。
【0019】本実施例においては光検出器11の出力す
る電圧信号の周波数解析器12としてFFTアナライザ
を用いたが、ロックインアンプでも良い。ロックインア
ンプを用いる場合には板3によって変調された光の散乱
光を検出して参照信号とするか、モータコントローラ5
からモータの回転に同期した電気信号を取り出し、その
ままあるいは周波数をてい倍して参照信号として用いる
ことができる。周波数解析にロックインアンプを用いれ
ばより微弱な電圧を測定することができるのでより微弱
な光を検出することができる。その結果生体中を光が透
過,拡散する長さを大きくとることができ、より高精度
な計測が可能である。
る電圧信号の周波数解析器12としてFFTアナライザ
を用いたが、ロックインアンプでも良い。ロックインア
ンプを用いる場合には板3によって変調された光の散乱
光を検出して参照信号とするか、モータコントローラ5
からモータの回転に同期した電気信号を取り出し、その
ままあるいは周波数をてい倍して参照信号として用いる
ことができる。周波数解析にロックインアンプを用いれ
ばより微弱な電圧を測定することができるのでより微弱
な光を検出することができる。その結果生体中を光が透
過,拡散する長さを大きくとることができ、より高精度
な計測が可能である。
【0020】本実施例においては板3に設けた孔の数を
各同心円ごとに3,4,5として、どの二つも互いに割
り切れない整数の組み合わせにしたため高調波の影響を
受けず、非常に高精度で信号対雑音比の大きい計測が可
能となった。本実施例では同心円の数=波長の数=3と
したが、同心円の数を増やしてよりたくさんの光源を変
調することがもちろん可能である。
各同心円ごとに3,4,5として、どの二つも互いに割
り切れない整数の組み合わせにしたため高調波の影響を
受けず、非常に高精度で信号対雑音比の大きい計測が可
能となった。本実施例では同心円の数=波長の数=3と
したが、同心円の数を増やしてよりたくさんの光源を変
調することがもちろん可能である。
【0021】図5は本発明の第2の実施例を示す。本実
施例においては生体を拡散,透過した光を検出した後の
信号処理は第1の実施例と同一の構成を用いる。本実施
例ではある程度広がった波長分布を持つ光を出力する連
続波長光源14と波長分散素子15を設け、連続波長光
源14の出力光を波長分散素子15でスペクトル分解し
た上で板3に照射し、板3の孔を通過した光をレンズで
生体へ集光する。
施例においては生体を拡散,透過した光を検出した後の
信号処理は第1の実施例と同一の構成を用いる。本実施
例ではある程度広がった波長分布を持つ光を出力する連
続波長光源14と波長分散素子15を設け、連続波長光
源14の出力光を波長分散素子15でスペクトル分解し
た上で板3に照射し、板3の孔を通過した光をレンズで
生体へ集光する。
【0022】本実施例の特有の効果は、光源が一個で済
みシステムを安価で小型に構成できることと、光源が一
個であるため光源の絶対的強度の変動が測定されるスペ
クトル形には影響を与えないことである。
みシステムを安価で小型に構成できることと、光源が一
個であるため光源の絶対的強度の変動が測定されるスペ
クトル形には影響を与えないことである。
【0023】図6は本発明の第3の実施例を示す。本実
施例は基本的には第一の実施例と同一の構成を用いる
が、生体中を透過,拡散した光を入射させる光ファイバ
8′の代わりに音響センサ17を生体に密着させ、生体
中を透過,拡散した光を検出する代わりに光の吸収によ
って発生した音波を検出する。すなわち本実施例は光音
響分光装置の一種となっている。音響センサの出力は増
幅器18で増幅したのちにFFTアナライザ12で周波
数解析をすることにより従来の光音響分光法では不可能
であった多波長同時計測が可能となる。
施例は基本的には第一の実施例と同一の構成を用いる
が、生体中を透過,拡散した光を入射させる光ファイバ
8′の代わりに音響センサ17を生体に密着させ、生体
中を透過,拡散した光を検出する代わりに光の吸収によ
って発生した音波を検出する。すなわち本実施例は光音
響分光装置の一種となっている。音響センサの出力は増
幅器18で増幅したのちにFFTアナライザ12で周波
数解析をすることにより従来の光音響分光法では不可能
であった多波長同時計測が可能となる。
【0024】本実施例の特有の効果は光音響分光法を用
いたため、生体のような光散乱の強い試料において吸収
の情報をより高感度で取り出すことが可能になったこ
と、音波は光よりも生体中を伝搬する距離が長いので、
音響センサ17の部位は光を照射した部位からある程度
離すことができ、検出用の部位に関する自由度が増した
ことである。
いたため、生体のような光散乱の強い試料において吸収
の情報をより高感度で取り出すことが可能になったこ
と、音波は光よりも生体中を伝搬する距離が長いので、
音響センサ17の部位は光を照射した部位からある程度
離すことができ、検出用の部位に関する自由度が増した
ことである。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば多波長の光を生体の同一
箇所に完全に同時に照射して多波長の光の生体中におけ
る減衰の情報を同時に測定でき、光源の利用効率が高い
高精度な無侵襲生化学計測が可能となる。
箇所に完全に同時に照射して多波長の光の生体中におけ
る減衰の情報を同時に測定でき、光源の利用効率が高い
高精度な無侵襲生化学計測が可能となる。
【図1】本発明の第1の実施例の計測装置のブロック
図。
図。
【図2】本発明の第1の実施例の板の平面図。
【図3】本発明の第2の実施例による血糖値の連続モニ
タリングを示す特性図。
タリングを示す特性図。
【図4】本発明の第1の実施例によって測定された血中
グルコース濃度と従来法によって測定された血中グルコ
ース濃度との相関を示す特性図。
グルコース濃度と従来法によって測定された血中グルコ
ース濃度との相関を示す特性図。
【図5】本発明の第2の実施例の計測装置のブロック
図。
図。
【図6】本発明の第3の実施例の計測装置のブロック
図。
図。
1−1〜1−3…準単色光源、2−1〜2−3…電源、
3…板、4…モータ、5…モータコントローラ、6…合
波素子、7…光コネクタ、8,8′…光ファイバ、9…
生体、10…血管、11…光検出器、12…周波数解析
器。
3…板、4…モータ、5…モータコントローラ、6…合
波素子、7…光コネクタ、8,8′…光ファイバ、9…
生体、10…血管、11…光検出器、12…周波数解析
器。
Claims (7)
- 【請求項1】複数の異なる波長の光を発生する手段と、
この光を回転する不透明な板の回転軸からの距離が異な
る位置に前記板の片側から照射する手段と、前記板の回
転中心を共通の中心とする複数の同心円周上に開けられ
た各同心円上ごとに異なる個数の孔と、前記孔を通過し
た光を集光して生体の同一箇所に照射する手段と、生体
を透過,拡散した光を検出して電気信号に変換する光検
出器と、前記電気信号の周波数成分ごとの強度を測定す
る装置と、その結果に基づいて生体による減光度を各波
長ごとに求め、生体中の吸光物質濃度を計算する装置を
備えることを特徴とする無侵襲生化学計測装置。 - 【請求項2】複数の異なる波長の光を発生する手段と、
この光を回転する不透明な板の回転軸からの距離が異な
る位置に前記板の片側から照射する手段と、この板の回
転中心を共通の中心とする複数の同心円周上に開けられ
た各同心円上ごとに異なる個数の孔と、前記孔を通過し
た光を集光して生体の同一箇所に照射する手段と、生体
を透過,拡散した光を検出して電気信号に変換する光検
出器と、前記電気信号の周波数成分ごとの強度を測定す
る装置と、その結果に基づいて生体による減光度を各波
長ごとに求め、生体中の吸光物質濃度を計算する装置を
備え、前記板の同一同心円周上にある前記孔の個数のど
の二つも互いに割り切れないことを特徴とする無侵襲生
化学計測装置。 - 【請求項3】複数の異なる波長の光を発生する手段と、
この光を回転する不透明な板の回転軸からの距離が異な
る位置に前記板の片側から照射する手段と、この板の回
転中心を共通の中心とする複数の同心円周上に開けられ
た各同心円上ごとに異なる個数の孔と、前記孔を通過し
た光を集光して生体の同一箇所に照射する手段と、この
光の生体による吸収によって発生した音波を検出して電
気信号に変換する音響センサと、前記電気信号の周波数
成分ごとの強度を測定する装置と、その結果に基づいて
生体による吸光度を各波長ごとに求め、生体中の吸光物
質濃度を計算する装置を備え、前記板の同一同心円周上
にある前記孔の個数のどの二つも互いに割り切れないこ
とを特徴とする無侵襲生化学計測装置。 - 【請求項4】請求項1,2または3に記載の前記電気信
号の周波数成分ごとの強度を測定する装置として、サン
プリング間隔が(前記板の回転する周期/前記板の同一
同心円周上にある前記孔の個数の最大値/2)より短い
AD変換器と高速フーリエ変換を行う装置を設ける無侵
襲生化学計測装置。 - 【請求項5】請求項1,2または3に記載の前記複数の
異なる波長の光を発生する手段として、複数の異なる波
長の半導体レーザまたは発光ダイオードを用いる無侵襲
生化学計測装置。 - 【請求項6】請求項1,2または3に記載の前記複数の
異なる波長の光を発生する手段として、少なくとも一つ
の連続波長光源と波長分散素子を設ける無侵襲生化学計
測装置。 - 【請求項7】請求項1,2または3に記載の前記複数の
異なる波長の光を発生する手段として、波長600nm
から2500nmの近赤外光を出力する半導体レーザま
たは発光ダイオードを使用する無侵襲生化学計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8153682A JPH10189A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 多波長同時無侵襲生化学計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8153682A JPH10189A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 多波長同時無侵襲生化学計測装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10189A true JPH10189A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15567864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8153682A Pending JPH10189A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 多波長同時無侵襲生化学計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10189A (ja) |
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