JPH1017886A - 含水系潤滑液組成物 - Google Patents

含水系潤滑液組成物

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JPH1017886A
JPH1017886A JP19415396A JP19415396A JPH1017886A JP H1017886 A JPH1017886 A JP H1017886A JP 19415396 A JP19415396 A JP 19415396A JP 19415396 A JP19415396 A JP 19415396A JP H1017886 A JPH1017886 A JP H1017886A
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JP
Japan
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water
oil
weight
lubricating
alcohol
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JP19415396A
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English (en)
Inventor
Yuji Shidara
裕治 設楽
Seijiro Yasutomi
清治郎 安冨
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロエマルションが広い温度範囲におい
て充分に安定で、かつ、排水処理性に優れた難燃性の含
水系潤滑液組成物の提供する。 【解決手段】 鉱油および/または合成油からなる潤滑
油基油および水を主成分とし、次の化2で表される化合
物からなるポリアルキレングリコール系ノニオン界面活
性剤を5〜35重量%、アニオン界面活性剤を2〜10
重量%、1価アルコールを1〜15重量%、および、多
価アルコールを3〜15重量%含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動油などとして
用いられる難燃性の含水系潤滑液組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】難燃性の含水系潤滑液組成物としては、
水、水溶性グリコールおよびポリマー増粘剤を基材とし
た均一相である水−グリコール系潤滑油が多く用いられ
ている。しかし、水−グリコール系潤滑油は排水処理が
難しく、環境に与える影響が大きく、また、金属によっ
ては腐食される場合がある。このため、含水系潤滑液組
成物としてエマルション系潤滑油が注目されている。
【0003】一般に、W/O型エマルション系潤滑油
は、水と油に界面活性剤などを加え、せん断を与えて機
械的に乳化したもので、連続相である油相中に水滴が安
定に分散している。この水滴の径は一般的には数μmで
乳白色であるが、水滴の径がさらに小さくなり、0.0
3μm以下になるとほぼ透明となる。このようなW/O
型マイクロエマルション系潤滑油の組成としては、界面
活性剤などとして、ポリアルキレングリコールを用いる
ものが知られている(特開平3−95299号、特開平
6−264087号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のW/
O型マイクロエマルション系潤滑油は、長期間の保存ま
たは広い温度範囲でマイクロエマルションが不安定とな
り、水と油が分離するという問題があった。本発明は、
このような課題を解決したものであり、マイクロエマル
ションが広い温度範囲において充分に安定で、かつ、排
水処理性に優れた難燃性の含水系潤滑液組成物の提供を
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、特定のアルキ
レングリコールおよびアルコールを用いることにより、
安定なマイクロエマルションが形成されることを見い出
し、本発明を着想した。
【0006】本発明による含水系潤滑液組成物は、鉱油
および/または合成油からなる潤滑油基油および水を主
成分とし、次の化2で表される化合物からなるポリアル
キレングリコール系ノニオン界面活性剤を5〜35重量
%、アニオン界面活性剤を2〜10重量%、1価アルコ
ールを1〜15重量%、および、多価アルコールを3〜
15重量%含むことを特徴とする。
【化2】 (ここで、R1は炭素数12〜25のアルキル基であ
り、(R2O)nはオキシプロピレン基および/またはオ
キシエチレン基の重合体基であり、平均重合度を表す数
nは2〜10である。)
【0007】本発明による含水系潤滑液組成物は、広い
温度範囲において長期間にわたって安定なマイクロエマ
ルションが形成される。また、通常多く用いられる排水
処理である凝集沈殿処理により処理できるので、排水処
理も容易となる。また、水滴径が可視光波長よりも小
く、細菌が育成・繁殖できないため、防菌処理が不要と
なる。
【0008】
【好ましい実施の態様】
[潤滑油基油] 潤滑油基油は、含水系潤滑液組成物の
全重量に対し10〜50重量%、特には20〜45重量
%含まれることが、マイクロエマルションの安定性およ
び潤滑性の点から好ましい。この基油として用いられる
鉱油としては、例えば、パラフィン系原油、ナフテン系
原油などを常圧蒸留および減圧蒸留した潤滑油留分また
は石油系パラフィンを異性化した異性化油を、溶剤脱れ
き、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、
水素化精製、硫酸洗浄、白土処理などの精製処理を適宜
組み合わせて精製したものを利用することができる。ま
た、合成油としては、例えば、ポリブテンなどのポリα
−オレフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレ
ン、エステル化合物などを用いることができる。潤滑油
基油は、これらの鉱油、合成油を適宜混合したものでも
よい。また、潤滑油基油の40℃における粘度は、通
常、2〜150mm2/sが用いられる。
【0009】[水] 本発明による含水系潤滑液組成物
の含水量は、15〜50重量%が好ましく、充分な難燃
性を得るためには25〜50重量%であることが好まし
い。
【0010】[ポリアルキレングリコール系ノニオン界
面活性剤] 本発明で用いるポリアルキレングリコール
系ノニオン界面活性剤は、上述の化2で表されるもので
あり、含水系潤滑液組成物の全重量に対し5〜35重量
%含まれる。マイクロエマルションの形成をさらに安定
にするためには、R1が分岐アルキル基、特に2級アル
キル基であることが好ましい。R1が炭素数12〜16
の2級アルキル基であり、平均重合度を表す数nは3〜
6であることが特に好ましい。また、含有量は、10〜
30重量%であることが特に好ましい。
【0011】[アニオン界面活性剤] 本発明で用いる
アニオン界面活性剤としては、カルボン酸塩、硫酸エス
テル塩、スルホン酸塩、りん酸エステル塩などが好まし
く用いられる。マイクロエマルションの形成をさらに安
定にするためには、飽和カルボン酸または不飽和カルボ
ン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特に
はアルカリ金属塩が好ましく用いられる。この飽和また
は不飽和カルボン酸の炭素数は10〜20であることが
好ましく、特には炭素数14〜20の不飽和カルボン酸
の塩が好ましい。アニオン界面活性剤の含有量は、含水
系潤滑液組成物の全重量に対し2〜10重量%である
が、特には4〜8重量%が好ましい。
【0012】[1価アルコール] 本発明で用いる1価
アルコールは、通常、炭素数が6〜20のものが用いら
れる。マイクロエマルションの形成を安定にするため、
1価アルコールとして、不飽和アルコールを、特に、炭
素数が12〜20のものを用いることが好ましい。1価
アルコールの含有量は、含水系潤滑液組成物の全重量に
対し1〜15重量%であるが、特には4〜8重量%が好
ましい。
【0013】[多価アルコール] 本発明に用いる多価
アルコールは、2価またはそれ以上の多価アルコールで
ある。炭素数が6〜20の2価アルコール、特には、炭
素数が6〜10の2価飽和アルコールを用いることがマ
イクロエマルションの安定性の向上の点から好ましい。
この多価アルコールは、含水系潤滑液組成物の全重量に
対し3〜15重量%含まれており、特には、5〜10重
量%含まれることが好ましい。
【0014】[他の添加成分] マイクロエマルション
の高温での安定性が向上することから、脂肪族アミンの
アルキレンオキサイド付加物を含むことが好ましい。脂
肪族アミンのアルキレンオキサイド付加物は、代表的に
は、次の化3で表されるものである。
【化3】 (ここで、R3は炭素数6〜20のアルキル基またはア
ルケニル基であり、(R4O)pおよび(R5O)qはそれ
ぞれがオキシプロピレン基および/またはオキシエチレ
ン基の重合体基であり、平均重合度を表す数p,qは2〜
10である。) 特に、R3は炭素数6〜20のアルキル基であり、平均
重合度を表す数p,qは2〜10であることが好ましい。
また、2〜10重量%含まれていることが好ましい。
【0015】さらに、酸化防止剤、摩耗防止剤、錆止め
剤、気相防錆剤、金属不活性化剤、消泡剤などの潤滑油
添加剤を必要に応じて加えてもよい。酸化防止剤として
は、2、6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、4、4'-メ
チレンビス(2、6-ジ-t-ブチルフェノール)などのフェノ
ール系酸化防止剤や、p,p'-ジオクチルフェニルアミ
ン、アルキルフェニル-2-ナフチルアミンなどのアミン
系酸化防止剤を用いることができる。摩耗防止剤として
は、ジアルキルジチオりん酸亜鉛、モリブデンジチオカ
ーバイトなどの有機金属化合物、ジベンジルジスルフィ
ドなどの硫黄化合物、トリアリールフォスフェートなど
のりん化合物、脂肪酸エステルなどを用いることができ
る。錆止め剤としては、酸化パラフィン金属塩、アルケ
ニルコハク酸エステル、脂肪族アミンなどを、金属不活
性化剤としては、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール
などを、また、気相防錆剤としては、モルホリン、アミ
ンの脂肪酸塩などを用いることができる。
【0016】本発明による含水系潤滑液組成物は、油圧
作動油、切削油・塑性加工油などの金属加工油、軸受油
などの難燃性を必要とされる各種潤滑油として用いるこ
とができるが、特には油圧作動油として好ましく用いら
れる。
【0017】
【実施例】以下、実施例に基づきより詳しく説明する
が、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。
【0018】実施例および比較例となる潤滑油(含水系
潤滑液組成物)を表1および表2の組成により調合し
た。そして、これらの潤滑油のマイクロエマルションの
安定性を調合時、および−10〜80℃の温度範囲で評
価した。各温度で潤滑油がマイクロエマルションを形成
して油水分離を起こさず、透明であるかを評価し、結果
を表1および表2に併せて示す。評価として、○は透明
であること、△は白濁あるいは油水分離したこと、×は
クリーム状であることを示している。また、代表的な実
施例である実施例2の潤滑油は、15℃における密度が
0.925g/ml、40℃における動粘度が57.8mm2/
sであり、油圧作動油として適切なものである。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】実施例、比較例では、潤滑油基油として鉱
油を、ポリアルキレングリコール系ノニオン界面活性剤
としてPAGを、アニオン界面活性剤としてオレイン酸
カリウムおよびラウリン酸カリウムを、多価アルコール
として2−エチル1,3−ヘキサンジオールを、そし
て、1価アルコールとしてオレイルアルコールを、それ
ぞれ用いた。なお、鉱油、PAG、および脂肪族アミン
の誘導体としては、次のものを用いた。
【0022】鉱油は、パラフィン系原油から得られ、溶
剤脱ろうされた潤滑油留分であり、動粘度(40℃):約2
0mm2/s、流動点:−15℃である。PAGは、旭電化
(株)製アデカノールPA756であり、次の化4で表
される。また、脂肪族アミンの誘導体は、日本油脂
(株)製ナイミーンL202であり、次の化5で表され
る。
【化4】 (ここで、R1は炭素数14〜15の2級アルキル基で
あり、(R2O)nはオキシエチレン基の重合体基であ
り、平均重合度を表す数nは3.5である。)
【化5】 (ここで、R3は炭素数12のアルキル基であり、(R4
O)pおよび(R5O)qはそれぞれがオキシエチレン基
の重合体基である。)
【0023】実施例から明らかなように、鉱油を20〜
45重量%、PAGを10〜30重量%、アニオン型界
面活性剤(オレイン酸カリウム、ラウリン酸カリウム)
を2〜5重量%、多価アルコールを3〜10重量%、か
つ、1価アルコールを2〜5重量%含むことにより、広
い温度範囲で安定なマイクロエマルションが形成される
ことがわかる。他方、アニオン型界面活性剤を含まない
場合、または、不飽和アルコールを含まない場合には、
マイクロエマルションが形成されないことがわかる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による含水系
潤滑液組成物は、鉱油および/または合成油からなる潤
滑油基油および水を主成分とし、特定構造のポリアルキ
レングリコール系ノニオン界面活性剤、アニオン界面活
性剤、1価アルコール、および、多価アルコールをそれ
ぞれ所定量含有するものである。
【0025】本発明による含水系潤滑液組成物は、広い
温度範囲において長期間にわたって安定で透明なマイク
ロエマルションが形成される。水滴径が可視光波長より
も小さく、水滴内では細菌が繁殖しにくいため防菌処理
も不要となる。また、排水処理も容易である。したがっ
て、本発明による含水系潤滑液組成物は、油圧作動油な
どの難燃性を必要とされる各種潤滑油に好適なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 107:08 129:04 129:16 129:26 135:06 137:04) C10N 30:18 40:08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱油および/または合成油からなる潤滑
    油基油および水を主成分とし、次の化1で表される化合
    物からなるポリアルキレングリコール系ノニオン界面活
    性剤を5〜35重量%、アニオン界面活性剤を2〜10
    重量%、1価アルコールを1〜15重量%、および、多
    価アルコールを3〜15重量%含むことを特徴とする含
    水系潤滑液組成物。 【化1】 (ここで、R1は炭素数12〜25のアルキル基であ
    り、(R2O)nはオキシプロピレン基および/またはオ
    キシエチレン基の重合体基であり、平均重合度を表す数
    nは2〜10である。)
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