JPH10180615A - 半導体装置の製造方法、研磨方法および砥石 - Google Patents

半導体装置の製造方法、研磨方法および砥石

Info

Publication number
JPH10180615A
JPH10180615A JP34791996A JP34791996A JPH10180615A JP H10180615 A JPH10180615 A JP H10180615A JP 34791996 A JP34791996 A JP 34791996A JP 34791996 A JP34791996 A JP 34791996A JP H10180615 A JPH10180615 A JP H10180615A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
dressing
polishing cloth
grindstone
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34791996A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadahiro Kishii
貞浩 岸井
Wataru Nakamura
亘 中村
Yoshihiro Arimoto
由弘 有本
Yoshio Watanabe
義雄 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP34791996A priority Critical patent/JPH10180615A/ja
Publication of JPH10180615A publication Critical patent/JPH10180615A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Mn酸化物を使ったCMP法に適した研磨布
ドレスのための砥石、およびかかる砥石をドレスに使っ
た研磨方法および半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 研磨布のドレス工程を、前記Mn酸化物
に対して化学的に安定なバインダ層により砥粒を保持し
た砥石により実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に半導体装置の
製造に関し、特に研磨剤を使った化学機械研磨工程を含
む半導体装置の製造方法、およびかかる化学機械研磨工
程で使われる研磨剤に関する。
【0002】半導体装置の微細化に伴い、多層配線構造
が一般的に使われるようになっているが、かかる多層配
線構造では凹凸が生じやすく、このため平坦化が重要な
技術になる。従来、平坦化はSOG層の形成や、PSG
あるいはBPSG等の低融点ガラス層のリフローにより
なされていたが、サブミクロンルールで形成される超微
細化半導体装置では、開口数の大きい超高解像度露光系
の使用に伴い、焦点深度の問題が非常に厳しくなる。こ
のため、従来の方法による平坦化では不十分で、化学機
械研磨(CMP)法を使った平坦化を行う必要に迫られ
ている。
【0003】
【従来の技術】従来のCMP法においては、アルミナや
コロイダルシリカが研磨剤として一般的に使われていた
が、これらの研磨剤は高価であり、さらに複雑な洗浄工
程が必要で、研磨工程の費用を増大させる大きな要因と
なっていた。また、これらの研磨剤は液体酸化剤である
2 2 と共に使う必要があり、例えば微細なコンタク
トホールや溝を埋めるW等の導体に適用して研磨を行っ
た場合、このような微細な凹部を埋める導体の中央部に
形成されるシームが侵食され、上層に形成される配線パ
ターンとのコンタクトが不良になる問題があった。
【0004】これに対し、本発明の発明者は、MnO2
をはじめとするMn酸化物がCMP法の砥粒として有効
であることを発見した。特に、MnO2 は固体酸化剤と
して作用し、W等の導体パターン、あるいはSi層やS
i基板を研磨するのに適している。また、研磨条件を最
適化することにより、MnO2 はSiO2 等の酸化膜も
研磨できることが確認されている。一方、Mn2 3
るいはMn3 4 は、SiO2 膜を選択的に研磨する。
特に、特願平7−169048,特願平7−16905
7,特願平8−149526,特願平8−167621
等を参照。
【0005】かかるCMP工程は、一般に図8に示した
ような研磨装置10を使い、研磨布1Aを被せられ所定
の方向に所定の速度で回転する定盤1上において、研磨
剤を供給装置4から滴下しながら実行される。定盤1上
には、半導体装置が形成されたウェハ3を真空チャック
で保持する研磨ヘッド2が設けられ、研磨ヘッド2は前
記ウェハ3を所定方向に所定速度で回転させながら前記
定盤1上の研磨布1Aに押しつける。
【0006】図8を参照するに、研磨布1Aは、一般的
には前記定盤1上に貼付けた不織布よりなるSUBA4
00研磨布上に発泡ポリウレタンよりなるIC1000
研磨布をさらに被せた構成を有し、研磨剤は前記IC1
000研磨布表面の凹凸中に保持されて被加工物である
ウェハ3に作用する。
【0007】かかる研磨布を使ってCMP工程を実行す
る場合、研磨布1A、特にウェハ3と直接に当接するI
C1000研磨布の表面状態は、一般に研磨の進行と共
に変化し、これに伴って研磨特性も時間と共に変化して
しまう。例えば、市販のコロイダルシリカを研磨剤とし
て使って層間絶縁膜を研磨した場合、研磨速度は、時間
と共に急激に低下する。また、市販のアルミナ研磨剤に
よりW層を研磨した場合にも、研磨速度は時間と共に急
激に低下してしまう。
【0008】CMP法では、研磨時間により研磨量を制
御しているため、このような研磨速度の変動は、得られ
る構造の膜厚の変動に直接に結びつく。図9は、MnO
2 研磨剤を使って層間絶縁膜を研磨する際の研磨速度の
変化を、市販のコロイダルシリカ研磨剤で同じ層間絶縁
膜(SiO2 )を研磨した場合と比較して示す。
【0009】図9を参照するに、○で示す市販のコロイ
ダルシリカ研磨剤を使った場合、研磨速度は時間と共に
急速に低下することを示す。これに対し、MnO2 研磨
剤を使った場合、●で示すように、研磨速度が時間と共
に緩やかに増大する傾向があるのがわかる。
【0010】図10は、W層をMnO2 研磨剤により研
磨した場合の、研磨速度の変化を、当初の研磨速度に対
する比の形で示す。図10よりわかるように、MnO2
研磨剤を使った場合でも、W層を研磨した場合には、研
磨速度は時間とともに、急激に低下するのがわかる。
【0011】このような、研磨の進行に伴う研磨速度の
変化の問題を解決するため、従来より、研磨布の表面状
態を当初の状態に戻すために、ドレス工程が使われてい
る。ドレス工程では、研磨布の表面を、図11に示すよ
うな、ダイヤモンド砥粒を保持する砥石で研磨し、当初
の研磨布の表面粗さを回復させる。より具体的には、図
8の研磨装置10において、ウェハ3の研磨に先立っ
て、図11の砥石11を研磨ヘッド2に装着し、研磨布
1Aの表面を研磨する。
【0012】図11を参照するに、砥石11はステンレ
ススチール等よりなるベース12と、前記ベース12上
に保持される、厚さが約3mmのフェノール樹脂よりな
るバインダ層13と、前記バインダ層13中に保持され
た、径が20〜100μm程度のダイヤモンド砥粒14
とより構成される。かかる砥石11を図8の研磨装置1
0においてウェハ3の代わりに研磨ヘッド2に装着して
研磨布1Aの研磨を行うことにより、ウェハ研磨後の研
磨布表面が、研磨前の状態に回復する。そこで、ウェハ
一枚一枚の研磨に先立って、前記砥石11による研磨を
実行することにより、個々のウェハを効率よく、最適な
研磨布の表面状態で研磨することが可能になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、研磨装置1
0においてMnO2 によりW層あるいはSi基板を研磨
した後、研磨に使った研磨布を図11の砥石によりドレ
スすると、ドレスされた研磨布を使って研磨されたW層
あるいはSi基板表面には引っかき傷が生じることが見
出された。この原因を究明したところ、前記引っかき傷
の原因は、前記砥石11上のダイヤモンド砥粒14にあ
ることが判明した。
【0014】より具体的に説明すると、研磨布のドレス
には、研磨装置10において研磨剤を使わずに、水だけ
を流しながら砥石11でドレスする場合と、砥石11と
共にMnO2 研磨剤を使ってドレスする場合と、MnO
2 研磨剤でSiウェハを研磨しながら同時に砥石11を
使ってドレスする場合とがあるが、問題はMnO2 研磨
剤を使ってドレスをする場合にのみ生じること、またこ
の理由は、前記ダイヤモンド砥粒14を保持するフェノ
ール樹脂バインダ層13がMnO2 研磨剤により侵食さ
れ、その結果保持されたダイヤモンド砥粒14の一部が
遊離し、被加工物に引っかき傷を生じることが判明し
た。
【0015】一方、Mn2 3 あるいはMn3 4 を砥
粒として使った場合には、この問題は生じない。そこ
で、本発明は、上記の課題を解決した、化学機械研磨工
程を含む半導体装置の製造方法、研磨方法、およびかか
る研磨方法で使われる砥石を提供することを概括的課題
とする。
【0016】本発明のより具体的な課題は、MnO2
始めとするMn酸化物よりなる研磨剤を使った研磨に先
立って行われる研磨布のドレスにおいて、ドレスに使わ
れる砥石から遊離した砥粒により、基板あるいは半導体
層等の被加工物が損傷することを防止できる砥石、およ
びかかる砥石を使ってドレスを行う工程を含む研磨方法
を提供することにある。
【0017】本発明はまた、このような研磨方法を使っ
た半導体装置の製造方法を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
請求項1に記載したように、Mn酸化物を使って、研磨
布上で被加工物を研磨する工程と、前記研磨工程の後、
前記研磨布をドレスする工程とを含む研磨方法におい
て、前記ドレス工程は、砥粒を、前記Mn酸化物に対し
て化学的に安定な樹脂材料よりなるバインダ層により基
台上に保持した構成の砥石により実行されることを特徴
とする研磨方法により、または請求項2に記載したよう
に、Mn酸化物を使って、研磨布上で被加工物を研磨す
る工程と、前記研磨工程の後、前記研磨布をドレスする
工程とを含む研磨方法において、前記ドレス工程は、砥
粒を金属材料よりなるバインダ層により基台上に保持し
た構成の砥石により実行されることを特徴とする研磨方
法により、または請求項3に記載したように、Mn酸化
物を使って、研磨布上で被加工物を研磨する工程と、前
記研磨工程の後、前記研磨布をドレスする工程とを含む
研磨方法において、前記ドレス工程は、セラミックスよ
りなる砥石により実行されることを特徴とする研磨方法
により、または請求項4に記載したように、前記セラミ
ックス砥石は刃を形成されており、前記ドレス工程の際
には、前記刃が前記研磨布表面を掃引することを特徴と
する請求項3記載の研磨方法により、または請求項5に
記載したように、研磨布をドレスする工程と、前記ドレ
ス工程の後、前記研磨布上でMn酸化物を使って半導体
基板を研磨する工程とを含む半導体装置の製造方法にお
いて、前記ドレス工程は、砥粒を、前記Mn酸化物に対
して化学的に安定な樹脂材料よりなるバインダ層により
基台上に保持した構成の砥石により実行されることを特
徴とする半導体装置の製造方法により、または請求項6
に記載したように、研磨布をドレスする工程と、前記ド
レス工程の後、前記研磨布上でMn酸化物を使って半導
体基板を研磨する工程とを含む半導体装置の製造方法に
おいて、前記ドレス工程は、砥粒を金属材料よりなるバ
インダ層により基台上に保持した構成の砥石により実行
されることを特徴とする半導体装置の製造方法により、
または請求項7に記載したように、研磨布をドレスする
工程と、前記ドレス工程の後、前記研磨布上でMn酸化
物を使って半導体基板を研磨する工程とを含む半導体装
置の製造方法において、前記ドレス工程は、セラミック
スよりなる砥石により実行されることを特徴とする半導
体装置の製造方法により、または請求項8に記載したよ
うに、前記セラミックス砥石は刃を形成されており、前
記ドレス工程の際には、前記刃が前記研磨布表面を掃引
することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造
方法により、または請求項9に記載したように、基台
と、前記基台上に形成されたバインダ層と、前記バイン
ダ層中に保持された砥粒とよりなる砥石において、前記
バインダ層はMn酸化物に対して化学的に安定な材料よ
りなることを特徴とする砥石により、解決する。
【0019】本発明では、バインダ層がMn酸化物に対
して化学的に安定であるため、砥粒がドレス工程で砥石
から遊離することがなく、被加工物が、研磨の際にこの
ような遊離した砥粒により傷つけられることがない。
【0020】
【発明の実施の形態】
[実施例1]以下、本発明の第1実施例を、図1
(A),(B)を参照しながら説明する。ただし、図1
(A)は、本発明の第1実施例による砥石の構成を示す
断面図であり、図1(B)は図1(A)の砥石を製造す
る工程を示す図である。
【0021】図1(A)を参照するに、砥石21は、図
11の砥石11と類似した構成を有し、ステンレススチ
ール等よりなるベース22と、前記ベース22上に保持
される、厚さが約1.5mmのアクリル樹脂よりなるバ
インダ層23と、前記バインダ層23中に保持された、
径が20〜100μm程度のダイヤモンド砥粒24とよ
り構成される。かかる砥石21を図8の研磨装置20に
おいてウェハ3の代わりに研磨ヘッド2に装着して研磨
布1Aのドレスを行うことにより、ウェハ研磨後の研磨
布表面が、研磨前の状態に回復する。そこで、ウェハ一
枚一枚の研磨に先立って、前記砥石21によるドレスを
前記研磨布1Aに対して実行することにより、個々のウ
ェハを効率よく、最適な研磨布の表面状態で研磨するこ
とが可能になる。その際、本実施例では、砥石21のバ
インダ層22がMn酸化物に対して安定なアクリル樹脂
より形成されているため、研磨布1Aのドレスを行って
も、ダイヤモンド砥粒24が遊離して基板を傷つけるこ
とがない。
【0022】前記砥石21は、図1(B)のように、水
冷ジャケット25を設けられた型26中において、ダイ
ヤモンド砥粒24をメチルメタクリレート27中に分散
させ、これに硬化触媒として過酸化ベンゾイルを0.0
1〜1.0wt%添加することにより、形成される。典
型的には、ダイヤモンド砥粒24は、10〜40wt%
添加され、40〜50°Cの温度で6時間程度保持する
ことにより、図1(A)の砥石21が形成される。
【0023】先にも説明したように、このようにして形
成されるアクリル樹脂層23はMnO2 を含むMn酸化
物に対して化学的に安定であり、ドレスを行っても保持
されている砥粒が遊離することはない。 [実施例2]図2(A),(B)は、本発明の第2実施
例による砥石31の構成およびその製造方法を示す。
【0024】図2(A)を参照するに、砥石31は、図
11の砥石11と類似した構成を有し、ステンレススチ
ール等の導体よりなるベース32と、前記ベース32上
に保持される、厚さが約1.5mmのNiよりなる金属
バインダ層33と、前記バインダ層33中に保持され
た、径が20〜100μm程度のダイヤモンド砥粒34
とより構成される。かかる砥石31を図8の研磨装置2
0においてウェハ3の代わりに研磨ヘッド2に装着して
研磨布1Aのドレスを行うことにより、ウェハ研磨後の
研磨布表面が、研磨前の状態に回復する。そこで、ウェ
ハ一枚一枚の研磨に先立って、前記砥石31によるドレ
スを前記研磨布1Aに対して実行することにより、個々
のウェハを効率よく、最適な研磨布の表面状態で研磨す
ることが可能になる。その際、本実施例では、砥石31
のバインダ層32がMn酸化物に対して安定な金属より
形成されているため、研磨布1Aのドレスを行っても、
ダイヤモンド砥粒34が遊離して基板を傷つけることが
ない。
【0025】図2(B)は、前記砥石31の製造方法を
示す。図2(B)を参照するに、前記バインダ層33は
電解槽35中において、前記ダイヤモンド砥粒34を分
散させたNiメッキ液35Aを使い、前記ベース32上
に電解メッキをすることにより形成される。より具体的
には、前記電解槽35中のメッキ液35AにはFe等よ
りなる陰極36とNiよりなる陽極37が挿入され、前
記陰極36に負電圧を、また陽極37に正電圧を、直流
電源38から印加することにより、ダイヤモンド砥粒3
4を含んだNiバインダ層33が前記ベース32上に堆
積する。 [実施例3]図3(A),(B)は、本発明の第3実施
例による砥石41の構成を示す。ただし、図3(A)は
砥石41の正面図、図3(B)は断面図を示す。
【0026】図3(A),(B)を参照するに、砥石4
1はアルミナよりなるディスク上のベース42と、前記
ベース42上に縦横に形成された溝43とよりなり、隣
接する溝43と43との間には、互いに孤立した島状領
域44が形成される。かかる構成によれば、砥石41が
化学的に安定なアルミナ等のセラミックスで形成されて
いるため、研磨布のドレスを行ってもMn酸化物との反
応が生じることはなく、ドレスの後でSi基板を研磨し
ても、遊離した砥粒による引っかき傷が生じることはな
い。また、砥石41では、ダイヤモンド砥粒のかわりに
前記島状領域44を形成することにより、製造費用を安
くすることができる。砥石41を構成するセラミックス
としては、アルミナ以外にも、例えば安定化あるいは部
分安定化ジルコニアや、SiC,Si3 4 等を使うこ
ともできる。 [実施例4]図4は、本発明の第4実施例によるナイフ
エッジ51を使った研磨布1Aのドレスを示す。
【0027】図4を参照するに、ナイフエッジ51は、
例えばアルミナよりなる、楔状のドレス部材52の一端
に一体的に形成されており、かかるナイフエッジ51に
より、研磨布1Aの表面を掃引することにより、研磨布
1Aの当初の表面状態を回復することができる。
【0028】図5,6は、前記実施例1〜4のそれぞれ
の構成の砥粒を使って研磨布をドレスした場合に得られ
る、W層およびSiO2 膜の研磨速度をそれぞれ表す。
ただし、研磨は、図5,6のそれぞれにおいて、同一の
条件において行った。図5,6中、横軸は時間を、また
縦軸は、研磨開始当初の研磨速度に対する実際の研磨速
度の比を表す。
【0029】図5,6を参照するに、いずれの実施例に
おいても、研磨速度は時間が経過しても当初の研磨速度
とほとんど変わらす、また系統的に変化するような傾向
も見られない。また、遊離した砥粒による基板研磨面の
引っかき傷等も観察されなかった。
【0030】以上のことから、本発明による砥石を使っ
たドレス方法は、特にMn研磨剤によりCMP法を実行
する際に障害となっていた、砥石からの砥粒の脱落の問
題を効果的に回避することができることがわかる。この
ようにして得られた基板ないしウェハは一の側に鏡面を
有し、従ってかかる鏡面上に所望の半導体装置を多数形
成することにより、半導体集積回路を構成することが可
能になる。このような基板上への半導体装置の形成にお
いても、Mn酸化物を使ったCMP工程は、特に多層配
線構造の形成に関して非常に効果的である。
【0031】図7は、本発明の第1〜第4実施例による
ドレスを行った研磨布でSiO2 膜をMnO2 研磨剤で
研磨した場合に生じる引っかき傷の発生頻度と、図11
に示す従来の砥石を使ってドレスした後、同様に研磨し
た場合の引っかき傷の発生頻度とを示す。
【0032】図7よりわかるように、本発明の実施例に
よる砥石を使ってドレスを行った場合、引っかき傷の発
生頻度は従来の砥石を使った場合と比べて著しく減少し
ているのがわかる。CMP工程の後、使用済みのMn研
磨剤は回収されるが、回収された研磨剤をさらに酸に溶
解した後電解することにより、再生することができる。
【0033】以上、本発明を好ましい実施例について説
明したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨内において様々な変形・変更
が可能である。
【0034】
【発明の効果】請求項1〜9記載の本発明の特徴によれ
ば、Mn酸化物を使って、研磨布上で被加工物を研磨す
る工程と、前記研磨工程の後、前記研磨布をドレスする
工程とを含む研磨方法、あるいはかかる研磨方法を使っ
た半導体装置の製造方法において、前記ドレス工程を、
前記Mn酸化物に対して化学的に安定な樹脂材料あるい
は金属材料よりなるバインダ層で砥粒を保持した構成の
砥石により、あるいはセラミックスを使った砥石により
実行することにより、Mn酸化物を砥粒とする化学機械
研磨工程を実行した後で研磨布をドレスした場合にも、
バインダ層がMn酸化物で侵され砥粒が砥石から遊離し
て、被加工物を傷つける問題が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による砥石の構成およびそ
の製造方法を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例による砥石の構成およびそ
の製造方法を示す図である。
【図3】本発明の第3実施例による砥石の構成およびそ
の製造方法を示す図である。
【図4】本発明の第4実施例によるドレス方法を示す図
である。
【図5】本発明の第1〜第4の実施例によるドレスを行
った場合のW層のMnO2 研磨剤による研磨速度の時間
変化を示す図である。
【図6】本発明の第1〜第4実施例によるドレスを行っ
た場合のSiO2 膜のMnO2研磨剤による研磨速度の
時間変化を示す図である。
【図7】本発明の第1〜第4実施例によるドレスの効果
を示す図である。<<補充>>
【図8】従来のCMP法で使われる研磨装置の概要を示
す図である。
【図9】図8の研磨装置で、ドレスを行わずに酸化膜を
研磨した場合の研磨速度の時間変化を、従来のコロイダ
ルシリカ研磨剤およびMnO2 研磨剤について比較して
示す図である。
【図10】図8の研磨装置で、ドレスを行わずにW膜を
研磨した場合の研磨速度の時間変化を、MnO2 研磨剤
について示す図である。
【図11】従来の砥石の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 定盤 1A 研磨布 2 研磨ヘッド 3 ウェハ 4 研磨剤供給装置 11,21,31,41 砥石 12,22,32,42 ベース 13,23,33 バインダ層 14,24,34 ダイヤモンド砥粒 25 水冷ジャケット 35 電解槽 35A メッキ液 36,37 電極 38 直流電源 43 溝 44 島状領域 51 刃 52 楔状ドレス部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有本 由弘 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 渡辺 義雄 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn酸化物を使って、研磨布上で被加工
    物を研磨する工程と、前記研磨工程の後、前記研磨布を
    ドレスする工程とを含む研磨方法において、 前記ドレス工程は、砥粒を、前記Mn酸化物に対して化
    学的に安定な樹脂材料よりなるバインダ層により基台上
    に保持した構成の砥石により実行されることを特徴とす
    る研磨方法。
  2. 【請求項2】 Mn酸化物を使って、研磨布上で被加工
    物を研磨する工程と、前記研磨工程の後、前記研磨布を
    ドレスする工程とを含む研磨方法において、 前記ドレス工程は、砥粒を金属材料よりなるバインダ層
    により基台上に保持した構成の砥石により実行されるこ
    とを特徴とする研磨方法。
  3. 【請求項3】 Mn酸化物を使って、研磨布上で被加工
    物を研磨する工程と、前記研磨工程の後、前記研磨布を
    ドレスする工程とを含む研磨方法において、 前記ドレス工程は、セラミックスよりなる砥石により実
    行されることを特徴とする研磨方法。
  4. 【請求項4】 前記セラミックス砥石は刃を形成されて
    おり、前記ドレス工程の際には、前記刃が前記研磨布表
    面を掃引することを特徴とする請求項3記載の研磨方
    法。
  5. 【請求項5】 研磨布をドレスする工程と、前記ドレス
    工程の後、前記研磨布上でMn酸化物を使って半導体基
    板を研磨する工程とを含む半導体装置の製造方法におい
    て、 前記ドレス工程は、砥粒を、前記Mn酸化物に対して化
    学的に安定な樹脂材料よりなるバインダ層により基台上
    に保持した構成の砥石により実行されることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 研磨布をドレスする工程と、前記ドレス
    工程の後、前記研磨布上でMn酸化物を使って半導体基
    板を研磨する工程とを含む半導体装置の製造方法におい
    て、 前記ドレス工程は、砥粒を金属材料よりなるバインダ層
    により基台上に保持した構成の砥石により実行されるこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 研磨布をドレスする工程と、前記ドレス
    工程の後、前記研磨布上でMn酸化物を使って半導体基
    板を研磨する工程とを含む半導体装置の製造方法におい
    て、 前記ドレス工程は、セラミックスよりなる砥石により実
    行されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記セラミックス砥石は刃を形成されて
    おり、前記ドレス工程の際には、前記刃が前記研磨布表
    面を掃引することを特徴とする請求項7記載の半導体装
    置の製造方法。
  9. 【請求項9】 基台と、前記基台上に形成されたバイン
    ダ層と、前記バインダ層中に保持された砥粒とよりなる
    砥石において、 前記バインダ層はMn酸化物に対して化学的に安定な材
    料よりなることを特徴とする砥石。
JP34791996A 1996-12-26 1996-12-26 半導体装置の製造方法、研磨方法および砥石 Pending JPH10180615A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34791996A JPH10180615A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 半導体装置の製造方法、研磨方法および砥石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34791996A JPH10180615A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 半導体装置の製造方法、研磨方法および砥石

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10180615A true JPH10180615A (ja) 1998-07-07

Family

ID=18393506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34791996A Pending JPH10180615A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 半導体装置の製造方法、研磨方法および砥石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10180615A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6368190B1 (en) Electrochemical mechanical planarization apparatus and method
JP3605927B2 (ja) ウエハーまたは基板材料の再生方法
EP0874390B1 (en) Polishing method
JP5455282B2 (ja) シリコン・オン・インシュレータ搬送ウエハのエッジ除去
EP0870577B1 (en) Method for dressing a polishing pad.
JP3052896B2 (ja) 研磨布表面のドレス治具及びその製造方法
US20060194518A1 (en) Methods for planarization of Group VIII metal-containing surfaces using a fixed abrasive article
EP1111665A3 (en) Method of planarizing a substrate surface
JPH10128654A (ja) Cmp装置及び該cmp装置に用いることのできる研磨布
JP3668046B2 (ja) 研磨布及びこの研磨布を用いた半導体装置の製造方法
US6489243B2 (en) Method for polishing semiconductor device
JP3439402B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US7399516B2 (en) Long-life workpiece surface influencing device structure and manufacturing method
JP3975047B2 (ja) 研磨方法
JP3510036B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2004358640A (ja) 電着工具の製造方法及び電着工具
JP3533046B2 (ja) 半導体基板用研磨布のドレッサー
JPH10180615A (ja) 半導体装置の製造方法、研磨方法および砥石
JPH1058306A (ja) 研磨布のドレッシング装置および研磨布ドレッシング用砥石
US20020194790A1 (en) Method for fabricating diamond conditioning disc and disc fabricated
JP3368312B2 (ja) 半導体基板用研磨布のドレッサーおよびその製造方法
KR100257427B1 (ko) 반도체기판표면을연마하여평탄한표면형상을형성하기위한반도체기판연마방법
JP3882992B2 (ja) ウェーハ研磨方法及び装置
EP1308243B1 (en) Polishing method
EP1297927A2 (en) Polishing apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050426