JPH10186149A - 光ファイバ、光ファイバケーブル、光ファイバ製造方法、光ファイバ接続部品および光ファイバ敷設方法 - Google Patents

光ファイバ、光ファイバケーブル、光ファイバ製造方法、光ファイバ接続部品および光ファイバ敷設方法

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JPH10186149A
JPH10186149A JP8344262A JP34426296A JPH10186149A JP H10186149 A JPH10186149 A JP H10186149A JP 8344262 A JP8344262 A JP 8344262A JP 34426296 A JP34426296 A JP 34426296A JP H10186149 A JPH10186149 A JP H10186149A
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JP
Japan
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optical fiber
optical
diameter
core portion
groove
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JP8344262A
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Hiroshi Kobayashi
浩 小林
Masataka Ito
雅孝 伊藤
Mitsuru Sugawara
満 菅原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/02Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
    • C03B37/025Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
    • C03B37/027Fibres composed of different sorts of glass, e.g. glass optical fibres
    • C03B37/02754Solid fibres drawn from hollow preforms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2203/00Fibre product details, e.g. structure, shape
    • C03B2203/10Internal structure or shape details
    • C03B2203/18Axial perturbations, e.g. in refractive index or composition

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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】加入者ノードの増設や増設場所に対し柔軟に対
処でき、高度な熟練を必要とせず、かつ低コスト、短期
間に光アクセス系ネットワークシステムを構築すること
を可能とする。 【解決手段】線状のコア20の周囲をクラッド21で覆
ってなる光ファイバにおいて、コア20は、所定の基本
口径の基本コア部分20aを基本とし、基本モードの伝
送特性を維持したままで所定の最大口径まで緩やかに口
径が増加し、さらに前記基本口径まで緩やかに口径が減
少する形状の大口径コア部分20bを少なくとも1つ設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばFTTΗ
(Fiber To The Home )システムなどの光アクセス系ネ
ットワークシステムで使用される光ファイバ、光ファイ
バケーブル、光ファイバ製造方法、光ファイバ接続部品
および光ファイバ敷設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、センタから加入者宅や加入者の端
末あるいはノードまでを光ファイバで接続し、この光フ
ァイバを介して広帯域・高速な情報通信や放送環境など
を実現しようとする光アクセス系ネットワークシステム
が提唱されている。そして、このシステムの実現のため
に、低廉かつ高性能な光電子部品(オプトエレクトロニ
クス)等の研究開発に多大な努力が傾注され、最近にな
りようやくこの面で実用化の見通しが得られる段階にな
ってきた。
【0003】しかしながら、こうしたオプトエレクトロ
ニクスでの成果と裏腹に、敷設工事面での研究成果は遅
々として進まず、FTTΗなどの実現に当たっての大き
な足枷の一つになっている。
【0004】図25は光アクセス系ネットワークシステ
ムの構成例を示す図である。
【0005】この図に示す光アクセス系ネットワークシ
ステムにおいて、まずセンタ1より送出された光信号
(下り光信号)は主幹線である光ファイバ2を介して加
入者ノード近くまで伝送される。そして、下り光信号は
光分岐素子3で分岐されたのち、光ファイバ4を介して
光分岐素子5に伝送され、この光分岐素子5からさらに
ローカル線である光ファイバ6を介して、直接または光
分岐素子7を介して加入者ノード8に伝送される。これ
に対し、加入者ノ一ド12から送出された光信号(上り
光信号)は、上記下り光信号の場合とは逆の経路を辿っ
てセンタ1に送られる。
【0006】加入者ノード8としては、例えば光終端装
置(ONU:Optical Network Unit)、情報通信機器あ
るいは交換装置などが使用される。これらの加入者ノー
ド8は、アパート、マンション、個人商店あるいは個人
住宅のような個人ユーザ宅9ではローカル線である光フ
ァイバ6に直接接続され、また大規模ビジネスビル10
や中小ビジネスビル11のような大口ユーザではビル内
に設置された光分岐素子7を介して上記ローカル線の光
ファイバ6に接続される。
【0007】ところで、光ファイバ2は数十本乃至数百
本、場合によっては数千本を束ねた光ファイバケーブル
4として敷設され、加入者ノ一ド8の近くで分岐され
る。このため、加入者ノ一ド8の新設や変更ごとに、光
ファイバケーブルの途中から所定の光ファイバを引き出
し、これを切断して他の光ファイバと接続したり光分岐
素子を挿入するなどの作業を行なう必要が出てくる。
【0008】周知のように、広帯域性と低損失性に優れ
たシングル・モード光ファイバは、そのコア径はわずか
10μm程度と極めて細いため、その取り扱いには高度
の熟練と精密高価なツールを必要とし、また光ファイバ
の敷設および接続作業には多くの作業時間がかかる。特
に、風雨埃に晒された屋外の不安定な環境でこれらの精
密かつ高度な作業を行なうことは、極めて困難である。
このため、従来のツイストペア線の敷設工事に比べ、高
度な熟練作業員と莫大な工事費および工事期間を必要と
することになり、一部地域で試行的に光アクセス系ネッ
トワークの敷設を始めたものの、国あるいは地球規模で
広く展開していくまでに至っていないのが実情である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来は、
光ファイバの敷設・接続作業に高度の熟練と多くの工事
費および工事期間を必要とするという不具合が有り、光
アクセス系ネットワークシステムの普及の大きな障害と
なっていた。
【0010】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、その目的とするところは、加入者ノード
の増設や増設場所に対し柔軟に対処でき、高度な熟練を
必要とせず、かつ低コスト、短期間に光アクセス系ネッ
トワークシステムを構築することを可能とする光ファイ
バ、光ファイバケーブル、光ファイバ製造方法、光ファ
イバ接続部品および光ファイバ敷設方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに本発明は、線状のコアの周囲をクラッドで覆ってな
り、かつ前記コアは、所定の基本口径の基本コア部分を
基本とし、基本モードの伝送特性を維持したままで所定
の最大口径まで緩やかに口径が増加し、さらに前記基本
口径まで緩やかに口径が減少する形状の大口径コア部分
を少なくとも1つ設けて光ファイバを構成した。
【0012】また本発明は、上記構成の光ファイバを複
数本束ねた上でケーブル外被覆で覆うことで光ファイバ
ケーブルを構成した。
【0013】これらの手段を講じたことにより、他の光
ファイバとの接続や光素子との接続に大口径コア部分で
の切断面を用いることにより、光ファイバの位置ずれに
対する損失が低下する。従って、接続損失を一定の許容
値以内に保つ際の光ファイバの位置ずれの許容範囲が広
がり、光ファイバの位置合わせが従来よりも簡単とな
る。
【0014】また本発明は、光ファイバのコア部および
クラッド部となる材料から作成されたプリフォームを加
熱することにより、コア部となる部材の拡散を行なう加
熱手段と、この加熱手段により加熱されたプリフォーム
を線状のファイバとして引き出して巻取る巻取手段と、
この巻取手段の巻き取り速度を可変制御する巻取速度制
御手段とを用い、前記巻取手段の巻き取り速度を可変制
御して、前記プリフォームの単位長あたりの加熱時間を
可変するか、あるいは前記加熱手段の加熱温度を可変制
御することにより、前記コア部の口径が、基本モードの
伝送特性を維持したままで所定の最大口径まで緩やかに
口径が増加し、さらに前記基本口径まで緩やかに減少す
るように作成するようにした。
【0015】このような手段を講じたことにより、上記
構成の光ファイバは従来の製造工程の一部に若干の変更
を加えた製造方法により製造される。
【0016】また本発明は、一対の光ファイバのそれぞ
れの端部を互いに対向させて載置するための少なくとも
1本の溝を有した溝形成部材と、この溝形成部材に形成
された溝に載置された光ファイバを挟持固定する固定部
材とにより光ファイバ接続部品を構成した。
【0017】このような手段を講じたことにより、一対
の光ファイバのそれぞれの端部を互いに対向させて溝形
成部材が有する少なくとも1本の溝に載置するととも
に、固定部材により挟持固定することで一対の光ファイ
バどうしが接続される。従って、一対の光ファイバを接
続する作業は非常に簡単である。
【0018】また本発明は、入射口から入射した光を複
数の出射口から出射する光分岐素子を保持するととも
に、前記入射口および前記複数の出射口のそれぞれに端
部を対向させておのおの光ファイバを載置するための複
数の溝を有した光分岐素子保持部材と、この光分岐素子
保持部材に形成された複数の溝にそれぞれ載置された光
ファイバを挟持固定する固定部材とにより光ファイバ接
続部品を構成した。
【0019】このような手段を講じたことにより、光分
岐素子保持部材に形成された複数の溝に適宜に光ファイ
バを載置するとともに、固定部材により挟持固定するこ
とで光ファイバの分岐接続が行なわれる。従って、一本
の光ファイバから複数本の光ファイバを分岐接続する作
業は非常に簡単である。
【0020】また本発明は、第1および第2の2つの例
えば片方向光ファイバ増幅器などの光増幅器と、第1の
入出射口からの入射光を前記第1の光増幅器に入射させ
るとともに前記第2の光増幅器からの出射光を前記第1
の入出射口から出射させる例えば1×2光分岐器などの
第1の光分岐素子と、第2の入出射口からの入射光を前
記第2の光増幅器に入射させるとともに前記第1の光増
幅器からの出射光を前記第2の入出射口から出射させる
例えば1×2光分岐器などの第2の光分岐素子とからな
る例えば双方向光増幅器などの双方向光増幅器を保持す
るとともに、前記第1および第2の入出射口のそれぞれ
に端部を対向させておのおの光ファイバを載置するため
の複数の溝を有した双方向光増幅器保持部材と、この双
方向光増幅器保持部材に形成された複数の溝にそれぞれ
載置された光ファイバを挟持固定する固定部材とにより
光ファイバ接続部品を構成した。
【0021】このような手段を講じたことにより、双方
向光増幅器保持部材に形成された複数の溝におのおの光
ファイバを載置するとともに、固定部材により挟持固定
することで双方向光増幅器を介して光ファイバが接続さ
れる。従って、光ファイバ中に双方向光増幅器を介挿さ
せる作業は非常に簡単である。
【0022】また本発明は、それぞれ光ファイバを載置
するための複数の溝を有した溝形成部材と、この溝形成
部材に形成された溝に載置された光ファイバを挟持固定
する固定部材と、前記溝形成部材に対して着脱可能に設
けられ、前記溝形成部材に装着された際に前記複数の溝
のそれぞれに載置された光ファイバの間を、例えば1対
1の単純接続状態や1×3の光分岐状態などで任意に接
続する光伝送路が形成された光伝送路形成部材とにより
光ファイバ接続部品を構成した。
【0023】このような手段を講じたことにより、溝形
成部材が有する複数の溝に必要に応じて光ファイバを載
置し、固定部材により固定するとともに、必要とされる
接続形態に応じた光伝送路が形成された光伝送路形成部
材を装着することで、複数の溝に載置された光ファイバ
どうしが必要とされる接続形態で接続される。従って、
本発明の光ファイバ接続部品に光ファイバを取り付ける
作業は非常に簡単であり、かつその取り付けられた光フ
ァイバどうしの接続状態は光伝送路形成部材を交換する
だけで変更できる。
【0024】また本発明は、所定の接続面に端面を合わ
せて光ファイバを載置するための少なくとも1つの溝を
それぞれ有した一対の溝形成部材と、これらの溝形成部
材のそれぞれに形成された溝に載置された光ファイバを
それぞれ挟持固定する複数の固定部材と、前記一対の溝
形成部材のそれぞれの前記接続面どうしを互いに対面さ
せた状態で接合する接合手段とにより光ファイバ接続部
品を構成した。
【0025】このような手段を講じたことにより、一対
の溝形成部材のそれぞれが有する少なくとも1つの溝に
一対の光ファイバをそれぞれ載置した上で、固定部材に
よって固定することで一対の溝形成部材のそれぞれに一
対の光ファイバが取り付けられる。そして一対の溝形成
部材の所定の接続面(光ファイバの端面を合わせてお
く)どうしが互いに対面した状態で、一対の溝形成部材
が接合手段により接合されることで一対の光ファイバが
互いに接続される。従って、溝形成部材に光ファイバを
取り付ける作業は非常に簡単であり、かつその取り付け
られた光ファイバどうしの接続は、溝形成部材どうしを
接合手段により接合するだけで容易に行われる。
【0026】また本発明は、予め少なくとも1ヶ所を切
断し、この切断部分を所定の光ファイバ接続部品にて接
続した光ファイバを敷設しておくようにした。
【0027】また本発明は、予め少なくとも1ヶ所を切
断し、この切断部分を所定の光ファイバ接続部品にて接
続した光ファイバを複数本束ねてなる光ファイバケーブ
ルを敷設しておくようにした。
【0028】これらの手段を講じたことにより、光分岐
素子や光増幅素子を挿入する必要が生じた場合には、光
ファイバを光ファイバ接続部品から取り外して光ファイ
バの端面を露出させ、光分岐素子や光増幅素子に接続す
れば良い。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態につき説明する。
【0030】(第1の実施の形態)まず本発明の基本と
なる光ファイバの実施形態につき説明する。
【0031】図1は本実施形態に係る光ファイバの構成
を示す断面図である。この図に示すように本実施形態の
光ファイバは、線状をなすコア20の周囲にクラッド2
1を形成して光の伝搬路が形成されている。さらにプラ
イマリーコート22が施された上に例えばプラスチック
などの熱可塑性樹脂により外被覆23がなされて補強さ
れている。
【0032】コア20は、所定の基本口径の基本コア部
分20aを主体とし、任意の間隔をおいて数か所に大口
径コア部分20bが形成されている。大口径コア部分2
0bは、その口径が基本口径から例えば基本口径の4倍
程度の最大口径となり、さらに最大口径から基本口径に
戻るまで、基本モード(シングルモードが適する)の伝
送特性を維持したままゆるやかに連続的に変化する形状
をなしている。なお一例としては、全長100m位の光
ファイバ上に、最大コア径が基本コア系の4倍であり、
長さが10mm程度の大口径コア部分20bを30m程
度の間隔で設ける。
【0033】クラッド21は、大口径コア部分20bの
周囲において厚みが減少するように形成されており、そ
の外径は基本コア部分20aの周囲および大口径コア部
分20b周囲のいずれにおいても一定となっている。さ
らにプライマリーコート22および外被覆23は、光フ
ァイバの全長に渡って一定の厚みで形成されている。従
って本実施形態の光ファイバの外径は、全長に渡って一
定となっている。
【0034】クラッド21の外周面には図2に示すよう
に、大口径コア部分20bに相当する位置に、大口径コ
ア部分20bが視覚的に認識できるよう色マーキング3
0(ハッチングで示す)を施してある。また、大口径コ
ア部分20bの中心位置、すなわち最大口径である位置
に相当する位置に、その大口径コア部分20bの中心位
置が視覚的に認識できるように色マーキング30とは異
なる色で色マーキング31を施してある。
【0035】また、外被覆23の外周面、すなわち光フ
ァイバの外周面には図3に示すように、大口径コア部分
20bに相当する位置に大口径コア部分20bが視覚的
に認識できるよう色マーキング32(ハッチングで示
す)を施してある。
【0036】さらに、外被覆23の外周面には、大口径
コア部分20bを有する光ファイバであることを視覚的
に認識できるような印(例えば識別番号)が打刻されて
いる。
【0037】なお、本実施例の光ファイバは、複数本が
束ねられた上で熱可塑性樹脂による外被覆を施した光フ
ァイバケーブルとして用いることも可能である。そして
このような構造の光ファイバケーブルとする時には、そ
の外被覆にも内部に収納された各光ファイバの大口径コ
ア部分20bが位置する位置に色マーキングを施してお
くと良い。光ファイバケーブルの外被覆に施す色マーキ
ングは、各光ファイバの大口径コア部分20bを互いに
ずらして配置してある場合には、各位置に位置する大口
径コア部分20bがいずれの光ファイバのものであるか
に応じて色を異ならせておくようにすると良い。
【0038】以上の構成の光ファイバは、他の光ファイ
バと接続したり、光分岐素子などの素子を接続する時に
は、大口径コア部分20bでシングルモード性を維持し
たまま切断し、その切断により形成された端部を用いる
ものである。
【0039】次に、本実施形態の光ファイバを複数本束
ねてなる光ファイバケーブルにおける任意の光ファイバ
を切断する工程を説明する。
【0040】まず図4(a)(b)に示すように、色マ
ーキング33が施された位置で光ファイバケーブル34
の外被覆をむき、内部の光ファイバ35をむき出す。そ
して図4(c)(d)に示すように、光ファイバ35の
うちの任意の1本の色マーキング32が施された部分の
外被覆23を加熱・溶融してふき取り、クラッド21を
むき出す。このクラッド21を、図4(e)に示すよう
に色マーキング31に沿って切断する。
【0041】その後に光ファイバ35には、例えば後述
する光ファイバ接続部品を用いて、他の光ファイバや光
分岐素子などの素子が接続される。
【0042】さて、光ファイバの接続損失に関してシミ
ュレーションすると、以下のようになる。
【0043】まず、光ファイバのモードフィールド径
(直径)をω、光軸横方向の軸ずれをx、光軸方向の軸
ずれをz、角度ずれをθ、波長をλとすると、接続損失
ηは、
【数1】
【0044】で表される。(参考文献 河野健治著
「光結合系の基礎と応用」 現代工学社) この式をもとに、光軸方向の位置ずれ(隙間)に関して
の光軸横方向の位置ずれをパラメータとしての接続損失
ηηを、
【数2】
【0045】として表してシミュレーションした結果を
図5に示す。この図5において(a)は、ω=10μ
m、x=0μm,0.5μm,10μm、z=0μm,
10μm,50μm、θ=0deg、λ=1.3μmと
した場合を、また(b)は、ω=40μm、x=0μ
m,5μm,50μm、z=0μm,500μm,10
00μm、θ=0deg、λ=1.3μmとした場合を
それぞれ示す。
【0046】この結果によれば、許容される接続損失を
例えば1dBとすると、モードフィールド径10μmの
場合には光軸方向のずれが10μmであっても光軸横方
向のずれが2μm以下しか許されないのに対し、モード
フィールド径40μmの場合には光軸方向のずれが50
0μmのときでさえも光軸横方向には10μmのずれが
許されることが分かり、モードフィールド径が大きい方
が許される位置ずれ量が大きいことがわかる。
【0047】すなわち、大口径コア部分20bの直径が
40μmのとき、例えば軸ずれを考慮しないときの損失
を0.3dB程度とするなら許容される光ファイバ間隙
は約500μmをとることが可能である。このことは従
来の光ファイバの接続においては間隙が例えば30μm
のとき接続損失が約0.3dBであることに比べて格段
に向上し、かつ、接続作業を非常に容易に行えることが
わかる。また、このことは接続作業時間も従来より大幅
に短縮できる可能性が期待できるということでもある。
(参考文献:1990信学全大 C−262) 次に光軸方向の位置ずれ(隙間)に関しての角度ずれを
パラメータとしての接続損失ηηを、
【数3】
【0048】として表してシミュレーションした結果を
図6に示す。この図6において(a)は、ω=10μ
m、x=0μm,0.5μm,10μm、z=50μ
m、θ=0deg,0.01deg,0.05deg、
λ=1.3μmとした場合を、また(b)は、ω=40
μm、x=0μm,5μm,50μm、z=50μm、
θ=0deg,0.01deg,0.05deg、λ=
1.3μmとした場合をそれぞれ示す。ここで、V溝上
で光ファイバ結合を行なうとすれば、モードフィールド
径が10μmおよび40μmのいずれである場合も、光
ファイバ同士の隙間を50μmとすると、角度ずれはV
溝の作製精度によるところが大きい。V溝の製作精度は
一般に、10mm程度の長さにおいては深さ方向および
水平方向で1μm程度とわずかである。これは角度に換
算すると0.01度ぐらいである。そこで、この程度の
角度ずれを想定してのシミュレーションを行なってい
る。
【0049】この結果によれば、同じ角度ずれの場合に
おいてもモードフィールド径が大きいほうが光軸横方向
の位置ずれ量を大きく許容できることがわかる。
【0050】以上のシミュレーション結果から、モード
フィールド径が大きいほうが光ファイバ同士の接続にお
いて許される損失が同じなら、位置ずれ量に関してはモ
ードフィールド径が大きいほうが余裕をもって接続する
ことができることを意味しており、ある程度ラフに接続
できるということである。
【0051】従って本実施形態の光ファイバによれば、
接続作業を格段に容易にし、作業時間の大幅な短縮、光
ファイバ接続部品類の作製精度を緩和するなど多くのメ
リットがある。これにより光ファイバの敷設コストの低
減、光ファイバ接続部品類の低コスト化を実現できる。
【0052】また、外被覆23が熱可塑性樹脂により形
成されていることにより、接続作業時における外被覆2
3の除去作業は、加熱することにより外被覆23を柔ら
かくした上で拭い取るといった簡易な作業で済む。この
ように光ファイバのクラッド21までのむき出しも容易
に行え、接続作業が非常に容易になる。
【0053】また、光ファイバは基本コア部分20aお
よび大口径コア部分20bのいずれに相当する部分でも
外径が同じとしてあり、全長に亙って外径が一定である
ので、敷設作業をスムースに行なうことができる。
【0054】また、クラッド21の外周面および外被覆
23の外周面に、大口径コア部分20bが視覚的に認識
できるよう色マーキング30,32がそれぞれ施され、
クラッド21の外周面にはさらに大口径コア部分20b
の中心位置が視覚的に認識できるよう色マーキング31
が施されていることにより、接続作業の際に切断すべき
位置を容易に認識することができる。さらには、本実施
形態の光ファイバを複数本束ねて光ファイバケーブルと
する場合にも、その外被覆に色マーキングを設けるの
で、光ファイバケーブルの外観からも大口径コア部分2
0bを容易に判定できる。
【0055】なお、本実施形態の光ファイバを用いて図
25に示したような光アクセス系ネットワークシステム
を構築する場合、本実施形態の光ファイバは局より地中
に敷設され、加入者がいる住宅近くで地中より引き上げ
られて架空線として配線される。従って、大口径コア部
分20bを複数設けて分散配置しておくことにより、大
口径コア部分20bにて分岐素子の挿入を行なうことに
よって加入者ノ一ド増設時に極めて容易に対応すること
ができ、かつその増設作業も容易に行える。
【0056】ところで、本実施形態の光ファイバに光分
岐素子を挿入して分岐を行なった場合、分岐損失および
接続損失が生じる。ここで例えば、局側の発光素子の出
力光パワーレベルを−3dBmとし、大口径コア部分2
0bを10ヶ所分散配置した光ファイバを用い、この1
0ヶ所の大口径コア部分20bのおのおのから10:9
0の分岐比の光分岐素子で分岐して各加入者に配線する
場合を想定する。このとき、各箇所での分岐損失が0.
5dB、接続損失が1dBであり、各箇所で1.5dB
の損失となるとすると、局より最も遠い箇所での加入者
での受信光パワーレベルは−20dBm程度となり、マ
ージンを考慮しても受信光パワーは−26dBmは確保
できる。この受信光パワーは十分受信可能なレベルであ
る。
【0057】さらに1ヶ所から3加入者に分配する場
合、10:10:10:70の分岐比の光分岐素子を用
いると、3分配の個所を4個所程度設けることは可能で
ある。
【0058】(第2の実施の形態)次に前記第1実施形
態の光ファイバの製造方法に関する一実施形態につき説
明する。
【0059】前記第1実施形態の光ファイバは、基本的
には周知の一般的な方法で作製されるが、線引き工程を
変更して大口径コア部分20bを作製するものとなって
いる。
【0060】図7は本実施形態の光ファイバ製造方法に
おける線引き工程を実施するための線引き装置の要部構
成を示す図である。
【0061】プリフォーム41はコア部とクラッド部と
からなる材料である。このプリフォーム41を加熱器4
2を通して溶融し、線状ファイバ43として引き出す。
そして引き出された線状ファイバ43の外径を線径測定
器44で測定し、プライマリーコート処理器45および
乾燥炉46にて水蒸気を防ぐためのプライマリーコート
を施し、さらに巻取りドラム47で巻き取る。
【0062】ところで線状ファイバ43の径は、線引き
速度を変えることにより調整できる。そこで線引き速度
制御部48は、線径測定器44での測定結果を参照しな
がら、この測定された線状ファイバ43の外径から一義
的に導き出せるコア部の口径が所期の値となるように線
引き速度を制御すべく、巻取りドラム47の駆動源であ
る巻取りモータ49の回転速度を制御する。
【0063】さて線引き速度制御部48は、大口径コア
部分20bの間隔に相当する所定の周期で、線引き速度
を低下させる。線引き速度を部分的に遅くすると、その
期間に加熱器42を通過する箇所だけ加熱時間が長くな
り、コアとなるべき部材の拡散が促される。これによっ
てコア径が大きくなり、大口径コア部分20bが形成さ
れる。なお、線引き速度を周期的に遅くすれば、大口径
コア部分20bを等間隔で形成することができ、非周期
的に遅くすれば大口径コア部分20bを不等間隔で形成
することができる。
【0064】そして、以上のようにして作製される、プ
ライマリーコートが施された線状ファイバ43に、熱可
塑性樹脂による被覆を施すことで前記第1実施形態に示
した光ファイバが作製される。
【0065】なお、線引き速度を変化させるのではな
く、線形測定器44での測定結果を用いて加熱器42の
加熱熱量(加熱時間や加熱温度)を調整することによっ
ても大口径コア部分20bの形成が可能である。あるい
は、溶融したコア部分を一瞬冷却することで粘性を高め
コア部分を太く作製することもできる。
【0066】さらには、線引き工程以外の工程において
大口径コア部分20bを形成することもできる。例え
ば、光ファイバの大口径コア部分20bとしたい部分を
加熱することにより大口径コア部分20bを形成するこ
とができる。加熱範囲は約10mm程度と狭い範囲に限
定することができ、モードフィルド径は加熱の中心で最
大の値を示し、中心から離れるにつれてゆるやかに減少
して加熱範囲外では元の基本コア径になる。
【0067】またこの実施形態では、線状ファイバの外
径を測定する線形測定器44を用いているが、この代わ
りにコア部の口径を測定する内径測定器を用いてもよ
い。
【0068】(第3の実施の形態)次に、前記第1実施
形態の光ファイバを接続するのに適した光ファイバ接続
部品に関する一実施形態につき説明する。
【0069】図8は本実施形態に係る光ファイバ接続部
品の構成を示す斜視図である。
【0070】この図に示すように本実施形態の光ファイ
バ接続部品は、一対の光ファイバ保持材50、51より
なる。
【0071】光ファイバ保持材50は、樹脂などを直方
体に形成してなり、その一面にはV溝50aと2つの光
ファイバ保持溝50b,50cが形成されている。V溝
50aは光ファイバ保持材50の一面の中央付近に形成
されており、幅および深さは光ファイバF(F-1 ,F-2
)のクラッド21を一定の状態に維持するのに適した
値としてある。光ファイバ保持溝50b,50cは、そ
れぞれV溝50aに連通する状態でV溝50aを挟んで
位置しており、かつ光ファイバ保持材50の端部まで延
びている。
【0072】光ファイバ保持材51は、樹脂などを直方
体に形成してなり、その一面には押え溝51aと2つの
光ファイバ保持溝51b,51cが形成されている。押
え溝51aは光ファイバ保持材51の一面の中央付近
に、光ファイバ保持材50に形成されたV溝50aに対
応する状態で形成されている。そしてこの押え溝51a
には、スポンジ材などの弾性材51dが貼り付けられて
いる。光ファイバ保持溝51b,51cは、それぞれ押
え溝51aに連通する状態で押え溝51aを挟んで位置
しており、かつ光ファイバ保持材51の端部まで延びて
いる。
【0073】かくして以上の構成の光ファイバ接続部品
を用いることで、以下のようにして光ファイバの接続が
行なえる。
【0074】まず、接続したい2本の光ファイバF-1 ,
F-2 を大口径コア部分20bの位置で切断した際の端部
においてクラッド21をむき出し、その端面を必要に応
じて研磨した後、V溝50a上で2本の光ファイバF-1
,F-2 の端面どうしを対向させる。このとき、クラッ
ド21をむき出していない部分の端部は、光ファイバ保
持溝50b,50c上に載置する。
【0075】この状態から、光ファイバ保持材50の上
にもう一方の光ファイバ保持材51をかぶせ、光ファイ
バ保持材50と光ファイバ保持材51とを接着などによ
って固定する。なお光ファイバ保持材50と光ファイバ
保持材51との接着に2液性接着剤を用いるようにし、
光ファイバ保持材50に一方の接着液を、また光ファイ
バ保持材51に他方の接着液をそれぞれ塗布しておけ
ば、光ファイバ保持材50の上に光ファイバ保持材51
をかぶせるだけで容易に接着が行なえる。
【0076】光ファイバ保持材50の上に光ファイバ保
持材51をかぶせると、光ファイバF-1 ,F-2 のおのお
ののクラッド21は、弾性部材51dによってV溝50
aに押え付けられる。この結果、光ファイバF-1 ,F-2
のクラッド21どうし(ひいてはコア20どうし)が対
向した状態に維持され、光ファイバF-1 ,F-2 が互いに
接続される。
【0077】以上のように本実施形態の光ファイバ接続
部品は、部品数が少なく、かつ構造も簡易であるので、
安価に製造可能である。また光ファイバFを挟み込むこ
とだけで光ファイバFの接続を行なえるから、その作業
は非常に容易である。
【0078】なお、本実施形態の光ファイバ接続部品に
より接続された2本の光ファイバFどうしには、クラッ
ド21の精度とV溝50aの精度とで決まる位置ずれが
生じる。しかしながら、光ファイバFの端部は大口径コ
ア部分20bでの切断面とするので、位置ずれに対する
許容度が大きく確保でき、位置ずれ量を許容範囲内に保
ち得る程度の精度でクラッド21およびV溝50aを形
成することは容易である。
【0079】また、光ファイバFの初期の位置決めを行
なうのは、1液しか塗布されいないV溝50a上である
ため、光ファイバFの位置の微調整が可能である。
【0080】なお、大きな接続強度を必要とする場合に
は、本実施形態の光ファイバ接続部品の周囲を熱可塑性
樹脂を用いた加熱・充填によるモールドで強化すること
もできる。
【0081】すなわち、図9(a)に示すように本実施
形態の光ファイバ接続部品55により光ファイバF-1 ,
F-2 どうしを接続したのち、図9(b)に示すように光
ファイバ接続部品55の周囲を熱可塑性樹脂56(図で
は破断して示している)を加熱・溶融してつつみこむよ
うにモ一ルドする。なお、熱可塑性樹脂56に、光ファ
イバFの外被覆23を形成する熱可塑性樹脂と同じ材質
のものを使用すれば、光ファイバFの外被覆23と一体
化し、より強度が増加したモールドが可能である。また
このとき、接続部分に反射低減のための屈折率整合剤を
必要に応じて充填してもよい。
【0082】(第4の実施の形態)続いて、前記第1実
施形態の光ファイバを接続するのに適した光ファイバ接
続部品に関する別の実施形態につき説明する。
【0083】図10は本実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図である。
【0084】この図に示すように本実施形態の光ファイ
バ接続部品は、光分岐素子収容部材60および光ファイ
バ保持材61からなる。
【0085】光分岐素子収容部材60は、樹脂などを直
方体に形成してなる本体部62とこの本体部62の4つ
の側面に本体部62から突出した状態でそれぞれ設けら
れた4つの接続部63とを有する。本体部62は、内部
に1×3の光分岐素子(図示せず)を収容しており、そ
の光分岐素子の1つの入射口および3つの出射口が、4
つの側面にそれぞれ設けられている。接続部63にはそ
れぞれ、その設けられている面に設けられた入射口また
は出射口に連通したV溝63aと、このV溝63aに連
通し、かつ接続部63の先端まで延びた光ファイバ保持
溝63bとが形成されている。V溝63aの幅および深
さは光ファイバFのクラッド21を一定の状態に維持す
るのに適した値としてある。
【0086】光ファイバ保持材61は、V溝63aに対
応する押え溝64aおよび光ファイバ保持溝63bに対
応する光ファイバ保持溝64bがそれぞれ形成された4
つの保持部64を、接続部63のそれぞれに対応する位
置関係で配置し、連結部65で一体的に連結したもので
ある。そして押え溝64aには、スポンジ材などの弾性
材64cが貼り付けられている。
【0087】かくして以上の構成の光ファイバ接続部品
を用いることで、以下のようにして光ファイバの接続が
行なえる。
【0088】まず、分岐元の1本の光ファイバF-1 を、
大口径コア部分20bの位置で切断した際の端部におい
てクラッド21をむき出し、その端面を必要に応じて研
磨した後、光分岐素子の入射口に連通したV溝63aに
載置する。また、分岐先の3本の光ファイバF-2 ,F-3
,F-4 のそれぞれを、大口径コア部分20bの位置で
切断した際の端部においてクラッド21をむき出し、そ
の端面を必要に応じて研磨した後、光分岐素子の出射口
に連通したV溝63aに載置する。このとき、各光ファ
イバF-1 〜F-4 のクラッド21をむき出していない部分
の端部は、光ファイバ保持溝63b上に載置する。
【0089】この状態から、光分岐素子収容部材60の
上に光ファイバ保持材61をかぶせ、光分岐素子収容部
材60と光ファイバ保持材61とを接着などによって固
定する。なお光分岐素子収容部材60と光ファイバ保持
材61との接着に2液性接着剤を用いるようにし、光分
岐素子収容部材60に一方の接着液を、また光ファイバ
保持材61に他方の接着液をそれぞれ塗布しておけば、
光分岐素子収容部材60の上に光ファイバ保持材61を
かぶせるだけで容易に接着が行なえる。
【0090】光分岐素子収容部材60の上に光ファイバ
保持材61をかぶせると、光ファイバF-1 〜F-4 のおの
おののクラッド21は、弾性部材64cによってV溝6
3aに押え付けられる。この結果、光ファイバF-1 〜F-
4 のそれぞれが、光分岐素子の入射口および出射口に対
向した状態に維持され、光分岐素子に対する光ファイバ
F-1 〜F-4 の接続がなされる。
【0091】以上のように本実施形態の光ファイバ接続
部品は、部品数が少なく、かつ構造も簡易であるので、
安価に製造可能である。また光ファイバFを挟み込むこ
とだけで光分岐素子に対する光ファイバFの接続を行な
えるから、その作業は非常に容易である。
【0092】なお、本実施形態の光ファイバ接続部品に
より接続された光ファイバFと、光分岐素子の入射口ま
たは出射口との間には、クラッド21の精度とV溝63
aの精度とで決まる位置ずれが生じる。しかしながら、
光ファイバFの端部は大口径コア部分20bでの切断面
とするので、位置ずれに対する許容度が大きく確保で
き、位置ずれ量を許容範囲内に保ち得る程度の精度でク
ラッド21およびV溝63aを形成することは容易であ
る。
【0093】また、光ファイバFの初期の位置決めを行
なうのは、1液しか塗布されいないV溝63a上である
ため、光ファイバFの位置の微調整が可能である。
【0094】なお、本実施形態でも前記第3実施形態と
同様に、光ファイバFを接続したのちの光ファイバ接続
部品の周囲を熱可塑性樹脂を用いた加熱・充填によるモ
ールドで強化したり、接続部分に屈折率整合剤を充填す
るようにしても良い。
【0095】ところで従来の光分岐素子は、入出力用の
光ファイバがピッグテイルと呼ばれる形態で予め設けら
れており、この入出力用の光ファイバに光伝送路を形成
する光ファイバを例えば別の接続部品を用いて接続する
ものとなっていたため、光分岐素子自体が持ち運びやそ
の取り扱いが面倒であった上に、光ファイバどうしの接
続を複数箇所も行なわなければならないものであった。
【0096】これに対して本実施形態の光ファイバ接続
部品は、光ファイバを少なくとも外部に飛び出す状態で
は有しておらず、その持ち運びやその取り扱いが非常に
容易となっている。また光ファイバの接続作業も、前述
したように非常に容易となる。さらには、光ファイバ接
続部品を製造する場合においても、自動製造工程等で
は、従来のように光ファイバが付随していたときには光
ファイバの余長処理が問題で取り扱いが非常に難しい場
合があったが、本実施形態の光ファイバ接続部品ではこ
のような問題はない。
【0097】(第5の実施の形態)次に、前記第1実施
形態の光ファイバを接続するのに適した光ファイバ接続
部品に関するさらに別の実施形態につき説明する。
【0098】図11は本実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を模式的に示す図である。
【0099】この図において70で示すものが本実施形
態の光ファイバ接続部品である。この光ファイバ接続部
品70は、内部に双方向光ファイバ増幅器を持ち、例え
ば前記第4実施形態の光ファイバ接続部品と同様な機構
で光ファイバ71,72を保持することで、その光ファ
イバ71,72に双方向光ファイバ増幅器を接続できる
ものである。
【0100】双方向光ファイバ増幅器は、光アイソレー
タが入出力部におのおの挿入されている片方向光ファイ
バ増幅器70a,70bをお互いに逆方向に配置し、か
つ1×2光分岐素子70c,70dにより結合したもの
である。
【0101】そしてこの光ファイバ接続部品70は、例
えば加入者ノードの増加により、光ファイバの引き出し
が複数となり、加入者ノ一ドへ送出される光パワーレベ
ルが減少するような場合に用いられる。
【0102】すなわち図12(a)に示すように1本の
光ファイバ73から光分岐素子74によって複数の光フ
ァイバ75に分岐して複数の加入者ノード76を接続し
た場合、そのままでは各加入者ノード76に到達する光
信号のパワーレベルが十分ではなくなる恐れがある。
【0103】このような場合には、光ファイバ73を任
意の大口径コア部分で切断し、図12(b)に示すよう
に光ファイバ接続部品70を前記第4実施形態の光ファ
イバ接続部品と同様な手順で挿入する。
【0104】かくして、光ファイバ73を介して加入者
ノード76に向けて送られてきた光信号は、光ファイバ
接続部品70の片方向光ファイバ増幅器70aで増幅さ
れたのちに、光分岐素子74で分配され、光ファイバ7
5を介して各加入者ノード76に到達する。一方、各加
入者ノ一ド76から出力された光信号は、光ファイバ7
5を通って光分岐素子74で結合されたのち、光ファイ
バ接続部品70の片方向光ファイバ増幅器70bで増幅
され、光ファイバ73に送出される。
【0105】なお、光ファイバ73側からの下り回線の
光信号は1×2光分岐素子70cにより3dBの損失を
受け、片方向光ファイバ増幅器70a,70bの双方に
与えられるが、片方向光ファイバ増幅器70bに備えら
れている光アイソレータの向きが逆であるため、片方向
光ファイバ増幅器70bへ分岐された光信号は遮断され
る。つまり、光ファイバ73側からの光信号は片方向光
光ファイバ増幅器70aのみにより増幅作用を受ける。
また同様に、光ファイバ75側からの上り回線の光信号
は片方向光ファイバ増幅器70bのみにより増幅作用を
受けるのである。
【0106】1×2光分岐素子70c,70dによる損
失が3dBあったとしても、片方向光ファイバ増幅器7
0a,70bによる利得は10dB以上を得ることが可
能であることから、十分な増幅利得を得ることができ
る。
【0107】このように加入者ノ一ド増設において所定
の光パワーレベルを確保するために双方向光ファイバ増
幅器を用いることは非常に有用であり、本実施形態の光
ファイバ接続部品70を用いることで加入者ノード増設
に柔軟に対処することができる。
【0108】(第6の実施の形態)次に、前記第1実施
形態の光ファイバを接続するのに適した光ファイバ接続
部品に関するさらに別の実施形態につき説明する。
【0109】図13は本実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図である。
【0110】この図に示すように本実施形態の光ファイ
バ接続部品は、一対のパッケージ部80,81よりな
る。
【0111】パッケージ部80は、樹脂などを直方体に
形成してなり、その一面の中央部には、パッケージ部8
1に形成された凸部81aが嵌合する凹部80aが形成
されている。この凹部80aに連通してV溝80bが、
さらにV溝80bに連通しかつパッケージ部80の端部
まで延びる状態で光ファイバ保持溝80cが形成されて
いる。また、凹部80aに連通して3本のV溝80d
が、さらにV溝80dのそれぞれに連通しかつパッケー
ジ部80の端部まで延びる状態で3本の光ファイバ保持
溝80eが形成されている。なお、V溝80bおよび光
ファイバ保持溝80cとV溝80dおよび光ファイバ保
持溝80eとは、凹部80aを挟んで位置している。
【0112】パッケージ部81は、樹脂などを直方体に
形成してなり、その一面の中央部には、パッケージ部8
0に形成された凹部80aに嵌合する凸部81aが形成
されている。パッケージ部81の凸部81aが形成され
ている面には、この凸部81aを凹部80aに嵌合させ
た際にV溝80bに対向する押え溝81bが、3本のV
溝80eのそれぞれに対向する3本の押え溝81cが、
光ファイバ保持溝80cに対向する光ファイバ保持溝8
1dが、そして3本の光ファイバ保持溝80eのそれぞ
れに対向する3本の光ファイバ保持溝81eがそれぞれ
形成されている。押え溝81bおよび押え溝81cには
それぞれ、スポンジ材などの弾性材81fが貼り付けら
れている。さらにパッケージ部81の内部には、押え溝
81bと3本の押え溝81cのうちの中央のものとの間
にストレート導波路81gが形成されている。
【0113】かくして以上の構成の光ファイバ接続部品
を用いることで、以下のようにして光ファイバの接続が
行なえる。
【0114】まず、一対の光ファイバF-1 ,F-2 を互い
に接続する場合、光ファイバF-1 ,F-2 のそれぞれを大
口径コア部分20bの位置で切断した際の端部において
クラッド21をむき出し、その端面を必要に応じて研磨
した後、V溝80bと3本のV溝80dのうちの中央の
ものとにそれぞれ載置する。このとき、クラッド21を
むき出していない部分の端部は、光ファイバ保持溝80
cと3本の光ファイバ保持溝80eのうちの中央のもの
とにそれぞれ載置する。
【0115】この状態から、凹部80aに凸部81aを
嵌合させながらパッケージ部80にパッケージ部81を
かぶせ、嵌め込む。
【0116】パッケージ部80にパッケージ部81をか
ぶせると、光ファイバF-1 ,F-2 のおのおののクラッド
21は、弾性部材81fによってV溝80b,80dに
押え付けられ、固定される。また、この固定された光フ
ァイバF-1 ,F-2 のおのおののクラッド21の端部に対
向して、ストレート導波路81gの端部がそれぞれ位置
することになる。
【0117】この結果、光ファイバF-1 ,F-2 のクラッ
ド21どうし(ひいてはコア20どうし)が、ストレー
ト導波路81gを介して互いに接続される。
【0118】ところで、本実施形態の光ファイバ接続部
品には、図14に示すような交換用のパッケージ部82
が用意されている。このパッケージ部82は、パッケー
ジ部81とほぼ同じ構成をなす(図14にて図13と同
一部分には同一符号を付している)。ただし、ストレー
ト導波路81gに代えて3分岐導波路82aが形成され
ている。3分岐導波路82aは、パッケージ部81の内
部にて3分岐するものであり、3つの出射口は3本の押
え溝81cのそれぞれの位置まで延びている。
【0119】さて、本実施形態の光ファイバ接続部品を
配置した地点において分岐が必要となった場合、パッケ
ージ部80からパッケージ部81を外したのち、図14
に示すように分岐先の2本の光ファイバF-3 ,F-4 のそ
れぞれを大口径コア部分20bの位置で切断した際の端
部においてクラッド21をむき出し、その端面を必要に
応じて研磨した後、3本のV溝80dのうちの両端のも
のにそれぞれ載置する。このとき、クラッド21をむき
出していない部分の端部は、3本の光ファイバ保持溝8
0eのうちの両端のものにそれぞれ載置する。
【0120】この状態から、凹部80aに凸部81aを
嵌合させながらパッケージ部80にパッケージ部82を
かぶせ、嵌め込む。
【0121】パッケージ部80にパッケージ部82をか
ぶせると、光ファイバF-1 〜F-4 のおのおののクラッド
21は、弾性部材81fによってV溝80b,80dに
押え付けられ、固定される。また、この固定された光フ
ァイバF-1 〜F-4 のおのおののクラッド21の端部に対
向して、3分岐導波路82aの端部がそれぞれ位置する
ことになる。
【0122】この結果、光ファイバF-1 が、光ファイバ
F-2 〜F-3 に3分岐されるように光ファイバF-1 〜F-4
が接続されることになる。
【0123】以上のように本実施形態によれば、分岐す
る必要性がない場合にはストレートの導波路81gを形
成したパッケージ部81を用いることで分岐損失のない
接続を行なうことが可能であり、分岐する必要性が生じ
たら、パッケージ部81に代えて3分岐導波路82aを
形成したパッケージ部82を装着することで、極めて容
易に分岐を行なうことができる。
【0124】しかも本実施形態の光ファイバ接続部品
は、部品数が少なく、かつ構造も簡易であるので、安価
に製造可能である。また光ファイバFを挟み込むことだ
けで光ファイバFの接続を行なえるから、その作業は非
常に容易である。
【0125】なお、本実施形態の光ファイバ接続部品に
より接続された光ファイバFには、クラッド21の精
度、V溝80b,80dの精度、ストレート導波路81
gまたは3分岐導波路82aの精度およびパッケージ部
80に対するパッケージ部81またはパッケージ部82
の位置決め精度で決まる位置ずれが生じる。しかしなが
ら、光ファイバFの端部は大口径コア部分20bでの切
断面とするので、位置ずれに対する許容度が大きく確保
でき、位置ずれ量を許容範囲内に保ち得る程度の精度に
上記各精度を保つことは容易である。
【0126】なお、本実施形態でも前記第3実施形態と
同様に、光ファイバFを接続したのちの光ファイバ接続
部品の周囲を熱可塑性樹脂を用いた加熱・充填によるモ
ールドで強化したり、接続部分に屈折率整合剤を充填す
るようにしても良い。
【0127】(第7の実施の形態)次に、前記第1実施
形態の光ファイバを接続するのに適した光ファイバ接続
部品に関する別の実施形態につき説明する。
【0128】図15は本実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図である。
【0129】この図に示すように本実施形態の光ファイ
バ接続部品は、一対の光ファイバ保持材90,91およ
び押え部材92,93よりなる。
【0130】光ファイバ保持材90,91はともに、樹
脂などを直方体に形成してなり、その一面にV溝90
a,91aが形成されている。V溝90a,91aの幅
および深さは、光ファイバFのクラッド21を一定の状
態に維持するのに適した値としてある。
【0131】押え部材92,93は、光ファイバ保持材
90,91におけるV溝90a,91aが形成された面
に接着などによって取り付けられ、V溝90a,91a
に載置される光ファイバF(クラッド21までむき出し
た状態)を押え付けるものである。
【0132】次に、以上の構成の光ファイバ接続部品を
用いる際の光ファイバの接続方法を図16を参照しなが
ら説明する。
【0133】まず(a)に示すように、接続すべき2本
の光ファイバF-1 ,F-2 をクラッド21の部分まで露出
させ、光ファイバ保持材90,91に形成されたV溝9
0a,91aにそれぞれ載置する。このとき、光ファイ
バF-1 ,F-2 の先端を光ファイバ保持材90,91の端
面90b,91bから10mmほど飛び出させ、かつ大
口径コア部分20bの中心位置を端面90b,91bに
合致するように位置させる。なお、大口径コア部分20
bの中心位置を示す色マーキング31が施されている場
合には、この色マーキング31を光ファイバ保持材9
0,91の端部に合わせる。
【0134】そして(b)に示すように、例えば接着剤
によって押え部材92,93を光ファイバ保持材90,
91にそれぞれ貼り付けて光ファイバF-1 ,F-2 を固定
したのち、光ファイバ保持材90,91の端面90b,
91bから飛び出した部分を光ファイバ切断装置94に
より切断する。
【0135】すなわち(c)に示すように、光ファイバ
切断装置94のカッタ部94a(図では破断して示して
ある)のみを、刃の先端を光ファイバ保持材90,91
の端面90b,91bに沿わせて上昇させ、光ファイバ
F-1 ,F-2 のクラッド21に浅い傷を作る。
【0136】その後(d)に示すように、曲げ部94b
が上昇して、この曲げ部94bが有する突起が光ファイ
バF-1 ,F-2 の先端を押すことで、光ファイバF-1 ,F-
2 に曲げが与えられる。
【0137】この結果、(e)に示すように光ファイバ
F-1 ,F-2 が切断され、光ファイバF-1 ,F-2 の面出し
が行なわれる。その後、光ファイバ切断装置94を下降
させて光ファイバ保持材90,91の間から除去する。
【0138】さて、ここまででは図示を省略していた
が、光ファイバ保持材90,91は(f)に示すよう
に、高さの基準面が出されている台状部95に載せられ
ている。そこで、光ファイバ保持材90,91を台状部
95上でスライドさせ、光ファイバ保持材90の端面9
0bと光ファイバ保持材91の端面91bとを合せて接
続する。
【0139】以上のように本実施形態の光ファイバ接続
部品は、部品数が少なく、かつ構造も簡易であるので、
安価に製造可能である。また光ファイバ保持材90,9
1に対しては、光ファイバFは端部を飛び出させた状態
に載置して固定したのち、光ファイバ保持材90,91
の端面90b,91bに合わせて切断すれば良いので、
接続作業が容易となる。
【0140】なお、本実施形態でも前記第3実施形態と
同様に、光ファイバFを接続したのちの光ファイバ接続
部品の周囲を熱可塑性樹脂を用いた加熱・充填によるモ
ールドで強化したり、接続部分に屈折率整合剤を充填す
るようにしても良い。
【0141】(第8の実施の形態)次に、前記第1実施
形態の光ファイバを接続するのに適した光ファイバ接続
部品に関する別の実施形態につき説明する。
【0142】図17は本実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図である。
【0143】この図に示すように本実施形態の光ファイ
バ接続部品は、一対の光ファイバ保持材100,101
および押え部材102,103よりなる。
【0144】光ファイバ保持材100,101は、それ
ぞれ2本の光ファイバFを保持するように2本のV溝1
00a,100bおよびV溝101a,101bが設け
られているものの、光ファイバFの保持および光ファイ
バFどうしの接続に関する構成は前記第7実施形態の光
ファイバ接続部品と同様となっている。
【0145】ここで本実施形態の光ファイバ接続部品が
前記第7実施形態の光ファイバ接続部品と異なっている
のは、光ファイバ保持材100と光ファイバ保持材10
1とを接続するための機構を有している点である。
【0146】すなわち、光ファイバ保持材100には、
2つの接続穴100c,100d、溝100eおよび凹
部100fが、また光ファイバ保持材101には、2本
の接続ピン101c,101d、溝101eおよび係合
部材101fがそれぞれ設けられている。接続穴100
c,100dは、光ファイバ保持材100における光フ
ァイバ保持材101との接合面に、また接続ピン101
c,101dは、光ファイバ保持材101における光フ
ァイバ保持材100との接合面にそれぞれ設けられてお
り、V溝100aとV溝101aおよびV溝100bと
V溝101bとがそれぞれ連通する状態で光ファイバ保
持材100と光ファイバ保持材101とが対向されたと
きに接続ピン101c,101dが接続穴100c,1
00dにそれぞれ入り込む位置関係にある。
【0147】なお接続ピン101c,101dは、光フ
ァイバ保持材101の側面に、溝101eにおいて、V
溝101a,101bに沿った方向にスライドが可能な
ように設けられた係合部材101fと光ファイバ保持材
101の内部にて連結されており、係合部材101fの
スライドに連動して図示のように突出したり、光ファイ
バ保持材101の内に引き込まれたりするものとなって
いる。
【0148】係合部材101fバネ状の柔軟な強度を持
ち、その先端にはフック(図示せず)が設けられてい
る。そして光ファイバ保持材100の側面に設けられた
溝100eには、係合部材101f先端のフックが係合
する凹部100fが形成されている。
【0149】かくして本実施形態の光ファイバ接続部品
では、前記第7実施形態と同様にして光ファイバFのセ
ットを行なったのち、係合部材101fをスライドさせ
て接続ピン101c,101dを突出させた上で、この
接続ピン101c,101dを接続穴100c,100
dにそれぞれ挿入しつつ光ファイバ保持材100と光フ
ァイバ保持材101とを対向させれば、V溝100aと
V溝101aおよびV溝100bとV溝101bとがそ
れぞれ連通するように光ファイバ保持材100と光ファ
イバ保持材101との位置が正しく位置決めされる。
【0150】そして、光ファイバ保持材100と光ファ
イバ保持材101とは、係合部材101f先端のフック
が凹部100fに係合することで図18に示すような状
態で固定される。
【0151】従って、光ファイバ保持材100と光ファ
イバ保持材101との接続に細かい位置合わせを行なう
必要がなく、その作業は非常に容易となる。
【0152】なお、本実施形態でも前記第3実施形態と
同様に、光ファイバFを接続したのちの光ファイバ接続
部品の周囲を熱可塑性樹脂を用いた加熱・充填によるモ
ールドで強化したり、接続部分に屈折率整合剤を充填す
るようにしても良い。また、この熱可塑性樹脂における
モールドは、モールドごとケースなどに収容することも
可能である。
【0153】(第9の実施の形態)次に、前記第1実施
形態の光ファイバを用いて光アクセス系ネットワークシ
ステムを構築する場合の光ファイバ敷設方法の一実施形
態につき説明する。
【0154】まず光アクセス系ネットワークシステムで
は、主幹線となる光ファイバを複数本束ねた光ファイバ
ケーブルを例えば地下に張り巡らしておき、ローカル線
となる光ファイバを上記主幹線となる光ファイバケーブ
ルから加入者ノード近くで分岐して地上に引き出し、加
入者ノードに接続する。
【0155】そこで、大口径コア部分20bを複数箇所
に設けた光ファイバを束ねてなる光ファイバケーブルを
主幹線として張り巡らせておけば、加入者ノードを増設
する必要が生じた場合に、その加入者ノードに最も近い
大口径コア部分20bに例えば前記第4実施形態の光フ
ァイバ接続部品を挿入してローカル線となる光ファイバ
を接続し、さらにこの光ファイバを増設する加入者ノー
ドに接続することで容易に加入者ノードの増設に対応で
きる。
【0156】ところで、図19(a)に示すようにビジ
ネスビル111などが隣接する大規模ビジネスエリアな
どでは、将来の加入者ノ一ド増設がほぼ等間隔な場所で
行われると予想される。そこでこのような場合には、図
19(a)に示すように大口径コア部分20bを等間隔
に設けた光ファイバケーブル112を用い、この光ファ
イバケーブル112を大口径コア部分20bがビジネス
ビル111のそれぞれに対応するよう位置させて敷設す
る。
【0157】一方、図19(b)に示すようにビジネス
ビル111や一般住宅113が点在するような中小ビジ
ネスエリアなどでは、将来の加入者ノ一ド増設に偏りが
見込まれる。そこでこのような場合には、図19(b)
に示すように大口径コア部分20bをビジネスビル11
1や一般住宅113の偏りに併せて不等間隔に設けた光
ファイバケーブル114を用い、この光ファイバケーブ
ル114を大口径コア部分20bがビジネスビル111
や一般住宅113のそれぞれに対応するよう位置させて
敷設する。
【0158】このように、大口径コア部分20bの形成
状態が様々である複数種類の光ファイバケーブルを用意
しておき、敷設箇所の状況に応じて適切な光ファイバケ
ーブルを用いるようにすれば、将来の加入者の増加に柔
軟に対応でき、かつ加入者ノード増設の場合における接
続作業を行うための引き込み用光ファイバの接続を最短
距離で行うことができる。
【0159】なお、ここまででは光ファイバケーブル1
12,114を地下に敷設する場合を示したが、架空線
として敷設する場合にも同様な方法を採ることができ
る。
【0160】図20は前記第1実施形態の光ファイバを
複数本束ねた光ファイバケーブルを架空線として敷設し
た様子を示す図である。
【0161】光ファイバケーブル121には、複数の光
ファイバ122が収容されている。光ファイバケーブル
121は架空線であり、電柱123に設置されて、住宅
124の近くを通っている。
【0162】光ファイバ122はそれぞれ、等間隔また
は不等間隔で大口径コア部分(図示せず)が形成されて
いる。そして、住宅124に光ファイバ125を敷設す
る場合、光分岐素子126,127を大口径コア部分に
て光ファイバ122に挿入し、接続を行う。なお図20
において光分岐素子127は、例えば前記第4実施形態
の光ファイバ接続部品のような1×3の分岐素子を用い
ており、引き出し線である光ファイバ125は2本であ
る。
【0163】そしておのおのの引き出し線である光ファ
イバ125は、住宅124の近くで支柱128を経由す
るか、あるいは直接的に、住宅124に引き込まれるこ
とになる。
【0164】さて、引き出し線となる光ファイバ125
は、100m程度の長さになる場合もあり、自重や風雨
などによる張力により断線する恐れがある。
【0165】そこで、このような断線の危険のある箇所
には、図21に示すような光ファイバケーブルを用いる
ようにする。
【0166】図21において、131で示すものが前記
第1実施形態の光ファイバである。本実施形態の光ファ
イバケーブルは、この光ファイバ131に並行させて鋼
線などの支持線132を配置し、被覆133を施したも
のである。
【0167】この光ファイバケーブルによれば、支持線
132が張力緩和材として機能し、ある程度の張力(自
重や風雨などによる張力)には耐えられるようになり、
断線が防止される。
【0168】(第10の実施の形態)次に、第1実施形
態の光ファイバを使用してオフィスなどのフロアへの敷
設を行なう方法の一実施形態につき説明する。
【0169】図22は本実施形態の敷設方法を模式的に
示す図である。この図において、140は敷設対象のフ
ロアであり、フロア140の外からの分岐は配線ボック
ス141で行われる。この配線ボックス141を介して
引き込まれた光ファイバ142は、任意に配置された分
岐ボックス143を経由するように配線される。なお、
フロア140には図22(b)に示すようにフロアパネ
ル144が設置されており、このフロアパネル144の
下面に分岐ボックス143が設置されている。従って光
ファイバ142は、図22(b)に示すようにフロア1
40とフロアパネル144との間の空間に配線される。
さらに光ファイバ142の大口径コア部分20bは、図
22(c)に示すように分岐ボックス143内に位置さ
せておく。
【0170】さて、加入者ノードを光ファイバ142に
接続しようとするときには、加入者ノードの設置位置に
最寄りの分岐ボックス143を開き、そこに位置してい
る大口径コア部分20bを処理して分岐素子を挿入して
光ファイバを接続し、さらにこの光ファイバを増設する
加入者ノードに接続することで容易に加入者ノードの増
設に対応できる。
【0171】(第11の実施の形態)次に第1実施形態
の光ファイバの一使用例を説明する。
【0172】図23は無線光フィーダ伝送を行なうシス
テムの概略構成を示す図である。このシステムは、移動
通信システムの電波をビル内や地下などの電波が直接届
きにくい場所に誘導することで、このような場所でも移
動通信を行なうことを可能とするものである。
【0173】ビル150の屋上に設置されたアンテナ1
51で移動通信用の電波を受信する。このアンテナ15
1で受信された電波を一度、電気−光変換したのち、ビ
ル150に張り巡らした光ファイバ152へと送出す
る。
【0174】光ファイバ152の大口径コア部分はビル
150の各階に1〜数ヶ所の割合で配置しておく。そし
て必要な箇所にて、大口径コア部分を処理して分岐素子
153を挿入して光ファイバ154を接続し、さらにこ
の光ファイバ154に無線装置155を接続する。無線
装置155はフロアの天井または壁に設置されており、
光ファイバ152,154を介して到来した信号を光−
電気変換して移動通信用の電波を再生し、空間に放射す
るものである。
【0175】かくしてこのシステムによれば、ビル15
0のフロア内や地下にて移動通信端末を使用しての通信
が行なえる。
【0176】そして、無線装置155の増設が必要とな
った時には、最寄りの大口径コア部分を処理して分岐素
子153を挿入して光ファイバ154を接続し、さらに
この光ファイバ154に無線装置155を接続すること
で容易に行なうことができる。
【0177】(第12の実施の形態)さて、これまでの
実施形態では第1実施形態の光ファイバを敷設してお
き、この光ファイバを大口径コア部分で必要に応じて切
断するものとしているが、ここでは光ファイバの切断作
業を不要とする光ファイバを敷設方法の一実施形態につ
き説明する。
【0178】本実施形態では、第1実施形態の光ファイ
バを用いることには変わりがないが、図24(a)に示
すように、大口径コア部分での切断、研磨がなされた光
ファイバ160,161を、例えば第3実施形態で示し
たような光ファイバ接続部品162を使用して接続し、
かつ熱可塑性樹脂163でモールドを行なった状態とし
て敷設しておくものである。なお光ファイバ接続部品1
62の固定には接着剤を用いずに、熱可塑性樹脂163
により接着するものとする。
【0179】このようにしておけば、加入者ノード増設
時においては熱可塑性樹脂163を加熱・溶融して拭き
取り、図24(b)に示すように光ファイバ接続部品1
62を露出する。さらに、光ファイバ接続部品162を
取り外して光ファイバ160,162を分離し、場合に
応じた光分岐素子などを挿入するのである。
【0180】かくして本実施形態によれば、熱可塑性樹
脂163を溶解することにより、容易に接続点の分離が
でき、かつすでに切断、研磨された光ファイバを露出す
ることができる。従って、加入者ノード増設時などに光
ファイバ分岐素子などの光ファイバ接続部品を接続・固
定する際に、光ファイバの切断、研磨を行なう必要がな
く、その作業がさらに簡易となる。
【0181】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではない。例えば前記第1実施形態では、クラッ
ド21の厚みを変化させることで光ファイバの外径を基
本コア部分20aと大口径コア部分20bとで均一とし
ているが、プライマリーコート22または外被覆23の
厚みを変化させることで光ファイバの外径を基本コア部
分20aと大口径コア部分20bとで均一とするように
しても良い。
【0182】また前記第1実施形態では、光ファイバの
外径を基本コア部分20aと大口径コア部分20bとで
均一としているが、基本コア部分20aと大口径コア部
分20bとで光ファイバの外径を異ならせておいても良
い。このようにすれば、色マーキングを施さなくても大
口径コア部分20bを容易に判別することが可能とな
る。
【0183】また前記第1実施形態では、大口径コア部
分20bの中心位置を示す色マーキング31をクラッド
21の外周面にのみ施しているが、光ファイバの外被覆
23や、光ファイバケーブルの外被覆にも同様の色マー
キングを施すようにしても良い。
【0184】前記第3実施形態乃至第12実施形態は、
前記第1実施形態の光ファイバを使用する場合に限ら
ず、通常のシングルモード光ファイバやグレデッドイン
デックス光ファイバを使用する場合にも適用可能である
ことはいうまでもない。
【0185】前記第3実施形態では、光ファイバ保持材
50は1本のV溝50aを有し、一対の光ファイバを接
続するものとなっているが、複数のV溝を形成してお
き、複数対の光ファイバを接続可能とすることもでき
る。
【0186】前記第4実施形態では、1×3の光分岐素
子を内蔵したものを例示しているが、分岐数の異なる光
分岐素子を内蔵する場合にも、接続部63および保持部
64の数を光分岐素子の分岐数に応じた数だけ設けるこ
とで同様に実施できる。
【0187】前記第6実施形態では、1×3の分岐まで
に対応するように構成したものを示したが、たとえば4
分岐以上が必要になると予想される場合には予め接続固
定用のV溝80dを4本以上設けておいても良い。
【0188】前記第7実施形態では、光ファイバ保持材
90,91はそれぞれ1本のV溝90a,91aを有
し、一対の光ファイバを接続するものとなっているが、
複数のV溝を形成しておき、複数対の光ファイバを接続
可能とすることもできる。
【0189】前記第7実施形態では、光ファイバを剪断
により切断する光ファイバ切断装置94を用いるものと
しているが、回転カッタによって光ファイバを切断する
タイプの光ファイバ切断装置を用いるようにしても良
い。このとき、回転カッタの側面で光ファイバの切断面
の研磨をも行なえるようにしても良い。
【0190】このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変形実施が可能である。
【0191】
【発明の効果】本発明は、線状のコアの周囲をクラッド
で覆ってなり、かつ前記コアは、所定の基本口径の基本
コア部分を基本とし、基本モードの伝送特性を維持した
ままで所定の最大口径まで緩やかに口径が増加し、さら
に前記基本口径まで緩やかに口径が減少する形状の大口
径コア部分を少なくとも1つ設けて光ファイバを構成し
た。
【0192】また本発明は、上記構成の光ファイバを複
数本束ねた上でケーブル外被覆で覆うことで光ファイバ
ケーブルを構成した。
【0193】また本発明は、光ファイバのコア部および
クラッド部となる材料から作成されたプリフォームを加
熱することにより、コア部となる部材の拡散を行なう加
熱手段と、この加熱手段により加熱されたプリフォーム
を線状のファイバとして引き出して巻取る巻取手段と、
この巻取手段の巻き取り速度を可変制御する巻取速度制
御手段とを用い、前記巻取手段の巻き取り速度を可変制
御して、前記プリフォームの単位長あたりの加熱時間を
可変するか、あるいは前記加熱手段の加熱温度を可変制
御することにより、前記コア部の口径が、基本モードの
伝送特性を維持したままで所定の最大口径まで緩やかに
口径が増加し、さらに前記基本口径まで緩やかに減少す
るように作成するようにした。
【0194】また本発明は、一対の光ファイバのそれぞ
れの端部を互いに対向させて載置するための少なくとも
1本の溝を有した溝形成部材と、この溝形成部材に形成
された溝に載置された光ファイバを挟持固定する固定部
材とにより光ファイバ接続部品を構成した。
【0195】また本発明は、入射口から入射した光を複
数の出射口から出射する光分岐素子を保持するととも
に、前記入射口および前記複数の出射口のそれぞれに端
部を対向させておのおの光ファイバを載置するための複
数の溝を有した光分岐素子保持部材と、この光分岐素子
保持部材に形成された複数の溝にそれぞれ載置された光
ファイバを挟持固定する固定部材とにより光ファイバ接
続部品を構成した。
【0196】また本発明は、第1および第2の2つの例
えば片方向光ファイバ増幅器などの光増幅器と、第1の
入出射口からの入射光を前記第1の光増幅器に入射させ
るとともに前記第2の光増幅器からの出射光を前記第1
の入出射口から出射させる例えば1×2光分岐器などの
第1の光分岐素子と、第2の入出射口からの入射光を前
記第2の光増幅器に入射させるとともに前記第1の光増
幅器からの出射光を前記第2の入出射口から出射させる
例えば1×2光分岐器などの第2の光分岐素子とからな
る例えば双方向光増幅器などの双方向光増幅器を保持す
るとともに、前記第1および第2の入出射口のそれぞれ
に端部を対向させておのおの光ファイバを載置するため
の複数の溝を有した双方向光増幅器保持部材と、この双
方向光増幅器保持部材に形成された複数の溝にそれぞれ
載置された光ファイバを挟持固定する固定部材とにより
光ファイバ接続部品を構成した。
【0197】また本発明は、それぞれ光ファイバを載置
するための複数の溝を有した溝形成部材と、この溝形成
部材に形成された溝に載置された光ファイバを挟持固定
する固定部材と、前記溝形成部材に対して着脱可能に設
けられ、前記溝形成部材に装着された際に前記複数の溝
のそれぞれに載置された光ファイバの間を、例えば1対
1の単純接続状態や1×3の光分岐状態などで任意に接
続する光伝送路が形成された光伝送路形成部材とにより
光ファイバ接続部品を構成した。
【0198】また本発明は、所定の接続面に端面を合わ
せて光ファイバを載置するための少なくとも1つの溝を
それぞれ有した一対の溝形成部材と、これらの溝形成部
材のそれぞれに形成された溝に載置された光ファイバを
それぞれ挟持固定する複数の固定部材と、前記一対の溝
形成部材のそれぞれの前記接続面どうしを互いに対面さ
せた状態で接合する接合手段とにより光ファイバ接続部
品を構成した。
【0199】また本発明は、予め少なくとも1ヶ所を切
断し、この切断部分を所定の光ファイバ接続部品にて接
続した光ファイバを敷設しておくようにした。
【0200】また本発明は、予め少なくとも1ヶ所を切
断し、この切断部分を所定の光ファイバ接続部品にて接
続した光ファイバを複数本束ねてなる光ファイバケーブ
ルを敷設しておくようにした。
【0201】これらの発明のおのおので、あるいはこれ
らの発明を併せて使用することにより、加入者ノードの
増設や増設場所に対し柔軟に対処でき、高度な熟練を必
要とせず、かつ低コスト、短期間に光アクセス系ネット
ワークシステムを構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光ファイバの構成
を示す断面図。
【図2】クラッド21の外周面への色マーキング30,
31の形成状況を示す図。
【図3】外被覆23の外周面への色マーキング32の形
成状況を示す図。
【図4】第1実施形態の光ファイバを複数本束ねてなる
光ファイバケーブルにおける任意の光ファイバを切断す
る工程を説明する図。
【図5】光ファイバどうしの接続の際の光軸方向の位置
ずれ(隙間)に関しての光軸横方向の位置ずれをパラメ
ータとしての接続損失ηηをシミュレーションした結果
を示す図。
【図6】光ファイバどうしの接続の際の光軸方向の位置
ずれ(隙間)に関しての角度ずれをパラメータとしての
接続損失ηηをシミュレーションした結果を示す図。
【図7】本発明の第2実施形態の光ファイバ製造方法に
おける線引き工程を実施するための線引き装置の要部構
成を示す図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る光ファイバ接続部
品の構成を示す斜視図。
【図9】図8に示す光ファイバ接続部品による光ファイ
バ接続の強度を熱可塑性樹脂を用いた加熱・充填による
モールドで強化する例を示す図。
【図10】本発明の第4実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図。
【図11】本発明の第5実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を模式的に示す図。
【図12】図11に示す光ファイバ接続部品の使用例を
示す図。
【図13】本発明の第6実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図。
【図14】本発明の第6実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図。
【図15】本発明の第7実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図。
【図16】図15に示す光ファイバ接続部品を用いる際
の光ファイバの接続方法を説明する図。
【図17】本発明の第8実施形態に係る光ファイバ接続
部品の構成を示す斜視図。
【図18】図17に示す光ファイバ接続部品により光フ
ァイバを接続した状態を示す斜視図。
【図19】本発明の第9実施形態であって、図1に示し
た光ファイバを用いて光アクセス系ネットワークシステ
ムを構築する場合の光ファイバ敷設方法の一実施形態を
示す図。
【図20】本発明の第9実施形態であって、図1に示し
た光ファイバを用いて光アクセス系ネットワークシステ
ムを構築する場合の光ファイバ敷設方法の別の実施形態
を示す図。
【図21】図20中における光ファイバ125として用
いて好適な光ファイバケーブルの構造を示す図。
【図22】本発明の第10実施形態であって、図1に示
した光ファイバを使用してオフィスなどのフロアへの敷
設を行なう方法の一実施形態を示す図。
【図23】本発明の第11実施形態であって、図1に示
した光ファイバを使用して無線光フィーダ伝送を行なう
システムの概略構成を示す図。
【図24】本発明の第12実施形態であって、光ファイ
バの切断作業を不要とする光ファイバ敷設方法の一実施
形態を示す図。
【図25】光アクセス系ネットワークシステムの一般的
な構成例を示す図。
【符号の説明】
20…コア 20a…基本コア部分 20b…大口径コア部分 21…クラッド 22…プライマリーコート 23…外被覆 30,31,32…色マーキング 41…プリフォーム 42…加熱器 43…線状ファイバ 44…線径測定器 45…プライマリーコート処理器 46…乾燥炉 47…巻取りドラム 48…線引き速度制御部 49…巻取りモータ 50…光ファイバ保持材 50a…V溝 50b,50c…光ファイバ保持溝 51…光ファイバ保持材 51a…押え溝 51b,51c…光ファイバ保持溝 51d…弾性材 55…光ファイバ接続部品 56…熱可塑性樹脂 60…光分岐素子収容部材 61…光ファイバ保持材 62…本体部 63…接続部 63a…V溝 63b…光ファイバ保持溝 64…保持部 64a…押え溝 64b…光ファイバ保持溝 64c…弾性材 65…連結部 70…光ファイバ接続部品 70a,70b…片方向光ファイバ増幅器 70c,70d…1×2光分岐素子 80,81,82…パッケージ部 80a…凹部 80b,80d…V溝 80c,80e…光ファイバ保持溝 81a…凸部 81b,81c…押え溝 81d,81e…光ファイバ保持溝 81f…弾性材 81g…ストレート導波路 82a…3分岐導波路 90,91…光ファイバ保持材 92,93…押え部材 90a,91a…V溝 94…光ファイバ切断装置 94a…カッタ部 94b…曲げ部 95…台状部 100,101…光ファイバ保持材 102,103…押え部材 100a,100b,101a,101b…V溝 100c,100d…接続穴 100e…溝 100f…凹部 101c,101d…接続ピン 101e…溝 101f…係合部材 162…光ファイバ接続部品 163…熱可塑性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 6/36 G02B 6/28 E

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状のコアの周囲をクラッドで覆ってな
    り、かつ前記コアは、所定の基本口径の基本コア部分を
    基本とし、基本モードの伝送特性を維持したままで所定
    の最大口径まで緩やかに口径が増加し、さらに前記基本
    口径まで緩やかに口径が減少する形状の大口径コア部分
    を少なくとも1つ備えたことを特徴とする光ファイバ。
  2. 【請求項2】 シングルモード伝送に供されるものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
  3. 【請求項3】 クラッドの外径を、基本コア部分と大口
    径コア部分とでほぼ一定としたことを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の光ファイバ。
  4. 【請求項4】 クラッドの周囲をクラッド外被覆で覆っ
    てなり、このクラッド外被覆の外径を、基本コア部分と
    大口径コア部分とでほぼ一定としたことを特徴とする請
    求項1または請求項2のいずれかに記載の光ファイバ。
  5. 【請求項5】 クラッド外被覆における大口径コア部分
    に相当する位置に、視覚的に判別可能なマーキングを設
    けたことを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ。
  6. 【請求項6】 クラッド外被覆は、熱可塑性樹脂よりな
    ることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の光
    ファイバ。
  7. 【請求項7】 クラッドにおいて大口径コア部分に相当
    する位置に、視覚的に判別可能なマーキングを設けたこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の光ファイバ。
  8. 【請求項8】 クラッドにおいて大口径コア部分が最大
    口径である位置に相当する位置に、視覚的に判別可能な
    マーキングを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項6のいずれかに記載の光ファイバ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    の光ファイバを複数本束ねた上でケーブル外被覆で覆っ
    たことを特徴とする光ファイバケーブル。
  10. 【請求項10】 ケーブル外被覆において大口径コア部
    分に相当する位置に、視覚的に判別可能なマーキングを
    設けたことを特徴とする請求項9に記載の光ファイバケ
    ーブル。
  11. 【請求項11】 光ファイバのコア部およびクラッド部
    となる材料から作成されたプリフォームを加熱すること
    により、コア部となる部材の拡散を行なう加熱手段と、 この加熱手段により加熱されたプリフォームを線状のフ
    ァイバとして引き出して巻取る巻取手段と、 この巻取手段の巻き取り速度を可変制御する巻取速度制
    御手段とを用い、 前記巻取手段の巻き取り速度を可変制御して、前記プリ
    フォームの単位長あたりの加熱時間を可変することによ
    り、前記コア部の口径が、基本モードの伝送特性を維持
    したままで所定の最大口径まで緩やかに口径が増加し、
    さらに前記基本口径まで緩やかに減少するように作成す
    ることを特徴とする光ファイバ製造方法。
  12. 【請求項12】 加熱温度を光ファイバのコア部および
    クラッド部となる材料から作成されたプリフォームに対
    し、コア部となる部材の拡散を行なうために加熱する加
    熱手段と、 この加熱手段により加熱されたプリフォームを線状のフ
    ァイバとして引き出して巻取る巻取手段とを用い、 前記加熱手段の加熱温度を可変制御することにより、前
    記コア部の口径が、基本モードの伝送特性を維持したま
    まで所定の最大口径まで緩やかに口径が増加し、さらに
    前記基本口径まで緩やかに減少するように作成すること
    を特徴とする光ファイバ製造方法。
  13. 【請求項13】 一対の光ファイバのそれぞれの端部を
    互いに対向させて載置するための少なくとも1本の溝を
    有した溝形成部材と、 この溝形成部材に形成された溝に載置された光ファイバ
    を挟持固定する固定部材とを具備したことを特徴とする
    光ファイバ接続部品。
  14. 【請求項14】 入射口から入射した光を複数の出射口
    から出射する光分岐素子を保持するとともに、前記入射
    口および前記複数の出射口のそれぞれに端部を対向させ
    ておのおの光ファイバを載置するための複数の溝を有し
    た光分岐素子保持部材と、 この光分岐素子保持部材に形成された複数の溝にそれぞ
    れ載置された光ファイバを挟持固定する固定部材とを具
    備したことを特徴とする光ファイバ接続部品。
  15. 【請求項15】 第1および第2の2つの光増幅器と、 第1の入出射口からの入射光を前記第1の光増幅器に入
    射させるとともに前記第2の光増幅器からの出射光を前
    記第1の入出射口から出射させる第1の光分岐素子と、 第2の入出射口からの入射光を前記第2の光増幅器に入
    射させるとともに前記第1の光増幅器からの出射光を前
    記第2の入出射口から出射させる第2の光分岐素子とか
    らなる双方向光増幅器を保持するとともに、前記第1お
    よび第2の入出射口のそれぞれに端部を対向させておの
    おの光ファイバを載置するための複数の溝を有した双方
    向光増幅器保持部材と、 この双方向光増幅器保持部材に形成された複数の溝にそ
    れぞれ載置された光ファイバを挟持固定する固定部材と
    を具備したことを特徴とする光ファイバ接続部品。
  16. 【請求項16】 それぞれ光ファイバを載置するための
    複数の溝を有した溝形成部材と、 この溝形成部材に形成された溝に載置された光ファイバ
    を挟持固定する固定部材と、 前記溝形成部材に対して着脱可能に設けられ、前記溝形
    成部材に装着された際に前記複数の溝のそれぞれに載置
    された光ファイバの間を任意に接続する光伝送路が形成
    された光伝送路形成部材とを具備したことを特徴とする
    光ファイバ接続部品。
  17. 【請求項17】 所定の接続面に端面を合わせて光ファ
    イバを載置するための少なくとも1つの溝をそれぞれ有
    した一対の溝形成部材と、 これらの溝形成部材のそれぞれに形成された溝に載置さ
    れた光ファイバをそれぞれ挟持固定する複数の固定部材
    と、 前記一対の溝形成部材のそれぞれの前記接続面どうしを
    互いに対面させた状態で接合する接合手段とを具備した
    ことを特徴とする光ファイバ接続部品。
  18. 【請求項18】 溝形成部材はそれぞれ複数の溝を有す
    ることを特徴とする請求項17に記載の光ファイバ接続
    部品。
  19. 【請求項19】 予め少なくとも1ヶ所を切断し、この
    切断部分を所定の光ファイバ接続部品にて接続した光フ
    ァイバを敷設しておくことを特徴とする光ファイバ敷設
    方法。
  20. 【請求項20】 予め少なくとも1ヶ所を切断し、この
    切断部分を所定の光ファイバ接続部品にて接続した光フ
    ァイバを複数本束ねてなる光ファイバケーブルを敷設し
    ておくことを特徴とする光ファイバ敷設方法。
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