JPH1017903A - 焼結用粉末のプレス成形方法と粉末充填装置 - Google Patents

焼結用粉末のプレス成形方法と粉末充填装置

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JPH1017903A
JPH1017903A JP19295896A JP19295896A JPH1017903A JP H1017903 A JPH1017903 A JP H1017903A JP 19295896 A JP19295896 A JP 19295896A JP 19295896 A JP19295896 A JP 19295896A JP H1017903 A JPH1017903 A JP H1017903A
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die
sintering
press
plates
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JP19295896A
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Sadahiro Nakamura
禎宏 中村
Wataru Takahashi
渉 高橋
Yuji Kaneko
裕治 金子
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Hitachi Metals Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/30Feeding material to presses
    • B30B15/302Feeding material in particulate or plastic state to moulding presses
    • B30B15/304Feeding material in particulate or plastic state to moulding presses by using feed frames or shoes with relative movement with regard to the mould or moulds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形体の長尺方向をダイスの水平方向として
プレス方向の少なくとも一方が凸型からなる圧粉体を成
形するに際し、プレス成形後の圧粉体内に極力密度ばら
つきが生じないような新たなプレス成形方法と粉末の充
填装置の提供。 【解決手段】 ダイスに粉末を充填する際に自然充填し
た後、凹型のパンチの形状に応じて粉末を嵩上げ用成形
板で凸型に圧縮することなく成形した後、凹型のパンチ
を用いてプレス成形を行うと、従来より密度分布が均一
化され、かつ焼結時の変形量が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種電化製品、
医療機器、大型高性能コンピュータ、自動車等の各種部
品まで幅広く利用される鉄合金粉末、銅合金粉末、アル
ミニウム合金粉末、マグネシウム合金粉末、各種セラミ
ックス粉末および各種磁石用粉末(Nd−Fe−B系磁
石粉末、Sm−Co系磁石粉末、フェライト系磁石粉
末)からなる焼結品で、角柱体のように少なくとも1面
が凸型の形状をした成形体を効率的に製造するための焼
結用粉末のプレス成形方法と粉末充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な粉末のプレス成形方法、すなわ
ち、ダイス並びに上下パンチを有するプレス成形装置を
用いたプレス成形方法においては、複雑な形状を作り出
すことは困難であり、上パンチおよび下パンチは共に平
面が主流であった。これは、加圧方向の厚さが異なる成
形体を作る場合、少なくとも上パンチまたは下パンチの
うちの一つが平面でないパンチを用いてプレス成形を行
うと、同一ストローク量で厚肉部、薄肉部とも同時に加
圧されるため、薄肉部の粉末は厚肉部の粉末より圧縮率
が大きくなり、成形不良が大きく、焼結時の変形量も大
きいため生産効率が極めて悪いという理由による。
【0003】そこで、所謂段付き形状のものを製作する
方法として、例えば製品の厚肉部および薄肉部の形状に
応じて下パンチを分割し、厚肉部および薄肉部に応じて
各部の充填深さを独立に設定し、上パンチを下降させ加
圧すると同時に分割された下パンチを厚肉部および薄肉
部に応じて独立してストローク量を制御することによ
り、段付き製品において圧縮率を揃えかつ圧粉体の密度
を均一にする技術が開発された(特開平4−94900
号)。また、粉末を逃がす部分を設けることにより、圧
縮率を一定にすることを特徴として段のある製品を一つ
の金型で作り出す方法も開発されている(特開平7−2
58704号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の方法で
は、段付きの製品については粉末の圧縮率を揃えかつ圧
粉体密度を均一にすることが可能であるが、この方法を
用いて連続的に形状が変化し、かつ加圧方向に少なくと
も片端が凸型の製品を製作するためには、パンチの数を
極めて多数にする必要が生ずるために装置全体を大きく
する必要があり、また制御するパンチの数が多くなるた
め成形にも多くの時間を要するという問題がある。
【0005】一方、図17に示すごとき全ての内角が1
80度より小さい5角形の成形体を得るための成形空間
2を有する金型ダイス1や、図18に示すごとき6角形
の成形体を得るためのダイス1を用いて、図19のよう
に上パンチ3および下パンチ4ともに平面からなるパン
チを用いてプレス方向に長い長尺品を製作する場合、長
さ方向の中央部の密度が低下するためあまり長い製品を
製造することができず、また、金型から圧粉体を抜き出
す時に割れが生じやすいため大量生産に適していない。
【0006】そこで、成形体の長尺方向をダイスの水平
方向としてプレス方向の少なくとも一方が凸型からなる
圧粉体を成形する方法が考えられ、図21に示すよう
に、粉末5をダイス1の水平方向に長い成形空間2に充
填して少なくとも上パンチ3が凹型からなる上下パンチ
を用いてプレス方向の直交方向に長い成形体を成形しよ
うとした場合、プレス成形後の圧粉体はプレス成形方向
の密度ばらつきが大きくなるなるために焼結時にプレス
方向の変形が著しく大きくなり、製品の削り代を大きく
する必要があり歩留まりが悪く、加工にも大変多くの時
間が費やされ生産性が悪いという問題がある。
【0007】この発明は、連続的に形状が変化し加圧方
向に少なくとも片端が凸型の成形体、すなわち、角柱体
のような長尺の成形体をその長手方向がプレス方向の直
交方向となるように、ダイス並びに上下パンチを有する
プレス成形装置で製造することを目的とし、成形体の長
尺方向をダイスの水平方向としてプレス方向の少なくと
も一方が凸型からなる圧粉体を成形するに際し、プレス
成形後の圧粉体内に極力密度ばらつきが生じないような
新たなプレス成形方法と粉末の充填装置の提供を目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、粉末冶金的
手法を用いた製造工程の一部であるプレス成形工程にお
いて、密度分布を減少させ焼結時の変形を抑制しかつ加
工時の効率向上のため種々の検討を行い、特に、角柱体
のような長尺の成形体を得るため、成形体の長尺方向を
ダイスの水平方向としてプレス方向の少なくとも一方が
凸型のパンチで成形する方法に着目し、この方法で問題
となる成形体のプレス方向の密度の不均一性を防止でき
るプレス方法を種々検討した結果、ダイスに粉末を充填
する際に自然充填した後、図20A,Bに示すごとく、
凹型のパンチの形状に応じて粉末を粉末嵩上げ用成形板
で凸型に圧縮することなく成形した後、凹型のパンチを
用いてプレス成形を行うと、従来より密度分布が均一化
され、かつ焼結時の変形量が減少することを知見し、こ
の発明を完成した。
【0009】すなわち、この発明は、ダイス並びに上下
パンチを有するプレス成形装置を用いプレス方向に少な
くとも上端面が凸状となる焼結用成形体を得る粉末のプ
レス成形方法において、凹状または平面の下パンチを有
するダイス金型内に該粉末を自然充填後、上パンチに接
触する粉末上面を粉末嵩上げ用成形板にてプレス方向の
充填密度を上昇させることなく凸状に嵩上げ成形した
後、凹状の上パンチを用いてプレス成形し、密度差が少
ない圧粉体を得る焼結用粉末のプレス成形方法である。
【0010】また、この発明は、上記のプレス成形方法
に使用する粉末の充填装置として、ダイスの成形空間入
口上方位置で、対向当接時に所要開き角度の断面V字型
となる一対の粉末嵩上げ用成形板を、水平方向に対称に
近接離反可能かつ同時に昇降可能に配置した構成からな
り、ダイス金型内に粉末を自然充填し金型外に嵩上げし
た粉末に、前記一対の成形板先端を水平方向の両側より
埋入させ、成形板を上昇させるとともに近接させて凸状
に嵩上げ成形可能に駆動する機械駆動手段を有する充填
装置を併せて提案する。
【0011】この発明において、適用可能な粉末材料と
しては、鉄合金粉末、銅合金粉末、アルミニウム合金粉
末、マグネシウム合金粉末、各種セラミックス粉末およ
び各種磁石用粉末(Nd−Fe−B系磁石粉末、Sm−
Co系磁石粉末、フェライト系磁石粉末)等の微粉末が
上げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明による焼結用粉末のプレ
ス成形方法と粉末充填装置は、例えば、5角柱や6角柱
の成形体を得るには、基本的には図21に示すように、
成形体の長尺方向をダイス1の水平方向として、プレス
方向の少なくとも一方が凸型のパンチで成形、すなわ
ち、図20に示すごとく、5角柱であれば上パンチ3、
6角柱であれば上下パンチ3,4が凹型のパンチで成形
する方法を採用し、ダイス1の成形空間2内に粉末5を
自然充填した後、凹型のパンチの形状に応じて粉末を粉
末嵩上げ用成形板で圧縮することなく凸型に成形した
後、上記の凹型のパンチを用いてプレス成形を行うこと
により、軸方向並びにプレス方向のいずれにも密度が均
一である成形体を得ることを特徴とするものである。
【0013】以下にこの発明によるプレス成形方法を実
施するための成形装置並びに粉末充填装置の一例を図面
に基づいて詳述する。図1は5角柱の成形体を得るため
の成形装置並びに粉末充填装置の作動を示す要部縦断説
明図である。この発明による装置は、上下2段から構成
され、上段の給粉装置6は粉末の給粉を行い、下段のダ
イス1は粉末の成形を行い、また給粉装置6には粉末を
圧縮することなく円弧を有する上方に凸型の形状に粉末
を充填する粉末充填装置が付設され、それぞれ独立に稼
働または一部連携して稼働する。
【0014】ダイス1の成形空間2以外の上面は所定の
スライドテーブルとなって、給粉装置6が油圧シリンダ
ー7にて水平に摺動し、また、給粉装置6上面には粉末
5を収納した給粉箱8が油圧シリンダー9にて水平に摺
動可能に載置されている。ダイス1の成形空間2内には
下パンチ4が嵌入され、ここでは5角柱の成形体を得る
ため下パンチ4は平面型、昇降自在の上パンチ3は凹型
である。
【0015】図1Aは、粉末を充填するためにダイス1
の成形空間2内の所定位置に下パンチ4が嵌入され、上
パンチ3が上昇離反し、給粉装置6が油圧シリンダー7
にて水平に摺動し給粉孔6aが成形空間2上に位置した
ところで停止している。図中10,11は対向当接時に
所要開き角度の断面V字型となる一対の粉末嵩上げ用成
形板であり、図示しないが給粉装置6の給粉孔6aを設
けたウイング部の下面に後述するリンク機構を介して装
着してある。
【0016】次に、図1Bに示すように一対の粉末嵩上
げ用成形板10,11は、下降しかつ開いてダイス1の
成形空間2の上面端に位置したところで、給粉装置6上
面を給粉箱8が油圧シリンダー9にて水平に摺動し、給
粉孔6aより粉末5が成形空間2内に落下して充填さ
れ、図1Cに示すように給粉箱8が初期位置に摺動移動
することにより、給粉が停止される。
【0017】要するに、この発明による粉末充填装置
は、上段の給粉装置6が少なくとも1方向に往復運動を
行い、下段の成形板10,11を通過させた後に金型に
粉末を充填した後、この成形板10,11により上パン
チ3の凹型の形状に応じて粉末を上方に凸型に成形し粉
末の充填を完了、すなわち、この2枚の成形板10,1
1の動きにより粉末を削り取るようにかつ粉末を圧縮す
ることなく上方に凸型の形状に粉末を充填する装置であ
る。かかる粉末の充填、嵩上げが完了したのち、図1C
において、さらに、給粉装置6が図で右側へ移動して上
パンチ3が下降し、上方に凸型の形状となった粉末5に
上パンチ3が当接、押圧することによりプレス成形が開
始される。
【0018】以下に、一対の成形板10,11の作用を
リンク機構の一例とともに説明する。図2図3はこの発
明による粉末充填装置の構成例を示す説明図である。昇
降用シリンダ20に支持された基台21にリンク機構が
接続され、ここでは平行定規型あるいはパントグラフ型
の略平行四辺形のリンク機構を採用している。すなわ
ち、成形板10の長手方向の端面をリンクとしてこれに
平行なリンク12の一端を基台21に軸支し、成形板1
0端面とリンク12間に平行かつ同寸法のリンク14,
16を連結した構成、もちろん他方の成形板11もその
長手方向の端面をリンクとしてこれに平行なリンク13
の一端を基台21に軸支し、成形板11端面とリンク1
3間に平行かつ同寸法のリンク15,17を連結した構
成からなる。
【0019】基台21に軸支したリンク12,13の基
端を中心に各パントグラフ型のリンク機構をそれぞれ反
時計回りあるいは時計回りに回転させることにより、一
対の成形板10,11を図2、図3のように上昇させる
ことができ、粉末を削り取るようにかつ粉末を圧縮する
ことなく、傾斜面に凹円弧を有する上方に凸型の形状に
粉末を充填することができる。図14に示す一対の成形
板10,11のすくい角度はリンク長さを適宜選定する
ことにより変更でき、同様に各リンク長さ並びにリンク
12,13の基端間距離を適宜選定することにより、図
12に示す粉末5の前記の嵩上げ円弧の半径Rを変更で
きる。
【0020】図2、図3はリンク機構を基台21に軸支
したリンク12,13の基端を中心に回転させる場合の
作用を示しているが、基台21内に内蔵した油圧等のモ
ーターによる他、図4に示すごとく、ダイス1上に載置
される油圧シリンダー22,23のシリンダーロッドで
成形板10,11の長手端面を押圧することにより、前
述と同様の作用効果を得ることができる。さらには、基
台21に軸支したリンク12,13と平行リンク、例え
ば外側リンク14,15との連結部、あるいは内側リン
ク16,17との連結部に油圧モーターを設けて回転駆
動することもできる。
【0021】また、図5に示すごとく、油圧シリンダー
22のシリンダーロッド24と成形板10の係合を確実
にするため、成形板10に設けた拘束用ピン10aをシ
リンダーロッド24の先端に設けたガイド孔部24aに
嵌めこむ構成とすることができる。また逆に、このガイ
ド孔部を成形板10側に設けて、これにシリンダーロッ
ド24の先端に設けた拘束用ピンを嵌めこむ構成とする
ことができ、いずれもガイド孔部の形状などを選定する
ことにより、成形板10の動きを微調整できる。
【0022】図6に示す構成は、図4の構成と同様に油
圧モーターによる回転運動を油圧シリンダーによる直線
運動に換えたもので、これまでの平行定規型のリンク機
構の平行リンクのうち外側リンク14,15を、基台2
1に軸支したリンク12,13との連結部より上方に延
長して、基台21に載置した油圧シリンダー26,27
のシリンダーロッド先端と連結したことにより、油圧シ
リンダーによる水平方向の直線運動にて駆動することが
できる。
【0023】図7に示す構成は、図4の構成と同等で水
平方向に配置の2本の油圧シリンダーを垂直方向に1本
のみ配置して駆動するもので、延長した外側リンク1
4,15先端に連結した延長リンク18,19を、基台
21上の枠体29に垂下させた油圧シリンダー28のシ
リンダーロッド先端に終結して、外側リンク14,15
とリンク18,19でパントグラフを形成し、図示のご
とく、油圧シリンダー28が伸張して延長リンク18,
19間の開き角度が拡大すると、外側リンク14,15
は外側へ開いて成形板10,11を上昇させるように機
能する。ここでは、外側リンク14,15を延長した例
を示すが、内側リンク16,17を延長して同様構成と
することもできる。
【0024】図8に示す構成は、粉末の嵩上げを断面三
角形状にする、すなわち、成形板10,11の動きを直
線的に移動させるためのもので、基台21に軸支したリ
ンク12,13は従前と同様であるが、各成形板10,
11との間に設ける一対の平行リンクをガイド孔付きの
揺動レバー30,32、31,33となし、各成形板1
0,11端に設けた拘束用ピンを各ガイド孔に挿入し、
さらに、各成形板10,11の外端部も拘束用ピンを設
けて基台21端部側に配置したガイド板34,35のガ
イド孔に挿入した構成からなり、前述のいずれの駆動方
法も採用できる。
【0025】図9に示す構成は、粉末の嵩上げを断面半
円状にするもので、上述の図8の構成において、ガイド
板34,35のガイド孔36,37の形状を直線状から
略J字型に変更することにより、各成形板10,11の
動きを規制して図2、図3の構成とは逆に断面台形の上
辺を円弧状とした形状に粉末5をかき取るように移動さ
せることができる。この構成の場合、粉末5の嵩上げを
断面形状はガイド板34,35のガイド孔36,37の
形状に相似するため、溝孔の形状により、ある程度自由
な形状に成形が可能となる。
【0026】以上に詳述した種々のリンク機構によるこ
の発明の粉末充填装置にて、ダイスの成形空間内に自然
充填した粉末の上部を一対の成形板にて粉末をかき取る
ように移動させて嵩上げ成形を行うことができ、嵩上げ
成形を完了した後は、図1Cにおいて、さらに、給粉装
置6が図で右側へ移動して上パンチ3が下降し、上方に
凸型の形状となった粉末5に上パンチ3が当接、押圧す
ることによりプレス成形が開始される。
【0027】プレス成型時は、曲面的な形状を有する凹
型の上パンチ3を図10に示すように、粉末5の一番高
い部分が金型の最も凹みの部分に一番最初に接触し、粉
末を圧縮する。ここでは、下パンチ4は平面からなる
が、要求される成形体形状に応じて凹型等のパンチを採
用することができ、粉末の嵩上げ形状並びにパンチ面形
状も成形体形状に応じて選定され、図10に示すごとき
曲面を有するもの、図11に示すごとき平面を有するな
どの形状が適宜選定される。
【0028】例えば、図12に示す成形終了後の凸型形
状の粉末の円弧の半径R、曲面の高さHはある程度自由
度をもち、図2の構成からなるリンク機構では、平行な
リンク14,15,16,17の長さを短くすると円弧
の半径Rは短くなり、逆に長くすると円弧の半径Rは長
くなる。左右の一対のリンク機構間の距離を短くするこ
とにより曲面の高さHを低くすることが可能であり、逆
に長くすることにより曲面の高さHを高くすることが可
能である。
【0029】図13に示す成形終了後の凸型形状の粉末
の内角αはある程度の自由度をもち、例えば、図15に
示すごとく、成形板10,11の動きを直線的に移動さ
せるための基台21端部側に配置したガイド板34,3
5間の距離は一定のまま、ガイド板34は回転用モータ
40のピニオン41にて駆動される大ギア42に噛合す
る小ギア44にて揺動可能に、また反対側のガイド板3
5は反転用ギア43を介して小ギア45にて揺動可能に
構成することにより、該モータ40で回転させることに
より左右対象の位置関係を維持したまま、粉末5の内角
αを容易に変えることができる。
【0030】また、図14に示すように、粉末の性状に
合わせて粉末成形用板10,11のすくい角βを変更す
ることもでき、例えば、図16に示すごとく、上述の図
15の構成と同等の回転用モータ40の駆動ギアを用い
連結棒12a,13aを介して、基台21に軸支したリ
ンク12,13の傾斜角度を変えることにより容易に変
更できる。この駆動方法は前述のいずれのリンク機構に
も採用できる。
【0031】
【実施例】
実施例1 表1に示す平均粒径3μmの種々の合金粉末、セラミッ
クス粉末を用いて、図1、2、8、11、20Aに示す
5角柱の成形体を得るためのこの発明によるプレス成形
装置を用いてプレス成形を行った。金型に粉末を自然充
填後、図6、8、15に示す粉末嵩上げ用成形板を用い
て、内角αが120°の凸型に成形した後、2ton/
cm2の圧力で長さL 10cm、高さd 2cm、d
/L=5にプレス成形した。
【0032】得られた成形体の密度ばらつきを、図22
に示すごとく成形体を8等分した後、重量と体積より算
出し、同じ金型、充填量で成形して得られた10個の成
形体の標準偏差値を表1に示す。また、得られた成形体
を表1に示す条件で焼結した際の焼結体の変形量を、図
23に示すごとく、長手L方向の湾曲量aで評価(a/
L)し、その結果を表1に示す。この焼結体500本の
うち目視でクラックの認められるものを不良として不良
率を求め、表1に示す。
【0033】比較例1 実施例1の合金粉末、セラミックス粉末を用いて、同一
のプレス成形装置で粉末嵩上げ用成形板を使用すること
なく、充填後の上面が平面のままでプレス成形し、その
後同様に焼結を行い、成形体の密度ばらつき、不良率、
焼結体の変形量を測定し、その結果を表1に示す。な
お、内角αが180°であった。
【0034】比較例2 実施例1の合金粉末、セラミックス粉末を用いて、図1
7、図19に示すプレス成形装置を用い、充填後の上面
が平面である以外は実施例1と同様にプレス成形を行っ
た。その後同様に焼結を行い、焼結体の不良率を求め、
表2に示す。なお、成形体のd/Lは3及び5であっ
た。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】実施例より明らかなように、粉末を金型
に上に凸型に充填した後にプレス成形することにより、
圧縮率が同一となり、密度分布が均一となるため、焼結
時の変形量を抑制でき、その結果、焼成後の加工代を小
さくすることが可能となり、生産性向上および加工時間
短縮が可能であった。また、この発明による粉末充填装
置は、リンク機構を主体とする構造が簡単なため、装置
自体は小さく、現在稼働中の装置にも容易に取付が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】A〜Cはこの発明によるプレス成形方法を実施
するためのプレス成形装置並びに粉末充填装置の作動を
示す要部縦断説明図である。
【図2】この発明による粉末充填装置の構成を示す説明
図である。
【図3】図2の粉末充填装置の作用を示す説明図であ
る。
【図4】この発明による粉末充填装置の他の構成を示す
説明図である。
【図5】この発明による粉末充填装置のリンク機構の構
成を示す要部説明図である。
【図6】この発明による粉末充填装置の駆動構成例を示
す説明図である。
【図7】この発明による粉末充填装置の他の駆動構成例
を示す説明図である。
【図8】この発明による粉末充填装置のリンク機構の他
の構成を示す説明図である。
【図9】8図の粉末充填装置の他のリンク機構の構成を
示す説明図である。
【図10】この発明における粉末の嵩上げ成形形状とプ
レス面との関係を示すプレス成形装置の縦断説明図であ
る。
【図11】この発明における粉末の嵩上げ成形形状とプ
レス面との関係を示すプレス成形装置の縦断説明図であ
る。
【図12】この発明における粉末の嵩上げ成形形状を示
す粉末の縦断説明図である。
【図13】この発明における粉末の嵩上げ成形形状を示
す粉末の縦断説明図である。
【図14】この発明における粉末の嵩上げ成形を行う成
形板のすくい角を示す説明図である。
【図15】図8の粉末充填装置のリンク機構の駆動構成
例を示す説明図である。
【図16】この発明による粉末充填装置のリンク機構の
他の駆動構成例を示す説明図である。
【図17】ダイスの形状を示す上面説明図である。
【図18】ダイスの形状を示す上面説明図である。
【図19】従来の充填粉末の嵩上げ形状とプレス面との
関係を示すプレス成形装置の縦断説明図である。
【図20】A,Bはこの発明における嵩上げ成形形状と
プレス面との関係を示すプレス成形装置の縦断説明図で
ある。
【図21】ダイスと上パンチとの関係を示すプレス成形
装置の斜視説明図である。
【図22】成形体の密度ばらつきを測定するための試料
の分割方法を示す斜視説明図である。
【図23】焼結体の変形量を測定するための寸法を示す
斜視説明図である。
【符号の説明】
1 ダイス 2 成形空間 3 上パンチ 4 下パンチ 5 粉末 6 給粉装置 6a 給粉孔 7,9 油圧シリンダー 8 給粉箱 10,11 粉末嵩上げ用成形板 10a 拘束用ピン 12,13 リンク 12a,13a 連結棒 14,15 外側リンク 16,17 内側リンク 18,19 延長リンク 20 昇降用シリンダ 21 基台 22,23,26,27,28 油圧シリンダー 24 シリンダーロッド 24a ガイド孔部 29 枠体 30,31,32,33 揺動レバー 34,35 ガイド板 36,37 ガイド孔 40 回転用モータ 41 ピニオン 42 大ギア 43 反転用ギア 44,45 小ギア
フロントページの続き (72)発明者 金子 裕治 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイス並びに上下パンチを有するプレス
    成形装置を用いプレス方向に少なくとも上端面が凸状と
    なる焼結用成形体を得る粉末のプレス成形方法におい
    て、凹状または平面の下パンチを有するダイス金型内に
    該粉末を自然充填後、上パンチに接触する粉末上面を粉
    末嵩上げ用成形板にてプレス方向の充填密度を上昇させ
    ることなく凸状に嵩上げ成形した後、凹状の上パンチを
    用いてプレス成形し、密度差が少ない圧粉体を得る焼結
    用粉末のプレス成形方法。
  2. 【請求項2】 成形体が多角柱である請求項1に記載の
    焼結用粉末のプレス成形方法。
  3. 【請求項3】 ダイスの成形空間入口上方位置で、対向
    当接時に所要開き角度の断面V字型となる一対の粉末嵩
    上げ用成形板を、水平方向に対称に近接離反可能かつ同
    時に昇降可能に配置した構成からなり、ダイス金型内に
    粉末を自然充填し金型外に嵩上げした粉末に、前記一対
    の成形板先端を水平方向の両側より埋入させ、成形板を
    上昇させるとともに近接させて凸状に嵩上げ成形可能に
    駆動する機械駆動手段を有する請求項1に記載の焼結用
    粉末の充填装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、一対の粉末嵩上げ用
    成形板をリンク機構を介して油圧シリンダ又はモーター
    にて駆動する機械駆動手段を有する焼結用粉末充填装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007226972A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミックヒータの製造方法
CN112178154A (zh) * 2020-10-11 2021-01-05 吉林大学 一种具有凸包阵列微结构的金属多孔齿轮及其加工方法

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