JPH10188162A - 補償式火災感知器 - Google Patents
補償式火災感知器Info
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- JPH10188162A JPH10188162A JP34618796A JP34618796A JPH10188162A JP H10188162 A JPH10188162 A JP H10188162A JP 34618796 A JP34618796 A JP 34618796A JP 34618796 A JP34618796 A JP 34618796A JP H10188162 A JPH10188162 A JP H10188162A
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Abstract
電圧比較器とで定温機能および差動機能を兼ね備えた補
償式の熱感知器火災感知器を提供することである。 【解決手段】 周囲の温度を感知して、感知した温度が
基準値に達するか或いは急上昇した場合に火災を検出す
る補償式火災感知器1である。そして、周囲の温度によ
り抵抗が変化する感熱素子THと、この感熱素子THの
抵抗の変化により出力電圧を変化させる熱感知手段4a
と、前記出力電圧を入力し該出力電圧の変化を遅らせて
出力する遅延手段5bと、前記熱感知手段4aからの出
力電圧と前記遅延手段5bを介した出力電圧とを比較す
る電圧比較手段10と、前記熱感知手段4aからの出力
電圧が所定値に達した場合に前記遅延手段5bから出力
される電圧をほぼ一定に保持する保持手段5cとを備え
ている。
Description
より、周囲の温度を感知して、感知した温度が基準値に
達するか或いは急上昇した場合に火災を検出する補償式
火災感知器に関する。
度が基準値に達するか或いは急上昇した場合に火災を検
出する補償式火災感知器として、特開昭63−1841
95号公報に開示の熱感知器や、特開平4−30209
6号公報に開示の補償式熱感知器などがある。
示の熱感知器は、周囲の温度を感知する感熱素子とし
て、それぞれ特性(熱時定数)の異なる2個のサーミス
タを用いており、これら2個のサーミスタの抵抗変化に
より、定温機能と差動機能との2つの機能を合わせもっ
た補償式の火災感知器を実現している。
の補償式熱感知器は、1つの感熱素子と、この感熱素子
による電圧の変化を異なった形式で比較する2つの電圧
比較器とを備えており、一方の電圧比較器で基準電圧と
の比較を行い、他方の電圧比較器で時系列的な電圧比較
を行うようにしている。
知器のように2個の感熱素子を用いる場合、感熱素子の
特性(熱時定数)が感熱素子の配置に依存するため、感
知器全体の構造設計が複雑になるという問題があった。
特に2個の感熱素子の配置設計が複雑であった。
の電圧比較器(例えばコンパレーター)を用いる場合、
電圧比較に関わる設定を2つの電圧比較器それぞれにつ
いて行う必要があり、その設定調整が繁雑であった。ま
た、電圧比較器を2つ用いるためコスト的にも高くなっ
ていた。
1つの感熱素子と1つの電圧比較器とで定温機能および
差動機能を兼ね備えた補償式の熱感知器を提供すること
を目的とする。
め、請求項1記載の発明は、周囲の温度を感知して、感
知した温度が基準値に達するか或いは急上昇した場合に
火災を検出する補償式火災感知器において、周囲の温度
により抵抗が変化する感熱素子と、この感熱素子の抵抗
の変化により出力電圧を変化させる熱感知手段と、前記
出力電圧を入力し該出力電圧の変化を遅らせて出力する
遅延手段と、前記熱感知手段からの出力電圧と前記遅延
手段を介した出力電圧とを比較する電圧比較手段と、前
記熱感知手段からの出力電圧が所定値に達した場合に前
記遅延手段から出力される電圧をほぼ一定に保持する保
持手段と、前記電圧比較手段による比較の結果に基づき
火災を検出する火災検出手段とを備えた構成とした。
手段から出力される電圧は2つに分岐され、1つは直接
電圧比較手段に入力され、1つは遅延手段を介して電圧
比較手段に入力される。周囲の温度により感熱素子の抵
抗が変化すると、熱感知手段の出力電圧も変化し、この
出力電圧の変化が上記2つの経路でそれぞれ電圧比較手
段に入力され、電圧比較手段において、上記出力電圧の
変化が即時のものと遅延されたものとで比較される。そ
して、この比較の結果に基づいて火災検出手段が火災を
検出する。つまり、温度が急激に変化した場合、熱感知
手段の出力電圧も急激に変化するため、電圧比較手段で
の電圧の比較結果は大きな電圧差となる。それゆえ、火
災検出手段により温度が急激に変化したことの検出が可
能となる。即ち、差動式の機能が実現できる。また、通
常時(温度が所定値に達するまで)において、熱感知手
段からの出力電圧は遅延手段を介して遅延されている
が、この出力電圧が所定値に達した場合(温度が所定値
に達した場合)、保持手段の作用によって遅延手段から
出力される電圧値がほぼ一定に固定される。それによ
り、電圧比較手段では熱感知手段の出力電圧と上記固定
された電圧とで比較が行われる。つまり、温度がなだら
かに上昇して上記所定値に達し、更になだらかに上昇し
た場合、電圧比較手段では固定電圧との比較が行われる
ため、その比較結果は大きな電圧差となる。それゆえ、
火災検出手段により温度が所定値を超えたことの検出が
可能となる。即ち、定温式の機能が実現できる。従っ
て、1個の感熱素子と1個の電圧比較手段とを使用して
定温式および差動式の機能が実現できることとなり、感
熱素子が1個で良いことから、感知器全体の構造を単純
化でき、また、電圧比較手段が1個で足りることから、
電圧比較に関わる設定を1つの電圧比較手段についての
み行えば良く、その設定調整の手間を比較的少なくでき
ると共に、コストの低減を計ることが出来る。
償式火災感知器において、前記遅延手段には、所定の時
定数を有し入力された電圧の変化を遅延して出力する時
定数回路が設けられ、前記保持手段は、前記熱感知手段
の出力電圧が所定値に達した場合に前記遅延手段の時定
数を無限大にするという構成とした。
1記載の遅延手段および保持手段を容易に構成すること
が出来る。
して、抵抗およびコンデンサを接続した積分回路などを
用いることが出来る。上記保持手段は、オン/オフ可能
なスイッチ素子により電圧値が所定値に達した場合に上
記積分回路の抵抗を絶縁させるようにして構成可能であ
る。なお、遅延手段や保持手段は、上記の構成に限られ
ず、下記にも示すように種々の構成が可能である。
償式火災感知器において、前記熱感知手段が、温度が上
昇した場合に出力電圧を正負の一方の方向に変化させる
と共に、温度が下降した場合に出力電圧を正負の他方の
方向に変化させ、前記遅延手段が、温度上昇に対応する
前記出力電圧の変化に対して遅延を及ぼし、温度下降に
対応する出力電圧の変化に対して遅延を及ぼさない構成
とした。
上昇する場合には、遅延手段を介して電圧が遅延される
ので、上記電圧比較手段による電圧の比較が時間を隔て
た2点間の比較となって、温度の急上昇の検出が可能と
なる。即ち、差動式の機能は実現される。一方、温度が
下降する場合には、遅延手段を介しても電圧が遅延され
ないので、温度が急下降した場合、電圧比較手段による
比較の結果は大きくならない。従って、電圧比較手段と
して電圧差の絶対値のみ検出できれば、温度の急上昇が
検出可能となるため、電圧比較手段あるいは火災検出手
段の構成を単純化することが出来る。また、温度が下降
した場合、遅延手段を介した電圧も即時に変化してその
温度に対応した電圧になるので、例えば、何らかの作用
で一旦温度が下がった後に温度が急上昇した場合でも、
その急上昇を検出しやすくなる。つまり、不必要な温度
の下降に対する検出を行わない代りに、温度の上昇に対
する検出をより敏感かつ確実に行わせることが出来る。
償式火災感知器において、前記遅延手段が、入力端子か
ら出力端子にかけて一方向のみに電流を流す整流素子
と、前記出力端子とグラウンド間に介設された抵抗と、
この抵抗に並列接続され該抵抗と共に時定数回路を構成
するコンデンサーとからなる構成とした。
も単純な構成で請求項3記載の発明を実現できる。即
ち、整流素子に対して順方向に電圧が印加されるように
入力電圧が変化した場合、常に整流素子はオン状態とな
るので、入力端子から出力端子にかけて、電圧降下はあ
るとしても、電圧の変化は即時に伝わる。一方、整流素
子に対して逆方向に電圧が印加されるように入力電圧が
変化した場合、整流素子はオフ状態となるので、並列接
続された抵抗とコンデンサーとが時定数を持つ閉回路と
なる。従って、入力端子から出力端子にかけて電圧の変
化が時定数ぶん遅延されることになる。つまり、温度上
昇の場合に整流素子に対して逆方向に電圧が印加される
ようにし、温度下降の場合に順方向に印加されるように
することで、温度上昇の出力電圧の変化に対して遅延を
及ぼし、温度下降の出力電圧の変化に対して遅延を及ぼ
さないようにすることが出来る。
にかけて一方向のみに電流を流せば良く、その方向は順
方向あるいは逆方向でも構成可能である。コンデンサー
は、抵抗と共に時定数回路を構成するため比較的容量の
大きなものとなる(ノイズフィルター用のコンデンサー
は含まれない。)。また、請求項3記載の遅延手段は、
上記の構成に限られるものでなく、様々に設計変更可能
である。
れかに記載の補償式火災感知器において、前記保持手段
が、電圧保持の基準となる基準電圧を生成する基準電圧
生成部と、この基準電圧生成部と前記遅延手段とを接続
して前記遅延手段の出力側に所定の電圧を供給する電圧
供給線と、前記遅延手段の整流素子より出力側の電圧が
前記基準電圧に達しない場合に前記電圧供給線を断絶さ
せ、前記遅延手段の整流素子より出力側の電圧が前記基
準電圧に達した場合に前記電圧供給線を接続させるスイ
ッチ素子とを備えた構成とした。
手段から出力される出力電圧が所定値に達した場合に、
上記保持手段により確実に前記遅延手段から出力される
電圧をほぼ一定に保持することが出来る。
グランド間に抵抗を配設し、所定の分圧位置を基準電圧
を生成する箇所とすることで、もっとも単純に構成可能
である。なお、電圧が供給される側のインピーダンスを
高めておくことで、基準電圧生成部から電圧を供給して
も供給電流による電圧降下が抑えられ、ほぼ一定の電圧
を供給することが出来る。スイッチ素子は、例えば、整
流素子(ダイオード)などを用いれば単純に構成可能で
ある。なお、保持手段は、上記の構成に限られるもので
なく、種々の設計変更が可能である。
いて、図1〜図3の図面を参照しながら説明する。図1
は、この発明の実施の形態である補償式火災感知器1の
回路構成を示すブロック図、図2は、図1における定電
圧及び温度検出回路4の一部、並びに、温度差出力回路
5の回路構成を示すブロック図である。
度が基準値を超えた場合に火災を検出する定温式の機能
と、温度が急上昇した場合に火災を検出する差動式の機
能とを兼ね備えた補償式の感知器で、各回路に安定した
電源を供給する電源回路2や、感知器の試験を行う際に
機能する試験回路3、並びに、定電圧及び温度検出回路
4、温度差出力回路5、作動判定回路6、および、表示
回路7等から構成される。
感知器回線を介して複数の感知器が直列に接続されるも
ので、端子L,Cに受信機側から伸びた感知器回線が接
続され、端子L0,Cに後続の火災感知器に伸びる感知
器回線が接続される。上記の感知器回線は、火災感知器
1に電源を供給する電源線と、火災感知器1から火災の
感知を示す火災信号が送られるための信号線とを兼ねて
おり、火災監視時において、端子Lと端子C(グラン
ド)との間には所定の電圧が印加されている。
度差出力回路5や作動判定回路6に供給する定電圧回路
や、温度変化を電圧変化に変換する熱感知回路(図2)
4aから構成される。図2に示すように、この熱感知回
路4aは、抵抗R1,R2、および、感熱素子としての
サーミスタTH等からなり、感知器周囲の温度変化によ
りサーミスタTHの抵抗が変化して出力線N2に出力さ
れる電圧を変化させるようになっている。ここでは、温
度が上昇する場合に出力線N2の電圧が低下し、温度が
下降する場合に出力線N2の電圧が高くなるようになっ
ている。
に、即時回路5a、遅延回路5b、保持回路5c、電圧
比較手段としてのコンパレーター10等から構成され、
熱感知回路4aから出力される電圧と、この電圧を遅延
手段により時定数分遅らせた電圧とを比較して、その差
を電圧として出力線N3から出力するようになってい
る。
電圧は、分岐されて即時回路5aと遅延回路5bとに入
力され、コンパレーター10では、即時回路5aの接点
Pに出力される電圧と、遅延回路5bの接点Qに出力さ
れる電圧とが比較される。なお、接点Qとコンパレータ
ー10との間には抵抗R5が接続されているが、これは
差動増幅回路を形成するために接点Pとコンパレーター
10との間に接続された抵抗R9の抵抗値と揃えるため
接続されたもので、これによりコンパレーター10では
接点Pと接点Qとの電圧を正確に比較することができ
る。
3,R4から構成され、熱感知回路4aから出力された
電圧を即時に接点Pに出力すると共に、この電圧を接点
Pからコンパレーター10に出力するようになってい
る。この即時回路5aのインピーダンス(或いは抵抗)
は、熱感知回路4aより十分大きく設定されており、熱
感知回路4aの出力電圧が、即時回路5aに流れる電流
によって影響をほとんど受けないようになっている。演
算増幅器IC1はこのインピーダンス変換のために用い
られている。コンデンサーC1はノイズ吸収用のもので
ある。
された電圧を、温度の上昇に対応する電圧変化に対して
遅延を及ぼし、温度の下降に対応する電圧変化に対して
遅延を及ぼさない機能を有すもので、整流素子としての
ダイオードD1、時定数τを有する時定数回路を構成す
る抵抗R5,R6およびコンデンサーC2等から構成さ
れる。このコンデンサーC2は、例えばセラミックコン
デンサーなどの容量の大きなものである。
が下降して出力線N2の電圧が高くなると、ダイオード
D1はオン状態となって接点Qに即時に電圧の変化が出
力される。一方、温度が上昇して出力線N2の電圧が低
くなると、ダイオードD1がオフ状態となり、抵抗R
5,R6とコンデンサーC2とで閉回路が形成されて時
定数を有する時定数回路となる。従って、出力線N2の
電圧の低下は即時に接点Qに出力されず、時定数分遅れ
て出力される。
は抵抗値)は、熱感知回路4aや保持回路5cのものよ
り十分大きく設定されており、熱感知回路4aや保持回
路5cから出力される電圧が、遅延回路5bへ流れる電
流によって影響を受けないようになっている。
る抵抗R7,R8と、スイッチ素子としてのダイオード
D2とから構成される。この保持回路5cによれば、抵
抗R7,R8の分圧により基準電圧が生成される一方、
この基準電圧より遅延回路5bの接点Qの電圧が高い場
合は、ダイオードD2がオフ状態となるので、遅延回路
5bに作用を及ぼさないが、温度が上昇して接点Qの電
圧が基準電圧に達した場合に、ダイオードD2がオン状
態となって、遅延回路5bの接点Qの電圧をほぼ基準電
圧に保持するようになっている。基準電圧は、温度が公
称定温付近になった時に接点Qに出力される電圧とほぼ
同一になるように設定される。
点Pに出力される電圧と、遅延回路5bの接点Qに出力
される電圧とを比較して、その差を電圧として作動判定
回路6に出力するようになっている。コンパレーター1
0に入力される電圧は、入力されるまでに抵抗等を介し
て電圧が変動したり遅延するため、コンパレーター10
の電圧比較の結果が所定の特性になるように設定する必
要があり、それら設定は例えば実験データなどに基づい
て調整される。この作業は繁雑であり、この点からも電
圧比較手段の数を減らすことが要求される。
ンパレーター10から出力された電圧に基づき火災発生
か否かを判定する火災検出手段を構成しており、火災発
生を判定した場合に表示回路に作動信号を送るようにな
っている。具体的には、コンパレーター10から基準値
以上の電圧が入力された場合に(温度差出力回路5の接
点Pと接点Qに出力される電圧の差が基準値以上になっ
た場合に)火災発生を判定する。
信号に基づき、火災感知器1の外部に臨む状態に配設さ
れた発光ダイオードなどの表示灯を点灯させると共に、
感知器回線を介して受信機に火災信号を出力する回路で
ある。例えば、ツェナーダイオードなどにより端子L,
C間の電圧を低下させ、この電圧低下を火災信号として
出力する。
うに構成され、温度差出力回路5の遅延回路5bおよび
保持回路5c等の作用により、次のようにして、周囲の
温度が基準温度を超えた場合に火災を感知したり、温度
が急上昇した場合に火災を感知したりするようになって
いる。
ためのグラフを示す。同図(a)は定温式の機能を説明
するためのグラフ、(b)は差動式の機能を説明するた
めのグラフである。
だらかに上昇していくと、熱感知回路4aの出力電圧は
なだらかに低下していく。周囲の温度が基準値(例えば
公称定温付近)に達するまでは、熱感知回路4aからの
出力電圧の変化は温度差出力回路5の接点Pと接点Qに
出力されるが、接点Pには即時に出力され、接点Qには
遅延回路5bを介して時定数τ分遅れて出力される。周
囲の温度が基準値に達しない範囲において、上記熱感知
回路4aの出力電圧の低下がなだらかであれば、接点P
と接点Qとの電圧差は大きく開かない。
5cが作用して接点Qの電圧をほぼ一定に保持する。こ
の状態で周囲の温度が更に上昇していくと、接点Pの電
圧のみ低下するので、接点Pと接点Qとの電圧差が大き
く開く。そして、この電圧差が所定値を超えたときに
(例えばグラフ中の矢印Aに示す時点)、作動判定回路
6が火災と判定する。つまり、定温式の感知器として機
能する。
上昇したときには、熱感知回路4aの出力電圧が急低下
する。この出力電圧の変化は、接点Pには即時に出力さ
れるが、接点Qには遅延回路5bの作用により即時に出
力されずに遅延される。従って、周囲の温度が急上昇し
たときには、接点Pと接点Qとの電圧差が大きく開き
(グラフ中の矢印Bに示す時点)、作動判定回路6が火
災と判定する。つまり、差動式の感知器として機能す
る。
器1によれば、定温式および差動式の機能を兼ね備えた
補償式の感知器を、1つのサーミスタTHと1つのコン
パレーター10とで構成することが出来るので、サーミ
スタTHが1個で良いことから、感知器全体の構造を単
純化できるし、コンパレーター10が1個で足りること
から、電圧比較に関わる設定を1つのコンパレーター1
0についてのみ行えば良く、その設定調整の手間を少な
くできると共に、コストの低減を計ることが出来る。
せる遅延回路5bが、温度上昇に対応する前記出力電圧
の変化に対して遅延を及ぼし、温度下降に対応する出力
電圧の変化に対して遅延を及ぼさないので、温度が上昇
する場合には、遅延作用が及ぼされて差動式の機能を実
現するが、温度が下降する場合には、遅延作用を及ぼさ
ないことから、次に挙げるような効果を奏する。即ち、
温度が急上昇した場合には接点Pと接点Qとの電圧差は
大きくなるが、温度が急下降しても接点Pと接点Qとの
電圧差は大きくならないので、例えばコンパレーター1
0は電圧差の絶対値さえ出力できれば火災の検知を行う
ことが出来ることとなって、コンパレーター10の構成
を単純化することが出来る。また、例えば、何らかの作
用で一旦温度が下がった後に温度が急上昇した場合で
も、一旦温度が下がった時点で接点Qも即時に電圧を上
げるので、その後の温度の急上昇を検出しやすくなる。
つまり、温度の上昇に対する検出をより敏感かつ確実に
行わせることが出来る。
実施の形態の火災感知器1に限られるものではなく、発
明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例え
ば、遅延手段として抵抗とコンデンサとからなる積分回
路を用いたり、保持手段の動作として前記積分回路の抵
抗を絶縁させたり接続させたりすることで積分回路の時
定数を無限大/所定値に切り替える構成にしても良い。
その他、保持手段のスイッチ素子としてダイオードの
他、トランジスタなどを用いても構成可能であるなど、
具体的な設計変更は種々可能である。
度により出力電圧を変化させる熱感知手段、該熱感知手
段の出力電圧を遅延させる遅延手段、および、熱感知手
段の出力電圧を即時のものと遅延手段を介したものとで
比較する電圧比較手段等の作用により、差動式の機能が
実現されると共に、熱感知手段の出力電圧が所定値に達
した場合に遅延手段から出力される電圧をほぼ一定に保
持する保持手段の作用により、定温式の機能が実現され
る。そして、このように定温式および差動式の機能を1
つの感熱素子と1つの電圧比較手段とで実現することが
出来るので、感熱素子が1個で良いことから、感知器全
体の構造を単純化できるし、電圧比較手段が1個で足り
ることから、電圧比較に関わる設定を1つの電圧比較手
段についてのみ行えば良く、その設定調整の手間を少な
くできると共に、コストの低減を計ることが出来る。
遅延手段の時定数を無限大にすることで、遅延手段の出
力電圧を保持する構成としたので、請求項1記載の遅延
手段および保持手段を単純な構成として実現することが
出来る。
の出力電圧を遅延させる遅延手段が、温度上昇に対応す
る前記出力電圧の変化に対して遅延を及ぼし、温度下降
に対応する出力電圧の変化に対して遅延を及ぼさないの
で、温度が上昇する場合には、遅延作用が及ぼされて差
動式の機能を実現するが、温度が下降する場合には、遅
延作用を及ぼさないことから、次に挙げるような効果を
奏する。即ち、温度が急下降しても電圧比較手段による
比較の結果は大きくならないので、電圧比較手段として
電圧差の絶対値さえ出力できれば火災の検知を行うこと
が出来る。つまり、電圧比較手段の構成を単純化するこ
とが出来る。また、例えば、何らかの作用で一旦温度が
下がった後に温度が急上昇した場合でも、その急上昇を
検出することが可能となる。つまり、温度の上昇に対す
る検出をより敏感かつ確実に行わせることが出来る。
ら出力端子にかけて一方向のみに電流を流す整流素子
と、出力端子とグラウンド間に介設された抵抗と、この
抵抗に並列接続された該抵抗と共に時定数回路を構成す
るコンデンサーとにより、もっとも単純な構成で請求項
3記載の遅延手段を実現することが出来る。
生成する基準電圧生成部と、前記遅延手段の出力側に所
定の電圧を供給する電圧供給線と、該電圧供給線を断絶
させたり接続させたりするスイッチ素子とにより、熱感
知手段から出力される出力電圧が所定値に達した場合に
前記遅延手段から出力される電圧をほぼ一定に保持する
保持手段を、容易に且つ単純に構成することが出来る。
構成を示すブロック図である。
並びに、温度差出力回路の回路構成を示すブロック図で
ある。
の電圧の変動を示すもので、(a)は定温機能を説明す
るためのグラフ、(b)は差動機能を説明するためのグ
ラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 周囲の温度を感知して、感知した温度が
基準値に達するか或いは急上昇した場合に火災を検出す
る補償式火災感知器において、 周囲の温度により抵抗が変化する感熱素子と、 この感熱素子の抵抗の変化により出力電圧を変化させる
熱感知手段と、 前記出力電圧を入力し該出力電圧の変化を遅らせて出力
する遅延手段と、 前記熱感知手段からの出力電圧と前記遅延手段を介した
出力電圧とを比較する電圧比較手段と、 前記熱感知手段からの出力電圧が所定値に達した場合に
前記遅延手段から出力される電圧をほぼ一定に保持する
保持手段と、 前記電圧比較手段による比較の結果に基づき火災を検出
する火災検出手段とを備えたことを特徴とする補償式火
災感知器。 - 【請求項2】 前記遅延手段には、所定の時定数を有し
入力された電圧の変化を遅延して出力する時定数回路が
設けられ、 前記保持手段は、前記熱感知手段の出力電圧が所定値に
達した場合に前記遅延手段の時定数を無限大にすること
を特徴とする請求項1記載の補償式火災感知器。 - 【請求項3】 前記熱感知手段は、温度が上昇した場合
に出力電圧を正負の一方の方向に変化させると共に、温
度が下降した場合に出力電圧を正負の他方の方向に変化
させ、 前記遅延手段は、温度上昇に対応する前記出力電圧の変
化に対して遅延を及ぼし、温度下降に対応する出力電圧
の変化に対して遅延を及ぼさないことを特徴とする請求
項1記載の補償式火災感知器。 - 【請求項4】 前記遅延手段は、 入力端子から出力端子にかけて一方向のみに電流を流す
整流素子と、 前記出力端子とグラウンド間に介設された抵抗と、 この抵抗に並列接続され該抵抗と共に時定数回路を構成
するコンデンサーとからなることを特徴とする請求項3
記載の補償式火災感知器。 - 【請求項5】 前記保持手段は、 電圧保持の基準となる基準電圧を生成する基準電圧生成
部と、 この基準電圧生成部と前記遅延手段とを接続して前記遅
延手段の出力側に所定の電圧を供給する電圧供給線と、 前記遅延手段の整流素子より出力側の電圧が前記基準電
圧に達しない場合に前記電圧供給線を断絶させ、前記遅
延手段の整流素子より出力側の電圧が前記基準電圧に達
した場合に前記電圧供給線を接続させるスイッチ素子と
を備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載
の補償式火災感知器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34618796A JP3210875B2 (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | 補償式火災感知器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34618796A JP3210875B2 (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | 補償式火災感知器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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