JPH10184391A - 触媒燃焼器型ガスタービンおよびその起動方法 - Google Patents
触媒燃焼器型ガスタービンおよびその起動方法Info
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- JPH10184391A JPH10184391A JP8344256A JP34425696A JPH10184391A JP H10184391 A JPH10184391 A JP H10184391A JP 8344256 A JP8344256 A JP 8344256A JP 34425696 A JP34425696 A JP 34425696A JP H10184391 A JPH10184391 A JP H10184391A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 触媒燃焼器の起動を簡単にし、触媒燃焼器起
動用のヒータやバーナ等の熱源を不要とし、安価な都市
ガス，灯油，ＬＰＧ等の使用を可能とするとともに、燃
焼時のＮＯX の生成量を著しく低減する。 【解決手段】 触媒燃焼器と、低温着火燃料を供給する
低温着火燃料供給手段と、加圧空気を供給する加圧空気
供給手段とが配され、低温着火燃料として、水素やメタ
ノール等を使用し、これを加圧空気と混合した混合気体
を触媒燃焼させる技樹を採用する。
動用のヒータやバーナ等の熱源を不要とし、安価な都市
ガス，灯油，ＬＰＧ等の使用を可能とするとともに、燃
焼時のＮＯX の生成量を著しく低減する。 【解決手段】 触媒燃焼器と、低温着火燃料を供給する
低温着火燃料供給手段と、加圧空気を供給する加圧空気
供給手段とが配され、低温着火燃料として、水素やメタ
ノール等を使用し、これを加圧空気と混合した混合気体
を触媒燃焼させる技樹を採用する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒燃焼器型ガス
タービンおよびその起動方法に係わり、特に、触媒ヒー
タやバーナ等を省略して定常運転状態まで導くものであ
る。
タービンおよびその起動方法に係わり、特に、触媒ヒー
タやバーナ等を省略して定常運転状態まで導くものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】ＬＮＧ，ＬＰＧ，都市ガス，灯油等の燃
料を低温で燃焼させて、低ＮＯX 化を図るために触媒燃
焼装置を採用する技術が提案されている。触媒燃焼に関
連する技術として、技術例１：特開昭６１−２２８２０
７号公報「触媒を備えた接触燃焼装置の始動方法」，技
術例２：特開昭６２−８４２１５号公報「触媒燃焼方
法」が提案されている。
料を低温で燃焼させて、低ＮＯX 化を図るために触媒燃
焼装置を採用する技術が提案されている。触媒燃焼に関
連する技術として、技術例１：特開昭６１−２２８２０
７号公報「触媒を備えた接触燃焼装置の始動方法」，技
術例２：特開昭６２−８４２１５号公報「触媒燃焼方
法」が提案されている。
【０００３】技術例１では、予熱器を別途に設け、先
ず、予熱器を高温状態にしてから燃焼用ガスを送り込
み、燃焼用ガスの温度を高めた状態にし、該燃焼用ガス
を触媒に送り込んで、触媒の温度を高めている。次い
で、触媒の温度が高くなったところで燃焼ガス中に予備
燃料を添加して、完全接触反応を起こすように誘導して
いる。 さらに、触媒を燃料の接触反応開始温度まで加
熱している。技術例２では、燃料と空気とを混ぜた混合
気体を触媒層に送り、燃料の一部を部分燃焼させた部分
燃焼ガスを生成しておき、部分燃焼ガスに少量の燃料を
添加して燃焼させるようにしたものである。なお、触媒
層の下流には、パイロットバーナが配されており、少量
の燃料を空気とともに送り込んで着火し、高温燃焼ガス
を生成させて、これを火種とするようになっている。ま
た、触媒層およびパイロットバーナの下流には、燃焼器
が配されており、触媒層から排出された部分燃焼ガス
を、該燃焼器の中で燃焼（気相燃焼反応）させることに
よって、全体の燃料の燃焼ガス温度を低くするように導
いて、ＮＯX 濃度を低くしている。
ず、予熱器を高温状態にしてから燃焼用ガスを送り込
み、燃焼用ガスの温度を高めた状態にし、該燃焼用ガス
を触媒に送り込んで、触媒の温度を高めている。次い
で、触媒の温度が高くなったところで燃焼ガス中に予備
燃料を添加して、完全接触反応を起こすように誘導して
いる。 さらに、触媒を燃料の接触反応開始温度まで加
熱している。技術例２では、燃料と空気とを混ぜた混合
気体を触媒層に送り、燃料の一部を部分燃焼させた部分
燃焼ガスを生成しておき、部分燃焼ガスに少量の燃料を
添加して燃焼させるようにしたものである。なお、触媒
層の下流には、パイロットバーナが配されており、少量
の燃料を空気とともに送り込んで着火し、高温燃焼ガス
を生成させて、これを火種とするようになっている。ま
た、触媒層およびパイロットバーナの下流には、燃焼器
が配されており、触媒層から排出された部分燃焼ガス
を、該燃焼器の中で燃焼（気相燃焼反応）させることに
よって、全体の燃料の燃焼ガス温度を低くするように導
いて、ＮＯX 濃度を低くしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、技術例
１にあっては、予熱器を別途に設けなければならないと
ともに、予熱器を高温にするための熱源が必要となる。
また、予熱器から供給されるガスに他のガスを合流させ
るため、触媒層に送り込む際のガス温度が低くなってし
まうとともに、燃料を触媒燃焼させるまでに何段階もの
工程の切り替えが必要となる。技術例２にあっては、触
媒層における混合気体の部分燃焼ガス温度が７００〜１
０００℃の高温となるため、触媒起動用の熱源が必要と
なるとともに、触媒燃焼器にあっては、部分燃焼ガスを
１０００℃以上で燃焼させるため、ＮＯX 量が１０ｐｐ
ｍ程度までしか低減できない。
１にあっては、予熱器を別途に設けなければならないと
ともに、予熱器を高温にするための熱源が必要となる。
また、予熱器から供給されるガスに他のガスを合流させ
るため、触媒層に送り込む際のガス温度が低くなってし
まうとともに、燃料を触媒燃焼させるまでに何段階もの
工程の切り替えが必要となる。技術例２にあっては、触
媒層における混合気体の部分燃焼ガス温度が７００〜１
０００℃の高温となるため、触媒起動用の熱源が必要と
なるとともに、触媒燃焼器にあっては、部分燃焼ガスを
１０００℃以上で燃焼させるため、ＮＯX 量が１０ｐｐ
ｍ程度までしか低減できない。
【０００５】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、以下の目的を達成するものである。 触媒燃焼器の起動を簡単にすること。 触媒燃焼器起動用のヒータやバーナ等の熱源を不要
とすること。 高温で触媒燃焼する安価な燃料（都市ガス，灯油，
ＬＰＧ等）の使用を可能とすること。 燃焼時のＮＯX の生成量を著しく低減すること。 制御機能を高め、安全性を向上させること。 触媒燃焼器を採用したガスタービンプラントの実用
性を高めること。
たものであり、以下の目的を達成するものである。 触媒燃焼器の起動を簡単にすること。 触媒燃焼器起動用のヒータやバーナ等の熱源を不要
とすること。 高温で触媒燃焼する安価な燃料（都市ガス，灯油，
ＬＰＧ等）の使用を可能とすること。 燃焼時のＮＯX の生成量を著しく低減すること。 制御機能を高め、安全性を向上させること。 触媒燃焼器を採用したガスタービンプラントの実用
性を高めること。
【０００６】
【課題を解決するための手段】燃料と空気との混合気体
を触媒燃焼器に送り込み、触媒層において該混合気体を
触媒燃焼させる触媒燃焼器型ガスタービンに関する技術
であって、触媒燃焼器には、低温着火燃料を供給する低
温着火燃料供給手段と、加圧空気を供給する加圧空気供
給手段とが配され、低温着火燃料として、水素やメタノ
ール等を使用し、これを加圧空気と混合することによっ
て混合気体を生成して、触媒燃焼させる技術が採用され
る。触媒燃焼器の起動時において、低温着火燃料供給手
段から低温着火燃料を供給するとともに、加圧空気供給
から加圧空気を供給して、これらを混合した状態で触媒
燃焼器に送り込むと、低温着火燃料が水素、メタノール
等である場合に、室温で触媒燃焼が起こり、触媒燃焼器
の温度が上昇する。触媒燃焼器から排出される触媒燃焼
ガスをタービンを経由して熱交換器に送り込むことによ
り、熱交換器の内部温度を上昇させる。触媒燃焼ガスの
温度が徐々に上昇し、タービンの回転数が少しずつ大き
くなることにより、次第に圧縮機による空気圧縮度が高
められる。空気取入手段から取り入れた空気を熱交換器
を経由させることによって加熱し、この加熱空気を圧縮
機に送り込んで圧縮空気を生成する。触媒燃焼器の温度
および圧縮機から送り出される圧縮空気の温度を検出し
て、所望の温度まで上昇したか否かを判別する。触媒燃
焼器の温度および加圧空気の温度が所望の温度以上に達
した場合に、定常運転燃料供給手段を作動させて定常運
転燃料と、圧縮機から送り出される圧縮空気とを混合さ
せた状態で触媒燃焼器に送り込んで、定常運転燃料によ
って触媒燃焼を継続させるようにする。加えて、触媒燃
焼器，低温着火燃料供給手段，加圧空気供給手段，定常
運転燃料供給手段，熱交換器や温度センサ等に関連する
流量，流体の切り替えや制御等は、電子計算機を内蔵す
る制御部によって行われる。
を触媒燃焼器に送り込み、触媒層において該混合気体を
触媒燃焼させる触媒燃焼器型ガスタービンに関する技術
であって、触媒燃焼器には、低温着火燃料を供給する低
温着火燃料供給手段と、加圧空気を供給する加圧空気供
給手段とが配され、低温着火燃料として、水素やメタノ
ール等を使用し、これを加圧空気と混合することによっ
て混合気体を生成して、触媒燃焼させる技術が採用され
る。触媒燃焼器の起動時において、低温着火燃料供給手
段から低温着火燃料を供給するとともに、加圧空気供給
から加圧空気を供給して、これらを混合した状態で触媒
燃焼器に送り込むと、低温着火燃料が水素、メタノール
等である場合に、室温で触媒燃焼が起こり、触媒燃焼器
の温度が上昇する。触媒燃焼器から排出される触媒燃焼
ガスをタービンを経由して熱交換器に送り込むことによ
り、熱交換器の内部温度を上昇させる。触媒燃焼ガスの
温度が徐々に上昇し、タービンの回転数が少しずつ大き
くなることにより、次第に圧縮機による空気圧縮度が高
められる。空気取入手段から取り入れた空気を熱交換器
を経由させることによって加熱し、この加熱空気を圧縮
機に送り込んで圧縮空気を生成する。触媒燃焼器の温度
および圧縮機から送り出される圧縮空気の温度を検出し
て、所望の温度まで上昇したか否かを判別する。触媒燃
焼器の温度および加圧空気の温度が所望の温度以上に達
した場合に、定常運転燃料供給手段を作動させて定常運
転燃料と、圧縮機から送り出される圧縮空気とを混合さ
せた状態で触媒燃焼器に送り込んで、定常運転燃料によ
って触媒燃焼を継続させるようにする。加えて、触媒燃
焼器，低温着火燃料供給手段，加圧空気供給手段，定常
運転燃料供給手段，熱交換器や温度センサ等に関連する
流量，流体の切り替えや制御等は、電子計算機を内蔵す
る制御部によって行われる。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る触媒燃焼器型
ガスタービンおよびその起動方法の一実施形態につい
て、図１ないし図２を参照して説明する。
ガスタービンおよびその起動方法の一実施形態につい
て、図１ないし図２を参照して説明する。
【０００８】図１において、符号１は触媒燃焼器、２は
低温着火燃料供給手段、３は加圧空気供給手段、４は定
常運転燃料供給手段、５は空気取入手段、６は熱交換
器、７は排ガス処理系、８は制御部、１１はタービン、
１２は圧縮機、１３は発電機、１４は混合器、１５は温
度センサ、１６は排気口、１７は制御弁を示している。
低温着火燃料供給手段、３は加圧空気供給手段、４は定
常運転燃料供給手段、５は空気取入手段、６は熱交換
器、７は排ガス処理系、８は制御部、１１はタービン、
１２は圧縮機、１３は発電機、１４は混合器、１５は温
度センサ、１６は排気口、１７は制御弁を示している。
【０００９】前記触媒燃焼器１は、ＰｔやＡｌ2Ｏ3 、
またはこれらの合金等から形成される触媒層を有してお
り、例えば、Ｐｔ（０．２％）／Ａｌ2Ｏ3 からなる触
媒層が採用される。
またはこれらの合金等から形成される触媒層を有してお
り、例えば、Ｐｔ（０．２％）／Ａｌ2Ｏ3 からなる触
媒層が採用される。
【００１０】前記低温着火燃料供給手段２は、触媒燃焼
器１における燃焼開始温度の低い水素やメタノール等を
低温着火燃料として、混合器１４を経由して触媒燃焼器
１に供給するものである。
器１における燃焼開始温度の低い水素やメタノール等を
低温着火燃料として、混合器１４を経由して触媒燃焼器
１に供給するものである。
【００１１】前記加圧空気供給手段３は、いわゆる空気
圧縮機等の加圧空気供給源であり、混合器１４を介在さ
せて低温着火燃料供給手段２と触媒燃焼器１とに接続さ
れ、予め加圧しておいた加圧空気を混合器１４に供給す
るものである。
圧縮機等の加圧空気供給源であり、混合器１４を介在さ
せて低温着火燃料供給手段２と触媒燃焼器１とに接続さ
れ、予め加圧しておいた加圧空気を混合器１４に供給す
るものである。
【００１２】前記定常運転燃料供給手段４は、触媒燃焼
における燃焼開始温度の高いメタン，プロパン等を定常
運転燃料として、混合器１４を経由して触媒燃焼器１に
供給するものである。
における燃焼開始温度の高いメタン，プロパン等を定常
運転燃料として、混合器１４を経由して触媒燃焼器１に
供給するものである。
【００１３】前記空気取入手段５は、大気を取り入れる
開口部を有し、取り入れた空気を圧縮機１２に送り込む
ものであり、途中に熱交換器６が必要に応じて介在させ
られる。
開口部を有し、取り入れた空気を圧縮機１２に送り込む
ものであり、途中に熱交換器６が必要に応じて介在させ
られる。
【００１４】前記熱交換器６は、タービン１１から排出
されるガスと空気取入手段５から取り入れた空気との間
の熱交換を行うものであり、タービン１１及び排ガス処
理系７の間、空気取入手段５及び圧縮機１２の間に介在
状態に配される。
されるガスと空気取入手段５から取り入れた空気との間
の熱交換を行うものであり、タービン１１及び排ガス処
理系７の間、空気取入手段５及び圧縮機１２の間に介在
状態に配される。
【００１５】前記排ガス処理系７は、熱交換器６の下流
に接続状態に配され、排ガス中のＮＯX ，ＳＯX ，スス
等の未燃成分等を監視するとともに、必要に応じてこれ
らの有害物質の除去を行い得る機能を有するものが適用
される。
に接続状態に配され、排ガス中のＮＯX ，ＳＯX ，スス
等の未燃成分等を監視するとともに、必要に応じてこれ
らの有害物質の除去を行い得る機能を有するものが適用
される。
【００１６】前記制御部８は、電子計算機の機能を有す
るものが適用されるとともに、図１に示すように、低温
着火燃料供給手段２，加圧空気供給手段３，定常運転燃
料供給手段４，空気取入手段５，温度センサ１５，制御
弁１７等に接続されて、各データの収集，運転及び流体
の切り替え及び制御を行うようにしている。
るものが適用されるとともに、図１に示すように、低温
着火燃料供給手段２，加圧空気供給手段３，定常運転燃
料供給手段４，空気取入手段５，温度センサ１５，制御
弁１７等に接続されて、各データの収集，運転及び流体
の切り替え及び制御を行うようにしている。
【００１７】前記温度センサ１５は、図１に示すよう
に、触媒燃焼器１の内部や圧縮機１２の下流に配され
て、これらの温度を検出するとともに、検出データを制
御部８に出力するようにしている。
に、触媒燃焼器１の内部や圧縮機１２の下流に配され
て、これらの温度を検出するとともに、検出データを制
御部８に出力するようにしている。
【００１８】前記制御弁１７は、前述したように制御部
８によって遠隔操作されて流路の開閉，開度調整，流路
の切り替えを行うものであり、電磁弁等が適用される。
８によって遠隔操作されて流路の開閉，開度調整，流路
の切り替えを行うものであり、電磁弁等が適用される。
【００１９】以下、触媒燃焼器型ガスタービンの起動な
いし定常運転までを図２にＳ１ないしＳ９で示す各工程
順に説明する。
いし定常運転までを図２にＳ１ないしＳ９で示す各工程
順に説明する。
【００２０】〔Ｓ１：加圧空気及び低温着火燃料の供
給〕制御部８の指令に基づいて、低温着火燃料供給手段
２及び加圧空気供給手段３を作動させて加圧空気と水
素，メタノール等の低温着火燃料を、混合器１４を経由
して触媒燃焼器１に供給する。
給〕制御部８の指令に基づいて、低温着火燃料供給手段
２及び加圧空気供給手段３を作動させて加圧空気と水
素，メタノール等の低温着火燃料を、混合器１４を経由
して触媒燃焼器１に供給する。
【００２１】〔Ｓ２：触媒燃焼（第１段）〕混合気体が
触媒燃焼器１に供給されると、低温着火燃料が水素やメ
タノール等の室温で触媒反応が可能なものであることか
ら、触媒層と接触することにより、触媒層の表面におい
て触媒反応（空気酸化反応）が開始され、触媒燃焼が生
じる。なお、触媒燃焼器１の温度は、温度センサ１５に
よって検出され、以下、制御部８により温度の監視がな
される。
触媒燃焼器１に供給されると、低温着火燃料が水素やメ
タノール等の室温で触媒反応が可能なものであることか
ら、触媒層と接触することにより、触媒層の表面におい
て触媒反応（空気酸化反応）が開始され、触媒燃焼が生
じる。なお、触媒燃焼器１の温度は、温度センサ１５に
よって検出され、以下、制御部８により温度の監視がな
される。
【００２２】〔Ｓ３：熱交換器の加熱〕触媒燃焼にとも
なって生成された触媒燃焼ガスは、触媒燃焼器１からタ
ービン１１を経由し、熱交換器６に送り込まれ、熱交換
器６の温度を上昇させる。
なって生成された触媒燃焼ガスは、触媒燃焼器１からタ
ービン１１を経由し、熱交換器６に送り込まれ、熱交換
器６の温度を上昇させる。
【００２３】〔Ｓ４：熱交換器の作動〕触媒燃焼器１の
温度上昇にともなってタービン１１が徐々に回転し始
め、また、熱交換器６が温度交換可能な状態（熱交換器
６の作動状態）になる。空気取入手段５を作動させて熱
交換器６に空気を送り込むと温度交換により温度が高く
なった空気が圧縮機１２を経由して排気口１６から排出
される。
温度上昇にともなってタービン１１が徐々に回転し始
め、また、熱交換器６が温度交換可能な状態（熱交換器
６の作動状態）になる。空気取入手段５を作動させて熱
交換器６に空気を送り込むと温度交換により温度が高く
なった空気が圧縮機１２を経由して排気口１６から排出
される。
【００２４】〔Ｓ５：圧縮機の作動〕触媒燃焼器１にお
ける触媒燃焼が進み、触媒燃焼ガスの温度が高くなると
タービン１１の回転数が上昇することにより、圧縮機１
２による空気の圧縮が行われる。
ける触媒燃焼が進み、触媒燃焼ガスの温度が高くなると
タービン１１の回転数が上昇することにより、圧縮機１
２による空気の圧縮が行われる。
【００２５】〔Ｓ６：圧縮空気温度の検出〕圧縮機１２
から排出される空気の温度は、温度センサ１５によって
検出され、以下、制御部８によって温度の監視がなされ
る。
から排出される空気の温度は、温度センサ１５によって
検出され、以下、制御部８によって温度の監視がなされ
る。
【００２６】〔Ｓ７：温度上昇の判定〕触媒燃焼器１の
内部温度および圧縮空気の温度は、逐次制御部８によ
り、所望の温度に達したか否かの判定が行われ、所望の
温度に達したと判定された場合、つまり、「ＹＥＳ」の
場合は、Ｓ８，Ｓ９に移行し、「ＮＯ」の場合は、Ｓ５
に戻り、触媒燃焼器１および圧縮空気の温度が所望の温
度に到達するまで、制御部８により監視される。
内部温度および圧縮空気の温度は、逐次制御部８によ
り、所望の温度に達したか否かの判定が行われ、所望の
温度に達したと判定された場合、つまり、「ＹＥＳ」の
場合は、Ｓ８，Ｓ９に移行し、「ＮＯ」の場合は、Ｓ５
に戻り、触媒燃焼器１および圧縮空気の温度が所望の温
度に到達するまで、制御部８により監視される。
【００２７】〔Ｓ８：空気の切り替え〕触媒燃焼器１の
内部温度および圧縮空気の温度が、所望の温度まで上昇
した場合には、制御弁１７の切り替えにより排気口１６
への圧縮空気の送り込みを停止し、混合器１４への圧縮
空気の送り込みを開始する。
内部温度および圧縮空気の温度が、所望の温度まで上昇
した場合には、制御弁１７の切り替えにより排気口１６
への圧縮空気の送り込みを停止し、混合器１４への圧縮
空気の送り込みを開始する。
【００２８】〔Ｓ９：定常運転燃料の供給〕Ｓ８におけ
る空気の切り替えとほぼ同時に、制御弁１７の切り替え
により定常運転燃料供給手段４の作動により、混合器１
４への定常運転燃料の供給を開始し、圧縮空気と定常運
転燃料とを混合させて触媒燃焼器１に供給する。圧縮空
気の温度及び触媒燃焼器１の内部温度が十分に高められ
ている場合、つまり、定常運転燃料の触媒燃焼の開始温
度が維持される場合は、定常運転燃料のみの供給による
触媒燃焼に切り替えられる。この場合にあって、低温着
火燃料供給手段２から定常運転燃料を引き継ぎ、若干量
供給するようにして、定常運転燃料による触媒燃焼状態
に円滑に切り替えるようにしてもよい。
る空気の切り替えとほぼ同時に、制御弁１７の切り替え
により定常運転燃料供給手段４の作動により、混合器１
４への定常運転燃料の供給を開始し、圧縮空気と定常運
転燃料とを混合させて触媒燃焼器１に供給する。圧縮空
気の温度及び触媒燃焼器１の内部温度が十分に高められ
ている場合、つまり、定常運転燃料の触媒燃焼の開始温
度が維持される場合は、定常運転燃料のみの供給による
触媒燃焼に切り替えられる。この場合にあって、低温着
火燃料供給手段２から定常運転燃料を引き継ぎ、若干量
供給するようにして、定常運転燃料による触媒燃焼状態
に円滑に切り替えるようにしてもよい。
【００２９】なお、定常運転燃料の供給のみによって触
媒燃焼（定常の触媒燃焼）が継続できる状態になった場
合は、低温着火燃料供給手段２と加圧空気供給手段３と
を完全停止状態とすることは勿論である。以上により、
触媒燃焼器１における触媒燃焼（触媒燃焼第２段）が継
続され、定常運転燃料による触媒燃焼が継続される。
媒燃焼（定常の触媒燃焼）が継続できる状態になった場
合は、低温着火燃料供給手段２と加圧空気供給手段３と
を完全停止状態とすることは勿論である。以上により、
触媒燃焼器１における触媒燃焼（触媒燃焼第２段）が継
続され、定常運転燃料による触媒燃焼が継続される。
【００３０】〔他の実施の形態〕本発明に係わる触媒燃
焼器型ガスタービンおよびその起動方法にあっては、次
の技術を包含するものである。 （ａ） 触媒燃焼温度の異なる燃料を３種類以上使用し
て順次燃料を切り替える方法を適用した。 （ｂ） 上記にあって、低温着火燃料の供給量を徐々に
減少させる方法を適用すること。 （ｃ） 圧縮機１２からの圧縮空気の温度、または、触
媒燃焼器１の内部温度が充分に高められた場合において
空気取入手段５からの取り入れ空気を熱交換器６を経由
させないで直接圧縮機１２に送り込むようにすること。
焼器型ガスタービンおよびその起動方法にあっては、次
の技術を包含するものである。 （ａ） 触媒燃焼温度の異なる燃料を３種類以上使用し
て順次燃料を切り替える方法を適用した。 （ｂ） 上記にあって、低温着火燃料の供給量を徐々に
減少させる方法を適用すること。 （ｃ） 圧縮機１２からの圧縮空気の温度、または、触
媒燃焼器１の内部温度が充分に高められた場合において
空気取入手段５からの取り入れ空気を熱交換器６を経由
させないで直接圧縮機１２に送り込むようにすること。
【００３１】
【発明の効果】本発明に係る触媒燃焼器型ガスタービン
およびその起動方法によれば、以下の効果を奏する。 （１） 触媒層に、着火燃料として燃焼開始温度の低い
水素やメタノール等を供給して、室温で触媒反応させる
ことにより、触媒燃焼器の起動を簡単にして定常の触媒
燃焼まで誘導することができる。 （２） 触媒燃焼起動時にあっては、室温で触媒燃焼さ
せて触媒層の温度を上昇させるため、起動用のヒータや
バーナ等の熱源を不要とすることができる。 （３） 予め低温着火燃料によって触媒燃焼させてお
き、触媒層が高温化した時点で定常運転燃料を供給する
ため、都市ガス，灯油，ＬＰＧ等のような、高温で触媒
燃焼する安価な燃料の使用が可能となる。 （４） 低温着火燃料および定常運転燃料の触媒燃焼の
みによってタービンを運転するため、気相燃焼を一部使
用する場合と比較して、排ガス中のＣＯ，Ｓ０X，ＮＯX
等の含有量を著しく低減することができる。 （５） 触媒燃焼器，低温着火燃料供給手段，加圧空気
供給手段，定常運転燃料供給手段，熱交換器や温度セン
サ等に関連する流量，流体の切り替えや制御等は、電子
計算機を内蔵する制御部によって行われることにより、
触媒燃焼器の制御を容易にし、かつ、安全性を向上させ
ることができる。 （６） 触媒燃焼器のみによってタービンプラントを運
転することにより、燃料供給や制御部分から機械的な回
転部分を省略し、故障の発生を低減し実用性を高めるこ
とができる。
およびその起動方法によれば、以下の効果を奏する。 （１） 触媒層に、着火燃料として燃焼開始温度の低い
水素やメタノール等を供給して、室温で触媒反応させる
ことにより、触媒燃焼器の起動を簡単にして定常の触媒
燃焼まで誘導することができる。 （２） 触媒燃焼起動時にあっては、室温で触媒燃焼さ
せて触媒層の温度を上昇させるため、起動用のヒータや
バーナ等の熱源を不要とすることができる。 （３） 予め低温着火燃料によって触媒燃焼させてお
き、触媒層が高温化した時点で定常運転燃料を供給する
ため、都市ガス，灯油，ＬＰＧ等のような、高温で触媒
燃焼する安価な燃料の使用が可能となる。 （４） 低温着火燃料および定常運転燃料の触媒燃焼の
みによってタービンを運転するため、気相燃焼を一部使
用する場合と比較して、排ガス中のＣＯ，Ｓ０X，ＮＯX
等の含有量を著しく低減することができる。 （５） 触媒燃焼器，低温着火燃料供給手段，加圧空気
供給手段，定常運転燃料供給手段，熱交換器や温度セン
サ等に関連する流量，流体の切り替えや制御等は、電子
計算機を内蔵する制御部によって行われることにより、
触媒燃焼器の制御を容易にし、かつ、安全性を向上させ
ることができる。 （６） 触媒燃焼器のみによってタービンプラントを運
転することにより、燃料供給や制御部分から機械的な回
転部分を省略し、故障の発生を低減し実用性を高めるこ
とができる。
【図１】 本発明に係わる触媒燃焼器型ガスタービンお
よびその起動方法の一実施形態を示すブロック図であ
る。
よびその起動方法の一実施形態を示すブロック図であ
る。
【図２】 本発明に係わる触媒燃焼器型ガスタービンの
起動方法の実施工程例を示すフローチャートである。
起動方法の実施工程例を示すフローチャートである。
１ 触媒燃焼器 ２ 低温着火燃料供給手段 ３ 加圧空気供給手段 ４ 定常運転燃料供給手段 ５ 空気取入手段 ６ 熱交換器 ７ 排ガス処理系 ８ 制御部 １１ タービン １２ 圧縮機 １３ 発電機 １４ 混合器 １５ 温度センサ １６ 排気口 １７ 制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｆ２３Ｒ 3/40 Ｆ２３Ｒ 3/40 Ｚ
Claims (8)
- 【請求項１】 燃料と空気との混合気体を触媒燃焼器
（１）に送り込み、触媒層において該混合気体を触媒燃
焼させる触媒燃焼器型ガスタービンであって、触媒燃焼
器と、低温着火燃料を供給する低温着火燃料供給手段
（２）と、加圧空気を供給する加圧空気供給手段（３）
とが配され、低温着火燃料として、水素やメタノール等
を使用し、これを加圧空気と混合することによって混合
気体を触媒燃焼させることを特徴とする触媒燃焼器型ガ
スタービン。 - 【請求項２】 触媒燃焼器（１）に、タービン（１１）
と該タービンを経由した触媒燃焼ガスの送り込みにより
加熱される熱交換器（６）とが接続状態に配されること
を特徴とする請求項１記載の触媒燃焼器型ガスタービ
ン。 - 【請求項３】 触媒燃焼器（１）に、その内部温度を検
出する温度センサ（１５）が配されることを特徴とする
請求項１および２記載の触媒燃焼器型ガスタービン。 - 【請求項４】 触媒燃焼器（１）に、定常運転燃料を供
給するための低温着火燃料供給手段（２）と、圧縮機
（１２）から送り出される圧縮空気と定常運転燃料とを
混合して送り出す混合器（１４）とが、接続状態に配さ
れることを特徴とする請求項１、２および３記載の触媒
燃焼器型ガスタービン。 - 【請求項５】 触媒燃焼器（１），低温着火燃料供給手
段（２），加圧空気供給手段（３），定常運転燃料供給
手段（４），熱交換器（６）や温度センサ（１５）に接
続し、これらに関連する流量，流体の切り替え等を行う
制御部（８）が配されることを特徴とする請求項１、
２、３および４記載の触媒燃焼器型ガスタービン。 - 【請求項６】 触媒燃焼器（１）の起動時に、低温着火
燃料を供給するとともに、加圧空気供給手段（３）から
加圧空気を供給して、これらを混合した状態で触媒燃焼
器に送り込み、低温着火燃料の触媒燃焼により触媒燃焼
器の温度を定常運転燃料による触媒燃焼開始温度まで高
めることを特徴とする触媒燃焼器型ガスタービンの起動
方法。 - 【請求項７】 触媒燃焼器（１）の触媒燃焼ガスにより
圧縮機（１２）に送り込む空気を、定常運転燃料による
触媒燃焼開始温度まで高めることを特徴とする請求項６
記載の触媒燃焼器型ガスタービンの起動方法。 - 【請求項８】 触媒燃焼器（１）の温度または圧縮機
（１２）から送り出される圧縮空気の温度を検出し、所
望温度まで上昇させた後に、定常運転燃料の供給によっ
て触媒燃焼に切り替えることを特徴とする請求項６およ
び７記載の触媒燃焼器型ガスタービンの起動方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8344256A JPH10184391A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 触媒燃焼器型ガスタービンおよびその起動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8344256A JPH10184391A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 触媒燃焼器型ガスタービンおよびその起動方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10184391A true JPH10184391A (ja) | 1998-07-14 |
Family
ID=18367847
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8344256A Withdrawn JPH10184391A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 触媒燃焼器型ガスタービンおよびその起動方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10184391A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002525490A (ja) * | 1998-09-18 | 2002-08-13 | ウッドウォード ガヴァナー カンパニー | 触媒による燃焼プロセス用の動的制御システムおよび方法並びにこれらを利用するガスタービンエンジン |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP8344256A patent/JPH10184391A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002525490A (ja) * | 1998-09-18 | 2002-08-13 | ウッドウォード ガヴァナー カンパニー | 触媒による燃焼プロセス用の動的制御システムおよび方法並びにこれらを利用するガスタービンエンジン |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040302 |