JPH10182498A - カチオン治療方式 - Google Patents

カチオン治療方式

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JPH10182498A
JPH10182498A JP35963296A JP35963296A JPH10182498A JP H10182498 A JPH10182498 A JP H10182498A JP 35963296 A JP35963296 A JP 35963296A JP 35963296 A JP35963296 A JP 35963296A JP H10182498 A JPH10182498 A JP H10182498A
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JP
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cationic
therapeutic agent
solution
polymer
polysaccharide
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JP35963296A
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English (en)
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David H Donabedian
ドナベディアン、デイビッド、エイチ
Lawrence Marlin
マーリン、ローレンス
Dona J Ing
イング、ドナ、ジェイ
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Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
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Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カチオン治療システムを提供する。 【解決手段】 本発明はカチオン治療剤を粘膜表面へデ
リバリーし、それらを通用させるためのカチオン重合体
を、随意的にはアニオン重合体と共に包含するデリバリ
ーシステムに関する。特に、これらのデリバリーシステ
ムは持続デリバリーシステムによる眼圧及び緑内障の治
療に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明はカチオン治療剤を粘膜表面、例
えば眼に送達〔デリバー(deliver)〕するためにカチオ
ン重合体を使用することに関する。また本発明はカチオ
ン治療剤を粘膜表面にデリバリーするためにカチオン重
合体をアニオン重合体と共に使用することにも関する。
【0002】
【発明の背景】治療剤の粘膜表面への送達〔デリバリー
(delivery)〕は、粘膜表面の湿潤性の故に固有の困難
性を有する。この問題は涙膜の洗浄効果によって治療剤
の大部分が除去される眼の表面への治療剤のデリバリー
において特に重大である。例えば緑内障の薬物治療に対
しては、目標とする目の組織に対して薬品の小部分がデ
リバリーされ、その一方薬品の大部分は全身的に吸収さ
れる結果となる。
【0003】したがって、有効な薬品を長時間にわたっ
て保持するために、例えば眼のような粘膜表面の治療方
法が要望されている。更に、永続性(持続された放出)
を特徴とし、しかも眼に快適な眼科処方物を製造するこ
とに対する継続した要望が存在する。
【0004】
【発明の要約】本発明はカチオン多糖及びカチオン治療
剤の水溶液を包含する、粘膜組織に対する局所的直接又
は実質(topical,substantive)デリバリーシステムに関
する。本発明による好ましいデリバリーシステムはカチ
オン治療剤と共に、カチオン多糖及びアニオン重合体を
包含する。本発明のデリバリーシステムによってデリバ
リーすることのできるカチオン治療剤は例えば、チモロ
ール及びベタクソロールのような「塩基性活性剤(basi
c actives)」類ならびにピロカルピン、エピネフリン及
びカルバコールのような医薬品類のような当業者に公知
の薬剤を包含する。本発明は緑内障の治療に当たっての
眼圧(IOP)の低下及び調節処置ならびに上記のうよ
うな薬剤の使用に通常に伴う不快感を減少させるのに特
に有用である。
【0005】
【発明の詳述】身体の粘膜表面としては眼の外被(outer
covering)又は眼球、口腔、鼻及び膣の内被(lining)を
包含するけれど、それらに限定されない。これら表面は
一般的に柔軟で湿潤した組織である。例えば眼球及び眼
の外被は非角質の上皮組織より成る(Bloom,W.及びFawc
ett, D.W. 著 A TEXTBOOK OF HISTOLOGY) 、第10
版、米国 フィラデルフィア州、W. B. Saunders社. 19
75年発行)。眼の表面は涙管からの水で連続的に覆われ
ており、この水が眼の外皮(outer coating) から物質を
頻繁に洗い流す。予想外にも本発明のカチオン多糖重合
体は眼のような粘膜表面に対して直接性(実効性)でし
かも非刺激性であることが見出された。身体の粘膜表面
は角質から成ってはいない。
【0006】本発明において有用なカチオン多糖重合体
は粘膜表面に対して直接性であるものであり、でんぷん
及びセルロース系;ペクチン; キチン; キトサン; グア
(guar)などを包含するけれど、それらに限定されな
い。カチオン治療剤とカチオン多糖重合体との組み合わ
せの直接性は粘膜表面上におけるカチオン多糖重合体の
増加により特徴づけられる。直接性は、例えば、接眼蛍
光計(ocular fluorimeter)の使用により測定することが
できる。該カチオン多糖重合体は、標識(ラベル付)デ
キストランに対するデバルダー(De Balder)及びグラナ
ース(Granath)の手順(Carbohvdrat Research, 30
(1973年)375−378)に記載されているよう
にフルオレスセインとの反応により蛍光的に標識され
る。
【0007】好ましくは、該カチオン多糖は、該多糖1
モル当たり約0.1モルよりも多く、好ましくは約0.2な
いし1.0モルの第4級窒素化合物により置換されてお
り、ここに該窒素化合物は置換基1個につき1ないし約
4個の炭素原子を持つ炭化水素置換基を有しているもの
である。ここに使用する用語「置換基」とは該多糖に結
合している置換基以外の置換基を言う。ただし該結合し
ている置換基もまた約4個までの炭素原子を有するのが
典型的である。該結合置換基は窒素原子から酸素原子を
分離する、少なくとも2個の炭素原子を有するアルコキ
シアルキル基より成ることが好ましい。その他の置換基
はメチル又はエチルの何れかであり、このようなその他
の置換基の全炭素原子数は約3乃至6個であることが好
ましく、約4個であることが更に好ましい。多糖上に置
換するに適する好ましい試薬は2,3エポキシプロピル
トリメチルアンモニウムクロリドである。第4級置換基
の種類及び置換度は粘膜表面に直接性を与え、しかもた
とえ溶液が等張塩、例えば水1リットル当たり9gの塩
化ナトリウムを含有している場合においても透明溶液を
提供するのに有効であることが好ましい。適当なカチオ
ン多糖類の製造についての更に詳細な事項は当業者に公
知である。
【0008】本発明にしたがって使用するのに適するカ
チオン多糖の分子量は典型的には1グラムモル当たり約
10,000から1,00,OOOグラムまでの範囲に変動し、好
ましくは1グラムモル当たり約20,000から500,0
00グラムまでの範囲に変動する。ここに使用する用語
「分子量」とは重量平均分子量を意味する。多糖類の重
量平均分子量を測定する方法は当業者に公知である。一
つの好ましい分子量測定法は低角レーザー光散乱であ
る。カチオン多糖類の粘度は典型的には約5から10,0
00センチポアズ迄、好ましくは約10から2,000セ
ンチポアズ迄にわたって変動する。別に示さない限りこ
こにおいて使用する用語「粘度」とはブルックフィール
ド粘度計により25℃において測定した重合体の2.0重
量%水溶液の粘度をいう。このような粘度の測定技術は
当業界に公知である。
【0009】好ましいカチオン多糖類は水溶性のカチオ
ンセルローズ化合物物類であって、それらは米国、コネ
チカット州、ダンバリー市、ユニオン カーバイド社製
のUCARE(登録商標)ポリマーJR−125、JR
−400、JR−30M、LR−400、LR−30M
及びSR−10のような水溶性第4級窒素含有セルロー
スエーテル類を包含するけれど、それらに限定されな
い。ここに使用する用語「水溶性」とは1重量%水溶液
に関して作成されたものである。
【0010】本発明にしたがって使用するのに適するカ
チオン治療剤は、処方中又は最終製品の使用中に正電荷
を帯び、もしくは帯びることの出来る治療剤である。こ
のような塩基性活性物(base actives) は当業界に公知
であり、例えば米国特許第5,093,126号;第4,25
2,984号;及び第4,012,444号各明細書を参照す
べきである。これらの物質はIOPの調節及び低下に屡
々望ましい効果を有する。
【0011】これらのカチオン治療剤の例は、ベタクソ
ロール、チモロール、ラベタロール、プロプラノロー
ル、ブプラノロール、ベフノロール、アセブトロール、
サルブタモール、アテヌロール、イソクサプロロール、
エスマロール、ピンドロール、ヘプノロール、カルプラ
ノロール、メタプロロール、アゾチノロール、カルテオ
ロール、ジアセトロール、及びそれらの類似物を包含す
るけれどそれらに限定されないベータ ブロッカー(be
ta blocker) 類、ならびに眼高血圧症及び緑内障の治療
に使用される下記の部類の薬品、即ちエピネフリン、ピ
ロカルピン、プロエピネフリン、ノルエピネフリン、プ
ロノルエピネフリン、クロニジン及びクロニジン誘導
体、及びカルバコールである。更にカチオン重合体は、
上記治療剤の使用に通常に伴う不快感を軽減するといっ
たような改善性を有することもある。このようなカチオ
ン治療剤は市販されている。
【0012】広い意味においてカチオン重合体対カチオ
ン治療剤の相対的割合は厳密に臨界的ではない。カチオ
ン重合体対カチオン治療剤の相対的重量比は好ましくは
1:1ないし約200:1、更に好ましくは約2:1な
いし約100:1、最も好ましくは約10:1ないし約
50:1の範囲にわたる。
【0013】カチオン治療剤の量は典型的には全組成物
を基準にして少なくとも約0.0001重量%、好ましく
は約0.0005重量%ないし約4.0重量%、更に好まし
くは約0.001重量%ないし約2.0重量%、最も好まし
くは約0.01重量%ないし約1.0重量%以下である。
【0014】所定のカチオン多糖重合体の量もまた広く
変動することが出来る。好ましい実施態様において、カ
チオン重合体は粘膜表面に対して直接性であるのに十分
な量が与えられる。カチオン重合体の量は典型的には全
組成物の少なくとも約0.0005重量%、好ましくは約
0.0025重量%から約20.0重量%迄、最も好ましく
は約0.005重量%から約10重量%迄である。
【0015】粘性化(viscosification)に影響を及ぼす
種々の関係構造パラメータの選択及び最適化により、潜
在的に広範囲値内の所望の粘度水準を示す本発明のカチ
オン多糖重合体を製造することが出来る。0.5重量%の
濃度の本発明のカチオン多糖重合体を含有する水溶液は
通常には25℃におけるブルックフィールド粘度50セ
ンチポアズ(cps)以下、好ましくは約5ないし約30c
psを有する。
【0016】本発明は一面において粘膜表面にカチオン
治療剤をカチオン多糖によってデリバリーする方法、及
びカチオン治療剤とカチオン多糖とを包含するデリバリ
ーシステムをを提供する。如何なる特別の理論に束縛さ
れる訳ではないけれど、カチオン治療剤はその可動性及
びサイズの故に粘膜表面に容易に接近することが出来る
と信じられる。カチオン多糖は、静電的又は共有結合的
の何れかで該表面に一旦結合すると環状形態で薬剤上に
析出し、それにより薬剤を該表面上に陥し入れ、このよ
うにして薬剤を表面上に永く保ち、表面内への薬剤の滞
留時間を増加させることがで出来る。かくして、持続さ
れた薬剤デリバリーについての高められた効果が得られ
るのである。
【0017】本発明のもう一つの面は、カチオン多糖と
カチオン治療剤との間の結合を強化するのに使用される
アニオン重合体の使用に関する。本発明のこの面におい
てアニオン重合体は、例えばヒアルロナン、ヒアルロン
酸及びその誘導体類、ヘパリン、コンドロイチン及びケ
ラチンサルフェート類を包含するもののようなグリコサ
ミノグリカン類を包含するけれど、それらに限定されな
い。その他のアニオン重合体としては例えば、カルボキ
シメチルセルロース、カルボキシメチルでんぷん、カル
ボキシメチルグア及びそれらの類似物ならびにポリアク
リル酸及びその誘導体類を包含する。このようなアニオ
ン治療剤は市販されている。
【0018】カチオン重合体対アニオン重合体の比は変
動することが出来る。好ましい実施態様においてはアニ
オン重合体をカチオン重合体に添加した後において、重
合体を粘膜表面に結合させるのに十分な正電荷が重合体
骨格上に残留する。カチオン重合体対アニオン重合体の
相対重量比は0.01ないし約200:1、最も好ましく
は2:1ないし約100:1の範囲であることが出来
る。カチオン治療剤の量は水溶液においても変動するこ
とが出来る。
【0019】典型的には本発明のカチオン重合体及びカ
チオン治療剤(及び使用する場合にアニオン重合体)は
典型的に中性で、緩衝され、かつ等張の、人工涙液に類
似する水溶液において粘膜表面に供給される。張性(ton
icity)又はオスモラリティ(osmolality)は通常の涙に比
較して低張性、等張性又は高張性の何れかに調節するこ
とが出来る。このような張性剤(tonicity agent)は当業
界に公知であるけれど最終処方において0.0重量%から
10.0重量%迄に変動する量のデキストロース、マンニ
トールグリセリン及びプロピレングリコールを包含する
非イオン試薬に限定されるものではない。好ましくは、
使用される等張塩の水準の範囲は無機塩に対して約0.9
重量部迄であり、有機物質に対しては約6.0重量部迄で
ある。例示的な無機等張剤は塩化ナトリウム、ホウ酸、
ホウ砂を包含するのに対し、天然物質等張剤は一般的に
マンニトール及びソルビトールのような糖類である。こ
れらの等張された溶液のpHは3から9迄に広く変動す
ることが出来る。このデリバリーシステムが眼に使用す
るものである場合には該溶液のpHは出来得る限り中性
に近くあるべきであり、常にpH6〜8の範囲内である
べきである。
【0020】大抵の多種投薬眼科処方物においては使用
中における細菌汚染を防止するために防腐剤が通常に使
用される。好適な防腐剤としてはベンズアルコニウムク
ロリド、POLYQUAD(登録商標)、チメロサー
ル、エデテイトジソジウム、クロロブタノールなどを包
含する。典型的には、これら防腐剤は最終組成物におい
て0.001重量%から1.0重量%までの範囲にわたる水
準において使用される。適用に応じて望ましい粘度を得
るために増粘剤が屡々眼科調製物に添加される。普通の
粘性化剤としてはヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、デキストロースなどが包含
される。本発明の組成物に含有される他の随意成分の選
択及び量は臨界的ではないけれど個々の成分、組成物及
び所望の使用水準に応じて変動するであろうし、また当
業者に公知の手順にしたがって上記成分によって与えら
れる所望の性質を達成するための任意の有効量であるこ
も出来る。
【0021】好ましくは、カチオン多糖類、カチオン治
療剤及び、使用する場合にアニオン重合体を含有する溶
液は透明であり、即ち視覚的ゆがみ又はその他の視覚的
問題を生ずるようには濁っていない。
【0022】本発明の水溶液はゲル、ローション又はク
リームとして粘膜表面に局所的に与えることが出来る。
好ましい実施態様においては流動処方物をデリバリーす
るために液滴を使用する。
【0023】本発明の組成物は例えば、眼圧の低下及び
緑内障の治療に有用である。
【0024】下記の特定の実施例は本発明の或る面を例
証するものであって説明のためのみに記載されるもので
あり、特許請求の範囲を限定するものではない。全ての
部及びパーセンテージは特に指定しない限り重量による
ものである。
【0025】
【実施例】下記の実施例は、IOPの低下及び調節なら
びに緑内障に対するカチオン治療剤の持続放出に有用な
本発明によるデリバリーシステムの代表例である。これ
らの処方物は不快な治療剤の改善のためにも使用され
る。
【0026】
【定義】本明細書中の実施例及びその他の箇所において
使用される下記の名称は下記の意味を有する。 JR UCARE(登録商標)
ポリマーJR400、分子量約500,000を有するカ
チオン セルロース重合体(N,N,N−トリメチルア
ンモニウムクロリド ヒドロキシエチルセルロース)。
米国コネチカット州 ダンバリー市 ユニオン カーバ
イド社製。 Naヒアルロン酸 分子量約2,000,000
を有するグリコサミノグリカン。米国 マサセチュセッ
ト州 ケンブリッジ市、ゲンチーム社製。
【0027】
【実施例1】精製JR及びNaヒアルロン酸の0.55%溶
液を重量比10:1において平衡した塩溶液に調製し
た。該溶液のpHは7.4であった。この透明かつ無色の
溶液にマンニトール3.3gを、次いでカルバコール0.2
5gを添加した。防腐剤としてベンズアルコニウムクロ
リド(0.005%)を添加し、内容物を1時間にわたっ
て混合した。内容物は透明かつ無色のままであり、pH
=7.4を有し、これを25℃において0.22ミクロンの
カートリッジに通してフィルター殺菌した。最終溶液の
粘度は27.7dl/gであった。
【0028】
【実施例2】JR及びNaヒアルロン酸の0.5%溶液を重
量比10:1において平衡した塩溶液中に調製した。該
溶液のpHは7.2であった。この透明かつ無色の溶液に
ピロカルピンの10%水溶液1.0ミリリットルを添加し
た。内容物を数時間にわたって混合した。該内容物は透
明かつ無色のままであった。最終溶液のpHは6.0であ
った。
【0029】
【実施例3】JR及びNaヒアルロン酸の0.5%溶液を重
量比10:1において平衡した塩溶液中に調製した。該
溶液のpHは7.2であった。この透明かつ無色の溶液に
ピロカルピンの10%水溶液1ミリリットルを添加し
た。内容物を数時間にわたって混合した。該内容物は透
明のままであったけれど、もはや無色ではなかった。エ
ピネフリンと一緒になった溶液は僅かに褐色であった。
【0030】
【実施例4】JR及びNaヒアルロン酸の0.5%溶液を重
量比2:1において平衡した塩溶液中に調製した。該溶
液のpHは7.2であった。この透明かつ無色の溶液にカ
ルバコールの10%水溶液9ミリリットルを添加し、内
容物を数時間にわたって混合した。薬剤含量は1.5%で
あった。該内容物は透明かつ無色のままであり、pH=
7.4を有した。
【0031】
【実施例5】JR及びNaヒアルロン酸の0.5%溶液を重
量比10:1において平衡した塩溶液中に調製した。該
溶液のpHは7.2であった。この透明かつ無色の溶液に
カルバコールの10%水溶液2.0ミリットルを添加し、
内容物を数時間にわたって混合した。該内容物は透明か
つ無色のままであり、pH=7.4を有した。
【0032】
【実施例6】精製JR及びNaヒアルロン酸の0.5%溶液
を重量比5:1において平衡した塩溶液に調製した。該
溶液のpHは7.2であった。この透明かつ無色の溶液に
ピロカルピンの10%水溶液5.0ミリリットルを添加し
た。内容物を数時間にわたって混合した。該内容物は透
明かつ無色のままであった。最終溶液のpHは6.0であ
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドナベディアン、デイビッド、エイチ アメリカ合衆国、ニュージャジー州、 08873、サマーセット、46エイチ、エイピ ーティ、ジェイエフケイー・ブールバード 70番 (72)発明者 マーリン、ローレンス アメリカ合衆国、ニュージャージー州、 08807、ブリッジウオーター、ワィト・ス トリート 7番 (72)発明者 イング、ドナ、ジェイ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、10530、 ハーツデイル、イースト・ハーツ・デイ ル・アベニュー 160番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン治療剤を粘膜表面へ送達する方
    法において、 (a)水; (b)粘膜表面に対し直接性を与え、かつ透明溶液を生
    ずるのに有効な量のカチオン多糖重合体であって、ここ
    に該カチオン多糖重合体は多糖1モル当たり約0.1モル
    以上の第4級窒素化合物で置換され、該窒素化合物は置
    換基1個当たり1ないし約4個の炭素原子を持つ炭化水
    素置換基を有するものである前記カチオン多糖重合体、
    及び(c)カチオン治療剤を粘膜表面に送達し、かつ前
    記透明溶液を保持するのに有効な量のカチオン治療剤;
    を包含する溶液を前記粘膜表面に提供することを特徴と
    する前記方法
  2. 【請求項2】 カチオン多糖重合体がカチオン セルロ
    ース化合物である請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 カチオン治療剤を、ベタクソロール、チ
    モロール、ラベタロール、プロプラノロール、ブプラノ
    ロール、ベフノロール、アセブトロール、サルブタモー
    ル、アテヌロール、イソクサプロロール、エスマロー
    ル、ピンドロール、ヘプノロール、カルプラノロール、
    メタプロロール、アゾチノロール、カルテオロール、ジ
    アセトロール、エピネフリン、ピロカルピン、プロエピ
    ネフリン、ノルエピネフリン、プロノルエピネフリン、
    クロニジン及びクロニジン誘導体、カルバコール、なら
    びにそれらの混合物より成る群から選択する請求項1の
    方法。
  4. 【請求項4】 溶液が、粘膜表面へのカチオン治療剤の
    送達を増進し、かつ透明溶液を保持するのに有効な量の
    アニオン重合体を更に包含する請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 アニオン重合体を、ヒアルロナン、ヒア
    ルロン酸、ヒアルロナン誘導体類、カルボキシメチルセ
    ルロース、カルボキシメチルでんぷん、カルボキシメチ
    ルキチン及びキトサン、グアなど、ならびにポリアクリ
    ル酸及びその誘導体類より成る群から選択する請求項4
    の方法。
  6. 【請求項6】(a)カチオン治療剤; (b)粘膜表面に対し直接性を与え、かつ透明溶液を生
    ずるのに有効な量のカチオン多糖重合体であって、ここ
    に該カチオン多糖重合体は多糖1モル当たり約0.1モル
    以上の第4級窒素化合物で置換され、該窒素化合物は置
    換基1個当たり1ないし約4個の炭素原子を持つ炭化水
    素置換基を有するものである前記カチオン多糖重合体;
    及び (c)水;を包含する持続性放出局所組成物。
  7. 【請求項7】 (d)粘膜表面へのカチオン治療剤の送
    達を増進し、かつ透明溶液を保持するのに有効な量のア
    ニオン重合体;を更に包含する請求項6の組成物。
  8. 【請求項8】 アニオン重合体を、ヒアルロナン、ヒア
    ルロン酸、ヒアルロナン誘導体類、カルボキシメチルセ
    ルロース、カルボキシメチルでんぷん、カルボキシメチ
    ルキチン及びキトサン、グア、ポリ(アクリル酸)及び
    それらの混合物より成る群から選択する請求項6の組成
    物。
  9. 【請求項9】 アニオン重合体の濃度が、組成物の全重
    量を基準にして約0.001ないし0.6重量%である請求
    項7の組成物。
  10. 【請求項10】 カチオン治療剤の濃度が、組成物の全
    重量を基準にして約0.001ないし0.5重量%である請
    求項6の組成物。
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