JPH10188863A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JPH10188863A
JPH10188863A JP34953796A JP34953796A JPH10188863A JP H10188863 A JPH10188863 A JP H10188863A JP 34953796 A JP34953796 A JP 34953796A JP 34953796 A JP34953796 A JP 34953796A JP H10188863 A JPH10188863 A JP H10188863A
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emitting
metal back
electron
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JP34953796A
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Masahiro Tagawa
昌宏 多川
Shinichi Kawate
信一 河手
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Canon Inc
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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、発光部材間に配置された非
発光部材及びメタルバックと導電性支持部材(導電性ス
ペーサ)との接着強度を向上させ且つ電気接続を良好に
させることである。 【解決手段】 そこで、本発明は、外囲器内に、電子放
出素子と、発光部材と、該発光部材間に配置された非発
光部材と、該発光部材の表面及び該非発光部材表面の一
部が露出するように該非発光部材の表面に配置されたメ
タルバックと、該非発光部材表面が露出した部分及び該
非発光部材の表面にメタルバックが配置された部分に導
電性接着部材を介して接着及び電気接続された導電性支
持部材と、を有する画像表示装置において、前記非発光
部材表面が露出した部分が、凹凸形状である、ことを特
徴とする画像表示装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子を用
いた画像表示装置に関し、特に耐大気圧支持部材を具備
する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子を用いる画像表示装置にお
いては、真空または減圧雰囲気を維持する外囲器、電子
を発生させる電子源とその駆動回路、電子の衝突により
発光する蛍光体等を有する画像形成部材、電子を画像形
成部材に向けて加速するための加速電極とその高圧電源
等が必要である。また、薄型画像表示装置のように偏平
な外囲器を用いる画像表示装置においては、耐大気圧構
造体としてスペーサーが用いられることが多い。
【0003】冷陰極電子源を用いた画像表示装置とし
て、図1に断面を示すような装置が知られている(例え
ば、特開平2−299136号公報)。この画像表示装
置は、表面伝導型電子放出素子と呼ばれる冷陰極電子源
を用いたもので、リアプレート1301上には電子放出
素子1305(電極1302及び電極1304と、該電
極間に形成された電子放出部1303からなる。)が形
成されており、該リアプレート1301と対向して配置
されるフェースプレート1310は、ガラス板130
7、このガラス板の内側の面に形成された蛍光面130
8及びこの蛍光面1308の表面を覆うように形成され
たメタルバック1309からなっている。蛍光面130
8は、カラーが像表示装置では、パターニングされたブ
ラックストライプと蛍光体から構成されている。
【0004】メタルバックの機能は、(1)比抵抗が一
般に1010〜1012Ω・cmと高い蛍光体に電荷(電
子)が溜まることによる電位の低下の防止、(2)電子
ビームの加速電極としての働き、(3)蛍光体からの発
光のうち装置内面側への光を鏡面反射することによる輝
度の向上、(4)蛍光体が負イオンの衝突によってダメ
ージを受けることを防ぐ保護膜としての働き、等であ
る。この目的に適した材料としては通常はAlが用いら
れている。メタルバックの形成は、ブラックストライプ
と蛍光体のパターン形成後フィルミングと呼ばれる処理
(有機膜をブラックストライプと蛍光体上に塗布する処
理)の後、Alを真空装置で形成し、その後有機膜を焼
成除去して行われる。しかし、このメタルバック面は機
械的強度が小さく、指でこすると剥れるほど弱い。
【0005】また、この画像表示装置においては、リア
プレート1301とフェースプレート1310が、大気
圧で破壊されるのを防止し、またリアプレートとフェー
スプレートの間隔をほぼ一定に保つため、耐大気圧のた
めの支持部材としてスペーサ1306が複数個配設され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の画像表示装置の
ように、スペーサとして絶縁体を用いると、電子源から
の放出電子や蛍光体等からの2次電子等によってスペー
サが帯電し、表示装置内の電場が変化することにより、
電子ビーム軌道のずれが生じてしまい、その結果蛍光体
の発光位置や発光形状に変化が生じる問題がある。すで
に本発明者らは、スペーサ表面に導電性を持たせた導電
性スペーサを導電性フリットガラスを用いて接続する
と、これらの問題を防止できることを見いだしている。
【0007】この装置は、例えば図2(b)の断面図に
示すように、対向するフェースプレート1503とリア
プレート1514との間に導電性スペーサ1520(絶
縁性基材1507の表面が導電体層1508及び150
9によってコートされている)が設けられている。この
導電体スペーサは導電性ガラスフリット1511(低融
点ガラスに導電性フィラー1512が混合されている)
を用いてフェースプレート及びリアプレートと接着され
ている。同時に、導電性フリットガラス1511は、導
電性スペーサとフェースプレート上のメタルバック15
06の間、及び導電性スペーサとリアプレートの配線等
の導体1513とを電気的に接続している。
【0008】しかし、導電性スペーサとフェースプレー
トの接合領域をリアプレート側からフェースプレート側
を見ると、図2(a)のように、この装置では導電性ス
ペーサがフェースプレートに押し当たる部分101(以
下、スペーサが押し当たることを当接といい、押し当た
る部分を当接部という。)と、メタルバックが存在しな
い領域102とは略一致しいてるため次のような問題点
が生ずることがあった。
【0009】即ち、当接部101にメタルバックがまっ
たく存在しない場合には、導電性スペーサ1520はブ
ラックストライプ1505(またはブラックマトリク
ス)と直接接続される。ブラックストライプ(またはブ
ラックマトリクス)は、黒色のガラス成分や黒鉛で形成
されているので、機械的接続強度は高く信頼性は高い
が、絶縁性または高抵抗であるので、導電性スペーサと
メタルバック間の電気的接続は導電性フリットガラスを
介して水平方向ないし斜め方向でなされる。従って垂直
方向の接続と比較すると、導通のとれる確率が小さくな
ってしまうので、ごくまれに電気的接続が不十分になる
結果、長時間画像を表示させたりすると、スペーサ表面
が帯電し、電場が変化して、電子ビーム軌道のずれが生
じ、発光位置や発光形状の変化が生じてしまう場合があ
った。図2(b)においては、スペーサ左上では導通が
とれているが、右上ではとれていない。また、導通がと
れていても接続抵抗が大きいと、接続部分近傍の微小間
隔での電位差が大きいためリアプレートからフェイスプ
レート側への均一な電界分布が乱れ、表示に悪影響を与
えることがある。
【0010】一方、当接部のメタルバックを除去しない
で、メタルバックが全面に存在している状態で接続を行
った場合には、電気的接続は垂直方向で行われるので信
頼性は高いが、メタルバックの密着力が低いためにわず
かな力でもメタルバックの部分から剥れることもあり、
機械的強度が万全ではないので、スペーサによる大気圧
支持が十分に行われない場合がある。
【0011】発光部材のコントラスト向上のために発光
部材間に配置された非発光部材(ブラックストライプま
たはブラックマトリクス)及び発光部材上に配置された
メタルバック表面に導電性接着部材(導電性フリットガ
ラス、など)を介して導電性支持部材を接着させると、
非発光部材上にメタルバックが配置されない時に比べ
て、メタルバックと導電性フリットガラスとの接着面積
が増大して、メタルバックと導電性支持部材の電気接続
良好となる。
【0012】しかし、非発光部材上に配置されたメタル
バック表面に導電性接着部材を介して導電性支持部材を
接着させると、メタルバックは薄くて、柔らかいため、
導電性支持部材が接着した部分のメタルバックが剥離し
て、導電性支持部材の接着強度が落ちる場合がある。
【0013】そこで、非発光部材上に配置されたメタル
バックの一部を剥離して、非発光部材表面に直接導電性
接着部材を介して導電性支持部材を接着させる。よっ
て、導電性支持部材とメタルバックとの電気接続、及び
導電性支持部材とフェースプレート(非発光部材及びメ
タルバック)との接着強度が向上される。
【0014】しかし、更なる安全性及び信頼性を向上す
るために、導電性支持部材と非発光部材及びメタルバッ
クとの接着強度を更に向上することが望まれる。
【0015】本発明の目的は、発光部材間に配置された
非発光部材及びメタルバックと、導電性支持部材(導電
性スペーサ)との接着強度を向上させ且つ電気接続を良
好にさせることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで、発光部材間に配
置された非発光部材(ブラックストライプまたはブラッ
クマトリクス)及びメタルバックと導電性支持部材(導
電性スペーサ)との接着強度を向上させ且つ電気接続を
良好にさせるために以下のような対策を講じた。
【0017】本発明は、外囲器内に、電子放出素子と、
発光部材と、該発光部材間に配置された非発光部材と、
該発光部材の表面及び該非発光部材表面の一部が露出す
るように該非発光部材の表面に配置されたメタルバック
と、該非発光部材表面が露出した部分及び該非発光部材
の表面にメタルバックが配置された部分に導電性接着部
材を介して接着及び電気接続された導電性支持部材と、
を有する画像表示装置において、前記非発光部材表面が
露出した部分が、凹凸形状であることを特徴とする画像
表示装置とする。
【0018】本発明の非発光部材表面が露出した部分
が、凹凸形状である構成をとることにより、非発光部材
に凸凹部を形成したので、凸凹部の側面分だけ、導電性
接着部材と非発光部材表面との接着面積が増大し、導電
性接着部材と非発光部材との接着強度が増大する効果を
有する。よって、発光部材間に配置された非発光部材
(ブラックストライプまたはブラックマトリクス)及び
メタルバックと導電性支持部材(導電性スペーサ)との
接着強度を向上させ且つ電気接続を良好にさせる効果を
有する。
【0019】また、非発光部材表面に形成した凹凸部
は、溝部でも突起部でも良い。非発光部材表面が平面で
ある時に比べて、非発光部材表面の表面積が大きくなれ
ば良い。
【0020】本発明では、非発光部材(メタルバック非
存在部分)は、強度の高い部分(例えばブラックストラ
イプまたはブラックマトリクスの一部)が表面に露出し
ているのでスペーサと接続が強固になされ、機械的信頼
性が高い。
【0021】更に、非発光部材(メタルバック非存在部
分)に凹状の溝を形成することにより、スペーサの機械
的接続強度を向上させることができる。一方、メタルバ
ック存在部分では、導電性スペーサとメタルバックとが
垂直方向で接続されるので電気的接続の信頼性が高い。
即ち、本発明によればフェースプレートと導電性スペー
サとを、機械的接続の信頼性と電気的接続の信頼性の両
方を満足させるように接続することが可能であり、この
結果きわめて表示性能の優れた画像表示装置を提供する
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施態様の1例
を図3及び図4を用いて説明する。
【0023】図4は本発明の画像表示装置の一部を破断
した斜視図である。ここでは、フェースプレート80
6、リアプレート801及び外枠802で外囲器808
が構成されており、内部は1×10-5乃至は1×10-7
torr程度の真空度が維持され、導電性スペーサ80
9がフェースプレート806とリアプレート801を略
平行に保持するために耐大気圧構造部材として配置され
ている。
【0024】リアプレートは通常青板(ソーダライム)
ガラス、SiO2 を表面に形成した青板ガラス等が基板
として用いられ、この上に電子放出素子704及び電子
放出素子を駆動する信号を供給する配線702及び70
3が基板上に形成されている。一方、フェースプレート
は、通常前述のガラス等が基板として用いられ、このガ
ラス基板803の内面に蛍光体804と例えば黒色体で
できた非発光部810がマトリクス状(ブラックマトリ
クス)またはストライプ状(ブラックストライプ)に形
成され、更にメタルバック805(電子加速電極)が形
成されている。導電性スペーサは導電性フリットガラス
811によって、リアプレート及びフェースプレートに
接続されている。電子放出素子から放出された電子は、
メタルバックに印加された高電圧で加速され、蛍光体に
衝突し、蛍光体を発光させる。メタルバックの導電性が
十分でないときは補助的手段として、ガラス基板と、ブ
ラックストライプ(ブラックマトリクス)及び蛍光体と
の間に透明導電層を設けることもある。
【0025】ここで、導電性スペーサの形状、数、配置
場所は適宜設定することができるもので、図4に示すよ
うに平板状に限る必要はないし、また、平行に3枚のス
ペーサが並ぶものに限る必要もない。
【0026】本発明で用いられる、導電性スペーサとし
ては、前述した構成に限らず、例えば、後述するリーク
電流を考慮してスペーサ全体を適当な抵抗値を有する1
つの抵抗体や半導体で形成しても良いし、あるいは、そ
れらの組み合わせでも良いが、後述する封着時に必要と
する高温プロセスにおける熱膨張等を踏まえると、フェ
ースプレートやリアプレートを構成する材料と同等の熱
膨張率を有するものが好ましい。このようなものとし
て、図3に示すように、青板ガラス等の絶縁性基材10
7の側面に半導電膜108を形成し、上下面に導電膜1
09が形成されているものが好ましい。半導電膜は、抵
抗が高すぎると帯電防止効果が十分でなく、抵抗が低す
ぎるとメタルバックからリアプレート側に流れるリーク
電流による消費電力が大きくなるので、その表面抵抗値
が105 〜1013Ω/□のシート抵抗値を持つものが望
ましい。更に好適には、108 〜1012Ω/□である。
その材料としては、例えば、金属及び複数の金属よりな
る合金による島状金属膜やSnO2 、ZnO、NiO等
の導電性酸化物を掲げることができる。導電膜109を
上下面に形成するのは、上下面を等電位面として電気的
接続を確実に行うためである。この導電膜は金属等の導
電性の材料で形成される。
【0027】また、スペーサ全体を1つの導電体(抵抗
体)や半導体で形成する場合には、スペーサ上面から下
面までの抵抗値が、前述の絶縁性基材表面に導体をコー
トしたスペーサと同じ程度になるように材料と形状を適
宜選択する。
【0028】本発明に用いる導電性フリットガラスは、
導電性のフィラーが低融点ガラスに混合されたものであ
って融着後の体積抵抗率が105 Ω・cm以下となるよ
うなものであれば特に制限はない。導電性のフィラーと
しては、Au、Ag、Pt等の金属や絶縁体の表面に導
電体が形成されたもの等が挙げられる。絶縁体の表面に
導電体が形成されたフィラーは、例えば直径5〜50μ
mのシリカあるいはソーダライム等のガラス球表面にメ
ッキ法等により金属膜を形成することにより得ることが
できる。
【0029】この導電フィラーを20wt%程度を低融
点ガラスに混合し、溶剤とバインダを加えてペースト状
にしたものをディスペンサー等を用いて、導電性スペー
サとフェースプレートの接続部分に塗布し、400〜4
50℃で加圧しながら焼成することにより電気的接続及
び機械的固定を行うことができる。
【0030】また、スペーサとリアプレートとの接続
は、通常はリアプレート上に形成した電極上で行われ
る。この電極には通常0V程度の電位を与える。そうす
ると、導電性スペーサは高電位のメタルバック(数kV
の電位)及び低電位のリアパネル上の電極に接続される
ので、導電性スペーサに微小電流が流れ、スペーサの帯
電を防止できると同時に表示装置内の均一性の高い電界
分布が確保できるので表示の乱れを防止できる。また、
この電極として、リアパネル上に設けられた、素子を駆
動するための図4に示された配線702または703を
用いると、別途電極を形成する必要がないので好まし
い。
【0031】また、図4の画像表示装置のフェースプレ
ートに形成された蛍光膜を模式的に示すと図5のように
なっている。蛍光膜804はモノクロームの場合は蛍光
体のみから構成することができる。カラー表示の場合
は、混色等を目だたなくするため、必要な三原色蛍光体
902の間を非発光部901とする。非発光部は黒色体
とすると外光反射によるコントラストの低下も抑制する
ことができるので好ましい。非発光部のパターンは、画
素配列に合わせてストライプ状やマトリクス状とするこ
とが好ましい。
【0032】ガラス基板803に蛍光体を塗布する方法
としては、モノクロームでもカラーの場合でも、沈殿
法、印刷法、スリラー法等が採用できる。蛍光膜804
の内面側には、通常メタルバック805が設けられる。
カラーの場合は各色蛍光体と電子放出素子とを対応させ
る必要があり、十分な位置合わせが不可欠となる。
【0033】用いられる電子放出素子としては制限はな
く、熱電子源及び冷陰極電子源を用いることができる
が、特に好ましいのは冷陰極電子源である表面伝導型電
子放出素子であり、図6に示すような平面型表面伝導型
電子放出素子、図7に示す垂直型表面伝導型電子放出素
子を用いることができる。図6aは平面図、図6は断面
図で301は基板、302と303は素子電極、304
は導電性薄膜、305は電子放出部である。図7におい
ては、421は段差形成部で、基板401、素子電極4
02及び403、導電性薄膜404、電子放出部405
などから構成される。平面型表面伝導型電子放出素子、
垂直型表面伝導型電子放出素子はいずれも公知の方法に
よって製造することができる。
【0034】図4に示した画像表示装置は単純マトリッ
クス配置となっている。これを模式的に示すと図8のよ
うになっている。図8において、701は基板、702
はX方向配線、703はY方向配線である。704は表
面伝導型電子放出素子、705は結線である。なお、表
面伝導型電子放出素子704は、前述した平面型あるい
は垂直型のどちらであってもよい。
【0035】m本のX方向配線702は、Dx1,Dx
2,…,Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパッ
タ法等を用いて形成された導電性金属等で構成すること
ができる。配線の材料、膜厚、巾は、適宜設計される。
Y方向配線703は、Dy1,Dy2,…,Dynのn
本の配線よりなり、X方向配線702と同様に形成され
る。これらm本のX方向配線702とn本のY方向配線
703との間には、不図示の層間絶縁層が設けられてお
り、両者を電気的に分離している(m,nは共に正の整
数)。
【0036】表面伝導型放出素子704を構成する一対
の電極(不図示)は、m本のX方向配線702とn本の
Y方向配線703と導電性金属等からなる結線705に
よって電気的に接続されている。
【0037】X方向配線702には、X方向に配列した
表面伝導型放出素子704の行を、選択するための走査
信号を印加する不図示の走査信号印加手段が接続され
る。一方、Y方向配線703にはY方向に配列した表面
伝導型放出素子704の各列を入力信号に応じて、変調
するための不図示の変調信号発生手段が接続されてい
る。各電子放出素子に印加される駆動電圧は、当該素子
に印加される走査信号と変調信号の差電圧として供給さ
れる。
【0038】上記構成において、単純なマトリックス配
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
【0039】次に、単純マトリクス配置の電子源を用い
て構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に
基づいたテレビジョン表示を行うための駆動回路の構成
例について、図9を用いて説明する。図9において、1
001は表示パネル、1002は走査回路、1003は
制御回路、1004はシフトレジスタである。1005
はラインメモリ、1006は同期信号分離回路、100
7は変調信号発生器、Vx及びVaは直流電圧源であ
る。
【0040】このような構成をとり得る本発明の画像表
示装置においては、各電子放出素子に、容器外端子Do
x1乃至Doxm、Doy1乃至Doynを介して電圧
を印加することにより、電子放出が生ずる。高圧端子H
vを介してメタルバック805、あるいは透明電極(不
図示)に高圧(数kVから十数kV)を印加し、電子ビ
ームを加速する。加速された電子は、蛍光膜804に衝
突し、発光が生じて画像が形成される。
【0041】ここで述べた画像表示装置の構成例は一例
であり、本発明の技術思想に基づいて種々の変形が可能
である。入力信号については、NTSC方式に限られる
ものではなく、PAL,SECAM方式等や、これより
も多数の走査線からなるTV信号(例えば、MUSE方
式をはじめとする高品位TV)方式をも採用できる。
【0042】更に本発明は、はしご型配置の電子源を備
えた画像表示装置に適用することができる。これを図1
0及び図11を用いて説明する。
【0043】図10は、はしご型配置の電子源の一例を
示す模式図である。図10において、1100は電子源
基板、1101は電子放出素子である。1102(Dx
1〜Dx10)は、電子放出素子1101に接続する共
通配線である。電子放出素子1101は、基板1100
上に、X方向に並列に複数個配されている(これを素子
行と呼ぶ)。この素子行が複数個配されて、電子源を構
成している。各素子行の共通配線間に駆動電圧を印加す
ることで、各素子行を独立に駆動させることができる。
すなわち、電子ビームを放出させたい素子行には、電子
放出しきい値以上の電圧を、電子ビームを放出しない素
子行には、電子放出しきい値以下の電圧を印加する。各
素子行間の共通配線Dx2〜Dx9を、例えばDx2,
Dx3を同一配線とすることもできる。
【0044】図11は、はしご型配置の電子源を備えた
画像表示装置におけるパネルの構造の一例を示す模式図
である。1200はグリッド電極、1201は電子が通
過するための空孔、1202はDox1,Dox2,…
Doxmよりなる容器外端子である。1203は、グリ
ッド電極1200と接続されたG1,G2,…,Gnか
らなる容器外端子である。図11においては、図4、図
10に示した部位と同じ部位には、これらの図に付した
のと同一の符号を付している。ここに示した画像表示装
置と、図4に示した単純マトリックス配置の画像表示装
置の大きな違いは、電子源基板1110とフェースプレ
ート806の間にグリッド電極1200を備えているか
否かである。
【0045】グリッド電極1200は、表面伝導型電子
放出素子から放出された電子ビームを変調するものであ
り、はしご型配置の素子行と直交して設けられたストラ
イプ状の電極に電子ビームを通過させるため、各素子に
対応して1個ずつ円形の開口1201が設けられてい
る。グリッドの形状や設置位置は図10に示したものに
限定されるものではない。例えば、開口としてメッシュ
状に多数の通過口を設けることもでき、グリッドを表面
伝導型電子放出素子の周囲や近傍に設けることもでき
る。
【0046】容器外端子1202及びグリッド用紙外端
子1203は、不図示の制御回路と電気的に接続されて
いる。
【0047】本例の画像表示装置では素子行を1列ずつ
順次駆動(走査)していくのと同期してグリッド電極列
に画像の1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
【0048】このようなはしご型配置の電子源を備えた
画像表示装置の場合には、導電性スペーサを、グリッド
の電子通過孔(開口)のない領域上に配置し、前述の画
像表示装置の製造と同じようにして作製することができ
る。
【0049】本発明の画像表示装置は、テレビジョン放
送の表示装置、テレビ会議システムやコンピュータ等の
表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光プ
リンターとしての画像表示装置としても用いることがで
きる。
【0050】電子放出素子として平面型表面伝導型電子
放出素子を用い、単純マトリクス配置した電子源を用い
た画像表示装置を作製した例を図3,図18(a),図
12,図13,図14,図15を用いて示す。
【0051】電子源の一部の平面図を図12に示す。ま
た、図中A−A′断面図を図13に、製造手順を図14
及び図15に示す。ただし、図12、図13、図14、
図15において同じ符号は同じ部材を示す。
【0052】ここで1は基板、72はX方向配線(下配
線とも呼ぶ)、73はY方向配線(上配線とも呼ぶ)、
3は電子放出部を含む薄膜、2,3は素子電極、151
は層間絶縁層、152は素子電極3と下配線72と電気
的接続のためのコンタクトホールである。
【0053】次に製造方法を、図14及び図15に基づ
いて工程順に従って具体的に説明する。なお、以下の各
工程a〜hは図14及び図15(a)〜(h)に対応す
るものである。
【0054】工程−a 清浄化した青板ガラス上に厚さ0.5ミクロンのシリコ
ン酸化膜をスパッタ法で形成した基板1上に真空蒸着に
より、厚さ50オングストロームのCr、厚さ6000
オングストロームのAuを順次積層した後、ホストレジ
スト(AZ1370・ヘキスト社製)をスピンナーによ
り回転塗布し、ベークした後、ホトマスク像を露光、現
像して、下配線72のレジストパターンを形成し、Au
/Cr堆積膜をウエットエッチングして、所望の形状の
下配線72を形成した。
【0055】工程−b 次に、厚さ1.0ミクロンのシリコン酸化膜からなる層
間絶縁層151をRFスパッタ法により堆積した。
【0056】工程−c 工程bで堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホール1
52を形成するためのホトレジストパターンを作り、こ
れをマスクとして層間絶縁層151をエッチングしてコ
ンタクトホール152を形成した。エッチングはCF4
とH2 ガスを用いてRIE(Reactive Ion
Etching)法によった。
【0057】工程−d その後、素子電極2,3と素子電極間ギャップLとなる
べきパターンをホトレジスト(RD−2000N−41
・日立化成社製)で形成し、真空蒸着法により、厚さ5
0オングストロームのTi、厚さ1000オングストロ
ームのNiを順次堆積した。ホトレジストパターンを有
機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆積膜をリフトオフし、素
子電極間隔L1が3ミクロメーター、幅W1が300ミ
クロンの素子電極2,3を形成した。
【0058】工程−e 素子電極2,3の上に上配線73用のホトレジストパタ
ーンを形成した後、厚さ50オングストロームのTi、
厚さ5000オングストロームのAuを順次真空蒸着に
より堆積し、リフトオフにより不要の部分を除去して、
所望の形状の上配線73を形成した。
【0059】工程−f 次に、膜厚1000オングストロームのCr膜153を
真空蒸着により堆積・パターニングし、その上に有機P
d(ccp4230・奥野製薬(株)社製)をスピンナ
ーにより回転塗布し、300℃で10分間の加熱焼成処
理をした。また、こうして形成された主元素がPdの微
粒子からなる薄膜4の膜厚は100オングストローム、
シート抵抗値は5×104 Ω/□であった。なお、ここ
で述べる微粒子とは、上述したように、複数の微粒子が
集合した膜であり、その微細構造として、微粒子が個々
に分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに隣接、
あるいは、重なり合った状態(島状も含む)の膜を指
し、その粒径とは、上記状態で粒子形状が認識可能な微
粒子についての径をいう。
【0060】工程−g Cr膜153及び焼成後の薄膜4を酸エッチャントによ
りエッチングして所望のパターンを形成した。
【0061】工程−h コンタクトホール152部分以外にレジストを塗布して
パターンを形成し、真空蒸着により厚さ50オングスト
ロームのTi、厚さ5000オングストロームのAuを
順次堆積した。リフトオフにより不要の部分を除去する
ことにより、コンタクトホール152を埋め込んだ。以
上の工程によりフォーミング前の電子源基板71を作製
した。
【0062】次にフェースプレート側を以下に示すよう
に作製した。
【0063】まず、透明ガラス基板110の上に、通常
良く用いられる黒鉛を主成分とする材料を用いてストラ
イプ状に黒色体(ブラックストライプ105)を印刷法
により形成した。このブラックストライプの間隙部に各
色蛍光体をスラリー法で塗布して蛍光膜104を作製し
た。
【0064】次いで蛍光膜104の内側にマスク蒸着法
で0.2μmのAlのメタルバックパターンを形成し
た。メタルバックパターンは、当接部において、メタル
バック存在部分と非存在部分とからなるもので、位置関
係は図3及び図18(a)のパターンである。
【0065】次いで、このようにして形成したフェース
プレートに導電性スペーサの固定を行った。
【0066】本発明においては、図3(b)、(c)の
ように導電性スペーサは、幅0.25×長さ40×高さ
4mmのプレート状で、青板ガラス基材107の側面に
半導電膜108としてNiO及び上下面に導電膜109
としてAlが形成されている。導電性フィラー112に
は、平均粒径20μmのシリカ球表面にメッキ法により
Auを形成したものを用い、導電性フィラー112をフ
リットガラス粉末に対して20重量%混合し(導電性フ
リット粉末)、溶剤とバインダーを加えてペースト状に
したものをディスペンサーにより、導電性スペーサ当接
部に幅0.3mm、長さ40mmで塗布し、大気中で加
圧しながら440℃で10分以上焼成することにより、
導電性スペーサのフェースプレート103への電気的接
続及び機械的接続を行った。
【0067】続いて、多数の表面伝導型電子放出素子を
設けた基板をリアプレートとし、不図示の排気管を固定
した支持枠と、前記導電性スペーサを接合したフェース
プレートと、上記リアプレートとの接合部にフリットガ
ラスを塗布し、大気中で450℃で10分間保持し焼成
することで封着し、図4に示した画像表示装置と同様な
外囲器を作製した。なお、上記導電性スペーサとリアプ
レートとの接合は、前記上配線72と、接合するように
行い、フリットガラスとしては前記した導電性スペーサ
とフェースプレートとの接合に用いたものと同じものを
用いた。
【0068】フェースプレート806には、更に蛍光膜
104の導電性を高めるために、蛍光膜104の外面側
に透明電極(不図示)が設けられる場合もあるが、本実
施例ではメタルバック106のみで充分な導電性が得ら
れたので省略した。
【0069】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させなくてはいけないた
め、充分な位置合わせを行った。
【0070】以上のようにして完成した外囲器内の雰囲
気を充分な真空度に達した後、容器外端子Dx1乃至D
xmとDy1乃至Dynを通じ素子電極2,3間に電圧
を印加し、導電性薄膜をフォーミング処理することで電
子放出部を作製した。
【0071】フォーミング処理の電圧波形は、図16と
した。また、本実施例ではT1を1ミリ秒とし、T2を
10ミリ秒として、三角波の波高値を0.1Vステップ
で徐々に増加させてフォーミングを行った。フォーミン
グ処理中は同時にT2間に0.1Vの抵抗測定パルスを
挿入し抵抗を測定した。フォーミングの終了は抵抗測定
パルスでの測定値が約1MΩ以上になったときとして、
同時に素子への電圧印加を終了した。なお、排気はロー
タリーポンプを使用し排気管から排気し、約1×10-5
torr以下の真空雰囲気下で行った。
【0072】次に、波高値14V、パルス幅30マイク
ロ秒で、真空度2×10-5の真空度で、素子電流If、
放出電流Ieを測定しながら、活性化工程を行った。
【0073】以上のようにフォーミング工程、活性化工
程を行い、電子放出部を有する表面伝導型電子放出素子
74を作製した。
【0074】その後、イオンポンプ等のオイルを使用し
ないポンプ系の超高真空排気装置に切り換え、120℃
で充分な時間ベーキングし、安定加工を行った。ベーキ
ング後の真空度は1×10-6.5torr程度で、有機物
分圧は1×10-7.5torr程度であった。
【0075】更に排気管の封止を行う前に、外囲器全体
を真空排気しながら約130℃に加熱しながら脱ガスを
行った。
【0076】そして、5×10-7torr程度の真空度
で、排気管をガスバーナーで熱することで溶着し外囲器
の封止を行った。
【0077】最後に封止後の真空度を維持するために、
ゲッタ処理を行った。これは、封止を行う直前あるいは
封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等の加熱法によ
り、外囲器内の所定の位置(不図示)に配置されたゲッ
タを加熱し、蒸着膜を形成する処理である。ゲッタは通
常Ba等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用により、
真空度を維持するものである。
【0078】以上のように形成した外囲器に不図示の画
像表示用の駆動回路を取り付け、完成した本発明の画像
表示装置において、各電子放出素子には、容器外端子D
x1乃至DxmとDy1乃至Dynを通じ、電圧を印加
することにより、電子放出させ、高圧端子Hvを通じ、
メタルバックに5kVの高圧を印加し、電子ビームを加
速し、蛍光膜84に衝突させ、励起・発光させることで
画像を表示した。画像は均一に優れ安定した良質のもの
であった。
【0079】また、このようにして製造された画像表示
装置は、フェースプレートと導電性スペーサの電気的接
続の信頼性及び機械的接続の信頼性の双方を同時に満足
するものであり、電子ビーム軌道のずれが生じて蛍光体
の発光位置や発光形状の変化が生じてしまうことがな
く、耐大気圧支持も充分な画像表示装置であった。
【0080】(実施例1)当接部付近のメタルバックの
パターンとして図3(a)(リアプレート側からフェー
スプレート側を見た平面図)に示した形状とした画像表
示装置を作製した。
【0081】図3(a)において、101は破線で囲ま
れた導電性スペーサ当接部であり、102は実線で囲ま
れたメタルバックが存在しない領域である。本実施例で
は、導電性スペーサの寸法は、当接面がX1=40m
m、Y1=0.25mmで、高さが4mmであり、メタ
ルバックの存在しない領域はX2=30mmで、Y2=
0.15mmである。従って、101は当接部で102
の領域以外はメタルバックが存在する領域である。
【0082】図3(b)及び(c)は、それぞれ図3
(a)中のA−A′断面図、B−B′断面である。図3
(b)、(c)において、103はフェースプレート、
110はガラス基板、104は蛍光体(厚さ20〜30
μm)、105はブラックストライプまたはブラックマ
トリクス(ガラス質で厚さおよそ10μm)、106は
メタルバック(Alで厚さおよそ0.2μm)、120
は絶縁性基材107の側面に半導電膜108及び上下面
(端部)に導電膜109が形成された導電性スペーサ、
111は例えば導電体が表面に形成されたフィラー11
2を含む導電性フリットガラスである。
【0083】また、113はメタルバックの存在しない
領域(非発光部)に形成された溝部である。
【0084】本実施例では、溝部113のの深さdを5
μmとした。本実施例では、メタルバックを除去する際
にQスイッチ付きYAG第二高調波レーザー(波長53
2nm)を用い行った。具体的には、レーザーのQスイ
ッチ周波数は、10kHz、加工位置での平均レーザー
出力は0.5W(パルス幅約145ns)、ビーム形を
加工物表面で50μmの四角形となるようにし、往復走
査を行うことにより除去を行った。
【0085】このようにして製造された画像表示装置
は、フェースプレートと導電性スペーサの電気的接続の
信頼性及び機械的接続の信頼性の双方を同時に満足する
ものであり、電子ビーム軌道のずれが生じて蛍光体の発
光位置や発光形状の変化が生じてしまうことがなく、耐
大気圧支持も充分な画像表示装置であった。
【0086】本実施例では、メタルバック非存在部(非
発光部)に溝を形成した為、導電性フリットガラスとブ
ラックストライプ(またはブラックマトリクス)の接続
強度を増すことができ、フェースプレートと導電性スペ
ーサの機械的接続の信頼性をより向上させることができ
た。
【0087】メタルバック非存在領域(非発光部)に溝
部113を形成したので、溝部113の側面分だけ、導
電性フリットガラスとブラックストライプとの接着面積
が増大する。よって、導電性フリットガラスとブラック
ストライプとの機械的固定強度が増大する。
【0088】メタルバック存在部分及び非存在部分の2
つの領域の形成方法は一般的なパターン形成方法であれ
ばいずれも用いることができるが、例えばマスク蒸着法
や、ドライエッチング、レーザーエッチングなどを用い
ることができる。
【0089】また、メタルバック非存在部分の領域を形
成する際に生じる図3に記載された溝部113の深さ
は、ガラス基板表面(ブラックストライプまたはブラッ
クマトリクスの形成されていない側)から見た際の、ブ
ラックストライプまたはブラックマトリクスの透過率が
他の部分と同様であれば良い。
【0090】すなわち、スペーサのメタルバック非存在
部分との当接部を固定する導電性フリットガラスの塗布
厚さより薄く、ガラス基板上に形成されたブラックスト
ライプまたはブラックマトリクスを貫通して、ガラス基
板に到達しない深さであれば良い。
【0091】通常、溝の深さはブラックストライプまた
はブラックマトリクスの厚さ(スペーサ方向)の9/1
0以下、好ましくは1/2以下である。
【0092】また、本発明に求められるのは、スペーサ
の当接部内に必ずメタルバックが存在し、かつスペーサ
とメタルバックとの導通が十分に確保されていれば良い
ので、メタルバックの存在しない領域の形状及び、スペ
ーサの当接面の形状は図3、図18に示した様な矩形あ
るいは一部円形には限定されず、適宜選択できる。
【0093】また、当接部におけるメタルバックの非存
在部分と存在部分の面積の比率は、十分な導通と、強固
な接続が確保できる範囲で適宜選択することができる
が、通常は、非存在部分と存在部分の面積比が100:
1〜1:10、好ましくは10:1〜2:1である。
【0094】(実施例2)当接部付近のメタルバックの
パターンとして図18(b)(レアプレート側からフェ
ースプレート側を見た平面図)に示した形状とした以外
は実施例1と同様にして画像表示装置を作製した。
【0095】図18(b)において、101は破線で囲
まれた導電性スペーサ当接部であり、102は実線で囲
まれたメタルバックが存在しない領域である。本実施例
では、導電性スペーサの寸法は、実施例1と同一で当接
面がX1=40mm、Y3=0.25mmで、高さが4
mmであり、メタルバックが存在しない領域は、3箇所
ありそれぞれX3=10mm、Y1=0.3mmであ
り、それぞれの間隔はX4=5mmである。従って、1
01は当接部で102の領域以外は、メタルバックが存
在する領域である。
【0096】このようにして製造された画像表示装置
は、フェースプレートと導電性スペーサの電気的接続の
信頼性及び機械的接続の信頼性の双方を同時に満足する
ものであり、電子ビーム軌道のずれが生じて蛍光体の発
光位置や発光形状の変化が生じてしまうことがなく、耐
大気圧支持も充分な画像表示装置であった。
【0097】(実施例3)当接部付近のメタルバックの
パターンとして図18(c)(リアプレート側からフェ
ースプレート側を見た平面図)に示した形状とした以外
は実施例1と同様にして画像表示装置を作製した。
【0098】図18(c)において、101は波線で囲
まれた導電性スペーサ当接部であり、102は実線で囲
まれたメタルバックが存在しない領域である。本実施例
では、導電性スペーサの寸法は、実施例1と同一で当接
面がX1=40mm、Y1=0.25mmで、高さが4
mmであり、メタルバックが存在しない領域は、X5=
40mm、Y5=0.2mm(Y6=0.025mm)
である。従って、101は当接部で102の領域以外
は、メタルバックが存在する領域である。なお、本実施
例で、メタルバックのパターン形成は、まず全面にAl
を0.2μmの厚さで形成した後ドライエッチング法を
用いて、メタルバック不要部分を除去することで行っ
た。
【0099】このようにして製造された画像表示装置
も、フェースプレートと導電性スペーサの電気的接続の
信頼性及び機械的接続の信頼性の双方を同時に満足する
ものであり、電子ビーム軌道のずれが生じて蛍光体の発
光位置や発光形状の変化が生じてしまうことがなく、耐
大気圧支持も充分な画像表示装置であった。
【0100】(実施例4)当接部付近のメタルバックの
パターンとして図18(d)(リアプレート側からフェ
ースプレート側を見た平面図)に示した形状とした以外
は実施例1と同様にして画像表示装置を作製した。
【0101】図18(d)において、101は波線で囲
まれた導電性スペーサ当接部であり、102は実線で囲
まれたメタルバックが存在しない領域であり、それ以外
はメタルバックが存在する領域である。本実施例では、
導電性スペーサの寸法は、実施例1と同一で当接面がX
1=40mm、Y1=0.25mmで、高さが4mmで
ある。また、X6=9.88mm、X7=0.16m
m、Y7=0.3mm、φD=0.2mmである。な
お、図18(d)においてメタルバックが存在しない領
域は、本質的ではないが、上下左右対称である。
【0102】なお、メタルバックのパターンは実施例3
と同様にドライエッチング法を用いて、0.2μmのパ
ターンを形成した。
【0103】このようにして製造された画像表示装置
も、フェースプレートと導電性スペーサの電気的接続の
信頼性及び機械的接続の信頼性の双方を同時に満足する
ものであり、電子ビーム軌道のずれが生じて蛍光体の発
光位置や発光形状の変化が生じてしまうことがなく、耐
大気圧支持も充分な画像表示装置であった。
【0104】(実施例5)本実施例では、電子放出素子
として電界放出型を用いた。
【0105】図17に電界放出型電子放出素子の構造を
示す。同図において40は負電極、41は正電極であ
り、44はその先端を鋭角にした電子を放出させる電子
放出部、43は絶縁層である。このような構成において
正電極41と負電極40に電圧を印加すると電子放出部
44に電界が集中し電子放出部44より電子を放出す
る。本例の電界放出型電子放出素子においては、負電極
40、正電極44として厚さ1μmのAuを用い、電子
放出部44の先端角は45度、一画素に対応する電子放
出素子には100個の電子放出部44を持ち、絶縁層4
3として厚さ1μmのSiO2 を用いた。作製方法は、
AuとSiO2 はスパッタ法によって堆積させ、加工は
フォトリソグラフィ技術(エッチング、リフトオフ等の
加工技術も含む)によって行った。電界放出型電子放出
素子は実施例1の表面伝導型電子放出素子と入れ換え、
正電極41と負電極40をそれぞれ配線に接続し、その
他の構造、大きさは実施例1と同じであった。
【0106】更に電子放出素子の作製方法、真空排気方
法、排気後の圧力、加熱脱ガス、ゲッタフラッシュ、排
気管の封じ切りを実施例1と同様に行い画像表示装置を
作製した。ただし、スペーサの高さ(フェースプレート
とリアプレート間隔)を1mmとした。外部駆動回路
(不図示)とをそれぞれフラットケーブル(不図示)で
繋ぎ、画像電気信号を本電界放出型電子放出素子に送
り、同時に蛍光体とメタルバックに高圧電源(不図示)
より1kV印加して画像を表示した。本例においても優
れた画像を表示し得た。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、フェースプレート
と導電性スペーサの当接部が、メタルバックが存在する
領域と存在しない領域からなり、導電性スペーサがフェ
ースプレートと導電性フリットガラスを介して接続され
ていることより、メタルバックの非存在部分(非発光
部)では、導電性スペーサと強度(密着力)の高いブラ
ックストライプとの接続となるので、機械的強度の信頼
性が高く、メタルバックが存在部分では、電気的接続が
垂直方法で行われるために電気的接続の信頼性が高い。
即ち本発明によれば、フェースプレートと導電性スペー
サの電気的接続の信頼性及び機械的接続の信頼性の双方
を同時に満足する。従って、電子ビーム軌道のずれが生
じて蛍光体の発光位置や発光形状の変化が生じることが
なく、耐大気圧支持も充分な画像表示装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像表示装置の断面図である。
【図2】従来の画像表示装置の当接部の平面図及び断面
図である。
【図3】本発明のフェースプレートと導電性スペーサと
の当接部の平面図と断面図である。
【図4】本発明の画像表示装置の1例の断面図である。
【図5】蛍光膜の一例を示す模式図である。
【図6】本発明に用いられる平面型表面伝導型電子放出
素子の模式図である。
【図7】本発明に用いられる垂直型表面伝導型電子放出
素子の模式図である。
【図8】本発明に用いられるマトリクス配置型の電子源
基板の一例を示す模式図である。
【図9】画像表示装置にNTSC方式のテレビ信号に応
じて表示を行う為の駆動回路の一例を示すブロック図で
ある。
【図10】本発明に用いられる梯子配置型の電子源基板
の一例を示す模式図である。
【図11】本発明の画像表示装置の表示パネルの一例を
示す模式図である。
【図12】本発明で用いられる電子源基板の模式図であ
る。
【図13】本発明の電子源基板の断面図である。
【図14】本発明の電子源基板の製造工程図である。
【図15】本発明の電子源基板の製造工程図である。
【図16】本発明に用いられる平面型表面導電型電子放
出素子の製造に際して採用できる通電フォーミング処理
における電圧波形の一例を示す模式図である。
【図17】本発明に用いられる電界放出型電子放出素子
である。
【図18】本発明の当接部の平面図である。
【符号の説明】
101 当接部 102 メタルバック非存在部分 103、806 フェースプレート 104、804 蛍光体 105、803 ガラス基板 106、805 メタルバック 107 絶縁性基材 108 半導電膜 109 導電膜 111 導電性フリットガラス 112 導電性フィラー 113 溝部 120 導電性スペーサ 702 X方向配線 703 Y方向配線 704 表面伝導型電子放出素子 801 リアプレート 802 支持枠 807 高圧端子 808 外囲器 901 黒色部材 902 蛍光体

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外囲器内に、電子放出素子と、発光部材
    と、該発光部材間に配置された非発光部材と、該発光部
    材の表面及び該非発光部材表面の一部が露出するように
    該非発光部材の表面に配置されたメタルバックと、該非
    発光部材表面が露出した部分及び該非発光部材の表面に
    メタルバックが配置された部分に導電性接着部材を介し
    て接着及び電気接続された導電性支持部材と、を有する
    画像表示装置において、 前記非発光部材表面が露出した部分が、凹凸形状である
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記電子放出素子が基板上に形成され、
    前記支持部材のメタルバックに当接している側とは反対
    側の端部が該基板と当接している請求項1に記載の画像
    表示装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材のメタルバックに当接して
    いる側とは反対側の端部が、前記基板上に形成された電
    極と当接している請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記電極が、電子放出素子を駆動するた
    めの配線である請求項3記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記基板が前記外囲器の一部で構成され
    ている請求項2〜4のいずれかに記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記凹凸の深さが、前記支持部材とメタ
    ルバックとの当接部を接着する前記接着部材の厚さ及
    び、前記非発光部材の厚さより薄い請求項1〜5のいず
    れかに記載の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記非発光部材がブラックストライプま
    たはブラックマトリクスである請求項1〜6のいずれか
    に記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 蛍光体が前記外囲器の面内上に形成さ
    れ、更にその上に前記メタルバックが形成されている請
    求項1〜7のいずれかに記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記支持部材が、導電体または半導体で
    構成される請求項1〜8のいずれかに記載の画像表示装
    置。
  10. 【請求項10】 前記支持部材が、絶縁性基材表面を導
    電体及び/または半導体で被覆したものである請求項1
    〜9のいずれかに記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】 前記支持部材の全体が、すべて導電体
    または半導体で構成されている請求項1〜10のいずれ
    かに記載の画像表示装置。
  12. 【請求項12】 前記接着部材が導電性を有するフリッ
    トガラスである請求項1〜11のいずれかに記載の画像
    表示装置。
  13. 【請求項13】 前記電子放出素子が前記基板上に複数
    個配列形成されている請求項1〜12のいずれかに記載
    の画像表示装置。
  14. 【請求項14】 前記電子放出素子が前記基板上に複数
    個マトリクス状に配列形成されている請求項13のいず
    れかに記載の画像表示装置。
  15. 【請求項15】 前記電子放出素子が表面伝導型電子放
    出素子である請求項1〜14のいずれかに記載の画像表
    示装置。
  16. 【請求項16】 前記電子放出素子が電界放出型電子放
    出素子である請求項1〜14のいずれかに記載の画像表
    示装置。
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