JPH10183893A - 屋上の断熱防水工法 - Google Patents

屋上の断熱防水工法

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JPH10183893A
JPH10183893A JP34285796A JP34285796A JPH10183893A JP H10183893 A JPH10183893 A JP H10183893A JP 34285796 A JP34285796 A JP 34285796A JP 34285796 A JP34285796 A JP 34285796A JP H10183893 A JPH10183893 A JP H10183893A
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Hiroshi Abe
博司 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】断熱性と防水性とを兼ね備えしかも強度面、安
全性、耐久性の面でも問題のない屋上の断熱防水工法を
提供する。 【解決手段】ビル等の建築物の屋上に、ポリエチレンと
ポリスチレンとの共重合体からなる発泡プラスチック層
3と、スチレンモノマーを含有する不飽和ポリエステル
からなるFRP防水層4と、粒子層5と、トップコート
層6とを順次形成する。FRP防水層4が発泡プラスチ
ック層3を浸食することなくしかも強固に密着し、優れ
た断熱防水構造体を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル等の建築物の
屋上の断熱防水工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビル等の建築物の屋上表面にポリエステ
ル樹脂製の防水層を形成して雨水の侵入を防止すること
は、例えば本出願人の特開昭63−51554号公報に
示されている。この公報に記載の防水層は、コンクリー
ト上に接着される不飽和ポリエステルからなるFRP防
水層と、着色粒子層と、トップコート層とから構成され
ており、防水性の点では全く問題はない。しかしこの防
水層には充分な断熱効果はないため、冷房時や暖房時に
おけるビル屋上からのヒートロスを防止するためには、
天井の内側等に断熱材を張る必要があった。ところが、
天井に断熱材を敷設する方法は、特に炎天下における直
射日光に対しては充分な断熱効果を得ることはできず、
冷房効果を低下させるなどの問題があった。また天井の
内側に十分な厚みの断熱材を張るためには天井空間を広
く取る必要があり、コストが嵩むという問題もあった。
【0003】この問題を解決するために、断熱効果に優
れた発泡スチロールをビルの屋上表面に敷設することも
考えられる。しかしビルの屋上表面に断熱材を張りつけ
た場合には、強風等によって断熱材が剥がれて落下する
おそれがある。また表面に防水処理を施さないと、雨水
が侵入して断熱効果が失われるうえ、発泡スチロールは
強度が低く荷重を受けるとくぼみ易いため、この面から
も実用性に乏しい。さらに、この発泡スチロールの表面
に前記公報に記載の防水層を形成しようとしても、防水
層中の不飽和ポリエステルが発泡スチロールを溶かして
しまうため防水層を形成することができない。このよう
に、安全性と防水性と断熱性とを同時に満足できる建築
物の屋上のための断熱防水工法は従来知られていなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、断熱性と防水性とを兼ね備え、しか
も強度面や安全性の面でも問題のない屋上の断熱防水工
法を提供するためになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の屋上の断熱防水構造は、建築物の
屋上に、ポリエチレンとポリスチレンとの共重合体から
なる発泡プラスチック層と、スチレンモノマーを含有す
る不飽和ポリエステルからなるFRP防水層と、粒子層
と、トップコート層とを形成することを特徴とするもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を、図面
を参照しつつ説明する。図1において、1はビルの屋上
表面のコンクリート層、2はその表面に塗布された接着
剤、3はこの接着剤2によりコンクリート層1に接着さ
れた発泡プラスチック層である。本発明で用いられるこ
の発泡プラスチック層3は一般的な発泡スチロールでは
なく、ポリエチレンとポリスチレンとの共重合体からな
るものである。その厚さは10mm〜100mm 程度の範囲で任
意に選択できるが、断熱効果、機械的強度、経済性等を
総合すると20mm〜50mm程度とすることが好ましい。
【0007】ポリエチレンとポリスチレンとの共重合体
からなる発泡プラスチック層3は、化学的及び機械的特
性に優れたポリエチレンと、軽量で断熱性に優れたポリ
スチレンとの特性を兼ね備えたものであり、例えばFRP
製の漁船船体材料として発売されている。その密度や断
熱性は発泡倍率によっても異なるが、15〜50倍程度の発
泡倍率のものを用いればよい。例えば発泡倍率が30倍の
場合の密度は0.035g/cm2であり、その圧縮強度は2.0kg/
cm2 を越えるため特に大きい集中荷重を加えないかぎり
ビルの屋上表面に用いても変形することはない。
【0008】次にこの発泡プラスチック層3の上面に、
FRP防水層4を形成する。このFRP防水層4はスチ
レンモノマーを含有する不飽和ポリエステルとガラスマ
ット等の繊維質の補強材とからなるものである。このス
チレンモノマーは不飽和ポリエステル樹脂中に架橋剤及
び溶剤として含まれるものであり、前記したように代表
的な断熱材である発泡スチロールを溶かしてしまう。し
かし本発明ではポリエチレンとポリスチレンとの共重合
体からなる発泡プラスチック層3が用いられているた
め、FRP防水層4中のスチレンモノマーが発泡プラス
チック層3の表面を僅かに溶かした状態となるのみで溶
解が進行することはない。このため、発泡プラスチック
層3の上面にFRP防水層4を強固に接着することがで
き、しかも発泡プラスチック層3がスチレンモノマーに
よって浸食されることもない。
【0009】なおFRP防水層4を形成するには、発泡
プラスチック層3の上面に不飽和ポリエステル樹脂をロ
ーラ塗りやスプレイ等の適宜の塗布手段により塗布した
うえでガラスマット等の補強材を敷設し、その上面に再
度不飽和ポリエステル樹脂を塗布することにより補強材
間に不飽和ポリエステル樹脂を含浸一体化させる方法を
取ることができる。実際には、不飽和ポリエステルをビ
ニル基またはアリル基を持つ重合性の単量体に溶解した
液状樹脂を使用し、過酸化溶媒と促進剤とを作用させて
常温で発熱させながら架橋反応を進行させることにより
防水性に優れた不溶不融のFRP防水層4を得ることが
できる。
【0010】このFRP防水層4の上面に、粒子層5を
形成する。粒子層5はFRP防水層4において用いられ
たと同質の不飽和ポリエステル樹脂と硬質粒子とからな
るもので、外観及び耐摩耗性を向上させるためのもので
ある。硬質粒子としては、例えばアルミナ粒子やシリカ
粒子を用いることができる。また、磁器原料中に着色顔
料を数%混入したうえで1300℃以上の高温で焼成硬化
し、粒径0.15〜2.0 mm程度に粉砕したものを用いること
もできる。このような着色硬質磁器の粒子は顔料の種類
により鮮やかな色彩を呈するものであり、またその硬度
はモース硬度で8に達し耐摩耗性に優れたものである。
【0011】この粒子層5は1層であっても良いが、上
下2層以上形成することもできる。その場合には下層側
の粒子層5の粒度を粗く、上層側の粒度を細かくすれば
下層側の粗粒の間隙に上層側の細粒が入り込み、強度的
にも外観的にもより優れた層を得ることができる。なお
不飽和ポリエステル樹脂は適度の透明性を有するので、
粒子の色彩が隠蔽されることがない。しかも粒子層5に
不飽和ポリエステル樹脂を用いることで、FRP防水層
4との接合も強固なものとすることができる。このよう
な粒子層5を形成するには、FRP防水層4の上面に不
飽和ポリエステル樹脂を塗布し、未硬化状態で粒子を均
一に撒布し、再び不飽和ポリエステル樹脂を塗布すれば
よい。
【0012】このようにしてFRP防水層4の上面に美
しい外観の粒子層5を形成し、更にその上面にトップコ
ート層6を形成する。トップコート層は密着強度、透明
性、耐候性等の観点からウレタン系の合成樹脂を用いる
ことが好ましい。また、トップコート層6としてシリコ
ン樹脂を用いれば、接着強度の向上を図れること、硬度
が大で傷が付かないこと、透明性に優れ鮮明な色彩を半
永久的に持続できること等の利点があり、ウレタン系の
樹脂よりも一段と優れたトップコート層6を得ることが
できる。
【0013】このようにして形成された粒子層5とトッ
プコート層6は、粒子層5中の粒子がFRP防水層4を
補強するので極めて耐久性に優れたものである。また粒
子層5中の粒子は熱伝導率が小さいうえに太陽光線を乱
反射する効果にも優れるため、断熱性を一段と向上させ
ることができる効果がある。しかもこれらのFRP防水
層4、粒子層5、トップコート層6は硬質で強度の大き
い層を形成するので、仮にその上面に大きい荷重を受け
た場合にも荷重を分散して発泡プラスチック層3に伝え
る効果がある。このため、発泡プラスチック層3が変形
するおそれはほとんどない。
【0014】上記した各層を建築物の屋上に形成するに
は、屋上のコンクリート上で各層を順次形成してもよ
い。しかし発泡プラスチック層3は現場で均一に発泡さ
せることが容易ではないため、予め工場で製造された発
泡プラスチック層3のパネルを屋上に敷設し、その上面
にFRP防水層4、粒子層5、トップコート層6を順次
形成する方法を取ることが好ましい。この結果、合わせ
目や継ぎ目のない1枚ものの強固な層が形成され、全体
を包み込んだ状態となるため、強風や突風等を受けても
吹き飛ばされるおそれは全くなく、安全性の面でもきわ
めて優れたものである。このようにして形成された断熱
防水層全体の重量は4kg/m2と極めて軽量であり、ビルに
対して影響を与えることはない。
【0015】なお、図2は本発明の工法による断熱防水
構造体の断熱性をテストした結果を示すグラフである。
まず厚さが12mmの合板の表面に、本発明の工法により厚
さが30mmの発泡プラスチック層 (発泡倍率20倍) とFR
P防水層と粒子層とトップコート層とを形成したテスト
サンプルを製作した。この合板は屋上のコンクリートの
代用品である。FRP防水層と粒子層とトップコート層
との厚さは合計3.5mmである。またこれと対比するため
に、厚さが12mmの合板の表面にFRP防水層と粒子層と
トップコート層とを形成した比較用のテストサンプルを
製作した。この比較用のテストサンプルは、従来の防水
構造体に対応するものである。
【0016】これらの2種類のテストサンプルの表面に
ライトを当てながら、表面と裏面の温度を連続的に測定
した。図2のは比較用のテストサンプルのライト側表
面の温度、はテストサンプルのライト側表面の温度で
ある。このように、実験開始後24分を経過すると、ライ
ト側表面の温度はいずれも60℃に達している。しかし比
較用のテストサンプルの裏面温度はに示すように38℃
程度まで上昇したにもかかわらず、テストサンプルの裏
面温度はに示すように25〜28℃程度まで上昇したに過
ぎず、として示される室温と大差は無かった。このよ
うに本発明の工法による断熱防水構造体は、従来の防水
構造体に比較して裏面温度を低温に維持することができ
ることが確認された。
【0017】実際の施工から見ると、建築物の屋上の床
コンクリートとその下の天井との間に空間があるので、
さらに大きい断熱効果を得ることができ、表面が60℃に
達し達しても天井温度を24℃程度に維持することができ
る。また天井空間内に断熱材を張り付ける方法のように
天井空間を広く取る必要はないので、建設コストが嵩む
こともない。
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の屋上の
断熱防水工法によれば、断熱性と防水性とを兼ね備え、
しかも強度面、安全性、耐久性の面でも問題のない屋上
の断熱防水構造体を得ることができるから、冷房時や暖
房時におけるビル屋上からのヒートロスを防止するため
に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工法による断熱防水構造を示す斜視図
である。
【図2】本発明の工法による断熱防水構造体の断熱性テ
ストの結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 コンクリート層 2 接着剤 3 発泡プラスチック 4 FRP防水層 5 粒子層 6 トップコート層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の屋上に、ポリエチレンとポリスチ
    レンとの共重合体からなる発泡プラスチック層と、スチ
    レンモノマーを含有する不飽和ポリエステルからなるF
    RP防水層と、粒子層と、トップコート層とを形成する
    ことを特徴とする屋上の断熱防水工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106193470A (zh) * 2016-08-23 2016-12-07 中国电建集团核电工程公司 斜屋面速凝喷涂橡胶防水结构及其施工方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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