JPH10179698A - 砂の浄化方法及び装置 - Google Patents

砂の浄化方法及び装置

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JPH10179698A
JPH10179698A JP8349206A JP34920696A JPH10179698A JP H10179698 A JPH10179698 A JP H10179698A JP 8349206 A JP8349206 A JP 8349206A JP 34920696 A JP34920696 A JP 34920696A JP H10179698 A JPH10179698 A JP H10179698A
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sand
stirring tank
drying device
valve
water
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JP8349206A
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English (en)
Inventor
Yuji Yamaoka
優二 山岡
Makoto Iyama
誠 楮山
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Iseki Kaihatsu Koki KK
Original Assignee
Iseki Kaihatsu Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】砂の浄化をバーナーによる殺菌処理のように多
くの熱量消費を必要とせず、且つ悪臭を発生させること
もなく行うことを可能にする。 【解決手段】攪拌槽内において砂に粉末状の酸化カルシ
ウムを加え、酸化カルシウムが砂中に均一に分散される
ようによく混合した後に水を加える。酸化カルシウムと
水を反応させて反応熱を発生させ、反応熱により砂を加
熱して殺菌処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砂場等の砂の浄化
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】遊園地、公園、小学校等に設けられた砂
場の砂には、時折、犬、猫等の動物が排泄する糞、尿等
の汚物や枯れ葉、ゴミ等の異物が混入することがあり、
しかも長時間新鮮なものと交換しないと、大腸菌のよう
な雑菌や寄生虫の卵等が繁殖することにより、不衛生に
なることがあった。
【0003】これに対処して雑菌や寄生虫の卵で汚染さ
れた砂を汚染されていない砂に入れ換えることも考えら
れているが、この入替え作業は、新しい砂の砂場への輸
送を必要とし、また入替え作業には手間がかかり、しか
も回収砂の後処理(廃棄)も困難である。
【0004】この問題を解決するものとして、ドラムの
内周に設けた多数の送り羽根により砂を回転して移送
し、上方位置から下方位置に砂が落下する時に加熱手段
としてのバーナの炎にて加熱殺菌処理する洗浄機が発明
された(特開平7─132245号公報)。
【0005】しかし、この洗浄機を用いて雨水等を含ん
で湿った砂を殺菌するときには1個のバーナーでは十分
な殺菌処理を行うことはできない。そのためバーナーは
複数個常備しなければならずその分装置重量が増加し、
車両に搭載して砂場のあるところに移動するのには適当
とはいえない。
【0006】それのみならずバーナーの炎による殺菌処
理による場合、篩を通過して分離できずに砂中に残って
しまった動物の糞、尿等の汚物あるいは砂粒表面に付着
した前記汚物や枯れ葉、ゴミ等の異物がバーナーの炎に
より燃やされるときに異臭を発生させることがあり好ま
しくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、バーナーによる殺菌処理におけるように多
くの熱量消費を必要とせず、且つ悪臭を発生させること
もない砂浄化方法および装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の砂洗浄方法は、
上記の課題を解決すべく、攪拌槽内において砂に粉末状
の酸化カルシウムを加え、酸化カルシウムが砂中に均一
に分散されるようによく混合した後に水を加え、酸化カ
ルシウムと水を反応させて反応熱を発生させ、反応熱に
より砂粒の表面を加熱して殺菌処理を行うことを特徴と
する。
【0009】本発明の砂浄化方法において、砂中に均一
に分散された酸化カルシウム(CaO)は、水(砂粒の表
面あるいは砂粒と砂粒の間に存在する水分および添加し
た水)と熱を発して化合して水酸化カルシウム(Ca(O
H)2)に変化する。そのときの反応熱により砂に付着した
大腸菌のような細菌等や寄生虫の卵等を死滅させること
ができる。CaO+H2O=Ca(OH)2
【0010】さらにCa(OH)2は空気中の炭酸ガスと化合
して、炭酸カルシウム(CaCO3)に変わる。Ca(OH)2+CO2
=CaCO3+H2O
【0011】本発明によればバーナーの炎を用いないの
で、熱量消費を必要とせず、且つ悪臭を発生させること
なく殺菌処理することができる。
【0012】Ca(OH)2 ,CaCO3は、砂粒の表面あるいは
砂粒間に存在する有機系臭気成分(例えば、動物の糞、
尿、あるいはそれらの分解生成物等)を吸着し、脱臭す
るはたらきをする。それによって加熱殺菌処理と共に脱
臭処理を行うこともできる。
【0013】また、本発明の砂浄化方法においては、酸
化カルシウム粉末を均一に砂中に分散させた後に水を加
えて反応させるので、むらのない殺菌処理を行うことが
できる。
【0014】本発明の砂浄化方法において、好ましく
は、上記のようにして殺菌処理をした後に砂を乾燥させ
るために、攪拌槽内の気圧を負圧にして砂に付着した水
分の蒸発を促して一次乾燥を行う。
【0015】さらに本発明の砂浄化方法において、好ま
しくは、一次乾燥した砂を攪拌槽につながる二次乾燥装
置に送り、引き続き二次乾燥装置内で二次乾燥を行い、
砂を完全に乾燥させる。
【0016】二次乾燥においても、好ましくは、二次乾
燥装置内の圧力を負圧にして砂中の水分の蒸発を促して
二次乾燥を行う。
【0017】前記二次乾燥を砂粒と砂粒を互いに擦り合
わせながら行うことにより、酸化カルシウムと水を反応
させてなる水酸化カルシウムを空気中に含まれる炭酸ガ
スと化合させて炭酸カルシウムに変えて砂粒の表面に生
成させた炭酸カルシウムを砂粒から分離(剥落)させ
る。分離させた炭酸カルシウムは空気と共に排気口に送
られる。
【0018】本発明の砂浄化方法において、酸化カルシ
ウムと水を反応させてなる水酸化カルシウムまたは水酸
化カルシウムを空気中に含まれる炭酸ガスと化合させて
なる炭酸カルシウムに砂中に含まれる有機系臭気成分を
吸着させる。これにより殺菌と同時に脱臭を行うことが
できる。
【0019】本発明の砂浄化方法において、好ましく
は、動物の汚物や枯れ葉等及びガラスの破片、金物、木
屑等の挟雑物等の異物を殺菌すべき砂から除去した後に
前記殺菌処理を行う。
【0020】本発明の砂洗浄装置は、攪拌槽と、該攪拌
槽につながる吸引管と、前記攪拌槽につながる酸化カル
シウムタンクおよび給水タンクと、前記攪拌槽内を負圧
にする手段とを備えることを特徴とする。
【0021】攪拌槽へ殺菌処理すべき砂を移送は、吸引
管の一端を砂場等の砂に接近させ、攪拌槽内を負圧にす
る手段により攪拌槽内を負圧にし吸引管を通して砂を吸
引することにより行うことができる。
【0022】攪拌槽は砂を酸化カルシウム粉末と一緒に
均一に分散させ、また反応中も攪拌して反応熱を砂中に
均一に発生させる働きをする。
【0023】また酸化カルシウムタンクは適量の酸化カ
ルシウム粉末を砂に供給するものである。酸化カルシウ
ムは吸湿して反応を起こすことがあるので、酸化カルシ
ウムタンクは吸湿を十分に防ぐものでなければならな
い。
【0024】給水タンクは適量の水を酸化カルシウム粉
末と混ぜられた砂中に供給するものである。水の供給量
は砂の湿り具合、反応熱の上昇具合等を考慮して反応に
必要な最小量とするのが望ましい。
【0025】本発明の砂洗浄装置において、好ましく
は、攪拌槽の本体は蓄熱材層が覆われており、発生させ
た反応熱を保持する機能を備える。
【0026】本発明の砂洗浄装置は、好ましくは、前記
二次乾燥装置は、乾燥装置本体と該乾燥装置本体内部を
加熱する手段と該乾燥装置本体内に供給された砂粒同士
を摺り合わせる手段とを備える。前記砂粒同士を摺り合
わせる手段が乾燥装置本体に対して回転可能に支承され
た、乾燥装置本体内を通るねじ状羽根付きの回転軸と、
前記回転軸を駆動する駆動装置からなる。ねじ羽根付き
の回転軸の羽根間の狭い移送路は砂粒同士が擦れ合うよ
うにして砂粒の表面に付着するものを剥落させる。さら
に前記砂粒同士を摺り合わせる手段は前記のものに限ら
れず、粒同士を摺り合わせる機能を有するもの、例えば
連続式マラー混練機と同様な構造のものも利用すること
ができる。
【0027】本発明の砂浄化装置において、好ましくは
前記乾燥装置本体内部を加熱する手段が、乾燥装置本体
の周囲壁に沿って設けられた二重壁状の加熱筒である。
【0028】二次乾燥装置はエゼクターに連絡してお
り、該エゼクターは管路を通り可搬式サイクロンに接続
されている。可搬式サイクロンにおいて砂と砂表面から
分離された炭酸カルシウムその他の固形物とが分離さ
れ、炭酸カルシウムその他の固形物は微粉として空気と
共に排気口に送られ、砂は可搬式サイクロンの下方に設
けた排出口を通して排出され、砂場等に戻される。
【0029】乾燥装置本体内部を加熱する手段として、
加熱筒の代わりに熱風を乾燥装置本体内部に直接供給す
る熱風供給装置を用いることもできる。
【0030】本発明の砂浄化装置において、攪拌槽内部
を負圧にする手段はブロワーを含む。さらに本発明の砂
浄化装置は、前記ブロワーの排気側に連絡する排気口と
前記ブロワーの吸気側に連絡する吸気口を備え、前記吸
引管の吸い込み側端部は、第1のバルブ、攪拌槽内部、
第2のバルブ、フィルター、ブロワーおよび第3のバル
ブを経て前記排気口に連絡しており、吸気口は真空圧力
調整弁、ブロワー、第4のバルブ、およびエゼクターを
介して可搬式サイクロンの砂排出口に連絡している。以
上のように構成されているのでバルブの切り替えにより
ブロワーは、真空搬送と圧送の使い分けをすることがで
きる。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は本発明の砂浄化方法に用い
る砂浄化装置を示す。本発明の砂浄化装置は、攪拌槽1
と、攪拌槽1へつながる、攪拌槽1へ殺菌処理を要する
砂を移送するための吸引管2と、攪拌槽1につながる酸
化カルシウムタンク3および攪拌槽1につながる給水タ
ンク4と、攪拌槽1内を負圧にする手段とを備える。吸
引管2の吸引側端部にはジョイント6が設けられ、この
ジョイント6にはホースHが接続される。また吸引管2
の途中には第1のバルブ7が設けられている。バルブ7
は攪拌槽1内を負圧にするとき開かれる。酸化カルシウ
ムタンク3は酸化カルシウムを使用時まで吸湿しないよ
うに気密保存が可能なようにタンク上部に設けた蓋3a
とタンク本体3bの間はパッキング3cにより密封され
ている。また酸化カルシウムタンク3は攪拌槽1にロー
タリーバルブ8を介して連絡しており、ロータリーバル
ブ8を通して適量の酸化カルシウム粉末を攪拌槽1内へ
供給できるように構成されている。給水タンク4は給水
管9を通って攪拌槽1の内部に連絡しており、且つ給水
管9から枝分かれした給水管10を介して温水器11に
連絡している。給水管9にはバルブ15、流量計16お
よびバルブ17が設けられており、適量の水を攪拌槽1
内に供給できるように構成されている。一方給水管10
にはバルブ18が設けられており、適時バルブ18を開
いて温水器11に水を供給しうるように構成されてい
る。
【0032】攪拌槽1の中心軸線上に駆動装置12が設
けられ、駆動装置12には回転軸13が接続され、回転
軸13には複数の攪拌翼14が取りつけられ、砂を攪拌
するように構成されている。また、攪拌槽の内壁面は砂
により磨耗しないようにセラミックまたは耐熱耐磨性材
料で構成するのが望ましい。尚、複数の攪拌羽根の代わ
りに処理量に応じてスクリュー式の攪拌羽根を用いても
よい。
【0033】さらに攪拌槽1には攪拌槽内の砂の深さを
測るための深度計19、圧力計20、温度計21、圧力
安全弁22およびエアブリーザー23が設けられてい
る。尚、24は圧力計20と攪拌槽1の間に介在するバ
ルブ、25はエアブリーザー23と攪拌槽1の間に介在
するバルブである。
【0034】本発明の砂浄化装置において、好ましく
は、攪拌槽1の本体は蓄熱材層26で覆われており、適
当時間反応熱の保持が可能に構成されている。
【0035】この実施態様においては、砂浄化装置に
は、さらにロータリーバルブ27を介して攪拌槽1につ
ながる二次乾燥装置28が設けられている。二次乾燥装
置28は、乾燥装置本体28aと乾燥装置本体28a内
部を加熱する手段とを備え、乾燥装置本体28aに対し
て回転可能に支承された、乾燥装置本体28a内を通る
ねじ状羽根29付きの回転軸30と、回転軸30を駆動
する駆動装置31とを備える。乾燥装置本体28a内部
を加熱する手段は、この実施の態様においては乾燥装置
本体28aの周囲壁に沿って設けられた二重壁状の加熱
筒32である。加熱筒32には、循環ポンプ33により
管路34aを通って温水器から熱水が供給され、管路3
4bを通って温水器11へ戻される。さらに二次乾燥装
置28にはエアブリーザー59と二次乾燥装置28内の
空気の排気口39を備える。
【0036】二次乾燥装置28はロータリーバルブ51
を介してエゼクター52に接続されている。エゼクター
52は管路60を通り、可搬式サイクロン61に接続さ
れ、ここで砂と砂表面から分離された炭酸カルシウムと
が分離され、炭酸カルシウムは空気と共に排気口62に
送られ、砂は下方に設けた排出口63を通して排出さ
れ、砂場等に戻される。
【0037】本発明の浄化装置において攪拌槽1内を負
圧にする手段はブロワー35を含む。本発明の装置は、
さらに前記ブロワー35の排気側に連絡する排気口48
と前記ブロワー35の吸気側に連絡する吸気口55を備
え、前記吸引管の吸い込み側端部は、吸引管2を通り、
第1のバルブ7を介して攪拌槽1内部に至り、攪拌槽1
から管路42、43を通り、第2のバルブ37、フィル
ター(この実施の態様においてはフィルター兼サイレン
サー)36を介してブロワー35に至り、ブロワー35
から管路45、46を通り、第3のバルブ47を経て前
記排気口48に連絡している。吸気口55は真空圧力調
整弁53を介して管路43を通り、ブロワー35に至
り、ブロワー35は管路45、49を通り、第4のバル
ブ50を介してエゼクター52に至り、エゼクター52
は管路60を通り、可搬式サイクロン61の砂排出口6
3に連絡している。また二次乾燥装置28の排気口39
は管路44を通り、第5のバルブ38を介して、管路4
2を通り、フィルター36を経てブロワー35に至り、
ブロワー35は管路45、46を通し排気口48に連絡
している。尚、管路43の吸引管につながる線上に第6
のバルブ40が設けられているがこれは常時閉じられて
いる。以上のように構成されていることにより、バルブ
の切り替えによりブロワーは、真空搬送と圧送の使い分
けをすることができる。
【0038】また攪拌槽1内に露出する管路42の吸い
込み口を掃除するときに前記吸い込み口のほうへ圧気を
送ることができるようにブロワー35は管路64を通
り、第7のバルブ65を介してフィルター36に接続さ
れており、また管路43に真空圧力調整弁53よりも第
6のバルブ40側に位置して第8のバルブ66が設けら
れている。第8のバルブ66及び第6のバルブ40は閉
じ、第5のバルブ38は閉じ、第2のバルブ37は開い
た状態でブロワー35を作動させ、ブロワー35から管
路64を通り、第7のバルブ65を経てフィルター36
に至り、フィルター36から管路42を通り、第2のバ
ルブ37を介して管路42の吸い込み口に到る経路を経
てブロワー35から前記吸い込み口に圧気が供給され、
それによって前記吸い込み口の掃除をすることができ
る。
【0039】また同様にして第8のバルブ66及び第6
のバルブ40は閉じ、第5のバルブ38は開き、第2の
バルブ37は開いた状態でブロワー35を作動させ、ブ
ロワー35から管路64を通り、第7のバルブ65を介
してフィルター36に到り、フィルター36は管路4
2、44を通り、第5のバルブ38を介して二次乾燥装
置28の排気口39に連絡する経路を経て圧気がブロワ
ー35から排気口39に供給され、それによって排気口
55の掃除をすることができる。
【0040】さらに第7のバルブ65は開き、第8のバ
ルブ66を閉じ、第2のバルブ37および第5のバルブ
38は閉じ、第6のバルブ40は閉じた状態でブロワー
35を作動させ、ブロワー35から管路64、67を通
り、管路43に到り、第6のバルブ40を介して吸引管
2に到る経路を経て圧気がブロワー35から吸引管2に
供給され、それによって吸引管2の掃除をすることがで
きる。
【0041】フィルター兼サイレンサー36とブロワー
35の間には真空圧力調整弁53、フィルター付きサイ
レンサー54、圧力計56が設けられ、ブロワー35は
真空圧力調整弁53およびフィルター付きサイレンサー
54を介して吸気口55に連絡している。ブロワー35
の排気側につながる管路45にはサイレンサー58およ
び圧力計57が設けられている。
【0042】次に上記した砂浄化装置を用いて砂の浄化
を行う方法について説明する。先ず、殺菌すべき砂から
動物の汚物や枯れ葉等およびガラスの破片、金物、木
屑、紙片、プラスチックの破片等の挟雑物等の異物を殺
菌すべき砂から除去する。この除去作業は砂浄化装置と
は別に容易した濾過装置によりあるいは吸引管2の途中
に設けたフィルター(図示せず)により行う。
【0043】次いで攪拌槽1の駆動装置12を駆動させ
て攪拌翼14を回転させながらブロワー35を作動させ
て真空圧力調整弁53により真空圧を調整しながら攪拌
槽1内を負圧にし、砂を吸い込み口5から吸い込んで攪
拌槽1内に移送する。
【0044】攪拌槽1内に所定量の砂が入れられた後、
攪拌槽1内の圧力を大気圧にする。そして攪拌翼14を
回転しながら酸化カルシウムタンク3から適量の酸化カ
ルシウム粉末を砂中に投入し砂中に酸化カルシウム粉末
を均一に分散させる。しかる後、給水タンク4から砂中
に既に含まれている水分を考慮して適量の水を砂中に投
入する。
【0045】砂中に均一に分散された酸化カルシウム
(CaO)は、水(砂粒の表面あるいは砂粒と砂粒の間に存
在する水分および給水タンク4から砂中に投入した水)
と熱を発して化合して水酸化カルシウム(Ca(OH)2)を与
える。そのときの反応熱により、また、攪拌槽1の本体
は蓄熱材層26で被覆され、それによって攪拌槽1内の
温度が長時間維持されることにより、砂に付着した大腸
菌のような細菌等や寄生虫の卵等を死滅させることがで
きる。CaO+H2O=Ca(OH)2
【0046】さらにCa(OH)2は空気中の炭酸ガスと化合
して、炭酸カルシウム(CaCO3) に変わる。Ca(OH)2+CO2
=CaCO3+ H2O
【0047】Ca(OH)2 ,CaCO3は、砂粒の表面あるいは
砂粒間に存在する有機系臭気成分(例えば、動物の糞、
尿、あるいはそれらの分解生成物等)を吸着し、脱臭す
るはたらきもする。それによって加熱殺菌処理と共に脱
臭処理を行うことができる。
【0048】殺菌完了後に攪拌翼14による攪拌を続け
ながらブロワー35を作動させて再び攪拌槽1内を負圧
にする。攪拌槽1内を負圧にすることにより、また攪拌
槽1内の反応熱による温度が蓄熱材層26により維持さ
れていることにより砂に含まれる水分の蒸発が促され一
次乾燥が行われる。
【0049】次いで攪拌翼14を回転させながら温水器
11および循環ポンプ33を作動させて二次乾燥装置2
8の加熱筒32を通して温水を循環させて二次乾燥装置
28内の温度を上げ、ねじ状羽根29付きの回転軸30
を回転させつつ、ロータリーバルブ27を通して攪拌槽
1から二次乾燥装置28へ殺菌処理および一次乾燥済の
砂を二次乾燥装置28に送る。
【0050】二次乾燥装置28内では砂はねじ状羽根2
9の間をゆっくり螺旋状に排出口の方へ送られるが、排
出口に至るまでの時間、砂は二次乾燥装置28内に滞留
し十分な乾燥が行われる。またねじ状羽根29の間を螺
旋状に進むとき砂粒同士はぶつかり合って互いに擦り合
わせられることにより砂粒の表面に付いている炭酸カル
シウムは砂粒から擦り落とされる。
【0051】二次乾燥装置28内も、ブロワー35を作
動させることにより排気口39を通して排気が行われる
ことにより負圧にされ、砂に含まれる水分の蒸発が促さ
れる。そのとき砂から剥落した炭酸カルシウムは空気と
共に排気口39を通り、管路44を通り、フィルター兼
サイレンサー36に到り、そこで濾過され、炭酸カルシ
ウムを除かれた空気はブロワー35、サイレンサー5
8、バルブ47を経て排気口48から大気に排気され
る。
【0052】二次乾燥した砂は二次乾燥装置28にロー
タリーバルブ51を介して接続されたエゼクター52に
送られる。エゼクター52にはブロワー35から圧気が
供給されることにより、砂は管路60を通して可搬式サ
イクロン61に送られる。サイクロン61で砂は砂と砂
より軽い固形物(炭酸カルシウムの剥落片を含めて)が
分離され、砂は排出口63から排出され再び砂場等へ戻
される。軽い固形物を含む空気は排気口62から大気に
放出される。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
ればバーナーの炎を用いないので、熱量消費を必要とせ
ず、且つ悪臭を発生させることなく殺菌処理することが
できる。またそれと共に脱臭処理も行うことができる。
【0054】また、本発明の砂浄化方法においては、酸
化カルシウム粉末を均一に砂中に分散させた後に水を加
えて反応させるので、むらのない殺菌処理を行うことが
できる。
【0055】また本発明の砂浄化装置はトラック、クロ
ーラ等の車両に搭載可能なものであるので、公園の砂場
等に出向いてその場で砂の浄化を行うことができるので
砂を処理場まで運搬をする手間を省ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の砂浄化装置を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 攪拌槽 2 吸引管 3 酸化カルシウムタンク 4 給水タンク 5 吸入口 H ホース 6 ジョイント 7,15,17 バルブ 18,24,25 バルブ 37,38,40 バルブ 47,50 バルブ 8,27,51 ロータリーバルブ 9,10 給水管 11 温水器 12 攪拌槽の駆動装置 13 回転軸 14 攪拌翼 16 流量計 19 深度計 20 圧力計 21 温度計 22 圧力安全弁 23,59 エアブリーザー 26 蓄熱材層 28 二次乾燥装置 29 ねじ状羽根 30 回転軸 31 二次乾燥装置の駆動装置 32 放熱管 33 循環ポンプ 35 ブロワー 36 フィルター兼サイレンサー 39 二次乾燥装置の排気口 34a,34b,60 管路 41,42,43,44 管路 45,46,49 管路 48 砂浄化装置排気口 52 エゼクター 53 真空圧力調整弁 54 フィルター付きサイレンサー 55 吸気口 56,57 圧力計 58 サイレンサー 61 可搬式サイクロン 62 可搬式サイクロンの排気口 63 可搬式サイクロンの排出口

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 攪拌槽内において砂に粉末状の酸化カル
    シウムを加え、酸化カルシウムが砂中に均一に分散され
    るようによく混合した後に水を加え、酸化カルシウムと
    水を反応させて反応熱を発生させ、反応熱により砂粒の
    表面を加熱して殺菌処理を行うことを特徴とする砂の浄
    化方法。
  2. 【請求項2】 前記殺菌処理の後に攪拌槽内の気圧を負
    圧にして砂中の水分の蒸発を促して一次乾燥を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の砂の浄化方法。
  3. 【請求項3】 一次乾燥した砂を攪拌槽につながる二次
    乾燥装置に送り、引き続き二次乾燥装置内で二次乾燥を
    行うことを特徴とする請求項2に記載の砂の浄化方法。
  4. 【請求項4】 二次乾燥装置内の気圧を負圧にして砂中
    の水分の蒸発を促して二次乾燥を行うことを特徴とする
    請求項3に記載の砂の浄化方法。
  5. 【請求項5】 二次乾燥を砂粒と砂粒を互いに擦り合わ
    せながら行うことにより、酸化カルシウムと水を反応さ
    せてなる水酸化カルシウムを空気中に含まれる炭酸ガス
    と化合させて炭酸カルシウムに変えて砂粒の表面に生成
    させた炭酸カルシウムを砂粒から剥落させることを特徴
    とする請求項3または4に記載の砂の浄化方法。
  6. 【請求項6】 酸化カルシウムと水を反応させてなる水
    酸化カルシウムまたは水酸化カルシウムを空気中に含ま
    れる炭酸ガスを化合させてなる炭酸カルシウムに砂中に
    含まれる有機系臭気成分を吸着させることを特徴とする
    請求項1に記載の砂の浄化方法。
  7. 【請求項7】 動物の汚物や枯れ葉等及びガラスの破
    片、金物、木屑等の挟雑物等の異物を殺菌すべき砂から
    除去した後に前記殺菌処理を行うことを特徴とする請求
    項1に記載の砂の浄化方法。
  8. 【請求項8】 攪拌槽と、該攪拌槽につながる吸引管
    と、前記攪拌槽につながる酸化カルシウムタンクおよび
    給水タンクと、前記攪拌槽内を負圧にする手段とを備え
    ることを特徴とする砂浄化装置。
  9. 【請求項9】 前記攪拌槽の本体が蓄熱材層が覆われて
    いることを特徴とする請求項7に記載の砂浄化装置。
  10. 【請求項10】 更に攪拌槽につながる二次乾燥装置を
    備えることを特徴とする7項に記載の砂浄化装置。
  11. 【請求項11】 前記二次乾燥装置は、乾燥装置本体と
    該乾燥装置本体内部を加熱する手段と該乾燥装置本体内
    に供給された砂粒同士を摺り合わせる手段とを備えるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の砂浄化装置。
  12. 【請求項12】 前記砂粒同士を摺り合わせる手段が乾
    燥装置本体に対して回転可能に支承された、乾燥装置本
    体内を通るねじ状羽根付きの回転軸と、前記回転軸を駆
    動する駆動装置からなることを特徴とする請求項11に
    記載の砂浄化装置。
  13. 【請求項13】 前記乾燥装置本体内部を加熱する手段
    が、装置本体の周囲壁に沿って設けられた加熱筒である
    ことを特徴とする請求項11に記載の砂浄化装置。
  14. 【請求項14】 前記二次乾燥装置はエゼクターに連絡
    しており、該エゼクターは管路を通り可搬式サイクロン
    に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の
    砂浄化装置。
  15. 【請求項15】 前記攪拌槽内を負圧にする手段は、ブ
    ロワーを含むことを特徴とする請求項8に記載の砂浄化
    装置。
  16. 【請求項16】 さらに前記ブロワーの排気側に連絡す
    る排気口と前記ブロワーの吸気側に連絡する吸気口を備
    え、前記吸引管の吸い込み側端部は、第1のバルブ、攪
    拌槽内部、第2のバルブ、フィルター、ブロワーおよび
    第3のバルブを経て前記排気口に連絡しており、前記吸
    気口は真空圧力調整弁、ブロワー、第4のバルブおよび
    エゼクターを介して可搬式サイクロンの砂排出口に連絡
    していることを特徴とする請求項8に記載の砂浄化装
    置。
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