JPH10184756A - 空気ばね装置 - Google Patents
空気ばね装置Info
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- JPH10184756A JPH10184756A JP35518296A JP35518296A JPH10184756A JP H10184756 A JPH10184756 A JP H10184756A JP 35518296 A JP35518296 A JP 35518296A JP 35518296 A JP35518296 A JP 35518296A JP H10184756 A JPH10184756 A JP H10184756A
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- air spring
- spring device
- building
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- Diaphragms And Bellows (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 免震装置に於いて、構造物基礎の垂直振動成
分を十分に吸収して構造物へ伝達しにくくし、過大な荷
重がかかっても圧縮量を規制でき、また空気の給排構造
ならびに給排設備が簡単で、設置に大きなスペースを必
要とせず、組立作業も容易な空気ばね装置、また、スト
ロークの大きな高荷重用ジャッキとして、内径が小さ
く、小型大容量で取扱いが容易な、しかも圧縮ガスボン
ベ等でも作動し、使用の際小さなスペースでよく、ま
た、清浄度が必要な場所で使用できる空気ばね装置を提
供する。 【解決手段】 薄肉超塑性材料にて、断面U形の山と谷
が交互に連続するベローズ型に成形され且つ上下両端面
中央に円筒が同心に連続成形された金属風船と、該金属
風船のベローズ部の外周側に装着された補強リングと、
前記金属風船の上下端に装着された上部座及び下部座と
より成る空気ばね装置。
分を十分に吸収して構造物へ伝達しにくくし、過大な荷
重がかかっても圧縮量を規制でき、また空気の給排構造
ならびに給排設備が簡単で、設置に大きなスペースを必
要とせず、組立作業も容易な空気ばね装置、また、スト
ロークの大きな高荷重用ジャッキとして、内径が小さ
く、小型大容量で取扱いが容易な、しかも圧縮ガスボン
ベ等でも作動し、使用の際小さなスペースでよく、ま
た、清浄度が必要な場所で使用できる空気ばね装置を提
供する。 【解決手段】 薄肉超塑性材料にて、断面U形の山と谷
が交互に連続するベローズ型に成形され且つ上下両端面
中央に円筒が同心に連続成形された金属風船と、該金属
風船のベローズ部の外周側に装着された補強リングと、
前記金属風船の上下端に装着された上部座及び下部座と
より成る空気ばね装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元免震装置の
垂直方向の振動吸収の為の空気ばね装置やストロークの
大きな高荷重用ジャッキを実現する為の空気ばね装置に
関する。
垂直方向の振動吸収の為の空気ばね装置やストロークの
大きな高荷重用ジャッキを実現する為の空気ばね装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】地震等の地殻変動による建物等の構造物
に与える振動を低減して、構造物を振動から保護し、特
に三次元免震を可能にする免震装置として、特開平7−
173954号公報に記載の免震装置が提案されてい
る。図5にその免震装置を示す。構造物基礎2と構造物
3との間に配される免震装置1は、積層ゴム体4と空気
ばね装置5とから成り、空気ばね装置5は高圧空気を封
入した偏平状の可撓性金属管6を水平方向に複数個並置
し且つ垂直方向に複数個積層してなるものである。
に与える振動を低減して、構造物を振動から保護し、特
に三次元免震を可能にする免震装置として、特開平7−
173954号公報に記載の免震装置が提案されてい
る。図5にその免震装置を示す。構造物基礎2と構造物
3との間に配される免震装置1は、積層ゴム体4と空気
ばね装置5とから成り、空気ばね装置5は高圧空気を封
入した偏平状の可撓性金属管6を水平方向に複数個並置
し且つ垂直方向に複数個積層してなるものである。
【0003】ところで、上記免震装置1は、地震等の地
殻変動に基づく構造物基礎2の水平振動成分は、復元力
を有する積層ゴム体4の剪断的変形により構造物3へ伝
達されにくくなり、例え構造物3に伝達されたとしても
積層ゴム体4の剪断的変形により低減され、一方、地震
等の地殻変動に基づく構造物基礎2の垂直振動成分は、
積層された可撓性金属管6からなる空気ばね装置5によ
って構造物3へ伝達されにくくなると言われている。
殻変動に基づく構造物基礎2の水平振動成分は、復元力
を有する積層ゴム体4の剪断的変形により構造物3へ伝
達されにくくなり、例え構造物3に伝達されたとしても
積層ゴム体4の剪断的変形により低減され、一方、地震
等の地殻変動に基づく構造物基礎2の垂直振動成分は、
積層された可撓性金属管6からなる空気ばね装置5によ
って構造物3へ伝達されにくくなると言われている。
【0004】然し乍ら、上記免震装置1の空気ばね装置
5は、積層された偏平状の可撓性金属管6からなるの
で、構造物基礎2の垂直振動成分を吸収する際の上下方
向の変形ストロークが小さく、過大な荷重がかかった
際、変形限界を超えて圧潰されてしまうおそれがある。
また、多数の積層された可撓性金属管6に均等に空気を
給排しなければならない為、その給排構造ならびに給排
設備が煩雑となっていて、設置に大きなスペースを必要
とすると共に組立作業も厄介なものとなっている。
5は、積層された偏平状の可撓性金属管6からなるの
で、構造物基礎2の垂直振動成分を吸収する際の上下方
向の変形ストロークが小さく、過大な荷重がかかった
際、変形限界を超えて圧潰されてしまうおそれがある。
また、多数の積層された可撓性金属管6に均等に空気を
給排しなければならない為、その給排構造ならびに給排
設備が煩雑となっていて、設置に大きなスペースを必要
とすると共に組立作業も厄介なものとなっている。
【0005】他方、ストロークの大きな高荷重用ジャッ
キとして、従来より油圧ジャッキが用いられているが、
油圧ジャッキは油を用いるため、大きな油圧源が必要と
なり、使用の際大きなスペースを必要とする。また、清
浄度が必要な場所では使用できない。
キとして、従来より油圧ジャッキが用いられているが、
油圧ジャッキは油を用いるため、大きな油圧源が必要と
なり、使用の際大きなスペースを必要とする。また、清
浄度が必要な場所では使用できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、免震
装置に於いて、構造物基礎の垂直振動成分を十分に吸収
して構造物へ伝達しにくくし、過大な荷重がかかっても
圧縮量を規制でき、また空気の給排構造ならびに給排設
備が簡単で、設置に大きなスペースを必要とせず、組立
作業も容易な空気ばね装置、また、ストロークの大きな
高荷重用ジャッキとして、内径が小さく、小型大容量で
取扱いが容易な、しかも圧縮ガスボンベ等でも作動し、
使用の際小さなスペースでよく、また、清浄度が必要な
場所で使用できる空気ばね装置を提供しようとするもの
である。
装置に於いて、構造物基礎の垂直振動成分を十分に吸収
して構造物へ伝達しにくくし、過大な荷重がかかっても
圧縮量を規制でき、また空気の給排構造ならびに給排設
備が簡単で、設置に大きなスペースを必要とせず、組立
作業も容易な空気ばね装置、また、ストロークの大きな
高荷重用ジャッキとして、内径が小さく、小型大容量で
取扱いが容易な、しかも圧縮ガスボンベ等でも作動し、
使用の際小さなスペースでよく、また、清浄度が必要な
場所で使用できる空気ばね装置を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の空気ばね装置は、薄肉超塑性材料にて、断面
U形の山と谷が交互に連続するベローズ型に成形され且
つ上下両端面中央に円筒が同心に連続成形された金属風
船と、該金属風船のベローズ部の外周側に装着された補
強リングと、前記金属風船の上下端に装着された上部座
及び下部座とより成るものである。この空気ばね装置に
於いては、金属風船のベローズが長い場合、横方向にベ
ローズがとび出す座屈(オイラー型座屈)を防止するた
めに、上部座より補強リング及び下部座を被うカバーが
垂設される。
の本発明の空気ばね装置は、薄肉超塑性材料にて、断面
U形の山と谷が交互に連続するベローズ型に成形され且
つ上下両端面中央に円筒が同心に連続成形された金属風
船と、該金属風船のベローズ部の外周側に装着された補
強リングと、前記金属風船の上下端に装着された上部座
及び下部座とより成るものである。この空気ばね装置に
於いては、金属風船のベローズが長い場合、横方向にベ
ローズがとび出す座屈(オイラー型座屈)を防止するた
めに、上部座より補強リング及び下部座を被うカバーが
垂設される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の空気ばね装置の実施形態
を図1によって説明すると、10は金属風船で、該金属
風船10は薄肉超塑性材料にて、断面U形の山11と谷
12が交互に連続するベローズ型に成形され、且つ上下
両端面中央に円筒13,13′が同心に連続成形されて
なるものである。この金属風船10のベローズ部の外周
側即ち各谷12内に、内周側が谷12の形状に沿い外周
側上下両面が山11の形状に沿う補強リング14が装着
されている。前記金属風船10の上端に上部座15が装
着され、下端に下部座15′が装着されて空気ばね装置
16が構成されている。この空気ばね装置16は、ベロ
ーズが長いので、上部座15より補強リング14及び下
部座15′を被うカバー17が垂設されている。
を図1によって説明すると、10は金属風船で、該金属
風船10は薄肉超塑性材料にて、断面U形の山11と谷
12が交互に連続するベローズ型に成形され、且つ上下
両端面中央に円筒13,13′が同心に連続成形されて
なるものである。この金属風船10のベローズ部の外周
側即ち各谷12内に、内周側が谷12の形状に沿い外周
側上下両面が山11の形状に沿う補強リング14が装着
されている。前記金属風船10の上端に上部座15が装
着され、下端に下部座15′が装着されて空気ばね装置
16が構成されている。この空気ばね装置16は、ベロ
ーズが長いので、上部座15より補強リング14及び下
部座15′を被うカバー17が垂設されている。
【0009】このように構成された空気ばね装置16を
三次元免震装置に適用した場合を図2に示す。図2にお
いて、構造物基礎18と構造物19との間に配される免
震装置20は、積層ゴム体4と空気ばね装置16とから
成る。積層ゴム体4は、下部円板21と上部円板22と
の間にゴム円環板23と金属円環板24とを交互に積層
してなり、下部円板21は円形定盤25に取り付けら
れ、円形定盤25は構造物基礎18にアンカーボルト
(図示省略)により固定されている。積層ゴム体4の中
央部には積層されたゴム円環板23と金属円環板24と
に取り囲まれて円柱状の鉛26が配されている。上部円
板22は空気ばね装置16と積層ゴム体4との間に配さ
れた介在部材27にボルト締めされている。空気ばね装
置16は、その下部座15′が前記介在部材27にボル
ト締めされ、上部座15が円形定盤25′を介して構造
物19の下面に取付けられている。そして、金属風船1
0の下側の円筒13′には盲キャップ40を突き合わせ
溶接して封塞する。金属風船10の上側の円筒13には
高圧空気供給管28を接続し、その途中に図3に示すよ
うにストップバルブ29,圧力調整用供給バルブ30を
設けて高圧タンク31に接続し、高圧タンク31にはコ
ンプレッサ32を接続する。また、図2に示すように金
属風船10の上側の円筒13に接続した高圧空気供給管
28の接続端付近で図3に示すように大気放出の圧力放
出管33を分岐接続し、その途中にストップバルブ3
4,圧力調整用放出バルブ35を設ける。
三次元免震装置に適用した場合を図2に示す。図2にお
いて、構造物基礎18と構造物19との間に配される免
震装置20は、積層ゴム体4と空気ばね装置16とから
成る。積層ゴム体4は、下部円板21と上部円板22と
の間にゴム円環板23と金属円環板24とを交互に積層
してなり、下部円板21は円形定盤25に取り付けら
れ、円形定盤25は構造物基礎18にアンカーボルト
(図示省略)により固定されている。積層ゴム体4の中
央部には積層されたゴム円環板23と金属円環板24と
に取り囲まれて円柱状の鉛26が配されている。上部円
板22は空気ばね装置16と積層ゴム体4との間に配さ
れた介在部材27にボルト締めされている。空気ばね装
置16は、その下部座15′が前記介在部材27にボル
ト締めされ、上部座15が円形定盤25′を介して構造
物19の下面に取付けられている。そして、金属風船1
0の下側の円筒13′には盲キャップ40を突き合わせ
溶接して封塞する。金属風船10の上側の円筒13には
高圧空気供給管28を接続し、その途中に図3に示すよ
うにストップバルブ29,圧力調整用供給バルブ30を
設けて高圧タンク31に接続し、高圧タンク31にはコ
ンプレッサ32を接続する。また、図2に示すように金
属風船10の上側の円筒13に接続した高圧空気供給管
28の接続端付近で図3に示すように大気放出の圧力放
出管33を分岐接続し、その途中にストップバルブ3
4,圧力調整用放出バルブ35を設ける。
【0010】上記免震装置20において、図3に示すよ
うに構造物19に与えられる振動を検出する振動検出手
段36として、加速度検出器,速度検出器又は振動検出
器のいずれかを図2に示すように構造物19に設け、こ
の振動検出手段36からの振動検出信号に応じて各バル
ブ29,30,34,35の開度を制御する手段として
演算器37を設ける。金属風船10内の圧力は、圧力検
出器38により検出され、その圧力検出信号が演算器3
7に入力され、振動検出信号と共に演算されるようにな
っている。
うに構造物19に与えられる振動を検出する振動検出手
段36として、加速度検出器,速度検出器又は振動検出
器のいずれかを図2に示すように構造物19に設け、こ
の振動検出手段36からの振動検出信号に応じて各バル
ブ29,30,34,35の開度を制御する手段として
演算器37を設ける。金属風船10内の圧力は、圧力検
出器38により検出され、その圧力検出信号が演算器3
7に入力され、振動検出信号と共に演算されるようにな
っている。
【0011】このように構成された免震装置20では、
地震等の地殻変動に基づく構造物基礎18の水平振動成
分は、復元力を有する積層ゴム体4及び円柱状の鉛26
の剪断的変形により構造物19へ伝達されにくくなり、
たとえ伝達されたとしても積層ゴム体4及び円柱状の鉛
26の剪断的変形により急速に減衰される。一方、地震
等の地殻変動に基づく構造物基礎18の垂直振動成分
は、空気ばね装置16の金属風船10の伸縮によって吸
収され、構造物19へ伝達されにくくなり、たとえ伝達
されたとしても大幅に減衰される。
地震等の地殻変動に基づく構造物基礎18の水平振動成
分は、復元力を有する積層ゴム体4及び円柱状の鉛26
の剪断的変形により構造物19へ伝達されにくくなり、
たとえ伝達されたとしても積層ゴム体4及び円柱状の鉛
26の剪断的変形により急速に減衰される。一方、地震
等の地殻変動に基づく構造物基礎18の垂直振動成分
は、空気ばね装置16の金属風船10の伸縮によって吸
収され、構造物19へ伝達されにくくなり、たとえ伝達
されたとしても大幅に減衰される。
【0012】この垂直振動成分の吸収において、構造物
19に与えられた振動が、振動検出手段36により検出
され、その振動検出信号が演算器37に送られ、演算器
37に予め入力された金属風船18内の圧力検出信号と
共に演算されて、各バルブ29,30,34,35の開
度が制御され、金属風船10の内圧が適正な値に調整さ
れる結果、構造物19に生じる振動は速やかに低減さ
れ、また金属風船10の伸縮量は略一定に保持される。
19に与えられた振動が、振動検出手段36により検出
され、その振動検出信号が演算器37に送られ、演算器
37に予め入力された金属風船18内の圧力検出信号と
共に演算されて、各バルブ29,30,34,35の開
度が制御され、金属風船10の内圧が適正な値に調整さ
れる結果、構造物19に生じる振動は速やかに低減さ
れ、また金属風船10の伸縮量は略一定に保持される。
【0013】また、金属風船10の外側に、補強リング
14が装着されているので、金属風船10自体の膨らみ
を確実に低減できる。さらに金属風船10に過大な荷重
がかかっても補強リング14により圧縮量が規制され
る。
14が装着されているので、金属風船10自体の膨らみ
を確実に低減できる。さらに金属風船10に過大な荷重
がかかっても補強リング14により圧縮量が規制され
る。
【0014】従って、金属風船10に発生する伸縮の曲
げ応力による疲労が少なく、ベローズ部の山11と谷1
2の周方向にクラックが入ることがなくて空気の漏洩が
なく、免震機能を維持できて、極めてフェールセーフな
免震装置を実現できる。
げ応力による疲労が少なく、ベローズ部の山11と谷1
2の周方向にクラックが入ることがなくて空気の漏洩が
なく、免震機能を維持できて、極めてフェールセーフな
免震装置を実現できる。
【0015】次に図1の空気ばね装置16をジャッキに
適用した場合を図4に示す。図4において、空気ばね装
置16の金属風船10の上側の円筒13に盲キャップ4
0が突き合わせ溶接されて封塞され、下側の円筒13′
にカバー17を貫通して高圧ガス供給管41が突き合わ
せ溶接されて接続されている。金属風船10の上端に装
着された上部座15は内面中央に盲キャップ40を被う
凹部が形成されてなり、上部座15の外周面から垂設さ
れたカバー17は内外層にスライド可能に2分され、外
層カバー17aは上部座15の外周面の段部42に係止
され、締付けねじ43にて締付け固定されており、内層
カバー17bは金属風船10の下端に装着された下部座
15′の外周面の段部45に係止され、締付けねじ46
にて締付け固定されている。外層カバー17aの下端内
側には突起47が形成され、これが内層カバー17bの
外周の軸方向に設けたスライド溝48の上端に係合し
て、金属風船10の過大変形防止機構49が形成されて
いる。前記高圧ガス供給管41は、途中にストップバル
ブ50を備えた高圧ガス放出管51を分岐接続し、その
分岐部よりも上流の高圧ガス供給管41にストップバル
ブ52,圧力調整用バルブ53を備えた上、窒素ガスボ
ンベ54を接続している。
適用した場合を図4に示す。図4において、空気ばね装
置16の金属風船10の上側の円筒13に盲キャップ4
0が突き合わせ溶接されて封塞され、下側の円筒13′
にカバー17を貫通して高圧ガス供給管41が突き合わ
せ溶接されて接続されている。金属風船10の上端に装
着された上部座15は内面中央に盲キャップ40を被う
凹部が形成されてなり、上部座15の外周面から垂設さ
れたカバー17は内外層にスライド可能に2分され、外
層カバー17aは上部座15の外周面の段部42に係止
され、締付けねじ43にて締付け固定されており、内層
カバー17bは金属風船10の下端に装着された下部座
15′の外周面の段部45に係止され、締付けねじ46
にて締付け固定されている。外層カバー17aの下端内
側には突起47が形成され、これが内層カバー17bの
外周の軸方向に設けたスライド溝48の上端に係合し
て、金属風船10の過大変形防止機構49が形成されて
いる。前記高圧ガス供給管41は、途中にストップバル
ブ50を備えた高圧ガス放出管51を分岐接続し、その
分岐部よりも上流の高圧ガス供給管41にストップバル
ブ52,圧力調整用バルブ53を備えた上、窒素ガスボ
ンベ54を接続している。
【0016】このように構成されたジャッキを、構造物
(又は工作物)を持ち上げるべく定盤と構造物との間に
セットし、高圧ガス放出管51のストップバルブ52を
閉じ、高圧ガス供給管41のストップバルブ52,圧力
調整用バルブ53を開いてボンベ54から高圧窒素ガス
を金属風船10内に供給し、ベローズ部を伸長すると、
上部座15を介して構造物が押し上げられる。この際、
金属風船10はベローズ部の外周側の各谷3に夫々補強
リング14が装着されているので、ベローズ部の各山1
1,谷12の変位量は均等となり、しかもベローズ部は
外周方向に膨らむことなく伸長し、大きなストロークが
得られる。また、金属風船10内に高圧力を作用しても
ベローズ部がシームレスのためクラックが入ることがな
く損傷を防止できるので、高荷重に耐えることができ
る。尚、金属風船10には圧力調整用バルブ53により
所定の高圧力が作用して構造物を持ち上げるが、万一過
大な高圧力が作用して必要以上に伸長し変形する場合
は、過大変形防止機構49が働いて、即ち外層カバー1
7aの突起47が内層カバー17bのスライド溝48の
上端に係合して、それ以上ベローズ部が伸長しなくなる
ので、変形が防止される。ジャッキを使用し終った時
は、高圧ガス供給管41のストップバルブ52,圧力調
整用バルブ53を閉め、高圧ガス放出管51のストップ
バルブ50を開いて大気中に窒素ガスを放出し、金属風
船10を元の状態に短縮する。
(又は工作物)を持ち上げるべく定盤と構造物との間に
セットし、高圧ガス放出管51のストップバルブ52を
閉じ、高圧ガス供給管41のストップバルブ52,圧力
調整用バルブ53を開いてボンベ54から高圧窒素ガス
を金属風船10内に供給し、ベローズ部を伸長すると、
上部座15を介して構造物が押し上げられる。この際、
金属風船10はベローズ部の外周側の各谷3に夫々補強
リング14が装着されているので、ベローズ部の各山1
1,谷12の変位量は均等となり、しかもベローズ部は
外周方向に膨らむことなく伸長し、大きなストロークが
得られる。また、金属風船10内に高圧力を作用しても
ベローズ部がシームレスのためクラックが入ることがな
く損傷を防止できるので、高荷重に耐えることができ
る。尚、金属風船10には圧力調整用バルブ53により
所定の高圧力が作用して構造物を持ち上げるが、万一過
大な高圧力が作用して必要以上に伸長し変形する場合
は、過大変形防止機構49が働いて、即ち外層カバー1
7aの突起47が内層カバー17bのスライド溝48の
上端に係合して、それ以上ベローズ部が伸長しなくなる
ので、変形が防止される。ジャッキを使用し終った時
は、高圧ガス供給管41のストップバルブ52,圧力調
整用バルブ53を閉め、高圧ガス放出管51のストップ
バルブ50を開いて大気中に窒素ガスを放出し、金属風
船10を元の状態に短縮する。
【0017】
【発明の効果】以上の説明で判るように本発明の空気ば
ね装置は、薄肉超塑性材料にて、断面U形の山と谷が交
互に連続するベローズ型に成形され且つ上下両端面中央
に円筒が同心に連続成形された金属風船と、該金属風船
のベローズ部の外周側に装着された補強リングと、前記
金属風船の上下端に装着された上部座及び下部座とより
成るので、三次元免震装置に適用すると、構造物基礎の
垂直振動成分は金属風船の伸縮によって吸収されて構造
物へ伝達されにくくなり、たとえ伝達されたとしても大
幅に減衰される。特に金属風船の内圧が、振動検出手段
の振動検出信号と金属風船内の圧力検出信号とに応じて
演算器により適正な値に調整されるので、構造物に生じ
る振動は速やかに低減され、また金属風船の伸縮量は略
一定に保持される。しかも補強リングにより金属風船自
体の膨らみを確実に低減でき、過大な荷重がかかっても
補強リングにより圧縮量が規制される。従って、金属風
船に発生する伸縮の曲げ応力による疲労が少なく、ベロ
ーズ部の山と谷の周方向にクラックが入ることがなくて
空気の漏洩がなく、免震機能を維持できて、極めてフェ
ールセーフな免震装置を実現できる。また、金属風船の
空気の給排構造ならびに給排設備が簡単となり、設置に
大きなスペースを必要とせず、組立作業も容易となる。
ね装置は、薄肉超塑性材料にて、断面U形の山と谷が交
互に連続するベローズ型に成形され且つ上下両端面中央
に円筒が同心に連続成形された金属風船と、該金属風船
のベローズ部の外周側に装着された補強リングと、前記
金属風船の上下端に装着された上部座及び下部座とより
成るので、三次元免震装置に適用すると、構造物基礎の
垂直振動成分は金属風船の伸縮によって吸収されて構造
物へ伝達されにくくなり、たとえ伝達されたとしても大
幅に減衰される。特に金属風船の内圧が、振動検出手段
の振動検出信号と金属風船内の圧力検出信号とに応じて
演算器により適正な値に調整されるので、構造物に生じ
る振動は速やかに低減され、また金属風船の伸縮量は略
一定に保持される。しかも補強リングにより金属風船自
体の膨らみを確実に低減でき、過大な荷重がかかっても
補強リングにより圧縮量が規制される。従って、金属風
船に発生する伸縮の曲げ応力による疲労が少なく、ベロ
ーズ部の山と谷の周方向にクラックが入ることがなくて
空気の漏洩がなく、免震機能を維持できて、極めてフェ
ールセーフな免震装置を実現できる。また、金属風船の
空気の給排構造ならびに給排設備が簡単となり、設置に
大きなスペースを必要とせず、組立作業も容易となる。
【0018】また、本発明の空気ばね装置を、ジャッキ
に適用すると、構造物を押し上げた際、金属風船のベロ
ーズ部外周側に補強リングが装着されているので、ベロ
ーズ部の各山,谷の変位量は均等となり、しかもベロー
ズ部は外周方向に膨らむことなく伸長し、大きなストロ
ークが得られる。また、金属風船に高圧力を作用しても
ベローズ部がシームレスのためクラックが入ることなく
損傷を防止できるので、高荷重に耐えることができる。
従って、ストロークの大きな高荷重のジャッキを実現で
きる。また内径が小さく、小型大容量で取扱いが容易と
なり、しかも圧縮ガスボンベ等でも作動し、使用の際小
さなスペースでよく、また清浄度が必要な場所でも使用
できる。
に適用すると、構造物を押し上げた際、金属風船のベロ
ーズ部外周側に補強リングが装着されているので、ベロ
ーズ部の各山,谷の変位量は均等となり、しかもベロー
ズ部は外周方向に膨らむことなく伸長し、大きなストロ
ークが得られる。また、金属風船に高圧力を作用しても
ベローズ部がシームレスのためクラックが入ることなく
損傷を防止できるので、高荷重に耐えることができる。
従って、ストロークの大きな高荷重のジャッキを実現で
きる。また内径が小さく、小型大容量で取扱いが容易と
なり、しかも圧縮ガスボンベ等でも作動し、使用の際小
さなスペースでよく、また清浄度が必要な場所でも使用
できる。
【図1】本発明の空気ばね装置を示す縦断面図である。
【図2】図1の空気ばね装置を適用した免震装置を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図3】図2の免震装置における空気ばね装置の金属風
船に対する空気圧制御システムを示す図である。
船に対する空気圧制御システムを示す図である。
【図4】図1の空気ばね装置を適用したジャッキを示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図5】従来の免震装置を示す縦断面図である。
10 金属風船 11 山 12 谷 13,13′ 円筒 14 補強リング 15 上部座 15′ 下部座 16 空気ばね装置 17 カバー
Claims (2)
- 【請求項1】 薄肉超塑性材料にて、断面U形の山と谷
が交互に連続するベローズ型に成形され且つ上下両端面
中央に円筒が同心に連続成形された金属風船と、該金属
風船のベローズ部の外周側に装着された補強リングと、
前記金属風船の上下端に装着された上部座及び下部座と
より成る空気ばね装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の空気ばね装置に於いて、
上部座より補強リング及び下部座を被うカバーが垂設さ
れていることを特徴とする空気ばね装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35518296A JP2934198B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 空気ばね装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35518296A JP2934198B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 空気ばね装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10184756A true JPH10184756A (ja) | 1998-07-14 |
JP2934198B2 JP2934198B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=18442434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35518296A Expired - Lifetime JP2934198B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 空気ばね装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2934198B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242277A (ja) * | 2005-03-03 | 2006-09-14 | Nhk Spring Co Ltd | 気体ばね装置 |
JP2011179578A (ja) * | 2010-02-27 | 2011-09-15 | Yokohama National Univ | 耐圧金属ベローズ及びその製造方法 |
JP2018118706A (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気ばね装置及び鉄道車両の高さ調整方法 |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP35518296A patent/JP2934198B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242277A (ja) * | 2005-03-03 | 2006-09-14 | Nhk Spring Co Ltd | 気体ばね装置 |
JP2011179578A (ja) * | 2010-02-27 | 2011-09-15 | Yokohama National Univ | 耐圧金属ベローズ及びその製造方法 |
JP2018118706A (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気ばね装置及び鉄道車両の高さ調整方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2934198B2 (ja) | 1999-08-16 |
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