JPH10188357A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH10188357A
JPH10188357A JP8356897A JP35689796A JPH10188357A JP H10188357 A JPH10188357 A JP H10188357A JP 8356897 A JP8356897 A JP 8356897A JP 35689796 A JP35689796 A JP 35689796A JP H10188357 A JPH10188357 A JP H10188357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
optical recording
substrate
curable resin
ultraviolet curable
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8356897A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Koyama
栄二 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
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Publication of JPH10188357A publication Critical patent/JPH10188357A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリカーボネート基板との接着性に優れ且つ
吸湿性が低い接着剤を用いて貼り合わせ型光記録媒体を
構成する。 【解決手段】 2枚のポリカーボネート基板1a,1bを反
射層5を介して紫外線硬化樹脂3で貼り合わせた光記録
媒体10である。紫外線硬化樹脂3はフェノキシ基含有化
合物、例えば、フェノキシエチルアクリレートモノマー
を用いて構成する。 【効果】 樹脂硬化後の基板の吸湿変形が低減され、ポ
リカーボネート基板との接着性に優れるため、DVD等
の貼り合わせ型光記録媒体に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2枚のプラスチック
基板を紫外線硬化樹脂からなる接着剤により貼り合わせ
てなる光記録媒体に関し、さらに詳細にはポリカーボネ
ート基板の接着に好適な紫外線硬化樹脂を用いて形成さ
れた光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CDやCD−ROMよりも一層高
い記憶容量を有する光記録媒体としてデジタル・バーサ
タイル・ディスク(Digital Versatile Disc:デジタ
ル・ビデオ・ディスクとも呼ばれ、以下、DVDと略す
る)が開発されている。DVDは2枚のポリカーボネー
ト等のプラスチック基板を貼り合わせた構造を有してお
り、基板の貼り合わせには接着剤が使用される。従来の
貼り合わせ構造を有する光記録媒体、例えば、両面接着
構造の光ディスクの基板の貼り合わせには接着剤として
紫外線硬化樹脂が使用されてきた。かかる紫外線硬化樹
脂は、プラスチック基板との接着性を高めるためOH基
等の極性基を含むモノマーを多量に添加したものが用い
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
極性基を含むモノマーを主成分とする紫外線硬化樹脂は
吸湿性が高く、しかも基板の厚みがわずか0.6mmし
かないため、紫外線照射による硬化後に基板が変形しや
すいという問題があった。特に、DVDや貼り合わせ構
造の光ディスクの機械的特性は記録密度の向上に伴って
厳しくなっており、かかる吸湿変形を一層低減する必要
がある。
【0004】本発明の目的は、プラスチック基板、特に
ポリカーボネート基板との接着性に優れ且つ吸湿性が低
い接着剤を用いて構成された光記録媒体を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、2枚の
ポリカーボネート基板を貼り合わせた構造を有する光記
録媒体において、上記2枚の基板間にフェノキシ基含有
化合物を含む紫外線硬化樹脂層が形成されていることを
特徴とする光記録媒体が提供される。
【0006】本発明の光記録媒体を構成するフェノキシ
基含有化合物を含む紫外線硬化樹脂は従来使用されてい
た紫外線硬化樹脂に比べて極性が低い分子で構成されて
いるため、紫外線硬化後の樹脂の吸湿変形が低減され
る。また、フェノキシ基含有化合物を含む紫外線硬化樹
脂はポリカーボネート基板との接着性に優れる。
【0007】本発明の光記録媒体において、フェノキシ
基含有化合物を含む紫外線硬化樹脂は、両面接着型等の
貼り合わせ構造を有する光記録媒体のポリカーボネート
基板の接着剤として使用することができ、また、基板表
面上に形成された情報パターンとは別に情報パターンが
形成された紫外線硬化樹脂層を有するDVD等の光記録
媒体における紫外線樹脂層としても使用することができ
る。
【0008】本発明の光記録媒体の紫外線硬化樹脂に用
いられるフェノキシ基含有化合物は、フェノキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシ3−フェノキシ2−プロ
ピルアクリレート等のフェノキシアルキルアクリレート
が好ましい。
【0009】本発明の光記録媒体に用いられる上記紫外
線硬化樹脂はポリカーボネート基板との接着性が良好で
あること及び耐熱性、耐薬品性に優れているという理由
からアクリル系樹脂またはエポキシ系樹脂であることが
好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光記録媒体を発明
の実施の形態及び実施例により説明する。
【0011】実施例1 フェノキシ基を有する化合物としてフェノキシエチルア
クリレート(共栄社化学製PO−A)10重量部、ジシ
クロペンタジエニルジアクリレート(共栄社化学製DC
PA)20重量部、イソボルニルメタクリレート(共栄
社化学製IBX)70重量部に、重合開始剤(チバガイ
ギー社製Irgacur-184)2重量部と、シランカップリン
グ剤(KBM505,信越シリコーン社製)2重量部とを加え
て混合することによって、基板貼り合わせ用紫外線硬化
樹脂を調製した。
【0012】図1に示したような構造を有する貼り合わ
せ構造の光ディスク(DVD)10を製造するために、
片面にプリフォーマットパターンが形成された内径15
mm、外径120mm、厚さ0.6mmの2枚のポリカ
ーボネート基板1a、1bをそれぞれ用意し、1枚の基
板1aのプリフォーマットパターンが形成された面2a
上に、スパッタリングにより反射膜としてのアルミ膜5
を100nmの厚さに形成した。
【0013】次いで、アルミ反射膜5が形成されたポリ
カーボネート基板1aのアルミ膜5上に前述のように調
製した紫外線硬化樹脂3を厚さ約30μmでスピンコー
ティングにより塗布した。そして、もう一方のポリカー
ボネート基板1bのプリフォーマットパターンが形成さ
れた面2bを紫外線硬化樹脂5上に配置し、紫外線を照
射して2枚の基板を貼り合わせた。こうして貼り合わせ
構造を有する光ディスク10を作製した。
【0014】実施例2 フェノキシエチルアクリレートを20重量部、ジシクロ
ペンタジエニルジアクリレートを30重量部、イソボル
ニルメタクリレートを50重量部とした以外は、実施例
1と同様にして紫外線硬化樹脂を調製し、貼り合わせ型
の光ディスクを作製した。
【0015】実施例3 フェノキシエチルアクリレート10重量部の代わりに2
−ヒドロキシ3−フェノキシ2−プロピルアクリレート
(共栄社化学製M600−A)40重量部を用い、ジシ
クロペンタジエニルジアクリレートを30重量部、イソ
ボルニルメタクリレートを30重量部とした以外は、実
施例1と同様にして紫外線硬化樹脂を調製し、貼り合わ
せ型の光ディスクを作製した。
【0016】実施例4 2−ヒドロキシ3−フェノキシ2−プロピルアクリレー
トを70重量部、ジシクロペンタジエニルジアクリレー
トを30重量部とし、イソボルニルメタクリレートを用
いなかった以外は、実施例3と同様にして紫外線硬化樹
脂を調製し、貼り合わせ型の光ディスクを作製した。
【0017】比較例1 フェノキシエチルアクリレート及びイソボルニルメタク
リレートの代わりに、ヒドロキシメチルメタクリレート
(共栄社化学製HO)80重量部を用いた以外は、実施
例1と同様にして紫外線硬化樹脂を調製し、貼り合わせ
型の光ディスクを作製した。
【0018】比較例2 フェノキシエチルアクリレートの代わりにヒドロキシメ
チルメタクリレート65重量部を用い、イソボルニルメ
タクリレートを20重量部、ジシクロペンタジエニルジ
アクリレートを15重量部とした以外は、実施例1と同
様にして紫外線硬化樹脂を調製し、貼り合わせ型の光デ
ィスクを作製した。
【0019】比較例3 フェノキシエチルアクリレートの代わりにヒドロキシメ
チルメタクリレート55重量部を用い、ジシクロペンタ
ジエニルジアクリレートを20重量部、イソボルニルメ
タクリレートを25重量部とした以外は、実施例1と同
様にして紫外線硬化樹脂を調製し、貼り合わせ型の光デ
ィスクを作製した。
【0020】[引き剥がし試験]実施例1〜4及び比較
例1〜3で製造した光ディスクについて、引張り試験器
(東洋精機社製ストログラフM)を用いて光ディスクを
構成する2枚のポリカーボネート基板が互いに離れる方
向に加重をかけて基板の剥離または破壊状況を調べた。
結果を表1に示す。表1中、ポリカーボネート基板自体
が材料破壊したときを○とし、基板と接着剤との界面で
剥離したときを×で表示して評価した。
【0021】上記比較例1〜3に用いたモノマー材料の
うちヒドロキシメチルメタクリレートは接着性の高い材
料として知られているが、比較例1〜3ではこれを含ん
でいるにもかかわらず界面剥離が生じている。これに対
して、実施例においてフェノキシ基を含むモノマー材料
で構成した紫外線樹脂を用いた光ディスクでは界面剥離
が生じないため、優れた接着力であることがわかる。フ
ェノキシ基を含むモノマー材料を添加した系でポリカー
ボネート基板に対する接着性が高くなる理由は明らかで
はないが、ポリカーボネートとの相溶性などが関係して
いると考えられる。
【0022】[耐久性試験]また、実施例1〜4及び比
較例1〜3において基板の接着後の変形について、60
℃、90%RHの高温高湿度環境に100時間放置する
ことによって観測したところ、100時間放置後も傾き
角の変化は0.2度以下と小さく、実用上支障のない水
準であった。
【0023】上記実施例ではポリカーボネート基板の貼
り合わせ用接着剤として紫外線硬化樹脂を使用する例に
ついて説明してきたが、接着剤に限定されず光記録媒体
を構成する任意の構成部分に使用することができる。例
えば、図2に示した4層構造のDVDにも適用すること
ができる。図2に示したDVD20は次のようにして製
造することができる。ポリカーボネート基板20aのプ
リフォーマットパターンが形成された面23上に半透明
誘電膜24aを介して紫外線硬化樹脂21aを積層し、
紫外線硬化樹脂層21aの上面25上に別の情報パター
ンを転写した後、紫外線を照射して硬化させる。次い
で、情報パターンが形成された面25の上にスパッタリ
ング等によりアルミ反射膜5aを形成する。基板20b
上にも同様にして半透明誘電膜24b、情報パターン形
成面27を有する紫外線硬化樹脂21b及びアルミ反射
膜5bを積層し、両方の積層体を、例えば、2液型エポ
キシ接着剤のような接着剤22を介して図2に示したよ
うに接着する。ここで、紫外線硬化樹脂層21a、21
bとして上記の実施例1〜4で示したような樹脂を使用
することができ、それによってポリカーボネート基板2
0a、20bとの接着性が良好となり且つ基板の吸湿変
形を防止することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の光記録媒体は基板の貼り合わせ
等に使用される紫外線硬化剤としてフェノキシ基を含む
モノマー材料を使用しているために、良好な接着性を維
持しつつ基板の貼り合わせ後の吸湿変形が抑制される。
従って、DVD等の貼り合わせ構造の高密度光記録媒体
に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で作製した貼り合わせ構造を有
する光ディスクの概略断面図である。
【図2】4つの情報パターン面を備えたDVDの概略断
面図である。
【符号の説明】
1a、1b ポリカーボネート基板 3 接着剤層 5 アルミ反射層 20a,20b ポリカーボネート基板 23,25,27,29 情報パターン面 24a、24b 半透明誘電膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のポリカーボネート基板を貼り合わ
    せた構造を有する光記録媒体において、 上記2枚の基板間にフェノキシ基含有化合物を含む紫外
    線硬化樹脂層が形成されていることを特徴とする光記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 上記2枚のポリカーボネート基板が上記
    フェノキシ基含有化合物を含む紫外線硬化樹脂により接
    着されていることを特徴とする請求項1に記載の光記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 プリフォーマットパターンが形成された
    上記フェノキシ基含有化合物を含む紫外線硬化樹脂層が
    上記2枚のポリカーボネート基板間に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記フェノキシ基含有化合物がフェノキ
    シアルキルアクリレートであることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか一項に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記紫外線硬化樹脂がアクリル系樹脂及
    びエポキシ系樹脂の一方であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の光記録媒体。
JP8356897A 1996-12-25 1996-12-25 光記録媒体 Withdrawn JPH10188357A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013067053A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Toshiba Corp 転写型保護層、転写型保護層の製造方法、個人認証媒体、及び個人認証媒体の製造方法

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JP2013067053A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Toshiba Corp 転写型保護層、転写型保護層の製造方法、個人認証媒体、及び個人認証媒体の製造方法

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